JP2002134780A - 光電変換装置 - Google Patents

光電変換装置

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JP2002134780A
JP2002134780A JP2000326266A JP2000326266A JP2002134780A JP 2002134780 A JP2002134780 A JP 2002134780A JP 2000326266 A JP2000326266 A JP 2000326266A JP 2000326266 A JP2000326266 A JP 2000326266A JP 2002134780 A JP2002134780 A JP 2002134780A
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epitaxial layer
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Takuro Nakamura
卓郎 中邑
Atsushi Sakai
淳 阪井
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構成で人間の視感度のピーク値に比較的
近い分光感度特性を有する光電変換装置を提供する。 【解決手段】p型のシリコンの単結晶基板(以下、基板
と略す)10と、この基板10の光が照射される側の主
面にエピタキシャル成長により形成されたエピタキシャ
ル層12と、基板10上に不純物を拡散して形成された
p+型の高濃度の埋込層13と、エピタキシャル層12
と異なる型の不純物をエピタキシャル層12に拡散して
形成された拡散層11とを具備する。埋込層13が高濃
度であるために光照射によって発生したキャリアが埋込
層13で再結合して消滅するため、結果的にエピタキシ
ャル層12が活性領域となって長波長の光に対する感度
が低下する。このために近赤外領域の感度が低下し、埋
込層13を設けるだけの簡単な構成で人間の視感度のピ
ーク値に比較的近い分光感度特性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンの単結晶
基板を用いたフォトダイオードのような光電変換装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の光電変換装置として人間の視感
度のピーク値に比較的近い分光感度特性を有するものが
あり、従来はシリコンの単結晶基板の主面にエピタキシ
ャル層を形成するとともに、このエピタキシャル層に不
純物を拡散した拡散層を形成して構成されていた。この
ような従来装置では、エピタキシャル層が形成された基
板を用いることで基板の活性領域を薄くし、吸収係数が
小さい長波長領域の光に対する分光感度を低下させてい
た。また、拡散層の厚みを若干薄くすることで短波長領
域の光に対する感度を向上させていた。
【0003】図14に示す第1の従来例では、高濃度の
基板20の主面に基板20と同じ型のエピタキシャル層
22が形成され、このエピタキシャル層22上にエピタ
キシャル層22と異なる型の拡散層21が形成されてい
る。また、基板20の裏面には電極29が形成され、拡
散層21及びエピタキシャル層22の表面には絶縁膜2
8が形成されている。さらに、拡散層21には拡散層用
のコンタクト層24が形成され、エピタキシャル層22
にはエピタキシャル層用のコンタクト層25が形成され
るとともに、各コンタクト層24,25上には絶縁膜2
8を介して電極パッド27が形成されている。この第1
の従来例では、光照射によって発生したキャリアが基板
20の高濃度領域において再結合により消滅するため、
基板20で発生したキャリアが出力として現れず、エピ
タキシャル層22での出力のみが現れるために長波長領
域の光に対する感度を低下させて人間の視感度のピーク
値に比較的近い分光感度特性が得られる。
【0004】また、図15に示す第2の従来例では、基
板30、拡散層31、エピタキシャル層32、コンタク
ト層34,35、絶縁膜28、電極29等を具備する第
1の従来例と同じ構成を有した第1の光電変換部40
と、エピタキシャル層32、並びにエピタキシャル層3
2に形成されたコンタクト層35’を具備する第2の光
電変換部41とが同一のチップ又はウェハ上に形成され
ている。而して、第1及び第2の光電変換部40,41
を同一のチップ又はウェハ上に形成することにより、長
波長領域の光に対して感度を有する装置が実現できる。
この場合、可視光領域に分光感度のピークを有する第1
の光電変換部40と、近赤外領域の光に対して感度を有
する第2の光電変換部41とを組み合わせて広い範囲の
光を検出することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、第1の従来
例においては基板20に高濃度のものを用いているた
め、異なる特性の素子を同時に形成することが困難であ
り、また、基板の種類に影響を受ける。さらに、上述の
ような高濃度の基板が入手できないと素子を作成するこ
とができない等の問題がある。
【0006】一方、第2の従来例では基板30とエピタ
キシャル層32でもキャリアが発生するため、基板30
とエピタキシャル層32の濃度の組み合わせによっては
基板30の影響で長波長の光に対する分光感度が若干大
きくなることがある。
【0007】本発明は上記事情に鑑みて為されたもので
あり、その目的とするところは、簡単な構成で人間の視
感度のピーク値に比較的近い分光感度特性を有する光電
変換装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、シリコンの単結晶基板と、この
基板の光が照射される側の主面にエピタキシャル成長に
より形成されたエピタキシャル層と、基板上に不純物を
拡散するか又はエピタキシャル成長により形成された埋
込層と、エピタキシャル層と異なる型の不純物をエピタ
キシャル層に拡散して形成された拡散層とを具備する第
1の光電変換部を備えたことを特徴とし、基板上に埋込
層を形成することで光照射によって発生したキャリアが
埋込層で再結合して消滅するために結果的にエピタキシ
ャル層が活性領域となって長波長の光に対する感度が低
下する。その結果、埋込層を設けるだけの簡単な構成で
人間の視感度のピーク値に比較的近い分光感度特性が得
られる。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、エピタキシャル層と同じ型の不純物で埋込層を形成
するとともに、埋込層の不純物濃度をエピタキシャル層
に対して2桁以上大きい値としたことを特徴とし、埋込
層におけるキャリアの再結合が促進されて分光感度特性
