JP2002143292A - 医療用チューブ - Google Patents

医療用チューブ

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JP2002143292A
JP2002143292A JP2000347357A JP2000347357A JP2002143292A JP 2002143292 A JP2002143292 A JP 2002143292A JP 2000347357 A JP2000347357 A JP 2000347357A JP 2000347357 A JP2000347357 A JP 2000347357A JP 2002143292 A JP2002143292 A JP 2002143292A
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博 米良
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐キンク特性に優れる医療用チューブを提供
する。 【構成】 曲げ弾性率1500kg/cm2以下の軟質
オレフィン系ポリマーをベース樹脂とした内面と外面を
有する医療用チューブであって、該医療用チューブの長
さ方向に、曲げ弾性率が3500kg/cm2以上の耐
キンク特性付与樹脂によるストライプを有し、該医療用
チューブの長さ方向に垂直な断面における(該ベース樹
脂/該耐キンク特性付与樹脂)の式で表される面積比
が、19以上3以下であることを特徴とする医療用チュ
ーブ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐キンク特性の向
上した医療用チューブに関する。詳細には、耐キンク性
の向上した医療用チューブであって、輸液・栄養システ
ム、胃管・吸引カテーテル等の排液・灌龍システム、導
尿バッグなど尿管理システムに使用される医療用チュー
ブに関する。
【0002】
【従来の技術】 医療用チューブには、輸液や血液を容
器からヒトに投与するときの輸液セットや輸血セット、
血液透析や人工心肺などを用いる時に血液を体外循環す
る際使用する回路類、その他、経腸栄養・中心静脈栄養
等のシステム,胃管・吸引カテーテル等の排液・灌流シ
ステム,導尿バッグなど尿管理システム,腹膜透析シス
テム等に使用される医療用チューブ等の非常に多くの医
療器類に使用されている。それらの大部分は、軟質ポリ
塩化ビニル製のものであり、成形性の良さ、原料および
製造コストが安価、チューブとしての柔軟な物性が適
当、医療器などに組み立てるときの加工性が良いなどの
理由により使用されてきた。これらの塩ビ(塩化ビニ
ル)製の医療用チューブは、オートクレーブ滅菌を行っ
ても皺よりや過度の寸法変化が発生せず優れた特性を有
する。
【0003】しかしながら、近年塩ビ製製品は、廃棄に
際して他のプラスチックや紙製の医療廃棄物との分別が
求められている。
【0004】一方、エチレン−酢酸ビニルコポリマーや
低密度ポリエチレンなどの軟質オレフィン系ポリマーの
チューブも一部に使用されているが、耐熱特性、耐キン
ク特性が劣り、化学架橋や放射線架橋による特性の向上
が可能であるが、複雑な工程が必要となる。
【0005】また、耐キンク特性に優れるシリコーン製
やポリウレタン製のエラストマーチューブは、塩ビ製に
較べて高価であり、さらに押出成形性が悪く、他の部材
との融着・接着など、製品への加工組立性に劣る。
【0006】さらに、室温で優れた柔軟性を示す熱可塑
性エラストマーとして、スチレン及びエチレンからなる
群から選ばれた少なくとも1種を主成分とする部分と、
ブタジエン及びイソプレン及びそれらの水素添加物から
なる群から選ばれた少なくとも1種からなる部分から構
成されたブロック共重合体製のチューブについても検討
されているが、耐キンク性について十分ではないまた、
