JP2002131917A - ポジ型フォトレジスト組成物 - Google Patents

ポジ型フォトレジスト組成物

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JP2002131917A JP2001169802A JP2001169802A JP2002131917A JP 2002131917 A JP2002131917 A JP 2002131917A JP 2001169802 A JP2001169802 A JP 2001169802A JP 2001169802 A JP2001169802 A JP 2001169802A JP 2002131917 A JP2002131917 A JP 2002131917A
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  • Materials For Photolithography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体デバイスの製造において、デフォーカス
ラチチュードが広く、プロセス許容性及びラインエッジ
ラフネスや解像力に優れ、あるいは露光マージンが改善
され、現像欠陥の発生が軽減され、固形分を溶剤に溶か
す時や経時保存時のパーティクルの発生を防止でき、経
時保存による感度の変動を防止できるポジ型フォトレジ
スト組成物を提供すること。 【解決手段】特定の酸分解性樹脂と特定の光酸発生剤、
さらに特定の溶剤または特定の化合物を含有することを
特徴とするポジ型フォトレジスト組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超LSIや高容量
マイクロチップの製造等の超マイクロリソグラフィプロ
セスやその他のフォトファブリケ−ションプロセスに使
用するポジ型レジスト組成物に関するものである。更に
詳しくは、デフォーカスラチチュードが広く、ラインエ
ッジラフネスが改良されたポジ型フォトレジスト組成物
に関するものである。更に詳しくは、露光マージンが改
善されたポジ型フォトレジスト組成物に関するものであ
る。更にまた詳しくは、現像欠陥の発生が軽減され、パ
ーティクルの発生の防止、経時による感度変動の軽減が
達成されたポジ型フォトレジスト組成物に関するもので
ある。更にまた詳しくは、エキシマレ−ザ−光を含む遠
紫外線領域、特に250nm以下の波長の光を使用して
高精細化したパターンを形成しうる遠紫外線露光用ポジ
型フォトレジスト組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、集積回路はその集積度を益々高め
ており、超LSI等の半導体基板の製造においてはハー
フミクロン以下の線幅から成る超微細パターンの加工が
必要とされるようになってきた。その必要性を満たすた
めにフォトリソグラフィーに用いられる露光装置の使用
波長は益々短波化し、今では、遠紫外線の中でも短波長
のエキシマレーザー光(XeCl、KrF、ArF等)
を用いることが検討されるまでになってきている。この
波長領域におけるリソグラフィーのパターン形成に用い
られるものとして、化学増幅系レジストがある。
【0003】一般に化学増幅系レジストは、通称2成分
系、2.5成分系、3成分系の3種類に大別することが
できる。2成分系は、光分解により酸を発生する化合物
(以後、光酸発生剤という)とバインダー樹脂とを組み
合わせている。該バインダー樹脂は、酸の作用により分
解して、樹脂のアルカリ現像液中での溶解性を増加させ
る基(酸分解性基ともいう)を分子内に有する樹脂であ
る。2.5成分系はこうした2成分系に更に酸分解性基
を有する低分子化合物を含有する。3成分系は光酸発生
剤とアルカリ可溶性樹脂と上記低分子化合物を含有する
ものである。
【0004】上記化学増幅系レジストは紫外線や遠紫外
線照射用のフォトレジストに適しているが、その中でさ
らに使用上の要求特性に対応する必要がある。ArF光
源用のフォトレジスト組成物としては、部分的にヒドロ
キシ化したスチレン系樹脂よりもさらに吸収の少ない
(メタ)アクリル系樹脂を光によつて酸を発生する化合
物と組み合わせたフォトレジスト組成物が提案されてい
る。例えば特開平7−199467号、同7−2523
24号等がある。中でも特開平6−289615号では
アクリル酸のカルボキシル基の酸素に3級炭素有機基が
エステル結合した樹脂が開示されている。
【0005】さらに特開平7−234511号ではアク
リル酸エステルやフマル酸エステルを繰り返し構造単位
とする酸分解性樹脂が開示されているが、パターンプロ
ファイル、基板密着性等が不十分であり、満足な性能が
得られていないのが実情である。
【0006】更にまた、ドライエッチング耐性付与の目
的で脂環式炭化水素部位が導入された樹脂が提案されて
いる。特開平9−73173号、特開平9−90637
号、特開平10−161313号公報には、脂環式基を
含む構造で保護されたアルカリ可溶性基と、そのアルカ
リ可溶性基が酸により脱離して、アルカリ可溶性となら
しめる構造単位を含む酸感応性化合物を用いたレジスト
材料が記載されている。
【0007】また、特開平9−90637号、同10−
207069号、同10−274852号公報には、特
定ラクトン構造を有する酸分解性樹脂を含むレジスト組
成物が記載されている。
【0008】0.18μm及び0.13μmのデザイン
ルールを用いたデバイスを製造するリソグラフィプロセ
スは露光放射として波長193nmの光を使用すること
が多いため、エチレン系不飽和性をあまり含まないレジ
ストポリマーが所望される。特開平10−10739号
及び特開平10−307401号では、波長193nm
に対する透明性は改善されているものの、必ずしも高感
度とは言えず0.13μm以降のリソグラフィーを考え
た場合には解像力が不足するなどのレジスト性能が不足
している。特開平10−130340号公報には、ノル
ボルネン構造を主鎖に有する特定の繰り返し構造単位を
有するターポリマーを含有する化学増幅型のレジストが
開示されている。特開平11−305444号公報に
は、アダマンタン構造を側鎖に有する繰り返し構造単位
と、無水マレイン酸を繰り返し構造単位として含有する
樹脂が開示されている。しかし、このような化学増幅型
のレジストは、デファーカスラチチュードが狭く、改善
の余地があった。 また、遠紫外線露光用フォトレジス
ト組成物においては、ラインエッジラフネスの性能に関
して不充分な点が多く、改善が必要とされていた。ここ
で、ラインエッジラフネスとは、レジストのラインパタ
ーンと基板界面のエッジがレジストの特性に起因して、
ライン方向と垂直な方向に不規則に変動するために、パ
ターンを真上から見たときにエッジが凸凹に見えること
を言う。この凸凹がレジストをマスクとするエッチング
工程により転写され、電気特性を劣化させる為歩留りを
低下させる。特にレジストパターンサイズがクオーター
ミクロン以下になるに伴い、ラインエッジラフネスの改
善の要求が高まってきているが、改善の指針はこれまで
ほとんど開示されていなかった。また、このような化学
増幅型のレジストは、いまだ露光マージンにおいて改善
の余地があった。ここで露光マージンとしては、露光量
が変化すると、それに従って得られるパターンの線幅は
変化してしまう現象をいう。更に、このような化学増幅
型のレジストは、いまだ現像時に欠陥を生じたり、固形
分を溶剤に溶かす時や経時保存の時にパーティクルが発
生したり、あるいは経時保存により感度が変動したりと
いった問題が生じた。
【0009】更にまた、このような化学増幅型のレジス
トは、微小なコンタクトホールパターンやトレンチパタ
ーンの解像性について満足できるものではなかった。コ
ンタクトホールとは、半導体デバイスの電極用金属を半
導体表面まで通す穴であり、近年、半導体デバイスの製
造において、微細な線幅の形成に加え、コンタクトホー
ルの形式に関しても微小化が進んでおり、微小なコンタ
クトホールパターンを解像できるポジ型フォトレジスト
組成物が求められてきている。ところが、微小なコンタ
クトホールを解像するために、どのようなレジスト素材
を設計すればよいかこれまで全く知られていなかった。
また、微細な線幅を得るのに適したレジストが必ずしも
微小なコンタクトホールパターンの解像には適さないこ
とがわかってきている。トレンチとは、コンタクトホー
ルが連なった溝状のパターンをいい、トレンチについて
も、コンタクトホール同様に微小化が進み、微小なトレ
ンチパターンを解像できるポジ型フォトレジスト組成物
が望まれてきている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、半導体デバイスの製造において、デファーカスラチ
チュードが広く、プロセス許容性が優れたポジ型フォト
レジスト組成物を提供することである。また、本発明の
他の目的は、半導体デバイスの製造において、エッジラ
フネスが改善されたポジ型フォトレジスト組成物を提供
することである。更にまた、本発明の他の目的は、半導
体デバイスの製造において、露光マージン(特に孤立ラ
インの露光マージン)に対する改善効果がある、すなわ
ち露光量を変化させたときの、孤立ラインの線幅変動が
小さいポジ型フォトレジスト組成物を提供することであ
る。本発明の他の目的は、半導体デバイスの製造におい
て、現像欠陥の発生が軽減されたポジ型フォトレジスト
組成物を提供することである。本発明の他の目的は、固
形分を溶剤に溶かす時や経時保存時のパーティクルの発
生を防止できるポジ型フォトレジスト組成物を提供する
ことである。本発明の他の目的は、経時保存による感度
の変動を防止できるポジ型フォトレジスト組成物を提供
することである。更に、本発明の他の目的は、半導体デ
バイスの製造において、コンタクトホールパターンやト
レンチパターンについても良好な解像性を有するポジ型
フォトレジスト組成物を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ポジ型化
学増幅系レジスト組成物の構成材料を鋭意検討した結
果、特定の構造の繰り返し構造単位を含有する酸分解性
樹脂を用いることにより、本発明の目的が達成されるこ
とを知り、本発明に至った。 また、特定の酸分解性樹
脂と特定の光酸発生剤を併用することによっても本発明
の目的が達成されることを知り、本発明に至った。 更
にまた、特定の構造の繰り返し構造単位を含有する酸分
解性樹脂と特定の溶剤を併用することによっても本発明
の目的が達成されることを知り、本発明に至った。 更
にまた、特定の構造の繰り返し構造単位を含有する酸分
解性樹脂と特定の化合物とを組み合わせて使用すること
によっても本発明の目的が達成されることを見出した。
即ち、上記目的は下記構成によって達成される。
【0012】(1)(A)下記一般式(I)で示される
繰り返し構造単位および下記一般式(II)で示される繰
り返し構造単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現
像液に対する溶解速度が増加する樹脂、及び(B)活性
光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有
することを特徴とするポジ型フォトレジスト組成物。
【化12】
【化13】 一般式(I)中、R11〜R14は、各々独立に水素原子又
は置換基を有しても良いアルキル基を表す。aは0また
は1である。一般式(II)中、R1は、水素原子又はメ
チル基を表す。Aは、単結合、アルキレン基、シクロア
ルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル
基、エステル基よりなる群から選択される単独あるいは
2つ以上の基の組み合わせを表す。Wは、下記一般式
(pI)〜(pVI)で表される脂環式炭化水素を含む
部分構造のうち少なくとも1つを表す。
【化14】 式中、R15は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はse
c−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭
化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。R16〜R
20は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分
岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R
16〜R18のうち少なくとも1つ、もしくはR19、R20
いずれかは脂環式炭化水素基を表す。R21〜R25は、各
々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは
分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、
21〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を
表す。また、R23、R25のいずれかは炭素数1〜4個
の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素
基を表す。R26〜R29は、各々独立に、炭素数1〜4個
の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素
基を表し、但し、R26〜R29のうち少なくとも1つは脂
環式炭化水素基を表す。 (2)前記一般式(II)で示される繰り返し構造単位の
樹脂中の含有量が全繰り返し構造単位に対して5モル%
〜30モル%であることを特徴とする上記(1)に記載
のポジ型フォトレジスト組成物。 (3)前記一般式(II)で示される繰り返し構造単位の
樹脂中の含有量が全繰り返し構造単位に対して15モル
%〜20モル%であることを特徴とする上記(1)に記
載のポジ型フォトレジスト組成物。 (4)(A)下記一般式(I)で示される繰り返し構造
単位および下記一般式(IIA)で示される繰り返し構
造単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対
する溶解速度が増加する樹脂、及び(B)活性光線又は
放射線の照射により酸を発生する化合物を含有すること
を特徴とするポジ型フォトレジスト組成物。
【化15】
【化16】 一般式(I)中、R11〜R14は、各々独立に水素原子又
は置換基を有しても良いアルキル基を表す。aは0また
は1である。一般式(IIA)中、Aは、単結合、アル
キレン基、シクロアルキレン基、エーテル基、チオエー
テル基、カルボニル基、エステル基よりなる群から選択
される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
Wは、下記一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環
式炭化水素を含む部分構造のうち少なくとも1つを表
す。
【化17】 式中、R15は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はse
c−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭
化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。R16〜R
20は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分
岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R
16〜R18のうち少なくとも1つ、もしくはR19、R20
いずれかは脂環式炭化水素基を表す。R21〜R25は、各
々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは
分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、
21〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を
表す。また、R23、R25のいずれかは炭素数1〜4個
の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素
基を表す。R26〜R29は、各々独立に、炭素数1〜4個
の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素
基を表し、但し、R26〜R29のうち少なくとも1つは脂
環式炭化水素基を表す。 (5)上記(B)活性光線又は放射線の照射により酸を
発生する化合物として、下記一般式(PAG6')で表
されるイミドスルホネート系化合物又は下記一般式(P
AG7')で表されるジアゾジスルホン系化合物を含有
することを特徴とする上記(1)に記載のポジ型フォト
レジスト組成物。
【化18】 式(PAG6’)中、R60は、置換基を有していてもよ
いアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール
基を示す。A60は、置換基を有していてもよい、アルキ
レン基、環状アルキレン基、アルケニレン基、環状アル
ケニレン基、又はアリーレン基を示す。式(PAG
7’)中、R70は、各々独立に、置換基を有していても
よい直鎖、分岐又は環状アルキル基、あるいは置換基を
有していてもよいアリール基を表す。 (6)(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生
する化合物として、更に、スルホニウム塩化合物を含有
することを特徴とする上記(5)に記載のポジ型フォト
レジスト組成物。 (7)上記(B)活性光線又は放射線の照射により酸を
発生する化合物として、下記一般式(I’)〜(II
I’)で表される化合物を含有することを特徴とする上
記(1)に記載のポジ型フォトレジスト組成物。
【化19】 上記一般式(I')〜(III')中:R51〜R87は、同一
又は異なって、水素原子、直鎖状、分岐状あるいは環状
アルキル基、直鎖状、分岐状あるいは環状アルコキシ
基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、又は−S−R88
を表す。R88は、直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル
基又はアリール基を表す。また、R51〜R65、R66〜R
77、R78〜R87のうち、2つ以上が結合して、単結合、
炭素、酸素、イオウ、及び窒素から選択される1種又は
2種以上を含む環を形成していてもよい。X-は、RF
3 -を表す。ここでRFは、炭素数2以上のフッ素置換
された直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基である。 (8)X-のRFがCF3(CF2)y(ここで、yは1〜1
5の整数である)で示されるフッ素置換直鎖状アルキル
基であることを特徴とする上記(7)に記載のポジ型レ
ジスト組成物。 (9)yが1〜9の整数であることを特徴とする上記
(7)に記載のポジ型レジスト組成物。 (10)yが1〜5の整数であることを特徴とする上記
(7)に記載のポジ型レジスト組成物。 (11)更に(SI)下記溶剤A1群から選択される少
なくとも1種と下記溶剤B1群から選択される少なくと
も1種、もしくは溶剤A1群から選択される少なくとも
1種と下記溶剤C1群から選択される少なくとも1種と
を含有する混合溶剤 A1群:鎖状ケトン B1群:乳酸アルキル、アルコキシプロピオン酸アルキ
ル、酢酸エステル及びプロピレングリコールモノアルキ
ルエーテル C1群:γ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート及
びプロピレンカーボネートを含有することを特徴とする
上記(1)に記載のポジ型フォトレジスト組成物。 (12)更に(SI)下記溶剤A1群から選択される少
なくとも1種、下記溶剤B1群から選択される少なくと
も1種、及び下記溶剤C1群から選択される少なくとも
1種とを含有する混合溶剤 A1群:鎖状ケトン B1群:乳酸アルキル、アルコキシプロピオン酸アルキ
ル、酢酸エステル及びプロピレングリコールモノアルキ
ルエーテル C1群:γ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート及
びプロピレンカーボネートを含有することを特徴とする
上記(1)に記載のポジ型フォトレジスト組成物。 (13)更に(SII)下記溶剤A2群から選択される
少なくとも1種と下記溶剤B2群から選択される少なく
とも1種、もしくは溶剤A2群から選択される少なくと
も1種と下記溶剤C2群から選択される少なくとも1種
とを含有する混合溶剤 A2群:プロピレングリコールモノアルキルエーテルカ
ルボキシレート B2群:プロピレングリコールモノアルキルエーテル、
乳酸アルキル、酢酸エステル、鎖状ケトン及びアルコキ
シプロピオン酸アルキル C2群:γ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート及
びプロピレンカーボネートを含有することを特徴とする
上記(1)に記載のポジ型フォトレジスト組成物。 (14)更に(SII)下記溶剤A2群から選択される
少なくとも1種、下記溶剤B2群から選択される少なく
とも1種、及び下記溶剤C2群から選択される少なくと
も1種とを含有する混合溶剤 A2群:プロピレングリコールモノアルキルエーテルカ
ルボキシレート B2群:プロピレングリコールモノアルキルエーテル、
乳酸アルキル、酢酸エステル、鎖状ケトン及びアルコキ
シプロピオン酸アルキル C2群:γ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート及
びプロピレンカーボネートを含有することを特徴とする
上記(1)に記載のポジ型フォトレジスト組成物。 (15)更に下記一般式(CI)又は(CII)で表さ
れる化合物を含有することを特徴とする上記(1)に記
載のポジ型フォトレジスト組成物。
【化20】 一般式(CI)中、Xは、酸素原子、硫黄原子、−N
(R53)−、又は単結合を表す。R51、R52及びR
53は、各々独立に水素原子又はアルキル基を表し、R’
は、−COOR’で酸分解性基を構成する基を表す。R
は有橋式炭化水素、飽和環式炭化水素またはナフタレン
環を含むn1 価の残基を表す。n1は1〜4の整数を示
し、q1は0〜10の整数を示す。一般式(CII)
中、R60は、アルキル基又はハロゲン原子を表し、R61
は、−O−R61で酸分解性基を構成する基を表し、m1
は0〜4の整数を示す。p1は1〜4の整数を示す。 (16)更に下記一般式(CIII)で示される多環式
構造上に酸不安定性基により保護されているカルボン酸
基を含む置換基を少なくともひとつ有する構造を、少な
くとも二つ有する化合物を含有することを特徴とする上
