JP2002131753A - 液晶表示素子およびその製造方法 - Google Patents

液晶表示素子およびその製造方法

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JP2002131753A
JP2002131753A JP2000324179A JP2000324179A JP2002131753A JP 2002131753 A JP2002131753 A JP 2002131753A JP 2000324179 A JP2000324179 A JP 2000324179A JP 2000324179 A JP2000324179 A JP 2000324179A JP 2002131753 A JP2002131753 A JP 2002131753A
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transparent electrode
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Yoshimasa Hijikata
啓暢 土方
Hitoshi Hayashi
仁志 林
Kazumasa Kurokawa
和雅 黒川
Kojiro Tate
鋼次郎 舘
Hiromichi Kato
博道 加藤
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スメクチック液晶を用いた液晶表示素子にお
いて、表示コントラストを適切に向上させる。 【解決手段】 それぞれ、内表面に透明電極12、2
2、絶縁膜13、23、配向膜14、24が順次積層さ
れた第1の透明基板11及び第2の透明基板21が対向
して重ね合わせられており、両配向膜14、24が互い
に平行且つ同一方向にラビング処理されており、両配向
膜14、24の間にスメクチック液晶30が両配向膜1
4、24に接して配設されており、両透明電極12、2
2が重なり合う部分が、表示部としての画素60を構成
している。ここで、両配向膜14、24のスメクチック
液晶30と接する面のうち少なくとも画素60における
面を、その表面粗さRaが3nm以下となるようにし
て、スメクチック液晶30のシェブロン構造の屈曲方向
を同一方向に整列させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強誘電性液晶や反
強誘電性液晶等のスメクチック液晶を用いた液晶表示素
子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶表示素子のほとんどは、ネ
マチック液晶を用いたTN型、STN型の液晶表示素子
(ネマチック液晶表示素子)である。このネマチック液
晶表示素子は、液晶自身の誘電異方性を利用して液晶分
子の配向状態を変化させることにより、表示を行う。そ
のため、液晶の応答速度が遅く、改善の必要がある。
【0003】それに対して、強誘電性液晶や反強誘電性
液晶等のスメクチック液晶を用いた液晶表示素子(スメ
クチック液晶表示素子)が提案されている。このスメク
チック液晶表示素子は、各々一面側に透明電極、絶縁
膜、配向膜が順次積層形成された一対の基板を、当該一
面側が対向するように重ね合わせ、両基板間において、
スメクチック液晶を両配向膜に接して配設することによ
り、形成されている。
【0004】スメクチック液晶表示素子は、液晶の自発
分極を利用して液晶分子の配向状態を変化させるもので
あるため、ネマチック液晶表示素子では達成し得なかっ
た高速応答性やメモリー性を有している。
【0005】特に、反強誘電性液晶は、隣接する層毎に
双極子が反平行に配列した熱力学的に安定な相を示す。
そのため、反強誘電性液晶を用いた表示装置は、液晶分
子の双極子の方向が全て同じである強誘電性液晶を用い
たものに比べて、外部からの衝撃に強いという利点を有
する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の強誘
電性液晶や反強誘電性液晶は、図12に示す様に、液晶
表示素子において両電極基板10、20間にスメクチッ
ク液晶30を配向させた場合、液晶分子31の配列が層
の中心部で”く”の字型に屈曲したシェブロン構造を発
現する。このシェブロン構造は、強誘電性液晶や反強誘
電性液晶に特有の層構造であり、このシェブロン構造に
起因して、次に述べるような表示コントラスト低下に関
わる種々の諸問題が生じる。
【0007】まず、シェブロン構造は、配向膜をラビン
グ処理することによって、ある程度は屈曲方向を規定で
きるものの、屈曲方向を一方に統一することが容易でな
く、上記図12に示す様に、異なる屈曲方向を持つ領域
が混在する。そして、これら両領域の境界にはジグザグ
欠陥と呼ばれる配向欠陥が発生し、この配向欠陥が画素
上に存在することにより、光漏れが生じて配向暗透過率
が増大し、表示コントラストの低下が生じる。
【0008】この問題に対して、特開平7−15979
2号公報では、両基板間に液晶を注入した後、温度勾配
を付けながら徐冷し液晶を配向させることにより、シェ
ブロン構造の屈曲方向を同一方向に整列させ、配向欠陥
を無くす方法が提案されている。しかし、この方法は、
高温液体を用いてパネル(液晶表示素子)に温度傾斜を
付けながら徐冷する(傾斜徐冷工程)ため、時間がかか
り生産コストの増加が問題となる。