の向上が図れる。また、直列抵抗が低減されて出力電流
及び出力電圧を増加させることができる。
【0010】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、基板と同じ型の不純物で埋込層を形成したこ
とを特徴とし、請求項1又は2の発明と同様の作用を奏
する。
【0011】請求項4の発明は、請求項1又は2の発明
において、基板と異なる型の不純物で埋込層を形成した
ことを特徴とし、基板と埋込層の極性が逆となるために
基板と埋込層でPN接合が形成され、基板と埋込層の間
で出力を取り出すことができ、拡散層とエピタキシャル
層の間で取り出す出力とともに、2種類の出力を得るこ
とができる。
【0012】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、エピタキシャル層と異なる型の不純物で埋込層を形
成したことを特徴とし、請求項1の発明と同様の作用を
奏する。
【0013】請求項6の発明は、請求項1〜5の何れか
の発明において、拡散層の周辺に埋込層に達する第2の
拡散層を形成したことを特徴とし、請求項1〜5の何れ
かの発明と同様の作用を奏する。
【0014】請求項7の発明は、請求項1〜6の何れか
の発明において、基板の主面に形成された第2のエピタ
キシャル層と、基板上に不純物を拡散するか又はエピタ
キシャル成長により形成された第2の埋込層と、第2の
エピタキシャル層と異なる型の不純物をエピタキシャル
層に拡散して前記拡散層よりも大きな厚みに形成された
第3の拡散層とを具備する第2の光電変換部を備え、第
1の光電変換部と第2の光電変換部を同一のチップ又は
ウェハに形成したことを特徴とし、同一のチップ又はウ
ェハ上に分光感度が異なる2種類の光電変換部を設ける
ことで種々の用途に用いることができるとともに検出の
精度を向上することができる。
【0015】請求項8の発明は、請求項1〜6の何れか
の発明において、基板の主面に形成された第2のエピタ
キシャル層と、第2のエピタキシャル層と異なる型の不
純物をエピタキシャル層に拡散して形成された第3の拡
散層とを具備する第2の光電変換部を備え、第1の光電
変換部と第2の光電変換部を同一のチップ又はウェハに
形成したことを特徴とし、同一のチップ又はウェハ上に
分光感度が異なる2種類の光電変換部を設けることで種
々の用途に用いることができるとともに検出の精度を向
上することができる。
【0016】請求項9の発明は、請求項8の発明におい
て、第3の拡散層を前記拡散層よりも大きな厚みに形成
したことを特徴とし、第2の光電変換部の分光感度特性
を短波長領域の感度が低下した分光感度特性とすること
ができる。
【0017】請求項10の発明は、請求項6の発明にお
いて、基板の主面に形成された第2のエピタキシャル層
と、基板上に不純物を拡散するか又はエピタキシャル成
長により形成された第2の埋込層とを具備する第2の光
電変換部を備え、第1の光電変換部と第2の光電変換部
を同一のチップ又はウェハに形成したことを特徴とし、
同一のチップ又はウェハ上に分光感度が異なる2種類の
光電変換部を設けることで種々の用途に用いることがで
きるとともに検出の精度を向上することができる。
【0018】請求項11の発明は、請求項1又は2又は
4又は5又は6の発明において、前記拡散層は、光が照
射される部位の周縁に埋込層に達する深さに形成された
ことを特徴とし、同一のチップ又はウェハ上に分光感度
が異なる2種類の光電変換部を設けることで種々の用途
に用いることができるとともに検出の精度を向上するこ
とができる。
【0019】請求項12の発明は、請求項11の発明に
おいて、基板の主面に形成された第2のエピタキシャル
層と、第2のエピタキシャル層と異なる型の不純物をエ
ピタキシャル層に拡散して形成された第3の拡散層とを
具備する第2の光電変換部を備え、第1の光電変換部と
第2の光電変換部を同一のチップ又はウェハに形成した
ことを特徴とし、第2の光電変換部の分光感度特性を短
波長領域の感度が低下し且つ長波長領域の感度が増加し
た分光感度特性とすることができる。
【0020】請求項13の発明は、請求項1又は2又は
4又は6の発明において、基板の主面に形成された第2
のエピタキシャル層を具備する第2の光電変換部を備
え、第1の光電変換部と第2の光電変換部を同一のチッ
プ又はウェハに形成したことを特徴とし、同一のチップ
又はウェハ上に分光感度が異なる2種類の光電変換部を
設けることで種々の用途に用いることができるとともに
検出の精度を向上することができる。
【0021】請求項14の発明は、請求項7〜13の何
れかの発明において、請求項7〜13に記載された第1
及び第2の光電変換部を複数組み合わせて3種類以上の
光電変換部を同一のチップ又はウェハに形成したことを
特徴とし、同一のチップ又はウェハ上に分光感度が異な
る3種類以上の光電変換部を設けることで種々の用途に
用いることができるとともに検出の精度をさらに向上す
ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本実施形態の光電
変換装置(第1の光電変換部A1a)は、図1に示すよ
うにp型のシリコンの単結晶基板(以下、基板と略す)
10と、この基板10の光が照射される側の主面にエピ
タキシャル成長により形成されたエピタキシャル層12
と、基板10上に不純物を拡散して形成されたp+型の
高濃度の埋込層13と、n型の不純物をエピタキシャル
層12に拡散して形成された拡散層11とを具備する。
また、第1の従来例と同様に、基板10の裏面には電極
19が形成され、拡散層11及びエピタキシャル層12
の表面には絶縁膜18が形成されている。さらに、拡散
層11には拡散層用のコンタクト層14が形成され、エ
ピタキシャル層12にはエピタキシャル層用のコンタク
ト層15が形成されるとともに、各コンタクト層14,
15上には絶縁膜18を介して電極パッド17が形成さ
れている。ここで、図1(a)に示すように、拡散層1
1は略矩形に形成されており、隣り合う2つの角部にコ
ンタクト層14,15並びに電極パッド17が形成され
ている。
【0023】次に、本実施形態の製造方法について簡単
に説明する。
【0024】まず、イオン注入装置を用いて基板10上
に不純物としてボロンを注入することで埋込層13を形
成し、さらにアニールを行う。次に埋込層13の上から
エピタキシャル成長装置を用いてエピタキシャル層12
を堆積させて形成する。続いて拡散炉によりコンタクト
層14を形成するためのリンをデポジションしてからア
ニールを行い、さらにコンタクト層15を形成するため
のボロンをデポジションしてからアニールを行う。続い
て、イオン注入装置を用いてエピタキシャル層12に砒