記(1)に記載のポジ型フォトレジスト組成物。
【化21】 (17)上記(A)樹脂が更に下記一般式(III)で示
される繰り返し構造単位を含有することを特徴とする上
記(1)〜(16)のいずれかに記載のポジ型フォトレ
ジスト組成物。
【化22】 式(III)中:Z2は、−O−又は−N(R3)−を表
す。ここでR3は、水素原子、水酸基又は−OSO2−R
4を表す。R4は、アルキル基、ハロアルキル基、シクロ
アルキル基又は樟脳残基を表す。 (18)更に(D)有機塩基性化合物、(E)フッ素系
及び/又はシリコン系界面活性剤を含有することを特徴
とする上記(1)〜(17)のいずれかに記載のポジ型
フォトレジスト組成物。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に使用する成分につ
いて詳細に説明する。 〔1〕(A)酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶
解速度が増加する樹脂(以下、「酸分解性樹脂」ともい
う)。酸分解性樹脂の繰り返し構造単位を示す一般式
(I)において、R11〜R14は、水素原子又は置換基を
有しても良いアルキル基を表す。R11〜R14のアルキル
基としては、炭素数1〜12のものが好ましく、より好
ましくは炭素数1〜10のものであり、具体的にメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基を好ましく挙げることができ
る。このアルキル基の置換基としては、ヒドロキシ基、
アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基等が挙げられ
る。これらのアルコキシ基、アルコキシアルコキシ基の
好ましい炭素数は4以下である。一般式(I)中、aは
0または1である。
【0014】酸分解性樹脂の繰り返し構造単位を示す一
般式(II)中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。
一般式(II)及び(IIA)において、Aのアルキレン基と
しては、下記式で表される基を挙げることができる。 −〔C(Rf)(Rg)〕r− 上記式中、Rf、Rgは、水素原子、アルキル基、置換
アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表
し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基と
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好
ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基から選択される。置換アルキル基の置換基として
は、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げること
ができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のも
のを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素
原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げること
ができる。rは1〜10の整数である。一般式(II)及
び(IIA)において、Aのシクロアルキレン基として
は、炭素数3から10個のものが挙げられ、シクロペン
チレン基、シクロヘキシレン基、シクロオクチレン基等
を挙げることができる。
【0015】一般式(II)及び(IIA)におけるWは、
一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環式炭化水素
を含む部分構造のうち少なくとも1つを表す。一般式
(pI)〜(pVI)において、R16〜R29におけるア
ルキル基としては、置換もしくは非置換のいずれであっ
てもよい、1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分
岐のアルキル基を表す。そのアルキル基としては、例え
ばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、
t−ブチル基等が挙げられる。また、上記アルキル基の
更なる置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ
基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、
ヨウ素原子)、アシル基、アシロキシ基、シアノ基、水
酸基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ
基等を挙げることができる。
【0016】R15〜R29における脂環式炭化水素基ある
いはZと炭素原子が形成する脂環式炭化水素基として
は、単環式でも、多環式でもよい。具体的には、炭素数
5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシ
クロ構造等を有する基を挙げることができる。その炭素
数は6〜30個が好ましく、特に炭素数7〜25個が好
ましい。これらの脂環式炭化水素基は置換基を有してい
てもよい。以下に、脂環式炭化水素基のうち、脂環式部
分の構造例を示す。
【0017】
【化23】
【0018】
【化24】
【0019】
【化25】
【0020】本発明においては、上記脂環式部分の好ま
しいものとしては、アダマンチル基、ノルアダマンチル
基、デカリン残基、トリシクロデカニル基、テトラシク
ロドデカニル基、ノルボルニル基、セドロール基、シク
ロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、
シクロデカニル基、シクロドデカニル基を挙げることが
できる。より好ましくは、アダマンチル基、デカリン残
基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル
基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカ
ニル基、シクロドデカニル基である。
【0021】これらの脂環式炭化水素基の置換基として
は、アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸
基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボ
ニル基が挙げられる。アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低
級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基よりなる群から選
択された置換基を表す。置換アルキル基の置換基として
は、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げること
ができる。上記アルコキシ基としてはメトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個
のものを挙げることができる。
【0022】以下、一般式(I)で示される繰り返し構
造単位に相当するモノマーの具体例を示すが、これらに
限定されるものではない。
【0023】
【化26】
【0024】以下、一般式(II)で示される繰り返し構
造単位(一般式(IIA)も含む)に相当するモノマー
の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
【0025】
【化27】
【0026】
【化28】
【0027】
【化29】 尚、一般式(II)において、R1が水素である場合、即ち
上記一般式(IIA)で表される繰り返し構造単位を含有
させるとラインエッジラフネスが改良されるためより好
ましい。
【0028】本発明の(A)の酸分解性樹脂は、更に一
般式(III)で示される繰り返し単位を含有することが
できる。
【0029】一般式(III)において、Z2は、−O−又
は−N(R3)−を表す。ここでR3は、水素原子、水酸
基又は−O−SO2−R4を表す。R4は、アルキル基、
ハロアルキル基、シクロアルキル基又は樟脳残基を表
す。
【0030】上記R4におけるアルキル基としては、炭
素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好
ましく、より好ましくは炭素数1〜6個の直鎖状あるい
は分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基で
ある。
【0031】上記R4 におけるハロアルキル基としては
トリフルオロメチル基、ナノフルオロブチル基、ペンタ
デカフルオロオクチル基、トリクロロメチル基等を挙げ
ることができる。上記R4におけるシクロアルキル基と
しては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロ
オクチル基等を挙げることができる。
【0032】以下、一般式(III)で示される繰り返し
構造単位に相当するモノマーの具体例を示すが、これら
に限定されるものではない。
【0033】
【化30】
【0034】
【化31】
【0035】(A)成分である酸分解性樹脂は、上記の
繰り返し構造単位以外に、ドライエッチング耐性や標準
現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さら
にレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱
性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し構造単位を
含有することができる。
【0036】このような繰り返し構造単位としては、下
記の単量体に相当する繰り返し構造単位を挙げることが
できるが、これらに限定されるものではない。これによ
り、酸分解性樹脂に要求される性能、特に、(1)塗布
溶剤に対する溶解性、(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、(4)膜べり(親疎水性、アル
カリ可溶性基選択)、(5)未露光部の基板への密着
性、(6)ドライエッチング耐性、等の微調整が可能と
なる。
【0037】このような単量体として、例えばアクリル
酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミ
ド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエー
テル類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不
飽和結合を1個有する化合物等を挙げることができる。
【0038】具体的には、以下の単量体を挙げることが
できる。 アクリル酸エステル類(好ましくはアルキル基の炭素数
が1〜10のアルキルアクリレート):アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル
酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸エチ
ルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t−オ
クチル、クロルエチルアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート、2,2−ジメチルヒドロキシプロピ
ルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレー
ト、トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペンタ
エリスリトールモノアクリレート、ベンジルアクリレー
ト、メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアクリ
レート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等。
【0039】メタクリル酸エステル類(好ましくはアル
キル基の炭素数が1〜10のアルキルメタアクリレー
ト):メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレー
ト、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、
シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、クロルベンジルメタクリレート、オクチルメタクリ
レート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒ
ドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチ
ルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシ
プロピルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノ
メタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレ
ート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフ
リルメタクリレート等。
【0040】アクリルアミド類:アクリルアミド、N−
アルキルアクリルアミド(アルキル基としては炭素数1
〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基、オクチル
基、シクロヘキシル基、ヒドロキシエチル基等があ
る。)、N,N−ジアルキルアクリルアミド(アルキル
基としては炭素数1〜10のもの、例えばメチル基、エ
チル基、ブチル基、イソブチル基、エチルヘキシル基、
シクロヘキシル基等がある)、N−ヒドロキシエチル−
N−メチルアクリルアミド、N−2−アセトアミドエチ
ル−N−アセチルアクリルアミド等。
【0041】メタクリルアミド類:メタクリルアミド、
N−アルキルメタクリルアミド(アルキル基としては炭
素数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、t−
ブチル基、エチルヘキシル基、ヒドロキシエチル基、シ
クロヘキシル基等がある)、N,N−ジアルキルメタク
リルアミド(アルキル基としてはエチル基、プロピル
基、ブチル基等がある)、N−ヒドロキシエチル−N−
メチルメタクリルアミド等。
【0042】アリル化合物:アリルエステル類(例えば
酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラ
ウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸ア
リル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル
等)、アリルオキシエタノール等。
【0043】ビニルエーテル類:アルキルビニルエーテ
ル(例えばヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエ
ーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニル
エーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエ
チルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、1
−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、
2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビ
ニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、
ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノ
エチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエー
テル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリ
ルビニルエーテル等。
【0044】ビニルエステル類:ビニルブチレート、ビ
ニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビ
ニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプ
ロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジクロルア
セテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシ
アセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテー
ト、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘ
キシルカルボキシレート等。
【0045】イタコン酸ジアルキル類:イタコン酸ジメ
チル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル等。フ
マール酸のジアルキルエステル類又はモノアルキルエス
テル類;ジブチルフマレート等。
【0046】その他クロトン酸、イタコン酸、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、マレイロニトリル等。
【0047】その他にも、上記種々の繰り返し構造単位
に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽
和化合物であれば、共重合されていてもよい。上記の中
でも、他の共重合成分として、アクリル酸エステル、フ
マール酸エステルがラインエッジラフネスがさらに向上
する点で好ましい。
【0048】本発明において、酸分解性樹脂中、一般式
(II)で示される繰り返し構造単位の含有量は、全繰り
返し構造単位中、好ましくは2〜50モル%、より好ま
しくは5〜50モル%、更に好ましくは4〜45モル%
であるが、デフォーカスラチチュードの点に鑑みて特に
好ましくは5〜30モル%であり、更に好ましくは15
〜25モル%であり、最も好ましくは15〜20モル%
である。本発明において、酸分解性樹脂中、一般式(I
IA)で示される繰り返し構造単位の含有量は、全繰り
返し構造単位中、好ましくは5〜50モル%であり、よ
り好ましくは10〜40モル%であり、さらに好ましく
は15〜30モル%である。本発明において、上記酸分
解性樹脂中の一般式(II)あるいは一般式(IIA)で示
される繰り返し構造単位の含有量は、主に対応するモノ
マーの仕込み量によりコントロールできるが、重合反応
の条件、即ち、反応温度、反応時間、ラジカル開始剤の
種類と量、反応溶剤の種類、反応濃度等により変化す
る。また、樹脂の取り出し時の再沈工程において使用す
る溶剤、使用量によっても変化する。
【0049】酸分解性樹脂において、他の各繰り返し構
造単位の含有モル比はレジストのドライエッチング耐性
や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイ
ル、さらにはレジストの一般的な必要性能である解像
力、耐熱性、感度等を調節するために適宜設定される。
酸分解性樹脂中の一般式(I)で示される繰り返し構造
単位の含有量は、全繰り返し構造単位中、25〜70モ
ル%が好ましく、より好ましくは28〜65モル%、更
に好ましくは30〜60モル%である。酸分解性樹脂
中、一般式(III)で示される繰り返し構造単位を含む
場合の含有量は、全繰り返し構造単位中20〜80モル
%が好ましく、より好ましくは25〜70モル%、更に
好ましくは30〜60モル%である。
【0050】また、上記更なる共重合成分の単量体に基
づく繰り返し構造単位の樹脂中の含有量も、所望のレジ
ストの性能に応じて適宜設定することができるが、一般
的に、一般式(I)及び(II)あるいは(IIA)で示さ
れる繰り返し構造単位を合計した総モル数に対して99
モル%以下が好ましく、より好ましくは90モル%以
下、さらに好ましくは80モル%以下である。
【0051】上記のような酸分解性樹脂の分子量は、重
量平均(Mw:GPC法によるポリスチレン換算値)
で、好ましくは1,000〜1,000,000、より
好ましくは1,500〜500,000、更に好ましく
は2,000〜200,000、より更に好ましくは
2,500〜100,000の範囲であり、大きい程、
耐熱性等が向上する一方で、現像性等が低下し、これら
のバランスにより好ましい範囲に調整される。本発明に
用いる酸分解性樹脂は、常法に従って(例えばラジカル
重合)合成することができる。
【0052】本発明のポジ型フォトレジスト組成物にお
いて、酸分解性樹脂のレジスト組成物全体中の配合量
は、全固形分中40〜99.99重量%が好ましく、よ
り好ましくは50〜99.97重量%である。
【0053】以下に、(A)成分である酸分解性樹脂の
繰り返し構造単位の組み合わせの好ましい具体例を示
す。
【0054】
【化32】
【0055】
【化33】
【0056】
【化34】
【0057】
【化35】
【0058】〔2〕(B)活性光線又は放射線の照射に
より酸を発生する化合物(光酸発生剤)本発明で用いら
れる光酸発生剤は、活性光線又は放射線の照射により酸
を発生する化合物である。本発明で使用される光酸発生
剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重
合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいは
マイクロレジスト等に使用されている公知の光(400
〜200nmの紫外線、遠紫外線、特に好ましくは、g
線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光)、ArF
エキシマレーザー光、電子線、X線、分子線又はイオン
ビームにより酸を発生する化合物及びそれらの混合物を
適宜に選択して使用することができる。
【0059】また、その他の本発明に用いられる光酸発
生剤としては、たとえばジアゾニウム塩、アンモニウム
塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム
塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等のオニウム塩、
有機ハロゲン化合物、有機金属/有機ハロゲン化物、o
