JPH06310043A - 電子放出デバイス - Google Patents

電子放出デバイス

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JPH06310043A
JPH06310043A JP13183193A JP13183193A JPH06310043A JP H06310043 A JPH06310043 A JP H06310043A JP 13183193 A JP13183193 A JP 13183193A JP 13183193 A JP13183193 A JP 13183193A JP H06310043 A JPH06310043 A JP H06310043A
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JP
Japan
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electron
substrate
electrode
outer peripheral
peripheral portion
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JP13183193A
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English (en)
Inventor
Tomokazu Ise
智一 伊勢
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J31/00Cathode ray tubes; Electron beam tubes
    • H01J31/08Cathode ray tubes; Electron beam tubes having a screen on or from which an image or pattern is formed, picked up, converted, or stored
    • H01J31/10Image or pattern display tubes, i.e. having electrical input and optical output; Flying-spot tubes for scanning purposes
    • H01J31/12Image or pattern display tubes, i.e. having electrical input and optical output; Flying-spot tubes for scanning purposes with luminescent screen
    • H01J31/123Flat display tubes
    • H01J31/125Flat display tubes provided with control means permitting the electron beam to reach selected parts of the screen, e.g. digital selection
    • H01J31/127Flat display tubes provided with control means permitting the electron beam to reach selected parts of the screen, e.g. digital selection using large area or array sources, i.e. essentially a source for each pixel group
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2329/00Electron emission display panels, e.g. field emission display panels
    • H01J2329/86Vessels
    • H01J2329/8625Spacing members
    • H01J2329/864Spacing members characterised by the material

Landscapes

  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)
  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 真空容器を用いずに電極構造体を高真空状態
に維持することができ、超短小軽薄でありながら、大出
力で高効率動作を可能とする電子放出デバイスを提供す
る。 【構成】 電子コレクト電極支持基板1、冷陰極アレイ
支持基板2、電極構造体の一部3を用いて真空封止され
た構造をなしている電子管である。冷陰極アレイと電子
ビーム取り出し電極とから構成される電子放出領域9よ
り放出された電子は真空領域10を通過して電子コレク
ト電極8へ到達する。真空領域10は真空槽内で電子コ
レクト電極支持基板1の外周部と電子放出領域外周の電
子ビーム取り出し電極の一部とを陽極接合することによ
り形成される。真空封止後、電子管を真空槽外に出して
も真空領域10の真空度は変化することなく保持され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電界放出の原理により
電子を放出する電子放出デバイスに係り、特に真空管ま
たはディスプレイ等として動作する電子放出デバイスの
真空封止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、集積回路又は薄膜の分野において
用いられている微細加工技術により、高電界において電
子を放出する電界放出型電子素子作製技術の進歩はめざ
ましく、特に極めて小型な構造を有する電界放出型冷陰
極が製造されている。この種の電界放出型冷陰極は、三
極管型の超小型電子管又は超小型電子銃を構成する基本
的な電子放出デバイスの要素である。この種の電界放出
型冷陰極の電子源については、特に、スタンフォード
リサーチ インスティチュート(Stanford Research In
stitute )のシー.エー.スピント(C.A.Spindt)らに
よるジャーナルオブ アプライド フィジックス(Jour
nal of Applied Physics)の第47巻、12号、5248〜5268
頁(1976年12月)に発表された研究報告書等により公知
であり、シー.エー.スピント(C.A.Spindt)等の米国
特許第3,789,471 号及びエイチ.エフ.グレイ(H.F.Gr
ay)等の米国特許第4,307,507 号に開示されている。ま
た、これらの電子源を電子管として真空封止する構造と
しては、冷陰極アレイを構成する複数個の電子放出源を
一つ一つ孤立させて自己整合的に真空封止するモールド
技術を用いたものが、The Fourth International Vacuu
m MicroelectronecsConference (第4回真空マイクロ
エレクトロニクス国際会議:IVMC 91 ,Nagahama)にお
いて、新日本製鉄(株)の河村等によって発表されてい
る。さらに、広範に用いられている構造としては、真空
容器内に電極構造体全体を収納する構造があり、特開昭
58-205128 号公報、特開平3-89438 号公報によって開示
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電界放出型電子管は複
数個のミクロンサイズの電子放出源よりなる冷陰極アレ
イと、冷陰極アレイ上方に電気的に冷陰極アレイとは絶
縁されて形成された電子ビーム取り出し電極と、電子ビ
ーム取り出し電極上方に電気的に電子ビーム取り出し電
極とは絶縁されて形成された電子コレクト電極からなる
電極構造体を真空封止したもので、超短小軽薄でありな
がら、大出力で高効率動作を可能とする電子放出デバイ
スである。
【0004】そして、電極構造体を真空封止する際に要
