JP2002152937A - 異常信号監視装置 - Google Patents

異常信号監視装置

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JP2002152937A
JP2002152937A JP2000345832A JP2000345832A JP2002152937A JP 2002152937 A JP2002152937 A JP 2002152937A JP 2000345832 A JP2000345832 A JP 2000345832A JP 2000345832 A JP2000345832 A JP 2000345832A JP 2002152937 A JP2002152937 A JP 2002152937A
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Japan
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optical fiber
power transmission
transmission tower
optical fibers
opgw
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JP2000345832A
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Takeshi Sato
健 佐藤
Toru Tamagawa
徹 玉川
Masao Takahashi
正雄 高橋
Kiyohisa Terai
清寿 寺井
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Electric Cable Installation (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送電鉄塔からボルトなどの付設物を抜き取る
際の振動を光ファイバーを利用して検知することによ
り、監視コストを抑えつつ事故の発生を迅速且つ的確に
検出できる信頼性・経済性に優れた異常信号監視装置を
提供する。 【解決手段】 行きの光ファイバー3aの始端部には光
源6が接続され、戻りの光ファイバー3bの終端部には
光量変化を検出する径の小さい光ファイバー8が接続さ
れている。径の小さい光ファイバー8には、異常信号検
出手段としてディテクタ9及び信号処理部10が順次接
続されている。送電鉄塔2に設置されたOPGW用光フ
ァイバー3の接続箱4には行きの光ファイバー3a同士
及び戻りの光ファイバー3b同士をつなぐようにして2
本のセンシング用光ファイバー5a,5bが収納されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、事故などが起きた
時に生じる異常信号を監視する異常信号監視装置に係
り、特に、光ファイバーを利用してボルトなどの付設物
が送電鉄塔から抜き取られることを監視する異常信号監
視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、送電鉄塔間には送電線に近接し
てOPGW(光ファイバー複合架空地線)が張り巡らさ
れている。OPGWは中空状のグランドワイヤと、その
内部に収納される複数本の光ファイバーとからなり、光
ファイバーによりノイズの影響を受けることなく遠方ま
で信号伝送を行うことができるといった長所がある。な
お、OPGWが架設される各送電鉄塔には、OPGW用
光ファイバー同士の接続処理部を収納するための接続箱
が設置されている。
【0003】ところで、送電鉄塔の地面近くにはボルト
などの付設物が取付けられているが、近年この付設物が
何者かによって抜き取られる事故が発生している。送電
鉄塔の地面付近は立入禁止区域になっているにもかかわ
らず、付設物の抜き取り事故の件数は増加する傾向にあ
り、社会的な問題となっている。そのため、送電鉄塔に
対する監視体制の強化が望まれている。しかし、事故の
検出には監視作業員の定期的な巡回時の発見によるか、
あるいは付近住民からの通報に頼っているのが現状であ
る。したがって、事故が起きたことを発見するまでに何
日も要することがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】送電鉄塔の監視を厳し
くする具体的な対策として、例えば監視作業員の巡回数
を増やすことが考えられるが、この場合、監視にかかる
