JP2002130592A - 定量バルブ - Google Patents

定量バルブ

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JP2002130592A
JP2002130592A JP2000326853A JP2000326853A JP2002130592A JP 2002130592 A JP2002130592 A JP 2002130592A JP 2000326853 A JP2000326853 A JP 2000326853A JP 2000326853 A JP2000326853 A JP 2000326853A JP 2002130592 A JP2002130592 A JP 2002130592A
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oil
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ring
discharge
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オイルが供給される加圧時に、ピストンのシ
ール性を損なうことなく、収縮や変形を抑止し、吐出量
の精度を向上させるとともに、余分な負荷が作用しない
ようにして吐出を円滑に行なわせる。 【解決手段】 オイルの供給時にピストン50の吐出口
24側への移動により吐出側シリンダ室52に貯留され
たオイルをパイプ26の貫通孔27を通して吐出口24
へ吐出するようにした定量バルブTにおいて、ピストン
50の外周にシリンダ20の内壁を摺動する外側オーリ
ング53が装着される外側溝54を形成し、この外側溝
54に外側オーリング53を装着し、ピストン50の内
周にパイプ26の外壁を摺動する内側オーリング55が
装着される内側溝56を形成し、内側溝56に内側オー
リング55を装着し、内側溝56をピストン50の移動
方向端部のコーナー部57を切り欠いて形成し、内側溝
56のあるピストン50の端部側に内側オーリング55
を押えるカラー58を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潤滑油などのオイ
ルを一定量供給する定量バルブに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、図3に示すような定量バ
ルブTが知られている。この定量バルブTによれば、シ
リンダ1の供給口2からオイルが供給されると、供給さ
れるオイルの圧力によって吐出口4へ連通したパイプ6
の入口6aを逆止弁10が閉塞し、その笠型リップ11
が内側へ縮径してオイルを通過させる。通過したオイル
は、パイプ6の外側に摺動可能に嵌合されかつシリンダ
1の内壁に摺接するシール部としてのゴム製のオーリン
グ(O−リング)7を中間に挟み常時供給口2側にスプ
リング8で付勢されるピストン9をこのスプリング8の
付勢力に抗して押圧し、この押圧により形成される供給
側シリンダ室15に貯留されていく。また、このピスト
ン9の押圧により、吐出側シリンダ室16に貯留された
オイルがパイプ6の吐出口4側の貫通孔17から押し出
されて吐出口4から吐出されていく。
【0003】その後、供給口2からのオイルの供給が停
止して油圧がなくなると、スプリング8の付勢力により
ピストン9が供給口2側に押圧され、パイプ6の供給口
2側に設けたストッパ18に当接する。このピストン9
の押圧により供給側シリンダ室15に貯留されたオイル
に圧力が作用し、これにより、逆止弁10が供給口2側
に移動して、リップ11が拡開しシリンダ1の内壁に弾
接してシールし供給口2側へのオイルの流入を抑止す
る。そして、供給側シリンダ室15に貯留されたオイル
がパイプ6の入口6aから流入し、ピストン9の移動に
より吐出側シリンダ室16が負圧になることから、パイ
プ6の吐出口4側の貫通孔17から吐出側シリンダ室1
6にオイルが流入し、次の吐出分のオイルとして貯留さ
れる。このような操作が反復されて、定量のオイルが吐
