JP2002126054A - 脱臭装置 - Google Patents

脱臭装置

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JP2002126054A
JP2002126054A JP2000323674A JP2000323674A JP2002126054A JP 2002126054 A JP2002126054 A JP 2002126054A JP 2000323674 A JP2000323674 A JP 2000323674A JP 2000323674 A JP2000323674 A JP 2000323674A JP 2002126054 A JP2002126054 A JP 2002126054A
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deodorizing
adsorbent
blowing
air
housing
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JP2000323674A
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Azusa Shiga
あづさ 志賀
Koichi Nakano
幸一 中野
Yu Fukuda
祐 福田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の構成のものは、ペットが出入りするこ
とによってペットの排泄物臭が周囲に漏れ出るという課
題を有している。 【解決手段】 送風手段5が送風する空気を吹き出す吹
き出し口3と、送風手段5が送風する空気を吸い込む吸
い込み口4とを筐体1に設け、前記送風手段5が送風す
る空気が、吹き出し口3と吸い込み口4とを有する筐体
内の脱臭空間2と、脱臭空間2の外とを仕切るエアカー
テン流を形成するようにして、動物の排泄物臭が外部に
漏れることのない脱臭装置としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動物等の排泄臭が
外部に漏れることのない脱臭装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】室内で飼われる猫などのペットの排泄物
を処理するペット用トイレの一例として、実用新案第30
21664号公報の考案がある。
【0003】このペット用トイレは、上部が開口したト
イレ本体と、出入り口を有しトイレ本体の開口部を覆っ
て着脱可能に取り付けたフードとを備えてなり、前記フ
ードは、天面に、底部に通気口を有し脱臭剤等が着脱可
能に収納される脱臭剤収納部を形成されており、前記脱
臭剤収納部は上部を蓋によって覆った構成としている。
こうして、フードによって砂の飛散を防止し、脱臭剤に
よって排泄物臭を除去するものである。また、脱臭剤の
脱臭性能が低下した時は、脱臭剤収納部の上部を覆う蓋
を開放して新しい脱臭剤と交換する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成のもの
は、ペットが出入りすることによってペットの排泄物臭
が周囲に漏れ出るという課題を有している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、送風手段が送
風する空気を吹き出す吹き出し口と、送風手段が送風す
る空気を吸い込む吸い込み口とを筐体に設け、前記送風
手段が送風する空気が、前記吹き出し口と吸い込み口と
を有する筐体内の脱臭空間と、前記脱臭空間と脱臭空間
の外とを仕切るエアカーテン流を形成するようにして、
動物の排泄物臭が外部に漏れることのない脱臭装置とし
ている。
【0006】
【発明の実施の形態】請求項1に記載した発明は、送風
手段が送風する空気を吹き出す吹き出し口と、送風手段
が送風する空気を吸い込む吸い込み口とを筐体に設け、
前記送風手段が送風する空気が、前記吹き出し口と吸い
込み口とを有する筐体内の脱臭空間と、前記脱臭空間と
