JP2002126673A - 運輸車両用の吊り輪洗浄具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 後から吊り輪を握る者はいつも清潔な吊り輪
を握ることができる運輸車両用の吊り輪洗浄具を提供す
ることにある。 【解決手段】 第１及び第２ホルダー構成体４、６から
構成の分割結合構造の筒状のホルダー１と、該ホルダー
１内に嵌入される海綿状の洗浄部材とを含み、該洗浄部
材は、洗浄殺菌剤や抗菌剤等の薬液が含浸された二つに
分割形成の第１及び第２の洗浄体８、１０から構成さ
れ、前記ホルダー１内に嵌入された前記第１及び第２の
洗浄体８、１０で吊り輪１２が圧接状態で抱持されて取
り付けられるとともに、前記ホルダー１の外周に吊り革
１３が巻装されて、該吊り革１３の巻装重合部が止着さ
れて車内に垂設され、後から吊り輪１２を握る者は吊り
輪１２を廻すことにより、いつも清潔な吊り輪１２を握
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電車やバス等の運
輸車両の吊り輪に取り付けられて用いられ、吊り輪を清
潔にする洗浄具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】電車やバス等の運輸車両には、乗客の転
倒防止用の吊り輪が垂設されているが、これは吊り輪を
吊り革で回動可能に止着して吊り下げているに過ぎず、
吊り輪を清潔にする構造のものは皆無であった。

【０００３】従って、吊り輪には入れ替わり立ち代わり
人が握るが、どんな人がどんな手で握ったか、後から握
る者には不明で非衛生的であり、特に女性などは握りた
くとも不潔で握れず困っているのが現況である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
現況に鑑みなされたもので、その目的とするところは、
後から吊り輪を握る者はいつも清潔な吊り輪を握ること
ができる運輸車両用の吊り輪洗浄具を提供することにあ
る。

【０００５】また、本発明のもう一つの目的は、従来車
両に使用されている吊り輪に簡単に取り付けることがで
きて、いつも清潔で安心して使用することができる運輸
車両用の吊り輪洗浄具を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】これらの目的を達成する
ため請求項１に係る発明は、分割結合構造の筒状のホル
ダーと、該ホルダー内に嵌入される海綿状の洗浄部材と
を含み、該洗浄部材は、洗浄殺菌剤や抗菌剤等の薬液が
含浸された二つに分割形成の第１及び第２の洗浄体から
構成され、前記ホルダー内に嵌入された前記第１及び第
２の洗浄体で吊り輪が圧接状態で抱持されて取り付けら
れるとともに、前記ホルダーの外周に吊り革が巻装され
て、該吊り革の巻装重合部が止着されて取り付けられ、
使用される構成を特徴とするものである。

【０００７】請求項２に係る発明は、前記ホルダーには
その両端にフランジ部を有し、該フランジ部により前記
巻装された吊り革が外れないようになっている構成を特
徴とするものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明
すると、本発明に係る吊り輪洗浄具は、筒状のホルダー
と該ホルダー内に嵌入され、かつ洗浄殺菌剤や抗菌剤等
の薬液が含浸せられた海綿状の洗浄部材とを含み、吊り
輪は洗浄部材で圧接状態で抱持されてホルダーに取り付
けられ、該ホルダーは吊り革に止着されて垂設される。
後から吊り輪を握る者は、吊り輪を廻すことにより吊り
輪は圧接している薬液含浸の洗浄部材によって洗浄さ
れ、いつも清潔な吊り輪を握ることができる。

【０００９】

【実施例】以下に具体的実施例について図面を参照し、
その作用と共に説明する。図１は本発明に係る吊り輪洗
浄具の取り付け状態での一部省略の正面図、図２は同上
の側面図、図３は図１の一部縦断面図、図４は図３の縦
断面図、図５は筒状のホルダーの一例での平面図、図６
は同上の縦断面図である。

【００１０】これら図において、本吊り輪洗浄具は、筒
状のホルダーと洗浄部材を含み、筒状のホルダー１は、
分割結合構造であって、結合状態においては両端にフラ
ンジ部２を有するとともに、該フランジ部２の中央部軸
方向には、その内側に吊り輪１２の入る径の丸孔が明け
られ、外側よりは吊り輪１２の角度に合わせた皿孔３が
明けられている。

【００１１】ホルダー１は、それぞれフランジ部２を形
成する部分と皿孔３を形成する部分を有する第１及び第
２ホルダー構成体４、６の分割結合構造であって、両ホ
ルダー構成体４、６は、好ましくは硬質樹脂材による一
体成型品として得られる。第1ホルダー構成体４と第2ホ
ルダー構成体６との構成比は、図６に示されているよう
に、４分の３対４分の1であって、第1ホルダー構成体４
の両端にはアリ溝５が形成されるとともに、第２ホルダ
ー構成体６の両端にはアリほぞ７が形成され、これらア
リ溝５とアリほぞ７との一体的な嵌め込みにより上下に
も左右にもズレることなく、円筒状のホルダー１が構成
される。

