JP2002127174A - 繊維強化発泡樹脂積層体の製造方法 - Google Patents
繊維強化発泡樹脂積層体の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 表層と芯材との間のボイドの発生を防ぎ、芯
材を所定位置に正確に位置せしめることができる繊維強
化発泡樹脂積層体の製造方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも一面が無端ベルト52により
形成された無端可動成形通路54の入り口近傍で、上記
無端ベルト52が成形通路側54に凸状に湾曲された成
形通路54の周縁部、又は互いに対峙する縁部に、発泡
性熱硬化性樹脂組成物22を含浸させた長繊維束41を
導入すると共に、発泡性熱硬化性樹脂組成物22を含浸
させた長繊維束42で囲繞された又は挟持された部位に
芯材14を供給し、成形通路54内で樹脂組成物22を
発泡硬化させるにあたり、成形通路54の入り口近傍
で、上記芯材14を、無端ベルト52が湾曲された部分
の頂点部と接触させるとともに、湾曲された無端ベルト
52と芯材14とで囲繞された区間の断面積と、樹脂含
浸長繊維束42の断面積とが略等しくなるように、樹脂
含浸長繊維束42、及び、芯材14を成形通路54内に
供給する。
材を所定位置に正確に位置せしめることができる繊維強
化発泡樹脂積層体の製造方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも一面が無端ベルト52により
形成された無端可動成形通路54の入り口近傍で、上記
無端ベルト52が成形通路側54に凸状に湾曲された成
形通路54の周縁部、又は互いに対峙する縁部に、発泡
性熱硬化性樹脂組成物22を含浸させた長繊維束41を
導入すると共に、発泡性熱硬化性樹脂組成物22を含浸
させた長繊維束42で囲繞された又は挟持された部位に
芯材14を供給し、成形通路54内で樹脂組成物22を
発泡硬化させるにあたり、成形通路54の入り口近傍
で、上記芯材14を、無端ベルト52が湾曲された部分
の頂点部と接触させるとともに、湾曲された無端ベルト
52と芯材14とで囲繞された区間の断面積と、樹脂含
浸長繊維束42の断面積とが略等しくなるように、樹脂
含浸長繊維束42、及び、芯材14を成形通路54内に
供給する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維強化発泡樹脂
積層体の製造方法に関する。
積層体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、土木建築用構造部材としては
木材やコンクリートが用いられてきたが、木材は腐食や
損傷が激しく、吸水によって物性が低下するなど耐久性
に問題があった。また、コンクリートは耐久性や強度は
優れているが、重量が非常に重いという問題があった。
木材やコンクリートが用いられてきたが、木材は腐食や
損傷が激しく、吸水によって物性が低下するなど耐久性
に問題があった。また、コンクリートは耐久性や強度は
優れているが、重量が非常に重いという問題があった。
【0003】これらの問題に対処すべく、樹脂発泡体を
一方向長繊維で強化した合成木材が開発されている。し
かし、枕木等の強い曲げ荷重が加わる用途では、曲げ荷
重による応力は専ら表層部にかかり、内層部には余りか
からないのであるが、合成木材は内層部も高価な連続長
繊維と発泡熱硬化性樹脂により形成されており、性能の
割りに価格が高いという問題がある。
一方向長繊維で強化した合成木材が開発されている。し
かし、枕木等の強い曲げ荷重が加わる用途では、曲げ荷
重による応力は専ら表層部にかかり、内層部には余りか
からないのであるが、合成木材は内層部も高価な連続長
繊維と発泡熱硬化性樹脂により形成されており、性能の
割りに価格が高いという問題がある。
【0004】上記問題を解決するものとして、特開平5
−138797号公報には、充填材を含有した熱硬化性
樹脂発泡体からなる芯材層の少なくとも一面側と反対面
側とに長手方向に沿う長繊維によって強化された熱硬化
性樹脂発泡体からなる表層を積層した複合材料が提案さ
れている。しかし、本提案の方法は、製造がバッチ式で
あり、生産性が低く、量産には適さない。
−138797号公報には、充填材を含有した熱硬化性
樹脂発泡体からなる芯材層の少なくとも一面側と反対面
側とに長手方向に沿う長繊維によって強化された熱硬化
性樹脂発泡体からなる表層を積層した複合材料が提案さ
れている。しかし、本提案の方法は、製造がバッチ式で
あり、生産性が低く、量産には適さない。
【0005】また、特公昭59−47977号公報に
は、表層及び芯材からなる構造材の連続的製造方法が提
案されている。しかしながら、この製造方法では、発泡
性熱硬化性樹脂組成物の発泡条件が、樹脂組成物、製造
温度によって左右されるため、天候や季節によって変化
する外気温度の影響を受けやすく、発泡の制御が困難で
あるという問題があった。即ち、得られる構造材の内、
曲げ荷重による応力のかかりやすい表層部が過発泡する
と、所望の強度設計が困難となり、また、芯材の発泡性
熱硬化性樹脂組成物が過発泡すると、表面部に芯材が露
出してしまい、芯材を、得ようとする構造材の製品設計
通りの所定位置に位置せしめることが困難であった。
は、表層及び芯材からなる構造材の連続的製造方法が提
案されている。しかしながら、この製造方法では、発泡
性熱硬化性樹脂組成物の発泡条件が、樹脂組成物、製造
温度によって左右されるため、天候や季節によって変化
