JP2002153846A - 有機廃棄物処理装置及び方法 - Google Patents
有機廃棄物処理装置及び方法Info
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- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
- Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)
- Fertilizers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】有機廃棄物を発酵分解して肥料成分の高いコン
ポストを提供すると共に、窒素、リンを固定することで
環境汚染を防止する。また、乾燥減量する際に悪臭ガス
であるアンモニアの発生を抑制する。 【解決手段】マグネシウムでpHを弱アルカリに調整し
て好気的微生物発酵を促進すると共に、窒素とリンをリ
ン酸マグネシウムアンモニウム(MAP)として固定す
る。また、マグネシウムを混合して、有機廃棄物中のア
ンモニア及び可溶化リン酸と反応させてリン酸マグネシ
ウムアンモニウム(MAP)として固定する。
ポストを提供すると共に、窒素、リンを固定することで
環境汚染を防止する。また、乾燥減量する際に悪臭ガス
であるアンモニアの発生を抑制する。 【解決手段】マグネシウムでpHを弱アルカリに調整し
て好気的微生物発酵を促進すると共に、窒素とリンをリ
ン酸マグネシウムアンモニウム(MAP)として固定す
る。また、マグネシウムを混合して、有機廃棄物中のア
ンモニア及び可溶化リン酸と反応させてリン酸マグネシ
ウムアンモニウム(MAP)として固定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機廃棄物処理装
置及び方法に係り、特に、食品加工廃棄物、農畜産廃棄
物、有機排水汚泥、ホテル・食堂・外食産業から発生す
る生ごみ等の生物由来の有機廃棄物(以後有機廃棄物と
称す)を発酵分解・減量化またはコンポストとしてリサ
イクル化を行なう有機廃棄処理及び、有機廃棄物を乾燥
減量化する有機廃棄物処理に関するものである。
置及び方法に係り、特に、食品加工廃棄物、農畜産廃棄
物、有機排水汚泥、ホテル・食堂・外食産業から発生す
る生ごみ等の生物由来の有機廃棄物(以後有機廃棄物と
称す)を発酵分解・減量化またはコンポストとしてリサ
イクル化を行なう有機廃棄処理及び、有機廃棄物を乾燥
減量化する有機廃棄物処理に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機廃棄物を発酵分解して大幅な減量
化、又はコンポストとしてリサイクル化を行なうため、
従来、好気性微生物を用いた発酵処理が採用されてい
る。好気性微生物を用いた発酵処理では、処理物である
有機廃棄物のpH調整が重要な要素となる。pHに関し
ては特開平3-80175号公報、他で最適範囲が記されてい
る。一般的には、pHは6.5から11、好ましくは7.
5からの10の範囲が良いとされている。pHを中性か
ら弱アルカリ性にして発酵させる利点は、好気性微生物
の活性が高まって分解効率が上がることである。又、硫
化水素、有機酸などの殆どの悪臭ガスは酸性ガスであり
弱アルカリで発酵させることでこれらの発生を抑えられ
ることである。pH調整用材料の具体的記述のある公報
として、特開平10-296217号公報に水酸化カルシウム、
炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウムが、特開2000-210
638号公報に炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、
炭酸カルシウムが記載されている。
化、又はコンポストとしてリサイクル化を行なうため、
従来、好気性微生物を用いた発酵処理が採用されてい
る。好気性微生物を用いた発酵処理では、処理物である
有機廃棄物のpH調整が重要な要素となる。pHに関し
ては特開平3-80175号公報、他で最適範囲が記されてい
る。一般的には、pHは6.5から11、好ましくは7.
5からの10の範囲が良いとされている。pHを中性か
ら弱アルカリ性にして発酵させる利点は、好気性微生物
の活性が高まって分解効率が上がることである。又、硫
化水素、有機酸などの殆どの悪臭ガスは酸性ガスであり
弱アルカリで発酵させることでこれらの発生を抑えられ
ることである。pH調整用材料の具体的記述のある公報
として、特開平10-296217号公報に水酸化カルシウム、
炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウムが、特開2000-210
638号公報に炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、
炭酸カルシウムが記載されている。
【0003】一方、有機廃棄物の処理方法として、乾燥
減量化処理があるが、この乾燥減量処理において、pH
調整に関する画期的な発明はなされていない。
減量化処理があるが、この乾燥減量処理において、pH
調整に関する画期的な発明はなされていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記、pH調整用材料
には以下の問題がある。水酸化カルシウムは強アルカリ
性で投入量が多くなるとpHが13まで上昇し、一般に
pH11が限界と言われる微生物を死滅させる恐れがあ
る。さらに、アンモニアが微生物の活性を阻害すること
は周知の通りであるが、pHが高いほどアンモニウムイ
オンが水素イオンを放出してアンモニアを遊離し、アン
モニアの発生を促進する。反応式を以下に示す。
には以下の問題がある。水酸化カルシウムは強アルカリ
