JP2002137184A - 吸着ヘッド、吸着装置、及び搬送装置 - Google Patents

吸着ヘッド、吸着装置、及び搬送装置

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JP2002137184A
JP2002137184A JP2000332210A JP2000332210A JP2002137184A JP 2002137184 A JP2002137184 A JP 2002137184A JP 2000332210 A JP2000332210 A JP 2000332210A JP 2000332210 A JP2000332210 A JP 2000332210A JP 2002137184 A JP2002137184 A JP 2002137184A
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Japan
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suction
article
suction head
air chamber
airflow
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JP2000332210A
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English (en)
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Katsumi Yamaguchi
勝美 山口
Hiroshi Akama
広志 赤間
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Origin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸着ヘッドの吸着面が物品に接触するときの
衝撃を十分に小さくして、機械的に脆い物品でも安定か
つ確実に吸着保持し、搬送可能にする。 【解決手段】 薄いガラス板、プラスチックシート、水
晶板、セラミックス板、半導体ウエハのような物品の表
面を吸引して保持する吸着ヘッドにおいて、固定部と、
前記物品を吸着保持し得る吸着部と、前記固定部と前記
吸着部との間に設けられてそれらの間に閉じられた気室
を形成するベローズと、外面から前記気室まで延びる気
流路とを備え、前記気流路を通して前記気室に気体を供
給することを特徴とする吸着ヘッド

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 この発明は、薄いガラス板、プ
ラスチックシート、水晶板、セラミックス板、半導体ウ
エハのような割れ易い又は吸着痕のつき易い物品を吸着
保持する吸着ヘッド、吸着装置及びそれを備えた搬送装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】 比較的軽い物品を搬送したり、別の場
所に移載する場合には、吸着ヘッドにその物品を吸着さ
せて運ぶことが広く行われている。例えば、その物品が
数100μm以下の厚みで固い材質からなるガラス板、
プラスチックシート、水晶板、セラミックス板、半導体
ウエハなどを吸着保持する場合には、吸着ヘッドの吸着
部としては吸着面と物品との間の衝撃を吸収し易いゴム
のような弾性材料で、衝撃を吸収し易い形状にされた吸
着パッドなどが用いられる。しかし、吸着部が弾性材料
からなる場合には物品に吸着痕が残る場合があり、その
吸着痕がその後の処理に悪影響を及ぼすときにはこのよ
うな吸着パッドを用いずに、図5に示すようにテフロン
(登録商標)樹脂のような硬い樹脂材料からなる吸着部
3を用いることがある。この場合には、テフロン樹脂の
ような硬い樹脂材料からなる吸着部3が前述のような割
れやすい物品1に接触すると割れてしまう場合があるの
で、吸着時には物品1と吸着部3の吸着面との間隙Aを
十分に高い精度で制御しなければならず、高精度の位置
制御技術が必要であった。なお、40は物品1を水平に
受ける受け台であり、必要に応じて図示しない上下駆動
