JP2002145072A - 踏切障害物検知装置 - Google Patents
踏切障害物検知装置Info
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Abstract
の検知ができる踏切障害物検知装置を提供すること。 【解決手段】踏切内の監視領域に向けて少なくとも左右
一対のカメラ11a,11bを配置し、これらのカメラ
にて得た前記監視領域の左右画像を取得すると共に、第
1段階の処理として左右画像のうちの片画像を用いて非
定常領域判別法(単眼での映像変化検出)により画像中
の変化部分を抽出し、変化部分が抽出されたときは、第
2段階の処理として左右画像を用いた平面投影ステレオ
法による変化部分の画像を検証して監視領域内の障害物
検知を行う踏切障害物検知装置において、前記カメラの
画像は左右画像が同一タイミングの撮影画像となるよ
う、同期をとる同期手段20を設けると共に、この同期手
段は、同期信号を発生する同期信号発生手段22と遅延調
整手段21a,21bにより構成し、前記左右一対のカメラ
は、この遅延調整手段にて調整して用いることを特徴と
する。
Description
て踏切内の障害物検知を行う踏切障害物検知装置に関す
るものである。
行車両が立ち往生したような場合に、これを検知して通
過列車の運転士に知らせるようにしたシステムが設置さ
れている。例えば、光源と受光器とを踏切の車両通行路
を横断して対向配置し、踏切遮断機が降りて、一般車両
が踏切内を通行できなくなった状態になると動作させ
て、踏切内の障害物が前記光源‐受光器間の光路(検出
光路)を遮断すれば光電検出により障害物が踏切内にあ
ることを検知するというシステムである。
検知すると進行してくる列車の運転士に危険を知らせる
べく、踏切手前の線路際に設けた障害物警報灯を点灯さ
せる。
衝突を未然に防ぐようにするが、踏切内に検出光路を多
数、張り巡らさないと万全ではなく、また、踏切内を通
過した車両が積載していた荷物などの落下物が踏切の線
路内に残されてしまったような場合や、通行人、動物、
自転車等は検知できないことが多い。
電式の障害物検知システムは、踏切内に張り巡らせた検
出光路を障害物が遮断することにより、検知する仕組み
であり、検出光路は踏切内に密に張り巡らせないと、検
出能力は万全ではない。しかし、軌道内には設置でない
ことから、検出可能なエリアは踏切内のごく一部領域に
とどまることになり、能力的に不完全である。しかも、
踏切を通過した車両に積載されていた荷物が線路上に落
下して障害物となっている場合や、人、自転車などは検
知できないことが多い。
精度に障害物の検知ができる踏切障害物検知装置の開発
が嘱望されている。
像による踏切障害物検知を行う方式を採用することによ
り、踏切内を広くカバーして高精度に障害物の検知がで
きるようにした踏切障害物検知装置を提供することにあ
る。
めに、本発明は次のように構成する。すなわち、本発明
は、踏切内の監視領域に向けて少なくとも左右一対のカ
メラを配置し、これらのカメラにて得た前記監視領域の
左右画像を取得すると共に、第1段階の処理として左右
画像のうちの片画像を用いて非定常領域判別法(単眼で
の映像変化検出)により画像中の変化部分を抽出し、変
化部分が抽出されたときは、第2段階の処理として左右
画像を用いた平面投影ステレオ法による変化部分の画像
を検証して監視領域内の障害物検知を行う踏切障害物検
知装置において、前記カメラの画像は左右画像が同一タ
イミングの撮影画像となるよう、同期をとる同期手段を
設けたことを特徴とするものであり、前記同期手段は、
同期信号を発生する同期信号発生手段とこの同期信号に
てフレーム読み出しの制御がなされる左像用および右像
用の画像メモリとから構成され、前記左右一対のカメラ
は、撮像して得られる画像をフレーム単位でそれぞれ対
応する画像メモリに記憶させ、この画像メモリから読み
出される画像を用いて前記障害物検知を実施させるよう
にしたことを特徴とするものである。
る同期信号発生手段とこの同期信号にてフレーム読み出
しの制御がなされる左像用および右像用のタイムベース
コレクタ装置とから構成され、前記左右一対のカメラ
は、撮像して得られる画像をフレーム単位で同期させて
得た画像を用いて前記障害物検知を実施させるようにし
たことを特徴とするものである。
くとも左右一対のカメラを配置し、これらのカメラにて
得た前記監視領域の左右画像を取得すると共に、第1段
階の処理として左右画像のうちの片画像を用いて非定常
領域判別法(単眼での映像変化検出)により画像中の変
化部分を抽出し、変化部分が抽出されたときは、第2段
階の処理として左右画像を用いた平面投影ステレオ法に
よる変化部分の画像を検証して監視領域内の障害物検知
を行うが、これに用いる前記カメラの画像は左右画像が