素を注入した後にアニールを行う。最後に、酸化膜18
を形成した後、コンタクト層14,15に形成したコン
タクト窓にアルミからなる電極パッド17を形成する。
【0025】ここで、各層の濃度及び膜厚の一例を挙げ
ると、基板10は1×1014〜1×1017〔/cm3
の濃度で厚みが300〜525〔μm〕、拡散層11は
1×1017〜1×1020〔/cm3〕の濃度で膜厚が
0.2〜0.6〔μm〕、エピタキシャル層12は1×
1014〜1×1017〔/cm3〕の濃度で膜厚が2〜6
〔μm〕、埋込層13は1×1017〜1×1021〔/c
3〕の濃度で膜厚が2〜5〔μm〕、コンタクト層1
4,15は1×1018〜1×1021〔/cm3〕の濃度
で膜厚が0.5〜2〔μm〕(但し、エピタキシャル層
12よりも薄くする)となる。なお、これらの数値は一
例であって本発明は上記数値例に限定されるものではな
い。
【0026】而して、本実施形態の光電変換装置はフォ
トダイオードを構成するものであって、一対の電極パッ
ド17間にバイアス電圧を印加し、絶縁膜18を通して
拡散層11に入射する光に応じて流れる電流(光電流)
を電極パッド17を通して出力する。
【0027】一方、本実施形態が第1の従来例と異なる
点は基板10とエピタキシャル層12の間に埋込層13
を形成している点にある。つまり、埋込層13が高濃度
であるために光照射によって発生したキャリアが埋込層
13で再結合して消滅するため、結果的にエピタキシャ
ル層12が活性領域となって長波長の光に対する感度が
低下する。このために近赤外領域の感度が低下し、高濃
度の基板10を使わずに埋込層13を設けるだけの簡単
な構成で人間の視感度のピーク値に比較的近い分光感度
特性が得られる。特に、埋込層13の不純物濃度をエピ
タキシャル層12に対して2桁以上大きい値とすれば、
埋込層13におけるキャリアの再結合が促進されて分光
感度特性の向上が図れる。また、高濃度の埋込層13を
設けることで直列抵抗が低減されるから、出力電流及び
電圧が増加するという利点もある。
【0028】なお、本実施形態では不純物拡散によって
埋込層13を形成しているが、エピタキシャル成長によ
り高濃度の埋込層13を形成し、2層のエピタキシャル
層を連続して形成するようにしても良い。また、基板1
0の裏面に形成された電極19にコンタクト層を形成
し、拡散層11用のコンタクト層14に接続された電極
17と上記電極19との間で出力を取り出すようにして
も良く、この場合にはエピタキシャル層12用のコンタ
クト層15及び電極17を省略することができる。ま
た、上述のように裏面の電極19から出力を取り出さな
い場合には電極19を省略しても良い。
【0029】ところで、本実施形態の光電変換装置A1
aと同一構造であって、基板10をn型とした光電変換
装置(第1の光電変換部)A1bや、埋込層13をn型
とした光電変換装置(第1の光電変換部)A1cにおい
ても、本実施形態の光電変換装置A1aと同様の作用効
果を奏する。なお、埋込層13をn型とした光電変換装
置(第1の光電変換部)A1cにおいては、基板10と
埋込層13との間でPN接合が形成され、埋込層13が
接合分離層となり、基板10で発生したキャリアの影響
を直接受けずに長波長側の光の感度を低減することがで
きる。
【0030】ここで、埋込層13をn型とした光電変換
装置A1cの製造方法を簡単に説明しておく。
【0031】まず、イオン注入装置を用いて基板10上
に不純物としてリンを注入することで埋込層13を形成
し、さらにアニールを行う。次に埋込層13の上からエ
ピタキシャル成長装置を用いてエピタキシャル層12を
堆積させて形成する。続いて拡散炉によりコンタクト層
14を形成するためのリンをデポジションしてからアニ
ールを行い、さらにコンタクト層15を形成するための
ボロンをデポジションしてからアニールを行う。続い
て、イオン注入装置を用いてエピタキシャル層12に砒
素を注入した後にアニールを行う。最後に、酸化膜18
を形成した後、コンタクト層14,15に形成したコン
タクト窓にアルミからなる電極パッド17を形成する。
【0032】(実施形態2)本実施形態の光電変換装置
(第1の光電変換部)A2aは、図2に示すように拡散
層11の周囲を取り囲むように埋込層13に達するp+
型の第2の拡散層16を形成している点に特徴があり、
これ以外の構成は実施形態1の光電変換装置A1aと同
一であるから説明を省略する。
【0033】また、本実施形態の製造方法も実施形態1
とほぼ共通であって、コンタクト層15を形成するため
のボロンをデポジションしてアニールを行った後、イオ
ン注入装置を用いてエピタキシャル層12にボロンを注
入することで第2の拡散層16を形成しアニールを行う
点のみが異なる。なお、第2の拡散層16は、例えば1
×1018〜1×1021〔/cm3〕の濃度でエピタキシ
ャル層12の膜厚よりも厚くして埋込層13に達する深
さとする。
【0034】而して、本実施形態の光電変換装置A2a
も実施形態1の光電変換装置A1a〜A1cと同様の作
用効果を奏する。また、本実施形態の光電変換装置A2
aと同一構造であって、基板10をn型とした光電変換
装置(第1の光電変換部)A2bや、埋込層13をn型
とした光電変換装置(第1の光電変換部)A2cにおい
ても同様の作用効果を奏する。
【0035】(実施形態3)本実施形態の光電変換装置
(第1の光電変換部)A3aは、図3に示すように第2
の拡散層16をコンタクト層15に兼用している点に特
徴があり、これ以外の構成は実施形態2の光電変換装置
A2aと同一であるから説明を省略する。
【0036】また、本実施形態の製造方法も実施形態2
とほぼ共通であって、コンタクト層15を形成する工程
が省略される点のみが異なる。よって、本実施形態の光
電変換装置A2aでは一対の電極パッド17を通して拡
散層11と埋込層13との間で出力を取り出している。
【0037】而して、本実施形態の光電変換装置A3a
も実施形態1の光電変換装置A1a〜A1c並びに実施
形態2の光電変換装置A2a〜A2cと同様の作用効果
を奏する。また、本実施形態の光電変換装置A3aと同
一構造であって、基板10をn型とした光電変換装置
(第1の光電変換部)A3bにおいても同様の作用効果
を奏する。なお、基板10をn型とした光電変換装置A
3bにおいては、埋込層13と基板10の極性が逆であ
るために両者の間でPN接合が形成されるから、裏面の
電極19と埋込層13との間で別の出力を取り出し、2
種類の出力を得ることができる。
【0038】(実施形態4)本実施形態の光電変換装置
(第1の光電変換部)A4aは、図4に示すように拡散
層11の周囲を取り囲むように埋込層13に達するp+
型の第2の拡散層16を形成するとともに、この第2の