求される構造としては、 (1)安定した高真空が維持できること。その理由とし
ては、第1に電子放出源の電子放出部表面に異種原子が
弱冠でも吸着すると、電子放出部表面の仕事関数は大幅
に変化してしまい、安定な電子放出特性が得られなくな
る。第2に電子管内に残留ガスがあると、放出電子ビー
ムによって一部がイオンとなり、冷陰極アレイ(カソー
ド)と電子ビーム取り出し電極(ゲート)との間、及び
冷陰極アレイ(カソード)と電子コレクト電極(アノー
ド)間に印加される電圧によって加速され、高エネルギ
ーをもって電子放出源に衝突してスパッタする。このた
め、冷陰極アレイ寿命が短く、電子放出動作が不安定と
なる。
【0005】(2)超短小軽薄という電極構造体の寸法
特性を生かせるよう、真空容器はできるだけ小型化でき
ること。
【0006】等が挙げられる。
【0007】しかし、冷陰極アレイを構成する複数個の
電子放出源を一つ一つ孤立させて自己整合的に真空封止
するモールド技術を用いた構造では、デバイス寸法を超
短小軽薄にできるが、一電子源(又は数個)ごとに真空
封止するため、封止領域ごとに、残留ガス、封止領域内
壁からの放出ガス等の違いによって、その環境が異なる
場合が生じ、真空封止された各電子放出源ごとの動作特
性が不均一になってしまうという問題がある。他の封止
構造として、従来より、広範に用いられている、特開昭
58-205128 号公報、特開平3-89438 号公報によって開示
されているような真空封止構造を用いると、デバイス寸
法は電極構造体を収納する真空容器の大きさによって決
定されてしまい、本電極構造体の超短小軽薄という特長
が生かせなくなってしまう。また、真空封止用容器に電
極構造体を収納した後、封着材(接着剤)として低融点
ガラスや金属を用い容器に蓋を固着するが、この際、熱
を加えて封着材を熔融するため、ガスが発生し、高真空
な封止は不可能となる。これに対する改善策として、真
空容器内にゲッタ材を設ける構造もあるが、このような
構造は、より一層、真空容器寸法を大きいものとしてし
まう。
【0008】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたものであって、真空容器を用いずに電極構
造体を高真空状態に維持することができ、超短小軽薄で
ありながら、大出力で高効率動作を可能とする電子放出
デバイスを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、第1の基板と、該第1の基板に対向し
て設けられた第2の基板と、電界放出の原理に基づいて
電子を放出する複数個の電子放出源よりなる冷陰極アレ
イと、該冷陰極アレイとは電気的に絶縁された電子ビー
ム取り出し電極と、前記冷陰極アレイ及び前記電子ビー
ム取り出し電極とは電気的に絶縁された電子コレクト電
極とを備えており、少なくとも前記冷陰極アレイと前記
電子ビーム取り出し電極と前記電子コレクト電極とから
画成される電子放出空間を真空状態に維持するべく、少
なくとも前記第1の基板の外周部と前記第2の基板の外
周部とが接合された電子放出デバイスを構成している。
【0010】また、本発明では、上記電子放出デバイス
において、冷陰極アレイが第1の基板上に形成されてお
り、電子ビーム取り出し電極が第1の基板上の冷陰極ア
レイ周辺に形成されており、電子コレクト電極が第2の
基板上に冷陰極アレイ及び電子ビーム取り出し電極と対
向して形成している。
【0011】また、本発明では、上記電子放出デバイス
において、第1の基板の外周部と、電子ビーム取り出し
電極と第1の基板とを電気的に絶縁する絶縁層の外周部
と、電子ビーム取り出し電極の外周部と、第2の基板の
外周部とが接合されている。あるいは、第1の基板の外
周部と、電子ビーム取り出し電極と第1の基板とを電気
的に絶縁する絶縁層の外周部と、第2の基板の外周部と
が接合されている。あるいは、第1の基板の外周部と、
電子ビーム取り出し電極と第1の基板とを電気的に絶縁
する絶縁層の外周部と、電子ビーム取り出し電極の外周
部と、当該接合のために設けられたスペーサと、電子コ
レクト電極の外周部と、第2の基板の外周部とが接合さ
れている。そして、接合されたスペーサは、電子ビーム
取り出し電極又は電子コレクト電極上に形成された電気
的絶縁体から成る薄膜であってもよい。
【0012】また、本発明では、上記電子放出デバイス
の接合部において、好ましくは、接合面の一方がアルカ
リ金属元素及び酸素元素を含む材料であり、他方が酸化
可能な元素又は酸化可能な元素を含む材料としている。
【0013】さらに、本発明では、第1の基板の少なく
とも一表面が絶縁性を有しており、冷陰極アレイと電子
ビーム取り出し電極とが複数のライン状に第1の基板の
絶縁性を有する表面上に形成されている電子放出デバイ
スを構成している。
【0014】また、本発明では、上記電子放出デバイス
において、少なくとも冷陰極アレイと電子ビーム取り出
し電極と電子コレクト電極とから画成される電子放出空
間を真空状態に維持するべく、第1の基板の外周部と、
接合のために設けられた絶縁性を有するスペーサと、第
2の基板の外周部とが接合されている。この場合、冷陰
極アレイ及び電子ビーム取り出し電極の複数のライン状
の各々の少なくとも一方の端部に配線部が第1の基板の
外周部に設けられており、冷陰極アレイ及び電子ビーム
取り出し電極のそれぞれの配線部が第1の基板の外周部
と共にスペーサと第2の基板とが接合されていてもよ
い。あるいは、冷陰極アレイと電子ビーム取り出し電極
と電子コレクト電極との複数のライン状の各々の少なく
とも一方の端部に配線部が第1の基板の外周部に設けら
れており、冷陰極アレイと電子ビーム取り出し電極と電
子コレクト電極とのそれぞれの配線部が第1の基板の外
周部と共に前記スペーサと第2の基板とが接合されてい
てもよい。
【0015】また、この場合、電子コレクト電極は、第
1の基板に形成されず、第2の基板上に形成されていて
もよい。
【0016】
【作用】本発明によれば、電子放出デバイスにおいて、
上記のよう構成することにより、冷陰極アレイ及び電子
コレクト電極等の電極を支持する2つの基板等から成る
電極構造体の寸法そのものが電子管の寸法となるため、
超短小軽薄なデバイスが作製できる。更に、冷陰極アレ
イを構成する総ての電子放出源を同じ真空環境に収める
ことができるため、電子放出源ごとの環境の違いによる
動作の不安定性が改善される。また、電極構造体を真空
中で接合する際、少なくとも真空封止の際の接合部にお
いて、一方の接合面をアルカリ金属元素と酸素元素とを
含む材料とし、他方の接合面を酸化可能な元素又は酸化
可能な元素を含む材料とすることにより、封着材を用い
ることなく、例えば、接合部を熔融することのない熱と
電圧の印加のみで接合(陽極接合)できるため、ガスの
発生がなく、高真空な封止が可能となる。そして、以上
のように、本電子放出デバイスは高性能な真空管または
ディスプレイとして使用できることはもとより、比較す
るのに適当なガリウム・ヒ素デバイスよりも、実質的に
超短小軽薄でありながら、大出力・高効率で高速スイッ
チングすることが可能な超高速集積回路として使用する
ことも可能となる。
【0017】
【実施例】以下に本発明に係わる実施例について図を参
照して説明する。
【0018】図1は、本発明による電子放出デバイスの
一実施例として三極管構成を示す要部の概略的断面斜視
図であり、図2は図1に示す三極管の全体を概略的に示
す斜視図である。
【0019】図2に示すように、三極管は、電子コレク
ト電極支持基板1、冷陰極アレイ支持基板2、及び電極
構造体の外周部3を用いて真空封止された構造をなして
いる。即ち、内部の電子放出空間を真空状態に維持する
べく設けられた接合部は、冷陰極アレイ支持基板2の外
周部と電極構造体の一部の外周部3と電子コレクト電極
支持基板1の外周部とが積層された構造を有する。この
詳細については後述する。
【0020】また、4は電子コレクト電極リード線、5
は冷陰極アレイリード線、6は電子ビーム取り出し電極
リード線、7は三極管駆動回路である。
【0021】図1に示すように、冷陰極アレイ(カソー
