JP2002148616A - 照明装置、液晶装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
ができる照明装置を提供する。 【解決手段】 本発明の液晶装置10に備えられた採光
バックライト30は、2色性蛍光体を含有する透光性材
料からなる導光板33と、冷陰極管等の光源31と、外
光を採り入れる採光部32とを有している。2色性蛍光
体は、400nm以下の波長の光により励起され、励起
光よりも長波長の光を発光することが可能なものであっ
て、かつ、400nmより長波長の可視領域の光に対し
ては透光性を有するものである。
Description
及び電子機器に関し、特に透過型または半透過反射型の
液晶装置などに備えられる照明装置の構造に関するもの
である。
て、光源を内蔵し、内蔵された光源から発せられる光を
利用して表示を行うことが可能な透過型あるいは半透過
反射型の液晶装置が知られている。
透過型液晶表示装置を例に挙げて、従来の透過型液晶装
置の一例について簡単に説明する。図7は従来の透過型
液晶表示装置100の分解斜視図である。
は、液晶パネル200と液晶パネル200の背面側(図
示下方)に設けられた照明装置(以下、バックライトと
記すこともある)300とから構成されている。
01と上側基板102とが対向配置され、これら基板間
に液晶層(図示略)が挟持されており、下側基板101
と照明装置300との間、および上側基板102の前面
側(観察者側)にはそれぞれ偏光板105、106が取
り付けられている。
の信号電極103がストライプ状に設けられ、それと対
向する上側基板102の液晶層側表面上には信号電極1
03と交差する方向に延在する多数の走査電極104が
ストライプ状に設けられている。
などからなる光源301と、光源301からの光を効率
良く液晶層側に照射するために、光源301から出射さ
れた光を図示上方(液晶層側)に導く構造を有する導光
板302とからなっている。
外光、近紫外光により損傷されることを防止するため
に、偏光板105は紫外光、近紫外光を吸収する特性を
有している。図8に、偏光板105における光の波長と
透過率との関係を示す。図8に示すように、偏光板10
5は、照明装置300から出射される光のうち、紫外
光、近紫外光、具体的には400nm以下の短波長の光
を吸収する特性を有している。
年、デジタルカメラの画像表示部、携帯用テレビの画像
表示部などにも採用されており、小型、軽量の利点を生
かして種々の携帯用電子機器を中心に広く用いられてい
る。しかしながら、携帯用電子機器の使用環境によっ
て、例えば日差しの強い屋外などではバックライトの輝
度が太陽光に比べて弱いため、液晶画面に表示された画
像が暗く、視認しにくいという問題があった。この問題
を解決する方法として、液晶パネルを照明するバックラ
イトの出力を上げることが考えられる。ところが、バッ
クライトの出力を上げると、バックライトの消費電力が
増大するため、大容量の電源装置が必要となり、携帯性
が重要視される電子機器にとって実用的でない。そこ
で、近年は液晶表示装置の光源としてバックライトだけ
でなく、太陽光などの外光を液晶表示装置の上面に設け
られた採光窓から採り入れ、導光板を通して液晶パネル
を照明するタイプの液晶表示装置が実用化されている。
型液晶装置においては、照明装置から出射される光のう
ち、400nm以下の短波長の光を、液晶パネルの背面
側に設けられた偏光板で吸収させ、液晶層側に透過させ
ない構造としているため、照明装置から出射される光の
うち、400nm以下の短波長の光を利用することがで
きない構造になっている。このことが、透過型液晶装置
の明度や輝度の低下の原因の1つになっている。
はもともと光源光の中に400nm以下の短波長の光が
わずか数%程度しか含まれていないので、偏光板による
光吸収の影響は少ない。これに対して、図9に太陽光の
スペクトルを示すように、太陽光の中には400nm以
下の短波長の光(図中斜線で示す)が冷陰極管等の光源
光よりも多く含まれているため、せっかく画像を明るく
する目的で採光窓から外光を採り入れる構成を採用して
も、その効果が充分に発揮できなかった。
た問題ではなく、光源を内蔵し、内蔵された光源から発
せられる光を利用して表示を行うことが可能な透過型、
半透過反射型の液晶装置の双方に共通の問題である。
型の液晶表示装置に限った問題ではなく、TFD(Thin
-Film Diode)素子に代表される2端子型素子やTFT
(Thin-Film Transistor)素子に代表される3端子型素