性で投入量が多くなるとpHが13まで上昇し、一般に
pH11が限界と言われる微生物を死滅させる恐れがあ
る。さらに、アンモニアが微生物の活性を阻害すること
は周知の通りであるが、pHが高いほどアンモニウムイ
オンが水素イオンを放出してアンモニアを遊離し、アン
モニアの発生を促進する。反応式を以下に示す。
【0005】NH4 - → NH3 + H+ 一方、カルシウム化合物は炭酸イオン、硫酸イオンと反
応して不活性な皮膜を形成するため、有効期間が1から
2週間と短い欠点がある。
応して不活性な皮膜を形成するため、有効期間が1から
2週間と短い欠点がある。
【0006】さらに、炭酸水素カリウム及び炭酸水素ナ
トリウムは溶解度(25℃)がそれぞれ26%、9%と
高く、投入量が多くなると溶解したカリウムイオン、ナ
トリウムイオンが増加し浸透圧差で微生物を死滅させる
恐れがある。さらに炭酸カルシウムは酸性水溶液を中和
してpHを6.5に維持させるのが限界の材料であり、
pHを6.5から11に調整する材料としては適してい
ない。
トリウムは溶解度(25℃)がそれぞれ26%、9%と
高く、投入量が多くなると溶解したカリウムイオン、ナ
トリウムイオンが増加し浸透圧差で微生物を死滅させる
恐れがある。さらに炭酸カルシウムは酸性水溶液を中和
してpHを6.5に維持させるのが限界の材料であり、
pHを6.5から11に調整する材料としては適してい
ない。
【0007】適量の上記材料を用いてpHを6.5から
11に維持して微生物発酵を行なったとしても有機廃棄
物に含まれるタンパク質が分解して臭気ガスであるアン
モニアが発生する問題が生じる。現状、弱アルカリ発酵
環境下でアンモニアの発生を抑制する手法は確立されて
いない。さらに、有機廃棄物の発酵分解の過程において
可溶性窒素(アンモニア態窒素)、可溶性リンが発生す
るが、これらコンポストとして使用した時の植物への移
行分は一部分で大部分は地下水・環境水へ流入し環境汚
染へつながる恐れが指摘されている。
11に維持して微生物発酵を行なったとしても有機廃棄
物に含まれるタンパク質が分解して臭気ガスであるアン
モニアが発生する問題が生じる。現状、弱アルカリ発酵
環境下でアンモニアの発生を抑制する手法は確立されて
いない。さらに、有機廃棄物の発酵分解の過程において
可溶性窒素(アンモニア態窒素)、可溶性リンが発生す
るが、これらコンポストとして使用した時の植物への移
行分は一部分で大部分は地下水・環境水へ流入し環境汚
染へつながる恐れが指摘されている。
【0008】本発明の目的は、pH調整剤の添加量を多
くしても微生物を死滅させることなくpHを6.5から
11に、好ましくは7.5から10の弱アルカリを維持
して好気的発酵を促進するとともに、悪臭ガスであるア
ンモニアの発生を抑え、その効果が長期間持続し、さら
に可溶化した窒素・リンの流出による環境汚染を防止す
るコンポストを造るための、有機廃棄物処理装置及び方
法を提供することにある。
くしても微生物を死滅させることなくpHを6.5から
11に、好ましくは7.5から10の弱アルカリを維持
して好気的発酵を促進するとともに、悪臭ガスであるア
ンモニアの発生を抑え、その効果が長期間持続し、さら
に可溶化した窒素・リンの流出による環境汚染を防止す
るコンポストを造るための、有機廃棄物処理装置及び方
法を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、有機排水汚泥等すで
にアンモニアを含んだ有機廃棄物を乾燥減量する場合
に、悪臭ガスであるアンモニアの発生を抑える有機廃棄
物処理装置を提供することにある。
にアンモニアを含んだ有機廃棄物を乾燥減量する場合
に、悪臭ガスであるアンモニアの発生を抑える有機廃棄
物処理装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の特徴は、酸化マグネシウム、水酸化マグネ
シウム等のマグネシウム化合物を有機廃棄物に混合する
ことにある。マグネシウム化合物は溶解度が低く、過剰
に添加してもpHが11程度であり、微生物機能を阻害
しない。有機廃棄物に含まれるタンパク質は微生物分解
されアンモニアを発生する。また、有機廃棄物に含まれ
る生物リン化合物は微生物分解されリン酸が発生する。
ここで、pHを6.5から11に維持することにより、
マグネシウムとアンモニアとリン酸が反応しリン酸マグ
ネシウムアンモニウム(MAP)となって固定化され
る。これにより、悪臭の原因であり、さらに微生物の活
性を阻害するアンモニアの発生が抑制されると共に、緑
農地利用の際に可溶性窒素・リンの流出による環境汚染
の防止が図れる。さらに、リン酸マグネシウムアンモニ
ウムは遅効性肥料であり取り出した処理物は、長期間有
効に作用する良質のコンポストになる。
めに本発明の特徴は、酸化マグネシウム、水酸化マグネ
シウム等のマグネシウム化合物を有機廃棄物に混合する
ことにある。マグネシウム化合物は溶解度が低く、過剰
に添加してもpHが11程度であり、微生物機能を阻害
しない。有機廃棄物に含まれるタンパク質は微生物分解
されアンモニアを発生する。また、有機廃棄物に含まれ
る生物リン化合物は微生物分解されリン酸が発生する。
ここで、pHを6.5から11に維持することにより、
マグネシウムとアンモニアとリン酸が反応しリン酸マグ
ネシウムアンモニウム(MAP)となって固定化され
る。これにより、悪臭の原因であり、さらに微生物の活
性を阻害するアンモニアの発生が抑制されると共に、緑
農地利用の際に可溶性窒素・リンの流出による環境汚染
の防止が図れる。さらに、リン酸マグネシウムアンモニ
ウムは遅効性肥料であり取り出した処理物は、長期間有
効に作用する良質のコンポストになる。
【0011】ここで、有機廃棄物にリン成分の含有量が
少ない場合には、骨粉などリン高含有率生物廃棄物を混