脱臭空間の外とを仕切るエアカーテン流を形成するよう
にして、動物の排泄物臭が外部に漏れることのない脱臭
装置としている。
【0007】請求項2に記載した発明は、筐体は少なく
とも一面を開放した脱臭空間を有し、前記脱臭空間の上
部と下部と奥部とに送風手段が送風する空気の送風経路
を有するようにして、簡単な構成で、動物の排泄物臭が
外部に漏れることのない脱臭装置としている。
【0008】請求項3に記載した発明は、筐体に設けた
送風経路中に配置した吸着体によって臭い成分を吸着す
るようにして、動物の排泄物臭を低減でき、外部に漏れ
ることのない脱臭装置としている。
【0009】請求項4に記載した発明は、送風経路中に
設けた加熱手段によって吸着体から臭い成分を脱離し、
分解手段によって脱離した臭い成分を分解するようにし
て、吸着体が繰り返し使用できる脱臭装置としている。
【0010】請求項5に記載した発明は、吸着体をハニ
カム状またはコルゲート状とした構成として、吸着体の
表面積を広くでき、臭い成分と吸着体との接触が広範囲
で行われて臭い成分の処理が効率的にできる脱臭装置と
している。
【0011】請求項6に記載した発明は、ハニカム状と
した吸着体のセル数を1平方インチあたり50以上30
0以下として、通気抵抗が少なくまた脱臭効率の高い脱
臭装置としている。
【0012】請求項7に記載した発明は、吸着体は、ゼ
オライトまたはシリカまたはアルミナの内の少なくとも
一種類と、マンガンまたは銅またはコバルトまたは亜鉛
の内の少なくとも一種類を含む金属酸化物もしくは複合
酸化物とを有する構成として、吸着材から再放出された
臭い成分を確実に分解処理でき、脱臭効率の高い脱臭装
置としている。
【0013】請求項8に記載した発明は、分解手段は、
白金またはパラジウムの少なくとも一種類を有する触媒
と、前記触媒を加熱する加熱手段とを有する構成とし
て、加熱手段によって活性化された触媒によって吸着体
から放出された臭い成分を効率よく分解できる脱臭効率
の高い脱臭装置としている。
【0014】請求項9に記載した発明は、分解手段は、
光触媒と前記光触媒に光を照射する光源とを有し、光源
からの光の照射で光触媒を活性化し、生成した水酸化ラ
ジカル、スーパーオキサイドラジカルにより、吸着剤に
吸着した物質を酸化分解でき脱臭効率の高い脱臭装置と
している。
【0015】請求項10に記載した発明は、分解手段を
動作させるときは、送風手段の運転を停止するようにし
て、吸着体から離脱した臭い成分が室内に漏れることの
ない脱臭装置としている。
【0016】請求項11に記載した発明は、送風手段
は、センサの信号によって動物が筐体の内部に入ったこ
とを検知すると送風を開始するようにして、必要なとき
にエアカーテンを形成でき効率の高い使用ができる脱臭
装置としている。
【0017】請求項12に記載した発明は、加熱手段
は、センサの信号によってペットが筐体から出たことを
検知すると通電を開始されるようにして、動物がトイレ
を使用していない時間に吸着体を再生でき、吸着体を繰
り返して使用できる脱臭装置動物がトイレを使用してい
ない時間に吸着体を再生でき、吸着体を繰り返して使用
できる脱臭装置としている。
【0018】請求項13に記載した発明は、センサとし
て動物の赤外線を検知する赤外線センサを使用するよう
にして、動物の不在時に吸着体を再生でき、吸着体を繰
り返して使用できる脱臭装置としている。
【0019】請求項14に記載した発明は、センサは、
動物の重量を検知する重量センサとして、動物の不在時
に吸着体を再生でき、吸着体を繰り返して使用できる脱
臭装置としている。
【0020】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。図1
は本実施例の脱臭装置の構成を示す斜視図である。本実
施例の脱臭装置は、一面が出入り口2aとなっている脱
臭空間2となっている筐体1によって構成している。
【0021】図2は、筐体1の内部の構造を示す断面図
である。本実施例の筐体1は、脱臭空間2の上部と下部
と奥部とに送風手段5が送風する空気の送風経路となっ