出口4から吐出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の定量バルブTにあっては、オイルの供給時に、加圧
されてピストン9がストローク分移動し、オイルを吐出
するが、ピストン9のゴム製のオーリング7が中間に挟
まれていることから、このオーリング7が多少なりとも
収縮するので、吐出量の精度が悪くなっているという問
題があった。特に、ピストン9の断面積に比較してスト
ロークが極端に短く、その吐出量が、例えば、0.1C
C以下の0.05CC,0.03CC,0.01CC,
0.005CCと極めて微量の場合に、オーリング7の
収縮の影響が無視できなくなる。また、ピストン9のゴ
ム製のオーリング7が変形して外側に膨出するので、摺
動抵抗が増大し、この点でも、吐出に与える影響が生じ
る。特に、吐出圧が高い場合には影響が大になる。
【0005】本発明は上記の問題点に鑑みて為されたも
ので、その課題は、オイルが供給される加圧時に、ピス
トンのシール性を損なうことなく、収縮や変形を抑止
し、吐出量の精度を向上させるとともに、余分な負荷が
作用しないようにして吐出を円滑に行なわせる点にあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るための本発明の技術的手段は、オイルの供給口が形成
された供給口部及びオイルの吐出口が形成された吐出口
部を有したシリンダと、該シリンダ内に同軸に設けられ
入口が供給口側に臨み出口が吐出口部の内側に連設され
て吐出口に連通するとともに出口近傍に貫通孔を有した
パイプと、該パイプの入口と供給口部との間に介装され
オイルの供給時にパイプの入口を閉じかつ外側からオイ
ルの流通を許容しオイルの非供給時に供給口側を閉じパ
イプの入口を開く逆止弁と、上記シリンダの内壁及びパ
イプの外壁を摺動し吐出口側に移動するとき供給口側に
流入するオイルを貯留する供給側シリンダ室を形成し供
給口側に移動するとき供給側シリンダ室からパイプの入
口及び貫通孔を通って流入するオイルを貯留する吐出側
シリンダ室を形成するピストンと、該ピストン及び吐出
口部間に介装され該ピストンを供給口側へ常時付勢する
コイルスプリングとを備え、オイルの供給時にピストン
の吐出口側への移動により吐出側シリンダ室に貯留され
たオイルをパイプの貫通孔を通して吐出口へ吐出するよ
うにした定量バルブにおいて、上記ピストンの外周に上
記シリンダの内壁を摺動する外側オーリングが装着され
る外側溝を形成し、該外側溝に該外側オーリングを装着
し、上記ピストンの内周に上記パイプの外壁を摺動する
内側オーリングが装着される内側溝を形成し、該内側溝
に該内側オーリングを装着した構成としている。
【0007】この構成からなる定量バルブによれば、シ
リンダの供給口からオイルが供給されると、供給される
オイルの圧力によって逆止弁が吐出口へ連通したパイプ
の入口を閉塞するとともに外側からオイルを通過させ
る。通過したオイルは、ピストンをスプリングの付勢力
に抗して押圧し、この押圧により形成される供給側シリ
ンダ室に貯留されていく。また、このピストンの押圧に
より、吐出側シリンダ室に貯留されたオイルがパイプの
吐出口側の貫通孔から押し出されて吐出口から吐出して
いく。この場合、ピストンの外周及び内周に外側オーリ
ング及び内側オーリングを夫々装着したので、ピストン
が加圧されてもピストンの収縮がなく、そのため、吐出
量の精度が悪くなる事態が防止される。また、外側オー
リング及び内側オーリングは外側と内側とに分かれて、
シリンダの内壁及びパイプの外壁を摺動するので、吐出
側シリンダ室と供給側シリンダ室との液密を図ることが
できる。また、外側オーリング及び内側オーリングに余
分な負荷がほとんど作用することがなく、そのため、外
側オーリング及び内側オーリングが変形して膨出する事
態が抑止され、ピストンの移動がスムーズに行なわれ
る。そして、供給口からのオイルの供給が停止して油圧
がなくなると、スプリングの付勢力によりピストンが供
給口側に押圧され、逆止弁が供給口側に移動して、供給
口側を塞ぎ、これにより、供給側シリンダ室に貯留され
たオイルがパイプの入口から流入し、ピストンの移動に
より吐出側シリンダ室が負圧になることから、パイプの
貫通孔から吐出側シリンダ室にオイルが流入し、次の吐
