JP2002156499A - 電子線を通す窓 - Google Patents

電子線を通す窓

Info

Publication number
JP2002156499A
JP2002156499A JP2001314494A JP2001314494A JP2002156499A JP 2002156499 A JP2002156499 A JP 2002156499A JP 2001314494 A JP2001314494 A JP 2001314494A JP 2001314494 A JP2001314494 A JP 2001314494A JP 2002156499 A JP2002156499 A JP 2002156499A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foil
electron beam
window
diamond
passing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001314494A
Other languages
English (en)
Inventor
Peter Klaus Bachmann
クラオス バハマン ペーター
Elsbergen Volker Van
ファン エルスベルゲン フォルカー
Bernd David
ダーフィット ベルント
Rainer Willi Eckart
ヴィリ エッカルト ライナー
Geoffrey Harding
ハーディング ジェフリー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koninklijke Philips NV
Original Assignee
Koninklijke Philips Electronics NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koninklijke Philips Electronics NV filed Critical Koninklijke Philips Electronics NV
Publication of JP2002156499A publication Critical patent/JP2002156499A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J33/00Discharge tubes with provision for emergence of electrons or ions from the vessel; Lenard tubes
    • H01J33/02Details
    • H01J33/04Windows
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J5/00Details relating to vessels or to leading-in conductors common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J5/02Vessels; Containers; Shields associated therewith; Vacuum locks
    • H01J5/18Windows permeable to X-rays, gamma-rays, or particles
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2235/00X-ray tubes
    • H01J2235/08Targets (anodes) and X-ray converters
    • H01J2235/081Target material
    • H01J2235/082Fluids, e.g. liquids, gases