子を用いるアクティブマトリクス型の液晶装置などにお
いても生じる問題であり、透過型、あるいは半透過反射
型の液晶装置であれば、いかなる液晶装置においても生
じる問題である。
たものであり、光源光、もしくは太陽光などの外光のう
ち、従来利用されていなかった400nm以下の短波長
の光も利用することができる照明装置を提供することを
目的とする。また、この照明装置を備えることにより、
明度や輝度が向上し、表示品質の優れた液晶装置及び電
子機器を提供することを目的とする。
解決するべく検討を行った結果、以下に記載の照明装
置、液晶装置、及び電子機器を発明するに到った。
光性材料からなり、側面から入射する光を一方の板面か
ら放出するように形成された導光板と、該導光板の側面
側に配設された光源と、外光を前記導光板の内部に採り
入れる採光部とを有することを特徴とする。
蛍光体を含有する透光性材料からなる蛍光体膜が設けら
れ、側面から入射する光を一方の板面から放出するよう
に形成された導光板と、該導光板の側面側に配設された
光源と、外光を前記導光板の内部に採り入れる採光部と
を有することを特徴とする。
記蛍光体が400nm以下の所定の波長の光により励起
可能なものであるとともに、400nmより長波長の可
視領域の光に対しては透光性を有するものであることを
特徴とする。一般に、蛍光体は励起光より長波長の光を
発光することを特徴としている。したがって、より詳細
には、本発明の照明装置において、導光板内部に含有さ
れた蛍光体、あるいは導光板上に設けられた蛍光体膜に
含有された蛍光体は、偏光板により吸収される400n
m以下の所定の波長の光により励起され、励起光よりも
長波長の光、すなわち偏光板により吸収されない光を発
光することが可能であるとともに、400nmより長波
長の光、すなわち偏光板を透過する光に対しては透光性
を有することを特徴としている。
する透光性材料により導光板を構成する、あるいは透光
性基板の光を放出する側の板面上に、蛍光体を含有する
透光性材料からなる蛍光体膜を設ける構成とすることに
より、偏光板により吸収される400nm以下の光を、
蛍光体によって、偏光板により吸収されない(偏光板を
透過する)励起光よりも長波長の光に変換することがで
きるので、従来利用されていなかった400nm以下の
短波長の光も利用することができる。
光、すなわち偏光板を透過する光に対しては透光性を有
する材料で構成することにより、従来利用していた偏光
板を透過する光が蛍光体に吸収されることで導光板から
偏光板側へ出射する光が減少するのを防止することがで
きる。
来利用していた400nmより長波長の光についてはそ
のまま透過させ、従来利用されていなかった400nm
以下の短波長の光については蛍光体によって、偏光板を
透過する400nmより長波長の光に波長変換すること
ができるので、光源から出射される光とともに太陽光な
どの外光を有効利用することができる。
から発光される光は指向性がなく、ランダムな方向(3
60度方向)に出射される。本発明においてはそれでも
良いが、特に蛍光体の中でも2色性蛍光体を用いた場
合、2色性蛍光体から発光される光は、2色性蛍光体の
分子の長軸方向の振動が強く、偏光性を有するものとな
る。よって、2色性蛍光体を用いた場合には、2色性蛍
光体の分子が略一方向に配列されていることが望まし
い。このように、2色性蛍光体の分子を略一方向に配列
させることにより、全ての2色性蛍光体の分子から発光
される光の偏光方向を均一化することができる。
記光源が、導光板の側面に沿って配設されたものである
とともに、2色性蛍光体の分子が、光源の延在方向もし
くは配列方向に対して略平行方向に配列されたものであ
ることが望ましい。
冷陰極管や、導光板の側面に沿って配設された発光ダイ
オード等の複数の点光源などからなる場合には、光源か
ら出射され、導光板内に入射した光は、導光板内におい
て全反射を繰り返した後、導光板の一方の板面から出射
されるが、全反射した後の光においては、光源の延在方
向もしくは配列方向に対して略平行方向の振動が強いよ
うな偏光性を有する光の割合が高くなっている。
て配設された冷陰極管や、導光板の側面に沿って配設さ
れた発光ダイオード等の複数の点光源等からなる場合に
は、光源から出射され導光板内を伝播する光において
は、光源の延在方向もしくは配列方向に対して略平行方
向の振動が強いような偏光性を有する光の占める割合が
高くなるため、2色性蛍光体の分子を光源の延在方向も
しくは配列方向に対して略平行方向に配列させておけ
