JP2002138748A - 収納家具類における扉閉止時の衝撃緩衝装置 - Google Patents

収納家具類における扉閉止時の衝撃緩衝装置

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JP2002138748A
JP2002138748A JP2000336251A JP2000336251A JP2002138748A JP 2002138748 A JP2002138748 A JP 2002138748A JP 2000336251 A JP2000336251 A JP 2000336251A JP 2000336251 A JP2000336251 A JP 2000336251A JP 2002138748 A JP2002138748 A JP 2002138748A
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damper
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JP2000336251A
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Hajime Sato
初 佐藤
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Maruyasu Industries Co Ltd
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Maruyasu Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収納家具類における扉閉止時の衝撃緩衝装置
において、ダンパの耐久性を低下させることなしにダン
パを側板に接近させて使い勝手を向上させる。 【解決手段】 箱体10の側板11に扉15を取り付け
るスライド丁番20は、側板の内面に設けられる固定側
部材21と、扉の内面に設けられる可動側部材23と、
この両部材に両端がピン支持された第1および第2リン
ク24、25よりなり、扉が閉位置から開くにつれて扉
の丁番側となる端面15aが箱体の前面から離れるとと
もに開口12側に向かって移動するように扉を支持す
る。本体40aの一端から伸縮自在に突出する作動ロッ
ド40bを有するダンパ40は、扉が閉じられる前に作
動ロッドの先端が扉の内面またはこれに固定された部材
に当接されるように、ブラケット41を介して固定側部
材が設けられた側板に取り付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作り付けの物入れ
やシステムキッチンなどを含む収納家具類において、丁
番を介して取り付けられて開口を開閉する扉に使用する
扉閉止時の衝撃緩衝装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の収納家具類の扉には、丁番を介
して取り付けられたものがあり、これに使用する丁番に
は平丁番や隠し丁番など各種のものがある。また扉の開
き角度がある値以下のときは自動的に扉を閉める戻しば
ねを備えたものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような扉では、閉
まる際に収納家具などの本体に当って衝撃音を発生し、
また食器棚などの場合には収納した食器を破損するおそ
れもある。戻しばねを有する扉ではこのような問題が大
きいが、戻しばねを有しないものでも扉を勢いよく閉め
た場合には同様な問題を生じる。このような問題を解決
するために、丁番と反対側で扉と本体の当る部分にゴム
などの柔軟弾性体を用いたストッパを設けているが、扉
が閉じる最後の瞬間に作用するだけであるので効果は充
分でない。また、円筒状の本体から作動ロッドを伸縮自
在に突出させた油圧式のダンパを収納家具本体の丁番と
反対側となる部分に取り付け、その作動ロッドを家具本
体から突出させて扉の先端側を受けるようにしたものも
あるが、扉の先端側は開閉の際の移動距離が大きく、こ
れに対し作動ロッドのストロークには限度があるので、
扉が閉じる最後の短時間しか作用せず、必ずしも充分な
効果を得ることはできなかった。
【0004】これに対しこのようなダンパを、開閉の際
の扉の移動距離が小さい丁番側に取り付けることが考え
られる。この場合は、収納物の出し入れの邪魔にならな
