JP2002147029A - コンクリートの補修方法並びに立設コンクリート壁の部分加熱装置 - Google Patents

コンクリートの補修方法並びに立設コンクリート壁の部分加熱装置

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JP2002147029A
JP2002147029A JP2000382921A JP2000382921A JP2002147029A JP 2002147029 A JP2002147029 A JP 2002147029A JP 2000382921 A JP2000382921 A JP 2000382921A JP 2000382921 A JP2000382921 A JP 2000382921A JP 2002147029 A JP2002147029 A JP 2002147029A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コンクリートの補修部分が剥離しないようにす
る。 【解決手段】 コンクリート1のクラック9の周辺を加
熱して脆弱にし、その脆弱部6を除去することによりク
ラック9を消滅させると共に、除去して生じた窪みに突
起している骨材の内、抜け易い砕石8を除去してから補
修材11を該窪みに充填することによって、補修材11
とコンクリート1とを入り組ませて剥離できないように
する。 【効果】本発明による「コンクリートの補修方法」は、
補修材が剥離してからも、その補修材を脱落させずに、
その補修材に対し、鉄筋の腐食やコンクリートの中性化
進行からコンクリートを保護させ続けさせるという特徴
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリートの補
修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、コンクリートのクラックや劣
化部等の損傷部を補修する際、その損傷部の周辺を圧縮
空気の圧力、油圧、若しくは電気を動力源とする振動工
具で削り取った後に生じた窪みに補修材を充填し、充填
した補修材をその付着力でコンクリート地肌に固着させ
て、元の形状に復元する方法が採用され続けてきてい
る。
【0003】処が、コンクリートを削って生じた前述の
窪みは、コンクリートを圧縮空気の圧力、油圧、若しく
は電気を動力源とする振動工具で以って、骨材やモルタ
ルに割れを生じさせて生じたものであるから、その窪み
の表面は概ね滑らかである。
【0004】従って、その窪みに充填した補修材が収縮
してコンクリートの表面から剥離し場合には、その補修
材は容易に脱落するに至るという問題があった。また、
コンクリート熱膨張率と固着後の補修材の熱膨張率が異
なる場合、その補修材が、気温による熱膨張の差に起因
してコンクリートから剥離し、容易に脱落するに至ると
いう問題があった。
【0005】以上の問題に対処するために、コンクリー
トの損傷部を削り取る際に鉄筋の裏側が露出するまでコ
ンクリートを削り取って、生じた窪みに充填する補修材
を鉄筋に絡ませることによって、補修材が剥離しても容
易に脱落するに至らないようにする方法が採用され続け
てきている。
【0006】しかし、鉄筋が露出するまでコンクリート
を削り取った場合、付着した補修材が収縮或いは熱膨張
差によって剥離すれば、補修材が所在しているコンクリ
ートの窪みの表面が概ね滑らかであるから、雨水や空気
が、剥離で生じた隙間の奥深くに入って、鉄筋を腐食さ
せるという現象が発生する。鉄筋が腐食すれば、鉄筋が
体積膨張を来たして、補修部やそこに隣接した健全なコ
ンクリート部に剥離脱落を生じさせるという問題があっ
た。
【0007】以上の事情により、付着した補修材が剥離
