JP2002147329A - 可動物体型波力エネルギー変換装置 - Google Patents

可動物体型波力エネルギー変換装置

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JP2002147329A
JP2002147329A JP2000339774A JP2000339774A JP2002147329A JP 2002147329 A JP2002147329 A JP 2002147329A JP 2000339774 A JP2000339774 A JP 2000339774A JP 2000339774 A JP2000339774 A JP 2000339774A JP 2002147329 A JP2002147329 A JP 2002147329A
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Kesayoshi Hatano
袈裟義 羽田野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可動物体に有害な力が作用するのを回避で
き、可動物体周辺の水面上下動の振幅を増幅することが
でき、大規模な波力エネルギー変換が可能で、高効率な
可動物体型波力エネルギー変換装置を提供することを目
的にする。 【解決手段】 可動物体の周囲に水域を仕切る枠体を設
け、海水が出入する開口部に案内側板を設け、枠体奥行
が案内側板の水平方向長さの2倍を超えないようにす
る。また、外側を海底方向に傾斜させた案内底板、枠体
底板、外側を海面方向に傾斜させた案内上板を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波力エネルギー変
換装置に係わり、特に、信頼性が高く高効率な可動物体
型波力エネルギー変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】波力エネルギーは、現行の発電方式に伴
う公害が無く、我が国では尽きることなく供給できる数
少ないエネルギー源の一つであり、波力エネルギーの利
用技術を確立しておくことは、エネルギー資源の枯渇が
不可避の将来にとって極めて重要な意味をもつ。このた
め、波力エネルギー変換装置に係わり、従来から、数多
くの研究開発が行われてきた。波力エネルギー変換装置
は、波力エネルギーを他の機械的エネルギーに変換する
ための一次変換装置、一次変換装置により得られた機械
的エネルギーを電気などの利用し易いエネルギーに変え
るための二次変換装置、構造物などで構成され、一次変
換装置の方式としては、代表的に、振動水柱型と可動物
体型とがある。
【0003】振動水柱型は、例えば、特開平11−201014
号(波力発電装置)に示されているように、上部に閉じ
た空気室を有し下部に海水が出入する開口部を有する容
器を使用し、水面波の運動により容器内の水面動揺と空
気室の圧力変動をつくり、容器内外の圧力差により空気
の流れをつくるものであり、この空気流を利用し、二次
変換装置である空気タービンを回して発電する。
【0004】振動水柱型は、一次変換装置に可動部分を
要しないため、構造強度と保守の面で優れているが、閉
じた空気室を有する容器は、耐圧、気密でなければなら
ず、多量の鋼材やコンクリートを必要とし、また、空気
タービンは、複雑・高価であり、発電コストが高騰する
という問題がある。
【0005】さらに又、大規模な耐圧容器を作るのは困
難なため、エネルギー変換に利用できる海面表面積は狭
いものに限定され、エネルギー変換規模も小さくならざ
るを得ないという問題がある。
【0006】可動物体型は、水面近くにおかれた可動物
体が水面波の運動により動揺するのを動力として取込む
ものであるが、可動物体が複雑な水面波の運動により上
下前後左右に動揺するため、複雑な力が作用する可動物
体の運動を支える部分の構造強度上の問題がネックとな
り開発が頓挫していた。この問題を改善する技術とし
て、ワイヤ、可動物体、釣合錘、滑車を用いる方式(例
えば、特開平08−240174号 水面波エネルギー変換装
置)が提案されているが、大重量の可動物体が前後左右
に動揺し、装置、特に滑車の支持部分に複雑な水平力が
作用するという問題を残している。
【0007】また、中心部から放射状に設けた区割り壁
により形成された浮体構造物の各区割り部に、揺動体を
設ける技術(特開平06−330842号 波浪発電装置)が開
示されているが、外側は全て開放されているため、揺動
体が来襲する波により直接動かされ、揺動体及び支軸が
