JP2002146669A - フェルトの裁断方法、フェルトの裁断装置及び軸受装置用フェルト - Google Patents

フェルトの裁断方法、フェルトの裁断装置及び軸受装置用フェルト

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JP2002146669A
JP2002146669A JP2000335894A JP2000335894A JP2002146669A JP 2002146669 A JP2002146669 A JP 2002146669A JP 2000335894 A JP2000335894 A JP 2000335894A JP 2000335894 A JP2000335894 A JP 2000335894A JP 2002146669 A JP2002146669 A JP 2002146669A
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cutting
cut
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cooling liquid
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Hiromitsu Ibe
博光 井辺
Shigeru Morishita
茂 森下
Kanenori Anai
兼徳 穴井
Satoshi Imaharu
智 今春
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Asmo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コストの低減を図りながら、裁断面の毛羽立ち
や発塵による作業環境の悪化を防止するとともに裁断面
の風合いを良好とし、しかも裁断時の寸法変動を抑える
ことができるフェルトの裁断装置を提供する。 【解決手段】受け台12は、一部又は全部が熱可塑性繊
維よりなるフェルト材9が載置される。冷却液塗布装置
14は、フェルト材9の少なくとも裁断する箇所に冷却
液を塗布する。レーザー裁断機11は、載置されたフェ
ルト材9にレーザー光を照射することによりフェルト材
9を所定形状に裁断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェルトの裁断方
法、フェルトの裁断装置及び軸受装置用フェルトに関す
る。
【0002】
【従来の技術】回転軸を支持する軸受装置の1つに、含
油軸受と、その軸受の保油材として軸受外周面に装着さ
れる円環状の不織布(フェルト)とで構成したものがあ
る。近年、このようなフェルトは、保油率の向上や軽量
化により、化学繊維を用いた極細繊維が用いられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したフ
ェルトは、従来より、刃具を備えた裁断装置により円環
状にカットしていた。そのため、刃具によりフェルトの
裁断面が毛羽立つとともに、切断部分から短繊維が脱落
(飛散)して発塵し、フェルトを製造するための作業環
境が悪化してしまう(特に、上記したような極細繊維を
使用する場合は問題となる)。又、飛散した短繊維が裁
断後のフェルト(製品)に再び付着し、その短繊維が製
品のフェルトに付着したまま軸受装置に取着されると、
軸受・回転軸間に短繊維が入り込んで、回転時に騒音等
が発生するという問題があった。そのため、このような
不具合は、裁断装置の刃具の切れ味が悪くなると顕著に
なるので、裁断装置の刃具を短期間で交換し、その刃具
の切れ味を維持するようにしていた。
【0004】ところが、短期間で刃具を交換することは
刃具にかかるコストが上昇するばかりか、裁断装置を停
止することにより該装置の稼働率が低下し、フェルトの
生産効率が低下し、この点においてもコストが上昇する
という問題があった。
【0005】又、フェルトの裁断面は軸受外周面に当接
するため、その裁断面の風合いが悪いと軸受と潤滑油の
授受を円滑に行うことができず、保油材としての機能を
十分に発揮できない虞がある。そのため、フェルトの裁
断面の風合いを良好とすることが要求されている。
【0006】更に、裁断したフェルトの寸法変動が大き
いと、場合によってはフェルトの軸受との接触が不十分
となり、上記と同様に、保油材としての機能を十分に発
揮できない虞がある。そのため、裁断時の製品の寸法変