−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、イミノ
スルフォネ−ト等に代表される光分解してスルホン酸を
発生する化合物、ジスルホン化合物、ジアゾケトスルホ
ン、ジアゾジスルホン化合物等を挙げることができる。
また、これらの光により酸を発生する基、あるいは化合
物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物を用いる
ことができる。
【0060】さらにV.N.R.Pillai,Synthesis,(1),1(198
0)、A.Abad etal,Tetrahedron Lett.,(47)4555(1971)、
D.H.R.Barton etal,J.Chem.Soc.,(C),329(1970)、米国
特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光
により酸を発生する化合物も使用することができる。
【0061】上記酸を発生する化合物の中で、特に有効
に用いられるものについて以下に説明する。 (1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG
1)で表されるオキサゾール誘導体又は一般式(PAG
2)で表されるS−トリアジン誘導体。
【0062】
【化36】
【0063】式中、R201は置換もしくは未置換のアリ
ール基、アルケニル基、R202は置換もしくは未置換の
アリール基、アルケニル基、アルキル基、−C(Y)3
をしめす。Yは塩素原子又は臭素原子を示す。具体的に
は以下の化合物を挙げることができるがこれらに限定さ
れるものではない。
【0064】
【化37】
【0065】(2)下記の一般式(PAG3)で表され
るヨードニウム塩、又は一般式(PAG4)で表される
スルホニウム塩。
【0066】
【化38】
【0067】ここで式Ar1、Ar2は、各々独立に、置
換もしくは未置換のアリール基を示す。R203、R204
205は、各々独立に、置換もしくは未置換のアルキル
基、アリール基を示す。
【0068】Z-は、対アニオンを示し、例えばB
4 -、AsF6 -、PF6 -、SbF6 -、SiF6 2-、Cl
4 -、CF3SO3 -等のパーフルオロアルカンスルホン
酸アニオン、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオ
ン、ナフタレン−1−スルホン酸アニオン等の縮合多核
芳香族スルホン酸アニオン、アントラキノンスルホン酸
アニオン、スルホン酸基含有染料等を挙げることがで
きるがこれらに限定されるものではない。
【0069】またR203、R204、R205のうちの2つ及
びAr1、Ar2はそれぞれの単結合又は置換基を介して
結合してもよい。
【0070】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0071】
【化39】
【0072】
【化40】
【0073】
【化41】
【0074】
【化42】
【0075】
【化43】
【0076】
【化44】
【0077】
【化45】
【0078】
【化46】
【0079】
【化47】
【0080】上記において、Phはフェニル基を表す。
一般式(PAG3)、(PAG4)で示される上記オニ
ウム塩は公知であり、例えば、米国特許第2,807,648 号
及び同4,247,473号、特開昭53-101,331号等に記載の方
法により合成することができる。
【0081】(3)下記一般式(PAG5)で表される
ジスルホン誘導体又は一般式(PAG6)で表されるイ
ミノスルホネート誘導体。
【0082】
【化48】
【0083】式中、Ar3、Ar4は、各々独立に、置換
もしくは未置換のアリール基を示す。R206は置換もし
くは未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換
もしくは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリ
ーレン基を示す。具体例としては以下に示す化合物が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
【0084】
【化49】
【0085】
【化50】
【0086】
【化51】
【0087】
【化52】
【0088】
【化53】
【0089】(4)下記一般式(PAG7)で表される
ジアゾジスルホン誘導体。
【0090】
【化54】
【0091】ここでRは、直鎖、分岐又は環状アルキル
基、あるいは置換していてもよいアリール基を表す。具
体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
【0092】
【化55】
【0093】
【化56】
【0094】これらの光酸発生剤の添加量は、組成物中
の固形分を基準として、通常0.01〜30重量%の範
囲で用いられ、好ましくは0.3〜20重量%、更に好
ましくは0.5〜10重量%の範囲で使用される。光酸
発生剤の添加量が、0.01重量%より少ないと感度が
低くなる傾向になり、また添加量が30重量%より多い
とレジストの光吸収が高くなりすぎ、プロファイルの悪
化や、プロセス(特にベーク)マージンが狭くなり好ま
しくない。
【0095】本発明において、上記光酸発生剤として上
記一般式(PAG6’)で示される化合物及び一般式
(PAG7’)で示される化合物の群から選択される少
なくとも1種を含有することがラインエッジラフネスの
改良の点で好ましい。上記一般式(PAG6’)中、R
60は、置換基を有していてもよいアルキル基(好ましく
は炭素数1〜18、具体例としては、例えば、CF3
49、C8 17、エチル基が挙げられる)、又は、置
換基を有していてもよいアリール基(好ましくは炭素数
6〜14、具体例としては、例えば、フェニル基、ナフ
チル基が挙げられる)を示す。A60は、置換基を有して
いてもよい、アルキレン基(好ましくは炭素数2〜1
0)、環状アルキレン基(好ましくは炭素数6〜1
4)、アルケニレン基(好ましくは炭素数2〜10)、
環状アルケニレン基(好ましくは炭素数6〜14)、又
はアリーレン基(好ましくは炭素数6〜14)を示す。
ここで、環状アルキレン基としては、シクロヘキサン残
基、ノルボルナン残基等が挙げられる。環状アルケニレ
ン基としては、シクロヘキセン残基、ノルボルネン残基
等が挙げられる。これらの更なる置換基として好ましく
は、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フ
ッ素原子、塩素原子、沃素原子)、炭素数6〜10個の
アリール基、炭素数2〜6個のアルケニル基、シアノ
基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数2〜5個のア
ルコキシカルボニル基、ニトロ基、樟脳残基等が挙げら
れる。また、上記の置換基中で、環状構造を有するもの
は、環を構成する炭素原子の代わりに酸素原子等を含ん
でいてもよい。上記一般式(PAG7’)において、R
70は、各々独立に、置換していてもよい直鎖、分岐又は
環状アルキル基(好ましくは炭素数2〜10)、あるい
は置換していてもよいアリール基(好ましくは炭素数6
〜14)を表す。有しうる置換基としては、炭素数1〜
5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲ
ン原子等、具体的には、メチル基、t−ブチル基、メト
キシ基、臭素原子、塩素原子等を挙げることができる。
式(PAG7’)中の複数のR70の各々は、同じでも異
なっていてもよい。
【0096】上記イミドスルホネート系光酸発生剤(P
AG6’)又はジアゾジスルホン系光酸発生剤(PAG
7’)の添加量は、組成物中の固形分を基準として、好
ましくは0.001〜20重量%の範囲で用いられ、よ
り好ましくは0.01〜15重量%、特に好ましくは
0.1〜10重量%で使用される。添加量が0.001
重量%より少ないとラインエッジラフネス改善効果が低
下する傾向があり、また添加量が20重量%より多いと
レジストの光吸収が高くなりすぎ、プロファイルが悪化
したり、プロセス(特にベーク)マージン、露光マージ
ンが狭くなる傾向がある。
【0097】尚、上記イミドスルホネート系又はジアゾ
ジスルホン系光酸発生剤(PAG6’)、(PAG
7’)に加え、更にスルホニウム塩化合物系の光酸発生
剤を併用することが好ましい。この併用によりラインエ
ッジラフネスが更に一層改善され、解像性も優れるよう
になる。併用できるスルホニウム塩化合物としては、前
述の式(PAG4)で表される化合物等を挙げることが
できる。この場合、スルホニウム塩化合物は、本発明の
組成物の固形分に対して、好ましくは0.1〜10重量
%、より好ましくは0.5〜6重量%の範囲で使用され
る。本発明において、上記光酸発生剤(PAG6’)又
は(PAG7’)を使用する場合に上記(PAG4)の
他に前述した他の光酸発生剤を併用してもよい。尚、本
発明において上記光酸発生剤(PAG6’)又は(PA
G7’)を使用した場合に、併用できる他の光酸発生剤
の添加量は、(PAG6’)又は(PAG7’)100
重量部に対して、通常1000重量部以下、好ましくは
700重量部以下、より好ましくは500重量部以下で
ある。
【0098】また、本発明においては光酸発生剤として
上記一般式(I')〜(III')で表される化合物の少な
くとも1種が用いることが露光マージンの改善の点で特
に好ましい。一般式(I')〜(III')において、R51
〜R88の直鎖状、分岐状アルキル基としては、置換基を
有してもよい、メチル基、エチル基、プロピル基、n−
ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基のような炭
素数1〜4個のものが挙げられる。環状アルキル基とし
ては、置換基を有してもよい、シクロプロピル基、シク
ロペンチル基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜8
個のものが挙げられる。R51〜R87の直鎖状、分岐状ア
ルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ
基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキ
シ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブト
キシ基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。
【0099】環状アルコキシ基としては、例えば、シク
ロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基が挙げら
れる。R51〜R87のハロゲン原子としては、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができ
る。R88のアリール基としては、例えば、フェニル基、
トリル基、メトキシフェニル基、ナフチル基のような置
換基を有してもよい炭素数6〜14個のものが挙げられ
る。これらの置換基として好ましくは、炭素数1〜4個
のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原
子、沃素原子)、炭素数6〜10個のアリール基、炭素
数2〜6個のアルケニル基、シアノ基、ヒドロキシ基、
カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等が
挙げられる。
【0100】また、R51〜R65、R66〜R77、R78〜R
87のうち、2つ以上が結合して形成する、単結合、炭
素、酸素、イオウ、及び窒素から選択される1種又は2
種以上を含む環としては、例えば、フラン環、ジヒドロ
フラン環、ピラン環、トリヒドロピラン環、チオフェン
環、ピロール環等を挙げることができる。
【0101】一般式(I')〜(III')において、X
-は、RFSO3 -で表されるアニオンである。ここでRF
は、炭素数が2以上、好ましくは炭素数2〜10、より
好ましくは炭素数2〜8、より好ましくは炭素数2〜5
のフッ素置換された直鎖状、分岐状あるいは環状アルキ
ル基である。好ましいRFとしては、CF3(CF2)yで
表され、yが1〜15の整数であるフッ素置換直鎖状ア
ルキル基であり、より好ましくはyが1〜9の整数、さ
らに好ましくはyが1〜5の整数のフッ素置換直鎖状ア
ルキル基である。これらのフッ素置換直鎖状アルキル基
〔CF3(CF2)y〕を用いることにより、感度、解像力
のバランスに優れ、また露光から後加熱までの経時によ
っても性能変化が小さくなる。RFとしては、具体的に
は、CF3CF2−、CF3(CF22−、CF3(C
23−、CF3(CF24−、CF3(CF25−、C
3(CF27−、CF3(CF29−、CF3(CF2
11−、CF3(CF213−、CF3(CF215−であ
り、好ましくはCF3CF2−、CF3(CF22−、C
3(CF23−、CF 3(CF24−、CF3(CF2
5−、CF3(CF27−、CF3(CF29−であり、
更に好ましくはCF3CF2−、CF3(CF22−、C
3(CF23−、CF3(CF24−、CF3(CF2
5−である。特に好ましくはCF3(CF2 3−である。
【0102】上記一般式(I')〜(III')で表される
化合物のなかでも特に好ましい光酸発生剤は、一般式
(I')で表され、かつX-がCF3(CF2)3SO3 -であ
る化合物である。
【0103】このようなアニオン部がフッ素置換された
アルキル基を有するスルホン酸アニオンで構成されてい
る一般式(I')〜(III')で表される化合物を光酸発
生剤として用い、かつ前記特定構造の樹脂成分(A)と
組み合わせることにより、本発明のポジ型レジスト組成
物は、遠紫外光、とくにArFエキシマレーザー光(波
長193nm)の露光に対する十分な感度及び解像力を
有し、しかも露光マージンの改善効果が優れる。
【0104】一般式(I')〜(III')で表される光酸
発生剤の具体例として、下記の化合物(I−1)〜(I
−32)、(II−1)〜(II−11)、(III−1)〜
(III−22)を挙げることができる。
【0105】
【化57】
【0106】
【化58】
【0107】
【化59】
【0108】
【化60】
【0109】
【化61】
【0110】
【化62】
【0111】
【化63】
【0112】
【化64】
【0113】
【化65】
【0114】上記一般式(I')〜(III')で表される
(B)光酸発生剤の添加量は、組成物中の固形分を基準
として、通常0.001〜20重量%の範囲で用いら
れ、好ましくは0.01〜15重量%、更に好ましくは
0.1〜10重量%の範囲で使用される。光酸発生剤の
添加量が、0.001重量%より少ないと感度が低くな
り、また添加量が20重量%より多いとレジストの光吸
収が高くなりすぎ、プロファイルの悪化や、プロセス
(特にベーク)マージンが狭くなり好ましくない。尚、
本発明において上記一般式(I')〜(III')で表され
る光酸発生剤を使用した場合に、併用できる他の光酸発
生剤の添加量は、上記一般式(I')〜(III')で表さ
れる光酸発生剤100重量部に対して、通常1000重
量部以下、好ましくは700重量部以下、より好ましく
は500重量部以下である。
【0115】〔3〕(D)有機塩基性化合物 本発明で用いることのできる好ましい(D)有機塩基性
化合物は、フェノールよりも塩基性の強い化合物であ
る。中でも含窒素塩基性化合物が好ましい。(D)有機
塩基性化合物を加えることにより、経時での感度変動が
改良される。(D)有機塩基性化合物としては、以下で
示される構造を有する化合物が挙げられる。
【0116】
【化66】
【0117】ここで、R250、R251及びR252は、各々
独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数
1〜6のアミノアルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシ
アルキル基又は炭素数6〜20の置換もしくは非置換の
アリール基であり、ここでR 251とR252は互いに結合し
て環を形成してもよい。
【0118】
【化67】
【0119】(式中、R253、R254、R255及びR
256は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基を示
す) 更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の
窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、
特に好ましくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素
原子を含む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキル
アミノ基を有する化合物である。好ましい具体例として
は、置換もしくは未置換のグアニジン、置換もしくは未
置換のアミノピリジン、置換もしくは未置換のアミノア
ルキルピリジン、置換もしくは未置換のアミノピロリジ
ン、置換もしくは未置換のインダーゾル、置換もしくは
未置換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、
置換もしくは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換
のプリン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換も
しくは未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペ
ラジン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置
換もしくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙
げられる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキ
ル基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリール
アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシ
ロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、
水酸基、シアノ基である。
【0120】含窒素塩基性化合物の好ましい具体例とし
て、グアニジン、1,1−ジメチルグアニジン、1,
1,3,3,−テトラメチルグアニジン、2−アミノピ
リジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2
−ジメチルアミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジ
ン、2−ジエチルアミノピリジン、2−(アミノメチ
ル)ピリジン、2−アミノ−3−メチルピリジン、2−
アミノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−5−メチル
ピリジン、2−アミノ−6−メチルピリジン、3−アミ
ノエチルピリジン、4−アミノエチルピリジン、3−ア
ミノピロリジン、ピペラジン、N−(2−アミノエチ
ル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペリジ
ン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イミノピペリジ
ン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、ピラゾー
ル、3−アミノ−5−メチルピラゾール、5−アミノ−
3−メチル−1−p−トリルピラゾール、ピラジン、2
−(アミノメチル)−5−メチルピラジン、ピリミジ
ン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6−ジヒドロキ
シピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、N−
アミノモルフォリン、N−(2−アミノエチル)モルフ
ォリン、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノナ−
5−エン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウン
デカ−7−エン、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕
オクタン、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、N
−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−ヒド
ロキシエチルモルホリン、N−ベンジルモルホリン、シ
クロヘキシルモルホリノエチルチオウレア(CHMET
U)等の3級モルホリン誘導体、特開平11−5257
5号公報に記載のヒンダードアミン類(例えば該公報
〔0005〕に記載のもの)等が挙げられるがこれに限
定されるものではない。
【0121】特に好ましい具体例は、1,5−ジアザビ
シクロ〔4.3.0〕ノナ−5−エン、1,8−ジアザビ
シクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン、1,4−ジア
ザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、4−ジメチルアミノ
ピリジン、ヘキサメチレンテトラミン、4,4−ジメチ
ルイミダゾリン、ピロール類、ピラゾール類、イミダゾ
ール類、ピリダジン類、ピリミジン類、CHMETU等
の3級モルホリン類、ビス(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジル)セバケート等のヒンダード
アミン類等を挙げることができる。中でも、1,5−ジ
アザビシクロ〔4.3.0〕ノナ−5−エン、1,8−
ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン、
1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、4−
ジメチルアミノピリジン、ヘキサメチレンテトラミン、
CHMETU、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペリジル)セバケートが好ましい。
【0122】これらの有機塩基性化合物は、単独である
いは2種以上組み合わせて用いられる。有機塩基性化合
物の使用量は、感光性樹脂組成物の全組成物の固形分に
対し、通常、0.001〜10重量%、好ましくは0.