ド)と電子ビーム取り出し電極(ゲート)とを含む電子
放出領域9から放出された電子は電子放出空間である真
空領域10を通過して電子コレクト電極(アノード)8
へ到達する。尚、真空領域10は、真空槽内で上記接合
部である電子コレクト電極支持基板1の外周部と電子放
出領域外周の電子ビーム取り出し電極(ゲート)の外周
部とを接合することにより形成される。その後、三極管
を真空槽外に出しても真空領域10の真空度は変化する
ことなく保持される。
【0022】次に、図2に示した各電極へのリード線
4、5、6の接続について説明する。
【0023】まず、電子コレクト電極リード線4の接続
について述べる。予め、電子コレクト電極支持基板であ
るガラスに電解放電加工により、直径200μmφの穴
を設けた後、その穴をニオブ(Nb)で埋める。そのニ
オブの露出下部は、後の、電子コレクト電極作製時に電
子コレクト電極となるニオブが堆積する位置にある。リ
ード線4はニオブの露出上部に通常のボンディング装置
により接続する。
【0024】冷陰極アレイリード線5は、冷陰極アレイ
支持基板であるシリコン(Si)基板の冷陰極アレイ形
成面とは反対の面の一部にニオブ(Nb)膜を形成し、
その部位にボンディング装置を用い接続する。
【0025】電子ビーム取り出し電極リード線6は、電
極構造体を真空封止した際、電子ビーム取り出し電極層
の一部が大気中に露出するようにし、その露出面の一部
にニオブ(Nb)膜を形成し(もしくは、予め、形成し
ておく)、その部位にボンディング装置を用い接続す
る。
【0026】図3に、図1において点線で囲まれたA部
の拡大断面斜視図を示す。また、図4に、図1において
点線で囲まれたB部の拡大断面図を示す。
【0027】電極構造体は、図3に示すように、複数の
電子放出源91からなる冷陰極アレイ(カソード)と電
子ビーム取り出し電極(ゲート)92とから構成される
電子放出構造体と、基板1に形成された電子コレクト電
極8とを備えている。この電極構造体は、例えば、シ
ー.エー.スピント(C.A.Spindt)等によって提案され
ている作製法を用いて作製される。
【0028】電界放出の原理に基づいて電子を放出する
電子放出源91は円錐形状をしており、金属又は半導体
材料で形成された冷陰極アレイ支持基板2の上に形成さ
れ、電子放出源91の先端周辺には、冷陰極アレイ支持
基板2と電気的絶縁層93とを介して電子ビーム取り出
し電極92が積層されている。このような構成におい
て、電子放出源91と電子ビーム取り出し電極92との
間に電圧を印加すると、その間に高電界が発生し、電界
放出の原理によって電子放出源91の先端から電子が放
出される。放出された電子は、電子ビーム取り出し電極
92と比べ高電圧の電子コレクト電極(アノード)8へ
加速され、到達する。
【0029】図1における電極構造体の一部の外周部3
として示した部分は、真空領域10を真空に維持するた
めの接合部として作用しており、図3に示す電子ビーム
取り出し電極92と絶縁層93との積層構造と同様な構
造を有している。これは、図4によりいっそう明らかで
ある。接合部は、基板2と絶縁層93の最外周部と電子
ビーム取り出し電極92の最外周部と基板1の電極92
方向への突出部1aとが積層された構造を有している。
従って、本実施例では、図4に示すように電子コレクト
電極8は大気とは遮断されるので、図2において説明し
たようにリード線4が必要となる。
【0030】次に、図5を参照にして、冷陰極アレイと
電子ビーム取り出し電極とから構成される電子放出構造
体の作製法を説明する。
【0031】図5(a)に示すように、厚さ約0.4m
mのシリコン(Si)基板30の表面を熱酸化すること
により、厚さ1μmの二酸化シリコン(SiO2)絶縁
層31を形成し、さらに、その上に、スパッタリング装
置を用い電子ビーム取り出し電極層32としてチタン
(Ti)層を約3000Å成膜する。次に、図5(b)
に示すように電子ビーム取り出し電極層32上に、スピ
ンナーを用いレジストを塗布し、そのレジスト層34に
所望するパターンをウエハステッパーを用いて焼き付
け、現像処理を行い、レジストパターンを設け、所定の
領域のみ電子ビーム取り出し電極層を露出させる。ここ
で、レジスト層の膜厚は約1μmとしている。その後、
表面に露出した電子ビーム取り出し電極層32とその下
部の絶縁層31とをドライエッチング法によって順次除
去すると、図5(c)に示す直径約1μmの微小アパー
チャ35が形成される。そして、アパーチャ35に対し
て垂直に電子放出源材料を蒸着することによって、図5
(d)に示すようにアパーチャ径の縮小と共に円錐形状
の電子放出源33がシリコン(Si)基板30上に形成
される。ここで、電子放出源材料としては窒化チタン
(TiN)を用いている。円錐形状の電子放出源33を
作製する際に電子ビーム取り出し電極層32の面上のレ
ジスト層34上に堆積した窒化チタン(TiN)33a
はレジスト層34を除去することによるリフトオフ法に
よって除去し、図5(e)に示す電子放出構造体が得ら
れる。本実施例では、この電子放出構造体は、アレイ状
に複数個同一基板上に形成され冷陰極アレイを構成して
いる。
【0032】本実施例の三極管における真空封止の際の
接合部は電子ビーム取り出し電極の外周部と電子コレク
ト電極支持基板の外周部とであり、ここでは、電子ビー
ム取り出し電極材料としてチタン(Ti)を用いてる
が、これに限られるものではなく、酸化可能な材料とし
て、シリコン(Si)、モリブデン(Mo)、タングス
テン(W)、ニオブ(Nb)、アルミニウム(Al)、
銅(Cu)、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)
等、又は、これらの酸化可能な元素を含む材料を用いる
こともできる。
【0033】同様に、電子放出源材料についても、窒化
チタンに限るものではない。
【0034】次に、図6を参照して、電子コレクト電極
を含む構造体の作製法を説明する。
【0035】図6(a)に示すように厚さ0.4mmの
ガラス基板40の表面にスピンナーを用いレジストを塗
布し、そのレジスト層41に所望するパターンをウエハ
ステッパーを用いて焼き付け、現像処理を行い、レジス
トパターンを設け、所定の領域のみガラス基板を露出さ
せる。ガラス基板40としては、例えば、パイレックス
ガラスが用いられる。
【0036】レジストパターン形状は電子放出領域9よ
り大きな面積を囲む額縁型をしており、その膜厚は約
0.8μmである。その後、表面に露出したガラス基板
をフッ酸を用いたウエットエッチング法によって除去す
ると、図6(b)に示す深さ約5μmの底面が平坦な凹
部42がガラス基板40に形成される。ここでは、図示
を簡略化しているが、実際の凹部42の側面はレジスト
下への回り込みエッチング効果(アンダーカット効果)
により傾斜面となっている。そして、凹部42に対して
垂直に電子コレクト電極材料を蒸着することによって、
図6(c)に示すように電子コレクト電極43が凹部4
2の底面上に形成される。ここで、電子コレクト電極材
料としてはニオブ(Nb)を用いており、その膜厚は約
2500Åである。電子コレクト電極43を作製する際
にレジスト層41上に堆積したニオブ(Nb)層43a
はレジスト層41を除去することによるリフトオフ法に
よって除去し、図6(d)に示す電子コレクト電極43
を含む構造体が得られる。
【0037】先に、述べたように、本実施例の三極管に
おける真空封止の際の接合部は電子ビーム取り出し電極
の外周部と電子コレクト電極支持基板の外周部とであ
り、上記実施例では、電子コレクト電極支持基板として
パイレックスガラスを用いたが、これに限られるもので
はなく、同様にアルカリ金属元素と酸素元素とを含む材
料である通常のガラス、軟質ガラス、磁器(セラミック
ス)材等を用いることもできる。
【0038】また、電子コレクト電極材料についても、
ニオブに限るものではない。例えば、上記電子管をディ
スプレイに用いる場合は、電子コレクト電極材料として
透明導電膜材料が用いられ、ガラス基板上に成膜された
後、さらに、その上に蛍光体層が形成される。以上のよ
うに作製した、冷陰極アレイと電子ビーム取り出し極と
