JP2002152594A - エネルギーサブトラクション方法および装置並びに記録媒体 - Google Patents

エネルギーサブトラクション方法および装置並びに記録媒体

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JP2002152594A
JP2002152594A JP2000339859A JP2000339859A JP2002152594A JP 2002152594 A JP2002152594 A JP 2002152594A JP 2000339859 A JP2000339859 A JP 2000339859A JP 2000339859 A JP2000339859 A JP 2000339859A JP 2002152594 A JP2002152594 A JP 2002152594A
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average attenuation
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Hideyuki Sakaida
英之 境田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射線画像のエネルギーサブトラクション処
理を行う際に、不要な構造物を除去し、特定構造物を適
切に抽出する。 【解決手段】 シートIP1,IP2,IP3における
各画素毎の放射線量の対数値の差(対数線量差)と、各
シートにおける平均減弱係数との関係をテーブルTとし
て記憶手段20に記憶しておく。テーブルTを参照して
対数線量差から各シートについての平均減弱係数を求
め、これを平均減弱係数の標準偏差に基づいて求められ
る係数により加重平均して、各シートについての重み付
け係数をエネルギーサブトラクション処理時の重み付け
係数として設定し、サブトラクション手段18において
エネルギーサブトラクション処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同一被写体の放射
線画像を担持する複数の画像信号に対してエネルギーサ
ブトラクション処理を行うエネルギーサブトラクション
方法および装置並びにエネルギーサブトラクション方法
をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録し
たコンピュータ読取り可能な記録媒体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】本出願人により、人体等の被写体の放射
線画像を一旦シート状の蓄積性蛍光体に撮影記録し、蓄
積性蛍光体シートをレーザ光等の励起光で走査して輝尽
発光光を生ぜしめ、得られた輝尽発光光を光電的に読み
取ってデジタルの画像信号を得、この画像信号に基づい
て被写体の放射線画像を写真感光材料等の記録材料、C
RT等に可視像として出力させる放射線画像記録再生シ
ステムが提案されている。
【0003】一方、従来より放射線画像のエネルギーサ
ブトラクション処理が公知となっている(特開平7−2
87330号等)。このエネルギーサブトラクション処
理とは、同一の被写体に対して相異なるエネルギー分布
を有する放射線を照射し、あるいは被写体透過後の放射
線をエネルギー分布状態を変えて2つの放射線検出手段
(例えば上記蓄積性蛍光体シート)に照射して2つの放
射線画像間を得、その後この2つの放射線画像の各画素
を対応させて、画像信号間で適当な重み付け係数を乗算
した上で引き算(サブトラクト)を行って、特定の構造
物の画像を表す差信号を得る方法である。このようにし
て得た差信号を用いれば、特定構造物のみが抽出された
放射線画像を再生することができる。
【0004】上記蓄積性蛍光体シートを利用する放射線
画像記録再生システムにおいては、シートに記録されて
いる放射線画像が直接電気的画像信号の形で読み取られ
るから、このシステムによればエネルギーサブトラクシ
ョン処理を容易に行うことが可能となる。この蓄積性蛍
光体シートを用いてエネルギーサブトラクション処理を
行うためには、例えば2枚の蓄積性蛍光体シートに特定
の構造物に対応する部分の画像情報が異なるように画像
記録(撮影)を行えばよく、具体的には、エネルギー分
布の異なる2種類の放射線を用いて撮影を2回行う2シ
ョット法と、例えば被写体を透過した放射線を、重ねら
れた2枚の蓄積性蛍光体シート(それらは互いに接して
いても、離れていてもよい)に同時に曝射することによ
って、両シートに互いにエネルギー分布が異なる放射線
を照射するようにした1ショット法が知られている。な
お、2ショット法を用いる場合、シートの数が増えれば
その数に応じた回数の撮影が行われる。例えば、3枚の
蓄積性蛍光体シートを使用する場合、撮影は3回行われ
る。したがって、本発明においてはこのように多数回の
撮影を行う方法を多数ショット法(2ショット法を含
む)と称する。
【0005】このような蓄積性蛍光体シートを用いたエ
ネルギーサブトラクション方法において、例えば人物を
被写体とした場合に両シートに互いにエネルギー分布が
異なる放射線(高圧放射線、低圧放射線)を照射するこ
とにより2つの画像信号を得、各画像信号に適当な重み
付けを行って差信号を得ることにより、人体の軟部およ
び骨部のみがそれぞれ抽出された放射線画像を得ること
ができる。具体的には、以下のようにしてエネルギーサ
ブトラクション処理が行われる。低圧放射線が照射され
たシートをIP1、高圧放射線が照射されたシートをI
P2、シートIP1,IP2に照射された放射線量の対
数値(対数放射線量)をL,Hとすると、L,Hは下記
の式(1)、(2)により表される。
【0006】
【数1】 なお、対数放射線量L,Hとしては、シートIP1,I
P2から得られた画像信号を用いることができる。
【0007】ここで、物質は放射線エネルギーに依存し
た放射線減弱係数を有する。一方、被写体に照射された
放射線が単色ではなく、あるエネルギー範囲に分布して
いる場合、検出される(例えば蓄積性蛍光体シートに照
射される)放射線のエネルギー分布が、被写体に含まれ
る物質(人体であれば骨部、軟部)の厚さに依存して変
化するビームハードニングという現象が生じる。そこ
で、物質の放射線減弱係数を検出される放射線のエネル
ギー分布で重み付け平均したものを平均減弱係数と定義
する。したがって、平均減弱係数は物質の厚さに応じて
異なるものとなる。
【0008】
【数2】 となり、骨部の厚さを含まない軟部のみが抽出された軟
部画像を表す差信号を得ることができる。
【0009】
【数3】 となり、軟部の厚さを含まない骨部のみが抽出された骨
部画像を表す差信号を得ることができる。
【0010】なお、上記式(3)、(4)においては、
L,Hに乗算された平均減弱係数が重み付け係数とな
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記式(3)、(4)
において重み付け係数として用いられる平均減弱係数
は、例えば低圧放射線が照射されたシートから得られた
画像信号に基づいて推測する等により求めていることか
ら、エネルギーサブトラクション処理を行う際には、全
ての画素において同一の平均減弱係数が重み付け係数と
して用いられる。しかしながら、被写体内の物質(人体
であれば軟部、骨部)の厚さは部位に応じて異なり、ま
た、上述したように平均減弱係数は被写体内の物質の厚
さに応じて異なるものである。したがって、例えば被写
体を人体とした場合、軟部、骨部の厚さが部位に応じて
一定であることはなく、全ての画素において同一の平均
減弱係数を重み付け係数として用いたのでは、不要な構
造物を完全に除去することができず、軟部画像において
は骨部が、骨部画像においては軟部が残ってしまうとい
う問題がある。
【0012】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、被写体に含まれる特定の構造物を適切に抽出できる
エネルギーサブトラクション方法および装置並びにエネ
ルギーサブトラクション方法をコンピュータに実行させ
るためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能
な記録媒体を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】放射線画像を得た際の放
射線量の対数値の差あるいは放射線量の比の対数値と、
対数値の差あるいは比の対数値を得た2つの放射線画像
についての平均減弱係数との間には、後述するように一
定の関係があり、この関係を前もって求めおくことによ
り、放射線量の対数値の差あるいは放射線量の比の対数
値が分かれば、対数値の差あるいは比の対数値を得た2
つの放射線画像についての平均減弱係数を求めることが
できるものである。また、3以上の放射線画像を得た場
合、1つの放射線画像についての平均減弱係数は、他の
2つの放射線画像間の放射線量の対数値の差あるいは放
射線量の比の対数値ともある一定の関係を有し、その2
つの放射線画像間の放射線量の対数値の差または比の対
数値に基づいて、1つの放射線画像における平均減弱係
数を求めることができるものである。さらに、このよう
にして求められた平均減弱係数は厳密にはノイズや散乱
線の影響により、真の値からずれているものである。本
発明はこの点に着目してなされたものである。
