JP2002139141A - 車両用制御装置 - Google Patents

車両用制御装置

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JP2002139141A
JP2002139141A JP2000333626A JP2000333626A JP2002139141A JP 2002139141 A JP2002139141 A JP 2002139141A JP 2000333626 A JP2000333626 A JP 2000333626A JP 2000333626 A JP2000333626 A JP 2000333626A JP 2002139141 A JP2002139141 A JP 2002139141A
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control
cooperative
shift
air temperature
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JP2000333626A
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English (en)
Inventor
Tomokazu Inagawa
智一 稲川
Hideo Tomomatsu
秀夫 友松
Yoshikazu Tanaka
義和 田中
Yoshio Ito
良雄 伊藤
Yoji Takanami
陽二 高波
Kazuyuki Shiiba
一之 椎葉
Teru Konishi
輝 小西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両挙動の乱れを防止するためなどの外気温
を考慮した協調制御を、簡単な制御構成で行うことがで
きる車両用制御装置を提供する。 【解決手段】 車両周辺或いは車両前方の状況に関連し
た情報に基づいて自動変速機14の協調変速制御を行う
場合に、協調変速制御手段92において、外気温検出セ
ンサ88により検出された外気温TA が所定値T1 以下
の場合には協調制御を禁止する協調制御禁止手段すなわ
ちダウン変速禁止手段104(SA5)が設けられてい
ることから、外気温TA が所定値T1 以下となると協調
制御が禁止されるので、車両挙動の乱れを防止するため
などの外気温を考慮した協調制御が行われて、たとえば
低摩擦(μ)路での車両挙動の乱れが簡単な制御構成に
より好適に防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の周辺或いは
前方の道路状況により車両の運転走行状態を制御する協
調制御を行う車両用制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】変速線図から車速およびアクセル開度に
基づいて決定される変速段となるように自動変速機の変
速段を制御するよく知られた通常の自動変速制御に加え
て、車両周辺或いは車両前方の道路状況により車両の運
転走行状態を制御する協調制御、たとえば道路形状に適
した車速を得るための変速比或いは変速段とするため
に、ナビゲーション装置、道路に設けられた発信装置な
どから送信されるその車両周辺或いは車両前方の状況を
表す情報に基づき上記自動変速機を上記自動変速制御に
よる変速段とは異なる変速段に制御する協調変速制御
を、行う車両用変速制御装置が知られている。そして、
車両の走行環境、たとえば外気温を検出し、その外気温
から推定される路面摩擦係数を考慮して車両の運転走行
状態を制御する車両用制御装置が提案されている。たと
えば、特開平6−324138号公報にに記載された協
調変速制御装置がそれである。これによれば、車両の進
行方向すなわち前方の道路の摩擦係数μが外気温などに
基づいて推定され、導路状況に応じた変速機制御などが
実施される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の車両用制御装置では、外気温を考慮して変
速機の変速を行う協調制御の制御態様が変更されること
により、その協調制御が煩雑或いは複雑となるという不
都合があった。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、車両挙動の乱れを防
