JP2002157707A - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

薄膜磁気ヘッド

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JP2002157707A
JP2002157707A JP2000353992A JP2000353992A JP2002157707A JP 2002157707 A JP2002157707 A JP 2002157707A JP 2000353992 A JP2000353992 A JP 2000353992A JP 2000353992 A JP2000353992 A JP 2000353992A JP 2002157707 A JP2002157707 A JP 2002157707A
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coil
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Kiyoshi Sato
清 佐藤
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Alps Electric Co Ltd
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    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/31Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
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    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/17Construction or disposition of windings

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の薄膜磁気ヘッドでは、記録磁界の磁路
を短くしたときに、狭いコイル形成領域内に螺旋パター
ンのコイル層を効率良く配置することができなかった。 【解決手段】 下部コア層20と上部コア層26間にト
ラック幅を規制する磁極部24を形成する。また基準面
Bと下部コア層20間に2層のコイル層29,37をコ
イル絶縁層31を介して積層する。これによって磁路を
短くでき、その結果、狭トラック化とインダクタンスの
低下の双方を実現できて、狭トラックとデータ転送速度
の高速化とで、高密度記録化を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば浮上式磁気
ヘッドなどに使用される記録用の薄膜磁気ヘッドに係
り、特に、記録磁界の磁路を短くしたときに、狭い領域
内に螺旋パターンのコイル層を効率よく配置できるよう
にした薄膜磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】図19は従来の記録用の薄膜磁気ヘッド
(インダクティブヘッド)の縦断面図である。なお図示
左側端面は記録媒体との対向面を表している。
【0003】この薄膜磁気ヘッドは、強磁性材料で形成
された下部コア層1と上部コア層13とがメッキプロセ
スなどで形成されている。前記上部コア層13の記録媒
体との対向面側の先端部が磁極13aとなり、前記対向
面において、下部コア層1と前記磁極13aとが微少隙
間で対向し、前記微少隙間内に非磁性のギャップ層16
が設けられている。また対向面よりもハイト方向の奥側
では、上部コア層13が下部コア層1に磁気的に接続さ
れた磁気接続部13bが設けられている。
【0004】前記磁気接続部13bの周囲には、下部コ
ア層1と平行な面内で螺旋状パターンとなるように形成
されたコイル層9,11が設けられ、このコイル層9,
11から下部コア層1と上部コア層13に記録磁界が誘
導される。
【0005】そして前記磁極13aと下部コア層1との
ギャップ部分から前方へ洩れる記録磁界によってハード
ディスクなどの記録媒体に磁気データが記録される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ハードディスクなどの
記録媒体へ磁気データを記録する際に、高密度記録が望
まれているが、記録媒体に磁気データを高密度に記録す
るためには、(1)磁極13aのトラック幅方向の幅寸
法を短くして記録媒体での記録トラックを狭くすること
が必要であり、さらには(2)記録信号の磁気ヘッドに
対するデータ転送速度を速くすることが必要である。前
記のデータ転送速度を高速化することは、すなわちコイ
ル層に与えられる記録電流の周波数を高くすることであ
る。
【0007】ここで、図19に示す従来の構造の磁気ヘ
ッドの構造では、まず前記(1)に関しては、磁極13
aが上部コア層13の一部であり、この磁極13aが、
上部コア層13の傾斜部13cの先端に設けられてい
る。そのため、前記傾斜部13cの先部にトラック幅方
向の幅寸法の短い磁極13aを一体に形成するのが困難
である。
【0008】次に(2)についてであるが、記録電流の
周波数を高くする場合には磁気ヘッド全体のインダクタ
ンスを下げることが必要である。このインダクタンスを
低下させるためには、磁極13aとギャップ層16との
接合面の奥側端部から、後方の磁気接続部13bまでの
奥行き寸法を短くして、下部コア層1と上部コア層13
の磁路を短くすることが必要である。
【0009】しかしながら、下部コア層1と上部コア層
13とで挟まれている領域にはコイル層が位置している
ため、前記磁路を短くした場合には、短い磁路の範囲内
で且つ下部コア層1と上部コア層13とで挟まれたきわ
めて限られた領域内にコイル層を配置することが必要で
ある。しかもコイル層の直流抵抗が増大するとコイル層
から発せられるジュール熱が増大し、熱が磁気ヘッドの
記録特性、または前記磁気ヘッドに併設される磁気再生
素子の特性に影響を与えることになる。そのために、個
々のコイル層の断面積はなるべく大きくする必要があ
り、さらにオーバーライト特性を維持するためには、コ
イル層のターン数もある程度は必要になる。
【0010】図19に示す磁気ヘッドでは、コア層の磁
路を短くし、しかもなるべく大きな断面積のコイル層を
可能な限り多くのターン数となるように形成する解決手
段のひとつとして、下部コア層1と上部コア層13との
間に、平面的な螺旋状パターンに形成された下層側のコ
イル層9と、同じく平面的な螺旋状パターンに形成され
た上層側のコイル層9を上下に2層重ねて設けている。
【0011】しかし、図19に示す構造の磁気ヘッドで
は、下部コア層1の上に2層のコイル層9,11が設け
られているため、前記コイル層9と11を覆う有機材料
の絶縁層12が上方へ大きな膨らみを持って形成される
ことになる。よって絶縁層12の上面に形成される上部
コア層13の前記傾斜部13cの傾き角度が極端に大き
くなる。よって上部コア層13の上下の湾曲量が大きく