費用が高騰し、経済的な負担が極めて大きくなる。そこ
で従来より、付設物の抜き取り事故を迅速且つ的確に把
握でき、しかも監視コストが安く済む、優れた信頼性と
経済性を合せ持った送電鉄塔監視技術を確立することが
求められていた。
【0005】本発明は、このような課題を解決するため
に提案されたものであり、その目的は、OPGW用光フ
ァイバーにセンシング用光ファイバーを接続するといっ
た極めて簡単な構成により、送電鉄塔からボルトなどの
付設物を抜き取る際に生じる振動をリアルタイムで検知
することが可能であり、監視コストを抑えつつ付設物抜
き取り事故の発生を迅速に把握すると共に、付設物が取
外された送電鉄塔を正確に特定できる信頼性・経済性に
優れた異常信号監視装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、送電線及びOPGW用光ファイバーが張り巡らされ
た複数の送電鉄塔に対する監視装置であって、各送電鉄
塔からボルトなどの付設物が取外された際の振動を異常
信号として検出する異常信号監視装置において、次のよ
うな技術的特徴を有している。
【0007】請求項1の発明は、前記OPGW用光ファ
イバーは最初の送電鉄塔から終端の送電鉄塔まで順次架
設される行きの光ファイバーと、行きの光ファイバーの
終端部からOPGW用光ファイバーが延長された延長部
と、延長部の終端部に接続され終端の送電鉄塔から最初
の送電鉄塔まで順次戻って架設される戻りの光ファイバ
ーとから構成され、前記行きの光ファイバーの始端部に
は計測用の光を出射する光源が接続され、前記戻りの光
ファイバーの終端部には光の干渉パターンの一部を遮り
光量変化を検出する空間フィルタが接続され、前記空間
フィルタには異常信号検出手段が接続され、この異常信
号検出手段は光量変化に基づいて振動波形を導き、所定
の大きさ以上の振動波形を異常信号として検出すると共
に、振動波形の時間を計測して振動の発生した送電鉄塔
を特定するように構成され、前記各送電鉄塔には前記O
PGW用光ファイバーの接続箱が設置され、前記接続箱
には前記行きの光ファイバー同士及び前記戻りの光ファ
イバー同士をつなぐようにして2本のセンシング用光フ
ァイバーが収納され、前記センシング用光ファイバーは
前記送電鉄塔の鉄柱部分に直に接触するように固定され
たことを特徴としている。
【0008】上記の構成を有する請求項1の発明では、
光源から出射された計測用の光は最初の送電鉄塔を経て
行きの光ファイバーを経由し、一方のセンシング用光フ
ァイバーに入る。続いて、行きの光ファイバー及びセン
シング用光ファイバーに対する通過を繰り返しながら、
順次送電鉄塔を経て終端の送電鉄塔まで到達する。その
後、計測用の光は延長部を経由して終端の送電鉄塔にお
ける戻りの光ファイバーに入り、さらには他方のセンシ
ング用光ファイバーに入る。そして、戻りの光ファイバ
ー及びセンシング用光ファイバーに対する通過を繰り返
しながら、行きとは逆の順番で送電鉄塔を経て最初の送
電鉄塔まで戻り、空間フィルタに達する。
【0009】このようにOPGW用光ファイバーを経由
してセンシング用光ファイバーに光源からの光が入射し
ている状態で、送電鉄塔からボルトなどの付設物を取外
そうとすると、作業に伴って鉄柱部分に振動が発生し、
この振動が鉄柱部分に接しているセンシング用光ファイ
バーに伝わる。センシング用光ファイバーに振動が伝わ
ると、振動によって屈折率が変化し、光の干渉パターン
が変わって光量が変化する。空間フィルタでは光の干渉
パターンの一部を遮り、光量変化を検出する。異常信号
検出手段では空間フィルタが検出した光量変化に基づい
て振動波形を導き、所定の大きさ以上の振動波形を異常
信号として検出する。と同時に、異常信号検出手段は振
動波形の時間を計測し、振動の発生した送電鉄塔を正確
に特定することができる。
【0010】以上説明した請求項1の発明によれば、O
PGW用光ファイバーにセンシング用光ファイバーを接
続するといった極めて簡単な構成により、送電鉄塔から
付設物を抜き取ろうとして送電鉄塔に振動が発生した場
合、センシング用光ファイバーにて生じた光量変化を振
動波形としてとらえ、これを異常信号として検出するこ
とで事故の発生をリアルタイムで知ることができる。し
かも、振動波形の時間を計測することにより、事故が発
生した送電鉄塔の位置を正確に特定することができる。
したがって、事故に素早く対処することができ、監視作
業員を巡回させる必要もないため、優れた信頼性・経済
性を発揮することができる。
