JP6594141B2 - シリケートポリマー成形体の製造方法 - Google Patents

シリケートポリマー成形体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、シリケートポリマー成形体の製造方法に関する。
現在、大量に生産されているセメントは、ポルトランドセメントであり、その主原料は石灰石であることから、焼成時に、酸化カルシウムに分解されて二酸化炭素を排出する。しかし、地球温暖化の問題から、温暖化ガスである二酸化炭素の排出量を減少させることが要望されている。このため、ポルトランドセメントを使用しない技術として、ジオポリマーコンクリートが研究されている。
ジオポリマーコンクリートは、石炭灰とアルカリシリカ溶液との反応により、ポリマー化することで硬化して形成される物質である。ジオポリマーコンクリートを用いた技術として、例えば、特許第5128129号(特許文献1)、特許第3563071号(特許文献2)などが挙げられる。
特許文献1には、軽量で、ひずみ硬化特性を示すセメント材料として、水硬化性セメントまたはジオポリマーと、平均長が4mm以上であって、0.5〜4体積%の強化繊維と、平均粒径が10〜100μmの微細バルーンであって、密度が2000kg/m以下となる分量の1以上の軽量骨材とを備える複合材が開示されている。
特許文献2には、密度の小さい無機成形体として、二酸化ケイ素及び酸化アルミニウムを含有する微細な酸化混合物、電気集塵機粉塵、粉砕したか焼ボーキサイト、脱水または含水ケイ酸またはヒュームドシリカ、及びメタカオリンの少なくとも1つを含む造石成分と、液状硬化剤と、含水湿潤液で濡らした微孔性充填剤とを混合する工程と、混合物を型に充填してプレス成型する工程と、混合物を硬化して成形体を得る工程とを備える軽量成形体の製造方法が開示されている。
特許第5128129号 特許第3563071号
しかしながら、上記特許文献1では、セメントを用いた複合材料が実施例に記載されているにすぎず、セメントの代わりにジオポリマーを用いたときに、同様の特性を示すジオポリマーセメントを実現することは困難である。
また、上記特許文献2では、微孔性充填剤を用いているので軽量化を図ることはできるものの、強度が不十分であることに本発明者は着目した。
そこで、本発明は、高い強度を維持しつつ、軽量化を図ることができるシリケートポリマー成形体の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者が鋭意検討した結果、軽量化を図るために軽量骨材を用いる場合に、アルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを含むポリマーには、所定の構造の軽量骨材を用いることが必要であることを見出した。そして、軽量化を図りつつ、高い強度を維持するためには、アルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを含むポリマーに、その軽量骨材及びそれよりも真密度の大きい他の骨材を所定の混合比で混合する必要があることを見出した。
すなわち、本発明のシリケートポリマー成形体の製造方法は、軽量骨材を含む骨材を準備する工程と、骨材とアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを混合して、混合物を生成する工程と、混合物を成形する工程とを備えている。骨材を準備する工程は、外郭を構成する被膜と、この被膜の内部に充填され、かつ被膜より小さい真密度の内部層とを有する軽量骨材と、この軽量骨材よりも真密度の大きい他の骨材とを準備する工程と、骨材に対する軽量骨材の質量割合の比率を0.06以上0.6以下にする工程とを含んでいる。混合物を生成する工程は、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合する工程を含んでいる。
本発明のシリケートポリマー成形体の製造方法によれば、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液の質量割合の比を上記範囲内とすることによって、シリケートポリマー成形体として実現可能であることを本発明者は見出した。この範囲内では、アルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを含むポリマーは、セメントに比べて水分が少ないが、被膜とその内部に充填される内部層とを有する構造の軽量骨材であれば、そのポリマー中の水分が軽量骨材に吸収されることを抑制できる。さらに、この軽量骨材の骨材に対する質量割合の比率を0.06以上にすることによって軽量化を図ることができる。軽量骨材の骨材に対する質量割合の比率を0.6以下にすることによって、高い強度を維持できる。したがって、高い強度を維持しつつ、軽量化を図ることができるシリケートポリマーを製造することができる。
