JP2002156465A - 路面状態の推定方法 - Google Patents

路面状態の推定方法

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JP2002156465A
JP2002156465A JP2000354729A JP2000354729A JP2002156465A JP 2002156465 A JP2002156465 A JP 2002156465A JP 2000354729 A JP2000354729 A JP 2000354729A JP 2000354729 A JP2000354729 A JP 2000354729A JP 2002156465 A JP2002156465 A JP 2002156465A
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JP
Japan
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road surface
road
state
surface state
temperature
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JP2000354729A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Miyata
康弘 宮田
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National Institute for Land and Infrastructure Management
Original Assignee
National Institute for Land and Infrastructure Management
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検知可能な範囲が広く、長大な道路でもカバ
ーすることができ、システムとして簡易であり、気象量
以外の要素にもとづく影響も加味されており、検出精度
が高く、しかも、湿潤状態、積雪状態、凍結状態等の道
路の路面状態そのものを直接推定することができる路面
状態の推定方法を提供する。 【構成】 道路に設置した気象センサで計測した気象量
と、該道路周辺の広域気象データを用いて求めた各気象
量から路面状態を推定する方法であって、該路面状態の
推定式における路面物理量と、総熱収支に対する路温変
化率を組み合わせて、路面状態を推定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、路面状態すなわ
ち、路面の乾燥・湿潤・水膜・積雪・凍結等の道路の路
面状態の推定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】我が国においては、全国的に高速自動車
道路や一般自動車道路の整備が進見、道路網が全国各地
にひろがっている。ところでこれらの道路歯、雨や雪、
又は凍結等が生ずると、スリップ事故が発生しやすい。
このため、走行中のドライバに対して、走行路面の湿潤
度や凍結の有無等の路面状態をいちはやく検知して、ド
ライバに注意を促すセンサシステムの開発が重要と考え
られる。このようなニーズを具体的に実現する目的で開
発されたセンサとして、比接触型路面状態検知センサが
ある。
【0003】図4は、従来の非接触型路面状態検知セン
サの概念的構成図である。このセンサは、赤外線方式と
称されていて、道路の路肩に設置された支持柱51と、
支持柱51の水平棹51aに取り付けられ路面52の表
面温度を測定するための温度測定器(赤外線放射温度
計)53と、赤外線投光器54及び赤外線受光器55か
らなり、赤外線の反射比率を測定する路面反射比率計5
6と、温度測定器53及び路面反射比率計からの情報に
基づいて路面状況を判断するための湿潤/凍結判定出力
装置とで構成されている。
【0004】このような路面状態検知センサは、路面5
2に対して赤外線58を照射し、路面52からの反射波
のうち入射方向に戻らない成分(正反射波)59と、入
射方向に戻る成分(乱反射波)60との比率を求め、湿
潤/凍結判定出力装置57で路面52の湿潤度(この比
率の大小により、路面のぬれ具合を把握する)を算出
し、さらに路面52からの赤外線放射量を温度測定器で
測定して得られた温度値と湿潤度とから、路面52の状
況を検知するものである。この検知の際例えば路面52
の表面温度が氷点下であり、かつ路面52がぬれている
場合には、湿潤/凍結判定出力装置57は、「凍結」と
判断するものである。
【0005】そしてこのようなセンサに代わるものとし
て、気象量と路面状態との関係に着目し、長距離道路全
体の路面状態を大まかに推定するセンサシステムが、特
開20000−48294号公報に開示されているよう
に提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで前記のような
公知のものには、下記のような問題が認められ。(1)
赤外線の照射範囲が狭くて、検知可能な範囲が限定され
ること、(2)実際の道路のように長く、しかも多車線
のような広範囲の路面状態の検知に適用する場合には、
路面状態検知センサが複数個必要になって、検知範囲が
広くなればなるほど複雑化して高コストとなるというこ
