JP2002156151A - 熱交換換気システム - Google Patents

熱交換換気システム

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JP2002156151A
JP2002156151A JP2000352601A JP2000352601A JP2002156151A JP 2002156151 A JP2002156151 A JP 2002156151A JP 2000352601 A JP2000352601 A JP 2000352601A JP 2000352601 A JP2000352601 A JP 2000352601A JP 2002156151 A JP2002156151 A JP 2002156151A
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JP
Japan
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exhaust
heat exchanger
air
air supply
unit
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JP2000352601A
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English (en)
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Masayasu Osumi
昌靖 大角
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Toyox Co Ltd
Original Assignee
Toyox Co Ltd
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    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F7/00Ventilation
    • F24F7/04Ventilation with ducting systems, e.g. by double walls; with natural circulation
    • F24F7/06Ventilation with ducting systems, e.g. by double walls; with natural circulation with forced air circulation, e.g. by fan positioning of a ventilator in or against a conduit
    • F24F7/08Ventilation with ducting systems, e.g. by double walls; with natural circulation with forced air circulation, e.g. by fan positioning of a ventilator in or against a conduit with separate ducts for supplied and exhausted air with provisions for reversal of the input and output systems
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設置場所の自由度が高く、しかも、換気効率
の高い熱交換換気システムを提供すること。 【解決手段】 送風機35を組み込んだ給気ユニット1
7と、給気ユニット17の給気通路30に設けた給気側
熱交換器32と、排風機41を組み込んだ排気ユニット
18と、排気ユニット18の排気通路37に設けた排気
側熱交換器39と、給気側熱交換器32と排気側熱交換
器39とを接続するとともに、両熱交換器32,39内
の流体を循環させる循環機構50,51,54とを備
え、給気ユニット17の給気通路30によって給気する
ときに、給気側熱交換器32によって熱交換を行い、排
気ユニット18の排気通路37によって排気するとき