Landscapes

  • X-Ray Techniques (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、2つの空間の間の分離素子として
機能する、電子線を通す窓、及び、このような窓を製造
する方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、電子線を通しキャリヤ基板か
ら分離された箔(1、10、300a)と、動作状態に
おいて電子線を通す箔の周辺領域を支持し、箔の材料の
線熱膨張係数と適合する線熱膨張係数を有する材料から
成る保持素子(2、300b)とを有する、電子線を通
す窓に関わる。本発明は、更に、電子線を通す窓を製造
する方法、及び、このような窓を有するX線装置に関わ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子線を通す箔
と、動作状態において電子線を通す箔の周辺領域を支持
する素子とを有する、電子線を通す窓、並びに、このよ
うな窓を製造する方法に関わる。本発明は、X線装置に
更に関わる。
【0002】
【従来の技術】このような窓は、感応な対象物が外部条
件から覆い隠されるべき一方で電子線の路を充分に通す
ことがまだ保護される全ての場所において使用される。
DE19821939A1は、液体金属ターゲットを有
するX線管、即ち、LIMAXX線管(LIMAX=液
体金属陽極X線管)においてこのような窓を使用するこ
とを提案する。このようなX線装置は、電子源、及び、
放射器の動作状態で循環する液体金属のターゲットを基
本的に含む。液体金属はポンプ循環システム中に存在
し、分割ヘッドを用いて特別な鋼板を介して受容器の中
にポンプで送られる。電子線は、特別な鋼板上を流れる
液体金属に当たり、そこでX線を発生する。窓を用いる
ことにより、電子源及びターゲットの真空空間は2つの
独立した空間を形成するよう互いから分離され、それに
よりターゲットは流れの種類及び液体金属の選択に以前
より感応でなくなる。ここで使用される窓は、例えば、
シリコンキャリヤ基板上に蒸着されたダイヤモンド層を
有し、その後電子線用の窓領域又は透過域を形成するた
めにキャリヤ基板が部分的に除去される。従って構成さ
れる窓は、X線管中に直接的に取り付けられる。
【0003】本発明の文脈において、キャリヤ基板と保
持素子との間で区別が付けられていることに注意すべき
である。キャリヤ基板は、窓の箔を製造するための蒸着
表面又は補助の表面として機能し、保持素子は動作位置
における箔のための位置決め補助部として機能する。
【0004】DE19821939A1から公知の窓
は、より高い圧力差では、不十分な接着性のためにダイ
ヤモンド箔がシリコン基板から剥がされ、即ち、窓が突
然開かれるため、4バーよりも大きい圧力差に耐えるこ
とができない。破裂圧は、特にLIMAX管の場合では
4バーよりも大きい圧力差が生じるとき、管の動作の開
始フェーズ中に到達される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、2
つの空間の間の様々な状況及び/又は変動する状況下で
分離素子として確実に損なわれないままである電子線を
通す窓、及び、このような窓を製造する対応する方法を
提供することを目的とする。特に、動作状態において4
バーよりも大きい圧力差に耐えることができる過剰圧力
及び真空適用法のために窓が設けられるべきである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的は、電子線を通
し、キャリヤ基板から分離されている箔、並びに、動作
状態において電子線を通す箔の周辺領域を支持する保持
素子を有する、電子線を通す窓を用いて実現され、この
とき保持素子は箔の材料の線熱膨張係数に等しい又は近
くなるように適合される線熱膨張係数を有する材料から
成る。
【0007】電子線を通す箔は、10μmほどの厚さを
有するダイヤモンドから成ることが好ましい。別の実施
例では、箔はモリブデン又はベリリウムから形成されて
もよい。
【0008】ダイヤモンド箔の場合、保持素子が9×1
−6/K以下の線熱膨張係数を有する材料から成るこ
とが好ましく、特に好ましい材料は約0.5−1×10
−6/K乃至9×10−6/Kの範囲にある線熱膨張係
数を有する材料の選択である。下限値は、ダイヤモンド
の線熱膨張係数に従う。単結晶としての理想的なダイヤ
モンドの線熱膨張係数は0.5×10−6/Kであり、
この係数はCVD処理による生成物及びそれに伴って形
成される多結晶材料では1×10−6/Kの値まで達す
る。
【0009】保持素子は、線熱膨張係数が5乃至6×1
−6/Kの間であるモリブデン、タングステン、チタ
ン、タンタルのような材料、並びにそれらの低合金、ガ
ラス、適切な低い線熱膨張係数を有するセラミック材
料、ダイヤモンド、及び、可能性としてダイヤモンド特
に、多結晶形態にあるダイヤモンドよりも低い線熱膨張
係数を有する材料から形成されることが好ましい。
