JP2002154516A - プラスチック製容器 - Google Patents

プラスチック製容器

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JP2002154516A
JP2002154516A JP2001117336A JP2001117336A JP2002154516A JP 2002154516 A JP2002154516 A JP 2002154516A JP 2001117336 A JP2001117336 A JP 2001117336A JP 2001117336 A JP2001117336 A JP 2001117336A JP 2002154516 A JP2002154516 A JP 2002154516A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 座屈強度及び減圧変形強度を向上することが
でき、その結果として、より減量化することのできる新
規なプラスチック製容器を提供すること。 【解決手段】 本発明の容器10は、所定の軸線の回り
に4以上の偶数の曲面20を配列してなる胴部14を備
えるプラスチック製容器であって、各曲面の、前記軸線
に沿う断面が波形であり、各曲面の山部が隣接の曲面の
谷部と同一の高さ位置となるよう配置され、各曲面が前
記軸線の回りに螺旋状に形成されていることを特徴とし
ている。この独特の形状は、座屈強度及び減圧変形強度
を大いに向上させるものである。この効果を得るために
は、曲面の数は6以上、12以下であることが好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飲料水、粘性状食
品、液体又は顆粒状の調味料、中小の粒状の固形物等の
ボルト又は広口容器等の容器として用いられているプラ
スチック製容器に関する。
【0002】
【従来の技術】飲料水等のプラスチック製容器において
は、内容物が充填された容器を箱詰め又はパレット上に
多数配列し、それを多段に積み重ねて搬送や保管を行う
ことが一般的となっている。かかる場合、下段に配置さ
れた容器にはその自重や梱包資材の重量による大きな軸
線方向(垂直方向)の圧縮荷重が作用し、容器の胴部が
座屈を起こすおそれもあるため、この種の容器には座屈
に対する強度の向上という課題が常にある。
【0003】また、容器に内容物を加熱した状態で充填
し、蓋を閉めた後、常温に戻す場合があるが、この場
合、容器内が減圧して(別言するならば、水平方向の外
圧が胴部に作用して)、容器の胴部が変形するおそれが
ある。このため、従来から、減圧変形に対する容器の強
度向上が求められている。
【0004】更に、プラスチック製容器は、資源節約や
軽量化のために、容器に用いるプラスチックの重量の減
量化という要請もある。
【0005】このような課題に対して、従来から種々の
容器が提案、開発されている。例えば特公平7−512
8号公報や特開平11−208634号公報に記載の容
器では、凹凸の模様を軸線方向に直列に一定のパターン
で胴部に形成することで、上記課題を解決することが試
みられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
7−5128号公報や特開平11−208634号公報
に記載の容器は一定の効果が認められるものの、未だ十
分ではない。
【0007】そこで、本発明の目的は、座屈強度及び減
圧変形強度を更に向上することができ、その結果とし
て、より減量化することのできる新規なプラスチック製
容器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、所定の軸線の回りに4以上の偶数の曲面
を配列してなる胴部を備えるプラスチック製容器であっ
て、各曲面の、前記軸線に沿う断面が波形であり、各曲
面の山部が隣接の曲面の谷部と同一の高さ位置となるよ
う配置され、各曲面が前記軸線の回りに螺旋状に形成さ
れているものを特徴としている。この独特の形状は、座
屈強度及び減圧変形強度を大いに向上させるものであ
る。この効果を得るためには、曲面の数は6以上、12
以下であることが好ましい。
【0009】ここで、「各曲面の山部が隣接の曲面の谷
部と同一の高さ位置となるように」とは、山部の最高点
と谷部の最低点とが完全に同一の高さ位置となる場合の
みならず、実質的に同一の高さ位置となる場合、すなわ
ち、高さ方向において所定の幅の範囲内で山部の最高点
と谷部の最低点とが配置される場合を含むものである。
