JP2002126717A - 土壌浄化装置および土壌浄化方法 - Google Patents

土壌浄化装置および土壌浄化方法

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JP2002126717A
JP2002126717A JP2000328996A JP2000328996A JP2002126717A JP 2002126717 A JP2002126717 A JP 2002126717A JP 2000328996 A JP2000328996 A JP 2000328996A JP 2000328996 A JP2000328996 A JP 2000328996A JP 2002126717 A JP2002126717 A JP 2002126717A
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solvent
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extraction
organic
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Kazuyuki Oishi
和之 大石
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 土壌を浄化する効率に優れると同時に、土壌
を再汚染することがない土壌の浄化装置及び浄化方法を
提供する。 【解決手段】 有機物質に汚染された土壌を導入する土
壌導入装置1と、導入された土壌と溶媒とを混合し土壌
中の有機物質を抽出する抽出装置2と、有機物質が抽出
された土壌と溶媒とを分離する分離装置3と、分離装置
で分離された溶媒中の有機物質を除去し有機物質が除去
された溶媒を抽出装置に返送する溶媒再生装置4と、分
離装置で分離された土壌を外部に排出する土壌排出装置
5とからなることを特徴とする、土壌浄化装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機物質に汚染さ
れた土壌を、効率よく浄化する浄化装置および浄化方法
に関する。
【従来の技術】
【0002】近年、土壌中に含まれる各種の有害な有機
物質が問題となってきている。これらの有機物質とし
て、トリハロメタンやトリクロロエチレン等の揮発性有
機物質の存在が知られているが、これらの物質は揮発性
のため気化させて吸引することにより除去することが可
能である。一方ダイオキシン類を初めとするホルモン様
作用物質類などは不揮発性有機物質であり、土壌を構成
する粒子に吸着しやすいため、上記の方法では除去でき
ない。
【0003】土壌中の有機物質を除去するために、該有
機物質が溶解しやすい溶媒により土壌を洗浄する溶媒抽
出法が一般に知られている。しかしこの方法では、一般
に溶媒が大量に必要なため経済的でないという欠点があ
る。
【0004】また原位置処理が求められる土壌浄化にお
いて、上記溶媒抽出法により浄化を行う場合、なるべく
少量の溶媒を循環させ、再利用する方法を用いるのが望
ましい。溶媒を循環させて土壌を浄化する方法として、
特開2000-51836号公報には、採取した土壌を有機溶媒と
混合して有機塩素系化合物を抽出することにより、土壌
を浄化する装置が開示されている。また土壌を対象とし
たものではないが、特開平11-309497号公報には、汚泥
を有機溶媒と混合した後、超音波処理してダイオキシン
類を抽出する方法であって、溶媒を循環させて利用する
方法が開示されている。
【0005】しかしながら、これらの技術においては、
抽出した有機物質を含有する溶媒をそのまま循環させて
使用するため、土壌が再汚染される可能性がある。また
これを防ぐためには頻繁に溶媒を交換する必要があり、
コスト的に不利であるし、作業が中断して作業効率が低
下するという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、土壌中
に存在する有機物質、特に不揮発性の有機物質を除去す
るためには、土壌から該物質を溶媒により抽出するのが
簡便であり、またコスト的に抽出溶媒を循環させて再利
