JP2002132898A - 交通事故示談サービス提供方法および交通事故分析処理装置 - Google Patents

交通事故示談サービス提供方法および交通事故分析処理装置

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JP2002132898A
JP2002132898A JP2000317918A JP2000317918A JP2002132898A JP 2002132898 A JP2002132898 A JP 2002132898A JP 2000317918 A JP2000317918 A JP 2000317918A JP 2000317918 A JP2000317918 A JP 2000317918A JP 2002132898 A JP2002132898 A JP 2002132898A
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accident
situation
traffic accident
traffic
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Naotaka Yamamoto
直孝 山本
Masao Ando
真佐男 安藤
Osuro Sasano
雄路 笹野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 交通事故の示談交渉を、事故当事者の主張に
惑わされることなく、運転データに基づいて公正に、か
つ、迅速に行うことのできる交通事故示談サービス提供
方法および交通事故分析処理装置を提供する。 【解決手段】 車輌に搭載された運転データ記録装置1
2から得られる運転データと事故報告書とから交通事故
の状況を再現し、該事故状況と当該事故状況に基づき想
定される過失割合を元に事故相手方との示談交渉を代行
する交通事故示談サービス提供方法および交通事故分析
処理装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交通事故発生前後
における車輌の挙動および運転者の運転状況を把握し、
それによって再現された事故状況ならびに該事故状況か
ら算定される想定過失割合を元に、事故処理担当者が示
談交渉(和解契約交渉)することのできる、交通事故示
談サービス提供方法および交通事故分析処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、交通事故が発生した場合、事故当
事者が警察に出向いて、事故状況報告書を作成するか、
または人身事故などの場合は、警察が現場検証を行って
事故状況報告書を作成していた。その後、事故当事者が
契約する損害保険会社の事故処理担当者が事故当事者に
状況確認を行い、かつ現場検証、場合によっては事故原
因調査を行って事故当事者に代わって示談交渉を行って
いる。
【0003】図6は、交通事故示談交渉におけるモデル
を示す図である。示談交渉では、事故当事者の過失割合
は事故当事者の証言による事故状況報告書、および事故
原因調査報告書を基に算定される。一方、交通事故にお
いて、その事故時における車輌の挙動および運転者の運
転状況は、車輌に搭載された運転データ記録装置に記録
することが可能である。運転データ記録装置は、車輌走
行時における車輌の速度、加速度及び角速度などのデー
タを記録する装置である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の事故状況報告書
は、過失割合の算定において事故当事者の証言に依存し
ているのが実情であり、事故当事者は有利な過失割合で
の示談結果を導きたいがために、事実とは異なった事故
状況を主張する場合があった。従って、事故当事者間で
全く異なった申し立てがなされる場合もあった。しか
し、損害保険会社としては、事実認定に苦慮しつつも、
保険契約者(事故当事者)の主張を信じたうえで示談交
渉せざるを得なかった。
【0005】また、保険契約者は、有利な示談結果にな
るように損害保険会社に指示し、損害保険会社はこれを
受けて示談交渉を行っているのが実情であるので示談交
渉が難航し、長期間に及ぶことが多かった。そのため、
交通事故を客観的に判断し、事故当事者間の過失割合を
算定することができる処理形態ならびにシステムの登場
が望まれていた。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、運転データ記録装置か
