JP2002148160A - 試料支持用カートリッジ及び試料ホルダー - Google Patents

試料支持用カートリッジ及び試料ホルダー

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JP2002148160A
JP2002148160A JP2000342423A JP2000342423A JP2002148160A JP 2002148160 A JP2002148160 A JP 2002148160A JP 2000342423 A JP2000342423 A JP 2000342423A JP 2000342423 A JP2000342423 A JP 2000342423A JP 2002148160 A JP2002148160 A JP 2002148160A
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Toshiaki Suzuki
木 俊 明 鈴
Katsuhiko Ibe
部 克 彦 井
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Jeol Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 顕微鏡観察用に適した試料支持用カートリッ
ジ及び試料ホルダーを提供する。 【解決手段】 試料ホルダーは、先端部に、試料支持用
カートリッジ57が着脱可能に構成されたカートリッジ
支持体51を有し、ホルダー駆動機構52によって、電
子顕微鏡の鏡体及び集束イオンビーム装置の加工室に取
り付けたり、該鏡体及び加工室から外したり出来るよう
になっているホルダー本体50と、ホルダー駆動機構5
2から成る。カートリッジ支持体51には、試料支持用
カートリッジ57を支持するための凹部52が形成され
ている。凹部52の底面に対し垂直方向に突き出る様に
圧電素子53A,53Bがカートリッジ支持体51に設
けられいる。ホルダー駆動機構52内には、圧電素子5
3A,53Bを駆動するための電源が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、荷電粒子ビーム装置等
に使用される試料支持用カートリッジ及び試料ホルダー
に関する。
【0002】
【従来の技術】透過型電子顕微鏡は、試料の拡大観察や
試料の構造分析等を行うのに使用される。図1は透過型
電子顕微鏡の一概略例を示したものである。
【0003】図中1は電子光学系鏡筒で、その中に、電
子銃2、集束レンズ3、対物レンズ4、中間レンズ5、
投影レンズ6等が設けられている。7は観察室で、蛍光
板8等が設けられている。尚、9Aは先端部分に試料を
保持した試料ホルダーの本体で、ホルダー駆動機構9B
によってX方向及びY方向への移動や、ホルダーの中心
軸に対する回転が出来、又、試料ホルダー自体が鏡体1
に取り付けたり、該鏡体から外したり出来るようになっ
ている。
【0004】この様な透過型電子顕微鏡においては、電
子銃1からの電子ビームが集束レンズ3により集束され
て試料上に照射される。そして、該試料を透過した電子
ビームが対物レンズ4,中間レンズ5及び投影レンズ6
のレンズ作用を受けることにより、蛍光板8上に試料透
過部の拡大像或いは回折像が形成される。
【0005】さて、試料の作成及び該試料の試料ホルダ
ーへの取り付けは、例えば、次の様に行われている。
【0006】図2は、顕微鏡観察用の薄膜試料を作製す
るための集束イオンビーム装置の概略を示したもので、
10はイオン源、11はコンデンサレンズ、12はX方
向偏向器、13はY方向偏向器、14は対物レンズであ
る。又、15は加工室、16はX及びY方向に移動が可
能に、且つ、何れか一方の方向に傾斜可能に構成されて
いるステージである。17はプローブ針18と、該プロ
ーブ針をX,Y及びZ方向に駆動させるための駆動機構
19から成るマニピュレータである。20はガスノズル
21を備えたガス源、22は二次電子検出器である。
【0007】先ず、ステージ16上の中心部の所定の位