【0009】また、シェブロン構造の屈曲方向を同一方
向に整列させ、配向欠陥を無くすことで、コントラスト
は向上するが、当該屈曲方向が1つの画素内にて全て同
一方向であると、光の屈折に異方性が生じるため、表示
の視角依存性が発生する。そのため、1画素内でシェブ
ロン構造の屈曲方向を異なった方向に整列させることが
好ましい。
【0010】このような方法としては、特開平8−16
6579号公報に記載されているように、1画素内にて
2方向のラビングを行う方法があるが、ラビングを2回
に分けて行う必要があるため、手間がかかる。
【0011】さらに、スメクチック液晶表示素子におい
ては、各々の基板における透明電極は所定の形状にパタ
ーニングされており、両透明電極が重なり合う部分が、
表示部としての画素を構成している。例えば、各透明電
極をストライプ状とし、両透明電極のストライプが交差
するように、透明電極を配置することにより、マトリク
ス状の複数個の画素を形成するようにしている。
【0012】ここで、透明電極の外周端部においては、
透明電極の厚み分の段差が存在するため、シェブロン構
造が不連続となり、配向欠陥が生じてしまう。この配向
欠陥は画素の外周端部から画素内に発生し、暗表示にお
ける光漏れを生じさせ、配向暗透過率が増大し、表示コ
ントラストの低下をもたらす。
【0013】ちなみに、特公平7−99419号公報で
は、配向欠陥を防止すべく、透明電極の外周端部をスペ
ーサ部材(レジスト隔壁)で覆っているが、本発明者等
の検討によれば、スペーサ部材が画素内に入り込んで位
置しているため、スペーサ部材近傍から配向欠陥が生
じ、この配向欠陥が画素内へ発生していくことがわかっ
た。
【0014】本発明は上記した諸問題に鑑み、スメクチ
ック液晶を用いた液晶表示素子において、表示コントラ
ストを適切に向上させることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記したシェブロン構造
は、スメクチック液晶を挟む両配向膜のラビング方向、
液晶を配向させるための徐冷時の温度勾配等によって発
現する。まず、本発明者等は、シェブロン構造が発生す
るようなラビング条件において、シェブロン構造の屈曲
方向を同一方向に整列させ、配向欠陥を無くすことを検
討した。
【0016】シェブロン構造が発生するためのラビング
条件は、スメクチック液晶を挟む両配向膜が、互いに平
行且つ同一方向にラビング処理されている場合、すなわ
ち平行ラビングされている場合である(図12参照)。
【0017】この場合、スメクチック液晶と接する配向
膜表面の凹凸等がシェブロン構造の屈曲方向をランダム
な状態にしてしまうと考え、配向膜表面の表面粗さにつ
いて実験検討した。請求項1に記載の発明は、配向膜表
面の表面粗さに関する検討結果に基づいてなされたもの
である。
【0018】すなわち、請求項1に記載の発明では、対
向して重ね合わされた第1の基板(11)及び第2の基
板(21)を有し、第1の基板の内表面に、当該内表面
側から第1の透明電極(12)、第1の絶縁膜(1
3)、第1の配向膜(14)を順次積層し、第2の基板
の内表面に、当該内表面側から第2の透明電極(2
2)、第2の絶縁膜(23)、第2の配向膜(24)を
順次積層し、第1及び第2の配向膜を互いに平行且つ同
一方向にラビング処理し、第1及び第2の配向膜の間に
スメクチック液晶(30)を両配向膜に接して配設し、
第1及び第2の透明電極が重なり合う部分が、表示部と
しての画素(60)を構成している液晶表示素子におい
て、第1及び第2の配向膜のスメクチック液晶と接する
面のうち少なくとも画素における面を、その表面粗さR
aが3nm以下となるようにしたことを特徴としてい
る。
【0019】スメクチック液晶を挟む両配向膜を平行ラ
ビングした場合、両配向膜のスメクチック液晶と接する
面のうち少なくとも画素における面を、その表面粗さR
aが3nm以下となるようにすれば、シェブロン構造の
屈曲方向が同一方向に整列して配向欠陥が抑制され、配
向暗透過率を大幅に減少することが実験的に確認でき
た。
【0020】このように、上記表面粗さRaを3nm以
下とすることは、液晶表示素子においてスメクチック液
晶を注入する前の段階で、透明電極、絶縁膜や配向膜の
構成を調整することにより実現可能であり、上記した従
来の傾斜徐冷工程に比べて、工程的にも、さほど手間が
かからない。よって、本発明によれば、表示コントラス
トを適切に向上させることができる。
【0021】ここで、請求項2及び請求項3に記載の発
明は、請求項1に記載の液晶表示素子を好適に製造する
製造方法を提供するものである。
【0022】すなわち、請求項2に記載の製造方法によ
れば、第1の基板(11)、前記第2の基板(21)の
それぞれの内表面に、第1の透明電極(12)、第2の
透明電極(22)を成膜した後、これら第1及び第2の
透明電極の表面を研磨することを特徴としており、配向
膜の下地である第1及び第2の透明電極の表面の凹凸を
研磨して平坦化することにより、上記表面粗さRaを適
切に3nm以下とすることができる。
【0023】また、請求項3に記載の製造方法によれ
ば、第1の基板(11)、第2の基板(21)のそれぞ
れの内表面に、第1の透明電極(12)、第2の透明電
極(22)を成膜した後、第1の絶縁膜(13)、第2
の絶縁膜(23)を印刷法により形成することを特徴と
しており、配向膜の下地である絶縁膜を平坦性の良好な
ものにすることができるため、好ましい。