いようにして使い勝手を向上させるために、丁番を取り
付ける側板にダンパを接近させることが好ましいが、そ
のようにすると扉の内面が作動ロッドの先端に当接し始
める際の扉の開き角度が大きくなり、これにより作動ロ
ッドの先端に加わる横向きの力が増大するので、ダンパ
の耐久性を低下させるという問題が生じる。
【0005】本発明は、このような収納家具類における
扉閉止時の衝撃緩衝装置において、作動ロッドの先端に
加わる横向きの力の増大によるダンパの耐久性の低下を
ともなうことなしにダンパを側板に接近させて使い勝手
を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このために、本発明によ
る収納家具類における扉閉止時の衝撃緩衝装置は、前面
に開口を形成した箱体の側板に丁番を介して取り付けら
れて開口を開閉する扉を使用する収納家具類における扉
閉止時の衝撃緩衝装置において、丁番は、側板の内面に
取り付けられる固定側部材と、扉の内面に取り付けられ
る可動側部材と、この両部材に両端がピン支持された第
1および第2リンクよりなり、扉が閉位置から開くにつ
れて同扉の丁番側となる端面が箱体の前面から離れると
ともに開口側に向かって移動するように同扉を箱体に取
り付けるスライド丁番とし、さらに本体とこの本体から
伸縮自在に突出し自由状態ではその突出端に付勢されて
いるとともにこの伸縮方向に移動される際には減衰力が
与えられる作動ロッドよりなるダンパと、扉が閉じられ
る前に作動ロッドの先端が同扉の内面またはこれに固定
された部材に当接されるようにダンパの本体を固定側部
材が取り付けられた側板またはこれと直交する天板もし
くは底板の側板と接近した部分に取り付けるブラケット
を備えたことを特徴とするものである。
【0007】扉は、閉位置から開くにつれて丁番側とな
る扉の端面が箱体の前面から離れるとともに開口側に向
かって移動するので、スライド丁番を取り付ける側板の
内面から所定距離だけ離れた位置にあるダンパの中心線
上における、扉の開き角度に対する、作動ロッドの先端
が当接する扉の内面またはこれに固定された部材の移動
距離は、通常の平丁番などのように扉の回転中心が一定
位置であるものに比して大となる。換言すれば、作動ロ
ッドのストロークが同一の場合は、作動ロッドの先端に
内面が当接し始める際の扉の開き角度は、前述のような
スライド丁番を用いた本発明の場合の方が、通常の平丁
番などを用いた従来技術よりも小さくなる。
【0008】請求項1の収納家具類における扉閉止時の
衝撃緩衝装置は、ダンパの作動ロッドの先端が扉の内面
に固定されたスライド丁番の可動側部材に当接されるよ
うにすることが好ましい。
【0009】請求項2の収納家具類における扉閉止時の
衝撃緩衝装置は、ダンパの本体は円筒状とし、ブラケッ
トは、本体の外周面を保持する保持部と、この保持部か
ら半径方向に延びる脚部よりなるものとし、この脚部の
先端を折曲して形成した取付部を固定側部材に隣接した
位置において側板の内面に取り付けるようにすることが
好ましい。
【0010】また請求項2の収納家具類における扉閉止
時の衝撃緩衝装置は、ダンパの本体は円筒状とし、ブラ
ケットは、本体の外周面を保持する保持部と、この保持
部から半径方向に延びる取付部よりなるものとし、この
取付部を固定側部材の上に重ねて取り付けることが好ま
しい。
【0011】また請求項1の収納家具類における扉閉止
時の衝撃緩衝装置は、ダンパの本体は円筒状とし、ブラ
ケットは、本体の外周面を保持する保持部と、この保持
部から半径方向に延びる脚部よりなり、この脚部の先端
を折曲して形成した取付部を固定側部材が取り付けられ
た側板の内面に取り付けるようにしてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】先ず図1〜図5により、第1の実
施の形態の説明をする。この実施の形態の収納家具類の
箱体10は、図1に示すように直立方体形状の木製で、
その前面(図1において右側)には開口12が形成され
て開放されている。開口12の一側となる側板11の前
部には、上下1対の公知のスライド丁番20を介して、
扉15が開閉可能に取り付けられており、各スライド丁
番20のすぐ上側となる側板11には、扉15が閉まる
際に箱体10に当って衝撃音を発生するのを防止するダ
ンパ40が、ブラケット41を介して取り付けられてい
る。
【0013】各スライド丁番20は、主として図2〜図