01〜5重量%である。0.001重量%未満では上記
有機塩基性化合物の添加の効果が得られない。一方、1
0重量%を超えると感度の低下や非露光部の現像性が悪
化する傾向がある。
【0123】〔4〕(E)フッ素系及び/又はシリコン
系界面活性剤 本発明のポジ型フォトレジスト組成物には、好ましくは
フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を含有する。
本発明のポジ型フォトレジスト組成物には、フッ素系界
面活性剤、シリコン系界面活性剤及びフッ素原子と珪素
原子の両方を含有する界面活性剤のいずれか、あるいは
2種以上を含有することが好ましい。本発明のポジ型フ
ォトレジスト組成物が上記酸分解性樹脂と上記界面活性
剤とを含有することにより、疎密依存性が改良される。
【0124】これらの界面活性剤として、例えば特開昭
62-36663号、特開昭61-226746号、特開昭61-226745号、
特開昭62-170950号、特開昭63-34540号、特開平7-23016
5号、特開平8-62834号、特開平9-54432号、特開平9-598
8号、米国特許5405720号、同5360692号、同5529881号、
同5296330号、同5436098号、同5576143号、同5294511
号、同5824451号記載の界面活性剤を挙げることがで
き、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもでき
る。使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフト
ップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC
430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、
F173、F176、F189、R08(大日本インキ(株)製)、サ
ーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭
硝子(株)製)、トロイゾルS-366(トロイケミカル
(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面
活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリ
マーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界
面活性剤として用いることができる。
【0125】界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中
の固形分を基準として、通常0.001重量%〜2重量
%、好ましくは0.01重量%〜1重量%である。これ
らの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いく
つかの組み合わせで添加することもできる。上記の他に
使用することのできる界面活性剤としては、具体的に
は、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシ
エチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等の
ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエ
チレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレ
ンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンア
ルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオ
キシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノ
ラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタン
モノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビ
タントリオレエート、ソルビタントリステアレート等の
ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタン
モノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノ
ステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレ
エート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレー
ト等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類
等のノニオン系界面活性剤等を挙げることができる。こ
れらの他の界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中の
固形分100重量部当たり、通常、2重量部以下、好ま
しくは1重量部以下である。
【0126】本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、
塗布溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエ
ーテルアセテート類、乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸
アルキルエステル類、プロピレングリコールモノメチル
エーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等
のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル等のエチレングリコールモノアル
キルエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル
アセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテ
ルアセテート類、2−ヘプタノン、γ−プチロラクト
ン、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン
酸エチル等のアルコキシプロピオン酸アルキル類、ピル
ビン酸メチル、ピルビン酸エチル等のピルビン酸アルキ
ルエステル類、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド等から選ばれ
る少なくとも1種の溶剤を用いて塗布される。
【0127】好ましくは、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチルが挙
げられる。これらの溶剤は単独あるいは混合して用いら
れるが、現像欠陥数が低減される事からプロピレングリ
コールモノアルキルエーテルアセテート類、乳酸アルキ
ルエステル類それぞれから1種以上の溶剤を選択して混
合して用いることが特に好ましい。ここで、これらの混
合比は、重量比で95/5〜30/70が好ましい。本
発明において、上記各成分を含むレジスト組成物の固形
分を、上記溶剤に固形分濃度として3〜25重量%溶解
することが好ましく、より好ましくは5〜22重量%で
あり、更に好ましくは7〜20重量%である。
【0128】本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、
好ましくは下記の(SI)混合溶剤を含有する。(S
I)成分としては、鎖状ケトンの少なくとも一種(A1
群の溶剤)、乳酸アルキル、アルコキシプロピオン酸ア
ルキル、酢酸エステル及びプロピレングリコールモノア
ルキルエーテルの少なくとも一種(B1群の溶剤)及び
/またはγ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート及
びプロピレンカーボネートの少なくとも一種(C1群の
溶剤)を含有する混合溶剤である。即ち、(SI)成分
としては、A1群の溶剤とB1群の溶剤との組み合わ
せ、A1群の溶剤とC1群の溶剤との組み合わせ、A1
群の溶剤とB1群の溶剤とC1群の溶剤との組み合わせ
が挙げられる。
【0129】本発明において、(A)成分と(B)成分
の他に、A1群の溶剤とB1群の溶剤との組み合わせに
より、現像欠陥を軽減することができる。また、A1群
の溶剤とC1群の溶剤との組み合わせにより、レジスト
組成物溶液調製時のパーティクルの発生、更に該溶液の
経時でのパーティクルの発生をも抑制できる、即ち、経
時安定性に優れたレジスト液を提供できる。また更に
は、経時による感度変動も防止できる。更に、A1群の
溶剤、B1群の溶剤とC1群の溶剤との組み合わせによ
り、現像欠陥を軽減した、経時安定性が優れ、経時によ
る感度変動も少ないレジスト組成物を提供することがで
きる。
【0130】鎖状ケトンとしては、好ましくは2−ヘプ
タノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン等のヘプタノ
ン、オクタノンなどを挙げることができ、2−ヘプタノ
ンが特に好ましい。乳酸アルキルとしては、乳酸メチ
ル、乳酸エチルを好ましく挙げることができる。アルコ
キシプロピオン酸アルキルとしては、3−エトキシプロ
ピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3
−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオ
ン酸メチルを好ましく挙げることができる。酢酸エステ
ルとしては酢酸ブチル、酢酸ペンチル、酢酸ヘキシルを
好ましく挙げることができ、より好ましくは酢酸ブチル
である。プロピレングリコールモノアルキルエーテルと
しては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノエチルエーテルを好ましく挙げ
ることができる。
【0131】A1群の溶剤の使用量は、全溶剤に対して
通常30重量%以上であり、好ましくは40重量%以
上、より好ましくは50重量%以上である。30重量%
未満であると塗布性が劣る場合がある。B1群の溶剤の
使用量は、全溶剤に対して通常5〜70重量%であり、
好ましくは10〜60重量%、より好ましくは15〜5
0重量%である。B1群の溶剤の使用量が上記範囲より
少ないとその添加効果が低下し、70重量%を越えると
塗布性が劣化するなどの問題が生じる場合がある。C1
群の溶剤の使用重量比率は、全溶剤に対して0.1〜2
5重量%が好ましく、1〜20重量%がより好ましく、
より好ましくは3〜15%である。C1群の溶剤の使用
量が上記範囲より少ないと添加効果が得られない場合が
あり、25重量%を越えると保存安定性が悪い場合があ
る。
【0132】本発明の混合溶剤(SI)は、上記の特定
の溶剤のみからなることが特に好ましいが、本発明の効
果を妨げない範囲で他の溶剤を含有してもよい。他の溶
剤は、混合溶剤中、一般的に20重量%以下、好ましく
は10重量%以下である。他の溶剤としては、塗布溶剤
として前述したプロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエ
ーテルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキ
ルエーテルカルボキシレート類、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエー
テル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類、
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エ
チレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエ
チレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、
ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等のピルビン酸ア
ルキルエステル類、N−メチルピロリドン、N,N−ジ
メチルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド等が挙げ
られる。
【0133】本発明において、上記各成分を含むレジス
ト組成物の固形分を、上記混合溶剤に固形分濃度として
3〜25重量%溶解することが好ましく、より好ましく
は5〜22重量%であり、更に好ましくは7〜20重量
%である。
【0134】本発明における混合溶剤(SI)の好まし
い組み合わせとしては、2−ヘプタノン+プロピレング
リコールモノメチルエーテル、2−ヘプタノン+乳酸エ
チル、2−ヘプタノン+3−エトキシプロピオン酸エチ
ル、2−ヘプタノン+γ−ブチロラクトン、2−ヘプタ
ノン+エチレンカーボネート、2−ヘプタノン+プロピ
レンカーボネート、2−ヘプタノン+プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル+γ−ブチロラクトン、2−ヘ
プタノン+乳酸エチル+γ−ブチロラクトン、2−ヘプ
タノン+3−エトキシプロピオン酸エチル+γ−ブチロ
ラクトン、2−ヘプタノン+プロピレングリコールモノ
メチルエーテル+エチレンカーボネート、2−ヘプタノ
ン+乳酸エチル+エチレンカーボネート、2−ヘプタノ
ン+3−エトキシプロピオン酸エチル+エチレンカーボ
ネート、2−ヘプタノン+プロピレングリコールモノメ
チルエーテル+プロピレンカーボネート、2−ヘプタノ
ン+乳酸エチル+プロピレンカーボネート、2−ヘプタ
ノン+3−エトキシプロピオン酸エチル+プロピレンカ
ーボネート、2−ヘプタノン+酢酸ブチル、2−ヘプタ
ノン+酢酸ブチル+γ−ブチロラクトン、2−ヘプタノ
ン+酢酸ブチル+エチレンカーボネート、2−ヘプタノ
ン+酢酸ブチル+プロピレンカーボネートである。
【0135】さらに好ましくは、2−ヘプタノン+プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル+γ−ブチロラク
トン、2−ヘプタノン+乳酸エチル+γ−ブチロラクト
ン、2−ヘプタノン+3−エトキシプロピオン酸エチル
+γ−ブチロラクトン、2−ヘプタノン+プロピレング
リコールモノメチルエーテル+エチレンカーボネート、
2−ヘプタノン+乳酸エチル+エチレンカーボネート、
2−ヘプタノン+3−エトキシプロピオン酸エチル+エ
チレンカーボネート、2−ヘプタノン+プロピレングリ
コールモノメチルエーテル+プロピレンカーボネート、
2−ヘプタノン+乳酸エチル+プロピレンカーボネー
ト、2−ヘプタノン+3−エトキシプロピオン酸エチル
+プロピレンカーボネート、2−ヘプタノン+酢酸ブチ
ル+γ−ブチロラクトン、2−ヘプタノン+酢酸ブチル
+エチレンカーボネート、2−ヘプタノン+酢酸ブチル
+プロピレンカーボネートである。
【0136】本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、
好ましくは(SII)混合溶剤を含有してもよい。(S
II)成分としては、プロピレングリコールモノアルキ
ルエーテルカルボキシレートのうち少なくとも1種(A
2群の溶剤ともいう)と、プロピレングリコールモノア
ルキルエーテル、乳酸アルキル、酢酸エステル、鎖状ケ
トン及びアルコキシプロピオン酸アルキルのうち少なく
とも1種(B2群の溶剤ともいう)及び/又はγ−ブチ
ロラクトン、エチレンカーボネート及びプロピレンカー
ボネート(C2群の溶剤ともいう)とを含有する混合溶
剤である。即ち、(SII)成分としては、A2群の溶
剤とB2群の溶剤との組み合わせ、A2群の溶剤とC2
群の溶剤との組み合わせ、A2群の溶剤とB2群の溶剤
とC2群の溶剤との組み合わせが挙げられる。
【0137】A2群の溶剤とB2群の溶剤との組み合わ
せを用いると、特に現像欠陥が一層軽減できる。A2群
の溶剤とC2群の溶剤との組み合わせでは、レジスト液
の経時安定性が特に優れ、経時による感度変動も特に防
止できる。A2群の溶剤とB2群の溶剤とC2群の溶剤
との組み合わせを用いると、特に現像欠陥が一層軽減で
き、レジスト液の経時安定性が優れ、経時による感度変
動も特に防止できる。
【0138】プロピレングリコールモノアルキルエーテ
ルカルボキシレートとしては、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコー
ルモノエチルエーテルプロピオネートを好ましく挙げる
ことができる。
【0139】プロピレングリコールモノアルキルエーテ
ルとしては、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノエチルエーテルを好まし
く挙げることができる。乳酸アルキルとしては、乳酸メ
チル、乳酸エチルを好ましく挙げることができる。酢酸
エステル溶剤としては酢酸ブチル、酢酸ペンチル、酢酸
ヘキシルを好ましく挙げることができ、より好ましくは
酢酸ブチルである。鎖状ケトンとしてはヘプタノンが挙
げられ、ヘプタノンとしては、2−ヘプタノン、3−ヘ
プタノン、4−ヘプタノンを挙げることができ、好まし
くは2−ヘプタノンである。アルコキシプロピオン酸ア
ルキルとしては、3−エトキシプロピオン酸エチル、3
−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオ
ン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチルを好まし
く挙げることができる。
【0140】上記A2群の溶剤とB2群の溶剤の使用重
量比率(A2:B2)は、90:10〜15:85が好
ましく、より好ましくは85:15〜20:80であ
り、更に好ましくは80:20〜25:75である。上
記A2群の溶剤とC2群の溶剤の使用重量比率(A2:
C2)は、99.9:0.1〜75:25が好ましく、
より好ましくは99:1〜80:20であり、更に好ま
しくは97:3〜85:15である。
【0141】この3種の溶剤を組み合わせる場合には、
C2群の溶剤の使用重量比率は、全溶剤に対して0.1
〜25重量%が好ましく、より好ましくは1〜20重量
%、更に好ましくは3〜17重量%である。本発明にお
いて、上記各成分を含むレジスト組成物の固形分を、上
記混合溶剤に固形分濃度として3〜25重量%溶解する
ことが好ましく、より好ましくは5〜22重量%であ
り、更に好ましくは7〜20重量%である。
【0142】本発明におけるプロピレングリコールモノ
アルキルエーテルカルボキシレートを含有する混合溶剤
(SII)の好ましい組み合わせとしては、 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
プロピレングリコールモノメチルエーテル プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
乳酸エチル プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
3−エトキシエチルプロピオネート プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