ている。すなわち、筐体1は、上部が上部通風経路1
b、下部が下部通風経路1c、奥部が奥部通風経路1a
となっている。奥部通風経路1aには、送風手段5であ
るファンと、臭い成分を吸着する吸着体6と、吸着体6
を加熱する加熱手段7と、分解手段8を収容している。
送風手段5が送風する送風空気は、上部通風経路1bに
設けている吹き出し口3から吹き出され、下部通風経路
1cに設けている吸い込み口4から吸い込まれて、下部
通風経路1cを通って、奥部通風経路1aを通って送風
手段5に至る循環を行っている。
【0022】吸着体6は、本実施例では1平方フィート
あたり200のセル数を有するゼオライトハニカム体
に、マンガンまたは銅またはコバルトの複合酸化物と、
疎水性の合成ゼオライトとを1対1の割合で混合し、こ
れにコロイダルシリカ2%をバインダーとして加えたも
のを、1立方センチメートルあたり0.10グラムの密
度で担持させた構成としている。本実施例では、吸着体
6の体積は1Lとしている。なお吸着体6として、コル
ゲート状のものを使用しても支障はないものである。
【0023】吸着体6は、奥部通風経路1a中に配置し
ており、吸い込み口4より吸気された空気が、吸着体6
を通過することによって浄化される。
【0024】加熱手段7は本実施例では100W程度の
ヒータによって構成しており、加熱手段7に通電するこ
とによって吸着体6が吸着した臭い物質を脱離させる。
加熱手段7を通電するときは、送風手段5の送風を停止
しているときで、加熱手段7の発熱によって空気が加熱
され、自然対流が発生して、加熱された空気が吸着体6
を通過して、吸着体6が吸着していた臭い物質が脱離さ
れるものである。
【0025】分解手段8は、波状に加工したステンレス
鋼のエキスパンドメタルからなる基材に白金とパラジウ
ムからなる触媒を担持させているものである。また分解
手段8は、商用交流電源を通電するとヒータとして作用
するものである。すなわち、分解手段8は触媒体として
作用すると共に、ヒータとしても作用するものである。
この分解手段8を通電して発熱させることで、白金とパ
ラジウムから成る触媒が加熱されて活性化され、前記吸
着体6から脱離された臭い物質を分解するものでふる。
こうして分解された臭い物質は、排気口9から排気され
る。
【0026】筐体1の内部には、重量センサ11を備え
ているトレー10を配置している。トレー10内には、
猫砂やトイレシートを必要に応じて設けており、ペット
はこの上で排泄を行う。重量センサ11は、前記トレー
10を一方の電極として使用し、図示していない他方の
電極との間でコンデンサを構成しているものである。ペ
ットがトレー10上に乗るとコンデンサの容量が変化し
て、ペットが存在していることを検知する。重量センサ
11の検知信号は、図示していない制御装置に伝達され
ている。
【0027】また本実施例では、筐体1の内部に赤外線
センサ12を配置している。赤外線センサ12は、ペッ
トが発生する赤外線を検知しており、ペットが筐体1の
内部に入ったことを検知する。赤外線センサ12の検知
信号も制御装置に伝達されている。制御装置は、重量セ
ンサ11の信号または赤外線センサ12の信号を受ける
と直ちに送風手段5を動作させるものである。
【0028】以下本実施例の動作について説明する。出
入り口2から筐体1内にペットが入ると、重量センサ1
1あるいは赤外線センサ12がペットの存在を検知する
信号を制御装置に伝達する。制御装置はこの信号を受け
ると、送風手段5への通電を開始する。
【0029】図3は、本実施例の送風手段5の動作を示
す説明図である。送風手段5が送風する送風空気は、上
部通風経路1bに設けている吹き出し口3から吹き出さ
れ、下部通風経路1cに設けている吸い込み口4から吸
い込まれて、下部通風経路1cを通って、奥部通風経路
1aを通って送風手段5に至る循環を行っている。この
結果、図3に示しているように、送風手段5が送風する
空気は筐体1の全面を覆うエアーカーテンを作り出す。
すなわち、筐体1内に入ったペットは、このエアーカー