置に、例えば、図3の(a)に示す如き試料23(以
後、原試料と称す)をセットする。そして、イオン源1
0からのイオンビームをコンデンサレンズ11と対物レ
ンズ14により原試料上に集束させ、X,Y方向偏向器
によりイオンビーム24で原試料上の矩形領域PとQで
走査し、図3の(b)に示す様に、原試料に2つの直方
体状の穴25P,25Qを形成する。
【0008】次に、穴25Pと25Qに挟まれた厚さの
薄い直方体状部分26(以後、粗し上げ試料と称す)の
一方のエッジ部26Aをイオンビームで走査することに
より、前記両穴に面していない部分の一方側に前記穴と
同じ深さの溝を形成する。更に、ステージ16を傾斜さ
せることにより、原試料23を時計方向に、例えば70
度程度傾け、その状態において、前記粗し上げ試料26
の穴底に沿った部分26Bをイオンビームで走査するこ
とにより、前記粗し上げ試料26に前記両穴25Pと2
5Qとが通じる底穴を形成する。
【0009】次に、マニピュレータ駆動機構19を作動
させて、図3(c)に示す様に、プローブ針18の先端
部を前記厚さの薄い粗し上げ試料26に接触させ、その
状態において、ガスノズル21を通じてガス源20から
のガスを供給しながらイオンビームを前記プローブ針先
端部を含む領域に照射する。その結果、粗し上げ試料2
6の一部とプローブ針先端部がデポジションによる堆積
膜27で接続されることになる。
【0010】次に、ステージ16の傾斜を元に戻し、そ
の状態にて、前記粗し上げ試料26の他方のエッジ部2
6Cをイオンビームで走査することにより、両穴に面し
ていない部分の他方側にも穴と同じ深さの溝を形成し、
原試料23から粗し上げ試料26を切り離す。
【0011】次に、マニピュレータ駆動機構19を作動
させて、図4に示す様に、プローブ針18先端部に接続
されている粗し上げ試料26を、ステージ16上に置か
れているメッシュブロック体28(顕微鏡試料用メッシ
ュが備えられたブロック体)のメッシュ部分に接触さ
せ、その状態において、ガスノズル21を通じてガス源
20からのガスを供給しながらイオンビームを粗し上げ
試料26とメッシュブロック体28の境界部を含む周辺
に照射する。その結果、粗し上げ試料26はメッシュブ
ロック体28のメッシュ部分にデポジションによる堆積
膜29で接続されることになる。
【0012】次に、マニピュレータ駆動機構19を作動
させて、このメッシュブロック体28をステージ16上
の所定の位置に置き、集束イオンビームにより粗し上げ
試料26の仕上げ加工を行う。この仕上げ加工されたも
のが厚さの極めて薄い顕微鏡用観察試料となる。
【0013】そして、マニピュレータ駆動機構19を作
動させて、集束イオンビーム装置の加工室15に予め取
り付けられている試料ホルダーの本体9Aの先端部に形
成されている観察試料取り付け部に前記顕微鏡用観察試
料30を取り付ける(図5)。
【0014】次に、ガスを供給しない状態で集束イオン
ビームをプローブ針18の先端に照射し、前記顕微鏡用
観察試料30とプローブ針18の接続を切断する。
【0015】次に、試料ホルダーを加工室15から取り
外し、透過電子顕微鏡の鏡筒1に取り付け、観察試料3
0の観察が行われる。
【0016】尚、前記各加工等の操作は、原試料23等
の表面から発生した二次電子を二次電子検出器22によ
り検出し、該検出信号に基づく画像を表示装置(図示せ
ず)に表示させ、該像を観察しながら行うようにしてい
る。
【0017】以上説明した方式においては、粗し上げ試
料26をメッシュブロック体28のメッシュ部分にデポ
ジションにより取り付ける様にしたが、静電気により支
持膜上に取り付ける方法もある。以下にその方法を説明
する。
【0018】この方法は、集束イオンビーム装置の加工
室15において、ステージ16上にセットされた原試料
23をイオンビームにより仕上げ加工まで行う。即ち、
集束イオンビームで加工される穴25Pと25Qの境と
なる直方体状部分26が顕微鏡で観察可能な薄さまで加
工する。
【0019】そして、この厚さの極めて薄い直方体状部
分(この方法の場合においては、これが顕微鏡用観察試