【0011】請求項2の発明は、前記OPGW用光ファ
イバーの始端部にはカプラが接続され、前記カプラには
計測用の光を出射する光源と、光の干渉パターンの一部
を遮り光量変化を検出する空間フィルタとが接続され、
前記空間フィルタには異常信号検出手段が接続され、こ
の異常信号検出手段は光量変化に基づいて振動波形を導
き、所定の大きさ以上の振動波形を異常信号として検出
すると共に、振動波形の時間を計測して振動の発生した
送電鉄塔を特定するように構成され、前記OPGW用光
ファイバーの終端部にはOPGW用光ファイバーが延長
された延長部が設けられ、前記延長部の終端部には反射
鏡が接続され、前記各送電鉄塔には前記OPGW用光フ
ァイバーの接続箱が設置され、前記接続箱には前記OP
GW用光ファイバー同士をつなぐようにしてセンシング
用光ファイバーが収納され、前記センシング用光ファイ
バーは前記送電鉄塔の鉄柱部分に直に接触するように固
定されたことを特徴としている。
【0012】以上の構成を有する請求項2の発明では、
光源から出射された計測用の光はカプラから最初の送電
鉄塔を経てOPGW用光ファイバーを経由し、センシン
グ用光ファイバーに入る。そして、OPGW用光ファイ
バー及びセンシング用光ファイバーに対する通過を繰り
返し、順次送電鉄塔を経て終端の送電鉄塔まで到達す
る。その後、延長部を経由して反射鏡にて反射し、OP
GW用光ファイバー及びセンシング用光ファイバーに対
する通過を繰り返しながら、送電鉄塔を順次戻ってい
き、最初の送電鉄塔からカプラを経由して空間フィルタ
に達する。なお、空間フィルタ及び異常信号検出手段の
作用効果に関しては前記請求項1の発明のそれと同様で
ある。このような請求項2の発明によれば、OPGW用
光ファイバーの両端部にそれぞれカプラ及び反射鏡を設
置することによってOPGW用光ファイバーを1本で済
ませることができる。そのため、前記請求項1の発明の
持つ作用効果に加えて、構成の簡略化を進めることが可
能である。
【0013】請求項3の発明は、請求項1または2記載
の異常信号監視装置において、前記送電鉄塔の鉄柱部分
に接触して金属製の平たい円柱状部材が固定され、前記
円柱状部材の側面に前記センシング用光ファイバーが1
回以上巻き付けられたことを特徴としている。このよう
な請求項3の発明では、金属製の平たい円柱状部材の側
面にセンシング用光ファイバーを巻き付けることで、送
電鉄塔から発生した振動がセンシング用光ファイバーに
伝わり易くなる。したがって、センシング用光ファイバ
ーにおける感度が良好となり、異常信号の検出精度が向
上する。
【0014】請求項4の発明は、請求項1または2記載
の異常信号監視装置において、前記送電鉄塔の鉄柱部分
に接触して薄板が固定され、この薄板に前記センシング
用光ファイバーが取付けられたことを特徴としている。
このような請求項4の発明では、送電鉄塔の鉄柱部分に
接触した薄板にセンシング用ファイバーを取付けること
で、送電鉄塔から発生した振動がセンシング用光ファイ
バーに伝わり易くなる。したがって、上記請求項3の発
明と同様、センシング用光ファイバーにおける感度が良
好となり、異常信号の検出精度が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】(1)第1の実施の形態…請求項
1対応 [構成]以下、本発明の実施の形態の一例について図面
を参照して具体的に説明する。第1の実施の形態は請求
項1の発明に対応しており、図1は第1の実施の形態の
の構成図、図2は第1の実施の形態の要部構成図であ
る。第1の実施の形態に係る異常信号監視装置は、送電
線1及びOPGW用光ファイバー3が張り巡らされた複
数の送電鉄塔2に対する監視装置であって、各送電鉄塔
2からボルトなどの付設物が取外された際の振動を異常
信号として検出するものである。
【0016】OPGW用光ファイバー3は最初の送電鉄
塔2から終端の送電鉄塔2まで順次架設される行きの光
ファイバー3aと、行きの光ファイバー3aの終端部か
らOPGW用光ファイバー3が延長された延長部3c
と、延長部3cの終端部に接続され終端の送電鉄塔2か
ら最初の送電鉄塔2まで順次戻って架設される戻りの光
ファイバー3bとから構成されている。行きの光ファイ
バー3aの始端部には計測用の光を出射する光源6が接
続され、戻りの光ファイバー3bの終端部には径の小さ
い光ファイバー8が接続されている。径の小さい光ファ
イバー8は空間フィルタとして役割を果たしており、光
の干渉パターンの一部を遮って光量変化を検出するよう
になっている。さらに、径の小さい光ファイバー8に