実質的に同一の高さ位置にあれば、容器の座屈強度向上
及び減圧変形強度向上の効果が得られるからである。な
お、山部の最高点と谷部の最低点との間の許容される高
さ方向の幅は容器の容積によって異なり、その具体例に
ついては以下で述べる。
【0010】なお、本明細書において、曲面とは、胴部
の表面形状を表す語であるが、容器は比較的薄肉である
ので、胴部壁体をも意味するものである。
【0011】また、各曲面のねじれ角は、胴部の軸線方
向中央部におけるもの(α2)よりも、胴部の軸線方向
上部及び下部におけるもの(α1,α2)の方が大きいこ
とが有効である。ここで、ねじれ角とは、曲面の中心線
と水平面との角度をいう。このようにねじれ角に変化を
持たせた理由は、容器の口頸部又は底部と胴部の曲面と
境界部の応力集中を抑制するためである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明によ
るプラスチック製容器の好適な実施形態について詳細に
説明する。なお、本明細書において「上」や「下」等の
向きを示す語は容器を水平面に縦置きとした状態での語
として用いることとする。
【0013】図1及び図2に示すように、本発明による
容器10は、或る程度の剛性を有するプラスチックから
なる縦長の有底筒状の一体成形品であり、底部12と、
胴部14と、口頚部16とから構成されている。口頚部
16は、その頂部中央に注出口18が形成されている。
注出口18には、ねじ式の蓋(図示しない)が螺合され
るようになっている。
【0014】胴部14は本発明の要部である。胴部14
は、所定の軸線の回りに曲面20を偶数、周方向に配列
することにより構成されている。各曲面20は、軸線に
沿っての断面を見た場合、波形となっており、また、各
曲面20の山部が隣接の曲面20の谷部と同一の高さ位
置となるよう配置されている。曲面20の数は4以上、
16以下、好ましくは6以上、12以下であり、図示実
施形態では8つとなっている。また、各曲面20は、前
記軸線(すなわち、胴部の中心の軸線)の回りに螺旋状
に配置されている。
【0015】この形状をより詳細に説明する。まず、図
3に示すように、胴部14の水平断面の形状において
は、偶数角の多角形となっている。角数は、好ましくは
4以上も14以下であり、より好ましくは6以上、12
以下である。角数を制限した理由については後述する。
図示実施形態では八角形となっている。
【0016】また、この胴部14には、胴部14の高さ
(軸線方向の全長)にもよるが、3箇所以上の基準とな
る高さ位置が定められている。図示実施形態では、6カ
所が基準高さ位置とされ、互いに等間隔とされている。
各基準高さ位置における水平断面の形状は、図3の
(a)〜(f)に示すように全て同一であり、短辺と長
辺とを交互に組み合わせた形状となっている。
【0017】長辺は、短辺の1.2倍以上、20倍以下
が好ましく、図示実施形態の八角形の場合には、2〜3
倍程度が最適である。図4の(a)は長辺が短辺の2.
27倍の場合を示している。図4において実線と二点鎖
線とのずれ量が曲面の波高を表しているが、この図4の
(b)から理解されるように、倍率が小さいと(1.1
6倍)、正多角形に近くなり、波形の曲面として胴部1
4に現れなくなり、後述する本発明の効果が得られなく
なる。一方、図4の(c)に示すように、倍率が大きい
と(10.95倍)、長辺のみからなる多角形(図4の
場合は四角形)と変わらなくなり、また、曲面の凹凸も
大きくなり、持ちにくいという問題点が生ずる。
【0018】今、図示実施形態において、最も高い位置
の基準高さ位置を第1位置22aと称し、順次上から、
第2位置22b、第3位置22c、第4位置22d、第
5位置22e、最も低い基準高さ位置を第6位置22f
と称することとする。そして、奇数番の基準高さ位置
(第1位置22a、第3位置22c及び第5位置22
e)における水平断面の多角形については、短辺を基準
辺とし、偶数番の基準高さ位置(第2位置22b、第4
位置22d及び第6位置22f)における水平断面の多
角形については、長辺を基準辺とする。
【0019】このように定義付けした上で、まず、基準
辺の中心点が軸線方向に一直線に整列するよう各基準高
さ位置22a〜22fにおける多角形を配向する。そし
て、それぞれの辺を通るように滑らかに曲面で繋ぐと、
図6の如き形状が得られる。この形状は、特開平11−
208634号公報に記載されている容器に相当するも
のである。
【0020】本発明においては、各基準高さ位置22a
〜22fでの水平断面の多角形における基準辺は、同じ