を含む構造体と電子コレクト電極とを含む構造体は、図
4に示すように電子ビーム取り出し電極92の外周部と
電子コレクト電極支持基板1の外周部とを接合すること
により真空領域10を形成するか、若しくは後述するよ
うな方法により真空領域10を形成する。
【0039】次に、電極構造体の真空封止方法、即ち、
本実施例においては、電子ビーム取り出し電極の外周部
と電子コレクト電極支持基板の外周部との接合方法を図
7を参照にして説明する。
【0040】真空度10-8Torrに到達した真空チャ
ンバー内において、電子コレクト電極面が電子放出領域
9の全面に対面した上部に位置するよう、即ち、電子コ
レクト電極支持基板1の外周部の額縁型をした接合部が
電子放出領域9より外側の電子ビーム取り出し電極92
面上に密接に接触するように置く。次に、電子コレクト
電極支持基板1に負電極板16を、電子ビーム取り出し
電極92面上に正電極板17を圧着し、各々を直流電源
18の負極15、正極14に接続することにより、電子
ビーム取り出し電極92と電子コレクト電極支持基板1
との間に電圧を印加する。また、電圧印加時には、抵抗
加熱部19によって電子ビーム取り出し電極92と電子
コレクト電極支持基板1とは加熱されているようにす
る。20は加熱用電源である。本実施例では、加熱温度
350℃、印加電圧650Vで5分間維持した。これに
よって、電子ビーム取り出し電極92と電子コレクト電
極支持基板1との接触部界面に接合層としてチタン酸化
物が形成され、完全に接合した。接合後、本三極管を真
空チャンバーから大気中に出しても真空封止領域内の真
空度は保持されている。尚、接合時の加熱温度、印加電
圧、維持時間は上記に限られるものではなく、接合部材
の材質、接合部材の形状等によって適宜変えられる。
【0041】さらに、本構造をもってすれば、同様の電
子管を多数個接着しながら積み重ねることが可能であ
り、より、高密度な電子デバイスが作製できる。この場
合、接合時に、一方の電子管の電子コレクト電極支持基
板1(ガラス)が負極、他方の電子管の冷陰極アレイ支
持基板2(シリコン)が正極になるよう、直流高電圧が
印加される。
【0042】上記実施例では、電子ビーム取り出し電極
の外周部と電子コレクト電極支持基板の外周部とを接合
することにより真空領域を形成したが、電子ビーム取り
出し電極リード線の接合部位を変えることにより、冷陰
極アレイを支持する基板及び電子コレクト電極を支持す
る基板のみで真空領域を形成することも可能である。図
8にその実施例による接合部の断面図を示す。例えばパ
イレックスガラスから成る電子コレクト電極支持基板5
0の外周部に設けられた突出部と、冷陰極アレイ支持基
板51の外周部とが上記方法によって接合されて接合部
が形成される。
【0043】また、図9に第3の実施例による接合部の
断面図を示す。本実施例では、接合部は、例えばパイレ
ックスガラスから成る電子コレクト電極支持基板60の
外周部に設けられた突出部と、絶縁層62と、冷陰極ア
レイ支持基板61の外周部とが積層された構造を有す
る。この場合、例えば、電子コレクト電極支持基板60
の外周部に設けられた突出部と絶縁層62とが上記方法
によって接合される。
【0044】さらに、図10に第4の実施例による接合
部の断面図を示す。本実施例では、接合部は、電子コレ
クト電極支持基板70の外周部と、電子コレクト電極7
2の外周部と、接合のために設けられており例えばパイ
レックスガラスから成るスペーサ75と、電子ビーム取
り出し電極74の外周部と、絶縁層73と、冷陰極アレ
イ支持基板71の外周部とが積層された構造を有する。
この場合、例えば、スペーサ75の両面と、電子コレク
ト電極72の外周部及び電子ビーム取り出し電極74の
外周部とが上記方法によって接合される。本実施例で
は、図2に示した様な電子コレクト電極のためのリード
線は、大気中に露出した電子コレクト電極72の一部に
形成されたニオブ膜に直接接続すればよい。
【0045】尚、上記第4の実施例では、スペーサ75
としてパイレックスガラスを用いたが、アルカリ金属元
素を添加した、酸化シリコン、窒化シリコン等の電気絶
縁体からなる薄膜を用いることもでき、この場合これら
の電気絶縁体薄膜は、電子ビーム取り出し電極74又は
電子コレクト電極の外周部上に形成される。そして、こ
の電気絶縁体薄膜と、電気絶縁体薄膜が形成されない電
子ビーム取り出し電極74又は電子コレクト電極72の
いずれかの外周部とを上記方法で接合することにより真
空封止される。
【0046】尚、上記した実施例では、冷陰極アレイ支
持基板としてシリコン(Si)基板を用いたが、石英基
板上にチタン(Ti)層を形成する等、電気的絶縁体基
板上に金属又は半導体の電極材料により電極層を形成し
て用いてもよい。
【0047】第5実施例について説明する。図11は、
本発明による電子放出デバイスの第5の実施例の三極管
構成を示す要部の概略的断面斜視図であり、図12は図
11に示す三極管の全体を概略的に示す斜視図である。
【0048】本実施例が、第1から第4の実施例と異な
る点としては、まず、図12に示すように、本実施例の
三極管は、少なくとも冷陰極アレイ(カソード)と電子
ビーム取り出し電極(ゲート)と電子コレクト電極(ア
ノード)と含む電極構造体を支持する電極構造体支持基
板102の外周部、電極構造体支持基板102上に設け
られた電気的絶縁層180の外周部、スペーサ181、
及び接合基板101の外周部を用いて真空封止された構
造をなしている。
【0049】また、電子コレクト電極リード線4、冷陰
極アレイリード線5、電子ビーム取り出し電極リード線
6が、それぞれ電子コレクト電極、冷陰極用電極、電子
ビーム取り出し電極の外面に露出した図示しない配線部
にボンディング装置を用いて接続されている。
【0050】そして、図11において、電子放出領域1
09は第1から第4の実施例と異なり、冷陰極アレイと
電子ビーム取り出し電極との他に、電子コレクト電極を
も含む。尚、真空領域10は、真空槽内で電極構造体支
持基板102の外周部と電気的絶縁層180の外周部と
スペーサ181と接合基板101の外周部とを接合する
ことにより形成される。その後、三極管を真空槽外に出
しても真空領域10の真空度は変化することなく保持さ
れる。
【0051】図13、図14、図15、及び図16によ
り、図11の電極構造体支持基板102上に形成された
電極構造体の構造を説明する。図13は、電極構造体の
要部拡大上面図である。図13に示すように、電極構造
体は、電極構造体支持基板上に形成された電気的絶縁層
180のさらに上に、電界放出の原理に基づいて電子を
放出する複数個の電子放出部よりなる冷陰極アレイを成
す冷陰極用電極191と、冷陰極用電極191とは電気
的に絶縁されている電子ビーム取り出し電極192と、
冷陰極用電極191及び電子ビーム取り出し電極192
とは電気的に絶縁されている電子コレクト電極108と
が、それぞれライン状に複数形成されている。そして、
冷陰極用電極191において電子放出部191aが存在
する領域の電子ビーム取り出し電極192の下には、溝
部183が形成されている。
【0052】図14及び図15は、それぞれ図13の切
断線I−I及び切断線II−IIにおける拡大断面図であ
る。図14に示すように、冷陰極用電極において電子放
出部が存在する領域では、溝部183が形成されてお
り、溝部183の底部に沿って、電子ビーム取り出し電
極192が形成されている。一方、図15に示すよう
に、冷陰極用電極において電子放出部が存在しない領域
では、溝部が形成されておらず、電極構造体支持基板の
周辺部に相当する部分で冷陰極用電極と電子ビーム取り
出し電極と電子コレクト電極とのそれぞれの配線部を成
す配線部191bと配線部192bと配線部108bと
が形成されている。
【0053】図16に電極構造体の要部拡大斜視図を示
す。冷陰極用電極191及び電子ビーム取り出し電極1
92の間に電圧を印加すると、その間に高電界が発生
し、電界放出の原理によって冷陰極用電極191の先端
の電子放出部191aから電子が真空中へ放出される。
放出された電子は、電子ビーム取り出し電極192と比