なって、この上部コア層13をメッキにより均一な厚み
に形成することが非常に難しくなり、さらに大きな傾斜
角度の傾斜部13cの先部にトラック幅寸法の短い磁極
13aを形成することも難しくなる。
【0012】また、ハイト方向の磁路を短かくして下部
コア層1と上部コア層13との間に所定ターン数のコイ
ル層を配置するためには、個々のコイル層は、前記磁路
方向(ハイト方向)の幅寸法L1をなるべく小さくし、
その分膜厚H1を高くして断面積を稼がなくてはならな
くなる。しかしL1よりもH1が大きい縦長断面のコイ
ル層を形成すると、絶縁層12の上方への膨らみがさら
に大きくなって、上部コア層13の前記傾斜部13cの
角度がさらに急になってしまう。
【0013】それのみならず、コイル層をハイト方向へ
密集させなくてはならないため、個々のコイル層とコイ
ル層との隙間のハイト方向の間隔L2が短くなり、前記
隙間も前記間隔L2よりも高さH1の方が大きい縦長形
状となってしまう。その結果、縦長のコイル層をレジス
トの抜きパターン内でフレームメッキ法などで形成する
ときに、レジストの抜きパターンどうしが短絡してコイ
ル層の形成の欠陥が生じやすくなる。またコイル層が高
精度に形成されたとしても縦長の前記隙間内に絶縁材料
が確実に入り込めなくなって、コイル層とコイル層との
隙間内に空隙が形成される欠点が発生しやすい。
【0014】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、その第1の目的は、トラック幅方向の幅寸法の短
い磁極を有し、しかも前方での傾斜部の傾斜角度が緩や
かな上部コアを形成できるヘッド構造とし、このヘッド
構造において、なるべくコアの磁路を短くし、しかも短
い磁路内にコイル層を効率よく配置するものである。
【0015】また第2の目的は、前記のように磁路を短
くしたときの限られた領域内において、個々のコイルの
ターン数を確保しながら個々のコイル層の断面積をなる
べく大きくしてジュール熱を可能な限り少なくするもの
である。
【0016】また第3の目的は、前記の限られた領域内
に、コイル層をなるべく密集して配置できるようにし、
しかもコイル層の成膜の欠陥や、コイル層とコイル層と
の隙間の絶縁不良の発生を防止できるようにするもので
ある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、記録媒体との
対向面側では、下部コア層と上部コア層とが記録媒体と
の摺動方向に間隔を開けて位置するとともに、前記下部
コア層と上部コア層との間に、トラック幅方向が所定幅
寸法とされた下部磁極層とギャップ層と上部磁極層、ま
たはギャップ層と上部磁極層とで構成される磁極部が設
けられ、前記対向面よりもハイト方向の奥側に、前記下
部コア層と上部コア層とを磁気的に接続する接続部が設
けられており、前記接続部の周囲に、螺旋パターンのコ
イル層が膜形成されており、前記下部コア層と磁極部と
の接続面をハイト方向へ延長させた基準面と前記下部コ
ア層とで挟まれた領域内に、前記コイル層の螺旋パター
ンが前記摺動方向へ複数層に重ねられて配置されている
ことを特徴とするものである。
【0018】本発明では、対向面側において、下部コア
層と上部コア層との間にギャップ層や上部磁極層を形成
し、前記磁極層のトラック幅方向の寸法を上部コア層の
形成と独立して制御できるようにすることで、狭トラッ
クでの磁気記録を実現している。この構造の磁気ヘッド
では、前記ギャップ層および上部磁極層の後方にコイル
形成領域を確保できる。そこで、このコイル形成領域に
コイル層を効率的に配置することで、磁極と磁気接続部
との間のコアの磁路を短くできるようにしたものであ
る。
【0019】特に、前記上部磁極層の上面よりも下の領
域にコイル層を上下に2層以上配置することで、前記磁
路を短くできるようにしている。
【0020】また上部コア層の前方には大きな傾斜角度
の傾斜部を設けることが不要であるため、上部コア層も
均一な膜厚で形成できる。
【0021】すなわち、本発明では、磁極のトラック幅
方向の寸法を短くして狭トラック記録を可能とし、しか
も磁路を短くしてインダクタンスを低減させることで、
高密度記録を実現できるようにしたものである。
【0022】また本発明では、前記基準面と前記下部コ
ア層とで挟まれた領域内に位置するコイル層の断面形状
は、下部コア層と平行な底辺の長さがコイル層の膜厚以
上で形成されることが好ましい。すなわち前記断面形状
は正方形あるいは横長形状である。
【0023】前記限られたコイル形成領域にコイル層を
配置する場合、断面を正方形や横長形状にし、このコイ
ル層を上下に重ねると、限られたコイル形成領域内に所
定のターン数のコイル層を形成する場合に、断面縦長の
コイル層を横方向へ密集配置する場合に比べて、コイル
層の断面積を大きくでき、コイルの直流抵抗が大きくな
るの防ぐことができる。またコイル層の断面を正方形か
横長にすると、前記コイル層を形成するときに使用され
るレジスト層を薄くでき、よってパターン精度良く前記
コイル層を形成できると共に、狭ピッチ化に対応するこ
とができる。
【0024】また、前記各コイル層のピッチ間は、下部
コア層と平行な方向の間隔寸法が、コイル層の膜厚以上
となるように形成されていることが好ましい。
【0025】前記のようにコイル層のピッチ間を正方形
かまたは横長にすると、前記ピッチ間に絶縁材料が入り
込みやすくなり、コイル層間の絶縁を確実に行うことが
できる。
【0026】例えば、前記接続部では、前記下部コア層
上に磁性材料のバックギャップ層が形成されて、このバ
ックギャップ層と前記上部コア層とが磁気的に接続され
ており、前記コイル層は、前記磁極部の上面と前記バッ
クギャップ層の上面とを結ぶ基準面と、前記下部コア層
とで挟まれる領域内に位置しているものとすることがで
きる。
【0027】この構造では、磁極部とバックギャップ層
との間に、コイル層を形成するための広い領域を確保で
きるようになる。また前記上部コア層の基端部を前記バ
ックギャップ層上に接続でき、上部コア層から下部コア
層を経る磁路を形成しやすい。
【0028】この場合、前記下部コア層上には、前記ギ
ャップ層のハイト方向の深さGdを決めるGd決め層が
設けられ、少なくとも下部コア層に近い最下層の前記コ
イル層が、前記Gd決め層のハイト方向奥側に位置して
いるようにすると、最下層のコイル層を下部コア層に近
い位置に形成でき、コイル層の配置を集約化できる。
【0029】また、下層のコイル層を覆う絶縁層および
上層のコイル層を覆う絶縁層が、共に無機絶縁材料で形
成されていることが好ましい。このとき、上記のように
前記コイル層の断面が正方形か横長形状であると、前記
コイル層上を薄い膜厚の前記絶縁層で覆うことができ、
前記絶縁層の形成を容易化でき、またコイル層のピッチ
間が正方形か横長形状であると、前記ピッチ間を確実に
前記絶縁層によって埋めることが可能である。
【0030】また本発明では、前記Gd決め層の記録媒
体との対向面側の先端から、前記下部コア層と上部コア
層との磁気的な接続部までの深さ距離が、2μm以上で
6μm以下であることが好ましい。本発明では、このよ