出分のオイルとして貯留される。
【0008】そして、必要に応じ、上記内側溝を、上記
ピストンの移動方向端部のコーナー部を切り欠いて形成
した構成としている。ピストンの内部に設けるのに比較
して、コーナー部であることから加工を極めて容易に行
なうことができ、製造効率が大幅に向上させられる。更
に、必要に応じ、上記内側溝のあるピストンの端部側に
該内側溝に装着された内側オーリングを押えるカラーを
設けた構成としている。内側オーリングがカラーで押え
られるので、ピストンの移動によって外れる事態が防止
される。また、カラーの寸法の異なるものを複数種類用
意しておけば、カラーを変えるだけでピストンのストロ
ークを変えることができ、逐一、ピストンの長さの異な
るものを複数種類用意しなくても良いので、また、カラ
ーは単なる管状部材であり製造が容易であることから、
それだけ、製造効率が良くなる。
【0009】更にまた、必要に応じ、上記シリンダの内
壁に上記ピストンの上記供給口側への移動時に該ピスト
ンが当接する第一ストッパ段部を形成し、上記パイプの
外壁に上記ピストンの上記吐出口側への移動時に該ピス
トンが当接する第二ストッパ段部を形成し、上記第一ス
トッパ段部及び第二ストッパ段部との間でピストンのス
トロークを規定する構成としている。ピストンのストロ
ークを微小量に確実に設定できる。また、必要に応じ、
上記シリンダの吐出口部に吐出口を通るオイルとエアを
混合する混合室を設け、上記混合室にエアを供給するエ
ア管路を設けた構成にしている。オイルとエアの混合体
を吐出するタイプでも、微小量の吐出精度を向上させる
ことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下添付図面に基づいて本発明の
実施の形態に係る定量バルブについて説明する。図1及
び図2に示す実施の形態に係る定量バルブTは、オイル
を定量吐出するとともにこのオイルにエアを吹き込んで
混合させてオイルとエアの混合体を吐出する所謂ミキシ
ングバルブである。実施の形態に係る定量バルブTは、
ブロック状に形成されたバルブ本体Taを備え、バルブ
本体Taに複数のシリンダ20が列設されて構成されて
いる。シリンダ20の一端側には、バルブ本体Taに設
けたオイル通路21に連通するオイルの供給口22が形
成された供給口部23を備えている。また、シリンダ2
0の他端側にはネジ25aの螺合により着脱可能に設け
られオイルの吐出口24が形成された吐出口部25を備
えている。26はパイプであって、シリンダ20内に同
軸に設けられ入口26aが供給口22側に臨み出口26
bが吐出口部25の内側に連設されて吐出口24に連通
している。このパイプ26の出口26b近傍には吐出口
24に連通する貫通孔27が形成されている。また、シ
リンダ20の吐出口部25には吐出口24を通るオイル
とエアを混合する混合室30が設けられている。このシ
リンダ20には、混合室30にエアを供給するエア管路
31が設けられている。32はエア管路31の混合室3
0の入口33の間隙を可変にしてエアの流量を調整する
ニードル弁である。34は混合室30よりもパイプ26
側の吐出口24内に設けられオイルの逆流を止めるスプ
リング35で付勢された弁体である。
【0011】40はパイプ26の入口26aと供給口部
23との間に介装された逆止弁であって、ゴムで一体成
形されており、一方側から他方側へ拡開しシリンダ20
の内壁に弾接する笠状のリップ41を備えている。リッ
プ41の一方側の端面部にはリップ41と同軸の供給口
22にガイドされるガイドロッド42が設けられてい
る。また、リップ41の内側にはパイプ26の入口26
aを塞ぐ円柱状体43が設けられている。44は逆止弁
40をパイプ26の入口26a側に常時付勢するスプリ
ングである。そして、この逆止弁40は、オイルの供給
時にパイプ26の入口26aを閉じかつ外側からオイル
の流通を許容し、オイルの非供給時に供給口22側を閉
じパイプ26の入口26aを開くものである。
【0012】50はピストンであって、シリンダ20の
内壁及びパイプ26の外壁を摺動する管状に形成され、
吐出口24側に移動するとき供給口22側に流入するオ