する外気温度の影響を受けやすく、発泡の制御が困難で
あるという問題があった。即ち、得られる構造材の内、
曲げ荷重による応力のかかりやすい表層部が過発泡する
と、所望の強度設計が困難となり、また、芯材の発泡性
熱硬化性樹脂組成物が過発泡すると、表面部に芯材が露
出してしまい、芯材を、得ようとする構造材の製品設計
通りの所定位置に位置せしめることが困難であった。
【0006】そこで、特開平12−190341号公報
では、連続的に進行する長繊維束に発泡性熱硬化性樹脂
組成物を含浸させた含浸体を、成形金型の内面に沿わせ
て導入し、この含浸体により形成された空間部に芯材を
連続的に投入し、上記含浸体と芯材とを上記成形金型内
を進行させつつ発泡と硬化を行う繊維強化樹脂積層体の
製造方法が提案されている。
では、連続的に進行する長繊維束に発泡性熱硬化性樹脂
組成物を含浸させた含浸体を、成形金型の内面に沿わせ
て導入し、この含浸体により形成された空間部に芯材を
連続的に投入し、上記含浸体と芯材とを上記成形金型内
を進行させつつ発泡と硬化を行う繊維強化樹脂積層体の
製造方法が提案されている。
【0007】しかしながら、この方法においても、含浸
体からなる表層と芯材との間の空気混入によるボイドの
発生や、表面層の発泡タイミングのズレによる芯材の偏
心などの諸問題が発生していた。
体からなる表層と芯材との間の空気混入によるボイドの
発生や、表面層の発泡タイミングのズレによる芯材の偏
心などの諸問題が発生していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の課題を
解決し、表層と芯材との間のボイドの発生を防ぎ、芯材
を所定位置に正確に位置せしめることができる繊維強化
発泡樹脂積層体の製造方法を提供することを目的とす
る。
解決し、表層と芯材との間のボイドの発生を防ぎ、芯材
を所定位置に正確に位置せしめることができる繊維強化
発泡樹脂積層体の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の繊維強化発泡樹
脂積層体の製造方法は、少なくとも一面が無端ベルトに
より形成された無端可動成形通路(以下、単に「成形通
路」という)の入り口近傍で、上記無端ベルトが成形通
路側に凸状に湾曲された成形通路の周縁部、又は互いに
対峙する縁部に、発泡性熱硬化性樹脂組成物を含浸させ
た長繊維束(以下、「樹脂含浸長繊維束」という)を導
入すると共に、樹脂含浸長繊維束で囲繞された又は挟持
された部位に芯材を供給し、成形通路内で発泡性熱硬化
性樹脂組成物を発泡硬化させるにあたり、成形通路の入
り口近傍で、上記芯材を、無端ベルトが湾曲された部分
の頂点部と接触させるとともに、湾曲された無端ベルト
と芯材とで囲繞された区間の断面積と、樹脂含浸長繊維
束の断面積とが略等しくなるように、樹脂含浸長繊維
束、及び、芯材を成形通路内に供給するものである。
脂積層体の製造方法は、少なくとも一面が無端ベルトに
より形成された無端可動成形通路(以下、単に「成形通
路」という)の入り口近傍で、上記無端ベルトが成形通
路側に凸状に湾曲された成形通路の周縁部、又は互いに
対峙する縁部に、発泡性熱硬化性樹脂組成物を含浸させ
た長繊維束(以下、「樹脂含浸長繊維束」という)を導
入すると共に、樹脂含浸長繊維束で囲繞された又は挟持
された部位に芯材を供給し、成形通路内で発泡性熱硬化
性樹脂組成物を発泡硬化させるにあたり、成形通路の入
り口近傍で、上記芯材を、無端ベルトが湾曲された部分
の頂点部と接触させるとともに、湾曲された無端ベルト
と芯材とで囲繞された区間の断面積と、樹脂含浸長繊維
束の断面積とが略等しくなるように、樹脂含浸長繊維
束、及び、芯材を成形通路内に供給するものである。
【0010】本発明において使用される発泡性熱硬化性
樹脂組成物は、硬化前の熱硬化性樹脂組成物及び発泡剤
とからなる。
樹脂組成物は、硬化前の熱硬化性樹脂組成物及び発泡剤
とからなる。
【0011】上記熱硬化性樹脂組成物を構成する熱硬化
性樹脂としては特に限定されず、例えば、ウレタン系樹
脂、フェノール系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、エ
ポキシ系樹脂等が挙げられる。中でもウレタン系樹脂が
耐久性及び機械的強度の点からより好ましい。
性樹脂としては特に限定されず、例えば、ウレタン系樹
脂、フェノール系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、エ
ポキシ系樹脂等が挙げられる。中でもウレタン系樹脂が
耐久性及び機械的強度の点からより好ましい。
【0012】上記発泡剤としては特に限定されず、熱分
解型発泡剤であってもよいし、フロン等の溶剤型発泡剤
であってもよい。また、熱硬化性樹脂が反応時に発生す
る分解ガス等の副生物であってもよい。
解型発泡剤であってもよいし、フロン等の溶剤型発泡剤
であってもよい。また、熱硬化性樹脂が反応時に発生す
る分解ガス等の副生物であってもよい。
【0013】上記発泡性熱硬化性樹脂組成物には、必要
に応じて、触媒、整泡剤、発泡助剤、充填材、補強短繊
維、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、架橋剤、安定
剤、可塑剤、難燃剤等が添加されてもよい。
に応じて、触媒、整泡剤、発泡助剤、充填材、補強短繊
維、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、架橋剤、安定