うに前記距離が縮められても、限られたコイル形成領域
内に、断面積の大きいコイル層を適切に密集形成でき、
効果的に短磁路化を図ることが可能である。
【0031】なお、前記基準面と前記上部コア層との間
に、さらに他のコイル層が配置されているものとするこ
とも可能である。
【0032】
【発明の実施の形態】図1は、本発明における薄膜磁気
ヘッドの構造を示す部分正面図、図2は図1に示す薄膜
磁気ヘッドを2−2線から切断し矢印方向から見た部分
縦断面図である。また図3は、図2に示す本発明の薄膜
磁気ヘッドの記録媒体との対向面からバックギャップ層
36間までの構造を拡大した部分縦断面図である。
【0033】図1に示す薄膜磁気ヘッドは、記録用のイ
ンダクティブヘッドであるが、本発明では、このインダ
クティブヘッドの下に、磁気抵抗効果を利用した再生用
ヘッド(MRヘッド/GMRヘッド/TMRヘッド)が
積層されていてもよい。
【0034】図1及び図2に示す符号20は、例えばパ
ーマロイなどの磁性材料で形成された下部コア層であ
る。なお、前記下部コア層20の下側に再生用ヘッドが
積層される場合、前記下部コア層20とは別個に、磁気
抵抗効果素子をノイズから保護するシールド層を設けて
もよいし、あるいは、前記シールド層を設けず、前記下
部コア層20を、前記再生用ヘッドの上部シールド層と
して機能させてもよい。
【0035】また図2に示すように前記下部コア層20
よりもハイト方向(図示Y方向)後方に離れた位置に磁
性材料製の持上げ層25が形成されている。
【0036】また図1に示すように前記下部コア層20
の両側、および図2に示すように前記下部コア層20と
持上げ層25間、前記持上げ層25のハイト方向後方に
は、Al23などによる絶縁層23が形成される。また
図1に示すように、後述する下部磁極層21の基端から
延びる下部コア層20の上面20aはトラック幅方向
(図示X方向)と平行な方向に延びて形成されていても
よく、あるいは、上部コア層26から離れる方向に傾斜
する傾斜面20b,20bが形成されていてもよい。
【0037】図1、2に示すように、前記下部コア層2
0上には、磁極部24が形成され、前記磁極部24は記
録媒体との対向面に露出形成されている。この実施例に
おいて前記磁極部24はトラック幅Twで形成された、
いわばトラック幅規制部である。前記トラック幅Tw
は、0.5μm以下で形成されることが好ましい。
【0038】図1および図2に示す実施形態では、前記
磁極部24は、下部磁極層21、ギャップ層22、およ
び上部磁極層35の3層膜の積層構造で構成されてい
る。以下、前記磁極層21、35およびギャップ層22
について説明する。
【0039】図1および図2に示すように、前記下部コ
ア層20上には、磁極部24の最下層となる下部磁極層
21がメッキ形成されている。前記下部磁極層21は、
下部コア層20と磁気的に接続されており、前記下部磁
極層21は、前記下部コア層20と同じ材質でも異なる
材質で形成されていてもどちらでもよい。また単層膜で
も多層膜で形成されていてもどちらでもよい。なお前記
下部磁極層21の高さ寸法は、例えば0.3μm程度で
形成される。
【0040】また図1及び図2に示すように、前記下部
磁極層21上には、非磁性のギャップ層22が積層され
ている。
【0041】本発明では、前記ギャップ層22は、非磁
性金属材料で形成されて、下部磁極層21上にメッキ形
成されることが好ましい。なお本発明では、前記非磁性
金属材料として、NiP、NiPd、NiW、NiM
o、NiRh、Au、Pt、Rh、Pd、Ru、Cr、
NiCuのうち1種または2種以上を選択することが好
ましく、前記ギャップ層22は、単層膜で形成されてい
ても多層膜で形成されていてもどちらであってもよい。
また前記ギャップ層22がSiO2等の絶縁材料であっ
てもかまわない。なお前記ギャップ層22の高さ寸法
は、例えば0.2μm程度で形成される。
【0042】次に前記ギャップ層22上には、後述する
上部コア層26と磁気的に接続する上部磁極層35がメ
ッキ形成されている。なお前記上部磁極層35は、上部
コア層26と同じ材質で形成されていてもよいし、異な
る材質で形成されていてもよい。また単層膜でも多層膜
で形成されていてもどちらでもよい。なお前記上部磁極
層35の高さ寸法は、例えば2.0μm〜3.0μm程
度で形成されている。
【0043】上記したようにギャップ層22が、非磁性
金属材料で形成されていれば、下部磁極層21、ギャッ
プ層22および上部磁極層35を連続してメッキ形成す
ることが可能になる。
【0044】なお本発明では前記磁極部24は、上記3
層膜の積層構造に限らない。前記磁極部24は、ギャッ
プ層22と上部磁極層35からなる2層膜で形成されて
いてもよい。この場合、前記下部コア層20上のギャッ
プ層22を介して上部磁極層35と対向する面を残し、
前記面のトラック幅方向の両側に広がる前記下部コア層
20の上面をミリング等で削ることで、記録媒体対向面
から見て前記下部コア層20の形状を凸形状とすること
が、前記上部磁極層35からのサイドフリンジングを適
切に防止することができて好ましい。
【0045】また上記したように、磁極部24を構成す
る下部磁極層21および上部磁極層35は、それぞれの
磁極層が磁気的に接続されるコア層と同じ材質でも異な
る材質で形成されてもどちらでもよいが、記録密度を向
上させるためには、ギャップ層22に対向する下部磁極
層21および上部磁極層35は、それぞれの磁極層が磁
気的に接続されるコア層の飽和磁束密度よりも高い飽和
磁束密度を有していることが好ましい。このように下部
磁極層21および上部磁極層35が高い飽和磁束密度を
有していることにより、ギャップ近傍に記録磁界を集中
させ、記録密度を向上させることが可能になる。
【0046】前記磁極部24は、図2に示すように、記
録媒体との対向面(ABS面)からハイト方向(図示Y
方向)にかけて形成されている。
【0047】図2に示すように、下部コア層20と磁極
部24間には、例えばレジスト等で形成されたGd決め
層27が形成されており、前記Gd決め層27の表面
は、例えば曲面形状で形成されている。そして図2に示
すように、前記曲面上に、上部磁極層35が延びて形成
されている。前記Gd決め層27は磁気的に非磁性であ
れば良く、例えばAl23等の無機絶縁材料やCu等の
非磁性金属材料であってもよい。
【0048】図2に示すように、前記Gd決め層27の
記録媒体との対向面側の先端から記録媒体との対向面ま
での長さ寸法L3は、ギャップデプスGdとして規制さ
れており、前記ギャップデプスGdは、薄膜磁気ヘッド
の電気特性に多大な影響を与えることから、予め所定の
長さに設定される。
【0049】また図2に示すように、前記下部コア層2
0上には、ハイト方向(図示Y方向)後方に磁性材料製
のバックギャップ層(接続部)36が形成されている。
前記バックギャップ層36は前記下部コア層20と同じ
磁性材料で形成されても異なる材料で形成されてもよ
い。
【0050】図2に示すように、前記磁極部24のハイ
ト方向(図示Y方向)の後方であって下部コア層20上
にはコイル絶縁下地層28を介して第1のコイル層29
