JP2002126665A - 洗浄治具、及びそれを用いた洗浄方法 - Google Patents

洗浄治具、及びそれを用いた洗浄方法

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JP2002126665A
JP2002126665A JP2000321782A JP2000321782A JP2002126665A JP 2002126665 A JP2002126665 A JP 2002126665A JP 2000321782 A JP2000321782 A JP 2000321782A JP 2000321782 A JP2000321782 A JP 2000321782A JP 2002126665 A JP2002126665 A JP 2002126665A
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synthetic resin
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Hiromasa Marumo
浩昌 丸茂
Hideo Maruyama
秀男 丸山
Masayuki Ishikawa
政幸 石川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成で、合成樹脂成型品からなる洗浄
治具1に付着した水滴Dの乾燥性を大幅に向上させ、生
産効率を高めつつ乾燥後におけるシミや変色を良好に防
止することを可能とする。 【解決手段】 洗浄治具1の表面であって、ワークWと
の接触面及び/又は上記ワークWとの近接面を含む領域
に、濡れ性を向上させたスキン層除去表面を形成し、ワ
ークWの保持・配置部分に設けたスキン層除去表面に付
着した水滴を表面方向に広げることによって良好な乾燥
を行わせるようにしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークを保持しな
がら洗浄工程を行うようにした洗浄治具及びそれを用い
た洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子部品などの各種のワークに
対して適宜の加工を施した後に洗浄工程が施されること
が多いが、最近では、特に環境保全の目的から、上記洗
浄工程として水系の洗浄システムを採用することが提案
されている。そして、その水系洗浄システム等におい
て、ワーク同士がぶつかることによる傷の発生や、洗浄
むら等への対策として、トレイ形状をなす洗浄治具を用
いてワークを一定の位置に保持しておき、整列状態に固
定した複数個のワークに対して洗浄を同時に施すことが
考えられている。このように用いられるワークの洗浄治
具は、通常、合成樹脂の成型品から形成され、ワークを
保持する形状を備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うに、トレイ形状をなす洗浄治具を合成樹脂成型品から
構成した場合には、樹脂材が備えている大きな表面張力
によって表面の撥水性が高くなってしまい、特に、上述
した水系洗浄システムのように洗浄に水を用いる場合に
は、玉状の水滴が洗浄治具上に残ることとなり、その後
の乾燥工程に長時間を要してしまう。また、洗浄治具側
に残留した水滴が、ワーク側に付着したまま残留し、そ
れがシミの原因になってしまうこともある。さらに、乾
燥時間を短縮化するために高温にて乾燥を行うと、ワー
ク上に残留した水滴部分が変色してしまうこともある。
【0004】そこで本発明は、簡易な構成で、合成樹脂
成型品からなる洗浄治具に付着した水滴の乾燥を効率的
かつ良好に行わせることができるようにした洗浄治具及
びそれを用いた洗浄方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の洗浄治具では、洗浄工程後に乾燥工
程が施されるワークを、少なくとも上記洗浄工程におい
て保持しておく形状を備えた合成樹脂成型品からなる洗
浄治具において、上記合成樹脂成型品の表面であって、
