JP2002145314A - 繊維製品包装用フィルム、シート及び製袋品 - Google Patents
繊維製品包装用フィルム、シート及び製袋品Info
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- JP2002145314A JP2002145314A JP2001234631A JP2001234631A JP2002145314A JP 2002145314 A JP2002145314 A JP 2002145314A JP 2001234631 A JP2001234631 A JP 2001234631A JP 2001234631 A JP2001234631 A JP 2001234631A JP 2002145314 A JP2002145314 A JP 2002145314A
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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- Laminated Bodies (AREA)
- Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
- Bag Frames (AREA)
- Packaging Of Annular Or Rod-Shaped Articles, Wearing Apparel, Cassettes, Or The Like (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 リサイクルが容易であり、廃棄時や焼却時に
有毒ガス等の発生する恐れが少なく地球環境に優しく、
べたつきが少なく、柔軟性及び透明性にも優れる繊維製
品包装用フィルム、シート及び製袋品を提供すること。 【解決手段】 (1)メソペンタッド分率(mmmm)
が0.2〜0.6である、(2)ラセミペンタッド分率(r
rrr)と(1−mmmm)とが[rrrr/(1−m
mmm)]≦0.1であるという条件を満たすプロピレン
重合体[I]からなる層を少なくとも一層有する繊維製
品包装用フィルム、シート及び製袋品、並びにプロピレ
ン重合体[I]1〜99質量%及びオレフィン系重合体
[II]99〜1質量%を含む樹脂組成物からなる層を少
なくとも一層有する繊維製品包装用フィルム、シート及
び製袋品である。
有毒ガス等の発生する恐れが少なく地球環境に優しく、
べたつきが少なく、柔軟性及び透明性にも優れる繊維製
品包装用フィルム、シート及び製袋品を提供すること。 【解決手段】 (1)メソペンタッド分率(mmmm)
が0.2〜0.6である、(2)ラセミペンタッド分率(r
rrr)と(1−mmmm)とが[rrrr/(1−m
mmm)]≦0.1であるという条件を満たすプロピレン
重合体[I]からなる層を少なくとも一層有する繊維製
品包装用フィルム、シート及び製袋品、並びにプロピレ
ン重合体[I]1〜99質量%及びオレフィン系重合体
[II]99〜1質量%を含む樹脂組成物からなる層を少
なくとも一層有する繊維製品包装用フィルム、シート及
び製袋品である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形性に優れ、リ
サイクルが容易であり、廃棄時や焼却時に塩化水素ガ
ス、塩素ガスなどの有毒ガス等の発生する恐れが少なく
地球環境に優しく、かつべたつきが少なく、ポリ塩化ビ
ニルと同等の柔軟性を有し、透明性や光沢性にも優れる
繊維製品包装用フィルム、シート及び製袋品に関するも
のである。
サイクルが容易であり、廃棄時や焼却時に塩化水素ガ
ス、塩素ガスなどの有毒ガス等の発生する恐れが少なく
地球環境に優しく、かつべたつきが少なく、ポリ塩化ビ
ニルと同等の柔軟性を有し、透明性や光沢性にも優れる
繊維製品包装用フィルム、シート及び製袋品に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来から、繊維製品包装用フィルム、シ
ート及び製袋品としては、軟質ポリ塩化ビニル樹脂(P
VC)からなるものが多く用いられている。しかしなが
ら、ポリ塩化ビニル樹脂は、焼却時に、塩化水素ガス、
塩素ガス等を発生させるため、酸性雨等の原因となるな
どとされ、環境衛生面での問題が指摘されている。ま
た、可塑化に用いられている可塑剤が環境ホルモンとし
て人体に悪影響を及ぼすという懸念も指摘されている。
さらに、可塑剤やモノマーのブリードアウトにより、シ
ート等がべたついたり、包装された繊維製品を汚してし
まうなどの問題がある。そこで近年、代替材料として、
ポリオレフィン系樹脂の開発が盛んに行われており、繊
維製品包装用フィルム、シート及び製袋品として、オ
レフィン共重合体からなるもの、オレフィン系ポリマ
ーを主成分とするブレンドポリマーからなるもの、ポ
リプロピレンにEPR(エチレン/プロピレンゴムエラ
ストマー)を添加したもの、ポリプロピレンに水素化
ジエン系共重合体を添加したもの、ポリプロピレンに
非晶質のポリオレフィンを添加したもの、上記〜
からなる層を積層したものなどが知られている。しかし
ながら、これらの繊維製品包装用フィルム、シート及び
製袋品は、柔軟性が不足している、繊維製品包装用
としての強度が不足している、ブレンドを行った際
の、樹脂の分散性が充分ではないため、透明性が不十分
である、低分子量成分がブリードアウトし、品質の低
下を招く、などの不具合がある。
ート及び製袋品としては、軟質ポリ塩化ビニル樹脂(P
VC)からなるものが多く用いられている。しかしなが
ら、ポリ塩化ビニル樹脂は、焼却時に、塩化水素ガス、
塩素ガス等を発生させるため、酸性雨等の原因となるな
どとされ、環境衛生面での問題が指摘されている。ま
た、可塑化に用いられている可塑剤が環境ホルモンとし
て人体に悪影響を及ぼすという懸念も指摘されている。
さらに、可塑剤やモノマーのブリードアウトにより、シ
ート等がべたついたり、包装された繊維製品を汚してし
まうなどの問題がある。そこで近年、代替材料として、
ポリオレフィン系樹脂の開発が盛んに行われており、繊
維製品包装用フィルム、シート及び製袋品として、オ
レフィン共重合体からなるもの、オレフィン系ポリマ
ーを主成分とするブレンドポリマーからなるもの、ポ
リプロピレンにEPR(エチレン/プロピレンゴムエラ
ストマー)を添加したもの、ポリプロピレンに水素化
ジエン系共重合体を添加したもの、ポリプロピレンに
非晶質のポリオレフィンを添加したもの、上記〜
からなる層を積層したものなどが知られている。しかし
ながら、これらの繊維製品包装用フィルム、シート及び
製袋品は、柔軟性が不足している、繊維製品包装用
としての強度が不足している、ブレンドを行った際
の、樹脂の分散性が充分ではないため、透明性が不十分
である、低分子量成分がブリードアウトし、品質の低
下を招く、などの不具合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、繊維製品包
装用フィルム、シート及び製袋品における前記のような
問題点を改良し、地球環境に優しく、かつべたつきが少
なく、ポリ塩化ビニルと同等の柔軟性を有し、透明性や
光沢性に優れ、充分な機械的強度を有し、低分子量成分
等がブリードアウトして繊維製品を汚すことのない繊維
製品包装用フィルム、シート及び製袋品を提供すること
を目的とするものである。
装用フィルム、シート及び製袋品における前記のような
問題点を改良し、地球環境に優しく、かつべたつきが少
なく、ポリ塩化ビニルと同等の柔軟性を有し、透明性や
光沢性に優れ、充分な機械的強度を有し、低分子量成分
等がブリードアウトして繊維製品を汚すことのない繊維
製品包装用フィルム、シート及び製袋品を提供すること
を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定のプロピ
レン重合体からなる層を少なくとも一層、あるいは特定
のプロピレン重合体とオレフィン系重合体を含む樹脂組
成物からなる層を少なくとも一層有する繊維製品包装用
フィルム、シート及び製袋品が、本目的を達成できるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明は、 〔1〕下記の(1)及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
るを満たすプロピレン重合体[I]からなる層を少なく
とも一層有することを特徴とする繊維製品包装用フィル
ム、シート及びこれらからなる製袋品を提供するもので
あり、また、 〔2〕下記の(1)及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
るを満たすプロピレン重合体[I]1〜99質量%及び
オレフィン系重合体[II]99〜1質量%を含む樹脂組
成物からなる層を少なくとも一層有することを特徴とす
る繊維製品包装用フィルム、シート及びこれらからなる
製袋品を提供するものである。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定のプロピ
レン重合体からなる層を少なくとも一層、あるいは特定
のプロピレン重合体とオレフィン系重合体を含む樹脂組
成物からなる層を少なくとも一層有する繊維製品包装用
フィルム、シート及び製袋品が、本目的を達成できるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明は、 〔1〕下記の(1)及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
るを満たすプロピレン重合体[I]からなる層を少なく
とも一層有することを特徴とする繊維製品包装用フィル
ム、シート及びこれらからなる製袋品を提供するもので
あり、また、 〔2〕下記の(1)及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
るを満たすプロピレン重合体[I]1〜99質量%及び
オレフィン系重合体[II]99〜1質量%を含む樹脂組
成物からなる層を少なくとも一層有することを特徴とす
る繊維製品包装用フィルム、シート及びこれらからなる
製袋品を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の繊維製品包装用フィル
ム、シート及びこれらからなる製袋品は、特定のプロピ
レン重合体[I]からなる層を少なくとも一層有する繊
維製品包装用フィルム、シート及び製袋品(a)、ある
いは特定のプロピレン重合体[I]とオレフィン系重合
体[II]を含む樹脂組成物からなる層を少なくとも一層
有する繊維製品包装用フィルム、シート及び製袋品
(b)である。特定のプロピレン重合体[I]は、下記
の(1)及び(2)を満たすプロピレン重合体である。 (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
るプロピレン重合体[I]において、メソペンタッド分
率(mmmm)は0.3〜0.6が好ましく、0.4〜0.5が
さらに好ましい。ラセミペンタッド分率(rrrr)と
(1−mmmm)との関係は、[rrrr/(1−mm
mm)]≦0.08であることが好ましく、[rrrr/
(1−mmmm)]≦0.06であることがさらに好まし
く、[rrrr/(1−mmmm)]≦0.05であるこ
とが特に好ましい。プロピレン重合体[I]が、上記の
関係を満たすと、得られる繊維製品包装用フィルム、シ
ート及び製袋品のべたつき成分の量と弾性率の低さと透
明性のバランスが優れる。すなわち、弾性率が低く柔軟
性(軟質性ともいう)に優れ、べたつき成分が少なく表
面特性(例えば、ブリードや他の製品へのべたつき成分
の移行が少ない等に代表される)にも優れ、かつ透明性
にも優れるという利点がある。プロピレン重合体[I]
のメソペンタッド分率(mmmm)が0.2未満では、べ
たつきの原因となり、0.6を超えると弾性率が高くなり
好ましくない。プロピレン重合体[I]の[rrrr/
(1−mmmm)]が0.1を超えるとべたつきの原因と
なる。なお、本発明で用いられるメソペンダッド分率
(mmmm分率)とは、エイ・ザンベリ(A.Zamb
elli)等により「Macromolecules,
6,925(1973)」で提案された方法に準拠し、
13C−NMRスペクトルのメチル基のシグナルにより測
定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位での
メソ分率である。これが大きくなると、立体規則性が高
くなることを意味する。同じくラセミペンダッド分率
(rrrr分率)とは、ポリプロピレン分子鎖中のペン
タッド単位でのラセミ分率である。[rrrr/(1−
mmmm)]は、上記のペンタッド単位の分率から求め
られ、プロピレン重合体の立体規則性分布の均一さを表
わす指標である。この値が大きくなると立体規則性分布
が広がり、既存触媒系を用いて製造される従来のポリプ
ロピレンのように高立体規則性PP(ポリプロピレン)
とアタクチックPP(APP)の混合物となり、べたつ
きが増し、透明性が低下することを意味する。なお、13
C−NMRスペクトルの測定は、エイ・ザンベリ(A.
