JP2002147289A - 排気ガス還流通路の故障検知装置 - Google Patents

排気ガス還流通路の故障検知装置

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JP2002147289A
JP2002147289A JP2000340733A JP2000340733A JP2002147289A JP 2002147289 A JP2002147289 A JP 2002147289A JP 2000340733 A JP2000340733 A JP 2000340733A JP 2000340733 A JP2000340733 A JP 2000340733A JP 2002147289 A JP2002147289 A JP 2002147289A
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gas recirculation
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Masaki Ueno
将樹 上野
Naosuke Akasaki
修介 赤崎
Yoshihisa Iwaki
喜久 岩城
Masahiro Sato
正浩 佐藤
Tsuyoshi Haga
剛志 芳賀
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的簡便な構成で、排気ガス還流通路の故
障を正確に検知することができる排気ガス還流通路の故
障検知装置を提供する。 【解決手段】 排気ガス還流通路17に設けられ、排気
ガス還流通路17内の温度TEGRを検出する温度セン
サ22と、排気ガス還流量qegr01を検出する排気
ガス還流量検出手段21、25と、排気ガス還流量qe
gr01が所定流量QEPFS以上であるか否かを判定
する排気ガス還流量判定手段25と、排気ガス還流量q
egr01が所定流量QEPFSであると判定されてい
る状態の継続時間が所定時間TM_EPFS以上のとき
に、温度センサ22の検出値に基づいて、故障検知パラ
メータepfsを所定期間C_JUDEPFS、更新し
ながら演算する故障検知パラメータ演算手段25と、演
算された故障検知パラメータepfsに基づいて、排気
ガス還流通路17の故障を検知する故障検知手段25
と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の運転状
態に応じて排気ガスの一部を吸気系に還流する排気ガス
還流通路の故障を検知する排気ガス還流通路の故障検知
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の故障検知装置として、例
えば特開昭63−243446号公報に開示されたもの
が知られている。この故障検知装置は、排気ガス還流通
路(EGR通路)のEGR制御弁よりも上流側の位置
に、EGRガス温度を検出する温度センサを備えてい
る。そして、EGR制御弁にEGR通路を開放する信号
が出力されている場合において、そのときに検出された
EGRガス温度が所定温度よりも低いときには、EGR
通路内に実際にはEGRガスが流れていないとして、E
GR制御弁にスティックなどによる故障が生じたと判定
される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の故障検知装置は、温度センサの検出値そのものを単に
所定温度と比較するように構成されているので、EGR
の動作状態によっては、EGR通路の故障を正しく検知
できないという問題がある。すなわち、EGRはエンジ
ンの運転状態に応じて実行されるので、その作動・停止
が頻繁に繰り返されたり、EGR量が一時的に大きく変
化したりすることがあり、そのような状況では、EGR
通路内の温度は大きく変動し、不安定な状態にある。こ
れに対し、従来の故障検知装置は、このような状況を考
慮することなく故障検知を行っているので、温度センサ
の検出タイミングによっては、その検出値がEGR管内
の温度状況を必ずしも良好に反映せず、その結果、検出
値に基づいてなされる故障検知に誤りを生じるおそれが
ある。また、EGRの作動後、それまでにEGR通路内
に残存していたガスが吸気系に排出され、EGRガスが
EGR通路内に行き渡るには、ある程度の時間がかかる
ため、それ以前に温度センサの検出がなされた場合に
も、やはり故障が誤検知されるおそれがある。
【0004】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、比較的簡便な構成で、排気ガス
還流通路の故障を正確に検知することができる排気ガス