【0010】第1の有利な実施例では、電子線を通す箔
及び保持素子は、一体形でダイヤモンドから成る。元の
厚さが10μmよりも厚い一体形のダイヤモンド板から
製造された、保持素子と窓との一体形の実施例が特に有
利である。
【0011】第2の有利な実施例では、電子線を通す箔
及び保持素子は2つの部分として構成され、箔が10μ
m、好ましくは5μmよりも薄い厚さを有する箔が、介
在する接合層を用いて保持素子上に設けられる。箔及び
保持素子の両方は、この第2の実施例においても夫々ダ
イヤモンドから形成されてもよく、又は、夫々モリブデ
ンから形成されてもよい。箔及び保持素子に対して同じ
材料を選択することにより、熱膨張挙動の最適マッチン
グを提供する。
【0012】箔が上に蒸着されるキャリヤ基板によって
形成され、キャリヤ基板と箔との間の比較的小さい接着
力により高い圧力差に耐えることができずキャリヤ基板
からの箔の剥離をもたらす従来の窓と比較して、本願の
窓は信頼性のある接合層を有する。保持素子の材料は、
その材料の挙動がダイヤモンド箔の材料の挙動に適合す
るよう選択され、それにより2つの材料は体積を同様に
変化させて外部影響に反応する。全体的にみて、4バー
以上の圧力差に耐えられ、例えば、内容物(異なる凝集
状態における異なる成分の液体)における差のため異な
る状況が広がる空間に対する分離手段としても好適であ
る窓が得られる。
【0013】2つの部分による、実施例の接合層は、活
性化金属はんだの溶融層又はガラス溶融によって形成さ
れることが好ましい。この接合層は、保持素子の接合表
面上に設けられる。例えば、チタン又はモリブデンのよ
うな活性化金属はんだ中に含まれる炭化形成物は、ダイ
ヤモンド箔の場合には炭素が存在する接触表面において
箔と反応し、箔と保持素子との間で固定した接合を実現
する金属炭化物を形成する。同様にして、エポキシ樹脂
に基づく接着層又は例えば、Aremco Companyによって
販売される温度に耐性があるセラミック接着剤も有利で
ある。接合層は、組み合わされた接着/溶融層によって
形成されてもよく、この場合、特にセラミック接着剤と
のガラス溶融の組み合わせをここで触れるとする。
【0014】厚さが箔の厚さの少なくとも10%であ
り、箔の表面領域を超えて延在する少なくとも一つの厚
くされた部分を、放射線を通す箔の少なくとも一つの表
面が有することが更に提案される。機械的補強リッジ又
は補強模様を表す提案されたこの厚くされた部分は、特
に箔全体の厚さよりも薄いが箔の厚さの少なくとも10
%であるべき厚さであることが好ましいが必ずしも必要
でない。厚くされた部分は、例えば、平行に配置される
又はグリッドを形成する補強素子として規則的な間隔で
設けられ、又は、不規則的な間隔で設けられる。上記厚
くされた部分は、箔を機械的に安定させる一方で電子線
のためにより高い透過性を有する開領域を残す。
【0015】X線を通し、電子線を通す窓がX線を通す窓
とは基本的に異なる透過に対する境界条件に従わなくて
はならならないため、異なる種類の窓を開示するEP0
476827A1を参照する。この引用された文書で
は、X線を通すダイヤモンド箔、例えば、シリコンから
成り、ダイヤモンド箔が上に蒸着されるキャリヤ基板、
及び、X線を通す箔の周辺領域を支持する保持素子とし
て機能するキャリヤリングを有するX線窓が記載され
る。ダイヤモンド箔には、その機械力を高めるために、
その表面上にダイヤモンドから成る補強用横材が設けら
れる。キャリヤリングはアルミニウムから成る。このよ
うな窓を製造するためには、0.05乃至10μmの厚
さを有するダイヤモンド箔が成長されるよう、平面のキ
ャリヤ基板が気相蒸着処理、例えば、CVD(化学気相
成長)処理において炭素を含む気体で気化される。補強
リッジがあるべき場所において凹みを有し、他の場所に
おいてダイヤモンドの蒸着を妨げるマスクが設けられ
る。補強用横材の厚さが箔の厚さよりも厚くなるとき、
蒸着が停止され、マスクが除去され、キャリヤ基板がそ
の後の窓領域において中央でエッチングされ、基板がキ
ャリヤリングに接合される。基板は、完全にエッチング
されてもよく、この場合アルミニウムのキャリヤリング
はダイヤモンド箔に直接的に接合される。
【0016】本発明による一体形の実施例に対する製造
方法では、第1のステップにおいて10乃至1000μ
mの厚さを有する単結晶又は多結晶のダイモンド板が製
造され、この板は、電子線の径に少なくとも対応する表
面積にわたって中央領域で電子線を通す厚さに薄くされ
る。この薄くする処理は、公知のレーザ又はイオン照射
処理を用いて実現されることが好ましい。電子線の径に
依存して、この域は5対2mmよりも小さい長方形の寸
法を典型的に有する。処理の有利な変更態様において、
この一体形の窓には板の中央域が不規則に薄くされた補
強素子が設けられてもよい。この場合、中央の透過域の
エッジ領域をより少なく薄くすることが望ましく、それ
により、厚くされた部分は薄くされた域即ち、処理され
た域の最も外側にある領域に存在する。従って、透過域