ら得られた事故発生時における運転データを交通事故分
析処理装置により分析し、事故状況を再現することによ
り、示談交渉を事故当事者の主張に惑わされることな
く、運転データに基づいて公正、かつ迅速に行うことの
できる、交通事故示談サービス提供方法およびこれに使
用される交通事故分析処理装置にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために請求項1に記載の発明は、損害保険会社が提供す
る自動車保険に加入している保険契約者の車輌に交通事
故が発生したときに、前記損害保険会社もしくは当該損
害保険会社から委託を受けた会社が交通事故の状況を再
現し、示談交渉を代行サービスする交通事故示談サービ
ス提供方法であって、前記事故車輌に搭載された運転デ
ータ記録装置に記録される運転データと、事故発生に伴
い作成される事故報告書から事故の状況を再現し、その
再現された事故状況と当該事故状況に基づき想定される
過失割合を元に事故相手方との示談交渉を促すことを特
徴とする。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の交通事故示談サービス提供方法において、前記運転デ
ータならびに前記事故報告書が前記保険契約者側の端末
から通信回線網経由で前記損害保険会社もしくは当該損
害保険会社から委託を受けた会社の交通事故分析処理装
置に送信され、当該交通事故分析処理装置によって事故
状況が再現されると共に、その再現された事故状況と当
該事故状況に基づき想定される過失割合とを前記通信回
線網を介して前記保険契約者側の端末に送信することを
特徴とする。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の交通事故示談サービス提供方法において、前記交通事
故分析処理装置に送信するデータとして、事故現場写真
および/または当該事故車輌写真を更に含むことを特徴
とする。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3
のいずれか1つに記載の交通事故示談サービス提供方法
において、保険契約者または当該保険契約者の代理人
は、前記損害保険会社もしくは当該損害保険会社から委
託を受けた会社が提供する事故報告書様式に必要事項を
入力することによって事故報告書を作成することを特徴
とする。
【0011】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4
のいずれか1つに記載の交通事故示談サービス提供方法
において、前記運転データは、少なくとも事故車輌の速
度、加速度、角速度のデータを含み、前記交通事故分析
処理装置は所定期間連続して取得される該運転データを
分析することによって当該事故車輌の事故に至る軌跡を
再現することを特徴とする。
【0012】請求項6に記載の発明は、請求項2乃至5
のいずれか1つに記載の交通事故示談サービス提供方法
において、前記交通事故分析処理装置は、少なくとも事
故発生場所、および自車輌の走行状況と相手方の走行状
況を含む事故状況再現情報を格納する事故状況再現デー
タベースを備え、前記事故報告書と前記運転データに基
づく所定の入力項目に合致する事故状況を前記事故状況
再現データベースから抽出し、再現することを特徴とす
る。
【0013】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の交通事故示談サービス提供方法において、前記事故状
況再現データベースには、事故状況に対応した想定過失
割合を抽出するための過失相殺基準表が更に格納される
ことを特徴とする。
【0014】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の交通事故示談サービス提供方法において、前記交通事
故分析処理装置は、前記運転データ記録装置に記録不可
能なデータに関し、保険契約者側の端末に確認を促す通
知を送信するとともに、当該保険契約者側の端末から送
信された確認内容を元に前記想定過失割合の修正を行う
ことを特徴とする。
【0015】請求項9に記載の発明は、請求項2乃至8
のいずれか1つに記載の交通事故示談サービス提供方法
において、前記交通事故分析処理装置は、前記保険契約
者側の端末に事故状況と想定される過失割合とを含む示
談交渉内容を前記通信回線網経由で送信するとともに、
