JP2002145652A - 複合材及び複合材を用いたブロック体 - Google Patents

複合材及び複合材を用いたブロック体

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JP2002145652A
JP2002145652A JP2000335644A JP2000335644A JP2002145652A JP 2002145652 A JP2002145652 A JP 2002145652A JP 2000335644 A JP2000335644 A JP 2000335644A JP 2000335644 A JP2000335644 A JP 2000335644A JP 2002145652 A JP2002145652 A JP 2002145652A
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plastic
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Azuma Ko
東 江
Hideyuki Sasaki
秀幸 佐々木
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Iwate Prefectural Government
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SEINAN KOGYO KK
Iwate Prefectural Government
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形成工程の煩雑性を解消し、優れた強度,軽
量性,断熱性,吸音性の保有を図る。 【解決手段】 無機系結合材と、発泡プラスチックを溶
融して粒状の減容化した減容プラスチックの骨材とを混
合した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、減容プラスチック
を用いた複合材及び複合材を用いたブロック体に係り、
強度及び耐摩耗性を有し、かつ断熱性に優れた複合材及
び複合材を用いたブロック体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複合材としては、例えば、特開昭
53−39320号公報に記載されているものが知られ
ている。この複合材は、プラスチックの発泡粒子または
プラスチック発泡体を粉砕してセメントと結合させて形
成されており、軽量性,断熱性,吸音性に優れている。
しかし、単に発泡プラスチックを粉砕して、そのままコ
ンクリートに混入させているので、粉砕した発泡プラス
チックの比重がコンクリートの比重より著しく小さく、
コンクリート中に均一に分散させることが困難であっ
た。従って、得られる複合材は、発泡プラスチックの分
散密度が不均一であり十分な強度を得ることができない
ため、使用環境が限られるという問題があった。この問
題を解決すべくこの複合材に改良を加えたものとして、
特開平11−314949号公報に記載のものがある。
この改良した複合材では、予め発泡プラスチックとモル
タルとを練り混ぜた混練成形物を形成し、それを粉砕し
て得られた粉砕物を骨材として用いている。この骨材
は、発泡プラスチックとモルタルとが結合した状態にな
っているため骨材の比重が発泡プラスチックの粉砕物の
みの場合に比べて大きくなる。従ってこの改良した複合
材に依れば、コンクリート中における骨材の分散性を増
し強度を高めることができる。
【0003】また、上記のような複合材を用いたブロッ
ク体も知られている。このブロック体は、例えば、特開
平11−172608号公報に記載のように、接着剤で
結合した発泡プラスチックからなる複合材を用いて形成
された断熱性の基層部と、基層部の上に形成されるコン
クリート成形体からなる表層部とで複合材を用いたブロ
ック体を構成し、表層部で強度及び耐摩耗性を保ち基層
部で軽量性,断熱性,吸音性を付与している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の改良
した複合材においては、骨材を成形するために発泡プラ
スチックとモルタルとの混練成形物を成形し、混練成形
物を粉砕する工程を必要とし、複合材の形成工程が煩雑
になるという問題がある。また、得られる複合材の強度
も未だ十分とはいえない問題があった。また、従来の複
合材を用いたブロック体においても、基層部を発泡プラ
スチックを接着剤で結合して形成しているため、発泡プ
ラスチックを結合する工程が必要となり複合材を用いた
ブロック体の形成工程が煩雑になるという問題がある。
また、基層部を発泡プラスチックで形成しているため基
層部の強度が小さくなり、複合材を用いたブロック体全
体としての強度が十分といえない問題があった。また、
基層部と表層部の材料に共通する材質が無いため基層部
と表層部の物性が異なり、基層部と表層部との接着性が