ば、導光板内を伝搬する光の偏光方向と2色性蛍光体の
分子の配列方向とを略同一方向とすることができるの
で、導光板内を伝搬する光が2色性蛍光体に吸収されや
すくなり、2色性蛍光体の分子における発光効率を向上
させることができる。
置を液晶パネルの背面側に備えたことを特徴とする。こ
の構成によれば、明度や輝度が向上され、表示品質の優
れた透過型または半透過反射型の液晶装置を提供するこ
とができる。
晶パネルが照明装置側に偏光板を具備するとともに、該
偏光板の偏光軸が、2色性蛍光体の分子の配列方向と略
同一方向であることが望ましい。このように、2色性蛍
光体の分子の配列方向と液晶パネルの背面側に設けられ
た偏光板の偏光軸とを略同一方向とすることにより、2
色性蛍光体から発光された光が偏光板に吸収され、偏光
板を透過する光の光量が減少するのを防止することがで
きる。
とにより、明度や輝度が向上され、表示品質の優れた電
子機器を提供することができる。
係る実施形態について詳細に説明する。
ブマトリクス型の液晶表示装置に適用した例であって、
光源を内蔵するとともに、外部の光を取り入れる採光部
を具備する採光機構付きの照明装置(以下、採光バック
ライトと称する)を備えた透過型カラー液晶表示装置の
例である。また、本実施形態の液晶表示装置は、本発明
の照明装置を備えたものであり、照明装置の構造が特徴
的なものである。
察者側から見た分解斜視図、図2は液晶表示装置10の
全体構造を示す概略断面図、図3は液晶表示装置10を
構成する導光板(照明装置)のその他の例を示す概略断
面図、図4は液晶表示装置10の内部構造を示す概略断
面図である。図2〜図4は液晶表示装置10を図1のA
−A'線に沿って切断したときの断面図である。また、
図1、図4においては、後述する液晶表示装置10のケ
ースの図示を省略している。
図2に基づいて液晶表示装置10の全体構造について説
明する。図1に示すように、液晶表示装置10は、液晶
パネル20と液晶パネル20の背面側(観察者側と反対
側)に設けられた採光バックライト30(照明装置)と
から構成されている。
と上側基板12とが対向配置され、これら基板間に液晶
層(図1では図示略)が挟持されており、下側基板11
と採光バックライト30との間、及び上側基板12の外
側(観察者側)にはそれぞれ偏光板24、25が設けら
れている。また、下側基板11の採光バックライト30
側、上側基板12の観察者側にはそれぞれ位相差板が取
り付けられているが、図示は省略している。下側基板1
1、上側基板12は、ガラスあるいはポリカーボネー
ト、ポリエーテルスルホン、アクリル系樹脂等の透明基
板により構成されている。
信号電極17がストライプ状に設けられ、それと対向す
る上側基板12の液晶層側表面上には信号電極17と交
差する方向に延在する多数の走査電極18がストライプ
状に設けられている。信号電極17、走査電極18は、
インジウム錫酸化物等の透明導電性材料からなってい
る。また、信号電極17と走査電極18とが交差する部
分が個々の画素になっており、多数の画素がマトリクス
状に配列した領域が表示領域になっている。なお、本実
施形態においては、下側基板11側の電極を信号電極、
上側基板12側の電極を走査電極とするが、これは逆で
あっても構わない。
らなる光源31と、外部の光を採り入れ可能な採光部3
2と、導光板33とからなっている。本実施形態におい
て、光源31は導光板33の図における右側面に沿って
形成され、採光部32は導光板33の図における左側面
に沿って形成されている。
0はケース40内に装着されており、ケース40におい
て液晶表示装置10の図示上方及び採光部32が設けら
れた部分は開放されて、それぞれ表示用窓41、採光用
窓42になっている。すなわち、観察者は表示用窓41
から液晶表示装置10の表示を観察することが可能な構
造になっており、また、採光用窓42から太陽光などの
外部の光が採光部32を介して導光板33内に入射する
ことが可能な構造になっている。
33と一体形成されていてもよいし、導光板33とは独
立して設けられていても良い。また、導光板33におい
て、光源31、採光部32が設けられた側の側面を除く
側面及び底面には反射板などが取り付けられ、光を全反
射する構造になっている。また、導光板33及び採光部
32の図示上側には光を拡散する拡散板34が設けられ
ている。図2に示すように、光源31から出射された光
及び採光部32に入射した外光は、導光板33の側面か
ら導光板33内に入射し、導光板33内において、全反
射を繰り返した後、導光板33の図示上側の板面から液