上記ワークとの接触面及び/又は上記ワークとの近接面
を含む領域には、上記合成樹脂成型品の成型時に形成さ
れるスキン層の一部を取り除いて濡れ性を向上させたス
キン層除去表面が形成されている。
【0006】また、請求項2記載の洗浄治具では、前記
請求項1記載の洗浄工程及び乾燥工程の双方においてワ
ークを継続的に保持する保持部が設けられている。
【0007】さらに、請求項3記載の洗浄治具では、前
記請求項1記載の洗浄工程のみにおいてワークを保持す
る保持部が設けられている。
【0008】さらにまた、請求項4記載の洗浄治具で
は、前記請求項1記載のスキン層除去表面は、成型後に
おける合成樹脂成型品の表面を荒らすことによって水滴
が広がる程度の濡れ性を備えるように形成されている。
【0009】また、請求項5記載の洗浄治具では、前記
請求項4記載の洗浄治具の表面には、多数のワークを保
持するための保持部が設けられている。
【0010】一方、請求項6記載の洗浄方法では、洗浄
工程後に乾燥工程が施されるワークを、上記洗浄工程及
び乾燥工程の双方において継続的に保持しておく形状を
備えた合成樹脂の成型品からなる洗浄治具を用いた洗浄
方法において、上記合成樹脂成型品の表面であって、上
記ワークとの接触面及び/又は上記ワークとの近接面を
含む領域に、上記合成樹脂成型品の成型時に形成される
スキン層の一部を取り除いて濡れ性を向上させたスキン
層除去表面を形成しておき、上記ワークを前記洗浄治具
に保持させた状態で洗浄工程を施した後に、上記ワーク
を当該洗浄治具に保持させたままの状態で乾燥工程を行
うようにしている。
【0011】また、請求項7記載の洗浄方法では、前記
請求項6記載の洗浄治具に、多数のワークを保持するた
めの保持部を設けておくとともに、複数個が重ね合わせ
可能な形状に成形しておき、上記洗浄治具を複数個重ね
合わせて洗浄した後に、乾燥工程を連続的に行うように
している。
【0012】このような構成を有する本発明にかかる洗
浄治具及びそれを用いた洗浄方法によれば、ワークの保
持部分に形成されたスキン層除去表面に付着した水滴
は、当該スキン層除去表面が有する大きな濡れ性によっ
て表面方向に広がっていくこととなり、その結果、水分
の乾燥が効率的かつ良好に行われる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる洗浄治具及
びそれを用いた洗浄方法を、ハードディスク駆動用モー
タに用いられるディスクハブをワークとして洗浄工程及
び乾燥工程を連続的に行うダイレクトパス洗浄機に適用
した実施形態について、図面を参照して詳細に説明す
る。
【0014】まず、本実施形態でワークとして採用され
たディスクハブは、モータのロータ部分を構成するもの
であって、概略、図1に示されているような構造になさ
れている。すなわち、略円筒状になされた本体胴部W1
の中心部分には、取付穴W2が貫通形成されていて、そ
の取付穴W2に対して、図示を省略した回転軸に固定さ
れるとともに、上記本体胴部W1の外周壁面には、図示
を省略したハードディスクが装着されるようになってい
る。また、上記本体胴部W1に対してスカート状に連接
された大径状の駆動部W3の内周側壁面には、図示を省
略した駆動マグネット等が装着される。
【0015】一方、本発明を実施するためのダイレクト
パス洗浄機の一例の全体構造を説明すると、図2に示さ
れているように、上述したワーク(ディスクハブ)Wを
保持した複数個のトレイ1が洗浄カゴ2内に収容されて
おり、それら複数の洗浄カゴ2が、運搬機3によって略
水平方向に運ばれるようになっている。上記運搬機3の
直下位置には、所定の加工が施されたワークに付着した
切削液や切削クズを洗い落とす溶液を蓄えた洗浄搭4及
びリンス搭5と、それら洗浄搭4及びリンス搭5を経由
したワークを加熱して当該ワークに残留している溶液を
除去する乾燥搭6とが、直列状に配置されている。
【0016】上記洗浄搭4内には、洗浄槽4aに蓄えら
れた界面活性剤、例えば荒川化学社製ST−650HD
の1%水溶液が、ポンプ4bの加圧作用によって導入さ
れており、当該洗浄搭4の内部を貫流した界面活性剤の