拡散層16に接続する電極パッド17を設けている点に
特徴があり、これ以外の構成は実施形態1における光電
変換装置A1bと同一であるから説明を省略する。
【0039】また、本実施形態の製造方法も実施形態2
とほぼ共通であって、酸化膜18を形成した後、コンタ
クト層14,15に形成したコンタクト窓にアルミから
なる電極パッド17を形成する際に、第2の拡散層16
にも同様にして電極パッド17を形成する点のみが異な
る。よって、本実施形態の光電変換装置A4aではコン
タクト層14,15を介して拡散層11とエピタキシャ
ル層12との間から、又は拡散層11と埋込層13との
間から出力を取り出している。但し、本実施形態では埋
込層13と基板10の極性が逆であるために両者の間で
PN接合が形成され、裏面の電極19と埋込層13との
間で別の出力を取り出し、2種類の出力を得ることがで
きる。
【0040】而して、本実施形態の光電変換装置A4a
も実施形態1〜3の光電変換装置A1a〜A1c,A2
a〜A2c,A3a,A3bと同様の作用効果を奏す
る。また、本実施形態の光電変換装置A4aと同一構造
であって、埋込層13をn型とした光電変換装置(第1
の光電変換部)A4bにおいても、本実施形態の光電変
換装置A4aと同様の作用効果を奏する。
【0041】(実施形態5)本実施形態の光電変換装置
は、図5に示すように実施形態2の光電変換装置A2a
における拡散層11をコンタクト層14で置き換えた構
成を有する第2の光電変換部B1aと、実施形態1〜3
の何れかと同一構成の第1の光電変換部A1a,A2
a,A3aとを同一のチップ又はウェハ上に形成してい
る点に特徴がある。但し、基本的な構成は実施形態2と
共通であり、共通する構成については同一の符号を付し
て説明を省略する。
【0042】また、本実施形態における第2の光電変換
部B1aの製造方法は実施形態2の第1の光電変換部A
2aとほぼ共通であって、拡散層11を形成する工程が
省略される点のみが異なり、第1の光電変換部A2aと
同時に形成される。この光電変換装置B1aでは一対の
電極パッド17を通してコンタクト層14とエピタキシ
ャル層12との間で出力を取り出している。なお、第2
の拡散層16を省略しても良いし、埋込層13を略前面
に形成するようにしても良い。
【0043】而して、第2の光電変換部B1aでは拡散
層11をコンタクト層14と置き換えているため、拡散
層に該当する部位(コンタクト層14)の膜厚が厚くな
り、第1の光電変換部A2aに比較して短波長側の光に
対する感度が低下した分光感度特性が得られる。
【0044】このように本実施形態では、基板10の不
純物濃度が高くなくても良いから、人間の視感度のピー
ク値に比較的近い分光感度特性を持つ第1の光電変換部
A1a(又はA1b又はA1c)と、第1の光電変換部
A2aに比較して短波長側の光に対する感度が低下した
分光感度特性を持つ第2の光電変換部B1aとを同一の
チップ又はウェハ上に形成することができる。このた
め、同一の製造工程により分光感度特性の異なる2種類
の光電変換部を持つものが提供でき、第1及び第2の光
電変換部A1a(又はA1b又はA1c),B1aとい
う2種類の光電変換部を有することで種々の用途に用い
ることができるとともに、光の検出精度を向上すること
ができる。例えば、第1及び第2の光電変換部A1a
(又はA1b又はA1c),B1aの出力を演算処理す
ることで分光特性の異なった光源の光を検出することが
可能となる。
【0045】ところで、本実施形態における第2の光電
変換装置B1aと同一構造であって基板10をn型とし
た第2の光電変換部B1bと、実施形態1〜4の何れか
と同一構成の第1の光電変換部A1b又はA2b又はA
3b又はA4aとを同一のチップ又はウェハ上に形成し
たもの、あるいは埋込層13をn型とした第2の光電変
換部B1cと、実施形態1又は2又は4の何れかと同一
構成の第1の光電変換部A1c又はA2c又はA4bと
を同一のチップ又はウェハ上に形成したものにおいても
本実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0046】ここで、エピタキシャル層12の膜厚を2
μm、濃度を1×1016〔/cm3〕とし、拡散層11
の膜厚を0.5μm、濃度を1×1018〔/cm3〕と
した本実施形態の可視光領域(約380nm〜780n
m)及びその近傍における分光感度特性を実測した結果
を図6に示す。なお、同図中に於ける曲線イ(▲印)が
第1の光電変換部A1aと第2の光電変換部B1a又は
B1bの組み合わせ、曲線ロ(×印)が第1の光電変換
部A1aと第2の光電変換部B1cの組み合わせ、曲線
ハ(■印)が第2の従来例を各々示している。図6から
明らかなように、本実施形態では従来例2に比較して近
赤外を含む長波長領域の分光感度が低減されている。し
かも、可視光領域においては高濃度のシリコン基板を用
いた従来例1とほぼ同じ分光感度特性が得られている。
【0047】(実施形態6)本実施形態の光電変換装置
は、図7に示すように実施形態3の光電変換装置A3a
における拡散層11をコンタクト層14で置き換えた構
成を有する第2の光電変換部B2aと、実施形態1〜3
の何れかと同一構成の第1の光電変換部A1a,A2
a,A3aとを同一のチップ又はウェハ上に形成してい
る点に特徴がある。但し、基本的な構成は実施形態3と
共通であり、共通する構成については同一の符号を付し
て説明を省略する。
【0048】また、本実施形態における第2の光電変換
部B2aの製造方法は実施形態3の第1の光電変換部A
3aとほぼ共通であって、拡散層11を形成する工程が
省略される点のみが異なり、第1の光電変換部A3aと
同時に形成される。この光電変換装置B2aでは一対の
電極パッド17を通してコンタクト層14と埋込層13
との間で出力を取り出している。
【0049】而して、第2の光電変換部B2aでは拡散
層11をコンタクト層14と置き換えているため、拡散
層に該当する部位(コンタクト層14)の膜厚が厚くな
り、第1の光電変換部A3aに比較して短波長側の光に
対する感度が低下した分光感度特性が得られる。
【0050】このように本実施形態でも実施形態5と同
様に、人間の視感度のピーク値に比較的近い分光感度特
性を持つ第1の光電変換部A1a(又はA1b又はA1
c)と、第1の光電変換部A3aに比較して短波長側の
光に対する感度が低下した分光感度特性を持つ第2の光
電変換部B2aとを同一のチップ又はウェハ上に形成す
ることができ、分光感度特性の異なる2種類の光電変換
部を持つ光電変換装置が提供できる。
【0051】ところで、本実施形態における第2の光電
変換装置B2aと同一構造であって基板10をn型とし
た第2の光電変換部B2bと、実施形態1〜4の何れか
と同一構成の第1の光電変換部A1b又はA2b又はA