本発明のシリケートポリマー成形体の製造方法において好ましくは、骨材を準備する工程は、他の骨材として窯業系サイディング廃材を準備する工程をさらに含む。
本発明者は、環境負荷をさらに低減することを目的として、アルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを含むポリマーの骨材として、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液の質量割合の比が上記範囲内であれば、窯業系サイディング材の廃材(窯業系サイディング廃材)を用いることが可能であることを見出した。窯業系サイディング廃材は、産業廃棄物として処理されるので、軽量骨材よりも真密度の大きい他の骨材として窯業系サイディング廃材を用いることにより、環境負荷をさらに低減することができる。
本発明のシリケートポリマー成形体の製造方法において好ましくは、軽量骨材の被膜は、無機質である。
アルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを含むポリマーは、Si(珪素)元素を含有するので、無機質の材料と相性がよい。このため、軽量骨材の外郭を構成する被膜を無機質にすることによって、強度を向上できる。この観点から、被膜は、ガラス質であることがより好ましい。
本発明のシリケートポリマー成形体の製造方法において好ましくは、軽量骨材の内部層は、空気層である。
これにより、軽量骨材の構造をより簡便にできるので、高い強度を維持しつつ、軽量化を図ることができるシリケートポリマー成形体を容易に製造できる。
本発明のシリケートポリマーの製造方法において好ましくは、軽量骨材の粒径は、20μm以上1000μm以下である。
20μm以上の場合、被膜の内部に充填される内部層を容易に形成できる。1000μm以下の場合、軽量骨材の隙間にアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを含むポリマーを容易に充填できるので、強度を向上できる。
本発明のシリケートポリマー成形体の製造方法によれば、高い強度を維持しつつ、軽量化を図ることができるシリケートポリマーを製造することができる。
本発明のシリケートポリマー成形体の製造方法を示すフローチャートである。 実施例において圧縮強度試験を説明するための図である。 実施例において曲げ強度試験を説明するための図である。 実施例において測定された各試験体の圧縮強度を示す図である。 実施例において測定された各試験体の圧縮強度の平均値を示す図である。
以下、本発明の実施の形態におけるシリケートポリマー成形体を説明する。本実施の形態におけるシリケートポリマー成形体は、軽量骨材を含む骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とが混合され、混合物が成形されてなる。
アルミノ珪酸塩及びアルカリシリカ溶液は、ポリマーの構成物質であり、結合材の役割を果たす。
アルミノ珪酸塩は、特に限定されないが、例えば、カオリナイト、ベントナイトなどを用いることができ、陶土(カオリン)を半焼成したメタカオリンなど、反応性の高い半焼成状態であることが好ましい。
アルカリシリカ溶液は、特に限定されないが、珪酸アルカリ溶液であり、例えば、珪酸ナトリウム、珪酸酸カリウム、珪酸リチウムなどを用いることができる。
骨材は、嵩を増す役割であり、軽量骨材と、この軽量骨材よりも真密度の大きい他の骨材とからなる。骨材は、軽量骨材と、他の骨材との少なくとも2種以上で構成されている。なお、真密度は、例えば「JIS Z 8807」に基づいて測定される値であり、粒子の体積は被膜及び内部層の体積を含む。
軽量骨材は、外郭を構成する被膜と、この被膜の内部に充填された内部層とを有している。軽量骨材は、球体であることが好ましく、例えば中空バルーンである。
被膜は、貫通する孔が設けられておらず、内部層を密封している。被膜は、例えば、無機質、有機高分子などで形成されており、アルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを含むポリマーとの相性の観点から、無機質であることが好ましく、ガラス質であることがより好ましい。
内部層は、この被膜の真密度よりも小さい。内部層は、例えば、空気、オイルなどで形成されており、容易に入手できる観点から、空気であることが好ましい。
軽量骨材の粒径は、20μm以上1000μm以下であることが好ましく、20μm以上45μm以下であることがより好ましい。20μm以上であると、内部層を有する軽量骨材を容易に入手できる。1000μm以下の場合、軽量骨材の隙間にアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを含むポリマーを容易に充填できるので、強度を向上できる。45μm以下であると、強度をより向上できる。
