JP2002139266A - 開閉弁装置及びこれを備える冷媒搬送装置 - Google Patents

開閉弁装置及びこれを備える冷媒搬送装置

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JP2002139266A
JP2002139266A JP2000334456A JP2000334456A JP2002139266A JP 2002139266 A JP2002139266 A JP 2002139266A JP 2000334456 A JP2000334456 A JP 2000334456A JP 2000334456 A JP2000334456 A JP 2000334456A JP 2002139266 A JP2002139266 A JP 2002139266A
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refrigerant
tank
flow
state
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JP2000334456A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Iwata
育弘 岩田
Masakazu Okamoto
昌和 岡本
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 管路における流体の流れを断続するための開
閉弁装置において、管路における水撃を抑制する。 【解決手段】 開閉弁装置(60)として、弁体(80)及
び弁座(74)を有する逆止弁を構成する。弁体(80)に
は、円錐台状の突出部(81)を設ける。弁座(74)に
は、弁座(74)を貫通する円錐台状の貫通孔(75)を形
成する。弁体(80)が弁座(74)に向かって移動する
と、突出部(81)が貫通孔(75)に挿入されてゆく。そ
のため、貫通孔(75)の開口面積が次第に狭められ、貫
通孔(75)を通過する流体の流量が徐々に低下する。突
出部(81)が貫通孔(75)に完全に嵌まり込むと、流体
の流通が阻止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体の流れを断続
するための開閉弁装置、及びこの開閉弁装置を備える冷
媒搬送装置に関し、特に、水撃の抑制策に係るものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、管路内を流れる流体を断続す
る開閉弁装置が知られている。この開閉弁装置として
は、ある定められた一つの方向にのみ流体の流通を許容
する逆止弁や、電磁力により弁体を駆動する電磁弁など
がある。この種の開閉弁装置では、流体の流れを遮断す
る必要が生じたときには速やかに流体の流通を阻止すべ
きとの考えから、弁体を素早く移動させて弁座に着座さ
せるのが一般的である。
【0003】図18に示すように、開閉弁装置である逆
止弁は、配管に固定された弁座(a)と、流体の流れに
沿って移動する弁体(b)とを備えている。この逆止弁
は、図18において、左から右へ向かう流体の流通のみ
を許容し、右から左へ向かう流体の流通を阻止する。こ
の逆止弁が遮断状態となる場合、弁体(b)が図18に
おける左方向へ移動し、弁体(b)が弁座(a)に着座し
て流体の流れを遮断する。その際、弁座(a)の面取り
部分と弁体(b)の先端部とが当接するため、弁体(b)
と弁座(a)が接触することで瞬間的に流体の流れが遮
断される。
【0004】この種の逆止弁としては、図19に示すよ
うに、弁座(a)と一体の円筒部材(c)を設け、この円
筒部材(c)の内部に弁体(b)を設けるものもある。こ
の逆止弁の連通状態では、弁体(b)が弁座(a)から離
れ、円筒部材(c)の側部に開口する連通孔(d)を通っ
て流体が流通する。一方、流体の流れが図19における
右向きから左向きに反転すると、円筒部材(c)の端部
に開口する端部孔(e)から入った流体により弁体(b)
が押され、弁体(b)が弁座(a)に着座して流体の流れ
を遮断する。
【0005】また、図20に示すように、開閉弁装置で
ある電磁弁は、弁座(a)と、プランジャ(f)の先端に
設けられる弁体(b)と、プランジャ(f)を押し下げる
ためのバネ(g)と、プランジャ(f)を駆動するための
電磁コイル(h)とを備えている。電磁コイル(h)に通
電すると、プランジャ(f)に電磁力が作用し、バネ
(g)の付勢力に抗してプランジャ(f)が引き上げられ
る。この状態で、流体は流入ポート(i)から流出ポー
ト(j)に向かって流通できる。一方、電磁コイル(h)
への通電を停止すると、バネ(g)の付勢力によってプ
ランジャ(f)が押し下げられ、弁体(b)が弁座(a)
に着座して流体の流れを遮断する。その際、プランジャ
(f)が勢いよく押し下げられるため、流体の流れが瞬
時に遮断される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、管路に
おける流体の流れを急激に遮断すると、水撃が生じる。
このように水撃が生じると、水撃による圧力の脈動によ
って管路を形成する配管等に負担がかかり、配管等の破
損を招くおそれがある。また、開閉弁装置としての逆止
弁では、水撃に起因する圧力脈動によって弁体が激しく
振動し、騒音が発生すると共に、弁体が弁座に打ち付け
られる等によって逆止弁自体の破損を招くおそれもあ
る。
【0007】ここで、従来より、液冷媒を貯留するため
のタンクが設けられた搬送回路を備え、この搬送回路か
らの冷媒の押し出し及び回収によって冷媒に循環駆動力
を付与する冷媒搬送装置が知られている。例えば、特開
平11−281174号公報には、冷媒が充填された冷
媒回路に上記冷媒搬送装置を接続し、この冷媒回路で冷
媒を循環させて熱源の冷熱や温熱を利用側へ搬送する冷
凍装置が開示されている。
【0008】具体的に、上記冷媒搬送装置には、液冷媒
を貯留するための一対のタンクと、冷却熱交換器と、加
熱熱交換器とが設けられる。冷却熱交換器は、ガス冷媒
を凝縮させて低圧に維持されており、タンク内のガス冷
媒を吸引する。このガス冷媒の吸引によって、タンクが
減圧される。一方、加熱熱交換器は、液冷媒を蒸発させ
て高圧に維持されており、タンク内に高圧のガス冷媒を
供給する。このガス冷媒の供給によって、タンクが加圧
される。
【0009】そして、上記冷媒搬送装置では、一方のタ
ンクを加圧して液冷媒を主回路へ押し出すと同時に、他
方のタンクを減圧して液冷媒を主回路から回収し、この
動作によって2次側冷媒に循環駆動力を付与する。ま
た、加圧するタンクと減圧するタンクを交互に切り換
え、2次側冷媒を連続的に循環させている。
【0010】上記冷媒搬送装置では、タンクから押し出
され又はタンクへ回収される液冷媒の流れを制御するた
めに複数の逆止弁を用いている。タンクの加減圧を切り
換えると、これら逆止弁では連通状態と遮断状態とが相
互に切り換わる。従って、この冷媒搬送装置では、上述
のような逆止弁の動作に伴う水撃が生じ、騒音の増大や
信頼性の低下といった問題を招いていた。
【0011】また、上記冷媒搬送装置では、タンクの加
減圧を切り換えるために複数の電磁弁を用いている。こ
れら電磁弁を閉鎖する際にタンクへ流入出するガス冷媒
の流れが急激に遮断されると、それに伴ってタンクから
押し出され又はタンクへ回収される液冷媒の流れが急激
に変化して水撃が生じるおそれがある。このため、電磁
弁の動作によっても水撃が生じ、上述のような問題を招
いていた。
【0012】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、流体の流れを遮断す
る際の水撃を抑制し得る開閉弁装置を提供するとことに
ある。また、本発明の他の目的は、この開閉弁装置を冷
媒搬送装置に適用して水撃に伴う問題を解消することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明が講じた第1の解
決手段は、弁座(74)と該弁座(74)に対して進退する
弁体(80)とを備え、弁体(80)が弁座(74)に着座し
て流体の流通を阻止する遮断状態と、弁体(80)が弁座
(74)から離れて流体の流通を許容する連通状態とに切
り換わる開閉弁装置を対象としている。そして、連通状
態と遮断状態とを切り換える際には、通過する流体の流
量を徐々に変化させるように構成されるものである。
【0014】本発明が講じた第2の解決手段は、上記第
1の解決手段において、弁体(80)には、弁座(74)側
に向かって突出する円錐状又は円錐台状の突出部(81)
が形成され、弁座(74)には、上記弁体(80)の突出部
(81)が嵌合可能な円錐台状の貫通孔(75)が形成さ
れ、弁体(80)の突出部(81)が弁座(74)の貫通孔
(75)へ出入りすることにより上記貫通孔(75)の開口
面積を徐々に変化させるものである。
【0015】本発明が講じた第3の解決手段は、上記第
1又は第2の解決手段において、流体の流れに沿って弁
体(80)が移動することにより所定の一方向に向かう流
体の流通のみを許容する逆止弁を構成するものである。
【0016】本発明が講じた第4の解決手段は、上記第
3の解決手段において、弁体(80)には、雄ネジ状の雄
ネジ部(84)が形成される一方、上記弁体(80)の雄ネ
ジ部(84)と係合する雌ネジ状の雌ネジ部(65)を備
え、上記弁体(80)を雌ネジ部(65)で案内して回転さ
せつつ進退させるものである。
【0017】本発明が講じた第5の解決手段は、上記第
3の解決手段において、流体の流れによって弁体(80)
に付与される力を緩和するための緩和手段(70,73)を
備えるものである。
【0018】本発明が講じた第6の解決手段は、上記第
3の解決手段において、連通状態から遮断状態へ切り換
わる際の弁体(80)の移動速度を低下させるためのダン
パ手段(66,87)を備えるものである。
【0019】本発明が講じた第7の解決手段は、上記第
1又は第2の解決手段において、弁体(80)に電磁力を
付与するための電磁コイル(96)を備え、該電磁コイル
(96)への通電を断続して弁体(80)を進退させること
により連通状態と遮断状態とが切り換わる電磁弁を構成
するものである。
【0020】本発明が講じた第8の解決手段は、上記第
7の解決手段において、弁体(80)には、雄ネジ状の雄
ネジ部(84)が形成される一方、上記弁体(80)の雄ネ
ジ部(84)が嵌め合わされる雌ネジ状の雌ネジ部(65)
を備え、上記弁体(80)を雌ネジ部(65)で案内して回
転させつつ進退させるものである。
【0021】本発明が講じた第9の解決手段は、上記第
7の解決手段において、電磁コイル(96)への電流を断
続する際の電流値の変動割合を緩和するための電流調節
手段(97)を備えるものである。
【0022】本発明が講じた第10の解決手段は、冷媒
が充填された循環回路(21)に接続され、液冷媒を貯留
するためのタンク(T1,T2,ST)を有し、タンク(T1,T2,
ST)を加圧して液冷媒を押し出す動作と、タンク(T1,T
2,ST)を減圧して液冷媒を回収する動作とを行って、上
記循環回路(21)の冷媒に循環駆動力を付与する冷媒搬
送装置を対象とする。そして、ガス冷媒の供給により上
記タンク(T1,T2,ST)を加圧するための高圧部(HEX3)
と、上記タンク(T1,T2,ST)からガス冷媒を吸引して該
タンク(T1,T2,ST)を減圧するための低圧部(HEX4)
と、上記タンク(T1,T2,ST)を上記高圧部(HEX3)に連
通する状態と上記低圧部(HEX4)に連通する状態とに切
り換える切換手段(46)と、上記第3,第4,第5又は
第6の解決手段に係る開閉弁装置を有して、加圧された
タンク(T1,T2,ST)から流出する液冷媒、及び減圧され
たタンク(T1,T2,ST)へ流入する液冷媒の流通方向を予
め定めた方向に制御する流通制御手段(47)とを備える
ものである。
【0023】本発明が講じた第11の解決手段は、上記
第10の解決手段において、切換手段(46)は、上記第
7,第8又は第9の解決手段に係る開閉弁装置を備え、
高圧部(HEX3)又は低圧部(HEX4)とタンク(T1,T2,S
T)との間を連通状態と遮断状態とに切り換えるもので
ある。
【0024】本発明が講じた第12の解決手段は、冷媒
が充填された循環回路(21)に接続され、液冷媒を貯留
するためのタンク(T1,T2,ST)を有し、タンク(T1,T2,