剤、可塑剤、難燃剤等が添加されてもよい。
【0014】本発明において使用される長繊維束を構成
する長繊維としては、ストランドをバインダーで軽くく
っつけてあるひも状のもの(ロービング、ヤーン)、チ
ョップトストランドを無定方向に積み重ねてシート状に
したもの(マット)、ヤーンを織ったもの(クロス)、
ロービングを織ったもの(ロービングクロス)などがあ
げられる。中でも、樹脂原液の含浸のし易さ、成形のし
易さ、得られる成形体の機械的物性等から、ロービング
が好ましい。
する長繊維としては、ストランドをバインダーで軽くく
っつけてあるひも状のもの(ロービング、ヤーン)、チ
ョップトストランドを無定方向に積み重ねてシート状に
したもの(マット)、ヤーンを織ったもの(クロス)、
ロービングを織ったもの(ロービングクロス)などがあ
げられる。中でも、樹脂原液の含浸のし易さ、成形のし
易さ、得られる成形体の機械的物性等から、ロービング
が好ましい。
【0015】上記ストランドを構成するフィラメントと
しては、モノフィラメントであってもよいし、フィブリ
ル(髭状に繊維が突き出たもの)化繊維であってもよ
い。長繊維束を構成する繊維の材質も特に限定されず、
ガラス繊維、炭素繊維、有機繊維(合成繊維、天然繊
維)等が用いられる。なかでも、ガラス繊維や炭素繊維
が強化効果が大きく好ましい。また、上記合成繊維の素
材としては、例えば、ビニロン、レーヨン、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリオレフィン等が用いられる。
しては、モノフィラメントであってもよいし、フィブリ
ル(髭状に繊維が突き出たもの)化繊維であってもよ
い。長繊維束を構成する繊維の材質も特に限定されず、
ガラス繊維、炭素繊維、有機繊維(合成繊維、天然繊
維)等が用いられる。なかでも、ガラス繊維や炭素繊維
が強化効果が大きく好ましい。また、上記合成繊維の素
材としては、例えば、ビニロン、レーヨン、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリオレフィン等が用いられる。
【0016】本発明においては、まず、上記長繊維束に
上記発泡性熱硬化性樹脂組成物を含浸させる。含浸方法
は特に限定されるものではなく、例えば、 予め発泡性熱硬化性樹脂組成物が付着した長繊維束
に、含浸板を用いて圧縮剪断力を作用させ、長繊維束間
に発泡性熱硬化性樹脂組成物を含浸させる。
上記発泡性熱硬化性樹脂組成物を含浸させる。含浸方法
は特に限定されるものではなく、例えば、 予め発泡性熱硬化性樹脂組成物が付着した長繊維束
に、含浸板を用いて圧縮剪断力を作用させ、長繊維束間
に発泡性熱硬化性樹脂組成物を含浸させる。
【0017】 長繊維束を金型内に導入し、高圧注入
機を用いて発泡性熱硬化性樹脂組成物を含浸させる。 長繊維束に発泡性熱硬化性樹脂組成物を付着させつ
つ、超音波、バキューム等により、長繊維束間に発泡性
熱硬化性樹脂組成物を含浸させる。などの方法が挙げら
れる。
機を用いて発泡性熱硬化性樹脂組成物を含浸させる。 長繊維束に発泡性熱硬化性樹脂組成物を付着させつ
つ、超音波、バキューム等により、長繊維束間に発泡性
熱硬化性樹脂組成物を含浸させる。などの方法が挙げら
れる。
【0018】上記長繊維束に発泡性熱硬化性樹脂組成物
を付着させる方法としては、例えば、 予め混合機等により均一に混合又は分散された上記
発泡性熱硬化性樹脂組成物を、吐出機のノズルを通し
て、テンションをかけて所定間隔に略平行に引き揃えら
れた長繊維束に振り掛けて付着させる。 発泡性熱硬化性樹脂組成物で充たされた槽中を長繊
維束を通過させる。などの方法が挙げられる。
を付着させる方法としては、例えば、 予め混合機等により均一に混合又は分散された上記
発泡性熱硬化性樹脂組成物を、吐出機のノズルを通し
て、テンションをかけて所定間隔に略平行に引き揃えら
れた長繊維束に振り掛けて付着させる。 発泡性熱硬化性樹脂組成物で充たされた槽中を長繊
維束を通過させる。などの方法が挙げられる。
【0019】本発明においては、上記樹脂含浸長繊維束
を、少なくとも一面が無端ベルトにより形成された成形
通路の入り口近傍で、上記無端ベルトが成形通路側に凸
状に湾曲された成形通路の周縁部、又は互いに対峙する
縁部に導入する。
を、少なくとも一面が無端ベルトにより形成された成形
通路の入り口近傍で、上記無端ベルトが成形通路側に凸
状に湾曲された成形通路の周縁部、又は互いに対峙する
縁部に導入する。
【0020】上記無端ベルトの材質は、耐熱性があり、
発泡性熱硬化性樹脂組成物の硬化反応を阻害しないもの
であれば特に限定されるものではなく、例えば、スチー
ルベルト、樹脂ベルト等が挙げられる。
発泡性熱硬化性樹脂組成物の硬化反応を阻害しないもの
であれば特に限定されるものではなく、例えば、スチー
ルベルト、樹脂ベルト等が挙げられる。
【0021】上記無端ベルトは、成形通路の入り口近傍
で、成形通路側に凸状に湾曲されている。無端ベルトを
凸状に湾曲させる方法としては、例えば、特開平9−1
23189号公報で提案されているように、 ベルトを誘導するローラを設け、ベルトおよび少な
くとも一つのローラの当接面に、相互に係合する溝又は
凸条を2条以上設け、ローラの溝又は凸条同士の幅を、
ベルトの溝又は凸条の幅よりも狭くし、ベルトを成形品
側に凸状に変形させて曲面形状に変形させる方法、 ベルトを誘導するローラを設け、少なくとも一つの
ローラが中高とし、ベルトを当該ローラによって曲面形
状に変形する方法、などが挙げられる。