上記構成によって同一タイミングの撮影画像となるよう
調整可能になるものである。
視野とするカメラの画像は左右画像が同一タイミングの
撮影画像となるようにして、障害物検知に利用すること
ができるから精度良くまた、信頼性を以て監視領域内の
障害物を検知することができるようになり、また、踏切
内の監視対象領域内を撮像視野とするカメラの画像で障
害物検知をすることから、踏切内の広い領域を監視対象
としてしかも、高信頼性を以て障害物検知ができるよう
になる。
断時に前記障害物検知による障害物が検知されたとき、
警報を発生する警報手段を更に備えた。
列車にしらせることができるようになり、踏切内の広い
領域を監視対象としてしかも、高信頼性を以て障害物検
知できて、危険をいち早く列車に通報できる踏切障害物
検知装置が提供できる。
をもとに、踏切遮断時の踏切内の障害物の有無を高精度
に検知できて信頼性の高い踏切障害物検知装置を提供す
るものであり、以下、図面を参照して本発明の一実施形
態を詳細に説明する。
踏切内の監視対象領域に向けて左右一対の撮像装置(テ
レビカメラ等)を配置し、第1段階の処理として左右画
像のうちの片画像を用いて、非定常領域判別法(単目で
の映像変化検出)により画像中の変化領域が検出された
ときにステレオ法による判別を実施し、障害物の有無を
検知することにより、精度良く、しかも、広い領域をカ
バーして踏切内の障害物を検知できるようにしたもので
ある。
る路面上の平面的な変化(影等)を除去し、高さのある
物体を見つけるためである。監視対象領域を2台のカメ
ラで左右から撮影し、平面投影ステレオ法により、当該
監視対象領域について画像変換及び比較を行うことで障
害物(高さのある物体)を検知する。カメラの撮影視野
は監視対象領域の外側をも含むので、画像内から監視対
象領域だけ、注目するかたちで、切り出す。切り出した
画像は左画像と右画像で見る方向が違うのでかたちが両
者で異なってしまう。従って、切り出した画像のうち、
一方の画像は他方の画像と合わせ込むことができるよ
う、座標変換処理する。そして、左画像および右画像そ
れぞれから背景画像を除去し、更に正規化する。そし
て、左右画像の異なる部分を抽出する。この抽出した画
像が、踏切内の障害物画像である。
なかたちで障害物を検知するが、実際に障害物検知する
タイミングは、踏切遮断機が降りて、踏切の通行が遮断
された段階である。
めて図1のように構成する。図1において、Aは鉄道軌
道(線路)、Bは踏切、Cは踏切Bに接続される道路、
Dは遮断機遮断位置、Eは自動車(通行車両)、Fは鉄
道軌道A上を通過する列車、Gは踏切内を照明する照明
灯である。
あり、第1カメラ11aは左画像用、そして第2カメラ
11bは右画像用である。これら第1及び第2カメラ1
1a,11bは、線路脇の支柱にあるいは、スパン線柱
等を利用して高い位置に取り付けられ、踏切内を撮像視
野に収めるべく、設置される。左右一対のカメラ11
a,11bは、踏切Bの片側から対岸方向を見るかたち
で踏切内を監視する。ここで、上述のスパン線柱とは、
高さ制限を越えた車両踏切内に進入し、架線に引っかか
る前に進入車両の運転手に知らせる目的で、踏切遮断機
より外側に踏切道を幅方向に横断して設置されるスパン
線(ゴム製の架空線)を張り渡すための一対の柱のこと
である。
ラ11a,11bから得た踏切の左右画像を元に、画像
処理して監視領域内の障害物の有無を検出する。
道検知領域内の障害物有無を判定する画像処理アルゴリ
ズムを説明する。
は、スパン線柱や支柱等を利用して、監視対象の踏切内
を撮影野とするカメラを2台設置する。
像は踏切障害物検知装置100内の画像処理装置PCに
逐次送られ、以下に述べる画像処理手法により障害物領
域検出ならびに障害物有無の判定が行われる。処理は大
きく分けて次の2つの段階から構成される。
映像変化検出;図2参照) [段階2] ステレオ法(平面投影ステレオ法による検
証;図1参照) すなわち、まずはじめに、踏切道に進入する車両等の障
害物により生じる映像変化を、カメラ1台の映像から検
知する([段階1])。そして、障害物が検知されたな
らば、次に、障害物以外の天候変化等による誤検出を除
去するため、2台のカメラを用いたステレオ法により、
変化検出の検証を行う([段階2])という処理構成と
なっている。処理の流れを図3に示す。
画像入力(ステップ301)があった後、 [a]マスク処理(ステップ302) [b]輝度補正(ステップ303) [c]背景画像修正更新(ステップ304) [d]変化量算出(ステップ305) [e]変化領域選択(ステップ306) の各ステップから成っており、背景画像作成は変化量算
出ならびに変化領域選択と並列実行されるようになって
いる。
に画像処理が進むかを模擬的に表したものを図4に示