用するのが好ましい。しかし抽出溶媒から効率よく汚染
物質を除去し、再利用可能な状態に戻す方法はこれまで
に開示されておらず、またこのような溶媒再生装置を付
属した土壌浄化装置も開示されていない。
【0007】本発明者は、上記問題点を解決すべく検討
を重ねた結果、抽出溶媒の再生処理を行うことにより、
効率の良い土壌浄化が可能なことを見出した。本発明の
目的は、土壌を浄化する効率に優れると同時に、土壌を
再汚染することがない土壌の浄化装置及び浄化方法を提
供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明(以
下、本発明1という)は、有機物質に汚染された土壌を
導入する土壌導入装置と、導入された土壌と溶媒とを混
合し土壌中の有機物質を抽出する抽出装置と、有機物質
が抽出された土壌と溶媒とを分離する分離装置と、分離
装置で分離された溶媒中の有機物質を除去し有機物質が
除去された溶媒を抽出装置に返送する溶媒再生装置と、
分離装置で分離された土壌を外部に排出する土壌排出装
置とからなることを特徴とする、土壌浄化装置である。
【0009】請求項2記載の発明(以下、本発明2とい
う)は、有機物質に汚染された土壌と溶媒とを混合し土
壌中の有機物質を抽出する抽出工程と、有機物質が抽出
された土壌と溶媒とを分離する分離工程と、分離工程で
分離された溶媒中の有機物質を除去する除去工程とから
なる土壌浄化方法であって、有機物質が除去された溶媒
を抽出工程で再利用することを特徴とする、土壌浄化方
法である。
【0010】以下、本発明の詳細を説明する。まず本発
明1について説明する。
【0011】本発明1で浄化対象となる有機物質は、土
壌中に存在する生体に有害な物質およびこれらの分解物
などの関連物質全般を含む。特に不揮発性有機物質が対
象となるが、揮発性有機物質、例えばトリハロメタン、
テトラクロロエチレン、トリクロロエタンなどであって
も使用する溶媒に溶解可能で、かつ溶媒から除去可能な
物質であれば、本発明1によって浄化することが可能で
ある。
【0012】さらに本発明1において、浄化対象となる
不揮発性有機物質は、ホルモン様作用物質を含む。ホル
モン様作用物質とは、生物由来のステロイドホルモン
類、および生体内においてホルモン類似作用が報告され
ている物質またはホルモン類似作用が疑われる物質であ
り、いわゆる内分泌攪乱化学物質と呼ばれる物質を含
む。このような物質としては、例えば、ポリハロゲン化
ビフェニール類を含むダイオキシン類;4−t−ブチル
フェノール、4−n−ヘプチルフェノール、ノニルフェ
ノール、4−t−オクチルフェノールなどのアルキルフ
ェノール類;ビスフェノールA;2,4−ジクロロフェ
ノール;フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジ
−n−ブチル、フタル酸ジエチルなどのフタル酸エステ
ル類;アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル;ベンゾ
(a)ピレン、ベンゾフェノン、4−ニトロトルエン、
スチレン、スチレン2量体、スチレン3量体などの芳香
族化合物;エストラジオールなどのエストロジェン類な
どが挙げられる。本発明1は、これらの中でも特にアル
キルフェノール類、ビスフェノールA、フタル酸エステ
ル類、ダイオキシン類、エストロジェン類を土壌中から
除去する装置として好適に使用される。
【0013】本発明1において、有機物質に汚染された
浄化対象となる土壌は、土壌導入装置により土壌浄化装
置に導入される。土壌導入装置の形状、機構は特に制限
されるものではなく、土壌を効率良く装置内に導入する
ことのできる、例えばホッパーのような形状とすること
ができる。さらに連続操作を行うために、土壌の表層を
掻き取ったり、あるいは地中土壌を採取できる土壌採取
機構が付属していてもよい。
【0014】上記土壌導入装置で本発明装置内に導入さ
れた土壌は、抽出装置に移送される。抽出装置に移送さ
れた土壌は、有機物質を抽出するための溶媒と混合さ
れ、該溶媒により土壌中の有機物質が抽出される。該抽
出装置は、土壌と溶媒とが効率よく混合される機構であ
れば特に制限はないが、撹拌羽根あるいは撹拌槽の回転