【0024】また、請求項4に記載の発明は、1画素内
でシェブロン構造の屈曲方向を異なった方向に整列さ
せ、表示の視角依存性を解消することにより、表示コン
トラストを向上させることを目的とした液晶表示素子の
製造方法を提供するものである。
【0025】すなわち、本発明では、対向して重ね合わ
された第1の電極基板(10)及び第2の電極基板(2
0)と、これら両電極基板の間に配設されたスメクチッ
ク液晶(30)とを備え、スメクチック液晶の配向状態
を変化させるべく両電極基板間に電界を印加可能な画素
(60)が平面的に複数個配置されている液晶表示素子
を製造する方法であって、両電極基板の間にスメクチッ
ク液晶を配設した後、1個の画素内にて温度勾配を存在
させつつスメクチック液晶を徐冷して配向させることに
より、1個の画素内にてスメクチック液晶におけるシェ
ブロン構造の屈曲方向が互いに異なる2方向に整列する
ようにしたことを特徴としている。
【0026】温度勾配を付けながらスメクチック液晶を
徐冷配向させると、温度の低い部位に向かってシェブロ
ン構造は屈曲し、温度の高い部位に向かって配列する。
そのため、1個の画素内にて温度勾配を存在させながら
スメクチック液晶を徐冷すれば、1個の画素内にてシェ
ブロン構造の屈曲方向が互いに異なる2方向に整列する
ような状態を容易に実現することができる。
【0027】また、温度勾配を付けながらスメクチック
液晶を徐冷配向させることは、従来の液晶の徐冷配向工
程を利用して実行することができるため、上記した従来
方法、すなわち、1画素内にて2方向のラビングを行う
方法に比べて、手間がかからない。このように、本製造
方法によれば、1画素内でシェブロン構造の屈曲方向を
異なった方向に整列させ、表示の視角依存性を解消する
ことができ、表示コントラストを適切に向上させること
ができる。
【0028】ここで、請求項5に記載の発明のように、
1個の画素(60)内にて選択的にレーザ光を照射する
ことにより、1個の画素内にて温度勾配を存在させるこ
とが好ましい。照射位置の精度が良好なレーザ光を用い
れば、1個の画素内にて所望の部位に精度良く照射する
ことができるため、1個の画素内にて温度勾配を精度良
く発生させることができ、好ましい。
【0029】また、請求項6に記載の発明は、所定形状
にパターニングされた透明電極の外周端部における配向
欠陥を抑制することにより、配向暗透過率を低減し、表
示コントラストの向上を図ることを目的とした液晶表示
素子を提供するものである。
【0030】すなわち、本発明では、対向して重ね合わ
された第1の基板(11)及び第2の基板(21)を有
し、第1の基板の内表面に、当該内表面側から第1の透
明電極(12)、第1の絶縁膜(13)、第1の配向膜
(14)を順次積層し、第2の基板の内表面に、当該内
表面側から第2の透明電極(22)、第2の絶縁膜(2
3)、第2の配向膜(24)を順次積層し、第1及び第
2の配向膜の間にスメクチック液晶(30)を配設し、
所定の形状にパターニングされた第1及び第2の透明電
極の重なり合う部分が、表示部としての画素(60)を
構成するようにした液晶表示素子において、第1及び第
2の透明電極の外周端面をテーパ形状とし、そのテーパ
角度(θ)を8°以下としたことを特徴としている。
【0031】当該テーパ角度を8°以下とすれば、透明
電極の外周端部における配向欠陥が抑制され、配向暗透
過率を大幅に低減できることを実験的に確認した。従っ
て、本発明によれば、表示コントラストを適切に向上さ
せることができる。
【0032】ここで、請求項7に記載の発明のように、
第1の基板(11)、第2の基板(21)のそれぞれの
内表面に、第1の透明電極(12)、第2の透明電極
(22)を成膜した後、第1及び第2の透明電極の外周
端面を研磨することにより、請求項6に記載の液晶表示
素子を適切に製造することができる。
【0033】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0034】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)本発明の第1実
施形態は、シェブロン構造を発生させるために平行ラビ
ングされている場合において、シェブロン構造の屈曲方
向を同一方向に整列させ、配向欠陥を無くすことによ
り、表示コントラストを適切に向上させることを目的と
したものであり、上記した従来の傾斜徐冷工程を用いる
ことなく、シェブロン構造の屈曲方向を同一方向に整列
させるようにしたものである。
【0035】図1は、本実施形態に係る液晶表示素子の
概略断面構成を示す図である。本液晶表示素子は、対向
して重ね合わされた第1の電極基板(図1中、上側)1
0及び第2の電極基板(図1中、下側)20と、これら
第1及び第2の電極基板10、20の間に設けられたス
メクチック液晶30とを備える。
【0036】第1の電極基板10は、ガラス等よりなる
第1の透明基板(本発明でいう第1の基板)11と、こ
の第1の透明基板11の内表面に当該内表面側から順次
積層された第1の透明電極12、第1の絶縁膜13、第
1の配向膜14とより構成されている。
【0037】一方、第2の電極基板20は、ガラス等よ
りなる第2の透明基板(本発明でいう第2の基板)21
と、この第2の透明基板21の内表面に当該内表面側か
ら順次積層された第2の透明電極22、第2の絶縁膜2
3、第2の配向膜24とより構成されている。