合する方法、または無機リン酸塩を含む材料を混合する
ことで可溶化リン酸を確保し発生したアンモニアをリン
酸マグネシウムアンモニウムとして固定できる。
少ない場合には、骨粉などリン高含有率生物廃棄物を混
合する方法、または無機リン酸塩を含む材料を混合する
ことで可溶化リン酸を確保し発生したアンモニアをリン
酸マグネシウムアンモニウムとして固定できる。
【0012】本発明の他の特徴は、上記他の目的を達成
するために、マグネシウム化合物を有機廃棄物に混合す
ることにある。アンモニアおよび可溶化リン酸を含む有
機排水汚泥等の有機廃棄物の乾燥減量化に用いても上記
と同様にリン酸マグネシウムアンモニウム(MAP)と
して固定できるので、悪臭ガスであるアンモニアの発生
を抑制することができる。
するために、マグネシウム化合物を有機廃棄物に混合す
ることにある。アンモニアおよび可溶化リン酸を含む有
機排水汚泥等の有機廃棄物の乾燥減量化に用いても上記
と同様にリン酸マグネシウムアンモニウム(MAP)と
して固定できるので、悪臭ガスであるアンモニアの発生
を抑制することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】まず、本発明を適用して有機廃棄
物を発酵分解処理する有機廃棄物処理装置の構成例につ
いて図9を用いて説明する。有機廃棄物は投入口3から
有機廃棄物処理装置の発酵槽1に投入される。発酵槽1
内部では攪拌軸7が1回/分程度のスピードで回転して
おり、攪拌軸7に取り付けられた攪拌翼8により、投入
された有機廃棄物と発酵槽1内部に予め仕込まれている
好気性微生物・発酵副資材混合物10とが混合攪拌され
る。これにより好気性微生物に有機廃棄物すなわち餌が
届けられると共に好気性微生物に空気(酸素)が供給さ
れる。また、発酵槽1の下部にはヒータ9aが組み込ま
れており、温度センサー9bおよびコントローラ2によ
り好気性微生物の活動温度(たとえば中温菌であれば3
0〜50℃)を確保するように温度コントロールされ
る。
物を発酵分解処理する有機廃棄物処理装置の構成例につ
いて図9を用いて説明する。有機廃棄物は投入口3から
有機廃棄物処理装置の発酵槽1に投入される。発酵槽1
内部では攪拌軸7が1回/分程度のスピードで回転して
おり、攪拌軸7に取り付けられた攪拌翼8により、投入
された有機廃棄物と発酵槽1内部に予め仕込まれている
好気性微生物・発酵副資材混合物10とが混合攪拌され
る。これにより好気性微生物に有機廃棄物すなわち餌が
届けられると共に好気性微生物に空気(酸素)が供給さ
れる。また、発酵槽1の下部にはヒータ9aが組み込ま
れており、温度センサー9bおよびコントローラ2によ
り好気性微生物の活動温度(たとえば中温菌であれば3
0〜50℃)を確保するように温度コントロールされ
る。
【0014】さらに、発酵槽1には吸気口4、排気口
5、排気ブロア6が設けられており、吸気口4から空気
を吸込み、好気性微生物が発酵分解したときに発生する
水蒸気(水)、炭酸ガス、アンモニアガス等の臭気ガス
は排気口5、排気ブロア6を介して排気される。この過
程で発酵槽1内部の過剰水分除去が行なわれ、好気性微
生物・発酵副資材混合物10の水分が一定(例えば30
〜50%)に保たれる。排気ブロアから排気される臭気
ガスは脱臭器11で脱臭され無臭ガスとして排気され
る。
5、排気ブロア6が設けられており、吸気口4から空気
を吸込み、好気性微生物が発酵分解したときに発生する
水蒸気(水)、炭酸ガス、アンモニアガス等の臭気ガス
は排気口5、排気ブロア6を介して排気される。この過
程で発酵槽1内部の過剰水分除去が行なわれ、好気性微
生物・発酵副資材混合物10の水分が一定(例えば30
〜50%)に保たれる。排気ブロアから排気される臭気
ガスは脱臭器11で脱臭され無臭ガスとして排気され
る。
【0015】好気性発酵分解の条件として、空気(酸
素)、温度、水分、およびpHの4条件は周知の通りで
ある。この4条件中、空気(酸素)、温度、および水分
の3条件については、前述の図9に示す構成で最適コン
トロール可能である。本発明は、残る条件のpHの最適
コントロールに大きく係わる発明である。
素)、温度、水分、およびpHの4条件は周知の通りで
ある。この4条件中、空気(酸素)、温度、および水分
の3条件については、前述の図9に示す構成で最適コン
トロール可能である。本発明は、残る条件のpHの最適
コントロールに大きく係わる発明である。
【0016】以下、本発明の特徴を最も表す図1を用い
て実施例を説明する。図1は、マグネシウムでpHを
6.5〜11に調整し、マグネシウムと有機廃棄物中の
リン酸とで窒素を固定する有機廃棄物処理方法を示す図
である。図1において、発酵槽1に投入された有機廃棄
物21に酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム等のマ
グネシウム化合物30を添加してpH6.5から11に
pH調整を行なう。
て実施例を説明する。図1は、マグネシウムでpHを
6.5〜11に調整し、マグネシウムと有機廃棄物中の
リン酸とで窒素を固定する有機廃棄物処理方法を示す図
である。図1において、発酵槽1に投入された有機廃棄
物21に酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム等のマ
グネシウム化合物30を添加してpH6.5から11に
pH調整を行なう。
【0017】図5に、実験より求めた水酸化マグネシウ
ムMg(OH)2添加量とpHとの関係を示す。図5におい
て、一般的な有機廃棄物のpHは5〜6であるので、初
期pHを5として実験を行なった。図5に示す通り、重
量比で0.25%(1L(1kg)中に2.5g)の水酸
化マグネシウムを添加すればpHを6.5以上にでき
る。ここに、水酸化マグネシウムの重さ/モルは58.
