JP2002139751A - 画像表示媒体及び画像表示装置 - Google Patents

画像表示媒体及び画像表示装置

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JP2002139751A
JP2002139751A JP2000336642A JP2000336642A JP2002139751A JP 2002139751 A JP2002139751 A JP 2002139751A JP 2000336642 A JP2000336642 A JP 2000336642A JP 2000336642 A JP2000336642 A JP 2000336642A JP 2002139751 A JP2002139751 A JP 2002139751A
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JP2000336642A
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English (en)
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Takeshi Matsunaga
健 松永
Yoshiro Yamaguchi
善郎 山口
Yoshinori Machida
義則 町田
Motohiko Sakamaki
元彦 酒巻
Kiyoshi Shigehiro
清 重廣
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板の間隙を一定にし、粒子が漏れることを
防止し、粒子交換を迅速かつ容易に行う。 【解決手段】 画像表示媒体10は、透明な第1の支持
基体12と、第1の支持基体12に対向する第2の支持
基体14と、第1の支持基体側に設けられた透明電極1
8と、第2の支持基体側に設けられた電極20と、色及
び帯電特性の異なる2種類の粒子を含む混合粒子22
と、混合粒子を封入した、少なくとも一部が透明な密閉
容器24とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像表示媒体及び画
像表示装置に係り、さらに詳細には内部に2種類の粒子
を含む画像表示媒体及び画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像表示を繰返すことが可能な表
示媒体として、Twisting Ball Disp
lay(2色塗分け粒子回転表示)、電気泳動式表示媒
体、磁気泳動式表示媒体、サーマルリライタブル表示媒
体、及び画像を保存可能な液晶等が提案されている。
【0003】前記表示媒体のうち、サーマルリライタブ
ル表示媒体や、画像を保存可能な液晶等は、画像の保存
性には優れるが、背景を紙のように十分な白とすること
ができず、画像部と非画像部(背景)のコントラストが
小さいため、鮮明な画像を表示することが困難であっ
た。
【0004】また、電気泳動や磁気泳動を利用した表示
媒体では、電界あるいは磁界によって移動可能な着色粒
子が白色液体中に分散されており、例えば、画像部には
着色粒子を表示面に付着させることにより着色粒子の色
を表示し、非画像部には着色粒子を表示面から除去する
ことにより白色液体の白を表示することで画像が形成さ
れる。着色粒子は電界あるいは磁界の作用がないと移動
しないため、これらの表示媒体は画像を保存することが
できる。しかし、これらの表示媒体では、背景をきれい
な白にすることはできるが、画像部では着色粒子同士の
隙間に白色液体が入り込むため、十分な画像濃度が得ら
れない。このため、画像部と非画像部の十分なコントラ
ストが得られず、鮮明な画像を表示することが困難であ
った。また、表示媒体を画像表示装置から取り外したと
きに曲げたりすると白色液体が表示媒体から漏出するお
それがある。
【0005】また、Twisting Ball Di
splayは、半面を白に、残りの反面を黒に塗分けた
球状粒子を電界の作用によって反転させ、例えば、画像
部では黒面が表示面側に、非画像部では白面が表示面側
に向くように電界を作用させることにより、画像を表示
する。この表示媒体は、電界の作用がない限り粒子は反
転しないため、画像を保存できる。また、表示媒体の内
部は、粒子周囲のキャビティにのみオイルが存在する