4に示すように、台金具22を介して側板11に取り付
けられる固定側部材21と、扉15に固定される可動側
部材23と、この両部材21,23を連結する第1およ
び第2のリンク24,25を主要な構成部材としてい
る。この実施の形態ではこれら各部分は何れも板金加工
による部品であるが、これらの部品の少なくとも一部は
強度のある合成樹脂製とすることも可能である。固定側
部材21はコ字状断面形状で、各リンク24,25の各
一端は固定側部材21の先端部内に入ってピン26a,
27aにより枢支されている。可動側部材23はカップ
状部32aを有しており、各リンク24,25の各他端
はカップ状部32a内に入ってピン26b,27bによ
り枢支されている。第1リンク24のピン26aにより
枢支された部分から後方に突出する突起部24aと、固
定側部材21に設けたピン28の間には戻しばね(図示
省略)が介装されている。
【0014】各台金具22は板金製で、中央部に角張っ
たハット形断面形状の凸部が形成され、箱体10の側板
11の開口12側となる内面に4本の木ねじ31により
固定されている。固定側部材21は一端に大径穴が形成
された長孔21aおよび切欠き21bが形成され、台金
具22の凸部にかぶせられ、長孔21aと切欠き21b
を通して台金具22にねじ込まれる2本の小ねじ30に
より、前後方向(図2において左右方向)位置調整可能
に、台金具22に取り付けられる。扉15の内面にはス
ライド丁番20取付側となる端面15aに接近して2つ
の堀込み穴15bが形成され、各可動側部材23は、カ
ップ状部32aがこの堀込み穴15b内に入るようにし
て、各2本の木ねじ32により扉15の内面に固定され
る。これにより扉15は、上下1対のスライド丁番20
を介して、箱体10に対し開閉可能に取り付けられる。
第1リンク24の突起部24aとピン28の間に介装し
た前述の戻しばねは、扉15の開き角度が所定角度(例
えば30度)以下の場合には扉15を自動的に閉じるよ
うに作用するものである。
【0015】ダンパ40は、主として図2〜図4に示す
ように、本体40aの前端から作動ロッド40bを突出
したものである。本体40aは前部が多少大径の段付き
円筒状であり、本体40aの前端から同軸的に伸縮自在
に突出する作動ロッド40bは、自由状態では比較的弱
いスプリングによりその突出端(図2および図4の二点
鎖線参照)に付勢されおり、その伸縮の際には本体40
aに内蔵された減衰油により減衰力が与えられるように
なっている。ダンパ40は、作動ロッド40bの中心線
Oが箱体10の前面と直角またはこれと近い角度で交差
するように、ブラケット41を介して側板11の内面に
取り付けられている。
【0016】この実施の形態のブラケット41は帯状の
金属板を曲げ成形したもので、一端側は円筒形に丸めら
れてダンパ40の本体40aの小径部の外周面を保持す
る保持部41aに形成されている。保持部41aの合わ
せ部から2枚重ねとなって半径方向外向きに延びる脚部
41bの先端部は2枚重ねのまま鈍角に折曲されて取付
部41b1が形成される。2枚重ねの脚部41bを多少
開いた状態で保持部41a内に本体40aの小径部を挿
入したブラケット41は、台金具22の一側となる側板
11の内面に取付部41b1を当接し、取付部41b1
に形成した長孔41cと丸孔(図示省略)に2本の木ね
じ42をそれぞれ通して側板11に締め付け固定され
る。この締め付けにより2枚重ねの脚部41bの間の隙
間が減少するので、ダンパ40の本体40aは保持部4
1aに締め付けられて抜けなくなる。この取付け状態で
は、図3に示すように、脚部41bは固定側部材21側
に傾斜して取り付けられ、保持部41aに保持されたダ
ンパ40の作動ロッド40bの先端は、扉15の内面に
固定された可動側部材23に当接可能とされる。ブラケ
ット41の前後方向の固定位置は、自由状態で突出位置
に付勢された作動ロッド40bの先端(図2および図4
の二点鎖線参照)が箱体10の前面より突出するように
調整され、これにより作動ロッド40bの先端は扉15
が閉じられる前に可動側部材23に当接されるようにな
る。
【0017】図2に示すように、二点鎖線15Bで示す
全開位置から扉15を閉じる向きに移動すれば、二点鎖
線15Aで示す全閉位置となる前に、扉15の内面に固
定された可動側部材23は自由状態で突出端に付勢され
ている作動ロッド40bの先端に当接し、これをダンパ
40の本体40a内に後退させながら全閉位置となる。
