JP2002152228A - 情報処理装置および情報処理方法、記録媒体、並びに通信システムおよび通信方法 - Google Patents

情報処理装置および情報処理方法、記録媒体、並びに通信システムおよび通信方法

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JP2002152228A
JP2002152228A JP2000349052A JP2000349052A JP2002152228A JP 2002152228 A JP2002152228 A JP 2002152228A JP 2000349052 A JP2000349052 A JP 2000349052A JP 2000349052 A JP2000349052 A JP 2000349052A JP 2002152228 A JP2002152228 A JP 2002152228A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基地局のスループットの向上と、ユーザに対
する通信資源の公平な割り当ての両方を実現する。 【解決手段】 携帯端末61は、基地局62から受信し
た受信信号に基づいて、自身における受信品質を求め、
その受信品質を表す受信品質メッセージを生成して、基
地局62に送信する。一方、基地局62は、携帯端末6
1からの受信品質メッセージに基づいて、携帯端末61
についての受信品質の代表値としての平均値を演算し、
その平均値よりも、携帯端末61からの受信品質メッセ
ージが表す受信品質が大の場合に、携帯端末61に通信
資源を割り当てる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報処理装置およ
び情報処理方法、記録媒体、並びに通信システムおよび
通信方法に関し、特に、携帯電話システムにおいて、基
地局のスループットの向上と、ユーザに対する通信資源
の公平な割り当ての両方を実現することができるように
する情報処理装置および情報処理方法、記録媒体、並び
に通信システムおよび通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年においては、適応変調符号化通信方
式(以下、適宜、AMCS(Adaptive Modulation and Codin
g)通信方式ともいう)が注目されている。適応変調符号
化通信方式は、実データと、その実データに対する誤り
訂正符号との割合を表す符号化率、および多値変調度数
を、伝送路の品質に応じて変化させるもので、伝送路の
品質が良い場合には、雑音耐久特性を犠牲にして、デー
タの高速通信を可能とする。一方、伝送路の品質が悪い
場合には、データレートを犠牲にして、雑音耐久特性を
向上させる。
【0003】AMCS通信方式は、例えば、GSM(Global
Sytem for Mobile Communications)で用いられているE
GPRS(Enhanced General Packet Radio Service)
や、クアルコム(QUALCOMM)社が開発したHDR(High Da
ta Rate)等の無線通信システムに導入されている。さら
に、今後普及することが予測されるW-CDMA(Wide Band C
ode Division Multiple Access)方式においても、AMCS
通信方式の導入が予定されている。
【0004】図1は、AMCS通信方式を採用した、従来の
通信システム(システムとは、複数の装置が論理的に集
合した物をいい、各構成の装置が同一筐体中にあるか否
かは問わない)の一例の構成を示している。
【0005】携帯端末11乃至13は、例えば、携帯電話
機その他のPDA(Personal Digital Assistance)で構
成され、基地局2との間で、AMCS通信方式による無線通
信を行う。
【0006】ここで、以下、携帯端末11乃至13を、特
に区別する必要がない限り、携帯端末1と記述する。
【0007】基地局2は、自身がカバーしている範囲
(サービスエリア)内にある携帯端末1との間での、AM
CS通信方式による無線通信の制御を行い、即ち、携帯端
末1に対して、通信を行うための伝送帯域その他の通信
資源を割り当て、これにより、例えば、他の基地局(図
示せず)から送信されてくる他の携帯端末(図示せず)
からのデータや、インターネットのWWW(World Wide
Web)サーバからのWebページのデータ、メールサーバ
からのメール等を受信して、携帯端末1に送信する。あ
るいは、また、基地局2は、例えば、携帯端末1から送
信されてくるデータを受信して、他の基地局や、インタ
ーネット等の所定のネットワークに送信する。
【0008】携帯端末1と基地局2との間のAMCS通信
は、例えば、図2に示すようなやりとりが行われること
で実現される。
【0009】即ち、いま、携帯端末1から基地局2への
データ伝送を、「上り」というとともに、基地局2から
携帯端末1へのデータ伝送を、「下り」というものとす
る。
【0010】基地局2は、携帯端末1に対して、図2
(A)に示すように、例えば、所定のフレーム単位で、
適応変調符号化を行い、下りのあるチャンネルによっ
て、データを送信する。AMCS通信では、フレーム単位
で、符号化率や多値変調度数が変化するので、基地局2
は、携帯端末1に対して、図2(B)に示すように、固
定の符号化率と多値変調度数によって変調と符号化が行
われる他の下りのチャンネルによって、直前のフレーム
の符号化率と多値変調度数を表す送信パラメータを送信
する。携帯端末1は、この送信パラメータを受信するこ
とによって、次のフレームの符号化率と多値変調度数を
認識し、基地局2から送信されてくる直後のフレームの
復調および復号を行う。
【0011】基地局2は、上述のように、適応変調符号
化を行うが、この適応変調符号化は、携帯端末1におけ
る受信品質に基づいて行われる。
【0012】このため、携帯端末1は、基地局2から送
信されてくる信号の受信品質を求め、図2(C)に示す
ように、その受信品質を表す受信品質メッセージ(次デ
ータフレーム送信パラメータ要求メッセージ)を、上り
のチャンネルによって、基地局2に送信する。基地局2
は、この受信品質メッセージに基づいて、携帯端末1の
現在の受信品質を認識し、その受信品質に対応する符号
化率と多値変調度数のモード(以下、適宜、変調符号化
モードという)を決定する。そして、基地局2は、図2
(B)に示したように、その変調符号化モードを表す送
信パラメータを、携帯端末1に送信し、さらに、直後の
フレームを、その変調符号化モードに対応する符号化率
と多値変調度数によって、携帯端末1に送信する。
【0013】図3は、図1の基地局2の構成例を示して
いる。
【0014】分配部11には、例えば、他の基地局から
送信されてくる、他の携帯端末等からのパケットデータ
が供給される。分配部11は、パケットデータを、その
宛先となる宛先ユーザごとに分配し、バッファ12n
供給する。即ち、分配部11は、パケットデータの宛先
ユーザに対して、N個のバッファ121乃至12Nの中
で、誰にも割り当てられていないものの1つを割り当て
る。そして、分配部11は、各宛先ユーザ宛のパケット
データを、その宛先ユーザに割り当てたバッファ12n
に供給する。
【0015】なお、バッファ12nは、そのバッファ1
nに割り当てられた宛先ユーザとの通信リンクが切断
されると、空きバッファとして解放され、他の宛先ユー
ザに割り当て可能な状態とされる。
【0016】バッファ12nは、いわゆるFIFO(Firs
t In First Out)構造のバッファで、分配部11から供
給されるパケットデータを順次記憶する。そして、バッ
ファ12nに記憶されたパケットデータは、選択部13
によって順次読み出される。
【0017】即ち、選択部13は、制御部22の制御に
したがい、宛先ユーザに割り当てられているいずれか1
つのバッファ12nを選択し、そのバッファ12nに記憶
されているパケットデータを読み出し、適応変調符号化
部14に供給する。
【0018】適応変調符号化部14は、制御部22から
供給される変調符号化モードにしたがい、対応する符号
化率の符号化方法によって、選択部13からのパケット
データを符号化し、さらに、その符号化データを、対応
する多値変調度数の変調方法によって変調し、その結果
得られる変調信号を、拡散部15に供給する。
【0019】ここで、多値変調度数の異なる変調方法と
しては、例えば、図4に示すように、QPSK(Quadrat
ure Phase Shift Keying)と16QAM(Quadrature Amp
litude Modulation)などがある。
【0020】QPSKの場合、図4(A)に示すよう
に、符号化データの2ビットが、同相成分成分(I信
号)と直交成分(Q信号)とで規定される平面上の4シ
ンボルのうちの1シンボルにマッピングされる。また、
16QAMの場合、符号化データの4ビットが、I信号
とQ信号とで規定される平面上の16シンボルのうちの
1シンボルにマッピングされる。
【0021】従って、シンボルを送信するシンボルレー
トを一定にすると、単位時間あたりの送信データ量は、
QPSKよりも、16QAMの方が多くなる。しかしな
がら、16QAMにおけるシンボルどうしの距離は、Q
PSKにおけるシンボルどうしの距離よりも短く、この
ため、雑音特性は、16QAMよりも、QPSKの方が
良くなる。
【0022】つまり、QPSKによれば、送信データ量
は少ないが、雑音に対する耐性を強固にすることがで
き、16QAMによれば、雑音に対する耐性が弱くなる
が、送信データ量を多くすることができる。
【0023】一方、符号化率の異なる符号化方法として
は、例えば、R=1/2と3/4のターボ符号化等があ
る。
【0024】ここで、Rは、符号化率を表し、R=x/
yとは、xビットのデータが、それに、y−xビットの
冗長ビットが付加されることにより、yビットのデータ
に符号化されることを意味する。従って、R=1/2の
符号化では、1ビットのデータに1ビットの冗長ビット
が付加され、R=3/4の符号化では、3ビットのデー
タに1ビットの冗長ビットが付加される。
【0025】その結果、R=1/2の符号化によれば、
R=3/4の符号化の場合に比較して、データに対する
冗長ビットが多いため、送信データ量(実データの量)
は少なくなるが、誤り訂正能力が高くなる。一方、R=
3/4の符号化によれば、R=1/2の符号化の場合に
比較して、データに対する冗長ビットが少ないため、誤
り訂正能力は低くなるが、送信データ量は多くなる。
【0026】適応変調符号化部14では、以上の2種類
の変調方法と、2種類の符号化方法とを適宜組み合わせ
て、例えば、図5に示すような3つの変調符号化モード
#0,#1,#2が用意されている。
【0027】即ち、変調符号化モード#0では、R=1
/2の符号化方法で符号化され、QPSKで変調され
る。変調符号化モード#1では、R=1/2の符号化方
法で符号化され、16QAMで変調される。変調符号化
モード#2では、R=3/4の符号化方法で符号化さ
れ、16QAMで変調される。
【0028】この場合、送信データ量は、変調符号化モ
ード#0,#1,#2の順で多くなるが、雑音耐久特性
は、その逆に、変調符号化モード#2,#1,#0の順
で強固になる。
【0029】従って、図3の制御部22は、伝送路の品
質が良い場合には、雑音耐久特性を犠牲にして、データ
の高速通信を可能とする変調符号化モード#0を設定す
る。また、制御部22は、伝送路の品質が悪い場合に
は、データレートを犠牲にして、雑音耐久特性を向上さ
せる変調符号化モード#2を設定する。さらに、制御部
22は、伝送路の品質が良くもなく、悪くもない場合に
は、変調符号化モード#1を設定する。
【0030】図6は、以上のような3つの変調符号化モ
ードを有する適応変調符号化部14の構成例を示してい
る。
【0031】スイッチ31には、選択部13が出力する
パケットデータが供給されるようになっており、スイッ
チ31は、制御部22から供給される変調符号化モード
にしたがって、端子31A乃至31Cのうちのいずれか
を選択する。即ち、スイッチ31は、変調符号化モード
#0乃至#2の場合、端子31A乃至31Cを、それぞ
れ選択する。
【0032】端子31Aは、符号化器32Aに接続され
ており、従って、スイッチ31において、端子31Aが
選択された場合には、選択部13が出力するパケットデ
ータは、符号化器32Aにされる。符号化器32Aは、
端子31Aから供給されるパケットデータを、R=1/
2の符号化方法によって符号化し、その結果得られる符
号化データを、変調器33Aに供給する。変調器33A
は、符号化器32Aからの符号化データをQPSK変調
し、その結果得られる変調信号を、スイッチ34の端子
34Aに供給する。従って、変調符号化モード#0の場
合は、上述したように、パケットデータは、R=1/2
の符号化方法で符号化され、QPSKで変調される。
【0033】端子31Bは、符号化器32Bに接続され
ており、従って、スイッチ31において、端子31Bが
選択された場合には、選択部13が出力するパケットデ
ータは、符号化器32Bにされる。符号化器32Bは、
端子31Bから供給されるパケットデータを、R=1/
2の符号化方法によって符号化し、その結果得られる符