装置により上下方向に動くことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 このように吸着時に
物品1と吸着部3の吸着面との間隙Aを十分に高い精度
で制御しなければならない従来技術では、吸着ヘッド2
を含む搬送装置の価格が高くならざるを得なかった。し
かも、物品1と吸着部3の吸着面との間には間隙Aがあ
るので、吸着の瞬間に物品1の位置がずれることがあ
り、物品の予め決められた位置を正確に吸着できず、物
品を正確に所定位置に搬送又は移載することができなか
った。また、割れ易い物品の場合にはゴムなどの柔らか
い材料からなる吸着パッドを用いても、吸着ヘッドの吸
着面が物品に接触するときの衝撃で割れることもある。
【0004】 したがって、本発明は吸着ヘッドの吸着
面を機械的に脆い物品に接触させて吸着保持する場合に
も、物品が割れることのない吸着ヘッド、吸着装置及び
それを備えた搬送装置を提供することを主な課題とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】 この発明の請求項1は
前記課題を解決するため、薄いガラス板、プラスチック
シート、水晶板、セラミックス板、半導体ウエハのよう
な物品の表面を吸引して保持する吸着ヘッドにおいて、
固定部と、前記物品を吸着保持し得る吸着部と、前記固
定部と前記吸着部との間に設けられてそれらの間に閉じ
られた気室を形成するベローズと、外面から前記気室ま
で延びる気流路とを備え、前記気流路を通して前記気室
に気体を供給する吸着ヘッドを提供する。
【0006】 この発明の請求項2は前記課題を解決す
るため、薄いガラス板、プラスチックシート、水晶板、
セラミックス板、半導体ウエハのような物品の表面を吸
引して保持する吸着ヘッドにおいて、固定部と、この固
定部に対して可動の可動部材と、その可動部材の気流基
体部に固定されて前記物品を吸着保持し得る吸着部と、
前記固定部と前記可動部材との間に設けられてそれらの
間に閉じられた気室を形成するベローズと、前記可動部
材に備えられて前記吸着部の吸着面が設定レベルよりも
下がるのを防止するストッパ部と、前記気流基体部を通
して外面から前記気室まで延びる気流路とを備え、前記
気流路を通して前記気室に供給する気体の量を調整して
前記ベローズの弾性力を制御する吸着ヘッドを提供す
る。
【0007】 この発明の請求項3は前記課題を解決す
るため、請求項2において、前記可動部材の一部分は前
記気室内に存在する吸着ヘッドを提供する。
【0008】 この発明の請求項4は前記課題を解決す
るため、請求項2又は請求項3において、前記固定部に
より支承される前記可動部材の一部分はシャフト部から
なり、該シャフト部の一端に前記ストッパ部が固定、又
はそれと一体に形成されている吸着ヘッドを提供する。
【0009】 この発明の請求項5は前記課題を解決す
るため、請求項2ないし請求項4のいずれかにおいて、
前記シャフト部は中空のパイプ状である吸着ヘッドを提
供する。
【0010】 この発明の請求項6は前記課題を解決す
るため、請求項2ないし請求項5のいずれかにおいて、
前記シャフト部は摺動機構又は転がり機構を介して前記
固定部に支承されている吸着ヘッドを提供する。
【0011】 この発明の請求項7は前記課題を解決す
るため、請求項2ないし請求項5のいずれかの吸着ヘッ
ドを備えた吸着装置において、前記気室に通じる気流パ
イプを通して気流を供給する気体供給装置と、前記気流
パイプの途中に備えられた第1の開閉バルブと第1の流
量調整バルブとを備え、前記第1の開閉バルブの開閉制
御により前記吸着部の吸着面が前記物品に接触するとき
には前記ストッパ部は前記固定部に接している吸着装置
を提供する。
【0012】 この発明の請求項8は前記課題を解決す
るため、請求項2ないし請求項5のいずれかの吸着ヘッ
ドを備えた吸着装置において、前記気室に通じる気流パ
イプを通して気流を供給する気体供給装置と、前記気流
パイプの途中に備えられた第1の開閉バルブと第1の流
量調整バルブと、前記気流パイプの途中に備えられた第
2の開閉バルブと第2の流量調整バルブと、前記気流パ
イプの途中に備えられた排気バルブとを備え、前記第1