【0038】各透明電極12、22は、表示部全域に成
膜されたものであっても良いが、本例では、所定の形状
にパターニングされている。具体的には、第1の透明電
極12は、図1中の左右方向に延びる複数個のものがス
トライプ状に配置されたものであり、第2の透明電極2
2は、図1中の紙面垂直方向に延びる複数個のものがス
トライプ状に配置されたものである。
【0039】これら透明電極12、22は、例えばIT
O(Indium Tin Oxide)やIZO(I
ndium Zinc Oxide)の導電性透明酸化
物等を用い、フォトリソグラフ法等により形成すること
ができる。また、各絶縁膜13、23は例えば酸化タン
タル(Ta25)やSiO2/TiO2等の透明絶縁物を
スパッタ法や印刷法を用いることにより形成されてい
る。
【0040】また、第1及び第2の配向膜14、24
は、ポリイミド等により形成されており、互いに平行且
つ同一方向にラビング処理されている。両配向膜14、
24は、例えば第1の透明電極12のストライプ長手方
向(図1中の左右方向)に平行に、矢印Yで示す方向
に、平行ラビング(パラレルラビング)されている。配
向膜14、24は、印刷法やスピンコート法等により形
成され、ラビング用の布が巻かれたラビングローラを用
いてラビング処理されたものである。
【0041】また、両電極基板10、20は、隔壁(ス
ペーサ部材)40にて支持され、所定の間隔(セルギャ
ップ)となっている。この隔壁40は、後述する表示部
としての画素60に重ならないように配置されている。
本例では、第2の透明電極22の間にて、第2の透明電
極22に重ならないように第2の透明電極の外周端部と
は離間しつつ、ストライプ状に配置されている。
【0042】この隔壁40は、例えば、アクリル等の透
明な感光性樹脂等を用いて、印刷法やスピンコート法に
より一方の電極基板に塗布されたものをフォトリソグラ
フ法を用いて所定形状にパターニングすることにより形
成することができる。また、両電極基板10、20の周
辺部には、両電極基板10、20の間を封止するための
樹脂等よりなる環状のシール部材50が配設されてい
る。
【0043】そして、スメクチック液晶30は、両配向
膜14、24の間にて、両配向膜14、24に接して配
設されている。この液晶30は、公知の反強誘電性液晶
や強誘電性液晶及びこれら液晶を含む液晶組成物であ
り、使用温度にて反強誘電性や強誘電性を示すものであ
る。
【0044】例えば、4−(1−トリフルオロメチルヘ
プトキシカルボニル)フェニル−4’−デシルビフェニ
ル−4−カルボキシレート(TFMHPDBC)、4−
(1−メチルヘプトキシカルボニル)フェニル−4’−
オクチルオキシビフェニル−4−カルボキシレート(M
HPOBC)及びこれらの同族体を含む反強誘電性組成
物を採用することができる。
【0045】スメクチック液晶30は、加熱され液相状
態となったものを、シール部材50の適所に形成された
注入口(図示せず)から、毛細管現象を利用して両電極
基板10、20間に注入し、徐冷することにより、配向
膜14、24の配向規制力によって配向させることがで
きる。
【0046】そして、この液晶表示素子においては、第
1及び第2の透明電極12、22が重なり合う部分が、
表示部としての画素60を構成している。具体的には、
ストライプ状の第1及び第2の透明電極12、22が交
差する部分が画素60を構成し、複数個の画素60がマ
トリクス状に平面的に配置された構成となっている。
【0047】かかる液晶表示素子は、電界を印加しない
ときに黒表示(暗状態)となるように、偏光板(図示せ
ず)が設けられ、また、どちらか一方の電極基板10、
20の外側に、光源(バックライト)が設けられた構成
となっており、次のように作動する。
【0048】図示しない外部回路から両透明電極12、
22を利用して電気的な信号を、スメクチック液晶30
に印加する。それにより、液晶30の自発分極を利用し
て、画素60における液晶30の配向状態が変化する
と、この配向状態の変化に応じて、上記光源からの光が
透過する。このとき、印加信号の制御により、任意の透
過率を実現することができ、モノクロまたはカラー表示
が可能となる。
【0049】ところで、本実施形態の液晶表示素子にお
いては、第1及び第2の配向膜14、24のスメクチッ
ク液晶30と接する面(電極基板の内表面)のうち少な
くとも画素60における面を、その表面粗さRa(ラビ
ング処理後の表面粗さRa)が3nm以下となるように
した独自の構成を採用している。このような構成とした
根拠を図2に示す。
【0050】図2は、配向膜14、24の画素60にお
ける面の表面粗さRa(nm)と、配向暗透過率(%)
との関係について実験検討した結果を示す図である。表
面粗さRaはJIS(日本工業規格)に記載されている
ものである。また、配向暗透過率は、液晶表示素子の黒
表示時(電界の非印加時)の光透過率であり、この値が
小さいほど液晶の配向状態が良好であると言える。
【0051】なお、配向暗透過率は、バックライト(光
源)から液晶表示素子を透過する透過光を最大としたと
きのフォトマルチメータの値を1000mVとした時
の、クロスニコル下(暗状態としたとき)における透過
光のフォトマルチメータの値を相対透過率として表した
ものである。例えば、クロスニコル下で2mVの場合
は、2mVを1000mVで除して100を乗じた値、
0.2%となる。
【0052】図2に示す様に、上記表面粗さRaが3n