還流通路の故障検知装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本願の請求項1に係る発明は、内燃機関1の排気系
2に設けられ、内燃機関の運転状態に応じて排気ガスの
一部を吸気系(実施形態における(以下、本項において
同じ)吸気管1a)に還流する排気ガス還流通路(EG
R通路17)の故障を検知する排気ガス還流通路の故障
検知装置であって、排気ガス還流通路に設けられ、排気
ガス還流通路内の温度を検出する温度センサ22と、排
気ガス還流通路内を還流する排気ガスの流量qegr0
1を検出する排気ガス還流量検出手段(バルブリフトセ
ンサ21、ECU25)と、検出された排気ガス還流量
qegr01が所定流量QEPFS以上であるか否かを
判定する排気ガス還流量判定手段(ECU25、図2の
ステップ25)と、排気ガス還流量判定手段により排気
ガス還流量qegr01が所定流量QEPFSであると
判定されている状態の継続時間を計時する計時手段(E
CU25、ディレイタイマtm_epfs)と、計時さ
れた継続時間が所定時間TM_EPFS以上のときに、
温度センサ22の検出値に基づいて、排気ガス還流通路
の故障検知パラメータepfsを所定期間(所定回数C
_JUDEPFS)、更新しながら演算する故障検知パ
ラメータ演算手段(ECU25、図2のステップ29、
図3)と、演算された故障検知パラメータepfsに基
づいて、排気ガス還流通路の故障を検知する故障検知手
段(ECU25、ステップ32、33、35)と、を備
えていることを特徴とする。
【0006】この故障検知装置によれば、排気ガス還流
通路(以下「EGR通路」という)内の温度が、EGR
通路に設けた温度センサによって検出される。また、排
気ガス還流量が所定流量以上の状態が所定時間、継続し
たときに、温度センサの検出値に基づいて、故障検知パ
ラメータが所定期間、更新しながら演算される。そし
て、そのように演算した故障検知パラメータに基づい
て、EGR通路の故障が検知される。
【0007】以上のように、本発明では、EGR通路に
設けた温度センサの検出値そのものではなく、この検出
値に基づき演算された故障検知パラメータに基づいて、
EGR通路の故障を検知する。この故障検知パラメータ
は、排気ガス還流量が所定流量以上で且つその状態が所
定時間、継続したことを条件として、すなわちEGR管
内温度が安定するのを待って演算されるので、例えば、
EGRの作動直後のようなEGR管内温度が不安定な状
態で検出された温度センサの検出値は、故障検知パラメ
ータの演算から除外される。また、故障検知パラメータ
は、所定期間にわたって更新しながら演算されるので、
温度センサの検出値そのものと異なり、EGR通路内温
度の一時的な変動による影響は少なく、その所定期間に
わたるEGR通路内温度の履歴を良好に反映する。した
がって、この故障検知パラメータに基づいて、EGR通
路の故障を正確に検知することができる。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1の排気ガ
ス還流通路の故障検知装置において、所定期間が故障検
知パラメータepfsの演算回数(演算更新カウンタの
カウント値c_epfs)に基づいて決定されることを
特徴とする。
【0009】この構成によれば、故障検知パラメータを
演算する所定期間が実際の演算回数に基づいて決定され
るので、所要の演算回数が確保されることによって、よ
り信頼性の高い故障検知パラメータを得ることができ
る。
【0010】請求項3に係る発明は、請求項1または2
の排気ガス還流通路の故障検知装置において、外気温
(吸気温TA)を検出する外気温検出手段(吸気温セン
サ29)をさらに備え、故障検知パラメータepfs
は、温度センサ22の検出値と外気温検出手段で検出さ
れた外気温との偏差を所定のなまし係数w1、w2でな
ました積算値であることを特徴とする。
【0011】この構成では、故障検知パラメータが、温
度センサの検出値と外気温との偏差に基づいて演算され
るので、この故障検知パラメータに基づき、EGR通路
からの熱の漏れを判定でき、破損などによる故障を検知
することができる。また、故障検知パラメータは、上記
偏差を所定のなまし係数でなました積算値であるので、
EGR管内温度の一時的な変動をなまし係数で補償しな
がら、より信頼性の高い故障検知パラメータを得ること
ができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発
明の実施形態を適用した内燃機関を示している。この内
燃機関(以下「エンジン」という)1の排気系2は、エ
ンジン1から排出された排気ガスを、浄化した後に大気