号化データを、変調器33Bに供給する。変調器33B
は、符号化器32Bからの符号化データを16QAM変
調し、その結果得られる変調信号を、スイッチ34の端
子34Bに供給する。従って、変調符号化モード#1の
場合は、上述したように、パケットデータは、R=1/
2の符号化方法で符号化され、16QAMで変調され
る。
【0034】端子31Cは、符号化器32Cに接続され
ており、従って、スイッチ31において、端子31Cが
選択された場合には、選択部13が出力するパケットデ
ータは、符号化器32Cにされる。符号化器32Cは、
端子31Cから供給されるパケットデータを、R=3/
4の符号化方法によって符号化し、その結果得られる符
号化データを、変調器33Cに供給する。変調器33C
は、符号化器32Cからの符号化データを16QAM変
調し、その結果得られる変調信号を、スイッチ34の端
子34Cに供給する。従って、変調符号化モード#2の
場合は、上述したように、パケットデータは、R=3/
4の符号化方法で符号化され、16QAMで変調され
る。
【0035】スイッチ34は、スイッチ31と同様に、
制御部22から供給される変調符号化モードにしたがっ
て、端子34A乃至34Cのうちのいずれかを選択す
る。即ち、スイッチ34は、変調符号化モード#0乃至
#2の場合、端子34A乃至34Cを、それぞれ選択す
る。
【0036】従って、スイッチ34においては、変調符
号化モードに応じて、その変調符号化モードで符号化と
変調が行われることにより得られた変調信号が出力され
る。
【0037】このように、適応変調符号化によれば、パ
ケットデータが、伝送路の品質に応じた符号化率と変調
度数で処理されるので、パケットデータを、効率良く伝
送することができる。
【0038】図3に戻り、以上のようにして、適応変調
符号化部14が出力する変調信号は、拡散部15に供給
される。
【0039】拡散部15には、適応変調符号化部14が
出力する変調信号の他、変調部27が出力する変調信号
も供給される。
【0040】即ち、他の基地局から、他の携帯端末等か
らの音声データが供給される場合には、その音声データ
は、符号化部25に供給され、符号化部25は、音声デ
ータを、固定の符号化率で符号化し、その結果得られる
符号化データを、多重化部26に供給する。
【0041】多重化部26は、符号化部25から供給さ
れる符号化データと、後述する符号化部24から供給さ
れる符号化データとを多重化し、その結果得られる多重
化データを、変調部27に供給する。変調部27は、多
重化部26からの多重化データを、固定の変調度数で変
調し、その結果得られる変調信号を、拡散部15に供給
する。
【0042】拡散部15には、以上のようにして、適応
変調符号化部14が出力する変調信号、および変調部2
7が出力する変調信号とともに、パイロット信号も供給
される。拡散部15は、適応変調符号化部14が出力す
る変調信号、変調部27が出力する変調信号、およびパ
イロット信号を、それぞれ、異なる拡散符号によって、
同一周波数帯域内に、スペクトル拡散し、その結果得ら
れるスペクトル拡散信号を、送受信部16に供給する。
【0043】送受信部16は、拡散部15からのスペク
トル拡散信号に対して、増幅その他の必要な処理を施
し、アンテナ17から、電波として送信する。
【0044】また、アンテナ17は、携帯端末1から送
信されてくる電波を受信し、その結果得られる受信信号
を、送受信部16に供給する。送受信部16は、アンテ
ナ17からの受信信号を増幅等し、スペクトル拡散信号
を逆拡散部18に供給する。逆拡散部18は、スペクト
ル拡散信号をスペクトル逆拡散し、その結果得られる変
調信号を、復調部19に供給する。
【0045】復調部19は、逆拡散部18からの変調信
号を復調し、パケットデータや音声データ等の各種のデ
ータを得て出力する。復調部19において得られる各種
のデータは、例えば、他の基地局等に送信される。
【0046】また、復調部19が、復調を行うことによ
り得られるデータは、受信品質ビット抽出部20にも供
給される。
【0047】携帯端末1から送信されてくる信号には、
図2で説明したように、受信品質メッセージが含まれて
おり、受信品質ビット抽出部20は、復調部19からの
データに含まれる受信品質メッセージに対応するビット
を抽出し、受信品質判定部21に供給する。
【0048】受信品質判定部21は、受信品質ビット抽
出部20からの受信品質メッセージに基づき、携帯端末
1における、基地局2からの電波の受信品質、即ち、伝
送路の品質を判定し、その判定結果を、制御部22に供
給する。
【0049】制御部22は、受信品質判定部21からの
判定結果に基づき、変調符号化モードを設定し、適応変
調符号化部14と制御データ生成部23に供給する。
【0050】適応変調符号化部14は、以上のようにし
て、制御部22から供給される変調符号化モードにした
がって、選択部13から供給されるパケットデータの適
応変調符号化を行う。
【0051】一方、制御データ生成部23は、制御部2
2からの変調符号化モードに対応する変調方法と符号化
方法を表すメッセージ(上述の送信パラメータ)、その
他の、携帯端末1の制御に必要な制御データを生成し、
符号化部24に供給する。符号化部24は、制御データ
生成部23からの制御データを、固定の符号化率で符号
化し、その結果得られる符号化データを出力する。この
符号化部24が出力する符号化データは、上述したよう
に、多重化部26に供給され、符号化部25が出力する
符号化データと多重化される。
【0052】なお、制御部22は、選択部13の制御も
行う。選択部13は、制御部22による制御にしたが
い、図7に示すように、バッファ12nに記憶されてい
るパケットデータを選択して読み出し、適応変調符号化
部14に供給するので、選択部13において読み出され
たパケットデータは、携帯端末1に送信されることにな
る。従って、選択部13での選択は、携帯端末1に対し
て、通信資源の割り当てることに対応するから、制御部
22は、この通信資源の割り当て制御を行っているとい
うことができる。
【0053】ここで、図7は、基地局2のパケットデー
タ伝送用の下り回線が、1チャンネルだけである場合
に、携帯端末11乃至13のユーザ#1乃至#3それぞれ
宛のパケットデータを送信するのに、携帯端末11乃至
3それぞれに対して、通信資源が、時分割で割り当て
られる様子を示している。
【0054】次に、図8は、図1の携帯端末1の構成例
を示している。
【0055】基地局2からの電波は、アンテナ41で受
信され、その受信信号は、送受信部42に供給される。
送受信部42は、アンテナ41からの受信信号に対し
て、増幅その他の必要な処理を施し、逆拡散部43に供
給する。逆拡散部43は、送受信部42からの受信信号
としてのスペクトル拡散信号を、スペクトル逆拡散し、
その結果得られるパイロット信号、適応変調符号化され
たデータ(図3の適応変調符号化部14が出力するデー
タに対応する)、および固定の符号化率で、かつ固定の
変調度数で変調されたデータ(図3の変調部27が出力
するデータに対応する)を出力する。
【0056】パイロット信号は、受信品質推定部50に
供給され、適応変調符号化されたデータは、データ復調
復号部49に供給される。また、固定の符号化率で、か
つ固定の変調度数で変調されたデータは、復調部44に
供給される。
【0057】復調部44は、逆拡散部43が出力する、
固定の符号化率で、かつ固定の変調度数で変調されたデ
ータを復調し、その結果得られる符号化データを、制御
データ分離部45に供給する。制御データ分離部45
は、復調部44から供給される符号化データから、制御
データの符号化データを分離し、制御データ復号部47
に供給するとともに、残りの符号化データを、復号部4
6に供給する。復号部46は、制御データ分離部45か
らの符号化データを復号し、その結果得られる、例えば
音声データを出力する。
【0058】制御データ復号部47は、制御データ分離
部45から供給される符号化データを、制御データに復
号し、制御部48に出力する。制御部48は、制御デー
タ復号部47からの制御データに含まれる変調方法と符
号化方法を表すメッセージにしたがって、データ復調復
号部49を制御する。
【0059】即ち、データ復調復号部49は、制御部4
8からの制御にしたがった復調方法で、逆拡散部44が
出力する適応変調符号化されたデータを復調し、さら
に、その復調の結果得られるデータを、制御部48から
の制御にしたがった復号方法で復号する。そして、デー
タ復調復号部49は、その復号の結果得られるパケット
データを出力する。
【0060】一方、受信品質推定部50は、逆拡散部4
3からのパイロット信号に基づいて、適応変調符号化さ
れたデータの受信品質を推定し、その受信品質を表す受
信品質メッセージを、受信品質ビット挿入部51に供給
する。
【0061】受信品質ビット挿入部51には、受信品質
推定部50が出力する受信品質メッセージの他、携帯電
話機1から送信すべきパケットデータや音声データ等の
送信データが供給されるようになっており、受信品質ビ
ット挿入部51は、その送信データの所定の位置に、受
信品質メッセージに対応するビット列を挿入し、必要に
応じて符号化して、変調部52に供給する。
【0062】変調部52は、受信品質ビット挿入部51
からのデータを、固定の変調度数で変調する。そして、
変調部52は、その変調の結果得られる変調信号を、拡
散部53に供給する。
【0063】拡散部53は、変調部52からの変調信号
をスペクトル拡散することにより、スペクトル拡散信号
とし、送受信部42に供給する。送受信部42は、拡散
部53からのスペクトル拡散信号に対して、増幅その他
の必要な処理を施し、アンテナ41から、電波として送
信する。
【0064】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図3の基地
局2の制御部22による通信資源の割り当て制御のアル
ゴリズムとしては、例えば、次のような第1乃至第3の
方法がある。
【0065】即ち、第1の方法では、受信品質が良い携
帯端末に対して、優先的に通信資源が割り当てられる。
第2の方法では、携帯端末1の受信品質に関係なく、各
携帯端末(基地局2のサービスエリア内に存在し、かつ
基地局2との通信リンクが確立されている各携帯端末)
に対して、均等に、通信資源が割り当てられる。第3の
方法では、各携帯端末に対して、送信データ量(オーバ
ーヘッドを含まない実データの量)が均等になるよう
に、通信資源が割り当てられる。
【0066】第1の方法によれば、受信品質が良い携帯
端末、即ち、高データレートでのデータ送信が可能な携
帯端末に対して、優先的に、通信資源が割り当てられる
ため、基地局2の処理効率(基地局2の送信データ量)
(スループット)は最大となる。しかしながら、第1の
方法では、受信品質が悪い携帯端末、即ち、例えば、基
地局2から遠方に位置するユーザの携帯端末には、通信
資源が割り当てにくくなり、ユーザに対して不公平とな
る。従って、この第1の方法は、最近多く採用されてい
る定額制のサービスには、適用しにくい。
【0067】第2の方法によれば、通信資源が、各携帯
端末に、均等に割り当てられることから、データレート
が一定の場合には、各ユーザに対する送信データ量は均
等になり、ユーザ間の不公平は生じない。しかしなが
ら、適応変調符号化通信方式を採用する場合には、主と
して、基地局2からの距離が影響する受信品質によっ
て、データレートが変化するため、通信資源を、各携帯
端末に、同一の時間だけ割り当てたとしても、各ユーザ
に対する送信データ量は、受信品質によって異なるもの
となる。従って、ユーザ間の不公平さの程度は、第1の
方法の場合よりも低くはなるが、それでも、まだ、相応
の不公平さが残る。また、第2の方法では、受信品質に
関係なく、通信資源の割り当てが行われるため、基地局
2のスループットは、第1の方法の場合に比較して低下
することとなる。
【0068】第3の方法では、各携帯端末に対する送信
データ量が均等になるように、通信資源が割り当てられ
ることから、ユーザ間の不公平さは完全に解消されるこ
とになる。しかしながら、第3の方法では、受信品質の
良い携帯端末に対応する送信データ量と、受信品質の悪
い携帯端末に対する送信データ量とが均等になるように
するため、受信品質の悪い携帯端末に対して、多くの通
信資源が割り当てられる。このため、適応変調符号化に
よる伝送効率の向上という効果が薄れることになる。
【0069】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、適応変調符号化による伝送効率をなるべ
く維持しながら、ユーザに対してなるべく公平なデータ
伝送を実現することができるようにするものである。
【0070】
【課題を解決するための手段】本発明の情報処理装置
は、受信品質メッセージに基づいて、通信装置ごとに、
受信品質の代表値を演算する代表値演算手段と、通信装
置の受信品質の代表値と、その通信装置から取得される
受信品質メッセージとに基づいて、通信資源の割り当て
を決定する決定手段とを備えることを特徴とする。
【0071】本発明の情報処理方法は、受信品質メッセ
ージに基づいて、通信装置ごとに、受信品質の代表値を
演算する代表値演算ステップと、通信装置の受信品質の