【0014】すなわち、本発明によるエネルギーサブト
ラクション方法は、同一被写体を透過したそれぞれエネ
ルギー分布が互いに異なるX線、γ線等の放射線により
得られた、少なくとも一部の画像情報が互いに異なる3
以上の複数の放射線画像を表す複数の画像信号を代表す
る2つの画像信号に対して、相対応する画素についての
信号間で前記各画像信号に所定の重み付け係数を乗じて
減算を行って、前記被写体の特定構造物の画像を表す差
信号を得るエネルギーサブトラクション方法において、
前記複数の放射線画像を得た際の各放射線画像間の各画
素における放射線量の対数値の差、または該各放射線画
像間の各画素における放射線量の比の対数値に基づい
て、前記複数の放射線画像からの前記対数値の差または
前記比の対数値を求める2つの放射線画像を選択する各
組み合わせ毎に、全ての前記放射線画像における平均減
弱係数を該各放射線画像の前記各画素毎に設定し、前記
全ての放射線画像について設定された平均減弱係数の前
記各放射線画像毎の平均値を該各放射線画像の前記各画
素毎に算出し、前記代表する2つの画像信号により表さ
れる放射線画像に応じた前記平均値の代表値を、該2つ
の画像信号に対する前記所定の重み付け係数として設定
することを特徴とするものである。
【0015】放射線画像を表す画像信号を得るには、被
写体を透過したエネルギー分布が互いに異なる放射線
を、蓄積性蛍光体シートあるいは半導体センサ等の放射
線検出手段に照射し、この放射線検出手段において、照
射された放射線量に応じた画像信号を検出することによ
り行えばよい。なお、放射線検出手段が半導体センサで
ある場合には半導体センサから出力される信号を画像信
号とすればよく、放射線検出手段が蓄積性蛍光体シート
である場合には、上記放射線記録再生システムのよう
に、蓄積性蛍光体シートに励起光を照射して輝尽発光光
を発生させ、この輝尽発光光を光電的に読み取ることに
より画像信号を得ればよい。なお、被写体の撮影は1シ
ョット法および多数ショット法のいずれであってもよ
い。
【0016】なお、本発明は3以上の複数の放射線画像
を表す複数の画像信号を代表する2つの画像信号を用い
てエネルギーサブトラクション処理を行うものである。
ここで、放射線検出手段を3以上使用して撮影を行うこ
とにより、各放射線検出手段に対応して3以上の放射線
画像を表す画像信号が得られる。この場合、「代表する
画像信号」としては、3以上の画像信号から選択された
任意の2つの画像信号を用いればよい。
【0017】また、放射線検出手段として蓄積性蛍光体
シートを用いた場合、蓄積性蛍光体シートの両面または
片面にのみ励起光を走査し、この励起光走査により発せ
られた輝尽発光光を蓄積性蛍光体シートの両面から光電
的に読み取る両面集光読取方法を適用することができる
(例えば特開昭55-87970号参照)。このような両面集光
読取方法を適用した場合、1枚の蓄積性蛍光体シートか
ら2つの画像信号が得られることとなる。本発明におい
ては、両面集光読取方法を適用することにより、1枚の
蓄積性蛍光体シートから得た2つの画像信号についても
それぞれ独立した放射線画像を表す画像信号として扱う
ものとする。このように、両面集光読取方法を適用した
場合、放射線検出手段の数よりも多い画像信号が得られ
ることとなる。このような場合、1つの蓄積性蛍光体シ
ートから得られた2つの画像信号の平均信号値を求め、
この平均信号値を「複数の画像信号を代表する2つの画
像信号」の1つとして用いればよい。
【0018】放射線画像を得た際の放射線量とは、被写
体を撮影する際に被写体を透過して放射線検出手段に照
射された放射線量のことをいう。なお、放射線量は放射
線検出手段に照射される放射線を直接検出することによ
り得ることができるが、放射線画像の個々の画素毎に放
射線量を検出することは非常に困難である。一方、放射
線検出手段において得られる画像信号は、照射される放
射線量が多いほどその信号値が大きくなることから、画
像信号の信号値と放射線量とは互いに対応付けることが
できるものである。したがって、放射線検出手段におい
て得られた画像信号(何ら画像処理が施されていないも
の)を放射線量とみなし、これを平均減弱係数の設定に
用いることが好ましい。
【0019】平均減弱係数は被写体に含まれる特定の構
造物毎に設定されることから、1つの放射線画像につい
て被写体に含まれる特定の構造物の種類に応じた数の平
均減弱係数が設定される。例えば、特定の構造物を人体
の軟部および骨部とした場合、1つの放射線画像につい
て軟部および骨部の2つの平均減弱係数が設定される。
【0020】ここで、放射線画像を得た際の放射線量の
対数値の差あるいは放射線量の比の対数値と、対数値の
差あるいは比の対数値を得た放射線画像についての平均
減弱係数との間には、後述するように一定の関係があ
る。また、3以上の放射線画像を得た場合、1つの放射
線画像についての平均減弱係数は、他の2つの放射線画
像間の放射線量の対数値の差あるいは放射線量の比の対
数値ともある一定の関係を有し、2つの放射線画像間の
放射線量の対数値の差または比の対数値に基づいて、他
の1つの放射線画像における平均減弱係数を求めること
ができるものである。したがって、複数の放射線画像か
らの対数値の差または比の対数値を求める2つの放射線
画像を選択する組み合わせ毎に、全ての放射線画像にお
ける平均減弱係数を設定することができる。
【0021】例えば、特定の構造物を人体の軟部および
骨部とし、放射線画像の数を3とした場合、対数値の差
または比の対数値を求める放射線画像の組み合わせは3
通り存在する。したがって、それぞれの組み合わせに対
して全ての(すなわち3つの)放射線画像についての平
均減弱係数が設定される。また、平均減弱係数は1つの
放射線画像毎に軟部および骨部について設定されること
から、この場合、組み合わせの数(3)×放射線画像の
数(3)×構造物の数(2)=18個の平均減弱係数が
設定されることとなる。
【0022】なお、「平均減弱係数の各放射線画像毎の
平均値」は、各放射線画像毎に特定の構造物に対応して
求められる。例えば、放射線画像の数を3とした場合、
「平均減弱係数の各放射線画像毎の平均値」は平均値は
3個求められるが、特定構造物を人体の軟部および骨部
とした場合、3×2=6個の平均値が求められる。
【0023】この「平均値」としては単純な加算平均値
であってもよいが、平均減弱係数は、放射線に含まれる
ノイズや散乱線等の影響により真の値、すなわちノイズ
や散乱線等が全く存在しない状況において得られた値か
らずれていると考えられる。また、そのずれは正規分布
にしたがっていると考えられる。したがって、「平均
値」としては、平均減弱係数の標準偏差に基づいて平均
減弱係数を重み付けして算出したものとすることが好ま
しい。
【0024】本発明においては、複数の放射線画像を表
す複数の画像信号を代表する2つの画像信号から差信号
を得るものである。ここで、上述したように、放射線検
出手段を3つ以上使用して撮影を行った場合、各放射線
検出手段に対応して3以上の画像信号が得られ、これら
3以上の画像信号から任意の2つの画像信号を選択して
エネルギーサブトラクション処理を行うものである。こ
の場合、「平均値の代表値」としては選択された2つの
画像信号により表される放射線画像について算出された
平均値が用いられる。
【0025】一方、放射線検出手段として蓄積性蛍光体
シートを使用して両面集光読取方法を適用した場合、1
つの蓄積性蛍光体シートから得られた2つの画像信号の
平均信号値を求め、この平均信号値を「複数の画像信号
を代表する2つの画像信号」の1つとして用いる。この
場合、「平均値の代表値」としては、平均信号値を求め
た2つの画像信号により表される放射線画像について算
出された平均値を平均することにより得られる値を用い
る。
【0026】「各放射線画像間における放射線量の対数
値の差」と「放射線量の比の対数値」とは、放射線量を
I1,I2とした場合lnI1−lnI2=ln(I1
/S2)の関係があることから、同一の値となる。
【0027】対数値の差または比と平均減弱係数との関
係としては、これらの関係を表したテーブルやこれらの
関係を表す関数式などを用いることができる。なお、関
係がテーブルである場合にはテーブルを参照して、関係
が関数式である場合にはこの関数式による演算を行っ
て、平均減弱係数が設定される。
【0028】対数値の差または比と平均減弱係数との関
係は、撮影時に使用する放射線源の電圧、放射線源の種
類、放射線検出手段の感度等の撮影条件に応じて異なる
ものとなる。したがって、種々の撮影条件に応じた複数
のテーブルまたは関数を予め用意しておき、撮影条件に
基づいてテーブルまたは関数を切り替えて平均減弱係数
を設定することが好ましい。
【0029】また、本発明によるエネルギーサブトラク
ション方法においては、平均減弱係数の標準偏差に基づ
いて、平均減弱係数を重み付けして前記平均値を算出す
ることが好ましい。
【0030】この場合、複数の放射線画像のうち、他の
放射線画像と比較して散乱線が多く含まれる放射線画像
に基づいて設定された平均減弱係数に対する重み付け
を、他の放射線画像に基づいて設定された平均減弱係数
に対する重み付けよりも小さくすることが好ましい。
【0031】「他の放射線画像と比較して散乱線が多く
含まれる放射線画像」とは、例えば放射線画像を1ショ
ット法により得た場合、被写体に近い位置にある放射線
検出手段から得られた放射線画像ほど多くの散乱線が含
まれることとなる。したがって、この場合、被写体に最