ST)を加圧して液冷媒を押し出す動作と、タンク(T1,T
2,ST)を減圧して液冷媒を回収する動作とを行って、上
記循環回路(21)の冷媒に循環駆動力を付与する冷媒搬
送装置を対象とする。そして、ガス冷媒の供給により上
記タンク(T1,T2,ST)を加圧するための高圧部(HEX3)
と、上記タンク(T1,T2,ST)からガス冷媒を吸引して該
タンク(T1,T2,ST)を減圧するための低圧部(HEX4)
と、上記第7,第8又は第9の解決手段に係る開閉弁装
置を有して、上記タンク(T1,T2,ST)を上記高圧部(HE
X3)に連通する状態と上記低圧部(HEX4)に連通する状
態とに切り換える切換手段(46)と、加圧されたタンク
(T1,T2,ST)から流出する液冷媒、及び減圧されたタン
ク(T1,T2,ST)へ流入する液冷媒の流通方向を予め定め
た方向に制御する流通制御手段(47)とを備えるもので
ある。
【0025】−作用− 上記第1の解決手段では、開閉弁装置が弁座(74)と弁
体(80)とを備える。開閉弁装置の遮断状態では、弁体
(80)が弁座(74)に着座して流体の流通を阻止する。
開閉弁装置の連通状態では、弁体(80)が弁座(74)か
ら離れて流体の流通を許容する。連通状態から遮断状態
へ、あるいは遮断状態から連通状態へ切り換わる場合、
この開閉弁装置は、管路における水撃を抑制するため
に、通過する流体の流量を次第に変化させてゆく。つま
り、上記開閉弁装置は、流体の流れが急激に変化するこ
とにより生じる水撃が抑制されるように、ある程度の時
間をかけて流体の流量を緩やかに変化させてゆく。
【0026】上記第2の解決手段では、弁体(80)に突
出部(81)が形成される。この突出部(81)は、円錐状
又は円錐台状に形成され、弁座(74)に向かって突出し
ている。つまり、突出部(81)は、弁座(74)に向かっ
て徐々に細くなる形状とされている。一方、弁座(74)
には、貫通孔(75)が形成される。この貫通孔(75)
は、弁体(80)の突出部(81)に対応した円錐台状に形
成されている。即ち、弁座(74)の貫通孔(75)は、弁
体(80)側から見て次第に細くなる形状とされている。
このように、本解決手段では、弁体(80)の突出部(8
1)と弁座(74)の貫通孔(75)とが、共にテーパ形状
とされている。
【0027】開閉弁装置の連通状態において、弁座(7
4)の貫通孔(75)を通って流体が流通する。一方、開
閉弁装置の遮断状態において、弁座(74)の貫通孔(7
5)に弁体(80)の突出部(81)が嵌り込み、流体の流
通が阻止される。連通状態から遮断状態へ切り換わる際
には、弁体(80)の移動に伴って該弁体(80)の突出部
(81)が弁座(74)の貫通孔(75)に挿入されてゆくた
め、貫通孔(75)の開口面積が次第に狭まってゆく。従
って、貫通孔(75)を流れる流体の流量は、徐々に減少
してゆく。また、遮断状態から連通状態へ切り換わる際
には、弁体(80)の移動に伴って該弁体(80)の突出部
(81)が弁座(74)の貫通孔(75)から引き抜かれてゆ
くため、貫通孔(75)の開口面積が次第に広がってゆ
く。従って、貫通孔(75)を流れる流体の流量は、徐々
に増大してゆく。
【0028】上記第3の解決手段では、開閉弁装置が逆
止弁を構成する。本解決手段に係る開閉弁装置では、流
体の流れに従って弁体(80)が移動する。つまり、流動
する流体によって弁体(80)に力が作用し、該弁体(8
0)が移動する。弁体(80)を弁座(74)に近づける方
向へ流体が流れると、弁体(80)が弁座(74)に着座し
て流体の流れを遮断する。一方、弁体(80)を弁座(7
4)から遠ざける方向へ流体が流れると、弁体(80)が
弁座(74)から離れて流体の流通を許容する。
【0029】上記第4の解決手段では、弁体(80)に雄
ネジ部(84)が形成される。弁体(80)の雄ネジ部(8
4)は、雌ネジ部(65)に係合している。流動する流体
によって弁体(80)に力が作用すると、雌ネジ部(65)
に案内されて弁体(80)が移動する。つまり、弁体(8
0)は、雌ネジに係合するボルトと同様に、回転しなが
らその軸方向に進退する。従って、連通状態から遮断状
態に切り換わる際には、弁体(80)の移動速度が回転を
伴わずに移動する場合に比べて遅くなり、通過する流体
の流量が次第に削減されてゆく。
【0030】上記第5の解決手段では、開閉弁装置に緩
和手段(70,73)が設けられる。この緩和手段(70,73)
は、流体の流動によって弁体(80)に作用する力を緩和
する。つまり、弁体(80)を移動させようとする力は、
緩和手段(70,73)によって小さくされる。従って、連
通状態から遮断状態へ切り換わる際には、弁体(80)の
移動速度が緩和手段(70,73)を設けない場合に比べて
遅くなり、通過する流体の流量が次第に削減されてゆ
く。
【0031】上記第6の解決手段では、開閉弁装置にダ
ンパ手段(66,87)が設けられる。このダンパ手段(66,
87)は、弁体(80)の移動方向とは逆向きの抵抗力を弁
体(80)に作用させる。このため、連通状態から遮断状
態へ切り換わる際の弁体(80)の移動速度は、ダンパ手
段(66,87)の作用により低下する。従って、連通状態
から遮断状態へ切り換わる際には、通過する流体の流量
が次第に削減されてゆく。
【0032】上記第7の解決手段では、開閉弁装置が電
磁弁を構成する。本解決手段に係る開閉弁手段には、電
磁コイル(96)、即ちソレノイドが設けられる。この電
磁コイル(96)に電流を流すと、弁体(80)に電磁力が
作用する。そして、電磁コイル(96)への電流を断続
し、弁体(80)に電磁力を作用させたり作用させなかっ
たりすることで、弁座(74)に対して進退する方向へ弁
体(80)を移動させる。
【0033】上記第8の解決手段では、弁体(80)に雄
ネジ部(84)が形成される。弁体(80)の雄ネジ部(8
4)は、雌ネジ部(65)に係合している。雄ネジ部(8
4)を有する弁体(80)は、雌ネジ部(65)に案内され
て移動する。つまり、弁体(80)は、雌ネジに係合する
ボルトと同様に、回転しながらその軸方向に進退する。
従って、連通状態から遮断状態へ、あるいは遮断状態か
ら連通状態へ切り換わる際には、弁体(80)の移動速度
が回転を伴わずに移動する場合に比べて遅くなり、通過
する流体の流量が次第に変化してゆく。
【0034】上記第9の解決手段では、開閉弁装置に電
流調節手段(97)が設けられる。電流調節手段(97)
は、電磁コイル(96)へ供給する電流を断続する際の電
流の変動割合、即ち単位時間あたりの電流値の変化量を
小さくするためのものである。つまり、電磁コイル(9
6)への通電を開始する際には、電流調節手段(97)の
動作により、電磁コイル(96)を流れる電流が徐々に増
大する。また、電磁コイル(96)への通電を停止する際
には、電流調節手段(97)の動作により、電磁コイル
(96)を流れる電流が徐々に減少する。このため、電磁
コイル(96)により弁体(80)に付与される電磁力も緩
やかに増加し、弁体(80)の移動速度が遅くなって通過
する流体の流量の変化割合が小さくなる。
【0035】上記第10,第11,第12の解決手段で
は、循環回路(21)で冷媒を循環させるための冷媒搬送
装置が構成される。この冷媒搬送装置は、循環回路(2
1)に接続される。また、この冷媒搬送装置は、タンク
(T1,T2,ST)、低圧部(HEX4)、高圧部(HEX3)、切換
手段(46)、及び流通制御手段(47)を備える。
【0036】切換手段(46)の動作によりタンク(T1,T
2,ST)と低圧部(HEX4)とを連通させると、タンク(T
1,T2,ST)のガス冷媒が低圧部(HEX4)へ吸い出され、
タンク(T1,T2,ST)が減圧される。減圧されたタンク
(T1,T2,ST)には、液冷媒が吸い込まれる。このタンク
(T1,T2,ST)へ流れ込む液冷媒の流れは、流通制御手段
(47)により所定の方向に制御される。続いて、切換手
段(46)の動作によりタンク(T1,T2,ST)と高圧部(HE
X3)とを連通させると、高圧部(HEX3)のガス冷媒がタ
ンク(T1,T2,ST)へ押し込まれ、タンク(T1,T2,ST)が
加圧される。加圧されたタンク(T1,T2,ST)からは、液
冷媒が押し出される。このタンク(T1,T2,ST)から送り
出された液冷媒の流れは、流通制御手段(47)により所
定の方向に制御される。以上の動作を繰り返し、冷媒搬
送装置が循環回路(21)の冷媒に循環駆動力を与える。
【0037】そして、上記第10の解決手段では、上記
第3,第4,第5又は第6の解決手段に係る開閉弁装
置、即ち逆止弁を構成する開閉弁装置が流通制御手段
(47)に設けられる。タンク(T1,T2,ST)へ流入する冷
媒やタンク(T1,T2,ST)から流出する冷媒は、流通制御
手段(47)の開閉弁装置によって予め定められた方向に
のみ流通する。
【0038】流通制御手段(47)の開閉弁装置では、液
体である液冷媒が流通する。このため、開閉弁装置にお
いて液冷媒の流れが急激に遮断されると、冷媒搬送装置
において水撃が生じる。これに対し、上記の各解決手段
に係る開閉弁装置は、遮断状態に切り換わる際に流体の
流量を緩やかに低下させてゆくようにしている。従っ
て、開閉弁装置が連通状態から遮断状態に切り換わって
も、冷媒搬送装置における水撃は抑制される。
【0039】また、上記第11,第12の解決手段で
は、上記第7,第8又は第9の解決手段に係る開閉弁装
置、即ち電磁弁を構成する開閉弁装置が切換手段(46)
に設けられる。切換手段(46)の開閉弁装置によって、
タンク(T1,T2,ST)と高圧部(HEX3)の間が連通される
状態と遮断される状態とに切り換えられ、またタンク
(T1,T2,ST)と低圧部(HEX4)の間が連通される状態と
遮断される状態とに切り換えられる。
【0040】切換手段(46)の開閉弁装置ではガス冷媒
が流通するが、開閉弁装置においてガス冷媒の流れを急
激に変化させると、タンク(T1,T2,ST)が加圧状態から
減圧状態へ、あるいは減圧状態から加圧状態へ急激に切
り換わることとなる。このため、タンク(T1,T2,ST)へ
流入し又はタンク(T1,T2,ST)から流出する液冷媒の流
れが急激に変化し、これに起因して水撃が生じる。これ
に対し、上記の各解決手段に係る開閉弁装置は、連通状
態又は遮断状態へ切り換わる際に流体の流量を緩やかに
変化させるようにしている。従って、開閉弁装置が連通
状態又は遮断状態へ切り換わっても、冷媒搬送装置にお
ける水撃は抑制される。
【0041】
【発明の効果】本発明に係る開閉弁装置では、連通状態
又は遮断状態へ切り換わる際に通過する流体の流量を徐
々に低下させている。このため、本発明によれば、開閉
弁装置が流体の流れを遮断する際に生じる水撃の程度を
弱めることができ、あるいは水撃の発生を防止すること
ができる。つまり、開閉弁装置が連通状態又は遮断状態
へ切り換わる際に生じる圧力脈動の振幅を小さくするこ
とができ、あるいは圧力脈動の発生を回避できる。従っ
て、開閉弁装置が設けられる配管等に対し、水撃による
大きな力が作用するのを回避でき、配管等の破損を防止
することができる。
【0042】ここで、上記第3〜第6の各解決手段では
開閉弁装置が逆止弁を構成している。この開閉弁装置で
は、通過する流体の流れに沿って弁体(80)が移動する
ため、遮断状態に切り換わる際に圧力の脈動が生じる
と、その影響を受けて弁体(80)が激しく振動する。こ
のように、弁体(80)が振動すると、弁体(80)が弁座
(74)に打ちつけられ、騒音が発生したり弁体(80)が
破損するといった問題が生じる。これに対し、これら解
決手段に係る開閉弁装置によれば、遮断状態に切り換わ
る際の水撃を抑制できる。このため、弁体(80)の振動
を抑制でき、騒音の発生や弁体(80)の破損を回避して
開閉弁装置の信頼性を向上させることが可能となる。
【0043】また、上記第10〜第12の各解決手段で
は、本発明に係る開閉弁装置を用いて冷媒搬送装置を構
成している。このため、水撃の発生を抑制し得る上記開
閉弁装置を利用することで、信頼性の高い冷媒搬送装置
を提供できる。
【0044】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。本実施形態は、本発明に係
る冷媒搬送装置を利用して構成された空調機である。
【0045】図1に示すように、本実施形態1に係る空
調機は、並列接続された複数の室内ユニット(22)を備
えた、いわゆるマルチ型の空調機である。この空調機