作動ロッド40bの先端に可動側部材23が当接し始め
てから扉15が全閉位置となるまでの扉15の重心位置
の移動距離は、丁番と反対側にダンパを設けた従来技術
よりも大となる。可動側部材23が作動ロッド40bの
先端に当接する前から、扉15を閉方向に付勢する戻し
ばねが作用するが、これによる扉15の閉方向の運動は
ダンパ40の作動ロッド40bの後退により減衰され、
この減衰力が作動している間の扉15の重心位置の移動
距離は上述の従来技術よりも大きいので、扉15が箱体
10の前面に当たるときの衝撃は従来に比して僅かとな
る。従って生じる衝撃音は僅かであり、収納物が破損す
るおそれもない。なお、扉15が箱体10と当たる部分
にゴムなどの柔軟弾性体を用いたストッパを設ければ、
この衝撃は一層小さくなる。この第1の実施の形態は、
このように扉15は自動的にしかも静かに閉まるので、
これを設けた収納家具は高級感のあるものとなる。
【0018】次に、上述した第1の実施の形態によるス
ライド丁番を用いた収納家具類における扉閉止時の衝撃
緩衝装置と、平丁番を用いた従来の収納家具類に同様の
ダンパを仮に組み込んだ場合の扉閉止時の衝撃緩衝装置
の作用の違いを、図5および図6により説明する。図5
は上述したスライド丁番20を使用した扉15の場合の
作用を示す部分拡大図であり、図6は扉4を通常の平丁
番5を使用して箱体1の側板2に取り付けた場合の作用
を示す部分拡大図である。
【0019】図5に示すように、スライド丁番20を使
用した扉15では、扉15の開き角度が0度、10度、
20度、最大角度(=103度)の各位置において、第
1リンク24はそれぞれ24M0、24M10、24M2
0、24Mmax の各位置となり、第2リンク25はそれ
ぞれ25M0、25M10、25M20、25Mmax の各位
置となる。これにともない扉15の内面はそれぞれ15
M0、15M10、15M20、15Mmax の各位置に移動
し、また扉15のスライド丁番20側となる端面15a
はそれぞれ15aM0、15aM10、15aM20、15
aMmax の位置に移動する。そしてスライド丁番20を
取り付ける側板11の内面から所定距離Kだけ離れた位
置に設けたダンパ40の作動ロッド40bの中心線O上
における、開き角度が0度の位置からの扉15の内面の
移動距離は、開き角度が10度の場合はN10、開き角度
が20度の場合はN20となる。
【0020】これに対し、図6に示すように扉4の回転
中心点が一定である平丁番5を使用した収納家具では、
扉4の開き角度が0度、10度、20度、最大角度の各
位置において扉4の内面はそれぞれ4M0、4M10、4
M20、4Mmax の各位置に移動し、また扉4のスライド
丁番20側の端面4aはそれぞれ4aM0、4aM10、
4aM20、4aMmax の位置に移動する。そして位置に
上記第1の実施の形態と同様、箱体1の側板2の内面か
ら所定距離Kだけ離れたダンパ40を設けた場合は、そ
の作動ロッド40bの中心線O上における、開き角度が
0度の位置からの扉4の内面の移動距離は、開き角度が
10度の場合はn10、開き角度が20度の場合はn20と
なる。
【0021】この種の収納家具類では、収納箱を複数並
べて設けるためには、扉の全開位置で丁番側となる扉の
端面が側板の外面から突出しないようにする必要がある
が、図6に示す従来技術における、扉4の端面4aは、
図に示すように、扉4が閉位置から開くにつれて箱体1
0の前面に近づくとともに開口3から離れる向きに移動
するので、閉止状態における扉4の端面4aの位置を側
板2の外面に近づけることはできない。これに対し図5
に示す第1の実施の形態では、扉15の端面15aは、
図に示すように、扉15が閉位置から開くにつれて箱体
10の前面から離れるとともに開口12側に向かって移
動するので、閉止状態における扉15の端面15aの位
置を側板11の外面に近づけることができる。
【0022】すなわち、図5および図6に示すように、
全閉位置における扉の丁番側の端面から作動ロッド40
bの中心線Oまでの距離は、第1の実施の形態の方が従
来技術よりも大きくなり、また扉の内面の丁番側の端縁
は、第1の実施の形態では扉15が閉位置から開くにつ
れて箱体10の前面から離れるのに対し、従来技術では
箱体1の前面からほとんど離れない。従って、側板の内
面から所定距離K離れた作動ロッド40bの中心線O上
における扉の内面の移動距離は、第1の実施の形態にお
ける値N10,N20の方が従来技術における値n10,n20