これらの熱可塑性エラストマーは、高価であり、感染予
防の為に使い捨てられる医療器には不向きである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】 本発明の目的は、上
記問題を解決した耐キンク特性に優れる医療用チューブ
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】 これらの目的および詳
細に述べられていないその他の目的は、下記の本発明に
より達成される。 (1) 曲げ弾性率1500kg/cm2以下の軟質オ
レフィン系ポリマーをベース樹脂とした内面と外面を有
する医療用チューブであって、該医療用チューブの長さ
方向に、曲げ弾性率が3500kg/cm2以上の耐キ
ンク特性付与樹脂によるストライプを有し、該医療用チ
ューブの長さ方向に垂直な断面における(該ベース樹脂
/該耐キンク特性付与樹脂)の式で表される面積比が、
19以上3以下であることを特徴とする医療用チュー
ブ。 (2) 上記ストライプが2本以上12本以下であるこ
とを特徴とする上記(1)に記載の医療用チューブ。 (3) 上記ストライプの中心の、該内面からの距離が
該外面からの距離よりも短いことを特徴とする上記
(1)または(2)に記載の医療用チューブ。 (4) 上記ストライプの中心の、該内面からの距離が
該外面からの距離よりの1/2よりも短いことを特徴と
する上記(1)ないし(3)に記載の医療用チューブ。 (5) 上記医療用チューブの長さ方向に垂直な断面に
おける、上記ストライプの断面形状を横切る、該内面の
接線に平行な線分の長さが、該内面に近づくにつれて実
質的に長くなっていることを特徴とする(1)ないし
(4)に記載の医療用チューブ。 (6) 上記ストライプの断面形状が、三角形、楔型,
四角形、台形,5角以上の多角形,星形から選ばれるこ
とを特徴とする上記(1)ないし(5)に記載の医療用
チューブ。
【0009】本発明は、医療用チューブとして十分な柔
軟性を有する曲げ弾性率1500kg/cm2以下の軟
質オレフィン系ポリマーをベース樹脂とした医療用チュ
ーブであり、該医療用チューブの長さ方向に、曲げ弾性
率が3500kg/cm2以上の耐キンク特性付与樹脂
によるストライプを有し、該医療用チューブの長さ方向
に垂直な断面における(該ベース樹脂/該耐キンク特性
付与樹脂)の式で表される面積比が、19以上3以下で
あることを特徴とする医療用チューブであり、軟質オレ
フィン系ポリマーからなるベース樹脂にストライプ状に
耐キンク特性付与樹脂を封入することによって、全体と
しては 軟質チューブでありながら、屈曲に対して優れ
た耐キンク特性を有する医療用チューブを提供できる。
【0010】本発明に用いる上記ベース樹脂は、曲げ弾
性率が1500kg/cm2以下である軟質オレフィン
系ポリマーの中から選定することが出来る。医療用に汎
く使用されるチューブは、使用時にベッドサイドにおい
て外力により屈曲したり、あるいは人体への挿入時に、
体管の形状に合わせて屈曲することが必要であり柔軟性
が求められる。曲げ弾性率が1500kg/cm2を超
えると、固過ぎる。チューブの肉厚を薄くして曲げ剛性
を低下させることもできるが、このような方法では、曲
げ応力に対し容易に屈曲し十分な耐キンク特性を得るこ
とができない。該ベース樹脂の好ましい曲げ弾性率は1
000kg/cm2以下であり、特に好ましくは800
kg/cm2以下である。
【0011】代表的なベース樹脂としては、低密度ポリ
エチレン、超低密度ポリエチレン、軟質共重合ポリプロ
ピレン、エチレン−プロピレンエラストマー、エチレン
−スチレンコポリマー、軟質のエチレン−酢酸ビニルコ
ポリマー、イソプレンゴム等を配合した軟質の1,2−
ポリブタジエンコンパウンド樹脂等である。更にこれら
の樹脂を組み合わせたコンパウンド樹脂を本発明に好ま
しく使用できる。ただし、これらの樹脂に限られるもの