に、排気側熱交換器39によって熱交換を行う構成にし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、室内の空気を換
気するときに、熱交換を行う熱交換換気システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】室内の空気を換気するときに、熱交換を
行う熱交換換気システムとして、従来図7に示すものが
ある。この従来の熱交換換気システムは、ビルなどの建
物の天井裏のスペース1に設置するものであり、その換
気ユニット2には、給気側メインダクト3と排気側メイ
ンダクト4とを接続している。上記両メインダクト3、
4の開口部3a,4aをそれぞれ屋外に開口させるとと
もに、屋外の新鮮な空気を、給気側メインダクト3を介
して換気ユニット2に取り込み、換気ユニット2内の空
気を、排気側メインダクト4を介して屋外に排出するよ
うにしている。また、上記換気ユニット2には、給気ダ
クト6と排気ダクト7とを接続している。そして、給気
ダクト6に各室5,5の吹き出し口8,8を接続し、排
気ダクト7に各室5,5の吸い込み口9,9を接続して
いる。
【0003】上記換気ユニット2は、図8に示すよう
に、そのケーシング10内に複数の熱交換パネル11を
格子状に組み込むことによって、給気通路12と排気通
路13とを形成している。これら給気通路12と排気通
路13とは、交互に配置されている。そして、給気通路
12の一端を給気側メインダクト3に接続し、他端を給
気ダクト6に接続している。また、上記排気通路13の
一端を排気側メインダクト4に接続し、他端を排気ダク
ト7に接続している。
【0004】このようにした換気ユニット2は、給気側
メインダクト3に接続した図示していない送風機を作動
させると、屋外の空気が、給気側メインダクト3→換気
ユニット2内の給気通路12→給気ダクト6→吹き出し
口8,8を介して各室5,5内に給気される。また、排
気側メインダクト4に接続した図示していない排風機を
作動させると、各室5,5内の空気が、吸い込み口9,
9→排気ダクト7→換気ユニット2内の排気通路13→
排気側メインダクト4を介して屋外に排気される。そし
て、このように給気と排気とを行うときに、換気ユニッ
ト2の熱交換パネル11を介して熱交換するようにして
いる。
【0005】例えば、夏場、外気温が35℃のときに、
図示していない冷房装置によって室5,5内を25℃に
冷房している場合、35℃の外気は換気ユニット2の給
気通路12を通過する過程で、排気通路13を通過する
25℃の排気によって冷やされる。そのため、各室5,
5内には、ある程度冷やされた空気が供給されることに
なる。
【0006】上記と反対に、冬場、外気温が5℃のとき
に、図示していない暖房装置によって室5,5内を20
℃に暖房している場合、5℃の外気は、給気通路12を
通過する過程で、排気通路13を通過する20℃の空気
によって温められる。そのため、各室5,5内には、あ
る程度温められた空気が供給されることになる。つま
り、外気をそのまま給気せずに、排気熱を利用して、そ
の外気を予め冷やしたり温めたりしている。
【0007】上記のようにした熱交換換気システムで
は、給気側メインダクト3の開口部3aと排気側メイン
ダクト4の開口部4aとをなるべく離すようにしてい
る。このように両開口部3a,4aを離すのは、排気側
メインダクト4から排気した空気を、再び給気側メイン
ダクト3から吸い込まないようにするためである。すな
わち、両開口部3a,4aが接近していると、給気側メ
インダクト3から排気を吸い込むことがあり、例えば、
一方の室5で喫煙している場合に、そのタバコの臭いが
他方の室5に供給されるという不都合が生じる。そこ
で、両メインダクト3、4の開口部3a,4aを離すこ
とによって、換気効率を良くし、上記のような不都合を
防止するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例では、給気
側メインダクト3と排気側メインダクト4とを換気ユニ
ット2に接続しているため、両ダクト3,4の開口部3
a,4aを離そうとすると、少なくともいずれか一方の
メインダクトを長くしなければならない。ところが、こ
れらメインダクト3,4というのは、天井裏の限られた
スペース1に設置しているため、ダクトを長くすればす