を通る電子線の路は略妨げられない。異なる処理の深さ
で薄くすることは供給される電力を用いて制御される。
【0017】更に、有利な実施例では、導電性のダイヤ
モンドが使用されるべきであり、これは、ダイヤモンド
箔又はダイヤモンド板を気相蒸着中にホウ素でドーピン
グすることにより実現される。
【0018】有利には、提案される窓は、請求項16記
載の特徴を有するX線装置中で使用されるが、その使用
は本出願に制限されないことは明らかである。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の更なる特徴及び利点は、
図面に示す本発明の実施例を以下により詳細に説明する
次の説明から明らかになる。上述の特性の組み合わせ以
外に個々の特性、又は、特性の他の組み合わせも本発明
の一部を成す。
【0020】図1は、ダイヤモンド箔1及び別個の環状
の保持素子2といった2つの部分から組み立てられる窓
3を示す断面図であり、箔1及び保持素子2は接着又は
溶融層4を用いて互いに接合される。ダイヤモンド箔1
は、10μmまでの厚さを有し、電子線を通す。保持素
子2の材料は、温度に対して耐性のある金属であり、値
が9×10−6/K、即ち、ダイヤモンドの膨張係数に
近い又は等しい値よりも好ましくは低い線熱膨張係数を
有することを特徴とする。この例としてモリブデンがあ
る。しかしながら、電子線を通す箔がモリブデンから成
り、保持素子がモリブデンの熱膨張挙動に適合する熱膨
張挙動の材料から製造されることも考えられる。
【0021】保持素子2がキャリヤ基板として機能して
ダイヤモンド箔の実際の製造には加わらないが、ダイヤ
モンド箔が製造された後にだけダイヤモンド箔に接合さ
れることを強調する。
【0022】薄いダイヤモンド層の製造は公知であり、
気相蒸着処理を手段として行われる。例えば、基板をエ
ッチング又は可能性として研削することによってダイヤ
モンド箔が上に蒸着されたキャリヤ基板がダイヤモンド
箔から完全にはぎ取られ、このダイヤモンド箔1は、透
明な透過域5が形成されるよう周辺又はエッジ領域で保
持素子2に接合される。
【0023】図2中の実施例に示すように、薄いダイヤ
モンド層10には、その機械的安定性のために保持素子
2に面する表面と反対側の表面上で構造又は補強素子と
して機能する厚くされた部分16a、16b、16cが
設けられる。図1と同様の構成要素は、図1と同じ参照
番号を有する。これら厚くされた部分16a、16b、
16cもダイヤモンドから形成され、本実施例では、互
いに対して平行に延在し、これは、図3の平面図におい
てより明確に示される。不規則に離間された厚くされた
部分を有する実施例も同様に考えることができ、厚くさ
れた部分が配置される他の幾何学的形状又は模様も可能
である。
【0024】図2に示す窓では、厚くされた部分16
a、16b、16cは三角形の幾何学的形状を有する。
これら厚くされた部分の厚さは、ダイモンド箔の厚さ全
体にはならないが、箔の厚さ全体の少なくとも10%で
あるべきである。更に、ダイヤモンド箔の両面に、又
は、保持素子に対向する表面にだけ厚くされた部分を設
けることが可能である。機械的安定性の影響と電子線の
ために透過域として機能するより高い透過性の充分な領
域との間で均衡が見出されなくてはならない。厚くされ
た部分は、例えば、蒸着処理中にコーティングされるべ
きCVDキャリヤ基板の適切な構成を通じてダイヤモン
ド箔に加えられてもよい。しかしながら、例えば、レー
ザアブレーション又はより厚い箔に与えられるイオン線
で領域を除去することも可能であり、この領域はその後
の電子線を通す領域を形成する。
【0025】ダイヤモンド箔と低い線熱膨張係数を有す
る材料の保持素子との間で接着又は溶融層を使用するこ
とによる固定した接合の解決の原理以外では、一体形の
窓の解決の原理が本発明によると提案され、このときこ
の窓は完全にダイヤモンドから成る。
【0026】図4は、このような窓の断面図である。本
実施例において箔(300a)及び保持素子300bは
一体、即ち、窓300を形成する。10μmより厚い、
好ましくは1000μmまでの厚さを有するダイヤモン
ド板がこのために使用され、この板は、電子線の径に少
なくとも対応する表面積にわたって電子を透過する厚さ
までレーザ又はイオンアブレーションによって薄くされ
る。これにより、保持素子300b内に実際の窓領域3
07が形成される。この窓領域の規則的な配置以外で
は、ダイヤモンドから一体形で形成される図5の実施例
は、不規則に薄くされたダイヤモンド板、即ち、厚くさ
れた部分310a及び310bで補強された透過域30
8を示す。電子線は、厚くされた部分間の、電子線を通
す領域311a、311b、311cを通ることができ
る。図6に示す有利な実施例では、厚くされた部分、即
ち、減らされていない領域312a、312bは処理さ
れた域又は透過域309の最も外側の領域にあり、図5
中の窓との違いは線によって示される。実際の透過域3
09は、充分な安定性を有して影響を及ぼされないまま
である。