m以下では、3nmよりも大きい場合に比べて配向暗透
過率を大幅に減少できることがわかる。実際に、配向状
態を顕微鏡観察したところ、上記表面粗さRaが3nm
以下では、ジグザグ欠陥は殆ど見られなかった。
【0053】よって、本実施形態においては、上記表面
粗さRaを3nm以下とすることにより、スメクチック
液晶30のシェブロン構造の屈曲方向を同一方向に整列
させることができる。この整列の様子を、図3に模式的
に示す。図3に示す様に、平行ラビングされた両配向膜
14、24の間にて、ラビング方向Yとは反対方向に屈
曲方向が揃ったシェブロン構造が形成される。
【0054】なお、平行ラビングによれば、図3に示す
様に、液晶分子31のプレチルト角θpが、対向する両
配向膜14、24間で逆向きの回転方向となる。つま
り、第1の配向膜14におけるプレチルト角を+θpと
すると、第2の配向膜24におけるプレチルト角は−θ
pとなる。本実施形態のスメクチック液晶30のシェブ
ロン構造は、このような構造となっている。ここで、プ
レチルト角θpが5°以下となるように配向膜を選定す
ることが好ましい。
【0055】このように、上記表面粗さRaを3nm以
下とすることは、液晶表示素子においてスメクチック液
晶30を注入する前の段階で、透明電極12、22、絶
縁膜13、23や配向膜14、24の構成を調整するこ
とにより実現可能である。次に、上記表面粗さRa(平
坦性)を変えるための具体的な手法を示す。
【0056】まず、1つ目として、配向膜14、24の
厚さを変えることが挙げられる。図4は、配向膜厚(n
m)と上記表面粗さRaとの関係を示す図である。ここ
で、下地条件は、透明電極12、22が厚さ300nm
のITO膜であり、絶縁膜13、23が厚さ150nm
のスパッタにより形成されたTa25膜である。
【0057】図4に示す様に、配向膜14、24を厚く
していく表面粗さRaが小さくなり、例えば、配向膜厚
が50nm以上であれば、表面粗さRaが3nm以下と
なる。これは、配向膜14、24が厚いほど、下地の凹
凸を吸収しやすくなるためと考えられる。
【0058】また、2つ目として、透明電極12、22
の厚さを変えることが挙げられる。図5は、透明電極と
してITOを用いた場合の透明電極の厚さ(ITO厚、
単位nm)と、このITO表面の表面粗さRa(nm)
との関係を示す図である。図5に示す様に、透明電極1
2、22を薄くして行くほど、透明電極の表面粗さRa
を小さくすることができる。
【0059】そして、透明電極12、22を薄くして、
その表面粗さRaを3nmよりもある程度小さくしてお
けば、その後に、絶縁膜13、23、配向膜14、24
を積層しラビング処理を行ったとしても、結果的に配向
膜14、24の表面粗さRaを3nm以下とすることが
可能である。
【0060】3つ目としては、第1及び第2の透明基板
11、21のそれぞれの内表面に、透明電極12、22
を成膜した後、透明電極12、22の表面を研磨するこ
とが挙げられる。図6は、透明電極として厚さ300n
mのITO膜を用いた場合の研磨時間(分)と、このI
TO表面の表面粗さRa(nm)との関係を示す図であ
る。
【0061】ここで、研磨は、ラップ研磨とよばれる方
法で行った。この研磨方法は、透明電極上に研磨剤を分
散させ、研磨用のプレートで研磨剤を透明電極に押し付
けながらこすりつけることにより、研磨するものであ
る。
【0062】具体的な研磨方法を示す。ラップ研磨機と
しては、常陽工学(株)社製の型式TLCF−800を
用いた。研磨剤は、ナノテックマシーン(株)社製のN
ANOPOLI(商品名、粒径訳0.5μm)、研磨条
件は、PLATE ROTATION(プレートの回転
速度):60rpm、press(研磨時の加圧力):
0.1MPaである。
【0063】図6に示す様に、研磨時間を長くしていく
ことで、透明電極の表面粗さRaを小さくしていくこと
ができる。そして、透明電極12、22を研磨して、そ
の表面粗さRaを3nmよりもある程度小さくしておけ
ば、その後に、絶縁膜13、23、配向膜14、24を
積層しラビング処理を行ったとしても、結果的に配向膜
14、24の表面粗さRaを3nm以下とすることが可
能である。
【0064】4つ目としては、第1及び第2の透明基板
11、21のそれぞれの内表面に、透明電極12、22
を成膜した後、第1及び第2の絶縁膜13、23を印刷
法により形成することが挙げられる。絶縁膜13、23
は印刷法により形成した方が、スパッタ法により形成す
る場合に比べて平坦性の良好なものにすることができ
る。
【0065】印刷法による絶縁膜13、23の形成は、
転写版の上にペースト状の絶縁膜材料を付けておき、そ
れを印刷版に転写し、この印刷版から更に、透明電極1
2、22が形成された透明基板11、21上に転写する
ことによって、行われる。
【0066】図7は、Ta25膜よりなる絶縁膜13、
23の形成方法及び膜厚と、絶縁膜13、23の表面の
表面粗さ(nm)との関係を示す図である。ここで、下
地の透明電極12、22は厚さ300nmのITO膜で
ある。また、図7中、黒丸プロットは印刷法、白丸プロ
ットはスパッタ法により絶縁膜を形成したことを示す。
【0067】図7に示す様に、絶縁膜13、23を印刷
法により形成した場合には、スパッタ法に比べて、絶縁
膜13、23の表面粗さRaを小さくすることができ
る。そして、絶縁膜13、23を印刷法で形成して、そ