【００１２】なお、第1ホルダー構成体４の全体比を４
分の３とし、かつこれにアリ溝５を形成しているのは、
後述の洗浄部材の嵌入と吊り輪の挟み込みにおいて、深
い第1ホルダー構成体４の方に障害になる突起（アリほ
ぞ７）がないために、洗浄部材の嵌入と吊り輪の挟み込
みが容易となるからである。

【００１３】筒状のホルダー１内に嵌入される洗浄部材
は、好ましくは適度の硬さを有する海綿状にして、かつ
二つに分割形成された円弧状溝部９を有する第１洗浄体
８と円弧状溝部１１を有する第２洗浄体１０から構成さ
れている。洗浄体８、１０には洗浄殺菌剤や抗菌剤等の
薬液が含浸せられ、また、円弧状溝部９、１１により形
成される略丸孔の内径は吊り輪１２の太さ外径よりもや
や小さく設定されていて、吊り輪１２は第１洗浄体８と
第２洗浄体１０により圧接状態をもって抱持されてホル
ダー１内に組み込まれるようになっている。

【００１４】このように構成された本洗浄具は、次のよ
うにして組み付けられて使用される。

【００１５】先ず、第１ホルダー構成体４内に第１洗浄
体８が嵌入され、次いで、該第１ホルダー構成体８の円
弧状溝９に吊り輪１２が下向きに嵌め込まれる。次い
で、第２洗浄体１０が嵌入された第２ホルダー構成体６
が両端アリ溝５に対する両端アリほぞ７の嵌め込みをも
って一体的に結合される。すると、吊り輪１２は第１洗
浄体８の円弧状溝９と第２洗浄体１０の円弧状溝１１と
で圧接状に抱持されて取り付けられる。

【００１６】吊り輪１２が取り付けられたホルダー１
は、その両端フランジ部２、２間の外周に吊り革１３が
巻装され、かつ吊り革１３の巻装重合部がその二個所に
おいてビス等の止着具１４により止着され、吊り輪１２
はホルダー１と吊り革１３を介して電車等の車両内に垂
設される。

【００１７】このような状態において、後から吊り輪１
２を握る者は吊り輪１２を廻すことにより、吊り輪１２
は薬液含浸の洗浄部材（第１及び第２洗浄体８、１０）
に圧接して廻り洗浄され、いつも清潔な吊り輪１２を握
ることができる。

【００１８】なお、吊り輪１２は、内周半分の面が多く
汚れるので、ホルダー１を時々廻すことにより、吊り輪
１２の外周面に圧接していた各洗浄体の円弧状溝９、１
１の部分が内周面に圧接するようになり、吊り輪１２を
均等に洗浄することができる。

【００１９】

【発明の効果】しかして、請求項１の発明によれば、後
から吊り輪を握る者はいつも清潔な吊り輪を握ることが
できて安心であり、かつ衛生的である。

【００２０】また、構造が簡単であって、安価に製作で
き、その上従来車両に使用されている吊り輪に簡単に取
り付けることができるものである。

【００２１】また、請求項２の発明によれば、吊り輪を
取り付けているホルダーは、そり両端フランジ部により
巻装された吊り革が外れないようになっているから、極
めて安全であり、安心して使用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る吊り輪洗浄具の取り付け状態での
一部省略の正面図である。

【図２】同上の側面図である。

【図３】図１の一部縦断面図である。

【図４】図３の縦断面図である。

【図５】筒状のホルダーの一例での平面図である。

【図６】同上の縦断面図である。

【符号の説明】

１ 筒状のホルダー ２ フランジ部 ３ 皿孔 ４ 第１ホルダー構成体 ５ アリ溝 ６ 第２ホルダー構成体 ７ アリほぞ ８ 第１洗浄体 ９、１１ 円弧状溝 １０ 第２洗浄体 １２ 吊り輪 １３ 吊り革 １４ 止着具

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 分割結合構造の筒状のホルダーと、 該ホルダー内に嵌入される海綿状の洗浄部材とを含み、 該洗浄部材は、洗浄殺菌剤や抗菌剤等の薬液が含浸され
   た二つに分割形成の第１及び第２の洗浄体から構成さ
   れ、 前記ホルダー内に嵌入された前記第１及び第２の洗浄体
   で吊り輪が圧接状態で抱持されて取り付けられるととも
   に、前記ホルダーの外周に吊り革が巻装されて、該吊り
   革の巻装重合部が止着されて取り付けられ、使用される
   構成を特徴とする運輸車両用の吊り輪洗浄具。
2. 【請求項２】 前記ホルダーにはその両端にフランジ部
   を有し、該フランジ部により前記巻装された吊り革が外
   れないようになっている請求項１の運輸車両用の吊り輪
   洗浄具。