JP2002144165A - シートリング自動組み付け装置 - Google Patents

シートリング自動組み付け装置

Info

Publication number
JP2002144165A
JP2002144165A JP2000343998A JP2000343998A JP2002144165A JP 2002144165 A JP2002144165 A JP 2002144165A JP 2000343998 A JP2000343998 A JP 2000343998A JP 2000343998 A JP2000343998 A JP 2000343998A JP 2002144165 A JP2002144165 A JP 2002144165A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
press
seat ring
cylinder head
fitting
heating coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000343998A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoyuki Takaoka
智之 高岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP2000343998A priority Critical patent/JP2002144165A/ja
Publication of JP2002144165A publication Critical patent/JP2002144165A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Automatic Assembly (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、シートリング自動組み付け装置に
関し、比較的安価で消費エネルギを低減できるようにす
る。 【解決手段】 シリンダヘッド1のシートリング係合部
の縁部に沿うように形成され、シートリング係合部近傍
を加熱する高周波誘導加熱コイル3と、高周波誘導加熱
コイル3の上方に設けられ、シリンダヘッド1にシート
リング2を圧入する圧入治具4とを備え、高周波誘導加
熱コイル3によりシリンダヘッド1が加熱された後、高
周波誘導加熱コイル3をシリンダヘッド1上に載置した
状態で圧入治具4がシリンダヘッド1方向に移動してシ
ートリング2が圧入されるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンのシリン
ダヘッドにシートリングを自動的に組み付ける、シート
リング自動組み付け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エンジンのシリンダヘッドに
は、吸排気弁により開閉される吸排気ポートが形成さ
れ、この吸排気ポートの燃焼室側開口端には、燃焼室の
気密性を保持するとともに吸排気弁との繰り返し衝突に
よる磨耗を防ぐ目的でシ−トリング(又はバルブシー
ト,バルブシートリングともいう)が圧入されている。
【0003】ここで、このようなシートリングの圧入手
法について説明すると、従来は、シートリングを液体窒
素中に浸してシートリングを収縮させた後、シートリン
グを液体窒素から取り出して常温のシリンダヘッドに嵌
め込んでいた(冷嵌め)。また、このような圧入作業は
作業者の手作業により行なわれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
冷嵌めによるシートーリングの圧入では、液体窒素を用
いているので、安全性を考慮すると作業を自動化するの
が好ましい。しかしながら、このような作業を自動化す
るための設備では、液体窒素を扱うため緻密な温度管理
が要求され、非常に高価になるという課題があった。
【0005】なお、シートリングを自動圧入する手法と
しては、例えば図7に示すような焼き嵌め手法も提案さ
れている。即ち、シリンダヘッド1の吸排気ポート開口
部を加熱源3′の下方に搬送した後、この加熱源3′を
下降させてシリンダヘッド1を加熱し、その後、シリン
ダヘッド1を次工程に搬送して、常温のシートリング2
を保持した圧入治具4を作動させてシートリング2を嵌
合するのである。
【0006】この場合、シリンダヘッド1を加熱する具
体的な手法としては、図8(a)に示すように、高温に
熱したカーボンヒータ3aをシートリング取り付け部
(シートリング係合部)に押し付けたり、図8(b)に
示すように、シートリング取り付け部を放射火炎3bに