しない補修方法の出現が関係者の間で切望されていた。
【0008】
【解決しょうとする課題】コンクリートの補修部分が剥
離しないようにする。
【0009】
【課題を解決するための手段】コンクリートに生じた損
傷部及びその周辺を加熱して脆弱にし、その脆弱部を除
去することにより、損傷部を消滅させると共に、その除
去により生じた凹凸に富んだ窪みに補修材を充填するこ
とによって、補修材とコンクリートとを入り組ませて、
補修材が剥離できないようにする。
【0010】
【発明の実施の態様】
【0011】コンクリートは、骨材と砂とセメントと水
との混合物が、セメント成分であるアルミナの水和反応
によって、固化したものであるから、その水和反応にお
いて余った水分たる“遊離水”及び水和反応した水分た
る“結晶水”を包含している。
【0012】固化したコンクリートは、モルタルがセメ
ントと水の混合物が固化したものであることから、骨材
と砂とモルタルとの混在物である。
【0013】そこで、固化したコンクリートに生じたク
ラックや劣化部等の損傷部及びその周辺(以後「補修
部」と称する。)のモルタルを300℃以上に加熱する
ことによって、補修部の遊離水及び結晶水を、高圧水蒸
気にして、コンクリート内部から放出させる。これらの
水蒸気は、その膨張圧で、モルタルに微細なクラックを
生じさせてコンクリート内部から放出するため、補修部
に所在する全モルタルを脆弱にする。従って、300℃
の等温線を境にして、加熱側いわゆる表面側のモルタル
は300℃より高温になって脆弱化し、反加熱側いわゆ
るコンクリート1の内部側のモルタルは300℃より低
いために遊離水が過多でなければ健全である。
【0014】次いで、脆弱化したコンクリート部分のモ
ルタルを、超音波式彫刻刀、加振式針金状タガネ或いは
加振式へら状タガネ等(以後「加振切削機」という。)
を用いて脆弱化したモルタルを粉化して、骨材をえぐり
出す。えぐり出した骨材、粉化したモルタル、そのモル
タルに含まれていた砂を除去することによって、補修部
に溝(以後「掘削溝」と称する。)を設ける。300℃
の等温線の反加熱側におけるモルタルは、脆弱化してい
ないから、300℃の等温線上に位置している骨材の
内、えぐり出せないで残存するものがある。このため、
掘削溝の内側表面は凹凸に富んだものとなる。
【0015】尚、補修部の幅は、最大骨材が30mm乃
至40mmの大きさであるときには、少なくとも略50
mmの以上にして、その骨材が除去し易すくしておくこ
とが必要である。このため、クラックの補修には、掘削
溝の最小幅が少なくとも略50mmの幅であることが好
ましい。また、中性化した部分や当初のコンクリート打
設時の混練不良によるモルタル不足部分の補修には、掘
削溝を小間隔に並列して設けた後に生じた溝間の残存部
を割って除去することによって、幅広の掘削溝を設け
る。
【0016】掘削溝の内側表面に突出している骨材の
内、引き抜ける骨材を引き抜いて、内側表面を凹凸に富
ませてから、補修材を掘削溝に充填する。従って、本発
明によるコンクリートの補修方法は、固化した補修材
が、掘削溝の内側表面に所在している凹凸に嵌合してコ
ンクリートに入り組んでいるから、剥離が生じても脱落
しない。また、本発明によるコンクリートの補修方法に
は、補修材が剥離しても、補修材とコンクリートとが入
り組んでいるため、雨水や空気が隙間の奥深くに浸入し
難くなり、鉄筋を腐食し難くするという効果がある。更
に、本発明によるコンクリートの補修方法には、補修材
が剥離しても、雨水や空気が隙間の奥深くに浸入し難い
ため、コンクリートの中性化を内部で発生し難くすると
いう効果がある。
【0017】尚、本発明をするに当たっての知見によれ
ば、コンクリートは、発熱体から25mm離れたコンク