が、ほとんど固体しか含有しないため、表示媒体のシー
ト化等も比較的容易である。しかし、この表示媒体で
は、表示面全面が白になるように表示媒体に電界を加え
ても、表示媒体に入射した光のうち球と球の隙間に入り
込んだ光線は反射されず内部でロスされてしまうため、
原理的に100%の白色表示はできない。また、キャビ
ティ部の光吸収や光散乱もあるため、灰色がかった白し
か表示できない。さらに、粒子の反転を完全に行うこと
が難しく、これによってもコントラストの低下を招いて
しまい、結果的に鮮明な画像を表示することが困難であ
った。さらに、粒子サイズは画素サイズよりも小さいこ
とが要求されるため、高解像度の画像を表示するには色
が塗り分けられた微細な粒子を製造しなければならず、
高度な製造技術を要するという問題もある。
【0006】一方、背景が白色の画像表示媒体として、
導電性着色トナーと白色粒子を対向する一対の基板間に
封入した媒体が提案されている。この画像表示媒体で
は、背面基板の電極内側表面に設けた電荷輸送層を介し
て導電性着色トナーへ電荷を注入し、電荷が注入された
導電性着色トナーが表示基板へ、電極基板間の電界によ
り移動し、表示基板の内側へ付着して、画像を表示する
(トナーディスプレー、Japan Hardcop
y'99 論文集、p249−252、JapanHa
rdcopy '99 fall論文集 p10−1
3)。この画像表示媒体は固体のみで構成されており、
画素の色を原理的には完全に切り替えることができる。
しかし、上記画像表示媒体では、背面基板の電極内側表
面に設けた電荷輸送層に接しない導電性着色トナーや、
他の導電性着色トナーから孤立している導電性着色トナ
ーが存在し、これらの導電性着色トナーは、電荷が注入
されないために電界によって移動せずにランダムに基板
間に存在するため、コントラストの向上が十分でない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】発明者らは、一対の基
板と、これらの基板の間に封入された、色及び帯電特性
が異なる複数種類の粒子群とを含む表示媒体を提案した
(特願2000−165138)。この表示媒体も、電
界が作用しない限り粒子が移動しないため、画像を保存
でき、また、表示媒体が全て固体で構成されているた
め、液漏れも発生しない。さらに、画素の色を原理的に
100%切り替えることができるため、コントラストの
高い鮮明な画像を表示することが可能である。
【0008】しかし、粒子群は直接一対の基板間に封入
されており、媒体作製時に粒子を封入する際にスペーサ
と基板との間に粒子が挟まってしまうことがあり、一定
の間隔を保持できないことがあった。また、例えば、粒
子交換時には表示媒体を分解し、基板の支持基体もしく
は電極の表面に付着した粒子を除去してから、新しい粒
子を入れなければならず手間がかかっていた。
【0009】さらに、粒子群が直接基板間に封入されて
いるため、粒子が表示媒体から漏れないようにする等の
ためシーリングに多大な神経を払わねばならず、媒体作
製時の効率が悪かった。
【0010】本発明は、上記事実に鑑みてなされたもの
であり、常に基板間に一定の間隙を保つことができ、粒
子交換が簡単かつ迅速にでき、粒子が漏れることのない
画像表示媒体及び画像表示装置を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも一
部が透光性を有すると共に内部の空間に気体が封入され
又は該空間が真空に形成された複数の容器と、付与され
た電界により前記容器内を移動可能に前記容器内に封入
されると共に、色及び帯電特性が異なる複数種類の粒子
群と、を有する画像表示媒体を提供する。
【0012】この発明によれば、粒子群が容器に収容さ
れることにより、媒体を作製するとき、粒子の封入が簡
便になるだけでなく、粒子交換にかかる時間と手間を低
減することができる。また、シーリングの必要がなくな
るため画質や媒体の信頼性が向上する。容器の第1の支
持基体に対向する部分のみが透明であればよく、容器の
他の部分には種々の材料が使用できる。
【0013】また、容器を2以上の空間に区切って各々
の空間に粒子を封入してもよい。
【0014】また、この容器の対向する両面に一対の基
板を有するようにしてもよい。これにより容器を保護す
ることができ、耐久性を向上させることができる。