動を極力抑えることが要求されている。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、コストの低減を図り
ながら、裁断面の毛羽立ちや発塵による作業環境の悪化
を防止するとともに裁断面の風合いを良好とし、しかも
裁断時の寸法変動を抑えることができるフェルトの裁断
方法、フェルトの裁断装置及びその裁断方法により形成
される軸受装置用フェルトを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、一部又は全部が熱可塑性
繊維よりなるフェルト材にレーザー光を照射して所定形
状に裁断するフェルトの裁断方法であって、前記フェル
ト材の少なくとも裁断する箇所に冷却液を塗布し、その
後、所定形状に裁断する。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のフェルトの裁断方法において、前記冷却液は、その沸
点が前記フェルト材を構成する熱可塑性繊維の融点より
も低い不燃性又は難燃性の液体である。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
のフェルトの裁断方法において、前記冷却液は、水であ
る。請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか
1項に記載のフェルトの裁断方法において、前記フェル
ト材を受け台に載置し、その受け台の所定箇所に設けた
吸引孔から吸引しながら、フェルト材にレーザー光を照
射して所定形状に裁断する。
【0011】請求項5に記載の発明は、一部又は全部が
熱可塑性繊維よりなるフェルト材が載置される受け台
と、前記フェルト材の少なくとも裁断する箇所に冷却液
を塗布する冷却液塗布装置と、前記載置されたフェルト
材にレーザー光を照射することによりフェルト材を所定
形状に裁断するレーザー裁断機とを備えたフェルトの裁
断装置である。
【0012】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
のフェルトの裁断装置において、前記受け台は所定箇所
に吸引孔を有するものであり、前記フェルト材の裁断時
において、前記受け台の吸引孔からフェルト材を吸引す
る吸引装置を備えた。
【0013】請求項7に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれか1項に記載のフェルトの裁断方法により形成さ
れ、含油軸受の保油材として用いられる軸受装置用フェ
ルトである。
【0014】(作用)請求項1,5に記載の発明によれ
ば、一部又は全部が熱可塑性繊維よりなるフェルト材に
対し、少なくとも裁断する箇所に冷却液が塗布され、そ
の後、レーザー光を照射してフェルト材が所定形状に裁
断される。従って、レーザー光を用いた裁断は刃具を用
いた裁断のようにフェルト材の裁断面に機械的な力が作
用しないので、その裁断面の毛羽立ちや裁断面から短繊
維の脱落(飛散)が少なくなる。その結果、短繊維の脱
落(飛散)による発塵が抑えられ、作業環境が向上す
る。しかも、刃具を用いた裁断のように刃具の交換時間
を必要としないので、フェルトの生産性が向上し、コス
トを低減できる。又、冷却液により裁断面に作用する熱
が冷却されるため、裁断直後において繊維同士が接触す
る前に繊維端部が固化する。そのため、裁断面において
繊維同士が溶着することが防止され、繊維間の隙間が塞
がることが抑えられる。従って、裁断面の風合いを良好
とすることができ、裁断面の寸法変動が極めて小さく抑
えられる。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、冷却液
は、その沸点がフェルト材を構成する熱可塑性繊維の融
点よりも低い不燃性又は難燃性の液体であるため、裁断
面に作用する熱により冷却液が気化され、その時の気化
熱により裁断面が急速に冷却される。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、冷却液は
水であるため、安価であり、コストを低減できる。請求
項4,6に記載の発明によれば、受け台に設けた吸引孔
からフェルト材が吸引されるので、裁断時に短繊維が脱
落(飛散)しても、その短繊維が吸引される。従って、
短繊維の脱落(飛散)による発塵が確実に抑えられ、作
業環境がより向上する。
【0017】請求項7に記載の発明によれば、請求項1