は、1次側回路(10)と、2次側回路(20)と、駆動用
回路(50)とによって構成されている。
【0046】《1次側回路の構成》上記1次側回路(1
0)には、1次側圧縮機(11)、1次側四路切換弁(1
2)、室外熱交換器(HEX5)、1次側膨張弁(13)、及
び主熱交換器(HEX2)が設けられている。また、1次側
回路(10)には、1次側冷媒が充填されている。この1
次側冷媒が1次側回路(10)で循環し、蒸気圧縮式冷凍
サイクルが行われる。
【0047】1次側回路(10)では、室外熱交換器(HE
X5)と、1次側膨張弁(13)と、主熱交換器(HEX2)と
が順に配管接続される。室外熱交換器(HEX5)及び主熱
交換器(HEX2)の一端は、1次側四路切換弁(12)に接
続されている。また、1次側圧縮機(11)の吐出側及び
吸入側も、1次側四路切換弁(12)に接続されている。
1次側四路切換弁(12)を切り換えることによって、1
次側回路(10)における冷媒の循環方向が反転する。そ
して、1次側回路(10)は、室外熱交換器(HEX5)を凝
縮器として主熱交換器(HEX2)を蒸発器とする冷却動作
と、主熱交換器(HEX2)を凝縮器として室外熱交換器
(HEX5)を蒸発器とするヒートポンプ動作とを切り換え
て行う。
【0048】《2次側回路(主回路)の構成》上記2次
側回路(20)は、主回路(21)及びポンプ回路(30)に
よって構成されている。ここでは、主回路(21)の構成
について説明する。
【0049】上記主回路(21)は、2次側冷媒が充填さ
れた循環回路を構成している。この主回路(21)は、2
次側四路切換弁(23)と、室内膨張弁(EV)と、室内熱
交換器(HEX1)と、主熱交換器(HEX2)とを順に配管接
続して構成されている。また、主回路(21)において、
室内膨張弁(EV)及び室内熱交換器(HEX1)は、2つず
つ設けられている。室内膨張弁(EV)及び室内熱交換器
(HEX1)は、各室内ユニット(22)に1つずつ設けられ
ている。
【0050】具体的に、2次側四路切換弁(23)と室内
膨張弁(EV)とは、第1主液配管(25)により接続され
ている。第1主液配管(25)は、その一端が2次側四路
切換弁(23)の第1のポートに接続され、その他端が2
つに分岐されて各室内膨張弁(EV)に接続される。室内
膨張弁(EV)は、対応する室内熱交換器(HEX1)と接続
される。
【0051】室内熱交換器(HEX1)と主熱交換器(HEX
2)とは、主ガス配管(24)により接続されている。主
ガス配管(24)は、その一端が分岐して各室内熱交換器
(HEX1)に接続され、その他端が主熱交換器(HEX2)に
おける2次側の上端に接続される。
【0052】主熱交換器(HEX2)と2次側四路切換弁
(23)とは、第2主液配管(26)により接続されてい
る。第2主液配管(26)は、その一端が主熱交換器(HE
X2)における2次側の下端に接続され、その他端が2次
側四路切換弁(23)の第2のポートに接続される。
【0053】上記主回路(21)では、2次側冷媒が相変
化しつつ循環する。この2次側冷媒の循環により、上記
1次側回路(10)で生成した冷熱又は温熱が室内熱交換
器(HEX1)へ搬送され、冷房や暖房に利用される。
【0054】《ポンプ回路の構成》上記ポンプ回路(3
0)は、本発明に係る冷媒搬送装置を構成し、上記主回
路(21)に接続されている。このポンプ回路(30)は、
第1メインタンク(T1)、第2メインタンク(T2)、サ
ブタンク(ST)、及びバッファタンク(BT)を備えてい
る。また、ポンプ回路(30)には、加熱熱交換器(HEX
3)及び冷却熱交換器(HEX4)が設けられている。
【0055】上記第1メインタンク(T1)、第2メイン
タンク(T2)、サブタンク(ST)のそれぞれに対し、加
熱熱交換器(HEX3)がタンク加圧電磁弁(SVH1,SVH2,SV
H3)を介して配管接続され、冷却熱交換器(HEX4)がタ
ンク減圧電磁弁(SVL1,SVL2,SVL3)を介して配管接続さ
れる。これらタンク加圧電磁弁(SVH1,SVH2,SVH3)、及
びタンク減圧電磁弁(SVL1,SVL2,SVL3)は、切換手段
(46)を構成している。そして、上記ポンプ回路(30)
は、主回路(21)に接続する両メインタンク(T1,T2)
を加減圧し、液冷媒の押し出しと回収を行って2次側冷
媒に循環駆動力を付与する。尚、本実施形態では、タン
ク加圧電磁弁(SVH1,SVH2,SVH3)やタンク減圧電磁弁
(SVL1,SVL2,SVL3)を一般的な直動式の電磁弁により構
成しているが(図20参照)、これら電磁弁(SVH1,SVL
1,…)をパイロット式の電磁弁により構成してもよい。
【0056】上記第1メインタンク(T1)及び第2メイ
ンタンク(T2)は、略円筒形の密閉容器状に形成されて
いる。第1,第2メインタンク(T1,T2)は、第1,第
2給排管(41,42)と、流出側液配管(37)と、流入側
液配管(38)と、2次側四路切換弁(23)とを介して、
上記主回路(21)に接続されている。
【0057】上記流出側液配管(37)は、その一端が2
次側四路切換弁(23)の第3のポートに接続されてい
る。また、流出側液配管(37)は、他端側で2つの分岐
管(37a,37b)に分岐されている。流出側液配管(37)
の第1分岐管(37a)には、第1流出側逆止弁(CVH1)
が設けられている。この第1流出側逆止弁(CVH1)は、
第1メインタンク(T1)から流出する方向の冷媒流通だ
けを許容する。流出側液配管(37)の第2分岐管(37
b)には、第2流出側逆止弁(CVH2)が設けられてい
る。この第2流出側逆止弁(CVH2)は、第2メインタン
ク(T2)から流出する方向の冷媒流通だけを許容する。
【0058】上記流入側液配管(38)は、その一端が2
次側四路切換弁(23)の第4のポートに接続されてい
る。また、流入側液配管(38)は、他端側で2つの分岐
管(38a,38b)に分岐されている。流入側液配管(38)
の第1分岐管(38a)には、第1流入側逆止弁(CVL1)
が設けられている。この第1流入側逆止弁(CVL1)は、
第1メインタンク(T1)へ流入する方向の冷媒流通だけ
を許容する。流入側液配管(38)の第2分岐管(38b)
には、第2流入側逆止弁(CVL2)が設けられている。こ
の第2流入側逆止弁(CVL2)は、第2メインタンク(T
2)へ流入する方向の冷媒流通だけを許容する。
【0059】上記第1給排管(41)は、その一端が第1
メインタンク(T1)の内部に延びている。この第1給排
管(41)の一端は、下向きにほぼ90°曲がった形状と
され、第1メインタンク(T1)の底面付近に開口してい
る。第1給排管(41)の他端は、流出側液配管(37)の
第1分岐管(37a)、及び流入側液配管(38)の第1分
岐管(38a)の端部に接続されている。
【0060】上記第2給排管(42)は、その一端が第2
メインタンク(T2)の内部に延びている。この第2給排
管(42)の一端は、下向きにほぼ90°曲がった形状と
され、第2メインタンク(T2)の底面付近に開口してい
る。第2給排管(42)の他端は、流出側液配管(37)の
第2分岐管(37b)、及び流入側液配管(38)の第2分
岐管(38b)の端部に接続されている。
【0061】上記2次側四路切換弁(23)は、流出側液
配管(37)が第1主液配管(25)と連通し且つ流入側液
配管(38)が第2主液配管(26)と連通する状態(図1
に実線で示す状態)と、流出側液配管(37)が第2主液
配管(26)と連通し且つ流入側液配管(38)が第1主液
配管(25)と連通する状態(図1に破線で示す状態)と
に切り換わるように構成されている。この2次側四路切
換弁(23)を切り換えることによって、主回路(21)に
おける2次側冷媒の循環方向が反転する。
【0062】上記サブタンク(ST)は、メインタンク
(T1,T2)よりも小型の密閉容器状に形成されている。
このサブタンク(ST)は、上記加熱熱交換器(HEX3)に
液冷媒を供給するためのものである。また、サブタンク
(ST)は、加熱熱交換器(HEX3)よりも上方に配置され
ている。
【0063】サブタンク(ST)の上端部には、液吸引管
(35)の一端が接続されている。この液吸引管(35)の
他端は、上記流出側液配管(37)における第1,第2流
出側逆止弁(CVH1,CVH2)の下流側に接続されている。
また、液吸引管(35)には、第3流入側逆止弁(CVL3)
が設けられている。第3流入側逆止弁(CVL3)は、サブ
タンク(ST)へ流入する方向の冷媒流通だけを許容す
る。
【0064】サブタンク(ST)の下端部には、液送出管
(34)の一端が接続されている。この液送出管(34)の
他端は、加熱熱交換器(HEX3)における2次側の下端に
接続されている。また、液送出管(34)には、サブタン
ク(ST)から加熱熱交換器(HEX3)へ向かって順に、第
3流出側逆止弁(CVH3)とバッファタンク(BT)とが設
けられている。この第3流出側逆止弁(CVH3)は、サブ
タンク(ST)から流出する方向の冷媒流通だけを許容す
る。
【0065】上記バッファタンク(BT)は、サブタンク
(ST)から加熱熱交換器(HEX3)へ送られる液冷媒を一
時的に貯留するためのものである。このバッファタンク
(BT)は、サブタンク(ST)よりも下方かつ加熱熱交換
器(HEX3)よりも上方に配置されている。また、バッフ
ァタンク(BT)は、均圧管(39)を介して、加熱熱交換
器(HEX3)における2次側の上端と連通されている。従
って、バッファタンク(BT)に貯留された液冷媒は、位
置ヘッド差によって加熱熱交換器(HEX3)の2次側に送
り込まれる。
【0066】上記加熱熱交換器(HEX3)は、いわゆるプ
レート型熱交換器により構成されている。この加熱熱交
換器(HEX3)は、1次側を流れる駆動用回路(50)の冷
媒と、2次側を流れるポンプ回路(30)の冷媒とを熱交
換させる。加熱熱交換器(HEX3)の2次側は、送り込ま
れた冷媒が蒸発することによって高圧に維持される。加
熱熱交換器(HEX3)で生じたガス冷媒は、両メインタン
ク(T1,T2)やサブタンク(ST)を加圧するために利用
される。
【0067】加熱熱交換器(HEX3)における2次側の上
端には、ガス供給管(31)の一端が接続されている。ガ
ス供給管(31)は、他端側で3本の分岐管(31a,31b,31
c)に分岐され、これら分岐管(31a,31b,31c)が第1,
第2メインタンク(T1,T2)やサブタンク(ST)に接続
されている。そして、第1メインタンク(T1)の上端部
に接続する第1分岐管(31a)には第1タンク加圧電磁
弁(SVH1)が、第2メインタンク(T2)の上端部に接続
する第2分岐管(31b)には第2タンク加圧電磁弁(SVH
2)が、サブタンク(ST)の上端部に接続する第3分岐
管(31c)には第3タンク加圧電磁弁(SVH3)が、それ
ぞれ設けられている。
【0068】上記冷却熱交換器(HEX4)は、いわゆるプ
レート型熱交換器により構成されている。この冷却熱交
換器(HEX4)は、1次側を流れる駆動用回路(50)の冷
媒と、2次側を流れるポンプ回路(30)の冷媒とを熱交
換させる。冷却熱交換器(HEX4)の2次側は、送り込ま
れたガス冷媒が凝縮することによって低圧に維持され
る。この冷却熱交換器(HEX4)の2次側へ両メインタン
ク(T1,T2)やサブタンク(ST)のガス冷媒を吸引し、
メインタンク(T1,T2)やサブタンク(ST)を減圧す
る。
【0069】冷却熱交換器(HEX4)における2次側の上
端には、ガス回収管(32)の一端が接続されている。ガ
ス回収管(32)は、他端側で3本の分岐管(32a,32b,32
c)に分岐され、これら分岐管(32a,32b,32c)が第1,
第2メインタンク(T1,T2)やサブタンク(ST)に接続
されている。そして、第1メインタンク(T1)の上端部
に接続する分岐管(32a)には第1タンク減圧電磁弁(S
VL1)が、第2メインタンク(T2)の上端部に接続する
分岐管(32b)には第2タンク減圧電磁弁(SVL2)が、
サブタンク(ST)の上端部に接続する分岐管(32c)に
は第3タンク減圧電磁弁(SVL3)が、それぞれ設けられ
ている。
【0070】冷却熱交換器(HEX4)における2次側の下
端には、液戻し管(33)の一端が接続されている。液戻
し管(33)は、他端側で2本の分岐管(33a,33b)に分
岐されている。また、冷却熱交換器(HEX4)は、第1,
第2メインタンク(T1,T2)よりも上方に配置されてい