複雑な水平力を受けるという問題を残している。
【0008】可動物体の周囲に水域を仕切る枠体を設け
た技術として、海側の下部に開口部を有するシリンダ型
の防波堤を設け、その内部にピストン型のフロートを配
置する方式(特開平10−285957号 波力発電装置)が開
示されているが、シリンダ型の防波堤内の水面振動を増
幅させる手段を有さず、波力エネルギー利得の点で不利
がある。
【0009】また、多数の海水出入口を有する円筒(外
筒)の中に、内筒(可動物体)を設けた技術(実開平01
−166277号 液体の波力と浮力を併用した動力機関)が
開示されているが、これも外筒内の水面振動を増幅させ
る手段を有さず、エネルギー利得の点で不利がある。
【0010】なお、水面振動を増幅させる技術として、
水面から水底まで存在する波力エネルギーを、深度可変
の側壁付の底板で水面に濃縮し、前方推力板及び後方推
力板を持つ浮体を用いて回収する方式(特開平08−1659
80号 波力エネルギー利用装置)が開示されているが、
可動物体の周囲に水域を仕切る枠体を有さず、浮体及び
支軸が複雑な水平力を受けるという問題を解決できてい
ない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、波力エネル
ギー変換装置に係わる上述した状況に鑑み、可動物体に
有害な力が作用するのを回避でき、可動物体周辺の水面
上下動の振幅を外側の水面上下動の振幅より大きくする
ことができ、大規模な波力エネルギー変換が可能で、高
効率な可動物体型波力エネルギー変換装置を提供するこ
とを目的にする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明の可動物体型波力エネルギー変換装置は、
可動物体の周囲に水域を仕切る枠体を設け、枠体は枠体
前方壁の水面下に海水が出入する開口部を有し、開口部
外側に開口部を左右に挟む案内側板を有し、枠体前方壁
と枠体後方壁との間隔が案内側板の水平方向長さの2倍
を超えないようにした。また、枠体は、枠体の開口部外
側に、波の作用で開口部より下側に浸入してきた海水を
開口部に導入するため、外側を海底方向に傾斜させた案
内底板を有する。さらに又、枠体は、枠体の下端に、枠
体底板を有する。さらに又、枠体は、波の作用で開口部
より上側に浸入してきた海水を滑らかに開口部に導入す
るため、外側を海面方向に傾斜させた案内上板を有す
る。
【0013】また、大規模な波力エネルギー変換システ
ムの望ましい実施の態様として、上記の枠体を、概ね直
線上又は円筒形状に複数配置して構成した可動物体型波
力エネルギー変換装置である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、先ず、可動物体に有害
な力が作用するのを回避し、大規模な可動物体型波力エ
ネルギー変換を可能とするため、可動物体の周囲に水域
を仕切る枠体を設ける。可動物体の周囲に設けた枠体に
より、可動物体周辺の海水の運動を所望の方向に制御
し、可動物体に有害な力が作用するのを回避できる。こ
れにより、可動物体の大型化も可能となる。また、本発
明の枠体は、耐圧、気密を要さないため、比較的広い海
面表面積を仕切ることができる。こうして、従来困難と
されていた、大規模な可動物体型波力エネルギー変換を
可能にする。
【0015】次に、本発明は、可動物体周辺の水面上下
動の振幅を外側の水面上下動の振幅より大きくし、高効
率な可動物体型波力エネルギー変換を可能とするため、
案内側板により進行してくる波力エネルギーを集積し、
或いは左右に散逸するのを防止し、集積した波力エネル
ギーを可動物体周辺水域に効果的に移行せしめるため、
枠体前方壁と枠体後方壁との間隔(以下、枠体奥行とい
う場合がある)が案内側板の水平方向長さの2倍を超え
ないように構成する。これにより、可動物体周辺の水面
上下動の振幅を、枠体外側の水面上下動の振幅より大き
くすることができる。
【0016】また、外側を海底方向に傾斜させた案内底
板を設けることにより、波の作用で開口部より下側に浸
入してきた海水を開口部に導入し、枠体内の水面振動を
さらに増幅させることができる。さらに又、枠体の下端
に設ける枠体底板は、開口部を通り流入した海水が下側
に散逸するのを防止し、枠体内の水面振動を増幅させる
上で効果的である。なお、枠体底板の望ましい実施の態
様として、開口部から流入した海水の流れを鉛直方向に
滑らかに変換できるように、傾斜面を有する枠体底板と
することにより、枠体内の水面振動を増幅させる上でさ
らに効果的である。
【0017】また、外側を海面方向に傾斜させた案内上