中に排出するとともに、その一部をエンジン1の吸気管
1a(吸気系)に還流(EGR)させるように構成され
ており、排気マニホルド3を介してエンジン1に接続さ
れた排気管4を有している。
【0013】この排気管4の途中には、上流側から順
に、排気ガスを浄化するための2つの三元触媒5、5お
よび炭化水素吸着装置7が設けられている。三元触媒
5、5は、所定温度(例えば300℃)以上となって活
性化された状態で、通過する排気ガス中の有害物質(炭
化水素、一酸化炭素および窒素化合物)を、酸化・還元
作用によって浄化する。
【0014】一方、炭化水素吸着装置7は、図示しない
吸着材を内蔵しており、三元触媒5、5が活性化してい
ない冷間始動状態でのエンジン1の始動期間(例えば、
始動時から約30〜40秒間)に、排気ガス中の炭化水
素を吸着材に吸着することによって、炭化水素が大気中
に排出されるのを防止するものである。また、炭化水素
吸着装置7のケース11の内部は、吸着材を収容したバ
イパス通路と、それ以外のメイン通路(いずれも図示せ
ず)とに区画されており、後述するECU25により制
御される切替アクチュエータ19によって、排気ガスの
通路がバイパス通路とメイン通路に切り替えられる。
【0015】また、排気ガスの一部をエンジン1に還流
させるためのEGR装置10は、EGR通路17(排気
ガス還流通路)およびEGR制御弁20などで構成され
ている。EGR通路17は、例えばステンレス製の屈曲
した長いEGR管で構成されており、その一端部が、炭
化水素吸着装置7のバイパス通路に連結されるととも
に、他端部は、エンジン1の吸気管1aに連結されてい
る。また、EGR管の途中には、エンジン1の振動や排
気系2の熱膨張差を吸収するための蛇腹部17aが形成
されており、EGR管は、この蛇腹部17aよりも上流
側の位置で、固定具17bにより排気管4に固定・支持
されている。EGR制御弁20は、電磁弁などで構成さ
れ、EGR通路17のエンジン1に近い位置に取り付け
られていて、ECU25によりそのバルブリフト量LA
CTが制御されることによって、EGR装置10の作動
・停止およびEGR流量を制御する。また、EGR制御
弁20には、バルブリフト量LACTを検出するバルブ
リフトセンサ21(排気ガス還流量検出手段)が設けら
れており、その検出信号はECU25に出力される。
【0016】以上の構成によれば、例えばエンジン1の
冷間始動直後には、切替アクチュエータ19によって、
排気ガスの通路がバイパス通路に切り替えられ、それに
より、三元触媒5を通過した排気ガス中の炭化水素が、
吸着材に吸着される。その後、炭化水素の吸着が完了す
ると、排気ガスの通路がメイン通路に切り替えられる。
また、エンジン1の運転状態に応じて、EGR制御弁2
0が開弁してEGR装置10が作動することにより、排
気ガスの一部がEGRガスとして、EGR通路17を介
して、吸気管1aに還流される。吸着材から脱離した炭
化水素は、このEGRガスによって吸気管1aに送ら
れ、エンジン1で燃焼される。
【0017】また、EGR通路17のEGR制御弁20
よりも上流側には、温度センサ22が設けられている。
温度センサ22は、サーミスタなどで構成され、EGR
通路17内の温度(以下「EGR通路内温度」という)
TEGRを検出し、その検出信号をECU25に出力す
る。ECU25にはまた、吸気管内圧センサ27から吸
気管内圧PBを表す信号が、エンジン水温センサ28か
らエンジン水温TWを表す信号が、クランク角センサ3
2からパルス信号であるCRK信号およびTDC信号
が、それぞれ出力される。CRK信号は、エンジン1の
図示しないクランクシャフトの回転に伴い、所定のクラ
ンク角ごとに発生し、TDC信号は、例えばクランクシ
ャフトが180度回転するごとに発生する。ECU25
は、このCRK信号に基づき、エンジン回転数NEを算
出する。
【0018】さらに、エンジン1の吸気管1aには、吸
気温センサ29(外気温検出手段)が取り付けられてい
る。吸気温センサ29で検出される吸気温TAは、外気
温を代表するものであり、その検出信号もまたECU2
5に出力される。また、ECU25には警告ランプ26
が接続されており、警告ランプ26は、EGR通路17
が故障していると検知されたときに点灯される。
【0019】ECU25は、本実施形態において、排気
ガス還流量検出手段、排気ガス還流量判定手段、計時手
段、故障検知パラメータ演算手段および故障検知手段を
構成するものである。ECU25は、I/Oインターフ
ェース、CPU、RAMおよびROMなどからなるマイ
クロコンピュータで構成されている。上述した温度セン
サ22などのセンサからの検出信号はそれぞれ、I/O