3b又はA4aとを同一のチップ又はウェハ上に形成し
たものにおいても本実施形態と同様の作用効果を奏す
る。
【0052】(実施形態7)本実施形態の光電変換装置
は、図8に示すように第1の従来例と同一の構成を有す
る第2の光電変換部B3aと、実施形態1〜4の何れか
と同一構成の第1の光電変換部A1a又はA2a又はA
3a又はA1c又はA2c又はA4bとを同一のチップ
又はウェハ上に形成している点に特徴がある。
【0053】第2の光電変換部B3aはp型の基板10
の主面にp型のエピタキシャル層12が形成され、この
エピタキシャル層12上にn型の拡散層11が形成され
ている。また、基板10の裏面には電極19が形成さ
れ、拡散層11及びエピタキシャル層12の表面には絶
縁膜18が形成されている。さらに、拡散層11には拡
散層用のコンタクト層14が形成され、エピタキシャル
層12にはエピタキシャル層用のコンタクト層15が形
成されるとともに、各コンタクト層14,15上には絶
縁膜18を介して電極パッド17が形成されている。な
お、出力は電極パッド17間より取り出す。また、この
第2の光電変換部B3aは第1の光電変換部A1a,…
と同時に形成される。
【0054】而して、第2の光電変換部B3aでは埋込
層13を省略しているため、基板10及びエピタキシャ
ル層12が活性領域となり、第1の光電変換部A1a,
…に比較して長波長側の光に対する感度が増加した分光
感度特性が得られる。
【0055】このように本実施形態でも実施形態5又は
6と同様に、人間の視感度のピーク値に比較的近い分光
感度特性を持つ第1の光電変換部A1a(又はA2a又
はA3a又はA1c又はA2c又はA4b)と、第1の
光電変換部A1a,…に比較して長波長側の光に対する
感度が増加した分光感度特性を持つ第2の光電変換部B
3aとを同一のチップ又はウェハ上に形成することがで
き、分光感度特性の異なる2種類の光電変換部を持つ光
電変換装置が提供できる。
【0056】ところで、本実施形態における第2の光電
変換装置B3aと同一構造であって基板10をn型とし
た第2の光電変換部B3bと、実施形態1〜4の何れか
と同一構成の第1の光電変換部A1b又はA2b又はA
3b又はA4aとを同一のチップ又はウェハ上に形成し
たものにおいても本実施形態と同様の作用効果を奏す
る。なお、第2の光電変換部B3a,B3bでは、基板
10とエピタキシャル層12との間に形成されるPN接
合からの出力も得られ、活性領域の膜厚が増加するため
に長波長側の光に対する感度が増加した分光感度特性と
なる。
【0057】(実施形態8)本実施形態の光電変換装置
は、図9に示すように実施形態7の第2の光電変換装置
B3aにおける拡散層11をコンタクト層14で置き換
えた構成を有する第2の光電変換部B4aと、実施形態
1〜3の何れかと同一構成の第1の光電変換部A1a又
はA2a又はA3a又はA1c又はA2c又はA4bと
を同一のチップ又はウェハ上に形成している点に特徴が
ある。但し、基本的な構成は実施形態3と共通であり、
共通する構成については同一の符号を付して説明を省略
する。
【0058】本実施形態における第2の光電変換装置B
4aでは一対の電極パッド17を通してコンタクト層1
4とエピタキシャル層12との間で出力を取り出してい
る。
【0059】而して、第2の光電変換装置B4aでは拡
散層11をコンタクト層14と置き換えているため、拡
散層に該当する部位(コンタクト層14)の膜厚が厚く
なり、第1の光電変換部A1aに比較して短波長側の光
に対する感度が低下し、さらに埋込層13を省略した分
だけ活性領域の膜厚が厚くなって長波長側の光に対する
感度が増加した分光感度特性が得られる。
【0060】このように本実施形態でも実施形態5〜7
と同様に、人間の視感度のピーク値に比較的近い分光感
度特性を持つ第1の光電変換部A1a(又はA2a又は
A3a又はA1c又はA2c又はA4b)と、第1の光
電変換部A1a,…に比較して長波長側の光に対する感
度が増加し且つ短波長側の感度が低下した分光感度特性
を持つ第2の光電変換部B4aとを同一のチップ又はウ
ェハ上に形成することができ、分光感度特性の異なる2
種類の光電変換部を持つ光電変換装置が提供できる。
【0061】ところで、本実施形態における第2の光電
変換装置B4aと同一構造であって基板10をn型とし
た第2の光電変換部B4bと、実施形態1〜4の何れか
と同一構成の第1の光電変換部A1b又はA2b又はA
3b又はA4aとを同一のチップ又はウェハ上に形成し
たものにおいても本実施形態と同様の作用効果を奏す
る。なお、第2の光電変換部B4a,B4bでは、基板
10とエピタキシャル層12との間に形成されるPN接
合からの出力も得られる。
【0062】(実施形態9)本実施形態の光電変換装置
は、図10に示すように実施形態3の光電変換装置A3
bにおける拡散層11を省略した構成を有する第2の光
電変換部B5aと、実施形態1〜4の何れかと同一構成
の第1の光電変換部A1b又はA2b又はA3b又はA
4aとを同一のチップ又はウェハ上に形成している点に
特徴がある。但し、基本的な構成は実施形態3と共通で
あり、共通する構成については同一の符号を付して説明
を省略する。
【0063】また、本実施形態における第2の光電変換
部B5aの製造方法は実施形態3の第1の光電変換部A
3bとほぼ共通であって、拡散層11を形成する工程が
省略される点のみが異なり、第1の光電変換部A3bと
同時に形成される。この光電変換装置B5aでは埋込層
13に接続された電極パッド17と裏面の電極19との
間で出力を取り出している。
【0064】而して、第2の光電変換部B5aでは拡散
層11を省略しているため、埋込層13と基板10との
間に形成されるPN接合からのみ出力が取り出されるこ
とになり、第1の光電変換部A3bに比較して短波長側
の光に対する感度が低下し且つ長波長側の光に対する感
度が増加した分光感度特性が得られる。
【0065】このように本実施形態でも実施形態5〜8
と同様に、人間の視感度のピーク値に比較的近い分光感
度特性を持つ第1の光電変換部A1b(又はA2b又は
A3b又はA4a)と、第1の光電変換部A1b,…に
比較して長波長側の光に対する感度が増加し且つ短波長
側の感度が低下した分光感度特性を持つ第2の光電変換
部B5aとを同一のチップ又はウェハ上に形成すること
ができ、分光感度特性の異なる2種類の光電変換部を持
つ光電変換装置が提供できる。
【0066】ところで、本実施形態における第2の光電
変換装置B5aと同一構造であって、基板10をp型、
埋込層13をn型、第2の拡散層16をn+型とした第
2の光電変換部B5bと、実施形態1又は2又は4の何
れかと同一構成の第1の光電変換部A1c又はA2c又