前記保険契約者側の端末から前記示談交渉内容の確認通
知を受信することを特徴とする。
【0016】請求項10に記載の発明は、請求項2乃至
9に記載のいずれか1つに記載の交通事故示談サービス
提供方法において、相手方との示談交渉は、事故状況と
想定される過失割合とを含む前記示談交渉内容を前記通
信回線網経由で事故相手方側の端末に送信して行われる
ことを特徴とする。
【0017】請求項11に記載の発明は、請求項2乃至
10のいずれか1つに記載の交通事故示談サービス提供
方法において、相手方との示談交渉は、事故状況と想定
される過失割合とを含む前記示談交渉内容を前記通信回
線網経由で前記損害保険会社の事故処理担当者が携帯す
る端末に送信して行われることを特徴とする。
【0018】請求項12に記載の発明は、請求項1乃至
11のいずれか1つに記載の交通事故示談サービス提供
方法において、前記示談交渉の結果、示談が成立したと
きに前記保険契約者側の端末にその連絡を前記通信回線
網経由で行い、示談が成立しなかったときにその理由を
明示するとともに、示談交渉を継続するか、あるいは調
停で争うかの選択指示を促す通知を前記通信回線網経由
で送信することを特徴とする。
【0019】請求項13に記載の発明は、事故車輌に搭
載された運転データ記録装置に記録される運転データ
と、事故発生に伴い作成される事故報告書からの事故の
状況を再現し、該再現された事故状況に基づき想定過失
割合を算定する交通事故分析処理装置において、少なく
とも、事故発生場所、および自車輌の走行状況と相手方
の走行状況を含む事故状況再現情報と、事故状況に対応
した想定過失割合を抽出するための過失相殺基準表とを
格納する事故状況再現データベースと、少なくとも1以
上の事故当事者側からの端末から事故報告書および運転
データを受信する手段と、前記事故報告書および前記運
転データに基づく所定の入力項目に合致する事故状況を
前記事故状況再現データベースから抽出し、再現する手
段と、前記再現された事故状況に対応する想定過失割合
を前記事故状況再現データベースから抽出する手段と、
前記事故状況と想定過失割合とを前記事故当事者側の端
末に送信する手段とを含むことを特徴とする。
【0020】このことにより、事故車輌の運転データが
交通事故分析処理装置で分析されるために事故状況が明
確に再現され、事故処理担当者は、事故当事者の主張に
惑わされることなく、再現された事故状況に基づいて公
正な示談処理を行うことができ、示談交渉をスムーズに
運ぶことができる。また、示談交渉が不調に終わった場
合においてもその原因、事柄を分析でき、損害保険会社
の見解と共に以降の示談交渉における過失割合あるいは
賠償金等の算定に反映させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る交通事故示
談サービス提供方法を説明するために引用したモデル図
である。ここでは、損害保険会社Aならびにその保険契
約者aと、損害保険会社Bならびにその保険契約者bと
の関係が示されており、保険契約者a、bが交通事故を
起こした場合を想定している。
【0022】損害保険会社Bまたはその示談代行サービ
ス会社は、運転データの分析を行うために、交通事故分
析処理装置11を備える。交通事故分析処理装置11
は、交通事故発生時、事故車輌に搭載された運転データ
記録装置12に記録される運転データ、あるいは後述す
る現場写真および/または当該事故車輌写真と、事故発
生に伴い作成される事故報告書から事故の状況を再現
し、その再現された事故状況と当該事故状況に基づき想
定される過失割合を元に、事故相手方である保険契約者
aとの間で示談交渉を促す機能を有する。再現された事
故状況と想定される過失割合は、保険契約者b側の端末
に通信回線網経由で表示され、事故当事者である保険契
約者a、b間の示談交渉に用いられる。なお、損害保険
会社Bもしくは損害保険会社Bから委託を受けた会社
は、交通事故分析処理装置11を備えることなく、運転
データの分析を行うための業務委託契約を運転データ分
析センタとの間で締結し、運転データ分析センタが持つ
交通事故分析処理装置11に事故状況の再現ならびに想
定される過失割合の算定を委ねても良い。ここで、交通
事故による事故車輌を補償する形態は、自動車保険に限
られるものでなく、自動車保険に準ずる他の修理補償契
約であってもよく、また、これらを補償するものは、損
害保険会社に限られるものではない。
【0023】事故発生時、保険契約者bが契約する損害