代表値と、その通信装置から取得される受信品質メッセ
ージとに基づいて、通信資源の割り当てを決定する決定
ステップとを備えることを特徴とする。
【0072】本発明の記録媒体は、受信品質メッセージ
に基づいて、通信装置ごとに、受信品質の代表値を演算
する代表値演算ステップと、通信装置の受信品質の代表
値と、その通信装置から取得される受信品質メッセージ
とに基づいて、通信資源の割り当てを決定する決定ステ
ップとを備えるプログラムが記録されていることを特徴
とする。
【0073】本発明の通信システムは、通信装置が、情
報処理装置から受信した受信信号に基づいて、自身にお
ける受信品質を求め、その受信品質を表す受信品質メッ
セージを生成する受信品質メッセージ生成手段と、受信
品質メッセージを、情報処理装置への送信信号に挿入す
る受信品質メッセージ挿入手段とを備え、情報処理装置
が、受信品質メッセージに基づいて、通信装置ごとに、
受信品質の代表値を演算する代表値演算手段と、通信装
置の受信品質の代表値と、その通信装置から取得される
受信品質メッセージとに基づいて、通信資源の割り当て
を決定する決定手段とを備えることを特徴とする。
【0074】本発明の通信方法は、通信装置における通
信方法が、情報処理装置から受信した受信信号に基づい
て、自身における受信品質を求め、その受信品質を表す
受信品質メッセージを生成する受信品質メッセージ生成
ステップと、受信品質メッセージを、情報処理装置への
送信信号に挿入する受信品質メッセージ挿入ステップと
を備え、情報処理装置における通信方法が、受信品質メ
ッセージに基づいて、通信装置ごとに、受信品質の代表
値を演算する代表値演算ステップと、通信装置の受信品
質の代表値と、その通信装置から取得される受信品質メ
ッセージとに基づいて、通信資源の割り当てを決定する
決定ステップとを備えることを特徴とする。
【0075】本発明の情報処理装置および情報処理方
法、並びに記録媒体においては、受信品質メッセージに
基づいて、通信装置ごとに、受信品質の代表値が演算さ
れ、通信装置の受信品質の代表値と、その通信装置から
取得される受信品質メッセージとに基づいて、通信資源
の割り当てが決定される。
【0076】本発明の通信システムおよび通信方法にお
いては、通信装置において、情報処理装置から受信した
受信信号に基づいて、自身における受信品質が求めら
れ、その受信品質を表す受信品質メッセージが生成され
て、情報処理装置への送信信号に挿入される。一方、情
報処理装置では、受信品質メッセージに基づいて、通信
装置ごとに、受信品質の代表値が演算され、通信装置の
受信品質の代表値と、その通信装置から取得される受信
品質メッセージとに基づいて、通信資源の割り当てが決
定される。
【0077】
【発明の実施の形態】図9は、本発明を適用した通信シ
ステムの一実施の形態の構成例を示している。
【0078】図9の通信システムは、3台の携帯端末6
1乃至613と、基地局62とから構成されており、携
帯端末611乃至613それぞれと、基地局62との間で
は、AMCS通信方式による通信が、例えば、W-CDMA方式に
よって行われるようになっている。
【0079】携帯端末611乃至613は、例えば、図1
の携帯端末1と同様に、携帯電話機その他のPDA(Per
sonal Digital Assistance)で構成され、基地局62と
の間で、AMCS通信方式を採用したW-CDMA通信を行う。
【0080】なお、図9では、3台の携帯端末611
至613を示してあるが、携帯端末の数は、特に限定さ
れるものではない。
【0081】ここで、以下、携帯端末611乃至61
3を、特に区別する必要がない限り、携帯端末61と記
述する。
【0082】基地局62は、自身がカバーしている範囲
内にある携帯端末61との間での、AMCS通信方式を採用
したW-CDMA通信の制御を行い、即ち、携帯端末61に対
して、通信を行うための伝送帯域その他の通信資源を割
り当て、これにより、例えば、他の基地局(図示せず)
から送信されてくる他の携帯端末(図示せず)からのデ
ータや、インターネットのWWWサーバからのWebペ
ージのデータ、メールサーバからのメール等を受信し
て、携帯端末61に送信する。あるいは、また、基地局
2は、例えば、携帯端末61から送信されてくるデータ
を受信して、他の基地局や、インターネット等の所定の
ネットワークに送信する。
【0083】次に、図10は、携帯端末61と基地局6
2との間でやりとりされるデータフォーマットを示して
いる。
【0084】なお、ここでは、携帯端末61と基地局6
2との間で、W-CDMA方式による通信が行われるものとし
ており、図10は、W-CDMA方式について、3GPP(3rd Gen
eration Partnership Project)で規定されているチャン
ネルのうちの一部だけを示している。
【0085】携帯端末61から基地局62へのデータ伝
送に用いられる上り回線は、図10(A)に示すよう
に、DPDCH(Dedicated Physical Data Channel)チャンネ
ルとDPCCH(Dedicated Physical Control Channel)チャ
ンネルを有している。
【0086】DPDCHチャンネルおよびDPCCHチャンネル
は、約0.667msの長さ(時間)のスロットを最小単位と
して構成され、例えば、5または15スロット(約3.33
msまたは10ms)で、1フレームが構成される。
【0087】DPDCHチャンネルは、データ部を有し、そ
のデータ部には、携帯端末61から基地局62に送信さ
れるパケットデータや音声データ等の実データが配置さ
れる。さらに、DPDCHチャンネルのデータ部には、受信
品質メッセージも配置される。
【0088】DPCCHチャンネルは、パイロット部やTP
C部などを有し、そのパイロット部には、パイロット信
号が配置され、TPC(Transmit Power Control)部に
は、後述する電力制御情報が配置される。
【0089】ここで、DPDCHチャンネルに配置されるデ
ータは、I信号に割り当てられ、DPCCHチャンネルに配
置されるデータは、Q信号に割り当てられる。
【0090】基地局62から携帯端末61へのデータ伝
送に用いられる上り回線は、図10(B)に示すよう
に、DPCH(Dedicated Physical Channel)チャンネル、DS
CH(Downlink Shard Channel)チャンネル、CPICH(Common
PIlot Channel)チャンネルを有している。そして、DPC
Hチャンネル、DSCHチャンネル、およびCPICHチャンネル
も、図10(A)で説明したDPDCHチャンネルおよびDPC
CHチャンネルと同様に、約0.667msの長さのスロットを
最小単位として構成され、例えば、5または15スロッ
トで、1フレームが構成される。
【0091】なお、上り回線のチャンネルで送信される
フレームと、下り回線のチャンネルで送信されるフレー
ムとは、同一の数のスロットで構成されている必要はな
いが、ここでは、説明を簡単にするために、上り回線と
下り回線のチャンネルで送信されるフレームは、同一数
のスロットで構成されるものとする。即ち、上り回線と
下り回線のフレーム長は、同一であるとする。
【0092】DPCHチャンネルは、制御部とデータ部を有
し、その制御部には、変調符号化モードその他の制御デ
ータが配置され、データ部には、音声データなどが配置
される。なお、DPCHチャンネルの制御部には、制御デー
タとして、パイロット信号も配置される。
【0093】DSCHチャンネルは、データ部を有し、その
データ部には、適応変調符号化されたデータが配置され
る。
【0094】CPICHチャンネルは、パイロット部を有
し、そのパイロット部には、パイロット信号が配置され
る。
【0095】なお、CPICHチャンネルに配置されるパイ
ロット信号は、DPCHチャンネルとは異なる拡散符号でス
ペクトル拡散されることにより、DPCHチャンネルのデー
タ部に配置されたデータと並列して送信される。これに
対して、DPCHチャンネルの制御部に配置されるパイロッ
ト信号は、そのDPCHチャンネルのデータ部に配置される
データと時間多重されて送信される。
【0096】ここで、CPICHチャンネルに配置されるパ
イロット信号と、DPCHチャンネルの制御部に配置される
パイロット信号とを区別するために、以下、適宜、CPIC
Hチャンネルに配置されるパイロット信号を、共通パイ
ロット信号と、DPCHチャンネルの制御部に配置されるパ
イロット信号を、個別パイロット信号と、それぞれい
う。前述の図3において(後述する図14においても同
様)、拡散部15に入力されているパイロット信号が、
共通パイロット信号である。
【0097】次に、図11は、図9の携帯端末61の構
成例を示している。なお、図中、図8の携帯端末1と対
応する部分については、同一の符号を付してあり、以
下、その説明は、適宜省略する。即ち、図11の携帯端
末61は、図8の携帯端末1に、個別パイロット分離部
71、受信品質推定部72、電力制御ビット生成部7
3、電力制御ビット挿入部74が新たに設けられて構成
されている。
【0098】個別パイロット分離部71には、逆拡散部
43が出力するDPCHチャンネルの信号が供給されるよう
になっており、個別パイロット分離部71は、そのDPCH
チャンネルの信号を、復調部44に供給するとともに、
そのDPCHチャンネルの信号から、個別パイロット信号を
分離して、受信品質推定部72に供給する。
【0099】受信品質推定部72は、個別パイロット分
離部71からの個別パイロット信号に基づいて、DPCHチ
ャンネルの信号の受信品質を、例えば、1スロットごと
に推定する。
【0100】即ち、例えば、いま、DPCHチャンネルの1
スロットに含まれる個別パイロット信号のシンボルを、
p[1],p[2],・・・,p[N]とすると、受信品質推定部72
は、例えば、次式にしたがって、信号成分Sと干渉成分
Iを求め、さらに、DPCHチャンネルの信号の受信品質S
IRDPCHを求める。
【0101】 S=Pave 2 I=1/N×Σ(p[n]−Pave2ave=1/N×Σp[n] SIRDPCH=S/I ・・・(1)
【0102】なお、式(1)におけるΣは、変数nを、
1からNまでに変えてのサメーションを意味する。
【0103】信号品質推定部72は、以上のようにし
て、DPCHチャンネルの信号の受信品質SIRDPCHを、1
スロットごとに求めて、電力制御ビット生成部73に供
給する。
【0104】電力制御ビット生成部73は、受信品質推
定部72からの受信品質SIRDPCHに基づき、基地局6
2のDPCHチャンネルの送信電力の調整を要求する電力制
御情報を生成する。
【0105】即ち、電力制御ビット生成部73は、受信
品質SIRDPCHを、所定の閾値εと比較する。そして、
電力制御ビット生成部73は、受信品質SIRDPCHが所
定の閾値ε以上の場合(より大きい場合)、電力制御情
報としての1ビットのフラグTPCに、DPCHチャンネルの
送信電力を1dB下げることを要求する情報として、例
えば0をセットする。また、電力制御ビット生成部73
は、受信品質SIRDP CHが所定の閾値ε未満(以下)の
場合、電力制御情報としての1ビットのフラグTPCに、D
PCHチャンネルの送信電力を1dB上げることを要求す
る情報として、例えば1をセットする。
【0106】電力制御ビット生成部73は、以上のよう
にして、電力制御情報TPCに値をセットすると、その電
力制御情報TPCを、電力制御ビット挿入部74に供給す
る。
【0107】電力制御ビット挿入部74には、電力制御
ビット生成部73が出力する電力制御情報TPCの他、受
信品質ビット挿入部51から送信データが供給されるよ
うになっており、電力制御ビット挿入部74は、受信品
質ビット挿入部51からの送信データの所定の位置に、
電力制御情報TPCに対応する1ビットを挿入して、変調
部52に供給する。即ち、電力制御ビット挿入部74
は、図10(A)に示したDPDCHチャンネルおよびDPCCH
チャンネルのうちのDPCCHチャンネルのTPC部に、電力制
御情報TPCを配置して、変調部52に供給する 以上のように構成される携帯端末61では、基地局62
からのデータを受信する受信処理と、基地局2にデータ
を送信する送信処理が行われる。
【0108】即ち、受信処理では、アンテナ41におい
て、基地局62からの電波が受信され、その受信信号
が、送受信部42を介して、逆拡散部43に供給され
る。逆拡散部43は、そこに供給される受信信号に対し
て、スペクトル逆拡散処理を施し、これにより、DPCHチ
ャンネル、DSCHチャンネル、およびCPICHチャンネルの
信号を得る(図10(B))。
【0109】そして、DPCHチャンネルの信号は、個別パ
イロット分離部71に供給され、DSCHチャンネルの信号
は、データ復調復号部49に供給される。さらに、CPIC
Hチャンネルの信号は、受信品質推定部50に供給され
る。
【0110】個別パイロット分離部71は、逆拡散部4
3から供給されるDPCHチャンネルの信号から、個別パイ
ロット信号を分離し、受信品質推定部72に供給する。
また、個別パイロット分離部71は、逆拡散部43から
供給されるDPCHチャンネルの信号を、復調部44に供給
する。