で、成形通路側に凸状に湾曲されている。無端ベルトを
凸状に湾曲させる方法としては、例えば、特開平9−1
23189号公報で提案されているように、 ベルトを誘導するローラを設け、ベルトおよび少な
くとも一つのローラの当接面に、相互に係合する溝又は
凸条を2条以上設け、ローラの溝又は凸条同士の幅を、
ベルトの溝又は凸条の幅よりも狭くし、ベルトを成形品
側に凸状に変形させて曲面形状に変形させる方法、 ベルトを誘導するローラを設け、少なくとも一つの
ローラが中高とし、ベルトを当該ローラによって曲面形
状に変形する方法、などが挙げられる。
【0022】上記樹脂含浸長繊維束を成形通路に導入す
る方法としては、例えば、樹脂含浸長繊維束に、含浸し
た発泡性熱硬化性樹脂組成物が必要以上に絞り出されな
い程度の張力を付与し、必要に応じてガイド等の位置規
制治具を成形通路入り口上流側に設けて、樹脂含浸長繊
維束を成形通路の所定位置に配置する。次いで、成形通
路下流に設けられた引取機より樹脂含浸長繊維束を引き
取ることにより、樹脂含浸長繊維束が成形通路に連続的
に導入される。
る方法としては、例えば、樹脂含浸長繊維束に、含浸し
た発泡性熱硬化性樹脂組成物が必要以上に絞り出されな
い程度の張力を付与し、必要に応じてガイド等の位置規
制治具を成形通路入り口上流側に設けて、樹脂含浸長繊
維束を成形通路の所定位置に配置する。次いで、成形通
路下流に設けられた引取機より樹脂含浸長繊維束を引き
取ることにより、樹脂含浸長繊維束が成形通路に連続的
に導入される。
【0023】上記成形通路は、少なくとも一面が無端ベ
ルトにより形成されており、成形通路の形状が矩形であ
る場合には、少なくとも相対峙する2面が無端ベルトに
より形成されているのが好ましい。しかし、無端ベルト
が成形通路側に湾曲されていない面については、必ずし
も無端ベルトである必要はなく、スラットコンベアなど
により形成されてもよい。
ルトにより形成されており、成形通路の形状が矩形であ
る場合には、少なくとも相対峙する2面が無端ベルトに
より形成されているのが好ましい。しかし、無端ベルト
が成形通路側に湾曲されていない面については、必ずし
も無端ベルトである必要はなく、スラットコンベアなど
により形成されてもよい。
【0024】上記成形通路には、温度調節機能が設けら
れていることが好ましい。温度調節機能としては特に限
定されるものではなく、例えば、成形通路外面の所定の
位置に、ベルトに接するセグメントを設け、このセグメ
ントを温度調節し、ベルトを介して内部に温度を与える
方法、温度調節されるべき領域に、直接熱風、温風、冷
風を当てる方法などがあげられる。
れていることが好ましい。温度調節機能としては特に限
定されるものではなく、例えば、成形通路外面の所定の
位置に、ベルトに接するセグメントを設け、このセグメ
ントを温度調節し、ベルトを介して内部に温度を与える
方法、温度調節されるべき領域に、直接熱風、温風、冷
風を当てる方法などがあげられる。
【0025】本発明においては、樹脂含浸長繊維束で囲
繞された又は挟持された部位に芯材を供給する。上記芯
材としては特に限定されるものではなく、充填材と熱硬
化性樹脂、又は熱硬化性樹脂を含有させた充填材、若し
くはこれらにより予め所定の形状に成形された成形体、
既成のコア材などがあげられる。
繞された又は挟持された部位に芯材を供給する。上記芯
材としては特に限定されるものではなく、充填材と熱硬
化性樹脂、又は熱硬化性樹脂を含有させた充填材、若し
くはこれらにより予め所定の形状に成形された成形体、
既成のコア材などがあげられる。
【0026】上記芯材には、樹脂含浸長繊維束との物理
的な接着性を向上させるために、表面処理が施されてい
てもよい。
的な接着性を向上させるために、表面処理が施されてい
てもよい。
【0027】さらに、上記芯材を樹脂含浸長繊維束で囲
繞された又は挟持された部位に供給する際には、芯材の
表面温度が一定の温度範囲になるように、温度制御を行
っておくのが好ましい。芯材の表面温度により、長繊維
束に含浸された発泡性熱硬化性樹脂組成物の反応性に大
きな影響を及ぼすからである。
繞された又は挟持された部位に供給する際には、芯材の
表面温度が一定の温度範囲になるように、温度制御を行
っておくのが好ましい。芯材の表面温度により、長繊維
束に含浸された発泡性熱硬化性樹脂組成物の反応性に大
きな影響を及ぼすからである。
【0028】本発明においては、成形通路の入り口近傍
で、上記芯材を、無端ベルトが湾曲された部分の頂点部
と接触させる。従って、成形通路の断面形状が矩形の場
合、芯材が樹脂含浸長繊維束で囲繞される場合には成形
通路の4面において、芯材が樹脂含浸長繊維束で挟持さ
れる場合には成形通路の2面において無端ベルトを凸状
に湾曲させ、この頂点部と芯材とを接触させるのが好ま
しい。このようにすることにより、芯材の偏心を防止す
ることができる。
で、上記芯材を、無端ベルトが湾曲された部分の頂点部
と接触させる。従って、成形通路の断面形状が矩形の場
合、芯材が樹脂含浸長繊維束で囲繞される場合には成形
通路の4面において、芯材が樹脂含浸長繊維束で挟持さ
れる場合には成形通路の2面において無端ベルトを凸状
に湾曲させ、この頂点部と芯材とを接触させるのが好ま
しい。このようにすることにより、芯材の偏心を防止す
ることができる。
【0029】本発明においては、湾曲された無端ベルト
と芯材とで囲繞された区間の断面積(S1)と、樹脂含浸
長繊維束の断面積(S2)との比が略等しくなるように、
樹脂含浸長繊維束、及び、芯材を成形通路内に供給す
る。