テンの中で排泄を行うものである。
【0030】従ってペットの排泄に伴って発生する臭い
は、エアーカーテンの中に閉じこめられることになり、
外部に漏れ出ることはないものである。また、送風手段
5の送風空気の循環経路中に、吸着体6を配置してい
る。吸着体6ハニカムフィルタによって構成しており、
循環空気中の臭い物質を吸着している。このため、送風
手段5が送風する空気の循環が繰り返されることによっ
て、臭気濃度は減少し、脱臭されるものである。
【0031】ペットが排泄を終了して筐体1から外に出
ると、重量センサ11あるいは赤外線センサ12のペッ
トの不在を示す信号から、制御装置が送風手段5への通
電を停止し、同時に加熱手段7および分解手段8への通
電を開始する。加熱手段7の発熱によって奥部通風経路
1aには自然対流が発生する。また、加熱手段7の発熱
によって吸着体6は加熱される。従って吸着体6が吸着
していた臭い物質は、この加熱によって吸着体6から脱
離される。脱離した臭い物質は、自然対流に乗って分解
手段8に接触する。分解手段8は、前記しているように
ヒータ機能と触媒機能とを備えているものである。すな
わち、分解手段8の通電によって分解手段8自身が高温
となっており、担持している触媒体が活性化されてい
る。分解手段8に接触した臭い物質は、この活性化され
た触媒によって分解されて無臭化される。こうして分解
されたガスは、奥部通風経路1aの上部に配置している
排気口9から排出される。
【0032】こうして、吸着体6は再生され繰り返し使
用できるものである。
【0033】ペットの排泄臭には、アンモニアと硫化水
素とメチルメルカプタンがあげられる。アンモニアは、
吸着体6を構成している疎水性ゼオライトの吸着作用に
よって除去される。硫化水素は、吸着体6を構成してい
る金属の複合酸化物の吸着作用によって除去される。ま
た、メチルメルカプタンは吸着体6を構成している金属
の複合酸化物の触媒作用によって二流化ジメチルに転化
された後、疎水性のゼオライトの吸着作用により除去さ
れる。
【0034】このとき発明者らの実験によれば、送風手
段5の送風風量を0.05m3/分から0.3m3/分の
範囲に設定したときには冷風感はなく、また筐体1から
室内への臭気の拡散もないものである。また、この範囲
であれば送風音も小さく、ペットがトイレ内に入るのを
妨げることがない。
【0035】以下、本実施例のペットトイレの脱臭の効
果を検証するために行った実験の結果について報告す
る。本実験に使用している装置は、図2に示している構
成のものである。また、この実験では標準ガスを用い
て、脱臭性能を調べている。すなわち、臭気ガスとし
て、アンモニア、硫化水素、メチエルメルカプタンのそ
れぞれを筐体内濃度が50ppmとなるように調整した
ものを使用している。また送風手段5の送風量の設定を
0.2m3/分とし、この条件で10分間連続して運転
させた後の筐体1内のガスの濃度を測定している。
【0036】この実験の結果、いずれの臭気ガスも99
%以上除去されているものであった。
【0037】なお本実施例では、この脱臭装置はペット
の排泄物臭を脱臭するあるいはペット誌の排泄物臭をエ
アカーテンによって覆って外部に漏れないようにすると
しているが、特にペットに限定する必要はなく動物全体
に適用して支障はないものである。
【0038】また本実施例では、硫化水素の吸着材とし
てマンガン、銅、コバルトの複合酸化物を用いたが、マ
ンガン、銅、コバルト、亜鉛の少なくとも一種類を含む
金属酸化物や複合酸化物であれば、同等の効果を示すも
のである。
【0039】また、アンモニアや二流化ジメチルの吸着
材として疎水性の合成ゼオライトを用いたが、ゼオライ
ト、シリカ、アルミナのうち少なくとも一種類を含む吸
着材としても同様の効果を示すものである。
【0040】次に吸着体6の種類を変更したときに、通
風経路に生ずる圧力損失について実験している。この実
験の結果を(表1)に示している。表1は、各セル数の
ハニカム吸着体の有効表面積と圧力損失を表している。
セル数は、単位面積あたり(1平方インチあたり)のセ