により撹拌され混合されるように構成された装置がより
好ましい。また抽出装置には、有機物質が溶媒へ溶出す
るのを促進するため、加温機構、加圧機構あるいは超音
波発生機構など公知の溶出促進機構が付属していても良
い。
【0015】有機物質を抽出するのに用いられる溶媒
は、浄化対象とされる有機物質を溶解する溶媒であれば
特に制限はなく、水、水溶性有機溶媒、非水溶性有機溶
媒、あるいはこれらの混合溶媒などが用いられる。好ま
しくは、溶媒自体の有害性が低く、処分が簡便な水、水
溶性有機溶媒あるいはこれらの混合溶媒を用いる。ま
た、抽出効率を向上させるため、有機物質を抽出する溶
媒に各種添加剤を添加してもよい。
【0016】上記抽出装置により混合され、溶媒により
有機物質が抽出された土壌と溶媒との混合物は、分離装
置に移送される。該分離装置では、有機物質が除去され
た土壌と有機物質が溶解した溶媒とが分離される。かか
る土壌と溶媒とを分離する機構については特に制限はな
いが、例えば土壌を沈降させて上清である溶媒を採取す
る方法、土壌のみをすくい取る方法、土壌を濾別する方
法または溶媒を蒸発させる方法など公知の方法が適用さ
れる。またこの際、加圧、加温あるいは吸引などを行っ
てもよい。
【0017】上記分離装置により、土壌から分離された
溶媒は、溶媒再生装置に導入される。該溶媒再生装置で
は、上記分離装置で分離された溶媒中の有機物質を除去
し、有機物質が除去された溶媒を上述の抽出装置に送り
返す機能を有する。溶媒中の有機物質を除去する方法と
しては、特に限定されるものではないが、例えば浄化対
象となる有機物質を特異的に吸着することが可能な吸着
剤に溶媒を接触させ、有機物質を吸着させて除去する方
法等が挙げられる。有機物質が除去された溶媒は、上記
抽出装置に返送され、抽出装置において土壌中の有機物
質の抽出に再利用される。
【0018】溶媒再生装置において、溶媒と吸着剤とを
接触させる方法について特に制限はないが、吸着剤を含
む混合槽に溶媒を添加あるいは溶媒を含む混合槽に吸着
剤を添加して混合したり、吸着剤が充填されたカラムに
溶媒を通液したりする方法が挙げられる。
【0019】上記吸着剤としては、浄化対象となる有機
物質を吸着できるものであれば特に制限はなく、公知の
吸着剤の中から、対象となる有機物質あるいは使用する
溶媒の種類に応じて適宜選択することができる。
【0020】本発明1で使用される吸着剤としては、例
えば、活性炭、活性白土、ゼオライトなどの無機系吸着
剤;アクリル系重合体、スチレン系重合体などの有機合
成高分子系吸着剤などが挙げられる。特に有機合成高分
子よりなる架橋重合体粒子を用いるのが好ましい。
【0021】上記有機合成高分子よりなる架橋重合体
は、公知の架橋性単量体もしくは少なくとも1種の架橋
性単量体を含む単量体混合物を、重合開始剤の存在下で
重合させることにより得られる。該架橋性単量体として
は特に限定されず、少なくとも2つの重合性官能基を有
する、公知の架橋性単量体が使用され得る。具体例とし
ては、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、テトラメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
トなどの(メタ)アクリレート類;ジビニルベンゼン、
ジビニルトルエンなどの芳香族単量体;などが挙げられ
る。これらの架橋性単量体は2種以上を混合して用いて
もよい。さらに必要に応じて、上記架橋性単量体の他
に、非架橋性の単量体が構成単位の一部として用いられ
ても良い。該非架橋性単量体としては、特に限定され
ず、1つの重合性官能基を有する、公知の非架橋性単量
体が使用され得る。非架橋性単量体の添加量は、用いら
れる単量体全量に対して、好ましくは20重量%以下、
より好ましくは5重量%以下とする。
【0022】吸着剤を構成する架橋性単量体若しくは非
架橋性単量体として、より好ましくは(メタ)アクリル
酸エステルである単量体が用いられる。また、(メタ)
アクリル酸エステル系の架橋性単量体のみを用いるのが
特に好ましく、(メタ)アクリル酸エステルの中でも特
に好ましくは、アルキレングリコールジ(メタ)アクリ
レートが用いられる。