は、異常信号検出手段としてディテクタ9及び信号処理
部10が順次接続されている。ディテクタ9は径の小さ
い光ファイバー8が検出した光量変化に基づき振動波形
を出力するようになっている。また、信号処理部10は
所定の大きさ以上の振動波形を異常信号として検出する
と共に、振動波形の時間を計測することにより振動の発
生した送電鉄塔2を特定するように構成されている。な
お、これらディテクタ9及び信号処理部10の設置場所
が監視所となる。
【0017】また、図2に示すように各送電鉄塔2には
OPGW用光ファイバー3の接続箱4が設置されてい
る。この接続箱4には行きの光ファイバー3a同士及び
戻りの光ファイバー3b同士をつなぐようにして2本の
センシング用光ファイバー5a,5bが収納されてい
る。これらセンシング用光ファイバー5a,5bは送電
鉄塔2の鉄柱部分に直に接触するように固定金具、接着
剤、接着フィルムなどで固定されている。
【0018】[作用効果]上記の構成を有する第1の実
施の形態の作用効果は次の通りである。すなわち、光源
6から出射された計測用の光は最初の送電鉄2塔を経て
行きの光ファイバー3aを経由し、接続箱4内のセンシ
ング用光ファイバー5aに入る。続いて、行きの光ファ
イバー3a及びセンシング用光ファイバー5aに対する
通過を繰り返しながら、順次送電鉄塔2を経て終端の送
電鉄塔2まで到達する。その後、計測用の光は延長部3
cを経由して終端の送電鉄塔2に架設された戻りの光フ
ァイバー3bに入り、さらに接続箱4内のセンシング用
光ファイバー5bに入る。そして、戻りの光ファイバー
3b及びセンシング用光ファイバー5bに対する通過を
繰り返しながら、行きとは逆の順番で送電鉄塔2を経て
最初の送電鉄塔2まで戻り、空間フィルタである径の小
さい光ファイバー8に達する。
【0019】以上のようにして、行き及び戻りの光ファ
イバー3a,3bを経由してセンシング用光ファイバー
5a,5bに光源6からの光が入射している。この状態
で、送電鉄塔2に付設されたボルトなどを叩いたり回し
たりすると鉄柱部分に振動が発生し、この振動が鉄柱部
分に接するセンシング用光ファイバー5a,5bに伝わ
る。センシング用光ファイバー5a,5bに振動が伝わ
ると、振動によってセンシング用光ファイバー5a,5
bの屈折率が変化し、光の干渉パターンが変わって光量
が変化する。このような光量が変化した光が径の小さい
光ファイバー8に入射すると、径の小さい光ファイバー
8では光の干渉パターンの一部を遮り、光量変化を検出
する。そして、ディテクタ9では径の小さい光ファイバ
ー8にて検出した光量変化を取入れ、これに基づいて振
動波形を導き、振動波形を信号処理部10に出力する。
このとき、ディテクタ9は行きの光ファイバー3aを経
由した光の光量変化と、戻りの光ファイバー3bを経由
した光の光量変化とを取入れるので、2つの振動波形を
出力することができる。信号処理部10は出力の変化も
しくは周波数分析した特定の周波数から、所定の大きさ
以上の振動波形を異常信号として検知する。さらに、信
号処理部10では2つの振動波形における時間間隔を計
測し、光量変化が起きたセンシング用光ファイバー5
a,5bの位置、すなわち、どの送電鉄塔2で振動が発
生したかを正確に特定することができる。
【0020】以上説明したように第1の実施の形態にお
いては、送電鉄塔2からボルトなどの付設物を抜き取ろ
うとして送電鉄塔2に振動が発生すれば、センシング用
光ファイバー5a,5bにて生じた光量変化を振動波形
としてとらえ、これを異常信号として検出することによ
り、付設物の抜き取り事故の発生をリアルタイムで知る
ことができる。さらに、振動波形の時間間隔を計測する
ことにより、事故が発生した送電鉄塔2を正確に特定す
ることが可能である。したがって、素早い事故対処が可
能となり、監視体制の強化を図ることができ、信頼性が
向上する。しかも、OPGW用光ファイバー3にセンシ
ング用光ファイバー5a,5bを接続するといった極め
て簡単な構成により監視所での観測が可能になる。この
結果、作業員が監視のために送電鉄塔をわざわざ巡回す
る必要がなくなり、経済的に優れている。
【0021】(2)第2の実施の形態…請求項2対応 [構成]第2の実施の形態は請求項2の発明に対応して
おり、図3は第2の実施の形態のの構成図、図4は第2
の実施の形態の要部構成図である。なお、図1及び図2
にて示した第1の実施の形態と同一の部材に関しては同
一符号を付して説明は省略する。前記第1の実施の形態
が行きと戻りで2組の光ファイバー3a,3b及び5