の表面粗さRaを3nmよりもある程度小さくしておけ
ば、その後に、配向膜14、24を積層しラビング処理
を行ったとしても、結果的に配向膜14、24の表面粗
さRaを3nm以下とすることが可能である。
【0068】上記した表面粗さRaを変えるための具体
的な手法を用いれば、上記した従来の傾斜徐冷工程を用
いることなく工程的にも、さほど手間がかかることなく
配向暗透過率を大幅に減少することができる。よって、
本実施形態によれば、表示コントラストを適切に向上さ
せることができる。
【0069】(第2実施形態)本発明の第2実施形態
は、1画素内でシェブロン構造の屈曲方向を異なった方
向に整列させ、表示の視角依存性を解消することによ
り、表示コントラストを向上させることを目的としたも
のである。
【0070】図8は、本実施形態に係る液晶表示素子の
製造方法を説明するための説明図であり、図中、上記第
1実施形態と同一部分には同一符号を付してある。ま
た、図8中の液晶表示素子においては、絶縁膜、配向
膜、隔壁、シール部材は省略してある。
【0071】液晶表示素子は、上記第1実施形態と同
様、対向して重ね合わされた第1の電極基板10及び第
2の電極基板20と、これら両電極基板10、20の間
に配設されたスメクチック液晶30とを備える。そし
て、各電極基板10、20の内表面に形成された各透明
電極12、22が重なり合う部位が、スメクチック液晶
の配向状態を変化させるべく両電極基板10、20間に
電界を印加可能な画素60として構成されている。
【0072】本実施形態の製造方法は、このような画素
60が平面的に複数個配置(本例ではマトリクス状に配
置)されている液晶表示素子を製造する方法であって、
両電極基板10、20の間にスメクチック液晶30を配
設した後、1個の画素60内にて温度勾配を存在させつ
つスメクチック液晶30を徐冷して配向させるものであ
る。
【0073】具体的には、図8に示す様に、まず、両電
極基板10、20の間にスメクチック液晶30が注入さ
れたものを用意し、一方の電極基板(本例では第1の電
極基板10)の上に、温度勾配付与手段100を設置す
る。
【0074】この温度勾配付与手段100は、レーザ光
源101からのレーザ光をレンズ102を通して広げ、
シリンドリカルレンズ103を通し、スリット104を
通して、第1の電極基板10上に当てるようにしたもの
である。ここで、スリット104の開口幅は可変となっ
ている。図8では、温度勾配付与手段100は1個であ
るが、実際には、複数個の画素60に対応した数、設け
られている。
【0075】徐冷開始時には、スリット104の開口幅
を調整して各画素において、1画素分の領域全体にレー
ザ光が当たるようにしておく。そして、徐冷の進行に伴
い、スリット104の開口幅を初期から狭めていくこと
で、1画素内に当たるレーザ光の領域が次第に狭くなっ
ていく。この様子を図9に模式的に示す。初期のレーザ
光照射領域A1から、徐冷後期には、レーザ光照射領域
A2にまで狭くなる。
【0076】すると、徐冷開始時には、1画素全体で均
一に加熱され、その温度分布も均一であるのに対し、1
画素内に当たるレーザ光の領域を狭めていくと、1画素
内で、レーザ光の当たる部分と当たらない部分とがで
き、温度勾配が発生する。このとき、例えば20℃/c
mの温度勾配となるようにスリット104の開口幅を調
整する。つまり、1個の画素60内にて選択的にレーザ
光を照射することにより、1個の画素60内にて温度勾
配を存在させることが容易にできる。
【0077】このように温度勾配を付けながらスメクチ
ック液晶30を徐冷配向させると、1個の画素60内に
て、温度の低い部位に向かってシェブロン構造は屈曲
し、温度の高い部位に向かって配列する(図9参照)。
そのため、各々の画素60の1個毎において、スメクチ
ック液晶30におけるシェブロン構造の屈曲方向を、容
易に互いに異なる2方向に整列するようにできる。
【0078】このように、温度勾配を付けながらスメク
チック液晶30を徐冷配向させることは、従来の液晶の
徐冷配向工程を利用して実行することができるため、上
記した従来の1画素内にて2方向のラビングを行う方法
に比べて、手間がかからない。
【0079】従って、上記製造方法によれば、1画素6
0内でシェブロン構造の屈曲方向を異なった方向に整列
させ、表示の視角依存性を解消することができ、表示コ
ントラストを適切に向上させることができる。
【0080】ここで、1個の画素60内にて温度勾配を
存在させることは、1個の画素60内にて選択的にレー
ザ光を照射する以外の方法でも良いが、本実施形態のよ
うに、照射位置の精度が良好なレーザ光を用いれば、1
個の画素60内にて所望の部位に精度良く照射すること
ができるため、1個の画素60内にて温度勾配を精度良
く発生させることができ、好ましい。
【0081】(第3実施形態)本発明の第3実施形態
は、所定形状にパターニングされた透明電極の外周端部
における配向欠陥を抑制することにより、配向暗透過率
を低減し、表示コントラストの向上を図ることを目的と
したものである。
【0082】本実施形態の液晶表示素子は、基本構成は
上記図1に示す液晶表示素子と同様であり、対向して重
ね合わされた第1の透明基板11及び第2の透明基板2
1を有し、第1の透明基板11の内表面に、当該内表面
側から第1の透明電極12、第1の絶縁膜13、第1の
配向膜14を順次積層し、第2の基板21の内表面に、
当該内表面側から第2の透明電極22、第2の絶縁膜2