【0023】上記単量体を用いて行う重合反応は、公知
の重合方法、例えば、懸濁重合法、分散重合法、乳化重
合法などの方法が挙げられる。その中でも、操作の簡便
性、粒径制御の観点から、懸濁重合法を用いることが好
ましい。一方紫外線重合などのエネルギー線重合は使用
しない。該重合法は、吸着剤使用時における未重合物の
溶出が考えられ、これは洗浄などによっても除去できに
くいためである。懸濁重合法で行う場合には、例えば水
溶性分散剤を溶解した水性分散媒に、上記単量体及び重
合開始剤の混合物を分散させ、攪拌後、窒素雰囲気下で
昇温することにより重合反応を行うことができる。
【0024】上記懸濁重合の反応条件は、用いる単量体
や重合開始剤の種類や量、設定する物性値などにによっ
ても異なるが、重合温度は、20〜100℃で、0.5
〜50時間反応させることが好ましい。また重合反応時
には、一般に添加され得る添加剤、例えばpH調整剤、
各種有機溶媒、多孔質化剤などが添加されてもよい。
【0025】得られた重合体は、洗浄して乾燥する。洗
浄は、有機溶媒で複数回洗浄するのがよい。また好まし
くは複数種の有機溶媒で複数回洗浄する。洗浄に使用す
る有機溶媒は、用いた単量体によっても異なるが、例え
ば、メタノール、エタノールなどのアルコール類;アセ
トン、ヘキサン、ジクロロエタンなど公知の有機溶媒が
用いられる。
【0026】上記吸着剤の平均粒子径値は、特に制限は
ないが、1μm〜100mmであることが好ましい。上
記粒径範囲を超える平均粒径値を有する吸着剤は、製造
や取り扱いが困難であるため好ましくない。
【0027】上述の分離装置で分離された土壌は、土壌
排出装置により本発明1の装置外へ排出される。この土
壌排出装置では、装置外に土壌を排出する機能を持たせ
る他に、加温機構などを設けて土壌中に残留している溶
媒を蒸発除去させる機能を付加してもよい。また蒸発除
去させた溶媒は、冷却して上記溶媒再生装置に導入して
も良い。
【0028】本発明1の土壌浄化装置の設置場所は特に
限定されす、例えば車両や船舶などの可搬装置に設置さ
れることにより、上記装置を移動させながら土壌の浄化
を行うことも可能となる。
【0029】次に本発明2について説明する。本発明2
の土壌浄化方法は、少なくとも、有機物質に汚染された
土壌と溶媒とを混合し、土壌中の有機物質を抽出する抽
出工程と、有機物質が抽出された土壌と溶媒とを分離す
る分離工程と、分離工程で分離された溶媒中の有機物質
を除去する除去工程とからなる。
【0030】本発明2の方法においても、上記本発明1
で説明したのと同様の有機物質を浄化対象とする。ま
た、本発明2の抽出工程は、例えば本発明1の抽出装置
を用いて実施することができ、溶媒としても本発明1で
用いる溶媒と同様のものを用いることができる。
【0031】本発明2における上記分離工程は、例えば
本発明1における分離装置を用いて実施することができ
る。また、上記除去工程では、溶媒中に含有される有機
物質を除去するため、例えば有機物質を吸着できる吸着
剤に溶媒を接触させて、該有機物質を吸着剤に吸着させ
除去する方法を実施する。溶媒と吸着剤を接触させる方
法は特に制限はないが、溶媒に吸着剤を添加する方法、
吸着剤に溶媒を添加する方法あるいは吸着剤を充填した
カラムに溶媒を通液する方法などが用いられるが、特に
吸着剤カラムを用いる方法が好ましい。
【0032】本発明2においては、上記除去工程で有機
物質が除去された溶媒は、上記抽出工程で再び土壌中の
有機物質の抽出に供される。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明1の実施の形態を図
面を参照しながら説明する。図1は本発明1の土壌浄化
装置の1実施形態を示す構成図である。図2は、本発明
1のフローを示した図である。
【0034】図1の浄化装置は、土壌導入装置1と、抽
出装置2と、分離装置3と、溶媒再生装置4と、土壌排
出装置5とから構成されている。
【0035】土壌導入装置1は、導入ホッパー13に土
壌を導入することができるように配設されたコンベア1
2と、コンベア12に土壌を積載できるように配設され
た土壌採取部11とから構成されている。
【0036】土壌導入装置1の導入ホッパー13に連結