はA4bとを同一のチップ又はウェハ上に形成したもの
においても本実施形態と同様の作用効果を奏する。すな
わち、このような第2の光電変換部B5bにおいては、
拡散層11を省略しているためにエピタキシャル層12
と埋込層13との間に形成されるPN接合から出力が取
り出され、その出力は短波長側の光に対する感度が低下
し且つ長波長側の光に対する感度が若干増加した分光感
度特性となる。また、裏面の電極19と電極パッド17
を通して、基板10と埋込層13との間に形成されるP
N接合からも出力を得ることができ、その出力は長波長
側の光に対する感度が増加した分光感度特性となる。
【0067】(実施形態10)本実施形態の光電変換装
置は、図11に示すような構成を有する第2の光電変換
部B6aと、実施形態1〜4の何れかと同一構成の第1
の光電変換部A1b又はA2b又はA3b又はA4aと
を同一のチップ又はウェハ上に形成している点に特徴が
ある。
【0068】第2の光電変換部B6aはn型の基板10
の主面にp型のエピタキシャル層12が形成され、この
エピタキシャル層12にp+型の不純物を拡散すること
で第2の拡散層16が形成されている。また、基板10
の裏面には電極19が形成され、エピタキシャル層12
(第2の拡散層16)の表面には絶縁膜18が形成され
ている。さらに、第2の拡散層16上には絶縁膜18を
介して電極パッド17が形成されている。なお、出力は
電極パッド17及び電極19を通して第2の拡散層16
と基板10との間に形成されるPN接合から取り出す。
また、この第2の光電変換部B6aは第1の光電変換部
A1b,…と同時に形成される。
【0069】而して、この第2の光電変換部B6aでは
第2の拡散層16と基板10との間に形成されるPN接
合から出力を取り出しており、不純物の拡散層16の深
さがかなり深くなるために短波長側の光に対する感度が
かなり低下し且つ長波長側の光に対する感度が増加した
分光感度特性が得られる。
【0070】このように本実施形態でも実施形態5〜9
と同様に、人間の視感度のピーク値に比較的近い分光感
度特性を持つ第1の光電変換部A1b(又はA2b又は
A3b又はA4a)と、第1の光電変換部A1b,…に
比較して短波長側の光に対する感度が低下し且つ長波長
側の光に対する感度が増加した分光感度特性を持つ第2
の光電変換部B6aとを同一のチップ又はウェハ上に形
成することができ、分光感度特性の異なる2種類の光電
変換部を持つ光電変換装置が提供できる。
【0071】ところで、本実施形態における第2の光電
変換装置B6aと同一構造であって第2の拡散層16を
n+型とした第2の光電変換部B6bと、実施形態1又
は2又は4の何れかと同一構成の第1の光電変換部A1
c又はA2c又はA4bとを同一のチップ又はウェハ上
に形成したものにおいても本実施形態と同様の作用効果
を奏する。
【0072】(実施形態11)本実施形態の光電変換装
置は、図12に示すような構成を有する第2の光電変換
部B7aと、実施形態1〜4の何れかと同一構成の第1
の光電変換部A1b又はA2b又はA3b又はA4a又
はA1c又はA2c又はA4bとを同一のチップ又はウ
ェハ上に形成している点に特徴がある。
【0073】第2の光電変換部B7aはn型の基板10
の主面にp型のエピタキシャル層12が形成され、この
エピタキシャル層12上に不純物を拡散したp+型の高
濃度の埋込層13を形成するとともに、エピタキシャル
層12にp+型の不純物を拡散することで第2の拡散層
16が形成されている。また、基板10の裏面には電極
19が形成され、エピタキシャル層12(第2の拡散層
16)の表面には絶縁膜18が形成されている。さら
に、第2の拡散層16上には絶縁膜18を介して電極パ
ッド17が形成されている。なお、出力は電極パッド1
7及び電極19を通して第2の拡散層16と基板10と
の間に形成されるPN接合から取り出す。また、この第
2の光電変換部B7aは第1の光電変換部A1b,…と
同時に形成される。
【0074】而して、この第2の光電変換部B7aでは
埋込層13並びに第2の拡散層16と基板10との間に
形成されるPN接合から出力を取り出しており、不純物
の拡散した層の深さがかなり深くなるために短波長側の
光に対する感度がかなり低下し且つ長波長側の光に対す
る感度が増加した分光感度特性が得られる。特に実施形
態10における第2の光電変換部B6aと比較した場
合、埋込層13の分だけ不純物の拡散層の膜厚が厚くな
るために短波長側の光に対する感度がさらに低下するこ
とになる。
【0075】このように本実施形態でも実施形態5〜1
0と同様に、人間の視感度のピーク値に比較的近い分光
感度特性を持つ第1の光電変換部A1b(又はA2b又
はA3b又はA4a)と、第1の光電変換部A1b,…
に比較して短波長側の光に対する感度が低下し且つ長波
長側の光に対する感度が増加した分光感度特性を持つ第
2の光電変換部B7aとを同一のチップ又はウェハ上に
形成することができ、分光感度特性の異なる2種類の光
電変換部を持つ光電変換装置が提供できる。
【0076】(実施形態12)本実施形態の光電変換装
置は、図13に示すような構成を有する第2の光電変換
部B8と、実施形態1〜4の何れかと同一構成の第1の
光電変換部A1b又はA2b又はA3b又はA4aとを
同一のチップ又はウェハ上に形成している点に特徴があ
る。
【0077】第2の光電変換部B8はn型の基板10の
主面にp型のエピタキシャル層12が形成されている。
また、基板10の裏面には電極19が形成され、エピタ
キシャル層12の表面には絶縁膜18が形成されてい
る。さらに、エピタキシャル層12にはコンタクト層1
5が形成され、このコンタクト層15上には絶縁膜18
を介して電極パッド17が形成されている。なお、出力
は電極パッド17及び電極19を通して基板10とエピ
タキシャル層12との間に形成されるPN接合から取り
出す。また、この第2の光電変換部B8は第1の光電変
換部A1b,…と同時に形成される。
【0078】而して、この第2の光電変換部B8では基
板10とエピタキシャル層12との間に形成されるPN
接合から出力を取り出しており、不純物の拡散した層の
深さが深くなるために短波長側の光に対する感度がかな
り低下し且つ長波長側の光に対する感度が増加した分光
感度特性が得られる。
【0079】このように本実施形態でも実施形態5〜1
1と同様に、人間の視感度のピーク値に比較的近い分光
感度特性を持つ第1の光電変換部A1b(又はA2b又
はA3b又はA4a)と、第1の光電変換部A1b,…
に比較して短波長側の光に対する感度が低下し且つ長波
長側の光に対する感度が増加した分光感度特性を持つ第
2の光電変換部B8とを同一のチップ又はウェハ上に形
成することができ、分光感度特性の異なる多種類の光電