と第2の開閉バルブと前記排気バルブとの開閉制御によ
り前記吸着部の吸着面が前記物品に接触するときには前
記ストッパ部は前記固定部に接している吸着装置を提供
する。
【0013】 この発明の請求項9は前記課題を解決す
るため、請求項2ないし請求項5のいずれかの吸着ヘッ
ドを直線的に駆動及び/又は所定角度回転させる駆動装
置を備えた搬送装置を提供する。
【0014】 この発明の請求項10は前記課題を解決
するため、請求項9において、前記駆動装置は一対の駆
動装置からなり、一方の前記駆動装置により駆動される
一方の吸着ヘッドに吸着保持された物品の裏面を他方の
前記駆動装置により駆動される他方の吸着ヘッドに吸着
させると共に保持させ、前記物品を反転させる搬送装置
を提供する。
【0015】 この発明の請求項11は前記課題を解決
するため、請求項10において、前記第1の吸着ヘッド
が吸着している前記物品の吸着面域にほぼ合致する反対
側の面域を前記第2の吸着ヘッドが吸着する搬送装置を
提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】 先ず、図1を利用して、本発明
の吸着ヘッド2の実施の形態について説明する。この発
明は、吸着部3がガラス板、プラスチックシート、水晶
体、セラミックス板、半導体ウエハなどのような割れ易
い板状の物品1に接触するときのショック(衝撃)を和
らげるためには、吸着部3と固定部分との間に弾性体を
設ければ良いという知見に基づいている。弾性体として
一般的に使用されているのはスプリングコイルである
が、スプリングコイルだけでは、重力の影響を受け易い
という大きな問題がある。物品1に接触するときのショ
ック(衝撃)を和らげるためには、弾性力の弱いスプリ
ングコイルを用いねばならないが、弾性力が弱いと僅か
な力で伸縮し易く、高速搬送が難しいこと、搬送時に搬
送機構を水平に旋回させたり、反転させるのは不可能で
あることなど、種々の問題がある。
【0017】 したがって、この発明では弾性体として
ベローズを用いると共にベローズの内側に閉じられた気
室11を形成し、そのベローズの気室11を通して伸び
る可動部材に吸着部を取り付け、気室11の圧力を選択
的に調整し、吸着ヘッド2が上方向から物品1に接触し
てそれを吸着する場合には気室11の圧力を低い第1の
設定値にして、可動部材のストッパ部が固定部に安定か
つ小さな加圧力で接するようにする。そして、搬送工程
において吸着ヘッド2がある角度回転又は旋回する搬送
動作を含み、吸着ヘッド2が横方向又は上下逆さの状態
で物品を吸着、又は受け渡しする場合には、気室11の
圧力を前記第1の設定値よりも大きな第2の設定値にし
てベローズを伸長させ、これにより吸着ヘッド2の吸着
面が物品1に接触するときにはストッパ部が前記安定か
つ小さな加圧力で固定部に接触するように気室の気圧を
調整することにより、吸着ヘッド2が物品1に接触する
ときには物品1の衝撃を小さくし、また旋回、回転など
を含む搬送動作を安定かつ確実に行うことができるよう
にする。
【0018】
【実施例】 先ず、図1を利用して、本発明に係る吸着
ヘッド2の実施例について説明する。図1において、3
はガラス板、プラスチックシート、水晶体、セラミック
ス板、半導体ウエハなどのような割れ易い板状の物品1
を吸着保持したり、解放する吸着部であり、吸着面3a
にほぼ垂直に形成された複数の吸引通路3bを有する。
吸着部3はテフロン樹脂などのような比較的硬い材料か
らなり、軽量化を図るため吸着機能に影響を与えない範
囲で薄く、かつ小面積になるよう形成されている。
【0019】 4は、吸着部3を支承する気流基体部で
あり、吸着部3の各吸引通路3bに通じる吸引路4aと
後述する気室に気体を供給する気流路4bと、気室内に
延びる中央凸部4cとを備える。気流路4bには、図2
に示すような気流供給機構の気流パイプ20が接続され
ており、その気流パイプは途中で二股に分岐されて、各
分岐された気流パイプ21、22の途中には電気信号に
より開閉される第1、第2の開閉バルブ23、24と第
1、第2の流量調整バルブ25、26がそれぞれ備えら
れている。また、分岐点から延びる排気路には排気バル
ブ27が備えられる。分岐された気流パイプ21、22