と、(3)気象量から路面状態を推定する方法について
は、交通量の影響や除雪作業による路面状態の変化等、
気象量以外で変化することは困難であること等が問題と
なる。
【0007】そこで本発明の目的は、前記のような従来
の路面状態の推定方法のもつ問題を解消し、簡単な構成
なものを用い、精度よく路面状態を推定することのでき
る路面状態の推定方法及びシステムを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、道路に設置した気象センサで計測した気
象量と、該道路周辺の広域気象データを用いて求めた各
気象量から路面状態を推定するに当たり、該路面状態の
推定式における路面物理量と、総熱収支に対する路温変
化率を組み合わせて、路面状態を推定することを特徴と
するものである。
【0009】このような本発明によれば、気象量と路面
状態との関係、例えば降水量と、路面の湿潤度、降雪量
と路面上の積雪厚、路面温度及び路面の湿潤度と路面凍
結の有無等を記述した路面状態推定式の推定精度を向上
させることができ、これによって交通量の影響等を受け
ることなく、路面状態を精度良く検出することができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の
形態のシステムの全体構成図である。図において、1
は、気象センサであって、気温計測計、風向計・風速
計、雨量計・雪量計・日射計等である。2は、地中内部
温度計測計である。3は、これらの計器の計測結果を中
央監視所まで伝送する情報伝送装置である。4は中央監
視所に設置されるデータ処理装置である。そして、5は
広域気象データ受信装置で、この広域気象データ受信装
置5が受信した情報も、中央監視所に設置されるデータ
処理装置4に送られ、気象センサ1の検出した情報と地
中内部温度計測計2の検出した情報とともに、データ処
理装置4により、下記のように処理される。
【0011】処理項目は、下記のとおりである。 道路気象量の算出 路面物理量の算出 路面に供給される総熱量収支と温度変化率の関係算出 算出結果の組合せによる路面状態の出力
【0012】以下に、上記処理項目のそれぞれについ
て、処理の内容を逐次記述する。 道路気象量の算出 道路設置気象センサデータと、対象道路周囲の気象情報
データとから、各観測場所に対する気温・日射量等の気
象量の3次元曲面を算出し、算出した曲面から対象道路
全長に対する気象量を、連続的に求める処理。
【0013】路面物理量の算出 路面状態推定式により、路面物理量(水膜の厚さ・積雪
の高さ等の路面状態判定用のデータ)を算出する処理。
ここで路面状態推定式とは、道路種類(アスファルト、
コンクリート等)・凹凸度・傾斜角度等の道路パラメー
タと気象量(降水量、気温、日射量、風速、地中温度
等)を入力として、前記した路面物理量を算出し、この
結果から対象道路の路面状態を求める式である(例えば
推定式から吸い巻くの厚みが計算された場合にはその場
所の路面は水膜状態であると判定する)。
【0014】本路面状態推定式の一例を以下に示す。す
なわち降雨時における水膜の厚さ(tmm)は、一般的
には、t=f(降水量、路面パラメータ)の形式で示さ
れ、以下の実験式が求められている。 T=Ao[TBOLCOID0UEO] ここで T:道路の凹凸度(平均値)(mm)であり、 L:は排水されるまでの距離(mm)であり、 Iは降水量(mm/hr)であり、Uは道路勾配(角
度)であり、A0、B0、E0、D0、E0は定数であ
る。
【0015】降水量I以外のパラメータは、測定対象道
路の状況で決まるものであり、本発明ではこれらのパラ
メータは予め決定しておく。前記の水膜厚は降水継続時
のものであり、降水終了後において、測定対象道路の気
象環境(気温、日射、風速等)により、一部は蒸発し、
一部は飛散して減少していくため、これらの気象条件を
考慮した熱モデルを用いて計算する。
【0016】降水終了後の水膜厚みt´は、t´=f
(水膜厚みt、気温、日射量、風速、湿度、路面係数)
として表すことができる。すなわち、 t´=Ko・(t-(K1・N(1-R)+Q1+V1・
(T0-Tx))) ただし、 N:日射量(KJ/m2min) R:アルベド(路面の反射率) Q1:顕熱(cal/m2・min) V1:風速(m/sec) To:気温(℃) Tx:水温(℃) Ko、K1:定数 である。なお、当然のことであるが、道路形態が異なる
場合は、前記の推定係数(アルベド、Ko、K1等の定
数)は、各道路形態毎に異なるものとなる。
【0017】路面に供給される総熱量収支と温度変化
率の関係算出 一定期間内に路面に供給される熱量の総計を算出する処
理である。ここでは熱量として主に短波放射(日射によ
る熱)、長波放射(夜間の大気への放射)、顕熱(水の
蒸発による熱)・地中伝熱(地中からの伝熱)を考慮す
る。つぎにこの総熱収支に対する路面温度の変化率(以
下路温変化率という)を算出する。
【0018】算出結果の組合せによる路面状態の出力 前記路面物理量と前記路温変化率とを組み合わせて、路
面状態を判定して出力する処理である。
【0019】前記の処理フローの中で、処理につい
ては、特開2000−48294号公報に開示されてい
るので、説明を省略し、処理について説明する。
【0020】図3に総熱収支と路温変化率との関係の一
例を示す。同図(1)は、実際の路面状態の時間推移を
示している。同図(2)は、路面状態推定式で求めた路