るほど、梁や他の機器などに干渉しやすくなる。つま
り、ダクトを長くすればするほど、設置場所の制限を受
けやすくなる。
【0009】また、ダクトの配管抵抗は、その長さに比
例して増えるため、このようにダクトを長くする場合に
は、通常、その径も大きくして、その配管抵抗の増加を
抑えるようにしている。しかし、メインダクトは、上記
したように狭いスペースに設置するため、ダクトの径が
大きくなると、それを設置できなくなることがある。ダ
クトの径を大きくできない場合には、増加する配管抵抗
に応じて、大出力の大型の送風機と排風機とを用いなけ
ればならない。ただし、このように送風機や排風機が大
型化すると、今度は、この送風機や排風機を設置するこ
とができなくなる。以上のように、メインダクト3,4
の全長を長くしようとすると、いろいろな不都合が生じ
る。そのため、実際には、両開口部3a,4aをそれほ
ど離すことができず、換気効率を高めることができなか
った。
【0010】また、上記換気ユニット2は、その内部に
給気通路12と排気通路13との両方の通路を形成しな
ければならないので、それの小型化にも限界がある。そ
のため、この換気ユニット2の設置場所が限られてしま
うという問題もあった。この発明は、設置場所の自由度
が高く、しかも、換気効率の高い熱交換換気システムを
提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、熱交換器
を介して室内の空気を換気する熱交換換気システムにお
いて、外気を室内に給気する送風機を組み込んだ給気ユ
ニットと、この給気ユニットの給気通路に設けた給気側
熱交換器と、室内の空気を排気する排風機を組み込んだ
排気ユニットと、この排気ユニットの排気通路に設けた
排気側熱交換器と、上記給気側熱交換器と排気側熱交換
器とを接続するとともに、これら両熱交換器内の流体を
循環させる循環機構とを備え、上記給気ユニットの給気
通路を介して外気を室内に給気するときに、給気側熱交
換器によって熱交換を行い、上記排気ユニットの排気通
路を介して室内の空気を屋外に排気するときに、排気側
熱交換器によって熱交換を行う構成にしたことを特徴と
する。
【0012】第2の発明は、上記第1の発明において、
給気ユニットの給気通路に、冷却器とヒータとを設ける
一方、冷水または温水を熱源とする冷暖房パネルと、こ
の冷暖房パネルに冷水または温水を供給する冷温水供給
器とを備え、上記冷却器に、冷温水供給器から冷水を供
給し、上記ヒータに、冷温水供給器から温水を供給する
構成にしたことを特徴とする。
【0013】第3の発明は、上記第2の発明において、
給気ユニットから室内に外気を導くダクトに組み込んだ
予備熱交換器を設け、この予備熱交換器に、冷暖房パネ
ルに導く冷水または温水を分岐して供給する構成にした
ことを特徴とする。
【0014】第4の発明は、上記第1〜3の発明におい
て、排気側熱交換器に散水機構を設け、この散水機構に
よって熱交換器にかけた流体の気化熱により、排気側熱
交換器内の流体の熱を奪う構成にしたことを特徴とす
る。
【0015】第5の発明は、上記第1〜4の発明におい
て、熱交換器は、流入口と流出口とを有するケーシング
内に、メインパイプに複数の熱交換パイプを接続してマ
ット状にしたパイプマットを組み込んだことを特徴とす
る。
【0016】第6の発明は、上記第5の発明において、
パイプマット間に、多数の孔を備えた網目状の充填材を
介在させたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、ビルの1フロアを示した
ものである。このフロアには、2つの室14,15を形
成している。そして、このフロアの天井裏のスペース1
6には、給気ユニット17と排気ユニット18とを設
け、給気ユニット17の給気口19を一方の壁面21に
開口し、排気ユニット18の排気口20を他方の壁面2
2に開口させている。上記給気ユニット17には給気ダ
クト23を接続し、この給気ダクト23の分岐管25,
26をそれぞれ室14,15の図示していない吹き出し
口に接続している。また、上記排気ユニット18には排
気ダクト24を接続し、この排気ダクト24の分岐管2
7,28を室14,15の図示していない吸い込み口に
接続している。
【0018】図2は、上記給気ユニット17と排気ユニ