晶パネル20側に放出される構造になっている。
が紫外光、近紫外光により損傷されることを防止するた
めに、液晶パネル20の背面側に設けられた偏光板24
は、採光バックライト30から照射される光のうち、4
00nm以下の短波長の光を吸収する特性を有してい
る。
性蛍光体を含有する、アクリル樹脂やポリカーボネート
樹脂などの透光性材料からなっている。図1において、
符号53が2色性蛍光体の分子を模式的に示したもので
ある。本実施形態において用いる2色性蛍光体は、40
0nm以下の所定の波長の光により励起され、励起光よ
りも長波長の光を発光することが可能なもので、かつ、
400nmより長波長の可視領域の光に対しては透光性
を有するものである。このような2色性蛍光体として
は、例えば、320〜400nmの近紫外光により励起
されて可視光である赤色光の発光が可能なナイルレッド
(C20H18N2O2)、320〜400nmの近紫
外光により励起されて可視光である黄緑色光の発光が可
能なクマリン6(C20H18N2O2S)、320〜
400nmの近紫外光により励起されて可視光である青
色光の発光が可能なBBOT([(CH3)3C7H3
NO]2C4H2S)等を例示することができる。ま
た、本実施形態において、導光板33に含有される2色
性蛍光体の分子53は、光源31の延在方向に対して略
平行方向に配列されており、かつ、偏光板24の偏光軸
は2色性蛍光体の分子53の配列方向と略同一方向にな
っている。
えば以下のようにして作製することができる。
ネート樹脂などの透光性材料とを所定の溶媒に溶解させ
た溶液を調整し、この溶液を導光板33の型に一定方向
から流し込んだ後、溶媒を乾燥除去し、型から取り出す
ことにより、2色性蛍光体の分子及び透光性材料の分子
が、溶液を流し込んだ方向に対して略平行な方向に配列
した導光板33を作製することができる。
蛍光体と透光性材料とを所定の溶媒に溶解させた溶液に
更に液晶を溶解させ、底面に、液晶を配向させる配向膜
を形成した型に流し込むことによって、液晶分子を所定
の方向に配向させることにより、2色性蛍光体の分子を
液晶分子と同じ方向に配列させて、導光板33を作製し
てもよい。なお、この場合には、2色性蛍光体と液晶と
を含有し、底面に配向膜が形成された導光板33が作製
される。
が2色性蛍光体を含有する透光性材料からなる場合、す
なわち導光板33の内部に2色性蛍光体を含有させる場
合についてのみ説明したが、本発明はこれに限定される
ものではない。
色性蛍光体を含有させる代わりに、導光板33の光を放
出する側の板面上(上面上)に、2色性蛍光体を含有す
る透光性材料からなる2色性蛍光体膜51を設ける構成
としてもよい。2色性蛍光体膜51は、例えば、2色性
蛍光体を含有する、アクリル樹脂やポリカーボネート樹
脂などの透光性材料からなる透光性フィルムから構成す
ることができる。
2色性蛍光体を含有する透光性フィルムからなる2色性
蛍光体膜51を設ける場合には、2色性蛍光体とアクリ
ル樹脂やポリカーボネート樹脂などの透光性材料とを所
定の溶媒に溶解させた溶液を調整し、この溶液を一定方
向から流した後、溶媒を乾燥除去することにより、溶液
を流し込んだ方向に配向した2色性蛍光体を具備する透
光性フィルムを作製した後、導光板33の光を放出する
側の板面上にこの透光性フィルムを貼着することによ
り、透光性フィルムからなる2色性蛍光体膜51を具備
する導光板33を作製することができる。また、透光性
フィルムを作製した後、溶液を流し込んだ方向に対して
延伸させてから、導光板33上に貼着することにより、
より2色性蛍光体の分子を配向させることができる。
は、光源31から出射された光及び採光部32から入射
した光のうち、400nmより長波長の光についてはそ
のまま偏光板24側に透過させ、400nm以下の所定
の波長の光については、導光板33内に含有された2色
性蛍光体あるいは導光板33上に設けられた2色性蛍光
体膜51に含有された2色性蛍光体によって、偏光板2
4を透過可能な400nmより長波長の光に波長変換す
ることにより、光源31から出射される光及び採光部3
2から入射する光を有効に利用することができる構造に
なっている。 [液晶装置の内部構造]次に、図4に基づいて液晶表示
装置10の内部構造について説明する。なお、図4にお
いては、偏光板24、25、採光バックライト30の図
示を省略している。
板12とがそれぞれの基板の周縁部においてシール材1
4を介して所定間隔で貼着され、下側基板11、上側基
板12間に液晶層13が挟持されている。