し、以降で順に説明する。
別法(単眼での映像変化検出)を行い、映像の変化部分
が見つかったならば、次にステレオ法(平面投影ステレ
オ法による検証)を行って誤検知を防止できるように
し、検知精度と信頼性を確保できるようにしている。こ
こで、非定常領域判別法とは、次のような判別法であ
る。
は、映像の変化検出に用いられる方法であって、1台の
カメラで捉えた映像のみで変化検出することにより、得
られた変化分の画像から障害物の有無を検出するもので
ある。この非定常領域判別法の基本原理は、背景画像と
今撮影した画像との間での差異を検出するというもので
あるが、画像間の差分を用いることから、天候の変化
や、太陽の位置変化などにより、画像の状態や影の変化
などの影響を受ける。
式を採用する以上、変化検出において誤検出をできる限
り減らすことが、後段のステレオ法処理の性能向上に貢
献するので、本発明においては、変化検出段階で天候変
化等の環境条件変動に起因する映像変化を補正し、どの
ような環境条件のもとでも正しく背景画像を作成できる
ようにすることが重要である。
においては、画像の変化検出には、設置された2台のカ
メラ11a,11bのうち、一方のみを用いる。我が国
では自動車は道路を左側通行する決まりとなっているた
め、カメラに対面して通行する車両を確実に検出できる
よう、踏切内の監視領域に対向して右側に設置したカメ
ラ(図2のカメラ11b)の映像を用いる。
量とコンピュータの処理性能の都合上、5[フレーム/
秒]程度の速度でコンピュータ(画像処理装置)PCに
取り込まれる。ここで云うコンピュータPCは踏切障害
物検知装置100を構成する処理中枢要素としてのコン
ピュータである。踏切障害物検知装置100ではこの右
側カメラ11bの映像を用いて、非定常領域判別法によ
る障害物の有無を検知するわけである。
れる。
の状態(401))は、まず最初にマスクを用いてマス
ク処理が施され、マスク内の画像(必要な領域のみの画
像)を抽出する(図4の状態(402))。マスク処理
により、検知領域外の映像変化、すなわち、監視対象領
域外の不要な像を容易に除去でき、かつ、不必要な画像
処理を削減して計算量を減少できる。マスクとしては、
踏切道領域のみが含まれるよう、収録映像を確認しなが
ら予め手作業にて作成したものを用いる。
が抽出されたかたちの画像に対して輝度補正を施す。
理である。
カメラのAGC(自動利得制御)補正およびレンズの自
動絞り調整機能による絞り調整動作に伴って、映像の全
画面的な輝度変動が発生する。そして、この全画面輝度
変動が発生した場合に補正を施さないと、天候変化等を
誤って検出したり、後述の背景画像作成が適正に行われ
ないといった問題が発生ずる。
定し、その個所での輝度変化から補正を行う方法がある
が、[i] 車両等が参照点を通過すれば容易に補正を
誤る、[ii] 参照点が適正に設定されているかどうか
は長期間にわたる映像確認が必要となる等、実用には多
くの問題がある。
消する仕組みを持っている。これは背景画像との差画像
のヒストグラムから変動レベルを推定するというもので
あり、参照点の設定を必要とせず、どの領域を物体が通
過しても支障がないといった特徴がある。
画像が作成されているとする(作成方法は“ステップ3
04)”に記載)。そして、この背景画像と今撮影した
画像とで画像間差分処理を行い、背景画像との差分の画
像を得る。この差分画像は現画像から背景画像を除去し
た画像である。次に、得られたこの差分画像に対しての
輝度ヒストグラムを求める。輝度ヒストグラムの典型例
を図5に示す。差分画像の輝度ヒストグラムは、図5に
示すように、輝度変動が無い場合にはヒストグラムは符
号Iを付して示す特性曲線のように、“0”をピークと
する単峰正規分布となるが、輝度変動と共に物体やヘッ
ドライトの侵入がある場合では、符号IIを付して示す特
性曲線のように、複数の峰を持つ複雑なヒストグラムと
なる。
する峰のピーク位置を正しく求められるよう、EM法
(EM:Expectation−Maximization、期待値最大化
法)を用いてヒストグラムを複数の正規分布の和で近似
する。
クを求め、その変動値だけ全画面の輝度を補正する(図
4の状態(403))。
Image Segmentation in Video Sequences: A Probabi
listic Approach, in Proc. of 13th Conf. on Uncert
aintyin Artificial Intelligence(UAI'97),1997.参
照) このようにして全画面の輝度値を補正するが、時刻経過
による長時間のゆっくりした輝度変動にも適応できるよ
う、輝度補正に不感帯を設ける。そして、これにより、
変動値が小さな場合には補正を行わないようにしてい
る。