ット18との構成を具体的に示した図である。給気ユニ
ット17は、ハウジング29の一端に給気口19を形成
し、ハウジング29の他端に給気ダクト23を接続して
いる。そして、このハウジング29内に給気通路30を
形成するとするとともに、この給気通路30の給気口1
9側に、外部からのゴミなどを除去するフィルタ31を
設けている。また、このフィルタ31の下流側に給気側
熱交換器32を設け、この給気側熱交換器32の下流側
に、冷却器33、ヒータ34を設けている。そして、ヒ
ータ34の下流側に送風機35を設けている。
【0019】このようにした給気ユニット17は、送風
機35を作動させると、屋外の新鮮な空気を、給気口1
9→フィルタ31→給気側熱交換器32→冷却器33→
ヒータ34→送風機35を介して給気ダクト23に導
く。このとき上記給気側熱交換器32によって熱交換を
行うが、その作用については後で詳しく説明する。ま
た、上記冷却器33によって吸い込んだ空気を冷やし、
その空気を適度に除湿する。そして、このように除湿さ
れて温度が下がった空気を、その下流側に設けたヒータ
34によって適温まで温める。つまり、上記冷却器33
とヒータ34とによって除湿器を構成している。
【0020】一方、上記排気ユニット18は、ハウジン
グ36の一端に排気口20を形成し、ハウジング36の
他端に排気ダクト24を接続している。そして、このハ
ウジング36内に排気通路37を形成するとともに、こ
の排気通路37の排気ダクト24側に、ゴミを除去する
フィルタ38を設け、このフィルタ38の下流側に排気
側熱交換器39を設けている。また、排気側熱交換器3
9の下流側に水滴除去器40を設け、この水滴除去器4
0の下流側に排風機41を設けている。
【0021】さらに、ハウジング36内には、散水ノズ
ル53とポンプ54とからなる散水機構を設けて、散水
ノズル53によって排気側熱交換器39に水をかけるよ
うにしている。なお、上記水滴除去器40は、排気側熱
交換器39にかけた水が、屋外に排出されるのを防止す
るものである。
【0022】上記のようにした排気ユニット18は、排
風機41の作動によって、室14,15内の空気を、排
気ダクト24→フィルタ38→排気側熱交換器39→水
滴除去器40→排風器41→排気口20を介して屋外に
排気する。そして、上記排気側熱交換器39によって、
熱交換を行うが、その作用については後で説明する。
【0023】図3は、上記給気ユニット17および排気
ユニット18に設けた熱交換器32,39の具体的構成
を示した図である。これら両熱交換器32,39は、一
端に流入口48、他端に流出口49を備えた箱形のケー
シング42内に、複数のパイプマット43と複数の充填
材44とを組み込んでいる。上記パイプマット43は、
図4に示すように、上流側メインパイプ45と下流側メ
インパイプ46とを複数の細い熱交換パイプ47によっ
て接続してマット状にしたものである。そして、上流側
メインパイプ45,下流側メインパイプ46,および熱
交換パイプ47は、それぞれ樹脂製で、十分な可撓性を
備えている。
【0024】このようにしたパイプマット43を、図3
に示すように複数平行に並べて、各パイプマット43の
上流側メインパイプ45を図示していない上流側ヘッダ
にそれぞれ接続し、各パイプマット43の下流側メイン
パイプ46を図示していない下流側ヘッダにそれぞれ接
続している。そして、上記上流側ヘッダから各パイプマ
ット43の上流側メインパイプ45に流体を導くと、そ
の流体が複数の熱交換パイプ47を介して下流側メイン
パイプ46に導かれる。この下流メインパイプ46に導
かれた流体は、下流側ヘッダを介して排出される。
【0025】一方、図3に示した上記充填材44は、数
ミリから数十ミリの網目状の空間を備えた構造になって
いて、その内部を空気や水が通過できるようにしてい
る。この充填材44は、ステンレスなどの金属製でもい
いし樹脂製でもいい。熱伝導率を考慮すると金属製の方
がよく、錆の発生防止やゴミの付着防止を考慮すると樹
脂製の方がよい。そして、この充填材44と上記パイプ
マット43とを交互に複数枚重ね合わせた状態で、ケー
シング42内に組み込んでいる。
【0026】上記のように構成された熱交換器32,3
9は、流入口48からケーシング42内に空気を導く
と、この空気が熱交換パイプ47の間と充填材44の内