板により、波の作用で開口部より上側に浸入してきた海
水を滑らかに開口部に導入することができ、枠体内の水
面振動をさらに増幅させることができる。なお、案内上
板は、進行してきた海水を滑らかに開口部に導入できる
形状を有するもので有れば良く、例えば、直線上のもの
を傾斜させたもの、曲線上のものなどが使用でき、その
詳細な形状は、何ら本発明を限定するものではない。
【0018】以上のような実施の形態により、本発明
は、可動物体周辺の水面上下動の振幅を外側の水面上下
動の振幅より大きくし、高効率な可動物体型波力エネル
ギー変換を可能とする。
【0019】次に、本発明は、大規模な波力エネルギー
変換システムの望ましい実施の態様としては、上記の枠
体を、概ね直線上又は円筒形状に複数配置して可動物体
型波力エネルギー変換装置を構成する。本発明の可動物
体型波力エネルギー変換装置の主要な設置箇所は、外海
に面した防波堤や大型浮体の前面、防波堤や岸壁の前方
水域であり、この場合、枠体を複数配置して大規模な波
力エネルギー変換システムを構成するのが好ましい。
【0020】防波堤や大型浮体など港湾構造物の前面に
配置する場合は、枠体を概ね直線上に構成するのが好ま
しく、これらの港湾構造物を枠体後方壁とし、これらの
港湾構造物に沿って水位変動が及ぶ高さの範囲をカバー
するようにコンクリートなどで枠体前方壁を作り、さら
に、水面がほぼ一様に昇降するような間隔で枠体側壁を
設け水域を仕切ることにより、比較的安価に本発明の枠
体を建設することができる。また、防波堤や大型浮体な
どの内部に、枠体の主要部を設けることも可能であり、
さらに安価に枠体を建設することができる。
【0021】防波堤や岸壁などの前方に独立して配置す
る場合は、海底から支柱を立てて固定する方式や、浮体
で構成する方式などが可能である。防波堤や岸壁など港
湾構造物の前方の水域に、本発明に係わる枠体を概ね直
線上に複数配置した可動物体型波力エネルギー変換装置
を設けることにより、高波が押し寄せたときにそのエネ
ルギーの一部を吸収するため、消波の役割をし、港湾構
造物の設計圧力を抑えてその設計条件を有利にすること
ができる。また、適当な間隔・配列で設置し、波の回折
効果を適宜利用して消波を促進させることもできる。
【0022】岸壁から数十メートル以上離れた沖に浮遊
状態で配置する場合などには、本発明に係わる複数の枠
体を概ね円筒形状に配置して可動物体型波力エネルギー
変換装置を構成するのが好ましい。概ね円筒形状に構成
することにより、全方向からの波に対応でき、構造物の
安定性が向上し、さらに又、開口部を挟み左右に設ける
案内側板を放射状に設けることができ、案内側板はさら
に集波効果が大きくなる、などの効果が得られる。な
お、概ね円筒形状とは、円筒形状であることを要件とせ
ず、多角形状などでも良いことを意味する。以上、実施
の形態を説明したように、本発明は、可動物体周辺の海
水の運動を所望の方向に制御し、波力エネルギーを可動
物体周辺の水面上に濃縮するための、可動物体周辺の構
造物にその特徴を有するものであり、その他の可動物体
を含む一次エネルギー変換機構、二次エネルギー変換装
置などは、従来技術、例えば、特開平08−240174号、実
開平01−166277号、特開昭56−107070号、などに開示さ
れた技術が使用でき、これらは、何ら本発明を限定する
ものではない。従って、以下で述べる実施例において
も、本発明の特徴である、可動物体周辺の構造物を中心
に説明する。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図に基づい
て詳細に説明する。
【0024】第一の実施例として、本発明に係わる案内
側板を有する枠体を概ね直線上に複数配置した可動物体
型波力エネルギー変換装置について説明する。図1は、
本発明に係わる案内側板を有する枠体4つを概ね直線上
に配置した概略構成の実施例を示す、(a)斜視図、
(b)断面図の2面図である。なお、断面図(b)は、一
つの枠体の中心を波の進行方向で鉛直に切断した断面図
である。図1において、可動物体の周囲の水域を仕切る
枠体本体は、枠体後方壁1、枠体側壁2、枠体前方壁3
から構成されている。4は案内側板であり、枠体奥行a
は、案内側板4の水平方向長さbの2倍を超えないよう
に構成されている。枠体前方壁3は、枠体後方壁1や枠
体側壁2より浅い深度までとし、その下に、海水の出入
する開口部を形成している。可動物体(図示省略)は、
枠体後方壁1、枠体側壁2、枠体前方壁3で構成された
枠体本体の中におかれる。なお、案内側板4の水平方向
長さbは、波の波長の1/4程度が好ましい。