画像から次のようにして変化分抽出と背景画像修正更新
を実施する。
4) 後述するように、[d]の変化量算出の処理において
は、輝度補正済みの画像から変化分を抽出するにあた
り、背景画像を用いる。
が撮影できる場合に限り、その時の画像を流用すれば容
易に取得できる。しかし、監視対象が踏切であるから、
環境変化をもろに受ける。従って、刻々と変化する環境
状況に合わせて背景画像は刻々と修正されなければなら
ない。この修正は一般的には、最新の画像を用いれば容
易に作成できる。しかし、無用な像が一時的に写り込ん
だ映像を背景画像の更新に使用してしまう可能性もある
から、そのような映像からでも適正な背景画像を作成で
き、かつ、刻々と変化する環境状況に合う背景画像を逐
次更新できる方法が必要となる。本発明システムでは次
のようにして背景画像を逐次更新する。
の、ある画素での輝度変化を図6に模式的に示す。当該
図6で示される期間の画像を単純に加算して背景画像を
作成すれば侵入物が加算された不適正な背景画像が得ら
れることになる。
タ(一般的にはランク・フィルタ)を適用することによ
り、侵入物の存在する期間を除外して最適背景画像を作
成することができる。
ed Bayes Decision Method for Moving Object Detecti
on, in Proc. of 2nd Conf. on Computer Vision(ACC
V'95),pp.447-451,1995.参照) まず、画像加算する期間を複数に分割し、各期間にて作
成した背景輝度値群に対しメディアン・フィルタを適用
する。つまり、画素(x,y)において、各期間n=
1,…,N毎に画像加算を行い、背景画像Bn m(x,
y)を求める。これに対し、メディアンフィルタを適用
することにより、次のようにして背景画像Bm(x,
y)を求める。
y),B2 m(x,y),…BN m(x,y)} この手順により、無用な物体侵入のある映像からでも、
適正な背景画像を作成することができる(図4の状態
(404))。このとき、同様にして各期間での各画素
での標準偏差Bn S(x,y)も求めておき、同様にメ
ディアンフィルタを適用することにより背景標準偏差画
像を作成する。
y),B2 S(x,y),…BN S(x,y)} このようにして、輝度補正済みの画像から侵入物のな
い、しかも、現在の環境状況に適合した背景画像を更新
取得する。
5) 変化量算出処理は、画像の変化領域を検出するための前
処理である。ここでは、背景画像に対する画素毎の偏差
値を求めるようにする。すなわち、背景画像に対する偏
差画像として得るわけである(図4の状態(40
5))。
べたように、背景の輝度平均画像に加えて標準偏差画像
も求めていることから、画素毎に背景からの偏差を求め
ることにより、映像の変動量を算出する方式を採用する
のである。
毎の標準偏差という指標で表されるため、偏差値対応の
調整を施すことにより、画素毎に検出感度が自動調整さ
れ、かつ、統計的に知られた値に閾値を設定できる、と
いった特徴を享受できる。
S(x,y) のように容易に求めることができる。
段階では背景画像に対する各対応画素毎の偏差で表現さ
れたものであるから、画像中の変化領域を検出するため
には、ある閾値で差分画像を二値化することが必要とな
る。そして、通常、上記の閾値は、経験的に最適な値と
なるよう決定される。
いては、閾値を経験的に決定したとしても問題なく侵入
物検出ができる場合もあるが、本発明システムが監視対
象とする施設は踏切であって、長期間にわたる屋外での
画像監視を強いられるものであり、このような場合に
は、最適な閾値は刻々と変化する。環境条件が刻々と変
化していくからであり、簡単には対応できない。
の多寡が画素毎の標準偏差という指標で表されるため、
画素毎に検出感度が自動調整され、かつ、統計的に知ら
れた値に閾値を設定できるので、閾値に対する問題を回
避できる。
理すると、画像中の変化領域の白黒画像が得られる。こ
の画像から次に変化領域の選択を行うことになる。
画像(画像中の変化領域の白黒画像)には、ノイズ分が
含まれているので、この画像中から連続する画素の塊を
抽出して障害物の画像部分のみを抽出する必要がある。
これが変化領域選択である。
ング・領域選択の各ステップを経ることになるが二値化
までの処理は“[ステップd]”において終了している
(変化量画像(偏差画像)を二値化して白黒画像を作成
するまでの処理を終えている)。
し、画素が連結している領域毎に個々の面積等の特徴量
を算出できるようにするために、ラベリング処理を行
う。例えば、8画素程度を単位とした画素の塊にラベル
をつけていくが、画素の塊同士が互いに連結関係があれ
ば、画素の塊それぞれに同一ラベルを付して、同一ラベ
ル名のものを集めると塊同士が集合した領域がわかる。