も近い位置にある放射線検出手段から得られた放射線画
像のことをいう。
【0032】なお、散乱線は被写体の厚さが大きいほど
多くなるものである。一方、被写体の厚さが大きい場合
には放射線量が小さくなる。したがって、散乱線が多く
含まれる放射線画像について、放射線量が小さいほど重
み付けを小さくすることが好ましい。
【0033】本発明によるエネルギーサブトラクション
装置は、同一被写体を透過したそれぞれエネルギー分布
が互いに異なる放射線により得られた、少なくとも一部
の画像情報が互いに異なる3以上の複数の放射線画像を
表す複数の画像信号を代表する2つの画像信号に対し
て、相対応する画素についての信号間で前記各画像信号
に所定の重み付け係数を乗じて減算を行って、前記被写
体の特定構造物の画像を表す差信号を得るエネルギーサ
ブトラクション装置において、前記複数の放射線画像を
得た際の各放射線画像間の各画素における放射線量の対
数値の差、または該各放射線画像間の各画素における放
射線量の比の対数値に基づいて、前記複数の放射線画像
からの前記対数値の差または前記比の対数値を求める2
つの放射線画像を選択する各組み合わせ毎に、全ての前
記放射線画像における平均減弱係数を該各放射線画像の
前記各画素毎に設定する平均減弱係数設定手段と、前記
全ての放射線画像について設定された平均減弱係数の前
記各放射線画像毎の平均値を該各放射線画像の前記各画
素毎に算出する平均値算出手段とを有し、前記代表する
2つの画像信号により表される放射線画像に応じた前記
平均値の代表値を、該2つの画像信号に対する前記所定
の重み付け係数として設定する設定手段を備えたことを
特徴とするものである。
【0034】なお、本発明によるエネルギーサブトラク
ション装置においては、予め算出された前記対数値の差
または前記比の対数値と前記平均減弱係数との関係を表
すテーブルまたは関数を記憶する記憶手段をさらに備
え、前記平均減弱係数設定手段を、該記憶手段に記憶さ
れたテーブルまたは関数を参照して、前記平均減弱係数
を設定する手段とすることが好ましい。
【0035】この場合、前記記憶手段を、前記放射線画
像を得る際の撮影条件に応じて設定された前記関係を表
すテーブルまたは関数が複数記憶されてなるものとし、
前記平均減弱係数設定手段を、前記放射線画像を得た際
の撮影条件に基づいて前記テーブルまたは関数の選択を
受け付け、該選択されたテーブルまたは関数を参照し
て、前記平均減弱係数を設定する手段とすることが好ま
しい。
【0036】また、本発明によるエネルギーサブトラク
ション装置においては、前記平均値算出手段を、前記平
均減弱係数の標準偏差に基づいて、該平均減弱係数を重
み付けして前記平均値を算出する手段とすることが好ま
しい。
【0037】さらに、この場合、前記平均値算出手段
を、前記複数の放射線画像のうち、他の放射線画像と比
較して散乱線が多く含まれる放射線画像に基づいて設定
された平均減弱係数に対する重み付けを、前記他の放射
線画像に基づいて設定された平均減弱係数に対する重み
付けよりも小さくする手段とすることが好ましい。
【0038】また、この場合、前記平均値算出手段を、
前記散乱線が多く含まれる放射線画像について、前記放
射線量が小さいほど、前記重み付けを小さくする手段と
することが好ましい。
【0039】なお、本発明によるエネルギーサブトラク
ション方法を、コンピュータに実行させるためのプログ
ラムとしてコンピュータ読取り可能な記録媒体に記録し
て提供してもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、まず、放射線画像間に
おける放射線量の対数値の差または放射線量の比の対数
値と、これらの値を得た2つの放射線画像における平均
減弱係数との間には一定の関係があるという事実に鑑
み、対数値の差または比の対数値に基づいて、対数値の
差または比の対数値を得た2つの放射線画像についての
平均減弱係数が求められる。ここで、平均減弱係数は、
複数の放射線画像から対数値の差または比の対数を求め
る2つの放射線画像を選択する組み合わせ毎に、全ての
放射線画像について設定される。そして、全ての放射線
画像について設定された平均減弱係数の各放射線画像毎
の平均値が各画素毎に算出され、さらに、この平均値の
代表値をエネルギーサブトラクション処理を行う2つの
画像信号に応じて求め、この代表値を所定の重み付け係
数としてエネルギーサブトラクション処理が行われる。
【0041】したがって、設定された所定の重み付け係
数を各画像信号に乗じて減算を行うことにより、被写体
に含まれる構造物の厚さに拘わらず、不要な構造物を略
完全に除去することができ、その結果、特定構造物が適
切に抽出された画像を表す差信号を得ることができる。
【0042】また、平均減弱係数は厳密にはノイズや散
乱線の影響により、真の値からずれているものである
が、本発明は各放射線画像毎に複数の平均減弱係数を求
め、この平均値の代表値を用いてエネルギーサブトラク
ション処理を行っているため、比較的真の値に近い平均
減弱係数を用いてエネルギーサブトラクション処理を行
うことができ、これにより、特定構造物をより精度よく
抽出することができる。
【0043】さらに、放射線量の対数値の差または比の
対数値と所定の重み付け係数との関係を表すテーブルま
たは関数を予め求めておくことにより、このテーブルま
たは関数を参照すれば平均減弱係数を簡易に設定するこ
とができる。したがって、差信号の算出を効率よく行う
ことができる。
【0044】さらにまた、撮影条件に応じた複数のテー
ブルまたは関数を用意し、撮影条件に応じてこれらのテ
ーブルまたは関数を切り替えて平均減弱係数を設定する
ことにより、撮影条件に拘わらず、特定構造物を適切に
抽出することができることとなる。
【0045】また、平均減弱係数の真の値からのずれは
正規分布にしたがっていると考えられることから、平均
減弱係数の標準偏差に基づいて平均減弱係数を重み付け
して平均値を算出することにより、所定の重み付け係数
を精度よく設定することができる。
【0046】さらに、散乱線が多く含まれる放射線画像
から得た平均減弱係数は、散乱線の影響により真の値か
らのずれが大きい。したがって、標準偏差に基づいて重
み付けをする際の重み付けを小さくすることにより、散
乱線を原因として真の値からのずれの大きい平均減弱係
数の影響を小さくすることができ、これにより一層精度
よく所定の重み付け係数を設定することができる。
【0047】また、被写体の厚さが大きいほど放射線量
が小さくなり、散乱線の量が多くなる。したがって、標
準偏差に基づいて重み付けする際の重み付け係数を、放
射線量が小さいほど小さくすることにより、散乱線の影
響をより一層低減することができる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
形態について説明する。
【0049】図1は3枚の蓄積性蛍光体シートIP1,
IP2,IP3に、同一の被写体1を透過した放射線2
を、それぞれエネルギーを変えて照射するいわゆる1シ
ョットエネルギーサブトラクションを行うための撮影装
置を示す図である。図1に示すように、放射線源3に近
い方に第1の蓄積性蛍光体シートIP1を配置し、それ
と若干の距離を置いて第2の蓄積性蛍光体シートIP2
を配置し、さらに第2の蓄積性蛍光体シートIP2と若
干の距離を置いて第3の蓄積性蛍光体シートIP3を配
置する。さらに各シートIP1,IP2,IP3の間
に、銅板からなる放射線エネルギー変換用フィルタ5
A,5Bをそれぞれ配置して、放射線源3を駆動させ
る。これにより、第1の蓄積性蛍光体シートIP1に
は、いわゆる軟線も含む低圧の放射線2により、第2の
蓄積性蛍光体シートIP2には、軟線が除かれた中圧の
放射線2により、第3の蓄積性蛍光体シートIP3には
さらに軟線が除かれた高圧の放射線2により被写体1の
放射線画像が蓄積記録される。このとき蓄積性蛍光体シ
ートIP1,IP2,IP3間において被写体1の位置
関係は同じとする。これにより、3枚の蓄積性蛍光体シ
ートIP1,IP2,IP3には、被写体1の少なくと
も一部の画像情報が互いに異なる放射線画像が蓄積記録
される。
【0050】図2は本発明の第1の実施形態によるエネ
ルギーサブトラクション装置を適用した放射線画像読取
装置の構成を示す概略図である。上述したように放射線
画像が蓄積記録されたシートIP1,IP2,IP3の
うち、まず蓄積性蛍光体シートIP1をエンドレスベル
ト9により矢印Yの方向に移動させながら、レーザ光源
10からのレーザ光(励起光)11を走査ミラー12に
よって偏向させ、シートIP1上をX方向に主走査させ
る。この励起光走査により蓄積性蛍光体シートIP1か
らは、蓄積記録されている放射線画像情報に応じた光量
の輝尽発光光13が発散する。輝尽発光光13は、透明
なアクリル板を成形して作られた光ガイド14の一端面
からこの光ガイド14の内部に入射し、その中を全反射
を繰返しながら進行して、フォトマルチプライヤ(光電
子増倍管)15に受光される。このフォトマルチプライ
ヤ15からは、輝尽発光光13の発光量に対応した、つ
まり上記画像情報を示すアナログの出力信号Q1が出力
される。
【0051】この出力信号Q1は対数変換器16により
対数変換され、次いでA/D変換器17に入力されて、
デジタルの画像信号S1に変換される。次に、全く同様
にして、他の2枚の蓄積性蛍光体シートIP2,IP3
に記録された画像情報が読み出されて出力信号Q2,Q