【0111】復調部44、制御データ分離部45、復号
部46、制御データ復号部47、制御部48、データ復
調復号部49では、図8の携帯端末1における場合と同
様の処理が行われ、これにより、DSCHチャンネルの信
号、即ち、適応変調符号化されたデータが、その変調符
号化モードにしたがって復調および復号される。
【0112】一方、送信処理では、携帯電話機61から
送信すべきパケットデータや音声データ等の送信データ
が、受信品質ビット挿入部51に供給される。さらに、
受信品質ビット挿入部51には、受信品質推定部50
が、後述するDSCHチャンネルの信号の受信品質推定処理
を行うことにより得られる受信品質を表す受信品質メッ
セージが、例えば、フレームごとに供給される。
【0113】受信品質ビット挿入部51は、送信データ
に、受信品質メッセージを挿入し、即ち、送信データと
してのDPDCHチャンネルのデータ部(図10(A))
に、受信品質メッセージを配置し、必要に応じて、フレ
ーム単位で符号化して、電力制御ビット挿入部74に供
給する。
【0114】電力制御ビット挿入部74は、受信品質ビ
ット挿入部51からの送信データに、後述するDPCHチャ
ンネルの信号の電力制御情報生成処理が行われることに
より、電力制御ビット生成部73から、例えば、スロッ
トごとに供給される電力制御情報を挿入し、即ち、送信
データとしてのDPCCHチャンネルのTPC部(図10
(A))に、電力制御情報を配置し、変調部52に供給
する。
【0115】以下、変調部52、拡散部53、および送
受信部42において、図8の携帯端末1における場合と
同様の処理が行われることにより、送信データに対応す
る電波が、アンテナ41から基地局62に送信される。
【0116】次に、図11の携帯端末61では、受信処
理および送信処理の他、上述したように、DSCHチャンネ
ルの信号の受信品質推定処理と、DPCHチャンネルの信号
の電力制御情報生成処理が行われる。
【0117】そこで、まず、図12のフローチャートを
参照して、DSCHチャンネルの信号の受信品質推定処理に
ついて説明する。
【0118】DSCHチャンネルの信号の受信品質推定処理
では、まず最初に、ステップS1において、受信品質推
定部50が、逆拡散部43から出力されるCPICHチャン
ネルに配置されている共通パイロット信号を取得する。
そして、ステップS2に進み、受信品質推定部50は、
共通パイロット信号に基づいて、DSCHチャンネルの信号
の受信品質を推定する。
【0119】即ち、例えば、いま、CPICHチャンネルの
1フレームに含まれる共通パイロット信号のシンボル
を、c[1],c[2],・・・,c[M]とすると、受信品質推定部
50は、例えば、次式にしたがって、信号成分Sと干渉
成分Iを求め、さらに、DSCHチャンネルの信号の受信品
質SIRDSCHを求める。
【0120】 S=Cave 2 I=1/M×Σ(c[m]−Cave2ave=1/N×Σc[m] SIRDSCH=S/I×Poffset ・・・(2)
【0121】なお、式(2)におけるΣは、変数mを、
1からMまでに変えてのサメーションを意味する。ま
た、Poffsetは、DSCHチャンネルの送信電力PDSCHと、
CPICHチャンネルの送信電力PCPICHとの比PDSCH/P
CPICHを表す。このPoffsetは、例えば、固定の値とし
て、携帯端末61にあらかじめ設定しておくことが可能
である。また、Poffsetは、例えば、携帯端末61と基
地局2との間の通信リンクが確立された直後に、基地局
2から携帯端末61に送信するようにすることも可能で
ある。
【0122】受信品質推定部50は、以上のようにし
て、DSCHチャンネルの信号の受信品質(の推定値)SI
DSCHを求め、受信品質ビット挿入部51に供給して、
処理を終了する。
【0123】受信品質推定部50は、図12のDSCHチャ
ンネルの信号の受信品質の推定処理を、フレームごとに
行うようになっており、受信品質ビット挿入部51は、
受信品質推定部50からのDSCHチャンネルの受信品質S
IRDSCを、DPDCHチャンネル(図10(A))のデータ
部(の一部)に、受信品質メッセージとして配置する。
従って、DSCHチャンネルの受信品質SIRDSCHを表す受
信品質メッセージは、DPDCHチャンネルによって、フレ
ームごとに、携帯端末61から基地局62に送信され
る。
【0124】次に、図13のフローチャートを参照し
て、DPCHチャンネルの信号の電力制御情報生成処理につ
いて説明する。
【0125】DPCHチャンネルの信号の電力制御情報生成
処理では、まず最初に、ステップS11において、個別
パイロット分離部71が、逆拡散部43から出力される
DPCHチャンネルのスロットから、個別パイロット信号を
抽出し、受信品質推定部72に供給する。
【0126】受信品質推定部72は、ステップS12に
おいて、個別パイロット分離部71から供給されるスロ
ット単位の個別パイロット信号を用い、上述した式
(1)にしたがって、DPCHチャンネルの受信品質SIR
DPCHを求め、電力制御ビット生成部73に供給する。
【0127】電力制御ビット生成部73は、ステップS
13において、受信品質推定部72からの受信品質SI
DPCHを、所定の閾値εと比較し、その大小関係を判定
する。
【0128】ステップS13において、受信品質SIR
DPCHが、所定の閾値ε未満であると判定された場合、ス
テップS14に進み、電力制御ビット生成部73は、電
力制御情報TPCに、DPCHチャンネルの送信電力を1dB
上げることを要求する情報としての1をセットし、電力
制御ビット挿入部74に供給して、処理を終了する。
【0129】また、ステップS13において、受信品質
SIRDPCHが、所定の閾値ε未満でないと判定された場
合、ステップS15に進み、電力制御ビット生成部73
は、電力制御情報TPCに、DPCHチャンネルの送信電力を
1dB下げることを要求する情報としての0をセット
し、電力制御ビット挿入部74に供給して、処理を終了
する。
【0130】個別パイロット分離部71、受信品質推定
部72、および電力制御ビット生成部73は、図13の
DPCHチャンネルの信号の電力制御情報生成処理を、スロ
ットごとに行うようになっており、従って、電力制御情
報TPCは、スロットごとに、携帯端末61から基地局6
2に送信される。
【0131】即ち、いまの場合、携帯端末61から基地
局62に対して、DSCHチャンネルの受信品質SIRDSCH
を表す受信品質メッセージは、フレーム周期で送信され
るが、DPCHチャンネルの電力制御情報TPCは、フレーム
周期より短いスロット周期で送信される。
【0132】なお、例えば、受信品質メッセージは、上
述したように、符号化されて送信されるが、電力制御情
報TPCは、符号化されずに送信される。
【0133】次に、図14は、図9の基地局62の構成
例を示している。なお、図中、図3における場合と対応
する部分については、同一の符号を付してあり、以下で
は、その説明は、適宜省略する。即ち、図14の基地局
62は、電力制御ビット抽出部81、電力調整部82、
電力制御ビットバッファ83、積算部84が新たに設け
られているとともに、受信品質判定部21と制御部22
に替えて、受信品質判定部85と制御部86がそれぞれ
設けられている他は、基本的に、図3の基地局2と同様
に構成されている。
【0134】電力制御ビット抽出部81は、逆拡散部1
8が出力する信号を、復調部19に供給するとともに、
その信号から、DPCCHチャンネルのTPC部(図10
(A))に配置された電力制御情報TPCを抽出し、電力
調整部82と電力制御ビットバッファ83に供給する。
【0135】電力調整部82は、変調部27が出力する
変調信号の送信電力を、電力制御ビット抽出部81が出
力する電力制御情報TPCにしたがって調整し、拡散部1
5に供給する。即ち、電力調整部82は、電力制御情報
TPCが1の場合、変調部27が出力する変調信号を、現
在の増幅率より1dB高い値で電力増幅して、拡散部1
5に出力する。また、電力調整部82は、電力制御情報
TPCが0の場合、変調部27が出力する変調信号を、現
在の増幅率より1dB低い値で電力増幅して、拡散部1
5に出力する。
【0136】ここで、基地局62において、電力調整部
82において送信電力の調整された変調信号は、DPCHチ
ャンネル(図10(B))で送信される。そして、携帯
端末61は、上述したように、DPCHチャンネルの受信品
質SIRDPCHに応じて、電力制御情報TPCを設定する。
従って、基地局62では、DPCHチャンネルの信号は、携
帯端末61で所定の受信品質SIRDPCHが得られるよう
に、送信電力が調整されて送信される。
【0137】電力制御ビットバッファ83は、電力制御
ビット抽出部81が出力する1ビットの電力制御情報TP
Cを一時記憶する。ここで、電力制御ビットバッファ8
3は、少なくとも、後述する報告遅延時間の間に、携帯
端末61から送信されてくる電力制御情報TPCを記憶す
ることのできる記憶容量を有している。また、電力制御
ビットバッファ83は、例えば、いわゆるリングバッフ
ァで構成されており、空き容量がなくなると、最新の電
力制御情報を、最も古い電力制御情報に上書きする形で
記憶する。
【0138】積算部84は、受信品質判定部85の制御
にしたがい、電力制御ビットバッファ83に記憶された
電力制御情報の一部または全部について、後述するよう
な積算を行い、その積算値を、受信品質判定部85に供
給する。
【0139】受信品質判定部85は、積算部84を制御
し、電力制御情報の積算値を取得する。さらに、受信品
質判定部85は、受信品質ビット抽出部20から供給さ
れる受信品質メッセージと、積算部84からの電力制御
情報の積算値を用いて、携帯端末61における現在のDS
CHチャンネル(図10(B))の受信品質を精度良く推
定し、その推定値を、制御部86に供給する。
【0140】制御部86は、受信品質判定部85からの
受信品質に基づき、変調符号化モードを決定し、適応変
調符号化部14および制御データ作成部23に供給す
る。さらに、制御部86は、受信品質判定部85からの
受信品質に基づき、後述するリソース(通信資源)割り
当て処理を行うことによって、選択部13に選択させる
バッファ12nを決定し、その決定にしたがって、選択
部13を制御する。なお、制御部86には、バッファ1
1乃至12Nそれぞれのデータ蓄積量が供給されるよう
になっており、制御部86は、受信品質判定部85から
の受信品質の他、バッファ121乃至12Nそれぞれのデ
ータ蓄積量その他にも基づいて、リソース割り当て処理
を行うようになっている。
【0141】以上のように構成される基地局62では、
携帯端末61にデータを送信する送信処理と、携帯端末
61からのデータを受信する受信処理が行われる。
【0142】即ち、送信処理では、例えば、他の基地局
から送信されてくる、他の携帯端末等からのパケットデ
ータが、分配部11を介して、所定のバッファ12n
供給されて記憶される。そして、選択部13が、後述す
るような制御部86の制御にしたがい、バッファ121
乃至12Nのうちのいずれか1つのバッファ12nを選択
し、そのバッファ12nに記憶されているパケットデー
タを読み出して、適応変調符号化部14に供給する。適
応変調符号化部14は、制御部86から供給される変調
符号化モードにしたがい、選択部13からのパケットデ
ータを適応変調符号化し、さらに、その結果得られる変
調信号を、拡散部15に供給する。
【0143】一方、他の基地局から送信されてくる、他
の携帯端末等からの音声データは、符号化部25を介し
て、多重化部26に供給される。また、制御データ生成
部23が生成する制御データは、符号化部24を介し
て、多重化部26に供給される。
【0144】多重化部26および変調部27は、音声デ
ータと制御データを、図3における場合と同様に処理す
る。そして、その結果得られる変調信号は、変調部27
から電力調整部82に供給される。
【0145】電力調整部82は、上述したように、変調
信号の送信電力を、電力制御ビット抽出部81からの最
新の電力制御情報にしたがって調整し、拡散部15に供
給する。
【0146】拡散部15には、適応変調符号化部14が
出力する変調信号、および電力調整部82が出力する変
調信号とともに、共通パイロット信号も供給されるよう
になっており、拡散部15は、適応変調符号化部14か
らの変調信号、電力調整部82からの変調信号、および
共通パイロット信号を、それぞれ異なる拡散符号によっ
て、同一周波数帯域内に、スペクトル拡散し、スペクト
ル拡散信号を得る。このスペクトル拡散信号は、送受信
部16に供給され、アンテナ17から、電波として送信
される。
【0147】なお、適応変調符号化部14からの変調信
号は、DSCHチャンネル(図10(B))で、電力調整部
82が出力する変調信号は、DPCHチャンネルで、共通パ
イロット信号は、CPICHチャンネルで、それぞれ送信さ
れる。
【0148】一方、受信処理では、アンテナ17で、携
帯端末1から送信されてくる電波が受信され、受信信号
が、送受信部16および逆拡散部18を介して、電力制
御ビット抽出部81に供給される。
【0149】電力制御ビット抽出部81は、逆拡散部1
8を介して供給される信号を、復調部19に供給すると
ともに、その信号から、DPCCHチャンネルのTPC部