領域がわかるので最後に、最大面積および第2位の面積
を持つ領域を選択し、抽出して映像変化領域のみを切り
出した画像を作成する(図4の状態(405))。
検出である。
得た画像を、変化検出段階での処理結果として、次のス
テレオ法処理へ回し、検証を行って侵入物の有無を判定
する。なお、このステップでの画像処理の詳細は、例え
ば以下に記載されている。(参考文献;高木幹雄 他
編,画像解析ハンドブック,ISBN 4−13−06
1107−0, 東京大学出版会参照) <ステレオ法(平面投影ステレオ法>変化検出段階にお
いて、物体侵入により起こる映像変化が検出されるが、
同時に環境変動に伴って発生する局所的な映像変化も検
出される。局所的な映像変化には、ヘッドライトや照明
灯のレールや路面での反射、監視領域外に設置されてい
る架線や電柱の影、さらに、遮断機の上下動、樹木や旗
の揺らぎ等がある。これら局所的な環境変動を除外して
侵入物のみを正しく検出できるよう、検知された画像領
域の高さ情報を獲得し、変化領域が侵入物に起因するか
否かを判定することが、ステレオ法処理の目的である。
し、第1カメラ11aの画像I1から、第2カメラ11
bの見え方に変換した画像Imを作成する。路面の模様
や影のように道路面上に存在するものは、第1カメラ1
1aの変換画像Imと第2カメラ11bの画像I2で同
位置を占めるが、車両や歩行者など道路面と高さが異な
るものは、ImとI2で位置が異なる。このため、Im
とI2の各画素において違いを調べ、差異の大きい領域
を侵入物として検出すれば良いことになる。これが平面
投影ステレオ法の原理である。
と仮定する。第1カメラ11aの画像を道路平面上に投
影し、さらに投影された平面領域を第2カメラ11bか
らの見え方に変換する。図7に示すように、第1カメラ
11aの座表系をO−XYZ、第2カメラ2 11bの
座標系をO′−X′Y′Z′、両カメラ11a,11b
の焦点距離をf、カメラ1 11aの画素(x,y)の
点を道路平面上へ投影した点をP、Pをカメラ2 11
bの画像面へ投影した位置を(x′,y′)とすると、
(x,y)と(x′,y′)の間には以下の関係式が成
り立つ。
認識の数理,ISBN 4−627−82140−9,
森北出版、参照) x′=f((M11x+M21y+M31f)/ (M13x+
M23y+M33f)) y′=f((M12x+M22y+M32f)/ (M13x+
M23y+M33f)) ここで、Mij(i=1...3,j=1...3)は変
換パラメータであり、第1,第2カメラ11a,11b
の各画像面において、道路面上に存在する対応点の位置
(x,y),(x′,y′)の組を5個以上与えれば、
最小自乗法により求めることができる。実際には、第
1,第2カメラ11a,11bを設置した後、両方のカ
メラから共通に見える路面上の特徴点(レールやコンク
リート面のテクスチャの交点や角点等)を5点以上対話
的に選んで変換パラメータMijを求める。
ータMijはカメラ設置時に一度だけ求めれば済む。この
ようにして求めた変換パラメータMijとレンズの焦点距
離fとを用い、第1カメラ11aの各画素(x,y)の
変換後の位置(x’,y’)を前述の式より求め、第1
カメラ 11aの変換画像Im(x,y)を作成する。
ここでは、変化検出領域に対応する部分のみを切り出す
(図4の状態(406))。
同時刻の第2カメラ11bの画像I2(x,y)との間
で対応画素の差を算出するが(図4の状態(40
7))、実際には各カメラの向きと光源(太陽や照明
灯)方向との関係、ならびに両カメラの特性差(AGC
補正量やレンズ校り調整量の時間的な差、カメラ感度の
個体差等)から、ImとI2とでは画素毎の輝度値にか
なりの違いが生じることがある。
けを安定かつ選択的に検出できるようにするため、以下
のように両カメラの画像を正規化する。
輝度値の平均と標準偏差を求め、各画素を 1)平均−標準偏差*2より小さい、 2)平均−標準偏差より小さい、 3)平均−標準偏差と平均+標準偏差の間、 4)平均+標準偏差より大きい、 5)平均+標準偏差*2より大きい、 の5段階にランク付けし、各段階に応じた輝度値を再度
与える(図4の状態(408,408′))。このよう
な正規化によって、濃淡値の解像度が減るために物体領
域の切り出し精度は犠牲にはなるものの、確実に高さを
持った物体領域のみを検知でき、障害物有無判定が安定
する。
mと第2カメラ11b画像I2との間で差異のある部分
のみを検出し、路面より高さのある変化領域を切り出
す。ImとI2と間の差の検出は、単純に画像間差分処
理を行うことで可能である(図4の状態(409))。
差分処理が終わったならば、次に高さ検証に移る。
出領域の高さ検証を行う。本システムでは、各カメラが
光軸回りに回転せずに取付けられているため、画像鉛直