【0027】図7において、提案された構成を有する窓
が、蒸着処理においてダイタモンド箔が設けられるキャ
リヤ基板によって形成される公知の窓よりもより圧力に
対して耐性があることが明らかである。破裂圧がこの尺
度として示される。厚さ及び径は、夫々の窓に対する幾
何学的な値を示す。径は、窓開口部の最も長い寸法であ
ると理解され、即ち、ここではcm単位での透過域の最
も長い寸法であり、この寸法は、円形の開口部ではその
径に、楕円形の開口部では楕円のその長軸に、更に、長
方形の開口部ではその長辺に対応する。シリコンキャリ
ヤ基板上により少ない接着性箔を有する窓サンプル(三
角形)が3乃至4バールで離されたことは明らかであ
る。より高い破裂圧(ドット)を実現するためには、本
発明によるとダイヤモンド箔がキャリヤ基板から完全に
除去され、別個の接合層を用いて比較的低い線熱膨張係
数を有する材料からの別個の保持素子又は窓フレームに
固定して接合され、或いは、一体として製造される。点
線は、窓の破裂圧に対する実験的に得られた限界値に対
応し、このとき、 破裂圧(バール)=1.3×[厚さ(μm)/径(c
m)] が成立し、公知の関係 破裂圧(バール)=1×[厚さ(μm)/径(cm)] からの違いが分かる。
【0028】従って、μm単位での窓の厚さは、径(c
m)と窓の2辺間の圧力差との積の0.7倍よりも大き
くなくてはならない。
【0029】図8は、本発明による窓3と共に上記の変
更態様が有利には使用され得る、LIMAX処理によっ
て動作されるX線装置20を概略的に示す図である。X
線装置は、X線管21及び液体金属循環システム22に
よって形成される。X線管21は、窓3を用いて真空密
式に閉じられる。X線管21の真空空間では、陰極23
の形態にある電子源があり、この電子源は動作状態で
は、電子線24を出射し、この電子線は、窓3を通じて
スチール板上に伝えられる液体金属に当たる。この目的
のために液体金属循環システム22が設けられ、このシ
ステムは、管状のダクトシステム25から構成され、こ
のダクトシステム25中では領域27において窓3の外
側を流れるよう液体金属がポンプ26によって送られ
る。液体金属は、領域27を通った後、熱交換器28を
通り、生成された熱がこの熱交換器から適切な冷却シス
テムを用いて除去される。窓を通る電子と液体金属との
相互作用は、X線(即ち、液体金属がターゲットとして
機能する)を発生し、このX線は窓3、及び、管21中
の出射窓29を通過して外に出る。
【0030】特にここで提案された窓がこのようなX線
装置において使用される場合、伝導性を手段として動作
中に窓を帯電することを防止し、従って、電子線の偏
向、減速、又は、完全な停止を防止するよう、ドーピン
グされたダイヤモンド箔を使用することが望ましい。ホ
ウ素は、ドーピング処理において抵抗を1000オーム
未満に減少させるに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による、電子線を通す2つの部分から成
る窓の実施例の断面図である。
【図2】図1の2つの部分からなる窓の実施例の更なる
バージョンの断面図である。
【図3】図2の更なるバージョンの平面図である。
【図4】本発明による、電子線を通す窓の一体形の実施
例の断面図である。
【図5】不規則なダイヤモンド箔の厚さを有する図4の
窓の実施例の断面図である。
【図6】不規則なダイヤモンド箔の厚さを有する図4の
窓の第2の実施例の断面図である。
【図7】従来構成された窓(三角形)及び本発明による
窓(ドット)に対する窓の幾何学的形状と破裂圧との関
係を示す図である。
【図8】本発明による、電子線を通す窓を具備するX線
装置を示す図である。
【符号の説明】
1、300a 箔 2,300b 保持素子 3、300 窓 4 接着層 5 透過域 10 ダイヤモンド層 16a、16b、16c、310a、310b 厚くさ
れた部分 20 X線装置 21 X線管 22 液体金属循環システム 23 陰極 24 電子線 25 ダクトシステム 26 ポンプ 27 領域 28 熱交換器 29 X線出射窓 307 窓領域 308、309 透過域 311a、311b、311c 電子線を通す領域 312a、312b 減らされていない部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 590000248 Groenewoudseweg 1, 5621 BA Eindhoven, Th e Netherlands (72)発明者 フォルカー ファン エルスベルゲン ドイツ連邦共和国,52070 アーヘン,オ ットーシュトラーセ 89 (72)発明者 ベルント ダーフィット ドイツ連邦共和国,24641 ヒュットブレ ク,ドルフシュトラーセ 20 (72)発明者 ライナー ヴィリ エッカルト ドイツ連邦共和国,22455 ハンブルク, ラオズィツァー・ヴェーク 26 (72)発明者 ジェフリー ハーディング ドイツ連邦共和国,22547 ハンブルク, イェヴェンシュテッターシュトラーセ 170D