【0015】前記容器は、一対の基板の間隙を保持する
スペーサをさらに備えることができる。これにより基板
の構造が簡略化される。また、スペーサがメッシュのよ
うなマトリックス状である場合には、容器の縁部以外の
部分もこのスペーサによって支持されるため、容器の耐
久性を増すことができる。
【0016】また、前記容器及び前記一対の基板の少な
くとも一方には、前記容器と前記基板を相互に位置決め
する位置決め部を有するようにしてもよい。
【0017】このような位置決め部を設けることによ
り、特に容器が2以上の空間を有する場合に、隣接電極
間等に存在するフロート部に容器内を区切る部位を対応
させるように、容器と基板とを容易に位置決めすること
ができる。
【0018】このような画像表示媒体は、電界付与手段
により空間に電界を付与することで画像を表示させるこ
とができる。
【0019】また、電界付与手段は、前記空間を挟んで
対向する一対の電極を有し、かつ前記一対の電極の少な
くとも一方が前記容器に形成されていてもよい。
【0020】この場合には、容器と一方の電極との位置
ずれを回避でき、容器と他方の電極の位置合わせのみで
済むので、画像表示媒体の製造時間が短縮される。な
お、一対の電極を共に容器の外側に設けても良い。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0022】本発明の画像表示媒体が図1、8、14〜
17に示されている。
【0023】図1には第1の実施形態に係る画像表示媒
体10が示されている。この画像表示媒体10は、透明
な第1の支持基体12と、第2の支持基体14と、スペ
ーサ16と、第1の支持基体12の内側に形成された透
明電極18と、第2の支持基体14の内側に形成された
電極20と、色及び帯電特性が異なる2種類の粒子を含
む混合粒子22と、透明の密閉容器24と、を備えてい
る。なお、第1の支持基体12は、透明に限らず半透
明、有色透明等、透光性を有するものであればよい。
【0024】密閉容器24はマトリックス状に仕切られ
ており、仕切られた各空間に混合粒子22が封入されて
いる。スペーサ16は第1の支持基体12と第2の支持
基体14との間に一定の間隙を形成すると共に、密閉容
器24を位置決めするのに使用される。
【0025】なお、一つの画素(画像を構成する最小の
要素)に密閉容器24のn2(nは正の整数)個の空間
が対応することが好ましい。これにより画素を正方形状
とすることができる。
【0026】透明電極18及び電極20は電界付与手段
23に接続されており、該電界付与手段23が所定電圧
を印加することにより、帯電特性に応じて2種類の粒子
が互いに異なる方向へ移動する。
【0027】図8には第2の実施形態に係る画像表示媒
体30が示されている。この画像表示媒体30は、透明
な第1の支持基体12と、第2の支持基体14と、第1
の支持基体12の内側に形成された透明電極18と、第
2の支持基体14の内側に形成された電極20と、色及
び帯電特性が異なる2種類の粒子を含む混合粒子22
と、スペーサとしてのメッシュ32と、透明の箱状の密
閉容器34と、を備えている。密閉容器34は格子状の
メッシュ32を収容しており、メッシュ32に形成され
た各空間に混合粒子22が封入されている。なお、密閉
容器34の内部がメッシュ状に形成されていてもよく、
メッシュに限らず球状のスペーサを使用してもよい。さ
らに、密閉容器とスペーサとが別個独立であってもよ
い。
【0028】また、一つの画素にメッシュ32のn
2(nは正の整数)個の空間が対応することが好まし
い。これにより画素を正方形状とすることができる。
【0029】メッシュ32、並びに密閉容器34の第2
の支持基体側の部分及び側部は図14に示すように透明
でなくてもよい。
【0030】さらに、カラーフィルタを使用することに
よりカラー表示を行うことができる。例えば、図15に
示すように、メッシュ32の各空間の上部に青、赤、緑
のカラーのフィルタ36を配置してもよい。この場合に
は、一つの画素にメッシュ32の1つの空間が対応する
ことが必要である。なお、イエロー、マゼンダ、シアン
のカラーフィルタをメッシュ32の各空間の上部に配置
してもよいが、透明部にカラーフィルタを配置する場合
には、青、赤、緑のカラーフィルタが好ましい。
【0031】図16には第3の実施形態に係る画像表示
媒体40の分解断面図が示されている。この画像表示媒