【0025】次に、以上のように構成された、本実施例
の作用について説明する。
【0026】開口部を左右に挟む案内側板4により、進
行してきた波の波力エネルギーを集積し、或いは左右に
散逸するのを防止する。集積した波力エネルギーは、枠
体奥行aと案内側板4の水平方向長さbの適正な関係が確
保されているため、可動物体周辺水域に効果的に移行さ
れる。
【0027】本実施例によれば、可動物体の周囲に設け
た枠体により、可動物体周辺の海水の運動を上下方向に
制御し、可動物体に有害な力が作用するのを回避でき
る。これにより、可動物体の大型化も可能となる。ま
た、本発明の枠体は、耐圧、気密を要さないため、比較
的広い海面表面積を仕切ることができる。こうして、従
来困難とされていた、大規模な可動物体型波力エネルギ
ー変換が可能となる。さらに又、波力エネルギーを可動
物体の周囲に設けた枠体内に効果的に集積できるため、
可動物体周辺の水面上下動の振幅が外側の水面上下動の
振幅より大きくなり、高効率な可動物体型波力エネルギ
ー変換が可能となる。
【0028】第二の実施例として、本発明に係わる案内
底板などをさらに有する枠体を概ね直線上に複数配置し
た可動物体型波力エネルギー変換装置について説明す
る。図2は、本発明に係わる案内底板などをさらに有す
る枠体4つを概ね直線上に配置した概略構成の実施例を
示す、(a)斜視図、(b)断面図の2面図である。第二
の実施例は、第一の実施例に案内底板などをさらに付加
したものであり、第一の実施例と同じものには同じ記号
をつけてその説明を省略し、異なるところを重点的に説
明する。
【0029】図2において、5は案内底板、6は枠体底
板、7は案内上板であり、枠体後方壁1など、他の構成
は、第一の実施例と同様である。
【0030】以上のように構成された本実施例では、案
内側板4による作用、並びに枠体奥行と案内側板4の水
平方向長さの適正な関係による作用は、実施例1と同様
であるが、さらに、波の作用で開口部より下側に浸入し
てきた海水は案内底板5に沿って開口部に導かれ、波の
作用で開口部より上側に浸入してきた海水は案内上板7
に沿って開口部に滑らかに導かれ、開口部に向けて進行
してきた海水と共に、開口部に流入する海水流を形成す
る。開口部から枠体本体の中に流入した海水流は、傾斜
させた枠体底板6に沿って滑らかに鉛直方向への流れに
変換される。
【0031】本実施例によれば、さらに広範囲の波力エ
ネルギーを可動物体の周囲に設けた枠体内に効果的に集
積できるため、可動物体周辺の水面上下動の振幅が外側
の水面上下動の振幅よりさらに大きくなり、高効率な可
動物体型波力エネルギー変換が可能となる。
【0032】次に、第三の実施例として、本発明に係わ
る案内底板などをさらに有する枠体を概ね円筒形状に複
数配置した可動物体型波力エネルギー変換装置について
説明する。図3は、本発明に係わる案内底板などをさら
に有する枠体8つを概ね円筒形状に配置した概略構成の
実施例を示す、(a)斜視図、(b)断面図の2面図であ
る。なお、断面図(b)は、一つの枠体の中心を波の進
行方向で鉛直に切断した断面図である。実施例3の枠体
の構成は、実施例2とほぼ同様であるが、枠体側壁と案
内側板とが一体に側壁を形成し、案内底板と枠体底板と
が一体に底板を形成している。即ち、図3において、1
は枠体後方壁、3は枠体前方壁、7は案内上板、12は側
壁、15は底板であり、可動物体の周囲の水域を仕切る枠
体本体は、枠体後方壁1、側壁12の一部(側壁12の内
側)、枠体前方壁3から形成され、側壁12の外側が案内
側板の機能を有し、底板15の外側が案内底板の機能を、
底板15の内側が枠体底板の機能を有している。
【0033】本実施例の作用及び効果は、第二の実施例
とほぼ同様であるが、側壁12は放射状に配置されている
ため、側壁12はさらに集波効果が大きく、可動物体周辺
の水面動揺をさらに増幅できる。また、全方向から来襲
する波のエネルギーを利用できるので、配置する海域に
制約が生じない。
【0034】枠体後方壁を直径15m〜30m程度の円筒形
状の浮体で形成し、枠体前方壁までに纏めて屋根をつけ
れば、低コストでエネルギー変換装置(図示省略。枠体
本体の上部に、例えば格子桁状の架台を設け設置する)
を風雨から守ることができ、維持費を抑えることができ
る。また、頻度の高い波の進行方向に沿って適当な間隔
をおいて配置すれば、少量の材料で有効な波力エネルギ
ー抽出と消波を達成することができる。
【0035】なお、枠体後方壁から案内上板の先端まで
の円周上に屋根を設け、枠体前方壁と案内上板とで形成
する概ねV字状の部分に浮力を発生する機能を持たせて