リート内部を1分間当たり略7.5℃の割合で60分間
に亘って連続昇温しても、爆裂を生じなかった。また、
この場合の発熱体の発熱容量は、発熱体長300mm当
たり600Wであった。従って、コンクリートを脆弱化
させるための昇温は、発熱体から25mm離れたコンク
リート内部を、1分間当たり略7.5℃の割合で60分
間まで、連続昇温とすることが、作業者の身の安全性及
び作業の促進効率の観点から好ましい。
【0018】
【実施例1】図1は、骨材が砕石で構成されているコン
クリート1の表面2に所在しているクラック9に沿って
載置した発熱体3を、遮熱カバー4で覆って発熱させ、
発熱体3の中心下の表面位置C点から略25mm離れた
表面2の位置たるA点およびB点が300℃に昇温した
ときの状況を表した断面図である。
【0019】遮熱カバー4は、その内面に断熱材が貼ら
れており、発熱体3からの放射熱が大気へ放出しないよ
うにしている。図1中の5は300℃の等温線を表し、
等温線5は、発熱体3が60分間に亘って300mm長
さ当たり600Wを発熱して、生じたものである。図1
中の6は、図中の斜線部であって、等温線5の内側に所
在するモルタル7が脱水して生じた脆弱部を表し、脆弱
部6の最上部の幅、即ち、コンクリート1の表面2にお
ける脆弱部の幅は、300℃位置たるA点とB点の間で
あり略50mmである。
【0020】発熱体3による加熱は、図1の状況、即
ち、発熱体3から略25mm離れた表面2の位置が30
0℃に昇温したときに、停止する。
【0021】加熱を停止した後、コンクリート1の脆弱
部6内に所在するモルタル7を加振切削機で粉化し、砕
石、砂、粉化したモルタルを除去することによって、掘
削溝10を設けることができる。掘削溝10の底部に突
出した砕石8の内、脆弱部6がその砕石8に沿って反加
熱側いわゆる健全部13側へ出張っているために、引き
抜き易くなっている砕石8を抜いて除去する。
【0022】尚、コンクリート1の表面2における脆弱
部6の幅は略50mmであるので、脆弱部6内に所在す
る大きさが30mm乃至40mm以下の砕石8は、モル
タルを加振切削機12で粉化して、除去することができ
る。
【0023】従って、脆弱部6及び砕石8を除去して生
じた掘削溝10の内側表面は、砕石跡部15や残存砕石
16の突出が所在しているので、凹凸に富んだ面とな
る。次いで、掘削溝10に補修材11を充填して、クン
クリート1の表面2をクラック9の無い表面を復元する
ことによって、補修が完了する。掘削溝10に充填され
て硬化した補修材11は、図2に示す如く掘削溝10の
内側表面に所在している凹凸に嵌合して絡みあって、脱
落しない。また、掘削溝10の内側表面に所在する砕石
跡部15の縁は、脆弱部6がその砕石8に沿って反加熱
側いわゆる健全部13側へ出張っていた痕跡であるか
ら、角張っていない。従って、補修材11を掘削溝10
の内側全表面に完全に密着させて充填することができ
る。
【0024】尚、垂直壁において掘削溝10の表面にチ
オ硫酸ナトリウム14を塗布してから掘削溝10に補修
材11を充填する場合、チオ硫酸ナトリウム14を溜ま
らせ得る砕石跡部15が所在するから、その砕石跡部1
5にチオ硫酸ナトリウム14を溜めてから補修材11を
充填することにより、補修材11の圧力でチオ硫酸ナト
リウム14を掘削溝10の内側表面に広がらせることが
できる。掘削溝10の内側表面に広がったチオ硫酸ナト
リウム14は、コンクリート1にて、染み込んで溜まる
ので、チオ硫酸ナトリウム14が、長期に亘って掘削溝
10の内側表面を活性化するため、チオ硫酸ナトリウム
14を塗布しない場合より補修後の強度を向上させるこ
とができる。
【0025】
【実施例2】図3は、骨材が砕石で構成されているコン