γ−ブチロラクトン プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
エチレンカーボネート プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
プロピレンカーボネート プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
プロピレングリコールモノメチルエーテル+γ−ブチロ
ラクトン プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
乳酸エチル+γ−ブチロラクトン プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
3−エトキシエチルプロピオネート+γ−ブチロラクト
ン プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
プロピレングリコールモノメチルエーテル+エチレンカ
ーボネート プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
乳酸エチル+エチレンカーボネート プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
3−エトキシプロピオン酸エチル+エチレンカーボネー
ト プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
プロピレングリコールモノメチルエーテル+プロピレン
カーボネート プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
乳酸エチル+プロピレンカーボネート プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
3−エトキシプロピオン酸エチル+プロピレンカーボネ
ート プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
酢酸ブチル プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
2−ヘプタノン プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
酢酸ブチル+γ−ブチロラクトン プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
2−ヘプタノン+γ−ブチロラクトン プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
酢酸ブチル+エチレンカーボネート プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
2−ヘプタノン+エチレンカーボネート プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
酢酸ブチル+プロピレンカーボネート プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
2−ヘプタノン+プロピレンカーボネート である。
【0143】特に好ましい溶剤(SII)の組み合わせ
としては、 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
プロピレングリコールモノメチルエーテル+γ−ブチロ
ラクトン プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
乳酸エチル+γ−ブチロラクトン プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
3−エトキシプロピオン酸エチル+γ−ブチロラクトン プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
プロピレングリコールモノメチルエーテル+エチレンカ
ーボネート プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
乳酸エチル+エチレンカーボネート プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
3−エトキシプロピオン酸エチル+エチレンカーボネー
ト プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
プロピレングリコールモノメチルエーテル+プロピレン
カーボネート プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
乳酸エチル+プロピレンカーボネート プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
3−エトキシプロピオン酸エチル+プロピレンカーボネ
ート プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
酢酸ブチル+γ−ブチロラクトン プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
2−ヘプタノン+γ−ブチロラクトン プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
酢酸ブチル+エチレンカーボネート プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
2−ヘプタノン+エチレンカーボネート プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
酢酸ブチル+プロピレンカーボネート プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+
2−ヘプタノン+プロピレンカーボネート である。
【0144】本発明のポジ型フォトレジスト組成物に
は、必要に応じて更に酸分解性溶解阻止化合物、染料、
可塑剤、光増感剤、及び現像液に対する溶解性を促進さ
せる化合物等を含有させることができる。
【0145】特に、本発明のポジ型フォトレジスト組成
物には、上記の樹脂と光酸発生剤に加え、溶解阻止剤と
して、上記一般式(CI)又は(CII)で表される化合物、
又は、上記一般式(CIII)で示される多環式構造上に酸
不安定性基により保護されているカルボン酸基を含む置
換基を少なくともひとつ有する構造を、少なくとも二つ
有する化合物を含有することが好ましい。一般式(C
I)中、Xは酸素原子、硫黄原子、−N(R53)−、又
は単結合を表す。一般式(CI)のR51、R52及びR53
において、アルキル基としては、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソ
ブチル基、sec−ブチル基もしくはt−ブチル基、ヘ
キシル基、2ーエチルヘキシル基、オクチル基のような
炭素数1〜8個のものが挙げられる。一般式(CI)に
おいて、−C(=O)−O−R’は酸の作用により分解
する基(酸分解性基ともいう)である。ここで、R’と
しては、t−ブチル基、メトキシt−ブチル基、t−ア
ミル基等の3級アルキル基(好ましくは炭素数4〜2
)、イソボロニル基、置換基を有していてもよい、1
−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−イソ
ブトキシエチル基、1−シクロヘキシロキシエチル基、
1−〔2−(n−ブトキシ)エトキシ〕エチル基等の1
−アルコキシエチル基(好ましくは炭素数2〜10)、
置換基を有していてもよい、1−メトキシメチル基、1
−エトキシメチル基等のアルコキシメチル基(好ましく
は炭素数2〜10)、置換基を有していてもよいテトラ
ヒドロピラニル基、置換基を有していてもよいテトラヒ
ドロフラニル基、トリメチルシリル基、t−ブチルジメ
チルシリル基、ジイソプロピルメチルシリル基等のトリ
アルキルシリル基(好ましくは炭素数3〜20)、3−
オキソシクロヘキシル基等を挙げることができる。R’
の3級アルキル基は、脂環式環を形成していてもよい。
R’のアルコキシメチル基、アルコキシエチル基が有し
うる好ましい置換基として、ハロゲン原子、-(OCH2CH2)
2OCH3、-S(CH2)2CH3、-SC(CH3)3、-O-アダマンタン、-O
-CO-アダマンタン等が挙げられる。テトラヒドロピラニ
ル基、テトラヒドロフラニル基が有しうる好ましい置換
基としては、カルボニル基、炭素数1〜5のアルキル基
が挙げられる。
【0146】Rは有橋式炭化水素、飽和環式炭化水素ま
たはナフタレン環を含むn1 価の残基を表す。有橋式炭
化水素を含むn1 価の残基としては、n1 個の結合手を
有するアダマンタン、ノルボルナン、トリシクロデカ
ン、テトラシクロウンデカン、ピネン等が挙げられる。
飽和環式炭化水素を含むn1 価の残基としては、テルペ
ン、ステロイド等が挙げられる。ナフタレン環を含むn
1 価の残基としては、n1 個の結合手を有するナフタレ
ン環が挙げられる。上記に挙げた有橋式炭化水素、飽和
環式炭化水素またはナフタレン環は結合手以外の場所に
置換基を有してもよい。その好ましい置換基としては、
水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜4個のア
ルキル基、炭素数1〜4個のアルコキシ基、炭素数2〜
5個のアシル基、炭素数2〜5個のアシロキシ基、炭素
数2〜5個のアルコキシカルボニル基、アルコキシ又は
アルコキシアルキレンオキシで置換されていてもよい炭
素数2から10のアルコキシアルキレンオキシが挙げら
れる。q1は、0〜10の整数であるが、好ましくは0〜
7、より好ましくは0〜5である。
【0147】一般式(CII)のR60において、アルキル
基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−
ブチル基もしくはt−ブチル基、ヘキシル基、2ーエチ
ルヘキシル基、オクチル基のような炭素数1〜8個のも
のが挙げられる。一般式(CII)において−O−R61
酸の作用により分解する基(酸分解性基ともいう)であ
る。ここで、R61としては、t−ブチル基、メトキシt
−ブチル基、t−アミル基等の3級アルキル基(好まし
くは炭素数4〜20)、1−エトキシエチル基、1−ブ
トキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−シク
ロヘキシロキシエチル基、1−〔2−(n−ブトキシ)
エトキシ〕エチル基等の置換基を有してもよい1−アル
コキシエチル基(好ましくは炭素数2〜10)、1−メ
トキシメチル基、1−エトキシメチル基等の置換基を有
してもよいアルコキシメチル基(好ましくは炭素数2〜
10)、t−ブトキシカルボニル基、t−アミロキシカ
ルボニル基などの3級アルコキシカルボニル基(好まし
くは炭素数4〜20)、置換基を有してもよいテトラヒ
ドロピラニル基、置換基を有してもよいテトラヒドロフ
ラニル基、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシ
リル基、ジイソプロピルメチルシリル基等のトリアルキ
ルシリル基、3−オキソシクロヘキシル基等を挙げるこ
とができる。q1、n1、m1、p1の各々について、
2以上のとき、存在する複数の残基は、同じでも異なっ
ていてもよい。
【0148】本発明の前記一般式(CI)および一般式
(CII)で表される化合物の合成は対応するカルボン酸
あるいは酸クロリド等のカルボン酸誘導体と、あるいは
対応するナフトール誘導体とR’−OH、R’−X(ハ
ロゲン)、あるいは対応するオレフィンとの反応、ある
いはナフトール誘導体とジアルコキシカルボニルエーテ
ルとの反応により得られる。
【0149】本発明のポジ型フォトレジスト組成物にお
いて、前記一般式(CI)および一般式(CII)で表さ
れる溶解阻止剤は単独でも用いられるが、2種以上を混
合して用いても良い。また、本発明におけるポジ型フォ
トレジスト組成物においては、一般式(CI)または一
般式(CII)で表される化合物の合計量は、全固形分に
対して通常1〜40重量%、好ましくは3〜30重量%
である。
【0150】以下に一般式(CI)で表される化合物の
具体例としては、下記〔CI−1〕〜〔CI−10
8〕、及び一般式(CII)で表される化合物の具体例
としては、下記〔CII−1〕〜〔CII−52〕で示
される化合物を挙げることができるが、本発明で使用で
きる化合物はこれらに限定されるものではない。
【0151】
【化68】
【0152】
【化69】
【0153】
【化70】
【0154】
【化71】
【0155】
【化72】
【0156】
【化73】
【0157】
【化74】
【0158】
【化75】
【0159】
【化76】
【0160】
【化77】
【0161】
【化78】
【0162】
【化79】
【0163】
【化80】
【0164】
【化81】
【0165】
【化82】
【0166】
【化83】
【0167】
【化84】
【0168】
【化85】
【0169】
【化86】
【0170】
【化87】
【0171】
【化88】
【0172】
【化89】
【0173】
【化90】
【0174】次に、本発明の更なる態様における溶解阻
止剤として、上記一般式(CIII)で示される多環式構造
上に酸不安定性基により保護されているカルボン酸基を
含む置換基(酸不安定性基を有する置換基)を少なくと
もひとつ有する構造を、少なくとも二つ有する化合物
(オリゴマー型溶解阻止剤)について説明する。
【0175】オリゴマー型溶解阻止剤は、好ましくは上
記一般式(CIII)で示される多環式構造とその多環式構
造上に、少なくとも一つの上記酸不安定性基を有する置
換基及び少なくとも一つのヒドロキシ(OH)基を有す
る飽和多環式炭化水素化合物Aと、線状、分岐状又は環
状の二官能飽和炭化水素化合物B(ここで、官能基はカ
ルボン酸基又はカルボン酸ハロゲン化物(例えば、塩化
物)基である)とを反応させて、縮合反応生成物として
得ることができる。
【0176】縮合反応生成物は飽和多環式炭化水素化合
物Aに由来する2個以上で50個以下の多環式部分を有
する。縮合反応の進行により、分子1個当たりの多環式
部分の個数は変動する。縮合反応生成物は、多環式部分
を平均で2〜30個、特に2〜10個有することが望ま
しい。
【0177】二官能飽和炭化水素化合物Bとしては、炭
素数1〜15であることが好ましく、アルカン類、アル
コキシアルカン類、シクロアルカン類及びポリシクロア
ルカン類の、ジカルボン酸類又はジカルボン酸ハロゲン
化物類等が好ましい。飽和多環式炭化水素化合物Aにお
ける酸不安定性基を有する置換(官能基は除く)は2
個以上12個以下の炭素原子を有することが望ましい。
しかし、9個以上の炭素原子を有する場合、飽和多環式
炭化水素化合物Aは2個以上のヒドロキシ基を有するこ
とが望ましい。
【0178】上記飽和多環式炭化水素化合物Aは、酸不
安定性基により保護されているカルボン酸基を有してい
る。酸不安定性基によるカルボン酸基保護は、アルカリ
水溶液に対する化合物の溶解度を低下させる。従って、
このような酸不安定性基を有する溶解阻止剤は、放射線
に暴露される前のレジスト組成物に所望のアルカリ水溶
液不溶性を付与するものである。
【0179】照射時、また、一般的に、ポストベーク時
に、酸不安定性基が脱離し、レジスト材料をアルカリ水
溶液に溶解性にするのに十分な量のカルボン酸基が生じ
る。好適な酸不安定性基は例えば、t−ブチル、t−ア
ミル、1−メチルシクロヘキシル、3−オキソシクロヘ
キシル及びビス(2−トリメチルシリル)エチル及び光
酸の存在下で容易に脱離するその他の置換基等である。
これら広範囲の酸不安定性基は当業者に周知である。ま
た、上記式(II)におけるWとして定義した基も酸不安定
性基の例として挙げることができる。酸の存在下で、こ
れらの基は遊離カルボン酸及びアシドリシス又は酸触媒
加水分解生成物を生成する。
【0180】飽和多環式炭化水素化合物Aは、ヒドロキ
シ基を1〜3個有することが好ましく、またヒドロキシ
基は6員環上に存在することが好ましい。コール酸エス
テルは、多環式部分に3個のヒドロキシ基(各6員環上
に1個のヒドロキシ基が存在する)を有する多環式化合
物の一例である。デオキシコール酸エステルは、多環式
部分に2個のヒドロキシ基(2個の6員環の各環上に1
個のヒドロキシ基が存在する)を有する多環式化合物の
一例である。
【0181】本発明のポジ型レジスト組成物では、上記
オリゴマー型溶解阻止剤と共に下記一般式(IV)で示さ
れる構造を有するコール酸エステル系化合物を溶解阻止
剤として併用してもよい。
【0182】
【化91】
【0183】(上記一般式(IV)中、Xは酸不安定性基
であり、R10存在するか又は存在せず、存在する場合、
10は、6個以下の炭素原子を有する低級アルキレン
基、例えば、ブチレン又はイソブチレンである。多環式
部分は、1個以上のヒドロキシ置換基を有する。)
【0184】上記一般式(IV)で表される化合物の多環
式部分は、1個以上のヒドロキシ基を有するが、ヒドロ
キシ基は、一般的に6員環上に存在する。コール酸エス
テルは、多環式部分に3個のヒドロキシ基(各6員環上
に1個のヒドロキシ基が存在する)を有する多環式化合
物の一例である。デオキシコール酸エステルは、多環式
部分に2個のヒドロキシ基(2個の6員環の各環上に1
個のヒドロキシ基が存在する)を有する多環式化合物の
一例である。
【0185】オリゴマー型溶解阻止剤と上記コール酸エ
ステル系化合物(以下「モノマー化合物」という)との
組合わせて使用する場合、オリゴマー溶解阻止剤90〜
10重量%とモノマー化合物10〜90重量%とからな
ることが望ましい。
【0186】オリゴマー型溶解阻止剤、また、上記モノ
マー化合物を併用する場合は、これらの合計量として、
組成物中の全固形分に対して、好ましくは1〜40重量
%、より好ましくは3〜30重量%の範囲で配合され
る。
【0187】本発明のこのようなポジ型フォトレジスト
組成物は基板上に塗布され、薄膜を形成する。この塗膜
の膜厚は0.2〜1.2μmが好ましい。本発明におい
ては、必要により、市販の無機あるいは有機反射防止膜
を使用することができる。
【0188】反射防止膜としては、チタン、二酸化チタ
ン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、α−シリコン
等の無機膜型と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜
型が用いることができる。前者は膜形成に真空蒸着装
置、CVD装置、スパッタリング装置等の設備を必要と
する。有機反射防止膜としては、例えば特公平7−69
611号記載のジフェニルアミン誘導体とホルムアルデ
ヒド変性メラミン樹脂との縮合体、アルカリ可溶性樹
脂、吸光剤からなるものや、米国特許5294680号
記載の無水マレイン酸共重合体とジアミン型吸光剤の反
応物、特開平6−118631号記載の樹脂バインダー
とメチロールメラミン系熱架橋剤を含有するもの、特開
平6−118656号記載のカルボン酸基とエポキシ基
と吸光基を同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止
膜、特開平8−87115号記載のメチロールメラミン
とベンゾフェノン系吸光剤からなるもの、特開平8−1