部とを通過する過程で冷やされたり温められたりする。
そして、この冷やされたり温められたりした空気が、流
出口49から排出される。
【0027】なお、この実施例では、充填材44によっ
て空気の接触面積を増やし、熱交換率を高めているが、
充填材44は必須の構成要素ではない。つまり、パイプ
マット43だけをケーシング42に組み込んで熱交換器
32,39を構成してもよい。また、この実施例では、
複数のパイプマット43を組み込んでいるが、1枚のパ
イプマット43を何度も折り返してケーシング42に組
み込むようにしてもよい。さらに、この実施例では、箱
形のケーシング42を用いているが、円筒形のケーシン
グにパイプマット43と充填材44とを丸めて組み込む
ようにしてもよい。この場合、パイプマット43が樹脂
製で十分な可撓性を有しているため、簡単に丸めること
ができる。また、樹脂製の充填材44を用いれば、この
充填材44も簡単に丸めることができる。そして、この
ようにケーシングを円筒形にすれば、段面円形のダクト
にそのまま熱交換器を組み込むことができるので、設置
場所の自由度が高くなる。
【0028】上記のようにして構成された給気側熱交換
器32および排気側熱交換器39は、図2に示すよう
に、配管50,51によって接続されている。すなわ
ち、供給側熱交換器32の下流側ヘッダと、排気側熱交
換器39の上流側ヘッダとを配管50を介して接続し、
供給側熱交換器32の上流側ヘッダと、排気側熱交換器
39の下流側ヘッダとを配管51を介して接続してい
る。また、上記配管51には、ポンプ52を接続し、こ
のポンプ52によって両熱交換器32,39内の流体を
循環させるようにしている。さらに、上記排気側熱交換
器39には、散水ノズル53によって水をかけるように
しているが、この水は、熱交換パイプ47の表面と充填
材44の内部とを通って下方に流れ出た後、回収容器に
集められる。そして、この水を、ポンプ54によって循
環させている。なお、上記配管50,51およびポンプ
52によってこの発明の循環機構を構成している。
【0029】次に、図5を用いて、上記給気側熱交換器
32と排気側熱交換器39とによる熱回収の原理を説明
する。例えば、夏場、外気温が35℃で、各室14,1
5内を冷房装置によって26℃に冷房している場合、給
気側熱交換器32に35℃の外気が入ってくると、この
外気は、給気側熱交換器32内を流れる流体によって冷
やされる。このとき給気側熱交換器32に流入する流体
の温度を20℃にして、この給気側熱交換器32によっ
て外気の温度を28℃に冷やすように設定している。ま
た、熱交換後に、給気側熱交換器32から流出する流体
の温度は33℃になっている。
【0030】上記給気側熱交換器32によって冷やされ
た28℃の空気は、室14,15内に供給された後、冷
房装置によってさらに26℃まで冷やされる。そして、
このように26℃まで冷やされた室14,15内の空気
は、排気側熱交換器39を介して屋外に排出されるが、
このとき排気側熱交換器39には、給気側熱交換器32
から33℃の流体が導かれている。そのため、この33
℃の流体が、排気側熱交換器39内で、26℃の排気に
よって冷やされる。
【0031】また、この排気側熱交換器39内には、散
水ノズル53によって水がかけられているが、この水
は、熱交換器39内を下方に向かって流れる際、そこを
通過する空気によって蒸発する。このように水が蒸発す
ると、気化熱が奪われるので、それによって水温が下が
る。つまり、排気側熱交換器39では、気化熱を奪うこ
とによって、その内部を通過する流体をさらに冷やすよ
うにしている。以上のようにして、排気側熱交換器39
からは、20℃まで冷やされた流体が流出し、この流体
が配管51を介して給気側熱交換器32に導かれる。そ
して、この20℃の流体によって外気を28℃に冷やす
ようにしている。
【0032】一方、例えば冬場、外気温が5℃で、室1
4,15内を暖房装置によって25℃に暖房している場
合、給気側熱交換器32に5℃の外気が入ってくると、
この外気は、給気側熱交換器32内を流れる流体によっ
て温められる。このとき、給気側熱交換器32に流入す
る流体の温度を20℃にして、この給気側熱交換器32
によって外気の温度を15℃に温めるように設定してい
る。また、熱交換後に、給気側熱交換器32から流出す