クリート1の表面2に深いクラック17が所在している
場合の補修状況を表した断面図である。図3中の18は
掘削溝を表し、掘削溝18は、コンクリート1の表面2
のクラック17(二点鎖線で表示)上に載置した発熱体
3(二点鎖線で表示)を遮熱カバー4で覆って発熱させ
てから、発熱によって生じたモルタル7の脆弱部及びそ
の脆弱部内の砕石8を除去して生じたものである。図3
中の実線で表示されている発熱体3、即ち掘削溝18の
底面に所在しているクラック17上に載置した発熱体3
は、遮熱カバー4を掘削溝18の縁に載置して発熱さ
せ、300℃の等温線19内のモルタル7を脆弱化して
いる。図中の斜線部は、コンクリート1の300℃等温
線19内の脆弱部20を表す。前述の状況、即ち、発熱
体3から略25mm離れた位置が300℃に昇温したと
きに、発熱体による加熱を停止する。
【0026】加熱を停止した後、コンクリート1の脆弱
部20におけるモルタル7を加振切削機12で粉化し、
砕石、砂、粉化したモルタルを除去して、掘り下げるこ
とによって、掘削溝18を深くした掘削溝21を設け
る。掘削溝18の底部に突出した砕石8の内、引き抜く
ことができる砕石8を抜いて除去する。次いで、掘削溝
18を深くして生じた掘削溝21に補修材11を、図4
に示す如く、充填して、コンクリート1の表面2をクラ
ック17の無い表面を復元することによって、補修が完
了する。
【0027】固化した補修材11は、深く充填されてい
るために、掘削溝21の内側表面の凹凸と嵌合する面積
が広くなって、剥離現象が生じ難くなる。従って、本補
修方法は、振動荷重が掛かるコンクリート構造物におけ
るクラック補修に適する。
【0028】
【実施例3】図5は、コンクリート1の垂直壁22の表
面23に設けた掘削溝24の奥底25を、前述の掘削溝
18を深くしたように、更に、掘削して深くするため
に、立設コンクリート壁の部分加熱装置Aを掘削溝24
に据付て、奥底25に発熱体26を設置した状況を表し
た部分断面斜視図であり、図中における立設コンクリー
ト壁の部分加熱装置Aは発熱体26と発熱体支持手段2
7と遮熱カバー35とで構成されている。
【0029】発熱体支持手段27は、碍子で構成された
支持筒29を中央に具備した突出板30の両端がウエブ
付きフランジ31a,31bに支持されてなるもので、
図5に示す如く、遮熱カバー35を上下から挟みかつ掘
削溝24を跨いで、各々のフランジ部をコンクリート1
の垂直壁22に当接して粘着テープ28で垂直壁22に
張り付けて固定される。ウエブ付きフランジ31a,3
1bは、コンクリート1の表面23が発熱体26の発熱
によって昇温するため、温度の影響を受けて粘着力が小
さくならない温度域に粘着テープ28が貼れるように長
くする。
【0030】発熱体26は、[字状をなし、直線部がコ
ンクリート1の加熱対象部に沿わされ、鉤部32の各々
をそれぞれの発熱体支持手段27の支持筒29に挿通さ
れてなる。発熱体26は、支持筒29を具備した突出板
30がウエブ付きフランジ31a,31bから突出して
いるから、鉤部32を支持筒29の外へ出すことによっ
て直線部をコンクリート1の表面23に沿わせることが
できるので、コンクリート1の表面23をも加熱するこ
とができる。
【0031】遮熱カバー35は、内面のコンクリート側
に断熱材が貼られており、図5に示す如くその断面形状
が発熱体支持手段27の形状と同一形状をなしている。
遮熱カバー35は、以上の構成であるから、中央部の突
出部でコンクリート1の加熱対象部たるコンクリート1
の表面23や掘削溝24を覆い、上下を2個の発熱体支
持手段27で挟まれて、コンクリート1の表面23に固
定される。
【0032】本発明の立設コンクリート壁の部分加熱装
置Aは、以上の構成であるから、発熱体26が掘削溝2