ではない。
【0012】本発明の耐キンク特性付与樹脂は、曲げ弾
性率3500kg/cm2以上の熱可塑性樹脂の中から
選定することが出来る。曲げ弾性率が3500kg/c
2未満では、充分な耐キンク特性を付与することがで
きない。好ましい曲げ弾性率は4500kg/cm2
ある。更に好ましくは7000kg/cm2である。代
表的な耐キンク特性付与樹脂としては、ポリプロピレ
ン、稠密度・高密度ポリエチレン、エチレン含量の多い
エチレン−酢酸ビニルコポリマー、1,2−ポリブタジ
エンからなるオレフィン系樹脂からなるポリオレフィン
系ポリマーの群から選ぶことが出来る。さらに、非ポリ
オレフィン系エラストマー群も、本発明において使用す
ることが出来る。代表的な樹脂は、ポリウレタン、ナイ
ロンエラストマー、ポリエステルエラストマー、シリコ
ーン及び高機能スチレン系ブロックコポリマー(SEB
S,SEPS等),液晶ポリマーを配合したポリオレフ
ィンやポリエステルなどである。
【0013】耐キンク特性の付与効果は、上記二つの樹
脂群においては、若干の差異がある。樹脂自体が比較的
耐キンク特性の良い非オレフィン系エラストマー及び高
機能スチレン系ブロックコポリマー(SEBS,SEP
S等)を使用して本発明のストライプを形成し、本発明
の医療用チューブを作製すると、上記ポリオレフィン系
ポリマーを使用した場合に比して、柔らかい特性の樹脂
グレードを使用しても、又ストライプの断面積を小さく
し、耐キンク特性付与樹脂のベース樹脂に対する比率を
小さくしても、より大きな耐キンク効果が得られる。さ
らに、耐キンク特性付与樹脂として、上記ポリオレフィ
ン系ポリマーおよび非オレフィン系エラストマー、高機
能スチレン系ブロックコポリマー、5〜50重量%程度
のフィラーを配合した樹脂を使用することも出来る。好
ましいフィラーとしては、炭酸カルシウム,硫酸バリウ
ム,酸化ビスマス,次炭酸ビスマスなどの無機塩、有機
の短繊維,フッ素樹脂やポリイミド等、高融点の樹脂粉
末等を用いることができる。ポリプロピレンに炭酸カル
シウムを配合した樹脂は、本発明において特に好ましく
使用できる。耐キンク特性付与樹脂の好ましいフィラー
配合割合は、5〜35重量%であり、特に好ましくは、
10〜25重量%である。下限値未満では、得られる耐
キンク性が無配合と大差なく、配合の意味がない。上限
値を超えると、押出し成形に不都合となり、精密な形状
設定に問題となる。
【0014】該フィラーを配合した樹脂を使用する際、
ベース樹脂と同じ樹脂にフィラーを配合して、曲げ弾性
率を高くして用いることにより、ベース樹脂と耐キンク
特性付与樹脂との親和性が高くなり、密着性・融着性が
良好であり、層間剥離を起こし難い。従って、ベース樹
脂と同じ樹脂にフィラーを配合して、耐キンク特性樹脂
として本発明に使用することは、好ましい態様の一つで
ある。 例えば、リニアー低密度ポリエチレンをベース
樹脂とし、これに 炭酸カルシウム等のフィラーを配合
したコンパウンド樹脂を耐キンク特性付与樹脂として使
用した場合に於いては、両層の界面は同一樹脂であるの
で、密着性・融着性が良好である。
【0015】上記ベース樹脂に比して、上記耐キンク特
性付与樹脂は、一般に成形時の押出温度が高い。使用す
るベース樹脂と耐キンク特性付与樹脂の間に、あまりに
極端な押出温度の差があると、押出ダイ中で合流する
時、その界面で急激な温度変化が発生し、成形状態が悪
化し、所望のチューブ外形状、チューブ内面形状、スト
ライプ断面形状の確保が困難となる。従って、二種以上
の異なった樹脂を用いて、共押出で本発明の医療用チュ
ーブを製造する場合には、該ベース樹脂の溶融粘度を高
めにし、一方、耐キンク特性付与樹脂は、適切な範囲で
溶融流動性を上げることが必要である。
【0016】本発明の耐キンク特性付与樹脂ストライプ
は、該医療用チューブの長さ方向に垂直な断面における
(該ベース樹脂/該耐キンク特性付与樹脂)の式で表さ