3、第2の配向膜24を順次積層し、第1及び第2の配
向膜14、24の間にスメクチック液晶30を配設し、
所定の形状(本例ではストライプ状)にパターニングさ
れた第1及び第2の透明電極12、22の重なり合う部
分が、表示部としての画素60を構成している。
【0083】ここにおいて、本実施形態では、第1及び
第2の透明電極12、22の外周端面をテーパ形状と
し、そのテーパ角度を8°以下とした独自の構成を採用
している。この構成を図10に示す。図10は透明電極
の外周端面の断面形状を示すものであり、(a)は従来
のもの、(b)は本実施形態のものである。
【0084】従来の透明電極の外周端面でもテーパ形状
となってはいるが、そのテーパ角度θは30°程度であ
る。それに対して、本実施形態では、テーパ角度θをさ
らに小さく、8°以下となるようにしている。
【0085】本実施形態のテーパ形状は、第1の基板1
1、第2の基板21のそれぞれの内表面に、第1の透明
電極12、第2の透明電極22を成膜、パターニングし
た後、第1及び第2の透明電極12、22の外周端面
を、上記第1実施形態にて述べたラップ研磨の具体的方
法にて研磨することにより、適切に形成することができ
る。
【0086】ここで、図11は、上記第1実施形態にて
述べたラップ研磨の具体的方法と同様の方法にて、研磨
したときの研磨時間(分)とテーパ角度θ(度)との関
係を示す図である。研磨時間の増加とともに、テーパ角
度θが小さくなっていくことが分かる。また、顕微鏡観
察した結果、研磨しない場合には、画素60の外周端部
から画素60内へ配向欠陥が発生したが、上記テーパ角
度θを8°以下とすれば、画素60の外周端部から発生
する配向欠陥が消失した。
【0087】なお、図10(b)に示す形状は、研磨時
間7分で研磨したときの断面SEM顕微鏡写真を参考に
して模式的に示したものである。この場合、配向暗透過
率は0.65%であり、研磨前の1.10%に比べて約
4割減少することができた。
【0088】このように、本実施形態では、透明電極1
2、22の外周端面をテーパ形状とし、そのテーパ角度
θを8°以下とすることにより、透明電極12、22の
外周端部における配向欠陥が抑制され、配向暗透過率を
大幅に低減できるため、表示コントラストを適切に向上
させることができる。
【0089】なお、隔壁40は、画素60に重ならない
ように配置されているため、隔壁40近傍から配向欠陥
が発生しても、その配向欠陥が画素60にまで及ぶこと
はないため問題ない。また、ラップ研磨では、透明電極
12、22の外周端部が削られてテーパ角度θを8°以
下にすることができるが、透明電極12、22の膜厚の
減少はほとんど無く、配線抵抗の変化による表示の不具
合も生じなかった。
【0090】このように、本実施形態は、透明電極の外
周端部における段差によってスメクチック液晶の層構造
が不連続となるために発生する配向欠陥を、テーパ角度
θを小さくして段差をなだらかにすることで、防止する
ものであり、スメクチック液晶の層構造がシェブロン構
造以外のもの、例えばブックシェルフ構造等であっても
効果がある。
【0091】また、透明電極がパターニングされていな
い場合、例えば、基板全体に透明電極が成膜され、基板
全体が1つの画素である場合には、透明電極の外周端部
における段差による配向欠陥の問題は生じない。しか
し、大抵の液晶表示素子においては、透明電極はパター
ニングされており、画素の外周部は、透明電極の外周端
部として構成されているため、本実施形態は有効であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る液晶表示素子の概
略断面図である。
【図2】配向膜の表面粗さRaと配向暗透過率との関係
を示す図である。
【図3】スメクチック液晶のシェブロン構造の屈曲方向
が同一方向に整列した様子を示す図である。
【図4】配向膜厚と配向膜の表面粗さRaとの関係を示
す図である。
【図5】ITOよりなる透明電極の厚さとこの透明電極
の表面粗さRaとの関係を示す図である。
【図6】ITOよりなる透明電極を研磨する時間とこの
透明電極の表面粗さRaとの関係を示す図である。
【図7】絶縁膜の形成方法及び膜厚と絶縁膜の表面粗さ
との関係を示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る液晶表示素子の製
造方法を説明するための説明図である。
【図9】上記第2実施形態に係る製造方法におけるレー
ザ光の照射領域の変化の様子を示す図である。
【図10】透明電極の外周端面のテーパ形状を示す図で
ある。
【図11】研磨時間と透明電極の外周端面のテーパ角度
θとの関係を示す図である。
【図12】スメクチック液晶のシェブロン構造を模式的
に示す図である。
【符号の説明】
10…第1の電極基板、11…第1の透明基板、12…
第2の透明電極、13…第1の絶縁膜、14…第1の配
向膜、20…第2の電極基板、21…第2の透明基板、
22…第2の透明電極、23…第2の絶縁膜、24…第