面物理量の時間推移であり、各々(a)が水膜厚み、
(b)が積雪厚み、(c)が凍結厚みを示している。同
図(3)は、同図(2)をもとに、推定した路面状態の
時間推移である。本図で17時から積雪厚みが増加し、
18時に水膜厚み以上になったために、路面状態を湿潤
から積雪に変化している。また0時ころから凍結厚みが
増加し始め、3時には水膜がすべて凍り、9時に解けだ
したことを示している。
【0021】同図(1)と同図(3)は、同一の現象を
示しているものであるが、同図(3)は、同図(1)に
比べて、18時頃の湿潤状態から積雪状態への変化及び
3時頃の積雪状態から凍結状態への変化が時間的に早く
なり、また凍結状態から積雪状態への変化が時間的に遅
くなっている。この理由は、車両通行によって車両から
路面に与えられる熱量によって時間的なずれが生じてい
るからであり、この熱量を気象センサでは検出すること
ができず、路面状態推定式では、把握することができな
いものであるということにある。
【0022】同図(4)は、この時の熱収支の時間的変
化を示しており、横軸が経過時間、縦軸が総熱量であ
る。同図(4)を求める手順は容易であり、短波放射は
日射量から、長波放射は雲量、気温、路温から、顕熱は
気温と路温から、地中伝熱は、道路内部温度から求め
る。同図(4)の結果から、総熱量に対する2つの路温
変化率を求める。一方は、実際の路温から求める(路温
計がない場合には、光ファイバセンサ等の地中内部温度
値を活用する)路温変化率A、他方は路面に対する総熱
量から求められる路温変化率Bである。路面状態によっ
てこれらの路温変化率が異なるので、この値を求めるこ
とによって、路面状態を判別することができる。
【0023】同図(5)は、前記の2つの路温変化率
A、Bの比C=A/Bを示している。本図中の区間
(a)は、路面上の水分によって熱を奪われ、実際の路
面温度が低くなるため、Cは1より小さくなる。区間
(b)は、積雪状態であって実際の路面温度の変化はほ
ぼ零になり、Cは零の値となる。区間(c)は、凍結状
態であって、実際の路面温度は、総熱量から求めた路面
温度とほぼ等しくなるので、Cはほぼ1の値をもつ。区
間(d)は、区間(a)と同様に、Cはほぼ零の値とな
る。
【0024】このように図2(5)に示す区間は、図2
(1)に示す路面状態の変化とほぼ一致しているので、
図2(3)の結果と、図2(5)の結果を組み合わせる
ことによって、実際の路面状態をほぼ正確に推定するこ
とができる。
【0025】前記のようなことから、路面状態推定式の
推定結果と、路温変化率を組み合わせることによって路
面状態を出力する。そこで路温変化率と、路面状態との
送還関係を図3に示す。この結果によれば、まず路面状
態推定式の推定結果である路面物理量(水膜厚み、積雪
厚み、凍結厚み)から、路面状態を判定する際に、路温
変化率比(C)の値で、この判定結果を補正すればよ
い。ただし(C)が1の場合には乾燥と凍結との両方の
状態があり、このままでは困難であるが、この判定以前
の状態や気象条件の変化によって、判別は容易である。
【0026】
【発明の効果】本発明は、前記のようであって、つぎの
ような効果を持つものである。 1.交通量の大小、除雪作業による路面状態の変化等の
気象センサデータだけでは推定することができない、人
為的な変化の影響を除去した路面状態を推定することが
できる。 2.前記の効果1によって、道路に沿った連続的な路面
状態検出システムを構築することができる。 3.本発明によって得られた情報をもとにして、例えば
必要な場所に、最適な数の除雪車を配置するなどの道路
管理の効率を上げることができる。 4.本発明によって得られた情報をもとにして、ドライ
バに対して、例えば凍結箇所等の情報をより詳細に提供
することができて、安全性を増大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の全体構成のブロック図であ
る。
【図2】同上の路面状態出力の時間変化トレンドの比較
結果の一例を示す図である。
【図3】同上の路面状態判定条件を示す図である。
【図4】従来の非接触型路面状態検知センサの概念的構
成図である。
【符号の説明】
1 気象センサ 2 地中内部温度計測計 3 情報伝送装置 4 データ処理装置 5 広域気象データ受信装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路に設置した気象センサで計測した気
    象量と、該道路周辺の広域気象データを用いて求めた各
    気象量から路面状態を推定する方法において、該路面状
    態の推定式における路面物理量と、総熱収支に対する路
    温変化率を組み合わせて、路面状態を推定することを特
    徴とする路面状態の推定方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018168083A1 (ja) * 2017-03-14 2018-09-20 オムロン株式会社 事故抑制装置、事故抑制方法、および事故抑制プログラム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018168083A1 (ja) * 2017-03-14 2018-09-20 オムロン株式会社 事故抑制装置、事故抑制方法、および事故抑制プログラム
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