と芯材とで囲繞された区間の断面積(S1)と、樹脂含浸
長繊維束の断面積(S2)との比が略等しくなるように、
樹脂含浸長繊維束、及び、芯材を成形通路内に供給す
る。
【0030】上記S1と、S2との比(S1/S2:ここで、
S2は発泡性熱硬化性樹脂組成物と長繊維束との真比重
から計算される、樹脂含浸長繊維束の実質的な断面積)
は1〜1.2が好ましい。1未満であると長繊維束に含
浸された発泡性熱硬化性樹脂組成物の一部が掻き取られ
てしまい、1.2を超えると樹脂含浸長繊維束と成形通
路壁及び樹脂含浸長繊維束相互間の間隙が大きすぎ、樹
脂含浸長繊維束内に空気が混入したときに排除しにくく
なり、ボイドの発生の原因となることがある。
S2は発泡性熱硬化性樹脂組成物と長繊維束との真比重
から計算される、樹脂含浸長繊維束の実質的な断面積)
は1〜1.2が好ましい。1未満であると長繊維束に含
浸された発泡性熱硬化性樹脂組成物の一部が掻き取られ
てしまい、1.2を超えると樹脂含浸長繊維束と成形通
路壁及び樹脂含浸長繊維束相互間の間隙が大きすぎ、樹
脂含浸長繊維束内に空気が混入したときに排除しにくく
なり、ボイドの発生の原因となることがある。
【0031】上記湾曲された無端ベルトと芯材とで囲繞
された区間をどこまで設けるかは、発泡性熱硬化性樹脂
組成物の組成〔即ち、反応性(発泡時間)、粘度等を決
定する〕、長繊維束の種類(フィラメント径や収束本数
等)と含有量、芯材や無端ベルトの表面温度、ライン速
度等により適宜決定されるものである。
された区間をどこまで設けるかは、発泡性熱硬化性樹脂
組成物の組成〔即ち、反応性(発泡時間)、粘度等を決
定する〕、長繊維束の種類(フィラメント径や収束本数
等)と含有量、芯材や無端ベルトの表面温度、ライン速
度等により適宜決定されるものである。
【0032】(作用)本発明の繊維強化発泡樹脂積層体
の製造方法は、少なくとも一面が無端ベルトにより形成
された成形通路の入り口近傍で、上記無端ベルトが成形
通路側に凸状に湾曲された成形通路の周縁部、又は互い
に対峙する縁部に、樹脂含浸長繊維束を導入するもので
あるから、樹脂含浸長繊維束内に空気が混入したときに
効果的に排除することができる。また、樹脂含浸長繊維
束で囲繞された又は挟持された部位に芯材を供給し、成
形通路内で発泡性熱硬化性樹脂組成物を発泡硬化させる
にあたり、成形通路の入り口近傍で、上記芯材を、無端
ベルトが湾曲された部分の頂点部と接触させることによ
り、芯材のずれや撓みを防止でき、成形通路内の所定位
置に芯材を配置できるので、芯材の偏心を防止すること
ができる。さらに、湾曲された無端ベルトと芯材とで囲
繞された区間の断面積と、樹脂含浸長繊維束の断面積と
が略等しくなるように、樹脂含浸長繊維束、及び、芯材
を成形通路内に供給するものであるから、樹脂含浸長繊
維束内に空気が混入したときに効果的に排除することが
できる。
の製造方法は、少なくとも一面が無端ベルトにより形成
された成形通路の入り口近傍で、上記無端ベルトが成形
通路側に凸状に湾曲された成形通路の周縁部、又は互い
に対峙する縁部に、樹脂含浸長繊維束を導入するもので
あるから、樹脂含浸長繊維束内に空気が混入したときに
効果的に排除することができる。また、樹脂含浸長繊維
束で囲繞された又は挟持された部位に芯材を供給し、成
形通路内で発泡性熱硬化性樹脂組成物を発泡硬化させる
にあたり、成形通路の入り口近傍で、上記芯材を、無端
ベルトが湾曲された部分の頂点部と接触させることによ
り、芯材のずれや撓みを防止でき、成形通路内の所定位
置に芯材を配置できるので、芯材の偏心を防止すること
ができる。さらに、湾曲された無端ベルトと芯材とで囲
繞された区間の断面積と、樹脂含浸長繊維束の断面積と
が略等しくなるように、樹脂含浸長繊維束、及び、芯材
を成形通路内に供給するものであるから、樹脂含浸長繊
維束内に空気が混入したときに効果的に排除することが
できる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しつつ説明する。図1は、本発明に使用される
製造装置の一例を示す模式的説明図、図2はその成形金
型の要部を拡大して示す断面図である。
面を参照しつつ説明する。図1は、本発明に使用される
製造装置の一例を示す模式的説明図、図2はその成形金
型の要部を拡大して示す断面図である。
【0034】図1に示すように、製造装置1は、混合機
10、吐出機21、含浸機3、成形金型5、冷却機7、
引取機8及び切断機9を備えている。吐出機21は、タ
ンク(図示せず)から供給された各成分を混合して発泡
性熱硬化性樹脂組成物22としたのち、整流板(図示せ
ず)から引き揃えて張力をかけて連続的に供給される長
繊維束41の上に、長繊維束41の進行方向に対して垂
直方向に往復運動しながら発泡性熱硬化性樹脂組成物2
2(以下、単に「組成物22」ということがある)を吐
出して振りかけるようになっている。
10、吐出機21、含浸機3、成形金型5、冷却機7、
引取機8及び切断機9を備えている。吐出機21は、タ
ンク(図示せず)から供給された各成分を混合して発泡
性熱硬化性樹脂組成物22としたのち、整流板(図示せ
ず)から引き揃えて張力をかけて連続的に供給される長
繊維束41の上に、長繊維束41の進行方向に対して垂
直方向に往復運動しながら発泡性熱硬化性樹脂組成物2
2(以下、単に「組成物22」ということがある)を吐
出して振りかけるようになっている。
【0035】含浸機3は、含浸台31と揉み板32とを
備え、揉み板32を長繊維束41の進行方向に垂直な方
向に往復動させ、含浸台31との間で組成物22を振り