止するためなどの外気温を考慮した協調制御を、簡単な
制御構成で行うことができる車両用制御装置を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の要旨とするところは、車両の周辺或いは
前方の道路状況により車両の運転走行状態を制御する協
調制御を行う車両用変速装置において、(a) 外気温を検
出する外気温検出センサと、(b) その外気温検出センサ
により検出された外気温が所定値以下の場合には前記協
調制御を禁止する協調制御禁止手段とが設けられている
ことにある。
【0006】
【発明の効果】このようにすれば、外気温検出センサに
より検出された外気温が所定値以下の場合には、協調制
御禁止手段により前記協調制御が禁止されるので、車両
挙動の乱れを防止するためなどの外気温を考慮した協調
制御が、簡単な制御構成で行われることになり、たとえ
ば低摩擦(μ)路での車両挙動の乱れが簡単な制御構成
により容易に防止される。
【0007】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記協調制御
は、車両前方の道路状況に関連した情報に基づいて車両
の自動変速機の変速を制御する協調変速制御、或いは車
両前方の道路状況に関連した情報を自動変速機の変速に
反映させる協調変速制御である。このようにすれば、車
両前方の道路状況に関連した情報に基づいた協調変速制
御により自動変速機の変速段が適切に制御される。たと
えば、減速走行時では車両前方の道路のカーブの曲率半
径Rに応じて適切なカーブ進入速度が得られるようにす
るギヤ段に制御される。
【0008】また、好適には、協調制御中の車速が所定
値以下であるか否かを判定する車速判定手段が設けら
れ、その車速判定手段により協調制御中の車速が所定値
以下と判定される場合には、前記協調(変速)制御手段
は外気温に拘らず前記協調制御を実行させるものであ
る。低車速では低外気温であっても車両挙動の乱れが少
ないことから、このように協調制御が許容されること
で、路面状態および車両の走行状態に適した協調制御が
実施される。
【0009】また、好適には、前記協調制御禁止手段に
よる協調制御の禁止は、協調変速制御による自動変速機
のダウン変速の禁止である。このようにすれば、ダウン
変速時のみ協調制御が禁止されることにより、路面に適
合した協調制御を実施しつつ、車両挙動の乱れが防止さ
れる。
【0010】また、好適には、前記車両の周辺或いは前
方の道路状況は、ナビゲーションシステムを利用して前
記車両の周辺或いは前方の道路状況を検出するナビゲー
ション装置を備えたものである。このようにすれば、多
くのセンサを用いなくても、車両周辺や車両前方の道路
状況が検出或いは判定される利点がある。
【0011】また、好適には、前記協調変速制御のダウ
ン変速条件が成立したか否かを判定するダウン変速条件
成立判定手段と、そのダウン変速条件判定手段によりダ
ウン変速条件が成立したと判定されても前記外気温検出
センサにより検出された外気温が所定値以下である場合
には、ダウン変速を禁止するダウン変速禁止手段とが設
けられる。このようにすれば、協調変速制御のダウン変
速条件が成立したと判定されても、外気温検出センサに
より検出された外気温が所定値以下のときには、ダウン
変速禁止手段により自動変速機のダウン変速が禁止され
るので、低摩擦(μ)路における協調変速制御によるダ
ウン変速に起因する車両挙動の乱れが簡単な制御構成に
よって好適に防止される。
【0012】また、好適には、前記車両が旋回走行中で
あるか否かを判定する旋回走行中判定手段が設けられ、
その旋回走行中判定手段により車両が旋回走行中である
と判定され、前記ダウン変速条件判定手段によりダウン
変速条件が成立しないと判定され、且つ前記車速判定手
段により車速が所定値より高いと判定された場合は、自
動変速機のアップ変速を禁止するアップ変速禁止手段と
が設けられる。このようにすれば、カーブ進入速度を適
切とするためのダウン変速を行う協調制御中にそれが不
要な高車速状態となった場合には、旋回走行であること
を条件としてアップ変速禁止が行われるので、旋回走行
中アップ変速に起因する車両の挙動の乱れが防止され、
車両の安定性が維持される。
【0013】
【発明の好適な実施の形態】以下、本発明の実施例を図