された抽出装置2には、導入ホッパー13より導入され
た土壌と、抽出装置2内に収容されている溶媒とを混合
し、有機物質を抽出できるよう攪拌羽根21が設けられ
ている。さらに溶媒抽出の効率を高めるために、抽出装
置2内の溶媒を加温する加温装置22が設けられてい
る。
【0037】抽出装置2は分離装置3に接続されてお
り、抽出装置2で混合・抽出された土壌と溶媒との混合
物を、分離装置3に移送できるように構成されている。
分離装置3には、土壌と溶媒との分離を行ない、土壌を
土壌排出装置5に移送できるように、掻上羽根31が設
けられている。また、土壌と分離された溶媒を溶媒再生
装置4に移送できるように、分離装置3は溶媒再生装置
4と配管によって接続されており、図示しない送液ポン
プにより、溶媒を溶媒再生装置4に送液できるように構
成されている。
【0038】溶媒再生装置4には、吸着剤が充填されて
いるため、分離装置3で分離された溶媒が導入されると
吸着剤に溶媒中の有機物質が吸着され、該物質が除去さ
れる。溶媒再生装置4の下流側には、溶媒再生装置4を
通過して再生された溶媒を一旦貯蔵できるように、溶媒
貯蔵タンク41が接続されている。溶媒貯蔵タンク41
は、抽出装置2に接続されており、溶媒貯蔵タンク41
と溶媒抽出装置2間の送液管の途中には、抽出装置2内
に必要量の溶媒を補充することができるように、図示し
ない溶媒供給ポンプが設けられている。また、溶媒貯蔵
タンク41と溶媒抽出装置2間の送液管には、抽出装置
2に補充する溶媒を加温することができるように、加温
装置42が設けられている。
【0039】土壌排出装置5は、分離装置3の掻上羽根
31により溶媒と分離された土壌が導入されるように配
設される。土壌排出装置5には、導入された土壌を排出
口51方向へ移動させることができるよう、スクリュー
54が設けられている。土壌排出装置5には、土壌がス
クリュー54の回転により移動する間に、加温して土壌
中の残留溶媒を除去することが可能なように、加温装置
53が設けられている。こうして、残留溶媒が除去され
た土壌は、排出口51から本発明1の浄化装置外に排出
される。また加温装置53により気化した溶媒は、土壌
排出装置5に接続された溶媒冷却装置52に導入され
て、冷却され液化される。溶媒冷却装置52は溶媒再生
装置4に接続されており、溶媒冷却装置52で液化した
溶媒は、溶媒再生装置4で再生されて、溶媒貯蔵タンク
41に一旦貯蔵され、抽出装置2で再利用される。
【0040】なお、上記抽出装置2には溶媒として水を
収容し、水温を80℃程度にして混合・抽出を行う。ま
た、上記溶媒再生装置4は、直径10cm、長さ30c
m程度の円筒形のステンレス製カラムに、上述した吸着
剤を充填して構成される。
【0041】
【実施例】以下に、試験例及び本発明の実施例を示す。
但し、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもので
はない。
【0042】[試験例1] (吸着剤の調製)ジエチレングリコールジメタクリレー
ト(新中村化学工業社製)500gおよび過酸化ベンゾ
イル(重合開始剤:キシダ化学社製)1.0gをイソア
ミルアルコール(多孔質化剤)200gに溶解させた。
この溶解液を3重量%ポリビニルアルコール水溶液25
00mLに撹拌しながら分散させ、窒素雰囲気下で80
℃に昇温した。80℃で24時間重合した後、内容物を
イオン交換水で3回、アセトンで1回、エタノールで4
回洗浄した。洗浄後乾燥して吸着剤を得た。
【0043】(抽出実験)有機物質として、ダイオキシ
ン(Dx)、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(DEH
P)、ビスフェノールA(BPA)を対象とした抽出実
験を行った。上記有機物質を含む土壌各10gに、抽出
溶媒として水200mLを添加して混合し、80℃で1
時間撹拌した。土壌/溶媒混合物を濾別し、抽出液全量
を、上記吸着剤0.5gを充填したカラム(ポリプロピ
レン製筐体、ポリエチレン製フィルタ付き)に通液し
た。
【0044】土壌、カラム通液前の溶媒およびカラム通
液後の溶媒について、各有機物質の濃度を、環境庁の定
めた測定マニュアルに基づきガスクロマトグラフィー/