る。冷却熱交換器(HEX4)で凝縮した冷媒は、液戻し管
(33)を通じて第1,第2メインタンク(T1,T2)に戻
される。
【0071】上記液戻し管(33)の第1分岐管(33a)
は、ガス供給管(31)の第1分岐管(31a)における第
1タンク加圧電磁弁(SVH1)と第1メインタンク(T1)
の間に接続されている。また、この第1分岐管(33a)
には、第1液戻し逆止弁(CVR1)が設けられている。第
1液戻し逆止弁(CVR1)は、冷却熱交換器(HEX4)から
第1メインタンク(T1)に向かう冷媒の流通だけを許容
する。
【0072】上記液戻し管(33)の第2分岐管(33b)
は、ガス供給管(31)の第2分岐管(31b)における第
2タンク加圧電磁弁(SVH2)と第2メインタンク(T2)
の間に接続されている。また、この第2分岐管(33b)
には、第2液戻し逆止弁(CVR2)が設けられている。第
2液戻し逆止弁(CVR2)は、冷却熱交換器(HEX4)から
第2メインタンク(T2)に向かう冷媒の流通だけを許容
する。
【0073】ここで、上記流出側液配管(37)の第1,
第2流出側逆止弁(CVH1,CVH2)と、流入側液配管(3
8)の第1,第2流入側逆止弁(CVL1,CVL2)と、液送出
管(34)の第3流出側逆止弁(CVH3)と、液吸引管(3
5)の第3流入側逆止弁(CVL3)と、液戻し管(33)の
第1,第2液戻し逆止弁(CVR1,CVR2)とは、メインタ
ンク(T1,T2)やサブタンク(ST)へ出入りする液冷媒
の流れを制御するための流通制御手段(47)を構成して
いる。これらの流出側逆止弁(CVH1,CVH2,CVH3)、流入
側逆止弁(CVL1,CVL2,CVL3)、及び液戻し逆止弁(CVR
1,CVR2)は、本願発明に係る開閉弁装置(60)により構
成されている。この開閉弁装置(60)については後述す
る。
【0074】《駆動用回路の構成》上記駆動用回路(5
0)は、駆動用圧縮機(51)、加熱熱交換器(HEX3)、
駆動用膨張弁(52)、冷却熱交換器(HEX4)を順に接続
して構成された閉回路である。具体的に、駆動用圧縮機
(51)の吐出側は、加熱熱交換器(HEX3)における1次
側の上端と接続されている。加熱熱交換器(HEX3)にお
ける1次側の下端は、駆動用膨張弁(52)の一端と接続
されている。駆動用膨張弁(52)の他端は、冷却熱交換
器(HEX4)における1次側の下端と接続されている。冷
却熱交換器(HEX4)における1次側の上端は、駆動用圧
縮機(51)の吸入側と接続されている。
【0075】上記駆動用回路(50)には、駆動用冷媒が
充填されている。駆動用回路(50)では、駆動用冷媒が
循環し、加熱熱交換器(HEX3)を凝縮器とし且つ冷却熱
交換器(HEX4)を蒸発器として蒸気圧縮式冷凍サイクル
が行われる。この駆動用回路(50)の冷凍サイクル動作
によって、加熱熱交換器(HEX3)の2次側が高圧に維持
され、冷却熱交換器(HEX4)の2次側が低圧に維持され
る。つまり、駆動用回路(50)での冷凍サイクル動作に
より生成した冷熱及び温熱は、ポンプ回路(30)が2次
側冷媒に循環駆動力を付与する動作を行うために利用さ
れる。
【0076】《開閉弁装置の構成》上記流出側逆止弁
(CVH1,CVH2,CVH3)、流入側逆止弁(CVL1,CVL2,CVL
3)、及び液戻し逆止弁(CVR1,CVR2)を構成する開閉弁
装置(60)について、図3を参照しながら説明する。
尚、ここでの説明において、「右」は図3における
「右」を意味し、「左」は図3における「左」を意味す
るものとする。
【0077】逆止弁である開閉弁装置(60)は、円管状
の本体管(61)と、弁座(74)と、弁体(80)とを備え
ている。この開閉弁装置(60)は、右向きの流れのみを
許容し、左向きの流れを遮断するように構成されてい
る。
【0078】上記弁座(74)は、円柱状に形成され、本
体管(61)の左端部を塞ぐように設けられる。この弁座
(74)には、該弁座(74)を軸方向に貫通する貫通孔
(75)が形成されている。この貫通孔(75)は、左へ行
くに従って小径となる円錐台状に形成されている。開閉
弁装置(60)を通る流体は、弁座(74)の貫通孔(75)
を通過して流通する。また、本体管(61)の右端部に
は、その中心方向に窪んだ円周状の溝部(62)が形成さ
れている。
【0079】上記弁体(80)は、本体管(61)の内部に
おける弁座(74)と溝部(62)の間に設けられている。
この弁体(80)は、突出部(81)とフィン(82)とを備
えている。突出部(81)は、弁座(74)に向かって突出
する円錐状又は円錐台状に形成されている。この突出部
(81)と弁座(74)の貫通孔(75)とは、互いに対応す
る形状とされており、突出部(81)が貫通孔(75)に嵌
合可能となっている。フィン(82)は、突出部(81)の
右端に連続して矢羽根状に形成されている。
【0080】上記弁体(80)は、本体管(61)を流れる
流体の流れに沿って、左右方向に往復動自在となってい
る。本体管(61)において流体が左向きに流れると、そ
の流れに沿って弁体(80)が弁座(74)に向かって移動
する。このように弁体(80)が移動すると、弁体(80)
の突出部(81)が弁座(74)の貫通孔(75)に挿入され
てゆき、貫通孔(75)の開口面積が徐々に狭められてゆ
く。それに伴って、貫通孔(75)を通る流体の流量は、
次第に低下してゆく。そして、突出部(81)と貫通孔
(75)が嵌合すると、貫通孔(75)が完全に塞がれて流
体の流れが遮断される。
【0081】一方、本体管(61)において流体が右向き
に流れると、その流れに沿って弁体(80)が移動して弁
座(74)から離れる。この状態で弁体(80)の突出部
(81)が弁座(74)の貫通孔(75)から引き抜かれ、貫
通孔(75)を通って流体が流れる。また、弁体(80)
は、フィン(82)の右端が本体管(61)の溝部(62)に
当接するまで移動する。
【0082】−運転動作− 上記空調機の運転動作を、図1,図2を参照しながら説
明する。はじめに上記ポンプ回路(30)により2次側冷
媒に循環駆動力を付与する動作について説明し、その後
に冷房運転時及び暖房運転時の動作について説明する。
【0083】《ポンプ回路による循環駆動力の付与動
作》上記駆動用圧縮機(51)を運転すると、駆動用回路
(50)では、図1に二点鎖線で示すように駆動用冷媒が
循環し、冷凍サイクルが行われる。具体的に、駆動用圧
縮機(51)から吐出された駆動用冷媒は、加熱熱交換器
(HEX3)の1次側に導入される。加熱熱交換器(HEX3)
では、1次側の駆動用冷媒が2次側の冷媒へ放熱して凝
縮する。凝縮した駆動用冷媒は、駆動用膨張弁(52)で
減圧された後に、冷却熱交換器(HEX4)の1次側へ送り
込まれる。冷却熱交換器(HEX4)では、1次側の駆動用
冷媒が2次側の冷媒から吸熱して蒸発する。蒸発した駆
動用冷媒は、駆動用圧縮機(51)に吸入される。駆動用
圧縮機(51)は、吸入した駆動用冷媒を圧縮して再び吐
出する。
【0084】上記駆動用回路(50)の冷凍サイクル動作
により、加熱熱交換器(HEX3)の2次側が高圧に維持さ
れ、冷却熱交換器(HEX4)の2次側が低圧に維持され
る。タンク加圧電磁弁(SVH1〜SVH3)及びタンク減圧電
磁弁(SVL1〜SVL3)を所定のタイミングで開閉すること
により、ポンプ回路(30)では、第1,第2メインタン
ク(T1,T2)やサブタンク(ST)を加熱熱交換器(HEX
3)と連通させて加圧する加圧動作と、第1,第2メイ
ンタンク(T1,T2)やサブタンク(ST)を冷却熱交換器
(HEX4)と連通させて減圧する減圧動作とが、切り換え
て行われる。
【0085】先ず、第1,第2メインタンク(T1,T2)
を加減圧する動作について説明する。ここでは、第1タ
ンク加圧電磁弁(SVH1)及び第2タンク減圧電磁弁(SV
L2)が開放され、第1タンク減圧電磁弁(SVL1)及び第
2タンク加圧電磁弁(SVH2)が閉鎖された状態にあると
ころから説明を始める。
【0086】この状態において、第1メインタンク(T
1)は、加熱熱交換器(HEX3)の2次側と連通する。第
1メインタンク(T1)には、加熱熱交換器(HEX3)の高
圧のガス冷媒がガス供給管(31,31a)を通じて供給さ
れ、これによって第1メインタンク(T1)が加圧され
る。第1メインタンク(T1)を加圧すると、貯留されて
いた液冷媒が第1メインタンク(T1)から押し出され
る。この時には、第1流出側逆止弁(CVH1)が連通状態
となり、第1流入側逆止弁(CVL1)が遮断状態となって
いる。従って、第1メインタンク(T1)から押し出され
た液冷媒は、図1に実線の矢印で示すように、第1給排
管(41)及び流出側液配管(37a,37)を流れ、2次側四
路切換弁(23)を通って主回路(21)に送り出される。
【0087】一方、第2メインタンク(T2)は、冷却熱
交換器(HEX4)の2次側と連通する。第2メインタンク
(T2)内のガス冷媒は、ガス回収管(32b,32)を通じて
冷却熱交換器(HEX4)に吸引され、これによって第2メ
インタンク(T2)が減圧される。第2メインタンク(T
2)を減圧すると、第2メインタンク(T2)に主回路(2
1)から2次側冷媒が回収される。つまり、この時に
は、第2流出側逆止弁(CVH2)が遮断状態となり、第2
流入側逆止弁(CVL2)が連通状態となっている。従っ
て、主回路(21)の2次側冷媒は、図1に実線の矢印で
示すように、2次側四路切換弁(23)を通り、流入側液
配管(38,38b)及び第2給排管(42)を流れて第2メイ
ンタンク(T2)へ流入する。
【0088】このような動作を所定時間行い、第1メイ
ンタンク(T1)が空(カラ)になると、ポンプ回路(3
0)の電磁弁(SVH1,SVH2,…)を切換える。つまり、第
1タンク加圧電磁弁(SVH1)及び第2タンク減圧電磁弁
(SVL2)を閉鎖し、第1タンク減圧電磁弁(SVL1)及び
第2タンク加圧電磁弁(SVH2)を開放する。
【0089】この状態では、第1メインタンク(T1)が
減圧されると共に、第1流入側逆止弁(CVL1)が連通状
態となり、第1流出側逆止弁(CVH1)が遮断状態とな
る。そして、第1メインタンク(T1)には、流入側液配
管(38,38a)及び第1給排管(41)を通じて、主回路
(21)の2次側冷媒が流入する。また、第2メインタン
ク(T2)が加圧されると共に、第2流入側逆止弁(CVL
2)が遮断状態となり、第2流出側逆止弁(CVH2)が連
通状態となる。そして、第2メインタンク(T2)から押
し出された冷媒は、第2給排管(42)及び流出側液配管
(37b,37)を通じて、主回路(21)に送り込まれる。
【0090】このように第1メインタンク(T1)を加圧
から減圧へ切り換えると同時に第2メインタンク(T2)
を減圧から加圧へ切り換えると、第1流出側逆止弁(CV
H1)や第2流入側逆止弁(CVL2)が、連通状態から遮断
状態へ切り換わる。これら逆止弁(CVH1,CVL2)におい
て液冷媒の流れを瞬時に遮断すると、流入側液配管(3
7)や流出側液配管(38)において水撃が生じ、これら
逆止弁(CVH1,CVL2)で弁体(80)が振動する等の問題
を招く。そこで、本実施形態に係るこれら逆止弁(CVH
1,CVL2)は、遮断状態へ切り換わる場合において、水撃
の問題を回避できる程度に、液冷媒の流量を徐々に低下
させている。尚、第2流出側逆止弁(CVH2)や第1流入
側逆止弁(CVL1)においても、遮断状態となる場合に
は、液冷媒の量が徐々に削減されてゆく。
【0091】以上説明したように、ポンプ回路(30)で
は、両メインタンク(T1,T2)の加減圧が交互に行わ
れ、メインタンク(T1,T2)からの液冷媒の押し出し
と、メインタンク(T1,T2)への液冷媒の回収とが行わ
れる。この動作により、ポンプ回路(30)は、主回路
(21)の2次側冷媒に循環駆動力を付与する。
【0092】次に、サブタンク(ST)を加減圧する動作
について説明する。ここでは、第3タンク加圧電磁弁
(SVH3)が開放され、第3タンク減圧電磁弁(SVL3)が
閉鎖された状態にあるところから説明を始める。
【0093】この状態において、サブタンク(ST)は、
加熱熱交換器(HEX3)の2次側と連通する。サブタンク
(ST)には、加熱熱交換器(HEX3)の高圧のガス冷媒が
ガス供給管(31,31c)を通じて供給され、これによって
サブタンク(ST)が加圧される。サブタンク(ST)を加
圧すると、貯留されていた液冷媒がサブタンク(ST)か