面を参照しつつ詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明の車両用変速制御装置が適
用された車両の動力伝達装置およびその制御装置の構成
を簡単に説明する図である。図1において、原動機10
は、内燃機関(エンジン)、電動機、或いはそれらの組
み合わせなどから構成されるものであるが、以下におい
てはエンジンとして説明する。原動機10の出力は、ト
ルクコンバータ12を介して自動変速機14へ入力さ
れ、図示しない差動歯車装置および車軸を介して駆動輪
へ伝達されるようになっている。図2は、そのトルクコ
ンバータ12および自動変速機14の構成を示す骨子図
である。
【0015】図2において、上記トルクコンバータ12
は、エンジン10のクランク軸16に連結されたポンプ
翼車18と、自動変速機14の入力軸20に連結された
タービン翼車22と、それらポンプ翼車18およびター
ビン翼車22の間を直結するための直結クラッチすなわ
ちロックアップクラッチ24と、一方向クラッチ26に
よって一方向の回転が阻止されているステータ28とを
備えている。
【0016】図2において、上記自動変速機14は、ハ
イおよびローの2段の切り換えを行う第1変速機30
と、後進ギヤ段および前進4段の切り換えが可能な第2
変速機32を備えている。第1変速機30は、サンギヤ
S0、リングギヤR0、およびキャリヤK0に回転可能
に支持されてそれらサンギヤS0およびリングギヤR0
に噛み合わされている遊星ギヤP0から成るHL遊星歯
車装置34と、サンギヤS0とキャリヤK0との間に設
けられたクラッチC0および一方向クラッチF0と、サ
ンギヤS0およびハウジング41間に設けられたブレー
キB0とを備えている。
【0017】上記第2変速機32は、サンギヤS1、リ
ングギヤR1、およびキャリヤK1に回転可能に支持さ
れてそれらサンギヤS1およびリングギヤR1に噛み合
わされている遊星ギヤP1から成る第1遊星歯車装置3
6と、サンギヤS2、リングギヤR2、およびキャリヤ
K2に回転可能に支持されてそれらサンギヤS2および
リングギヤR2に噛み合わされている遊星ギヤP2から
成る第2遊星歯車装置38と、サンギヤS3、リングギ
ヤR3、およびキャリヤK3に回転可能に支持されてそ
れらサンギヤS3およびリングギヤR3に噛み合わされ
ている遊星ギヤP3から成る第3遊星歯車装置40とを
備えている。
【0018】上記サンギヤS1とサンギヤS2は互いに
一体的に連結され、リングギヤR1とキャリヤK2とキ
ャリヤK3とが一体的に連結され、そのキャリヤK3は
出力軸42に連結されている。また、リングギヤR2が
サンギヤS3に一体的に連結されている。そして、リン
グギヤR2およびサンギヤS3と中間軸44との間にク
ラッチC1が設けられ、サンギヤS1およびサンギヤS
2と中間軸44との間にクラッチC2が設けられてい
る。また、サンギヤS1およびサンギヤS2の回転を止
めるためのバンド形式のブレーキB1がハウジング41
に設けられている。また、サンギヤS1およびサンギヤ
S2とハウジング41との間には、一方向クラッチF1
およびブレーキB2が直列に設けられている。この一方
向クラッチF1は、サンギヤS1およびサンギヤS2が
入力軸20と反対の方向へ逆回転しようとする際に係合
させられるように構成されている。
【0019】キャリヤK1とハウジング41との間には
ブレーキB3が設けられており、リングギヤR3とハウ
ジング41との間には、ブレーキB4と一方向クラッチ
F2とが並列に設けられている。この一方向クラッチF
2は、リングギヤR3が逆回転しようとする際に係合さ
せられるように構成されている。
【0020】このような自動変速機14は、例えば図3
に示す作動表に従って後進1段および変速比が順次異な
る前進5段のギヤ段のいずれかに切り換えられる。図3
において○印は係合状態を示し、空欄は解放状態を示
し、●はエンジンブレーキを発生させるときの係合状態
を示している。たとえば、シフトレバー72(図1参
照)が「D」レンジである場合において、たとえば第5
速ギヤ段で走行中に道路のカーブに先立ってダウン変速
する場合には、クラッチC0が係合され且つブレーキB
0が開放されることにより5→4ダウン変速が実行さ
れ、さらにクラッチC2が開放されることにより4→3