79509号記載のポリビニルアルコール樹脂に低分子
吸光剤を添加したもの等が挙げられる。また、有機反射
防止膜として、ブリューワーサイエンス社製のDUV3
0シリーズや、DUV−40シリーズ、シプレー社製の
AC−2、AC−3等を使用することもできる。
【0189】上記レジスト液を精密集積回路素子の製造
に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコ
ン被覆)上に(必要により上記反射防止膜を設けられた
基板上に)、スピナー、コーター等の適当な塗布方法に
より塗布後、所定のマスクを通して露光し、ベークを行
い現像することにより良好なレジストパターンを得るこ
とができる。ここで露光光としては、好ましくは150
nm〜250nmの波長の光である。具体的には、Kr
Fエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレ
ーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157
nm)、X線、電子ビーム等が挙げられる。
【0190】現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタ
ケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、
エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、
ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン
類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三
アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノール
アミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニ
ウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキ
シド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン
等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用すること
ができる。更に、上記アルカリ性水溶液にアルコール
類、界面活性剤を適当量添加して使用することもでき
る。
【0191】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。
【0192】合成例(1)樹脂(1−1)の合成 ノルボルネン、2−メチル−2−アダマンチルアクリレ
ート、無水マレイン酸をモル比で35/30/35で反
応容器に仕込み、テトラヒドロフランに溶解し、固形分
60%の溶液を調製した。これを窒素気流下60℃で加
熱した。反応温度が安定したところで和光純薬社製ラジ
カル開始剤V−601を1mol%加え反応を開始させ
た。10時間加熱した後、反応混合物をテトラヒドロフ
ランで2倍に希釈した後、5倍量のtert−ブチルメ
チルエーテル/ヘキサン=1/1混合溶媒に投入し白色
粉体を析出させた。析出した粉体を再度テトラヒドロフ
ランに溶解させ5倍量のtert−ブチルメチルエーテ
ル/ヘキサン=1/1混合溶媒に投入し白色粉体を析出
させ、濾過取り出しし、乾燥、目的物である樹脂(1−
1)を得た。得られた樹脂(1−1)のGPCによる分
子量分析を試みたところ、ポリスチレン換算で1090
0(重量平均)であった。また、NMRスペクトルより
樹脂(1−1)の組成は本発明のノルボルネン/2−メ
チル−2−アダマンチルアクリレート/無水マレイン酸
をモル比で29/29/42であった。以下同様の方法
で樹脂(1−2)〜(1−14)を合成した。これらの
樹脂を構成する繰り返し構造単位は、前述の樹脂の具体
例(1)〜(14)(例えば、樹脂(1−1)と(1−
2)は構成する繰り返し構造単位は同じ)として示し
た。
【0193】
【表1】
【0194】実施例1−1〜1−18及び比較例1 (ポジ型フォトレジスト組成物の調製と評価) 上記合成例で合成した樹脂(下記表2に示す)をそれぞ
れ2g、表2に示す、光酸発生剤、有機塩基性化合物5
mg、界面活性剤5mgを配合し、それぞれ固形分10
重量%の割合で表2に示す溶剤に溶解した後、0.1μ
mのミクロフィルターで濾過し、実施例1〜18のポジ
型レジスト組成物を調製した。また、比較例1として、
各々表2に示した樹脂(R)(特開平11−30544
4号公報の合成例10で得られた樹脂A3、組成比:ノ
ルボルネン/無水マレイン酸/メタクリレート=25/
32/43)、光酸発生剤(PAG−R:4−メチルフ
ェニルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンス
ルホネート)及び溶剤を用いる以外は、上記実施例1と
同様にポジ型レジスト組成物を調製した。
【0195】溶剤としては、S1:プロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート S2:プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピ
オネート S3:乳酸エチル S4:酢酸ブチル S5:2−ヘプタノン S6:プロピレングリコールモノメチルエーテル S7:エトキシプロピオン酸エチル S8:γ−ブチロラクトン S9:エチレンカーボネート S10:プロピレンカーボネート
【0196】界面活性剤としては、 W−1:メガファックF176(大日本インキ(株)
製)(フッ素系) W−2:メガファックR08(大日本インキ(株)製)
(フッ素及びシリコーン系) W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化
学工業(株)製) W−4:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル W−5:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)
製)
【0197】有機塩基性化合物として、 1:DBU(1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−
7−ウンデセン) 2:4−DMAP(4−ジメチルアミノピリジン) 3:TPI(2,4,5−トリフェニルイミダゾール) 4:2,6−ジイソプロピルアニリン
【0198】
【表2】
【0199】(評価試験)シリコンウエハー上に上記で
調整したレジスト液を塗布、140℃、90秒ベークし
て0.30μmの膜厚で塗設した。
【0200】〔デフォーカスラチチュード(DO
F)〕:上記で得られたウェハーをArFエキシマレー
ザーステッパー(ISI社製ArF露光機9300)に
解像力マスクを装填して露光量と焦点を変化させながら
露光した。その後クリーンルーム内で155℃、90秒
加熱した後、テトラメチルアンモニウムヒドロオキサイ
ド現像液(2.38%)で60秒間現像し、蒸留水でリ
ンス、乾燥してパターンを得た。このようにして得られ
たシリコンウエハーのレジストパターンを走査型電子顕
微鏡で観察し、レジストを下記のように評価した。DO
Fは、0.15μmのラインアンドスペースマスクパタ
ーンを使用して、得られるパターンの線幅がマスクパタ
ーンの線幅の±10%の範囲で許容するフォーカスの幅
(μm)で表した。この値が大きいほど良好である。こ
れらの評価結果を表3に示す。
【0201】
【表3】
【0202】上記表3に示すように、本発明のポジ型フ
ォトレジスト組成物は、DOFにおいて優れた性能を示
した。
【0203】合成例(2)樹脂(2−1)の合成 ノルボルネン、2−メチル−2−アダマンチルアクリレ
ート、無水マレイン酸をモル比で30/40/30で反
応容器に仕込み、メチルエチルケトンに溶解し、固形分
50%の溶液を調製した。これを窒素気流下80℃で加
熱した。反応温度が安定したところで和光純薬社製ラジ
カル開始剤V−60を2mol%加え反応を開始させ
た。10時間加熱した後、反応混合物を5倍量のヘキサ
ンに投入し白色粉体を析出させた。析出した粉体を再度
テトラヒドロフランに溶解させ5倍量のヘキサンに投入
し白色粉体を析出させ、濾過取り出しし、再度、この再
沈、濾過操作を繰り返した。得られた白色粉体を乾燥、
目的物である樹脂(2−1)を得た。得られた樹脂(2
−1)のGPCによる分子量分析を試みたところ、ポリ
スチレン換算で7800(重量平均)であった。また、
NMRスペクトルより樹脂(2−1)の組成は本発明の
ノルボルネン/2−メチル−2−アダマンチルアクリレ
ート/無水マレイン酸をモル比で23/38/39であ
った。以下同様の方法で樹脂(2−2)(2−3)、参
考用樹脂(1)〜(3)を合成した。これらの樹脂(2
−1)〜(2−3)を構成する繰り返し構造単位は、前
述の樹脂の具体例(1)〜(3)として示した。また、
比較用樹脂(2−1)〜(2−3)は以下に構成する繰
り返し構造単位を示す。
【0204】
【化92】
【0205】
【表4】
【0206】実施例2−1〜2−10及び比較例2−1
〜2−3 (ポジ型フォトレジスト組成物の調製と評価) 上記合成例で合成した樹脂(下記表5に示す)をそれぞ
れ2g、表5に示す、光酸発生剤、有機塩基性化合物5
mg、界面活性剤5mgを配合し、それぞれ固形分10
重量%の割合で表5に示す溶剤に溶解した後、0.1μ
mのミクロフィルターで濾過し、実施例2−1〜2−1
0及び比較例2−1〜2−3のポジ型レジスト組成物を
調製した。
【0207】溶剤としては、 S1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート S2:プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピ
オネート S3:乳酸エチル S4:酢酸ブチル S5:2−ヘプタノン S6:プロピレングリコールモノメチルエーテル S7:エトキシプロピオン酸エチル S8:γ−ブチロラクトン S9:エチレンカーボネート S10:プロピレンカーボネート
【0208】界面活性剤としては、 W−1:メガファックF176(大日本インキ(株)
製)(フッ素系) W−2:メガファックR08(大日本インキ(株)製)
(フッ素及びシリコーン系) W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化
学工業(株)製) W−4:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル W−5:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)
製)
【0209】有機塩基性化合物として、 1:DBU(1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−
7−ウンデセン) 2:4−DMAP(4−ジメチルアミノピリジン) 3:TPI(2,4,5−トリフェニルイミダゾール) 4:2,6−ジイソプロピルアニリン PAG−R:4−メチルフェニルジフェニルスルホニウ
ム トリフルオロメタンスルホネート
【0210】
【表5】
【0211】(評価試験)シリコンウエハー上に上記で
調整したレジスト液を塗布、140℃、90秒ベークし
て0.30μmの膜厚で塗設した。
【0212】上記で得られたウェハーをArFエキシマ
レーザーステッパー(ISI社製ArF露光機930
0)に解像力マスクを装填して露光量と焦点を変化させ
ながら露光した。その後クリーンルーム内で155℃、
90秒加熱した後、テトラメチルアンモニウムヒドロオ
キサイド現像液(2.38%)で60秒間現像し、蒸留
水でリンス、乾燥してパターンを得た。このようにして
得られたシリコンウエハーのレジストパターンを走査型
電子顕微鏡で観察し、レジストを下記のように評価し
た。 〔ラインエッジラフネス〕マスクにおける0.14μm
のラインパターンを再現する最小露光量により得られた
0.14μmのラインパターンの長手方向のエッジ5μ
mの範囲について、エッジがあるべき基準線からの距離
を(株)日立製作所製S−8840により50ポイント
測定し、標準偏差を求め、3σを算出した。値が小さい
ほど良好な性能であることを示す。これらの評価結果を
表6に示す。
【0213】
【表6】
【0214】上記表6に示すように、本発明のポジ型フ
ォトレジスト組成物は、ラインエッジラフネスにおいて
優れた性能を示した。
【0215】合成例(3)樹脂(3−1)の合成 ノルボルネン、tert-ブチルアクリレート、及び無水マ
レイン酸をモル比で40/20/40で反応容器に仕込
み、メチルエチルケトンに溶解し、固形分60%の溶液
を調製した。これを窒素気流下60℃で加熱した。反応
温度が安定したところで和光純薬工業株式会社製ラジカ
ル開始剤V−601を1mol%加え反応を開始させた。1
0時間加熱した後、反応混合物をメチルエチルケトンで
2倍に希釈した後、大量のtert-ブチルメチルエーテル
に投入し白色粉体を析出させた。析出した粉体を濾過取
り出しし、乾燥、目的物である樹脂(3−1)を得た。
得られた樹脂(3−1)のGPCによる分子量分析を試
みたところ、ポリスチレン換算で15300(重量平
均)であった。また、NMRスペクトルより樹脂(3−
1)の組成は本発明のノルボルネン/アクリル酸t−ブ
チルエステル/無水マレイン酸をモル比で38/17/
45であった。合成例(3)と同様の方法で以下、樹脂
(3−2)〜(3−14)を合成した。樹脂の組成比、
重量平均分子量(Mw)を表7に示す。
【0216】
【表7】
【0217】実施例3−1〜3−18及び比較例3 (ポジ型フォトレジスト組成物の調製と評価)上記合成
例で合成した樹脂(下記表8に示す)をそれぞれ2g、
表8に示す、光酸発生剤、有機塩基性化合物5mg、界
面活性剤5mgを配合し、それぞれ固形分10重量%の
割合で表8に示す溶剤に溶解した後、0.1μmのミク
ロフィルターで濾過し、実施例3−1〜3−18のポジ
型レジスト組成物を調製した。また、比較例3として、
各々表8に示した樹脂、光酸発生剤(PAG−R:4−
メチルフェニルジフェニルスルホニウム トリフルオロ
メタンスルホネート)及び溶剤を用いる以外は、上記実
施例3−1と同様にポジ型レジスト組成物を調製した。
【0218】溶剤としては、 S1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート S2:プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピ
オネート S3:乳酸エチル S4:酢酸ブチル S5:2−ヘプタノン S6:プロピレングリコールモノメチルエーテル S7:エトキシプロピオン酸エチル S8:γ−ブチロラクトン S9:エチレンカーボネート S10:プロピレンカーボネート
【0219】界面活性剤としては、 W−1:メガファックF176(大日本インキ(株)
製)(フッ素系) W−2:メガファックR08(大日本インキ(株)製)
(フッ素及びシリコーン系) W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化
学工業(株)製) W−4:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル W−5:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)
製)
【0220】有機塩基性化合物として、 1:DBU(1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−
7−ウンデセン) 2:4−DMAP(4−ジメチルアミノピリジン) 3:TPI(2,4,5−トリフェニルイミダゾール) 4:2,6−ジイソプロピルアニリン
【0221】
【表8】
【0222】(評価試験)シリコンウエハー上に上記で
調整したレジスト液を塗布、130℃、90秒ベークし
て0.30μmの膜厚で塗設した。
【0223】[ラインエッジラフネス] :上記で得られた
ウェハーをArFエキシマレーザーステッパー(ISI
社製ArF露光機9300)に解像力マスクを装填して
露光量と焦点を変化させながら露光した。その後クリー
ンルーム内で140℃、90秒加熱した後、テトラメチ
ルアンモニウムヒドロオキサイド現像液(2.38%)
で60秒間現像し、蒸留水でリンス、乾燥してパターン
を得た。このようにして得られたシリコンウエハーのレ
ジストパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、レジスト
を下記のように評価した。マスクにおける0.14μm
のラインパターンを再現する最小露光量により得られた
0.14μmのラインパターンの長手方向のエッジ5μ
mの範囲について、エッジがあるべき基準線からの距離
を、(株)日立製作所製S−8840により50ポイン
ト測定し、標準偏差を求め、3σを算出した。値が小さ
いほど良好な性能であることを示す。
【0224】[解像力]: シリコンウエハ上にシプレ
ー製AR19を塗布、215℃で90秒ベークして85
0Aの膜厚で反射防止膜を塗設した。その上に上記で調
整した各レジスト液を塗布、130℃で90秒ベークし
て0.20μmの膜厚でレジスト層を塗設した。このウ
エハについて、解像力マスクを装填したArFエキシマ
レーザーステッパー(ISI社製ArF露光機930
0)により露光量を変化させながら露光した。その後ク
リーンルーム内で140℃、90秒加熱した後、テトラ
メチルアンモニウムヒドロオキサイド現像液(2.38
重量%)で60秒間現像し、蒸留水でリンス、乾燥して
パターンを得た。そして、直径0.18μmのコンタク
トホールを再現する最小露光量で解像できるコンタクト
ホールの直径を解像力とした。これらの評価結果を表9
に示す。
【0225】
【表9】
【0226】上記表9に示すように、本発明のポジ型フ
ォトレジスト組成物は、ラインエッジラフネス及び解像
力において優れた性能を示した。
【0227】合成例(4)樹脂(4−1)の合成ノルホ゛ルネン 、2-メチル-2-アダマンチルアクリレート、無水マ
レイン酸をモル比で35/30/35で反応容器に仕込
み、メチルエチルケトンに溶解し、固形分60%の溶液
を調製した。これを窒素気流下60℃で加熱した。反応
温度が安定したところで和光純薬社製ラジカル開始剤V
−601を1.5mol%加え反応を開始させた。10時間
加熱した後、反応混合物をメチルエチルケトンで2倍に
希釈した後、大量のtert-ブチルメチルエーテルに投入
し白色粉体を析出させた。析出した粉体を濾過取り出し
し、乾燥、目的物である樹脂(4−1)を得た。得られ
た樹脂(4−1)のGPCによる分子量分析を試みたと
ころ、ポリスチレン換算で9700(重量平均)であっ
た。また、NMRスペクトルより樹脂(4−1)の組成
は本発明のノルボルネン/アクリル酸2-メチル-2-アダマン
チルエステル/無水マレイン酸をモル比で32/28/
40であった。合成例(4)と同様の方法で以下、樹脂
(4−2)〜(4−14)を合成した。樹脂の組成比、
重量平均分子量(Mw)を表10に示す。
【0228】
【表10】
【0229】実施例4−1〜4−18及び比較例4 (ポジ型フォトレジスト組成物の調製と評価)上記合成