かけられた長繊維束41を揉み、長繊維束41中に組成
物22を含浸させて樹脂含浸長繊維束42を得る。
備え、揉み板32を長繊維束41の進行方向に垂直な方
向に往復動させ、含浸台31との間で組成物22を振り
かけられた長繊維束41を揉み、長繊維束41中に組成
物22を含浸させて樹脂含浸長繊維束42を得る。
【0036】成形金型5は、図2に示すように断面方形
の成形通路54を2枚のエンドレスベルト51及び2枚
のスラットコンベア56で形成したものであり、各ベル
トは駆動ロール53、53……により移動されている。
この成形金型5には、各ベルト51及びスラットコンベ
ア56に接触して温度調節用セグメント52が設けられ
ている。また、温度調節用セグメント52の最下方部5
21ではベルト51を冷却するようになされている。
の成形通路54を2枚のエンドレスベルト51及び2枚
のスラットコンベア56で形成したものであり、各ベル
トは駆動ロール53、53……により移動されている。
この成形金型5には、各ベルト51及びスラットコンベ
ア56に接触して温度調節用セグメント52が設けられ
ている。また、温度調節用セグメント52の最下方部5
21ではベルト51を冷却するようになされている。
【0037】そして、上記樹脂含浸長繊維束42は、各
ベルト51に接触して沿わせた状態とし、かつ上記成形
通路54の上下縁部に隙間なく揃えて成形金型5の成形
通路54に導入される。
ベルト51に接触して沿わせた状態とし、かつ上記成形
通路54の上下縁部に隙間なく揃えて成形金型5の成形
通路54に導入される。
【0038】上記成形金型5の上流側には、混合機10
が備えられている。この混合機10には、充填材投入口
11と熱硬化性樹脂投入口12とが設けられ、各々の投
入口から投入された充填材と熱硬化性樹脂とが混合室1
3で混合され、熱硬化性樹脂を含有させた充填材14
(以下、「芯材14」という)となる。この芯材14
は、上記2枚のベルト51に接触して沿わせた1対の樹
脂含浸長繊維束42で挟持された部位に投入される。
が備えられている。この混合機10には、充填材投入口
11と熱硬化性樹脂投入口12とが設けられ、各々の投
入口から投入された充填材と熱硬化性樹脂とが混合室1
3で混合され、熱硬化性樹脂を含有させた充填材14
(以下、「芯材14」という)となる。この芯材14
は、上記2枚のベルト51に接触して沿わせた1対の樹
脂含浸長繊維束42で挟持された部位に投入される。
【0039】成形金型5に投入された樹脂含浸長繊維束
42及び芯材14は、ベルト51の移動に伴い下方に進
行してゆき、上記温度調節用セグメント52により加熱
されたベルト51からの熱を受け、発泡性熱硬化性樹脂
組成物の発泡及び硬化反応が行われ、長繊維で強化され
た表層と芯材よりなる繊維強化発泡樹脂積層体100が
得られる。温度調節セグメント521の作用により積層
体100は予備冷却されて成形金型5から抜け出る。
42及び芯材14は、ベルト51の移動に伴い下方に進
行してゆき、上記温度調節用セグメント52により加熱
されたベルト51からの熱を受け、発泡性熱硬化性樹脂
組成物の発泡及び硬化反応が行われ、長繊維で強化され
た表層と芯材よりなる繊維強化発泡樹脂積層体100が
得られる。温度調節セグメント521の作用により積層
体100は予備冷却されて成形金型5から抜け出る。
【0040】図1の58は堰板である。この堰板58
は、製造のスタート時まで成形金型5の下流他端に嵌め
込まれ、投入された芯材14が漏れ出てしまわないよう
になされている。該堰板は、製造がスタートし発泡性熱
硬化性樹脂組成物の発泡により成形金型5の成形通路5
4が充満された段階で除去する。
は、製造のスタート時まで成形金型5の下流他端に嵌め
込まれ、投入された芯材14が漏れ出てしまわないよう
になされている。該堰板は、製造がスタートし発泡性熱
硬化性樹脂組成物の発泡により成形金型5の成形通路5
4が充満された段階で除去する。
【0041】次いで、積層体100は、冷却機7に送ら
れ、冷却機7に設けらた複数の冷却ロール71により十
分冷却がなされる。冷却された積層体100は、引取機
8を通過後、切断機9により所定の長さに切断される。
れ、冷却機7に設けらた複数の冷却ロール71により十
分冷却がなされる。冷却された積層体100は、引取機
8を通過後、切断機9により所定の長さに切断される。
【0042】かくして得られた積層体100は、図3に
示すように1対の樹脂含浸長繊維束発泡硬化体からなる
表層部42aと芯材14からなる。
示すように1対の樹脂含浸長繊維束発泡硬化体からなる
表層部42aと芯材14からなる。
【0043】図4は、下側の無端ベルト51と、その無
端ベルト51が載置されて誘導されるローラ50を示し
たものであるが、対向する上側の無端ベルト52(図4
において図示せず)も同じように、同様のローラ50に
載置する。
端ベルト51が載置されて誘導されるローラ50を示し
たものであるが、対向する上側の無端ベルト52(図4
において図示せず)も同じように、同様のローラ50に
載置する。
【0044】上下の無端ベルト51,51の裏面には2
本の平行な凸条51a,51aが突設される。この無端
ベルト51,51に突設されたした2本の凸条51a,
51aの無端ベルトが成形通路54の内側に湾曲され
る。この湾曲されている部分の頂点部には、図2に示す
ように芯材14が接触される。
本の平行な凸条51a,51aが突設される。この無端
ベルト51,51に突設されたした2本の凸条51a,