ダウン変速が実行される。反対に、第3速ギヤ段からア
ップ変速する場合には、クラッチC2が係合されるこに
より3→4アップ変速が実行され、さらにクラッチC0
が開放され且つブレーキB0が係合されることにより4
→5アップ変速が実行される。
【0021】上記図1は車両に設けられた制御装置も示
している。アクセルペダル50の操作量であるアクセル
開度θA (%)がアクセルセンサ51により検出される
ようになっている。アクセルペダル50は、運転者の要
求出力に応じて大きく踏み込み操作されるもので、加速
操作部材に相当する。エンジン10の吸気配管52に
は、スロットルアクチュエータ54によって基本的には
アクセル開度θA に応じた開き角(開度)θTH(%)と
されるスロットル弁56が設けられている。エンジン1
0の回転速度NE (r.p.m )を検出するためのエンジン
回転速度センサ58、上記スロットル弁56の全閉状態
およびその開度θTHを検出するための図示しないアイド
ルスイッチ付スロットルセンサ、出力軸42の回転速度
OUT (r.p.m )すなわち車速Vを検出するための車速
センサ66、ブレーキペダル68の作動を検出するため
のブレーキスイッチ70、シフトレバー72の操作位置
SHを検出するための操作位置センサ74、入力軸20
の回転速度NINすなわちクラッチC0の回転速度NC0
(=タービン回転速度NT )を検出するための入力軸回
転センサ73などが設けられており、それらのセンサか
ら、エンジン回転速度N E 、アクセル開度θA 、スロッ
トル弁開度θTH、車速V、ブレーキの作動状態BK、シ
フトレバー72の操作位置PSH、入力軸回転速度NC0、
作動油温度TOILを表す信号がエンジン用電子制御装置
76或いは変速用電子制御装置78に供給されるように
なっている。
【0022】図1のエンジン用電子制御装置76および
変速用電子制御装置78は、相互に通信可能に接続され
ており、一方に必要な信号が他方から適宜送信されるよ
うになっている。それらエンジン用電子制御装置76お
よび変速用電子制御装置78は、CPU、RAM、RO
M、入出力インターフェースを備えた所謂マイクロコン
ピュータであって、CPUはRAMの一時記憶機能を利
用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って入
力信号を処理し、種々の制御を実行する。
【0023】例えば、エンジン用電子制御装置76は、
燃料噴射量制御のために燃料噴射弁79を制御し、点火
時期制御のためにイグナイタ80を制御し、トラクショ
ン制御のためにスロットルアクチュエータ54によりス
ロットル弁56を制御する。また、エンジン用電子制御
装置76は、スロットル弁56の制御において、図示し
ない関係から実際のアクセルペダル操作量ACCに基づい
てスロットルアクチュエータ54を駆動し、基本的には
アクセルペダル操作量ACCが増加するに伴ってスロット
ル弁開度θTHを増加させる。
【0024】また、変速用電子制御装置78は、例えば
図4に示す予め記憶された変速線図から実際のエンジン
負荷に対応するアクセル開度θA および車速Vに基づい
て自動変速機14のギヤ段を決定し、この決定されたギ
ヤ段を成立させるように自動変速機14に設けられた油
圧制御回路の電磁弁を制御する自動変速制御を実行す
る。図4の実線はアップシフト線で、破線はダウンシフ
ト線である。また、上記変速用電子制御装置78は、そ
の自動変速制御に加えて、人工衛星からの電波を受ける
アンテナ82を有して車両に設けられたナビゲーション
装置84からの信号およびABS・VSC電子制御装置
86からの旋回信号などに基づいて(ナビ)協調変速制
御を実行する。
【0025】上記ナビゲーション装置84は、GPS
(グローバルポジショニングシステム)を利用して人工
衛星からの電波(GPS信号)をアンテナ82を介して
受信して現在位置を逐次算出しつつ、予め記憶した地図
内の道路上に車両の現在位置を逐次表示させるととも
に、車両の周辺道路たとえば車両の進行方向の道路のコ
ーナの曲率半径Rや旋回角θを判定し、道路形状に即し
た制御信号を出力する。例えば、道路は複数のノード点
により記憶されており、ある1つのノードと、その前後
にあるノード、合計3点のノードから、そのコーナの曲
率半径Rを算出し、曲率半径Rから車両がそのコーナを