3gでありマグネシウムの重さ/モルは24.3gであ
るのでpHを6.5以上に必要なマグネシウム重量比は
0.10%になる。また、図5に示す通り、水酸化マグ
ネシウムMg(OH)2を過剰に投入してもpHは11以上に
なることはない。ここに、経済性を考慮して、有機廃棄
物に対するマグネシウム重量比は10%以下が望まし
い。
ムMg(OH)2添加量とpHとの関係を示す。図5におい
て、一般的な有機廃棄物のpHは5〜6であるので、初
期pHを5として実験を行なった。図5に示す通り、重
量比で0.25%(1L(1kg)中に2.5g)の水酸
化マグネシウムを添加すればpHを6.5以上にでき
る。ここに、水酸化マグネシウムの重さ/モルは58.
3gでありマグネシウムの重さ/モルは24.3gであ
るのでpHを6.5以上に必要なマグネシウム重量比は
0.10%になる。また、図5に示す通り、水酸化マグ
ネシウムMg(OH)2を過剰に投入してもpHは11以上に
なることはない。ここに、経済性を考慮して、有機廃棄
物に対するマグネシウム重量比は10%以下が望まし
い。
【0018】図1において、pHを6.5から11に維
持された発酵槽1内では好気性微生物10aによる発酵
分解が活発に行なわれ、有機廃棄物21中の生物リン化
合物である顆粒状リン・有機リン21bなどが微生物に
より分解されてオルトリン酸23に可溶化される。ま
た、有機廃棄物21中の生物窒素化合物(ペプチド)2
1aは微生物により分解されアンモニア22として窒素
が可溶化される。
持された発酵槽1内では好気性微生物10aによる発酵
分解が活発に行なわれ、有機廃棄物21中の生物リン化
合物である顆粒状リン・有機リン21bなどが微生物に
より分解されてオルトリン酸23に可溶化される。ま
た、有機廃棄物21中の生物窒素化合物(ペプチド)2
1aは微生物により分解されアンモニア22として窒素
が可溶化される。
【0019】図3の反応1に、生物リン化合物21bが
オルトリン酸23になるリンの可溶化反応式を示す。図
3の反応2に、生物窒素化合物(ペプチド)21aがア
ンモニア22になる窒素の可溶化反応式を示す。
オルトリン酸23になるリンの可溶化反応式を示す。図
3の反応2に、生物窒素化合物(ペプチド)21aがア
ンモニア22になる窒素の可溶化反応式を示す。
【0020】図1において、可溶化されたオルトリン酸
23、アンモニア22とマグネシウム化合物30のマグ
ネシウムとが反応しリン酸マグネシウムアンモニウム
(MAP)24として固定化される。固定化反応式を図
3の反応3に示す。固定化反応のモル比は、マグネシウ
ム:アンモニア:リン=1:1:1である。
23、アンモニア22とマグネシウム化合物30のマグ
ネシウムとが反応しリン酸マグネシウムアンモニウム
(MAP)24として固定化される。固定化反応式を図
3の反応3に示す。固定化反応のモル比は、マグネシウ
ム:アンモニア:リン=1:1:1である。
【0021】図6に実験より求めた水酸化マグネシウム
Mg(OH)2を投入してpHを変化させた時のアンモニウム
イオン(NH4)、リン酸イオン(PO4)の濃度との関係を示
す。図6に示す通り、pHが6.5以上になればアンモ
ニウムイオン、リン酸イオンがリン酸マグネシウムアン
モニウム(MAP)として固定され始めて、アンモニウ
ムイオン、リン酸イオンが減少することが解かる。ま
た、pHを7.5以上にすれば完全に固定化することが
解かる。
Mg(OH)2を投入してpHを変化させた時のアンモニウム
イオン(NH4)、リン酸イオン(PO4)の濃度との関係を示
す。図6に示す通り、pHが6.5以上になればアンモ
ニウムイオン、リン酸イオンがリン酸マグネシウムアン
モニウム(MAP)として固定され始めて、アンモニウ
ムイオン、リン酸イオンが減少することが解かる。ま
た、pHを7.5以上にすれば完全に固定化することが
解かる。
【0022】図7に実験より求めた水酸化マグネシウム
Mg(OH)2の投入モル数とアンモニウムイオン(NH4)、リン
酸イオン(PO4)の濃度モル数との関係を示す。図7に示
す通り、アンモニウムイオン(NH4)を31mモル、リン酸イ
オン(PO4)を37mモルに対し、水酸化マグネシウムMg(OH)
2を40mモル投入すればリン酸マグネシウムアンモニウム
(MAP)としてアンモニア全量が固定されることが分
かる。図3の反応3において、固定化反応のモル比は、
マグネシウム:アンモニア:リン=1:1:1であるこ
とを前述したが、図7により実証できた。以上、述べた
発明は窒素とリンとのモル数含有率が近い畜産廃棄物処
理等で効果が期待できる。
Mg(OH)2の投入モル数とアンモニウムイオン(NH4)、リン
酸イオン(PO4)の濃度モル数との関係を示す。図7に示
す通り、アンモニウムイオン(NH4)を31mモル、リン酸イ
オン(PO4)を37mモルに対し、水酸化マグネシウムMg(OH)
2を40mモル投入すればリン酸マグネシウムアンモニウム
(MAP)としてアンモニア全量が固定されることが分
かる。図3の反応3において、固定化反応のモル比は、
マグネシウム:アンモニア:リン=1:1:1であるこ
とを前述したが、図7により実証できた。以上、述べた
発明は窒素とリンとのモル数含有率が近い畜産廃棄物処
理等で効果が期待できる。
【0023】図10に、以上説明した有機廃棄物処理方
法を用いた有機廃棄物処理装置の他の実施例を示す。図
10は、マグネシウムでpHを6.5〜11に調整し、