3が得られ、出力信号Q2,Q3が対数変換器16によ
り対数変換され、さらにA/D変換器17においてデジ
タルの画像信号S2,S3に変換される。
【0052】画像信号S1,S2,S3はサブトラクシ
ョン手段18に入力され、ここでエネルギーサブトラク
ション処理が行われて被写体中の軟部および骨部の放射
線画像を表す差信号SS,SBが得られる。このエネルギ
ーサブトラクション処理を行う際の画像信号S1,S
2,S3に対する重み付け係数は、記憶手段20に記憶
されたテーブルTを参照して設定手段19において設定
される。以下、この重み付け係数の設定について説明す
る。
【0053】図3は、設定手段19の構成および設定手
段19において行われる処理を模式的に示す図である。
図3に示すように、設定手段19は、後述するように平
均減弱係数を算出する平均減弱係数算出手段19Aと、
平均減弱係数算出手段19Aにおいて算出された平均減
弱係数を加重平均して、サブトラクション手段18にお
いて行われるエネルギーサブトラクション処理のための
重み付け係数を求める加重平均手段19Bとを備える。
【0054】まず、サブトラクション手段18において
は、画像信号S1と画像信号S2、画像信号S1と画像
信号S3、または画像信号S2と画像信号S3のいずれ
かの画像信号の組み合わせに対してエネルギーサブトラ
クション処理が施される。例えば、画像信号S1と画像
信号S2との組み合わせを用いた場合には、下記の式
(5)、(6)に示すようにエネルギーサブトラクショ
ン処理が行われ、軟部のみが抽出された軟部画像を表す
差信号SSおよび骨部のみが抽出された骨部画像を表す
差信号SBが得られる。
【0055】
【数4】 上記式(5)、(6)においては、画像信号S1,S2
に乗算される平均減弱係数が重み付け係数となる。
【0056】ここで、物質は放射線エネルギーに依存し
た放射線減弱係数を有する。一方、被写体に照射された
放射線が単色ではなく、あるエネルギー範囲に分布して
いる場合、蓄積性蛍光体シートIP1,IP2,IP3
に照射される放射線のエネルギー分布が、被写体に含ま
れる物質(骨部、軟部)の厚さに依存して変化するビー
ムハードニングという現象が生じる。そこで、本実施形
態においては、物質の放射線減弱係数を検出された、す
なわち蓄積性蛍光体シートに照射された放射線のエネル
ギー分布で重み付け平均したものを平均減弱係数と定義
する。したがって、平均減弱係数は物質の厚さに応じて
異なるものとなる。
【0057】ところで、平均減弱係数が放射線エネルギ
ーに対して滑らかに減少する特性を有する複数の物質
(例えば人体の骨部と軟部)については、各物質を透過
した放射線の放射線エネルギーと平均減弱係数との関係
を簡単な式で近似することができる。例えば、人体の骨
部および軟部のそれぞれについての放射線エネルギーと
平均減弱係数との間には図4(a)に示す関係がある。
ここで、骨部の平均減弱係数に対して定数pを乗算し、
さらに定数q(q>0)を加算することにより、図4
(b)および下記の式(7)に示すように軟部の平均減
弱係数を骨部の平均減弱係数を用いて近似的に表すこと
ができる。なお、本実施形態において、平均減弱係数の
添え字の「S」は軟部を、「B」は骨部を表すものとす
る。
【0058】
【数5】 逆に軟部の平均減弱係数に対して定数p′を乗算し、さ
らに定数q′(q>0)を加算することにより、下記の
式(8)に示すように骨部の平均減弱係数を軟部の平均
減弱係数を用いて近似的に表すことができる。
【0059】
【数6】 ここで、説明を容易にするためにシートIP1,IP2
のみを使用したと仮定する。このような仮定において、
放射線源3のエネルギー放射分布をS(E)、シートI
P1,IP2の放射線エネルギーに対する感度をD
(E)とすると、シートIP1,IP2に照射される放
射線のエネルギー分布I1(E),I2(E)は下記の
式(9)、(10)により表すことができる。
【0060】
【数7】 なお、式(10)におけるtCuは図1におけるフィルタ
5Aの厚さである。
【0061】式(9)、(10)において、A(E)=
S(E)D(E)、B(E)=S(E)exp[−μ
IP(E)tIP−μCu(E)tCu]D(E)と置換する
と、蓄積性蛍光体シートIP1,IP2に照射される放
射線量I1,I2は下記の式(11),(12)に示す
ものとなる。
【0062】
【数8】 なお、積分は放射線の全エネルギー域に対して行われる
ものである。
【0063】上述したように、平均減弱係数は物質の放
射線減弱係数を検出される放射線のエネルギー分布で重
み付け平均したものと定義される。したがって、シート
IP1における軟部および骨部の平均減弱係数は、下記
の式(13)、(14)により表される。
【0064】
【数9】 一方、シートIP2における軟部および骨部の平均減弱
係数は、下記の式(15)、(16)により表される。
【0065】
【数10】 上記式(7)の関係が成立するとき、上記式(11)、
(12)より、放射線量I1,I2の対数値ln(I
1),ln(I2)(以下対数線量とする)の差は下記
の式(17)に示すものとなる。
【0066】
【数11】 式(17)に示すように、tS,tBの2変数により表さ
れていた対数線量ln(I1),ln(I2)が、その
差ln(I1)−ln(I2)を求めることにより、p
S+tBという1変数で表されることが分かる。ここ
で、簡便のためt=ptS+tBとすると、式(17)は
下記の式(18)に書き換えることができる。
【0067】
【数12】 一方、シートIP1の平均減弱係数について考えると、
上記式(13)、(14)に式(7)の関係を適用して
整理することにより、式(13)、(14)を下記の式
(19)、(20)に書き換えることができる。
【0068】
【数13】 また、シートIP2の平均減弱係数について考えると、
上記式(15)、(16)に式(7)の関係を適用する
ことにより、式(15)、(16)を下記の式(2
1)、(22)に書き換えることができる。
【0069】
【数14】 シートIP1,IP2の放射線量IP1,IP2の差
は、物体の厚さが大きくなると小さくなることから、上
記式(18)はtに関する単調減少関数であると推測で
きる。また、図4に示すように、放射線エネルギーに対
して平均減弱係数が単調減少する場合、物体の厚さが大
きくなって物体を透過後の放射線が高圧側に偏ると平均
減弱係数も減少するため、上記式(19)〜(22)も
tに関する単調減少関数であると推測できる。ここで、
ある変数を媒介として単調減少する関数の値は1対1に
対応する。したがって、上記式(18)と式(19)〜
(22)とは双方がtを媒介として単調減少することか
ら、1対1に対応する。よって、対数線量差と平均減弱
係数との間には下記の式(23)〜(26)に示すよう
に、ある関数FS,FB,FS′,FB′を介在した関係が
成立することとなる。
【0070】
【数15】 したがって、上記関数FS,FB,FS′,FB′を予め実
験的に求めておけば、対数線量差に基づいて平均減弱係
数を求めることができることとなる。図5は実験的に軟
部および骨部の厚さを種々変化させた際のシートIP
1,IP2に照射される放射線の対数線量差とシートI
P1における平均減弱係数とのプロット結果を示す図で
ある。図5に示すように、対数線量差と平均減弱係数と
はある関数により表される曲線上に位置することが分か
る。
【0071】なお、平均減弱係数は各シートIP1,I
P2,IP3毎に骨部および軟部について求められる
が、簡便のため各シートIP1,IP2,IP3の平均
減弱係数をμ(IP1),μ(IP2),μ(IP3)
(それぞれ骨部および軟部の平均減弱係数を含む)と表
すと、上述したようにシートIP1,IP2の対数線量
差からμ(IP1),μ(IP2)が求められ、同様に
シートIP1,IP3の対数線量差からμ(IP1),
μ(IP3)が、シートIP2,IP3の対数線量差か
らμ(IP2),μ(IP3)が求められる。したがっ
て、シートIP1についての平均減弱係数μ(IP1)
は、シートIP1,IP2およびシートIP1,IP3
の対数線量差から、シートIP2についての平均減弱係
数μ(IP2)は、シートIP1,IP2およびシート
IP2,IP3の対数線量差から、シートIP3につい
ての平均減弱係数μ(IP3)は、シートIP1,IP
3およびシートIP2,IP3の対数線量差からそれぞ
れ求められることとなる。
【0072】ここで、シートIP1,IP2の対数線量
差およびシートIP1,IP3の対数線量差とシートI
P1の平均減弱係数μ(IP1)との間に下記の式(2
7)、(28)に示す関係が存在すると仮定する。
【0073】
【数16】 但し、I3:シートIP3の放射線量F:ln(I1)
−ln(I2)とμ(IP1)との関係を表す関数G:
ln(I1)−ln(I3)とμ(IP1)との関係を
表す関数式(27)、(28)をそれぞれln(I1)
−ln(I2)、ln(I1)−ln(I3)ついて解
くと、下記の式(29)、(30)に示すものとなる。
【0074】
【数17】 但し、F-1:Fの逆関数 G-1:Gの逆関数 式(29)、(30)の差(−式(29)+式(3
0))を求めると、下記の式(31)となる。
【0075】
【数18】 式(31)において、−F-1+G-1は関数であり、さら
に関数−F-1+G-1の逆関数(−F-1+G-1-1を用い
ると、
【数19】 となる。式(32)より、シートIP1の平均減弱係数
μ(IP1)は、シートIP2,IP3の対数線量差l