他の骨材は、軽量骨材の真密度よりも大きく、例えば、普通骨材、重量骨材などを用いることができる。他の骨材は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
他の骨材として、例えば、窯業系サイディング廃材、陶器、瓦、珪酸カルシウム製品、コンクリート製品、木材、砂、砂利、粘土などを用いることができ、廃材であることが好ましく、窯業系廃材を含むことが好ましい。
シリケートポリマー成形体は、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合で混合されてなり、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合されてなることが好ましい。骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合されると、シリケートポリマー成形体を成形できる。骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合されると、シリケートポリマー成形体の強度を向上できる。骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0及び(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0のいずれかの質量割合の比で混合されると、シリケートポリマー成形体の高い強度を維持しつつ、製造コストを低減できる。
また、本実施の形態のシリケートポリマー成形体は、アルカリシリカ溶液の質量割合の比を1.0としたときに、骨材とアルミノ珪酸塩との質量割合の比の合計が1.5以上4.0以下であり、かつアルミノ珪酸塩の質量割合の比が0.2以上1.3以下である。本実施の形態のシリケートポリマー成形体において好ましくは、アルカリシリカ溶液の質量割合の比を1.0としたときに、骨材とアルミノ珪酸塩との質量割合の比の合計が1.5以上4.0以下であり、かつアルミノ珪酸塩の質量割合の比が0.4以上1.3以下である。
シリケートポリマー成形体は、骨材に対する軽量骨材の質量割合の比率(軽量骨材/骨材)が0.06以上0.6以下であり、0.1以上0.2以下であることが好ましい。つまり、骨材中、軽量骨材:他の骨材=1:(0.7〜16)であり、軽量骨材:他の骨材=1:(4〜8)であることが好ましい。
このようなシリケートポリマー成形体は、Si元素を含み、アルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とをアルカリ条件下で重合反応させて生成されるケイ素高分子体が成形された成形体である。シリケートポリマー成形体は、Al(アルミニウム)元素と、Si元素と、O(酸素)元素とを含み、各元素が化学的に結合している。
なお、本実施の形態におけるシリケートポリマー成形体は、撥水剤がさらに混合され、混合物が成形されてなってもよい。つまり、本実施の形態におけるシリケートポリマー成形体は、骨材、アルミノ珪酸塩、アルカリシリカ溶液及び撥水剤が混合され、混合物が成形されてもよい。撥水剤は、水をはじく性質を有している。撥水剤は、粉体であっても液体であってもよい。
撥水剤は、骨材、アルミノ珪酸塩及びアルカリシリカ溶液の合計の質量(混合物全体)に対して、0.4%以上2.0%以下含有されていることが好ましい。撥水剤が0.4%以上含有されると、表面に白色結晶が析出することを効果的に抑制できる。撥水剤が2.0%以下含有されても、撥水剤によるシリケートポリマー成形体の強度は低下しない。
続いて、図1を参照して、本実施の形態のシリケートポリマー成形体の製造方法について説明する。
図1に示すように、まず、軽量骨材を含む骨材を準備する(ステップS1)。この工程(ステップS1)は、例えば、以下のように行う。
具体的には、軽量骨材を準備する。軽量骨材は、上述したように、外郭を構成する被膜と、この被膜の内部に充填され、かつ被膜より小さい真密度の内部層とを有している。被膜は、無機質であることが好ましく、ガラス質であることがより好ましい。また、内部層は、空気層であることが好ましい。軽量骨材は、球体(より好ましくは真球)であり、ガラス質の被膜と、空気層の内部層とを有していることが好ましい。また、軽量骨材の粒径は、20μm以上1000μm以下であることが好ましく、20μm以上45μm以下であることがより好ましい。
また、軽量骨材よりも真密度の大きい他の骨材とを準備する。他の骨材は、上述したように、例えば、窯業系サイディング廃材、陶器、瓦、珪酸カルシウム製品、コンクリート製品、木材、砂、砂利、粘土などを用いることができ、環境負荷低減の観点から廃材であることが好ましく、窯業系廃材を含むことがより好ましい。また、他の骨材として、一般的なコンクリートに使用される種々の骨材を選択してもよい。