ル数、有効表面積は単位体積あたりの表面積、圧力損失
は厚さ50mmのハニカム吸着体に前面風速1m/sで
通気した際の値を示している。
【0041】
【表1】
【0042】セル数が大きくなるほど、有効表面積が増
加し、接触面積が広く採れることから脱臭効率を良くす
ることができる。一方セル数が大きくなるほど圧力損失
も増加し、350セルでは24.5Paと圧力損失もか
なり大きくなってしまう。また、350セルのハニカム
吸着体では、セルの大きさがかなり小さくなるため、吸
着材を担持させた場合に目詰まりを起こしやすくなる。
よって、通気抵抗と脱臭効率のバランスを最良とするの
は50セル以上300セル以下の範囲であり、好ましく
は80セル〜205セルである。
【0043】(実施例2)続いて本発明の第2の実施例
について説明する。図4は本実施例の構成を示す断面図
である。本実施例では、分解手段13として光触媒体を
使用しており、また分解手段13の光源として紫外線ラ
ンプ14を使用している。光触媒体13は、基材として
ゼオライトのハニカム体を使用し、この基材に二酸化チ
タンを担持させた構成のものを使用している。
【0044】紫外線ランプ14から光が照射されると、
光触媒体13が紫外線を受けて活性化し、水酸化ラジカ
ル、スーパーオキサイドラジカルを生成する。生成した
水酸化ラジカル、スーパーオキサイドラジカルによって
吸着体6から脱離した臭い物質を分解するものである。
臭い物質が分解された後のガスは、実施例1と同様、排
気口9から排気される。
【0045】なお、光触媒体13については、二酸化チ
タン、硫化カドミウム、硫化亜鉛、ニオブやチタン系の
層状複合酸化物、酸化第2鉄等があげられるが、化学的
安定性、取り扱い易さ、安全性、価格等から本実施例で
は二酸化チタンを用いている。
【0046】また、光触媒を担持させる基材としては、
フッ素系樹脂、シリカゾル、または多孔質ガラス、活性
炭、ゼオライト等の多孔性物質であれば同様の効果を示
すものである。
【0047】また、光触媒に光を照射する光源について
は、太陽光であっても、ブラックライト、殺菌灯、低圧
水銀灯等のライトであっても良い。特に420nm以下
の紫外線が二酸化チタンには適しているため、本実施例
では紫外線ランプを用いている。
【0048】以下、本実施例による吸着体6の再生の効
果を検証するために行った実験結果について報告する。
本実験では、実験を簡便かつ加速して行うために、送風
手段5の送風を停止した状態で、コンプレッサーを用い
て50ppmの濃度のアンモニアガスを1L/分で、吸
着体6に連続通気させている。この連続通気を60分間
行った後、通気を停止し、吸着体6の再生を60分行
い、その後再び60分間の連続通気を行うサイクルを繰
り返しているものである。このそれぞれの段階で、吸着
体6を通過する前のアンモニアガスの濃度と吸着体6を
通過した後のアンモニアガスの濃度とから、アンモニア
ガスの除去率を求めているものである。こうして採った
除去率の経時変化を、図5に示している。
【0049】この実験の結果、実施例1の構成のもの
も、実施例2の構成のものも、初期の除去性能は99%
以上であったが、時間が経つにつれて徐々に低下し、6
0分後には88%まで低下していた。しかし、60分間
再生を行ったのちには除去率が再度99%以上にまで復
活していた。その後の通気による除去率の低下も、再生
により復活している。
【0050】すなわち、送風手段5を運転する合間に吸
着体6を再生することによって、初期の除去性能を保持
できることを確認した。換言すれば、実施例1あるいは
実施例2に示している構成とすることによって、吸着体
6の交換等のメンテナンスを不用とできるものである。
【0051】実際には、ペットの排泄臭によるアンモニ
アガスの濃度は50ppb程度であり、本実験の1/1
000以下である。このことから、吸着体6に吸着され
るアンモニアの量も少ないため、再生に要する時間は6
0分よりも少なくても良いものである。すなわち10分
〜20分程度の再生でも十分効果がえられるものであ
る。