例で合成した樹脂(下記表11に示す)をそれぞれ2
g、表11に示す、光酸発生剤(表11に記載の量)、
有機塩基性化合物5mg、界面活性剤5mgを配合し、
それぞれ固形分10重量%の割合で表11に示す溶剤に
溶解した後、0.1μmのミクロフィルターで濾過し、
実施例4−1〜4−18のポジ型レジスト組成物を調製
した。また、比較例4として、各々表11に示した樹
脂、光酸発生剤(PAG−R;4−メチルフェニルジフ
ェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネー
ト)及び溶剤を用いる以外は、上記実施例4−1と同様
にポジ型レジスト組成物を調製した。
【0230】溶剤としては、 S1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート S2:プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピ
オネート S4:酢酸ブチル S5:2−ヘプタノン S8:γ−ブチロラクトン S9:エチレンカーボネート
【0231】界面活性剤としては、 1:メガファックF176(大日本インキ(株)製)
(フッ素系) 2:メガファックR08(大日本インキ(株)製)(フ
ッ素及びシリコーン系) 3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工
業(株)製) 4:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 5:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
【0232】有機塩基性化合物として、 1:DBU(1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−
7−ウンデセン) 2:4−DMAP(4−ジメチルアミノピリジン) 3:TPI(2,4,5−トリフェニルイミダゾール) 4:2,6−ジイソプロピルアニリン を表す。
【0233】
【表11】
【0234】(評価試験)シリコンウエハー上に上記で
調整したレジスト液を塗布、140℃、90秒ベークし
て0.20μmの膜厚で塗設した。
【0235】こうして得られたウェハーをArFエキシ
マレーザーステッパー(ISI社製ArF露光機930
0)に解像力マスクを装填して露光量と焦点を変化させ
ながら露光した。その後クリーンルーム内で155℃、
90秒加熱した後、テトラメチルアンモニウムヒドロオ
キサイド現像液(2.38%)で60秒間現像し、蒸留
水でリンス、乾燥してパターンを得た。このようにして
得られたシリコンウエハーのレジストパターンを走査型
電子顕微鏡で観察し、レジストを下記のように評価し
た。これらの評価結果を表12に示す。
【0236】〔露光マージン〕:0.14μmの孤立ラ
インのマスク線幅を再現する露光量を±5%変動させた
ときの得られるパターンの線幅の変動率(%)を露光マ
ージンの指標とした。この値が小さいほど好ましい。
【0237】
【表12】
【0238】上記表12に示すように、本発明のポジ型
フォトレジスト組成物は、露光マージンにおいて優れた
性能を示した。
【0239】合成例(5)樹脂(5−1)の合成ノルホ゛ルネン 、2-メチル-2-アダマンチルアクリレート、無水マ
レイン酸をモル比で35/30/35で反応容器に仕込
み、メチルエチルケトンに溶解し、固形分60%の溶液
を調製した。これを窒素気流下60℃で加熱した。反応
温度が安定したところで和光純薬社製ラジカル開始剤V
−601を1.5mol%加え反応を開始させた。10時間
加熱した後、反応混合物をメチルエチルケトンで2倍に
希釈した後、大量のtert-ブチルメチルエーテルに投入
し白色粉体を析出させた。析出した粉体を濾過取り出し
し、乾燥、目的物である樹脂(5−1)を得た。得られ
た樹脂(5−1)のGPCによる分子量分析を試みたと
ころ、ポリスチレン換算で9700(重量平均)であっ
た。また、NMRスペクトルより樹脂(5−1)の組成
は本発明のノルボルネン/アクリル酸2-メチル-2-アダマン
チルエステル/無水マレイン酸をモル比で32/28/
40であった。合成例(5)と同様の方法で以下、樹脂
(5−2)〜(5−14)を合成した。樹脂の組成比、
重量平均分子量(Mw)を表13に示す。
【0240】
【表13】
【0241】実施例5−1〜5−18及び比較例5 (ポジ型フォトレジスト組成物の調製と評価)上記合成
例で合成した樹脂(下記表14に示す)をそれぞれ2
g、表14に示す、光酸発生剤30mg、有機塩基性化
合物3mg、界面活性剤5mgを配合し、それぞれ固形
分10重量%の割合で表14に示す(S)混合溶剤に溶
解した後、0.1μmのミクロフィルターで濾過し、実
施例5−1〜5−18のポジ型レジスト組成物を調製し
た。また、比較例5として、各々表14に示した上記樹
脂、光酸発生剤(PAG−R:4−メチルフェニルジフ
ェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネー
ト)及び溶剤を用いる以外は、上記実施例5−1と同様
にポジ型レジスト組成物を調製した。
【0242】溶剤としては、 S1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート S2:プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピ
オネート S3:乳酸エチル S4:酢酸ブチル S5:2−ヘプタノン S6:プロピレングリコールモノメチルエーテル S7:エトキシプロピオン酸エチル S8:γ−ブチロラクトン S9:エチレンカーボネート S10:プロピレンカーボネート
【0243】界面活性剤としては、 W−1:メガファックF176(大日本インキ(株)
製)(フッ素系) W−2:メガファックR08(大日本インキ(株)製)
(フッ素及びシリコーン系) W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化
学工業(株)製) W−4:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル W−5:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)
製)
【0244】有機塩基性化合物として、 1:DBU(1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−
7−ウンデセン) 2:4−DMAP(4−ジメチルアミノピリジン) 3:TPI(2,4,5−トリフェニルイミダゾール) 4:2,6−ジイソプロピルアニリン
【0245】
【表14】
【0246】(評価試験)シリコンウエハー上に上記で
調整したレジスト液を塗布、130℃、90秒ベークし
て0.30μmの膜厚で塗設した。
【0247】〔現像欠陥〕:6インチのBare Si
基板上に各レジスト膜を0.3μmに塗布し、真空吸着
式ホットプレートで140℃、60秒間乾燥した。次
に、0.35μmコンタクトホールパターン(Hole
Duty比=1:3)のテストマスクを介してArF
エキシマレーザーステッパー(ISI社製ArF露光機
9300)により露光した後、露光後加熱を140℃で
90秒間行った。引き続き2.38%TMAH(テトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)で60秒間の
パドル現像後、純水で30秒間水洗しスピン乾燥した。
こうして得られたサンプルをケーエルエー・テンコール
(株)製KLA−2112機により現像欠陥数を測定
し、得られた1次データ値を現像欠陥数とした。
【0248】〔パーティクル数と経時保存後のパーティ
クルの増加数〕:上記のように調製したポジ型フォトレ
ジスト組成物溶液(塗液)について調液直後(パーティ
クル初期値)と、4℃で1週間放置した後(経時後のパ
ーティクル数)の液中のパーティクル数を、リオン社
製、パーティクルカウンターにてカウントした。パーテ
ィクル初期値とともに、(経時後のパーティクル数)―
(パーティクル初期値)で計算されるパーティクル増加
数を評価した。尚、パーティクルは、レジスト組成物液
1ml中の0.25μm以上のパーティクルの数をカウ
ントした。
【0249】〔経時保存前後の感度変動〕:上記で得ら
れたウェハーをArFエキシマレーザーステッパー(I
SI社製ArF露光機9300)に解像力マスクを装填
して露光量と焦点を変化させながら露光した。その後ク
リーンルーム内で140℃、90秒加熱した後、テトラ
メチルアンモニウムヒドロオキサイド現像液(2.38
%)で60秒間現像し、蒸留水でリンス、乾燥してパタ
ーンを得た。このようにして得られたシリコンウエハー
のレジストパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、レジ
ストを下記のように評価した。上記のように調整したポ
ジ型フォトレジスト組成物溶液(塗液)について調液直
後の感度(0.15μmのラインアンドスペースパター
ンを再現する最小露光量を感度とする)を評価し、上記
組成物溶液を4℃で1週間放置した後の感度(上記と同
様の評価法)を評価し、下記式により感度変動率を評価
した。 感度変動率(%)=|(保存前の感度)−(保存後の感
度)|/(保存前の感度)×100 これらの評価結果を表15に示す。
【0250】
【表15】
【0251】上記表15に示すように、本発明のポジ型
フォトレジスト組成物は、評価項目全てにおいて優れた
性能を示した。
【0252】合成例(6)樹脂(6−1)の合成ノルホ゛ルネン 、2-メチル-2-アダマンチルアクリレート、無水マ
レイン酸をモル比で35/30/35で反応容器に仕込
み、メチルエチルケトンに溶解し、固形分60%の溶液
を調製した。これを窒素気流下60℃で加熱した。反応
温度が安定したところで和光純薬社製ラジカル開始剤V
−601を1.5mol%加え反応を開始させた。10時間
加熱した後、反応混合物をメチルエチルケトンで2倍に
希釈した後、大量のtert-ブチルメチルエーテルに投入
し白色粉体を析出させた。析出した粉体を濾過取り出し
し、乾燥、目的物である樹脂(6−1)を得た。得られ
た樹脂(6−1)のGPCによる分子量分析を試みたと
ころ、ポリスチレン換算で9700(重量平均)であっ
た。また、NMRスペクトルより樹脂(6−1)の組成
は本発明のノルボルネン/アクリル酸2-メチル-2-アダマン
チルエステル/無水マレイン酸をモル比で32/28/
40であった。合成例(6)と同様の方法で以下、樹脂
(6−2)〜(6−14)を合成した。樹脂の組成比、
重量平均分子量(Mw)を表16に示す。
【0253】
【表16】
【0254】実施例6−1〜6−18及び比較例6 (ポジ型フォトレジスト組成物の調製と評価)上記合成
例で合成した樹脂(下記表17に示す)をそれぞれ2
g、表17に示す、光酸発生剤110mg、有機塩基性
化合物5mg、界面活性剤5mgを配合し、それぞれ固
形分10重量%の割合で表17に示す(S)混合溶剤に
溶解した後、0.1μmのミクロフィルターで濾過し、
実施例6−1〜6−18のポジ型レジスト組成物を調製
した。また、比較例6として、各々表17に示した上記
樹脂、光酸発生剤(PAG−R:4−メチルフェニルジ
フェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネー
ト)及び溶剤を用いる以外は、上記実施例6−1と同様
にポジ型レジスト組成物を調製した。
【0255】溶剤としては、 S1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート S2:プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピ
オネート S3:乳酸エチル S4:酢酸ブチル S5:2−ヘプタノン S6:プロピレングリコールモノメチルエーテル S7:エトキシプロピオン酸エチル S8:γ−ブチロラクトン S9:エチレンカーボネート S10:プロピレンカーボネート
【0256】界面活性剤としては、 W−1:メガファックF176(大日本インキ(株)
製)(フッ素系) W−2:メガファックR08(大日本インキ(株)製)
(フッ素及びシリコーン系) W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化
学工業(株)製) W−4:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル W−5:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)
製)
【0257】有機塩基性化合物として、 1:DBU(1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−
7−ウンデセン) 2:4−DMAP(4−ジメチルアミノピリジン) 3:TPI(2,4,5−トリフェニルイミダゾール) 4:2,6−ジイソプロピルアニリン
【0258】
【表17】
【0259】(評価試験)シリコンウエハー上に上記で
調整したレジスト液を塗布、140℃、90秒ベークし
て0.30μmの膜厚で塗設した。
【0260】〔現像欠陥〕:6インチのBare Si
基板上に各レジスト膜を0.5μmに塗布し、真空吸着
式ホットプレートで140℃、60秒間乾燥した。次
に、0.35μmコンタクトホールパターン(Hole
Duty比=1:3)のテストマスクを介してArF
エキシマレーザーステッパー(ISI社製ArF露光機
9300)により露光した後、露光後加熱を155℃で
90秒間行った。引き続き2.38%TMAH(テトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)で60秒間の
パドル現像後、純水で30秒間水洗しスピン乾燥した。
こうして得られたサンプルをケーエルエー・テンコール
(株)製KLA−2112機により現像欠陥数を測定
し、得られた1次データ値を現像欠陥数とした。
【0261】〔パーティクル数と経時保存後のパーティ
クルの増加数〕:上記のように調製したポジ型フォトレ
ジスト組成物溶液(塗液)について調液直後(パーティ
クル初期値)と、40℃で1週間放置した後(経時後の
パーティクル数)の液中のパーティクル数を、リオン社
製、パーティクルカウンターにてカウントした。パーテ
ィクル初期値とともに、(経時後のパーティクル数)―
(パーティクル初期値)で計算されるパーティクル増加
数を評価した。尚、パーティクルは、レジスト組成物液
1ml中の0.25μm以上のパーティクルの数をカウ
ントした。
【0262】〔経時保存前後の感度変動〕:上記で得ら
れたウェハーをArFエキシマレーザーステッパー(I
SI社製ArF露光機9300)に解像力マスクを装填
して露光量と焦点を変化させながら露光した。その後ク
リーンルーム内で155℃、90秒加熱した後、テトラ
メチルアンモニウムヒドロオキサイド現像液(2.38
%)で60秒間現像し、蒸留水でリンス、乾燥してパタ
ーンを得た。このようにして得られたシリコンウエハー
のレジストパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、レジ
ストを下記のように評価した。上記のように調整したポ
ジ型フォトレジスト組成物溶液(塗液)について調液直
後の感度(0.15μmのラインアンドスペースパター
ンを再現する最小露光量を感度とする)を評価し、上記
組成物溶液を40℃で1週間放置した後の感度(上記と
同様の評価法)を評価し、下記式により感度変動率を評
価した。 感度変動率(%)=|(保存前の感度)−(保存後の感
度)|/(保存前の感度)×100 これらの評価結果を表18に示す。
【0263】
【表18】
【0264】上記表18に示すように、本発明のポジ型
フォトレジスト組成物は、評価項目全てにおいて優れた
性能を示した。
【0265】合成例(7)樹脂(7−1)の合成 ノルボルネン、2−メチル−2−アダマンチルアクリレ
ート、無水マレイン酸をモル比で35/30/35で反
応容器に仕込み、メチルエチルケトンに溶解し、固形分
60%の溶液を調製した。これを窒素気流下60℃で加
熱した。反応温度が安定したところで和光純薬社製ラジ
カル開始剤V−601を1.5mol%加え反応を開始させ
た。10時間加熱した後、反応混合物をメチルエチルケ
トンで2倍に希釈した後、大量のtert-ブチルメチルエ
ーテルに投入し白色粉体を析出させた。析出した粉体を
濾過取り出し、乾燥、目的物である樹脂(7−1)を得
た。得られた樹脂(7−1)のGPCによる分子量分析
を試みたところ、ポリスチレン換算で9700(重量平
均)であった。また、NMRスペクトルより樹脂(7−
1)の組成は本発明のノルボルネン/アクリル酸2-メチル-
2-アダマンチルエステル/無水マレイン酸をモル比で3
2/28/40であった。合成例(7)と同様の方法で
以下、樹脂(7−2)〜(7−14)を合成した。樹脂
の組成比、重量平均分子量(Mw)を表19に示す。
【0266】
【表19】
【0267】オリゴマー型溶解阻止剤(A)の合成 オーブンで乾燥させ、アルゴンでパージしたシュレンク
管に、(予め60℃の真空下で一晩乾燥させた)デオキ
シコール酸t−ブチル(2g、4.457ミリモル)、
(CaH2から蒸留した)N−メチルモルホリン(1.
1mL、10ミリモル)及び塩化メチレン(8mL)を
充填することにより、t−ブチルデオキシコーレートを
合成した。
【0268】0℃にまで冷却し、そして、蒸留済みの二
塩化グルタリル(0.552g、4.324ミリモル、
97モル%)を気密注入器を用いてゆっくりと添加し
た。この添加が終了するにつれて、塩の沈殿が始まっ
た。得られたスラリーを撹拌し、そして、30分間かけ
て室温にまで昇温させ、次いで、40℃で30分間加温
した。
【0269】その後、この混合物を塩化メチレン(40
mL)と水(40mL)を含有する分液ロートに注ぎ込
んだ。有機層を稀酢酸アンモニウム水溶液で4回洗浄
し、そして、濃縮し、固形物を得た。この固形物をジオ
キサンから凍結乾燥させ、粉末を得た。
【0270】この粉末を水(100mL)中に分散さ
せ、1時間撹拌した。濾過して粉末を再回収し、真空中
で乾燥させた。収量は1.5g(収率64%)であっ
た。この方法をテトラヒドロフラン(THF)を用いて
繰り返した場合、収量は1.7g(収率74%)であっ
た。得られたオリゴマーの構造は下記に示される。この
オリゴマーを溶解阻止剤Aとする。
【0271】
【化93】
【0272】t−ブチルデオキシコーレートで末端封止
されたオリゴ(t−ブチルデオキシコーレート-co-グル
タレート)(式中、tBuはt−ブチル置換基を示し、
Yは水素又は、下付文字M又はlを有する括弧により画
定される構造中の別のユニットの何れかを示す。)
【0273】分子当たりのユニットMの個数は約5〜約
20である。前記のように、縮合反応は多環式化合物上
の任意のOH基のところで生起することができる。従っ
て、前記の構造は、反応生成物を説明する一助として示
されたものであり、得られた生成物の実際の構造を示す
ものではない。
【0274】オリゴマー型溶解阻止剤(B)の合成 オーブンで乾燥させ、アルゴンでパージしたシュレンク
管に、(予め60℃の真空下で一晩乾燥させた)デオキ
シコール酸t−ブチル(2g、4.457ミリモル)、
(CaH2から蒸留した)N−メチルモルホリン(3.