(図10(A))に配置された電力制御情報TPCを抽出
し、電力調整部82と電力制御ビットバッファ83に供
給する。
【0150】電力調整部82は、上述の送信処理で説明
したように、変調部27が出力する、DPCHチャンネルで
送信される変調信号の送信電力を、電力制御ビット抽出
部81が出力する最新の電力制御情報TPCにしたがって
調整し、拡散部15に供給する。電力制御情報TPCは、
上述したように、携帯端末61から、スロットに配置さ
れて送信されてくるから、DPCHチャンネルで送信される
変調信号は、スロットごとに、その送信電力が調整され
て送信されることになる。
【0151】電力制御ビットバッファ83は、電力制御
ビット抽出部81が出力する1ビットの電力制御情報TP
Cを順次記憶する。ここで、この電力制御ビットバッフ
ァ83に記憶された電力制御情報TPCを用いて、後述す
る受信品質判定処理が行われ、これにより、携帯端末1
における、DSCHチャンネルの受信品質が、精度良く推定
される。
【0152】一方、復調部19は、電力制御ビット抽出
部81からの信号を復調し、パケットデータや音声デー
タ等の各種のデータを得て出力する。また、復調部19
が、復調を行うことにより得られるデータのうち、DPDC
Hチャンネル(図10(A))に配置されたデータは、
受信品質ビット抽出部20にも供給される。
【0153】上述したように、DPDCHチャンネルには、D
SCHチャンネルの受信品質SIRDSC Hを表す受信品質メ
ッセージが、フレームごとに配置され、携帯端末61か
ら基地局62に送信される。
【0154】受信品質ビット抽出部20は、復調部19
からのDPDCHチャンネル(図10(A))に配置された
データに含まれる受信品質メッセージを抽出し、受信品
質判定部85に供給する。
【0155】受信品質判定部85は、受信品質ビット抽
出部20から供給される受信品質メッセージと、電力制
御ビットバッファ83に記憶された電力制御情報との両
方を用いて、受信品質判定処理を行うことにより、携帯
端末61における、現在のDSCHチャンネルの受信品質S
IR(Signal to Interference Ratio)を、精度良く推定
する。
【0156】即ち、携帯端末61では、図15に示すよ
うに、CPICHチャンネル(図10(B))の1フレーム
を、DSCHチャンネルの受信品質を測定する区間(SIR測
定区間)として、そのSIR測定区間における共通パイロ
ット信号を観測することにより、式(2)にしたがい、
DSCHチャンネルの受信品質SIRDSCHを求める。この受
信品質受信品質SIRDSCHを表す受信品質メッセージ
は、携帯端末1において、DPDCHチャンネルのデータ部
(図10(A))に配置され、フレームごとに送信され
てくるが、受信品質メッセージは符号化されているた
め、その復号が必要であり、さらに、その復号は、受信
品質メッセージが配置されたフレームすべての受信が完
了してからでないと行うことができない。
【0157】このため、基地局2において、携帯端末6
1から送信されてきた受信品質メッセージだけから、DS
CHチャンネルの受信品質を認識し、その受信品質に応じ
た変調符号化モードを選択して、その変調符号化モード
による適応変調符号化を行うと、図15に示すように、
携帯端末61においてDSCHチャンネルの受信品質が観測
された時点から、かなりの時間が経過したタイミング
で、基地局2において、その受信品質に応じた変調符号
化モードによる適応変調符号化が行われることになる。
【0158】なお、図15は、携帯端末61においてDS
CHチャンネルの受信品質が観測された時点から、4フレ
ームに対応する遅延時間が経過してから、基地局2にお
いて、その受信品質に応じた変調符号化モードによる適
応変調符号化が行われることを表している。即ち、図1
5は、いま、適応変調符号化を行おうとしているDSCHチ
ャンネルのフレームを、注目フレームということとする
と、その注目フレームについての変調符号化モードを決
定するのに用いることのできる最新の受信品質メッセー
ジが表す受信品質が、携帯端末61において、4フレー
ムに対応する遅延時間だけ過去に求められたものである
ことを表している。
【0159】ここで、注目フレームのタイミングと、注
目フレームについての変調符号化モードを決定するのに
用いる受信品質メッセージが表す受信品質が、携帯端末
61において求められたタイミングとの時間差を、以
下、適宜、報告遅延時間TDという。
【0160】基地局2において、受信品質メッセージだ
けから、DSCHチャンネルの受信品質を認識する場合、上
述したように、注目フレームの適応変調符号化が、報告
遅延時間TDだけ過去に、携帯端末61で求められた受
信品質に基づいて行われることとなる。従って、その報
告遅延時間TDの間に、携帯端末61における現在の受
信品質が変わった場合には、注目フレームについて、最
適な適応変調符号化を行うことができず、その結果、伝
送効率が劣化することとなる。
【0161】そこで、受信品質判定部85は、DSCHチャ
ンネルの受信品質を表す受信品質メッセージだけでな
く、DPCHチャンネルの送信電力制御のための電力制御情
報TPCをも用いて、携帯端末61における、現在のDSCH
チャンネルの受信品質SIRを、精度良く推定する。
【0162】即ち、電力制御情報TPCは、上述したよう
に、携帯端末61から、スロット単位、つまり、受信品
質メッセージが送信されてくる周期よりも短い周期(図
10に示したデータフォーマットによれば、受信品質メ
ッセージが送信されてくる周期の1/5または1/15
の周期)で送信されてくる。また、電力制御情報TPC
は、符号化されずに送信されるので、スロットを受信す
れば、そのスロットに配置されている電力制御情報TPC
を即座に得ることができる。さらに、電力制御情報TPC
は、携帯端末61におけるDPCHチャンネルの受信品質を
維持するために、送信電力の調整を要求するものである
から、その値は、DPCHチャンネルの受信品質が、過去の
受信品質に比較して、向上したのか、または低下したの
かを表す。そして、DPCHチャンネルと、DSCHチャンネル
とは、異なるチャンネルではあるが、同一周波数帯域に
スペクトル拡散され、同時に伝送されるものであるか
ら、DPCHチャンネルの受信品質の変化は、DSCHチャンネ
ルの受信品質の変化として捉えても、基本的に問題はな
い。
【0163】そこで、受信品質判定部85は、受信品質
メッセージに基づいて、変調符号化モードを決定しよう
としている注目フレームから、その受信品質メッセージ
に対応する報告遅延時間TDだけ遡った時点の間に受信
した電力制御情報TPCの積算値を加味して、携帯端末6
1における、現在のDSCHチャンネルの受信品質SIR
を、精度良く推定する受信品質判定処理を行う。
【0164】即ち、図16は、受信品質判定処理を説明
するフローチャートである。
【0165】受信品質判定部85は、まず最初に、ステ
ップS21において、注目フレームから、最新の受信品
質メッセージに対応する報告遅延時間TDだけ遡った時
点の間に受信した電力制御情報TPCの積算値を求めるよ
うに、積算部84を制御する。
【0166】これにより、積算部84は、電力制御ビッ
トバッファ83に記憶された電力制御情報TPCを用い
て、次式にしたがい、積算値△SIR[dB]を求める。
【0167】 △SIR=Σ(1−2×TPC[k]) ・・・(3)
【0168】なお、式(3)において、TPC[k]は、注目
フレームからkスロットだけ遡った時刻において受信さ
れた電力制御情報を表し、また、Σは、報告遅延時間T
Dに亘ってのサメーションを表す。
【0169】そして、ステップS22に進み、受信品質
判定部85は、次式にしたがって、最新の受信品質メッ
セージが表すDSCHチャンネルの受信品質SIRDSCHと、
積算値△SIRとを加算することにより、携帯端末61に
おける、現在のDSCHチャンネルの受信品質SIRを推定
し、処理を終了する。
【0170】 SIR=SIRDSCH+α×△SIR ・・・(4)
【0171】但し、式(4)において、αは、積算値△
SIRに対する重み係数であり、0以上1以下の範囲内の
実数値である。
【0172】以上により、受信品質判定部85では、現
在のDSCHチャンネルの受信品質SIRが、精度良く推定
される。そして、この受信品質SIRは、制御部86に
供給され、制御部86では、その精度の高い受信品質S
IRに基づいて、注目フレームの変調符号化モードが決
定される。従って、注目フレームについては、携帯端末
61における、現在の受信品質に適した適応変調符号化
が行われ、その結果、伝送効率を向上させることができ
る。
【0173】ここで、報告遅延時間TDは、例えば、固
定の時間として、あらかじめ設定しておくようにするこ
とができる。また、報告遅延時間TDは、例えば、携帯
端末61において、受信品質メッセージに、現在時刻を
付加して送信するようにし、基地局62において、その
受信品質メッセージに付加されている現在時刻に基づい
て求めるようにすることも可能である。
【0174】なお、上述の場合には、携帯端末61か
ら、電力制御情報TPCを、スロット単位で送信するよう
にしたが、電力制御情報TPCは、数スロット単位で送信
することも可能である。但し、この場合、電力制御情報
TPCを、スロット単位で送信する場合に比較して、携帯
端末61における、現在のDSCHチャンネルの受信品質S
IRの推定精度が劣化することがある。
【0175】また、電力制御情報TPCは、符号化されな
いから、誤りがある場合がある。そこで、受信品質判定
部85では、例えば、次式にしたがい、ある程度のヒス
テリシスをもって、現在のDSCHチャンネルの受信品質S
IRを推定するようにすることが可能である。
【0176】 SIR=SIRDSCH+α×△SIR (但し、|△SIR|>thの場合) SIR=SIRDSCH (但し、|△SIR|≦thの場合) ・・・(5)
【0177】式(5)によれば、積算値の絶対値|△SI
R|が、所定の閾値th以下(未満)の場合には、そのよ
うな小さな絶対値の積算値△SIRは誤差であるとして、
現在のDSCHチャンネルの受信品質SIRの推定に加味さ
れないことになる。
【0178】次に、上述の場合には、携帯端末61にお
いて、フレームごとに、受信品質メッセージを送信する
ようにしたが、受信品質メッセージは、例えば、図17
に示すように、所定のフレーム数おきに送信するように
することが可能である。即ち、例えば、携帯端末61か
ら基地局62への上り回線のリソースが不足している場
合には、携帯端末61からの受信品質メッセージの送信
頻度を少なくすることができる。ここで、図17は、携
帯端末61から、受信品質メッセージが、3フレームご
とに送信される様子を示している。
【0179】但し、このように、受信品質メッセージ
が、数フレームごとに送信される場合、注目フレームに
よって、報告遅延時間が変化するので、その変化を考慮
して、電力制御情報TPCを積算する区間を変更する必要
がある。
【0180】即ち、例えば、図17に示したように、受
信品質メッセージが、3フレームごとに送信される場
合、基地局62において、ある受信品質メッセージ#1
が得られた後、次の受信品質メッセージ#2が得られる
のは、その3フレーム分だけ後の時間である。従って、
受信品質メッセージ#1が得られたタイミングの直後に
送信されるのが、図17に示したように、第4フレーム
である場合には、受信品質メッセージ#2が得られるの
は、第4フレームの3フレーム後の第7フレームが送信
される直前である。
【0181】以上から、第4フレームから、第7フレー
ムの直前まで、即ち、第6フレームまでの3フレームに
ついては、受信品質メッセージ#1を用いて、携帯端末
61における、現在のDSCHチャンネルの受信品質SIR
を推定する必要がある。
【0182】この場合、第4フレームについての報告遅
延時間TD1は、図15における場合と同様に、報告遅延
時間TDに等しくなる。しかしながら、第5フレームに
ついての報告遅延時間TD2と、第6フレームについての
報告遅延時間TD3は、報告遅延時間TDに等しくならな
い。即ち、第5フレームについての報告遅延時間T
D2は、報告遅延時間TDに、1フレーム分の時間を加算
した時間となり、第6フレームについての報告遅延時間
D3は、報告遅延時間TDに、2フレーム分の時間を加
算した時間となる。
【0183】従って、受信品質メッセージが、数フレー
ムごとに送信される場合には、上述のように、注目フレ
ームごとに、報告遅延時間を変えて、電力制御情報TPC
を積算する必要がある(電力制御情報TPCを積算する区
間を変える必要がある)。
【0184】以上のように、上り回線のリソースに応じ
て、携帯端末61からの受信品質メッセージの送信頻度
を変更する場合には、上り回線がリソース不足となる頻
度を低減することができる。
【0185】なお、携帯端末61から、受信品質メッセ
ージを送信する周期は、固定ではなく、可変にすること
が可能である。
【0186】また、本実施の形態では、上り回線のフレ
ームを構成するスロット数と、下り回線のフレームを構
成するスロット数が同一であるとしたが、上り回線と下
り回線のスロット数が異なる場合には、上述した場合と
同様に、報告遅延時間を変えることで、フレームを送信