が前記バックギャップ層36の周囲に螺旋状に膜形成さ
れている。前記コイル絶縁下地層28は、例えば、Al
O、Al23、SiO2、Ta25、TiO、AlN、
AlSiN、TiN、SiN、Si34、NiO、W
O、WO3、BN、CrN、SiONのうち少なくとも
1種からなる絶縁材料で形成されていることが好まし
い。
【0051】また前記第1のコイル層29は電気抵抗の
低いCuなどでパターン形成される。
【0052】図2に示すように、前記第1のコイル層2
9の巻き終端部29aが形成される前記コイル絶縁下地
層28の部分には穴部28aが形成され、前記穴部28
aの中に前記巻き終端部29aが形成される。そして前
記巻き終端部29aは前記持上げ層25と電気的に接続
された状態になっている。
【0053】また図2に示すように前記第1のコイル層
29上から前記第1のコイル層29のピッチ間にはコイ
ル絶縁層31が形成されている。前記コイル絶縁層31
は無機絶縁材料で形成されることが好ましい。前記無機
絶縁材料は、AlO、Al23、SiO2、Ta25
TiO、AlN、AlSiN、TiN、SiN、Si 3
4、NiO、WO、WO3、BN、CrN、SiONの
うち少なくとも1種から選択されることが好ましい。
【0054】本発明では図2に示すように前記コイル絶
縁層31の上にさらに第2のコイル層37が前記バック
ギャップ層36の周囲に螺旋状に形成される。図2に示
すように前記第2のコイル層37の巻き中心部37bが
形成される前記コイル絶縁層31の部分には穴部31a
が形成され、前記穴部31a内に前記巻き中心部37b
が形成される。そして前記第2のコイル層37の巻き中
心部37bは前記第1のコイル層29の巻き中心部29
bと電気的に接続された状態になっている。
【0055】そして図2に示すように前記第2のコイル
層37上から前記第2のコイル層37のピッチ間にはコ
イル絶縁層30が形成されている。図2に示すように前
記コイル絶縁層30の表面は前記磁極部24と後述の上
部コア層26との接合面を基準面Bとしたとき、前記基
準面Bと同一面となっている。前記コイル絶縁層30は
無機絶縁材料で形成されることが好ましい。前記無機絶
縁材料は、AlO、Al23、SiO2、Ta25、T
iO、AlN、AlSiN、TiN、SiN、Si
34、NiO、WO、WO3、BN、CrN、SiON
のうち少なくとも1種から選択されることが好ましい。
【0056】また図2に示す実施形態では、前記第2の
コイル層37の巻き終端部37a上には、前記コイル絶
縁層30内を貫通し、前記コイル絶縁層30の表面に露
出するコンタクト部38が形成されている。前記コンタ
クト部38は例えばCuなどの低電気抵抗の導電性材料
でメッキ形成されたものである。
【0057】また図2に示す実施形態では、前記コイル
絶縁層30上に第3のコイル層39が後述の上部コア層
26の基端部(磁気接続部)26bの周囲に巻回形成さ
れている。図2に示すように前記第3のコイル層39の
巻き終端部39aは前記コンタクト部38上に電気的に
接続されている。
【0058】また図2に示すように前記前記第3のコイ
ル層39上から前記第3のコイル層39のピッチ間には
コイル絶縁層40が形成されている。前記コイル絶縁層
40は例えばレジストやポリイミドなどの有機絶縁材料
によって形成される。なお前記コイル絶縁層40は無機
絶縁材料で形成されていてもよい。
【0059】図2に示すように前記コイル絶縁層40上
には、第4のコイル層41が上部コア層26の基端部2
6bの周囲に巻回形成されている。図2に示すように前
記第4のコイル層41の巻き中心部41bが形成される
コイル絶縁層40には穴部40aが形成され、前記穴部
40a内に前記巻き中心部41bが形成される。そして
前記第4のコイル層41の巻き中心部41bと第3のコ
イル層39の巻き中心部39bとが電気的に接続された
状態になっている。
【0060】また図2に示すように前記第4のコイル層
41上から前記第4のコイル層41のピッチ間にかけて
コイル絶縁層42が形成されている。前記コイル絶縁層
42は例えばレジストやポリイミドなどの有機絶縁材料
で形成される。なお前記コイル絶縁層42は無機絶縁材
料で形成されてもよい。
【0061】そして前記コイル絶縁層42上には上部コ
ア層26が例えばフレームメッキ法等によりパターン形
成される。前記上部コア層26の先端部26aは前記磁
極部24上に形成され、前記上部磁極層35と磁気的に
接続される。前記上部コア層26の先端部26aは記録
媒体との対向面からハイト方向(図示Y方向)に離れた
位置に形成され、また前記先端部26aの先端面は下部
コア層20から離れるにしたがってハイト方向に傾く傾
斜面となっている。また前記上部コア層26の基端部2
6bは前記バックギャップ層(接続部)36上に形成さ
れ、これにより上部コア層26から下部コア層20およ
び磁極部24を経る磁路が形成される。
【0062】なお前記上部コア層26の上にはAl23
などによる保護層43が形成される。
【0063】本発明では図1および図2に示すように、
上部コア層26と下部コア層20間に磁極部24を形成
し、前記磁極部24のトラック幅方向(図示X方向)の
寸法を上部コア層26と独立して制御できるようにして
いるため、狭トラック化を実現することができる。
【0064】また図2に示す実施形態では、前記磁極部
24の後方にコイル形成領域を確保することができる。
【0065】本発明では、前記磁極部24を構成する上
部磁極層35と上部コア層26との接合面をハイト方向
へ延長させた基準面Bと前記下部コア層20とで挟まれ
た領域内に、コイル層29,37の螺旋パターンが図示
Z方向(記録媒体との摺動方向)に複数層に重ねられて
配置されている。
【0066】このように前記コイル層29,37を下部
コア層20と前記基準面B内に2層以上配置すること
で、前記上部コア層26の先端部26aから基端部26
bまでの磁路を短くすることが可能になっている。よっ
て本発明では狭トラック化とともにインダクタンスの低
減を図ることができ、高記録密度化を実現できる。
【0067】また図2に示す実施形態では前記基準面B
と上部コア層26間に2層のコイル層39,41が形成
されているが、本発明では、全てのコイル層を前記基準
面Bと下部コア層20間に密集形成することもできるな
ど、ある所定のターン数を満足させるとき、コイル形成
の配置を従来に比べて比較的自由にすることができる。
よって前記基準面B上に形成されるコイル絶縁層40,
42の盛り上がりを従来に比べて小さくしやすい。従っ
て前記上部コア層26の前方には大きな傾斜角度の傾斜
部26cを形成することを回避でき、上部コア層26を
パターン精度良く、均一な膜厚で形成することが可能で
ある。
【0068】また図2に示す実施形態のように、前記基
準面Bと上部コア層26間に2層のコイル層39,4
1、あるいはそれ以上のコイル層が積層形成されても本
発明では、後で説明するように前記コイル層の断面形状
を横長形状に形成できるため、前記基準面B上に形成さ
れるコイル絶縁層の盛り上がり量を小さくして、上部コ
ア層26を均一な膜厚で形成しやすくなっている。