より直接加熱する技術が提案されている。しかしなが
ら、上述の技術の場合は加熱時間が長く作業効率が良く
ないという課題があるほか、エネルギ消費量も比較的多
いという課題がある。
【0007】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、比較的安価で消費エネルギの少ないシートリ
ング自動組み付け装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明の
シートリング自動組み付け装置では、高周波誘導加熱コ
イルによりシリンダヘッドのシートリング係合部近傍が
加熱される。ここで、高周波誘導加熱コイルがシートリ
ング係合部の縁部に沿うような形状に形成されており、
シートリング係合部の縁部が局部的に加熱され熱膨張す
る。
【0009】加熱後、高周波誘導加熱コイルへの電力供
給が終了すると、この高周波誘導加熱コイルをシリンダ
ヘッド上に載置した状態で、シートリングを保持した圧
入治具がシリンダヘッド方向に移動して、シートリング
がシートリング係合部に圧入される。このように、本発
明に係るシートリング自動組み付け装置では、液体窒素
を用いることなくシートリングを圧入するので、装置自
体を比較的安価なものとすることができる。また、加熱
手段として高周波誘導加熱コイルを用いるので少ない消
費電力でシリンダヘッドを加熱することができる。
【0010】なお、シートリングを圧入する際の圧入代
及び圧入荷重に基づいて該圧入治具の作動が制御される
ように構成するのが好ましい。また、加熱温度を検出す
る温度検出手段を設け、この温度検出手段からの検出情
報に基づいて、該圧入治具の作動開始タイミングを制御
するように構成するのが好ましい。この場合には、温度
検出手段として放射温度計を用いるのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の一実
施形態にかかるシートリング自動組み付け装置について
説明すると、図1はその全体のレイアウトを示す模式的
な上面図、図2はその要部構成を示す模式的な上面図、
図3はその要部構成を示す模式的な側面図である。
【0012】図1に示すように、本発明のシートリング
自動組み付け装置は、前工程での作業を終えたワーク1
が搬入されるワーク搬入口101と、ワーク1を加熱し
シートリング(図3の符号2参照)を自動圧入する圧入
装置102と、ワーク1を次工程(後工程)に搬出する
ワーク搬出口103と、上記圧入装置102で用いられ
る加熱源としての高周波誘導加熱コイル(図2,図3の
符号3参照)を加熱するため高周波発振器(加熱電源)
104等を備えている。なお、本実施形態では、ワーク
としてエンジンのシリンダヘッド1が適用されている。
【0013】ここで、ワーク搬入口101では、ワーク
1の清掃及びワーク1の機種確認が行なわれるようにな
っており、ワーク(シリンダヘッド)1の機種(例えば
ターボチャージャ付きエンジンか否か)に応じたシート
リング2が上記圧入装置102で圧入されるようになっ
ている。また、ワーク搬出口103には、圧入装置10
2でシートリング2が正しく圧入されなかった場合に、
このワーク1をラインから一時的に除去するワーク払出
し台103aが設けられており、また、ワーク搬入口1
01には、ワーク払出し台103aに移送されたワーク
1を再度圧入装置102に投入する再投入口101aも
付設されている。
【0014】さらに、本装置には、上述以外にも、加熱
コイル3を冷却するための冷却水を蓄えた冷却水貯留タ
ンク105、圧入装置102を作動させるための作動油
を蓄えた作動油貯留タンク106及び圧入装置102を
作動を制御するための制御盤107が設けられている。
次に、圧入装置102について具体的に説明する。
【0015】上述したように、圧入装置102には加熱
コイル3が設けられている。この加熱コイル3は高周波
発振器104からの高周波誘導電流による電磁誘導を利
用してシリンダヘッド1を加熱するものであり、図2に
示すように、シリンダヘッド1の1対の吸排気ポート1
a,1bの開口縁部(シートリング係合部)に沿うよう
な形状に形成され、且つ上記開口縁部よりも僅かに大き
い形状に形成されている。そして、この加熱コイル3に
電力を供給することにより、シリンダヘッド1のシート
リング係合部近傍が局部的に加熱されるようになってい
る。
【0016】そして、加熱源として加熱コイル3を用い
ることにより、短時間でシリンダヘッド1を加熱するこ
とができるのである。また、このような加熱コイル3は
消費電力も少なく、省エネルギ化を図ることができるの
である。また、図3に示すように、圧入装置102に
は、シートリング2をシリンダヘッド1に圧入する圧入