【0052】従って本実施例によれば、ペットあるいは
動物がトイレを使用していない時間を利用して、吸着体
の再生を行うことができ、再生頻度も多くできるため、
効率よく再生を行うことができる。
【0053】
【発明の効果】請求項1に記載した発明は、送風手段が
送風する空気を吹き出す吹き出し口と、送風手段が送風
する空気を吸い込む吸い込み口とを筐体に設け、前記送
風手段が送風する空気が、前記吹き出し口と吸い込み口
とを有する筐体内の脱臭空間と、前記脱臭空間と脱臭空
間の外とを仕切るエアカーテン流を形成する構成とし
て、動物の排泄物臭が外部に漏れることのない脱臭装置
を実現するものである。
【0054】請求項2に記載した発明は、筐体は少なく
とも一面を開放した脱臭空間を有し、前記脱臭空間の上
部と下部と奥部とに送風手段が送風する空気の送風経路
を有する構成として、簡単な構成で、動物の排泄物臭が
外部に漏れることのない脱臭装置を実現するものであ
る。
【0055】請求項3に記載した発明は、筐体に設けた
送風経路中に、臭い成分を吸着する吸着体を配置した構
成として、動物の排泄物臭を低減でき、動物の排泄物臭
が外部に漏れることのない脱臭装置を実現するものであ
る。
【0056】請求項4に記載した発明は、送風経路中
に、吸着体に隣接するように設けた加熱手段と、吸着体
から脱離した臭い成分を分解する分解手段とを配置した
構成として、吸着体が繰り返し使用できる脱臭装置を実
現するものである。
【0057】請求項5に記載した発明は、吸着体をハニ
カム状またはコルゲート状とした構成として、吸着体の
表面積を広くでき、臭い成分と吸着体との接触が広範囲
で行われて臭い成分の処理が効率的にできる脱臭装置を
実現するものである。
【0058】請求項6に記載した発明は、ハニカム状と
した吸着体のセル数を1平方インチあたり50以上30
0以下とした構成として、通気抵抗が少なくまた脱臭効
率の高い脱臭装置を実現するものである。
【0059】請求項7に記載した発明は、吸着体は、ゼ
オライトまたはシリカまたはアルミナの内の少なくとも
一種類と、マンガンまたは銅またはコバルトまたは亜鉛
の内の少なくとも一種類を含む金属酸化物もしくは複合
酸化物とを有する構成として、吸着材から再放出された
臭い成分を確実に分解処理でき、脱臭効率の高い脱臭装
置を実現するものである。
【0060】請求項8に記載した発明は、分解手段は、
白金またはパラジウムの少なくとも一種類を有する触媒
と、前記触媒を加熱する加熱手段とを有する構成とし
て、吸着体から放出された臭い成分を効率よく分解でき
る脱臭効率の高い脱臭装置を実現するものである。
【0061】請求項9に記載した発明は、分解手段は、
光触媒と前記光触媒に光を照射する光源とを有し、光触
媒作用によって吸着体から脱離した臭い成分を分解する
構成として、吸着剤に吸着した物質を酸化分解でき脱臭
効率の高い脱臭装置を実現するものである。
【0062】請求項10に記載した発明は、分解手段を
動作させるときは、送風手段の運転を停止する構成とし
て、吸着体から脱離した臭い成分が室内に漏れることの
ない脱臭装置を実現するものである。
【0063】請求項11に記載した発明は、分解手段
は、光触媒と前記光触媒に光を照射する光源とを有し、
光触媒作用によって吸着体から脱離した臭い成分を分解
する構成として、吸着剤に吸着した物質を酸化分解でき
脱臭効率の高い脱臭装置を実現するものである。
【0064】請求項11に記載した発明は、送風手段
は、センサの信号によって動物が筐体の内部に入ったこ
とを検知すると送風を開始する構成として、必要なとき
にエアカーテンを形成でき効率の高い使用ができる脱臭
装置を実現するものである。
【0065】請求項12に記載した発明は、加熱手段
は、センサの信号によって動物が筐体から出たことを検
知すると通電を開始される構成として、動物がトイレを
使用していない時間に吸着体を再生でき、吸着体を繰り
返して使用できる脱臭装置を実現するものである。
【0066】請求項13に記載した発明は、センサは、
動物の赤外線を検知する赤外線センサとする構成とし