カラーフィルター15、平坦化膜16、信号電極17、
配向膜21が順次積層形成されており、上側基板12の
液晶層13側表面上には、走査電極18と配向膜22と
が順次積層形成されている。
で配列された赤(R)、緑(G)、青(B)の着色層1
5Aと、隣接する着色層15A間に形成された遮光層
(ブラックマトリックス)15Bとからなっており、平
坦化膜16は有機膜などからなり、カラーフィルター1
5を形成した下側基板11の表面を平坦化するために設
けられている。配向膜21、22は、ポリイミドなどの
配向性高分子からなり、その液晶層13側表面は所定の
方向にラビングされている。
21、22間には、液晶セルのセルギャップ(液晶層1
3の厚み)を均一化するために、二酸化珪素、ポリスチ
レン等からなる多数の球状のスペーサー23が配置され
ている。
する透光性材料により導光板33を構成する、あるいは
導光板33の光を放出する側の板面上に、2色性蛍光体
を含有する透光性材料からなる2色性蛍光体膜51を設
ける構成としたので、偏光板24により吸収される40
0nm以下の光を、2色性蛍光体によって、偏光板24
により吸収されない(偏光板を透過する)光に変換する
ことができるので、従来利用されていなかった400n
m以下の短波長の光も利用することができる採光バック
ライトを提供することができる。
を含有する導光板33あるいは上面上に2色性蛍光体膜
51を具備する導光板33を備える構成としたので、従
来利用されていなかった400nm以下の短波長の光も
利用することができ、明度や輝度が向上し、表示品質の
優れた液晶装置を提供することができる。
長の光、すなわち偏光板を透過する光に対しては透光性
を有する材料で構成することにより、従来利用していた
偏光板24を透過する光が2色性蛍光体に吸収され、導
光板33から偏光板24側への出射光が減少するのを防
止することができる。
していた400nmより長波長の光についてはそのまま
透過させ、従来利用されていなかった400nm以下の
短波長の光については、2色性蛍光体によって、偏光板
24を透過する400nmより長波長の光に変換するこ
とができるので、光源31から出射される光に加えて特
に採光部32から入射する外光を有効利用することがで
きる。
導光板33に沿って配設し、2色性蛍光体の分子53の
配列方向を光源31の延在方向に対して略平行方向とし
た。光源31をこのような構成とした場合、光源31か
ら発せられ導光板33内を伝播する光においては、光源
31の延在方向に対して略平行方向の振動が強いような
偏光性を有する光の割合が高くなるため、2色性蛍光体
の分子53を光源31の延在方向に対して略平行方向に
配列させることにより、導光板33内を伝搬する光の偏
光方向と2色性蛍光体の分子53の配列方向とを略同一
方向とすることができるので、導光板33内を伝搬する
光が2色性蛍光体に吸収されやすくなり、2色性蛍光体
の分子53における発光効率を向上させることができ
る。
取り入れることが可能な採光部32を具備する採光バッ
クライト30を備える構成とした。冷陰極管などの光源
31から発せられる光においては400nm以下の短波
長の光の割合は数%程度と低いが、冷陰極管などの光源
に比較して400nm以下の短波長の光の割合が相対的
に高い太陽光などの外部の光を取り入れることが可能な
採光部32を設ける構成とすることにより、2色性蛍光
体による発光量を増加させることができるので、液晶装
置の明度及び輝度をより向上させることができる。
と液晶パネル20の背面側に設けられた偏光板24の偏
光軸を略同一方向とすることにより、2色性蛍光体から
発光された光が偏光板24に吸収され、偏光板24を透
過する光の光量が減少するのを防止することができる。
あるいは導光板上の蛍光体膜中に含有された蛍光体材料
として2色性蛍光体を用いたが、指向性がないことで多
少のロスはあるものの、2色性を持たない一般の蛍光体
を用いてもかまわない。また、光源31が導光板33の
側面に沿って配設された冷陰極管などからなる場合につ
いてのみ説明したが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、光源を点光源により構成してもよい。光源を導
光板33の側面に沿って配設した複数の点光源により構
成した場合には、光源の配列方向と2色性蛍光体の分子
53の配列方向とを略平行とすることにより、本実施形
態と同様の効果を得ることができる。また、光源を1個
の点光源により構成しても良い。ただし、光源を1個の
点光源により構成する場合には、導光板33内を伝播す