治具4が設けられている。この圧入治具4には、図示し
ないシートリング供給装置から供給されたシートリング
2が保持されており、シリンダヘッド1が所定の温度ま
で加熱されると、加熱コイル3がシリンダヘッド1上に
位置している状態のまま圧入治具4全体が下方に駆動さ
れて、シートリング2がシリンダヘッド1に圧入される
ようになっている。
【0017】なお、上述のシートリング供給装置には複
数種類のシートリングがストックされており、シリンダ
ヘッド1がワーク搬入口101に搬入されると、エンジ
ンの種別を判定して、エンジン種別に応じたシートリン
グ2を圧入治具4に供給するようになっている。また、
加熱コイル3の内部を吸排気ポート1a,1bの開口縁
部よりも僅かに大きく形成しておくことで、シートリン
グ2の圧入時に圧入治具4及びシートリング2が加熱コ
イル3と干渉するようなことが防止されるようになって
いる。これにより、シリンダヘッド1の加熱後に加熱コ
イル3を一旦除去するような作業が不要となり、作業効
率の向上が図られるのである。
【0018】ところで、圧入装置102には、加熱コイ
ル3の温度を計測する温度検出手段として放射温度計1
1(図5参照)が設けられており、この放射温度計11
からの温度情報に基づいて、シリンダヘッド1が上記所
定温度まで加熱されたと判定されると加熱コイル3への
電力供給が遮断され、圧入治具4の駆動が開始されるよ
うになっている。
【0019】なお、これ以外にも、加熱コイル3への電
力供給を時間で管理するようにしてもよい。例えば、加
熱コイル3に電力供給を開始してからシリンダヘッド1
が上記所定温度に達するまでの時間tを予め計測してお
き、この設定時間tに達すると自動的に加熱コイル3へ
の電力供給を停止し、圧入治具4を駆動するように構成
してもよい。
【0020】さて、圧入装置102についてさらに詳細
に説明すると、図4は圧入装置102をワーク搬送方向
から見た模式的な正面図、図5は圧入装置102の模式
的な側面図であって図4の左側面図、図6は図5のA−
A断面図である。図4に示すように、シリンダヘッド1
は、ワーク取付治具7に載置された状態で圧入装置10
2に搬送されるようになっている。また、ワーク取付治
具7には位置決めピン7aが突設されており、この位置
決めピン7aがシリンダヘッド1に穿設された位置決め
孔1aに挿通することで、ワーク取付治具7に対するシ
リンダヘッド1の位置が固定されるようになっている。
【0021】また、ワーク取付治具7はXY方向(図4
中の左右方向及び紙面に垂直方向)に移動可能な直行2
軸式のリニアガイド7b上に固定されており、ワーク取
付治具7を上記XY方向にそれぞれ独立して移動させる
ことにより、シートリング2の圧入位置を調整できるよ
うになっている。また、この圧入装置102のフレーム
102aには油圧シリンダ6が取り付けられている。ま
た、図5,図6に示すように、油圧シリンダ6にはロー
ドセル(圧入荷重検出手段)5を介して圧入治具4が接
続されており、この油圧シリンダ6を作動させることに
より圧入治具4が上下方向に進退するようになってい
る。
【0022】ここで、油圧シリンダ6は、基本的には、
油圧源からの圧力と釣り合うところまで、即ち、シート
リング2が底付きするまで圧入を行ない、油圧源の圧力
と同荷重となると、シートリング2の圧入が完了したも
のとして油圧シリンダ6を縮退(上昇)させるようにな
っている。また、この圧入工程中において、ロードセル
5からの検出情報に基づき圧入荷重の過不足を監視し、
設定値を外れるものは圧入異常として検出されるように
なっている。
【0023】また、図示は省略するが、この圧入治具4
にはリニアスケールが付設されており、シートリング圧
入時の圧入代(圧入ストローク)が表示されるようにな
っている。具体的には圧入開始時に圧入治具4に保持さ
れたシートリング2の圧入端面がシリンダヘッド1の表
面に位置したときを基準(ストローク量0)として、こ
の基準から圧入荷重が設定値となって油圧シリンダ6が
上昇に転じるまでの伸長量(ストローク)がリニアスケ
ールに表示されるようになっている。
【0024】そして、シートリング2の圧入後、リニア
スケールで表示されたストロークが管理値外であれば、
シートリング2の圧入が正しく行なわれていないと判定
して、圧入作業後のシリンダヘッド1が図1に示すワー
ク払出し台103aに除去されるようになっている。な
お、本実施形態では、上述のような圧入不良判定はリニ
アスケールに記憶された設定値に基づいて行なわれるよ
うになっており、リニアスケールからの情報に基づいて
シートリング2の圧入不良判定作業が自動的に行なわれ
るようになっている。
【0025】また、このようにして搬送ラインから除去
されたシリンダヘッド1はワーク再投入口101aに搬