保険会社Bは、保険契約者bが運転する車輌に搭載され
ている運転データ記録装置12から運転データを得、ま
た、別途ディジタルカメラ等により、事故現場、事故車
輌の写真等を添えて交通事故分析処理装置11に送信す
る。このことにより、交通事故分析処理装置11では、
その運転データを分析して事故状況の再現ならびに想定
される過失割合の算定を行い、当該運転データと、事故
現場、事故車輌等の写真データを記憶する。
【0024】上述した運転データの送信に先立ち、事故
当事者である保険契約者bまたはその代理人は、事故報
告書を作成する必要がある。この事故報告書は、事故当
事者である保険契約者b側の端末を用いインターネット
等通信回線網経由で損害保険会社Bが運営するホームペ
ージにアクセスし、当該ホームページ上にある事故報告
書様式に各必要項目を入力することにより作成されるも
のとする。図2にその事故報告書の様式が示されてい
る。入力項目として、保険契約番号等書誌的事項を入力
した後は、選択された項目に対して展開されたデータが
逐次表示され、保険契約者bまたはその代理人がそれを
選択する簡易入力方式とする。選択項目として、原因、
人身、相手、事故場所、自車輌走行状況、相手車輌走行
(相手方通行)状況、自車(相手)損害箇所、自車(相
手)被害状況、自車(相手)速度、自車(相手)一時停
止の有無、自車(相手)ブレーキ、自車(相手)加速、
自車(相手)ハンドル等々の入力が考えられる。
【0025】具体的に、「原因」が入力項目として選択
された場合、「自車輌」、「相手車輌」が表示され、
「自車輌」を選択したとき、更に、「スピード超過」、
「一時停止なし」、「徐行義務違反」、「信号無視」、
「前方不注意」、「後方不注意」、「わき見」、「居眠
り」、「酒酔い」等具体的な原因が展開して表示され、
保険契約者bは、選択入力のためのクリック操作だけで
事故報告書を作成することができる。
【0026】図3は、図1に示す交通事故分析処理装置
11による処理手順をフローチャートで示した図であ
る。以下、図3に示すフローチャートを参照しながら本
発明の交通事故示談サービス提供方法について詳細に説
明する。交通事故分析処理装置11は、上述した事故報
告書ならびに運転データを受信(ステップS31、S3
2)することにより以下の手順で事故状況の再現ならび
に想定過失割合の算定を行う。
【0027】事故状況を再現するためには、事故発生時
における車輌の速度、一時停止の有無、ブレーキの踏み
具合、加速の状況、ハンドルの切り方に関するデータは
必須となる。これらのデータは、運転データ記録装置1
2から得られる速度、加速度、角速度などの運転データ
を分析することによって得られる。ブレーキの踏み具合
とは、ブレーキを踏んだことの有無、ブレーキを踏んだ
場合は、事故発生の何秒前にどのようなブレーキ(急ブ
レーキ等)を踏んだかを示すデータである。また、加速
の状況とは、加速をしたか否か、加速した場合は、事故
発生の何秒前にどのような加速をしたかに関するデータ
である。ハンドルの切り方とは、ハンドルを切っていた
か否か、切っていた場合、事故発生の何秒前にどのよう
なハンドルの切り方(急ハンドル等)をしていたか等を
示すデータである。また、事故状況を再現するために
は、事故発生前後における事故車輌の軌跡を再現する事
も必要であるが、該事故車輌の軌跡は、運転データ記録
装置12から所定時間連続して得られる運転データを分
析する事によって取得することができる(ステップS3
3)。なお、前記所定時間とは、事故発生直前30秒お
よび事故発生直後30秒であることが好ましいが、この
期間に限定されるものではない。
【0028】保険契約者bまたはその代理人が入力した
事故報告書のうち、図2において星印を付した項目につ
いては運転データ記録装置12から得られたデータを優
先的に用いる。もし、事故報告書の内容と運転データ記
録装置12の内容が異なる場合は、再度事故当事者であ
る保険契約者bに確認する。最終的には、事故報告書か
ら得られるデータと運転データ記録装置12から得られ
る運転データから交通事故の状況を再現し、保険契約者
b側の端末に表示する。
【0029】ところで、交通事故分析処理装置11は、
少なくとも事故発生場所、および自車輌の走行状況と相
手方の走行状況を含む事故状況再現情報を格納する事故
状況再現データベース13を備えている。交通事故分析
処理装置11は、事故報告書から得られるデータと運転
データに基づく所定の入力項目に合致する事故状況を該