ら押し出される。この時には、第3流出側逆止弁(CVH
3)が連通状態となり、第3流入側逆止弁(CVL3)が遮
断状態となっている。従って、サブタンク(ST)から押
し出された液冷媒は、図1に破線の矢印で示すように、
液送出管(34)を流れ、バッファタンク(BT)を通って
加熱熱交換器(HEX3)の2次側へ送り込まれる。
【0094】その後、サブタンク(ST)が空(カラ)にな
ると、今度は第3タンク加圧電磁弁(SVH3)を閉鎖し、
第3タンク減圧電磁弁(SVL3)を開放する。この状態に
おいて、サブタンク(ST)は、冷却熱交換器(HEX4)の
2次側と連通する。サブタンク(ST)内のガス冷媒は、
ガス回収管(32c,32)を通じて冷却熱交換器(HEX4)に
吸引され、これによってサブタンク(ST)が減圧され
る。サブタンク(ST)を減圧すると、流出側液配管(3
7)を流れる液冷媒の一部がサブタンク(ST)に回収さ
れる。つまり、この時には、第3流入側逆止弁(CVL3)
が連通状態となり、第3流出側逆止弁(CVH3)が遮断状
態となっている。従って、第1又は第2メインタンク
(T1,T2)から押し出されて流出側液配管(37)を流れ
る液冷媒の一部が、液吸引管(35)を通ってサブタンク
(ST)へ流入する。
【0095】このようにサブタンク(ST)を加圧から減
圧へ切り換えると、第3流出側逆止弁(CVH3)が連通状
態から遮断状態へ切り換わる。この逆止弁(CVH3)にお
いて液冷媒の流れを瞬時に遮断すると、液送出管(34)
において水撃が生じ、この逆止弁(CVH3)で弁体(80)
が振動する等の問題を招く。そこで、本実施形態に係る
この逆止弁(CVH3)は、遮断状態へ切り換わる場合にお
いて、水撃の問題を回避できる程度に、液冷媒の流量を
徐々に低下させている。尚、第3流入側逆止弁(CVL3)
においても、遮断状態となる場合には、液冷媒の量が徐
々に削減されてゆく。
【0096】以上のようにサブタンク(ST)を加減圧
し、加熱熱交換器(HEX3)に対して液冷媒を供給する。
供給された液冷媒は、加熱熱交換器(HEX3)を高圧に維
持するために利用される。また、サブタンク(ST)を減
圧する状態では、バッファタンク(BT)に貯留する液冷
媒が加熱熱交換器(HEX3)へ流入する。従って、加熱熱
交換器(HEX3)の2次側には、継続的に液冷媒が送り込
まれる。
【0097】上記冷却熱交換器(HEX4)の2次側で凝縮
した冷媒は、液戻し管(33)を通じて第1又は第2メイ
ンタンク(T1,T2)に戻される。具体的に、第2メイン
タンク(T2)を減圧する状態では、第1液戻し逆止弁
(CVR1)が遮断状態となり、第2液戻し逆止弁(CVR2)
が連通状態となる。そして、冷却熱交換器(HEX4)で凝
縮した冷媒は、液戻し管(33)及びその第2分岐管(33
b)を流れ、上記ガス供給管(31)の第2分岐管(31b)
を通って第2メインタンク(T2)へ流入する。逆に、第
1メインタンク(T1)を減圧する状態では、第2液戻し
逆止弁(CVR2)が遮断状態となり、第1液戻し逆止弁
(CVR1)が連通状態となる。そして、冷却熱交換器(HE
X4)で凝縮した冷媒は、液戻し管(33)及びその第1分
岐管(33a)を流れ、上記ガス供給管(31)の第1分岐
管(31a)を通って第1メインタンク(T1)へ流入す
る。
【0098】このように第1メインタンク(T1)を加圧
から減圧へ切り換えると同時に第2メインタンク(T2)
を減圧から加圧へ切り換えると、第2液戻し逆止弁(CV
R2)が連通状態から遮断状態へ切り換わる。この逆止弁
(CVR2)において液冷媒の流れを瞬時に遮断すると、液
戻し管(33)において水撃が生じ、この逆止弁(CVR2)
で弁体(80)が振動する等の問題を招く。そこで、本実
施形態に係るこの逆止弁(CVR2)は、遮断状態へ切り換
わる場合において、水撃の問題を回避できる程度に、液
冷媒の流量を徐々に低下させている。尚、第1液戻し逆
止弁(CVR1)においても、遮断状態となる場合には、液
冷媒の量が徐々に削減されてゆく。
【0099】《冷房運転》冷房運転時の動作について、
図1を参照しながら説明する。この冷房運転は、1次側
回路(10)で生成した冷熱を、2次側回路(20)で循環
する2次側冷媒により室内ユニット(22)へ搬送して行
われる。
【0100】1次側回路(10)では、1次側四路切換弁
(12)が図1に実線で示すように切り換えられる。上記
1次側圧縮機(11)を運転すると、1次側回路(10)で
は、図1に一点鎖線で示すように1次側冷媒が循環す
る。そして、1次側回路(10)では、室外熱交換器(HE
X5)を凝縮器とし且つ主熱交換器(HEX2)を蒸発器とし
て冷凍サイクルが行われる。
【0101】具体的に、1次側圧縮機(11)から吐出さ
れた1次側冷媒は、室外熱交換器(HEX5)へ導入され
る。室外熱交換器(HEX5)では、1次側冷媒が室外空気
へ放熱して凝縮する。凝縮した1次側冷媒は、1次側膨
張弁(13)で減圧された後に、主熱交換器(HEX2)の1
次側へ送り込まれる。主熱交換器(HEX2)では、1次側
の1次側冷媒が2次側の2次側冷媒から吸熱して蒸発す
る。蒸発した1次側冷媒は、1次側圧縮機(11)に吸入
される。1次側圧縮機(11)は、吸入した1次側冷媒を
圧縮して吐出する。
【0102】2次側回路(20)では、2次側四路切換弁
(23)が図1に実線で示すように切り換えられると共
に、各室内膨張弁(EV)が所定開度に調整される。この
状態で、ポンプ回路(30)の各タンク加圧電磁弁(SVH
1,SVH2,SVH3)及び各タンク減圧電磁弁(SVL1,SVL2,SVL
3)を開閉し、2次側冷媒に循環駆動力を付与する。ポ
ンプ回路(30)の動作は、上述の通りである。そして、
2次側回路(20)では、主熱交換器(HEX2)と室内熱交
換器(HEX1)との間で2次側冷媒が相変化しつつ循環
し、1次側回路(10)で生成した冷熱が室内熱交換器
(HEX1)へ搬送される。
【0103】ここでは、第1メインタンク(T1)を加圧
して第2メインタンク(T2)を減圧する状態を例に、説
明を行う。第1メインタンク(T1)から押し出された液
冷媒(2次側冷媒)は、流出側液配管(37)から第1主
液配管(25)を通って各室内ユニット(22)の室内膨張
弁(EV)へと送られる。各室内膨張弁(EV)に分配され
た液冷媒は、それぞれ減圧された後に室内熱交換器(HE
X1)へ導入される。室内熱交換器(HEX1)では、減圧さ
れた2次側冷媒が室内空気と熱交換を行い、室内空気か
ら吸熱して蒸発する。これによって、室内空気を冷却
し、低温となった室内空気を再び室内に供給して冷房を
行う。
【0104】各室内熱交換器(HEX1)で蒸発した冷媒
は、主ガス配管(24)を通って主熱交換器(HEX2)へ流
れる。主熱交換器(HEX2)では、2次側冷媒が1次側回
路(10)の1次側冷媒と熱交換する。この熱交換によ
り、2次側冷媒が1次側冷媒に対へ放熱して凝縮する。
主熱交換器(HEX2)で凝縮した2次側冷媒は、第2主液
配管(26)を流れ、流入側液配管(38)を通って第2メ
インタンク(T2)に回収される。
【0105】《暖房運転》暖房運転時の動作について、
図2を参照しながら説明する。この暖房運転は、1次側
回路(10)で生成した温熱を、2次側回路(20)で循環
する2次側冷媒により室内ユニット(22)へ搬送して行
われる。
【0106】1次側回路(10)では、1次側四路切換弁
(12)が図2に破線で示すように切り換えられる。上記
1次側圧縮機(11)を運転すると、1次側回路(10)で
は、図2に一点鎖線で示すように1次側冷媒が循環す
る。そして、1次側回路(10)では、主熱交換器(HEX
2)を凝縮器とし且つ室外熱交換器(HEX5)を蒸発器と
して冷凍サイクルが行われる。
【0107】具体的に、1次側圧縮機(11)から吐出さ
れた1次側冷媒は、主熱交換器(HEX2)の1次側へ導入
される。主熱交換器(HEX2)では、1次側冷媒が2次側
回路(20)の2次側冷媒へ放熱して凝縮する。凝縮した
1次側冷媒は、1次側膨張弁(13)で減圧された後に、
室外熱交換器(HEX5)へ送り込まれる。室外熱交換器
(HEX5)では、1次側冷媒が室外空気から吸熱して蒸発
する。蒸発した1次側冷媒は、1次側圧縮機(11)に吸
入される。1次側圧縮機(11)は、吸入した1次側冷媒
を圧縮して再び吐出する。
【0108】2次側回路(20)では、2次側四路切換弁
(23)が図2に破線で示すように切り換えられると共
に、各室内膨張弁(EV)が所定開度に調整される。この
状態で、ポンプ回路(30)の各加圧電磁弁(SVH1,SVH2,
SVH3)及び各減圧電磁弁(SVL1,SVL2,SVL3)を開閉し、
2次側冷媒に循環駆動力を付与する。ポンプ回路(30)
の動作は、上述の通りである。そして、2次側回路(2
0)では、主熱交換器(HEX2)と室内熱交換器(HEX1)
との間で2次側冷媒が相変化しつつ循環し、1次側回路
(10)で生成した温熱が室内熱交換器(HEX1)へ搬送さ
れる。
【0109】ここでは、第2メインタンク(T2)を加圧
して第1メインタンク(T1)を減圧する状態を例に、説
明を行う。第2メインタンク(T2)から押し出された液
冷媒(2次側冷媒)は、流出側液配管(37)から第2主
液配管(26)を通って主熱交換器(HEX2)へ送られる。
主熱交換器(HEX2)では、2次側冷媒が1次側回路(1
0)の1次側冷媒と熱交換し、該1次側冷媒により加熱
されて蒸発する。これによって、1次側回路(10)で生
成した温熱が2次側冷媒に付与される。
【0110】主熱交換器(HEX2)で蒸発したガス冷媒
は、主ガス配管(24)を流れ、各室内ユニット(22)の
室内熱交換器(HEX1)に分配される。室内熱交換器(HE
X1)では、2次側冷媒が室内空気と熱交換する。この熱
交換によって、2次側冷媒が室内空気へ放熱して凝縮
し、室内空気が加熱される。そして、加熱された室内空
気を再び室内に供給して暖房を行う。室内熱交換器(HE
X1)で凝縮した2次側冷媒は、室内膨張弁(EV)を通っ
て第1主液配管(25)へ流入する。その後、2次側冷媒
は、第1主液配管(25)から流入側液配管(38)を通っ
て第1メインタンク(T1)に回収される。
【0111】−圧力脈動の解析結果− 本実施形態に係るポンプ回路(30)に関して、逆止弁
(CVH1,…)が遮断状態へ切り換わる際に生じる圧力の
脈動を解析した結果を示す。
【0112】ここでは、図4に示す流出側液配管(37)
及び流入側液配管(38)の所定箇所における圧力値P1
〜P4を、数値解析により求めた。具体的に、圧力値P
1は、流入側液配管(38)が2つの分岐管(38a,38b)
に分岐する箇所の圧力値である。圧力値P2は、流出側
液配管(37)の第1分岐管(37a)、流入側液配管(3
8)の第1分岐管(38a)、及び第1給排管(41)が接続
する箇所の圧力値である。圧力値P3は、流出側液配管
(37)の第2分岐管(37b)、流入側液配管(38)の第
2分岐管(38b)、及び第2給排管(42)が接続する箇
所の圧力値である。圧力値P4は、流出側液配管(37)
が2つの分岐管(37a,37b)に分岐する箇所の圧力値で
ある。
【0113】また、ここでは、第1メインタンク(T1)
を減圧して第2メインタンク(T2)を加圧する状態から
第1メインタンク(T1)を加圧して第2メインタンク
(T2)を減圧する状態へ切り換える場合を例に、圧力値
P1〜P4を導出している。この場合には、第1流入側
逆止弁(CVL1)及び第2流出側逆止弁(CVH2)が連通状
態から遮断状態に切り換わり、第1流出側逆止弁(CVH
1)及び第2流入側逆止弁(CVL2)が遮断状態から連通
状態に切り換わる。
【0114】図5には、第1流入側逆止弁(CVL1)及び
第2流出側逆止弁(CVH2)の開閉に要する時間を0.0
05秒に設定した場合と、その10倍の0.05秒に設
定した場合の圧力値P1〜P4の変動を示している。こ
の図5から読みとれるように、これら逆止弁(CVL1,CVH
2)の開閉に要する時間を10倍に延長し、逆止弁(CVL
1,CVH2)を通過する液冷媒の流量を徐々に低下させるよ
うにすると、圧力値P1〜P4の全てについて脈動の振
幅が小さくなる。
【0115】更に、図6には、上記逆止弁(CVL1,CVH
2)の開閉時間を0.01秒に設定した場合の結果も含
め、圧力値P1〜P4の脈動の振幅がどのように変化す
るかを示している。この図6から読みとれるように、逆
止弁(CVL1,CVH2)の開閉時間を0.005秒から0.