送されて、再度シートリング2の組み付けが行なわれる
ようになっている。ところで、図3,図6に示すよう
に、圧入装置102には、2つの圧入治具4,4が取り
付けられている。このうち一方の治具は吸気弁側シート
リング2を保持,圧入するためのものであって、他方は
排気弁側シートリング2を保持,圧入するためのもので
ある。そして、本装置では、1回の圧入作業で吸気弁側
のシートリング2と排気弁側のシートリング2とが同時
に圧入されるようになっている。
【0026】また、加熱コイル3は圧入治具4の真下に
固定されており、シートリング2の圧入時には、圧入治
具4が加熱コイル3に接することなくシリンダヘッド1
の吸排気ポート1a,1bに挿通するようになってい
る。そして、圧入治具4の先端部が、バルブステム用ガ
イド穴1c,1d(図3参照)に案内されてシートリン
グ2が圧入されるようになっている。
【0027】なお、圧入治具4は、異なる径のシートリ
ング2にも対応できるように着脱式アタッチメントとし
て構成されており、容易に交換可能に構成されている。
また、図4及び図6に示すように、圧入装置102に
は、油圧シリンダ6の作動状態を検出するための位置セ
ンサ8,9が設けられている。また、油圧シリンダ6に
は、この油圧シリンダ6と一体になって進退するテーパ
状の部材(テーパ部材)10が取り付けられている。そ
して、このテーパ部材10が各位置センサ8,9の先端
を通過すると各センサ8,9のオンオフが切り換わって
油圧シリンダ6の位置が検出されるようになっている。
【0028】2つのセンサ8,9のうち、上方に設けら
れたセンサ8は、圧入作業前にシートリング2を受け取
るための待機位置を検出するものであり、油圧シリンダ
6の上昇時にテーパ部材10が位置センサ8よりも上昇
すると、例えば位置センサ8がオフに切り換わって、油
圧シリンダ6が待機位置で停止するようになっている。
【0029】また、下方に設けられた位置センサ9は、
圧入作業時に圧入荷重が油圧源の圧力に達しなくてもそ
れ以上の油圧シリンダ6の下降を防止するべく設けられ
たものであって、テーパ部材10が位置センサ9よりも
下降すると、例えば位置センサ9がオンに切り換わっ
て、油圧シリンダ6が上昇に転じるようになっている。
【0030】本発明の一実施形態に係るシートリング自
動組み付け装置は、上述のように構成されているので、
例えば以下のようにして、シリンダヘッド1にシートリ
ング2の組み付け(圧入)が行なわれる。まず、シリン
ダヘッド1がワーク搬入口101に搬入されると図示し
ない機種確認装置によりエンジンの種別が判定されて、
エンジン種別に応じたシートリング2がシートリング供
給装置から圧入装置102に供給される。このとき油圧
シリンダ6はシートリング2を受け取るため待機位置に
あり、この状態で圧入治具4にシートリング2が保持さ
れる。
【0031】一方、シリンダヘッド1は、ワーク搬入口
101から圧入装置102に搬送され、リニアガイド7
bによりシリンダヘッド1のXY方向の位置決めが行な
われる。このとき、圧入治具4の真下に最初にシートリ
ング2が圧入される気筒の吸気ポート1a及び排気ポー
ト1bが位置するように、シリンダヘッド1が位置決め
される。
【0032】また、加熱コイル3は圧入装置102に固
定されており、上述のようにシリンダヘッド1が位置決
めされると、図2に示すように、加熱コイル3の形状と
吸気ポート1a及び排気ポート1bの縁部との位置が合
致することになる。この状態で、高周波発振器104か
ら加熱コイル3に高周波誘導電流が供給され、加熱コイ
ル3の電磁誘導によりシリンダヘッド1の吸排気ポート
1a,1bの開口縁部(シートリング係合部)が加熱さ
れる。
【0033】そして、放射温度計11によりシリンダヘ
ッド1のシートリング係合部が所定温度まで加熱された
と判定されると上記加熱コイル3への電力供給が停止さ
れ、これと同時に、加熱コイル3がシリンダヘッド1上
に載置された状態で油圧シリンダ6が駆動されて圧入治
具4が下降する。その後、圧入治具4の先端は吸排気ポ
ート1a,1bのバルブステム用ガイド穴1c,1dに
案内されながら下降して、シートリング2が吸排気ポー
ト1a,1bの開口端に圧入される。
【0034】このとき、加熱コイル3は、図2に示すよ
うに、吸排気ポートの開口縁部よりも僅かに大きく形成
されているので、圧入治具4やシートリング2は加熱コ
イル2と干渉するようなことがない。したがって、加熱
終了後に加熱コイル3を移動させることなくシートリン
グ2を圧入することができる。一方、シートリング2の
圧入時に圧入荷重が油圧源の圧力に達すると、シートリ
ング2の圧入が終了したと判定されて油圧シリンダ6が
上昇する。そして、油圧シリンダ6は再び待機位置で停