イルを貯留する供給側シリンダ室51を形成する一方、
供給口22側に移動するとき供給側シリンダ室51から
パイプ26の入口26a及び貫通孔27を通って流入す
るオイルを貯留する吐出側シリンダ室52を形成するも
のである。ピストン50の外周には、シリンダ20の内
壁を摺動するゴム製の外側オーリング53が装着される
外側溝54が形成され、この外側溝54に外側オーリン
グ53が装着されている。また、ピストン50の内周に
は、パイプ26の外壁を摺動するゴム製の内側オーリン
グ55が装着される内側溝56が形成され、この内側溝
56に内側オーリング55が装着されている。この内側
溝56は、ピストン50の移動方向で吐出口24側の端
部のコーナー部57を切り欠いて形成されている。その
ため、内部に設けるのに比較して、加工が極めて容易に
行なわれる。58は内側溝56の装着された内側オーリ
ング55を押えるカラーであって、シリンダ20の内壁
及びパイプ26の外壁を摺動する管状に形成され、内側
溝56のあるピストン50の端部側に設けられている。
59はカラー58及びパイプ26の吐出口部25側の段
部26a間に介装されピストン50及びカラー58を供
給口22側へ常時付勢するコイルスプリングである。
【0013】また、シリンダ20の供給口22側の内壁
にピストン50の供給口22側への移動時にピストン5
0が当接する第一ストッパ段部60が形成されており、
一方、パイプ26の外壁にピストン50の吐出口24側
への移動時にピストン50が衝止する第二ストッパ段部
61が形成されている。この第一ストッパ段部60及び
第二ストッパ段部61との間でピストン50のストロー
クが規定される。即ち、ピストン50及びカラー58が
第一ストッパ段部60及び第二ストッパ段部61との間
で移動可能になる。そのため、ピストン50のストロー
クは、第一ストッパ段部60及び第二ストッパ段部61
の間隔と、ピストン50及びカラー58の全長との差に
なる。そのため、カラー58は単なる管状部材であり製
造が容易であり、カラー58の寸法の異なるものを複数
種類用意しておけば、カラー58を変えるだけでピスト
ン50のストロークを変えることができ、逐一、ピスト
ン50の長さの異なるものを複数種類用意しなくても良
いので、それだけ、製造効率が良く、コストダウンを図
ることができる。
【0014】従って、この実施の形態に係る定量バルブ
Tにおいては以下のように作用をする。先ず、図2
(a)に示すように、シリンダ20の供給口22からオ
イルが供給されると、供給されるオイルの圧力によって
逆止弁40が吐出口24へ連通したパイプ26の入口2
6aを閉塞するとともに、リップ41が内側へ縮径して
オイルを通過させる。通過したオイルは、ピストン50
をコイルスプリング59の付勢力に抗して押圧し、この
押圧により形成される供給側シリンダ室51に貯留され
ていく。また、このピストン50の押圧により、吐出側
シリンダ室52に貯留されたオイルがパイプ26の吐出
口24側の貫通孔27から押し出されて吐出口24に送
出される。送出されるオイルは、混合室30に至るとエ
ア管路31からのエアに晒され、エアと混合される。そ
して、オイルとエアの混合体として吐出口部25から吐
出されて行く。そして、ピストン50がカラー58とと
もに第二ストッパ段部61に当接して停止すると吐出が
終了し、これにより、ピストン50のストローク分のオ
イルが吐出される。
【0015】この場合、ピストン50は、オイルの供給
時に加圧されるが、ゴム製の外側オーリング53及び内
側オーリング55は外側と内側とに分かれて、ピストン
50の外側溝54及び内側溝56に装着されているの
で、加圧による収縮がなく、そのため、吐出量の精度が
悪くなる事態が防止される。特に、ピストン50の断面
積に比較してストロークが極端に短く、その吐出量が、
例えば、0.1CC以下の0.05CC,0.03C
C,0.01CC,0.005CCと極めて微量の場合
に、吐出量の精度が向上させられる。また、この場合、
ゴム製の外側オーリング53及び内側オーリング55は
外側と内側とに分かれて、シリンダ20の内壁及びパイ
プ26の外壁を摺動するので、吐出側シリンダ室52と
供給側シリンダ室51との液密が図られる。