安定して走行できる適正車速を決定する。また、各ノー
ドを滑らかに結んだ曲線の接線から、そのノードの旋回
角θを判断し、旋回角θの大きさに応じて、例えば、緩
コーナ(20°≦θ<40°)、中コーナ(40°≦θ
<95°)、ヘアピンコーナ(95°≦θ)領域と決定
し、そのノードの所定距離手前の位置から、そのノード
まで、又はそのノードに基づいて設定される位置までを
コーナ領域とする。ここで、ノードの所定距離手前の位
置、又はノードに基づいて設定される位置を、それぞれ
のコーナの種類によって適宜変更してもよい。
【0026】上記変速用電子制御装置78の協調変速制
御は、車両周辺および車両前方の道路状況に関連した情
報と車両の走行状態に基づいて自動変速機の推奨変速比
(推奨変速段)を決定し、その推奨変速比と運転者の要
求駆動力と車速とに基づいて決定される目標変速比とを
比較して最適な変速比となるように自動変速機14の変
速制御を行うものであり、たとえば惰行走行時に、エン
ジンブレーキ力を高めて適切なカーブ進入速度により道
路のカーブを安定して走行するために、図4の変速線図
から決定されたギヤ段とする前記自動変速制御に反して
すなわち優先して実行されるカーブ対応変速制御であっ
て、カーブ領域に入る前にはアクセルペダル50の開放
或いはアクセル開度θA の減少およびブレーキペダル6
8の操作に関連してダウン変速或いはアップ変速禁止を
実行させる。また、上記カーブ領域の出口すなわち特定
ノード点或いはそれに基づいて決定された位置を通過し
た時点で協調変速制御を終了させて図4の変速線図を用
いる通常の自動変速制御に復帰させる。また、上記協調
変速制御は、外気温センサ88により検出された外気温
が所定値以下の場合には開始されないようになってい
る。
【0027】図5は、変速用電子制御装置78の制御機
能の要部を説明する機能ブロック線図である。図5にお
いて、自動変速制御手段90は、例えばよく知られた図
4に示す予め記憶された変速線図から、エンジン10の
実際の負荷に対応するアクセル開度θA と車速Vとに基
づいて自動変速機14のギヤ段を決定し、この決定され
たギヤ段を成立させるように自動変速機14に設けられ
た図示しない油圧制御回路の電磁弁を制御する。
【0028】協調変速制御手段92は、上記のようにエ
ンジンブレーキ力を増加させて適正なカーブ進入車速に
より道路のカーブ領域を安定して走行するために、ナビ
ゲーション装置84からの信号に従って、車両がカーブ
領域から所定距離前であると判定されると、アクセルペ
ダル50のアクセル戻し操作やブレーキ操作などの運転
操作を条件として、図4の変速線図から決定されたギヤ
段とする前記自動変速制御手段90の変速制御に優先し
てダウン変速或いはアップ変速禁止を自動変速機14に
実行させる協調変速指令手段94を備えている。また、
この協調変速指令手段94は、上記カーブ領域の出口す
なわち特定ノード点或いはそれに基づいて決定された位
置を抜けて直線走行となったと時点で上記協調変速制御
を終了させてアップ変速を許容し、上記自動変速制御手
段90による変速制御に復帰させる。また、上記協調変
速制御手段92は、外気温センサ88により検出された
外気温TA が所定値T1 たとえば路面の摩擦係数が大幅
に小さくなる可能性のある0℃乃至5℃の範囲内で予め
定められた値以下の場合には、車両の周辺或いは前方の
道路状況を反映させた変速を行う上記協調制御の開始を
禁止する。
【0029】上記協調変速制御手段92は、外気温セン
サ88により検出された外気温TAが所定値T1 たとえ
ば路面の摩擦係数が大幅に小さくなる可能性のある0℃
乃至5℃の範囲内で予め定められた値以下であるか否か
を判定する外気温判定手段96と、協調制御中の車速V
が所定値V1 たとえば60km/h程度の値以下である
か否かを判定する車速判定手段98とを備え、外気温T
A が所定値T1 より高い場合は協調変速を実行するが、
協調変速中ではなく外気温TA が所定値T1 以下となり
且つ車速Vが所定値V1 より高い場合には協調変速を実
行しない。なお、車速Vが所定値V1 以下の場合は外気
温TA が所定値T1 以下でも車両挙動が乱れないので、
協調変速制御手段92はその協調変速を継続する。
【0030】また、上記協調変速制御手段92は、前記
協調変速制御のダウン変速条件が成立したか否か、たと