インターフェースでA/D変換や整形がなされた後、C
PUに入力される。CPUは、これらの検出信号に応
じ、ROMに記憶された制御プログラムなどに従って、
EGR制御弁20を制御するとともに、以下に述べるよ
うなEGR通路17の故障検知処理を行う。
【0020】次に、図2および図3を参照しながら、こ
の故障検知処理について説明する。図2はそのメインフ
ローを示しており、本プログラムは、所定時間(例えば
0.1秒)ごとに実行される。この処理ではまず、ステ
ップ21(「S21」と図示。以下同じ)において、故
障検知完了フラグf_egrfsが「0」であるか否か
を判別する。この故障検知完了フラグf_egrfs
は、イグニッションスイッチ(図示せず)のオン時に
「0」にリセットされるとともに、後述するように、E
GR通路17の故障検知が完了したときに「1」にセッ
トされるものである。このステップ21の答がNO、す
なわちf_egrfs=1であって、今回のエンジン運
転時においてEGR通路17の故障検知がすでに完了し
ているときには、ダウンカウントタイマであるディレイ
タイマtm_epfs(計時手段)のタイマ値を、所定
時間TM_EPFS(例えば2秒)にリセットする(ス
テップ22)。また、後述する故障検知パラメータep
fsの演算更新フラグf_epfscalを「0」にセ
ットし(ステップ23)、本プログラムを終了する。
【0021】前記ステップ21の答がYES、すなわち
f_egrfs=0であって、今回のエンジン運転時に
EGR通路17の故障検知がまだ完了していないときに
は、エンジン水温TWがその所定温度TWEPFS(例
えば85℃)以上であるか否かを判別する(ステップ2
4)。この答がNO、すなわちTW<TWEPFSのと
きには、エンジン1が極低温状態にあるとして、前記ス
テップ22、23を実行し、本プログラムを終了する。
【0022】また、前記ステップ24の答がYESのと
きには、EGR流量qegr01(排気ガス還流量)が
その所定流量QEPFS以上であるか否かを判別する
(ステップ25)。このEGR流量qegr01は、E
GR制御弁20のバルブリフト量LACT、エンジン回
転数NEおよび吸気管内圧PBなどに基づき、例えば
0.1秒当たりの流量として、別個の処理(図示せず)
により算出されるものである。このステップ25の答が
NO、すなわちqegr01<QEPFSのときには、
EGR流量が小さいことでEGR通路内温度TEGRが
不安定な状態にあるため、故障検知を適切に行えないと
して、前記ステップ22、23を実行し、本プログラム
を終了する。
【0023】一方、前記ステップ25の答がYES、す
なわちエンジン水温TW≧所定温度TWEPFSで、か
つEGR流量qegr01≧所定流量QEPFSのとき
には、故障検知を実行するためのエンジン1側の条件が
成立しているとして、ディレイタイマtm_epfsを
デクリメントする(ステップ26)とともに、そのタイ
マ値tm_epfsが0以下であるか否かを判別する
(ステップ27)。この答がNO、すなわちtm_ep
fs>0であって、上記エンジン1側の条件成立後に、
所定時間TM_EPFSがまだ経過していないときに
は、そのまま本プログラムを終了する。
【0024】一方、ステップ27の答がYES、すなわ
ちtm_epfs≦0であって、エンジン1側の条件成
立後、所定時間TM_EPFSが経過したときには、演
算更新フラグf_epfscalを「1」にセットする
(ステップ28)とともに、故障検知パラメータepf
sを演算する(ステップ29)。
【0025】図3は、この故障検知パラメータepfs
の演算サブルーチンを示している。この演算処理は、逐
次型最小二乗法を用いた平均化処理によって、故障検知
パラメータepfsを演算更新するものである。まず、
ステップ41において、ゲインkpを次式(1)によっ
て算出する。 kp = p(n−1)/(1+p(n−1)) ……(1) ここで、p(n−1)はゲインkpを決定するためのゲイ
ン決定変数pの前回値であり、その初期値は1.0に設
定されている。
【0026】次いで、ステップ42において、このゲイ
ン決定変数pを次式(2)によって算出する。 p(n)= (1/w1)* 〔1−(w2*p(n−1))/(w1−w2*p(n−1))〕* p(n−1) ……(2) ここで、w1、w2はなまし係数であり、この値の設定
の仕方によって様々な統計処理アルゴリズムの設定が可
能である。本実施形態では、w1=1、w2=0に設定
されており、この場合、ゲインkpは固定ゲインとな
る。
【0027】次に、前記ステップ41で算出したゲイン
kpを用い、次式(3)によって故障検知パラメータe