止して、圧入治具4に新たなシートリング2が供給され
る。また、これと同時にリニアガイド7bが作動して、
新たにシートリング2が圧入される吸排気ポート開口端
の位置と圧入治具4の位置とが合致するようにXY方向
に位置調整が行なわれる。
【0035】例えばエンジンが吸気2弁,排気2弁の4
弁式エンジンであれば、第1吸気弁及び第1排気弁側の
シートリング2が圧入された後、隣接する第2吸気弁及
び第2排気弁側の各ポート開口端位置と圧入治具4の位
置とが合致するように位置調整が行なわれる。そして、
上述した加熱及び圧入作業が繰り返し実行され、全ての
気筒のシートリング2の圧入が終了すると、シリンダヘ
ッド1がワーク搬出口103に搬出され、さらに次工程
に搬送される。
【0036】なお、圧入不良(組み付け不良)が生じた
ときには、一旦シートリング圧入作業が中断され、シリ
ンダヘッド1がワーク払出し台103aに除去される。
そして、組み付け不良となったシートリング2を取り外
してから、ワーク搬入口101の再投入口101aにシ
リンダヘッド1を移送して、このシリンダヘッドが再度
圧入装置102に投入される。
【0037】ここで、圧入不良か否かは、圧入治具4に
付設されたリニアスケールにより判定される。すなわ
ち、リニアスケールにはシートリング圧入時の圧入代
(圧入ストローク)が表示されるので、表示されたスト
ロークが管理値外であれば、設定荷重が作用しても正し
くシートリング2が圧入されなかったと判定して、シリ
ンダヘッド1がワーク払出し台103aに除去されるの
である。
【0038】以上のように、本装置では、液体窒素を用
いることなくシートリングの組み付け作業を自動化して
いるので、緻密な温度管理が不要となり、このため装置
全体のコストを大幅に低減することができる。また、液
体窒素を用いていないので、作業の安全性も大幅に向上
する。また、シリンダヘッド1を加熱する際の加熱源と
して高周波誘導加熱コイル3を用いることにより、短時
間でシリンダヘッド1を加熱できる。また、高周波誘導
加熱コイル3は消費電力自体も少ないので省エネルギ化
を図ることができる利点がある。
【0039】また、放射温度計11からの検出情報に基
づいて、加熱コイル3への電力供給を停止するとともに
油圧シリンダ6の作動を開始するので、無駄な加熱もな
くなり、やはり省エネルギ化を図ることができる利点が
あるほか、サイクルタイムの短縮化を図ることができる
という利点がある。また、加熱コイル3を、吸排気ポー
ト1a,1bの開口縁部(シートリング係合部)に沿う
ような形状に形成し、且つ上記開口縁部よりも僅かに大
きい形状に形成することにより、加熱終了後に加熱コイ
ル3を除去せずに圧入治具4を下降させても圧入治具4
及びシートリング2が加熱コイル3に干渉することなく
圧入作業を実行することができる利点があり、これによ
りサイクルタイムの短縮を図ることができる。また、加
熱コイル3の上方に圧入治具4を設置することにより、
シリンダヘッド1の加熱工程とシートリング2の圧入工
程とを1工程化することができ、装置の小型化,省スペ
ース化を図ることができる。なお、これに対して、従来
技術では、シリンダヘッドの加熱工程とシートリングの
圧入工程とそれぞれ独立させているため(図7参照)、
装置が大型化するという課題があったが、本装置ではこ
のような課題も解決することができる。
【0040】さらに、圧入治具4がアタッチメント化さ
れているため圧入治具4を容易に交換可能できる。この
ため、排気量の異なるエンジンがライン上に混在してい
る場合(即ち、シートリング径が異なる場合)にも簡単
に対応することができるという利点がある。なお、本発
明のシートリング自動組み付け装置は、上述の実施形態
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲で種々変更することができる。例えば、4弁式エン
ジン用に圧入治具を4つ設けて、1回の圧入作業で1つ
の気筒のシートリング4つを同時に圧入するようにして
もよい。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のシートリ
ング自動組み付け装置によれば、液体窒素を用いること
なくシートリングの組み付け作業を自動化しているの
で、緻密な温度管理が不要となり、装置全体のコストを
大幅に低減することができる利点があるほか、液体窒素
を用いていないので作業の安全性も大幅に向上するとい
う利点がある。また、加熱源として高周波誘導加熱コイ
ルを用いることにより、加熱時間を短縮でき、また、高
周波誘導加熱コイルは消費電力自体も少ないので省エネ
ルギ化を図ることができる利点がある。
【0042】また、高周波誘導加熱コイルを、シートリ