水溶液は、上記洗浄槽4aと洗浄搭4との間で循環され
るようになっている。そして、上記ワーク(ディスクハ
ブ)Wの入った洗浄カゴ2をほぼ等間隔で懸吊した運搬
機3は、自ら降下して洗浄カゴ2をまず洗浄搭4内に浸
潰させ、そこで洗浄工程が行われる。
【0017】所定の時間経過後、上記運搬機3が上昇し
て洗浄カゴ2を洗浄搭4から引き出し、後段側に向かっ
てスライドし、後段側のリンス搭5の直上位置において
スライド動作は停止し、再度降下することによって洗浄
カゴ2が、リンス搭5内に浸潰される。上記リンス搭5
内には、リンス槽5aに蓄えられているイオン交換水
(5MΩ以上)が、ポンプ5bの加圧作用によって導入
されており、当該リンス搭5の内部を貫流したイオン交
換水は、上記リンス槽5aとリンス搭5との間で循環さ
れるようになっている。
【0018】さらに、同様の動作によって、上記リンス
搭5から引き上げられた洗浄カゴ2は、上述した乾燥搭
6内に挿入され、ブロア6aからヒーター6bを通して
当該乾燥搭6内において高圧で吹き付けられた熱風によ
り、上記ワークWの表面に付着したリンス水が殆ど払拭
され乾燥される。そして、この加熱搭6を経た後のワー
クWは、次工程である組立工程等へ搬入されていく。
【0019】ここで、上述したトレイ(洗浄治具)1
は、例えば図3に示されているように、略水平状態で多
段に積み重ねられた後に、図4に示されているようにし
て縦型に吊り下げられた状態で、洗浄カゴ2内に挿入さ
れ装着される。このときの各段のトレイ1は、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン、ポアセタール、エポキシなどの
各種合成樹脂の成型品からなるものであって、例えば図
5及び図6に示されているような形状になされており、
それら各段のトレイ1毎に、複数個のワーク(ディスク
ハブ)を整列状態にて固定するピン形状等の保持部1
a,1a,・・・が多数立設されれている。
【0020】また、上記トレイ(洗浄治具)1を構成し
ている合成樹脂成型品の表面には、通常、成型時におい
て、スキン層と呼ばれる表面張力の高い層が形成される
が、本実施形態にかかるトレイ1の表面には、そのスキ
ン層を取り除いたスキン層除去表面が形成されている。
このスキン層除去表面は、濡れ性を向上させるためのも
のであって、少なくとも、当該トレイ(洗浄治具)1の
表裏両面における上記ワーク(ディスクハブ)との接触
面、及びワークとの近接面を含む領域に設けられてい
る。
【0021】このスキン層除去表面は、水滴が広がる程
度の濡れ性を備えるように表面を荒らすことによって形
成されるが、より具体的には、サンドブラスト処理、サ
ンドペーパー処理、切削加工、バレル処理、エッチング
処理などの各種の処理手段が用いられる。そして、その
処理後には、形成されたスキン層除去表面に対する濡れ
性を確認することが行われる。
【0022】このような構成を有する本実施形態にかか
るトレイ(洗浄治具)1及びそれを用いた洗浄方法によ
れば、洗浄時において、ワーク(ディスクハブ)Wの配
置・保持部分に水滴が付着しても、その水滴は、スキン
層除去表面が有する大きな濡れ性によってトレイの表面
方向に広がっていくこととなり、乾燥工程、又はその乾
燥工程に入る以前の段階において、良好に乾燥される。
【0023】一方、従来装置では、トレイ(洗浄治具)
1の表面にスキン層がそのまま残されていることから、
洗浄直後(仕上げリンス後)において、例えば図7
(a)に示されているように、トレイ1の表面によって
はじかれた水滴Dが、ワークWの表面に、大きな固まり
となって付着した状態で残留し続けてしまい、図7
(b)に示された乾燥後の状態においても、水滴Dが残
留してシミや変色の原因となることが多い。これに対し
て、上述したような本願発明を実施した場合には、図8
(a)に示されているように、洗浄直後(仕上げリンス
後)から、水滴Dがトレイ1の表面に広がった良好な乾
燥状態になされ、図8(b)に示された乾燥後において
は、ほぼ完全に水滴は消失する。
【0024】こようにして、ワーク(ディスクハブ)W