pfsを算出・更新する(ステップ43)。 epfs(n)= epfs(n−1)+kp*(TEGR−TA)……(3) ここで、epfs(n)、epfs(n−1)はそれぞれ、
故障検知パラメータepfsの今回値および前回値であ
る。また、前述したように、TEGRは、温度センサ2
2で検出されたEGR通路内温度、TAは、吸気温セン
サ29で検出された吸気温である。以上のように、故障
検知パラメータepfsは基本的に、EGR通路内温度
TEGRと吸気温TAとの偏差(TEGR−TA)の積
算値である。また、故障検知パラメータepfsを、な
まし係数w1、w2に基づき決定したゲインkpを用い
た平均化処理によって、演算・更新するので、EGR通
路内温度TEGRの一時的な変動などを適切に補償しな
がら、それまでの履歴を良好に反映した、信頼性の高い
故障検知パラメータepfsを得ることができる。
【0028】図2に戻り、上記故障検知パラメータep
fsの演算処理に続くステップ30では、演算更新カウ
ンタc_epfsをインクリメントする。この演算更新
カウンタc_epfsは、イグニッションスイッチのオ
ン時に「0」にリセットされるものである。次いで、演
算更新カウンタのカウント値c_epfsが、所定期間
としての所定回数C_JUDEPFS(例えば1000
回)以上であるか否かを判別する(ステップ31)。こ
の答がNo、すなわちc_epfs<C_JUDEPF
Sであって、故障検知パラメータepfsの演算更新回
数が所定回数C_JUDEPFSに達していないときに
は、そのまま本プログラムを終了する。
【0029】一方、ステップ31の答がYES、すなわ
ちc_epfs≧C_JUDEPFSであって、故障検
知パラメータepfsの演算更新回数が所定回数C_J
UDEPFSに達したときには、故障検知パラメータe
pfsがその判定値JUDEPFS以上であるか否かを
判別する(ステップ32)。この答がNO、すなわちe
pfs<JUDEPFSのときには、EGR通路17に
EGRガスが流れていることで本来はEGR通路17内
の温度が吸気温よりもはるかに高い状態であるべきにも
かかわらず、そうでないとして、EGR通路17に破損
などの故障が発生していると判定する。そして、そのこ
とを表すために、故障フラグf_fsdを「1」にセッ
トする(ステップ33)とともに、所定の警告ランプ2
6を点灯し続けることによって、故障の発生を運転者に
知らせる。次いで、故障検知が完了したことを表すため
に、故障検知完了フラグf_egrfsを「1」にセッ
トし(ステップ34)、本プログラムを終了する。
【0030】一方、前記ステップ32の答がYES、す
なわちepfs≧JUDEPFSのときには、EGR通
路17が正常であると判定し、そのことを表すために、
故障フラグf_fsdを「0」にセットする(ステップ
35)とともに、前記ステップ34を実行して、故障検
知完了フラグf_egrfsを「1」にセットし、本プ
ログラムを終了する。このように故障検知が完了する
と、その後は前記ステップ21の答がNOになり、次回
のエンジン運転時まで故障検知は実行されない。すなわ
ち、EGR通路17の故障検知は、エンジン1の運転ご
とに1回のみ行われる。
【0031】図4は、図2の故障検知処理によって得ら
れる動作の一例を示している。まず、エンジン1が極低
温以外の状態から始動され、EGR装置10が作動する
と、それに伴い、EGR流量qegr01が増大し、所
定流量QEPFS以上になった時点t1で、図2のステ
ップ25がYESとなる。そして、このqegr01≧
QEPFSの状態の継続時間が、ディレイタイマtm_
epfsで計時され、t1から所定時間TM_EPFS
が経過した時点t2で、ステップ27がYESとなるこ
とで、演算更新フラグf_epfscalが「1」にセ
ットされ、それに応じて、故障検知パラメータepfs
の演算と演算更新カウンタc_epfsのカウントが開
始される(ステップ29、30)。このように、故障検
知パラメータepfsの演算を、EGR流量qegr0
1が所定流量QEPFS以上になった時点ですぐに開始
するのではなく、その後、所定時間TM_EPFSの経
過を待って開始することにより、EGR通路17内に残
存するガスを吸気管1aに確実に排出させるとともに、
EGR通路17内に行き渡ったEGRガスによりEGR
通路17内の温度が安定した状態で、より信頼性の高い
故障検知パラメータepfsを得ることができる。
【0032】その後、EGR装置10の停止などに伴
い、EGR流量qegr01が所定流量QEPFSを下
回ると(時点t3)、ステップ25がNOとなること
で、演算更新フラグf_epfscalが「0」にリセ
ットされるとともに、故障検知パラメータepfsの演
算および演算更新カウンタc_epfsのカウントが停