Zambelli)等により「Macromolecu
les,8,687(1975)」で提案されたピーク
の帰属に従い、下記の装置及び条件にて行う。
ム、シート及びこれらからなる製袋品は、特定のプロピ
レン重合体[I]からなる層を少なくとも一層有する繊
維製品包装用フィルム、シート及び製袋品(a)、ある
いは特定のプロピレン重合体[I]とオレフィン系重合
体[II]を含む樹脂組成物からなる層を少なくとも一層
有する繊維製品包装用フィルム、シート及び製袋品
(b)である。特定のプロピレン重合体[I]は、下記
の(1)及び(2)を満たすプロピレン重合体である。 (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
るプロピレン重合体[I]において、メソペンタッド分
率(mmmm)は0.3〜0.6が好ましく、0.4〜0.5が
さらに好ましい。ラセミペンタッド分率(rrrr)と
(1−mmmm)との関係は、[rrrr/(1−mm
mm)]≦0.08であることが好ましく、[rrrr/
(1−mmmm)]≦0.06であることがさらに好まし
く、[rrrr/(1−mmmm)]≦0.05であるこ
とが特に好ましい。プロピレン重合体[I]が、上記の
関係を満たすと、得られる繊維製品包装用フィルム、シ
ート及び製袋品のべたつき成分の量と弾性率の低さと透
明性のバランスが優れる。すなわち、弾性率が低く柔軟
性(軟質性ともいう)に優れ、べたつき成分が少なく表
面特性(例えば、ブリードや他の製品へのべたつき成分
の移行が少ない等に代表される)にも優れ、かつ透明性
にも優れるという利点がある。プロピレン重合体[I]
のメソペンタッド分率(mmmm)が0.2未満では、べ
たつきの原因となり、0.6を超えると弾性率が高くなり
好ましくない。プロピレン重合体[I]の[rrrr/
(1−mmmm)]が0.1を超えるとべたつきの原因と
なる。なお、本発明で用いられるメソペンダッド分率
(mmmm分率)とは、エイ・ザンベリ(A.Zamb
elli)等により「Macromolecules,
6,925(1973)」で提案された方法に準拠し、
13C−NMRスペクトルのメチル基のシグナルにより測
定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位での
メソ分率である。これが大きくなると、立体規則性が高
くなることを意味する。同じくラセミペンダッド分率
(rrrr分率)とは、ポリプロピレン分子鎖中のペン
タッド単位でのラセミ分率である。[rrrr/(1−
mmmm)]は、上記のペンタッド単位の分率から求め
られ、プロピレン重合体の立体規則性分布の均一さを表
わす指標である。この値が大きくなると立体規則性分布
が広がり、既存触媒系を用いて製造される従来のポリプ
ロピレンのように高立体規則性PP(ポリプロピレン)
とアタクチックPP(APP)の混合物となり、べたつ
きが増し、透明性が低下することを意味する。なお、13
C−NMRスペクトルの測定は、エイ・ザンベリ(A.
Zambelli)等により「Macromolecu
les,8,687(1975)」で提案されたピーク
の帰属に従い、下記の装置及び条件にて行う。
【0006】装置:日本電子(株)製JNM−EX40
0型13C−NMR装置 方法:プロトン完全デカップリング法 濃度:220mg/ミリリットル 溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼンと重ベンゼンの
90:10(容量比)混合溶媒 温度:130℃ パルス幅:45° パルス繰り返し時間:4秒 積算:10000回 プロピレン重合体[I]としては、前記の(1)及び
(2)要件の他に、
0型13C−NMR装置 方法:プロトン完全デカップリング法 濃度:220mg/ミリリットル 溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼンと重ベンゼンの
90:10(容量比)混合溶媒 温度:130℃ パルス幅:45° パルス繰り返し時間:4秒 積算:10000回 プロピレン重合体[I]としては、前記の(1)及び
(2)要件の他に、
【0007】(3)テトラリン中135℃にて測定した
極限粘度[η]が1.0〜3.0デシリットル/gであるも
のが好ましい。なかでもより好ましくは1.0〜2.5デシ
リットル/g、特に好ましくは1.2〜2.2デシリットル
/gである。極限粘度〔η〕が1.0デシリットル/g未
満では、べたつきが発生することがある。また3.0デシ
リットル/gを超えると、流動性が低下するため成形性
が不良となることがある。さらに、前記(1)、(2)
及び(3)の要件の他に、 (4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶
出する成分量(W25)が20〜100質量%であるも
のが好ましく、30〜100質量%がさらに好ましく、
50〜100質量%が特に好ましく、60〜100質量
%が最も好ましい。W25とは、実施例において述べる
操作法、装置構成及び測定条件の昇温クロマトグラフィ
ーにより測定して求めた溶出曲線におけるTREFのカ
ラム温度25℃において充填剤に吸着されないで溶出す
る成分の量(質量%)である。W25は、プロピレン重
合体が軟質であるか否かを表す指標である。この値が大
きくなると弾性率の低い成分が多くなったり、及び/又
は立体規則性分布の不均一さが広がっていることを意味
する。本発明においては、W25が20%未満では、柔
軟性がなくなり好ましくないことがある。
極限粘度[η]が1.0〜3.0デシリットル/gであるも
のが好ましい。なかでもより好ましくは1.0〜2.5デシ
リットル/g、特に好ましくは1.2〜2.2デシリットル
/gである。極限粘度〔η〕が1.0デシリットル/g未
満では、べたつきが発生することがある。また3.0デシ
リットル/gを超えると、流動性が低下するため成形性
が不良となることがある。さらに、前記(1)、(2)
及び(3)の要件の他に、 (4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶
出する成分量(W25)が20〜100質量%であるも
のが好ましく、30〜100質量%がさらに好ましく、
50〜100質量%が特に好ましく、60〜100質量
%が最も好ましい。W25とは、実施例において述べる
操作法、装置構成及び測定条件の昇温クロマトグラフィ
ーにより測定して求めた溶出曲線におけるTREFのカ
ラム温度25℃において充填剤に吸着されないで溶出す
る成分の量(質量%)である。W25は、プロピレン重
合体が軟質であるか否かを表す指標である。この値が大
きくなると弾性率の低い成分が多くなったり、及び/又
は立体規則性分布の不均一さが広がっていることを意味
する。本発明においては、W25が20%未満では、柔
軟性がなくなり好ましくないことがある。
【0008】プロピレン重合体[I]としては、さらに
下記の〜のいずれかの要件を満たすものが好まし
い。 ゲルパーミエイション(GPC)法により測定した分
子量分布(Mw/Mn)が4以下、さらに好ましくは3.
5以下、特に好ましくは3以下である。分子量分布(M
w/Mn)が4を超えるとべたつきが発生したりするこ
とがある。なお、上記Mw/Mnは、実施例において述
べるゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法
により求められる。 DSC測定による融解吸熱量ΔHが30J/g以下で
あると柔軟性が優れ好ましい。ΔHは、軟質であるかな
いかを表す指標でこの値が大きくなると弾性率が高く、
軟質性が低下していることを意味する。 融点(Tm)及び結晶化温度(Tc)があってもなく
てもよいが、軟質性の点からないこと、あるいは低い
値、特にTmについては100℃以下であることが好ま
しい。なお、ΔH、Tm及びTcは、実施例において述
べるDSC測定により求める。
下記の〜のいずれかの要件を満たすものが好まし
い。 ゲルパーミエイション(GPC)法により測定した分
子量分布(Mw/Mn)が4以下、さらに好ましくは3.