向きとされておらず、その中心を軸に水平方向に回転さ
せて配置されている。回転させる量は、上側の基準高さ
位置における多角形の基準辺を基準に、回転角θ/基準
高さ位置間の距離H=0.1〜2.0deg/mmであ
る。この回転量は、胴部14の上部から中央部にかけて
徐々に大きくしていき、中央部で最大になるようにす
る。そして、中央部から下部にかけて徐々に小さくする
ことが好適である。図示実施形態では、第1位置22a
から第2位置22bの間では、θ/H=0.32deg
/mm、第2位置22bから第3位置22cの間では、
θ/H=0.53deg/mm、第3位置22cから第
4位置22dの間では、θ/H=0.75deg/m
m、第4位置22dから第5位置22eの間では、θ/
H=0.53deg/mm、第5位置22eから第6位
置22fの間では、θ/H=0.32deg/mmとさ
れている。
【0021】このように各基準高さ位置22a〜22f
における断面多角形を配向したならば、それぞれの辺を
通るように滑らかに曲面で繋ぐ。この辺の繋ぎ合わせ
は、例えば三次元CADのロフト機能を用いて行うこと
ができる。ロフトとは、複数の二次元断面図形の外形を
連続的に滑らかに結ぶ面を生成する方法をいう。この滑
らかに曲面を繋ぐ手段として、数学的なスプライン補間
による曲面を用いることもできる。
【0022】このようにして胴部14を形成すると、胴
部14の中心軸線に沿っての断面が波形となり、隣合う
曲面20,20間には波形の稜線24が形成される。更
に、或る曲面における山部(谷部)は、隣接の曲面にお
ける谷部(山部)と水平面において隣合う。また、各曲
面20は螺旋状となる。各基準高さ位置における断面多
角形の回転量は前述したように上下と中央部で変化させ
ているため、胴部14の軸線方向の中央部における螺旋
のねじれ角α2は、上部と下部のねじれ角α1,α3より
も小さなものとなる。
【0023】この容器10に軸線方向(垂直方向)に圧
縮荷重を作用させると、螺旋状で、軸線方向に対して傾
斜している曲面20により荷重が水平方向と垂直方向に
分散され、胴部14に生ずる応力は小さく抑制される。
すなわち、座屈強度が向上する。なお、胴部14の上部
と下部において水平断面の多角形の回転量を小さくして
いる(曲面20の螺旋のねじれ角αを大きくしている)
理由は、回転量を大きくすると、口頚部16又は底部1
2と胴部14との境界部に応力が集中するおそれがある
ためである。そして、応力が最も大きくなる胴部14の
中央部においては、回転量が大きくなっているので、応
力の抑制に役立っている。但し、曲面20のねじれ角が
45度以下となると、曲面20,20間の稜線24に大
きなせん断力が作用することになるので、ねじれ角は4
5度よりも大きくする必要がある。
【0024】また、容器10の内部を減圧して、胴部1
4に水平方向の外力を作用させると、曲面20の一部が
へこみ、そこに隣接する他の曲面20の部分が膨れるよ
うな挙動を示す。この挙動は、曲面20,20間に形成
された稜線24を枢軸として両側の部分がヒンジの如く
動くことで生じ、減圧変形に対する強度を高めることが
できる。従って、曲面20の数が多く、胴部14に稜線
24がはっきり出ないものでは、かかる効果が期待でき
ず、曲面20の数、すなわち水平断面の多角形の角数は
14以下であることが望ましいものとなる。
【0025】このように、図示実施形態の容器10は座
屈強度及び減圧変形強度が共に向上しているので、容器
10を薄肉化することも可能であり、かかる場合には容
器10の重量は減じられることになる。
【0026】本発明による容器10は、樹脂製の単層体
又は積層体で構成されることが好ましくは、その樹脂と
しては、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、スチレン
系樹脂、エステル系樹脂、ポリアミド系樹脂又はこれら
の樹脂混合物を用いることができ、好ましくは、エチレ
ン系樹脂としてエチレン系単独重合体、エチレン系共重
合体、プロピレン系樹脂としてプロピレン系単独重合
体、プロピレン系共重合体を用いることができ、特に好
ましくは、ポリエチレン、少なくとも1種類のαオレフ
ィン(好ましくは、炭素数が4ないし10)を含むエチ
レン・αオレフィン共重合体、プロピレン・エチレン共
重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・
(メタ)アクリル酸共重合体、金属として亜鉛(Z
n)、ナトリウム(Na)、カルシウム(Ca)の少な
くとも1種類を含むエチレン・(メタ)アクリル酸共重