事故状況再現データベース13の検索により抽出し、再
現することができる(ステップS34)。すなわち、事
故状況再現データベース13の中から、事故報告書にあ
る“相手”、“場所”、“自車走行状況”、“相手走行
(通行)状況”の各入力項目と一致、もしくは類似する
今回の事故形態を抽出することにより再現される。仮
に、複数の類似する形態があった場合には保険契約者b
に選択させることもできる。このことによって事故状況
を再現することができる。
【0030】事故状況再現データベース13には、事故
状況を再現するために必要なデータの他に、その事故状
況に対応した想定過失割合を抽出するための過失相殺基
準表(弁護士会発表によるもの)が更に格納される。事
故状況再現データベース13および過失相殺基準表の一
例を図4に示す。
【0031】図4は、T字型交差点における直線路直進
車A(自車)と左折車B(相手)との事故が例示されて
おり、横方向に道路状況(イ)〜(ニ)毎の基本過失割
合が、縦方向に修正要素がマトリクス表示されている。
(イ)は、同幅員の交差点、(ロ)は一方が明らかに広
い道路である場合(直進車Aが広路、左折車Bが狭路と
する)、(ハ)は一方が優先道路である場合(直進車A
が優先)、(ニ)は一方に一時停止の規制がある場合
(直進車Aは一時停止規制なし、左折車Bに一時停止規
制あり)が例示されている。また、修正要素として、左
折車Bの明らかな先入があった場合、直進車Aに著しい
過失があった場合、直進車Aに重過失があった場合、左
折車Bに著しい過失があった場合、左折車Bに重過失が
あった場合のそれぞれが示されている。
【0032】交通事故分析処理装置11は、事故状況を
再現した後、事故状況再現データベース13からその事
故形態に該当する過失相殺基準表を抽出して想定過失割
合を算定する(ステップS35)。過失想定割合の算定
は、抽出された過失相殺基準表の基本過失割合に修正要
素を加減して行うが、該修正要素の中で運転データ記録
装置12から取得可能なデータについてはそのデータに
基づき基本過失割合の修正を行う。一方、合図をしたか
否か等、運転データ記録装置12から取得不可能なデー
タについては、保険契約者bに再確認する。交通事故分
析処理装置11により事故状況を再現し、想定過失割合
が算定されると、それらの内容を含んだ相手方との示談
交渉内容を通信回線経由で送信する(ステップS3
6)。送信された示談交渉内容は、保険契約者b側の端
末に表示され、保険契約者bまたはその代理人は、事故
状況、想定過失割合等を確認し、通信回線網経由で確認
通知を行う(ステップS37)。
【0033】事故処理担当者は、保険契約者bとの間で
示談交渉内容の確認ができた後、相手方と示談交渉を行
う。相手方との示談交渉は、前記示談交渉内容を通信回
線網経由で相手方に送信し、相手方端末に表示して行
う。また、交通事故分析処理装置11から事故処理担当
者自身が携帯する端末に示談交渉内容が送信され、該示
談交渉内容を事故相手方に表示して行う構成であっても
よい。この場合、前記携帯型端末は通信機能を備えてい
ることが要求される。相手方との示談交渉が成立し過失
割合が確定した場合、保険契約者bに連絡され、また、
相手方へ保険金が支払われる。このように交通事故示談
サービスによって、交通事故の処理が実行される。
【0034】ところで、相手方との示談交渉が順調に行
なわれるとは限らず、示談が不調に終わることもある。
そのような場合は、図5に示したように、その状況につ
いても通信回線網経由で送信し、保険契約者b側の端末
に表示することができる。図5に示す表示画面上に、示
談しない理由は、何であるのか、また、どのような事柄
で、示談に応じないのかを明確にするための内容が表示
される。事柄としては、「事故状況」、「過失割合」、
「賠償金額」、「その他」等を明確にする。過失割合で
あれば、3:7を提示したが、相手方が2:8を提示し
た旨、賠償金額であれば、70万円を提示したが、相手
方が80万円を提示した旨を表示する。
【0035】示談交渉不成立の際に、保険契約者b側の
端末に表示される画面には、更に損害保険会社の見解も
表示される。損害保険会社の見解としては、「示談交渉
を継続したほうがよい」、「調停に持ち込んだほうがよ
い」、「その他」を表示し、その理由も添付する。理由
としては、「相手側の主張に正当性がある」、「当方の
主張に正当性がある」、「その他」に区分される。無
論、示談が成立した場合は、必要な処理事項が損害保険
会社に送信されるようになっている。