る光の偏光方向と2色性蛍光体の分子53の配列方向と
を略同一方向とすることができないため、2色性蛍光体
の分子53における発光効率は多少悪くなる。
液晶表示装置についてのみ説明したが、本発明はこれに
限定されるものではなく、白黒表示の液晶表示装置や半
透過反射型の液晶装置にも適用することができる。ま
た、本実施形態においてはパッシブマトリクス型の液晶
表示装置についてのみ説明したが、本発明はこれに限定
されるものではなく、TFD素子に代表される2端子型
素子やTFT素子に代表される3端子型素子を用いるア
クティブマトリクス型の液晶装置にも適用することがで
き、透過型あるいは半透過反射型の液晶装置であればい
かなる液晶装置にも適用することができる。 [電子機器]次に、上記実施形態の液晶表示装置10を
備えた電子機器の具体例について説明する。
図である。図5(a)において、300は携帯電話本体
を示し、301は上記の液晶表示装置10を備えた液晶
表示部を示している。
帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図5
(b)において、400は情報処理装置、401はキー
ボードなどの入力部、403は情報処理本体、402は
上記の液晶表示装置10を備えた液晶表示部を示してい
る。
した斜視図である。図5(c)において、500は時計
本体を示し、501は上記の液晶表示装置10を備えた
液晶表示部を示している。
図である。図6において、600はカメラ本体、610
は上記の液晶表示装置10を備えた液晶表示部、690
はダイアルスイッチ、692はビューファインダー、6
31は外光を採り入れるための採光窓である。この採光
窓は図示しないカメラ本体600の上面にも設けられて
いる。
の電子機器は、上記の液晶表示装置10を備えたもので
あるので、明度や輝度が向上され、表示品質の優れたも
のとなる。
験について、以下の実施例及び従来例に基づいて説明す
る。
を有する採光バックライトを備えたTFT方式の透過型
カラー液晶装置を作製した。実施例、従来例において
は、採光バックライトの導光板の構成のみを変え、それ
以外は同一の条件で液晶装置を作製した。
て2色性蛍光体の一種であるクマリン6(C20H18
N2O2S)を用い、この2色性蛍光体とアクリル樹脂
(透光性材料)とを高温で導光板の型に流し込み、冷却
後、取り出し、導光板を作製した。この際、2色性蛍光
体の分子を光源の延在方向に対して略平行方向に配列さ
せた。また、液晶パネルの照明装置側に設けた偏光板の
偏光軸を2色性蛍光体の分子の配列方向と略同一方向と
した。なお、導光板中に含有させた2色性蛍光体の濃度
は5%とした。
性蛍光体を含有させず、アクリル樹脂のみからなる導光
板を作製した。
得られた液晶装置の輝度を測定した。従来例の場合、暗
室(外光が全くないとき)における液晶装置の正面輝度
は100.0cd/m2であり、晴天の屋外(1500
0lx)における液晶装置の正面輝度は109.8cd
/m2であった。つまり、従来例の採光バックライトで
は外光を採り入れることで10cd/m2程度の輝度の
向上が確認された。これに対して、実施例の場合、暗室
(外光が全くないとき)における液晶装置の正面輝度は
102.3cd/m2であり、晴天の屋外(15000
lx)における液晶装置の正面輝度は121.8cd/
m2であった。したがって、実施例の採光バックライト
では外光を採り入れることで20cd/m2程度の輝度
の向上が確認された。
性蛍光体を含有させた効果は、暗室状態(光源光のみ)
で比較すると2cd/m2程度の輝度の向上に過ぎない
が、晴天の屋外状態(光源光と太陽光)で比較すると1
2cd/m2もの輝度の向上が見られた。すなわち、本
発明の構成は採光バックライトに適用することでより効
果的であり、晴天の屋外といった表示画面が見にくい環
境においても画面の輝度を上げることで表示画面を見や
すくするという効果をもたらす。このように、採光バッ
クライトの導光板内部に2色性蛍光体を含有させること
により、液晶装置の輝度を向上できることが明らかにな
った。
によれば、蛍光体を含有する透光性材料で導光板を構成
する、あるいは導光板の光を放出する側の板面上に蛍光
体を含有する透光性材料からなる蛍光体膜を設けること
により、偏光板で吸収される短波長側の光を偏光板で吸
収されない(偏光板を透過する)光に波長変換すること
ができるので、従来利用されていなかった400nm以
下の短波長の光も利用することができる。そして、本発
明の照明装置を備えることにより、明度や輝度が向上さ