n(I2)−ln(I3)からも求めることができるこ
とが分かる。
【0076】同様に、シートIP2の平均減弱係数μ
(IP2)は、シートIP1,IP3の対数線量差ln
(I1)−ln(I3)からも求めることができ、シー
トIP3の平均減弱係数μ(IP3)は、シートIP
1,IP2の対数線量差ln(I1)−ln(I2)か
らも求めることができる。したがって、シートIP1,
IP2,IP3の対数線量差についてのいずれの組み合
わせからも全てのシートIP1,IP2,IP3の平均
減弱係数μ(IP1),μ(IP2),μ(IP3)を
求めることができる。図6は本出願人により実験的に求
められた各シートIP1,IP2,IP3の対数線量差
とある蓄積性蛍光体シートについての平均減弱係数との
関係を示す図である。図6に示すように、いずれの対数
線量差からも平均減弱係数が求められることが分かる。
【0077】なお、以下対数線量差ln(I1)−ln
(I2)に基づいて求められるシートIP1,IP2,
IP3についての平均減弱係数を、それぞれμ1(IP
1),μ1(IP2),μ1(IP3)、対数線量差ln
(I1)−ln(I3)に基づいて求められるシートI
P1,IP2,IP3についての平均減弱係数を、それ
ぞれμ2(IP1),μ2(IP2),μ2(IP3)、
対数線量差ln(I2)−ln(I3)に基づいて求め
られるシートIP1,IP2,IP3についての平均減
弱係数を、それぞれμ3(IP1),μ3(IP2),μ
3(IP3)とする。
【0078】以上から、本実施形態においては、3枚の
シートIP1,IP2,IP3についての対数線量差l
n(I1)−ln(I2)、ln(I1)−ln(I
3)およびln(I2)−(I3)毎に、対数線量差と
全てのシートIP1,IP2,IP3についての平均減
弱係数μk(IP1),μk(IP2),μk(IP3)
(k=1〜3)との関係テーブルTをとして予め求めて
おいてこれを記憶手段20に記憶しておくことにより、
このテーブルTを参照して、平均減弱係数μk(IP
1),μk(IP2),μk(IP3)(k=1〜3)を
求めることができる。
【0079】なお、本実施形態において、μk(IP
1),μk(IP2),μk(IP3)(k=1〜3)に
はそれぞれ骨部および軟部の平均減弱係数が含まれる。
したがって、上記テーブルTは、対数線量差の組み合わ
せ(3)×シートの数(3)×構造物の数(2)=18
種類用意されて記憶手段20に記憶されてなる。
【0080】一方、シートIP1,IP2,IP3に照
射される放射線は、放射線自体に含まれる量子ノイズや
被写体を透過したことによる散乱線が含まれるため、上
記対数線量差は真の値、すなわち、全くノイズ等のない
状況での対数線量差からずれていると考えられる。した
がって、図7に示すように、平均減弱係数も真の値から
ずれていると考えられる。また、この対数線量差および
平均減弱係数の真の値からのずれは正規分布にしたがっ
ていると考えられる。ここで、対数線量差と平均減弱係
数との関係が図7に示すようにある関数Fにより表され
るとすると、平均減弱係数の正規分布は対数線量差の正
規分布および関数Fの傾きに依存して変化することとな
る。
【0081】ここで、簡便のため対数線量差ln(I
1)−ln(I2)=Ia、ln(I1)−ln(I
3)=Ib、ln(I2)−ln(I3)=Icとし、
さらに各対数線量差Ia,Ib,Icにより求められる
シートIP1の平均減弱係数をそれぞれμ1(IP
1),μ2(IP1),μ3(IP1)、対数線量差I
a,Ib,Icと平均減弱係数をμ1(IP1),μ
2(IP1),μ3(IP1)との関係を表す関数をそれ
ぞれF1-1,F1-2,F1-3、対数線量差Ia,Ib,I
cの標準偏差をそれぞれσa,σb,σcとすると、対
数線量差Ia,Ib,Icから求められる平均減弱係数
μ1(IP1),μ2(IP1),μ3(IP1)の標準
偏差σμ1(IP1),σμ2(IP1),σμ3(IP
1)は下記の式(33)〜(35)により表される。
【0082】
【数20】 そして、求められた平均減弱係数μ1(IP1),μ
2(IP1),μ3(IP1)が真の平均減弱係数μ
T(IP1)(以下簡便のためμT1とする)となる確率
1-1(μT1),p1-2(μT1),p1-3(μT1)は、下
記の式(36)〜(38)により表される。
【0083】
【数21】 ここで、真の平均減弱係数μT1を、p1-1(μT1)・p
1-2(μT1)・p1-3(μT1)が最大値となる場合のμT1
であるとして求めることとすると、p1-1(μT 1)・p
1-2(μT1)・p1-3(μT1)が最大値となる条件は、下
記の式(39)に示すように、式(36)〜(38)に
おけるexp()の加算値の絶対値が最小となることであ
る。
【0084】
【数22】 簡単のため、
【数23】 とすると、真の平均減弱係数μT1は、下記の式(43)
に示すものとなる。
【0085】
【数24】 したがって、シートIP1についてみると、シートIP
1,IP2,IP3について求められたシートIP1の
平均減弱係数μ1(IP1),μ2(IP1),μ3(I
P1)を、平均減弱係数の標準偏差に基づいて求められ
る係数A1-1,A 1-2,A1-3により加重平均することに
より、真の値に最も近い平均減弱係数μT1を求めること
ができる。
【0086】同様に、シートIP1,IP2,IP3に
ついて求められたシートIP2の平均減弱係数μ1(I
P2),μ2(IP2),μ3(IP2)を、平均減弱係
数の標準偏差により定められる係数(A2-1,A2-2,A
2-3とする)により下記の式(44)に示すように加重
平均することにより、真の値に最も近い平均減弱係数μ
T2を求めることができる。また、シートIP1,IP
2,IP3について求められたシートIP3の平均減弱
係数μ1(IP3),μ2(IP3),μ3(IP3)
を、平均減弱係数の標準偏差により定められる係数(A
3-1,A3-2,A3-3とする)により下記の式(45)に
示すように加重平均することにより、真の値に最も近い
平均減弱係数μT3を求めることができる。
【0087】
【数25】 したがって、上記テーブルTおよび対数線量差ln(I
1)−ln(I2)、ln(I1)−ln(I3)、l
n(I2)−(I3)の標準偏差に基づいて、平均減弱
係数μk(IP1),μk(IP2),μk(IP3)
(k=1〜3、骨部および軟部を含む)の標準偏差を求
め、これに基づいて上記加重平均のための係数Ak-1
k-2,Ak-3(k=1〜3)求め、これを記憶手段20
に記憶しておく。そして、上述したように、平均減弱係
数算出手段19Aにおいて、各シートIP1,IP2,
IP3についての平均減弱係数μk(IP1),μk(I
P2),μk(IP3)を求め、加重平均手段19Bに
おいて、これらを平均減弱係数μk(IP1),μk(I
P2),μk(IP3)の標準偏差から求められた係数
k-1,Ak-2,Ak-3により加重平均することにより、
真の平均減弱係数μT(IP1),μT(IP2),μT
(IP3)を求めることができる。なお、正確には、真
の平均減弱係数μT(IP1),μT(IP2),μ
T(IP3)には、軟部および骨部それぞれについての
平均減弱係数
【数26】 サブトラクション手段18においては、画像信号S1と
画像信号S2、画像信号S1と画像信号S3、または画
像信号S2と画像信号S3のいずれかの画像信号の組み
合わせに対してエネルギーサブトラクション処理が施さ
れる。画像信号S1と画像信号S2を用いた場合は、上
記式(5)、(6)により、画像信号S1と画像信号S
3を用いた場合には、下記の式(46)、(47)によ
り、画像信号S2と画像信号S3を用いた場合には、下
記の式(48)、(49)によりエネルギーサブトラク
ション処理が行われる。
【0088】
【数27】
【数28】 なお、エネルギーサブトラクション処理を行う画像信号
の組み合わせは予め選択しておけばよい。
【0089】また、シートIP1,IP2,1P3の個
々の画素位置における放射線量は直接検出することはで
きない。一方、シートIP1,IP2,IP3から得ら
れる画像信号S1,S2,S3の信号値は放射線量が多
いほどその値が大きくなることから、画像信号S1,S
2,S3と放射線郎I1,I2,I3とは互いに対応付
けることができる。したがって、本実施形態では対数変
換されかつA/D変換された画像信号S1,S2,S3
を放射線量I1,I2,I3として使用する。ここで、
画像信号S1,S2,S3は対数変換されているため、
画像信号S1,S2,S3の差信号S1−S2、S1−
S3,S2−S3は、それぞれ対数線量差ln(I1)
−ln(I2)、ln(I1)−ln(I3)、ln
(I2)−ln(I3)に対応するものとなる。したが
って、テーブルTは、差信号S1−S2、S1−S3,
S2−S3と平均減弱係数との関係を表すものとして記
憶手段20に記憶されている。
【0090】次いで、本実施形態の動作について説明す
る。図8は本実施形態の動作を示すフローチャートであ
る。シートIP1,IP2,IP3から読み出された出
力信号Q1,Q2,Q3は対数変換器16において対数
変換され(ステップS1)、A/D変換器17において
A/D変換されてデジタルの画像信号S1,S2,S3
が得られる(ステップS2)。画像信号S1,S2,S
3は設定手段19の平均減弱係数算出手段19Aに入力
され、ここで、上述したように対数線量差ln(I1)
−ln(I2)、ln(I1)−ln(I3)、ln