えばカーブ領域よりも所定距離前に到達し運転者による
ブレーキ操作或いはアクセル戻し操作が行われたか否か
を判定するダウン変速条件成立判定手段100と、その
ダウン変速条件成立判定手段100によりダウン変速条
件が成立したと判定されても、外気温判定手段96によ
り外気温検出センサ88により検出された外気温TA
所定値以下T1 であると判定されている場合には、ダウ
ン変速を禁止するダウン変速禁止手段(協調変速禁止手
段)104とを備え、協調変速制御のダウン変速条件が
成立したと判定されても、外気温検出センサにより検出
された外気温が所定値以下のときには、ダウン変速禁止
手段104により自動変速機14のダウン変速を禁止す
る。
【0031】また、上記協調変速制御手段92は、車両
が旋回走行中であるか否かを判定する旋回走行中判定手
段102と、その旋回走行中判定手段102により車両
が旋回走行中であると判定され、ダウン変速条件成立判
定手段100によりダウン変速条件が成立しないと判定
され、且つ車速判定手段98により協調制御中の車速V
が所定値V1 より高いと判定された場合は、自動変速機
14のアップ変速を禁止させるアップ変速禁止手段10
6とを備え、旋回走行中アップ変速に起因する車両の挙
動の乱れを防止するために、旋回走行中判定手段102
により車両の旋回走行中であると判定されている間はア
ップ変速の許可を行わない。
【0032】図6は、上記変速用電子制御装置78の制
御作動の要部を説明するフローチャートであって、車両
が前記カーブ領域内に入ると実行されるものである。図
6において、前記外気温判定手段96に対応するSA1
では、外気温TA が予め設定された判断基準値T1 以下
であるか否かに基づいて外気温が低温であるか否かを判
定する。この場合、判断基準値T1 には外気温低下方向
と上昇方向とにおいて3℃程度のヒステリシスが設けら
れるように設定される。このSA1の判断が否定される
場合は、SA2において通常の協調変速制御が実行され
た後、本ルーチンが終了させられる。しかし、上記SA
1の判断が肯定される場合は、前記車速判定手段98に
対応するSA3において、協調制御実行中における車速
Vが予め設定された判断基準値V1 より高い高車速であ
るか否かが判断される。このSA3の判断が否定される
場合は、本ルーチンが終了されて協調制御が継続され
る。
【0033】しかし、上記SA3の判断が肯定される場
合は、前記ダウン変速条件成立判定手段100に対応す
るSA4において、カーブ領域よりも所定距離前に到達
し且つ運転者によるブレーキ操作或いはアクセル戻し操
作が行われたか否かに基づいてダウン変速条件が成立し
たか否かが判断される。このSA4の判断が肯定される
と、低摩擦路面における車両挙動を維持して安定化する
ために、前記ダウン変速禁止手段104に対応するSA
5において協調変速制御によるダウン変速が禁止され
る。しかし、上記SA4の判断が否定される場合は、前
記旋回走行中判定手段102に対応するSA6におい
て、車両の旋回走行中であるか否かが、ステアリングホ
イールの操作による舵角、ABS・VSC用電子制御装
置86から供給される左右の車輪の回転速度差、ABS
・VSC用電子制御装置86から供給される横方向加速
度、ナビゲーション装置84からの信号に含まれるジャ
イロ信号などに基づいて判断される。このSA6の判断
が肯定される場合は、前記アップ変速禁止手段106に
対応するSA7において車両挙動の安定を損なう可能性
のある旋回走行中のアップ変速が禁止されて本ルーチン
が終了される。しかし、上記SA6の判断が否定される
場合は、直ちに本ルーチンが終了される。
【0034】上述のように、本実施例によれば、車両周
辺或いは車両前方の状況に関連した情報に基づいて自動
変速機14の協調変速制御を行う場合に、協調変速制御
手段92において、外気温検出センサ88により検出さ
れた外気温TA が所定値T1以下の場合には協調制御を
禁止する協調制御禁止手段すなわちダウン変速禁止手段
104(SA5)が設けられていることから、外気温T
A が所定値T1 以下となると協調制御が禁止されるの
で、車両挙動の乱れを防止するためなどの外気温を考慮
した協調制御が簡単な制御構成により行われる。たとえ
ば低摩擦(μ)路での車両挙動の乱れが簡単な制御構成
により容易に防止される。
【0035】また、本実施例によれば、協調制御中の車