51aの無端ベルトが成形通路54の内側に湾曲され
る。この湾曲されている部分の頂点部には、図2に示す
ように芯材14が接触される。
【0045】図5は、本発明に使用される製造装置の成
形金型の別の例を、要部を拡大して示す断面図である。
図5においては、成形通路54の4周縁部が、エンドレ
スベルト51で囲繞されていること以外が、図2と同様
である。この成形金型を用いて製造された積層体200
は、図6に示すように、樹脂含浸長繊維束発泡硬化体か
らなる表層部42aと、該表層部42aで囲繞された芯
材14により構成される。
形金型の別の例を、要部を拡大して示す断面図である。
図5においては、成形通路54の4周縁部が、エンドレ
スベルト51で囲繞されていること以外が、図2と同様
である。この成形金型を用いて製造された積層体200
は、図6に示すように、樹脂含浸長繊維束発泡硬化体か
らなる表層部42aと、該表層部42aで囲繞された芯
材14により構成される。
【0046】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきさらに詳しく
説明する。
説明する。
【0047】(実施例1)図1、2に示した製造装置
に、発泡性熱硬化性樹脂組成物22としてポリエーテル
ポリオール(水酸基価480)100重量部、ポリメチ
レンポリフェニルポリイソシアネート(NCO比31
%)160重量部、シリコーンオイル0.7重量部、水
1重量部、ジブチルラウレート0.15重量部;長繊維
束41として、Eガラスモノフィラメント(繊維径12
μm)200本を1ストランドとしたガラス繊維集束体
からなるガラスロービングを、体積比85:15で供給
し、樹脂含浸長繊維束42を得た。
に、発泡性熱硬化性樹脂組成物22としてポリエーテル
ポリオール(水酸基価480)100重量部、ポリメチ
レンポリフェニルポリイソシアネート(NCO比31
%)160重量部、シリコーンオイル0.7重量部、水
1重量部、ジブチルラウレート0.15重量部;長繊維
束41として、Eガラスモノフィラメント(繊維径12
μm)200本を1ストランドとしたガラス繊維集束体
からなるガラスロービングを、体積比85:15で供給
し、樹脂含浸長繊維束42を得た。
【0048】一方で、混合機10の充填材投入口11に
3号珪砂を、熱硬化性樹脂投入口12に密度0.6g/
cm3のポリウレタン系樹脂原液〔ポリプロピレンオキ
サイド付加ポリエーテルポリオール(水酸基価380、
ポリオール当量147)100重量部、ジフェニルメタ
ンジイソシアネート140重量部、シリコーンオイル1
重量部、水0.3重量部、ジブチルラウレート0.05
重量部)を体積比55:45で供給し、芯材14とし
た。
3号珪砂を、熱硬化性樹脂投入口12に密度0.6g/
cm3のポリウレタン系樹脂原液〔ポリプロピレンオキ
サイド付加ポリエーテルポリオール(水酸基価380、
ポリオール当量147)100重量部、ジフェニルメタ
ンジイソシアネート140重量部、シリコーンオイル1
重量部、水0.3重量部、ジブチルラウレート0.05
重量部)を体積比55:45で供給し、芯材14とし
た。
【0049】この際、成形金型5の入り口近傍におけ
る、無端ベルト52と芯材14とで囲繞された区間の断
面積と、発泡性熱硬化性樹脂組成物を含浸させた長繊維
束の断面積との比を1:1とした。
る、無端ベルト52と芯材14とで囲繞された区間の断
面積と、発泡性熱硬化性樹脂組成物を含浸させた長繊維
束の断面積との比を1:1とした。
【0050】成形条件は、線速:0.7m/min;成
形金型5の温度:入り口近傍20℃、発泡、硬化区間6
0℃、冷却区間20℃とし、図3に示した積層体100
(表層部42a密度0.73g/cm3)を得た。
形金型5の温度:入り口近傍20℃、発泡、硬化区間6
0℃、冷却区間20℃とし、図3に示した積層体100
(表層部42a密度0.73g/cm3)を得た。
【0051】得られた積層体100は、高さ140mm
(芯材14の高さ100mm)×幅200mmであっ
た。
(芯材14の高さ100mm)×幅200mmであっ
た。
【0052】(実施例2)成形金型5の入り口近傍の断
面形状を図5に示したものとし、芯材14の幅を180
mmとしたこと以外は実施例1と同様にして積層体20
0を得た。
面形状を図5に示したものとし、芯材14の幅を180
mmとしたこと以外は実施例1と同様にして積層体20
0を得た。
【0053】(実施例3)無端ベルト52と芯材14と
で囲繞された区間の断面積と、発泡性熱硬化性樹脂組成
物を含浸させた長繊維束の断面積との比を1.5:1と
したこと以外は実施例2と同様にして積層体200を得
た。
で囲繞された区間の断面積と、発泡性熱硬化性樹脂組成
物を含浸させた長繊維束の断面積との比を1.5:1と
したこと以外は実施例2と同様にして積層体200を得
た。
【0054】(比較例)成形金型5の入り口近傍で、ベ
ルト52に湾局部がないこと以外は実施例2と同様にし
て積層体200を得た。
ルト52に湾局部がないこと以外は実施例2と同様にし
て積層体200を得た。
【0055】実施例1〜3、比較例で得られた積層体1
00、200を2100mmに切断し、以下の評価に供
した。
00、200を2100mmに切断し、以下の評価に供
した。
【0056】評価 ボイドの発生 得られた積層体100、200の外観及び切断面(表層
部、芯材、及び界面)におけるボイドの発生を目視で評
価した。
部、芯材、及び界面)におけるボイドの発生を目視で評
価した。
【0057】芯材の偏心 得られた積層体100、200の切断面における芯材の