〜4のいずれか1項に記載のフェルトの裁断方法を用い
て、含油軸受の保油材としての軸受装置用フェルトが形
成される。従って、フェルト材の裁断時に短繊維による
発塵が確実に抑えられるので、軸受装置用フェルトにそ
の短繊維が付着することが低減される。そのため、軸受
装置用フェルトを軸受装置に組み付けたとき、軸受と回
転軸との間に短繊維が入り込むこと等による不具合を防
止できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図面に従って説明する。図1に示すように、モー
タ1には回転軸2を回転可能に支持する軸受装置3が設
けられ、この軸受装置3は含油軸受4及びフェルト5を
備えている。詳しくは、モータケース6上部には円筒状
に延出しその上端が径方向内側に延出した延出部6aが
形成され、該延出部6aの下端側には円環状のロックワ
ッシャ7が嵌着される。延出部6aの上端部及びロック
ワッシャ7の内周部には、含油軸受4の外周面4aに対
応して形成される略半球状の軸受保持部6b,7aがそ
れぞれ形成される。そして、両軸受保持部6b,7aに
より含油軸受4が保持される。
【0019】又、延出部6aとロックワッシャ7と含油
軸受4にて囲まれる空間によって、円環状のフェルト収
容部8が形成される。このフェルト収容部8には、該収
容部8の形状に対応した円環状のフェルト5が前記含油
軸受4の保油材として収容される。即ち、フェルト5
は、その内周面が含油軸受4の外周面4aに接触するよ
うに配置され、含油軸受4が含浸する油量を調整すべく
該軸受4との間で潤滑油の授受を行う。
【0020】前記フェルト5は、本実施形態では、より
吸液性能の向上を図るべく繊維径が約10[μm](超
極細)のポリプロピレン繊維で形成される。このような
フェルト5は、後述する裁断装置10により、所定の大
きさのシート状のフェルト材9を前記フェルト収容部8
の形状に合わせて裁断することにより形成される。尚、
この場合、フェルト5の内周面(軸受4の外周面4aに
接触する面)は裁断面となる。
【0021】図2は、その裁断装置10の概略構成を示
す。裁断装置10は、炭酸ガスレーザー裁断機(以下、
レーザー裁断機という)11、受け台12、吸引装置1
3、冷却液塗布装置14等を備えている。
【0022】レーザー裁断機11は、受け台12の上方
に所定距離だけ離間して配置され、該受け台12に対し
て移動可能に支持される。レーザー裁断機11は照射部
11aを備えており、該照射部11aから受け台12の
上面12a、即ち該上面12aに載置したフェルト材9
と直交するようにレーザー光が照射される。
【0023】一方、受け台12の上面12aには、フェ
ルト材9を所定形状に裁断すべくレーザー裁断機11の
移動によりレーザー光が照射される軌跡上の一部又は全
部に吸引孔12bが形成される。吸引孔12bは、連通
通路12cを介して吸引装置13と連通している。
【0024】吸引装置13は、少なくとも裁断時におい
て、連通通路12c及び吸引孔12bを介して受け台1
2の上面12aに載置されたフェルト材9を吸引し、そ
の吸引した空気を集塵フィルタを通して排気する。即
ち、吸引装置13は、受け台12の上面12aにフェル
ト材9を吸着させ、該上面12aでのフェルト材9の無
用な移動を防止するとともに、フェルト材9の裁断時に
該フェルト材9の裁断面9aから出た短繊維を吸引孔1
2b及び連通通路12cを介して吸引し、発塵を防止し
ている。
【0025】冷却液塗布装置14は、本実施形態では冷
却液として水を用い、その水をレーザー光による切断前
において、少なくともフェルト材9の裁断箇所に沿って
塗布する。
【0026】ここで、本出願人は、その冷却液の選定に
あたり、いくつかの液体を試した。尚、図3(a)は、
冷却液を使用せず、レーザー光により裁断した場合の裁
断面9aの拡大模式図を示している。図3(b)は、冷
却液に水を用いて、レーザー光により裁断した場合の裁
断面9aの拡大模式図を示している。図3(c)は、冷
却液にアンデロール(商品名,油)を用いて、レーザー
光により裁断した場合の裁断面9aの拡大模式図を示し
ている。
【0027】図3(a)に示すように、因みに、冷却液
を使用せず裁断した場合には、レーザー光による裁断時
に裁断面9aに作用する熱により所々繊維端部が互いに
溶着して(同図A矢印で示す箇所等)、繊維間の隙間の
約30[%]〜40[%]が塞がってしまう。つまり、
裁断面9aの風合いが悪い。しかも、広範囲で繊維端部
が溶着すると、裁断面9aの寸法変動が大きくなってし