【0016】そして、図2(b)に示すように、オイル
の供給が停止して油圧がなくなると、コイルスプリング
59の付勢力によりピストン50が供給口22側に押圧
され、第一ストッパ段部60に当接する。このピストン
50の押圧により供給側シリンダ室51に貯留されたオ
イルに圧力が作用し、これにより、逆止弁40が供給口
22側に移動するとともに、リップ41が拡開しシリン
ダ20の内壁に弾接してシールし供給口22側へのオイ
ルの流入を抑止する。そして、供給側シリンダ室51に
貯留されたオイルがパイプ26の入口26aから流入
し、ピストン50の移動により吐出側シリンダ室52が
負圧になることから、パイプ26の吐出口24側の貫通
孔27から吐出側シリンダ室52にオイルが流入し、次
の吐出分のオイルとして貯留される。このような操作が
反復されて、定量の潤滑油が吐出口24から吐出され
る。このようなピストン50の往復動作中においては、
外側オーリング53及び内側オーリング55にピストン
50の移動方向の余分な負荷がほとんど作用することが
なく、外側オーリング53及び内側オーリング55が変
形して膨出する事態を抑止することができ、そのため、
シリンダ20との摺動抵抗が増大しないので、ピストン
50の移動をスムーズに行なわせることができ、吐出を
円滑に行なわせることができる。また、内側オーリング
55はカラー58で押えられているので、ピストン50
の移動によって外れることが防止される。
【0017】尚、上記実施の形態に係る定量バルブT
は、オイルとエアの混合体を吐出する所謂ミキシングバ
ルブに本発明を適用したものであるが、必ずしもこれに
限定されるものではなく、図3に示す従来で説明したシ
リンダが単体でオイルのみを定量吐出するタイプの定量
バルブTに本発明を適用しても良く、適宜変更して差支
えない。これによっても、同様の作用,効果を奏する。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明の定量バルブ
によれば、ピストンの外周及び内周に外側オーリング及
び内側オーリングを夫々装着したので、ピストンが加圧
されてもピストンの収縮がなく、そのため、吐出量の精
度が悪くなる事態を防止することができる。そのため、
特に、ピストンの断面積に比較してストロークが極端に
短く、その吐出量が、例えば、0.1CC以下の0.0
5CC,0.03CC,0.01CC,0.005CC
と極めて微量の場合に、吐出量の精度を大幅に向上させ
ることができる。また、外側オーリング及び内側オーリ
ングは外側と内側とに分かれて、シリンダの内壁及びパ
イプの外壁を摺動するので、吐出側シリンダ室と供給側
シリンダ室との液密を図ることができる。また、外側オ
ーリング及び内側オーリングにピストンの移動方向の余
分な負荷がほとんど作用することがなく、外側オーリン
グ及び内側オーリングが変形して膨出する事態を抑止す
ることができ、そのため、シリンダとの摺動抵抗が増大
しないので、ピストンの移動をスムーズに行なわせるこ
とができ、吐出を円滑に行なわせることができる。
【0019】また、内側溝をピストンの移動方向端部の
コーナー部を切り欠いて形成した場合には、ピストンの
内部に設けるのに比較して、コーナー部であることから
加工を極めて容易に行なうことができ、製造効率を大幅
に向上させることができる。更に、内側溝のあるピスト
ンの端部側に内側オーリングを押えるカラーを設けた場
合には、内側オーリングがカラーで押えられるので、ピ
ストンの移動によって外れる事態を防止することができ
る。また、カラーの寸法の異なるものを複数種類用意し
ておけば、カラーを変えるだけでピストンのストローク
を変えることができ、逐一、ピストンの長さの異なるも
のを複数種類用意しなくても良いので、また、カラーは
単なる管状部材であり製造が容易であることから、それ
だけ、製造効率が良く、コストダウンを図ることができ
る。更にまた、シリンダの内壁の第一ストッパ段部とパ
イプの外壁の第二ストッパ段部との間でピストンのスト
ロークを規定する構成とした場合には、ピストンのスト
ロークを微小量に確実に設定できる。また、シリンダの
吐出口部に吐出口を通るオイルとエアを混合する混合室