これにより、軽量骨材と他の骨材とを含む骨材を準備できる。軽量骨材及び他の骨材のそれぞれは、1種であっても、2種以上であってもよい。
そして、骨材に対する軽量骨材の質量割合の比率(軽量骨材/骨材)を0.06以上0.6以下、好ましくは0.2以上0.1以下にする。つまり、軽量骨材:他の骨材=1:(0.7〜16)、好ましくは軽量骨材:他の骨材=1:(4〜8)となるように、軽量骨材と他の骨材とからなる骨材を準備する。
次に、上記骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とを混合して、混合物を生成する(ステップS2)。この工程(ステップS2)では、例えば、骨材とアルミノ珪酸塩とを混合した後、アルカリシリカ溶液を加えて混合する。混合する方法は特に限定されないが、例えば、混練ミキサーを用いて混合する。
この工程(ステップS2)では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合し、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合することが好ましい。
また、この工程(ステップS2)では、アルカリシリカ溶液の質量割合の比を1.0としたときに、骨材とアルミノ珪酸塩との質量割合の比の合計が1.5以上4.0以下であり、かつアルミノ珪酸塩の質量割合の比が0.2以上1.3以下であるように混合し、アルカリシリカ溶液の質量割合の比を1.0としたときに、骨材とアルミノ珪酸塩との質量割合の比の合計が1.5以上4.0以下であり、かつアルミノ珪酸塩の質量割合の比が0.4以上1.3以下であるように混合することが好ましい。
また、この工程(ステップS2)では、撥水剤をさらに混合して、混合物を生成することが好ましい。この場合、混合物(骨材とアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液との合計)に対して0.4%以上2.0%以下の質量割合の撥水剤を混合することが好ましい。つまり、骨材、アルミノ珪酸塩及びアルカリシリカ溶液の合計の質量に対して、0.4%以上2.0%以下の撥水剤を混合することが好ましい。撥水剤をさらに混合することによって、製造するシリケートポリマー成形体は、意匠性の低下を抑制できる。
次に、混合物を成形する(ステップS3)。この工程では、混合物を型枠に投入し、シリケートポリマー成形体を製造する。この工程では、例えば、以下のように成形する。
具体的には、混合物を型枠に投入し、振動台を用いて加振する。これにより、混合物中の塊が振動によりゲル状に軟化し、型枠の隅々まで混練物を充填することができる。そして、養生した後、脱型する。養生時間(脱型するための養生時間)は、例えば30分以上6時間以内である。樹脂製の型枠を用いる場合には、シリケートポリマーと樹脂とは離反しやすいので、離型剤を用いずに、脱型できる。
なお、混練時間が長いほど、成形時における混練物の固さは増すが、1週間養生した後の強度には大きな差は見られない。そのため、成形性を考慮すれば、混練物が一体となった時点で混練を終了することが望ましい。
また、混合物を生成する工程(ステップS3)において、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合する場合には、アルミノ珪酸塩及びアルカリシリカ溶液の量を低減しているので、高圧プレスによる成形が可能である。高圧プレス成形の場合には、シリケートポリマー成形体を量産する際に有利である。
このように、本実施の形態では、シリケートポリマー成形体を高圧プレスによらず成形することと、高圧プレスによって成形することとの両方が可能である。このため、任意の方法によって、シリケートポリマー成形体を成形することができる。
以上の工程(ステップS1〜ステップS3)を実施することにより、シリケートポリマー成形体を製造することができる。
本実施の形態のシリケートポリマー成形体の製造方法によれば、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合する工程によって、シリケートポリマー成形体として実現できる。この質量割合の比において、アルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを含むポリマーは、セメントに比べて水分が少ないが、被膜とその内部に充填される内部層とを有する構造の軽量骨材であれば、そのポリマー中の水分が軽量骨材の空気層に流れ込むことを防止できるので、ポリマー中の水分が軽量骨材に吸収されることを抑制できる。このため、軽量骨材を含む骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とを混合して、混合物を生成することができる。さらに、この軽量骨材の骨材に対する質量割合の比率を0.06以上にしているので、シリケートポリマー成形体の軽量化を図ることができる。また、他の骨材よりも強度が低い軽量骨材の骨材に対する質量割合の比率を0.6以下にしているので、シリケートポリマー成形体の高い強度を維持できる。したがって、本実施の形態によれば、高い強度を維持しつつ、軽量化を図ることができるシリケートポリマーを製造することができる。具体的には、一般建築に用いられるコンクリートと同程度の圧縮強度を維持しつつ、比重を低減することができる。