まう。
【0028】図3(b)に示すように、冷却液に水を用
いて裁断した場合には、裁断面9aにおいて繊維端部が
互いに溶着することが防止され、繊維間の隙間が塞がる
ことが抑えられる。これは、フェルト材9の材料である
ポリプロピレン繊維の融点より水の沸点が低いので、レ
ーザー光による裁断時に裁断面9aに作用する熱により
水が気化され、その時の気化熱により裁断面9aが急速
に冷却されるために、裁断直後において繊維同士が接触
する前に繊維端部が固化するためと考えられる。又、繊
維端部の溶着が抑えられるので、裁断面9aの風合いが
良好であり、しかも、裁断面9aの寸法変動が極めて小
さく抑えられる。
【0029】一方、図3(c)に示すように、冷却液に
アンデロール(油)を用いて裁断した場合には、裁断面
9aにおける繊維端部の溶着が広範囲で発生し(同図B
矢印で示す箇所等)、裁断面9aにおける繊維間の隙間
の多くが塞がってしまう。これは、フェルト材9の材料
であるポリプロピレン繊維の融点よりアンデロールの方
が沸点が高いので、レーザー光による裁断時に裁断面9
aに作用する熱によりアンデロールが熱せられ、その熱
せられたアンデロール及びレーザー光の熱により裁断面
9aにおける繊維端部の溶着がより進むためと考えられ
る。従って、冷却液を使用せず裁断した場合以上に、裁
断面9aの風合いが悪く、しかも、裁断面9aの寸法変
動が大きくなる。
【0030】従って、裁断面9aの繊維端部が互いに溶
着し繊維間の隙間が塞がることを防止するには、冷却液
にポリプロピレン繊維の融点より沸点の低い液体を使用
すれば有効であることが上記試験より推定できる。尚、
この場合、冷却液は不燃性又は難燃性である必要があ
る。そして、本実施形態では、冷却液にポリプロピレン
繊維の融点より沸点の低い液体、特にその中でも安価で
入手しやすい水を用いている。
【0031】そして、このように構成された裁断装置1
0では、先ず、シート状のフェルト材9の少なくとも裁
断箇所に沿って水(冷却液)が塗布される。次いで、水
が塗布された裁断箇所に沿ってレーザー光を照射して該
フェルト材9が裁断され、所定形状(円環状)のフェル
ト5が形成される。
【0032】このとき、フェルト材9はレーザー光によ
り裁断(溶断)されるので、刃具を備えた従来の裁断装
置のように裁断面9aに機械的な力(剪断力)が加わら
ない。従って、裁断面9aの毛羽立ちや、裁断面9aか
ら短繊維の脱落(飛散)が少なくなる。
【0033】又、裁断面9aに作用する熱により水(冷
却液)が気化されることにより、その時の気化熱により
裁断面9aが急速に冷却され、裁断直後において繊維同
士が接触する前に繊維端部が固化する。そのため、繊維
同士が溶着することが防止され、繊維間の隙間が塞がる
ことが抑えられる。従って、裁断面9aの風合いが良好
であり、しかも、裁断面9aの寸法変動が極めて小さく
抑えられる。従って、製品であるフェルト5の内周面
(裁断面)が含油軸受4の外周面4aに確実に接触し、
保油材としての機能を十分に発揮できる。
【0034】又、裁断面9aから短繊維が脱落(飛散)
しても、その短繊維は吸引装置13により吸引される。
従って、短繊維の脱落(飛散)による発塵が確実に抑え
られ、作業環境が飛躍的に向上する。そのため、軸受装
置3に用いるフェルト5に短繊維が付着することが低減
され、軸受4と回転軸2との間に短繊維が入り込むこと
等による不具合を防止できる。
【0035】上記したように、本実施の形態によれば、
以下の効果を有する。 (1)熱可塑性繊維よりなるフェルト材9に対し、少な
くとも裁断する箇所に冷却液を塗布し、その後、レーザ
ー光を照射してフェルト材9を所定形状に裁断して、本
実施形態のフェルト5を形成した。従って、レーザー光
を用いた裁断は刃具を用いた裁断のようにフェルト材9
の裁断面9aに機械的な力が作用しないので、その裁断
面9aの毛羽立ちや裁断面9aから短繊維の脱落(飛
散)が少なくなる。その結果、短繊維の脱落(飛散)に
よる発塵を抑制でき、作業環境を向上できる。しかも、
刃具を用いた裁断のように刃具の交換時間を必要としな
いので、フェルト5の生産性を向上でき、コストを低減
できる。又、冷却液(本実施形態、水)により裁断面9
aに作用する熱が冷却されるため、裁断直後において繊
維同士が接触する前に繊維端部が固化する。そのため、
裁断面9aにおいて繊維同士が溶着することが防止さ
れ、繊維間の隙間が塞がることが抑えられる。従って、