悪いという問題もある。
【0005】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、従来の複合材及び複合材を用いたブロック
体における形成工程の煩雑性を解消し、強度,軽量性,
断熱性,吸音性に優れた複合材及び複合材を用いたブロ
ック体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るための本発明の技術的手段は、無機系結合材と骨材と
を混合して形成される複合材において、上記骨材を、発
泡プラスチックを溶融して減容化した粒状の減容プラス
チックで構成した。発泡プラスチックを減容化した減容
プラスチックは、減容前の発泡プラスチックよりも比重
及び強度が大きくなる。適度の比重を有する減容プラス
チックは無機系結合材との混練性(無機系結合材におけ
る分散性)が高いので、別段前処理することなく、無機
系結合材と骨材とを直接混練すれば所望の複合材を得る
ことができる。得られる複合材は、優れた吸放湿性を有
する。また、必要に応じ、上記減容プラスチックの比重
を0.3〜0.9にした構成とした。骨材に好ましい分
散性を与えるためには、骨材の比重を0.3以上にする
ことが良く、得られる複合材に好ましい軽量性,断熱
性,吸音性を与えるためには骨材中に空気を含有するよ
うに骨材の比重を0.9以下にすることが良い。更に、
必要に応じ、加圧成形した構成とした。接着剤を使うこ
となく、圧力だけで固化させるので、形成工程を容易に
できる。
【0007】また、上記の課題を解決するための本発明
の技術的手段は、無機系結合材と骨材とを混合してなる
複合材を加圧成形した基層部と該基層部の上に加圧して
設けられる表層部とで構成される複合材を用いたブロッ
ク体において、上記基層部の複合材の骨材を、発泡プラ
スチックを溶融して減容化した減容プラスチックで構成
した。表層部は強度及び耐摩耗性を与え、基層部は減容
プラスチックの混合により軽量性,断熱性,吸音性を与
える。従って、得られる複合材を用いたブロック体は、
表層部と基層部の性質を有した部材となる。更に、必要
に応じ、上記減容プラスチックの比重を0.3〜0.9
にした構成とした。骨材に好ましい分散性を与え、得ら
れる複合材に好ましい軽量性,断熱性,吸音性を与え
る。更にまた、必要に応じ、上記表層部に、上記基層部
の無機系結合材と同じ無機系結合材を含有した構成とし
た。基層部と表層部とを構成する材料に同一材質を用い
ることにより、物性が等しいことによる接着性を利用し
て基層部と表層部との結合性を高めることができる。ま
た、必要に応じ、上記減容プラスチックを、廃材を原料
にして形成した構成とした。発泡プラスチックの廃材を
有効利用することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の実施の形態に係る複合材及び複合材を用いたブロック
体を説明する。実施の形態では、複合材のみからなる一
層のブロック体と、複合材を用いた二層のブロック体に
ついて説明する。最初に、図1(a)に示す本発明の実
施の形態に係る複合材のみからなる一層のブロック体に
ついて説明する。複合材は、無機系結合材と骨材とを混
合して形成される。無機系結合材としては、水と反応す
ることにより硬化する水硬性の無機化合物であればよ
く、例えば、無機セメント類,エトリンジャイト,石膏
等が好ましく、断熱性,靭性,耐久性が得られやすい無
機セメント類がより好ましい。無機セメント類として
は、ポルトランドセメント,早強ポルトランドセメン
ト,白色ポルトランドセメント,アルミナセメント,焼
き石膏などの水硬性セメント類、高炉セメント,高硫酸
塩スラグセメント,石灰スラグセメント等の潜在水硬性
セメント類、シリカセメント,フライアッシュセメント
等の混合セメント類等を挙げることができる。骨材とし
ては、発泡プラスチックを溶融して減容化した減容プラ
スチックの粉砕物を用いた。用いる減容プラスチックの
比重は、0.3〜0.9であることが好ましい。比重が
0.3未満の場合には、無機系結合材との比重差が大き
くなり無機系結合材における減容プラスチックの分散性
が低下してしまう。分散性は、強度に寄与し、分散性が
高い程均一な強度を与えることができる。ここで、比重
が0.9を越えると、減容プラスチックの発泡状態箇所
が減少し、得られる複合材の軽量性,断熱性,吸音性が
低下してしまう。また、減容プラスチックは、粒状体で
あることが好ましく、分散性を向上するうえで平均粒径
が20mm以下であることがより好ましい。また、ここ
で用いる発泡プラスチックは廃材を利用しており、減容
化は摩擦熱により発泡プラスチックの表面を融かすこと
で行なった。摩擦熱による減容は、内部に微細な独立し
た気泡を包合させるように表面を融かすことができ、好
ましい比重,断熱性,強度を容易に導出することができ
る。減容化した減容プラスチックは、粉砕して粒状体に
している。
【0009】また、無機系結合材と骨材との混合比(容
積比)は、無機系結合材が1に対して、3.00〜6.