05秒へ延長することで、圧力値P1〜P4の脈動の振
幅が半分程度に削減されることが分かる。
【0116】−実施形態1の効果− 本実施形態1では、ポンプ回路(30)の逆止弁(CVH1,
…)を上記開閉弁装置(60)で構成し、液冷媒の流れを
遮断する際には、液冷媒の流量を徐々に減らしてゆくよ
うにしている。このため、本実施形態によれば、逆止弁
(CVH1,…)が流体の流れを遮断する際に生じる水撃の
程度を弱めることができ、あるいは水撃の発生を防止す
ることができる。つまり、逆止弁(CVH1,…)が遮断状
態へ切り換わる際に生じる圧力脈動の振幅を小さくする
ことができ、あるいは圧力脈動の発生を回避できる。従
って、逆止弁(CVH1,…)が設けられるポンプ回路(3
0)の配管(37,…)に対して水撃による大きな力が作用
するのを回避でき、この配管(37,…)の破損を防止で
きる。
【0117】また、ポンプ回路(30)の逆止弁(CVH1,
…)が液冷媒の流れを遮断する際に水撃が生じると、逆
止弁(CVH1,…)の弁体(80)が激しく振動し、弁体(8
0)が弁座(74)に打ちつけられて騒音の発生や弁体(8
0)の破損を招く。これに対し、本実施形態では、逆止
弁(CVH1,…)の動作に伴う水撃を軽減し、あるいは水
撃の発生を防止できる。このため、逆止弁(CVH1,…)
における弁体(80)の振動も抑制でき、騒音の発生や弁
体(80)の破損を回避して逆止弁(CVH1,…)の信頼性
を向上させることができ、ひいてはポンプ回路(30)全
体の信頼性を高めることができる。
【0118】−実施形態1の変形例− 本実施形態では、流出側逆止弁(CVH1,CVH2,CVH3)、流
入側逆止弁(CVL1,CVL2,CVL3)、及び液戻し逆止弁(CV
R1,CVR2)を構成する開閉弁装置(60)として、次に示
すようなものを用いてもよい。
【0119】《第1変形例》第1変形例に係る開閉弁装
置(60)について、図7を参照しながら説明する。尚、
この説明において、「右」は図7における「右」を意味
し、「左」は図7における「左」を意味するものとす
る。
【0120】逆止弁である上記開閉弁装置(60)は、本
体管(61)、円筒部材(70)、弁座(74)、及び弁体
(80)を備えている。この開閉弁装置(60)は、右向き
の流れのみを許容し、左向きの流れを遮断するように構
成されている。
【0121】上記本体管(61)は、円管状に形成されて
いる。本体管(61)における長手方向の中央部には、大
径の大径部(63)が形成されている。また、本体管(6
1)における大径部(63)の各端から連続して、大径部
(63)よりも小径の小径部(64)がそれぞれ形成されて
いる。
【0122】上記円筒部材(70)は、有底の円筒容器状
に形成されている。この円筒部材(70)は、その開口端
側が本体管(61)の左側の小径部(64)に挿入され、固
定されている。円筒部材(70)の側壁部には、円筒部材
(70)の内外を連通させる連通孔(71)が複数形成され
ている。また、円筒部材(70)の底面を構成する右端部
には、円筒部材(70)の内外を連通させる比較的大径の
端部孔(72)が形成されている。
【0123】上記弁座(74)は、円柱状に形成され、円
筒部材(70)の左端部を塞ぐように設けられる。この弁
座(74)には、該弁座(74)を軸方向に貫通する貫通孔
(75)が形成されている。この貫通孔(75)は、左へ行
くに従って小径となる円錐台状に形成されている。開閉
弁装置(60)を通る流体は、弁座(74)の貫通孔(75)
と円筒部材(70)の連通孔(71)とを通過して流通す
る。
【0124】上記弁体(80)は、円筒部材(70)の内部
に収納されている。この弁体(80)は、基部(83)と突
出部(81)とを備えている。基部(83)は、その中央部
がくびれた円柱状に形成されている。突出部(81)は、
基部(83)の左端から弁座(74)に向かって突出する円
錐状又は円錐台状に形成されている。この突出部(81)
と弁座(74)の貫通孔(75)とは、互いに対応する形状
とされており、突出部(81)が貫通孔(75)に嵌合可能
となっている。上記弁体(80)は、本体管(61)を流れ
る流体の流れに沿って、円筒部材(70)の内部で左右方
向に往復動自在となっている。
【0125】本体管(61)において流体が左向きに流れ
ると、端部孔(72)を通って円筒部材(70)の内部へ流
入した流体によって弁体(80)が押され、弁体(80)が
弁座(74)に向かって移動する。このように弁体(80)
が移動すると、弁体(80)の突出部(81)が弁座(74)
の貫通孔(75)に挿入されてゆき、貫通孔(75)の開口
面積が徐々に狭められてゆく。それに伴って、貫通孔
(75)を通る流体の流量は、次第に低下してゆく。そし
て、突出部(81)と貫通孔(75)が嵌合すると、貫通孔
(75)が完全に塞がれて流体の流れが遮断される。
【0126】一方、本体管(61)において流体が右向き
に流れると、その流れに沿って弁体(80)が移動して弁
座(74)から離れる。この状態で弁体(80)の突出部
(81)が弁座(74)の貫通孔(75)から引き抜かれ、弁
座(74)の貫通孔(75)と円筒部材(70)の連通孔(7
1)とを通って流体が流れる。また、弁体(80)は、基
部(83)の右端が円筒部材(70)の右端部に当接するま
で移動する。
【0127】《第2変形例》第2変形例に係る開閉弁装
置(60)について、図8を参照しながら説明する。尚、
この説明において、「右」は図8における「右」を意味
し、「左」は図8における「左」を意味するものとす
る。
【0128】図8に示すように、逆止弁である開閉弁装
置(60)は、円管状の本体管(61)と、弁座(74)と、
弁体(80)と、メッシュ(67)とを備えている。この開
閉弁装置(60)は、右向きの流れのみを許容し、左向き
の流れを遮断するように構成されている。
【0129】上記本体管(61)の中央部には、その内面
側に雌ネジ状の雌ネジ部(65)が形成されている。雌ネ
ジ部(65)には、本体管(61)の中心に向かって山状に
突出すると共に螺旋状に延びる山部(65a)が設けられ
る。雌ネジ部(65)において、螺旋状の山部(65a)の
ピッチは、該山部(65a)の底部の幅よりも長く設定さ
れている。従って、雌ネジ部(65)では、山部(65a)
に隣接して平らな谷部(65b)が形成される。この雌ネ
ジ部(65)は、移動する弁体(80)を案内するためのも
のである。この点については後述する。
【0130】上記弁座(74)は、円柱状に形成され、本
体管(61)の左端部を塞ぐように設けられる。この弁座
(74)には、該弁座(74)を軸方向に貫通する流通孔
(76)が形成されている。弁座(74)の流通孔(76)
は、従来の逆止弁と同様の形状となっている(図18,
図19参照)。つまり、流通孔(76)は、弁座(74)を
その軸方向に直線的に貫通して形成されている。また、
流通孔(76)の右端部には、面取りが施されている。開
閉弁装置(60)を通る流体は、弁座(74)の貫通孔(7
5)を通過して流通する。
【0131】上記弁体(80)は、左右に延びる細長の円
柱状に形成されている。弁体(80)の軸方向の中央部に
は、雄ネジ状の雄ネジ部(84)が形成されている。雄ネ
ジ部(84)には、弁体(80)の側面から山状に突出する
と共に螺旋状に延びる山部(84a)が設けられている。
雄ネジ部(84)において、螺旋状の山部(84a)のピッ
チは、該山部(84a)の底部の幅よりも長く設定されて
いる。従って、雄ネジ部(84)では、山部(84a)に隣
接して平らな谷部(84b)が形成される。
【0132】上記弁体(80)は、本体管(61)の内部
に、該本体管(61)とほぼ同軸となる姿勢で設けられ
る。この状態で、弁体(80)の雄ネジ部(84)と本体管
(61)の雌ネジ部(65)が係合する。つまり、雄ネジ部
(84)の山部(84a)と雌ネジ部(65)の山部(65a)と
が接触し、弁体(80)が雌ネジ部(65)によって案内さ
れつつ左右方向に移動する。
【0133】上記メッシュ(67)は、円板状の網であ
り、本体管(61)の右端部に設けられている。このメッ
シュ(67)は、流体の流通を許容しつつ、弁体(80)の
右方向への移動を規制するためのものである。つまり、
弁体(80)が右方向へ移動するとメッシュ(67)に当た
るため、それ以上の弁体(80)の移動が規制され、弁体
(80)の雄ネジ部(84)が本体管(61)の雌ネジ部(6
5)に係合した状態に保たれる。
【0134】本体管(61)において流体が左向きに流れ
ると、その流れによって弁体(80)に左向きの力が作用
する。その力によって弁体(80)が押され、弁座(74)
に向かって移動する。その際、弁体(80)は雌ネジ部
(65)によって案内されつつ左に向かって移動する。つ
まり、弁体(80)は、その軸周りに旋回しながら弁座
(74)へ接近してゆく。このため、弁体(80)が移動す
る際の左右方向の移動速度が遅くなり、弁体(80)の流
通孔(76)を通過する流体の流量が徐々に削減される。
そして、弁体(80)によって弁座(74)の流通孔(76)
が完全に塞がれると、流体の流れが遮断される。
【0135】一方、本体管(61)において流体が右向き
に流れると、その流れによって弁体(80)に右向きの力
が作用する。弁体(80)は、その力によって押されて旋
回しつつ右方向へ移動し、弁座(74)から離れる。この
弁体(80)は、その右端部がメッシュ(67)に当たるま
で移動を続ける。この状態で、流体は弁座(74)の流通
孔(76)を通り、更に雌ネジ部(65)の谷部(65b)と
雄ネジ部(84)の谷部(84b)とにより形成される空間
を通って流通する。
【0136】尚、この第2変形例に係る開閉弁装置(6
0)において、上記実施形態1と同様に、弁体(80)に
円錐状又は円錐台状の突出部(81)を設けると共に、弁
座(74)に円錐台状の貫通孔(75)を形成してもよい
(図3参照)。この場合には、弁体(80)を螺旋状に回
転させて弁体(80)の移動速度を低下させることに加
え、弁体(80)の突出部(81)が弁座(74)の貫通孔
(75)を徐々に塞いでゆくこととなる。このため、開閉
弁装置(60)が遮断状態へ切り換わる際の流体流量の低
下割合を更に小さくでき、一層確実に水撃を抑制でき
る。
【0137】《第3変形例》第3変形例に係る開閉弁装
置(60)について、図9を参照しながら説明する。尚、
この説明において、「右」は図9における「右」を意味
し、「左」は図9における「左」を意味するものとす
る。
【0138】逆止弁である上記開閉弁装置(60)は、本
体管(61)、円筒部材(70)、弁座(74)、及び弁体
(80)を備えている。この開閉弁装置(60)は、右向き
の流れのみを許容し、左向きの流れを遮断するように構
成されている。
【0139】上記本体管(61)は、円管状に形成されて
いる。本体管(61)における長手方向の中央部には、大
径の大径部(63)が形成されている。また、本体管(6
1)における大径部(63)の各端から連続して、大径部
(63)よりも小径の小径部(64)がそれぞれ形成されて
いる。
【0140】上記円筒部材(70)は、有底の円筒容器状
に形成されている。この円筒部材(70)は、その開口端
側が本体管(61)の左側の小径部(64)に挿入され、固
定されている。円筒部材(70)の側壁部には、円筒部材
(70)の内外を連通させる連通孔(71)が複数形成され
ている。また、円筒部材(70)の側壁部には、連通孔
(71)よりも右端寄りに位置して、円筒部材(70)の内
外を連通させる導入孔(73)が複数形成されている。導
入孔(73)は比較的小径に形成されており、この導入孔
(73)を有する円筒部材(70)が緩和手段を構成してい
る。尚、導入孔(73)から流入する流体のみでは弁体
(80)に作用する力が弱すぎるような場合には、円筒部
材(70)の右端面に小径の孔を開口させ、この孔からも
円筒部材(70)内へ流体を流入させるようにしてもよ
い。
【0141】上記弁座(74)は、円柱状に形成され、円
筒部材(70)の左端部を塞ぐように設けられる。この弁
座(74)には、該弁座(74)を軸方向に貫通する流通孔
(76)が形成されている。弁座(74)の流通孔(76)
は、従来の逆止弁と同様の形状となっている(図18,
図19参照)。つまり、流通孔(76)は、弁座(74)を
その軸方向に貫通して形成されている。また、流通孔
(76)の右端部には、面取りが施されている。開閉弁装
置(60)を通る流体は、弁座(74)の貫通孔(75)を通
過して流通する。
【0142】上記弁体(80)は、円筒部材(70)の内部
に収納されている。この弁体(80)は、その中央部がく
びれた円柱状に形成されている。弁体(80)は、本体管
(61)を流れる流体の流れに沿って、円筒部材(70)の
内部で左右方向に往復動自在となっている。
【0143】本体管(61)において流体が左向きに流れ
ると、導入孔(73)を通って円筒部材(70)に流入した
流体によって弁体(80)が押され、弁体(80)が弁座
(74)に向かって移動する。ここで、円筒部材(70)の
導入孔(73)は小径であるため、この導入孔(73)を通
過する際に流体の圧力が低下する。このため、流体によ
って弁体(80)に作用する力が弱まり、弁体(80)の移
動速度が低減される。従って、弁体(80)の流通孔(7
6)を通過する流体の流量は、徐々に低下してゆく。弁
体(80)によって弁座(74)の流通孔(76)が完全に塞
がれると、流体の流れが遮断される。
【0144】一方、本体管(61)において流体が右向き
に流れると、その流れに沿って弁体(80)が移動して弁
座(74)から離れる。この状態では、弁座(74)の流通
孔(76)と円筒部材(70)の連通孔(71)とを通って流
体が流れる。また、弁体(80)は、その右端が円筒部材
(70)の右端部に当接するまで移動する。
【0145】尚、この第3変形例に係る開閉弁装置(6
0)において、上記実施形態1と同様に、弁体(80)に
円錐状又は円錐台状の突出部(81)を設けると共に、弁
座(74)に円錐台状の貫通孔(75)を形成してもよい
(図3参照)。この場合には、弁体(80)に作用する力
を弱めて弁体(80)の移動速度を低下させることに加
え、弁体(80)の突出部(81)が弁座(74)の貫通孔
(75)の開口面積を徐々に狭めてゆくことにより、開閉
弁装置(60)が遮断状態となる際の流体流量の低下割合
を更に小さくでき、一層確実に水撃を抑制できる。
【0146】《第4変形例》第4変形例に係る開閉弁装
置(60)について、図10を参照しながら説明する。
尚、この説明において、「右」は図10における「右」
を意味し、「左」は図10における「左」を意味するも
のとする。