べ高電位の電子コレクト電極108へ加速され、到達す
る。
【0054】なお、図13において、電極構造体支持基
板の周辺部に相当する部分であるそれぞれの配線部は、
冷陰極用電極191、電子ビーム取り出し電極192、
及び電子コレクト電極108が中央部で、連続して形成
されている場合には、一方の端部だけ形成されていれば
よいが、切断され電気的に絶縁されている場合には、電
極構造体支持基板の周辺部に相当する部分の両方の端部
に形成すればよい。
【0055】次に、図17〜図21を参照にして、本実
施例の三極管の作成法について説明する。図17の上面
図に示すように、電極構造体支持基板として厚さ0.4
mmのシリコン(Si)基板130表面に、スピンナー
を用いレジストを塗布し、そのレジスト層に所望するパ
ターンをウエハステッパーを用いて焼き付け、現像処理
を行い、レジストパターン184を設け、溝部を形成す
る領域のみシリコン(Si)基板130表面を露出させ
る。ここで、レジスト層の厚みは約1μmとし、溝部を
形成する領域は、約4μm×約200μmの四角形とし
た。
【0056】このときの図17の切断線III −III にお
ける断面は、図18(a)のようになる。この後、シリ
コン(Si)基板130の露出した表面を、六フッ化硫
黄(SF6)ガスを用いドライエッチングにより、深さ
約0.7μm掘り下げる。そして、レジストパターン1
84を除去すると、図18(b)に示すような溝部とな
る凹部185が形成される。次に、このようにして表面
を凹部状に成型したシリコン(Si)基板130を、乾
燥酸素中で1000℃の温度において約14時間熱酸化
し、シリコン熱酸化層(SiO2層)131を平坦部で
約3000Åの厚さになるよう形成する。この時、シリ
コン基板130の裏面にもシリコン熱酸化層(SiO2
層)131aが形成される。ここで、熱酸化用酸素の不
純物はコールドトラップ法により除去される。その後、
スパッタリング装置又は蒸着装置を用い、シリコン(S
i)基板130の熱酸化された凹部を有する面に対して
垂直に電極材料としてチタン(Ti)層186を蒸着
し、図18(c)に示すように、基板上に約3000Å
成膜する。
【0057】次に、チタン(Ti)層186上に、スピ
ンナーを用いレジストを塗布し、そのレジスト層に所望
する電極構造体パターンをウエハステッパーを用いて焼
き付け、現像処理を行い、レジストパターンを設け、所
定の領域のみチタン(Ti)層を露出させる。ここで、
レジスト層の膜厚は約0.8μmとしている。その後、
表面に露出したチタン(Ti)層をドライエッチング法
によってシリコン熱酸化層(SiO2層)131に至る
まで除去し、さらに、レジスト層を除去することによ
り、図19の上面図に示すようにし、冷陰極用電極18
7、電子ビーム取り出し電極ゲート188、電子コレク
ト電極189より構成される電極構造体が作製される。
尚、冷陰極用電極の形状は、電子放出部がその各三角形
状の頂点となる鋸歯型としたが、このような形状に限ら
れるものではない。
【0058】なお、本実施例では、電極構造体支持基板
として、シリコン(Si)基板を用いたが、これに限ら
れるものではなく、石英等の電気的絶縁体基板を用いて
もよく、電極が形成される表面が電気的絶縁性を有する
ものであればよい。そして、電気的絶縁体基板を用いた
場合には、本実施例で形成したようなシリコン熱酸化層
(SiO2層)等の電気的絶縁層は不用となる。また、
電極構造体材料としてチタン(Ti)を用いたが、これ
に限られるものではなく、モリブデン(Mo)、タング
ステン(W)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ア
ルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)、ジ
ルコニウム(Zr)等の金属や、これら金属の炭化物、
窒化物を用いてもよく、またこれら金属の合金または積
層膜を用いてもよい。
【0059】次に、スペーサの形成について説明する。
まず、上記のようにして作製した電極構造体の外周部の
み露出するように、上述したのと同様のパターンニング
法によりレジストパターンを設ける。そして、この露出
面に、パイレックスガラスをスパッタターゲットとして
用い、酸素とアルゴンの混合ガスをスパッタガスとして
用いたR.F.スパッタリング装置によって、アルカリ
金属元素と酸素元素を含む電気的絶縁層であるガラス層
を形成する。ここで、ガラス層の厚さは、好ましくは
0.2μm〜14μmであり、また、2.0μmのと
き、表面粗さが200Å以下という良好な結果が得られ
た。この後、リフトオフ法によりレジストパターンのレ
ジスト層を除去し、レジスト層が除去された面を露出、
清浄化する。このようにして、図20に示すように、電
極構造体の外周部にガラス層によるスペーサ190が形
成される。
【0060】このとき、図20のIV−IVにおける断面
は、図21に示すようになり、シリコン(Si)基板1
30上のシリコン熱酸化層(SiO2層)131上に形
成された冷陰極用電極の配線部187b、電子ビーム取
り出し電極の配線部188b、及び電子コレクト電極の
配線部189bが、シリコン熱酸化層(SiO2層)1
31と共に、いずれもスペーサ190の下に配置された
ような構成になっている。尚、配線部は、シリコン基板
にアンチモン、リン、ボロン等の不純物をライン状にド
ーピングすることにより低抵抗ライン層を形成し、これ
らを配線部として電極構造体と電気的に接続するように
してもよい。
【0061】なお、本実施例では、スペーサのアルカリ
金属元素と酸素元素を含む材料として、パイレックスガ
ラスを用いたが、これに限られるものではなく、通常の
ガラス、軟質ガラス、磁器(セラミックス)等を用いて
もよい。また、本実施例ではエッチング法として、ドラ
イエッチング法を用いたが、これに限られるものではな
く、化学的異方性ウエットエッチング等を用いてもよ
く、また、電極及びスペーサの成膜法も上記実施例に限
られるものではない。
【0062】次に、図22を参照にして、接合基板の作
製法を説明する。図22は、接合基板の作製法を示す断
面図である。図22(a)に示すように、厚さ0.4m
mのシリコン基板201の表面にスピンナーを用いレジ
ストを塗布し、そのレジスト層に所望するパターンをウ
エハステッパーを用いて焼き付け、現像処理を行い、レ
ジストパターン141を設け、所定の領域のみシリコン
基板を露出させる。ここで、レジストパターン形状は、
電子放出領域より大きな面積を囲む額縁型をしており、
その膜厚は約0.8μmとしている。この後、表面に露
出したシリコン基板をRIE(リアクティブイオンエッ
チング)装置を用い、六フッ化硫黄(SF6)ガスでド
ライエッチングによって除去すると、図22(b)に示
すように、深さ約5μmの底面が平坦な凹部142がシ
リコン基板201に形成される。そして、RIE装置内
で、レジストパターンを酸素プラズマアッシング除去
し、図22(c)に示す構造体が得られる。このように
して、接合基板が作製され、この接合基板の凹部142
は、電極構造体支持基板上に設けられた電極構造体と向
かい合うようにして、後述するように接合される。
【0063】なお、本実施例では、接合基板としてシリ
コンを用いたが、これに限られるものではなく、封止接
合部位に少なくとも酸化可能な元素又は酸化可能な元素
を含む材料を設けた絶縁体、半導体、金属等を用いても
よい。
【0064】次に、電極構造体の真空封止方法、即ち、
本実施例においては、電極構造体の外周部に設けられた
スペーサと接合基板の外周部との接合方法を、図23を
参照にして説明する。
【0065】真空度10-8Torrに到達した真空チャ
ンバー内において、接合基板101の凹部が、電極構造
体に対面した上部に位置するよう、即ち、電極構造体の
外周部に設けられたスペーサ181と接合基板101の
外周部である接合部とが密接に接触するように置く。次
に、スペーサ181に負電極板17を圧着し、接合基板
101に正電極板16を、各々を直流電源18の負極1
5、正極14に接続することにより、スペーサ181と