00であることが好ましい。3.00未満の場合には、
得られる複合材の軽量性,断熱性,吸音性が低下し、
6.00を越えると得られる複合材の強度が低下する。
無機系結合材と骨材との混合は、例えばミキサーによる
空練りをした後、水を投入して練り混ぜることで行な
う。セメントなどの無機系結合材と発泡プラスチック
(減容プラスチック)とを混練するとき、練り混ぜ水量
が極力に抑えられたために、成形時、加圧成形をしなけ
ればならない。従って、複合材は既存の発泡プラスチッ
クを用いた加圧成形しないコンクリートに比べ、発泡プ
ラスチックをコンクリートに均一に分散でき、即時脱型
も可能となる。さらに、水セメント比が小さいため、高
い強度が得られる。複合材のみからなる一層のブロック
体は、無機系結合材と骨材との混合物を型枠に入れて加
圧成形(加圧成形即時脱型工法)することにより得られ
る。加圧成形は、図2(a),(b)に示すようにして
行なわれる。先ず、図2(a)に示すように、所望の型
枠内に複合材の材料である無機系結合材と骨材と結合媒
体である水との混合物(粒状)を投入する。次いで、図
2(b)に示すように、型枠の上部からプレス成形を行
なう。プレス力は、17707N〜80933Nである
ことが好ましい。17707N未満の場合には、成型不
可能であり、80933Nを越えると尺寸の確保が困難
である。また、加圧時、振動を型枠に与えていれば、型
枠内の混合物を均一に加圧することができる。プレス成
形後、即時脱型し養生することにより図2(X)に示す
ように、複合材が一層のブロック体が形成される。この
ように形成された複合材が一層のブロック体は、軽量
性,断熱性,吸音性を目的とする部材として利用され
る。
【0010】図3には、実施例1〜実施例3の複合材を
成形するために用いた材料とその配合例が示される。こ
こで、セメントとは普通ポルトランドセメント(比重
3.16)を示し、細骨材とは細砂(比重2.69,粗
粒率2.07)を示し、減容物とは廃材の発泡スチロー
ルから得た減容プラスチック(比重0.524,最大粒
径10mm)を示す。
【実施例1】減容プラスチック400kg/m3 とセメ
ント400kg/m3 とをミキサーに投入して30秒で
空練りをした。さらに、水110kg/m3 を投入して
60秒で練り混ぜた。得られた混合物を型枠に計量投入
し、振動させながら加圧して成形し成形後即時脱型し養
生をして3種類(,,)の複合材からなる一層の
ブロック体を得た。図4に、得られたブロック体の形態
データと曲げ強度(MPa)と熱伝導率(W/m・℃)
を示す。
【実施例2】実施例1において、減容プラスチック36
9kg/m3 ,セメント500kg/m3 ,水138k
g/m3 を用いた以外は同様にして3種類(,,
)の複合材からなる一層のブロック体を形成した。図
4に、得られたブロック体の形態データと曲げ強度(M
Pa)と熱伝導率(W/m・℃)を示す。
【実施例3】実施例1において、減容プラスチック33
8kg/m3 ,セメント600kg/m3 ,水165k
g/m3 を用いた以外は同様にして3種類(,,
)の複合材からなる一層のブロック体を形成した。図
4に、得られたブロック体の形態データと曲げ強度(M
Pa)と熱伝導率(W/m・℃)を示す。
【0011】次に、本発明の実施の形態に係る複合材を
用いたブロック体について説明する。複合材を用いたブ
ロック体は、図1(b)に示すように、無機系結合材と
骨材とを混合してなる複合材を加圧成形した基層部と基
層部の上に加圧して設けられる表層部とで構成される。
基層部は、前述した複合材が一層のブロック体と同様に
して形成される。表層部には、前述した複合材に用いた
無機系結合材を用いた。複合材を用いたブロック体の製
造方法は、概ね2種類に分けられる。一方は、基層を加
圧成形即時脱型工法で形成し、さらに型枠に入れてその
上にコンクリートまたはモルタルを打ち込み形成する方
法である。他方は、基層部,表層部とも加圧成形即時脱
型工法で形成する方法である。ここでは、後者の方法に
より複合材を用いたブロック体を製造した。 (1)基層部の形成 前述の如く、図2(a),(b)に示す工程により基層
を形成する。 (2)表層部の形成 図2(b)の工程後に、図2(c)に示すように型枠内
に続けて表層材料である無機系結合材を所望量投入す
る。次いで、図2(d)に示すように、型枠の上部から
プレス成形を行なう。プレス力は、17707N〜80
933Nであることが好ましい。17707N未満の場