5以下、特に好ましくは3以下である。分子量分布(M
w/Mn)が4を超えるとべたつきが発生したりするこ
とがある。なお、上記Mw/Mnは、実施例において述
べるゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法
により求められる。 DSC測定による融解吸熱量ΔHが30J/g以下で
あると柔軟性が優れ好ましい。ΔHは、軟質であるかな
いかを表す指標でこの値が大きくなると弾性率が高く、
軟質性が低下していることを意味する。 融点(Tm)及び結晶化温度(Tc)があってもなく
てもよいが、軟質性の点からないこと、あるいは低い
値、特にTmについては100℃以下であることが好ま
しい。なお、ΔH、Tm及びTcは、実施例において述
べるDSC測定により求める。
【0009】プロピレン重合体[I]としては、前記
(1)及び(2)を満たすものであればよく、本発明の
目的を損なわない範囲で、プロピレン以外のコモノマー
を2質量%以下共重合させたものであっても構わない。
コモノマーとしては、エチレン,1−ブテン,1−ペン
テン,4−メチル−1−ペンテン,1−ヘキセン,1−
オクテン,1−デセン,1−ドデセン,1−テトラデセ
ン,1−ヘキサデセン,1−オクタデセン,1−エイコ
センなどが挙げられ、本発明においては、これらのうち
一種又は二種以上を用いることができる。本発明に用い
られるプロピレン重合体[I]の製造方法としては、
(A)2個の架橋基を介して架橋構造を形成している遷
移金属化合物と(B)助触媒を組み合わせて得られるメ
タロセン触媒を用いてプロピレンを重合または共重合す
る方法が好ましい。具体的に例示すれば、一般式(I)
(1)及び(2)を満たすものであればよく、本発明の
目的を損なわない範囲で、プロピレン以外のコモノマー
を2質量%以下共重合させたものであっても構わない。
コモノマーとしては、エチレン,1−ブテン,1−ペン
テン,4−メチル−1−ペンテン,1−ヘキセン,1−
オクテン,1−デセン,1−ドデセン,1−テトラデセ
ン,1−ヘキサデセン,1−オクタデセン,1−エイコ
センなどが挙げられ、本発明においては、これらのうち
一種又は二種以上を用いることができる。本発明に用い
られるプロピレン重合体[I]の製造方法としては、
(A)2個の架橋基を介して架橋構造を形成している遷
移金属化合物と(B)助触媒を組み合わせて得られるメ
タロセン触媒を用いてプロピレンを重合または共重合す
る方法が好ましい。具体的に例示すれば、一般式(I)
【0010】
【化1】
【0011】〔式中、Mは周期律表第3〜10族又はラ
ンタノイド系列の金属元素を示し、E 1 及びE2 はそれ
ぞれ置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換
インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘ
テロシクロペンタジエニル基,アミド基,ホスフィド
基,炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子
であって、A1 及びA2 を介して架橋構造を形成してお
り、またそれらはたがいに同一でも異なっていてもよ
く、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、
複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,
E1 ,E2 又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩
基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異な
っていてもよく、他のY,E1 ,E2 又はXと架橋して
いてもよく、A1 及びA2 は二つの配位子を結合する二
価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭
素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、
ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、
−S−、−SO2 −、−Se−、−NR1 −、−PR1
−、−P(O)R1 −、−BR1 −又は−AlR1 −を
示し、R1 は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水
素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていても
よい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示
し、rは0〜3の整数を示す。〕で表される遷移金属化
合物(A)、及び該(A)成分の遷移金属化合物又はそ
の派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物
(B−1)及びアルミノキサン(B−2)から選ばれる
助触媒成分(B)を含有する重合用触媒の存在下、プロ
ピレンを重合又は共重合させる方法が挙げられる。
ンタノイド系列の金属元素を示し、E 1 及びE2 はそれ
ぞれ置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換
インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘ
テロシクロペンタジエニル基,アミド基,ホスフィド
基,炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子
であって、A1 及びA2 を介して架橋構造を形成してお
り、またそれらはたがいに同一でも異なっていてもよ
く、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、
複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,
E1 ,E2 又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩
基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異な
っていてもよく、他のY,E1 ,E2 又はXと架橋して
いてもよく、A1 及びA2 は二つの配位子を結合する二
価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭
素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、
ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、
−S−、−SO2 −、−Se−、−NR1 −、−PR1
−、−P(O)R1 −、−BR1 −又は−AlR1 −を
示し、R1 は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水
素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていても
よい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示
し、rは0〜3の整数を示す。〕で表される遷移金属化
合物(A)、及び該(A)成分の遷移金属化合物又はそ
の派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物
(B−1)及びアルミノキサン(B−2)から選ばれる
助触媒成分(B)を含有する重合用触媒の存在下、プロ
ピレンを重合又は共重合させる方法が挙げられる。
【0012】一般式(I)で表される遷移金属化合物の
具体例としては、(1,2' −ジメチルシリレン)
(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(3−n−ブチル
インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジ
メチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス
(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(3−フェニルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(4,5
−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレ
ン)ビス(4−イソプロピルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(5,6−ジメチルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチ
ルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス
(4,7−ジ−i−プロピルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(4−フェニルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(3−メ
チル−4−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジク
ロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −
ジメチルシリレン)ビス(5,6−ベンゾインデニル)
ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレ
ン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(3−
メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −イソプロピリデ
ン)−ビス(3−i−プロピルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −イソプロピリデン)−ビス(3−n−ブチルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチ
ルシリレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス
(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,など及びこれらの化合物におけるジルコ
ニウムをチタン又はハフニウムに置換したものを挙げる
ことができる。
具体例としては、(1,2' −ジメチルシリレン)
(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(3−n−ブチル
インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジ
メチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス
(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(3−フェニルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(4,5
−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレ
ン)ビス(4−イソプロピルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(5,6−ジメチルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチ
ルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス
(4,7−ジ−i−プロピルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(4−フェニルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(3−メ
チル−4−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジク
ロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −
ジメチルシリレン)ビス(5,6−ベンゾインデニル)
ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレ
ン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(3−
メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −イソプロピリデ
ン)−ビス(3−i−プロピルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −イソプロピリデン)−ビス(3−n−ブチルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチ
ルシリレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス
(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,など及びこれらの化合物におけるジルコ
ニウムをチタン又はハフニウムに置換したものを挙げる
ことができる。
【0013】次に、(B)成分のうちの(B−1)成分
としては、テトラフェニル硼酸トリエチルアンモニウ
ム,テトラフェニル硼酸トリ−n−ブチルアンモニウ
ム,テトラフェニル硼酸トリメチルアンモニウム,テト
ラフェニル硼酸テトラエチルアンモニウム,テトラフェ
ニル硼酸メチル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テ
トラフェニル硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモ
ニウムなどを挙げることができる。(B−1)は一種用
いてもよく、また二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。一方、(B−2)成分のアルミノキサンとしては、
メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、イソブ
チルアルミノキサン等が挙げられる。これらのアルミノ
キサンは一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用
いてもよい。前記重合用触媒としては、上記(A)成分
及び(B)成分に加えて(C)成分として有機アルミニ
ウム化合物を用いることができる。
としては、テトラフェニル硼酸トリエチルアンモニウ
ム,テトラフェニル硼酸トリ−n−ブチルアンモニウ
ム,テトラフェニル硼酸トリメチルアンモニウム,テト
ラフェニル硼酸テトラエチルアンモニウム,テトラフェ
ニル硼酸メチル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テ
トラフェニル硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモ
ニウムなどを挙げることができる。(B−1)は一種用
いてもよく、また二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。一方、(B−2)成分のアルミノキサンとしては、
メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、イソブ
チルアルミノキサン等が挙げられる。これらのアルミノ
キサンは一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用
いてもよい。前記重合用触媒としては、上記(A)成分
及び(B)成分に加えて(C)成分として有機アルミニ
ウム化合物を用いることができる。
【0014】(C)成分の有機アルミニウム化合物とし
ては、トリメチルアルミニウム,トリエチルアルミニウ
ム,トリイソプロピルアルミニウム,トリイソブチルア
ルミニウム,ジメチルアルミニウムクロリド,ジエチル
アルミニウムクロリド,メチルアルミニウムジクロリ
ド,エチルアルミニウムジクロリド,ジメチルアルミニ
ウムフルオリド,ジイソブチルアルミニウムヒドリド,
ジエチルアルミニウムヒドリド,エチルアルミニウムセ
スキクロリド等が挙げられる。これらの有機アルミニウ
ム化合物は一種用いてもよく、二種以上を組合せて用い
てもよい。ここで、プロピレンの重合に際しては、触媒
成分の少なくとも一種を適当な担体に担持して用いるこ
とができる。
ては、トリメチルアルミニウム,トリエチルアルミニウ
ム,トリイソプロピルアルミニウム,トリイソブチルア
ルミニウム,ジメチルアルミニウムクロリド,ジエチル
アルミニウムクロリド,メチルアルミニウムジクロリ
ド,エチルアルミニウムジクロリド,ジメチルアルミニ
ウムフルオリド,ジイソブチルアルミニウムヒドリド,
ジエチルアルミニウムヒドリド,エチルアルミニウムセ
スキクロリド等が挙げられる。これらの有機アルミニウ
ム化合物は一種用いてもよく、二種以上を組合せて用い
てもよい。ここで、プロピレンの重合に際しては、触媒
成分の少なくとも一種を適当な担体に担持して用いるこ
とができる。
【0015】重合方法は特に制限されず、スラリー重合
法,気相重合法,塊状重合法,溶液重合法,懸濁重合法
などのいずれの方法を用いてもよいが、塊状重合法,溶
液重合法が特に好ましい。重合温度は通常−100〜2
50℃、反応原料に対する触媒の使用割合は、原料モノ
マー/上記(A)成分(モル比)が好ましくは1〜10
8 、特に100〜105 となることが好ましい。さら
に、重合時間は通常5分〜10時間、反応圧力は通常、
常圧〜20MPa(gauge)である。
法,気相重合法,塊状重合法,溶液重合法,懸濁重合法
などのいずれの方法を用いてもよいが、塊状重合法,溶
液重合法が特に好ましい。重合温度は通常−100〜2
50℃、反応原料に対する触媒の使用割合は、原料モノ
マー/上記(A)成分(モル比)が好ましくは1〜10
8 、特に100〜105 となることが好ましい。さら
に、重合時間は通常5分〜10時間、反応圧力は通常、
常圧〜20MPa(gauge)である。
【0016】本発明の繊維製品包装用フィルム、シート
及び製袋品(b)を形成する樹脂組成物に含まれるオレ
フィン系重合体[II]としては、プロピレン重合体
[I]以外のポリプロピレン、プロピレン−エチレン共
重合体、プロピレン−エチレン−ジエン共重合体、ポリ
エチレン、エチレン/α−オレフィン共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらは、一
種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用
いてもよい。この樹脂組成物は、プロピレン重合体
[I]1〜99質量%とオレフィン系重合体[II]99
〜1質量%からなる。好ましくは、プロピレン重合体
[I]10〜80質量%とオレフィン系重合体[II]9
0〜20質量%からなる。さらに好ましくは、プロピレ
ン重合体[I]25〜75質量%とオレフィン系重合体
[II]75〜25質量%からなる。特に好ましくは、プ
ロピレン重合体[I]40〜75質量%とオレフィン系
重合体[II]60〜25質量%からなる。
及び製袋品(b)を形成する樹脂組成物に含まれるオレ
フィン系重合体[II]としては、プロピレン重合体
[I]以外のポリプロピレン、プロピレン−エチレン共
重合体、プロピレン−エチレン−ジエン共重合体、ポリ
エチレン、エチレン/α−オレフィン共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらは、一
種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用
いてもよい。この樹脂組成物は、プロピレン重合体
[I]1〜99質量%とオレフィン系重合体[II]99
〜1質量%からなる。好ましくは、プロピレン重合体
[I]10〜80質量%とオレフィン系重合体[II]9
0〜20質量%からなる。さらに好ましくは、プロピレ
ン重合体[I]25〜75質量%とオレフィン系重合体
[II]75〜25質量%からなる。特に好ましくは、プ
ロピレン重合体[I]40〜75質量%とオレフィン系
重合体[II]60〜25質量%からなる。
【0017】本発明の繊維製品包装用フィルム、シート
及び製袋品(b)を形成する樹脂組成物は、プロピレン
重合体[I]1〜99質量%とオレフィン系重合体[I
I]99〜1質量%、及び所望に応じて用いられる各種
添加剤とをヘンシェルミキサー等を用いてドライブレン
ドし、単軸又は2軸押出機、バンバリーミキサー等によ
り、溶融混練したものである。所望に応じて用いられる
各種添加剤としては、紫外線吸収剤、HALS(ヒンダ
ードアミン系光安定剤)、滑剤、酸化防止剤、アンチブ
ロッキング剤、核剤、石油樹脂、抗菌剤、帯電防止剤、
着色剤、熱安定剤、離型材、防曇剤、タルクや炭酸カル
シウムなどの無機充填材、ガラス繊維やカーボン繊維な
どの強化材、難燃剤、シリコーン等が挙げられる。な
お、これらの添加剤は、プロピレン重合体[I]からな
る層を少なくとも一層有する繊維製品包装用フィルム、
シート及び製袋品(a)においても添加することができ
る。
及び製袋品(b)を形成する樹脂組成物は、プロピレン
重合体[I]1〜99質量%とオレフィン系重合体[I
I]99〜1質量%、及び所望に応じて用いられる各種
添加剤とをヘンシェルミキサー等を用いてドライブレン
ドし、単軸又は2軸押出機、バンバリーミキサー等によ
り、溶融混練したものである。所望に応じて用いられる
各種添加剤としては、紫外線吸収剤、HALS(ヒンダ
ードアミン系光安定剤)、滑剤、酸化防止剤、アンチブ
ロッキング剤、核剤、石油樹脂、抗菌剤、帯電防止剤、
着色剤、熱安定剤、離型材、防曇剤、タルクや炭酸カル
シウムなどの無機充填材、ガラス繊維やカーボン繊維な
どの強化材、難燃剤、シリコーン等が挙げられる。な
お、これらの添加剤は、プロピレン重合体[I]からな
る層を少なくとも一層有する繊維製品包装用フィルム、
シート及び製袋品(a)においても添加することができ
る。
【0018】本発明の繊維製品包装用フィルム、シート
及びこれらからなる製袋品は、プロピレン重合体[I]
からなる層のみ、あるいはプロピレン重合体[I]とオ
レフィン系重合体[II]を含む樹脂組成物からなる層を
一層のみを有する単層構造のものであってもよく、これ
らの層を少なくとも一層有する多層構造のものであって
もよい。多層構造の繊維製品包装用フィルム、シート及
び製袋品は、層数が2以上のものであるが、層数は3〜
10が好ましく、3〜5がより好ましい。本発明の繊維
製品包装用フィルム、シート及び製袋品を3層構造のも
のとする場合、中心層をプロピレン重合体[I]からな
る層、あるいはプロピレン重合体[I]とオレフィン系
重合体[II]を含む樹脂組成物からなる層とすることが
好ましく、この中心層の厚さは、他の層の厚さの0.5〜
20倍とすることが好ましい。
及びこれらからなる製袋品は、プロピレン重合体[I]