このように、本実施の形態におけるシリケートポリマーの製造方法により製造されたシリケートポリマーは、高い強度を維持しつつ、軽量化を図ることができるので、例えば、床材、構造材、内装材、外装材、舗装材、外構建材などに用いられる。本実施の形態のシリケートポリマー成形体は、用途に応じて質量及び強度を適宜調整可能である。また、凍結融解の繰り返しによる凍害への耐性が非常に高いので、寒冷地域においても問題なく使用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
実施例1では、シリケートポリマー成形体として実現可能な、骨材とアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液との質量割合の比を調べた。
(実験例1〜36)
まず、窯業系サイディング廃材からなる骨材を準備した(ステップS1)。実験例1〜36では、粒径の異なる窯業系サイディング廃材を、下記の表1に記載の質量でそれぞれ準備した。骨材の粒径は10μmから5mmであった。なお、骨材の粒径は、レーザー回折法で測定して得られた数値であった。
次に、骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とを混合し、混合物を生成した(ステップS2)。
具体的には、まず、骨材と、アルミノ珪酸塩としてのメタカオリン(BASF社製の商品名「Satintone SP−33」)とを混練ミキサーに投入し、均一に混ざるまで空練りした。実験例1〜36において、投入したメタカオリンの質量割合の比を下記の表1に記載する。
その後、骨材とメタカオリンとの混合物に、アルカリシリカ溶液としての珪酸ナトリウム水溶液(富士化学株式会社製の商品名「1号珪酸ソーダ」)を加えて、混練した。実験例1〜36において投入した珪酸ナトリウム水溶液の質量割合の比を下記の表1に記載する。
骨材とメタカオリンと珪酸ナトリウム水溶液とを混合すると、メタカオリンと珪酸ナトリウムとの重合反応がすぐに開始され、各物質が均一に分散し、一体となった時点で、混練を完了とした。
次に、混合物を成形した(ステップS3)。具体的には、得られた混練物(混合物)を樹脂性の型枠に入れ、振動台上で加振した。これにより、硬化中の混合物が振動によりゲル状に軟化し、型枠の隅々まで混練物を充填することができた。その後、気温20℃、湿度60%の環境下で一週間養生し、脱型した。本実施例では、ポリマーと離反しやすい樹脂製の型枠を用いたので、離型剤を用いることなく、脱型できた。以上の工程を実施することにより、実験例1〜36のシリケートポリマー成形体を製造した。
(評価方法)
実験例16〜18、23〜26、30〜36のシリケートポリマー成形体について、JIS A 1108及びJIS A 1132に基づいて、圧縮強度試験を行った。具体的には、図2に示すように、実験例16〜18、23〜26、30〜36のシリケートポリマー成形体について、直径50mmで、高さが100mmの円柱状の試験体を作製し、試験体を試験機に載置し、一様な速度(圧縮応力度の増加が毎秒0.6±0.4N/mm)で試験体に荷重を加え、試験体が破壊するまでに試験機が示す最大荷重を測定した。この試験を3回実施し、その平均値を実験例16〜18、23〜26、30〜36のシリケートポリマー成形体の圧縮強度とした。この結果を下記の表1に記載する。
また、実験例24のシリケートポリマー成形体について、JIS A 1116に基づいて、曲げ強度試験を行った。具体的には、図3に示すように、幅が40mmで、長さが160mmで、高さが40mmの直方体状の試験体を作製し、試験体を試験機に載置し、中央(端から長さが80mm)の位置に、試験機の上部載荷装置を接触させて、一様な速度(ふち応力度の増加が毎秒0.06±0.04N/mm)で荷重を加え、試験体が破壊するまでに試験機が示す最大荷重を測定した。この試験を5回実施し、その平均値を実験例24のシリケートポリマー成形体の曲げ強度とした。
Figure 0006594141