合には、成型不可能であり、80933Nを越えると尺
寸の確保が困難である。また、加圧時、振動を型枠に与
えていれば、型枠内の混合物を均一に加圧することがで
きる。プレス成形後、即時脱型し養生することにより図
2(Y)に示すように、基層部と表層部とからなる2層
の複合材を用いた二層のブロック体が形成される。形成
された複合材を用いた二層のブロック体は、基層部に用
いた無機系結合材と表層部の表層材料が同一材質である
ことから、基層部と表層部との物性が近似するので、接
着性に富んでいる。この複合材を用いた二層のブロック
体は、表層部を外部環境に晒すようにして用いられ、壁
を構成する部材や路面を構成する部材として利用されて
いる。
【0012】図3には、実施例4〜実施例6の複合材を
用いた二層のブロック体を形成するために用いた材料と
その配合例が示される。ここで、セメントとは普通ポル
トランドセメント(比重3.16)を示し、細骨材とは
細砂(比重2.69,粗粒率2.07)を示し、減容物
とは廃材の発泡スチロールから得た減容プラスチック
(比重0.524,最大粒径10mm)を示す。
【実施例4】基層部を形成する材料を実施例1と同様に
して形成し、次いで、表層部を形成する材料として、セ
メント600kg/m3 と細骨材1663kg/m3
をミキサーに投入して30秒で空練りをした。さらに、
水160kg/m3 を投入して60秒で練り混ぜた。得
られた混合物を基層部が形成された型枠に投入し、振動
させながら二次圧をかけて、基層部と表層部とからなる
ブロック体を形成し、成形後即時脱型し養生をして3種
類(,,)の複合材を用いた二層のブロック体を
得た。図5に、得られたブロック体の形態データと曲げ
強度(MPa)と熱伝導率(W/m・℃)を示す。
【実施例5】基層部を形成する材料を実施例2と同様に
して形成し、次いで、実施例4と同様に表層部を形成し
て3種類(,,)の複合材を用いた二層のブロッ
ク体を得た。図5に、得られたブロック体の形態データ
と曲げ強度(MPa)と熱伝導率(W/m・℃)を示
す。
【実施例6】基層部を形成する材料を実施例3と同様に
して形成し、次いで、実施例4と同様に表層部を形成し
て3種類(,,)の複合材を用いた二層のブロッ
ク体を得た。図5に、得られたブロック体の形態データ
と曲げ強度(MPa)と熱伝導率(W/m・℃)を示
す。
【0013】次に、上記実施例に対する比較例を挙げ
る。
【比較例1】硝子屑1884kg/m3 とセメント40
0kg/m3 とをミキサーに投入して30秒で空練りを
した。さらに、水120kg/m3 を投入して60秒で
練り混ぜた。得られた混合物を型枠に計量投入し、振動
させながら加圧して成形し成形後即時脱型し養生をして
3種類(,,)の一層のブロック体を得た。図6
に、得られたブロック体の形態データと曲げ強度(MP
a)と熱伝導率(W/m・℃)を示す。
【比較例2】ごみ焼却灰溶融スラグ1760kg/m3
とセメント600kg/m3 とをミキサーに投入して3
0秒で空練りをした。さらに、水180kg/m3 を投
入して60秒で練り混ぜた。得られた混合物を型枠に計
量投入し、振動させながら加圧して成形し成形後即時脱
型し養生をして3種類(,,)の一層のブロック
体を得た。図6に、得られたブロック体の形態データと
曲げ強度(MPa)と熱伝導率(W/m・℃)を示す。
【比較例3】ごみ焼却灰溶融スラグ1930kg/m3
とセメント500kg/m3 とをミキサーに投入して3
0秒で空練りをした。さらに、水150kg/m3 を投
入して60秒で練り混ぜた。得られた混合物を型枠に計
量投入し、振動させながら加圧して成形し成形後即時脱
型し養生をして3種類(,,)の一層のブロック
体を得た。図6に、得られたブロック体の形態データと
曲げ強度(MPa)と熱伝導率(W/m・℃)を示す。
【比較例4】従来技術である特開昭53−39320号
公報に記載の実施例1で示すブロック体を比較例とし
た。図7に、このブロック体の曲げ強度(MPa)と熱
伝導率(W/m・℃)を示す。
【比較例5】従来技術である特開昭53−39320号
公報に記載の実施例2で示すブロック体を比較例とし
た。図7に、このブロック体の曲げ強度(MPa)と熱
伝導率(W/m・℃)を示す。
【比較例6】従来の普通コンクリートのブロック体が有
する比重及び熱伝導率(W/m・℃)を図7に示す。
【比較例7】従来のインターロッキングブロックが有す
る比重及び熱伝導率(W/m・℃)を図7に示す。
【0014】また、図8には、吸放湿試験の結果が示さ