a,5bを用いていたのに対して、第2の実施の形態で
はOPGW用光ファイバー3及びセンシング用光ファイ
バー5を1本ずつ用いていることを特徴としている(図
4参照)。OPGW用光ファイバー3の始端部にはカプ
ラ11が接続され、このカプラ11に光源6と、径の小
さい光ファイバー8とが接続されている。また、OPG
W用光ファイバー3の終端部にはOPGW用光ファイバ
ー3が延長された延長部3cが設けられ、延長部3cの
終端部には反射鏡12が接続されている(図3参照)。
【0022】[作用効果]以上の構成を有する第2の実
施の形態では、光源6から出射された計測用の光はカプ
ラ11から最初の送電鉄塔2を経てOPGW用光ファイ
バー3を経由し、接続箱4内のセンシング用光ファイバ
ー5に入る。そして、OPGW用光ファイバー3及びセ
ンシング用光ファイバー5に対する通過を繰り返しい
き、順次送電鉄塔2を経て終端の送電鉄塔2まで到達す
る。その後、延長部3cを経由して反射鏡12から反射
して、OPGW用光ファイバー3及びセンシング用光フ
ァイバー5に対する通過を繰り返しながら最初の送電鉄
塔2まで戻り、カプラ11を経由して径の小さい光ファ
イバー8に達する。
【0023】以上のようにして、OPGW用光ファイバ
ー3を経由してセンシング用光ファイバー5に光源6か
らの光が入射している。この状態で、送電鉄塔2に付設
されたボルトなどを叩いたり回したりすると鉄柱部分に
振動が発生し、この振動が鉄柱部分に接するセンシング
用光ファイバー5に伝わる。センシング用光ファイバー
5が振動すると、センシング用光ファイバー5の屈折率
が変化し、光の干渉パターンが変わって光量が変化す
る。この光量変化が径の小さい光ファイバー8に入射す
ると、径の小さい光ファイバー8では光の干渉パターン
の一部を遮り、光量変化を検出する。そして、ディテク
タ9では径の小さい光ファイバー8にて検出した光量変
化を取入れ、これに基づいて振動波形を導き、振動波形
を信号処理部10に出力する。
【0024】このとき、ディテクタ9は行きのOPGW
用光ファイバー3を経由した光の光量変化と、反射鏡1
2から反射して戻ったOPGW用光ファイバー3bを経
由した光の光量変化とを取入れるので、2つの振動波形
を出力することができる。したがって、信号処理部10
は前記第1の実施の形態と同じく、2つの振動波形にお
ける時間間隔を計測し、光量変化が起きたセンシング用
光ファイバー5の位置、すなわち、どの送電鉄塔2で振
動が発生したかを正確に特定することができる。このよ
うな第2の実施の形態によれば、OPGW用光ファイバ
ー3の両端部にそれぞれカプラ11及び反射鏡12を設
置することでOPGW用光ファイバー3を1本で済ませ
ることができる。したがって、前記第2の実施の形態に
おける作用効果に加えて、構成の簡略化を進めることが
可能である。
【0025】(3)他の実施の形態 なお、本発明は以上のような実施の形態に限定されるも
のではなく、各部材の具体的な構成や設置箇所は適宜変
更可能である。例えば、請求項3の発明に対応する実施
の形態として、送電鉄塔の鉄柱部分に接触して金属製の
平たい円柱状部材を固定し、この円柱状部材の側面にセ
ンシング用光ファイバーを1回以上巻き付けたものを提
案することができる。また、請求項4の発明に対応する
実施の形態としては、送電鉄塔の鉄柱部分に接触して薄
板を固定し、この薄板にセンシング用光ファイバーを取
付けてもよい。これらの実施の形態によれば、送電鉄塔
から発生した振動がセンシング用光ファイバーに伝わり
易くなる。したがって、センシング用光ファイバーにお
ける感度が良好となり、異常信号の検出精度が向上す
る。
【0026】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、O
PGW用光ファイバーにセンシング用光ファイバーを接
続するといった極めて簡単な構成により、送電鉄塔から
ボルトなどの付設物を抜き取る際に生じる振動をリアル
タイムで検知することが可能であり、監視コストを抑え
つつ付設物抜き取り事故の発生を迅速に把握すると共
に、付設物が取外された送電鉄塔を正確に特定できる信
頼性・経済性に優れた異常信号監視装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成図。
【図2】第1の実施の形態の要部構成図。
【図3】本発明の第2の実施の形態の構成図。
【図4】第2の実施の形態の要部構成図。
【符号の説明】