からなる層のみ、あるいはプロピレン重合体[I]とオ
レフィン系重合体[II]を含む樹脂組成物からなる層を
一層のみを有する単層構造のものであってもよく、これ
らの層を少なくとも一層有する多層構造のものであって
もよい。多層構造の繊維製品包装用フィルム、シート及
び製袋品は、層数が2以上のものであるが、層数は3〜
10が好ましく、3〜5がより好ましい。本発明の繊維
製品包装用フィルム、シート及び製袋品を3層構造のも
のとする場合、中心層をプロピレン重合体[I]からな
る層、あるいはプロピレン重合体[I]とオレフィン系
重合体[II]を含む樹脂組成物からなる層とすることが
好ましく、この中心層の厚さは、他の層の厚さの0.5〜
20倍とすることが好ましい。
【0019】プロピレン重合体[I]からなる層以外の
層、あるいはプロピレン重合体[I]とオレフィン系重
合体[II]を含む樹脂組成物からなる層以外の層は、こ
れらの層に、プロピレン重合体[I]以外のポリプロピ
レン系樹脂、ポリエチレン系樹脂又は熱可塑性エラスト
マーをブレンドするか、あるいはこれらのポリプロピレ
ン系樹脂やポリエチレン系樹脂で形成することができ
る。この場合も、上述した各種添加剤を添加することが
できる。プロピレン重合体[I]以外のポリプロピレン
系樹脂としては、例えばホモプロピレン,プロピレン−
エチレンランダム共重合体及びSPP(シンジオタクチ
ックポリプロピレン)などが挙げられる。ポリエチレン
系樹脂としては、LDPE(低密度ポリエチレン),炭
素数が4,6又は8のLLDPE(直鎖状低密度ポリエ
チレン),メタロセン系LLDPE,EVA(エチレン
−酢酸ビニル共重合体),EMMA(エチレン・メタク
リル酸メチル共重合体),EEA(エチレン−エチルア
クリレート共重合体),EMA(エチルメタクリレー
ト),EMAA(エチレン・アクリル酸メチル共重合
体)及びエチレンアイオノマーなどが挙げられる。熱可
塑性エラストマーとしては、EPR(エチレン/プロピ
レンゴムエラストマー),HSBR(水素添加−スチレ
ン/ブタジエンゴムエラストマー),SBS(スチレン
/ブタジエン/スチレンエラストマー),SEBS(ス
チレン/エチレン/ブチレン/スチレンエラストマ
ー),SEPS(スチレン/エチレン/プロピレン/ス
チレンエラストマー),SIS(スチレン/イソプレン
/スチレンエラストマー)などが挙げられる。
層、あるいはプロピレン重合体[I]とオレフィン系重
合体[II]を含む樹脂組成物からなる層以外の層は、こ
れらの層に、プロピレン重合体[I]以外のポリプロピ
レン系樹脂、ポリエチレン系樹脂又は熱可塑性エラスト
マーをブレンドするか、あるいはこれらのポリプロピレ
ン系樹脂やポリエチレン系樹脂で形成することができ
る。この場合も、上述した各種添加剤を添加することが
できる。プロピレン重合体[I]以外のポリプロピレン
系樹脂としては、例えばホモプロピレン,プロピレン−
エチレンランダム共重合体及びSPP(シンジオタクチ
ックポリプロピレン)などが挙げられる。ポリエチレン
系樹脂としては、LDPE(低密度ポリエチレン),炭
素数が4,6又は8のLLDPE(直鎖状低密度ポリエ
チレン),メタロセン系LLDPE,EVA(エチレン
−酢酸ビニル共重合体),EMMA(エチレン・メタク
リル酸メチル共重合体),EEA(エチレン−エチルア
クリレート共重合体),EMA(エチルメタクリレー
ト),EMAA(エチレン・アクリル酸メチル共重合
体)及びエチレンアイオノマーなどが挙げられる。熱可
塑性エラストマーとしては、EPR(エチレン/プロピ
レンゴムエラストマー),HSBR(水素添加−スチレ
ン/ブタジエンゴムエラストマー),SBS(スチレン
/ブタジエン/スチレンエラストマー),SEBS(ス
チレン/エチレン/ブチレン/スチレンエラストマ
ー),SEPS(スチレン/エチレン/プロピレン/ス
チレンエラストマー),SIS(スチレン/イソプレン
/スチレンエラストマー)などが挙げられる。
【0020】本発明の繊維製品包装用フィルム及びシー
トは、公知のシート成形法(カレンダー成形法,Tダイ
押出し成形法,インフレーション成形法)により作製す
ることができる。また、製袋品は、得られたフィルム又
はシートを用い、ヒートシール、高周波シール又は超音
波シールのいずれかの方法により作製することができ
る。本発明の繊維製品包装用フィルム、シート及びこれ
らからなる製袋品の厚さは、0.02〜0.1mmであるこ
とが好ましい。フィルムやシートの引張弾性率は、20
〜500MPaであることが好ましく、50〜300M
Paがより好ましく、50〜200MPaがより好まし
い。JIS K 7105−1981に準拠して測定し
た全ヘイズは3%以下であることが好ましい。また、J
IS K 7105−1981に準拠して測定した全光
線透過率は80%以上であることが好ましい。繊維製品
包装用フィルム、シート及び製袋品の光沢度(JIS
K 7105−1981に準拠して測定)は100%以
上であることが好ましく、より好ましくは110%以
上、特に好ましくは120%以上である。本発明の繊維
製品包装用フィルム、シート及び製袋品は、天然繊維,
合成繊維及び再生繊維から選ばれる一種又は二種以上の
繊維からなる、織物、不織物、編み物及び撚糸などの包
装において好適に使用することができる。繊維製品とし
て具体的には、ワイシャツ,ブラウス,セーター,肌
着,靴下,マフラー,スカーフ,ハンカチーフ,タオ
ル,帽子,毛糸などを挙げることができる。
トは、公知のシート成形法(カレンダー成形法,Tダイ
押出し成形法,インフレーション成形法)により作製す
ることができる。また、製袋品は、得られたフィルム又
はシートを用い、ヒートシール、高周波シール又は超音
波シールのいずれかの方法により作製することができ
る。本発明の繊維製品包装用フィルム、シート及びこれ
らからなる製袋品の厚さは、0.02〜0.1mmであるこ
とが好ましい。フィルムやシートの引張弾性率は、20
〜500MPaであることが好ましく、50〜300M
Paがより好ましく、50〜200MPaがより好まし
い。JIS K 7105−1981に準拠して測定し
た全ヘイズは3%以下であることが好ましい。また、J
IS K 7105−1981に準拠して測定した全光
線透過率は80%以上であることが好ましい。繊維製品
包装用フィルム、シート及び製袋品の光沢度(JIS
K 7105−1981に準拠して測定)は100%以
上であることが好ましく、より好ましくは110%以
上、特に好ましくは120%以上である。本発明の繊維
製品包装用フィルム、シート及び製袋品は、天然繊維,
合成繊維及び再生繊維から選ばれる一種又は二種以上の
繊維からなる、織物、不織物、編み物及び撚糸などの包
装において好適に使用することができる。繊維製品とし
て具体的には、ワイシャツ,ブラウス,セーター,肌
着,靴下,マフラー,スカーフ,ハンカチーフ,タオ
ル,帽子,毛糸などを挙げることができる。
【0021】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をさらに具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら
制限されるものではない。 製造例1〔プロピレン重合体(P1)の製造〕 (1)錯体の合成 (1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチル
シリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデ
ニル)ジルコニウムジクロライドの合成 シュレンク瓶に(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)−ビス(インデン)のリチウ
ム塩の3.0g(6.97mmol)をTHF50ミリリッ
トルに溶解し−78℃に冷却した。ヨードメチルトリメ
チルシラン2.1ミリリットル(14.2mmol)をゆっ
くりと滴下し室温で12時間攪拌する。溶媒を留去しエ
ーテル50ミリリットルを加えて飽和塩化アンモニウム
溶液で洗浄する。分液後、有機相を乾燥し溶媒を除去し
て(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチ
ルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイン
デン)を3.04g(5.88mmol)を得た。(収率8
4%) 次に、窒素気流下においてシュレンク瓶に前記で得られ
た(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチ
ルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイン
デン)を3.04g(5.88mmol)とエーテル50ミ
リリットルを入れる。−78℃に冷却しn−BuLi
(ヘキサン溶液1.54M)を7.6ミリリットル(11.7
mmol)加えた後、室温で12時間攪拌する。溶媒を
留去し、得られた固体をヘキサン40ミリリットルで洗
浄することによりリチウム塩をエーテル付加体として3.
06g(5.07mmol)を得た(収率73%)。1H
−NMR(90MHz,THF−d8 )による測定の結
果は、: δ 0.04(s,18H,トリメチルシリ
ル),0.48(s,12H,ジメチルシリレン),1.1
0(t,6H,メチル),2.59(s,4H,メチレ
ン),3.38(q,4H,メチレン),6.2−7.7
(m,8H,Ar−H)であった。窒素気流下で前記で
得られたリチウム塩をトルエン50ミリリットルに溶解
した。−78℃に冷却し、ここへ予め−78℃に冷却し
た四塩化ジルコニウム1.2g(5.1mmol)のトルエ
ン(20ミリリットル)懸濁液を滴下した。滴下後、室
温で6時間攪拌した。その反応溶液の溶媒を留去した。
得られた残渣をジクロロメタンより再結晶化することに
より(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメ
チルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイ
ンデニル)ジルコニウムジクロライドを0.9g(1.3
3mmol)を得た(収率26%)。1H−NMR(9
0MHz,CDCl3 )による測定の結果は、: δ
0.0(s,18H,トリメチルシリル),1.02,1.1
2(s,12H,ジメチルシリレン),2.51(dd,
4H,メチレン),7.1−7.6(m,8H,Ar−H)
であった。
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら
制限されるものではない。 製造例1〔プロピレン重合体(P1)の製造〕 (1)錯体の合成 (1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチル
シリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデ
ニル)ジルコニウムジクロライドの合成 シュレンク瓶に(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)−ビス(インデン)のリチウ
ム塩の3.0g(6.97mmol)をTHF50ミリリッ
トルに溶解し−78℃に冷却した。ヨードメチルトリメ
チルシラン2.1ミリリットル(14.2mmol)をゆっ
くりと滴下し室温で12時間攪拌する。溶媒を留去しエ
ーテル50ミリリットルを加えて飽和塩化アンモニウム
溶液で洗浄する。分液後、有機相を乾燥し溶媒を除去し
て(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチ
ルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイン
デン)を3.04g(5.88mmol)を得た。(収率8
4%) 次に、窒素気流下においてシュレンク瓶に前記で得られ
た(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチ
ルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイン
デン)を3.04g(5.88mmol)とエーテル50ミ
リリットルを入れる。−78℃に冷却しn−BuLi
(ヘキサン溶液1.54M)を7.6ミリリットル(11.7
mmol)加えた後、室温で12時間攪拌する。溶媒を
留去し、得られた固体をヘキサン40ミリリットルで洗
浄することによりリチウム塩をエーテル付加体として3.
06g(5.07mmol)を得た(収率73%)。1H
−NMR(90MHz,THF−d8 )による測定の結
果は、: δ 0.04(s,18H,トリメチルシリ
ル),0.48(s,12H,ジメチルシリレン),1.1
0(t,6H,メチル),2.59(s,4H,メチレ
ン),3.38(q,4H,メチレン),6.2−7.7
(m,8H,Ar−H)であった。窒素気流下で前記で
得られたリチウム塩をトルエン50ミリリットルに溶解
した。−78℃に冷却し、ここへ予め−78℃に冷却し
た四塩化ジルコニウム1.2g(5.1mmol)のトルエ
ン(20ミリリットル)懸濁液を滴下した。滴下後、室
温で6時間攪拌した。その反応溶液の溶媒を留去した。
得られた残渣をジクロロメタンより再結晶化することに
より(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメ
チルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイ
ンデニル)ジルコニウムジクロライドを0.9g(1.3
3mmol)を得た(収率26%)。1H−NMR(9
0MHz,CDCl3 )による測定の結果は、: δ
0.0(s,18H,トリメチルシリル),1.02,1.1
2(s,12H,ジメチルシリレン),2.51(dd,
4H,メチレン),7.1−7.6(m,8H,Ar−H)
であった。
【0022】(2)プロピレンの重合 攪拌機付き、内容積10リットルのステンレス製オート
クレーブにn−ヘプタン4リットル、トリイソブチルア
ルミニウム2ミリモル、さらに、メチルアルミノキサン
(アルベマール社製)2ミリモルと、前記で得た(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレ
ン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)
ジルコニウムジクロライド2マイクロモルを、順次投入
した。次いで、水素を0.06MPa(gauge)導入
した後、60℃まで温度を上昇させながら、全圧で0.8
MPa(gauge)までプロピレンガスを導入した。
重合中、全圧が0.8MPa(gauge)になるように
調圧器によりプロピレンを供給した。重合温度60℃
で、30分間重合を行なった後、内容物を取り出し、減
圧下、乾燥することにより、プロピレン重合体(P1)
を得た。以下に示す「プロピレン重合体の樹脂特性の評
価方法」により得られた結果を第1表に示す。
クレーブにn−ヘプタン4リットル、トリイソブチルア
ルミニウム2ミリモル、さらに、メチルアルミノキサン
(アルベマール社製)2ミリモルと、前記で得た(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレ
ン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)
ジルコニウムジクロライド2マイクロモルを、順次投入
した。次いで、水素を0.06MPa(gauge)導入
した後、60℃まで温度を上昇させながら、全圧で0.8
MPa(gauge)までプロピレンガスを導入した。
重合中、全圧が0.8MPa(gauge)になるように
調圧器によりプロピレンを供給した。重合温度60℃
で、30分間重合を行なった後、内容物を取り出し、減
圧下、乾燥することにより、プロピレン重合体(P1)
を得た。以下に示す「プロピレン重合体の樹脂特性の評
価方法」により得られた結果を第1表に示す。
【0023】<プロピレン重合体の樹脂特性の評価方法
> (1)[η] の測定 (株) 離合社のVMR−053型自動粘度計を用い、テ
トラリン溶媒中135℃において測定した。 (2)ペンタッド分率の測定 明細書本文中に記載した方法により測定した。 (3)メルトフローレート(MFR)の測定 JIS K 7210に準拠し、230℃、荷重21.1
8Nで測定した。 (4)分子量分布(Mw/Mn)の測定 Mw/Mnは、以下に述べる装置により測定した。
> (1)[η] の測定 (株) 離合社のVMR−053型自動粘度計を用い、テ
トラリン溶媒中135℃において測定した。 (2)ペンタッド分率の測定 明細書本文中に記載した方法により測定した。 (3)メルトフローレート(MFR)の測定 JIS K 7210に準拠し、230℃、荷重21.1
8Nで測定した。 (4)分子量分布(Mw/Mn)の測定 Mw/Mnは、以下に述べる装置により測定した。
【0024】 GPC測定装置 カラム :TOSO GMHHR−H(S)HT 検出器 :液体クロマトグラム用RI検出器 WATERS 150C 測定条件 溶媒 :1,2,4−トリクロロベンゼン 測定温度 :145℃ 流速 :1.0ミリリットル/分 試料濃度 :2.2mg/ミリリットル 注入量 :160マイクロリットル 検量線 :Universal Calibration 解析プログラム:HT−GPC(Ver.1.0)
【0025】(5)DSC測定 示差走査型熱量計(パーキン・エルマー社製, DSC−
7)を用い、試料10mgを窒素雰囲気下220℃で3
分間溶融した後、1℃/分で−40℃まで降温したとき
に得られる結晶化発熱カーブの最大ピークのピークトッ
プを結晶化温度:Tcとした。さらに、−40℃で3分
間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得ら
れる融解吸熱量をΔHとした。また、このときに得られ
る融解吸熱カーブの最大ピークのピークトップを融点:
Tmとした。 (6)昇温分別クロマトグラフ 以下のようにして、溶出曲線におけるTREFのカラム
温度25℃において充填剤に吸着されないで溶出する成
分の量W25(質量%)を求めた。 (a)操作法 試料溶液を温度135℃に調節したTREFカラムに導
入し、次いで降温速度5℃/時間にて徐々に0℃まで降
温し、30分間ホールドし、試料を充填剤に吸着させ
る。その後、昇温速度40℃/時間にてカラムを135
℃まで昇温し、溶出曲線を得た。 (b)装置構成 TREFカラム :GLサイエンス社製 シリカゲルカラム (4.6φ×150mm) フローセル :GLサイエンス社製 光路長1mm KBrセル 送液ポンプ :センシュウ科学社製 SSC−3100ポンプ バルブオーブン :GLサイエンス社製 MODEL554オーブン (高温型) TREFオーブン:GLサイエンス社製 二系列温調器 :理学工業社製 REX−C100温調器 検出器 :液体クロマトグラフィー用赤外検出器 FOXBORO社製 MIRAN 1A CVF 10方バルブ :バルコ社製 電動バルブ ループ :バルコ社製 500マイクロリットルループ (c)測定条件 溶媒 :o−ジクロロベンゼン 試料濃度 :7.5g/リットル 注入量 :500マイクロリットル ポンプ流量 :2.0ミリリットル/分 検出波数 :3.41μm カラム充填剤 :クロモソルブP(30〜60メッシュ) カラム温度分布 :±0.2℃以内
7)を用い、試料10mgを窒素雰囲気下220℃で3
分間溶融した後、1℃/分で−40℃まで降温したとき
に得られる結晶化発熱カーブの最大ピークのピークトッ
プを結晶化温度:Tcとした。さらに、−40℃で3分
間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得ら
れる融解吸熱量をΔHとした。また、このときに得られ
る融解吸熱カーブの最大ピークのピークトップを融点:
Tmとした。 (6)昇温分別クロマトグラフ 以下のようにして、溶出曲線におけるTREFのカラム
温度25℃において充填剤に吸着されないで溶出する成
分の量W25(質量%)を求めた。 (a)操作法 試料溶液を温度135℃に調節したTREFカラムに導
入し、次いで降温速度5℃/時間にて徐々に0℃まで降
温し、30分間ホールドし、試料を充填剤に吸着させ
る。その後、昇温速度40℃/時間にてカラムを135
℃まで昇温し、溶出曲線を得た。 (b)装置構成 TREFカラム :GLサイエンス社製 シリカゲルカラム (4.6φ×150mm) フローセル :GLサイエンス社製 光路長1mm KBrセル 送液ポンプ :センシュウ科学社製 SSC−3100ポンプ バルブオーブン :GLサイエンス社製 MODEL554オーブン (高温型) TREFオーブン:GLサイエンス社製 二系列温調器 :理学工業社製 REX−C100温調器 検出器 :液体クロマトグラフィー用赤外検出器 FOXBORO社製 MIRAN 1A CVF 10方バルブ :バルコ社製 電動バルブ ループ :バルコ社製 500マイクロリットルループ (c)測定条件 溶媒 :o−ジクロロベンゼン 試料濃度 :7.5g/リットル 注入量 :500マイクロリットル ポンプ流量 :2.0ミリリットル/分 検出波数 :3.41μm カラム充填剤 :クロモソルブP(30〜60メッシュ) カラム温度分布 :±0.2℃以内
【0026】製造例2〔プロピレン重合体(P2)の製
造〕 (1)マグネシウム化合物の調製 内容積約6リットルのかきまぜ機付きガラス反応器を窒
素ガスで十分に置換したのち、これにエタノール約24
30g、ヨウ素16g及び金属マグネシウム160gを
仕込み、かきまぜながら加熱して、還流条件下で系内か
らの水素ガスの発生がなくなるまで反応させ、固体状応
生成物を得た。この固体状生成物を含む反応液を減圧下
で乾燥させることにより、マグネシウム化合物を得た。 (2)固体触媒成分(A)の調製 窒素ガスで十分置換した内容積5リットルのガラス製反
応器に、上記(1)で得られたマグネシウム化合物(粉
砕していないもの)160g、精製ヘプタン80ミリリ
ットル、四塩化ケイ素24ミリリットル及びフタル酸ジ
エチル23ミリリットルを仕込み、系内を80℃に保
ち、かきまぜながら四塩化チタン770ミリリットルを
加えて110℃で2時間反応させたのち、固体成分を分
離して90℃の精製ヘプタンで洗浄した。さらに、四塩
化チタン1220ミリリットルを加え、110℃で2時
間反応させたのち、精製ヘプタンで十分に洗浄して固体
触媒成分(A)を得た。
造〕 (1)マグネシウム化合物の調製 内容積約6リットルのかきまぜ機付きガラス反応器を窒
素ガスで十分に置換したのち、これにエタノール約24
30g、ヨウ素16g及び金属マグネシウム160gを
仕込み、かきまぜながら加熱して、還流条件下で系内か
らの水素ガスの発生がなくなるまで反応させ、固体状応
生成物を得た。この固体状生成物を含む反応液を減圧下
で乾燥させることにより、マグネシウム化合物を得た。 (2)固体触媒成分(A)の調製 窒素ガスで十分置換した内容積5リットルのガラス製反
応器に、上記(1)で得られたマグネシウム化合物(粉
砕していないもの)160g、精製ヘプタン80ミリリ
ットル、四塩化ケイ素24ミリリットル及びフタル酸ジ
エチル23ミリリットルを仕込み、系内を80℃に保
ち、かきまぜながら四塩化チタン770ミリリットルを
加えて110℃で2時間反応させたのち、固体成分を分
離して90℃の精製ヘプタンで洗浄した。さらに、四塩
化チタン1220ミリリットルを加え、110℃で2時
間反応させたのち、精製ヘプタンで十分に洗浄して固体