れる。吸放湿試験は、実施例1で得られたブロック体と
比較例6で得られたブロック体とを50(mm)×50
(mm)×50(mm)の大きさの被験体にして行なっ
た。各被験体を、110℃で24時間乾燥させた後、2
0℃,湿度65%の恒温恒湿室に設置された別個のデシ
ケータ(容量3.9リットル)に入れ、デシケータ中の
湿度変化を20時間測定し(温度湿度センサーとして株
式会社ティーアンドディー製サーマルレコーダーTR7
1使用)、第1回目の測定結果を得た。第1回目の測定
後、同じ被験体を再び110℃で24時間乾燥させた
後、第1回目と同様の条件にてデシケータ中の湿度変化
を20時間測定し、第2回目の測定結果を得た。図8
(a)には、実施例1の被験体による第1回目と第2回
目の吸放湿試験の結果が示される。図8(b)には、比
較例6の被験体による第1回目と第2回目の吸放湿試験
の結果が示される。吸放湿試験は、第1回目と第2回目
の湿度変化の最終到達湿度の差が小さい程吸放湿性が優
れていることを示す。
【0015】(考察)図7には、実施例1〜実施例6及
び比較例1〜比較例7で得られた複合材(複合材のみか
らなる一層のブロック体)及び複合材を用いたブロック
体(複合材を用いた二層のブロック体)の物性が示され
る。先ず、本発明の実施例に係る複合材(実施例1〜実
施例3)の物性を説明する。この実施例に係る複合材
は、廃材を利用して実使用に耐えうる強度(耐摩耗性)
を維持しつつ熱伝導率(断熱性,吸音性)に優れている
ことを目的としている。通常、実使用に耐えうる強度条
件としては、曲げ強度が1.00MPa以上であること
が好ましい。本発明の実施例に係る複合材は、この強度
条件を満足するとともに、断熱性等に優れた熱伝導率を
有していることがわかる。また、比重も1近辺となり軽
量性にも優れている。一方、廃材を利用した比較例は、
比較例1〜比較例3に示される。これら比較例の複合材
は、曲げ強度の向上を図ることを前提に作られているた
め、曲げ強度においては優れた性質を有するものの比重
及び熱伝導率が著しく大きい。従って、比較例1〜比較
例3の複合材は、軽量性及び断熱性が劣ることがわか
る。また、比較例4,5の複合材は、軽量性及び断熱性
に優れているが、実使用に耐えうる強度を有しておら
ず、製品として成り立っていない。また、比較例6,7
の複合材は、軽量性及び断熱性が低いことが明白であ
る。即ち、本発明の実施例に係る複合材は、適度の強度
を維持し、かつ軽量性及び断熱性等に優れたものである
ことがわかる。
【0016】次に、本発明の実施例に係る複合材を用い
たブロック体(実施例4〜実施例6)の物性を説明す
る。本発明の実施例に係る複合材を用いたブロック体
は、上記の複合材を基層部に用いていることから、複合
材が有する優れた軽量性及び断熱性を備えている。ま
た、表層部が、従来の強度に優れたコンクリートで形成
されているため、強度においても優れていることがわか
る。この表層部は、外部環境に晒されることを目的とす
ることから、耐摩耗性に優れており、紫外線が表層部に
より遮断され紫外線による減容プラスチックの老化も防
止できる。また、軽量性に優れた基層部を有することか
ら比重も2以内に納まり軽量性においても優れていると
言える。
【0017】また、図8に示す吸放湿試験の結果から、
実施例1の被験体を用いた場合には、第1回目,第2回
目ともに最終到達湿度が17%迄下がっている(図8
(a)参照)。一方、比較例6の被験体を用いた場合に
は第1回目の最終到達湿度が17%まで下がったもの
の、第2回目の最終到達湿度は26%迄しか下がってい
ない(図8(b)参照)。従って、本発明の複合材を用
いたブロック体は、繰り返し吸放湿させても、一定した
吸湿能を呈することから優れた吸放湿性を有すると言え
る。
【0018】尚、上記実施の形態に係る複合材及び複合
材を用いたブロック体において、分散剤を添加して減容
プラスチックの無機系結合材における分散性を高めるこ
とができる。尚また、上記したように、複合材はブロッ
ク体に形成して用いるのみならず、壁に塗り込める等種
々に用いて良いことは勿論である。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の複合材に
よれば、骨材を、発泡プラスチックを溶融して減容化し
た粒状の減容プラスチックで構成したので、形成工程の
煩雑性を解消し、強度,軽量性,断熱性,吸音性,吸放
湿性を向上させることができる。また、減容プラスチッ
クの比重を0.3〜0.9にした場合には、減容プラス