れ、表示品質の優れた透過型または半透過反射型の液晶
装置を実現することができる。
を示す分解斜視図である。
A'線に沿う概略断面図である。
示す概略断面図である。
ある。
例を示す図であり、(a)は携帯電話の一例を示す斜視
図、(b)は携帯型情報処理装置の一例を示す斜視図、
(c)は腕時計型電子機器の一例を示す斜視図である。
例を示す図であり、デジタルカメラの一例を示す背面図
である。
る。
示す図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 蛍光体を含有する透光性材料からなり、
側面から入射する光を一方の板面から放出するように形
成された導光板と、該導光板の側面側に配設された光源
と、外光を前記導光板の内部に採り入れる採光部とを有
することを特徴とする照明装置。 - 【請求項2】 透光性基板上に蛍光体を含有する透光性
材料からなる蛍光体膜が設けられ、側面から入射する光
を一方の板面から放出するように形成された導光板と、
該導光板の側面側に配設された光源と、外光を前記導光
板の内部に採り入れる採光部とを有することを特徴とす
る照明装置。 - 【請求項3】 前記蛍光体が400nm以下の所定の波
長の光により励起可能とされ、かつ、400nmより長
波長の可視領域の光に対しては透光性を有することを特
徴とする請求項1または請求項2に記載の導光板。 - 【請求項4】 前記蛍光体が2色性蛍光体であることを
特徴とする請求項1に記載の照明装置。 - 【請求項5】 前記2色性蛍光体の分子が略一方向に配
列されたことを特徴とする請求項4に記載の照明装置。 - 【請求項6】 前記光源が前記導光板の側面に沿って配
設されるとともに、前記2色性蛍光体の分子が、前記光
源の延在方向もしくは配列方向に対して略平行方向に配
列されたことを特徴とする請求項5に記載の照明装置。 - 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項に記載
の照明装置を液晶パネルの背面側に備えたことを特徴と
する液晶装置。 - 【請求項8】 前記液晶パネルが、前記照明装置側に偏
光板を具備するとともに、該偏光板の偏光軸が、前記2
色性蛍光体の分子の配列方向と略同一方向とされている
ことを特徴とする請求項7に記載の液晶装置。 - 【請求項9】 請求項7または8に記載の液晶装置を備
えたことを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000340785A JP2002148616A (ja) | 2000-11-08 | 2000-11-08 | 照明装置、液晶装置及び電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000340785A JP2002148616A (ja) | 2000-11-08 | 2000-11-08 | 照明装置、液晶装置及び電子機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002148616A true JP2002148616A (ja) | 2002-05-22 |
Family
ID=18815644
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000340785A Pending JP2002148616A (ja) | 2000-11-08 | 2000-11-08 | 照明装置、液晶装置及び電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002148616A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007149500A (ja) * | 2005-11-28 | 2007-06-14 | Sony Corp | 光源装置、表示装置、及び光源装置の製造方法 |
-
2000
- 2000-11-08 JP JP2000340785A patent/JP2002148616A/ja active Pending
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JP2007149500A (ja) * | 2005-11-28 | 2007-06-14 | Sony Corp | 光源装置、表示装置、及び光源装置の製造方法 |
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