(I2)−ln(I3)に対応する差信号S1−S2、
S1−S3,S2−S3が相対応する画素毎に算出さ
れ、この差信号S1−S2、S1−S3,S2−S3に
基づいてテーブルTを参照して、差信号S1−S2、S
1−S3,S2−S3毎に、シートIP1、IP2、I
P3のそれぞれについての軟部および骨部の平均減弱係
数が算出される(ステップS3)。
【0091】そして、加重平均手段19Bにおいて、差
信号S1−S2、S1−S3,S2−S3毎に求められ
た平均減弱係数の加重平均値が、シートIP1、IP
2、IP3毎に求められ、これが重み付け係数として設
定される(ステップS4)。重み付け係数はサブトラク
ション手段18に入力され、この重み付け係数により画
像信号(ここでは画像信号S1,S2についてエネルギ
ーサブトラクション処理を行うものとする)を重み付け
て上記式(5)、(6)に示す演算を行って、被写体中
の軟部および骨部の放射線画像を表す差信号SS,SB
得(ステップS5)、処理を終了する。得られたSS
Bは、不図示の再生手段(プリンタ、CRTなど)に
おいて再生され、診断に供される。
【0092】このように本実施形態においては、シート
IP1,IP2,IP3における放射線量の対数値の差
すなわち対数線量差と平均減弱係数との間には一定の関
係があるという事実に鑑み、対数線量差ln(I1)−
ln(I2)、ln(I1)−ln(I3)およびln
(I2)−(I3)に基づいて、対数線量差を得た2つ
の放射線画像の全ての組み合わせについて、平均減弱係
数μk(IP1),μk(IP2),μk(IP3)(k
=1〜3)を求める。そして、平均減弱係数μk(IP
1),μk(IP2),μk(IP3)の各シートIP
1,IP2,IP3毎の加重平均値を求め、これをエネ
ルギーサブトラクション処理を行う際の重み付け係数と
したものである。
【0093】したがって、求められた加重平均値を各画
像信号に対する重み付け係数として用いてエネルギーサ
ブトラクション処理を行うことにより、被写体に含まれ
る軟部および骨部の厚さに拘わらず、軟部および骨部が
適切に抽出された画像を表す差信号SS,SBを得ること
ができる。
【0094】また、上記第1の実施形態においては、対
数線量差と平均減弱係数との関係を表すテーブルTを予
め求めているため、重み付け係数を簡易に設定すること
ができ、これにより、差信号SS,SBの算出を効率よく
行うことができる。
【0095】また、平均減弱係数は厳密にはノイズや散
乱線の影響により、真の値からずれているものである
が、本実施形態ではシートIP1,IP2,IP3毎に
複数の平均減弱係数μk(IP1),μk(IP2),μ
k(IP3)を求め、これらを平均減弱係数μk(IP
1),μk(IP2),μk(IP3)の標準偏差に基づ
いて加重平均し、この加重平均値を重み付け係数として
設定しているため、比較的真の値に近い平均減弱係数を
用いてエネルギーサブトラクション処理を行うことがで
き、これにより、被写体中の軟部および骨部をより精度
よく抽出することができる。
【0096】なお、上記第1の実施形態においては、3
枚の蓄積性蛍光体シートIP1,IP2,IP3を用い
て撮影を行い、各シートIP1,IP2,IP3から得
られた画像信号S1,S2,S3のうちいずれか2つの
画像信号を用いてエネルギーサブトラクション処理を行
っているが、図9に示すように、2枚のシートIP1,
IP3を使用し、各シートIP1,IP3の間に放射線
エネルギー変換用フィルタ5介在させて撮影を行い、シ
ートIP1については、例えば特開昭55-87970号に記載
された両面読取りを行って2つの画像信号S1,S2を
得るとともに、これらを平均して平均信号Smを得、加
算信号SmとシートIP3から得られた画像信号S3と
を用いてエネルギーサブトラクション処理を行うように
してもよい。以下これを第2の実施形態として説明す
る。
【0097】図10は本発明の第2の実施形態によるエ
ネルギーサブトラクション装置を適用した両面読取りを
行う放射線画像読取装置の構成を示す図である。図10
に示すようにこの放射線画像読取装置は、蓄積性蛍光体
シートIP1,IP3を載置して矢印Y方向に搬送する
エンドレスベルト9a,9bが配設され、エンドレスベ
ルト9a,9bの上方には、レーザ光11を発するレー
ザ光源10および走査ミラー12が配されている。さら
に、レーザ光11が走査される位置(走査位置)の上方
には、そのレーザ光11の走査により発せられる輝尽発
光光を上方より集光する光ガイド14aが走査位置に近
接して配置され、走査位置の下方には、輝尽発光光を下
方より集光する光ガイド14bがシートIP1と垂直に
配置されている。各光ガイド14a,14bは、それぞ
れ輝尽発光光を光電的に検出するフォトマルチプライヤ
15a,15bが接続されている。このフォトマルチプ
ライヤ15a,15bは対数増幅器16a,16bに接
続され、さらにこの対数増幅器16a,16bは、A/
D変換器17a,17bに接続されている。
【0098】この放射線画像読取装置においては、以下
のようにして放射線画像の読取りが行われる。被写体の
放射線画像が蓄積記録された蓄積性蛍光体シートIP1
をエンドレスベルト9a,9bにより矢印Yの方向に移
動させながら、レーザ光源10からのレーザ光11を走
査ミラー12によって偏向させ、シートIP1上をX方
向に主走査させる。このレーザ光11が照射されたシー
トIP1の箇所からは、蓄積性蛍光体シートIP1に蓄
積記録されている放射線画像情報に応じた光量の輝尽発
光光13a,13b(ここで、輝尽発光光13a,13
bはそれぞれシートIP1の上方(表面)、下方(裏
面)から発散されたものを示す)が発散される。輝尽発
光光13aは、光ガイド14aの一端面からこの光ガイ
ド14aの内部に入射し、その中を全反射を繰返しなが
ら進行して、フォトマルチプライヤ15aに受光され
る。このフォトマルチプライヤ15aからは、輝尽発光
光13aの発光量に対応した、つまり上記画像情報を示
すアナログの出力信号Q1が出力される。
【0099】一方、輝尽発光光13bは、光ガイド14
bの一端面からこの光ガイド14bの内部に入射し、そ
の中を全反射を繰返しながら進行して、フォトマルチプ
ライヤ15bに受光される。このフォトマルチプライヤ
15bからは、輝尽発光光13bの発光量に対応した、
つまり上記画像情報を示す出力信号Q2が出力される。
【0100】これらの出力信号Q1,Q2は対数変換器
16a,16bにより対数変換され、次いでA/D変換
器17a,17bに入力されて、デジタルの画像信号S
1,S2に変換される。
【0101】一方、蓄積性蛍光体シートIP3について
も、シートIP1と同様に放射線画像の読取りが行われ
るが、レーザ光11の走査によりシートIP3の表面か
ら発せられる輝尽発光光13aのみを光ガイド14aお
よびフォトマルチプライヤ15aにより検出して出力信
号Q3を得、これを対数変換器16aにより対数変換
し、A/D変換器17aによりA/D変換してデジタル
の画像信号S3を得る。
【0102】画像信号S1,S2,S3は設定手段19
に入力され、ここで、第1の実施形態と同様に、記憶手
段20に記憶されたテーブルTを参照してシートIP
1,IP3についての平均減弱係数が求められ、さらに
加重平均されてサブトラクション手段18においてエネ
ルギーサブトラクション処理を行う際の重み付け係数が
設定される。
【0103】ここで、第2の実施形態においては、シー
トIP1から2つの画像信号S1,S2を得ている。こ
のため、シートIP1については、2種類の平均減弱係
数すなわち、シートIP1の表面から得られる放射線画
像および裏面から得られる放射線画像についての平均減
弱係数が求められる。具体的には、シートIP1の表面
に照射される放射線量をI1、裏面に照射される放射線
量をI2、シートIP3に照射される放射線量をI3と
して対数線量差を求め、シートIP1の表面を第1の実
施形態におけるシートIP1、シートIP1の裏面を第
1の実施形態におけるシートIP2と対応付けることに
より、上記第1の実施形態と同様に平均減弱係数を求め
ることができる。なお、記憶手段20には、各対数線量
差毎に、各対数線量差とシートIP1表面、シートIP
1裏面およびシートIP3についての平均減弱係数との
関係を表すテーブルTが記憶されることとなる。
【0104】これにより、シートIP1表面、シートI
P裏面、シートIP3についての平均減弱係数が各対数
線量差毎に求められ、上記第1の実施形態と同様に、こ
れら平均減弱係数の加重平均を求めることにより、シー
トIP1表面、シートIP1裏面およびシートIP3に
ついての真の平均減弱係数μT(IP1表面),μT(I
P1裏面),μT(IP3)(軟部および骨部を含む)
が求められる。
【0105】ここで、第2の実施形態においては、サブ
トラクション手段18において、シートIP1の表面か
ら得られた画像信号S1と、シートIP1の裏面から得
られた画像信号S2との平均値である平均画像信号Sm
が求められ、平均画像信号Smと画像信号S3とを用い
てエネルギーサブトラクション処理が行われる。したが
って、設定手段19においては、平均減弱係数μT(I
P1表面)とμT(IP1裏面)との平均値を平均減弱
係数μTm(IP1)として求め、この平均減弱係数μTm
(IP1)を平均画像信号Smについての重み付け係数
として用いる。なお、正確には平均減弱係数μTm(IP
1)には、軟部および骨部それぞれについての平均減弱