れる面積比が、19以上3以下である。該耐キンク特性
付与樹脂の面積比が19を超えると、本発明の効果であ
る耐キンク特性の向上を明確に享受することが出来な
い。一方、該面積比が3未満では、ベース樹脂の柔軟性
が損なわれ、また、医療用チューブの曲げ弾性率が高く
なり過ぎる。また、該耐キンク特性付与樹脂は、ベース
樹脂に較べ高価な場合が多く、耐キンク特性付与樹脂の
使用量が増えると、医療用に広く使用され感染防止のた
めに1回の使用で廃棄される医療用チューブとしての適
用には不向きである。
【0017】本発明の耐キンク特性付与樹脂のストライ
プの、医療用チューブにおける数は、少なくとも二点必
要である。一点のみでは、耐キンク特性付与には不充分
であり、該医療用チューブを用いて医療器製品を組立た
り、あるいは該医療器製品の滅菌時の加熱や加工応力に
よって、チューブ変形が起こるってしまう。このような
加工・滅菌の条件による変形を防止するために、該スト
ライプは、該医療用チューブの長さ方向に垂直な断面に
おいて、2個以上12個以下が必要である。好ましくは
3個以上8個以下である。
【0018】また、特にチューブ直径が、2mm以上5
mm未満の場合は、2個以上6個以下が好ましい。チュ
ーブ直径が、5mm以上10mm以下の場合は、4個以
上10個以下が好ましい。下限値未満では、十分な耐キ
ンク特性が得られず、また、上限値を超えると、安定な
成形を行うための成形機の調整に大変な労力が必要とな
りそれにより得られる効果の増加が乏しい。さらに本発
明の医療用チューブの肉厚は、0.5mm以上2.0m
m以下が好ましい。
【0019】本発明の耐キンク特性付与樹脂のストライ
プの、医療用チューブにおける断面形状は、真円,楕円
等に設定することもでき、また、三角形、楔型、四角
形、台形、5角以上の多角形,星形等とすることもでき
る。該ストライプの断面形状は、真円〜楕円を容易に成
形することができる。より精妙に耐キンク特性を発現さ
せたい場合には、三角形、楔型、菱形などの四角形や台
形を採用することも好ましい。さらに、本発明の医療用
チューブの長さ方向に垂直な断面における、該ストライ
プの断面形状を横切る、該内面の接線に平行な線分の長
さが、該内面に近づくにつれて実質的に長くなっている
ことが好ましい。具体的には、三角形、楔型、台形など
の場合、該三角形の頂点、該楔型の先端、該台形の短い
方の底辺がチューブの外面方向に向くように配置するし
て、該ストライプの断面形状において、チューブの内面
側の割合を 医療用チューブの外面側に比して広くとる
ことが好ましい。
【0020】本発明の耐キンク特性付与樹脂のストライ
プの、医療用チューブの断面におけるストライプの中心
の位置は、該医療用チューブの肉厚みの中心に位置さ
せ、該ストライプ全体を該肉厚みに封入するようことが
できる。さらに、該ストライプの中心の位置を、該チュ
ーブ外面側若しくは内面側に寄せて押出成形することも
出来る。好ましくは、該ストライプの中心の位置を、該
肉厚みの中心と該チューブ内面との間に位置させる。特
に好ましくは該ストライプの中心の、該内面からの距離
が該外面からの距離の1/2よりも短い位置に配置す
る。
【0021】また、耐キンク特性付与樹脂のストライプ
全体を該チューブの肉厚みに封入することが好ましい
が、該ストライプが該チューブの内面に接するようにす
ることも可能であり、さらには、該ストライプが 該チ
ューブ内面から、内腔に盛り上がるように押出成形する
ことも出来る。
【0022】本発明に於いて、ベース樹脂層を二層以上
の多層にすることも可能である。この実施態様の場合に
は、外層側により軟らかい樹脂を、内層側に外層より軟
らかい樹脂を選ぶことが好ましい。本発明の医療用チュ
ーブは、ベース樹脂と耐キンク特性付与樹脂の同時押出
によって、製造することが出来る。押出ダイは、通常の
単層あるいは多層押出の方法および装置は公知である。