【0069】また図2に示す実施形態では、下部コア層
20の上にバックギャップ層36が形成され、前記バッ
クギャップ層36の上面が前記基準面Bと一致してい
る。このため前記上部コア層26の基端部26bを前記
バックギャップ層36上に接続でき、上部コア層26か
ら下部コア層20を経る磁路を形成しやすい。また前記
磁極部24と前記バックギャップ層36間に広いコイル
形成領域を形成することが可能である。
【0070】また本発明では図2に示すように、下部コ
ア層20の上に前記ギャップ層22のハイト方向(図示
Y方向)の深さGd(ギャップデプス)を決めるGd決
め層27が設けられ、最下層となる第1のコイル層29
が前記Gd決め層27の奥側(すなわち図示Y方向)に
位置している。このような配置とすることで、前記第1
のコイル層29を下部コア層20に近い位置に形成でき
るため、基準面Bと下部コア層20間の限られたコイル
形成領域内に、複数のコイル層を密集形成させやすくな
る。
【0071】また本発明では、図3に示すように前記基
準面Bと下部コア層20とで挟まれた領域内に位置する
コイル層29,37の断面形状は、下部コア層20と平
行な底辺の長さL8がコイル層の膜厚H5以上で形成さ
れることが好ましい。すなわち前記断面を正方形あるい
は横長形状にすることで、限られたコイル形成領域内に
所定のターン数のコイル層を形成する場合に、断面縦長
のコイル層を横方向へ密集配置する場合に比べて、コイ
ル層の断面積を大きくでき、コイルの直流抵抗が大きく
なるのを防ぐことができる。それと共に断面積を大きく
しても、所定のターン数のコイル層を形成できるから、
良好なオーバーライト特性を維持することができる。
【0072】図13から図18は、磁極部24とバック
ギャップ層36間に1層のみのコイル層44を形成した
場合(比較例)と、2層のコイル層45,46を積層形
成した場合(実施例)のそれぞれの薄膜磁気ヘッドをハ
イト方向(図示Y方向)に向けて切断したとき、その切
断面に現れる各コイル層の断面積を算出したシミュレー
ション図である。
【0073】なお図13、図15および図17(共に比
較例)に示す1層のみコイル層44を形成したときのタ
ーン数を4とし、また前記コイル層44の断面を縦長形
状にした。一方、図14、図16および図18(共に実
施例)に示す2層のコイル層45,46を形成したとき
の各コイル層のターン数を2とし、合計ターン数を1層
のコイル層44を形成したときと同様の4ターンとし
た。また前記コイル層45,46の断面をそれぞれ横長
形状にした。
【0074】図13では、前記磁極部24とバックギャ
ップ層36間に1層のコイル層44が、コイル形成領域
C内に形成されている。なおGd決め層27の記録媒体
との対向面側の先端からバックギャップ層36までの長
さを10μmとした。
【0075】なお前記コイル形成領域Cのハイト方向へ
の長さ寸法をL4とし、高さ寸法H3を1.5μmとし
た。また前記コイル層44の各導体部のピッチ間の間隔
L5を0.8μmとした。
【0076】シミュレーションの結果、図13では各導
体部のハイト方向への長さ寸法は1.0μmであり、高
さ寸法は1.5μmであり、したがって前記導体部の断
面積は1.5μm2であった。
【0077】次に図14では、前記磁極部24とバック
ギャップ層36間に2層のコイル層45,46が、コイ
ル形成領域C内に形成されている。なお図3と同様にG
d決め層27の記録媒体との対向面側の先端からバック
ギャップ層36までの長さを10μmとした。
【0078】また前記コイル形成領域Cの大きさを図1
3と同じにし、各導体部のピッチ間の間隔0.6μmと
した。また2層のコイル層45,46間の間隔H4を
0.3μmとした。
【0079】シミュレーションの結果、図14では各導
体部のハイト方向への長さ寸法は2・9μmであり、高
さ寸法は0.6μmであり、したがって各導体部の断面
積は、1.74μm2であった。
【0080】すなわち図13と図14のシミュレーショ
ンの結果、図14では、コイル間隔H4を狭くできるこ
とから、図13に比べて断面積を大きくすることができ
た。
【0081】次に図15では、前記磁極部24とバック
ギャップ層36間に1層のコイル層44が、コイル形成
領域D内に形成されている。なおGd決め層27の記録
媒体との対向面側の先端からバックギャップ層36まで
の長さを8μmとした。
【0082】なお前記コイル形成領域Dのハイト方向へ
の長さ寸法をL6とし、高さ寸法H3を1.5μmとし
た。また前記コイル層44の各導体部のピッチ間の間隔
L12を0.6μmとした。
【0083】シミュレーションの結果、図15では前記
コイル層44の各導体部のハイト方向への長さ寸法は
0.65μmであり、高さ寸法は1.5μmであり、し
たがって断面積は、0.975μm2であった。
【0084】次に図16では、前記磁極部24とバック
ギャップ層36間に2層のコイル層45,46が、コイ
ル形成領域D内に形成されている。なお図15と同様に
Gd決め層27の記録媒体との対向面側の先端からバッ
クギャップ層36までの長さを8μmとした。
【0085】また前記コイル形成領域Dの大きさ、およ
び各導体部のピッチ間の間隔L12を図15と同じにし
た。また2層のコイル層45,46間の間隔H4を0.
3μmとした。
【0086】シミュレーションの結果、図16では各導
体部のハイト方向への長さ寸法は1・9μmであり、高
さ寸法は0.6μmであり、したがって断面積は、1.
14μm2であった。
【0087】このようにGd決め層27の記録媒体との
対向面側の先端からバックギャップ層36までの長さを
8μmとしたとき、図16にようにコイル層45,46
を2層構造にしたときの各導体部の断面積は、図15の
ようにコイル層44を1層のみ形成した場合に比べて大
きくできることがわかる。
【0088】次に図17では、前記磁極部24とバック
ギャップ層36間に1層のコイル層44が、コイル形成
領域E内に形成されている。なおGd決め層27の記録
媒体との対向面側の先端からバックギャップ層36まで
の長さを7μmとした。
【0089】なお前記コイル形成領域Dのハイト方向へ
の長さ寸法をL7とし、高さ寸法H3を1.5μmとし
た。また前記コイル層44の各導体部のピッチ間の間隔
L12を0.6μmとした。
【0090】シミュレーションの結果、図17では前記
コイル層44の各導体部のハイト方向への長さ寸法は
0.4μmであり、高さ寸法は1.5μmであり、した
がって断面積は、0.60μm2であった。
【0091】次に図18では、前記磁極部24とバック
ギャップ層36間に2層のコイル層45,46が、コイ
ル形成領域E内に形成されている。なお図17と同様に
Gd決め層27の記録媒体との対向面側の先端からバッ
クギャップ層36までの長さを7μmとした。
【0092】また前記コイル形成領域Eの大きさ、およ
び各導体部のピッチ間の間隔L5を図17と同じにし
た。また2層のコイル層45,46間の間隔H4を0.
3μmとした。
【0093】シミュレーションの結果、図17では各導
体部のハイト方向への長さ寸法は1・4μmであり、高
さ寸法は0.6μmであり、したがって断面積は、0.