係数
【数29】 サブトラクション手段18においては、平均画像信号S
mと画像信号S3に対して、下記の式(50)、(5
1)に示すようにエネルギーサブトラクション処理が施
される。
【0106】
【数30】 このように、1枚のシートIP1の両面から得られた画
像信号S1,S2の平均値画像信号Smを求め、この平
均画像信号SmとIP3から得られた画像信号S3とに
対してエネルギーサブトラクション処理を行う場合に
も、第1の実施形態と同様にして平均減弱係数を求める
ことができる。したがって、被写体に含まれる軟部およ
び骨部の厚さに拘わらず、軟部および骨部が適切に抽出
された画像を表す差信号SS,SBを得ることができる。
【0107】なお、上記第2の実施形態においては、1
つのレーザ光源10から発生せられたレーザ光11によ
り蓄積性蛍光体シートIP1を走査しているが、これに
限定されるものではなく、シートIP1の表面側および
裏面側の双方にレーザ光および走査ミラーを設け、蓄積
性蛍光体シートIP1の両面にレーザ光を走査して輝尽
発光光を読み取って2つの画像信号S1,S2を得るよ
うにしてもよい。
【0108】また、上記第1および第2の実施形態にお
いては、加重平均手段19Bにおいて、シートIP1,
IP2,IP3について求められた平均減弱係数μ
k(IPk2),μk(IPk),μk(IPk)(k=
1〜3)を、平均減弱係数の標準偏差により定められる
係数Ak-1,Ak-2,Ak-3により加重平均して真の平均
減弱係数を求めているが、被写体に近い位置にあるシー
トIP1から得られた画像信号S1には多くの散乱線が
含まれているため、シートIP1についての真の平均減
弱係数μT(IP1)は、真の値からの誤差が大きいも
のとなる。したがって、シートIP1について考える
と、上記式(43)により真の平均減弱係数を算出する
際に、係数A1-1,A1-2に係数α(<1)を乗算して、
シートIP1に照射される放射線量に基づいて算出され
た平均減弱係数μ1(IP1),μ2(IP1)に対する
重み付けを小さくすることにより、散乱線を原因として
真の値からのずれの大きい平均減弱係数の影響を小さく
することができ、これにより一層精度よく重み付け係数
を設定することができる。
【0109】一方、被写体はその厚さが大きいほど放射
線量が小さくなり、散乱線の量が多くなる。したがっ
て、シートIP1について考えると、上記式(43)に
より真の平均減弱係数を算出する際に、係数A1-1,A
1-2に図11に示すように放射線量が少ないほど値が小
さくなる関数fを乗算して、シートIP1に照射される
放射線量に基づいて算出された平均減弱係数μ1(IP
1),μ2(IP1)に対する重み付けを放射線量すな
わち被写体の厚さに応じて小さくすることが好ましい。
【0110】これにより、散乱線の影響を小さくするこ
とができ、これによりさらに精度よく所定の重み付け係
数を設定することができる。
【0111】なお、加重平均を行うことなく、シートI
P1,IP2,IP3について求められた平均減弱係数
μk(IPk2),μk(IPk),μk(IPk)の単
純な平均値を求め、これを真の平均減弱係数として用い
てもよい。
【0112】なお、上記第1および第2の実施形態にお
いては、放射線量I1,I2,I3間の対数線量差ln
(I1)−ln(I2)等に基づいて平均減弱係数を設
定しているが、lnI1−lnI2=ln(I1/I
2)の関係があることから、放射線量I1,I2,I3
間の比I1/I2,I1/I3,I2/I3の対数値l
n(I1/I2),ln(I1/I3),ln(I2/
I3)に基づいて平均減弱係数を設定してもよい。
【0113】また、上記第1および第2の実施形態にお
いては、対数線量差と平均減弱係数との関係をテーブル
Tとして求めているが、上記対数線量差と平均減弱係数
との関係を表す関数を記憶手段20に記憶しておき、対
数線量差ln(I1)−ln(I2)等から各関数を用
いて平均減弱係数を算出するようにしてもよい。
【0114】ここで、対数線量差と平均減弱係数との関
係は、撮影時に使用する放射線源3の電圧、放射線源3
の種類、シートIP1,IP2,IP3の感度等の撮影
条件に応じて異なるものとなる。したがって、図12に
示す本発明の第3の実施形態によるエネルギーサブトラ
クション装置を適用した放射線画像読取装置のように、
種々の撮影条件に応じた複数のテーブルT1,T2,…
を予め用意して記憶手段20に記憶しておき、キーボー
ド、マウス等からなる入力手段21からの撮影条件の入
力を受け付け、入力された撮影条件に応じて、その撮影
条件に適したテーブルTを選択して平均減弱係数を設定
するようにしてもよい。
【0115】また、上記第1および第2の実施形態とし
ては蓄積性蛍光体シートIP1,IP2,IP3を放射
線検出手段として用いて画像信号S1,S2,S3を得
ているが、X線フイルム、半導体センサ等の他の放射線
検出手段を用いてもよい。
【0116】さらに、上記第1の実施形態においては、
1回の撮影により3つの画像信号S1,S2,S3を同
時に得るいわゆる1ショット法について説明したが、こ
れに限定されるものではなく、3枚以上の蓄積性蛍光体
シートにエネルギー分布が異なる3種類以上の放射線を
用いて撮影を行ういわゆる多数ショット法により得られ
た画像信号をエネルギーサブトラクション処理する場合
についても、本願発明を適用できるものである。
【0117】また、上記第1および第2の実施形態にお
いては、被写体を人体として、人体の軟部および骨部を
表す放射線画像を得るようにしているが、例えば工業製
品の製造分野においては、ある製品について耐久試験の
前後に撮影された放射線画像を表す画像信号に対してエ
ネルギーサブトラクション処理を行って、構造の変化を
検出することが行われてる。また、食品の製造分野にお
いては、正常な食品と出荷する食品の放射線画像を表す
画像信号に対してエネルギーサブトラクション処理を行
って、製造された食品の異物検査を行う場合がある。本
発明は、このように医療用途以外のエネルギーサブトラ
クション処理にも適用することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】蓄積性蛍光体シートへの放射線画像の記録を説
明するための図
【図2】本発明の第1の実施形態によるエネルギーサブ
トラクション装置を適用した放射線画像読取装置の構成
を示す概略図
【図3】設定手段の構成および設定手段において行われ
る処理を模式的に示す図
【図4】放射線エネルギーと平均減弱係数との関係を示
す図
【図5】対数線量差と平均減弱係数との関係を示す図
【図6】本出願人により実験的に求められた各シートI
P1,IP2,IP3の対数線量差とある蓄積性蛍光体
シートについての平均減弱係数との関係を示す図
【図7】対数線量差と平均減弱係数との関係を示す図
【図8】本実施形態の動作を示すフローチャート
【図9】蓄積性蛍光体シートへの放射線画像の記録を説
明するための図
【図10】本発明の第2の実施形態によるエネルギーサ
ブトラクション装置を適用した放射線画像読取装置の構
成を示す概略図
【図11】放射線量が少ないほど値が小さくなる関数f
を示す図
【図12】本発明の第3の実施形態によるエネルギーサ
ブトラクション装置を適用した放射線画像読取装置の構
成を示す概略図
【符号の説明】 1 被写体 2 放射線 3 放射線源 10 レーザ光源 11 レーザ光 12 走査ミラー 13 輝尽発光光 14 光ガイド 15 フォトマルチプライヤ 16 対数変換器 17 A/D変換器 18 サブトラクション手段 19 設定手段 19A 平均減弱係数設定手段 19B 加算平均手段 20 記憶手段 21 入力手段 IP1,IP2,IP3 蓄積性蛍光体シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06T 7/00 300 A61B 6/00 350S Fターム(参考) 2H013 AC06 4C093 AA01 AA28 CA50 EB05 FD01 FD02 FD03 FD12 FF34 5B057 AA07 BA03 BA29 CE09 CH09 DA08 5C024 AX11 AX17 CY50 DX04 GX09 HX29 HX30 5L096 BA06 BA13 CA04 EA35 EA39 FA19 FA32 GA08 GA53 LA04

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一被写体を透過したそれぞれエネル
    ギー分布が互いに異なる放射線により得られた、少なく
    とも一部の画像情報が互いに異なる3以上の複数の放射
    線画像を表す複数の画像信号を代表する2つの画像信号
    に対して、相対応する画素についての信号間で前記各画
    像信号に所定の重み付け係数を乗じて減算を行って、前
    記被写体の特定構造物の画像を表す差信号を得るエネル
    ギーサブトラクション方法において、 前記複数の放射線画像を得た際の各放射線画像間の各画
    素における放射線量の対数値の差、または該各放射線画
    像間の各画素における放射線量の比の対数値に基づい
    て、前記複数の放射線画像からの前記対数値の差または
    前記比の対数値を求める2つの放射線画像を選択する各
    組み合わせ毎に、全ての前記放射線画像における平均減
    弱係数を該各放射線画像の前記各画素毎に設定し、 前記全ての放射線画像について設定された平均減弱係数