マグネシウムと有機廃棄物中のリン酸とで窒素を固定す
る有機廃棄物処理方法を用いた有機廃棄物処理装置の実
施例を示す図である。図10において、先に図9で説明
した一般に用いられる有機廃棄物処理装置と同一部位は
同符号で示す。図9との相違点は、マグネシウム化合物
30を有機廃棄物に混合した点にある。混入以降のメカ
ニズムは前述の通りである。
法を用いた有機廃棄物処理装置の他の実施例を示す。図
10は、マグネシウムでpHを6.5〜11に調整し、
マグネシウムと有機廃棄物中のリン酸とで窒素を固定す
る有機廃棄物処理方法を用いた有機廃棄物処理装置の実
施例を示す図である。図10において、先に図9で説明
した一般に用いられる有機廃棄物処理装置と同一部位は
同符号で示す。図9との相違点は、マグネシウム化合物
30を有機廃棄物に混合した点にある。混入以降のメカ
ニズムは前述の通りである。
【0024】一方、窒素に比べてリンの含有率が低い食
堂残渣等の有機廃棄物ではリンが不足し前述方法だけで
は対応困難である。図4に事業所食堂残渣の成分分析値
例を示す。成分分析結果、窒素とリンとのモル比率は
0.034:0.001=34:1であった。これでは、
リンが不足し、窒素(アンモニア)をリン酸マグネシウ
ムアンモニウム(MAP)として固定することは不可能
である。
堂残渣等の有機廃棄物ではリンが不足し前述方法だけで
は対応困難である。図4に事業所食堂残渣の成分分析値
例を示す。成分分析結果、窒素とリンとのモル比率は
0.034:0.001=34:1であった。これでは、
リンが不足し、窒素(アンモニア)をリン酸マグネシウ
ムアンモニウム(MAP)として固定することは不可能
である。
【0025】このように、リンの含有率の少ない有機廃
棄物処理の実施例を図2に示す。図.2は、マグネシウ
ムでpHを6.5〜11に調整し、マグネシウムと外部
から供給したリン高含有率生物廃棄物または無機リン酸
塩から生じるリン酸とで窒素を固定する有機廃棄物処理
方法を示す図である。図2において、図1との相違点
は、リン高含有率生物廃棄物または無機リン酸塩31を
マグネシウム化合物30と同様に外部から供給する点で
ある。有機廃棄物21に含まれているリン酸の不足分を
外部から補うことで図1と同様にpHを6.5から11
に保ちつつ、アンモニアをリン酸マグネシウムアンモニ
ウムとして固定できる。
棄物処理の実施例を図2に示す。図.2は、マグネシウ
ムでpHを6.5〜11に調整し、マグネシウムと外部
から供給したリン高含有率生物廃棄物または無機リン酸
塩から生じるリン酸とで窒素を固定する有機廃棄物処理
方法を示す図である。図2において、図1との相違点
は、リン高含有率生物廃棄物または無機リン酸塩31を
マグネシウム化合物30と同様に外部から供給する点で
ある。有機廃棄物21に含まれているリン酸の不足分を
外部から補うことで図1と同様にpHを6.5から11
に保ちつつ、アンモニアをリン酸マグネシウムアンモニ
ウムとして固定できる。
【0026】図8に、図4記載の事業所食堂残渣50k
g/日を30日間発酵分解したときのテスト結果を示
す。ここで吸排気量は800L/分とした。生物リン化合
物を外部供給しない場合は、アンモニアガスはテスト開
始後12日から発生し、排気ガスに含まれるアンモニア
ガス濃度は110ppmとなった。一方、リン高含有率
廃棄物31として蒸製骨粉(リン含有率10%)を20
kg(リン含有量2kg、有機廃棄物総量1,500k
gに対する割合0.13%)初期投入した場合は、アン
モニアガスはテスト開始後8日から発生し、排気ガスに
含まれるアンモニアガス濃度は最高で10ppmとなっ
た。このようにリン高含有率廃棄物または無機リン酸塩
31を外部から供給することでアンモニアガスの発生を
約1/10に抑えることができた。
g/日を30日間発酵分解したときのテスト結果を示
す。ここで吸排気量は800L/分とした。生物リン化合
物を外部供給しない場合は、アンモニアガスはテスト開
始後12日から発生し、排気ガスに含まれるアンモニア
ガス濃度は110ppmとなった。一方、リン高含有率
廃棄物31として蒸製骨粉(リン含有率10%)を20
kg(リン含有量2kg、有機廃棄物総量1,500k
gに対する割合0.13%)初期投入した場合は、アン
モニアガスはテスト開始後8日から発生し、排気ガスに
含まれるアンモニアガス濃度は最高で10ppmとなっ
た。このようにリン高含有率廃棄物または無機リン酸塩
31を外部から供給することでアンモニアガスの発生を
約1/10に抑えることができた。
【0027】有機廃棄物として野菜系残渣も考えられ、
これらの窒素含有率は0.2%と低く、前述の事業所食
堂残渣の約1/10と低い。したがってリン高含有率廃
棄物または無機リン酸塩31の有機廃棄物に混合する割
合はリン重量で0.01%程度で良い。
これらの窒素含有率は0.2%と低く、前述の事業所食
堂残渣の約1/10と低い。したがってリン高含有率廃
棄物または無機リン酸塩31の有機廃棄物に混合する割
合はリン重量で0.01%程度で良い。
【0028】一方、リン高含有率廃棄物または無機リン
酸塩31を多く混合しても発酵分解に支障をきたすこと
はないが、経済性を考慮して、有機廃棄物に対するリン
の重量比は10%以下が望ましい。
酸塩31を多く混合しても発酵分解に支障をきたすこと
はないが、経済性を考慮して、有機廃棄物に対するリン
の重量比は10%以下が望ましい。