84μm2であった。
【0094】以上、Gd決め層27の記録媒体との対向
面側の先端からバックギャップ層36までの長さを7μ
mとしたとき、図18にようにコイル層45,46を2
層構造にしたときの各導体部の断面積は、図17のよう
にコイル層44を1層のみ形成した場合に比べて大きく
できることがわかる。
【0095】このように磁極部24とバックギャップ層
36間に縦長形状の1層のコイル層44を形成したとき
と同じコイル形成領域いおいて、横長形状の2層のコイ
ル層45,46を形成したときの各コイル層45,46
の導体部の断面積は、前記縦長形状の1層のコイル層4
4を形成した場合に比べて大きさを確保することができ
る。
【0096】特に前記Gd決め層27の記録媒体との対
向面側の先端からバックギャップ層36までの長さ寸法
が短くなればなるほど、横長形状の2層のコイル層4
5,46の断面積は、縦長形状の1層のコイル層44の
断面積に対してその比率を大きくできる。
【0097】また本発明では図3のようにコイル層2
9,37の断面を横長形状に形成することにより、各コ
イル層を形成するときのレジスト層を薄く形成できる。
このため前記コイル層29,37をパターン精度良く形
成できると共にコイル層のピッチ間L9を短くしても、
前記レジスト層の抜きパターンどうしが短絡するなどの
不具合も無いから、コイル層の狭ピッチ化を実現でき
る。よって断面積を小さくすることなく限られたコイル
形成領域内に前記コイル層を集約させてさらなる短磁路
化を図ることができる。
【0098】また本発明では、前記各コイル層29,3
7の断面を横長形状にすることで、前記コイル層29,
37間に薄い膜厚H6のコイル絶縁層31を形成しても
十分な絶縁性を取ることができる。したがって前記コイ
ル絶縁層31の形成を容易化できると共に、前記基準面
Bと下部コア層20間の限られたコイル形成領域内に、
コイル層を密集形成することが可能である。
【0099】また本発明では、前記コイル絶縁層31,
30は無機絶縁材料であることが好ましい。前記コイル
絶縁層31,30はスパッタ成膜される。前記コイル絶
縁層が無機絶縁材料であることによって前記コイル層2
9,37間の間隔H6を小さくすることができる。
【0100】本発明では図3に示すように、各コイル層
29,37のピッチ間L9が、コイル層の膜厚H5と同
じか、それ以上となるように形成されることが好まし
い。これによって前記コイル層とコイル層との隙間に前
記コイル絶縁層31,30が入り込みやすくなり、コイ
ル層間の絶縁を確実に行うことができる。
【0101】また本発明では、前記基準面Bと下部コア
層20間に複数のコイル層29,37を密集形成できる
ので、所定のターン数を満足するとき、前記基準面Bと
上部コア層26間に形成されるコイル層39,41を少
ないターン数で形成できるから、前記基準面Bと上部コ
ア層26間の限られたコイル形成領域内にて、前記コイ
ル層39,41を、その断面が正方形や横長形状となる
ように形成しやすい。従って、前記コイル層39,41
を覆うコイル絶縁層40,42の盛り上がり量は従来よ
りも小さくなり、上部コア層26の形成を均一な膜厚で
パターン形成できる。
【0102】また本発明では図3に示すように、前記G
d決め層27の記録媒体との対向面側の先端からバック
ギャップ層36までの長さはL10で形成され、前記長
さL10は具体的には5μm以上で10μm以下である
ことが好ましい。また本発明では、前記長さ寸法L10
は5μm以上で8μm以下であることがより好ましい。
【0103】上記したシミュレーション結果に示すよう
に、前記長さ寸法L10が10μm以下で形成される
と、磁極部24からバックギャップ層36間に縦長形状
の1層のコイル層を形成したときと同じ設計ルールに基
づいて2層のコイル層29,37を形成した場合、各導
体部の断面積を縦長形状の1層のコイル層を形成する場
合に比べて大きくできる。よって本発明では、前記長さ
寸法L10を短くしても、コイル抵抗値の増大を適切に
抑制でき、コイル発熱を抑えることができるため、より
効果的に短磁路化を図ることが可能になっている。
【0104】図4は本発明における第2実施形態の薄膜
磁気ヘッドの縦断面図である。この実施形態では、前記
磁極部24と下部コア層20間の段差内に電気的に接続
された3層のコイル層50,51,52が、コイル絶縁
層53,54を介して積層されている。
【0105】またこの実施形態では、前記コイル層のう
ち最上層となるコイル層52は、基準面Bと同一面上に
形成され、前記基準面Bから露出した状態になってい
る。
【0106】また前記基準面Bと上部コア層26間には
コイル層が形成されておらず、絶縁を取るためのレジス
トやポリイミドなどの有機絶縁材料で形成された絶縁層
58が形成されている。
【0107】この実施形態では、狭トラック化ととも
に、前記基準面Bと下部コア層20間に3層のコイル層
を適切に密集形成して、上部コア層26をほぼ平坦な面
上に形成できるから前記上部コア層26の前方に大きな
傾斜部は形成されず、前記上部コア層26を均一な膜厚
で形成しやすい。
【0108】また、前記基準面Bと下部コア層20間に
3層のコイル層を適切に密集形成するには、前記コイル
層の断面を正方形あるいは縦長形状にすることが好まし
く、これによって前記コイル層の断面積を大きくするこ
とができ、コイル層の直流抵抗の増大を防ぐことができ
る。
【0109】また図4では、前記基準面Bと同じ平面上
に最上層の前記コイル層52が露出形成されているた
め、図2のようなコンタクト部38は必要ない。
【0110】またこの実施形態では、図2のように接続
部としてのバックギャップ層36が形成されていない。
前記上部コア層26と一体化した基端部(接続部)26
bが直接、下部コア層20上に磁気的に接続された状態
になっている。
【0111】さらにこの実施形態では、前記下部コア層
20のハイト方向後方に離れた位置に形成された持上げ
層25上には、コイル層50の巻き中心部50bが導通
接続されている。そして前記コイル層50の巻き終端部
50aとその上に形成されるコイル層51の巻き終端部
51aとが導通接続され、また前記コイル層51の巻き
中心部51bとその上に形成されるコイル層52の巻き
中心部52bとが導通接続される。
【0112】図5は本発明における他の実施形態の薄膜
磁気ヘッドの縦断面図である。この実施形態も図4と同
様に磁極部24と下部コア層20間の段差内には、それ
ぞれ電気的に接続された3層のコイル層60,61,6
2がコイル絶縁層63,64を介して積層されている。
【0113】この実施形態では、磁極部24とバックギ
ャップ層36間に巻回形成される各コイル層60,6
1,62のターン数は1である。
【0114】このような実施形態は、短磁路化に伴い前
記Gd決め層27の記録媒体との対向面側の先端からバ
ックギャップ層36までの長さ寸法L11がさらに短く
なったときに効果的である。
【0115】また磁極部24とバックギャップ層36間
に形成される各コイル層60,61,62のターン数が
1であると、導体部間のピッチ間隔が元々無いから、前
記コイル層60,61,62をさらにパターン精度良く
形成でき、また各コイル層のハイト方向への長さを、前
記磁極部24とバックギャップ層36間にて十分に長く
形成できるから、各コイル層の断面積を効果的に大きく
することができる。
【0116】以上図1ないし図5で本発明における薄膜
磁気ヘッドの構造について説明したが、本発明では前記
基準面Bと下部コア層20間にコイル絶縁層を介して積
層されるコイル層は2層以上であれば何層積層されてい
てもよい。
【0117】また図2でも図4のようにバックギャップ
層36が形成されず、上部コア層26の基端部26bが
直接下部コア層20上に形成されてもよいし、また図2