接合基板101との間に電圧を印加する。また、電圧印
加時には、抵抗加熱部19によってスペーサ181と接
合基板101は加熱されているようにする。20は加熱
用電源である。本実施例では、加熱温度450℃で、印
加電圧500Vで2分間維持した。これによって、スペ
ーサ181と接合基板101との接触部界面に接合層と
してシリコン酸化物が形成され、完全に接合した。接合
後、本三極管を真空チャンバーから大気中に出しても真
空封止領域内の真空度は保持されている。尚、接合時の
加熱温度、印加電圧、維持時間は上記に限られるもので
はなく、接合部材の材質、接合部材の形状等によって適
宜変えられる。
【0066】なお、上記の真空封止法において、電極構
造体を真空封止する際の真空チャンバー雰囲気を、真空
度10-8Torr〜10-10 Torrにまで減圧した
後、水素、アルゴン、窒素、一酸化炭素等のガスを微量
に加え、真空度10-5Torr〜10-7Torrにした
後、真空封止を行ってもよい。
【0067】第6の実施例として、第5の実施例におい
て、電極構造体支持基板上に電子コレクト電極が形成さ
れていないような場合の本発明に係る電子放出デバイス
について説明する。本実施例の電極構造体支持基板上に
は、第5の実施例と異なり、電子コレクト電極が形成さ
れておらず、冷陰極アレイと電子ビーム取り出し電極と
が形成されており、また、第5の実施例と同様にスペー
サが電極構造体の外周部に設けられている。ここで、第
5の実施例では、電子ビーム取り出し電極の下に、溝部
が形成されていたが、本実施例では形成されていなくて
もよい。
【0068】図24を参照にして、本実施例の接合基板
の作製法を説明する。厚さ0.4mmのシリコン(S
i)基板301を乾燥酸素中で1000℃の温度におい
て約14時間熱酸化し、シリコン熱酸化層(SiO
2層)を平坦部で約3000Åの厚さになるよう形成す
る。次に、スピンナーを用いレジストを塗布し、そのレ
ジスト層に所望するパターンをウエハステッパーを用い
て焼き付け、現像処理を行い、レジストパターンを設
け、所定の領域のみシリコン熱酸化層(SiO2層)を
露出させる。ここで、レジストパターン形状は電極構造
体支持基板上に設けられた電子放出領域より大きな面積
を囲む額縁型をしており、その膜厚は約0.8μmとし
ている。この後、表面に露出したシリコン熱酸化層(S
iO2層)をフッ酸を用いたウエットエッチング法によ
って除去し、さらにレジストパターン層を除去すると、
図24(a)に示すように、シリコン(Si)基板30
1上にレジストパターンが転写されたシリコン熱酸化層
(SiO2層)パターン241が形成される。
【0069】この後、表面に露出したシリコン基板30
1をフッ酸、硝酸、酢酸の混合液を用いてウエットエッ
チングによって除去すると、図24(b)に示す深さ約
5μmの底部が平坦な凹部242がシリコン基板301
に形成される。そして、凹部242に対して垂直に電子
コレクト電極(アノード)材料を蒸着することによっ
て、図24(c)に示すように電子コレクト電極243
が凹部242の底面上に形成される。ここで、電子コレ
クト電極材料としてはニオブ(Nb)を用いており、そ
の膜厚は約2500Åである。電子コレクト電極243
を作製する際にシリコン熱酸化層(SiO2層)パター
ン241上に堆積したニオブ(Nb)層243aはシリ
コン熱酸化層(SiO2層)パターン241を除去する
ことによるリフトオフ法によって除去し、図24(d)
に示す電子コレクト電極243を含む構造体が得られ
る。このようにして、接合基板が作製される。この接合
基板の電子コレクト電極243の配線部は、電極構造体
との接合部位上を通って外部に引き出される様に成膜形
成される。
【0070】なお、本実施例では、接合基板材料として
シリコンを用いたが、これに限られるものではなく、封
止接合部位に少なくとも酸化可能な元素又は酸化可能な
元素を含む材料を設けた絶縁体、半導体、金属等を用い
てもよい。また、金属を接合基板に用いた場合には、そ
れ自体が電子コレクト電極になり得る。また、電子コレ
クト電極材料は、これに限られるものではなく、モリブ
デン(Mo)、タングステン(W)、クロム(Cr)、
チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウム
(Al)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)等の金属、又
は、ニオブ(Nb)も含めこれらの合金または積層膜を
用いてもよい。さらに、その膜厚もこれに限られるもの
ではない。
【0071】また、本電子管をディスプレイに用いる場
合は、接合基板にはガラス等の透明基板が用いられ、電
子コレクト電極材料として透明導電膜材料がガラス基板
上に成膜された後、さらに、その上に蛍光体層が形成さ
れる。
【0072】本実施例の電子放出デバイスの電極構造体
を囲む真空領域は、真空槽内で電極構造体の外周部に設
けられたスペーサと接合基板の外周部とを、第5の実施
例と同様にして、接合することにより形成される。
【0073】本利用分野の一つとして挙げられるディス
プレイに関して、その真空封止部の構造について補足す
る。一般的にディスプレイの電極構造体は、拡大すると
図3に示すような構造をしている。そして、第1の実施
例で述べられているように、図3において、基板1には
透明基板、例えばガラス基板が用いられ、電子コレクト
電極8には透明導電膜材料、例えばITO膜が用いら
れ、そして、電子コレクト電極8の上には、蛍光体層が
設けられる。また、電子コレクト電極8と蛍光体層の間
にカラー表示の一手段としてフィルター層が設けられる
場合もある。蛍光体は、電子放出源91から放出された
電子が入射することによって発光する。ディスプレイと
しての表示は、この発光を制御することにより行われ
る。
【0074】本分野では、任意の画素を発光させる駆動
法として、主に、X−Yマトリクスアドレス法が用いら
れる。そのため、電子ビーム取り出し電極をライン状に
平行に複数個電気的に分割したゲートラインと電子コレ
クト電極をライン状に平行に複数個電気的に分割した電
子コレクト電極ラインを交差するように配置したX−Y
マトリクス構造、又は、ゲートラインと冷陰極アレイを
ライン状に平行に複数個電気的に分割した冷陰極アレイ
ラインを交差するように配置したX−Yマトリクス構造
が形成される。この場合、上記、二つのどちらのX−Y
マトリクス構造を形成しても、電子ビーム取り出し電極
はライン状に平行に複数個電気的に分割したゲートライ
ンとする必要がある。図25にゲートラインの一説明図
を示す。図中点線で囲まれた部位Cの拡大図が図3と同
様と考えられる。すなわち、400は冷陰極アレイ支持
基板、401は電気的絶縁層、402はゲートライン、
403は電子放出源が露出しているところのアパーチャ
である。尚、ゲートラインは複数本平行に並んで形成さ
れ、一つのゲートライン領域に位置する電子放出源の数
は、図25では幅方向に2つであるが、これに限るもの
ではなく、任意の数の電子放出源が配せられる。図中ゲ
ートラインの手前においてアパーチャ403が形成され
ていない領域404があるが、これは、ディスプレイ表
示領域の外周部であり、真空封止の際の接合部位として
用いられる領域である。図26に図25のV−Vでの真
空封止の際の接合部位の断面図を示す。図26に示すよ
うに、接合部位はゲートラインの存在により凸凹してお
り、このままでは、前述した電子コレクト電極及び蛍光
体層が設けられたガラス基板における接合部位との真空
封止接合は困難である。よって、このような場合も、第
4実施例、第5実施例、第6実施例に述べられているよ
うに、図27に示すように電気的絶縁体からなるスペー
サ405が設けられる。スペーサ材料としては、アルカ
リ金属元素と酸素元素とを含むもので、例えば、パイレ
ックスガラス、通常のガラス、軟質ガラス、セラミック
ス、又は、アルカリ金属元素を添加した酸化シリコン、
窒化シリコン等が用いられる。尚、この時の、電子コレ
クト電極及び蛍光体層が設けられたガラス基板における
接合部位は酸化可能な元素又は、酸化可能な元素を含む