方向での検出領域の連続性を見ることにより、高さを検
証することができる。
取得した差分画像を鉛直方向での連続画素数に応じた値
を持つ画像へと変換し、ある閾値以上の画素領域を最終
的な検出領域とする(図4の状態(410))。本シス
テムでは、鉛直方向に24画素以上連続することを基準
とする(検知領域中央付近において約2.7[cm/画
素]、24画素は約65[cm]に相当する。
移る。
での検証の後、最終的に検出された障害物監視領域にお
いて、さらに各画素での背景からの輝度変動の状態をチ
ェックし、最終的な障害物有無の判定を行う。具体的に
は、検出領域の99.9[%]以上が背景画像よりも明
るい、あるいは暗い領域のみで占められていれば照明状
態の変動と判定し(明るい場合としてはヘッドライトの
侵入等、暗い場合としては車両の影のみの侵入等があ
る)、それ以外であれば障害物有りとして判定し、判定
出力を出すと共に、判定結果を画面に表示する。
物監視領域に障害物があるか否かを検知することができ
る。
立した左右カメラ11a,11bを使用して取得した画
像を用いるようにしているので、用いる画像はフレーム
同期がとれている方がよい。すなわち、両カメラ11
a,11bからの画像はフレーム同期がとれていた方
が、検知精度向上の点で好ましい。
にフレーム同期がとれたものとなるようにする。
ミング調整)ここで採用する方法としては、2台のカメ
ラ11a,11bの同期をとるようにして、同一タイミ
ングの左右画像が踏切障害物検知装置100に入力され
るようにする方法と、2台のカメラ11a,11bのう
ち、タイミングに遅れのある方に基準を合わせて、進み
のある方を進みの分、遅延させることにより、事実上、
同一タイミングの左右画像が踏切障害物検知装置100
に入力されるようにする方法である。
を発生する同期発生器20を設けてこの同期信号発生器
20の出力する同期信号を2台のカメラ11a,11b
を駆動させるようにする。これにより、2台のカメラ1
1a,11bは互いに同期がとれるかたちで動作するこ
とから、図10のように、踏切障害物検知装置100に
同時に取り込まれる画像は左右同時刻に撮影された画像
となる。しかし、現実のシステムを考えた場合、この図
9の構成には少し問題がある。
切の監視領域を見渡す位置に離れて設置されるというこ
とと、画像処理装置PCを道路や踏切中央に設置できな
いから、2台のカメラ11aと11bのうちの、いずれ
かに一方に近く、他方には離れると云う設置環境になら
ざるを得ないということである。このことは、画像処理
装置PCに対して、2台のカメラ11a,11bからの
伝送路長は、異なるものとなることを意味する。伝送路
長が異なると、伝送路が長くなる方に伝送遅延の影響が
生じ、フレーム同期にズレが生じる。
1a,11bの伝送路長が異なることによる伝送遅延な
どの対策にもなるものであって、複数フレーム分の画像
を保持できる容量の画像データメモリを2組用意し、一
方はカメラ11a用、他方はカメラ11b用とする。す
なわち、図11の如きであり、上記2組の画像データメ
モリ21a、21bのうち、画像データメモリ21aが
カメラ11a用、画像データメモリ21bがカメラ11
b用である。そして、両画像データメモリ21a,21
bは読み出しタイミング制御のための同期信号を発生す
る同期信号発生回路22の出力する同期信号に同期させ
て画像データの読み出しを行う構成とする。
タイミングを補正したかたちとなり、同一時刻の左右画
像を踏切障害物検知装置100に取り込ませる形態とな
る。たとえば、図12の例の場合、左右像でtnのずれ
があるわけであるから、この分を画像データメモリ読み
出しのタイミング遅延により補償してやればよい。具体
的には左像をtnだけ、遅延させて踏切障害物検知装置
100に与えるようにする。そのためには、タイミング
にして少なくともtn分、経過してからこの時点での画
像のデータを画像データメモリ21a,21bより読み
出し開始すべく、同期信号発生回路21の同期信号を調
整して、左右像が同一タイミングの画像となるように読
み出しタイミング制御を行う。
タイミングとしてカメラ出力時点では図12の如きであ
ったものが、図13の如きとなり、踏切障害物検知装置
100に同時に取り込まれる画像は左右同時刻に撮影さ
れた画像となる。
行うシステムであるが、そのためには、列車が近づいて
きて踏切が遮断となった段階で、障害物検知を実施さ
せ、列車に危険を知らせる仕組みとする必要がある。
体例2として説明する。図14は、11a,11bは前
記カメラであり、21a、21bは前記画像データメモ
リ、22は同期信号発生回路、PCは前記画像処理装置
である。また、30は踏切遮断機制御回路であり、31
は踏切障害物検知装置の制御部である。当該制御部31
は前記遮断機制御回路30が踏切遮断動作制御時に出力