なお、表1において、質量割合(%)の比とは、シリケートポリマー成形体における骨材、メタカオリン及び珪酸ナトリウム水溶液の質量割合(%)を、珪酸ナトリウム水溶液を1.0とした時の骨材及びメタカオリンの比を意味する。例えば、実験例16における質量割合は、骨材60%、メタカオリン20%、珪酸ナトリウム20%である。
(評価結果)
表1に示すように、骨材を準備する工程(ステップS1)と、骨材とアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを混合して、混合物を生成する工程(ステップS2)と、混合物を成形する工程(ステップS3)とを備え、生成する工程(ステップS2)では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合した実験例16〜18、23〜26、30〜36では、シリケートポリマー成形体を製造することができた。具体的には、実験例16〜18の生成する工程(ステップS2)では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、実験例23〜26の生成する工程(ステップS2)では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、実験例30〜34の生成する工程(ステップS2)では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0、実験例35及び36の生成する工程(ステップS2)では、(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0の質量割合の比で混合したので、2.9N/mm以上の圧縮強度を有するシリケートポリマー成形体を製造することができた。
なお、表1の圧縮強度において「×」とは、シリケートポリマー成形体として成形できたが、全量を一体化できなかったことを意味する。
また、骨材:アルミノ珪酸塩(メタカオリン):アルカリシリカ溶液(珪酸ナトリウム)=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合で混合した実験例16、17、23〜25、30〜32、35及び36のシリケートポリマー成形体は、24.0N/mm以上の圧縮強度を有していた。具体的には、実験例16及び17の生成する工程(ステップS2)では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、実験例23〜25の生成する工程(ステップS2)では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、実験例30〜32の生成する工程(ステップS2)では、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0、実験例35及び36の生成する工程(ステップS2)では、(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0の質量割合の比で混合したので、圧縮強度が24.0N/mm以上であった。JIS A 5371に規定される、コンクリート製のインターロッキングブロックに求められる圧縮強度性能は、歩道使用において17N/mm以上であるので、実験例16、17、23〜25、30〜32、35、36のシリケートポリマー成形体の圧縮強度は、非常に高い強度を有していることがわかった。
また、本実施例において、骨材を準備する工程(ステップS1)と、骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とを混合して、混合物を生成する工程(ステップS2)と、混合物を成形する工程(ステップS3)とを備え、生成する工程(ステップS2)では、アルカリシリカ溶液の質量割合の比を1.0としたときに、骨材とアルミノ珪酸塩との質量割合の比の合計が1.5以上4.0以下であり、かつアルミノ珪酸塩の質量割合の比が0.2以上1.3以下である混合した実験例16〜18、23〜26、30〜36のシリケートポリマー成形体は、一体化した成形体となり、2.9N/mm以上の圧縮強度を有していた。また、本実施例において、アルカリシリカ溶液の質量割合の比を1.0としたときに、骨材とアルミノ珪酸塩との質量割合の比の合計が1.5以上4.0以下であり、かつアルミノ珪酸塩の質量割合の比が0.4以上1.3以下で混合した実験例16、17、23〜25、30〜32、35及び36のシリケートポリマー成形体は、24.0N/mm以上の圧縮強度を有していた。
また、実験例24について、JIS A 1116に基づいて、曲げ強度試験を行った結果、実験例24のシリケートポリマー成形体は、11.2N/mmの曲げ強度を有していた。JIS A 5371に規定されるコンクリート製のインターロッキングブロックに求められる曲げ強度性能は、歩道使用において5N/mmであるので、実験例24のシリケートポリマー成形体の曲げ強度は、非常に高い強度を有していることがわかった。