【0029】図11に、以上説明した本発明の有機廃棄
物処理方法を用いた有機廃棄物処理装置の実施例を示
す。図11は、マグネシウムでpHを6.5〜11に調
整し、マグネシウムと外部から供給したリン高含有率生
物廃棄物または無機リン酸塩から生じるリン酸とで窒素
を固定する有機廃棄物処理方法を用いた有機廃棄物処理
装置の実施例を示す図である。
物処理方法を用いた有機廃棄物処理装置の実施例を示
す。図11は、マグネシウムでpHを6.5〜11に調
整し、マグネシウムと外部から供給したリン高含有率生
物廃棄物または無機リン酸塩から生じるリン酸とで窒素
を固定する有機廃棄物処理方法を用いた有機廃棄物処理
装置の実施例を示す図である。
【0030】図11において、先に図9で説明した一般
に用いられる有機廃棄物処理装置と同一部位は同符号で
示す。図9との相違点は、マグネシウム化合物30及び
リン高含有率廃棄物または無機リン酸塩31を有機廃棄
物に混合した点にある。混入以降のメカニズムは前述の
通りである。
に用いられる有機廃棄物処理装置と同一部位は同符号で
示す。図9との相違点は、マグネシウム化合物30及び
リン高含有率廃棄物または無機リン酸塩31を有機廃棄
物に混合した点にある。混入以降のメカニズムは前述の
通りである。
【0031】本発明の他の実施例を図12、図13を用
いて説明する。図12、図13は、有機排水汚泥のよう
にアンモニアと可溶化リン酸が既に含有されている有機
廃棄物を乾燥減量化する有機廃棄物処理装置の実施例を
示す。
いて説明する。図12、図13は、有機排水汚泥のよう
にアンモニアと可溶化リン酸が既に含有されている有機
廃棄物を乾燥減量化する有機廃棄物処理装置の実施例を
示す。
【0032】図12は、アンモニア及び可溶化リン酸を
含む有機廃棄物にマグネシウムを混合して悪臭ガスであ
るアンモニアを固定する有機廃棄物処理方法を示す図で
ある。図12において、処理槽12に投入された有機廃
棄物21中の可溶化リン酸であるオルトリン酸23とア
ンモニア22を外部から混入するマグネシウム化合物3
0のマグネシウムでリン酸マグネシウムアンモニウムに
固定化することにより悪臭ガスであるアンモニアを固定
するものである。
含む有機廃棄物にマグネシウムを混合して悪臭ガスであ
るアンモニアを固定する有機廃棄物処理方法を示す図で
ある。図12において、処理槽12に投入された有機廃
棄物21中の可溶化リン酸であるオルトリン酸23とア
ンモニア22を外部から混入するマグネシウム化合物3
0のマグネシウムでリン酸マグネシウムアンモニウムに
固定化することにより悪臭ガスであるアンモニアを固定
するものである。
【0033】図13に、図12で説明した有機廃棄物処
理方法を用いた有機廃棄物処理装置の他の実施例を示
す。図13は、アンモニア及び可溶化リン酸を含む有機
廃棄物にマグネシウムを混合して悪臭ガスであるアンモ
ニアを固定する有機廃棄物処理方法を用いた有機廃棄物
処理装置を示す図である。図13において、先に図9で
説明した一般に用いられる有機廃棄物処理装置と同一部
位は同符号で示す。図9との相違点は、発酵槽1を処理
槽12に変更し、好気性微生物・発酵副資材混合物10
を削除し、ヒータ9aの設定温度を30〜50℃から5
0〜70℃にし、さらにマグネシウム化合物30を有機
廃棄物に混合した点にある。混入以降のメカニズムは前
述の通りである。
理方法を用いた有機廃棄物処理装置の他の実施例を示
す。図13は、アンモニア及び可溶化リン酸を含む有機
廃棄物にマグネシウムを混合して悪臭ガスであるアンモ
ニアを固定する有機廃棄物処理方法を用いた有機廃棄物
処理装置を示す図である。図13において、先に図9で
説明した一般に用いられる有機廃棄物処理装置と同一部
位は同符号で示す。図9との相違点は、発酵槽1を処理
槽12に変更し、好気性微生物・発酵副資材混合物10
を削除し、ヒータ9aの設定温度を30〜50℃から5
0〜70℃にし、さらにマグネシウム化合物30を有機
廃棄物に混合した点にある。混入以降のメカニズムは前
述の通りである。
【0034】以上説明した本発明において、マグネシウ
ム化合物として酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム
を用いて説明したが、この限りではない。可溶性マグネ
シウムを含む化合物であれば全てに適用可能である。ま
た、リン高含有率生物廃棄物として蒸製骨粉を用いて説
明したが、この限りではない。リンを多量に含む資材で
あれば全てに適用可能である。さらに、無機リン酸塩と
して過リン酸石灰を用いて説明したが、この限りではな
い。リン酸を含む資材であれば全てに適用可能である。
ム化合物として酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム
を用いて説明したが、この限りではない。可溶性マグネ
シウムを含む化合物であれば全てに適用可能である。ま
た、リン高含有率生物廃棄物として蒸製骨粉を用いて説
明したが、この限りではない。リンを多量に含む資材で
あれば全てに適用可能である。さらに、無機リン酸塩と
して過リン酸石灰を用いて説明したが、この限りではな
い。リン酸を含む資材であれば全てに適用可能である。
【0035】また、マグネシウム、生物リン化合物およ
びリン酸塩の添加方法として、発酵分解初期に一括投入
する方法で説明したが、この限りではない。有機廃棄物
投入毎に添加する方法、一定期間(例えば一週間)分を