裁断面9aの風合いを良好とすることができ、裁断面9
aの寸法変動が極めて小さく抑えられる。その結果、従
って、製品であるフェルト5の内周面(裁断面)が含油
軸受4の外周面4aに確実に接触し、保油材としての機
能を十分に発揮できる。
【0036】(2)冷却液である水は、その沸点がフェ
ルト材9を構成するポリプロピレン繊維(熱可塑性繊
維)の融点よりも低い不燃性の液体であるため、裁断面
9aに作用する熱により冷却液が気化され、その時の気
化熱により裁断面を急速に冷却できる。しかも、水は安
価であり入手しやすく、コストを低減できる。
【0037】(3)受け台12に載置したフェルト材9
は、吸引装置13によりその受け台12の吸引孔12b
から吸引されるので、裁断時に短繊維が脱落(飛散)し
ても、その短繊維が吸引される。従って、短繊維の脱落
(飛散)による発塵が確実に抑えられ、作業環境がより
向上する。しかも、フェルト材9を押える特別な部材や
装置を必要とせず、フェルト材9の無用な移動を防止で
き、裁断寸法を安定させることができる。
【0038】(4)本実施形態の裁断装置10は、短繊
維の脱落(飛散)による発塵が確実に抑えることができ
るので、軸受装置3に用いるフェルト5に短繊維が付着
することが低減される。従って、軸受4と回転軸2との
間に短繊維が入り込むこと等による不具合を防止でき
る。
【0039】尚、本発明の実施の形態は、以下のように
変更してもよい。 ○上記実施形態では、冷却液に水を用いたが、例えば、
その沸点がフェルト材9を構成する熱可塑性繊維の融点
よりも低い不燃性又は難燃性の液体であればよい。又、
2種類以上混合の液体であってもよい。
【0040】○上記実施形態では、冷却液(水)を裁断
箇所に沿って塗布したが、フェルト材9全体に塗布する
ようにしてもよい。尚、裁断後において、必要であれば
冷却液を除去するようにしてもよい。
【0041】○上記実施形態では、レーザー裁断機11
を移動させてフェルト材9を裁断するようにしたが、フ
ェルト材9を載置する受け台12を移動させてフェルト
材9を裁断するようにしてもよい。又、レーザー裁断機
11と受け台12とをともに移動させて裁断するように
してもよい。
【0042】○上記実施形態では、フェルト材9の裁断
に炭酸ガスレーザー裁断機11を用いたが、炭酸ガスレ
ーザー裁断機11以外のレーザー裁断機を用いて裁断し
てもよい。
【0043】○上記実施形態のレーザー裁断機11にお
いて、そのレーザー光の太さ又は出力を、裁断するフェ
ルト材9の材質、及び厚さ等に応じて適宜可変としても
よい。
【0044】○上記実施形態では、吸引装置13により
受け台12の吸引孔12bからフェルト材9を吸引する
ことで、裁断時に生じる短繊維を吸引するとともに、フ
ェルト9材を受け台12に吸着して位置を保持したが、
フェルト押え板等を用いて、機械的にフェルト材9の位
置を保持するようにしてもよい。又、吸引装置13を省
略してもよい。
【0045】○上記実施形態では、受け台12の吸引孔
12bを、レーザー光が照射される軌跡上の一部又は全
部に設けたが、軌跡以外にも吸引孔を設けてもよい。例
えば、複数の吸引孔12bを受け台12の上面12aに
均等に配置してもよい。又、受け台12の上面12aに
沿って連続して延びる吸引孔(溝)12bとしてもよ
い。
【0046】○上記実施形態では、フェルト材9(フェ
ルト5)を熱可塑性繊維であるポリプロピレン繊維で構
成したが、それ以外の繊維で構成してもよい。例えば、
ポリエステル繊維で構成してもよい。又、複数種の繊維
を混合して構成してもよい。又、繊維径を適宜変更して
もよい。
【0047】○上記実施形態では、軸受装置3を図1の
ように構成したが、この構成に限定されるものではな
い。 ○上記実施形態では、軸受装置3のフェルト5の裁断に
実施したが、その他の装置等に用いられるフェルトの裁
断に実施してもよい。
【0048】上記各実施形態から把握できる請求項以外
の技術的思想を以下に記載する。 (イ) 請求項1〜4のいずれか1項に記載のフェルト
の裁断方法において、塗布した冷却液を除去するように
したことを特徴とするフェルトの裁断方法。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
コストの低減を図りながら、裁断面の毛羽立ちや発塵に
よる作業環境の悪化を防止するとともに裁断面の風合い
を良好とし、しかも裁断時の寸法変動を抑えることがで
きるフェルトの裁断方法、フェルトの裁断装置及びその