は流量調整バルブ25、26の上流側で合流され、スト
ップバルブ28を通して気体供給装置29に接続されて
いる。ここで第1の流量調整バルブ25は第2の流量調
整バルブ26に比べて気体の単位時間当たりの流量が小
さい第1の流量に設定され、第2の流量調整バルブ26
の流量はそれよりも大きな第2の流量に設定される。な
お、第1、第2、3の開閉バルブ23、24、27は電
気信号により開閉して気体を通過又は遮断する電磁弁で
あり、排気バルブ27は第1と第2の開閉バルブ23、
24のいずれか一方又は双方が開いているときは閉じて
おり、第1と第2の開閉バルブ23、24の双方が閉じ
て気体を供給していないときは開いて、気室11を大気
に接続する。
【0020】 次に、5は図3の参照記号30で示され
る搬送アーム又は移載アームなどに取り付けられる第1
の固定部であり、6は第1の固定部材5に固定される第
2の固定部であって、これら第1の固定部5と第2の固
定部6は固定部材を構成する。第2の固定部6の中央長
手方向に延びる空洞壁を形成する摺動部7を備える。
【0021】 8は摺動部7に対して摺動可能に支承さ
れたシャフト部であり、その一方の端部側にストッパ部
9が取り付けられるか、あるいは一体的に形成されてい
る。摺動部7は、後述するように吸着ヘッド2が回転又
は旋回するときに安定にシャフト部8を支承できるよう
に、ある長さを持つと共にシャフト部8との間の遊びが
小さくなるよう作られているのが好ましい。また、図示
していないが、摺動部7とシャフト部8との間には潤滑
油又はグリースのような固形の潤滑剤が塗布されていて
も良く、また、摺動部7又はシャフト部8の特定位置に
潤滑剤溜りとなる環状の溝を備えても良い。シャフト部
8の他端側は気流基体部4の中央凸部4cに結合、又は
それと一体的に形成されている。ストッパ部9は、第1
の固定部5に形成されている空間部5aを動けるように
なっている。ここでシャフト部8とストッパ部9と気流
基体部4は可動部材を構成する。なお、ここで摺動部に
代えて、例えば図示しない複数のラジアルベアリングを
用い、その外輪を固定部材に嵌合し、その内輪にシャフ
ト部8を嵌挿させる構造でも良い。
【0022】 第2の固定部6と気流基体部4との間に
は市販のベローズ10が備えられ、前述の閉じられた気
室11を形成する。ベローズ10は中央にそれぞれの大
きさと形状の穴を有する端板10a、10bとそれらに
空気漏れが無いように固定されたベローズ部10cとか
らなる。一方の端板10aは第2の固定部6の下面に固
定されると共に、他方の端板10bは気流基体部4の環
状上面に固定され、シャフト部8と気流基体部4の中央
凸部4cとの結合部又はそれに相当する一体的部分は気
室11内に存在する。ここで、気流基体部4に形成され
た気流路4bは気室11に通じている。気室11の密閉
性を高めるために、気流基体部4とベローズ10の端板
10bとの間、第2の固定部6とベローズ10の端板1
0aとの間、第1の固定部5と第2の固定部6との間に
Oリング12a、12b、12cがそれぞれ備えられ
る。
【0023】 次にかかる構造の吸着ヘッド2の動作に
ついて説明する。図1では既に物品1を吸着保持してい
るが、未だ吸着保持する前の段階では、開閉バルブは閉
じた状態にあり、したがって気室は排気バルブ27によ
り大気中につながっている。この状態では、ストッパ部
9が第2の固定部6の上面に接触している場合と、接触
していない場合とが考えられる。ストッパ部9が第2の
固定部6に接触している場合は、シャフト部8、ストッ
パ部9、気流基体部4からなる可動部材と吸着部3の重
量の和に対してベローズ10の上方向に引っ張る力が小
さくなるように設定されており、ストッパ部9が第2の
固定部6に接触せずに離れている場合は、前記とは逆に
可動部材と吸着部3の重量の和に対してベローズ10の
上方向に引っ張る力が大きくなるように設定されてい
る。スプリングコイルに限らず、ベローズにおいても重
力の影響や経年変化によって弾性力が僅かづつ低下する
ので、最初は後者になるように設定し、ベローズの弾性
力の低下は気室に供給する気体の流量の調整によって補
償するのが好ましい。
【0024】 後者の場合には、吸着部3の下面、つま