添加する方法等、有機廃棄物積算量に対して一定比率量
を添加する方法全てに適用できることは勿論である。
びリン酸塩の添加方法として、発酵分解初期に一括投入
する方法で説明したが、この限りではない。有機廃棄物
投入毎に添加する方法、一定期間(例えば一週間)分を
添加する方法等、有機廃棄物積算量に対して一定比率量
を添加する方法全てに適用できることは勿論である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明を用いれ
ば、pH調整剤の添加量を多くしても微生物が死滅せ
ず、pHを6.5から11に、好ましくは7.5から10
の弱アルカリを維持して好気的発酵分解を促進するとと
もに悪臭の原因であり、さらに微生物活性を阻害するア
ンモニアを固定化し、その効果が長期間持続し、さらに
緑農地利用の際に、可溶化した窒素・リンの流出による
環境汚染を防止する有機廃棄物処理装置及び方法を提供
することができる。
ば、pH調整剤の添加量を多くしても微生物が死滅せ
ず、pHを6.5から11に、好ましくは7.5から10
の弱アルカリを維持して好気的発酵分解を促進するとと
もに悪臭の原因であり、さらに微生物活性を阻害するア
ンモニアを固定化し、その効果が長期間持続し、さらに
緑農地利用の際に、可溶化した窒素・リンの流出による
環境汚染を防止する有機廃棄物処理装置及び方法を提供
することができる。
【0037】本発明の他の効果は、アンモニアを含んだ
有機廃棄物を乾燥減量する場合に悪臭ガスであるアンモ
ニアの発生を抑える有機廃棄物処理装置を提供すること
ができる。
有機廃棄物を乾燥減量する場合に悪臭ガスであるアンモ
ニアの発生を抑える有機廃棄物処理装置を提供すること
ができる。
【図1】 本発明の一実施例になる有機廃棄物処理方法
を示す図である。
を示す図である。
【図2】 本発明の他の実施例になる有機廃棄物処理方
法を示す図である。
法を示す図である。
【図3】 本発明の実施における、例生物リン化合物の
リン可溶化、生物窒素化合物の可溶化、及び窒素・リン
の固定化の反応式を示す図である。
リン可溶化、生物窒素化合物の可溶化、及び窒素・リン
の固定化の反応式を示す図である。
【図4】 ある食堂における残渣の窒素、リン含有率の
一例を示す図である。
一例を示す図である。
【図5】 マグネシウム添加量とpHとの関係を示す図
である。
である。
【図6】 リン、窒素の固定化とpHとの関係を示す図
である。
である。
【図7】 固定化反応のマグネシウム、リン、窒素比率
を示す図である。
を示す図である。
【図8】 ある食堂における残渣の30日発酵分解テス
ト結果の一例を示す図である。
ト結果の一例を示す図である。
【図9】 本発明が適用される、一般的な有機廃棄物処
理装置の構成例を示す図である。
理装置の構成例を示す図である。
【図10】 本発明の他の実施例になる有機廃棄物処理
方法を用いた有機廃棄物処理装置の実施例を示す図であ
る。
方法を用いた有機廃棄物処理装置の実施例を示す図であ
る。
【図11】 本発明の他の実施例になる有機廃棄物処理
方法を用いた有機廃棄物処理装置の実施例を示す図であ
る。
方法を用いた有機廃棄物処理装置の実施例を示す図であ
る。
【図12】 本発明の他の実施例になる有機廃棄物処理
方法を示す図である。
方法を示す図である。
【図13】 本発明の他の実施例になる有機廃棄物処理
方法を用いた有機廃棄物処理装置を示す図である。
方法を用いた有機廃棄物処理装置を示す図である。
8…攪拌翼 9a…ヒータ 10a…好気性微生物 21a…生物窒素化合物 21b…生物リン化合物 22…アンモニア 23…オルトリン酸 24…リン酸マグネシウムアンモニウム 30…マグネシウム化合物 31…リン高含有率生物廃棄物または無機リン酸塩
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 11/02 C05B 9/00 4G078 11/14 C05F 17/00 4H061 C05B 9/00 17/02 ZAB C05F 17/00 F26B 11/14 17/02 ZAB B09B 3/00 ZABD F26B 11/14 303M Fターム(参考) 3L113 AA07 AB02 AC08 AC58 AC67 AC87 BA39 CA08 CB04 DA26 4D004 AA02 AA03 AA04 AB05 BA04 CA15 CA19 CA22 CA42 CA48 CB04 CB28 CB32 CC08 CC11 CC12 DA02 DA03 DA06 DA20 4D059 AA00 AA07 AA08 AA19 BA01 BA27 BD11 BH05 BH08 BJ03 BK01 CA16 CC01 DA08 DA39 DA56 EB05 EB06 4G037 CA11 EA03 4G066 AA16B AE02B CA29 CA41 DA15 4G078 AA30 AB20 BA01 DA01 EA03 4H061 AA02 AA03 BB30 BB32 CC47 EE66 GG18 GG28 GG29 GG43 GG49 HH42 HH50 LL22
Claims (5)
- 【請求項1】攪拌手段と加熱手段を設けて、有機廃棄物
を加熱下で攪拌しながら好気性微生物によって発酵させ
て分解減量又はコンポストとしてリサイクルする有機廃
棄物処理装置において、 前記有機廃棄物重量に対してマグネシウム重量比で0.