料に相当する)を、集束イオンビームの照射により、原
試料23から完全に切り離す。
【0020】次に、穴の中で顕微鏡用観察試料31を支
持している状態になっている原試料23を加工室15か
ら取り出して、図6に示す様に、光学顕微鏡装置32の
試料台33上の中央部(光学顕微鏡光学系鏡筒34の真
下)にセットする。尚、該試料台上にはマニピュレータ
駆動機構35とピックアップ用プローブ36を備えたマ
ニピュレータ37が取り付けられている。
【0021】尚、ピックアップ用プローブ36は、例え
ば、図7に示す様なピックアップ用プローブ作製装置に
より作製せれている。即ち、ガラス管40の中間部をヒ
ータ41を通して、上端部を支持体42に取り付け、下
端部を、重力方向に移動可能に構成された荷重用支持体
43に取り付ける(該取り付け時は、ネジ44をねじ込
んで荷重用支持体43が移動しないようにしておく)。
この状態において、ネジ44を緩めて、荷重用支持体4
3が重力方向に移動可能な状態にしておき、電源45を
作動させてヒータ41によりガラス管40の中間部を加
熱する。該加熱と荷重用支持体43の重力方向への移動
により、該管の中央部が加熱され、細くなって下の方に
伸び、切れてしまう。
【0022】図8はピックアップ用プローブが作製され
る様子を示したもので、図8の(a)はガラス管の中間
部が加熱と荷重によって細くなって伸びている様子を示
している。図8の(b)は切れたガラス管の下部を示し
ており、その上端部が、別のヒーター(図示せず)によ
り加熱され、図8の(c)に示す様に、細管部の先端が
丸くなる。この様にして成形されたガラス管をピックア
ップ用プローブとして使用する。
【0023】次に、駆動機構35を作動させ、光学像を
見ながら、ピックアップ用プローブ36の先端部を観察
試料31に近づけ、静電力によりピックアップ用プロー
ブ36の先端部に観察試料31を付着させる。
【0024】次に、駆動機構35を作動させ、ピックア
ップ用プローブ36を移動させ、試料台33に載せられ
ている試料ホルダの本体9Aの先端部に形成されている
観察試料取り付け部に前記観察試料31を接近させる。
この際、試料ホルダ本体9Aの先端部に形成されている
観察試料取り付け部には試料支持膜(試料メッシュにカ
ーボンなどの膜が張られたもの)が設けられており、該
支持膜と極めて薄い観察試料31との間の静電力は、ピ
ックアップ用プローブ36と観察試料31との間の静電
力より大きく、その為に、該支持膜上に観察試料31が
付着する。
【0025】そして、この様な試料ホルダー本体9A及
び駆動機構9Bから成る試料ホルダーを透過電子顕微鏡
の鏡筒1に取り付け、観察試料31の観察が行われる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】さて、前者の方法で
は、粗し上げ試料26をメッシュブロック体28のメッ
シュ部分にデポジションにより取り付ける様にしてお
り、メッシュブロック体28ごと集束イオンビーム装置
のステージ上にセット出来るので、粗し上げ試料26に
対して追加加工等の加工が可能であるが、デポジション
で粗し上げ試料26をメッシュブロック体28のメッシ
ュ部分に取り付ける様にしているので、粗し上げ試料2
6が本当にメッシュブロック体28に固定されたかどう
かよく分からず、且つ、粗し上げ試料26がメッシュブ
ロック体28に一旦付いても、離れてしまう場合があ
る。
【0027】一方後者の方法では、極めて薄い観察試料
をそのままの状態で、静電力により試料支持膜上に付着
させているので、観察試料が支持膜支持膜から落ちるこ
とはないが、追加加工等の加工が不可能である。
【0028】本発明はこの様に問題を解決することを目
的としたもので、新規な試料支持用カートリッジ及び試
料ホルダーを提供するものである。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明に基づく試料支持
用カートリッジは、試料支持面を有し、該試料支持面に
対向する様に板状の弾性体が取り付けられており、該弾