止され、これらの値が保持される。その後、EGR流量
qegr01と所定流量QEPFSとの大小関係に応じ
て、上記と同様、故障検知パラメータepfsの演算と
演算更新カウンタc_epfsのカウントが、所定時間
TM_EPFSのディレイを伴って開始されるととも
に、停止される(時点t5〜t8)。
【0033】そして、演算更新カウンタのカウント値c
_epfsすなわち故障検知パラメータepfsの演算
更新回数が、所定回数C_JUDEPFS以上になると
(時点t9)、ステップ31がYESとなることで、ス
テップ32が実行され、そのときの故障検知パラメータ
epfsと判定値JUDEPFSとの比較結果に基づい
て、EGR通路17の故障判定が行われる。同図(a)
(e)の実線は、EGR通路17が正常な場合を示して
おり、この場合には、EGR通路内温度TEGRがEG
Rガスによって上昇するので、吸気温TAとの偏差は大
きくなり、この偏差に基づいて演算される故障検知パラ
メータepfsは、更新が進むにつれて増大する。その
結果、epfs≧JUDEPFSとなることによって、
EGR通路17が正常であると判定することができる。
【0034】一方、EGR通路17に破損などによる漏
れが生じている場合には、EGRガスの熱が外部に逃げ
るので、同図(a)(e)に破線で示すように、EGR
通路内温度TEGRと吸気温TAとの偏差は小さくな
り、故障検知パラメータepfsはあまり増大しない。
その結果、epfs<JUDEPFSとなることによっ
て、EGR通路17の破損などの故障を検知することが
できる。
【0035】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、EGR通路17に設けた温度センサ22により検出
されたEGR管内温度TEGRと外気温を代表する吸気
温TAとの偏差に基づいて、故障検知パラメータepf
sを演算する。また、この故障検知パラメータepfs
の演算は、ディレイタイマtm_epfsにより、排気
ガス還流量qegr01が所定流量QEPFS以上の状
態が所定時間TM_EPFS、継続したことを条件とし
て実行されるとともに、演算更新カウンタc_epfs
により、所定回数C_JUDEPFSにより規定される
所定期間にわたって更新しながら実行される。
【0036】以上のようにして演算される結果、故障検
知パラメータepfsは、温度センサ22の検出値その
ものと異なり、EGR通路内温度TEGRの一時的な変
動による影響が少なく、安定した温度状態で得られたE
GR通路内温度TEGRの履歴を良好に反映する。した
がって、この故障検知パラメータepfsを判定値JU
DEPFSと比較することによって、EGR通路17の
漏れなどの故障を正確に検知することができる。
【0037】また、故障検知パラメータepfsは、E
GR管内温度TEGRと吸気温TAとの偏差をなまし係
数w1、w2でなました積算値であるので、EGR管内
温度TEGRの一時的な変動を適切に補償しながら、よ
り信頼性の高い故障検知パラメータepfsを得ること
ができ、それにより、故障検知の精度をさらに高めるこ
とができる。
【0038】なお、本発明は、説明した実施形態に限定
されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、実施形態では、故障検知パラメータを、温度セ
ンサ22の検出値TEGRと吸気温センサ29の検出値
TAとの偏差に基づいて演算しているが、これに代え
て、温度センサ22の検出値TEGRのみに基づいて演
算してもよい。また、温度センサ22を、EGR通路1
7のEGR制御弁20よりも上流側に配置しているが、
その位置は、EGR通路17内の温度を検出できればよ
く、EGR制御弁20の上流側および下流側を問わず任
意に設定できる。また、実施形態では、外気温を代表す
る温度として、吸気温センサ29で検出した吸気温TA
を採用しているが、外気温を他の検出手段で検出しても
よいことはもちろんである。その他、細部の構成を、本
発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することが可能であ
る。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の排気ガス
還流通路の故障検知装置は、比較的簡便な構成で、排気
ガス還流通路の故障を正確に検知することができるなど
の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による排気ガス還流通路の
故障検知装置を適用した内燃機関を示す構成図である。
【図2】排気ガス還流通路の故障検知処理のメインフロ