1%から10%のマグネシウム化合物を前記有機廃棄物
に混合し、pHを6.5〜11、好ましくは7.5から1
0に調整して発酵分解させ、前記有機廃棄物に含まれる
タンパク質等を前記好気性微生物で分解した時に生じる
アンモニアと、前記有機廃棄物に含まれる生物リン化合
物を前記好気性微生物で分解した時に生じるリン酸と、
前記マグネシウムとを反応させてリン酸マグネシウムア
ンモニウム(MAP)として固定化することを特徴とす
る有機廃棄物処理装置。 - 【請求項2】攪拌手段と加熱手段を備え、有機廃棄物を
加熱下で攪拌しながら好気性微生物によって発酵させて
分解減量又はコンポストとしてリサイクルする有機廃棄
物処理装置において、 前記有機廃棄物重量に対してマグネシウム重量比で0.
1%から10%のマグネシウム化合物を前記有機廃棄物
に混合してpHを6.5〜11、好ましくは7.5から1
0に調整すると共に、前記有機廃棄物重量に対してリン
重量比で0.01%から10%のリン高含有率廃棄物ま
たは無機リン酸塩を前記有機廃棄物に混合して、前記有
機廃棄物に含まれるタンパク質等を前記好気性微生物で
分解した時に生じるアンモニアと、前記リン高含有率廃
棄物または無機リン酸塩を前記好気性微生物で分解した
時に生じるリン酸と、前記マグネシウムとを反応させて
リン酸マグネシウムアンモニウム(MAP)として固定
化することを特徴とする有機廃棄物処理装置。 - 【請求項3】有機廃棄物を攪拌又は切り返しを行い、好
気性微生物によって発酵させて分解減量又はコンポスト
としてリサイクルする有機廃棄物処理方法において、 前記有機廃棄物重量に対してマグネシウム重量比で0.
1%から10%のマグネシウム化合物を前記有機廃棄物
に混合し、pHを6.5〜11、好ましくは7.5から1
0に調整して発酵分解させ、前記有機廃棄物に含まれる
タンパク質等を前記好気性微生物で分解した時に生じる
アンモニアと、前記有機廃棄物に含まれる生物リン化合
物を前記好気性微生物で分解した時に生じるリン酸と、
前記マグネシウムとを反応させてリン酸マグネシウムア
ンモニウム(MAP)として固定化することを特徴とす
る有機廃棄物処理方法。 - 【請求項4】有機廃棄物を攪拌又は切り返しを行い、好
気性微生物によって発酵させて分解減量又はコンポスト
としてリサイクルする有機廃棄物処理方法において、 前記有機廃棄物重量に対してマグネシウム重量比で0.
1%から10%のマグネシウム化合物を前記有機廃棄物
に混合してpHを6.5〜11、好ましくは7.5から1
0に調整すると共に、前記有機廃棄物重量に対してリン
重量比で0.01%から10%のリン高含有率廃棄物ま
たは無機リン酸塩を前記有機廃棄物に混合して、前記有
機廃棄物に含まれるタンパク質等を前記好気性微生物で
分解した時に生じるアンモニアと、前記リン高含有率廃
棄物または無機リン酸塩を前記好気性微生物で分解した
時に生じるリン酸と、前記マグネシウムとを反応させて
リン酸マグネシウムアンモニウム(MAP)として固定
化することを特徴とする有機廃棄物処理方法。 - 【請求項5】加熱手段により有機廃棄物を加熱して乾燥
減量する有機廃棄物処理装置において、 前記有機廃棄物重量に対してマグネシウム重量比0.1
%から10%のマグネシウム化合物を前記有機廃棄物に
混合し、pHを6.5以上、好ましくは7.5以上に調整
して乾燥させ、前記有機廃棄物に含まれるアンモニア
と、前記有機廃棄物に含まれるリン酸と、前記マグネシ
ウムとを反応させてリン酸マグネシウムアンモニウム
(MAP)として固定化することを特徴とする有機廃棄
物処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000352407A JP2002153846A (ja) | 2000-11-20 | 2000-11-20 | 有機廃棄物処理装置及び方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000352407A JP2002153846A (ja) | 2000-11-20 | 2000-11-20 | 有機廃棄物処理装置及び方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002153846A true JP2002153846A (ja) | 2002-05-28 |
Family
ID=18825310
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000352407A Pending JP2002153846A (ja) | 2000-11-20 | 2000-11-20 | 有機廃棄物処理装置及び方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002153846A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005005328A1 (ja) * | 2003-07-14 | 2005-01-20 | Ebara Corporation | 回収リン酸マグネシウムアンモニウムの利用方法及び装置 |
CN113462727A (zh) * | 2021-07-03 | 2021-10-01 | 南京大学 | 基于调整pH预处理蛋白质废水以提高AD产甲烷效率的方法 |
-
2000
- 2000-11-20 JP JP2000352407A patent/JP2002153846A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005005328A1 (ja) * | 2003-07-14 | 2005-01-20 | Ebara Corporation | 回収リン酸マグネシウムアンモニウムの利用方法及び装置 |
US7318896B2 (en) | 2003-07-14 | 2008-01-15 | Ebara Corporation | Method and apparatus for utilization of recovered magnesium ammonium phosphate |
CN100488894C (zh) * | 2003-07-14 | 2009-05-20 | 株式会社荏原制作所 | 利用回收的磷酸镁铵的方法及装置 |
CN113462727A (zh) * | 2021-07-03 | 2021-10-01 | 南京大学 | 基于调整pH预处理蛋白质废水以提高AD产甲烷效率的方法 |
CN113462727B (zh) * | 2021-07-03 | 2023-08-18 | 南京大学 | 基于调整pH预处理蛋白质废水以提高AD产甲烷效率的方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040615 |