よりも大となる。また、全閉位置における扉の内面から
の作動ロッド40bの突出量Lが同一の場合、作動ロッ
ド40bの先端に扉の内面に当接し始める際の扉の開き
角度は、第1の実施の形態における値α(このときの扉
15の内面は15MLで表示)の方が、従来技術におけ
る値β(このときの扉4の内面は4MLで表示)よりも
小となる。なお以上の説明は、作動ロッド40bの先端
が扉15の内面に当接するものとして説明したが、扉1
5の内面に固定した可動側部材23に作動ロッド40b
の先端が当接する場合にも、この説明に本質的な差は生
じない。
【0023】上述したように、この第1の実施の形態で
は、作動ロッド40bの先端に内面が当接し始める際の
扉15の開き角度は、扉4の回転中心点が一定である平
丁番5を用いた従来技術よりも小さくなるので、作動ロ
ッド40bの先端を側板11から離れる方向に押す横向
きの力が減少する。これにより、ダンパ40を側板11
に接近させても作動ロッド40bの先端に加わる力が従
来より増大しないようにすることができるので、このよ
うな横向きの力の増大によるダンパ40の耐久性の低下
をともなうことなしにダンパ40を側板に接近させて収
納家具類の使い勝手を向上することができる。
【0024】上述した第1の実施の形態では、ダンパ4
0の作動ロッド40bの先端を扉15の内面に固定され
たスライド丁番20の可動側部材23に当接するように
したので、木製の扉15の内面に直接当接してこれを損
傷するおそれがない、従って収納家具の耐久性が増大す
る。しかしながら本発明は、扉15の内面を相当な強度
のあるものとし、作動ロッド40bの先端をスライド丁
番20側となる扉15の内面に直接当接させて実施して
もよい。このような例としては、図1において実線で示
す2組のダンパ40とブラケット41を削除して、2つ
のスライド丁番20の間となる側板11に二点鎖線で示
したダンパ40およびこれを支持するブラケット41B
を設ける構成がある。ブラケット41Bは、ブラケット
41と同一でもよいが、ブラケット41の脚部41bが
側板11の内面に対し垂直となるようにしたものでもよ
い。あるいはまた、ダンパ40およびこれを支持するブ
ラケット41Bは、側板11と直交する天板または底板
の側板11と接近した部分に設けるようにしてもよい。
これらの場合において、扉15が木製のときはその内面
に鉄板などの補強板を貼り付け固定して、作動ロッド4
0bの先端をこの補強板に当てるようにしてもよい。
【0025】また上述した第1の実施の形態では、ダン
パ40を保持したブラケット41の脚部41bを、その
先端の取付部41b1を側板11の内面に直接ねじ止め
固定したので、スライド丁番20に何の影響も与えるこ
となしにダンパ40を取り付けることができる。従って
スライド丁番により扉が取り付けられているすでに使用
中の収納家具に本発明を実施するのに適している。
【0026】次に、図7〜図9に示す第2の実施の形態
の説明をする。この第2の実施の形態は、ダンパ40を
取り付けるブラケット41Aが第1の実施の形態と異な
るだけであるので、主としてこの点につき説明する。
【0027】図7〜図9に示すように、第2の実施の形
態のブラケット41Aは、第1の実施の形態のブラケッ
ト41と同様、帯状の金属板を曲げ成形したもので、一
端側は円筒形に丸められてダンパ40の本体40aの小
径部の外周面を保持する保持部41aに形成され、その
合わせ部からは2枚重ねの取付部41dが半径方向外向
きに延びており、取付部41dの長手方向両端部には互
いに逆向きに開放された2個の切欠き41e,41fが
形成されている。2枚重ねの取付部41dを多少開いた
状態で保持部41a内に本体40aの小径部を挿入した
ブラケット41Aは、取付部41dをスライド丁番20
の固定側部材21の上面に重ねられ、各切欠き41e,
41fに各小ねじ30を通して固定側部材21とともに
台金具22に締め付け固定される。この締め付けにより
2枚重ねの取付部41d間の隙間が減少するので、ダン
パ40Aの本体40aは保持部41aに締め付けられて
抜けなくなる。この取付け状態では、保持部41aに保
持されたダンパ40の作動ロッド40bの中心線Oは箱
体10の前面と直交する向きとなる。ブラケット41A
の前後方向の固定位置は、自由状態における作動ロッド
40bの先端(図7および図9の二点鎖線参照)が箱体
10の前面より突出するように調整され、これにより作