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子線を通し、キャリヤ基板から分離さ
    れる箔と、動作状態において電子線を通す上記箔の周辺
    領域を支持する保持素子とを有する、電子線を通す窓で
    あって、 上記保持素子は、上記箔の材料の線熱膨張係数に適合さ
    れた線熱膨張係数を有する材料から成る窓。
  2. 【請求項2】 電子線を通す上記箔はダイヤモンドから
    成ることを特徴とする請求項1記載の、電子線を通す
    窓。
  3. 【請求項3】 電子線を通す上記箔はモリブデンから成
    ることを特徴とする請求項1記載の、電子線を通す窓。
  4. 【請求項4】 上記保持素子は、9×10−6/Kより
    も小さい線熱膨張係数を有する材料から成ることを特徴
    とする請求項2記載の、電子線を通す窓。
  5. 【請求項5】 上記保持素子はモリブデン、タングステ
    ン、チタン、タンタルのような金属並びにそれらの低合
    金、ダイヤモンド、ガラス、及び、相応じて低い線熱膨
    張係数を有するセラミック材料のような材料の群から選
    択され得る材料から成ることを特徴とする請求項1記載
    の、電子線を通す窓。
  6. 【請求項6】 電子線を通す上記箔、及び、上記保持素
    子は一体形でダイヤモンドから形成されることを特徴と
    する請求項2又は5記載の、電子線を通す窓。
  7. 【請求項7】 電子線を通す上記箔及び上記保持素子
    は、2つの部分として構成され、 上記箔は介在する接合層で上記保持素子上に設けられる
    ことを特徴とする請求項1記載の、電子線を通す窓。
  8. 【請求項8】 上記接合層は、活性化金属はんだの溶融
    層若しくはガラス溶融層、或いは接着層、又は、組み合
    わされた接着−溶融層であることを特徴とする請求項7
    記載の、電子線を通す窓。
  9. 【請求項9】 電子線を通す上記箔の少なくとも一つの
    表面は、厚さが上記箔の厚さの少なくとも10%である
    少なくとも一つの厚くされた部分を有することを特徴と
    する請求項1記載の、電子線を通す窓。
  10. 【請求項10】 ダイヤモンド箔の厚さに関して、 厚さ(μm)>0.7L(cm)×Δp(バール) が成立し、 このとき、Δp(バール)は窓の2辺間の圧力差であ
    り、Lは窓の開口部の最長の寸法Lであることを特徴とす
    る請求項2記載の、電子線を通す窓。
  11. 【請求項11】 電子線を通し、ダイヤモンドから成る
    箔と、動作状態において電子線を通す箔の周辺領域を支
    持する素子とを有する請求項2及び6記載の電子線を通
    す窓を製造する方法であって、 10乃至1000μmの間の厚さを有するダイヤモンド
    板を製造する段階と、透過域を形成するよう、上記電子
    線の径に少なくとも対応する表面積にわたって上記板
    を、電子を通す厚さまで薄くさせ、上記保持素子が支持
    素子として機能して上記透過域を囲う段階とを有する方
    法。
  12. 【請求項12】 上記板の上記透過域は、上記箔の部分
    的な機械的安定性のために厚くされた素子を生成するよ
    う不規則に薄くされることを特徴とする請求項11記載
    の、電子線を通す窓を製造する方法。
  13. 【請求項13】 中央の透過域のエッジ領域はより少な
    く薄くされることを特徴とする請求項12記載の、電子
    線を通す窓を製造する方法。
  14. 【請求項14】 電子線を通し、ダイヤモンドから成る
    箔と、動作状態において電子線を通す箔の周辺領域を支
    持する素子とを有する請求項2及び7記載の電子線を通
    す窓を製造する方法であって、 キャリヤ基板上に電子線を通すダイヤモンド箔を炭素を
    有する気体から蒸着する段階と、 上記ダイヤモンド箔から上記キャリヤ基板を完全に除去
    する段階と、 支持素子として機能する保持素子に上記ダイヤモンド箔
    の周辺領域を接合する一方で、箔の窓を露出したままに
    する段階とを有し、 上記保持素子はダイタモンドの線熱膨張係数に適合され
    る線熱膨張係数を有する材料から成ることを特徴とする
    方法。
  15. 【請求項15】 上記ダイヤモンド箔は保持素子に溶融
    されることを特徴とする請求項14記載の、電子線を通
    す窓を製造する方法。
  16. 【請求項16】 電子を出射する電子源、 動作状態において循環する液体金属からなり、上記電子
    によって当てられるときX線を出射するターゲット、及
    び、 上記電子源と上記ターゲットとの間で分離素子として機
    能する請求項1乃至8のうちいずれか一項記載の電子線
    を通す窓を有するX線装置。
JP2001314494A 2000-10-13 2001-10-11 電子線を通す窓 Pending JP2002156499A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE10050811A DE10050811A1 (de) 2000-10-13 2000-10-13 Elektronenstrahltransparentes Fenster
DE10050811.1 2000-10-13