の表面にシミが発生することが防止され、外観不良とさ
れることが無くなる。また、当該ワークWをハードディ
スク駆動用モータに取り付けて用いた場合にも、シミが
殆ど発生していないので、モータの駆動中にシミに起因
する微粒子が脱落して磁気ヘッドを破壊したり、記録/
再生エラーを招いたりする恐れはない。さらに、乾燥時
間が短縮されるので、加熱によって部品が変色すること
も防止される。
【0025】一方、本発明は、図9に示されているよう
な洗浄機に対しても同様に適用することができる。本装
置の全体構造を説明すると、同図に示されているよう
に、ワーク(ディスクハブ)を保持した複数個のトレイ
11が洗浄カゴ12内に収容されており、それら複数の
洗浄カゴ12が、運搬機13によって略水平方向に運ば
れるようになっている。上記運搬機13の直下位置に
は、所定の加工が施されたワークに付着した切削液や切
削クズを洗い落とす溶液を蓄えた洗浄槽14と、その洗
浄槽14を経由したワークを所定の時間空気中で搬送す
る搬送手段15と、この搬送手段15を通過したワーク
を加熱して当該ワークに残留している溶液を除去する乾
燥槽16とが、列状に配置されている。
【0026】上記洗浄槽14には、前記運搬機13によ
って運ばれて来るワークの入った洗浄カゴ12が最初に
投入される位置に洗剤槽14aが配置され、この洗剤槽
14aの後段側に複数のすすぎ槽14b〜14dが配置
されている。上記洗浄槽14aには中性洗剤等の洗剤
が、すすぎ槽14b〜14dには純水等のすすぎ液がそ
れぞれ蓄えられている。
【0027】切削加工の際に用いられる切削液は、油脂
系切削液や水溶性切削液が使用されるが、油脂系切削液
を使用した場合、その洗浄は比較的困難である。すなわ
ち、地球環境の保護を図るため、フロン系洗浄剤の使用
が近年全廃になるという社会情勢の中で、洗浄剤として
塩化メチレンやトリクレン等の代替品が使用されている
が、これらはフロン系洗浄剤に比べて洗浄力に劣るし、
これらの溶剤についても人体への影響が取り沙汰されて
おり、将来にわたって恒久的に使用し続けることが出来
なくなりそうな状況にある。そこで、水溶性の切削液を
用いて切削加工を行い、中性洗剤等で洗浄するケースが
増加しつつある。
【0028】すすぎ槽15b〜15dに蓄えられる溶液
としては、前投の洗浄液が中性洗剤であるために、純水
等の水溶系すすぎ剤が用いられる。すすぎ槽が数段階に
分かれていることにより、部品に付着した洗浄液や汚れ
を極めてされいに除去することができる。
【0029】上記洗浄槽14の次段には搬送手段15が
設けられている。この搬送手段15は、同一方向に自動
回転する複数のローラ15aを備え、これらのローラ1
5aに載置された洗浄カゴ12を次投の乾燥槽16に向
けて搬送するように構成されている。ワークを保持した
洗浄カゴ12は、この搬送手段15によって所定の時間
(例えば、3分間程度)常温の空気中を移動するので、
この間に前記すすぎ槽14dでワークに付着したすすぎ
液が自然乾燥される。なお、上記搬送手投15は、搬送
方向の両端側に配置した一対のローラ間にベルト掛け渡
したベルト式コンベアであっても差し支えない。
【0030】また、上記搬送手段15の次段側には、乾
燥槽16が設置されている。この乾燥槽16は、ワーク
に対してエアを吹き付ける吹き付け槽16aと、ワーク
を加熱する加熱槽16bとを備えている。上記吹き付け
槽16aにおいては、ワークにエアが吹さ付けられるこ
とにより水分やごみ等の付着物が殆ど払拭され、加熱槽
16bにおいて、ワークを例えば70℃前後の温度で加
熱することによって、水分が完全に蒸発する。そして、
上記加熱槽16bを経たワークは、次工程である組立工
程等へ搬入されていく。
【0031】上述した洗浄装置を利用した洗浄作業の動
作について説明すると、ワークの入った洗浄カゴ12を
ほば等間隔で懸吊した運搬機13は、自ら降下して、洗
浄カゴ12をまず洗剤槽14a内に浸潰させる。浸潰時
間は約2分間である。この間に洗剤槽4aに超音波振動
を与えて洗浄力を高めるようにしてもよい。
【0032】所定の時間経過後、上記運搬機13が上昇