4の底に所在するクラックに沿って位置するように、発
熱体26を組み付けた2個の発熱体支持手段27が、遮
熱カバー35の長さの間隔を置いて掘削溝24の上に橋
架され、それぞれのウエブ付きフランジ31a,31b
を垂直壁22に粘着テープ28で貼り付けられる。
【0033】尚、粘着テープ28を用いる代わりに、ウ
エブ付きフランジ31a,31bの各々の当接面を両面
粘着テープで以ってコンクリート表面23に固定しても
良い。かくして、垂直な掘削溝24の奥底25に発熱体
26を設置することができる。そして、遮熱カバー35
を発熱体支持装置27間に押し込んで、掘削溝24を遮
熱カバー35で覆う。
【0034】次いで、発熱体26に通電加熱し、掘削溝
24の奥底25を脆弱化した後、遮熱カバー35、発熱
体支持装置27および発熱体26を除去して、前述の掘
削溝18下の脆弱部20を除去して深い掘削溝21を設
けた要領で、奥底25の奥の脆弱部33を除去する。か
くして、コンクリート1の垂直壁22の表面23に深い
掘削溝34を設けることができる。
【0035】次いで、掘削溝24を深くして生じた掘削
溝34に補修材11を充填して、コンクリート1の垂直
壁22の表面2をクラックの無い表面に復元することに
よって、補修が完了する。固化した補修材11は、深く
充填されているために、掘削溝34の内側表面の凹凸と
嵌合する面積が広くなって、剥離現象が生じ難くなる。
従って、本補修方法は、振動荷重が掛かるコンクリート
構造物における垂直壁に生じたクラックの補修に適す
る。
【0036】尚、当初の掘削溝24を掘削するために行
う垂直壁22の加熱は、前述の2個の発熱体支持手段2
7と発熱体26を用いて行う。発熱体支持手段27にお
ける支持筒29を具備する突出板30は、ウエブ付きフ
ランジ31a、31bからの高さを発熱体26の収まる
高さに予めしておく。発熱体26がコンクリート1の表
面23にあるクラックに沿って設置されるように、発熱
体26を支承した2個の発熱体支持手段27の位置を決
め、これらの全ウエブ付きフランジ31a,31bをコ
ンクリート1の垂直壁22に粘着テープ28で固定す
る。次いで、遮熱カバー35を発熱体支持手段27間に
押し込んで、発熱体26に通電することにより、垂直壁
22の表面23を加熱することができる。
【0037】従って、前述の如く加熱した後、粘着テー
プ28を剥ぎ取り、遮熱カバー35、発熱体支持装置2
7および発熱体26を除去してから、加熱により脆弱化
した部分を除くことによって、垂直壁22の表面23に
垂直な掘削溝24を設けることができる。
【0038】また、本実施例では、掘削溝24を垂直壁
22に垂直に設けたが、掘削溝24は、発熱体支持手段
27を横向きに並列して設置することにより、発熱体2
6を横向きに設ける事ができるため、横向きに設けるこ
とができる。但し、掘削溝24を横向きに設ける場合
は、発熱体支持手段27を若干逆ハ状にコンクリート1
に貼り付けて、遮熱カバー35が落ちないようにする。
そして、発熱体26が、その鉤部32を支持筒29の内
側へ押し込むことによって、直線部を掘削溝24の奥底
25に沿わせられるので、掘削溝24を更に深くして掘
削溝34を設けることができる。前述と同様にして、発
熱体26を斜めに設けることによって、垂直壁22に掘
削溝24を斜めに設けることができ、その斜めの掘削溝
24を前述と同様にして深い掘削溝34にすることがで
きる。
【0039】
【効果】本発明による「コンクリートの補修方法」は、
前述した如く、補修材が剥離してからも、その補修材を
脱落させずに、その補修材に対し、鉄筋の腐食やコンク
リートの中性化進行からコンクリートを保護させ続けさ
せるという従来に無い特徴を有する。また、本発明であ
る「コンクリートを補修する方法」は、動力源に圧縮空