る流体の温度は18℃になっている。
【0033】そして、上記給気側熱交換器32によって
15℃に温められた空気を、室14,15内に供給した
後、暖房装置によって25℃まで温めるようにしてい
る。このように25℃に温められた室14,15内の空
気は、排気側熱交換器39を介して屋外に排出される
が、排気側熱交換器39には、給気側熱交換器32から
18℃の流体を導いている。そのため、この18℃の流
体が、25℃の排気によって20℃に温められる。
【0034】したがって、排気側熱交換器39からは、
20℃となった流体が流出し、この流体が配管51を介
して給気側熱交換器32に導かれる。そして、この20
℃の流体によって、5℃の外気が15℃に温められるこ
とになる。なお、上気のように室内を暖房する場合に
は、排出側熱交換器39に水をかけない。以上のよう
に、給気側熱交換器32と排気側熱交換器39とを組み
合わせることによって、室14,15から排気される空
気の熱エネルギーを回収するようにしている。
【0035】上記実施例によれば、図1に示すように、
給気ユニット17と排気ユニット18とを別々にしたの
で、これら両ユニット17,18を離して設置すること
ができる。しかも、給気ユニット17の給気口19を一
方の壁面21に直接開口させ、排気ユニット18の排気
口20を他方の壁面22に直接開口させることができる
ので、前記従来例のようなメインダクトがいらない。し
たがって、メインダクトによるレイアウト上の制約を受
けずに、給気口19と排気口20とを十分離して設置す
ることができる。このよに給気口19と排気口20とを
十分離して設置すれば、高い換気効率を得ることができ
る。
【0036】また、上記給気側熱交換器32を組み込ん
だ給気ユニット17と、排気側熱交換器39を組み込ん
だ排気ユニット18とは、その内部に給気通路30また
は排気通路37のいずれか一方を設けるだけでいいの
で、これら両ユニット17,18を小型化できる。した
がって、これら給気ユニット17や排気ユニット18の
設置スペースの制限も少なくできる。
【0037】図6は、上記の熱交換換気システムに、冷
暖房パネル55,56を組み合わせたシステムであり、
図1と同じ構成要素については同じ符号を付し、その詳
細な説明を省略する。天井裏のスペース16には、給気
ユニット17と排気ユニット18を組み込み、これら両
ユニット17,18によって、上記したように熱交換し
つつ、各室14,15の空気を換気するようにしてい
る。
【0038】また、各室14,15の天井に、冷暖房パ
ネル55,56を用いている。これら冷暖房パネル5
5,56は、図4に示したパイプマット43を輻射パネ
ルに敷いて、その上を断熱材で覆って構成したものであ
る。そして、パイプマット43に冷水や温水を供給する
と、輻射パネルが冷やされたり温められたりする。この
輻射パネルの輻射熱により、各室14,15内を冷暖房
するようにしている。なお、図中符号57は、屋上など
に設置する冷水供給器であり、符号58は、地下室など
に設置する温水供給器である。また、符号59,60
は、第1,2熱交換器である。
【0039】上記冷水供給器57には、第1熱交換器5
9と、給気ユニット17の冷却器33とを接続し、これ
ら第1熱交換器59と冷却器33とに冷水を供給するよ
うにしている。また、上記温水供給器58には、第2熱
交換器60と、給気ユニット17のヒータ34とを接続
し、これら第2熱交換器60とヒータ34に温水を供給
するようにしている。
【0040】上記冷暖房パネル55,56には、第1、
2熱交換器59,60をそれぞれ接続し、第1熱交換器
59で冷やした冷水を各冷暖房パネル55,56に導
き、第2熱交換器60で温めた温水を各冷暖房パネル5
5,56に導くようにしている。ただし、冷暖房パネル
55,56に冷水と温水とを導く配管には、バルブVを
接続し、これらバルブVによって各冷暖房パネル55,
56に冷水または温水のいずれか一方を導くようにして
いる。そして、冷暖房パネル55,56に冷水を導くこ
とによって室14,15を冷房し、冷暖房パネル55,
56に温水を導くことによって室14,15を暖房する
ようにしている。なお、上記第1,2熱交換器59,6
0を介さずに、冷水供給器57および温水供給器58
に、冷暖房パネル55,56を直接接続して、これら冷