1…送電線 2…送電鉄塔 3…OPGW用光ファイバー 3a…行きの光ファイバー 3b…戻りの光ファイバー 3c…延長部 4…接続箱 5,5a,5b…センシング用光ファイバー 6…光源 8…径の小さい光ファイバー 9…ディテクタ 10…信号処理部 11…カプラ 12…反射鏡
フロントページの続き (72)発明者 高橋 正雄 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 寺井 清寿 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 Fターム(参考) 2G064 AA01 BA02 BC06 BC13 CC41 CC46 5G367 AA01 AD13 BA03 BB13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送電線及びOPGW用光ファイバーが張
    り巡らされた複数の送電鉄塔に対する監視装置であっ
    て、各送電鉄塔からボルトなどの付設物が取外された際
    の振動を異常信号として検出する異常信号監視装置にお
    いて、 前記OPGW用光ファイバーは最初の送電鉄塔から終端
    の送電鉄塔まで順次架設される行きの光ファイバーと、
    行きの光ファイバーの終端部からOPGW用光ファイバ
    ーが延長された延長部と、延長部の終端部に接続され終
    端の送電鉄塔から最初の送電鉄塔まで順次戻って架設さ
    れる戻りの光ファイバーとから構成され、 前記行きの光ファイバーの始端部には計測用の光を出射
    する光源が接続され、 前記戻りの光ファイバーの終端部には光の干渉パターン
    の一部を遮り光量変化を検出する空間フィルタが接続さ
    れ、 前記空間フィルタには異常信号検出手段が接続され、 この異常信号検出手段は光量変化に基づいて振動波形を
    導き、所定の大きさ以上の振動波形を異常信号として検
    出すると共に、振動波形の時間を計測して振動の発生し
    た送電鉄塔を特定するように構成され、 前記各送電鉄塔には前記OPGW用光ファイバーの接続
    箱が設置され、 前記接続箱には前記行きの光ファイバー同士及び前記戻
    りの光ファイバー同士をつなぐようにして2本のセンシ
    ング用光ファイバーが収納され、 前記センシング用光ファイバーは前記送電鉄塔の鉄柱部
    分に直に接触するように固定されたことを特徴とする異
    常信号監視装置。
  2. 【請求項2】 送電線及びOPGW用光ファイバーが張
    り巡らされた複数の送電鉄塔に対する監視装置であっ
    て、各送電鉄塔からボルトなどの付設物が取外された際
    の振動を異常信号として検出する異常信号監視装置にお
    いて、 前記OPGW用光ファイバーの始端部にはカプラが接続
    され、 前記カプラには計測用の光を出射する光源と、光の干渉
    パターンの一部を遮り光量変化を検出する空間フィルタ
    とが接続され、 前記空間フィルタには異常信号検出手段が接続され、 この異常信号検出手段は光量変化に基づいて振動波形を
    導き、所定の大きさ以上の振動波形を異常信号として検
    出すると共に、振動波形の時間を計測して振動の発生し
    た送電鉄塔を特定するように構成され、 前記OPGW用光ファイバーの終端部にはOPGW用光
    ファイバーが延長された延長部が設けられ、 前記延長部の終端部には反射鏡が接続され、 前記各送電鉄塔には前記OPGW用光ファイバーの接続
    箱が設置され、 前記接続箱には前記OPGW用光ファイバー同士をつな
    ぐようにしてセンシング用光ファイバーが収納され、 前記センシング用光ファイバーは前記送電鉄塔の鉄柱部
    分に直に接触するように固定されたことを特徴とする異
    常信号監視装置。
  3. 【請求項3】 前記送電鉄塔の鉄柱部分に接触して金属
    製の平たい円柱状部材が固定され、 前記円柱状部材の側面に前記センシング用光ファイバー
    が1回以上巻き付けられたことを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の異常信号監視装置。
  4. 【請求項4】 前記送電鉄塔の鉄柱部分に接触して薄板
    が固定され、 この薄板に前記センシング用光ファイバーが取付けられ
    たことを特徴とする請求項1または2記載の異常信号監
    視装置。
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