り吸着面のレベルが一定になり難いので、吸着部3が物
品1に接触する前に、第1の開閉バルブ23を開き、第
1の流量調整バルブ25を通して第1の流量の気体を気
室に供給し、ベローズ10を伸長させてストッパ部9を
第2の固定部6にほぼ所定の小さな圧力で接触させる。
このときの接触圧は物品1の脆さや、前記可動部材と吸
着部2の重量の和とベローズ10の上方向に引っ張る力
との差などによって決定される。前者も同様にこの状態
で、吸着ヘッド2を下降又は物品1を上昇させて吸着面
3aを物品1に接触させ、接触した状態で図示しない一
般的な吸引装置を動作させて吸引路4a及び吸引通路3
bを通して物品1を吸着する。ここで、吸着ヘッド2を
下降又は物品1を上昇させて吸着面3aを物品1に接触
させる工程については、吸着ヘッド2と物品1との間隔
が僅かな設定位置に近づくまで高速で接近させ、その後
は接近速度を落として接触させる2段階で接近させる方
法も併用すると、さらに接触時の物品1への衝撃を小さ
くできる。
【0025】 吸着から水平方向にある角度、例えば9
0度だけ搬送する機構について、図3(A)、(B)を
用いて詳しく説明する。30は前述したような構造の吸
着ヘッド2を先端部分に備えた搬送アームであり、他端
は駆動機構31に固定されている。駆動機構31は水平
方向、つまり紙面とは垂直方向に所定角度回転し得る回
転板32aを持つ回転駆動装置32と、その回転板32
a上に搭載されて上下動するロッド33aを備える上下
動装置33とからなる。上下動装置33にはアーム支承
用部材34が水平に固定され、そのアーム支承用部材3
4に搬送アーム30が水平に固定される。なお、図3で
は吸着ヘッド2の気室11に気体を供給する、図2に示
したような気流供給機構については図示するのを省略し
ている。
【0026】 次にその動作について図1ないし図3に
より説明する。先ず、駆動機構31の回転駆動装置32
と上下動装置33は基本位置にあり、搬送アーム30は
実線で示す位置にある。その基本位置で、電気信号によ
り図2の第1の開閉バルブ23が開き、第1の流量調整
バルブ25を通して気体がベローズ10内の気室11に
供給される。このとき、上下動装置33のロッド33a
が下降動作を開始し、図3(B)の鎖線で示す位置で吸
着部3の吸着面3aが物品1の接触する。この接触する
までの間に、気室11の気圧は低いレベルの第1の設定
値になり、ストッパ部9は第2の固定部6の上面に小さ
な加圧力で安定に当接している。したがって、吸着部3
の吸着面3aは吸着ヘッド2における設定最下限位置に
あり、その設定最下限位置にある吸着面3aは上下動装
置33のロッド33aの下降により、物品1に接触す
る。このとき、前記ストッパ部9が第2の固定部6の上
面に与えている小さな加圧力よりも大きな衝撃力が物品
に加わると、吸着部3はもちあがるので、予定以上の衝
撃力が物品1に加わることはない。そして、この接触と
ほぼ同時に吸引路4aを通して吸引が行われ、物品1は
吸着ヘッド2の吸着部3に吸着される。
【0027】 次に上下動装置33が動作を開始してロ
ッド33aを所定ストロークだけ後退させて短くするこ
とにより、吸着ヘッド2はに接触した後に吸着保持し、
次にロッド33aが所定ストロークだけ前進して長くな
ることにより物品1を受け台40から受け取って上昇す
る。これと同時に回転駆動装置32が動作を開始して回
転板32aを所定角度だけ水平方向に回転させる。これ
に伴い、上下動装置33、アーム支承用部材34及び搬
送アーム30は所定角度だけ旋回して、その搬送アーム
30は図3(A)の鎖線で示す位置で止まる。その後、
上下動装置33は動作してロッド33aを設定ストロー
クだけ伸長させて吸着ヘッド2を下降させ、別の受け台
40上に物品1が接触したときに、吸引路4aを通して
行われていた吸引を停止し、吸着部3は物品1を解放し
て受け台1上に載置する。しかる後、再び上下動装置3
3により搬送アーム30は上昇すると共に、回転駆動装
置32の回転動作により実線で示す位置まで戻り、次の
吸着動作に備える。この搬送によれば、前述のように吸
着部3が物品1に接触して受け台40から受け取ると
き、及び吸着ヘッド2が下降して物品1の下面が受け台