合体の金属塩部分中和物(アイオノマー樹脂ということ
がある)、エチレン・(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル共重合体、ポリスチレン、スチレン系共重合体が挙
げられる。
【0027】好適な積層体としては、外界側から順に、
外層、接着層、酸素ガスバリア層、接着層、再生利用す
る樹脂の層、内層からなるものがある。このような積層
体では、外層及び内層用の樹脂としてプロピレン系共重
合体(住友化学社製、商品名「ノーブレン」(結晶融点
132℃、メルトインデックス1.4、密度0.90g
/cm3))、酸素ガスバリア層用樹脂としてエチレン
・酢酸ビニル共重合体鹸化物(クラレ社製、商品名「E
VAL」銘柄EP−F101(結晶融点183℃、メル
トインデックス1.3、エチレン含有率32モル%、鹸
化度99%、密度1.19g/cm3))、接着層用樹
脂としてマレイン酸グラフト変性したポリプロピレン
(三井石油化学社製、商品名「ADMER」(結晶融点
112℃、密度0.89g/cm3))、再生利用する
樹脂としてこの容器本体12の粉砕物からなる樹脂を用
いることができる。
【0028】前記積層体からなる容器10を製造するに
は、まず、環状多層ダイに溶融した各層用樹脂を導入
し、ダイ内共押出し積層して筒状のパリソンを押し出
し、次いで割金型にこのパリソンを導入し、金型を閉じ
てからブローピンをパリソン上端に刺し込み、圧縮空気
を吹込むのである。この圧縮空気の吹込みにより、パリ
ソンが膨らみ、金型内面に樹脂が押し付けられて容器1
0が成形される。各層用樹脂導入についてより具体的に
述べるならば、フルフライト型スクリュー装着の口径4
0mm押出機をシリンダー温度220℃に設定して内層
用樹脂及び外層用樹脂を導入し、フルフライト型スクリ
ュー装着の口径25mm押出機をシリンダー温度210
℃に設定して酸素ガスバリア層用樹脂を導入し、フルフ
ライト型スクリュー装着の口径25mm押出機をシリン
ダー温度200℃に設定して接着層用樹脂を導入し、3
条バリア型スクリュー装着の口径40mm押出機をシリ
ンダー温度200℃に設定して再生利用する樹脂を導入
するのが好適である。
【0029】以上、本発明の好適な実施形態について詳
細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない
ことは言うまでもない。
【0030】例えば、上記実施形態の容器は略円筒形と
なっているが、略円錐形や胴中央部が膨らんだ樽形等に
も、適宜定めた基準高さ位置における水平断面の多角形
の大きさを調整することで本発明を適用することができ
る。
【0031】また、上記実施形態では、胴部の全体を波
形の曲面で構成しているが、胴部の一部、例えば下半分
のみを波形の曲面で構成することとしてもよい。また、
胴部の略中央に環状のリブを設けて、その上半分を波形
で構成する態様とすることもできる。図5はその胴部上
半分の構成の例を示す正面図であり、(a)は正面図の
外縁が直線である態様、(b)は外方に膨らんだ態様、
(c)は内方に凹んだ態様を示している。
【0032】更に、上記実施形態では、或る曲面20の
山部が隣接の曲面20の谷部と同一の高さ位置に配置さ
れた構成が示されており、当該山部の最高点(容器中心
軸線からの水平距離において最長点)と当該谷部の最低
点(容器中心軸線からの水平距離において最短点)とが
完全同一の高さ位置に配置される如く述べているが、当
該山部の最高点と当該谷部の最低点とは高さ方向におい
て所定の幅の範囲内に配置されて、実質的に同一の高さ
となっていればよい。実質的に同一の高さ位置にあれ
ば、容器の座屈強度向上及び減圧変形強度向上、ひいて
は容器薄肉化の効果が得られるからである。
【0033】なお、山部の最高点と谷部の最低点との間
の許容される高さ方向の幅は容器の容積によって異な
り、1000cm3の容器の場合、その幅は4mmまで
の範囲内、3000cm3の容器の場合、その幅は6m
mまでの範囲内であればよい。
【0034】
【実施例】次に、図1に示す本発明による容器(実施
例)、曲面にねじれを加えていない図6に示す容器(比
較例)、及び、図7に示す一般的な容器(参考例)を用
いて、座屈強度と、減圧変形強度について評価した結果
を述べる。
【0035】なお、実施例、比較例及び参考例の容器の
材料は共に、外層及び内層用の樹脂としてプロピレン系
共重合体(住友化学社製、商品名「ノーブレン」(結晶
融点132℃、メルトインデックス1.4、密度0.9
0g/cm3))、酸素ガスバリア層用樹脂としてエチ