材料より構成される。さらに、これらを接合する際、ス
ペーサ405に印加する負電圧の電極としてゲートライ
ン404を用いることもできる。さらに、ディスプレイ
に限らず、第5実施例、第6実施例、及び図26に示さ
れるような電極配置をとる場合、少なくとも接合部位に
おける電極形状を図28に示すようにテーパーをもたせ
た形状にすることもある。この場合、上に設けられるス
ペーサの最低必要な厚さを、テーパーを有しない電極形
状のものと比べて効果的に薄くできる。図28は断面図
であり、500は冷陰極アレイ支持基板、501は電気
的絶縁層、502は電極ラインを示す。
【0075】さらに、図15、図26に示されるような
電極配置をとる場合、図29に示すような構造もある。
真空封止接合するためのスペーサは、電極ライン602
と電気的絶縁層601の接合部位の露出部分を覆うよう
に設けられるが、このスペーサに接合に必要な負電圧印
加するための電極層603を冷陰極アレイ支持基板60
0の上に設けることを特徴とする。この電極603は冷
陰極アレイ支持基板600の上に全面設けられる場合
も、一部分に設けられる場合もある。他の接合に必要な
電圧を印加するための電極層の設け方としては、例え
ば、冷陰極アレイ、電子ビーム取り出し電極、電子コレ
クト電極の、少なくとも一つを形成する際に、それらの
電極とは電気的に絶縁された形で、同一面上に任意の形
で形成することもある。その一例を接合部位での断面で
示すと、図30のように703a、703b、703c
は冷陰極アレイ、電子ビーム取り出し電極、電子コレク
ト電極のいずれかであり、704が接合時に必要な電圧
を印加するための電極層であり、700は電極支持基
板、701は電気的絶縁層である。この場合、これら電
極(703a、703b、703c、704)露出面に
は、当然、スペーサが設けられ接合部位を形成すること
になる。
【0076】以上、本実施例におけるスペーサ材料とし
ては、アルカリ金属元素と酸素元素とを含むものを主に
使用したが、これに限るものではなく、例えば、アルカ
リ金属を含まない材料を用いてもよい。我々が、接合材
料として確認した主なものを挙げると、フリットガラス
(主成分PbO−ZnO−B2 O3 )、酸化シリコン
(SiO,SiO2等)、窒化シリコン(SiN等)、
酸化窒化シリコン(SiON等)等、すなわち、酸化可
能な元素又は酸化可能な元素を含む材料となる。この場
合、これらスペーサと真空封止のために接合される相手
方の基板において、少なくとも接合部位の表面はアルカ
リ金属元素と酸素元素とを含む材料からなる。そして、
接合時に接合のために印加される電圧の電極は、スペー
サ側に正極が設けられ、相手側の接合部位に負極が設け
られる。
【0077】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
る電子放出デバイスは、上記のように、冷陰極アレイ及
び電子コレクト電極等の電極を支持する2つの基板等か
ら成る電極構造体の寸法そのものが電子管の寸法となる
ため、超短小軽薄なデバイスが作製できる。
【0078】また、例えば、接合された部分が、第1の
基板の外周部と、電子ビーム取り出し電極と第1の基板
とを電気的に絶縁する絶縁層の外周部と、電子ビーム取
り出し電極の外周部と、第2の基板の外周部とが積層さ
れている構造の場合、好ましくは、接合部において、第
2の基板及び電子ビーム取り出し電極の一方がアルカリ
金属元素及び酸素元素を含む材料から成り、他方が酸化
可能な元素又は酸化可能な元素を含む材料から成る。こ
れによって、接合部に封着材を用いることなく、かつ、
例えば、接合部を熔融することなく熱と電圧の印加のみ
で接合(陽極接合)できるため、ガスの発生がない高真
空な封止が可能となる。
【0079】さらに、本電子放出デバイスにおいては、
真空封止に封止材を用いないため、上記第1〜第6の実
施例のように、封止の際に、冷陰極アレイを支持する基
板と電子コレクト電極を支持する基板との間の距離が変
化することがない。そのため、高精度に電子放出源の電
子放出部先端と電子コレクト電極との距離が制御でき、
その距離を電子の平均自由行程以下にすることも可能と
なる。
【0080】以上より、本電子放出デバイスは高性能な
真空管またはディスプレイとして使用できることはもと
より、比較するのに適当なガリウムヒ素デバイスより
も、実質的に超短小軽薄でありながら、大出力−高効率
な電子放出デバイスの作製が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電子放出デバイスの一実施例と
して三極管構成を示す要部の概略的断面斜視図である。
【図2】図1に示す三極管の全体を概略的に示す斜視図
である。
【図3】図1において点線で囲まれたA部の拡大断面斜
視図である。
【図4】図1において点線で囲まれたB部の拡大断面図
である。
【図5】図3の電子放出構造体の作製法を説明するため
の図である。
【図6】電子コレクト電極を含む構造体の作製法を説明
するための図である。
【図7】電極構造体の真空封止方法、即ち、本実施例に
おいては、電子ビーム取り出し電極の外周部と電子コレ
クト電極支持基板の外周部との接合方法を説明するため
の図である。
【図8】本発明に係わる電子放出デバイスの第2の実施
例の接合部を示す断面図である。
【図9】本発明に係わる電子放出デバイスの第3の実施
例の接合部を示す断面図である。
【図10】本発明に係わる電子放出デバイスの第4の実
施例の接合部を示す断面図である。
【図11】本発明に係わる電子放出デバイスの第5の実
施例の三極管構成を示す要部の概略的断面斜視図であ
る。
【図12】図11に示す三極管の全体を概略的に示す斜
視図である。
【図13】図11に示す三極管の電極構造体を示す拡大
上面図である。
【図14】図13の切断線I−Iにおける拡大断面図で
ある。
【図15】図13の切断線II−IIにおける拡大断面図で
ある。
【図16】図13〜図15に示す電極構造体を示す拡大
斜視図である。
【図17】図13〜図16の電極構造体の作製法を説明
するための上面図である。
【図18】図17の電極構造体の作製法を説明するため
の図17の切断線III −III における断面図である。
【図19】図13〜図16の電極構造体の作製法を説明
するための上面図である。
【図20】第5の実施例のスペーサの作製法を説明する
ための上面図である。
【図21】図20の切断線IV−IVにおける断面図であ
る。
【図22】第5の実施例の接合基板の作製法を説明する
ための図である。
【図23】第5の実施例の電極構造体の真空封止方法
(接合方法)を説明するための図である。
【図24】本発明に係わる電子放出デバイスの第6の実
施例の接合基板の作製法を説明するための断面図であ
る。
【図25】ゲートラインを説明するための斜視図であ
る。
【図26】図25の切断線V−Vにおける真空封止の際
の接合部位の断面図である。
【図27】図26においてスペーサを設けたときの断面
図である。
【図28】テーパーをもった電極ラインの形状を説明す
るための断面図である。
【図29】接合のための電極層を設けた構造を説明する
ための断面図である。
【図30】接合のための電極層を設けた構造を説明する
ための断面図である。
【符号の説明】
1 電子コレクト電極支持基板 2 冷陰極アレイ支持基板 3 電極構造体の一部の外周部 4 電子コレクト電極リード線 5 冷陰極アレイリード線 6 電子ビーム取り出し電極リード線 7 三極管駆動回路 8、108 電子コレクト電極 9、109 電子放出領域 10 真空領域 91 電子放出源 92、192 電子ビーム取り出し電極 93、180 電気的絶縁層 101 接合基板 102 電極構造体支持基板 181 スペーサ 191 冷陰極用電極

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の基板と、該第1の基板に対向して
    設けられた第2の基板と、電界放出の原理に基づいて電
    子を放出する複数個の電子放出源よりなる冷陰極アレイ
    と、該冷陰極アレイとは電気的に絶縁された電子ビーム