変換部を持つ光電変換装置が提供できる。
【0080】ところで、上記実施形態5〜12において
は第1の光電変換部A1a,…と第2の光電変換部B1
a,…とを同一チップ又はウェハ上に形成する構成を例
示したが、第1及び第2の光電変換部A1a,…、B1
a,…を複数組み合わせて3種類以上の光電変換部を同
一のチップ又はウェハに形成しても良い。このようにす
れば、同一のチップ又はウェハ上に分光感度が異なる3
種類以上の光電変換部を設けることで種々の用途に用い
ることができるとともに検出の精度をさらに向上するこ
とができるという利点がある。
【0081】
【発明の効果】請求項1の発明は、シリコンの単結晶基
板と、この基板の光が照射される側の主面にエピタキシ
ャル成長により形成されたエピタキシャル層と、基板上
に不純物を拡散するか又はエピタキシャル成長により形
成された埋込層と、エピタキシャル層と異なる型の不純
物をエピタキシャル層に拡散して形成された拡散層とを
具備する第1の光電変換部を備えたので、基板上に埋込
層を形成することで光照射によって発生したキャリアが
埋込層で再結合して消滅するために結果的にエピタキシ
ャル層が活性領域となって長波長の光に対する感度が低
下し、その結果、埋込層を設けるだけの簡単な構成で人
間の視感度のピーク値に比較的近い分光感度特性が得ら
れるという効果がある。
【0082】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、エピタキシャル層と同じ型の不純物で埋込層を形成
するとともに、埋込層の不純物濃度をエピタキシャル層
に対して2桁以上大きい値としたので、埋込層における
キャリアの再結合が促進されて分光感度特性の向上が図
れるという効果がある。また、直列抵抗が低減されて出
力電流及び出力電圧を増加させることができるという効
果がある。
【0083】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、基板と同じ型の不純物で埋込層を形成したの
で、請求項1又は2の発明と同様の効果を奏する。
【0084】請求項4の発明は、請求項1又は2の発明
において、基板と異なる型の不純物で埋込層を形成した
ので、基板と埋込層の極性が逆となるために基板と埋込
層でPN接合が形成され、基板と埋込層の間で出力を取
り出すことができ、拡散層とエピタキシャル層の間で取
り出す出力とともに、2種類の出力を得ることができる
という効果がある。
【0085】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、エピタキシャル層と異なる型の不純物で埋込層を形
成したので、請求項1の発明と同様の効果を奏する。
【0086】請求項6の発明は、請求項1〜5の何れか
の発明において、拡散層の周辺に埋込層に達する第2の
拡散層を形成したので、請求項1〜5の何れかの発明と
同様の効果を奏する。
【0087】請求項7の発明は、請求項1〜6の何れか
の発明において、基板の主面に形成された第2のエピタ
キシャル層と、基板上に不純物を拡散するか又はエピタ
キシャル成長により形成された第2の埋込層と、第2の
エピタキシャル層と異なる型の不純物をエピタキシャル
層に拡散して前記拡散層よりも大きな厚みに形成された
第3の拡散層とを具備する第2の光電変換部を備え、第
1の光電変換部と第2の光電変換部を同一のチップ又は
ウェハに形成したので、同一のチップ又はウェハ上に分
光感度が異なる2種類の光電変換部を設けることで種々
の用途に用いることができるとともに検出の精度を向上
することができるという効果がある。
【0088】請求項8の発明は、請求項1〜6の何れか
の発明において、基板の主面に形成された第2のエピタ
キシャル層と、第2のエピタキシャル層と異なる型の不
純物をエピタキシャル層に拡散して形成された第3の拡
散層とを具備する第2の光電変換部を備え、第1の光電
変換部と第2の光電変換部を同一のチップ又はウェハに
形成したので、同一のチップ又はウェハ上に分光感度が
異なる2種類の光電変換部を設けることで種々の用途に
用いることができるとともに検出の精度を向上すること
ができるという効果がある。
【0089】請求項9の発明は、請求項8の発明におい
て、第3の拡散層を前記拡散層よりも大きな厚みに形成
したので、第2の光電変換部の分光感度特性を短波長領
域の感度が低下した分光感度特性とすることができると
いう効果がある。
【0090】請求項10の発明は、請求項6の発明にお
いて、基板の主面に形成された第2のエピタキシャル層
と、基板上に不純物を拡散するか又はエピタキシャル成
長により形成された第2の埋込層とを具備する第2の光
電変換部を備え、第1の光電変換部と第2の光電変換部
を同一のチップ又はウェハに形成したので、同一のチッ
プ又はウェハ上に分光感度が異なる2種類の光電変換部
を設けることで種々の用途に用いることができるととも
に検出の精度を向上することができるという効果があ
る。
【0091】請求項11の発明は、請求項1又は2又は
4又は5又は6の発明において、前記拡散層は、光が照
射される部位の周縁に埋込層に達する深さに形成された
ので、同一のチップ又はウェハ上に分光感度が異なる2
種類の光電変換部を設けることで種々の用途に用いるこ
とができるとともに検出の精度を向上することができる
という効果がある。
【0092】請求項12の発明は、請求項11の発明に
おいて、基板の主面に形成された第2のエピタキシャル
層と、第2のエピタキシャル層と異なる型の不純物をエ
ピタキシャル層に拡散して形成された第3の拡散層とを
具備する第2の光電変換部を備え、第1の光電変換部と
第2の光電変換部を同一のチップ又はウェハに形成した
ので、第2の光電変換部の分光感度特性を短波長領域の
感度が低下し且つ長波長領域の感度が増加した分光感度
特性とすることができるという効果がある。
【0093】請求項13の発明は、請求項1又は2又は
4又は6の発明において、基板の主面に形成された第2
のエピタキシャル層を具備する第2の光電変換部を備
え、第1の光電変換部と第2の光電変換部を同一のチッ
プ又はウェハに形成したので、同一のチップ又はウェハ
上に分光感度が異なる2種類の光電変換部を設けること
で種々の用途に用いることができるとともに検出の精度
を向上することができるという効果がある。
【0094】請求項14の発明は、請求項7〜13の何
れかの発明において、請求項7〜13に記載された第1
及び第2の光電変換部を複数組み合わせて3種類以上の
光電変換部を同一のチップ又はウェハに形成したので、
同一のチップ又はウェハ上に分光感度が異なる3種類以
上の光電変換部を設けることで種々の用途に用いること