でも図4と同様に、第2のコイル層37の上面が基準面
Bと同一面上で形成されていてもよい。
【0118】また図2では基準面Bと上部コア層26間
に第3のコイル層39および第4のコイル層41が形成
されているが、これが1層でもよいし、あるいは3層以
上であってもよい。また前記基準面Bと上部コア層26
間にコイル層が全く形成されていなくてもよい。
【0119】次に図6ないし図12は図2に示す本発明
における薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す一工程図であ
る。なお各図は薄膜磁気ヘッドの縦断面図である。
【0120】図6に示す工程では下部コア層20を形成
し、さらに前記下部コア層20のハイト方向(図示Y方
向)の後方に持上げ層25を形成する。次に下部コア層
20上から前記下部コア層20と前記持上げ層25間、
前記持上げ層25上、さらに前記持上げ層25よりもハ
イト方向後方にかけてAl23などの無機絶縁材料で形
成された絶縁層23を形成し、CMP技術などを用いて
前記下部コア層20表面が露出するまで平坦化加工を施
す。
【0121】次に前記下部コア層20上にGd決め層2
7を形成した後、前記下部コア層20上にレジスト層7
0を形成し、記録媒体との対向面側に磁極部24を形成
するための溝部70aを露光現像によって形成する。
【0122】次に前記溝部70a内に下から下部磁極層
21、ギャップ層22、および上部磁極層35を連続メ
ッキして磁極部24を形成する。なお前記磁極部24は
ギャップ層22と上部磁極層35の2層で構成されてい
てもよい。
【0123】次に前記レジスト層70を除去し、さらに
バックギャップ層36の形成のためのレジスト層(図示
しない)を形成した後、前記レジスト層に前記バックギ
ャップ層36の抜きパターンとなる溝を形成し、前記溝
内に前記バックギャップ層36を形成する。そして前記
レジスト層を除去すると図7に示す形状となる。
【0124】次に図8に示す工程では、磁極部24上か
ら下部コア層20およびバックギャップ層36上にかけ
てAl23などの無機絶縁材料によるコイル絶縁下地層
28を形成する。このとき前記持上げ層25の上に形成
される前記コイル絶縁下地層28に穴部28aを空けて
おく。そして前記コイル絶縁下地層28の上にレジスト
層(図示しない)を使用して第1のコイル層29をパタ
ーン形成する。
【0125】本発明では前記コイル層29を、その断面
形状が、下部コア層20と平行な底面の長さがコイル層
29の膜厚以上となる正方形あるいは横長形状となるよ
うに形成することが好ましい。これによって前記コイル
層29の断面積を大きくすることができると共に、前記
コイル層29を薄い膜厚のレジスト層でパターン精度良
く形成でき、さらに前記コイル層29を狭ピッチ化して
形成することができる。また前記コイル層29を覆うコ
イル絶縁層31を薄い膜厚で形成することができ、前記
コイル絶縁層31を容易に形成することができる。また
コイル層29のピッチ間を、下部コア層20と平行な方
向への間隔寸法が、コイル層29の膜厚以上となるよう
に形成することで、前記隙間内に前記コイル絶縁層31
を確実に埋めることができる。
【0126】前記コイル絶縁層31は無機絶縁材料であ
ることが好ましく、前記コイル絶縁層31をスパッタに
て成膜する。なお前記無機絶縁材料は、AlO、Al2
3、SiO2、Ta25、TiO、AlN、AlSi
N、TiN、SiN、Si34、NiO、WO、W
3、BN、CrN、SiONのうち少なくとも1種か
ら選択されることが好ましい。
【0127】また本発明では、前記第1のコイル層29
上に形成されたコイル絶縁層31表面を平坦化に近い面
で形成することができるから、続いて前記コイル絶縁層
31の上に第2のコイル層37をレジスト層(図示しな
い)を用いてパターン形成するとき、前記第2のコイル
層37をパターン精度良く形成することができる。
【0128】なお前記第2のコイル層37の形成時に
は、予め前記コイル絶縁層31の前記第2のコイル層3
7の巻き中心部37bが形成されるべき部分に穴部31
aを形成しておき、前記第2のコイル層37を形成した
とき、前記巻き中心部37bと第1のコイル層29の巻
き中心部29bとを導通接続させる。
【0129】また本発明では前記第1のコイル層29の
形成時と同様に、前記第2のコイル層37の形成時に使
用されるレジスト層は薄い膜厚で良いため、前記第2の
コイル層37を狭ピッチ化してもパターン精度良く形成
することができる。
【0130】次に図11に示す工程時には、前記第2の
コイル層37上、および磁極部24上、バックギャップ
層36上にコイル絶縁層30をスパッタにて形成する。
前記コイル絶縁層30は無機絶縁材料であることが好ま
しい。前記無機絶縁材料は、AlO、Al23、SiO
2、Ta25、TiO、AlN、AlSiN、TiN、
SiN、Si34、NiO、WO、WO3、BN、Cr
N、SiONのうち少なくとも1種から選択されること
が好ましい。
【0131】次に本発明では図10に示すように、前記
コイル絶縁層30をF−F線まで研磨加工する。この研
磨工程により図11に示すように前記コイル絶縁層30
表面から前記磁極部24の上面、バックギャップ層36
の上面及びコンタクト部38の上面が露出する。
【0132】次に図12に示す工程では、前記コイル絶
縁層30上に第3のコイル層39をレジスト層(図示し
ない)を用いてパターン形成する。また前記第3のコイ
ル層39上にレジストやポリイミドなどの有機絶縁材料
によるコイル絶縁層40を形成する。さらに前記コイル
絶縁層40の上に第4のコイル層41をレジスト層(図
示しない)を用いてパターン形成する。さらに前記第4
のコイル層41上にレジストやポリイミドなどの有機絶
縁材料によるコイル絶縁層42を形成する。
【0133】そして図12に示す磁極部24上から前記
コイル絶縁層42上、およびバックギャップ層36上に
かけて例えばフレームメッキ法などにより上部コア層2
6を形成し、さらに前記上部コア層26の上に保護層4
3を形成すると図2に示す薄膜磁気ヘッドを完成させる
ことができる。
【0134】なお図4のように下部コア層20上にバッ
クギャップ層36を形成せず、上部コア層26の基端部
26bを直接、前記下部コア層20上に接続させるに
は、第4のコイル層41上を覆う絶縁層42までを積層
した後、前記上部コア層26の基端部26bが形成され
るべき前記コイル絶縁層30の部分をエッチングで除去
して下部コア層20を露出させる。そして前記露出した
下部コア層20上に前記上部コア層26の基端部26b
を形成すれば図4に示す薄膜磁気ヘッドが完成する。
【0135】また本発明では、図12に示す工程で、第
3のコイル層39および第4のコイル層41を形成せず
に、磁極部24からバックギャップ層36上にかけて上
部コア層26を形成することも可能である。
【0136】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、下部コア
層と上部コア層間にトラック幅を規制するための磁極部
を形成し、その磁極の奥側の領域を利用してコイル層を
2層以上配置することで、磁路を短くでき、その結果、
狭トラック化とインダクタンスの低下の双方を実現でき
て、狭トラックとデータ転送速度の高速化とで高密度記
録化を実現できる。
【0137】また磁極部と上部コア層との接合面である
基準面と下部コア層間の限られたコイル形成領域内に効
率良くコイル層を形成するには、前記コイル層の断面を
正方形ありは横長形状になるように形成することが好ま
しい。つまり縦長断面でハイト方向にコイル層を密集形
成する場合に比べて、同じターン数のコイル層を正方断
面あるいは横長断面で上下に積層すると、前記コイル層