ング係合部に沿うような形状に形成して、シリンダヘッ
ドを局部的に加熱することで加熱時間をさらに短縮でき
る利点がある。また、高周波誘導加熱コイルの上方に圧
入治具が設けられているので、加熱終了後に高周波誘導
加熱コイルを除去せずにシートリングを圧入することが
できる利点がある。また、これにより、シリンダヘッド
の加熱工程とシートリングの圧入工程とを1工程化する
ことができ、サイクルタイムの短縮化を図ることができ
る利点があるほか、装置の小型化,省スペース化を図る
ことができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるシートリング自動
組み付け装置の全体のレイアウトを示す模式的な上面図
である。
【図2】本発明の一実施形態にかかるシートリング自動
組み付け装置の要部構成を示す模式的な上面図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかるシートリング自動
組み付け装置の要部構成を示す模式的な側面図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかるシートリング自動
組み付け装置の圧入装置をワーク搬送方向から見た模式
的な正面図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかるシートリング自動
組み付け装置の圧入装置の構成を示す模式的な側面図で
あって図4の左側面図である。
【図6】本発明の一実施形態にかかるシートリング自動
組み付け装置の圧入装置の構成を示す模式的な断面図で
あって図5のA−A断面図である。
【図7】従来のシートリング自動組み付け手法について
説明するための図である。
【図8】従来のシートリング自動組み付け手法について
説明するための図である。
【符号の説明】
1 ワーク(シリンダヘッド) 2 シートリング 3 高周波誘導加熱コイル(加熱コイル) 4 圧入治具 5 圧入荷重検出手段(ロードセル) 11 温度検出手段(放射温度計) 102 圧入装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのシリンダヘッドにシートリン
    グを自動的に圧入するシートリング自動組み付け装置で
    あって、 該シリンダヘッドのシートリング係合部の縁部に沿うよ
    うな形状に形成されるとともに、該シートリング係合部
    近傍を加熱する高周波誘導加熱コイルと、 該高周波誘導加熱コイルの上方に設けられるとともに該
    シリンダヘッドに対して進退可能に構成され、該シリン
    ダヘッドに該シートリングを圧入する圧入治具とを備
    え、 該高周波誘導加熱コイルにより該シリンダヘッドが加熱
    された後、該高周波誘導加熱コイルをシリンダヘッド上
    に載置した状態で該圧入治具が該シリンダヘッド方向に
    移動して該シートリングが圧入されるように構成されて
    いることを特徴とする、シートリング自動組み付け装
    置。
JP2000343998A 2000-11-10 2000-11-10 シートリング自動組み付け装置 Pending JP2002144165A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000343998A JP2002144165A (ja) 2000-11-10 2000-11-10 シートリング自動組み付け装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000343998A JP2002144165A (ja) 2000-11-10 2000-11-10 シートリング自動組み付け装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002144165A true JP2002144165A (ja) 2002-05-21

Family

ID=18818266

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000343998A Pending JP2002144165A (ja) 2000-11-10 2000-11-10 シートリング自動組み付け装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002144165A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016015242A1 (zh) * 2014-07-30 2016-02-04 惠州市吉瑞科技有限公司 一种装配设备