チックに適度の分散性を与え、得られる複合材に適度の
断熱性を与えることができる。更に、加圧成形した場合
には、形成工程を容易にすることができる。また、本発
明の複合材を用いたブロック体によれば、基層部の骨材
を、発泡プラスチックを溶融して減容化した減容プラス
チックで構成したので、形成工程の煩雑性を解消し、強
度,軽量性,断熱性,吸音性を向上させることができ
る。更に、減容プラスチックの比重を0.3〜0.9に
した場合は、減容プラスチックに適度の分散性を与え、
得られる複合材を用いたブロック体に適度の断熱性を与
えることができる。更にまた、表層部に、基層部の無機
系結合材と同じ無機系結合材を含有した場合には、基層
部と表層部の境界で同一材料が接触できるので基層部と
表層部との接着性を向上させることができる。また、減
容プラスチックを、廃材を原料にして形成した場合に
は、資源の再利用を助長することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るブロック体を示す斜
視図であり、(a)は複合材のみで形成した一層のブロ
ック体を示す斜視図であり、(b)は複合材を用いた二
層のブロック体の斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るブロック体の形成工
程を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る実施例の配合データ
を示す説明図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る複合材のみからなる
一層のブロック体の物理的要件を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る複合材を用いた二層
のブロック体の物理的要件を示す説明図である。
【図6】比較例となる複合材のブロック体の物理的要件
を示す説明図である。
【図7】本発明の実施例及び比較例の物性を示す説明図
である。
【図8】本発明の実施例及び比較例の物性を示す説明図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C04B 111:40 E04C 1/04 P Q (72)発明者 佐々木 秀幸 岩手県盛岡市飯岡新田3地割35番2 岩手 県工業技術センター内 Fターム(参考) 4G012 PA23 4G054 AA01 AA02 AA11 AA20 AB01 AC01 BA02 BA29 DA02 DA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機系結合材と骨材とを混合して形成さ
    れる複合材において、 上記骨材を、発泡プラスチックを溶融して減容化した粒
    状の減容プラスチックで構成したことを特徴とする複合
    材。
  2. 【請求項2】 上記減容プラスチックの比重を0.3〜
    0.9にしたことを特徴とする請求項1記載の複合材。
  3. 【請求項3】 加圧成形したことを特徴とする請求項1
    または2記載の複合材。
  4. 【請求項4】 無機系結合材及び骨材を混合してなる複
    合材を加圧成形した基層部と該基層部の上に加圧して設
    けられる表層部とで構成される複合材を用いたブロック
    体において、 上記基層部の複合材の骨材を、発泡プラスチックを溶融
    して減容化した減容プラスチックで構成したことを特徴
    とする複合材を用いたブロック体。
  5. 【請求項5】 上記減容プラスチックの比重を0.3〜
    0.9にしたことを特徴とする請求項4記載の複合材を
    用いたブロック体。
  6. 【請求項6】 上記表層部に、上記基層部の無機系結合
    材と同じ無機系結合材を含有したことを特徴とする請求
    項4または5記載の複合材を用いたブロック体。
  7. 【請求項7】 上記減容プラスチックを、廃材を原料に
    して形成したことを特徴とする請求項1,2,3,4,
    5または6記載の複合材または複合材を用いたブロック
    体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006167941A (ja) * 2004-12-13 2006-06-29 Maeda Corp 擬石の製造方法

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