暖房パネル55,56に冷水や温水を直接供給するよう
にしてもよい。
【0041】また、給気ユニット17の給気ダクト23
に接続した分岐管25には、バイパス通路61を接続
し、このバイパス通路61に予備熱交換器62を接続し
ている。この予備熱交換器62は、図3に示したものと
同じであり、その供給ヘッダに冷暖房パネル55に冷水
を導く配管63を接続し、その戻り側ヘッダに冷暖房パ
ネル55から第1熱交換器59に冷水を戻す配管64を
接続している。
【0042】上記予備熱交換器62は、バイパス通路6
1を通過する空気をさらに冷やすものである。例えば、
会議などで、室14内の人口密度が高くなり、冷暖房パ
ネル55だけでは室14内を冷やせなくなった場合に
は、三方弁65を切り換えて、給気ユニット17からの
外気を、バイパス通路61を介して室14内に導くよう
にする。このようにすれば、バイパス通路61に設けた
予備熱交換器62によって、外気をさらに冷やすことが
できるので、室14内の温度を適温まで下げることがで
きる。なお、給気ダクト23からの外気は、通常、バイ
パス通路61を通さずに、分岐管25を介して室14内
に直接供給するようにしている。また、予備熱交換器6
2に冷水を供給する配管にバルブを設けて、この予備熱
交換器62を利用するときだけ冷水を予備熱交換器62
に供給するようにしてもよい。
【0043】上記システムによれば、給気ユニット17
によって、外気を除湿しているので、冷暖房パネル5
5,56を冷房として使用しているときに、この冷暖房
パネル55,56に発生する結露を防止できる。すなわ
ち、冷暖房パネル55,56によって室14,15内を
冷房しているときに、湿気を含んだ外気を供給すると、
冷暖房パネル55,56の輻射面に結露が発生する。そ
のため、従来は、特別な除湿器を設けて、この除湿器に
よって外気を除湿しなければならなかった。しかし、こ
のシステムによれば、給気ユニット17内に組み込んだ
冷却器33およびヒータ34によって除湿器を構成し、
この除湿器によって外気を除湿しているので、特別な除
湿器を用いなくて済む。
【0044】また、上記冷却器33に供給する冷水およ
びヒータ34に供給する温水を、冷暖房パネル55,5
6に供給する冷水または温水と共用しているので、除湿
するために特別な熱源を用いなくて済む。したがって、
除湿用に特別な熱源を用いる場合に比べて、システム全
体のコストを安く抑えることができる。さらに、他の部
屋と温度上昇率の異なる部屋があっても、その部屋に予
備熱交換器62を用いることによって、個別に対応する
ことができる。しかも、上記予備熱交換器62の熱源
は、その室14に設けた冷暖房パネル55から取ること
ができるので、施工が簡単で、その分、コストも安くで
きる。
【0045】なお、上記のシステムでは、冷暖房パネル
55,56を天井に設けたが、これら冷暖房パネル5
5,56は、室内の壁面に設けてもよい。また、上記シ
ステムでは、予備熱交換器62を冷房用としたが、温水
を供給する構成にして、暖房用として用いてもよい。
【0046】
【発明の効果】第1の発明によれば、給気ユニットと排
気ユニットとを別々にしたので、前記従来のようなメイ
ンダクトを用いなくても、供給ユニットの開口部と排気
ユニットの開口部とを十分離して設置できる。したがっ
て、設置場所の制約を受けずに、高い換気効率を得るこ
とができる。また、各ユニットには、給気通路または排
気通路のいずれか一方を設ければいいので、各ユニット
を小型化できる。このように各ユニットを小型化すれ
ば、その設置場所をさらに自由に選択できる。
【0047】第2の発明によれば、冷暖房パネルに冷温
水を供給する冷温水供給源から、冷却器に冷水を供給
し、ヒータに温水を供給するようにして、熱源を共通化
しているので、冷却器とヒータとに特別な熱源を用いな
くて済む。したがって、特別な熱源を用いる場合に比べ
て、システム全体のコストを安くできる。
【0048】第3の発明によれば、給気ユニットから室
内に外気を導くダクトに予備熱交換器を組み込んだの
で、室内に供給する外気を、さらに冷やしたり温めたり
することができる。しかも、上記予備熱交換器の熱源
を、冷暖房パネルの熱源から取っているので、特別な熱
源を設ける場合に比べて、コストを安くできる。
【0049】第4の発明によれば、気化熱によって、排