また、ベース樹脂チューブ肉厚に異樹脂ストライプを形
成する方法と、装置も公知である。従って、所望の断面
形状を与える押出ダイは、これまでの経験に加え、簡単
な先行実験や流動解析により、適正なダイを入手するこ
とが出来る。押出成形の際、ダイから押出吐出したチュ
ーブ状メルトを水槽で冷却・固化させることが好まし
い。この水槽に真空サイジング等を施して、所望の断面
形状とチューブサイズ精度を好ましく確保することが可
能である。
【0023】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の実施の形態を説
明する。本発明は、曲げ弾性率1500kg/cm2
下の軟質オレフィン系ポリマーをベース樹脂とした内面
と外面を有する医療用チューブであって、該医療用チュ
ーブの長さ方向に、曲げ弾性率が3500kg/cm2
以上の耐キンク特性付与樹脂によるストライプを有し、
該医療用チューブの長さ方向に垂直な断面における(該
ベース樹脂/該耐キンク特性付与樹脂)の式で表される
面積比が、19以上3以下であることを特徴とする医療
用チューブである。
【0024】本発明のベースポリマーを主押出し機によ
り溶融状態で押出しヘッドに押し出し、一方、耐キンク
特性付与樹脂を補助押出し機により溶融状態で該押出し
ヘッドに押出し、該押出しヘッドの下流側で組み合わせ
ることにより、該耐キンク特性付与樹脂のストライプを
形成することができる。
【0025】
【実施例】(実施例1) ベース樹脂:オクテンコモノマーを含有するリニアー低
密度ポリエチレン(商品名;アフィニテイEG8150
ダウ化学社製、比重=0.87,曲げ弾性率=210
kg/cm2,MI=0.5) 耐キンク特性付与樹脂:ポリプロピレン(商品名;MJ
S2346 グランドポリマー社製、比重=0.89,
曲げ弾性率=4300kg/cm2,MI=1.0) 上記の組み合わせの原料を用いて、第1図に示す断面が
真円状の共押出チューブを製造した。 なお、チューブ
サイズは 外径4.0mmφ、内径2.6mmφであ
り、ストライプ数は90°×4本、ベース樹脂/耐キン
ク特性付与樹脂の面積比は、15であった。ストライプ
中心のチューブ断面肉厚における位置は、外面と内面と
等距離であった。 (比較例1)ベース樹脂:オクテンコモノマーを含有す
るリニアー低密度ポリエチレン(商品名;アフィニティ
EG8150 ダウ化学社製、比重=0.87,曲げ弾
性率=210kg/cm2,MI=0.5)を用いて、
押出チューブを製造した。チューブサイズは 外径4.
0mmφ、内径2.6mmφであった。 (試験例1)上記実施例1、比較例1で得たチューブの
耐キンク特性を評価した。
【0026】評価治具には、直径が15mmφ×高さ10
mmの中空の孔を有する中空円筒(30)を使用した。こ
の治具に、20mm長さに切断した実施例1または比較例
1のチューブ(31)の両端を挿入しループを形成さ
せ、チューブ両端をゆっくりと引き下げた。 当該ルー
プがキンクした時点でのループ全長(h)をもって耐キ
ンク特性の指標とする。 当然 このループ長が短い方
が、耐キンク特性に優れる。ベース樹脂のみからなる比
較例1のチューブのループ長が6.0mmに対して、スト
ライプを封入した実施例1のチューブは、5.3〜5.
0mmφであり、耐キンク特性樹脂の比率が増えるにつ
れ、又 ストライプ位置が 内面に近ずくに従って、ルー
プ長が短くなり 耐キンク特性が増した。 (実施例2)実施例1と同じベース樹脂を使用し、下記
の耐キンク特性付与樹脂を使用した。炭酸カルシウムを
配合したポリプロピレン樹脂:比重=1.17,曲げモ
ジュラス=30100kg/cm2,MI=12(試験温
度230℃,荷重2160g)上記の組み合わせの原料を用い
て、第2図に示す断面が三角形状であり、この3角形の
1の頂点を外面側へ向けたのストライプ形状を有する共
押出チューブを製造した。チューブサイズは 外径4.