また、実験例24のシリケートポリマー成形体の5体の試験体のそれぞれの曲げ強度のバラツキ(最大値−最小値)は1.3N/mmであり、バラツキが小さかった。このことから、安定して高い強度を有するシリケートポリマー成形体を実現できることがわかった。
ここで、本実施例では、骨材として、窯業系サイディング廃材を用いた。本発明者は、骨材として、窯業系サイディング廃材の代わりに、珪酸カルシウム板廃材、陶器片、瓦廃材、砂、砂利、及び粘土の少なくとも一種を用いても、同様の効果を有するという知見を得ている。また、本発明者は、骨材としての質量割合の比率が同じであれば、その一部を軽量骨材に置換しても、強度は低下するもの、シリケートポリマー成形体としての実現可能性については同様であるという知見を得ている。すなわち、軽量骨材と、軽量骨材よりも真密度の大きい他の骨材とからなる骨材を用いる場合にも、骨材:アルミノ珪酸塩(メタカオリン):アルカリシリカ溶液(珪酸ナトリウム)=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合されることにより、シリケートポリマー成形体を成形できる。
<実施例2>
実施例2では、高い強度を維持しつつ、軽量化を図ることができる、軽量骨材の骨材に対する質量割合の比率を調べた。
(実験例37)
実験例37のシリケートポリマー成形体は、基本的には実験例32と同様に製造したが、準備する工程(ステップS1)において、表2に示す軽量骨材を用いた点において異なっていた。
具体的には、準備する工程(ステップS1)において、表2に記載しているように、外郭を構成する被膜がガラス質で、被膜の内部に充填された内部層が空気層であり、粒径が20μmの軽量骨材(スリーエム ジャパン社製の「グラスバブルズ iM16K」)を準備した。また、軽量骨材よりも真密度の大きい他の骨材として、窯業系サイディング廃材(真密度が2.18g/cm、粒径が20〜640μm、平均粒径が262μm)、キラ(真密度が2.53g/cm、粒径が10〜180μm、平均粒径が66μm)、及びシャモット(真密度が2.25g/cm、粒径が2000〜7000μm、平均粒径が3000μm)を準備した。なお、キラは細かい珪砂であり、シャモットは鋳造鋳型の粉砕物である。
次いで、骨材(軽量骨材と他の骨材との合計)に対する軽量骨材の質量割合の比率、及び、軽量骨材と他の骨材との質量割合の比を、表3及び表4に記載のようにした。これにより、軽量骨材と他の骨材とからなる骨材を準備した。
次に、実験例32と同様に、骨材とアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを混合して、混合物を生成し(ステップS2)、この混合物を成形した(ステップS3)。これにより、実験例37のシリケートポリマー成形体を製造した。
(実験例38)
実験例38のシリケートポリマー成形体は、基本的には実験例37と同様に製造したが、準備する工程(ステップS2)において、表2に記載の粒径の異なる軽量骨材(スリーエム ジャパン社製の「グラスバブルズ K37」)を準備し、表3に記載の質量割合、すなわち表4に記載の質量割合の比で、軽量骨材と他の骨材とアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを混合した点において異なっていた。
(実験例39)
実験例39のシリケートポリマー成形体は、基本的には実験例37と同様に製造したが、準備する工程(ステップS2)において、表2に記載のように被膜の材質及び粒径の異なる軽量骨材(松本油脂製薬社製の「マツモトクロスフェアー F−30E」)を準備し、表3に記載の質量割合、すなわち表4に記載の質量割合の比で、軽量骨材と他の骨材とアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを混合した点において異なっていた。
(実験例40)
実験例40のシリケートポリマー成形体は、基本的には実験例39と同様に製造したが、準備する工程(ステップS2)において、表2に記載のように粒径が異なり、内部層がオイルである軽量骨材を作製し、表3に記載の質量割合、すなわち表4に記載の質量割合の比で、軽量骨材と他の骨材とアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを混合した点において異なっていた。
(比較例1)
比較例1のシリケートポリマー成形体は、基本的には実験例37と同様に製造したが、骨材が軽量骨材を含まず他の骨材のみからなる点、及び、表3に記載の質量割合、すなわち表4に記載の質量割合の比で、他の骨材とアルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とを混合した点において異なっていた。