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009042123A Division JP2009115824A (ja) 2000-10-13 2009-02-25 電子線を通す窓

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002156499A true JP2002156499A (ja) 2002-05-31

Family

ID=7659686

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001314494A Pending JP2002156499A (ja) 2000-10-13 2001-10-11 電子線を通す窓
JP2009042123A Withdrawn JP2009115824A (ja) 2000-10-13 2009-02-25 電子線を通す窓

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009042123A Withdrawn JP2009115824A (ja) 2000-10-13 2009-02-25 電子線を通す窓

Country Status (4)

Country Link
US (1) US6625254B2 (ja)
EP (1) EP1197983A1 (ja)
JP (2) JP2002156499A (ja)
DE (1) DE10050811A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006162535A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Ushio Inc 電子ビーム管
JP2017027873A (ja) * 2015-07-27 2017-02-02 キヤノン株式会社 X線発生装置及びx線撮影システム

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10130070A1 (de) * 2001-06-21 2003-01-02 Philips Corp Intellectual Pty Röntgenstrahler mit Flüssigmetall-Target
ATE433193T1 (de) * 2003-10-07 2009-06-15 Koninkl Philips Electronics Nv Verfahren zur herstellung eines für elektronen eines elektronenstrahls insbesondere einer röntgenquelle transparenten fensters
WO2005055269A2 (en) * 2003-12-01 2005-06-16 Mbda Uk Limited Improvements in or relating to an electron gun and an electron beam window
US7145988B2 (en) * 2003-12-03 2006-12-05 General Electric Company Sealed electron beam source
DE102004013620B4 (de) * 2004-03-19 2008-12-04 GE Homeland Protection, Inc., Newark Elektronenfenster für eine Flüssigmetallanode, Flüssigmetallanode, Röntgenstrahler und Verfahren zum Betrieb eines solchen Röntgenstrahlers
DE102004015590B4 (de) * 2004-03-30 2008-10-09 GE Homeland Protection, Inc., Newark Anodenmodul für eine Flüssigmetallanoden-Röntgenquelle sowie Röntgenstrahler mit einem Anodenmodul
EP1670017A1 (en) * 2004-12-03 2006-06-14 Mbda Uk Limited Electron beam window, window assembly, and electron gun
SE530094C2 (sv) * 2006-05-11 2008-02-26 Jettec Ab Metod för alstring av röntgenstrålning genom elektronbestrålning av en flytande substans
EP2171724A1 (en) * 2007-06-22 2010-04-07 Advanced Applied Physics Solutions, Inc. Higher pressure, modular target system for radioisotope production
FI20105626A0 (fi) * 2010-06-03 2010-06-03 Hs Foils Oy Erittäin ohut berylliumikkuna ja menetelmä sen valmistamiseksi
EP2647027B1 (en) * 2010-12-02 2018-12-26 Tetra Laval Holdings & Finance SA An electron exit window foil
GB201107736D0 (en) * 2011-05-10 2011-06-22 Element Six Holdings N V Composite diamond assemblies
US9330879B2 (en) * 2011-08-04 2016-05-03 John Lewellen Bremstrahlung target for intensity modulated X-ray radiation therapy and stereotactic X-ray therapy
US9715990B2 (en) * 2014-12-19 2017-07-25 Energy Sciences Inc. Electron beam window tile having non-uniform cross-sections