速Vが所定値V1 以下であるか否かを判定する車速判定
手段98が設けられ、その車速判定手段98により協調
制御中の車速Vが所定値V1 以下と判定される場合に
は、協調変速制御手段92は外気温に拘らず協調変速制
御を実行させるものである。低車速では低外気温であっ
ても車両挙動の乱れが少ないことから、このように協調
変速制御が許容されることで、路面状態および車両の走
行状態に適した協調変速制御が実施される。
【0036】また、本実施例によれば、協調制御禁止手
段による協調変速制御の禁止は、ダウン変速禁止手段1
04による自動変速機14のダウン変速の禁止であるこ
とから、ダウン変速時のみ協調制御が禁止されることに
より、路面に適合した協調制御を実施しつつ、車両挙動
の乱れが防止される。
【0037】また、本実施例によれば、車両の周辺或い
は前方の道路状況は、ナビゲーションシステムを利用し
て前記車両の周辺或いは前方の道路状況を検出するナビ
ゲーション装置84を備えたものであるので、多くのセ
ンサを用いなくても、車両周辺や車両前方の道路状況が
検出或いは判定される利点がある。
【0038】また、本実施例によれば、協調変速制御の
ダウン変速条件が成立したか否かを判定するダウン変速
条件成立判定手段100と、そのダウン変速条件判定手
段100によりダウン変速条件が成立したと判定されて
も外気温検出センサ88により検出された外気温TA
所定値T1 以下である場合には、ダウン変速を禁止する
ダウン変速禁止手段104とが設けられていることか
ら、協調変速制御のダウン変速条件が成立したと判定さ
れても、外気温TA が所定値T1 以下のときにはダウン
変速禁止手段104により自動変速機14のダウン変速
が禁止されるので、低摩擦(μ)路における協調変速制
御によるダウン変速に起因する車両挙動の乱れが簡単な
制御構成によって好適に防止される。
【0039】また、本実施例によれば、車両が旋回走行
中であるか否かを判定する旋回走行中判定手段102が
設けられ、その旋回走行中判定手段102により車両が
旋回走行中であると判定され、前記ダウン変速条件判定
手段100によりダウン変速条件が成立しないと判定さ
れ、且つ前記車速判定手段98により車速Vが所定値V
1 より高いと判定された場合は、自動変速機14のアッ
プ変速を禁止するアップ変速禁止手段106とが設けら
れることから、カーブ進入速度を適切とするためのダウ
ン変速を行う協調制御中にそれが不要な高車速状態とな
った場合には、旋回走行であることを条件としてアップ
変速禁止が行われるので、旋回走行中アップ変速に起因
する車両の挙動の乱れが防止され、車両の安定性が維持
される。
【0040】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明は他の態様においても適用される。
【0041】たとえば、前述の実施例の車両では、車両
に設けられたナビゲーション装置84からの信号に従っ
て車両前方のコーナなどが判定されていたが、道路に設
けられた道路情報発信装置からの道路情報に従って車両
前方のカーブなどが判定されても差し支えない。
【0042】また、前述の実施例では、有段式の自動変
速機14の第5速ギヤ段から第3速ギヤ段への制御に用
いられていたが、他のギヤ段にも用いられてもよい。ま
た、有効径が可変の1対の可変プーリに伝動ベルトが巻
き掛けられた形式の無段変速機が設けられた車両であっ
てもよい。このような無段変速機であっても予め設定さ
れた複数種類の速度比が段階的に切り換えられる場合な
どに本発明が適用され得る。
【0043】また、前述の実施例の車両には、互いに通
信回線を介して接続されたエンジン用電子制御装置76
および変速用電子制御装置78が設けられていたが、共
通に設けられた演算制御装置により前述の制御が実行さ
れてもよいし、ナビゲーション装置84に設けられた電
子制御装置により実行されてもよい。
【0044】また、本実施例では、車両前方の道路状況
に関連した情報を自動変速機14の変速に反映させる協
調変速制御であったが、車両前方の道路状況に関連した
情報に基づいて、車両のエンジンの出力を制御する協調
出力制御や、制動力を制御する協調制動制御などの他の
協調制御であってもよい。
【0045】また、前述の実施例において、外気温セン
サ88は独立に設けられてもよいが、エヤコン装置に装