体40は、透明な第1の支持基体12と、第2の支持基
体14と、スペーサ16と、第1の支持基体12の内側
に形成された透明電極18と、第2の支持基体14の内
側に形成された電極20と、色及び帯電特性が異なる2
種類の粒子を含む混合粒子22と、透明の密閉容器42
と、を備えている。密閉容器42は第2の支持基体14
と、電極20と、スペーサ16と、混合粒子22とを収
容している。
【0032】図17には第4の実施形態に係る画像表示
媒体50の分解断面図が示されている。この画像表示媒
体50は、透明な第1の支持基体12と、第2の支持基
体14と、スペーサ52と、第1の支持基体12の内側
に形成された透明電極18と、電極54と、色及び帯電
特性が異なる2種類の粒子を含む混合粒子22と、透明
の密閉容器56と、を備えている。スペーサ52は、図
示しない矩形の枠と、枠と一体的に形成され、かつ枠内
に等間隔に平行に配置された複数の仕切板とから構成さ
れ、電極54は枠と仕切板で形成される空間の下部に収
容されている。また、混合粒子22は電極54とスペー
サ52の仕切板とで形成される各空間に収容され、これ
らのスペーサ52、電極54及び混合粒子22が密閉容
器56内に収容されている。また、透明電極18は電極
54と交差するように第1の支持基体12上に形成され
ている。なお、密閉容器56の側部には電極54を電源
に接続するための小径の孔が形成されている。
【0033】上記で使用される支持基体としては、ガラ
スや、プラスチック、例えば、ポリカーボネート樹脂、
アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂等が
挙げられる。
【0034】また、電極には、インジウム、スズ、カド
ミウム、アンチモン等の酸化物、ITO等の複合酸化
物、金、銀、銅、ニッケル等の金属、ポリピロールやポ
リチオフェン等の有機導電性材料等を使用することがで
きる。これらは単層膜、混合膜あるいは複合膜として使
用でき、蒸着法、スパッタリング法、塗布法等で形成で
きる。また、その厚さは、蒸着法、スパッタリング法に
よれば、通常100〜2000オングストロームであ
る。電極は、従来の液晶画像表示媒体あるいはプリント
基板のエッチング等従来公知の手段により、所望のパタ
ーン、例えば、マトリックス状に形成することができ
る。
【0035】なお、電極は基体上に形成してもよいが、
容器上に形成してもよい。画像表示媒体の外部、すなわ
ち基体の外側に設けてもよい。
【0036】第1の支持基体、及びこれに対応する電極
は光を透過する必要があるので、上記各材料のうち透明
のものを使用する。
【0037】スペーサは絶縁性の材料で形成され、具体
的には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化樹
脂、光硬化樹脂、ゴム等で形成することができる。スペ
ーサは前述のとおり第2の支持基体上に枠状に形成し
て、容器の位置決めに使用してもよい。このようなスペ
ーサを形成するにはドライフィルムレジストが好適に使
用でき、これにより任意の高さ及び形状の高精度のスペ
ーサを作成できる。スペーサを容器に収容しない場合に
は、スペーサの高さは容器の高さと等しくする。
【0038】本発明で使用する色、及び体積抵抗率や帯
電極性等の帯電特性の異なる2種類の粒子としては、導
電性粒子と絶縁性粒子との組み合わせ、正に帯電する絶
縁性粒子と負に帯電する絶縁性粒子との組み合わせ等が
挙げられる。
【0039】導電性粒子としては、カーボンブラック、
ニッケル、銀、金、すず等の金属粒子、フェライト、I
TO、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化アンチモンドー
プ酸化すず等の導電性の金属酸化物粒子、絶縁性粒子の
表面に金属や導電性金属酸化物を被覆したもの、カーボ
ンブラックや金属粒子や導電性金属酸化物を熱可塑性又
は熱硬化性樹脂中に含有する粒子等が挙げられる。
【0040】また、絶縁性粒子としては、ガラスビー
ズ、アルミナ、酸化チタン等の絶縁性の金属酸化物粒子
等、熱可塑性若しくは熱硬化性樹脂粒子、これらの樹脂
粒子の表面に着色剤を固定したもの、熱可塑性若しくは
熱硬化性樹脂中に絶縁性の着色剤を含有する粒子等が挙
げられる。
【0041】粒子の製造に使用される熱可塑性樹脂とし
ては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチ
レン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレ
フィン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビ
ニル、酪酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪
族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、
ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニ
ルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケ
トン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類
の単独重合体あるいは共重合体を例示することができ
る。また、粒子の製造に使用される熱硬化性樹脂として
は、ジビニルベンゼンを主成分とする架橋共重合体や架
橋ポリメチルメタクリレート等の架橋樹脂、フェノール
樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、シ
リコーン樹脂等を挙げることができる。特に代表的な結
着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸
アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共
重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共
重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポ
リアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等を挙げる
ことができる。
【0042】着色剤としては、有機若しくは無機の顔料
や、油溶性染料等を使用することができ、マグネタイ
ト、フェライト等の磁性紛、カーボンブラック、酸化チ
タン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、フタロシアニン銅
系シアン色材、アゾ系イエロー色材、アゾ系マゼンタ色
材、キナクリドン系マゼンタ色材、レッド色材、グリー
ン色材、ブルー色材等の公知の着色剤を挙げることがで
きる。具体的には、アニリンブルー、カルコイルブル
ー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポン
オイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロ
リド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキ
サレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.
ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レ
ッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、
C.I.ピグメント・イエロー97、C.ブルー15:
1、C.I.ピグメント・ブルー15:3、等を代表的
なものとして例示することができる。また、空気を内包
した多孔質のスポンジ状粒子や中空粒子は白色粒子とし
て使用できる。これらは2種類の粒子の色調が異なるよ
うに選択される。
【0043】粒子の形状は特に限定されないが、真球で
ある場合には、粒子間の接触はほぼ点接触となり、また
粒子と基板内側表面との接触もほぼ点接触であり、粒子
間および粒子と基板内側表面とのvan der Wa
lls力に基づく付着力が小さい。従って、基板の内側
に誘電体膜があっても電界により帯電粒子が基板内を円
滑に移動できる。球状の粒子を形成するには、懸濁重
合、乳化重合、分散重合等が使用できる。
【0044】粒子の一次粒子は、一般的には、1〜10
00μmであり、好ましくは5〜50μmであるが、こ
れに限定されない。高いコントラストを得るには、2種
類の粒子の粒子径をほぼ同じにすることが好ましい。こ