質量分析計で測定し、結果を表1に示した。
【0045】
【表1】
【0046】表1から、上記の吸着剤により、土壌中の
有機物質が良好に除去されたことが示された。また上記
吸着剤により、溶媒中の有機物質が除去され、抽出溶媒
である水が再生処理されたことがわかる。
【0047】[実施例1]上記試験例1の吸着剤を用い
て試験例1と同様に抽出実験を行い、一度カラムに通液
して再生処理の済んだ溶媒を新たな土壌試料の抽出に供
し、抽出溶媒を再利用した場合の影響について検討し
た。土壌試料を抽出した後の溶媒は、同一カラムに通液
して再生し、土壌試料からの有機物質抽出及び抽出溶媒
再生のサイクルを合計4回繰り返し、各ステップでの有
機物質の濃度を測定した。結果を表2に示した。
【0048】
【表2】
【0049】表2の結果から、カラムに通液することに
より、溶媒が再生され、溶媒を繰り返して使用すること
が可能であることが分かる。4回繰り返して使用しても
良好に有機物質が除去されている。
【0050】[比較例1]実施例1におけるカラムによ
る再生処理を実施せずに、同一溶媒を繰り返し使用し
て、実施例1と同様の抽出実験を行った。結果を表2に
示した。
【0051】この場合には、溶媒中の有機物質濃度が数
回の処理で頭打ちとなり、浄化処理できなくなってくる
ことが分かる。また土壌中の有機物質濃度が低下せず、
逆に増加してしまう。これは有機物質を含んだままの溶
媒に土壌が接触することにより、有機物質が土壌側に移
行するためと考えられる。
【0052】
【発明の効果】本発明の土壌浄化装置及び土壌浄化方法
は、上述のように構成されるので、土壌を浄化する効率
に優れると共に、土壌を再汚染することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明1の土壌浄化装置の1実施形態を示す構
成図である。
【図2】本発明1のフローを示した図である。
【符号の説明】
1 ・・・土壌導入装置 11・・・土壌採取部 12・・・コンベア 13・・・導入ホッパー 2 ・・・抽出装置 21・・・攪拌羽根 22・・・加温装置 3 ・・・分離装置 31・・・掻上羽根 4 ・・・溶媒再生装置 41・・・溶媒貯蔵タンク 42・・・加温装置 5 ・・・土壌排出装置 51・・・排出口 52・・・溶媒冷却装置 53・・・加温装置 54・・・スクリュー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物質に汚染された土壌を導入する土
    壌導入装置と、導入された土壌と溶媒とを混合し土壌中
    の有機物質を抽出する抽出装置と、有機物質が抽出され
    た土壌と溶媒とを分離する分離装置と、分離装置で分離
    された溶媒中の有機物質を除去し有機物質が除去された
    溶媒を抽出装置に返送する溶媒再生装置と、分離装置で
    分離された土壌を外部に排出する土壌排出装置とからな
    ることを特徴とする、土壌浄化装置。
  2. 【請求項2】 有機物質に汚染された土壌と溶媒とを混
    合し土壌中の有機物質を抽出する抽出工程と、有機物質
    が抽出された土壌と溶媒とを分離する分離工程と、分離
    工程で分離された溶媒中の有機物質を除去する除去工程
    とからなる土壌浄化方法であって、有機物質が除去され
    た溶媒を抽出工程で再利用することを特徴とする、土壌
    浄化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006326551A (ja) * 2005-05-30 2006-12-07 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 有機ヒ素化合物汚染土壌の洗浄剤および浄化方法
KR100861334B1 (ko) 2008-03-27 2008-10-01 주식회사 윈텍에이티에스 토양 세척장치
KR20160129604A (ko) * 2015-04-30 2016-11-09 벽산엔지니어링주식회사 원유오염 토양 정화 시설 및 방법

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