性体が外力により変形した時に前記試料支持面と該弾性
体との間に試料を挿入出来る空間が形成され、前記外力
を除いた時に前記弾性体は前記試料支持面に試料を押圧
する様に成したことを特徴とする。本発明に基づく試料
ホルダーは、試料支持面を有し、該試料支持面に対向す
る様に板状の弾性体が取り付けられており、該弾性体が
外力により変形した時に前記試料支持面と該弾性体との
間に試料を挿入出来る空間が形成され、前記外力を除い
た時に前記弾性体は前記試料支持面に試料を押圧する様
に成した試料支持用カートリッジが着脱可能なカートリ
ッジ支持部を有し、該試料支持用カートリッジを該カー
トリッジ支持部にセットし、前記弾性体を変形させる手
段により該弾性体を変形させた時に、該変形により試料
支持用カートリッジの試料支持面と弾性体の間に試料が
セット可能な空間が出来るように構成されていることを
特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0031】図9は本発明に基づく試料ホルダーの1概
略例を表したものである。
【0032】図中50は、先端部に試料支持用カートリ
ッジが着脱可能に構成されたカートリッジ支持体51を
有し、ホルダー駆動機構52によって、電子顕微鏡の鏡
体及び集束イオンビーム装置の加工室に取り付けたり、
該鏡体及び加工室から外したり出来るようになっている
ホルダー本体で、該ホルダー本体50,前記カートリッ
ジ支持体51及びホルダー駆動機構52全体で試料ホル
ダーと称している。
【0033】図10の(a)は、カートリッジ支持体5
1の詳細を示したものであり、図10の(b)は図10
の(a)に示されたカートリッジ支持体を紙面に対して
平行な上方向から見たものを示している。これらの図か
ら明らかな様に、カートリッジ支持体51には、試料支
持用カートリッジを支持するための凹部51Hが形成さ
れている。53A,53Bは、それらの先端部が該凹部
の底面に対し垂直方向に突き出る様にカートリッジ支持
体51に設けられた圧電素子である。尚、前記ホルダー
駆動機構52内には、該該圧電素子を駆動するための電
源(図示せず)が設けられている。
【0034】図11の(a),(b)は、それぞれ、前
記カートリッジ支持体51に支持されるべき本発明の試
料支持用カートリッジ57の1概略例を示したものであ
り、図11の(b)は図11の(a)に示された試料支
持用カートリッジ57を紙面に対して平行な下方向から
見たものを示している。これらの図から明らかな様に、
中央部には凸体54が、一部周辺部には鍔部55が設け
られており、これら凸体54と鍔部55の間に板状の弾
性体(例えば、板状のスプリング)56が配設されてい
る。
【0035】さて、この様な試料支持用カートリッジ5
7を、図12の(a),(b)に示す様に、予め、前記
カートリッジ支持体51の凹部51Hにセットしてお
く。
【0036】そして、この様なカートリッジ支持体51
を備えた試料ホルダー本体50とホルダー駆動機構52
から成る試料ホルダーを図13に示す如き集束イオンビ
ーム装置の加工室15に取り付けておく。尚、この図1
3に示す如き集束イオンビーム装置において、図2と同
一記号の付されたものは同一構成要素を示す。
【0037】尚、加工室15には、ガラス製のピックア
ップ用プローブ60とその駆動機構61から成るマニピ
ュレータ62が取り付けられている。
【0038】先ず、ステージ16上に原試料63をセッ
トし、前述した様に、集束イオンビームにより該原試料
を極めて薄い直方体状の顕微鏡様観察試料として仕上げ
加工する。そして、前述したと同じ様に、この観察試料
を集束イオンビームの照射により、原試料63から完全
に切り離す。
【0039】次に、マニピュレータ駆動機構61により
ピックアップ用プローブ60を観察試料に近づけ、静電
力によりピックアップ用プローブ先端部に、例えば、図
14の(a),(b)(図14の(b)は図14の
(a)のA−A断面図である)に示す如き観察試料65
を付着させる。次に、駆動機構61を作動させ、ピック
アップ用プローブ60を移動させ、加工室15に取り付