気、油圧または電気を動力とする重錘の衝撃を用いた破
砕装置、所謂、削岩機或いはブレーカ、等を用いて、コ
ンクリートを削っていないから、これらの機器による大
騒音が発生しない。本発明である「コンクリートを補修
する方法」は、脆弱したモルタルを加振切削機で粉化し
て、損傷部及びその周辺部を除去するため、騒音が極め
て小さい。このため、事務所内が執務中であっても、病
院に入院患者がいても、このような建物のコンクリート
部分の補修工事できるようになった。
【0040】更に、本発明である「コンクリートを補修
する方法」は、補修材が深く充填され、かつ、補修材の
充填用穴の内側表面が凹凸に富んでいるから、振動荷重
が掛かるコンクリート構造物のクラック補修に適する。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンクリート表面に発熱体を設置し、コンクリ
ートの表面及び該表面の下部を脆弱にした状況を表した
断面図である。
【図2】掘削溝に補修材を充填して浅いコンクリートの
クラックを補修した状況の断面図である。
【図3】コンクリート表面に発熱体を設置し、コンクリ
ートに設けた掘削溝の底面の下部を脆弱にした状況を表
した断面図である。
【図4】掘削溝に補修材を充填してコンクリートの深い
クラックを補修した状況の断面図である。
【図5】立設したコンクリート壁に部分加熱装置を貼り
付けて掘削溝を設けているときの状況を表した斜視図で
ある。
【符号の説明】
A‥‥‥‥‥‥立設コンクリート壁の部分加熱装置 1‥‥‥‥‥‥コンクリート 2‥‥‥‥‥‥
表面 3‥‥‥‥‥‥発熱体 4‥‥‥‥‥‥
遮熱カバー 5‥‥‥‥‥‥等温線 6‥‥‥‥‥‥
脆弱部 7‥‥‥‥‥‥モルタル 8‥‥‥‥‥‥
砕石 9‥‥‥‥‥‥クラック 10‥‥‥‥‥
‥掘削溝 11‥‥‥‥‥‥補修材 12‥‥‥‥‥
‥加振切削機 13‥‥‥‥‥‥健全部 14‥‥‥‥‥
‥チオ硫酸ナトリウム 15‥‥‥‥‥‥砕石跡部 16‥‥‥‥‥
‥残存砕石 17‥‥‥‥‥‥クラック 18‥‥‥‥‥
‥掘削溝 19‥‥‥‥‥‥等温線 20‥‥‥‥‥
‥脆弱部 21‥‥‥‥‥‥掘削溝 22‥‥‥‥‥
‥垂直壁 23‥‥‥‥‥‥表面 24‥‥‥‥‥
‥掘削溝 25‥‥‥‥‥‥奥底 26‥‥‥‥‥
‥発熱体 27‥‥‥‥‥‥発熱体支持手段 28‥‥‥‥‥
‥粘着テープ 29‥‥‥‥‥‥支持筒 30‥‥‥‥‥
‥突出板 31a,31b‥‥‥‥‥‥ウエブ付きフランジ 32‥‥‥‥‥‥鉤部 33‥‥‥‥‥‥
脆弱部 34‥‥‥‥‥‥掘削溝 35‥‥‥‥‥
‥遮熱カバー 36‥‥‥‥‥‥断面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリートの損傷部及びその周辺を加熱
    して脆弱にし、その脆弱部を除去して凹凸に富んだ窪み
    を設け、補修材を該窪みに充填することを特徴としたコ
    ンクリートの補修方法。
  2. 【請求項2】中央部に突出部を両端部にウエブ付きフラ
    ンヂ(31a、31b)を具備してなる発熱体支持手段
    (27)で、中央部に突出部を有する遮熱カバー(3
    5)を上下に挟むと共に、[字状をなす発熱体(26)
    の両鉤部(32)の各々をそれぞれの該発熱体支持手段
    (27)の突出部に挿通し、該発熱体(26)の直線部
    をコンクリート(1)の加熱対象部に沿わせて、全該ウ
    エブ付きフランヂ(31a、31b)を粘着テープ(2
    8)でコンクリート(1)の表面(2)に貼り付けるこ
    とを特徴とした立設コンクリート壁の部分加熱装置。
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