26g、32.2ミリモル)及びTHF(35mL)を
充填することにより、t−ブチルデオキシコーレートを
合成した。
【0275】0℃にまで冷却し、そして蒸留済みの二塩
化グルタリル(1.232mL,9.654ミリモル,
1.632g)を気密注入器を用いてゆっくりと添加し
た。シュレンク管を密封し、60℃にまで一晩加熱し
た。次いで、反応溶液をメタノール(20%)で希釈
し、N−メチルモルホリンを中和するための酢酸を含有
する水(500mL)中で沈殿させた。
【0276】希釈/沈殿を2回繰り返した。濾過してポ
リマーを再回収し、蒸留水で洗浄し、60℃の真空中で
乾燥させた。収量は4g(収率74%)であった。得ら
れたオリゴマーの構造は下記に示される。このオリゴマ
ーを溶解阻止剤Bとする。
【0277】
【化94】
【0278】t−ブチルコーレートで末端封止されたオ
リゴ(t-ブチルコーレート-co-グルタレート)(式中、
tBuはt−ブチル置換基を示し、Yは水素又は、下付
文字M又はlを有する括弧により画定される構造中の別
のユニットの何れかを示す。)
【0279】分子当たりのユニットMの個数は約5〜約
20である。前記のように、縮合反応は多環式化合物上
の任意のOH基のところで生起することができる。従っ
て、3個のヒドロキシ置換基を有するコール酸エステル
(すなわち、コーレート)の縮合反応生成物は枝分れ構
造をとりやすい。前記の構造は、反応生成物を説明する
一助として示されたものであり、得られた生成物の実際
の構造を示すものではない。
【0280】実施例7−1〜7−20及び比較例7 (ポジ型フォトレジスト組成物の調製と評価)表20に
示した樹脂2g、光酸発生剤(表20に示した量)、溶
解阻止剤200mg、有機塩基性化合物5mg、界面活
性剤5mgを配合し、それぞれ固形分10重量%の割合
で表20に示す溶剤に溶解した後、0.1μmのミクロ
フィルターで濾過し、実施例7−1〜7−20のポジ型
レジスト組成物を調製した。尚、表20における溶解阻
止剤及び溶剤の複数使用における比は重量比である。ま
た、比較例7として、表20に示した樹脂、光酸発生
剤、溶剤を用い、上記と同様にポジ型レジスト組成物を
調製した。これは特開平11−305444号の実施例
11に相当する組成物である。
【0281】表20における界面活性剤は以下のとおり
である。 1:メガファックF176(大日本インキ(株)製)
(フッ素系) 2:メガファックR08(大日本インキ(株)製)(フ
ッ素及びシリコーン系) 3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工
業(株)製) 4:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 5:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
【0282】表20における有機塩基性化合物は以下の
とおりである。 1:DBU(1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−
7−ウンデセン) 2:4−DMAP(4−ジメチルアミノピリジン) 3:TPI(2,4,5−トリフェニルイミダゾール) 4:2,6−ジイソプロピルアニリン を表す。
【0283】表20における溶剤は以下のとおりであ
る。 S1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート S2:プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピ
オネート S3:乳酸エチル S4:酢酸ブチル S5:2−ヘプタノン S6:プロピレングリコールモノメチルエーテル S7:エトキシプロピオン酸エチル S8:γ−ブチロラクトン S9:エチレンカーボネート S10:プロピレンカーボネート
【0284】
【表20】
【0285】(評価試験)シリコンウエハー上にシプレ
ー製反射防止膜をAR19を塗布、215℃で90秒ベ
ークし850Aの膜厚で塗設した。このようにして得ら
れた基板上に上記で調整したレジスト液を塗布、135
℃で90秒ベークして0.30μmの膜厚で塗設した。
こうして得られたウェハーをArFエキシマレーザース
テッパー(ISI社製ArF露光機9300)に解像力
マスクを装填して露光量を変化させながら露光した。そ
の後クリーンルーム内で150℃、90秒加熱した後、
テトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド現像液
(2.38重量%で60秒間現像し、蒸留水でリンス、
乾燥してパターンを得た。
【0286】〔コンタクトホールパターン解像度〕各レ
ジストについて直径0.18μmのコンタクトホールを
再現する最小露光量で解像できるコンタクトホールの直
径(μm)を解像度とした。 〔トレンチパターン解像度〕各レジストについてバイナ
リーマスクで直径0.16μmのトレンチパターンを再
現する最小露光量で解像できるトレンチパターンスリッ
ト幅(μm)を解像度とした。結果を表21に示した。
【0287】
【表21】
【0288】上記表21に示すように、本発明のポジ型
フォトレジスト組成物は、コンタクトホール及びトレン
チパターンについて優れた解像力を有することが判る。
【0289】
【発明の効果】本発明は、半導体デバイスの製造におい
て、デフォーカスラチチュードが広く、プロセス許容性
及びラインエッジラフネスや解像力に優れるポジ型フォ
トレジスト組成物を提供することができる。また、本発
明は、半導体デバイスの製造において、露光マージンが
改善されたポジ型フォトレジスト組成物を提供すること
ができる。更にまた、本発明は、半導体デバイスの製造
において、現像欠陥の発生が軽減され、固形分を溶剤に
溶かす時や経時保存時のパーティクルの発生を防止で
き、経時保存による感度の変動を防止できるポジ型フォ
トレジスト組成物を提供することができる。更にまた、
本発明は、半導体デバイスの製造において、コンタクト
ホール及びトレンチパターンを良好に解像できるポジ型
フォトレジスト組成物を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願2000−206890(P2000−206890) (32)優先日 平成12年7月7日(2000.7.7) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願2000−211414(P2000−211414) (32)優先日 平成12年7月12日(2000.7.12) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願2000−215441(P2000−215441) (32)優先日 平成12年7月17日(2000.7.17) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願2000−248658(P2000−248658) (32)優先日 平成12年8月18日(2000.8.18) (33)優先権主張国 日本(JP) Fターム(参考) 2H025 AA02 AB16 AC08 AD03 BE00 BE07 BG00 CC03 FA03 FA12 FA17 4J100 AK32R AL08Q AM33R AM35R AR09P AR11P BA02P BA02Q BA03P BA03R BA11R BA12P BA16H BA20Q BA55R BB18R BC07R BC08Q BC09Q BC12Q CA05 DA01 HA08 HA61 HC69 HE22 JA38

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記一般式(I)で示される繰り
    返し構造単位および下記一般式(II)で示される繰り返
    し構造単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液
    に対する溶解速度が増加する樹脂、及び(B)活性光線
    又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有する
    ことを特徴とするポジ型フォトレジスト組成物。 【化1】 【化2】 一般式(I)中、R11〜R14は、各々独立に水素原子又
    は置換基を有しても良いアルキル基を表す。aは0また
    は1である。一般式(II)中、R1は、水素原子又はメ
    チル基を表す。Aは、単結合、アルキレン基、シクロア
    ルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル
    基、エステル基よりなる群から選択される単独あるいは
    2つ以上の基の組み合わせを表す。Wは、下記一般式
    (pI)〜(pVI)で表される脂環式炭化水素を含む
    部分構造のうち少なくとも1つを表す。 【化3】 式中、R15は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
    イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はse
    c−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭
    化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。R16〜R
    20は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分
    岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R
    16〜R18のうち少なくとも1つ、もしくはR19、R20
    いずれかは脂環式炭化水素基を表す。R21〜R25は、各
    々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは
    分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、
    21〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を
    表す。また、R23、R25のいずれかは炭素数1〜4個
    の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素
    基を表す。R26〜R29は、各々独立に、炭素数1〜4個
    の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素
    基を表し、但し、R26〜R29のうち少なくとも1つは脂
    環式炭化水素基を表す。
  2. 【請求項2】 前記一般式(II)で示される繰り返し構
    造単位の樹脂中の含有量が全繰り返し構造単位に対して
    5モル%〜30モル%であることを特徴とする請求項1
    に記載のポジ型フォトレジスト組成物。
  3. 【請求項3】 前記一般式(II)で示される繰り返し構
    造単位の樹脂中の含有量が全繰り返し構造単位に対して
    15モル%〜20モル%であることを特徴とする請求項
    1に記載のポジ型フォトレジスト組成物。
  4. 【請求項4】 (A)下記一般式(I)で示される繰り
    返し構造単位および下記一般式(IIA)で示される繰り
    返し構造単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像
    液に対する溶解速度が増加する樹脂、及び(B)活性光
    線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有す
    ることを特徴とするポジ型フォトレジスト組成物。 【化4】 【化5】 一般式(I)中、R11〜R14は、各々独立に水素原子又
    は置換基を有しても良いアルキル基を表す。aは0また
    は1である。一般式(IIA)中、Aは、単結合、アルキ
    レン基、シクロアルキレン基、エーテル基、チオエーテ
    ル基、カルボニル基、エステル基よりなる群から選択さ
    れる単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。W
    は、下記一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環式
    炭化水素を含む部分構造のうち少なくとも1つを表す。 【化6】 式中、R15は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
    イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はse
    c−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭
    化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。R16〜R
    20は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分
    岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R
    16〜R18のうち少なくとも1つ、もしくはR19、R20
    いずれかは脂環式炭化水素基を表す。R21〜R25は、各
    々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは
    分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、
    21〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を
    表す。また、R23、R25のいずれかは炭素数1〜4個
    の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素
    基を表す。R26〜R29は、各々独立に、炭素数1〜4個
    の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素
    基を表し、但し、R26〜R29のうち少なくとも1つは脂
    環式炭化水素基を表す。
  5. 【請求項5】 上記(B)活性光線又は放射線の照射に
    より酸を発生する化合物として、下記一般式(PAG
    6’)で表されるイミドスルホネート系化合物又は下記
    一般式(PAG7’)で表されるジアゾジスルホン系化
    合物を含有することを特徴とする請求項1に記載のポジ
    型フォトレジスト組成物。 【化7】 式(PAG6’)中、R60は、置換基を有していてもよ
    いアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール
    基を示す。A60は、置換基を有していてもよい、アルキ
    レン基、環状アルキレン基、アルケニレン基、環状アル
    ケニレン基、又はアリーレン基を示す。式(PAG
    7’)中、R70は、各々独立に、置換基を有していても
    よい直鎖、分岐又は環状アルキル基、あるいは置換基を
    有していてもよいアリール基を表す。
  6. 【請求項6】(B)活性光線又は放射線の照射により酸
    を発生する化合物として、更に、スルホニウム塩化合物
    を含有することを特徴とする請求項5に記載のポジ型フ
    ォトレジスト組成物。
  7. 【請求項7】 上記(B)活性光線又は放射線の照射に
    より酸を発生する化合物として、下記一般式(I’)〜
    (III’)で表される化合物を含有することを特徴と
    する請求項1に記載のポジ型フォトレジスト組成物。 【化8】 上記一般式(I')〜(III')中:R51〜R87は、同一
    又は異なって、水素原子、直鎖状、分岐状あるいは環状
    アルキル基、直鎖状、分岐状あるいは環状アルコキシ
    基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、又は−S−R88
    を表す。R88は、直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル
    基又はアリール基を表す。また、R51〜R65、R66〜R
    77、R78〜R87のうち、2つ以上が結合して、単結合、
    炭素、酸素、イオウ、及び窒素から選択される1種又は
    2種以上を含む環を形成していてもよい。X-は、RF
    3 -を表す。ここでRFは、炭素数2以上のフッ素置換
    された直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基である。
  8. 【請求項8】 X-のRFがCF3(CF2)y(ここで、y
    は1〜15の整数である)で示されるフッ素置換直鎖状
    アルキル基であることを特徴とする請求項7に記載のポ
    ジ型レジスト組成物。
  9. 【請求項9】 yが1〜9の整数であることを特徴とす
    る請求項7に記載のポジ型レジスト組成物。
  10. 【請求項10】 yが1〜5の整数であることを特徴と
    する請求項7に記載のポジ型レジスト組成物。
  11. 【請求項11】 更に(SI)下記溶剤A1群から選択
    される少なくとも1種と下記溶剤B1群から選択される
    少なくとも1種、もしくは溶剤A1群から選択される少
    なくとも1種と下記溶剤C1群から選択される少なくと
    も1種とを含有する混合溶剤 A1群:鎖状ケトン B1群:乳酸アルキル、アルコキシプロピオン酸アルキ
    ル、酢酸エステル及びプロピレングリコールモノアルキ
    ルエーテル C1群:γ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート及
    びプロピレンカーボネートを含有することを特徴とする
    請求項1に記載のポジ型フォトレジスト組成物。
  12. 【請求項12】 更に(SI)下記溶剤A1群から選択
    される少なくとも1種、下記溶剤B1群から選択される
    少なくとも1種、及び下記溶剤C1群から選択される少
    なくとも1種とを含有する混合溶剤 A1群:鎖状ケトン B1群:乳酸アルキル、アルコキシプロピオン酸アルキ
    ル、酢酸エステル及びプロピレングリコールモノアルキ
    ルエーテル C1群:γ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート及
    びプロピレンカーボネートを含有することを特徴とする
    請求項1に記載のポジ型フォトレジスト組成物。
  13. 【請求項13】 更に(SII)下記溶剤A2群から選
    択される少なくとも1種と下記溶剤B2群から選択され
    る少なくとも1種、もしくは溶剤A2群から選択される
    少なくとも1種と下記溶剤C2群から選択される少なく
    とも1種とを含有する混合溶剤 A2群:プロピレングリコールモノアルキルエーテルカ
    ルボキシレート B2群:プロピレングリコールモノアルキルエーテル、
    乳酸アルキル、酢酸エステル、鎖状ケトン及びアルコキ
    シプロピオン酸アルキル C2群:γ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート及
    びプロピレンカーボネートを含有することを特徴とする
    請求項1に記載のポジ型フォトレジスト組成物。
  14. 【請求項14】 更に(SII)下記溶剤A2群から選
    択される少なくとも1種、下記溶剤B2群から選択され
    る少なくとも1種、及び下記溶剤C2群から選択される
    少なくとも1種とを含有する混合溶剤 A2群:プロピレングリコールモノアルキルエーテルカ
    ルボキシレート B2群:プロピレングリコールモノアルキルエーテル、
    乳酸アルキル、酢酸エステル、鎖状ケトン及びアルコキ
    シプロピオン酸アルキル C2群:γ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート及
    びプロピレンカーボネートを含有することを特徴とする
    請求項1に記載のポジ型フォトレジスト組成物。
  15. 【請求項15】 更に下記一般式(CI)又は(CI
    I)で表される化合物を含有することを特徴とする請求
    項1に記載のポジ型フォトレジスト組成物。 【化9】 一般式(CI)中、Xは、酸素原子、硫黄原子、−N
    (R53)−、又は単結合を表す。R51、R52及びR
    53は、各々独立に水素原子又はアルキル基を表し、R’
    は、−COOR’で酸分解性基を構成する基を表す。R
    は有橋式炭化水素、飽和環式炭化水素またはナフタレン
    環を含むn1 価の残基を表す。n1は1〜4の整数を示
    し、q1は0〜10の整数を示す。一般式(CII)
    中、R60は、アルキル基又はハロゲン原子を表し、R61
    は、−O−R61で酸分解性基を構成する基を表し、m1
    は0〜4の整数を示す。p1は1〜4の整数を示す。
  16. 【請求項16】 更に下記一般式(CIII)で示され
    る多環式構造上に酸不安定性基により保護されているカ
    ルボン酸基を含む置換基を少なくともひとつ有する構造
    を、少なくとも二つ有する化合物を含有することを特徴
    とする請求項1に記載のポジ型フォトレジスト組成物。 【化10】
  17. 【請求項17】 上記(A)樹脂が更に下記一般式(II
    I)で示される繰り返し構造単位を含有することを特徴
    とする請求項1〜16のいずれかに記載のポジ型フォト
    レジスト組成物。 【化11】 式(III)中:Z2は、−O−又は−N(R3)−を表
    す。ここでR3は、水素原子、水酸基又は−OSO2−R
    4を表す。R4は、アルキル基、ハロアルキル基、シクロ
    アルキル基又は樟脳残基を表す。
  18. 【請求項18】 更に(D)有機塩基性化合物、(E)
    フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を含有するこ
    とを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載のポジ
    型フォトレジスト組成物。
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