【0036】なお、上述した本発明実施形態において、
運転データ記録装置12は、事故当事者間の一方の車輌
にのみ搭載される例を示したが、両当事者の車輌に搭載
されたときにより好ましい結果が得られることはいうま
でもない。また、交通事故分析処理装置11そのものを
携帯型の端末とする構成であってもよく、この場合も通
信機能を備えている。
【0037】
【発明の効果】以上説明のように本発明によれば、事故
車輌の運転データが交通事故分析処理装置によって分析
されるので事故状況が明確に再現され、事故処理担当者
は、事故当事者の主張に惑わされることなく、再現され
た事故状況に基づいて公正な示談処理を行うことがで
き、示談交渉をスムーズに運ぶことができる。また、交
通事故分析処理装置から再現された事故状況に対応した
想定過失割合を抽出することができ、事故処理担当者は
これを表示し参照することによって公正な過失割合の算
定が可能となり、事故当事者間の示談交渉を促進させる
ことができる。なお、示談交渉が不調に終わった場合に
おいても、その原因、事柄を分析でき、損害保険会社の
見解と共に以降の示談交渉における過失割合あるいは賠
償金等の算定に反映させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における交通事故示談サービス提供方法
を実現するモデルを説明するために引用した図である。
【図2】本発明において用いられる事故報告書作成表示
画面の画面構成の一例を示した図である。
【図3】本発明において用いられる交通事故分析処理装
置の処理手順をフローチャートで示した図である。
【図4】本発明において用いられる事故状況再現データ
ベースを説明するために引用した図である。
【図5】示談交渉不成立の際に表示される画面構成の一
例を示した図である。
【図6】従来例における示談交渉を説明するために引用
した図である。
【符号の説明】
11 交通事故分析処理装置 12 運転データ記録装置 13 事故状況再現データベース(DB)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹野 雄路 東京都港区芝3−22−8 オリックス株式 会社内 Fターム(参考) 5B049 BB46 CC00 EE00 5B055 CC00 5H180 AA01 BB05 BB15 CC04 EE02 EE15

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 損害保険会社が提供する自動車保険に加
    入している保険契約者の車輌に交通事故が発生したとき
    に、前記損害保険会社もしくは当該損害保険会社から委
    託を受けた会社が交通事故の状況を再現し、示談交渉を
    代行サービスする交通事故示談サービス提供方法であっ
    て、 前記事故車輌に搭載された運転データ記録装置に記録さ
    れる運転データと、事故発生に伴い作成される事故報告
    書から事故の状況を再現し、 その再現された事故状況と当該事故状況に基づき想定さ
    れる過失割合を基に事故相手方との示談交渉を促すこと
    を特徴とする交通事故示談サービス提供方法。
  2. 【請求項2】 前記運転データならびに前記事故報告書
    が前記保険契約者側の端末から通信回線網経由で前記損
    害保険会社もしくは当該損害保険会社から委託を受けた
    会社の交通事故分析処理装置に送信され、 当該交通事故分析処理装置によって事故状況が再現され
    ると共に、その再現された事故状況と当該事故状況に基
    づき想定される過失割合とを前記通信回線網を介して前
    記保険契約者側の端末に送信することを特徴とする請求
    項1に記載の交通事故示談サービス提供方法。
  3. 【請求項3】 前記交通事故分析処理装置に送信するデ
    ータとして、事故現場写真および/または当該事故車輌
    写真を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の交通
    事故示談サービス提供方法。
  4. 【請求項4】 保険契約者は、前記損害保険会社もしく
    は当該損害保険会社から委託を受けた会社が提供する事
    故報告書様式に必要事項を入力することによって事故報
    告書を作成することを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れか1つに記載の交通事故示談サービス提供方法。