気側熱交換器内の流体の熱を奪う構成にしたので、排気
側熱交換器内の流体の温度をさらに冷やすことができ
る。第5の発明によれば、熱交換器をマット状のパイプ
マットで構成しているので、高い熱効率を得ることがで
き、また、熱交換器のコンパクト化もできる。第6の発
明によれば、充填材によって熱交換面積を大きくできる
ので、熱交換率をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この実施例の全体図である。
【図2】給気ユニット17と排気ユニット18との説明
図である。
【図3】熱交換器32,39を示す断面図である。
【図4】パイプマット43を示す斜視図である。
【図5】熱回収の仕組みを示す説明図である。
【図6】冷暖房パネル55,56を用いた例を示す回路
図である。
【図7】従来例を示す全体図である。
【図8】熱交換器2の内部構造を示す図である。
【符号の説明】
17 給気ユニット 18 排気ユニット 30 給気通路 32 給気側熱交換器 35 送風機 37 排気通路 39 排気側熱交換器 41 排風器 42 ケーシング 43 パイプマット 44 充填材 45 供給側メインパイプ 46 戻り側メインパイプ 47 熱交換パイプ 48 流入口 49 流出口 50,51 この発明の循環機構を構成する配管 52 この発明の循環機構を構成するポンプ 53 この発明の散水機構を構成する散水ノズル 54 この発明の散水機構を構成するポンプ 55,56 冷暖房パネル 57 冷水供給器 58 温水供給器 62 予備熱交換器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換器を介して室内の空気を換気する
    熱交換換気システムにおいて、外気を室内に給気する送
    風機を組み込んだ給気ユニットと、この給気ユニットの
    給気通路に設けた給気側熱交換器と、室内の空気を排気
    する排風機を組み込んだ排気ユニットと、この排気ユニ
    ットの排気通路に設けた排気側熱交換器と、上記給気側
    熱交換器と排気側熱交換器とを接続するとともに、これ
    ら両熱交換器内の流体を循環させる循環機構とを備え、
    上記給気ユニットの給気通路を介して外気を室内に給気
    するときに、給気側熱交換器によって熱交換を行い、上
    記排気ユニットの排気通路を介して室内の空気を屋外に
    排気するときに、排気側熱交換器によって熱交換を行う
    構成にしたことを特徴とする熱交換換気システム。
  2. 【請求項2】 給気ユニットの給気通路に、冷却器とヒ
    ータとを設ける一方、冷水または温水を熱源とする冷暖
    房パネルと、この冷暖房パネルに冷水または温水を供給
    する冷温水供給器とを備え、上記冷却器に、冷温水供給
    器から冷水を供給し、上記ヒータに、冷温水供給器から
    温水を供給する構成にしたことを特徴とする請求項1記
    載の熱交換換気システム。
  3. 【請求項3】 給気ユニットから室内に外気を導くダク
    トに組み込んだ予備熱交換器を設け、この予備熱交換器
    に、冷暖房パネルに導く冷水または温水を分岐して供給
    する構成にしたことを特徴とする請求項2記載の熱交換
    換気システム。
  4. 【請求項4】 排気側熱交換器に散水機構を設け、この
    散水機構によって熱交換器にかけた流体の気化熱によ
    り、排気側熱交換器内の流体の熱を奪う構成にしたこと
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の熱交換
    換気システム。
  5. 【請求項5】 熱交換器は、流入口と流出口とを有する
    ケーシング内に、メインパイプに複数の熱交換パイプを
    接続してマット状にしたパイプマットを組み込んだこと
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の熱交換
    換気システム。
  6. 【請求項6】 パイプマット間に、多数の孔を備えた網
    目状の充填材を介在させたことを特徴とする請求項5記
    載の熱交換換気システム。
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