するときにおける携帯端末61の受信品質を、精度良く
推定することができる。
【0187】次に、上述の場合には、最新の受信品質メ
ッセージが表す受信品質SIRDSC Hと、電力制御情報TP
Cの積算値△SIRとを加算することによって、携帯端末6
1における、現在のDSCHチャンネルの受信品質SIRを
推定するようにしたが、現在のDSCHチャンネルの受信品
質SIRは、過去に受信された受信品質メッセージが表
す受信品質SIRDSC Hをも用いて、つまり、複数の受信
品質メッセージを用いて推定することが可能である。
【0188】即ち、例えば、図18に示すように、最新
の受信品質メッセージ#0の他、その1フレーム前に受
信された受信品質メッセージ#−1と、さらに、その1
フレーム前に受信された受信品質メッセージ#−2を用
いて、現在のDSCHチャンネルの受信品質SIRを推定す
ることが可能である。
【0189】この場合、受信品質メッセージごとに、報
告遅延時間を変えて、電力制御情報TPCを積算すれば良
い。
【0190】即ち、図18の実施の形態においては、最
新の受信品質メッセージ#0については、図15におけ
る場合と同様に、報告遅延時間TDの区間に亘って、電
力制御情報TPCの積算を行い、その積算値と、受信品質
メッセージ#0が表す受信品質とを加算して、現在のDS
CHチャンネルの第1の受信品質SIR[1]を求める。
【0191】また、1フレーム前の受信品質メッセージ
#−1については、報告遅延時間T Dに、1フレーム分
の時間TFを加えた区間に亘って、電力制御情報TPCの積
算を行い、その積算値と、受信品質メッセージ#−1が
表す受信品質とを加算して、現在のDSCHチャンネルの第
2の受信品質SIR[2]を求める。さらに、2フレー
ム前の受信品質メッセージ#−2については、報告遅延
時間TDに、2フレーム分の時間2TFを加えた区間に亘
って、電力制御情報TPCの積算を行い、その積算値と、
受信品質メッセージ#−2が表す受信品質とを加算し
て、現在のDSCHチャンネルの第3の受信品質SIR
[3]を求める。
【0192】そして、第1乃至第3の受信品質SIR
[1]乃至SIR[3]の、例えば、平均値等の重み付
け加算値を求め、それを、携帯端末61における、現在
のDSCHチャンネルの受信品質SIRの推定値とする。
【0193】いま、最新の受信品質メッセージから、N
フレーム前までの受信品質メッセージを用いて、携帯端
末61における、現在のDSCHチャンネルの最終的な受信
品質SIRを推定することとした場合、その推定は、次
式によって行うことができる。
【0194】 SIR=Σ(w[i]×(SIRDSCH[i]+α[i]△SIR[i]) ・・・(6)
【0195】但し、式(6)において、SIRDSCH[i]は、
最新の受信品質メッセージからiフレーム前の受信品質
メッセージが表す受信品質を示し、△SIR[i]は、その受
信品質メッセージについての報告遅延時間に亘って積算
された電力制御情報TPCの積算値を表す。また、α[i]
は、積算値△SIR[i]に対する重み係数である。さらに、
w[i]は、最新の受信品質メッセージからiフレーム前の
受信品質メッセージが表す受信品質SIRDSCH[i]と積算値
△SIR[i]から求められる、現在のDSCHチャンネルの受信
品質に対する重み係数である。さらに、Σは、iを、0
からNに変えてのサメーションを表す。
【0196】ここで、重み係数w[i]は、iについてサメ
ーションをとった場合に1となるものであり、さらに、
例えば、式w[i]≦w[i-1]を満たすものであることが望ま
しい。
【0197】なお、式(6)によれば、最新の受信品質
メッセージから、Nフレーム前までの受信品質メッセー
ジのすべてが用いられることとなるが、携帯端末61に
おける、現在のDSCHチャンネルの受信品質SIRは、そ
のような連続する複数フレームそれぞれの受信品質では
なく、いわば飛び飛びの複数フレームの受信品質メッセ
ージを用いて推定することも可能である。
【0198】また、図18で説明したような受信品質の
推定方法は、図17に示したように、携帯端末61か
ら、数フレームおきに、受信品質メッセージが送信され
てくる場合にも適用可能である。
【0199】次に、図19は、DSCHチャンネルの受信品
質を、受信品質メッセージのみから推定した場合と、図
15で説明したように、受信品質メッセージと電力制御
情報とから推定した場合のシミュレーション結果を示し
ている。
【0200】図19において、横軸は、DSCHチャンネル
の受信品質を表しており、縦軸は、基地局62のスルー
プットを正規化したものを表している。
【0201】また、図19では、●印が、DSCHチャンネ
ルの受信品質を、受信品質メッセージのみから推定した
場合のスループットを表しており、▲印が、DSCHチャン
ネルの受信品質を、受信品質メッセージと電力制御情報
から推定した場合のスループットを表している。なお、
報告遅延時間TDは、4フレーム分の時間としてある。
【0202】図19から、DSCHチャンネルの受信品質
を、受信品質メッセージと電力制御情報とから推定する
ことにより、受信品質メッセージのみから推定した場合
に比較して、スループットが向上していることが分か
る。
【0203】なお、携帯端末61が、基地局62だけで
なく、他の基地局とも通信しているような、いわゆるソ
フトハンドオーバ状態となっている場合には、DSCHチャ
ンネルの受信品質は、電力制御情報を用いずに、あるい
は、電力制御情報に対する重みを非常に小さくして推定
するのが望ましい。これは、次のような理由による。
【0204】即ち、制御データが送信されるDPCHチャン
ネルについては、ユーザに対する割り当てを規則的に行
う必要があるため、ソフトハンドオーバ時には、携帯端
末61において、複数の基地局からの信号を合成し(例
えば、いわゆるフィンガ(finger)の出力を合成し)、
これにより、受信品質を改善することが行われる。しか
しながら、適応変調符号化されたパケットデータが送信
されるDSCHチャンネルについては、ユーザに対する割り
当てが不規則に行われるため、携帯端末61に対して、
複数の基地局からデータ送信が可能であっても、1つの
基地局のみからデータ送信が行われる。従って、ソフト
ハンドオーバ時には、そのことによって、DPCHチャンネ
ルの受信品質は向上しても、DSCHチャンネルの受信品質
は向上しない。
【0205】また、携帯端末61において、DPCHチャン
ネルの信号が合成された場合、電力制御情報TPCは、そ
の合成された信号に基づいて生成される。
【0206】従って、この場合、電力制御情報TPCが表
すDPCHチャンネルの受信品質の変化は、DSCHチャンネル
の受信品質の変化として捉えることはできない。その結
果、DSCHチャンネルの受信品質を、電力制御情報TPCを
加味して推定したのでは、その推定精度が、却って悪化
することがある。
【0207】そこで、携帯端末61が、複数の基地局と
通信している場合には、DSCHチャンネルの受信品質は、
電力制御情報を用いずに、あるいは、電力制御情報に対
する重みを非常に小さくして推定するのが望ましい。な
お、このような推定は、式(4)における重み係数αを
0とするか、または0に近い値とすることによって行う
ことができる。
【0208】次に、図20は、図14の制御部86の構
成例を示している。
【0209】制御部86は、図14のバッファ121
至12Nと同一の数であるN個の平均部921乃至92N
と演算器931乃至93N、並びに、1つのモード割り当
て部91とリソース割り当て部94から構成されてい
る。
【0210】モード割り当て部91には、通信リンクが
確立されているユーザの携帯端末61における、DSCHチ
ャンネルの受信品質(の推定値)が、受信品質判定部8
5から供給される。さらに、モード割り当て部91に
は、リソース割り当て部94において、後述するリソー
ス割り当て処理が行われることにより得られるユーザ選
択情報も供給されるようになっている。
【0211】ここで、ユーザ選択情報は、通信リンクが
確立されているユーザの携帯端末61のいずれに、DSCH
チャンネルを割り当てるかを表すものであり、具体的に
は、例えば、ここでは、バッファ121乃至12Nのう
ち、DSCHチャンネルを割り当てるユーザ宛のバケットデ
ータが記憶されているものを表す。
【0212】モード割り当て部91は、ユーザ選択情報
が表すバッファ12nに記憶されたパケットデータを、
そのパケットデータの宛先となっているユーザの携帯端
末61に送信するときの変調符号化モードを、そのユー
ザの携帯端末61における、DSCHチャンネルの受信品質
に基づいて決定し、その変調符号化モードを出力する。
この変調符号化モードは、図14で説明したように、適
応変調符号化部14と制御データ生成部23に供給され
る。
【0213】通信リンクが確立されているユーザの携帯
端末61における、DSCHチャンネルの受信品質は、モー
ド割り当て部91に供給される他、そのユーザに割り当
てられているバッファ12nに対応する平均部92nにも
供給される。
【0214】平均部92nは、バッファ12nに割り当て
られたユーザの携帯端末61における受信品質につい
て、例えば、その携帯端末61との通信リンクが確立さ
れてからの平均値を、その携帯端末61における受信品
質の代表値として計算し、演算器93nに供給する。
【0215】なお、携帯端末61における受信品質は、
受信品質判定部85から、例えば、フレーム単位で供給
されるから、平均部92nは、そのようにフレーム単位
で受信品質が供給されるごとに、新たに平均値を計算し
直して、演算器93nに供給する。
【0216】ここで、このように、平均部92nにおい
て、携帯端末61における受信品質の、ある程度の期間
に亘る平均値を計算することで、受信品質から、フェー
ジング等の伝送路の品質の瞬時変動成分が除去されるこ
とになる。
【0217】また、ここでは、携帯端末61における受
信品質の代表値として、単純な平均値を計算することと
したが、その他、例えば、移動平均値や、重み付け平均
値などを計算するようにすることも可能である。さら
に、携帯端末61における受信品質の代表値として、重
み付け平均値を計算する場合には、例えば、現在時刻に
近い受信品質ほど、重みを大きくすることができる。
【0218】演算器93nには、平均部92nから、対応
するバッファ12nに割り当てられたユーザの携帯端末
61における受信品質の平均値が供給される他、その携
帯端末61における最新の受信品質も供給されるように
なっている。そして、演算器93nは、最新の受信品質
と、受信品質の平均値との差分(以下、適宜、受信品質
差分という)を演算し、リソース割り当て部94に供給
する。
【0219】リソース割り当て部94には、平均部92
1乃至92Nそれぞれから、受信品質差分が供給される
他、バッファ121乃至12Nそれぞれに割り当てられた
ユーザの携帯端末61における最新の受信品質も供給さ
れるようになっている。さらに、リソース割り当て部9
4には、バッファ121乃至12Nそれぞれから、そのデ
ータ蓄積量(バッファ蓄積量ともいう)も供給されるよ
うになっている。
【0220】リソース割り当て部94は、以上の受信品
質差分、最新の受信品質、およびバッファ蓄積量等に基
づき、リソース割り当て処理を行い、DSCHチャンネルを
割り当てる携帯端末61のユーザを決定する。そして、
リソース割り当て部94は、そのユーザに割り当てられ
たバッファ12nを表すユーザ選択情報を、モード割り
当て部91に供給するとともに、図14の選択部13に
供給する。
【0221】図14の選択部13では、このようにし
て、リソース割り当て部94から供給されるユーザ選択
情報が表すバッファ12nが選択され、そこに蓄積され
たパケットデータが読み出されて、適応変調符号化部1
4に供給される。
【0222】次に、図21のフローチャートを参照し
て、図20のリソース割り当て部94で行われるリソー
ス割り当て処理について説明する。
【0223】リソース割り当て処理では、まず最初に、
リソース割り当て部94は、ステップS31において、
バッファ12nのバッファ蓄積量num_byteが0バイトよ
り大であるかどうか、即ち、バッファ12nに、パケッ
トデータが記憶されているかどうかを判定する。
【0224】ステップ31において、バッファ12n
バッファ蓄積量num_byteが0バイトより大でないと判定
された場合、即ち、バッファ12nに割り当てられたユ
ーザの携帯端末61に送信すべきパケットデータが存在
しない場合、ステップS32に進み、リソース割り当て
部94は、そのユーザに対してDSCHチャンネルを割り当
てることを評価するための評価値evaに、0をセット
し、ステップS38に進む。
【0225】また、ステップS32において、バッファ
12nのバッファ蓄積量num_byteが0バイトより大であ
ると判定された場合、即ち、バッファ12nに割り当て
られたユーザの携帯端末61に送信すべきパケットデー
タが存在する場合、ステップS33に進み、リソース割
り当て部94は、そのバッファ蓄積量num_byteを、評価
値evaを計算するための第1の引数byte_evaにセット
し、ステップS34に進む。
【0226】ステップS34では、リソース割り当て部
94は、現在時刻tから、バッファ12nに割り当てら