    取り出し電極と、前記冷陰極アレイ及び前記電子ビーム
    取り出し電極とは電気的に絶縁された電子コレクト電極
    とを備えており、少なくとも前記冷陰極アレイと前記電
    子ビーム取り出し電極と前記電子コレクト電極とから画
    成される電子放出空間を真空状態に維持すべく、少なく
    とも前記第1の基板の外周部と前記第2の基板の外周部
    とが接合されたことを特徴とする電子放出デバイス。
  2. 【請求項2】 前記冷陰極アレイが前記第1の基板上に
    形成されており、前記電子ビーム取り出し電極が前記第
    1の基板上の前記冷陰極アレイ周辺に形成されており、
    前記電子コレクト電極が前記第2の基板上に前記冷陰極
    アレイ及び前記電子ビーム取り出し電極と対向して形成
    されていることを特徴とする請求項1に記載の電子放出
    デバイス。
  3. 【請求項3】 接合された前記第1の基板及び前記第2
    の基板の一方の少なくとも接合された側の表面がアルカ
    リ金属元素及び酸素元素を含む材料から成り、他方の少
    なくとも接合された側の表面が酸化可能な元素(すなわ
    ち、酸化される元素)又は酸化可能な元素を含む材料か
    ら成ることを特徴とする請求項2に記載の電子放出デバ
    イス。
  4. 【請求項4】 少なくとも前記冷陰極アレイと前記電子
    ビーム取り出し電極と前記電子コレクト電極とから画成
    される電子放出空間を真空状態に維持するべく、前記第
    1の基板の外周部と、前記電子ビーム取り出し電極と前
    記第1の基板とを電気的に絶縁する絶縁層の外周部と、
    前記電子ビーム取り出し電極の外周部と、前記第2の基
    板の外周部とが接合されたことを特徴とする請求項2に
    記載の電子放出デバイス。
  5. 【請求項5】 接合された前記第2の基板の少なくとも
    接合された側の表面及び前記電子ビーム取り出し電極の
    一方がアルカリ金属元素及び酸素元素を含む材料から成
    り、他方が酸化可能な元素又は酸化可能な元素を含む材
    料から成ることを特徴とする請求項4に記載の電子放出
    デバイス。
  6. 【請求項6】 少なくとも前記冷陰極アレイと前記電子
    ビーム取り出し電極と前記電子コレクト電極とから画成
    される電子放出空間を真空状態に維持するべく、前記第
    1の基板の外周部と、前記電子ビーム取り出し電極と前
    記第1の基板とを電気的に絶縁する絶縁層の外周部と、
    前記第2の基板の外周部とが接合されたことを特徴とす
    る請求項2に記載の電子放出デバイス。
  7. 【請求項7】 接合された前記第2の基板の少なくとも
    接合された側の表面及び前記絶縁層の一方がアルカリ金
    属元素及び酸素元素を含む材料から成り、他方が酸化可
    能な元素又は酸化可能な元素を含む材料から成ることを
    特徴とする請求項6に記載の電子放出デバイス。
  8. 【請求項8】 少なくとも前記冷陰極アレイと前記電子
    ビーム取り出し電極と前記電子コレクト電極とから画成
    される電子放出空間を真空状態に維持するべく、前記第
    1の基板の外周部と、前記電子ビーム取り出し電極と前
    記第1の基板とを電気的に絶縁する絶縁層の外周部と、
    前記電子ビーム取り出し電極の外周部と、接合のために
    設けられたスペーサと、前記電子コレクト電極の外周部
    と、前記第2の基板の外周部とが接合されたことを特徴
    とする請求項2に記載の電子放出デバイス。
  9. 【請求項9】 接合された前記スペーサ及び前記電子ビ
    ーム取り出し電極の一方がアルカリ金属元素及び酸素を
    含む材料から成り、他方が酸化可能な元素又は酸化可能
    な元素を含む材料から成ることを特徴とする請求項8に
    記載の電子放出デバイス。
  10. 【請求項10】 接合された前記スペーサ及び前記電子
    コレクト電極の一方がアルカリ金属元素及び酸素元素を
    含む材料から成り、他方が酸化可能な元素又は酸化可能
    な元素を含む材料から成ることを特徴とする請求項8に
    記載の電子放出デバイス。
  11. 【請求項11】 前記スペーサは、前記電子ビーム取り
    出し電極又は前記電子コレクト電極上に形成された電気
    的絶縁体から成る薄膜であることを特徴とする請求項8
    〜請求10のいずれか一項に記載の電子放出デバイス。
  12. 【請求項12】 前記第1の基板の少なくとも一表面が
    絶縁性を有しており、前記冷陰極アレイと前記電子ビー
    ム取り出し電極とが複数のライン状に前記第1の基板の
    絶縁性を有する表面上に形成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の電子放出デバイス。
  13. 【請求項13】 前記冷陰極アレイと前記電子ビーム取
    り出し電極と共に、前記電子コレクト電極とが複数の線
    上に前記第一の基板の絶縁性を有する表面上に形成され
    ていることを特徴とする請求項12に記載の電子放出デ
    バイス。
  14. 【請求項14】 前記電子コレクト電極が前記第2の基
    板上に形成されていることを特徴とする請求項12に記
    載の電子放出デバイス。
  15. 【請求項15】 少なくとも前記冷陰極アレイと前記電
    子ビーム取り出し電極と前記電子コレクト電極とから画
    成される電子放出空間を真空状態に維持するべく、前記
    第1の基板の外周部と、接合のために設けられ絶縁性を
    有するスペーサと、前記第2の基板の外周部とが接合さ
    れたことを特徴とする請求項12、13又は14に記載
    の電子放出デバイス。
  16. 【請求項16】 前記冷陰極アレイ及び電子ビーム取り
    出し電極の複数のライン状の各々の少なくとも一方の端
    部に配線部が前記第1の基板の外周部に設けられてお
    り、前記冷陰極アレイ及び前記電子ビーム取り出し電極
    のそれぞれの前記配線部が前記第1の基板の外周部と共
    に前記スペーサと前記第2の基板とが接合されたことを
    特徴とする請求項15に記載の電子放出デバイス。
  17. 【請求項17】 前記冷陰極アレイと前記電子ビーム取
    り出し電極と前記電子コレクト電極との複数のライン状
    の各々の少なくとも一方の端部に配線部が前記第1の基
    板の外周部に設けられており、前記冷陰極アレイと前記
    電子ビーム取り出し電極と前記電子コレクト電極とのそ
    れぞれの前記配線部が前記第1の基板の外周部と共に前
    記スペーサと前記第2の基板とが接合されたことを特徴
    とする請求項15に記載の電子放出デバイス。
  18. 【請求項18】 接合された前記第1の基板の少なくと
    も接合された側の表面及び前記スペーサの一方がアルカ
    リ金属元素及び酸素元素を含む材料から成り、他方が酸
    化可能な元素又は酸化可能な元素を含む材料から成るこ
    とを特徴とする請求項14〜17のいずれか1項に記載
    の電子放出デバイス。
  19. 【請求項19】 接合された前記第2の基板の少なくと
    も接合された側の表面及び前記スペーサの一方がアルカ
    リ金属元素及び酸素元素を含む材料から成り、他方が酸
    化可能な元素又は酸化可能な元素を含む材料から成るこ
    とを特徴とする請求項14〜17のいずれか1項に記載
    の電子放出デバイス。
  20. 【請求項20】 陽極接合によって接合される第1の基
    板と第2の基板において、少なくともどちらか一方の基
    板上か又は基板上に形成されている構造体の上に、陽極
    接合時に接合するために必要な電圧を適当な部位に印加
    するための電極層を設けたことを特徴とする請求項1に
    記載の電子放出デバイス。
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