40に接触するときの衝撃を予定値以下に和らげること
ができる。
【0028】 図4により物品1の表裏を反転する実施
例について説明する。この実施例の場合には、図3の回
転駆動装置32の回転板32aを紙面の方向、つまり図
示の回転板32aとは垂直方向に取り付け、その回転板
に図示と同様な方向に上下動装置33を固定した駆動機
構とするか、あるいは市販の単軸ロボットを用いる。前
者のような駆動機構を用いる場合には、先ず吸着ヘッド
2が物品1を吸着保持した後、回転駆動装置32が動作
して、紙面方向、つまり垂直方向に広がる回転板を90
度回転させる。これに伴い、搬送アーム30と吸着ヘッ
ド2は垂直面を90度回転し、Y1の位置からY2の位
置へ移動する。
【0029】 この実施例では、前述のように吸着ヘッ
ド2が物品1を吸着した後、上下動装置33の動作によ
り物品1は所定ストロークだけ上昇する動作を行い、こ
の過程で図2に示した第2の開閉バルブ24が開いて第
2の流量調整バルブ26を通して第1の設定量よりも多
い第2の設定量の気体を気室11に供給する。これに伴
い短時間で気室11の圧力は第2の設定値まで高くな
り、吸着ヘッド2が位置Y1から位置Y2に移動し停止
した状態では、ストッパ部9が第2の固定部6から離れ
ない程度以上に、気室11の圧力は保持される。この理
由は、吸着ヘッド2が位置Y1にあるときはシャフト部
8などからなる可動部の重量がかかるが、位置Y2にあ
るときはその重量の影響がほとんど無いので、その重量
分程度だけ気室11の気圧を高くしないと、ストッパ部
9が第2の固定部6から離れ、物品1の水平方向位置が
不安定になり、後述する物品1の受渡しに支障を生ずる
からである。
【0030】 次に、回転駆動装置32が動作して、紙
面方向に広がる回転板を90度回転させて吸着ヘッド2
と物品1を位置Y2に搬送する。吸着ヘッド2と物品1
が位置Y2にある状態では、前述のように気室11の圧
力は第2の開閉バルブ24により第1の設定値よりも高
い第2の設定値に保持され、したがって、ストッパ部9
が第2の固定部6から離れることが無い程度に接触して
おり、物品1は正確に設定位置に保持される。他方、吸
着ヘッド2と同じ構造の別の吸着ヘッド2’が吸着ヘッ
ド2に対応する位置Y3に待機しており、吸着ヘッド2
が位置Y2に移行するとき、図3に示したような上下動
装置が動作してアームを所定ストロークだけ前進させて
長くする。これに伴い、吸着ヘッド2’の吸着部の吸着
面が物品1の裏側に接触する。このときは、吸着ヘッド
2’の気室の圧力も第2の設定値にあるので、所定スト
ロークだけ吸着面が前進するときその吸着面は正確に物
品1の裏側に接触する位置まで前進するだけである。
【0031】 しかる後、前述と同様に吸着ヘッド2’
は物品1を吸着し、これと若干遅れて吸着ヘッド2は吸
着動作を止めて物品1を解放することにより、物品1は
吸着ヘッド2’に保持される。これに伴い、上下動装置
が動作してアームを所定ストロークだけ後退させて短く
すると共に、前述したように回転駆動装置が動作して回
転板を反時計方向に90度回転させることにより、吸着
ヘッド2’は位置Y4の上方に搬送される。この前後
で、電気信号により第2の開閉バルブ24が閉じると共
に、排気バルブ27が開いて気室11の気体を排気し、
これと少し遅れて第1の開閉バルブ23は開く。上下動
装置が動作してアーム33aを所定ストロークだけ前進
させて長くして吸着ヘッド2’を下げ、位置Y4で物品
1を別の受け台40に載置する。物品1が別の受け台に
接触する時点では、気室11は前記第1の設定値になっ
ている。
【0032】 この実施例では、吸着ヘッド2、2’が
垂直下方向を向いているときには気室の圧力を低い第1
の設定値にし、水平方向を向いているときにはこれより
も大きい第2の設定値にしているので、吸着面3aが物
品1に接触するときには、ストッパ部9が第2の固定部
6に安定かつほぼ一定の小さな圧力で接触しており、し
たがって、吸着ヘッド2、2’の吸着面3aが物品1に
接触するときの衝撃を十分に小さくできる。
【0033】 以上の述べた吸着ヘッド間で物品を受渡
して物品を反転する搬送方法の他に、搬送機構の占有面
積を小さくするために180度回転、つまり物品を吸着