けられている試料ホルダー本体50の先端部のカートリ
ッジ支持体51に前記観察試料65を接近させる。
【0040】この際、試料ホルダーにおいて、圧電素子
の駆動電源(図示せず)をオンの状態にする。すると、
圧電素子53A,53Bが紙面に平行な上方向に伸び、
図12の(a)に示す様に水平状態にあった弾性体56
が、図15(a)に示す様に、下側に湾曲し、カートリ
ッジの凸体54と弾性体56の間に空間66が出来る。
【0041】そして、前記マニピュレータ駆動機構61
を作動させ、ピックアップ用プローブ60を移動させ、
この空間66に、図15の(b)に示す様に、前記凸体
54の弾性体対向面(試料支持面)と観察試料65の水
平面が平行になるように、前記顕微鏡用観察試料65を
挿入する。
【0042】次に、試料ホルダーにおいて、圧電素子駆
動電源(図示せず)をオフの状態とする。すると、紙面
に平行な上方向に伸びていた圧電素子53A,53Bが
逆方向に縮んで元の状態に戻る。すると、図16図の
(a)に示す様に、下方向に大きく湾曲していた弾性体
56が、元の水平状態に戻ろうとするので、空間66内
にある試料観察65が凸体54と弾性体56によりしっ
かりとチャツキングされる。従って、従来のデポジショ
ンによる固定と異なり、固定に対する不確かさや不安定
性が全く発生しない。尚、図16図の(b)は図16図
の(a)のB−B断面図である。
【0043】次に、この様な試料ホルダー本体50及び
駆動機構52から成る試料ホルダーを集束イオンビーム
装置の加工室15から取り外し、例えば、図1に示す如
き透過電子顕微鏡の鏡筒1に取り付け、観察試料65の
観察が行われる。
【0044】この様な各観察試料を保存等する場合に
は、観察試料が固定されたカートリッジを試料ホルダー
のカートリッジ支持体から取り外し、各観察試料それぞ
れ専用カートリッジ毎に管理される。
【0045】又、試料を追加加工等の加工を行う場合に
は、試料ホルダーを再び集束イオンビーム装置の加工室
15に取り付け、駆動機構52により試料65がイオン
ビーム中心軸上に来るようにホルダー本体50を移動さ
せる事により行う。
【0046】尚、前記例では、カートリッジ支持体を備
えた試料ホルダーやピックアップ用プローブを備えたマ
ニュピレータが集束イオンビーム装置の加工室に取り付
けられている場合について説明したが、ピックアップ用
プローブを備えたマニピュレータやカートリッジ支持体
を備えた試料ホルダーが光学顕微鏡装置の試料台上に取
り付けられている場合にも応用可能である。その場合に
は、前記した様に、集束イオンビーム装置の加工室15
において仕上げ加工された顕微鏡用観察試料を集束イオ
ンビームの照射により、原試料から完全に切り離してか
ら、原試料を加工室15から取り出して、光学顕微鏡装
置の試料台上の中央部(光学顕微鏡光学系鏡筒の真下)
にセットする。次に、ピックアップ用プローブの先端部
を顕微鏡観察用試料に近づけ、静電力によりピックアッ
プ用プローブの先端部に顕微鏡用観察試料を付着させ、
ピックアップ用プローブを移動させ、試料ホルダのカー
トリッジ支持体に予めセットされている試料支持用カー
トリッジに、前記の様にして固定する。そして、この様
な試料ホルダーを透過電子顕微鏡の鏡筒に取り付け、試
料の観察が行われる。
【0047】又、前記弾性体の代わりに形状記憶合金か
ら成る板状のものを使用しても良い。
【0048】又、本発明の試料支持用カートリッジは図
11に示す構成のものに限定されない。例えば、図17
の(a)に示す様に、一方の鍔70は上方へ少し飛び出
させ、そこに板状の弾性体56の一端部を固定してお
き、他方の鍔71は弾性体の他端部から離れるように形
成しておき、弾性体56の他端部上方のカートリッジ5
1自身には孔72を開けておく。試料をこの様なカート
リッジに支持させる場合には、図17の(b)に示す様
に、孔72を通して押圧棒73で弾性体56の他端部を
押圧することにより弾性体56を下方に歪ませて、該弾
性体と凸体54の間に試料を挿入するための空間74を
作り、該空間に試料を挿入した後、押圧棒73を上方に