Figure 0006594141
Figure 0006594141
Figure 0006594141
(評価方法)
実験例37〜40及び比較例1の製造方法にしたがって、それぞれ3体ずつシリケートポリマーの試験体を製造し、それぞれの試験体について、圧縮強度及び比重を測定した。圧縮強度は、実施例1と同様の圧縮強度試験を行った。比重を測定した。比重は、JIS Z 8807の液中ひょう量法に基づいて測定した。これらの結果を下記の表5に示す。
Figure 0006594141
(評価結果)
骨材に対する軽量骨材の質量割合の比率を0.06以上0.6以下とし、かつ、骨材:アルミノ珪酸塩:アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.8):(1.0〜0.3):1.0、(1.8〜2.8):(1.2〜0.2):1.0、(1.0〜2.2):(1.3〜0.2):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合した実験例37〜40の製造方法によれば、シリケートポリマー成形体を製造することができた。
表5、図4及び図5に示すように、実験例37〜40は、比較例1に比べて圧縮強度は低下するものの、8N/mm以上の圧縮強度を維持でき、かつ、比重を低減することができた。
特に、ガラス質の被膜を有する軽量骨材を用いた実験例37及び38は、実験例39及び40と同様の比重であるものの、強度を向上できた。これは、シリケートポリマーは珪素骨格であるため、無機質の材料と相性がよいことに起因していると考えられる。
また、軽量骨材の粒径が20μm以上45μm以下の実験例37及び38は、アルミノ珪酸塩とアルカリシリカ溶液とで形成されるポリマーの軽量骨材中の充填バランスが良くなり、骨材自体の耐圧強度も高くなり、シリケートポリマー成形体の強度を向上できることもわかった。
なお、実験例37及び38のシリケートポリマー成形体は、24.5N/mm以上の圧縮強度と、1.4以下の比重とを有している。一般建築に用いられるコンクリートの圧縮強度が21N/mmであるので、実験例37及び38のシリケートポリマー成形体は、一般建築に用いられるコンクリートと同等以上の強度を発揮できた。また、この圧縮強度を有するコンクリートの比重は、2.3であるので、実験例37及び38のシリケートポリマーは、コンクリートに比べて約40%の軽量化ができた。
以上より、骨材に対する軽量骨材の質量割合の比率を0.06以上0.6以下にすることによって、高い強度を維持しつつ、軽量化を図ることができるシリケートポリマーを製造できることが確認できた。
今回開示された実施の形態及び実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態及び実施例ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims (5)

  1. 軽量骨材を含む骨材を準備する工程と、
    前記骨材と、アルミノ珪酸塩と、アルカリシリカ溶液とを混合して、混合物を生成する工程と、
    前記混合物を成形する工程とを備え、
    前記準備する工程は、
    外郭を構成する被膜と、前記被膜の内部に充填され、かつ前記被膜より小さい真密度の内部層とを有する前記軽量骨材と、前記軽量骨材よりも真密度の大きい他の骨材とを準備する工程と、
    前記骨材に対する前記軽量骨材の質量割合の比率を0.06以上0.6以下にする工程とを含み、
    前記生成する工程は、
    前記骨材:前記アルミノ珪酸塩:前記アルカリシリカ溶液=(3.0〜3.5):(1.0〜0.5):1.0、(1.8〜2.6):(1.2〜0.4):1.0、(1.0〜1.7):(1.3〜0.7):1.0及び(0.3〜0.5):(1.3〜1.0):1.0のいずれかの質量割合の比で混合する工程を含む、シリケートポリマー成形体の製造方法。
  2. 前記準備する工程は、前記他の骨材として窯業系サイディング廃材を準備する工程をさらに含む、請求項1に記載のシリケートポリマー成形体の製造方法。
  3. 前記軽量骨材の前記被膜は、無機質である、請求項1または2に記載のシリケートポリマー成形体の製造方法。
  4. 前記軽量骨材の前記内部層は、空気層である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシリケートポリマー成形体の製造方法。
  5. 前記軽量骨材の粒径は、20μm以上1000μm以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリケートポリマー成形体の製造方法。
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