して洗浄カゴ12を洗剤槽14aから出し、後段側に向
かってスライドする。後段のすすぎ槽14bの直上位置
においてスライド動作は停止し、再度降下することによ
り洗浄カゴ12はすすぎ槽14b内に浸潰される。洗剤
槽14a内から取り出されてすすぎ槽14b内に浸潰さ
れるまでの所要時間は約30秒である。同様の動作によ
り、ワークの入った洗浄カゴ12は、すすぎ槽14c,
14dを経た後、搬送手段15上に載置される。
【0033】搬送手段15は、同一方向に自動回転する
複数のローラ15aを備えているので、これらのローラ
15aにより洗浄カゴ12を次段の乾燥槽16に向けて
搬送する。つまり、洗浄槽14と乾燥槽16とは間隔を
置いて隔てられており、その中間に搬送手段15が設置
されている。この搬送手段15によって洗浄カゴ12に
入ったワークは、空気中で3分ないし5分間程度搬送さ
れるが、この間にワークに付着しているすすぎ液が流れ
落ちたり蒸発して、ワークに残存するすすぎ液が減少す
る。ワークに付着したすすぎ液を効率よく除去するため
に、各ローラ15aの高さに段差をつけたり、ローラ1
5aの形状を非円形にして、搬送中に洗浄カゴ12およ
びワークに振動を与える手段を設けてもよい。なお、洗
浄カゴ12を搬送手段15上に載置するのは、手動で行
ってもよいし、機械動作で行ってもよい。
【0034】次に、搬送手段15で搬送された洗浄カゴ
12は、運搬機13により、乾燥槽16における吹き付
け槽16aに約2分間投入される。この吹き付け槽16
a内には高圧のエアが吹き出されており、ワークにエア
を吹き付けることにより水分等の付着物を殆ど払拭する
ことができる。
【0035】さらに、加熱槽16bにおいてこのワーク
を加熱するが、ワークは前段の搬送手段15を所定時間
経ることによって、すすぎ液等の付着物が減少し、しか
も、吹き付け槽16a内を経由することにより、ワーク
の表面に殆ど付着物が無い状懸で加熱槽16b内に投入
される。したがって、付着物が蒸発した痕として残るシ
ミの発生を極力防止することができるし、乾燥時間も短
縮することができる。なお、本発明の洗浄機では、ワー
クに付いた洗剤を純水ですすぎ落としているので、比較
的短時間で純水が蒸発し、しかも綺麗に蒸発してシミの
発生自体少なくなっている。
【0036】以上、本発明者によってなされた発明の実
施形態を具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0037】例えば、上述した実施形態では、ワークを
洗浄治具に対して継続的に保持させた状態で、洗浄工程
及び乾燥工程を連続的に行っているが、洗浄工程後のワ
ークを一旦洗浄治具から取り外して他の治具に載せ替
え、その後に乾燥工程を行うようにすることも可能であ
る。
【0038】また、本発明は、上述した実施形態のよう
な水系洗浄システムに限定されることはなく、乾燥工程
を必要とする他の準水系洗浄システムや、炭化水素系洗
浄システムなどにも適用することができるものである。
また、ワークやね洗浄治具の材質も、上述した実施形態
に限定されものではない。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように本発明にかかる洗浄治
具及びそれを用いた洗浄方法は、ワークとの接触面及び
/又は上記ワークとの近接面を含む領域に、濡れ性を向
上させたスキン層除去表面を形成し、ワークの配置部分
に設けたスキン層除去表面に付着した水滴を表面方向に
広げることによって良好な乾燥を行うようにしたもので
あるから、簡易な構成で、合成樹脂成型品からなる洗浄
治具に対して付着した水滴の乾燥性を大幅に向上させる
ことができ、生産効率を高めつつ乾燥後におけるシミや
変色を良好に防止して製品品質を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ワークとして採用された、ハードディスク駆動
装置に用いられるディスクハブの一例を表した縦断面説
明図である。
【図2】本発明を適用したダイレクトパス洗浄機の一例