レン・酢酸ビニル共重合体鹸化物(クラレ社製、商品名
「EVAL」銘柄EP−F101(結晶融点183℃、
メルトインデックス1.3、エチレン含有率32モル
%、鹸化度99%、密度1.19g/cm3))、接着
層用樹脂としてマレイン酸グラフト変性したポリプロピ
レン(三井石油化学社製、商品名「ADMER」(結晶
融点112℃、密度0.89g/cm3))、再生利用
する樹脂としてこの容器の粉砕物からなる樹脂から形成
された積層体である。この積層体の曲げ剛性は700M
Paである。製造方法は上記方法による。また、3種の
容器とも胴部の平均肉厚は0.7mm、高さは270m
m、容積1000cm3のものを用いた。
【0036】座屈強度の評価は、容器に1000cm3
の水を入れた後、蓋にて密封し、地面に垂直に立て、上
から軸線方向に荷重を加え、容器の胴部が座屈を起こす
か否かをみた。比較例の容器の強度を基準とした。
【0037】減圧による変形に対する強度については、
容器に何も入れない状態で、蓋の天板部に孔を開け、ホ
ースを用いてバルブ付きの真空ポンプと接続し、徐々に
空気を抜いて容器内部を減圧し、容器が変形を起こすか
どうかを見た。これも比較例の強度を基準とした。
【0038】その結果は次表の通りである。
【0039】
【表1】
【0040】この表から、実施例の容器は、比較例の容
器よりも座屈強度、減圧変形強度が共に改善されている
ことが分かり、より詳細には、座屈強度は10%、減圧
変形強度は5%、それぞれ強度が大きくなった。
【0041】また、参考例の容器のように波形曲面を形
成していない場合には、比較例の容器に対し、座屈強度
が30%、減圧変形強度が20%、それぞれ強度が小さ
くなった。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による容器
は、座屈に対する強度及び減圧による変形に対する強度
が共に向上する。従って、前記胴部壁体を薄肉化して減
量化を図ることも可能となり、持ちやすさ等の取扱いも
良くなり、省資源化にも役立つ。勿論、従来品と同じ程
度の強度でよいならば、相当の減量化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプラスチック製容器の一実施形態
を示す斜視図である。
【図2】図1の容器を示す正面図である。
【図3】(a)、(b)、(c)、(d)、(e)及び
(f)は、それぞれ、図2のA−A線、B−B線、C−
C線、D−D線、E−E線及びF−F線に沿っての端面
図であり、肉厚を省略して描いた図である。
【図4】(a)〜(c)は、長辺と短辺の比率が異なる
基準高さ位置における水平断面の多角形の形状を示す図
である。
【図5】胴部の変形態様、特に胴部の上半分の態様を示
す正面図であり、(a)は正面図における外縁が直線で
ある態様、(b)は外方に膨らんだ態様、(c)は内方
に凹んだ態様を示す図である。
【図6】比較例の容器を示す説明図である。
【図7】参考例の容器を示す正面図である。
【符号の説明】
10…容器、12…底部、14…胴部、16…口頚部、
18…注出口、20…曲面、22…基準高さ位置、24
…稜線。
フロントページの続き Fターム(参考) 3E033 AA01 BA13 BA15 BA16 BA17 BA21 BA22 BB01 BB08 CA05 CA16 DA03 DB01 DD01 EA01 EA04 FA03 GA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の軸線の回りに4以上の偶数の曲面
    を配列してなる胴部を備えるプラスチック製容器であっ
    て、 前記各曲面の、前記軸線に沿う断面が波形であり、 前記各曲面の山部が隣接の曲面の谷部と同一の高さ位置
    となるよう配置され、 前記各曲面が前記軸線の回りに螺旋状に形成されている
    ことを特徴とするプラスチック製容器。
  2. 【請求項2】 前記各曲面のねじれ角が、前記胴部の軸
    線方向中央部におけるもの(α2)よりも、前記胴部の
    軸線方向上部及び下部におけるもの(α1,α 3)の方が
    大きいことを特徴とする請求項1に記載のプラスチック
    製容器。
  3. 【請求項3】 前記曲面の数が6以上、12以下である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のプラスチック
    製容器。
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