れたユーザの携帯端末61に対してDSCHチャンネルを割
り当てられた最新の時刻last_tを減算することにより、
そのユーザに対するDSCHチャンネルの割り当て頻度とし
て、DSCHチャンネルを使用するのに待っている待ち時間
を求め、評価値evaを計算するための第2の引数t_evaに
セットする。
【0227】さらに、リソース割り当て部94は、ステ
ップS35に進み、平均部92nからの受信品質差分del
ta_SIRを、評価値evaを計算するための第3の引数d_SIR
_evaにセットして、ステップS36に進む。ステップS
36では、リソース割り当て部94は、バッファ12n
に割り当てられたユーザの携帯端末61における最新の
受信品質SIRを、評価値evaを計算するための第4の引数
SIR_evaにセットし、ステップS37に進む。
【0228】ステップS37では、リソース割り当て部
94は、例えば、次式にしたがって、評価値evaを演算
し、ステップS38に進む。
【0229】 eva=w1×t_eva+w2×d_SIR_eva+w3×SIR_eva+w4×byte_eva ・・・(8)
【0230】但し、式(8)において、w1,w2,w3,w4
は、重み係数である。
【0231】リソース割り当て部94は、ステップS3
1乃至38の処理を、バッファ12 1乃至12Nに割り当
てられたユーザすべてについて行い、各ユーザについ
て、式(8)の評価値evaを求める。
【0232】そして、ステップS38に進み、リソース
割り当て部94は、評価値evaが最大のユーザを求め、
そのユーザに対して、DSCHチャンネルを割り当てること
を決定する。さらに、リソース割り当て部94は、その
ユーザに割り当てられているバッファ12nを表すユー
ザ選択情報を生成して出力する。
【0233】なお、ここでは、DSCHチャンネルが1チャ
ンネルだけ存在すると仮定している。DSCHチャンネル
が、複数であるLチャンネルだけ存在する場合、ステッ
プS38では、例えば、評価値evaが、上位L位以内の
ユーザを求め、そのL人のユーザに対して、DSCHチャン
ネルを割り当てることが決定される。但し、DSCHチャン
ネルがLチャンネル存在する場合であっても、評価値ev
aが最大のユーザだけを求め、そのユーザに、Lチャン
ネルを割り当てて、L倍のデータ転送レートを提供する
ことが可能である。また、DSCHチャンネルが複数存在す
る場合には、複数のユーザに対して、複数のDSCHチャン
ネルを割り当てたり、あるユーザに対して、1のDSCHチ
ャンネルを割り当てるとともに、他のユーザに対して、
複数のDSCHチャンネルを割り当てること等も可能であ
る。
【0234】その後、ステップS39に進み、リソース
割り当て部94は、直前のステップS38において、DS
CHチャンネルを割り当てることを決定したユーザ(選択
ユーザ)についての、上述の変数last_tを、現在時刻に
更新し、リソース割り当て処理を終了する。
【0235】なお、リソース割り当て処理は、例えば、
DSCHチャンネルのフレーム単位で行われる。
【0236】以上のように、どのユーザに対して、DSCH
チャンネルを割り当てるかが、受信品質差分に基づいて
決定されるので、基地局62のサービスエリア内に存在
する携帯端末62に対して、DSCHチャンネルを、なるべ
く公平に割り当てるとともに、基地局62のスループッ
トを、なるべく高いレベルで維持することができる。
【0237】即ち、DSCHチャンネルを、受信品質差分に
基づいて割り当てる場合には、どの携帯端末61に注目
しても、DSCHチャンネルは、その注目携帯端末61にお
ける受信品質が、その平均値よりも大のときだけ割り当
てられる。従って、この場合、基地局62から近い位置
に存在し、受信品質の平均値が高いユーザも、基地局6
2から遠い位置に存在し、受信品質の平均値が低いユー
ザも、平等に扱われることになる。
【0238】さらに、受信品質の平均値が高いユーザに
注目した場合には、最新の受信品質が、その平均値より
も大のときに、DSCHチャンネルが割り当てられるから、
データ伝送効率を大きく向上させることができる。ま
た、受信品質の平均値が低いユーザに注目した場合に
は、最新の受信品質が、その平均値よりも大のときに、
DSCHチャンネルが割り当てられるから、即ち、受信品質
が悪い中でも、比較的良くなっているときに、DSCHチャ
ンネルが割り当てられるから、最新の受信品質が、その
平均値よりも小のときに割り当てられるときよりは、伝
送効率を向上させることができる。
【0239】なお、図21の実施の形態においては、受
信品質差分だけでなく、バッファ蓄積量、待ち時間、最
新の受信品質をも用い、それぞれに重みを付して、評価
値evaを求め、その評価値evaに基づいて、DSCHチャンネ
ルの割り当てを決定するようにしているので、その重み
の設定の仕方によって、各種の目的(用途)にあったDS
CHチャンネルの割り当てが可能となる。
【0240】即ち、例えば、基地局62のスループット
の向上に重点をおく場合には、受信品質差分と最新の受
信品質の重みを大きくし、他の重みを小さくすれば良
い。また、例えば、基地局62のサービスエリア内に存
在するユーザに、公平にサービスを提供することに重点
をおく場合には、受信品質差分と待ち時間の重みを大き
くし、他の重みを小さくすれば良い。さらに、例えば、
バッファ12nのオーバーフローを防止することに重点
をおく場合には、受信品質差分とバッファ蓄積量の重み
を多くし、他の重みを小さくすれば良い。
【0241】また、受信品質差分、バッファ蓄積量、待
ち時間、最新の受信品質それぞれに対する重みは、固定
の値ではなく、可変の値とすることが可能である。この
場合、重みは、基地局62の運用者が任意に変更するこ
とも可能であるし、場合に応じて、自動的に変更するこ
とも可能である。即ち、例えば、リアルタイム性の高い
パケットデータが、バッファ12nに存在する場合に
は、そのようなパケットデータがバッファ12nに存在
する間だけ、バッファ蓄積量に対する重みを大きい値に
変更するようにすること等が可能である。
【0242】なお、図20の実施の形態では、リソース
割り当て部94において、リソース割り当て処理に用い
る受信品質として、受信品質判定部85において求めら
れた精度の高い受信品質を採用することとしたが、リソ
ース割り当て処理には、受信品質メッセージだけから得
られる受信品質を採用することも可能である。
【0243】次に、上述した一連の処理は、ハードウェ
アにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行う
こともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う
場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、
汎用のコンピュータ等にインストールされる。
【0244】そこで、図22は、上述した一連の処理を
実行するプログラムがインストールされるコンピュータ
の一実施の形態の構成例を示している。
【0245】プログラムは、コンピュータに内蔵されて
いる記録媒体としてのハードディスク105やROM1
03に予め記録しておくことができる。
【0246】あるいはまた、プログラムは、フロッピー
(登録商標)ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Onl
y Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digita
l Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなど
のリムーバブル記録媒体111に、一時的あるいは永続
的に格納(記録)しておくことができる。このようなリ
ムーバブル記録媒体111は、いわゆるパッケージソフ
トウエアとして提供することができる。
【0247】なお、プログラムは、上述したようなリム
ーバブル記録媒体111からコンピュータにインストー
ルする他、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放
送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送し
たり、LAN(Local Area Network)、インターネットとい
ったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送
し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくる
プログラムを、通信部108で受信し、内蔵するハード
ディスク105にインストールすることができる。
【0248】コンピュータは、CPU(Central Processing
Unit)102を内蔵している。CPU102には、バス1
01を介して、入出力インタフェース110が接続され
ており、CPU102は、入出力インタフェース110を
介して、ユーザによって、キーボードや、マウス、マイ
ク等で構成される入力部107が操作等されることによ
り指令が入力されると、それにしたがって、ROM(Read O
nly Memory)103に格納されているプログラムを実行
する。あるいは、また、CPU102は、ハードディスク
105に格納されているプログラム、衛星若しくはネッ
トワークから転送され、通信部108で受信されてハー
ドディスク105にインストールされたプログラム、ま
たはドライブ109に装着されたリムーバブル記録媒体
111から読み出されてハードディスク105にインス
トールされたプログラムを、RAM(Random Access Memor
y)104にロードして実行する。これにより、CPU10
2は、上述したフローチャートにしたがった処理、ある
いは上述したブロック図の構成により行われる処理を行
う。そして、CPU102は、その処理結果を、必要に応
じて、例えば、入出力インタフェース110を介して、
LCD(Liquid CryStal Display)やスピーカ等で構成され
る出力部106から出力、あるいは、通信部108から
送信、さらには、ハードディスク105に記録等させ
る。
【0249】ここで、本明細書において、コンピュータ
に各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処
理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載され
た順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あ
るいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるい
はオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0250】また、プログラムは、1のコンピュータに
より処理されるものであっても良いし、複数のコンピュ
ータによって分散処理されるものであっても良い。さら
に、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実
行されるものであっても良い。
【0251】なお、本実施の形態においては、本発明
を、W-CDMA方式による無線通信を行うシステムに適用し
た場合について説明したが、本発明は、W-CDMA方式以外
の通信方式にも適用可能である。また、本発明は、無線
通信の他、有線通信にも適用可能である。さらに、本発
明が適用される端末は、携帯型のものに限定されるもの
ではない。
【0252】
【発明の効果】本発明の情報処理装置および情報処理方
法、並びに記録媒体によれば、受信品質メッセージに基
づいて、通信装置ごとに、受信品質の代表値が演算さ
れ、通信装置の受信品質の代表値と、その通信装置から
取得される受信品質メッセージとに基づいて、通信資源
の割り当てが決定される。従って、伝送効率の向上と、
ユーザに対する通信資源の公平な割り当ての両方を実現
することが可能となる。
【0253】本発明の通信システムおよび通信方法によ
れば、通信装置において、情報処理装置から受信した受
信信号に基づいて、自身における受信品質が求められ、
その受信品質を表す受信品質メッセージが生成されて、
情報処理装置への送信信号に挿入される。一方、情報処
理装置では、受信品質メッセージに基づいて、通信装置
ごとに、受信品質の代表値が演算され、通信装置の受信
品質の代表値と、その通信装置から取得される受信品質
メッセージとに基づいて、通信資源の割り当てが決定さ
れる。従って、情報処理装置における伝送効率の向上
と、通信装置に対する通信資源の公平な割り当ての両方
を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の通信システムの一例の構成を示す図であ
る。
【図2】携帯端末1と基地局2との間でやりとりされる
データを示す図である。
【図3】基地局2の構成例を示すブロック図である。
【図4】QPSKと16QAMを説明する図である。
【図5】符号化変調モードを示す図である。
【図6】適応変調符号化部14の構成例を示すブロック
図である。
【図7】通信資源が割り当てられている様子を示す図で