の断面を大きくすることができ、前記コイル層の直流抵
抗値の増大を抑制できる。
【0138】また、前記コイル層を薄い膜厚のレジスト
層で形成でき前記コイル層をパターン精度良く形成でき
ると共に、狭ピッチ化に対応可能なコイル層を形成でき
る。よってさらなる短磁路化を目指すことができる。
【0139】また、前記コイル層上に薄い膜厚のコイル
絶縁層を形成して絶縁を取ることができ、前記コイル絶
縁層を容易に形成できると共に、狭いコイル形成領域内
に、断面積の大きいコイル層を効率良く形成することが
可能になる。
【0140】さらに螺旋パターンでの各コイル層とコイ
ル層間の隙間も正方形または横長形状にすることで、前
記隙間内に前記コイル絶縁層を確実に充填できる。なお
前記コイル絶縁層は無機絶縁材料であることが好まし
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施の形態の薄膜磁気ヘッドの
構造を示す部分正面図、
【図2】図1に示す2−2線から切断した薄膜磁気ヘッ
ドの部分縦断面図、
【図3】図2に示す薄膜磁気ヘッドの部分拡大断面図、
【図4】本発明における別の実施形態の薄膜磁気ヘッド
の構造を示す部分縦断面図、
【図5】本発明における別の実施形態の薄膜磁気ヘッド
の構造を示す部分縦断面図、
【図6】図2に示す薄膜磁気ヘッドの製造工程を示す一
工程図、
【図7】図6の次に行なわれる一工程図、
【図8】図7の次に行なわれる一工程図、
【図9】図8の次に行なわれる一工程図、
【図10】図9工程の次に行なわれる一工程図、
【図11】図10工程の次に行なわれる一工程図、
【図12】図11工程の次に行なわれる一工程図、
【図13】Gd決め層の記録媒体との対向面側の先端か
らバックギャップ層までの長さを10μmとし、磁極部
24とバックギャップ層36間に1層のみのコイル層4
4を形成した場合(比較例)の前記コイル層の導体部の
断面積を算出するための薄膜磁気ヘッドのシミュレーシ
ョン図、
【図14】Gd決め層の記録媒体との対向面側の先端か
らバックギャップ層までの長さを10μmとし、図13
と同じコイル形成領域、および同じピッチ間隔にて磁極
部24とバックギャップ層36間に2層のコイル層44
を形成した場合(実施例)の前記コイル層の導体部の断
面積を算出するための薄膜磁気ヘッドのシミュレーショ
ン図、
【図15】Gd決め層の記録媒体との対向面側の先端か
らバックギャップ層までの長さを8μmとし、磁極部2
4とバックギャップ層36間に1層のみのコイル層44
を形成した場合(比較例)の前記コイル層の導体部の断
面積を算出するための薄膜磁気ヘッドのシミュレーショ
ン図、
【図16】Gd決め層の記録媒体との対向面側の先端か
らバックギャップ層までの長さを8μmとし、図15と
同じコイル形成領域、および同じピッチ間隔にて磁極部
24とバックギャップ層36間に2層のコイル層44を
形成した場合(実施例)の前記コイル層の導体部の断面
積を算出するための薄膜磁気ヘッドのシミュレーション
図、
【図17】Gd決め層の記録媒体との対向面側の先端か
らバックギャップ層までの長さを7μmとし、磁極部2
4とバックギャップ層36間に1層のみのコイル層44
を形成した場合(比較例)の前記コイル層の導体部の断
面積を算出するための薄膜磁気ヘッドのシミュレーショ
ン図、
【図18】Gd決め層の記録媒体との対向面側の先端か
らバックギャップ層までの長さを7μmとし、図17と
同じコイル形成領域、および同じピッチ間隔にて磁極部
24とバックギャップ層36間に2層のコイル層44を
形成した場合(実施例)の前記コイル層の導体部の断面
積を算出するための薄膜磁気ヘッドのシミュレーション
図、
【図19】従来の薄膜磁気ヘッドの部分縦断面図、
【符号の説明】
20 下部コア層 21 下部磁極層 22 ギャップ層 24 磁極部 26 上部コア層 27 Gd決め層 28 コイル絶縁下地層 29 第1のコイル層 30、31、40、42、53、54、58、63、6
4 コイル絶縁層 35 上部磁極層 37 第2のコイル層 39 第3のコイル層 41 第4のコイル層 45、46、50、51、52、60、61、62 コ
イル層 70 レジスト層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体との対向面側では、下部コア層
    と上部コア層とが記録媒体との摺動方向に間隔を開けて
    位置するとともに、前記下部コア層と上部コア層との間
    に、トラック幅方向が所定幅寸法とされた下部磁極層と
    ギャップ層と上部磁極層、またはギャップ層と上部磁極
    層とで構成される磁極部が設けられ、 前記対向面よりもハイト方向の奥側に、前記下部コア層
    と上部コア層とを磁気的に接続する接続部が設けられて
    おり、 前記接続部の周囲に、螺旋パターンのコイル層が膜形成
    されており、 前記下部コア層と磁極部との接続面をハイト方向へ延長
    させた基準面と前記下部コア層とで挟まれた領域内に、
    前記コイル層の螺旋パターンが前記摺動方向へ複数層に
    重ねられて配置されていることを特徴とする薄膜磁気ヘ
    ッド。
  2. 【請求項2】 前記基準面と前記下部コア層とで挟まれ
    た領域内に位置するコイル層の断面形状は、下部コア層
    と平行な底辺の長さがコイル層の膜厚以上で形成される
    請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記各コイル層のピッチ間は、下部コア
    層と平行な方向の間隔寸法が、コイル層の膜厚以上とな
    るように形成されている請求項1または2記載の薄膜磁
    気ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記接続部では、前記下部コア層上に磁
    性材料のバックギャップ層が形成されて、このバックギ
    ャップ層と前記上部コア層とが磁気的に接続されてお
    り、前記コイル層は、前記磁極部の上面と前記バックギ
    ャップ層の上面とを結ぶ基準面と、前記下部コア層とで
    挟まれる領域内に位置している請求項1ないし3のいず
    れかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記下部コア層上には、前記ギャップ層
    のハイト方向の深さGdを決めるGd決め層が設けら
    れ、少なくとも下部コア層に近い最下層の前記コイル層
    が、前記Gd決め層のハイト方向奥側に位置している請
    求項1ないし4のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記Gd決め層の記録媒体との対向面側
    の先端から、前記下部コア層と上部コア層との磁気的な
    接続部までの深さ距離が、2μm以上で6μm以下であ
    る請求項1ないし5のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッ
    ド。
  7. 【請求項7】 下層のコイル層を覆う絶縁層および上層
    のコイル層を覆う絶縁層が、共に無機絶縁材料で形成さ
    れている請求項1ないし6のいずれかに記載の薄膜磁気
    ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記基準面と前記上部コア層との間に、
    さらに他のコイル層が配置されている請求項1ないし7
    のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
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