した位置の真上で物品を受渡しして反転する方法など種
々の方法が考えられるが、吸着ヘッドがいずれの方向を
向いた状態であろうともその吸着面が物品に接触すると
きには、ストッパ部9が第2の固定部6に安定かつほぼ
一定の小さな圧力で接触するように、ベローズ内の気室
の圧力は調整される。これにより、吸着ヘッドの吸着面
が物品に接触するときの衝撃を十分に小さくでき、かつ
物品を安定かつ確実に吸着保持することができる。な
お、180度回転する垂直方向の反転動作を行う場合に
は、前記可動部の重力がベローズ10の弾性力の方向と
同じになるので、ストッパ部9が第2の固定部6から離
れないように気室11の圧力を第2の設定値よりも更に
高い第3の設定値の設定値にする必要がある。
【0034】 また、シャフト部8及び気流気体部4な
どからなる可動部材を軽量にした方が、気室11の圧力
を小さくすることができると共に、応答速度を大きくで
きるので、シャフト部を中空のパイプ状にしたり、材
質、形状、大きさなどを検討して可動部材をできるだけ
軽量するのが望ましい。ここで、上下動装置は水平方向
にロッドを進退動作を行わせる場合もあるので、直線駆
動装置と言っても良い。
【0035】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明によれ
ば、吸着ヘッドの吸着面が物品に接触するときの衝撃を
十分に小さくできるので、機械的に脆い物品でも安定か
つ確実に吸着保持し、搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる吸着ヘッドの1実施例を示
す。
【図2】 本発明に用いられる気体供給機構の1例を示
す。
【図3】 本発明に係る搬送機構の1実施例を示す。
【図4】 本発明に係る搬送機構の別の1実施例を示
す。
【図5】 従来の吸着ヘッドの1例を示す。
【符号の説明】
1・・物品 2・・吸着ヘッ
ド 3・・吸着部 3a・・吸着面 4・・気流気体部 4a・・吸引路 4b・・気流路 5・・第1の固
定部 6・・第2の固定部 7・・摺動部 8・・シャフト部 9・・ストッパ
部 10・・ベローズ 11・・気室 12・・Oリング 20・・気流パ
イプ 21、22・・分岐された気流パイプ 23、24・・第1、第2の開閉バルブ 25、26・・第1、第2の流量調整バルブ 27・・排気バルブ 28・・ストッ
プバルブ 30・・搬送アーム 31・・駆動装
置 32・・回転駆動装置 32a・・回転
板 33・・上下動装置 34・・アーム
支承用部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C007 DS01 FS01 FT16 FU00 FU10 NS09 NS11 3F061 AA01 CA01 CB12 CC00 DB00 DB04 DD07 5F031 CA02 CA05 CA09 FA01 FA02 FA07 FA14 FA21 GA24 GA25 GA47 GA48 GA49 PA20

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄いガラス板、プラスチックシート、水
    晶板、セラミックス板、半導体ウエハのような物品の表
    面を吸引して保持する吸着ヘッドにおいて、 固定部と、 前記物品を吸着保持し得る吸着部と、 前記固定部と前記吸着部との間に設けられてそれらの間
    に閉じられた気室を形成するベローズと、 外面から前記気室まで延びる気流路と、を備え、前記気
    流路を通して前記気室に気体を供給することを特徴とす
    る吸着ヘッド。
  2. 【請求項2】 薄いガラス板、プラスチックシート、水
    晶板、セラミックス板、半導体ウエハのような物品の表
    面を吸引して保持する吸着ヘッドにおいて、 固定部と、 該固定部に対して可動の可動部材と、 該可動部材の気流基体部に固定されて前記物品を吸着保
    持し得る吸着部と、 前記固定部と前記可動部材との間に設けられてそれらの
    間に閉じられた気室を形成するベローズと、 前記可動部材に備えられて前記吸着部の吸着面が設定レ
    ベルよりも下がるのを防止するストッパ部と、 前記気流基体部を通して外面から前記気室まで延びる気