する踏切遮断制御信号により、動作を開始し、踏切遮断
機の動作を開始させてから踏切遮断棒が下りきる所定時
間経過時よりカメラ11a,11bの画像を用いた上述
のような画像処理を画像処理装置PCに実行させ、踏切
内の障害物検知を行うと共に、障害物が検知されたとき
は警報装置32に警報出力を与える機能を有するもので
ある。
置に設けられる非常警報灯であったり、警報音を発生す
るものであるが、同時に列車運行司令所や、駅、列車に
非常通報する仕組みを持ったものとしても良い。このよ
うな構成の本装置は、列車が踏切に接近して来た段階
で、まず踏切遮断機制御回路30が踏切遮断動作制御を
開始する。すると踏切障害物検知装置100内の制御部
31は前記踏切遮断機制御回路30が踏切遮断動作制御
時に出力する踏切遮断制御信号により、動作を開始し、
踏切遮断機の動作を開始させてから踏切遮断棒が下りき
る所定時間経過時よりカメラ11a,11bの画像を用
いた上述のような画像処理を画像処理装置PCに実行さ
せ、踏切内の障害物検知を行う。ここで、カメラ11
a,11bの画像(左像と右像)は同期信号発生回路2
2により読み出し制御がなされる画像データメモリ21
a、21bを通すことで、タイミング的にフレーム同期
がとれたかたちの画像となり、この画像を用いて画像処
理装置PCは、障害物検知処理を実行することになる。
出) [段階2] ステレオ法(平面投影ステレオ法による検
証) からなるもので、上述した手順を踏んで処理を行うこと
で、踏切内の監視対象領域内における障害物の有無の検
知処理をする。
31にその検知信号を与え、制御部31はこれを受けて
警報装置32に警報出力を与える。これにより警報装置
32を警報動作させて列車に踏切内の異常を知らせる。
に向けて少なくとも左右一対のカメラを配置し、これら
のカメラにて得た前記監視領域の左右画像を取得すると
共に、第1段階の処理として左右画像のうちの片画像を
用いて非定常領域判別法(単眼での映像変化検出)によ
り画像中の変化部分を抽出し、変化部分が抽出されたと
きは、第2段階の処理として左右画像を用いた平面投影
ステレオ法による変化部分の画像を検証して監視領域内
の障害物検知を行う踏切障害物検知装置において、前記
カメラの画像は左右画像が同一タイミングの撮影画像と
なるよう、同期をとる同期手段を設けたことを特徴とす
るものであり、前記同期手段は、同期信号を発生する同
期信号発生手段により構成し、前記左右一対のカメラの
画像は、この同期信号発生手段にて発生される同期信号
に同期させてそれぞれ所要の遅延量遅延させたものを用
いて前記障害物検知を実施させるようにする構成とする
か、または、同期信号を発生する同期信号発生手段とこ
の同期信号にてフレーム読み出しの制御がなされる左像
用および右像用の画像メモリにて構成して、前記左右一
対のカメラは、撮像して得られる画像をフレーム単位で
それぞれ対応する画像メモリに記憶させ、この画像メモ
リから読み出される画像を用いて前記障害物検知を実施
させるようにしたことを特徴とするものである。
視野とするカメラの画像は左右画像が同一タイミングの
撮影画像となるようにして、障害物検知に利用すること
ができるから精度良くまた、信頼性を以て監視領域内の
障害物を検知することができるようになり、また、踏切
内の監視対象領域内を撮像視野とするカメラの画像で障
害物検知をすることから、踏切内の広い領域を監視対象
としてしかも、高信頼性を以て障害物検知ができるよう
になる。
ラはスパン柱などのような高所に設置して利用可能であ
り、光源とこれに対向する受光器とからなる従来の光電
検出方式のように、検知対象の障害物の高さに設置する
必要がないので、通行人にいたずらされる危険が少な
く、鉄道の保安設備として有用である。
れるものではなく、種々変形して実施可能である。例え
ば、上述したように、平面投影ステレオ法による画像処
理を行う場合、各カメラ間及び画像取込みの同期を取る
必要があるが、上記の方法の他、カメラ11a、11b
それぞれに画像のフレーム同期機能があるタイムベース
コレクタを接続し、このタイムベースコレクタを介して
画像処理装置PCに左右画像を渡す構成とすると共に、
同期発生器からの同期信号をカメラ11a、11b及び
タイムベースコレクタヘ供給することで、左右カメラ1
1a,11b間の同期及び伝送路遅延を補償する構成と
することも可能である。
種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構
成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽
出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件か