のようにすると、大きい粒子が小さい粒子に囲まれ、大
きい粒子本来の色濃度が低下するという事態が回避され
る。
【0045】絶縁性粒子の表面には、必要に応じて、外
添剤を付着させてもよい。外添剤の色は、粒子の色に影
響を与えないように、白か透明であることが好ましい。
【0046】外添剤としては、酸化ケイ素(シリカ)、
酸化チタン、アルミナのような金属酸化物等の無機微粒
子が用いられる。微粒子の帯電性、流動性、及び環境依
存性等を調整するために、これらをカップリング剤やシ
リコーンオイルで表面処理することができる。
【0047】カップリング剤には、アミノシラン系カッ
プリング剤、アミノチタン系カップリング剤、ニトリル
系カップリング剤等の正帯電性のものと、窒素原子を含
まない(窒素以外の原子で構成される)シラン系カップ
リング剤、チタン系カップリング剤、エポキシシランカ
ップリング剤、アクリルシランカップリング剤等の負帯
電性のものがある。同様に、シリコーンオイルには、ア
ミノ変性シリコーンオイル等の正帯電性のものと、ジメ
チルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイ
ル、α−メチルスルホン変性シリコーンオイル、メチル
フェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーン
オイル、フッ素変性シリコーンオイル等の負帯電性のも
のが挙げられる。これらは外添剤の所望の抵抗に応じて
選択される。
【0048】このような外添剤の中では、よく知られて
いる疎水性シリカや疎水性酸化チタンが好ましく、特に
特開平10−3177記載のTiO(OH)2と、シラ
ンカップリング剤のようなシラン化合物との反応で得ら
れるチタン化合物が好適である。シラン化合物としては
クロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、特殊シリ
ル化剤のいずれのタイプを使用することも可能である。
このチタン化合物は、湿式工程の中で作製されるTiO
(OH)2にシラン化合物あるいはシリコーンオイルを
反応、乾燥させて作製される。数百度という焼成工程を
通らないため、Ti同士の強い結合が形成されず、凝集
が全くなく、微粒子はほぼ一次粒子の状態である。さら
に、TiO(OH)2にシラン化合物あるいはシリコー
ンオイルを直接反応させるため、シラン化合物やシリコ
ーンオイルの処理量を多くすることができて、シラン化
合物の処理量等を調整することにより帯電特性を制御で
き、且つ付与できる帯電能も従来の酸化チタンのそれよ
り顕著に改善することができる。
【0049】外添剤の一次粒子は、一般的には5〜10
0nmであり、好ましくは10〜50nmであるが、こ
れに限定されない。
【0050】外添剤と粒子の配合比は粒子の粒径と外添
剤の粒径の兼ね合いから適宜調整される。外添剤の添加
量が多すぎると粒子表面から該外添剤の一部が遊離し、
これが他方の粒子の表面に付着して、所望の帯電特性が
得られなくなる。一般的には、外添剤の量は、粒子10
0重量部に対して、0.01〜3重量部、より好ましく
は0.05〜1重量部である。
【0051】2種類の絶縁性粒子を使用する場合、所望
の帯電特性が得られるように、組み合わせる粒子の組
成、粒子の混合比率、外添剤の有無、外添剤の組成等を
選択する。
【0052】コントラストは、2種類の粒子の粒子径に
依存する他、これらの粒子の混合比にも依存する。高い
コントラストを得るには、2種類の粒子の表面積が同じ
くらいになるように混合比率を決定することが望まし
い。このような比率から大きくずれると比率の多い粒子
の色が強調される。但し、2種類の粒子の色調を同系色
の濃い色調と淡い色調にする場合や、2種類の粒子が混
合して作り出す色を画像に利用する場合はこの限りでは
ない。
【0053】この2種類の粒子を封入する容器の材質と
しては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフ
ィン、エチレン酢酸ビニル(EVA)、サーリン(アイ
オノマーポリエチレン)等の熱可塑性樹脂が挙げられ
る。また、これらの熱可塑性樹脂と、ポリエステル等の
熱硬化性樹脂とを組み合わせて使用してもよい。また、
容器の第1の支持基体側の部分のみが透明であればよい
ので、容器のその他の部分は有色でもよく、そのような
部分にはフッ素樹脂等を使用することもできる。