0mmφ、内径2.6mmφであり、ストライプ数は180
°×2本、ベース樹脂/耐キンク特性付与樹脂のチュー
ブ断面における面積比は、10であった。また、ストラ
イプ中心のチューブ断面肉厚における位置は、該ストラ
イプ中心から外面までの距離に比べ内面までの距離は1
/2であった。
【0027】ベース樹脂のみからなるチューブ(比較例
1)のループ長が6.0mmに対して、ストライプを封入
したチューブ(実施例2)は、5.4〜4.9mmφであ
り、耐キンク特性樹脂の比率が増えるにつれ、又 スト
ライプ位置が 内面に近ずくに従って、ループ長が短く
なり 耐キンク特性が増した。
【0028】
【発明の効果】本発明の医療用チューブは、同一ベース
樹脂から押し出した単層チューブに較べて、実用上ほぼ
同等の柔軟性とともに適度な耐キンク特性を有する。各
種医療に使用される医療用チューブの中には、耐キンク
特性を要求されるものも多く、従来は塩ビ製のチューブ
が汎く使用されていた。 本発明の構成からも明らかな
ように、本発明の医療用チューブを使用すれば、分別・
焼却などの使用後の廃棄性が格段に改善される。 一
方、ポリウレタン・シリコンや高機能熱可塑性エラスト
マー(SEBS,SEPS等)のみからなる医療用チュ
ーブに較べると、組立性やコストの面で優位である。
【0029】また、本発明は、曲げ弾性率1500kg
/cm2以下の軟質オレフィン系ポリマーをベース樹脂
とした内面と外面を有する医療用チューブであって、該
医療用チューブの長さ方向に、曲げ弾性率が3500k
g/cm2以上の耐キンク特性付与樹脂によるストライ
プを有し、該医療用チューブの長さ方向に垂直な断面に
おける(該ベース樹脂/該耐キンク特性付与樹脂)の式
で表される面積比が、19以上3以下である医療用チュ
ーブであるので、耐キンク性に優れる。
【0030】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる医療用チューブの長さ方向に
垂直な面の断面図である。
【図2】 本発明に係わる他の医療用チューブの長さ方
向に垂直な面の断面図である。
【図3】 本発明に係わる医療用チューブの耐キンク特
性特性冶具の模式図である。
【符号の説明】
1,21 医療用チューブ 2,22 外面 3,23 ストライプ 4,24 内面 30 中空円筒 31 チューブ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲げ弾性率1500kg/cm2以下の
    軟質オレフィン系ポリマーをベース樹脂とした内面と外
    面を有する医療用チューブであって、該医療用チューブ
    の長さ方向に、曲げ弾性率が3500kg/cm2以上
    の耐キンク特性付与樹脂によるストライプを有し、該医
    療用チューブの長さ方向に垂直な断面における(該ベー
    ス樹脂/該耐キンク特性付与樹脂)の式で表される面積
    比が、19以上3以下であることを特徴とする医療用チ
    ューブ。
  2. 【請求項2】 上記ストライプが2本以上12本以下で
    あることを特徴とする請求項1に記載の医療用チュー
    ブ。
  3. 【請求項3】 上記ストライプの中心の、該内面からの
    距離が該外面からの距離よりも短いことを特徴とする請
    求項1または2に記載の医療用チューブ。
  4. 【請求項4】 上記ストライプの中心の、該内面からの
    距離が該外面からの距離よりの1/2よりも短いことを
    特徴とする請求項1ないし3に記載の医療用チューブ。
  5. 【請求項5】 上記医療用チューブの長さ方向に垂直な
    断面における、上記ストライプの断面形状を横切る、該
    内面の接線に平行な線分の長さが、該内面に近づくにつ
    れて実質的に長くなっていることを特徴とする請求項1
    ないし4に記載の医療用チューブ。
  6. 【請求項6】 上記ストライプの断面形状が、三角形、
    楔型,四角形、台形,5角以上の多角形,星形から選ば
    れることを特徴とする請求項1ないし5に記載の医療用
    チューブ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005058304A (ja) * 2003-08-08 2005-03-10 Terumo Corp イントロデューサーシース
WO2006057370A1 (ja) * 2004-11-26 2006-06-01 Mitsui Chemicals, Inc. 医療用チューブ

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