ーを示すフローチャートである。
【図3】故障検知パラメータの演算サブルーチンを示す
フローチャートである。
【図4】故障検知処理によって得られる動作の一例を示
すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 内燃機関 1a 吸気管(吸気系) 2 排気系 17 EGR通路(排気ガス還流通路) 21 バルブリフトセンサ(排気ガス還流量検出手段) 22 温度センサ 25 ECU(排気ガス還流量検出手段、排気ガス還流
量判定手段、計時手段、 故障検知パラメータ演
算手段および故障検知手段) 29 吸気温センサ(外気温検出手段) epfs 故障検知パラメータ TEGR EGR通路内温度(排気ガス還流通路内の温
度) qegr01 EGR流量(排気ガス還流量) QEPFS 所定流量 tm_epfs ディレイタイマ(計時手段) TM_EPFS 所定時間 C_JUDEPFS 所定回数(所定期間) JUDEPFS 判定値 TA 吸気温(外気温) w1 なまし係数 w2 なまし係数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 345 F02D 45/00 345Z 370 370B 372 372F (72)発明者 岩城 喜久 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 佐藤 正浩 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 芳賀 剛志 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3G062 AA03 EC01 FA01 FA04 FA05 FA09 FA11 FA12 FA13 FA19 GA02 GA04 GA06 GA08 GA10 GA11 GA21 3G084 BA20 BA33 CA05 DA27 EA04 EA07 EB06 EB22 EB24 EB25 EC04 FA02 FA10 FA11 FA20 FA27 FA33 FA37 FA38

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気系に設けられ、前記内燃
    機関の運転状態に応じて排気ガスの一部を吸気系に還流
    する排気ガス還流通路の故障を検知する排気ガス還流通
    路の故障検知装置であって、 前記排気ガス還流通路に設けられ、当該排気ガス還流通
    路内の温度を検出する温度センサと、 前記排気ガス還流通路内を還流する排気ガスの流量を検
    出する排気ガス還流量検出手段と、 当該検出された排気ガス還流量が所定流量以上であるか
    否かを判定する排気ガス還流量判定手段と、 当該排気ガス還流量判定手段により前記排気ガス還流量
    が前記所定流量であると判定されている状態の継続時間
    を計時する計時手段と、 当該計時された継続時間が所定時間以上のときに、前記
    温度センサの検出値に基づいて、前記排気ガス還流通路
    の故障検知パラメータを所定期間、更新しながら演算す
    る故障検知パラメータ演算手段と、 当該演算された故障検知パラメータに基づいて、前記排
    気ガス還流通路の故障を検知する故障検知手段と、 を備えていることを特徴とする排気ガス還流通路の故障
    検知装置。
  2. 【請求項2】 前記所定期間が前記故障検知パラメータ
    の演算回数に基づいて決定されることを特徴とする、請
    求項1に記載の排気ガス還流通路の故障検知装置。
  3. 【請求項3】 外気温を検出する外気温検出手段をさら
    に備え、前記故障検知パラメータは、前記温度センサの
    検出値と前記外気温検出手段で検出された外気温との偏
    差を所定のなまし係数でなました積算値であることを特
    徴とする、請求項1または2に記載の排気ガス還流通路
    の故障検知装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010265818A (ja) * 2009-05-14 2010-11-25 Toyota Motor Corp 排気還流装置の異常検出装置
JP2011047319A (ja) * 2009-08-26 2011-03-10 Hitachi Automotive Systems Ltd Egrシステムの診断装置
WO2020079950A1 (ja) * 2018-10-18 2020-04-23 ヤンマー株式会社 エンジン

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