    の前記各放射線画像毎の平均値を該各放射線画像の前記
    各画素毎に算出し、 前記代表する2つの画像信号により表される放射線画像
    に応じた前記平均値の代表値を、該2つの画像信号に対
    する前記所定の重み付け係数として設定することを特徴
    とするエネルギーサブトラクション方法。
  2. 【請求項2】 予め算出された前記対数値の差または
    前記比の対数値と前記平均減弱係数との関係を表すテー
    ブルまたは関数を参照して、前記平均減弱係数を設定す
    ることを特徴とする請求項1記載のエネルギーサブトラ
    クション方法。
  3. 【請求項3】 前記放射線画像を得る際の撮影条件に
    応じて設定された前記関係を表すテーブルまたは関数を
    複数用意し、前記複数の放射線画像を得た際の撮影条件
    に基づいて前記テーブルまたは関数の選択を受け付け、
    該選択されたテーブルまたは関数を参照して、前記平均
    減弱係数を設定することを特徴とする請求項2記載のエ
    ネルギーサブトラクション方法。
  4. 【請求項4】 前記平均減弱係数の標準偏差に基づい
    て、該平均減弱係数を重み付けして前記平均値を算出す
    ることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載
    のエネルギーサブトラクション方法。
  5. 【請求項5】 前記複数の放射線画像のうち、他の放
    射線画像と比較して散乱線が多く含まれる放射線画像に
    基づいて設定された平均減弱係数に対する重み付けを、
    前記他の放射線画像に基づいて設定された平均減弱係数
    に対する重み付けよりも小さくすることを特徴とする請
    求項4記載のエネルギーサブトラクション方法。
  6. 【請求項6】 前記散乱線が多く含まれる放射線画像
    について、前記放射線量が小さいほど、前記重み付けを
    小さくすることを特徴とする請求項5記載のエネルギー
    サブトラクション方法。
  7. 【請求項7】 同一被写体を透過したそれぞれエネル
    ギー分布が互いに異なる放射線により得られた、少なく
    とも一部の画像情報が互いに異なる3以上の複数の放射
    線画像を表す複数の画像信号を代表する2つの画像信号
    に対して、相対応する画素についての信号間で前記各画
    像信号に所定の重み付け係数を乗じて減算を行って、前
    記被写体の特定構造物の画像を表す差信号を得るエネル
    ギーサブトラクション装置において、 前記複数の放射線画像を得た際の各放射線画像間の各画
    素における放射線量の対数値の差、または該各放射線画
    像間の各画素における放射線量の比の対数値に基づい
    て、前記複数の放射線画像からの前記対数値の差または
    前記比の対数値を求める2つの放射線画像を選択する各
    組み合わせ毎に、全ての前記放射線画像における平均減
    弱係数を該各放射線画像の前記各画素毎に設定する平均
    減弱係数設定手段と、 前記全ての放射線画像について設定された平均減弱係数
    の前記各放射線画像毎の平均値を該各放射線画像の前記
    各画素毎に算出する平均値算出手段とを有し、 前記代表する2つの画像信号により表される放射線画像
    に応じた前記平均値の代表値を、該2つの画像信号に対
    する前記所定の重み付け係数として設定する設定手段を
    備えたことを特徴とするエネルギーサブトラクション装
    置。
  8. 【請求項8】 予め算出された前記対数値の差または
    前記比の対数値と前記平均減弱係数との関係を表すテー
    ブルまたは関数を記憶した記憶手段をさらに備え、 前記平均減弱係数設定手段は、該記憶手段に記憶された
    テーブルまたは関数を参照して、前記平均減弱係数を設
    定する手段であることを特徴とする請求項7記載のエネ
    ルギーサブトラクション装置。
  9. 【請求項9】 前記記憶手段は、前記放射線画像を得
    る際の撮影条件に応じて設定された前記関係を表すテー
    ブルまたは関数が複数記憶されてなり、 前記平均減弱係数設定手段は、前記放射線画像を得た際
    の撮影条件に基づいて前記テーブルまたは関数の選択を
    受け付け、該選択されたテーブルまたは関数を参照し
    て、前記平均減弱係数を設定する手段であることを特徴
    とする請求項8記載のエネルギーサブトラクション装
    置。
  10. 【請求項10】 前記平均値算出手段は、前記平均減
    弱係数の標準偏差に基づいて、該平均減弱係数を重み付
    けして前記平均値を算出する手段であることを特徴とす
    る請求項7から9のいずれか1項記載のエネルギーサブ
    トラクション装置。
  11. 【請求項11】 前記平均値算出手段は、前記複数の
    放射線画像のうち、他の放射線画像と比較して散乱線が
    多く含まれる放射線画像に基づいて設定された平均減弱
    係数に対する重み付けを、前記他の放射線画像に基づい
    て設定された平均減弱係数に対する重み付けよりも小さ
    くする手段であることを特徴とする請求項10記載のエ
    ネルギーサブトラクション装置。
  12. 【請求項12】 前記平均値算出手段は、前記散乱線
    が多く含まれる放射線画像について、前記放射線量が小
    さいほど、前記重み付けを小さくする手段であることを
    特徴とする請求項11記載のエネルギーサブトラクショ
    ン装置。
  13. 【請求項13】 同一被写体を透過したそれぞれエネ
    ルギー分布が互いに異なる放射線により得られた、少な
    くとも一部の画像情報が互いに異なる3以上の複数の放
    射線画像を表す複数の画像信号を代表する2つの画像信
    号に対して、相対応する画素についての信号間で前記各
    画像信号に所定の重み付け係数を乗じて減算を行って、
    前記被写体の特定構造物の画像を表す差信号を得るエネ
    ルギーサブトラクション方法をコンピュータに実行させ
    るためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能
    な記録媒体において、 前記プログラムは、前記複数の放射線画像を得た際の各
    放射線画像間の各画素における放射線量の対数値の差、
    または該各放射線画像間の各画素における放射線量の比
    の対数値に基づいて、前記複数の放射線画像からの前記
    対数値の差または前記比の対数値を求める2つの放射線
    画像を選択する各組み合わせ毎に、全ての前記放射線画
    像における平均減弱係数を該各放射線画像の前記各画素
    毎に設定する手順と、 前記全ての放射線画像について設定された平均減弱係数
    の前記各放射線画像毎の平均値を該各放射線画像の前記
    各画素毎に算出する手順と、 前記代表する2つの画像信号により表される放射線画像
    に応じた前記平均値の代表値を、該2つの画像信号に対
    する前記所定の重み付け係数として設定する手順とを有
    することを特徴とするコンピュータ読取り可能な記録媒
    体。
  14. 【請求項14】 前記平均減弱係数を設定する手順
    は、予め算出された前記対数値の差または前記比の対数
    値と前記平均減弱係数との関係を表すテーブルまたは関
    数を参照して、前記平均減弱係数を設定する手順である
    ことを特徴とする請求項13記載のコンピュータ読取り
    可能な記録媒体。
  15. 【請求項15】 前記放射線画像を得る際の撮影条件
    に応じて設定された前記関係を表すテーブルまたは関数
    を複数用意した場合、前記平均減弱係数を設定する手順
    は、前記複数の放射線画像を得た際の撮影条件に基づい
    て前記テーブルまたは関数の選択を受け付け、該選択さ
    れたテーブルまたは関数を参照して、前記平均減弱係数
    を設定する手順であることを特徴とする請求項14記載
    のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  16. 【請求項16】 前記平均値を算出する手順は、前記
    平均減弱係数の標準偏差に基づいて、該平均減弱係数を
    重み付けして前記平均値を算出する手順であることを特
    徴とする請求項13から15のいずれか1項記載のコン
    ピュータ読取り可能な記録媒体。
  17. 【請求項17】 前記平均値を算出する手順は、前記
    複数の放射線画像のうち、他の放射線画像と比較して散
    乱線が多く含まれる放射線画像に基づいて設定された平
    均減弱係数に対する重み付けを、前記他の放射線画像に
    基づいて設定された平均減弱係数に対する重み付けより
    も小さくして前記平均値を算出する手順であることを特
    徴とする請求項16記載のコンピュータ読取り可能な記
    録媒体。
  18. 【請求項18】 前記平均値を算出する手順は、前記
    散乱線が多く含まれる放射線画像について、前記放射線
    量が小さいほど、前記重み付けを小さくする手順を有す
    ることを特徴とする請求項17記載のコンピュータ読取
    り可能な記録媒体。
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