浮体を構成することもできる。以上、本発明の実施例を
詳細に説明したが、特許請求の範囲で規定された本発明
の精神と範囲から逸脱することなく、その形態や細部に
種々の変更がなされても良いことは明らかである。例え
ば、案内底板は、上記実施例では案内側板と同じ位置ま
で前出ししているが、案内側板の途中まで前出ししても
良いし、案内側板の先まで前出ししても良い。案内上板
も同様である。また、上記実施例では、枠体本体内の海
水の運動が上下方向となるよう、枠体本体が鉛直に構成
されているが、例えば、枠体後方壁と枠体前方壁とを波
の進行方向に傾け、海面付近を進行してきた海水が開口
部を経て枠体本体海面に至る流れが概ねV字状となるよ
うに構成することにより、海水の流れをさらに円滑に
し、可動物体周辺の水面動揺をさらに増幅することもで
きる。
【0036】さらに又、上記実施例では、本発明に係わ
る枠体を複数配置した可動物体型波力エネルギー変換装
置について説明したが、配置する枠体数に何らの限定は
なく本発明を実施できることはいうまでもない。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、可動物体の周囲に設け
た枠体により、可動物体周辺の海水の運動を所望の方向
に制御し、可動物体に有害な力が作用するのを回避でき
る。これにより、可動物体の大型化も可能となる。ま
た、本発明の枠体は、耐圧、気密を要さないため、比較
的広い海面表面積を仕切ることができる。こうして、従
来困難とされていた、大規模な可動物体型波力エネルギ
ー変換を可能にする効果がある。さらに又、枠体奥行と
水平方向長さとの関係を適正にした案内側板を、枠体開
口部を左右に挟み設けたことなどにより、広範囲の波力
エネルギーを可動物体の周囲に設けた枠体内に効果的に
集積できるため、可動物体周辺の水面上下動の振幅を外
側の水面上下動の振幅より大きくし、高効率な可動物体
型波力エネルギー変換を可能とする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる案内側板を有する枠体4つを概
ね直線上に配置した概略構成の実施例を示す、(a)斜
視図、(b)断面図の2面図である。
【図2】本発明に係わる案内底板などをさらに有する枠
体4つを概ね直線上に配置した概略構成の実施例を示
す、(a)斜視図、(b)断面図の2面図である。
【図3】本発明に係わる案内底板などをさらに有する枠
体8つを概ね円筒形状に配置した概略構成の実施例を示
す、(a)斜視図、(b)断面図の2面図である。
【符号の説明】
1-----枠体後方壁 2-----枠体側壁 3-----枠体前方壁 4-----案内側板 5-----案内底板 6-----枠体底板 7-----案内上板 12-----側壁 15-----底板 a-----枠体奥行 b-----案内側板4の水平方向長さ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動物体の周囲に水域を仕切る枠体を設
    け、該枠体は枠体前方壁の水面下に海水が出入する開口
    部を有し、該開口部外側に該開口部を左右に挟む案内側
    板を有し、該枠体前方壁と枠体後方壁との間隔が該案内
    側板の水平方向長さの2倍を超えないことを特徴とする
    可動物体型波力エネルギー変換装置。
  2. 【請求項2】 枠体は、該枠体の開口部外側に、波の作
    用で該開口部より下側に浸入してきた海水を該開口部に
    導入するため、外側を海底方向に傾斜させた案内底板を
    有することを特徴とする請求項1記載の可動物体型波力
    エネルギー変換装置。
  3. 【請求項3】 枠体は、該枠体の下端に、枠体底板を有
    することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の可動
    物体型波力エネルギー変換装置。
  4. 【請求項4】 枠体は、波の作用で開口部より上側に浸
    入してきた海水を滑らかに該開口部に導入するため、外
    側を海面方向に傾斜させた案内上板を有することを特徴
    とする請求項1、請求項2又は請求項3記載の可動物体
    型波力エネルギー変換装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の枠体
    を、概ね直線上又は円筒形状に複数配置して構成したこ
    とを特徴とする可動物体型波力エネルギー変換装置。
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