2の配向膜、30…スメクチック液晶、60…画素。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒川 和雅 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 舘 鋼次郎 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 加藤 博道 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 2H088 FA01 GA04 HA02 HA03 JA19 JA20 KA30 LA06 LA09 MA16 MA18 2H090 HB08Y HD14 HD18 JA03 KA14 KA15 LA01 MA02 MA07 MB02 MB03 MB12 MB13

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向して重ね合わされた第1の基板(1
    1)及び第2の基板(21)を有し、 前記第1の基板の内表面には、当該内表面側から第1の
    透明電極(12)、第1の絶縁膜(13)、第1の配向
    膜(14)が順次積層されており、 前記第2の基板の内表面には、当該内表面側から第2の
    透明電極(22)、第2の絶縁膜(23)、第2の配向
    膜(24)が順次積層されており、 前記第1及び第2の配向膜は、互いに平行且つ同一方向
    にラビング処理されており、 前記第1及び第2の配向膜の間には、スメクチック液晶
    (30)が前記第1及び第2の配向膜に接して配設され
    ており、 前記第1及び第2の透明電極が重なり合う部分が、表示
    部としての画素(60)を構成している液晶表示素子に
    おいて、 前記第1及び第2の配向膜の前記スメクチック液晶と接
    する面のうち少なくとも前記画素における面は、その表
    面粗さRaが3nm以下であることを特徴とする液晶表
    示素子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の液晶表示素子を製造す
    る方法であって、 前記第1の基板(11)、前記第2の基板(21)のそ
    れぞれの内表面に、前記第1の透明電極(12)、前記
    第2の透明電極(22)を成膜した後、これら第1及び
    第2の透明電極の表面を研磨することを特徴とする液晶
    表示素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の液晶表示素子を製造す
    る方法であって、 前記第1の基板(11)、前記第2の基板(21)のそ
    れぞれの内表面に、前記第1の透明電極(12)、前記
    第2の透明電極(22)を成膜した後、前記第1の絶縁
    膜(13)、前記第2の絶縁膜(23)を印刷法により
    形成することを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 対向して重ね合わされた第1の電極基板
    (10)及び第2の電極基板(20)と、これら両電極
    基板の間に配設されたスメクチック液晶(30)とを備
    え、前記スメクチック液晶の配向状態を変化させるべく
    前記両電極基板間に電界を印加可能な画素(60)が平
    面的に複数個配置されている液晶表示素子を製造する方
    法であって、 前記両電極基板の間に前記スメクチック液晶を配設した
    後、1個の前記画素内にて温度勾配を存在させつつ前記
    スメクチック液晶を徐冷して配向させることにより、1
    個の前記画素内にて前記スメクチック液晶におけるシェ
    ブロン構造の屈曲方向が互いに異なる2方向に整列する
    ようにしたことを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 1個の前記画素(60)内にて選択的に
    レーザ光を照射することにより、1個の前記画素内にて
    前記温度勾配を存在させることを特徴とする請求項4に
    記載の液晶表示素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 対向して重ね合わされた第1の基板(1
    1)及び第2の基板(21)を有し、 前記第1の基板の内表面には、当該内表面側から第1の
    透明電極(12)、第1の絶縁膜(13)、第1の配向
    膜(14)が順次積層されており、 前記第2の基板の内表面には、当該内表面側から第2の
    透明電極(22)、第2の絶縁膜(23)、第2の配向
    膜(24)が順次積層されており、 前記第1及び第2の配向膜の間には、スメクチック液晶
    (30)が配設されており、 前記第1及び第2の透明電極は所定の形状にパターニン
    グされており、前記第1及び第2の透明電極が重なり合
    う部分が、表示部としての画素(60)を構成している
    液晶表示素子において、 前記第1及び第2の透明電極の外周端面がテーパ形状と
    されており、そのテーパ角度(θ)が8°以下となって
    いることを特徴とする液晶表示素子。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の液晶表示素子を製造す
    る方法であって、 前記第1の基板(11)、前記第2の基板(21)のそ
    れぞれの内表面に、前記第1の透明電極(12)、前記
    第2の透明電極(22)を成膜した後、前記第1及び第
    2の透明電極の外周端面を研磨することを特徴とする液
    晶表示素子の製造方法。
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