    流路と、を備え、前記気流路を通して前記気室に供給す
    る気体の量を調整して前記ベローズの弾性力を制御する
    ことを特徴とする吸着ヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記可動部材の一部分は前記気室内に存在することを特
    徴とする吸着ヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3において、 前記固定部により支承される前記可動部材の一部分はシ
    ャフト部からなり、該シャフト部の一端に前記ストッパ
    部が固定、又はそれと一体に形成されていることを特徴
    とする吸着ヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項2ないし請求項4のいずれかにお
    いて、 前記シャフト部は中空のパイプ状であることを特徴とす
    る吸着ヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項2ないし請求項5のいずれかにお
    いて、 前記シャフト部は摺動機構又は転がり機構を介して前記
    固定部に支承されていることを特徴とする吸着ヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項2ないし請求項5のいずれかの吸
    着ヘッドを備えた吸着装置において、 前記気室に通じる気流パイプを通して気流を供給する気
    体供給装置と、 前記気流パイプの途中に備えられた第1の開閉バルブと
    第1の流量調整バルブと、を備え、前記第1の開閉バル
    ブの開閉制御により前記吸着部の吸着面が前記物品に接
    触するときには前記ストッパ部は前記固定部に接してい
    ることを特徴とする吸着装置。
  8. 【請求項8】 請求項2ないし請求項5のいずれかの吸
    着ヘッドを備えた吸着装置において、 前記気室に通じる気流パイプを通して気流を供給する気
    体供給装置と、 前記気流パイプの途中に備えられた第1の開閉バルブと
    第1の流量調整バルブと、 前記気流パイプの途中に備えられた第2の開閉バルブと
    第2の流量調整バルブと、 前記気流パイプの途中に備えられた排気バルブと、を備
    え、前記第1と第2の開閉バルブと前記排気バルブとの
    開閉制御により前記吸着部の吸着面が前記物品に接触す
    るときには前記ストッパ部は前記固定部に接しているこ
    とを特徴とする吸着装置。
  9. 【請求項9】 請求項2ないし請求項5のいずれかの吸
    着ヘッドを直線的に駆動及び/又は所定角度回転させる
    駆動装置を備えたことを特徴とする搬送装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 前記駆動装置は一対の駆動装置からなり、一方の前記駆
    動装置により駆動される一方の吸着ヘッドに吸着保持さ
    れた物品の裏面を他方の前記駆動装置により駆動される
    他方の吸着ヘッドに吸着させると共に保持させ、前記物
    品を反転させることを特徴とする搬送装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、 前記第1の吸着ヘッドが吸着している前記物品の吸着面
    域にほぼ合致する反対側の面域を前記第2の吸着ヘッド
    が吸着することを特徴とする搬送装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017113864A (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 株式会社東芝 駆動装置
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CN114803507A (zh) * 2022-04-14 2022-07-29 临沂大学 一种片状物吸取装置

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