ができるとともに検出の精度をさらに向上することがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示し、(a)は平面図、(b)は
同図(a)のA−A’線断面図である。
【図2】実施形態2を示し、(a)は平面図、(b)は
同図(a)のA−A’線断面図である。
【図3】実施形態3を示し、(a)は平面図、(b)は
同図(a)のA−A’線断面図である。
【図4】実施形態4を示し、(a)は平面図、(b)は
同図(a)のA−A’線断面図である。
【図5】実施形態5における第2の光電変換部を示し、
(a)は平面図、(b)は同図(a)のA−A’線断面
図である。
【図6】同上の分光感度特性を示す図である。
【図7】実施形態6における第2の光電変換部を示し、
(a)は平面図、(b)は同図(a)のA−A’線断面
図である。
【図8】実施形態7における第2の光電変換部を示し、
(a)は平面図、(b)は同図(a)のA−A’線断面
図である。
【図9】実施形態8における第2の光電変換部を示し、
(a)は平面図、(b)は同図(a)のA−A’線断面
図である。
【図10】実施形態9における第2の光電変換部を示
し、(a)は平面図、(b)は同図(a)のA−A’線
断面図である。
【図11】実施形態10における第2の光電変換部を示
し、(a)は平面図、(b)は同図(a)のA−A’線
断面図である。
【図12】実施形態11における第2の光電変換部を示
し、(a)は平面図、(b)は同図(a)のA−A’線
断面図である。
【図13】実施形態12における第2の光電変換部を示
し、(a)は平面図、(b)は同図(a)のA−A’線
断面図である。
【図14】第1の従来例を示し、(a)は平面図、
(b)は同図(a)のA−A’線断面図である。
【図15】第2の従来例を示し、(a)は平面図、
(b)は同図(a)のA−A’線断面図である。
【符号の説明】
10 基板 11 拡散層 12 エピタキシャル層 13 埋込層

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコンの単結晶基板と、この基板の光
    が照射される側の主面にエピタキシャル成長により形成
    されたエピタキシャル層と、基板上に不純物を拡散する
    か又はエピタキシャル成長により形成された埋込層と、
    エピタキシャル層と異なる型の不純物をエピタキシャル
    層に拡散して形成された拡散層とを具備する第1の光電
    変換部を備えたことを特徴とする光電変換装置。
  2. 【請求項2】 エピタキシャル層と同じ型の不純物で埋
    込層を形成するとともに、埋込層の不純物濃度をエピタ
    キシャル層に対して2桁以上大きい値としたことを特徴
    とする請求項1記載の光電変換装置。
  3. 【請求項3】 基板と同じ型の不純物で埋込層を形成し
    たことを特徴とする請求項1又は2記載の光電変換装
    置。
  4. 【請求項4】 基板と異なる型の不純物で埋込層を形成
    したことを特徴とする請求項1又は2記載の光電変換装
    置。
  5. 【請求項5】 エピタキシャル層と異なる型の不純物で
    埋込層を形成したことを特徴とする請求項1記載の光電
    変換装置。
  6. 【請求項6】 拡散層の周辺に埋込層に達する第2の拡
    散層を形成したことを特徴とする請求項1〜5の何れか
    に記載の光電変換装置。
  7. 【請求項7】 基板の主面に形成された第2のエピタキ
    シャル層と、基板上に不純物を拡散するか又はエピタキ
    シャル成長により形成された第2の埋込層と、第2のエ
    ピタキシャル層と異なる型の不純物をエピタキシャル層
    に拡散して前記拡散層よりも大きな厚みに形成された第
    3の拡散層とを具備する第2の光電変換部を備え、第1
    の光電変換部と第2の光電変換部を同一のチップ又はウ
    ェハに形成したことを特徴とする請求項1〜6の何れか
    に記載の光電変換装置。
  8. 【請求項8】 基板の主面に形成された第2のエピタキ
    シャル層と、第2のエピタキシャル層と異なる型の不純
    物をエピタキシャル層に拡散して形成された第3の拡散
    層とを具備する第2の光電変換部を備え、第1の光電変
    換部と第2の光電変換部を同一のチップ又はウェハに形
    成したことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の
    光電変換装置。
  9. 【請求項9】 第3の拡散層を前記拡散層よりも大きな
    厚みに形成したことを特徴とする請求項8記載の光電変
    換装置。
  10. 【請求項10】 基板の主面に形成された第2のエピタ
    キシャル層と、基板上に不純物を拡散するか又はエピタ
    キシャル成長により形成された第2の埋込層とを具備す
    る第2の光電変換部を備え、第1の光電変換部と第2の
    光電変換部を同一のチップ又はウェハに形成したことを
    特徴とする請求項6記載の光電変換装置。
  11. 【請求項11】 前記拡散層は、光が照射される部位の
    周縁に埋込層に達する深さに形成されたことを特徴とす
    る請求項1又は2又は4又は5又は6記載の光電変換装
    置。
  12. 【請求項12】 基板の主面に形成された第2のエピタ
    キシャル層と、第2のエピタキシャル層と異なる型の不
    純物をエピタキシャル層に拡散して形成された第3の拡
    散層とを具備する第2の光電変換部を備え、第1の光電
    変換部と第2の光電変換部を同一のチップ又はウェハに
    形成したことを特徴とする請求項11記載の光電変換装
    置。
  13. 【請求項13】 基板の主面に形成された第2のエピタ
    キシャル層を具備する第2の光電変換部を備え、第1の
    光電変換部と第2の光電変換部を同一のチップ又はウェ
    ハに形成したことを特徴とする請求項1又は2又は4又
    は6記載の光電変換装置。
  14. 【請求項14】 請求項7〜13に記載された第1及び
    第2の光電変換部を複数組み合わせて3種類以上の光電
    変換部を同一のチップ又はウェハに形成したことを特徴
    とする請求項7〜13の何れかに記載の光電変換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6831344B2 (en) 2002-03-29 2004-12-14 Kabushiki Kaisha Toshiba Photo detect element and an optical semiconductor device

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