動ロッド40bの先端は扉15が閉じられる前に可動側
部材23に当接されるようになる。これ以外の構造およ
び作用は第1の実施の形態と同じであるので説明は省略
する。
【0028】この第2の実施の形態でも、第1の実施の
形態と同様、作動ロッド40bの先端に加わる横向きの
力の増大によるダンパ40の耐久性の低下をともなうこ
となしにダンパ40を側板に接近させて収納家具類の使
い勝手を向上することができる。また作動ロッド40b
の先端は、扉15の内面に固定されたスライド丁番20
の可動側部材23に当接する代わりに扉15の内面に直
接当接するようにしてもよい。
【0029】またこの第2の実施の形態では、ダンパ4
0を保持したブラケット41Aの取付部41dをスライ
ド丁番20の固定側部材21の上に重ねて取り付けたの
で、ブラケット41Aが小形化されるとともにダンパ4
0およびブラケット41がスライド丁番20と一体化さ
れて目立たなくなるので、すっきりした形状となる。
【0030】上述した各実施の形態では、独立した1個
の箱体10に片開きの扉15を取り付けたものについて
説明したが、箱体10は独立したものに限らず、作り付
けの物入れやシステムキッチンなどのように複数の箱体
10を一体的に連結したものでもよいし、扉15は観音
開きのものでもよい。
【0031】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、前述のよう
に、ダンパの作動ロッドの先端が扉の内面またはこれに
固定された部材に当接して減衰力が作用している間の扉
の重心位置の移動距離が従来技術よりも大となるので、
扉の運動エネルギの吸収はより充分に行われ、これによ
り扉が箱体に当たるときの衝撃は従来に比して僅かとな
る。また作動ロッドのストロークが同一のダンパを使用
した場合は、作動ロッドの先端に内面が当接し始める際
の扉の開き角度は、スライド丁番を用いた本発明の場合
の方が、通常の平丁番などを用いた従来技術よりも小さ
くなる。このように作動ロッドの先端に内面が当接し始
める際の扉の開き角度が従来技術よりも小さくなり、こ
れにより作動ロッドの先端に加わる横向きの力が減少す
るので、このような横向きの力の増大によるダンパの耐
久性の低下をともなうことなしにダンパを側板に接近さ
せて収納家具類の使い勝手を向上することができる。
【0032】請求項1の発明において、ダンパの作動ロ
ッドの先端が扉の内面に固定されたスライド丁番の可動
側部材に当接されるようにしたものによれば、作動ロッ
ドの先端は強度のあるスライド丁番の可動側部材に当接
され、扉に直接当接してこれを損傷するおそれがないの
で、収納家具類の耐久性を高めることができる。
【0033】請求項2の発明において、ダンパの本体は
円筒状とし、ブラケットは保持部により円筒状の本体の
外周面を保持し、この保持部から半径方向に延びる脚部
の先端を折曲して形成した取付部を固定側部材に隣接し
た位置において側板の内面に直接取り付けたものによれ
ば、スライド丁番に何の影響も与えることなしにダンパ
を取り付けることができる。
【0034】請求項2の発明において、ダンパの本体は
円筒状とし、ブラケットは保持部により円筒状の本体の
外周面を保持し、この保持部から半径方向に延びる取付
部をスライド丁番の固定側部材の上に重ねて取り付けた
ものによれば、ブラケットが小形化されるとともにダン
パおよびブラケットがスライド丁番と一体化されて目立
たなくなるので、すっきりした形状となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による収納家具類における扉閉止時の
衝撃緩衝装置の第1の実施の形態の全体構造を示す図で
ある。
【図2】 図1の2−2線に沿った部分拡大断面図あ
る。
【図3】 図2の3視図である。
【図4】 図2の4視図である。
【図5】 図1に示す第1の実施の形態の作動説明図で
ある。
【図6】 仮想的従来技術における図5に対応する作動
説明図である。
【図7】 本発明による収納家具類における扉閉止時の
衝撃緩衝装置の第2の実施の形態の図2に相当する部分
拡大断面図である。
【図8】 図7の8視図である。
【図9】 図7の9視図である。
【符号の説明】
10…箱体、11…側板、12…開口、15…扉、15
a…端面、20…スライド丁番、21…固定側部材、2
3…可動側部材、24…第1リンク、25…第2リン
ク、40…ダンパ、40a…本体、40b…作動ロッ