ある。
【図8】携帯端末1の構成例を示すブロック図である。
【図9】本発明を適用した通信システムの一実施の形態
の構成例を示す図である。
【図10】上り回線と下り回線のデータフォーマットを
示す図である。
【図11】携帯端末61の構成例を示すブロック図であ
る。
【図12】DSCHチャンネルの受信品質推定処理を説明す
るフローチャートである。
【図13】DPCHチャンネルの電力制御情報生成処理を説
明するフローチャートである。
【図14】基地局62の構成例を示すブロック図であ
る。
【図15】受信品質判定部85の処理を説明する図であ
る。
【図16】受信品質判定処理を説明するフローチャート
である。
【図17】受信品質判定部85の処理を説明する図であ
る。
【図18】受信品質判定部85の処理を説明する図であ
る。
【図19】シミュレーション結果を示す図である。
【図20】制御部86の構成例を示すブロック図であ
る。
【図21】リソース割り当て処理を説明するフローチャ
ートである。
【図22】本発明を適用したコンピュータの一実施の形
態の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 分配部、 121乃至12N バッファ, 13
選択部, 14 適応変調符号化部, 15 拡散部,
16 送受信部, 17 アンテナ, 18逆拡散
部, 19 復調部, 20 受信品質ビット抽出部,
23 制御データ生成部, 24,25 符号化部,
26 多重化部, 27 変調部,41 アンテナ,
42 送受信部, 43 逆拡散部, 44 復調
部, 45 制御データ分離部, 46 復号部, 4
7 制御データ復号部, 48制御部, 49 データ
復調復号部, 50 受信品質推定部, 51 受信品
質ビット挿入部, 52 変調部, 53 拡散部,
611乃至613 携帯端末, 62 基地局, 71
個別パイロット分離部, 72 受信品質推定部, 7
3 電力制御ビット生成部, 74 電力制御ビット挿
入部, 81 電力制御ビット抽出部, 82 電力調
整部, 83 電力制御ビットバッファ,84 積算
部, 85 受信品質判定部, 86 制御部, 91
モード割り当て部, 921乃至92N 平均部, 9
1乃至93N 演算器, 94 リソース割り当て部,
101 バス, 102 CPU, 103 ROM, 1
04RAM, 105 ハードディスク, 106 出力
部, 107 入力部,108 通信部, 109 ド
ライブ, 110 入出力インタフェース, 111
リムーバブル記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K014 AA01 BA06 BA10 EA01 FA11 FA12 GA01 HA05 HA06 HA10 5K033 AA01 AA09 CB01 CC04 DA01 DA19 DB09 DB10 DB16 DB18 DB20 EA06 EA07 EC01 5K034 AA01 AA17 EE03 FF02 FF13 HH01 HH02 HH04 HH05 HH12 HH14 HH16 HH63 KK21 LL01 MM01 MM08 MM15 MM24 MM39 NN04 5K067 AA12 AA23 BB04 CC08 DD45 EE02 EE10 EE72 GG02 GG06 JJ17

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の通信装置に対して、通信資源を割
    り当てる情報処理装置であって、 前記通信装置における受信品質を表す受信品質メッセー
    ジを取得する受信品質メッセージ取得手段と、 前記受信品質メッセージに基づいて、前記通信装置ごと
    に、前記受信品質の代表値を演算する代表値演算手段
    と、 前記通信装置の前記受信品質の代表値と、その通信装置
    から取得される受信品質メッセージとに基づいて、前記
    通信資源の割り当てを決定する決定手段とを備えること
    を特徴とする情報処理装置。
  2. 【請求項2】 前記代表値演算手段は、前記通信装置に
    おける受信品質の代表値として、その通信装置から取得
    された複数の受信品質メッセージそれぞれが表す受信品
    質の平均値を演算することを特徴とする請求項1に記載
    の情報処理装置。
  3. 【請求項3】 前記決定手段は、前記通信装置の前記受
    信品質の代表値と、その通信装置から取得される受信品
    質メッセージが表す受信品質との差に基づいて、前記通
    信資源の割り当てを決定することを特徴とする請求項1
    に記載の情報処理装置。
  4. 【請求項4】 前記決定手段は、前記通信装置に送信す
    るデータの蓄積量にも基づいて、前記通信資源の割り当
    てを決定することを特徴とする請求項1に記載の情報処
    理装置。
  5. 【請求項5】 前記決定手段は、前記通信装置に対する
    前記通信資源の割り当て頻度にも基づいて、前記通信資
    源の割り当てを決定することを特徴とする請求項1に記
    載の通信装置。
  6. 【請求項6】 前記決定手段は、前記通信装置の前記受
    信品質の代表値と、その通信装置から取得される受信品
    質メッセージが表す受信品質との差、並びに前記通信装
    置の前記受信品質の代表値、前記通信装置から取得され
    る受信品質メッセージが表す受信品質、前記通信装置に
    送信するデータの蓄積量、または前記通信装置に対する
    前記通信資源の割り当て頻度のうちの1以上に基づい
    て、前記通信資源の割り当てを決定することを特徴とす
    る請求項1に記載の通信装置。
  7. 【請求項7】 前記決定手段は、前記通信装置の前記受
    信品質の代表値と、その通信装置から取得される受信品
    質メッセージが表す受信品質との差に対して重み付けを
    行うとともに、前記通信装置の前記受信品質の代表値、
    前記通信装置から取得される受信品質メッセージが表す
    受信品質、前記通信装置に送信するデータの蓄積量、ま
    たは前記通信装置に対する前記通信資源の割り当て頻度
    のうちの1以上に対して重み付けを行い、その重み付け
    結果に基づいて、前記通信資源の割り当てを決定するこ
    とを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
  8. 【請求項8】 前記通信装置から、前記受信品質メッセ
    ージよりも短い間隔で送信されてくる、送信電力の調整
    を要求する電力制御情報を取得する電力制御情報取得手
    段と、 前記受信品質メッセージと電力制御情報の両方に基づい
    て、前記通信装置における現在の受信品質を推定する受
    信品質推定手段とをさらに備えることを特徴とする請求
    項1に記載の情報処理装置。
  9. 【請求項9】 前記受信品質メッセージ取得手段は、前
    記通信装置から、所定のフレームごとに送信されてくる
    前記受信品質メッセージを取得することを特徴とする請
    求項8に記載の情報処理装置。
  10. 【請求項10】 前記受信品質メッセージ取得手段は、
    前記通信装置から、所定のフレーム数おきに送信されて
    くる前記受信品質メッセージを取得することを特徴とす
    る請求項8に記載の情報処理装置。
  11. 【請求項11】 前記受信品質推定手段は、前記受信品
    質メッセージと、所定の区間において取得された前記電
    力制御情報に基づいて、前記通信装置における現在の受
    信品質の推定値を求めることを特徴とする請求項8に記
    載の情報処理装置。
  12. 【請求項12】 所定の区間において取得された前記電
    力制御情報について積算を行う積算手段をさらに備え、 前記受信品質推定手段は、前記積算手段において得られ
    る積算値と、前記受信品質メッセージに基づいて、前記
    通信装置における現在の受信品質の推定値を求めること
    を特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。
  13. 【請求項13】 前記通信装置との通信におけるデータ
    レートを、前記通信装置における現在の受信品質の推定
    値に基づいて制御するデータレート制御手段をさらに備
    えることを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
  14. 【請求項14】 前記データレート制御手段は、データ
    の符号化方法または変調方法を変更することにより、前
    記データレートを制御することを特徴とする請求項13
    に記載の情報処理装置。
  15. 【請求項15】 複数の通信装置に対して、通信資源を
    割り当てる情報処理方法であって、 前記通信装置における受信品質を表す受信品質メッセー
    ジを取得する受信品質メッセージ取得ステップと、 前記受信品質メッセージに基づいて、前記通信装置ごと
    に、前記受信品質の代表値を演算する代表値演算ステッ
    プと、 前記通信装置の前記受信品質の代表値と、その通信装置
    から取得される受信品質メッセージとに基づいて、前記
    通信資源の割り当てを決定する決定ステップとを備える
    ことを特徴とする情報処理方法。
  16. 【請求項16】 複数の通信装置に対して、通信資源を
    割り当てる情報処理を、コンピュータに行わせるプログ
    ラムが記録されている記録媒体であって、 前記通信装置における受信品質を表す受信品質メッセー
    ジを取得する受信品質メッセージ取得ステップと、 前記受信品質メッセージに基づいて、前記通信装置ごと
    に、前記受信品質の代表値を演算する代表値演算ステッ
    プと、 前記通信装置の前記受信品質の代表値と、その通信装置
    から取得される受信品質メッセージとに基づいて、前記
    通信資源の割り当てを決定する決定ステップとを備える
    プログラムが記録されていることを特徴とする記録媒
    体。
  17. 【請求項17】 複数の通信装置と、その複数の通信装
    置に対して、通信資源を割り当てる情報処理装置とから
    なる通信システムであって、 前記通信装置は、 前記情報処理装置から受信した受信信号に基づいて、自
    身における受信品質を求め、その受信品質を表す受信品
    質メッセージを生成する受信品質メッセージ生成手段
    と、 前記受信品質メッセージが、第1の間隔で送信されるよ
    うに、前記受信品質メッセージを、前記情報処理装置へ
    の送信信号に挿入する受信品質メッセージ挿入手段とを
    備え、 前記情報処理装置は、 前記受信品質メッセージを取得する受信品質メッセージ
    取得手段と、 前記受信品質メッセージに基づいて、前記通信装置ごと
    に、前記受信品質の代表値を演算する代表値演算手段
    と、 前記通信装置の前記受信品質の代表値と、その通信装置
    から取得される受信品質メッセージとに基づいて、前記
    通信資源の割り当てを決定する決定手段とを備えること
    を特徴とする通信システム。
  18. 【請求項18】 前記通信装置は、 前記情報処理装置から受信した受信信号に基づいて、前
    記情報処理装置の送信電力の調整を要求する電力制御情
    報を生成する電力制御情報生成手段と、 前記電力制御情報が、前記第1の間隔よりも短い第2の
    間隔で送信されるように、前記電力制御情報を、前記送
    信信号に挿入する電力制御情報挿入手段とをさらに備
    え、 前記情報処理装置は、 前記通信装置から送信されてくる前記電力制御情報を取
    得する電力制御情報取得手段と、 前記受信品質メッセージと電力制御情報の両方に基づい
    て、前記通信装置における現在の受信品質を推定する受
    信品質推定手段とをさらに備えることを特徴とする請求
    項17に記載の通信システム。
  19. 【請求項19】 複数の通信装置と、その複数の通信装
    置に対して、通信資源を割り当てる情報処理装置とから
    なる通信システムにおける通信方法であって、 前記通信装置における通信方法は、 前記情報処理装置から受信した受信信号に基づいて、自
    身における受信品質を求め、その受信品質を表す受信品
    質メッセージを生成する受信品質メッセージ生成ステッ
    プと、 前記受信品質メッセージを、前記情報処理装置への送信
    信号に挿入する受信品質メッセージ挿入ステップとを備
    え、 前記情報処理装置における通信方法は、 前記受信品質メッセージを取得する受信品質メッセージ
    取得ステップと、 前記受信品質メッセージに基づいて、前記通信装置ごと
    に、前記受信品質の代表値を演算する代表値演算ステッ
    プと、 前記通信装置の前記受信品質の代表値と、その通信装置
    から取得される受信品質メッセージとに基づいて、前記
    通信資源の割り当てを決定する決定ステップとを備える
    ことを特徴とする通信方法。
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