着されているものなどが利用されてもよい。
【0046】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、
本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加
えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である変速制御装置を含む車
両の制御装置を説明するブロック線図である。
【図2】図1の自動変速機の構成を説明する骨子図であ
る。
【図3】図1の自動変速機の摩擦係合装置の組み合わせ
とそれにより得られるギヤ段との関係を説明する図表で
ある。
【図4】図1の車両において、自動変速制御に用いられ
る予め記憶された変速線図を示す図である。
【図5】図1の変速用電子制御装置における協調変速制
御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図6】図1の変速用電子制御装置における協調変速制
御作動の要部を説明するフローチャートの一部である。
【符号の説明】
78:変速用電子制御装置(車両用変速制御装置) 88:外気温センサ 92:協調変速制御手段(協調制御手段) 98:車速判定手段 104:ダウン変速禁止手段(協調制御禁止手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 友松 秀夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 田中 義和 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 伊藤 良雄 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 高波 陽二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 椎葉 一之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 小西 輝 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エイ・ダブリュ株式会社内 Fターム(参考) 3J552 MA02 MA12 NA01 NB01 PA34 PA40 RA28 RA29 RB06 RB21 RB26 SB19 SB20 TB13 VA32Z VA37W VA48Z VA62Z VB01W VB02Z VB05Z VC01Z VC03Z VD02Z VD11Z VD14Z VE01W VE03W VE05W VE08W

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の周辺或いは前方の道路状況により
    車両の運転走行状態を制御する協調制御を行う車両用変
    速装置において、 外気温を検出する外気温検出センサと、 該外気温検出センサにより検出された外気温が所定値以
    下の場合には前記協調制御を禁止する協調制御禁止手段
    とを、含むことを特徴とする車両用制御装置。
  2. 【請求項2】 前記協調制御は、車両前方の道路状況に
    関連した情報に基づいて車両の自動変速機の変速を制御
    する協調変速制御である請求項1の車両用制御装置。
  3. 【請求項3】 車速が所定値以下であるか否かを判定
    し、該車速が所定値以下である場合には、前記外気温に
    拘らず前記協調制御を実行させる車速判定手段を含むも
    のである請求項1または2の車両用制御装置。
  4. 【請求項4】 前記協調制御禁止手段による協調制御の
    禁止は、協調変速制御による自動変速機のダウン変速の
    禁止である請求項1乃至3のいずれかの車両用制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記車両の周辺或いは前方の道路状況
    は、ナビゲーションシステムを利用して前記車両の周辺
    或いは前方の道路状況を検出するナビゲーション装置を
    備えたものである請求項1乃至4のいずれかの車両用制
    御装置。
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