【0054】混合粒子を容器内に封入する際、空気の代
わりにアルゴン等の不活性ガスや、窒素等を容器内に封
入してもよい。
【0055】第1及び第2の支持基体を固定するには、
ボルトとナットの組み合わせ、クランプ、クリップ、基
板固定用の枠等の固定手段を使用することができる。
【0056】以上の表示素子は、画像の保存及び書換え
が可能な掲示板、回覧版、電子黒板、広告、看板、点滅
標識、電子ペーパー、電子新聞、電子書籍、及び複写機
・プリンタと共用できるドキュメントシート等に使用す
ることができる。
【0057】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (実施例1)イルメナイトを硫酸に溶解させた後、鉄分
を分離し、得られたTiOSO4に水を加えて加水分解
してTiO(OH)2を生成させた。次いで、上記手法
で調整された、水500cm3中に分散されたTiO
(OH)2100部を室温で攪拌しながら、これにイソ
プロピルトリメトキシシラン50部を滴下した。次い
で、得られた混合液中の微粒子をろ過し、水による洗浄
を繰り返した。このようにして得られたイソプロピルト
リメトキシシランで表面処理されたチタン化合物を15
0℃で乾燥し、サンプルミルを用いて2分間粉砕して、
平均一次粒子径30nmの外添剤を得た。
【0058】上記の外添剤0.4重量部を、酸化チタン
含有架橋ポリメチルメタクリレートの球状粒子(積水化
成品工業(株)製、テクポリマーMBX−20−ホワイ
ト)を分級することにより得た体積平均粒径が20μm
の粒子100重量部に加え、攪拌して第1粒子を得た。
【0059】また、第2粒子として、カーボン含有架橋
ポリメチルメタクリレートの球状粒子(積水化成品工業
(株)製、テクポリマーMBX−20−ブラック)を分
級することにより得た体積平均粒径が20μmの粒子を
使用した。
【0060】前記第1粒子と第2粒子を重量比2対1の
割合で混合して、混合粒子22を得た。
【0061】図2に示す透明のポリエチレンのシート2
4Aを真空吸引により円柱状の凹部がマトリックス状に
配列された型26に密着させながら加熱溶融し、シート
24Aに直径2mm高さ0.5mmの小部屋を作製した
後(図3)、冷却してから粒子供給装置28により前述
の混合粒子22を一つの部屋ごとに0.3mgずつ封入
した(図4)。別の透明のポリエチレンシート24Bを
ポリエチレンシート24Aに被せて(図5)加圧熱着に
より前記小部屋を密閉し、容器24を完成した。図6
(A)は得られた容器24の平面図であり、図6(B)
は図6(A)の容器24の側面図である。
【0062】50mm×50mm×1.1mmの705
9ガラス支持基体(第1の支持基体12)上に透明IT
O電極(透明電極18)を各画素毎に形成し、表示基板
を得た。また、別の50mm×50mm×1.1mmの
エポキシ樹脂基体(第2の支持基体14)上に銅電極
(電極20)を蒸着させて、背面基板を得た。この背面
基板の銅電極上にフォトリソグラフィーによってその内
側サイズが容器24のサイズと略同じになるように、か
つその高さが容器24の高さと略等しくなるようにアク
リル系樹脂・光重合性アクリルポリマー(日本合成化学
工業社製、ALPHONEF150)を用いてスペーサ16を形成
した。
【0063】図7に示すように、背面基板上に形成され
たスペーサ16内に容器24を収容した後、背面基板上
に表示基板を、透明ITO電極が内側に配置されるよう
に被せ、背面基板と表示基板をダブルクリップで加圧保
持して、混合粒子22を封入した容器24と両基板とを
密着させて、図1に示す画像表示媒体10を作成した。
【0064】この画像表示媒体10では、混合粒子22
が容器24に封入されており、混合粒子22が表示基板
とスペーサ16の間に挟まれることがないため、表示基
板と背面基板の間隙は一定である。また、粒子を取り替
えるには、ダブルクリップを取り外して表示基板と背面
基板とを分離した後、容器24を交換すればよく、基板
を清掃する必要はないため、粒子の取り替えが短時間か
つ容易に行える。さらに、容器24は小部屋に仕切られ
ており、各小部屋に粒子が封入されているため、粒子の
偏在も防ぐことができる。 (実施例2)PETとEVAで構成された74mm×1
45mm×0.1mmの透明2層フィルム(GMP社
製、GHQ120)の内部に20mm×20mm×0.