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1243625A (en) 1967-07-26 1971-08-25 Ti Group Services Ltd Apparatus for irradiating materials with electrons
JPH02199099A (ja) 1988-10-21 1990-08-07 Crystallume 連続ダイヤモンド薄膜およびその製法
JP3026284B2 (ja) * 1990-09-18 2000-03-27 住友電気工業株式会社 X線窓材とその製造方法
JP3127511B2 (ja) * 1991-09-19 2001-01-29 株式会社日立製作所 露光装置および半導体装置の製造方法
US5612588A (en) 1993-05-26 1997-03-18 American International Technologies, Inc. Electron beam device with single crystal window and expansion-matched anode
GB2288272B (en) 1994-04-09 1997-11-05 Atomic Energy Authority Uk X-ray windows
DE69507795T2 (de) * 1994-12-12 1999-08-19 Koninkl Philips Electronics Nv Verfahren zum fixieren eines fensters aus beryllium auf einem metallischen grundkörper mit einem vacuumdichten verschluss
JP3724848B2 (ja) * 1995-07-14 2005-12-07 則夫 岡田 光学用窓
JPH09175873A (ja) 1995-08-31 1997-07-08 General Electric Co <Ge> ダイヤモンドアセンブリ及びそれの製造方法
DE19821939A1 (de) 1998-05-15 1999-11-18 Philips Patentverwaltung Röntgenstrahler mit einem Flüssigmetall-Target
GB0008051D0 (en) 2000-04-03 2000-05-24 De Beers Ind Diamond Composite diamond window

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006162535A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Ushio Inc 電子ビーム管
JP2017027873A (ja) * 2015-07-27 2017-02-02 キヤノン株式会社 X線発生装置及びx線撮影システム

Also Published As

Publication number Publication date
DE10050811A1 (de) 2002-04-18
US20020048345A1 (en) 2002-04-25
EP1197983A1 (de) 2002-04-17
JP2009115824A (ja) 2009-05-28
US6625254B2 (en) 2003-09-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009115824A (ja) 電子線を通す窓
EP0447832B1 (en) X-ray tube target
US6487272B1 (en) Penetrating type X-ray tube and manufacturing method thereof
US6850598B1 (en) X-ray anode and process for its manufacture
EP0697712B1 (en) An X-ray generation apparatus
US20140203183A1 (en) Radiation generating tube, and radiation generating device and apparatus including the tube
KR20010023634A (ko) 긴 사용 수명을 가지는 고압 방전 램프용 전극
US6717350B2 (en) Electron tube and method of manufacturing the same
JPH06310043A (ja) 電子放出デバイス
US5904287A (en) Method of bonding graphite to metal
JP2002197973A (ja) 電子線を通す窓を製造する方法、及び、電子線を通す窓
KR980005140A (ko) 전계 방출형 전자원 및 그 제조 방법
US4394953A (en) Method of joining individual parts of an X-ray anode, in particular of a rotating anode
EP2188826B1 (en) X-ray tube with enhanced small spot cathode and methods for manufacture thereof
US6261145B1 (en) Method of packaging a field emission display
JP5392995B2 (ja) 接合品
JP6483020B2 (ja) 放電ランプ、放電ランプの製造方法、及び、放電ランプ用電極
EP0261720B1 (en) Method of contacting semiconductor cathodes and of manufacturing an electron tube provided with such a cathode
US4725510A (en) Source for vapor-depositing manganese
US5698855A (en) Electron gun assembly with improved heat resistance
KR20070093969A (ko) 냉음극 형광램프
JPH07111881B2 (ja) カラー表示管
JP2003031110A (ja) 電子放出素子、表示装置および電子放出素子の製造方法
JP2002075257A (ja) フィラメントを用いた表示管及びフィラメントの溶接方法
KR100290908B1 (ko) 엑스-선마스크제조장치및그를이용한멤브레인제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041008

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071030

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080129

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080201

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080430

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080826

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20081125

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20081128

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090512