触媒成分(A)を得た。
【0027】(3)プロピレンの気相重合 内容積200リットルの重合槽に、上記(2)で得られ
た固体触媒成分6.0g/時間、トリイソブチルアルミニ
ウム(TIBA)0.2モル/時間、1−アリル−3, 4
−ジメトキシベンゼン(ADMB)0.012モル/時
間、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CHMD
MS)0.012モル/時間、プロピレン37kg/時間
で供給し、70℃、2.8MPa(gauge)で重合を
行ない、プロピレン重合体を製造した。得られたプロピ
レンパウダーに、2, 5−ジメチル−2, 5−ジ−(t
−ブチルパーオキシ)−ヘキサンを混合し、さらに下記
の添加剤処方を行い、単軸押出機(塚田樹機製作所製:
TLC 35−20型)にて押し出し造粒し、ペレット
を製造した。得られたペレット(P2)について、前記
「プロピレン重合体の樹脂特性の評価方法」により得ら
れた結果を第1表に示す。
た固体触媒成分6.0g/時間、トリイソブチルアルミニ
ウム(TIBA)0.2モル/時間、1−アリル−3, 4
−ジメトキシベンゼン(ADMB)0.012モル/時
間、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CHMD
MS)0.012モル/時間、プロピレン37kg/時間
で供給し、70℃、2.8MPa(gauge)で重合を
行ない、プロピレン重合体を製造した。得られたプロピ
レンパウダーに、2, 5−ジメチル−2, 5−ジ−(t
−ブチルパーオキシ)−ヘキサンを混合し、さらに下記
の添加剤処方を行い、単軸押出機(塚田樹機製作所製:
TLC 35−20型)にて押し出し造粒し、ペレット
を製造した。得られたペレット(P2)について、前記
「プロピレン重合体の樹脂特性の評価方法」により得ら
れた結果を第1表に示す。
【0028】(添加剤処方) ・フェノール系酸化防止剤:チバ・スペシャルティ・ケ
ミカルズ社製,イルガノックス1010;1,000pp
m ・リン系酸化防止剤:クラリアント社製,P−EPQ;
500ppm ・中和剤:ステアリン酸カルシウム;500ppm ・中和剤:協和化学工業社製,DHT−4A;500p
pm
ミカルズ社製,イルガノックス1010;1,000pp
m ・リン系酸化防止剤:クラリアント社製,P−EPQ;
500ppm ・中和剤:ステアリン酸カルシウム;500ppm ・中和剤:協和化学工業社製,DHT−4A;500p
pm
【0029】製造例3〔プロピレン重合体(P3)の製
造〕 内容積1リットルのステンレス製オートクレーブにヘプ
タン400ミリリットル,トリイソブチルアルミニウム
0.5ミリモル、さらに、ジメチルアニリニウム(ペンタ
フルオロフェニル)ボレート2マイクロモルと、特開平
3−163088号公報の実施例1と同様にして製造し
た(第3級ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η
5 −シクロペンタジエニル)シランチタンジクロライド
1マイクロモルをトルエン中5分間予備接触させた触媒
成分を投入した。ここで、水素0.03MPa(gaug
e)を導入した後、全圧で0.8MPa(gauge)ま
でプロピレンガスを導入し重合中圧力が一定になるよう
に調圧器によりプロピレンを供給した。重合温度70℃
で、1時間重合を行なった後、内容物を取り出し、減圧
下、乾燥することにより、プロピレン重合体(P3)を
得た。「プロピレン重合体の樹脂特性の評価方法」を行
い、得られた結果を第1表に示す。
造〕 内容積1リットルのステンレス製オートクレーブにヘプ
タン400ミリリットル,トリイソブチルアルミニウム
0.5ミリモル、さらに、ジメチルアニリニウム(ペンタ
フルオロフェニル)ボレート2マイクロモルと、特開平
3−163088号公報の実施例1と同様にして製造し
た(第3級ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η
5 −シクロペンタジエニル)シランチタンジクロライド
1マイクロモルをトルエン中5分間予備接触させた触媒
成分を投入した。ここで、水素0.03MPa(gaug
e)を導入した後、全圧で0.8MPa(gauge)ま
でプロピレンガスを導入し重合中圧力が一定になるよう
に調圧器によりプロピレンを供給した。重合温度70℃
で、1時間重合を行なった後、内容物を取り出し、減圧
下、乾燥することにより、プロピレン重合体(P3)を
得た。「プロピレン重合体の樹脂特性の評価方法」を行
い、得られた結果を第1表に示す。
【0030】
【表1】
【0031】実施例1 上記で得たプロピレン重合体(P1)に以下の添加剤を
処方し、単軸押出機(塚田樹機製作所製,TLC 35
−20型)にて押し出し造粒し、P1のペレットを製造
した。 (添加剤処方) ・フェノール系酸化防止剤:チバ・スペシャルティ・ケ
ミカルズ社製,イルガノックス1010;500ppm ・リン系酸化防止剤:チバ・スペシャルティ・ケミカル
ズ社製,イルガフォス168;1,000ppm
処方し、単軸押出機(塚田樹機製作所製,TLC 35
−20型)にて押し出し造粒し、P1のペレットを製造
した。 (添加剤処方) ・フェノール系酸化防止剤:チバ・スペシャルティ・ケ
ミカルズ社製,イルガノックス1010;500ppm ・リン系酸化防止剤:チバ・スペシャルティ・ケミカル
ズ社製,イルガフォス168;1,000ppm
【0032】得られたP1のペレットを、押出機(プラ
コー社製,PO−65)のTダイから押出し、成形温度
230℃、引き速度5m/分の条件で成形して原反シー
トを作製した。以下に示す「繊維製品包装用フィルム及
びシートの特性の評価方法」による評価結果を第2表に
示す。
コー社製,PO−65)のTダイから押出し、成形温度
230℃、引き速度5m/分の条件で成形して原反シー
トを作製した。以下に示す「繊維製品包装用フィルム及
びシートの特性の評価方法」による評価結果を第2表に
示す。
【0033】<繊維製品包装用フィルム及びシートの特
性の評価方法> (1)引張弾性率 JIS K 7113に準拠した引張試験により測定し
た。 クロスヘッド速度:50mm/min ロードセル:100kg 測定方向:マシン方向(MD方向) (2)柔軟性 シートを手で触り、その感触で評価した。 ○:柔らかく、触感が良好である、×:やや硬く、しゃ
りしゃり感がある。 (3)全ヘイズ 測定装置として、日本電色工業社製のNDH−300A
を使用し、JIS K7105−1981に準拠して測
定した。 (4)全光線透過率 測定装置として、日本電色工業社製のNDH−300A
を使用し、JIS K7105−1981に準拠して測
定した。 (5)光沢度 測定装置として、日本電色工業社製のNDH−300A
を使用し、JIS K7105−1981に準拠して測
定した。 (6)きらめき感 シートの表面を目視で観察した。 ○:光沢感がある、×:汚れがあり、透明性不足のため
光沢感がない。 (7)べたつき感 シートを手で触り、その感触で評価した。 ○:べたつきなし、×:粘着感がある。
性の評価方法> (1)引張弾性率 JIS K 7113に準拠した引張試験により測定し
た。 クロスヘッド速度:50mm/min ロードセル:100kg 測定方向:マシン方向(MD方向) (2)柔軟性 シートを手で触り、その感触で評価した。 ○:柔らかく、触感が良好である、×:やや硬く、しゃ
りしゃり感がある。 (3)全ヘイズ 測定装置として、日本電色工業社製のNDH−300A
を使用し、JIS K7105−1981に準拠して測
定した。 (4)全光線透過率 測定装置として、日本電色工業社製のNDH−300A
を使用し、JIS K7105−1981に準拠して測
定した。 (5)光沢度 測定装置として、日本電色工業社製のNDH−300A
を使用し、JIS K7105−1981に準拠して測
定した。 (6)きらめき感 シートの表面を目視で観察した。 ○:光沢感がある、×:汚れがあり、透明性不足のため
光沢感がない。 (7)べたつき感 シートを手で触り、その感触で評価した。 ○:べたつきなし、×:粘着感がある。
【0034】実施例2 前記で得たP1のペレットを70質量%、出光石油化学
社製のポリプロピレンE−304GP(プロピレンホモ
ポリマー,メルトインデックス=3)(第2表において
は304と記す)を30質量%の割合で配合し、単軸押
出機(TLC35−20型,塚田樹機製作所製)にて押
出造粒し、押出成形用樹脂組成物としてのペレットを製
造した。このペレットを用いて、実施例1と同様にして
原反シートを作製し、同様の評価を行った。評価結果を
第2表に示す。 実施例3 実施例1で用いたものと同様の押出機を3台使用し、そ
れぞれの押出機のTダイから、出光石油化学社製のポリ
プロピレンF−744NP(プロピレンランダムコポリ
マー,メルトインデックス=7)(第2表においては7
44と記す)からなる層、前記で得たP1のペレットか
らなる層及びポリプロピレンF−744NPからなる層
を押出し、これらの層が厚さの比1/6/1で順次積層
された3層構造を有する原反シートを作製した。このシ
ートの評価結果を第2表に示す。
社製のポリプロピレンE−304GP(プロピレンホモ
ポリマー,メルトインデックス=3)(第2表において
は304と記す)を30質量%の割合で配合し、単軸押
出機(TLC35−20型,塚田樹機製作所製)にて押
出造粒し、押出成形用樹脂組成物としてのペレットを製
造した。このペレットを用いて、実施例1と同様にして
原反シートを作製し、同様の評価を行った。評価結果を
第2表に示す。 実施例3 実施例1で用いたものと同様の押出機を3台使用し、そ
れぞれの押出機のTダイから、出光石油化学社製のポリ
プロピレンF−744NP(プロピレンランダムコポリ
マー,メルトインデックス=7)(第2表においては7
44と記す)からなる層、前記で得たP1のペレットか
らなる層及びポリプロピレンF−744NPからなる層
を押出し、これらの層が厚さの比1/6/1で順次積層
された3層構造を有する原反シートを作製した。このシ
ートの評価結果を第2表に示す。
【0035】実施例4 実施例3において、P1のペレットからなる層を、P1
のペレットを70質量%、出光石油化学社製のポリプロ
ピレンE−304GPを30質量%の割合で配合してな
るペレット(実施例2と同様のペレット)からなる層に
変えた以外は実施例3と同様にして原反シートを作製し
た。このシートの評価結果を第2表に示す。 実施例5 実施例3において、ポリプロピレンF−744NPから
なる層のうち1層を、出光石油化学社製のポリプロピレ
ンF−704NP(プロピレンホモポリマー,メルトイ
ンデックス=7)(第2表においては704と記す)に
エチレン/プロピレンゴムエラストマー(EPR)(ジ
ェイエスアール社製,EP−01P)を5質量%配合し
た組成物で形成した層に変えた以外は、実施例3と同様
にして原反シートを作製した。このシートの評価結果を
第2表に示す。なお、このシート又はこのシートで形成
された製袋品で繊維製品を包装する場合、F−744N
P側の層を、繊維製品と接触する側とすることが好まし
い。 実施例6 実施例3において、ポリプロピレンF−744NPから
なる層のうち1層を、ポリプロピレンF−704NPに
水素添加−スチレン/ブタジエンゴムエラストマー(H
SBR)(ジェイエスアール社製,ダイナロン1320
P)を5質量%配合した組成物で形成した層に変え、ポ
リプロピレンF−744NPからなる層、P1のペレッ
トからなる層及びポリプロピレンF−744NPにHS
BRを配合した組成物からなる層の厚さの比を1/4/
1とした以外は、実施例3と同様にして原反シートを作
製した。このシートの評価結果を第2表に示す。なお、
このシート又はこのシートで形成された製袋品で繊維製
品を包装する場合、F−744NP側の層を、繊維製品