【0147】逆止弁である上記開閉弁装置(60)は、本
体管(61)、弁座(74)、及び弁体(80)を備えてい
る。この開閉弁装置(60)は、右向きの流れのみを許容
し、左向きの流れを遮断するように構成されている。
【0148】上記本体管(61)は、円管状に形成されて
いる。また、本体管(61)における長手方向の中央部に
は、本体管(61)の外側に向かって膨出する大径の大径
部(63)が形成されている。大径部(63)の左側部に
は、該左側部を内面側から左に向かって矩形状に削り込
んだリング状のリング溝(66)が形成されている。
【0149】上記弁座(74)は、円柱状に形成され、本
体管(61)の左端部を塞ぐように設けられる。この弁座
(74)には、該弁座(74)を軸方向に貫通する流通孔
(76)が形成されている。弁座(74)の流通孔(76)
は、従来の逆止弁と同様の形状となっている(図18,
図19参照)。つまり、流通孔(76)は、弁座(74)を
その軸方向に貫通して形成されている。また、流通孔
(76)の右端部には、面取りが施されている。開閉弁装
置(60)を通る流体は、弁座(74)の貫通孔(75)を通
過して流通する。
【0150】上記弁体(80)は、円板部(85)、中央突
起部(86)、及び周縁突起部(87)を備えている。円板
部(85)は、やや肉厚の円板状に形成されている。ま
た、円板部(85)の直径は、本体管(61)の大径部(6
3)の内径よりも僅かに小さくされている。中央突起部
(86)は、円板部(85)と同軸に該円板部(85)から左
向きに突出する円柱状の部分である。周縁突起部(87)
は、円板部(85)の外周に沿って該円板部(85)から左
向きに突出する部分である。円板部(85)には、4つの
弁体孔(88)が形成されている。これら弁体孔(88)
は、中央突起部(86)のすぐ外側に形成されており、円
板部(85)をその板厚方向に貫通している。
【0151】弁体(80)は、円板部(85)の中心軸が本
体管(61)の中心軸とほぼ一致する姿勢で、本体管(6
1)における大径部(63)の内部に収納されている。ま
た、弁体(80)は、大径部(63)の内部において左右に
移動自在となっている。
【0152】この状態で、弁体(80)の周縁突起部(8
7)は、大径部(63)のリング溝(66)に挿入された状
態となる。つまり、リング溝(66)がいわばシリンダと
なり、周縁突起部(87)がいわばピストンとなって、リ
ング溝(66)に周縁突起部(87)が嵌まり込む。このリ
ング溝(66)の内部には、リング溝(66)と周縁突起部
(87)との間の狭い隙間を通って流体が出入りできる。
リング溝(66)と、これに挿入される周縁突起部(87)
とは、ダンパ手段を構成している。
【0153】本体管(61)において流体が左向きに流れ
ると、その流れに押されて弁体(80)が弁座(74)へ向
かって移動する。この弁体(80)の移動に伴って、弁体
(80)の周縁突起部(87)がリング溝(66)に挿入され
てゆき、リング溝(66)の内部に存在する流体が外部へ
押し出される。その際、リング溝(66)内の流体は、リ
ング溝(66)と周縁突起部(87)の間の狭い隙間を通っ
てリング溝(66)から押し出される。従って、リング溝
(66)から流体が押し出される際の抵抗により、弁体
(80)の移動速度が低減される。このため、弁体(80)
の流通孔(76)を通過する流体の流量は、徐々に低下し
てゆく。弁体(80)の中央突起部(86)が弁座(74)と
当接すると、弁座(74)の流通孔(76)が完全に塞が
れ、流体の流れが遮断される。
【0154】一方、本体管(61)において流体が右向き
に流れると、その流れに沿って弁体(80)が移動して弁
座(74)から離れる。この状態では、弁座(74)の流通
孔(76)と弁体(80)の弁体孔(88)とを通って流体が
流れる。また、弁体(80)は、その円板部(85)が大径
部(63)の右端部に当接するまで移動する。
【0155】尚、この第4変形例に係る開閉弁装置(6
0)において、上記実施形態1と同様に、弁体(80)に
円錐状又は円錐台状の突出部(81)を設けると共に、弁
座(74)に円錐台状の貫通孔(75)を形成してもよい
(図3参照)。この場合には、リング溝(66)から流体
が押し出される際の抵抗を利用して弁体(80)の移動速
度を低下させることに加え、弁体(80)の突出部(81)
が弁座(74)の貫通孔(75)を徐々に塞いでゆくことに
より、開閉弁装置(60)が遮断状態となる際の流体流量
の低下割合を更に小さくでき、一層確実に水撃を抑制で
きる。
【0156】
【発明の実施の形態2】本発明の実施形態2は、上記実
施形態1において、ポンプ回路(30)の第1,第2,第
3タンク加圧電磁弁(SVH1,SVH2,SVH3)及び第1,第
2,第3タンク減圧電磁弁(SVL1,SVL2,SVL3)を、本発
明に係る開閉弁装置(90)により構成したものである。
本実施形態2における電磁弁(SVH1,SVL1,…)以外の部
分については、上記実施形態1と同様である。
【0157】ここでは、本実施形態2に係る上記電磁弁
(SVH1,SVL1,…)を構成する開閉弁装置(90)につい
て、図11を参照しながら説明する。尚、ここでの説明
において、「上」は図11における「上」を意味し、
「下」は図11における「下」を意味し、「右」は図1
1における「右」を意味し、「左」は図11における
「左」を意味するものとする。
【0158】電磁弁である開閉弁装置(90)は、本体筒
(91)と、プランジャ(94)と、電磁コイル(96)とを
備えている。
【0159】上記本体筒(91)は、上下に延びる円筒状
に形成されている。本体筒(91)の下部は、弁座(74)
を構成している。この弁座(74)を構成する本体筒(9
1)の下部には、貫通孔(75)が形成されている。貫通
孔(75)は、下にゆくに従って直径が小さくなる円錐台
状に形成されている。本体筒(91)の下端には円筒状の
流出ポート(93)が接続され、この流出ポート(93)が
貫通孔(75)と連通している。また、本体筒(91)の右
側部には円筒状の流入ポート(92)が接続され、この流
入ポート(92)が本体筒(91)の内部と連通している。
そして、上記開閉弁装置(90)は、流入ポート(92)が
高圧側となり流出ポート(93)が低圧側となるように管
路に設けられる。
【0160】上記プランジャ(94)は、細長の円柱状に
形成されている。このプランジャ(94)は、本体筒(9
1)とほぼ同軸となる姿勢で、該本体筒(91)の内部に
収納されている。プランジャ(94)の下端には、弁体
(80)が一体に形成されている。この弁体(80)は、下
方に向かって突出する突出部(81)を備えている。突出
部(81)は、下に向かうにつれて小径となる円錐状又は
円錐台状に形成されている。この突出部(81)は、上記
貫通孔(75)に対応した形状とされている。開閉弁装置
(90)は、突出部(81)が貫通孔(75)に嵌合すること
で流体の流通を阻止する。また、プランジャ(94)の上
端には、つるまきバネ(95)が設けられている。このバ
ネ(95)は、プランジャ(94)に対して下向きの付勢力
を作用させるためのものである。
【0161】上記電磁コイル(96)は、円筒状に形成さ
れ、プランジャ(94)の上端部と同軸に設けられてい
る。つまり、プランジャ(94)の上端部は、電磁コイル
(96)に挿入された状態となっている。この電磁コイル
(96)は、プランジャ(94)に電磁力を作用させるため
のものである。
【0162】上記開閉弁装置(90)において、電磁コイ
ル(96)に通電すると、プランジャ(94)に上向きの電
磁力が作用する。プランジャ(94)に作用する電磁力が
バネ(95)の付勢力と弁体(80)前後の圧力差による押
し付け力との合力を上回ると、プランジャ(94)が引き
上げられる。このため、弁体(80)が弁座(74)から離
れ、流入ポート(92)から流出ポート(93)に向かって
流体が流通可能となる。その際、弁体(80)の突出部
(81)が弁座(74)の貫通孔(75)から引き抜かれてゆ
くこととなり、貫通孔(75)の開口面積が次第に拡大
し、貫通孔(75)を通過する流体の流量も徐々に増加す
る。
【0163】一方、電磁コイル(96)への通電を停止す
ると、プランジャ(94)に電磁力が作用しなくなる。こ
のため、バネ(95)の付勢力と弁体(80)前後の圧力差
による押し付け力とによってプランジャ(94)が押し下
げられ、弁体(80)の突出部(81)が弁座(74)の貫通
孔(75)へ挿入されてゆく。従って、貫通孔(75)の開
口面積が次第に狭められ、貫通孔(75)を流れる流体の
流量も徐々に減少する。そして、弁体(80)の突出部
(81)が弁座(74)の貫通孔(75)に完全に嵌まり込む
と、流入ポート(92)から流出ポート(93)に向かう流
体の流れが遮断される。
【0164】尚、本実施形態2では、流出側逆止弁(CV
H1,CVH2,CVH3)、流入側逆止弁(CVL1,CVL2,CVL3)、及
び液戻し逆止弁(CVR1,CVR2)として従来技術に係る逆
止弁を用い、タンク加圧電磁弁(SVH1,SVH2,SVH3)及び
タンク減圧電磁弁(SVL1,SVL2,SVL3)だけを本発明に係
る開閉弁装置(90)で構成してもよい。
【0165】−圧力脈動の解析結果− 本実施形態に係るポンプ回路(30)に関して、電磁弁
(SVH1,SVL1,…)が遮断状態へ切り換わる際に生じる圧
力の脈動を解析した結果を示す。
【0166】ここで、ポンプ回路(30)において、タン
ク加圧電磁弁(SVH1〜SVH3)やタンク減圧電磁弁(SVL1
〜SVL3)を通過する流体はガス冷媒である。このため、
これら電磁弁(SVH1,SVL1,…)においてガス冷媒の流れ
を急激に遮断しても、ガス供給管(31)やガス回収管
(32)で水撃が生じることは無い(図1参照)。
【0167】しかしながら、これら電磁弁(SVH1,SVL1,
…)がガス供給管(31)やガス回収管(32)でのガス冷
媒の流れを急激に変化させると、メインタンク(T1,T
2)やサブタンク(ST)が加圧状態から減圧状態へ、あ
るいは減圧状態から加圧状態へ急激に切り換わることと
なる。その結果、メインタンク(T1,T2)やサブタンク
(ST)へ出入りする液冷媒の流れが急激に変動し、流出
側液配管(37)や流入側液配管(38)、あるいは液送出
管(34)や液回収管(35)において水撃が生じてしま
う。
【0168】そこで、第1メインタンク(T1)を減圧し
て第2メインタンク(T2)を加圧する状態から第1メイ
ンタンク(T1)を加圧して第2メインタンク(T2)を減
圧する状態へ切り換える場合を例に、図4に示す流出側
液配管(37)及び流入側液配管(38)の所定箇所におけ
る圧力値P1〜P4を、数値解析により求めた。尚、圧
力値P1〜P4を求める具体的な箇所は、上記実施形態
1において説明した通りである。
【0169】図12には、第1,第2タンク加圧電磁弁
(SVH1,SVH2)及び第1,第2タンク減圧電磁弁(SVL1,
SVL2)の開閉速度、即ちこれら電磁弁(SVH1,SVL1,…)
を構成する開閉弁装置(90)での弁体(80)の移動速度
を変更した場合の圧力値P1〜P4の変動を示してい
る。この図12から読みとれるように、これら電磁弁
(SVH1,SVL1,…)の開閉速度を遅くして、電磁弁(SVH
1,SVL1,…)を通過するガス冷媒の流量を徐々に変化さ
せるようにすると、圧力値P1〜P4の全てについて脈
動の振幅が小さくなる。
【0170】更に、図13には、上記電磁弁(SVH1,SVL
1,…)の開閉速度を3段階に変化させた場合に、圧力値
P1〜P4の脈動の振幅がどのように変化するかを示し
ている。この図13から読みとれるように、電磁弁(SV
H1,SVL1,…)の開閉速度を遅くすることで、圧力値P1
〜P4の脈動の振幅が半分以下に低減されることが分か
る。
【0171】−実施形態2の効果− 本実施形態2によれば、上記電磁弁(SVH1,SVL1,…)の
開閉速度を遅くすることで、ポンプ回路(30)で水撃に
よる圧力脈動を、より一層低減することができる。この
ため、逆止弁(CVH1,…)における弁体(80)の振動を
一層抑制でき、騒音の発生や弁体(80)の破損を確実に
できることから、ポンプ回路(30)全体の信頼性を更に
高めることができる。
【0172】−実施形態2の変形例− 本実施形態では、第1,第2,第3タンク加圧電磁弁
(SVH1,SVH2,SVH3)及び第1,第2,第3タンク減圧電
磁弁(SVL1,SVL2,SVL3)を構成する開閉弁装置(90)と
して、次に示すようなものを用いてもよい。
【0173】《第1変形例》第1変形例に係る開閉弁装
置(90)について、図14を参照しながら説明する。
尚、この説明において、「上」は図14における「上」
を意味し、「下」は図14における「下」を意味するも
のとする。
【0174】図14に示すように、本変形例に係る開閉
弁装置(90)は、プランジャ(94)、本体筒(91)、弁
体(80)、及び弁座(74)の構成が、上記実施形態2の
ものと異なっている。ここでは、上記実施形態2の開閉
弁装置(90)と異なる部分について説明する。
【0175】本変形例に係る開閉弁装置(90)におい
て、弁体(80)及び弁座(74)の構成は、従来のものと
同様である(図20参照)。即ち、弁体(80)は、プラ
ンジャ(94)よりもやや大径の円板状に形成され、プラ
ンジャ(94)の下端に設けられている。また、本体筒
(91)の下端に形成された弁座(74)には、該弁座(7
4)を上下に直線的に貫通する連通孔(71)が開口して
いる。
【0176】プランジャ(94)には、雄ネジ状の雄ネジ
部(84)が形成されている。また、本体筒(91)の内面
側には、雌ネジ状の雌ネジ部(65)が形成されている。
プランジャ(94)の雄ネジ部(84)は、本体筒(91)の
雌ネジ部(65)と係合されている。プランジャ(94)が
上下方向に移動する際には、雌ネジ部(65)によって案
内されて、プランジャ(94)がその軸周りに回転する。
【0177】上記開閉弁装置(90)において、電磁コイ
ル(96)に通電すると、プランジャ(94)に上向きの電
磁力が作用する。プランジャ(94)に作用する電磁力が
バネ(95)の付勢力と弁体(80)前後の圧力差による押
し付け力との合力を上回ると、プランジャ(94)が引き
上げられる。このプランジャ(94)の移動によって弁体
(80)が弁座(74)から離れ、流入ポート(92)から流
出ポート(93)に向かって流体が流通可能となる。その
際、プランジャ(94)はその軸周りに回転しながら上方
へ移動するため、プランジャ(94)の上向きの移動速度
が遅くなる。従って、弁座(74)の流通孔(76)を流れ
る流体の流量も徐々に増加する。