移動させることにより弾性体56を元の状態に戻らせ、
それにより、試料を弾性体と凸体54の間にチャッキン
グさせる。この際、押圧棒73はオペレーターが操作し
ても良いし、この様な押圧棒と押圧棒駆動機構を備えた
治具を用いても良い。
【0049】又、例えば、図18の(a)に示す様に、
図11と同様なカートリッジにおいて、一方の鍔55に
弾性体56の一端部を固定しておき、他方の鍔55′に
孔75を開けておく。試料をこの様なカートリッジに支
持させる場合には、図18の(b)に示す様に、孔75
を通して押圧棒76で弾性体56の他端部を押圧するこ
とにより弾性体56を下方に歪ませて、該弾性体と凸体
54の間に試料を挿入するための空間77を作り、該空
間に試料を挿入した後、押圧棒76を下方に移動させる
ことにより弾性体56を元の状態に戻らせ、それによ
り、試料を弾性体と凸体54の間にチャッキングさせ
る。この際、押圧棒76はオペレーターが操作しても良
いし、この様な押圧棒と押圧棒駆動機構を備えた治具を
用いても良いし、或いは、カートリッジ支持体51に設
けるようにしても良い。尚、カートリッジ支持体51に
設ける場合には、押圧棒として圧電素子を用いても良
く、この場合には、孔75を設けず、押圧棒を鍔55′
に沿って上下動させるようにしても良い。
【0050】又、前記例では透過型電子顕微鏡で観察さ
れる試料を保持するためのカートリッジ及び試料ホルダ
ーについて説明したが、この様な試料支持用カートリッ
ジははイオン顕微鏡や他の光学的顕微鏡の試料の支持に
使用可能であり、又、これらの試料ホルダーにも応用可
能である。
【0051】又、前記例では、集束イオンビーム装置で
観察試料を作製するものを説明したが、レーザー加工装
置等により観察試料を作製する様にしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 透過型電子顕微鏡の一概略例を示している。
【図2】 集束イオンビーム装置の一概略例を示してい
る。
【図3】 集束イオンビームによる原試料の加工の例を
示している。
【図4】 顕微鏡用試料メッシュに粗し上げ試料を付け
る様子を示している。
【図5】 顕微鏡用観察試料を取り付けた試料ホルダー
の一概略例を示している。
【図6】 マニピュレーターなどを備えた光学顕微鏡装
置の概略例を示している。
【図7】 ピックアップ用プローブ作製装置の概略例を
示している。
【図8】 ピックアップ用プローブの作製の様子を示し
ている。
【図9】 本発明の試料ホルダーの一例を示している。
【図10】 本発明の試料ホルダーのカートリッジ支持
体の一例を示す。
【図11】 本発明の試料支持用カートリッジの概略例
を示す。
【図12】 本発明の試料ホルダーのカートリッジ支持
体に試料支持用カートリッジをセットしたものを示す。
【図13】 集束イオンビーム装置の概略例を示してい
る。
【図14】 観察用試料の一例を示す。
【図15】 本発明に使用される試料支持用カートリッ
ジへの試料の固定の様子を示す。
【図16】 本発明に使用される試料支持用カートリッ
ジへの試料の固定の様子を示す。
【図17】 本発明の試料支持用カートリッジの他の概
略例を示す。
【図18】 本発明の試料支持用カートリッジの他の概
略例を示す。
【符号の説明】
1…電子光学系鏡筒 2…電子銃 3…集束レンズ 4…対物レンズ 5…中間レンズ 6…投影レンズ 7…観察室 8…蛍光板 9A…試料ホルダー本体 9B…ホルダー駆動機構 10…イオン源 11…コンデンサレンズ 12…X方向偏向器 13…Y方向偏向器 14…対物レンズ 15…加工室 16…ステージ 17…マニピュレータ 18…プローブ針 19…駆動機構 20…ガス源 21…ガスノズル 22…二次電子検出器 23…原試料 24…イオンビーム 25P,25Q…穴 26…粗し上げ試料 27…堆積膜 28…顕微鏡試料メッシュ 29…堆積膜 30…顕微鏡用観察試料 31…観察試料 32…光学顕微鏡装置 33…試料台 34…鏡筒 35…駆動機構 36…ピックアップ用プローブ 37…マニピュレータ 40…ガラス管 41…ヒーター 42…支持体 43…荷重用支持体 44…ネジ 45…電源 50…試料ホルダー本体 51…カートリッジ支持体 51H…凹部 52…ホルダー駆動機構 53A,53B…圧電素子 54…凸体 55…鍔 56…スプリング 57…カートリッジ 60…ピックアップ用プローブ 61…マニピュレータ駆動機構 62…マニピュレータ 63…原試料 65…観察試料 66…空間 70,71,55′…鍔 72,75…孔 73,76…押圧棒 74,77…空間