を表した模式的な側面説明図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる洗浄治具としての
トレイの構造を表した外観斜視説明図である。
【図4】図3に表した洗浄治具としてのトレイを洗浄カ
ゴ内に収容する状態を表した外観斜視説明図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかる洗浄治具としての
トレイの構造を表した横断面説明図である。
【図6】図5に示された洗浄治具としてのトレイを表し
た平面説明図である。
【図7】一般の洗浄治具を用いた場合における洗浄後の
状態((a))と、乾燥後の状態((b))とを表した
断面説明図である。
【図8】本発明にかかる洗浄治具を用いた場合における
洗浄後の状態((a))と、乾燥後の状態((b))と
を表した断面説明図である。
【図9】本発明を適用したダイレクトパス洗浄機の他の
例を表した模式的側面説明図である。
【符号の説明】
1 トレイ(洗浄治具) 1a 保持部 2 洗浄カゴ 3 運搬機 4 洗浄槽 5 搬送手段 6 乾燥槽 D 水滴 W ワーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 政幸 長野県諏訪郡原村10801番地の2 株式会 社三協精機製作所諏訪南工場内 Fターム(参考) 3B201 AA46 AB15 AB44 AB45 BB02 BB94 CB15 CC01 CC12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄工程後に乾燥工程が施されるワーク
    を、少なくとも上記洗浄工程において保持しておく形状
    を備えた合成樹脂成型品からなる洗浄治具において、 上記合成樹脂成型品の表面であって、上記ワークとの接
    触面及び/又は上記ワークとの近接面を含む領域には、
    上記合成樹脂成型品の成型時に形成されるスキン層の一
    部を取り除いて濡れ性を向上させたスキン層除去表面が
    形成されていることを特徴とする洗浄治具。
  2. 【請求項2】 前記洗浄工程及び乾燥工程の双方におい
    てワークを継続的に保持する保持部が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1記載の洗浄治具。
  3. 【請求項3】 前記洗浄工程のみにおいてワークを保持
    する保持部が設けられていることを特徴とする請求項1
    記載の洗浄治具。
  4. 【請求項4】 前記スキン層除去表面は、成型後におけ
    る合成樹脂成型品の表面を荒らすことによって水滴が広
    がる程度の濡れ性を備えるように形成されていることを
    特徴とする請求項1記載の洗浄治具。
  5. 【請求項5】 前記洗浄治具の表面には、多数のワーク
    を保持するための保持部が設けられていることを特徴と
    する請求項4記載の洗浄治具。
  6. 【請求項6】 洗浄工程後に乾燥工程が施されるワーク
    を、上記洗浄工程及び乾燥工程の双方において継続的に
    保持しておく形状を備えた合成樹脂の成型品からなる洗
    浄治具を用いた洗浄方法において、 上記合成樹脂成型品の表面であって、上記ワークとの接
    触面及び/又は上記ワークとの近接面を含む領域に、上
    記合成樹脂成型品の成型時に形成されるスキン層の一部
    を取り除いて濡れ性を向上させたスキン層除去表面を形
    成しておき、 上記ワークを前記洗浄治具に保持させた状態で洗浄工程
    を施した後に、上記ワークを当該洗浄治具に保持させた
    ままの状態で乾燥工程を行うようにしたことを特徴とす
    る洗浄方法。
  7. 【請求項7】 前記洗浄治具に、多数のワークを保持す
    るための保持部を設けておくとともに、複数個が重ね合
    わせ可能な形状に成形しておき、 上記洗浄治具を複数個重ね合わせて洗浄した後に、乾燥
    工程を連続的に行うようにしたことを特徴とする請求項
    6記載の洗浄方法。
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