CN107042407A (zh) * 2017-05-10 2017-08-15 宁波均胜普瑞工业自动化及机器人有限公司 涡轮排气阀的提升阀孔的零件装配装置
CN109570974A (zh) * 2019-01-17 2019-04-05 零八电子集团四川天源机械有限公司 灯头高频圈装入灯帽的自动压装装置
CN110355550A (zh) * 2019-08-02 2019-10-22 安徽江淮汽车集团股份有限公司 座圈半自动压装机构
CN111390538A (zh) * 2020-01-13 2020-07-10 铜车马动力科技(宁波)有限公司 一种座圈嵌入装置
CN114589478A (zh) * 2021-12-07 2022-06-07 杭州速博雷尔传动机械有限公司 一种减速机壳体油封压装装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016015242A1 (zh) * 2014-07-30 2016-02-04 惠州市吉瑞科技有限公司 一种装配设备
CN107042407A (zh) * 2017-05-10 2017-08-15 宁波均胜普瑞工业自动化及机器人有限公司 涡轮排气阀的提升阀孔的零件装配装置
CN109570974A (zh) * 2019-01-17 2019-04-05 零八电子集团四川天源机械有限公司 灯头高频圈装入灯帽的自动压装装置
CN109570974B (zh) * 2019-01-17 2023-09-29 零八一电子集团四川天源机械有限公司 灯头高频圈装入灯帽的自动压装装置
CN110355550A (zh) * 2019-08-02 2019-10-22 安徽江淮汽车集团股份有限公司 座圈半自动压装机构
CN111390538A (zh) * 2020-01-13 2020-07-10 铜车马动力科技(宁波)有限公司 一种座圈嵌入装置
CN111390538B (zh) * 2020-01-13 2021-05-04 铜车马动力科技(宁波)有限公司 一种座圈嵌入装置
CN114589478A (zh) * 2021-12-07 2022-06-07 杭州速博雷尔传动机械有限公司 一种减速机壳体油封压装装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002144165A (ja) シートリング自動組み付け装置
WO2021057019A1 (zh) 电子膨胀阀
CN109738320B (zh) 一种电磁感应加热式快速热疲劳实验装置及方法
JPWO2003036148A1 (ja) 遮断弁及び燃料供給機構
CN206498063U (zh) 一种超导带焊接装置
JP2610650B2 (ja) ナットプレートの取付装置および取付方法
PH12018000191A1 (en) Soldering apparatus and soldering method
JP2007077850A (ja) スクロール圧縮機の組立方法
WO2002090042A1 (fr) Procede pour assembler un thermostat
KR19990057214A (ko) 쇼크업소버의 캡 자동 조립 장치 및 그 방법
KR101997064B1 (ko) 차량 엔진 부품 가공방법 및 그에 의하여 가공된 엔진
KR101126719B1 (ko) 전기 업셋 장치의 앤빌
JP2010110984A (ja) 転写装置
CN218800253U (zh) 一种凸轮轴热套信号轮工装
JP3756471B2 (ja) 特性検査方法及び真空引き装置
CN219032248U (zh) 一种气阀钢热处理装置
KR101975835B1 (ko) 서지 탱크 캡 조립 시스템
KR200259809Y1 (ko) 제품배출이 용이한 스포트용접기용 하부생크
KR200270475Y1 (ko) 전자총 부품 레이져 용접 장치
KR100666252B1 (ko) 압입기용 압입 위치 교정 장치
JPS61234333A (ja) 組立エンジン調整用冷却水制御装置
JP2543322Y2 (ja) 高周波プラグ焼入れ装置
CN112355449A (zh) 一种pcb用微型钻头电阻焊工艺
KR100775815B1 (ko) 히트파이프 제조장치
CN204572304U (zh) 一种可自动预热的柴油叉车

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051115

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060116

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060815