裁断方法により形成される軸受装置用フェルトを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施形態の軸受装置を示す断面図である。
【図2】 フェルトの裁断装置の概略構成図である。
【図3】 (a)は、冷却液を使用せずレーザー光によ
り裁断した場合の裁断面の拡大模式図である。(b)
は、冷却液に水を用いてレーザー光により裁断した場合
の裁断面の拡大模式図である。(c)は、冷却液に油
(アンデロール)を用いてレーザー光により裁断した場
合の裁断面の拡大模式図である。
【符号の説明】
4…含油軸受、5…保油材としてのフェルト、9…フェ
ルト材、11…レーザー裁断機、12…受け台、12b
…吸引孔、13…吸引装置、14…冷却液塗布装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 穴井 兼徳 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ 株式 会社内 (72)発明者 今春 智 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ 株式 会社内 Fターム(参考) 3B154 AA09 AB23 BA47 BB19 BB39 BB47 BB55 BC31 BD20 DA30 3J011 BA02 DA02 JA02 KA02 LA01 MA12 RA03 SA03 4E068 AE01 CA14 CE09 CJ07 DB08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一部又は全部が熱可塑性繊維よりなるフ
    ェルト材にレーザー光を照射して所定形状に裁断するフ
    ェルトの裁断方法であって、 前記フェルト材の少なくとも裁断する箇所に冷却液を塗
    布し、その後、所定形状に裁断することを特徴とするフ
    ェルトの裁断方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のフェルトの裁断方法に
    おいて、 前記冷却液は、その沸点が前記フェルト材を構成する熱
    可塑性繊維の融点よりも低い不燃性又は難燃性の液体で
    あることを特徴とするフェルトの裁断方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のフェルトの裁断方法に
    おいて、 前記冷却液は、水であることを特徴とするフェルトの裁
    断方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のフ
    ェルトの裁断方法において、 前記フェルト材を受け台に載置し、その受け台の所定箇
    所に設けた吸引孔から吸引しながら、フェルト材にレー
    ザー光を照射して所定形状に裁断することを特徴とする
    フェルトの裁断方法。
  5. 【請求項5】 一部又は全部が熱可塑性繊維よりなるフ
    ェルト材が載置される受け台と、 前記フェルト材の少なくとも裁断する箇所に冷却液を塗
    布する冷却液塗布装置と、 前記載置されたフェルト材にレーザー光を照射すること
    によりフェルト材を所定形状に裁断するレーザー裁断機
    とを備えたことを特徴とするフェルトの裁断装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のフェルトの裁断装置に
    おいて、 前記受け台は所定箇所に吸引孔を有するものであり、 前記フェルト材の裁断時において、前記受け台の吸引孔
    からフェルト材を吸引する吸引装置を備えたことを特徴
    とするフェルトの裁断装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のフ
    ェルトの裁断方法により形成され、含油軸受の保油材と
    して用いられることを特徴とする軸受装置用フェルト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107262944A (zh) * 2017-08-23 2017-10-20 邱诗妍 一种医护服装裁剪机
CN107378268A (zh) * 2017-09-07 2017-11-24 温州市镭诺科技有限公司 一种激光切割机线轨防尘装置

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