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料支持面を有し、該試料支持面に対向
    する様に板状の弾性体が取り付けられており、該弾性体
    が外力により変形した時に前記試料支持面と該弾性体と
    の間に試料を挿入出来る空間が形成され、前記外力を除
    いた時に前記弾性体は前記試料支持面に試料を押圧する
    様に成した試料支持用カートリッジ。
  2. 【請求項2】 前記弾性体は板バネである請求項1記載
    のカートリッジ。
  3. 【請求項3】 試料支持面を有し、該試料支持面に対向
    する様に板状の弾性体が取り付けられており、該弾性体
    が外力により変形した時に前記試料支持面と該弾性体と
    の間に試料を挿入出来る空間が形成され、前記外力を除
    いた時に前記弾性体は前記試料支持面に試料を押圧する
    様に成した試料支持用カートリッジが着脱可能なカート
    リッジ支持部を有し、該試料支持用カートリッジを該カ
    ートリッジ支持部にセットし、前記弾性体を変形させる
    手段により該弾性体を変形させた時に、該変形により試
    料支持用カートリッジの試料支持面と弾性体の間に試料
    がセット可能な空間が出来るように構成されている試料
    ホルダー。
  4. 【請求項4】 前記弾性体を変形させる手段はカートリ
    ッジ支持部に設けられている請求項3記載の試料ホルダ
    ー。
  5. 【請求項5】 前記カートリッジ支持部には圧電素子が
    設けられており、試料支持用カートリッジを該カートリ
    ッジ支持部にセットした時に前記試料支持用カートリッ
    ジに設けられた弾性体と前記圧電素子が対向し、前記圧
    電素子に電界をかけた時に該圧電素子の変形に基づいて
    前記弾性体が変形し、該変形により試料支持用カートリ
    ッジのしり試料支持面と弾性体の間に試料がセット可能
    な空間が出来るように構成されている請求項4記載の試
    料ホルダー。
  6. 【請求項6】 前記カートリッジ支持部には磁歪素子が
    設けられており、試料支持用カートリッジを該カートリ
    ッジ支持部にセットした時に前記試料支持用カートリッ
    ジに設けられた弾性体と前記磁歪素子が対向し、前記磁
    歪素子に磁界を発生させた時に該磁歪素子の変形に基づ
    いて前記弾性体が変形し、該変形により試料支持用カー
    トリッジの試料支持面と弾性体の間に試料がセット可能
    な空間が出来るように構成されている請求項4記載の試
    料ホルダー。
  7. 【請求項7】 前記弾性体は板バネである請求項3記載
    の試料ホルダー。
JP2000342423A 2000-11-09 2000-11-09 試料支持用カートリッジ及び試料ホルダー Withdrawn JP2002148160A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007303946A (ja) * 2006-05-11 2007-11-22 Hitachi Ltd 試料分析装置および試料分析方法

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JP2007303946A (ja) * 2006-05-11 2007-11-22 Hitachi Ltd 試料分析装置および試料分析方法

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