ド、41,41A,41B…ブラケット、41a…保持
部、41b…脚部、41b1…取付部、41d…取付
部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面に開口を形成した箱体の側板に丁番
    を介して取り付けられて前記開口を開閉する扉を使用す
    る収納家具類における扉閉止時の衝撃緩衝装置におい
    て、前記丁番は、前記側板の内面に取り付けられる固定
    側部材と、前記扉の内面に取り付けられる可動側部材
    と、この両部材に両端がピン支持された第1および第2
    リンクよりなり、前記扉が閉位置から開くにつれて同扉
    の丁番側となる端面が前記箱体の前面から離れるととも
    に前記開口側に向かって移動するように同扉を前記箱体
    に取り付けるスライド丁番とし、さらに本体とこの本体
    から伸縮自在に突出し自由状態ではその突出端に付勢さ
    れているとともにこの伸縮方向に移動される際には減衰
    力が与えられる作動ロッドよりなるダンパと、前記扉が
    閉じられる前に前記作動ロッドの先端が同扉の内面また
    はこれに固定された部材に当接されるように前記ダンパ
    の本体を前記固定側部材が取り付けられた前記側板また
    はこれと直交する天板もしくは底板の前記側板と接近し
    た部分に取り付けるブラケットを備えたことを特徴とす
    る収納家具類における扉閉止時の衝撃緩衝装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の収納家具類における扉
    閉止時の衝撃緩衝装置において、前記ダンパの作動ロッ
    ドの先端は、前記扉の内面に固定された前記スライド丁
    番の可動側部材に当接されることを特徴とする収納家具
    類における扉閉止時の衝撃緩衝装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の収納家具類における扉
    閉止時の衝撃緩衝装置において、前記ダンパの本体は円
    筒状であり、前記ブラケットは、前記本体の外周面を保
    持する保持部と、この保持部から半径方向に延びる脚部
    よりなり、この脚部の先端を折曲して形成した取付部を
    前記固定側部材に隣接した位置において前記側板の内面
    に取り付けたことを特徴とする収納家具類における扉閉
    止時の衝撃緩衝装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の収納家具類における扉
    閉止時の衝撃緩衝装置において、前記ダンパの本体は円
    筒状であり、前記ブラケットは、前記本体の外周面を保
    持する保持部と、この保持部から半径方向に延びる取付
    部よりなり、この取付部を前記固定側部材の上に重ねて
    取り付けたことを特徴とする収納家具類における扉閉止
    時の衝撃緩衝装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の収納家具類における扉
    閉止時の衝撃緩衝装置において、前記ダンパの本体は円
    筒状であり、前記ブラケットは、前記本体の外周面を保
    持する保持部と、この保持部から半径方向に延びる脚部
    よりなり、この脚部の先端を折曲して形成した取付部を
    前記固定側部材が取り付けられた前記側板の内面に取り
    付けてなる収納家具類における扉閉止時の衝撃緩衝装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100751854B1 (ko) 2006-09-22 2007-08-23 (주)삼우교역 도어힌지용 댐퍼어셈블리
JP2007224614A (ja) * 2006-02-23 2007-09-06 Matsushita Electric Works Ltd ダンパー取付構造
JP2009228382A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Sugatsune Ind Co Ltd ダンパ装置及びダンパ付きヒンジ
JP2010281107A (ja) * 2009-06-04 2010-12-16 Meiko:Kk スライドヒンジ用ダンパー

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