偏心を目視で評価した。
偏心を目視で評価した。
【0058】曲げ強度 得られた積層体100、200の曲げ強度をJIS Z
2101に準拠して測定した。以上の結果を表1に纏め
て記した。
2101に準拠して測定した。以上の結果を表1に纏め
て記した。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】本発明は上述の如き構成となされている
ので、表層と芯材との間のボイドの発生を防ぎ、芯材を
所定位置に正確に位置せしめることができ、得られた積
層体は力学的物性に優れたものとなる。
ので、表層と芯材との間のボイドの発生を防ぎ、芯材を
所定位置に正確に位置せしめることができ、得られた積
層体は力学的物性に優れたものとなる。
【図1】本発明に使用される製造装置の一例を示す模式
的説明図である。
的説明図である。
【図2】図1における成形金型の要部を拡大して示す断
面図である。
面図である。
【図3】図2の成形金型を用いて得られた積層体の一例
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図4】本発明に使用される上下のローラと上下のエン
ドレスベルトの一部断面斜視図である。
ドレスベルトの一部断面斜視図である。
【図5】図1における成形金型の別の例を、要部を拡大
して示す断面図である。
して示す断面図である。
【図6】図5の成形金型を用いて得られた積層体の一例
を示す断面図である。
を示す断面図である。
1 製造装置 10 混合機 14 芯材 21 吐出機 22 発泡性熱硬化性樹脂組成物 3 含浸機 41 長繊維束 42 樹脂含浸長繊維束 5 成形金型 52 無端ベルト 54 成形通路 7 冷却機 8 引取機 9 切断機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 101:10 B29K 105:08 105:04 B29L 9:00 105:08 B29C 67/22 B29L 9:00 67/14 G Fターム(参考) 4F100 AK01A AK01C AT00B BA02 BA03 BA06 BA10A BA10C BA13 DD31 DG04A DG04C DH01A DH01C DH02A DH02C DJ01A DJ01C EC052 EJ022 EJ082 EJ182 EJ422 EJ821 GB07 GB90 JB13A JB13C JK01 JK04 4F205 AA36 AD16 AD18 AG03 AG20 HA06 HA08 HA14 HA25 HA33 HA37 HA46 HB02 HC02 HF01 HF05 HG04 HK03 HK04 HK05 HK12 HK22 HK25 HL17 HM02 HT02 HT17 HT26 4F212 AA36 AA42 AB02 AD02 AD04 AD05 AD16 AD36 AG03 AG20 AH30 AM32 UA09 UB02 UB11 UF05 UF06 UF23 UF47 UG05 UG07
Claims (1)
- 【請求項1】 少なくとも一面が無端ベルトにより形成
された無端可動成形通路の入り口近傍で、上記無端ベル
トが成形通路側に凸状に湾曲された成形通路の周縁部、
又は互いに対峙する縁部に、発泡性熱硬化性樹脂組成物
を含浸させた長繊維束を導入すると共に、発泡性熱硬化
性樹脂組成物を含浸させた長繊維束で囲繞された又は挟
持された部位に芯材を供給し、成形通路内で発泡性熱硬
化性樹脂組成物を発泡硬化させるにあたり、成形通路の
入り口近傍で、上記芯材を、無端ベルトが湾曲された部
分の頂点部と接触させるとともに、湾曲された無端ベル
トと芯材とで囲繞された区間の断面積と、発泡性熱硬化
性樹脂組成物を含浸させた長繊維束の断面積とが略等し
くなるように、発泡性熱硬化性樹脂組成物を含浸させた
長繊維束、及び、芯材を成形通路内に供給することを特
徴とする繊維強化発泡樹脂積層体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000324120A JP2002127174A (ja) | 2000-10-24 | 2000-10-24 | 繊維強化発泡樹脂積層体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000324120A JP2002127174A (ja) | 2000-10-24 | 2000-10-24 | 繊維強化発泡樹脂積層体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002127174A true JP2002127174A (ja) | 2002-05-08 |
Family
ID=18801699
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000324120A Pending JP2002127174A (ja) | 2000-10-24 | 2000-10-24 | 繊維強化発泡樹脂積層体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002127174A (ja) |
-
2000
- 2000-10-24 JP JP2000324120A patent/JP2002127174A/ja active Pending
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