  5. 【請求項5】 前記運転データは、少なくとも事故車輌
    の速度、加速度、角速度のデータを含み、前記交通事故
    分析処理装置は、所定期間連続して取得される該運転デ
    ータを分析することによって当該事故車輌の事故に至る
    軌跡を再現することを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れか1つに記載の交通事故示談サービス提供方法。
  6. 【請求項6】 前記交通事故分析処理装置は、少なくと
    も事故発生場所、および自車輌の走行状況と相手方の走
    行状況を含む事故状況再現情報を格納する事故状況再現
    データベースを備え、 前記事故報告書と前記運転データに基づく所定の入力項
    目に合致する事故状況を前記事故状況再現データベース
    から抽出し、再現することを特徴とする請求項2乃至5
    のいずれか1つに記載の交通事故示談サービス提供方
    法。
  7. 【請求項7】 前記事故状況再現データベースには、事
    故状況に対応した想定過失割合を抽出するための過失相
    殺基準表が更に格納されることを特徴とする請求項6に
    記載の交通事故示談サービス提供方法。
  8. 【請求項8】 前記交通事故分析処理装置は、前記運転
    データ記録装置に、記録不可能なデータに関し、保険契
    約者側の端末に確認を促す通知を送信するとともに、当
    該保険契約者側の端末から送信された確認内容を基に前
    記想定過失割合の修正を行うことを特徴とする請求項7
    に記載の交通事故示談サービス提供方法。
  9. 【請求項9】 前記交通事故分析処理装置は、前記保険
    契約者側の端末に、事故状況と想定される過失割合とを
    含む示談交渉内容を前記通信回線網経由で送信するとと
    もに、前記保険契約者側の端末から前記示談交渉内容の
    確認通知を受信することを特徴とする請求項2乃至8の
    いずれか1つに記載の交通事故示談サービス提供方法。
  10. 【請求項10】 相手方との示談交渉は、事故状況と想
    定される過失割合とを含む前記示談交渉内容を前記通信
    回線網経由で事故相手方側の端末に送信して行われるこ
    とを特徴とする請求項2乃至9に記載のいずれか1つに
    記載の交通事故示談サービス提供方法。
  11. 【請求項11】 相手方との示談交渉は、事故状況と想
    定される過失割合とを含む前記示談交渉内容を前記通信
    回線網経由で前記損害保険会社の事故処理担当者が携帯
    する端末に送信して行われることを特徴とする請求項2
    乃至10のいずれか1つに記載の交通事故示談サービス
    提供方法。
  12. 【請求項12】 前記示談交渉の結果、示談が成立した
    ときに前記保険契約者側の端末にその連絡を前記通信回
    線網経由で行い、示談が成立しなかったときにその理由
    を明示するとともに、示談交渉を継続するか、あるいは
    調停で争うかの選択指示を促す通知を前記通信回線網経
    由で送信することを特徴とする請求項1乃至11のいず
    れか1つに記載の交通事故示談サービス提供方法。
  13. 【請求項13】 事故車両に搭載された運転データ記録
    装置に記録される運転データと、事故発生に伴い作成さ
    れる事故報告書からの事故の状況を再現し、該再現され
    た事故状況に基づき想定過失割合を算定する交通事故分
    析処理装置において、 少なくとも、事故発生場所、および自車輌の走行状況と
    相手方の走行状況を含む事故状況再現情報と、事故状況
    に対応した想定過失割合を抽出するための過失相殺基準
    表とを格納する事故状況再現データベースと、 少なくとも1以上の事故当事者側からの端末から事故報
    告書および運転データを受信する手段と、 前記事故報告書および前記運転データに基づく所定の入
    力項目に合致する事故状況を前記事故状況再現データベ
    ースから抽出し、再現する手段と、 前記再現された事故状況に対応する想定過失割合を前記
    事故状況再現データベースから抽出する手段と、 前記事故状況と想定過失割合とを前記事故当事者側の端
    末に送信する手段と、を含むことを特徴とする交通事故
    分析処理装置。
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