【0178】一方、電磁コイル(96)への通電を停止す
ると、プランジャ(94)に電磁力が作用しなくなる。こ
の状態で、プランジャ(94)にはバネ(95)の付勢力と
弁体(80)前後の圧力差による押し付け力とが作用して
電磁力は作用しないため、プランジャ(94)が下方へ押
し下げられる。その際、プランジャ(94)はその軸周り
に回転しながら下方へ移動するため、プランジャ(94)
の下向きの移動速度が遅くなる。従って、弁座(74)の
流通孔(76)を流れる流体の流量も徐々に低下する。そ
して、弁体(80)が弁座(74)に当接すると、流入ポー
ト(92)から流出ポート(93)に向かう流体の流れが遮
断される。
【0179】尚、図15に示すように、この第1変形例
に係る開閉弁装置(90)において、上記実施形態2と同
様に、弁体(80)に円錐状又は円錐台状の突出部(81)
を設けると共に、弁座(74)に円錐台状の貫通孔(75)
を形成してもよい。この場合には、弁体(80)と一体の
プランジャ(94)を螺旋状に回転させて弁体(80)の移
動速度を低下させることに加え、弁体(80)の突出部
(81)が弁座(74)の貫通孔(75)を徐々に塞いでゆく
ことにより、開閉弁装置(90)を開閉する際の流体の変
化が一層緩やかになる。
【0180】《第2変形例》第2変形例に係る開閉弁装
置(90)について、図16を参照しながら説明する。
尚、この説明において、「上」は図16における「上」
を意味し、「下」は図16における「下」を意味するも
のとする。
【0181】図16に示すように、本変形例に係る開閉
弁装置(90)は、弁体(80)及び弁座(74)の構成が、
上記実施形態2のものと異なっている。また、本変形例
に係る開閉弁装置(90)は、電流調節手段であるコンデ
ンサ(97)を備えている。ここでは、上記実施形態2の
開閉弁装置(90)と異なる部分について説明する。
【0182】本変形例に係る開閉弁装置(90)におい
て、弁体(80)及び弁座(74)の構成は、従来のものと
同様である(図20参照)。即ち、弁体(80)は、プラ
ンジャ(94)よりもやや大径の円板状に形成され、プラ
ンジャ(94)の下端に設けられている。また、本体筒
(91)の下端に形成された弁座(74)には、該弁座(7
4)を上下に直線的に貫通する連通孔(71)が開口して
いる。
【0183】この開閉弁装置(90)では、コンデンサ
(97)が電磁コイル(96)と並列に接続されている。つ
まり、電磁コイル(96)とコンデンサ(97)が、図外の
直流電源に対して並列接続されている。このコンデンサ
(97)は、電磁コイル(96)への電流を断続する際の電
流値の変動割合を小さくするためのものである。
【0184】上記開閉弁装置(90)において、電磁コイ
ル(96)への通電を開始する際には、電磁コイル(96)
とコンデンサ(97)の両方に電流が流れる。そして、コ
ンデンサ(97)が充電されるにつれて電磁コイル(96)
へ流れる電流が増大し、プランジャ(94)に作用する電
磁力が次第に強くなる。このため、プランジャ(94)が
上方へ引き上げられる際の移動速度が低くなり、弁座
(74)の流通孔(76)を流れる流体の流量も徐々に増加
する。
【0185】一方、電磁コイル(96)への通電を停止し
た後も、コンデンサ(97)から電磁コイル(96)へ電流
が流れる。従って、電磁コイル(96)を流れる電流が徐
々に低下し、プランジャ(94)に作用する電磁力も次第
に弱まる。このため、バネ(95)の付勢力によってプラ
ンジャ(94)が緩やかに押し下げられ、弁座(74)の流
通孔(76)を流れる流体の流量も徐々に低下する。そし
て、弁体(80)が弁座(74)に当接すると、流入ポート
(92)から流出ポート(93)に向かう流体の流れが遮断
される。
【0186】尚、図17に示すように、この第2変形例
に係る開閉弁装置(90)において、上記実施形態2と同
様に、弁体(80)に円錐状又は円錐台状の突出部(81)
を設けると共に、弁座(74)に円錐台状の貫通孔(75)
を形成してもよい。この場合には、弁体(80)と一体の
プランジャ(94)を螺旋状に回転させて弁体(80)の移
動速度を低下させることに加え、弁体(80)の突出部
(81)が弁座(74)の貫通孔(75)を徐々に塞いでゆく
ことにより、開閉弁装置(90)を開閉する際の流体の変
化が一層緩やかになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る空調機の冷房運転時における
冷媒の流れを示す配管系統図である。
【図2】実施形態1に係る空調機の暖房運転時における
冷媒の流れを示す配管系統図である。
【図3】実施形態1に係る開閉弁装置の概略断面図及び
弁体の側面図である。
【図4】実施形態1に係るポンプ回路の要部拡大図であ
る。
【図5】実施形態1に係るポンプ回路で逆止弁の開閉時
間を変化させた場合の圧力脈動の変化を示す時間と圧力
の関係図である。
【図6】実施形態1に係るポンプ回路で逆止弁の開閉時
間を変化させた場合の圧力脈動の変化を示す時間と圧力
振幅の関係図である。
【図7】実施形態1の第1変形例に係る開閉弁装置の概
略断面図である。
【図8】実施形態1の第2変形例に係る開閉弁装置の概
略断面図である。
【図9】実施形態1の第3変形例に係る開閉弁装置の概
略断面図である。
【図10】実施形態1の第4変形例に係る開閉弁装置の
概略断面図及び弁体の側面図である。
【図11】実施形態2に係る開閉弁装置の概略断面図で
ある。
【図12】実施形態2に係るポンプ回路で電磁弁の開閉
速度を変化させた場合の圧力脈動の変化を示す時間と圧
力の関係図である。
【図13】実施形態2に係るポンプ回路で電磁弁の開閉
速度を変化させた場合の圧力脈動の変化を示す時間と圧
力振幅の関係図である。
【図14】実施形態2の第1変形例に係る開閉弁装置の
概略断面図である。
【図15】実施形態2の第1変形例に係る開閉弁装置の
概略断面図である。
【図16】実施形態2の第2変形例に係る開閉弁装置の
概略断面図である。
【図17】実施形態2の第2変形例に係る開閉弁装置の
概略断面図である。
【図18】従来技術に係る逆止弁の概略断面図である。
【図19】従来技術に係る逆止弁の概略断面図である。
【図20】従来技術に係る電磁弁の概略断面図である。
【符号の説明】
(21) 主回路(循環回路) (46) 切換手段 (47) 流通制御手段 (65) 雌ネジ部 (66) リング溝(ダンパ手段) (70) 円筒部材(緩和手段) (73) 導入孔(緩和手段) (74) 弁座 (75) 貫通孔 (80) 弁体 (81) 突出部 (84) 雄ネジ部 (87) 周縁突起部(ダンパ手段) (96) 電磁コイル (97) コンデンサ(電流調節手段) (T1) 第1メインタンク (T2) 第2メインタンク (ST) サブタンク (HEX3) 加熱熱交換器(高圧部) (HEX4) 冷却熱交換器(低圧部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16K 31/06 310 F16K 31/06 310E F24F 5/00 F24F 5/00 L F25B 1/00 399 F25B 1/00 399Y 41/04 41/04 Z Fターム(参考) 3H052 AA01 BA14 CA01 EA02 3H058 AA02 BB13 CA04 CA06 CB06 CC02 DD16 DD17 EE17 3H106 DA23 DB02 DB12 DB23 DB32 DB34 DC02 DD01 EE37 FB43 GB06 KK05

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁座(74)と該弁座(74)に対して進退
    する弁体(80)とを備え、弁体(80)が弁座(74)に着
    座して流体の流通を阻止する遮断状態と、弁体(80)が
    弁座(74)から離れて流体の流通を許容する連通状態と
    に切り換わる開閉弁装置であって、 連通状態と遮断状態とを切り換える際には、通過する流
    体の流量を徐々に変化させるように構成されている開閉
    弁装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の開閉弁装置において、 弁体(80)には、弁座(74)側に向かって突出する円錐
    状又は円錐台状の突出部(81)が形成され、 弁座(74)には、上記弁体(80)の突出部(81)が嵌合
    可能な円錐台状の貫通孔(75)が形成され、 弁体(80)の突出部(81)が弁座(74)の貫通孔(75)
    へ出入りすることにより上記貫通孔(75)の開口面積を
    徐々に変化させる開閉弁装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の開閉弁装置におい
    て、 流体の流れに沿って弁体(80)が移動することにより所
    定の一方向に向かう流体の流通のみを許容する逆止弁を
    構成している開閉弁装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の開閉弁装置において、 弁体(80)には、雄ネジ状の雄ネジ部(84)が形成され
    る一方、 上記弁体(80)の雄ネジ部(84)と係合する雌ネジ状の
    雌ネジ部(65)を備え、 上記弁体(80)を雌ネジ部(65)で案内して回転させつ
    つ進退させる開閉弁装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の開閉弁装置において、 流体の流れによって弁体(80)に付与される力を緩和す
    るための緩和手段(70,73)を備えている開閉弁装置。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の開閉弁装置において、 連通状態から遮断状態へ切り換わる際の弁体(80)の移
    動速度を低下させるためのダンパ手段(66,87)を備え
    ている開閉弁装置。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2記載の開閉弁装置におい
    て、 弁体(80)に電磁力を付与するための電磁コイル(96)
    を備え、該電磁コイル(96)への通電を断続して弁体
    (80)を進退させることにより連通状態と遮断状態とが
    切り換わる電磁弁を構成している開閉弁装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の開閉弁装置において、 弁体(80)には、雄ネジ状の雄ネジ部(84)が形成され
    る一方、 上記弁体(80)の雄ネジ部(84)が嵌め合わされる雌ネ
    ジ状の雌ネジ部(65)を備え、 上記弁体(80)を雌ネジ部(65)で案内して回転させつ
    つ進退させる開閉弁装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の開閉弁装置において、 電磁コイル(96)への電流を断続する際の電流値の変動
    割合を緩和するための電流調節手段(97)を備えている
    開閉弁装置。
  10. 【請求項10】 冷媒が充填された循環回路(21)に接
    続され、液冷媒を貯留するためのタンク(T1,T2,ST)を
    有し、タンク(T1,T2,ST)を加圧して液冷媒を押し出す
    動作と、タンク(T1,T2,ST)を減圧して液冷媒を回収す
    る動作とを行って、上記循環回路(21)の冷媒に循環駆
    動力を付与する冷媒搬送装置であって、 ガス冷媒の供給により上記タンク(T1,T2,ST)を加圧す
    るための高圧部(HEX3)と、 上記タンク(T1,T2,ST)からガス冷媒を吸引して該タン
    ク(T1,T2,ST)を減圧するための低圧部(HEX4)と、 上記タンク(T1,T2,ST)を上記高圧部(HEX3)に連通す
    る状態と上記低圧部(HEX4)に連通する状態とに切り換
    える切換手段(46)と、 請求項3,4,5又は6に記載の開閉弁装置を有して、
    加圧されたタンク(T1,T2,ST)から流出する液冷媒、及
    び減圧されたタンク(T1,T2,ST)へ流入する液冷媒の流
    通方向を予め定めた方向に制御する流通制御手段(47)
    とを備えている冷媒搬送装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の冷媒搬送装置におい
    て、 切換手段(46)は、請求項7,8又は9記載の開閉弁装
    置を備え、高圧部(HEX3)又は低圧部(HEX4)とタンク
    (T1,T2,ST)との間を連通状態と遮断状態とに切り換え
    ている冷媒搬送装置。
  12. 【請求項12】 冷媒が充填された循環回路(21)に接
    続され、液冷媒を貯留するためのタンク(T1,T2,ST)を
    有し、タンク(T1,T2,ST)を加圧して液冷媒を押し出す
    動作と、タンク(T1,T2,ST)を減圧して液冷媒を回収す
    る動作とを行って、上記循環回路(21)の冷媒に循環駆
    動力を付与する冷媒搬送装置であって、 ガス冷媒の供給により上記タンク(T1,T2,ST)を加圧す
    るための高圧部(HEX3)と、 上記タンク(T1,T2,ST)からガス冷媒を吸引して該タン
    ク(T1,T2,ST)を減圧するための低圧部(HEX4)と、 請求項7,8又は9記載の開閉弁装置を有して、上記タ
    ンク(T1,T2,ST)を上記高圧部(HEX3)に連通する状態
    と上記低圧部(HEX4)に連通する状態とに切り換える切
    換手段(46)と、 加圧されたタンク(T1,T2,ST)から流出する液冷媒、及
    び減圧されたタンク(T1,T2,ST)へ流入する液冷媒の流
    通方向を予め定めた方向に制御する流通制御手段(47)
    とを備えている冷媒搬送装置。
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JP2018169072A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 株式会社富士通ゼネラル 空気調和装置
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WO2022218166A1 (zh) * 2021-04-13 2022-10-20 南京亿准纳自动化控制技术有限公司 轴流式流量控制阀

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