ら幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しよう
とする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決で
き、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくとも
1つが得られる場合には、この構成要件が削除された構
成が発明として抽出され得る。
手法は、コンピュータに実行させることのできるプログ
ラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハ
ードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、CD
−R、CD−RW、DVD、MOなど)、半導体メモリ
などの記録媒体に格納して頒布することもでき、また、
ネットワークを介しての伝送により、頒布することもで
きる。
踏切内の監視対象領域内を撮影視野とするカメラの画像
は左右画像が同一タイミングの撮影画像となるようにし
て、障害物検知に利用することができるから精度良くま
た、信頼性を以て監視領域内の障害物を検知することが
できるようになり、また、踏切内の監視対象領域内を撮
像視野とするカメラの画像で障害物検知をすることか
ら、踏切内の広い領域を監視対象としてしかも、高信頼
性を以て障害物検知ができるようになる等の特徴を有す
る踏切障害物検知装置を提供できる。
断時に前記障害物検知による障害物が検知されたとき、
警報を発生する警報手段を更に備えた。
列車にしらせることができるようになり、踏切内の広い
領域を監視対象としてしかも、高信頼性を以て障害物検
知できて、危険をいち早く列車に通報できる踏切障害物
検知装置が提供できる。
よる踏切障害物検知装置の概要を説明するための図であ
る。
用いる非定常領域判別法による評価領域を説明するため
の図である。
ステムにおける画像処理手順を説明するための図であ
る。
ステムにおける画像処理手順を説明するための図であ
る。
ステムにおける画像処理手順でのヒストグラムによる輝
度補正を説明するための図である。
ステムにおける画像処理手順での背景画像作成処理を説
明するための図である。
一実施形態に係る画像の座標変換処理の概要を説明する
ための図である。
ステムにおける画像処理において、カメラ間同期の重要
性を説明するための図である。
ステムにおける画像処理において、カメラ間同期を取る
ための構成例を説明するためのブロック図である。
システムにおける画像処理において、カメラ間同期の取
り方の例を説明するための図である。
システムにおける伝送線遅延対策のための構成例を示す
ブロック図である。
システムにおける伝送線遅延による影響を説明するため
の図である。
システムにおける伝送線遅延補償後の状態を説明するた
めの図である。
の一実施形態に係る踏切障害物検知装置の構成例を示す
ブロック図である。
Claims (3)
- 【請求項1】踏切内の監視領域に向けて少なくとも左右
一対のカメラを配置し、これらのカメラにて得た前記監
視領域の左右画像を取得すると共に、第1段階の処理と
して左右画像のうちの片画像を用いて非定常領域判別法
により画像中の変化部分を抽出し、変化部分が抽出され
たときは、第2段階の処理として左右画像を用いた平面
投影ステレオ法による変化部分の画像を検証して監視領
域内の障害物検知を行う踏切障害物検知装置において、 前記カメラの画像は左右画像が同一タイミングの撮影画
像となるよう、同期をとる同期手段を設けると共に、こ
の同期手段は、同期信号を発生する同期信号発生手段と
この同期信号にてフレーム読み出しの制御がなされる左
像用および右像用の画像メモリとから構成され、前記左
右一対のカメラは、撮像して得られる画像をフレーム単
位でそれぞれ対応する画像メモリに記憶させ、この画像
メモリから読み出される画像を用いて前記障害物検知を
実施させるようにしたことを特徴とする踏切障害物検知
装置。 - 【請求項2】前記同期手段は、同期信号を発生する同期
信号発生手段とこの同期信号にてフレーム読み出しの制
御がなされる左像用および右像用のタイムベースコレク
タ装置とから構成され、前記左右一対のカメラは、撮像
して得られる画像をフレーム単位で同期させて得た画像
を用いて前記障害物検知を実施させるようにしたことを
特徴とする請求項1記載の踏切障害物検知装置。 - 【請求項3】踏切遮断機による踏切遮断時に前記障害物
検知による障害物が検知されたとき、警報を発生する警
報手段を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の踏
切障害物検知装置。
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