と接触する側とすることが好ましい。
のペレットを70質量%、出光石油化学社製のポリプロ
ピレンE−304GPを30質量%の割合で配合してな
るペレット(実施例2と同様のペレット)からなる層に
変えた以外は実施例3と同様にして原反シートを作製し
た。このシートの評価結果を第2表に示す。 実施例5 実施例3において、ポリプロピレンF−744NPから
なる層のうち1層を、出光石油化学社製のポリプロピレ
ンF−704NP(プロピレンホモポリマー,メルトイ
ンデックス=7)(第2表においては704と記す)に
エチレン/プロピレンゴムエラストマー(EPR)(ジ
ェイエスアール社製,EP−01P)を5質量%配合し
た組成物で形成した層に変えた以外は、実施例3と同様
にして原反シートを作製した。このシートの評価結果を
第2表に示す。なお、このシート又はこのシートで形成
された製袋品で繊維製品を包装する場合、F−744N
P側の層を、繊維製品と接触する側とすることが好まし
い。 実施例6 実施例3において、ポリプロピレンF−744NPから
なる層のうち1層を、ポリプロピレンF−704NPに
水素添加−スチレン/ブタジエンゴムエラストマー(H
SBR)(ジェイエスアール社製,ダイナロン1320
P)を5質量%配合した組成物で形成した層に変え、ポ
リプロピレンF−744NPからなる層、P1のペレッ
トからなる層及びポリプロピレンF−744NPにHS
BRを配合した組成物からなる層の厚さの比を1/4/
1とした以外は、実施例3と同様にして原反シートを作
製した。このシートの評価結果を第2表に示す。なお、
このシート又はこのシートで形成された製袋品で繊維製
品を包装する場合、F−744NP側の層を、繊維製品
と接触する側とすることが好ましい。
【0036】実施例7 実施例3において、ポリプロピレンF−744NPから
なる層のうち1層を、ポリプロピレンF−704NPに
スチレン/水添イソプレン/スチレンエラストマー(S
HIS)(クラレ社製,セプトン2007)を5質量%
配合した組成物で形成した層に変えた以外は、実施例3
と同様にして原反シートを作製した。このシートの評価
結果を第2表に示す。なお、このシート又はこのシート
で形成された製袋品で繊維製品を包装する場合、F−7
44NP側の層を、繊維製品と接触する側とすることが
好ましい。 実施例8 実施例3において、ポリプロピレンF−744NPから
なる層のうち1層を、ポリプロピレンF−704NPに
スチレン/イソプレン/スチレンエラストマー(SI
S)(クラレ社製,ハイブラーHVS−3)を5質量%
配合した組成物で形成した層に変えた以外は、実施例3
と同様にして原反シートを作製した。このシートの評価
結果を第2表に示す。なお、このシート又はこのシート
で形成された製袋品で繊維製品を包装する場合、F−7
44NP側の層を、繊維製品と接触する側とすることが
好ましい。 比較例1 実施例1において、P1のペレットの代わりに前記で得
たP2のペレットを用いた以外は実施例1と同様にして
原反シートを作製した。このシート評価結果を第2表に
示す。 比較例2 実施例1において、P1のペレットの代わりに前記で得
たP3のペレットを用いた以外は実施例1と同様にして
原反シートを作製した。このシート評価結果を第2表に
示す。
なる層のうち1層を、ポリプロピレンF−704NPに
スチレン/水添イソプレン/スチレンエラストマー(S
HIS)(クラレ社製,セプトン2007)を5質量%
配合した組成物で形成した層に変えた以外は、実施例3
と同様にして原反シートを作製した。このシートの評価
結果を第2表に示す。なお、このシート又はこのシート
で形成された製袋品で繊維製品を包装する場合、F−7
44NP側の層を、繊維製品と接触する側とすることが
好ましい。 実施例8 実施例3において、ポリプロピレンF−744NPから
なる層のうち1層を、ポリプロピレンF−704NPに
スチレン/イソプレン/スチレンエラストマー(SI
S)(クラレ社製,ハイブラーHVS−3)を5質量%
配合した組成物で形成した層に変えた以外は、実施例3
と同様にして原反シートを作製した。このシートの評価
結果を第2表に示す。なお、このシート又はこのシート
で形成された製袋品で繊維製品を包装する場合、F−7
44NP側の層を、繊維製品と接触する側とすることが
好ましい。 比較例1 実施例1において、P1のペレットの代わりに前記で得
たP2のペレットを用いた以外は実施例1と同様にして
原反シートを作製した。このシート評価結果を第2表に
示す。 比較例2 実施例1において、P1のペレットの代わりに前記で得
たP3のペレットを用いた以外は実施例1と同様にして
原反シートを作製した。このシート評価結果を第2表に
示す。
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、リサイクルが容易であ
り、廃棄時や焼却時に有毒ガス等の発生する恐れが少な
く地球環境に優しく、べたつきが少なく、柔軟性及び透
明性にも優れる繊維製品包装用フィルム、シート及び製
袋品を得ることができる。
り、廃棄時や焼却時に有毒ガス等の発生する恐れが少な
く地球環境に優しく、べたつきが少なく、柔軟性及び透
明性にも優れる繊維製品包装用フィルム、シート及び製
袋品を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 30/02 B65D 30/02 4J028 85/18 85/18 Z C08F 4/605 C08F 4/605 C08J 5/18 CES C08J 5/18 CES // C08F 10/06 C08F 10/06 C08L 23:10 C08L 23:10 Fターム(参考) 3E064 BA30 BB03 BC13 BC20 FA01 3E068 AA13 AB03 CC21 CD01 CE05 CE06 EE25 EE26 EE40 3E086 AB01 AD01 BA04 BA15 BB85 BB90 CA40 4F071 AA20 AA88 AF06 AH04 BB06 BC01 4F100 AK03B AK07A AK07B AK07C AL03A AL03C AL05B BA03 BA06 BA10A BA10C GB16 JA06A JA06B JA06C JL00 JL08B JL16 JN01 YY00B 4J028 AA01A AB00A AB01A AC01A AC10A AC28A AC31A AC41A AC45A AC49A BA00A BA01B BA02B BB00A BB01B BB02B BC12B BC14B BC15B BC16B BC17B BC19B BC25B EA01 EB04 EC01 EC02 FA01 FA02 FA03 FA04 FA07 GA04 GA12 GA26
Claims (9)
- 【請求項1】 下記の(1)及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
るを満たすプロピレン重合体[I]からなる層を少なく
とも一層有することを特徴とする繊維製品包装用フィル
ム及びシート。 - 【請求項2】 プロピレン重合体[I]が、さらに下記
の(3) (3)テトラリン中135℃にて測定した極限粘度
[η]が1.0〜3.0デシリットル/gであるを満たすプ
ロピレン重合体である請求項1に記載の繊維製品包装用
フィルム及びシート。 - 【請求項3】 プロピレン重合体[I]が、さらに下記
の(4) (4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶
出する成分量(W25)が20〜100質量%であるを
満たすプロピレン重合体である請求項1又は2に記載の
繊維製品包装用フィルム及びシート。 - 【請求項4】 プロピレン重合体[I]が2個の架橋基
を介して架橋構造を形成してなる遷移金属化合物と助触
媒からなるメタロセン触媒を用いて重合されたものであ
る請求項1〜3のいずれかに記載の繊維製品包装用フィ
ルム及びシート。 - 【請求項5】 下記の(1)及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
るを満たすプロピレン重合体[I]1〜99質量%及び
オレフィン系重合体[II]99〜1質量%を含む樹脂組
成物からなる層を少なくとも一層有することを特徴とす
る繊維製品包装用フィルム及びシート。 - 【請求項6】 プロピレン重合体[I]が、さらに下記
の(3) (3)テトラリン中135℃にて測定した極限粘度
[η]が1.0〜3.0デシリットル/gであるを満たすプ
ロピレン重合体である請求項5に記載の繊維製品包装用
フィルム及びシート。 - 【請求項7】 プロピレン重合体[I]が、さらに下記
の(4) (4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶
出する成分量(W25)が20〜100質量%であるを
満たすプロピレン重合体である請求項5又は6に記載の
繊維製品包装用フィルム及びシート。 - 【請求項8】 プロピレン重合体[I]が2個の架橋基
を介して架橋構造を形成してなる遷移金属化合物と助触
媒からなるメタロセン触媒を用いて重合されたものであ
る請求項5〜7のいずれかに記載の繊維製品包装用フィ
ルム及びシート。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載のフィル
ム又はシートからなる繊維製品包装用製袋品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001234631A JP2002145314A (ja) | 2000-08-23 | 2001-08-02 | 繊維製品包装用フィルム、シート及び製袋品 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000252460 | 2000-08-23 | ||
JP2000-252460 | 2000-08-23 | ||
JP2001234631A JP2002145314A (ja) | 2000-08-23 | 2001-08-02 | 繊維製品包装用フィルム、シート及び製袋品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002145314A true JP2002145314A (ja) | 2002-05-22 |
Family
ID=26598307
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001234631A Pending JP2002145314A (ja) | 2000-08-23 | 2001-08-02 | 繊維製品包装用フィルム、シート及び製袋品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002145314A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012165438A1 (ja) * | 2011-06-02 | 2012-12-06 | 出光興産株式会社 | 多層弾性フィルム |
-
2001
- 2001-08-02 JP JP2001234631A patent/JP2002145314A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012165438A1 (ja) * | 2011-06-02 | 2012-12-06 | 出光興産株式会社 | 多層弾性フィルム |
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---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20041125 |