を設け、混合室にエアを供給するエア管路を設けた場合
には、オイルとエアの混合体を吐出するタイプでも、微
小量の吐出精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る定量バルブを示す断
面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る定量バルブの作用を
示す図であり、(a)は吐出時の状態を示す要部断面
図、(b)は非吐出時の状態を示す要部断面図である。
【図3】従来の定量バルブの一例をその作用とともに示
す図である。
【符号の説明】
T 定量バルブ Ta バルブ本体 20 シリンダ 21 オイル通路 22 供給口 23 供給口部 24 吐出口 25 吐出口部 26 パイプ 27 貫通孔 30 混合室 31 エア管路 32 ニードル弁 34 弁体 40 逆止弁 41 リップ 42 ガイドロッド 43 円柱状体 44 スプリング 50 ピストン 51 供給側シリンダ室 52 吐出側シリンダ室 53 外側オーリング 54 外側溝 55 内側オーリング 56 内側溝 57 コーナー部 58 カラー 59 コイルスプリング 60 第一ストッパ段部 61 第二ストッパ段部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイルの供給口が形成された供給口部及
    びオイルの吐出口が形成された吐出口部を有したシリン
    ダと、該シリンダ内に同軸に設けられ入口が供給口側に
    臨み出口が吐出口部の内側に連設されて吐出口に連通す
    るとともに出口近傍に貫通孔を有したパイプと、該パイ
    プの入口と供給口部との間に介装されオイルの供給時に
    パイプの入口を閉じかつ外側からオイルの流通を許容し
    オイルの非供給時に供給口側を閉じパイプの入口を開く
    逆止弁と、上記シリンダの内壁及びパイプの外壁を摺動
    し吐出口側に移動するとき供給口側に流入するオイルを
    貯留する供給側シリンダ室を形成し供給口側に移動する
    とき供給側シリンダ室からパイプの入口及び貫通孔を通
    って流入するオイルを貯留する吐出側シリンダ室を形成
    するピストンと、該ピストン及び吐出口部間に介装され
    該ピストンを供給口側へ常時付勢するコイルスプリング
    とを備え、オイルの供給時にピストンの吐出口側への移
    動により吐出側シリンダ室に貯留されたオイルをパイプ
    の貫通孔を通して吐出口へ吐出するようにした定量バル
    ブにおいて、 上記ピストンの外周に上記シリンダの内壁を摺動する外
    側オーリングが装着される外側溝を形成し、該外側溝に
    該外側オーリングを装着し、上記ピストンの内周に上記
    パイプの外壁を摺動する内側オーリングが装着される内
    側溝を形成し、該内側溝に該内側オーリングを装着した
    ことを特徴とする定量バルブ。
  2. 【請求項2】 上記内側溝を、上記ピストンの移動方向
    端部のコーナー部を切り欠いて形成したことを特徴とす
    る請求項1記載の定量バルブ。
  3. 【請求項3】 上記内側溝のあるピストンの端部側に該
    内側溝に装着された内側オーリングを押えるカラーを設
    けたことを特徴とする請求項2記載の定量バルブ。
  4. 【請求項4】 上記シリンダの内壁に上記ピストンの上
    記供給口側への移動時に該ピストンが当接する第一スト
    ッパ段部を形成し、上記パイプの外壁に上記ピストンの
    上記吐出口側への移動時に該ピストンが当接する第二ス
    トッパ段部を形成し、上記第一ストッパ段部及び第二ス
    トッパ段部との間でピストンのストロークを規定するこ
    とを特徴とする請求項1,2または3記載の定量バル
    ブ。
  5. 【請求項5】 上記シリンダの吐出口部に吐出口を通る
    オイルとエアを混合する混合室を設け、上記混合室にエ
    アを供給するエア管路を設けたことを特徴とする請求項
    1,2,3または4記載の定量バルブ。
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