3mmの線径0.1mm、開口径2mm×2mmのナイ
ロン製メッシュ32を載せ(図9)、メッシュ32の各
空間に実施例1で使用した混合粒子22約20mgを入
れた(図10)。2層フィルムの上下から発熱ロール3
8により110℃の熱とロール圧力を2層フィルムにか
けて、2層フィルムのメッシュ32の外側の部分を密閉
し(図11)、容器34を完成した(図12)。
【0065】実施例1の表示基板の製造方法と同様の方
法で表示基板と背面基板を形成し、背面基板の透明IT
O電極(電極20)上に容器を配置し、さらにその上に
透明ITO電極(透明電極18)が内側になるように表
示基板を配置し(図13)、両基板をダブルクリップで
加圧保持して、容器34と両基板とを密着させて、図8
に示す画像表示媒体30を作成した。
【0066】この画像表示媒体30も画像表示媒体10
と同様の効果を奏する。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、2種類の粒子を容器に
封入するため、第1及び第2の支持基体の間隙を一定に
することができ、粒子が画像表示媒体から漏れることを
防止でき、また、粒子交換を迅速かつ容易に行うことが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態に係る画像表示媒体の断面
図である。
【図2】 図1の画像表示媒体の製造方法の一工程であ
る。
【図3】 図1の画像表示媒体の製造方法の一工程であ
る。
【図4】 図1の画像表示媒体の製造方法の一工程であ
る。
【図5】 図1の画像表示媒体の製造方法の一工程であ
る。
【図6】 (A)図1の画像表示媒体で使用され、図2
から図5の工程により得られた容器の平面図であり、
(B)は(A)の容器の側面図である。
【図7】 図1の画像表示媒体の製造方法の一工程であ
る。
【図8】 第2の実施の形態に係る画像表示媒体の断面
図である。
【図9】 図8の画像表示媒体の製造方法の一工程であ
る。
【図10】 図8の画像表示媒体の製造方法の一工程で
ある。
【図11】 図8の画像表示媒体の製造方法の一工程で
ある。
【図12】 図8の画像表示媒体で使用され、図9から
図11の工程により得られた容器の平面図である。
【図13】 図8の画像表示媒体の製造方法の一工程で
ある。
【図14】 第2の実施の形態に係る画像表示媒体の変
形例の断面図である。
【図15】 第2の実施の形態に係る画像表示媒体の別
の変形例の分解断面図である。
【図16】 第3の実施の形態に係る画像表示媒体の分
解断面図である。
【図17】 第4の実施の形態に係る画像表示媒体の分
解断面図である。
【符号の説明】
10、30,40,50 画像表示媒体 12 第1の支持基体(一対の基板) 14 第2の支持基体(一対の基板) 16 スペーサ 18 透明電極(一対の電極) 20 電極(一対の電極) 22 混合粒子 24、34、42、56 密閉容器 32 メッシュ(スペーサ) 54 電極(一対の電極)
フロントページの続き (72)発明者 町田 義則 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 酒巻 元彦 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 重廣 清 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 5C094 AA06 AA31 BA09 BA75 BA76 BA84 BA93 CA19 EB02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部が透光性を有すると共に
    内部の空間に気体が封入され又は該空間が真空に形成さ
    れた複数の容器と、 付与された電界により前記容器内を移動可能に前記容器
    内に封入されると共に、色及び帯電特性が異なる複数種
    類の粒子群と、 を有する画像表示媒体。
  2. 【請求項2】 前記容器は2以上の空間に区切られてい
    ることを特徴とする請求項1記載の画像表示媒体。
  3. 【請求項3】 前記容器の対向する両面に一対の基板を
    有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の画
    像表示媒体。
  4. 【請求項4】 前記容器は、前記一対の基板の間隙を保
    持するスペーサを有することを特徴とする請求項3記載
    の画像表示媒体。
  5. 【請求項5】 前記容器及び前記一対の基板の少なくと
    も一方に、前記容器と前記一対の基板とを相互に位置決
    めする位置決め部を有することを特徴とする請求項3又
    は請求項4記載の画像表示媒体。
  6. 【請求項6】 前記請求項1乃至請求項5の何れか1項
    記載の画像表示媒体と、 前記空間に電界を付与する電界付与手段と、 を有する画像表示装置。
  7. 【請求項7】 前記電界付与手段は、前記空間を挟んで
    対向する一対の電極を有し、かつ前記一対の電極の少な
    くとも一方が前記容器に形成されていることを特徴とす
    る請求項6記載の画像表示装置。
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