て、動物の不在時に吸着体を再生でき、吸着体を繰り返
して使用できる脱臭装置を実現するものである。
【0067】請求項14に記載した発明は、センサは、
動物の重量を検知する重量センサとした構成として、動
物の不在時に吸着体を再生でき、吸着体を繰り返して使
用できる脱臭装置を実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である脱臭装置の構成を
示す斜視図
【図2】同、筐体の構成を示す断面図
【図3】同、送風手段が動作した状態を示す説明図
【図4】本発明の第2の実施例である脱臭装置の構成を
示す断面図
【図5】本発明の実施例1及び実施例2に使用している
触媒体の除去率の経時変化を示す特性図
【符号の説明】
1 筐体 2 脱臭空間 2a 出入り口 3 吹き出し口 4 吸い込み口 5 送風手段 6 吸着体 7 加熱手段 8 分解手段 11 重量センサ 12 赤外線センサ 13 分解手段 14 光源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 20/34 B01J 20/34 H Z (72)発明者 福田 祐 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2B101 AA01 BB04 BB09 BB10 4C080 AA05 AA07 AA10 BB02 CC13 HH05 JJ05 KK08 LL02 MM02 MM03 MM04 MM06 MM07 QQ14 QQ17 4G066 AA05B AA15B AA15D AA18B AA18D AA20B AA22B AA26B AA26D AA27B AA27D AA28B AA28D AA61B BA07 CA02 CA20 CA29 DA03 FA25 GA01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送風手段が送風する空気を吹き出す吹き
    出し口と、送風手段が送風する空気を吸い込む吸い込み
    口とを筐体に設け、前記送風手段が送風する空気が、前
    記吹き出し口と吸い込み口とを有する筐体内の脱臭空間
    と、前記脱臭空間と脱臭空間の外とを仕切るエアカーテ
    ン流を形成する脱臭装置。、
  2. 【請求項2】 筐体は少なくとも一面を開放した脱臭空
    間を有し、前記脱臭空間の上部と下部と奥部とに送風手
    段が送風する空気の送風経路を有する請求項1に記載し
    た脱臭装置。
  3. 【請求項3】 筐体に設けた送風経路中に、臭い成分を
    吸着する吸着体を配置した請求項1または2に記載した
    脱臭装置。
  4. 【請求項4】 送風経路中に、吸着体に隣接するように
    設けた加熱手段と、吸着体から脱離した臭い成分を分解
    する分解手段とを配置した請求項3に記載した脱臭装
    置。
  5. 【請求項5】 吸着体をハニカム状またはコルゲート状
    とした請求項3または4に記載した脱臭装置。
  6. 【請求項6】 ハニカム状とした吸着体のセル数を1平
    方インチあたり50以上300以下とした請求項5に記
    載した脱臭装置。
  7. 【請求項7】 吸着体は、ゼオライトまたはシリカまた
    はアルミナの内の少なくとも一種類と、マンガンまたは
    銅またはコバルトまたは亜鉛の内の少なくとも一種類を
    含む金属酸化物もしくは複合酸化物とを有する請求項3
    から6のいずれか1項に記載した脱臭装置。
  8. 【請求項8】 分解手段は、白金またはパラジウムの少
    なくとも一種類を有する触媒と、前記触媒を加熱する加
    熱手段とを有する請求項4から7のいずれか1項に記載
    した脱臭装置。
  9. 【請求項9】 分解手段は、光触媒と前記光触媒に光を
    照射する光源とを有し、光触媒作用によって吸着体から
    脱離した臭い成分を分解する請求項4から7のいずれか
    1項に記載した脱臭装置。
  10. 【請求項10】 分解手段を動作させるときは、送風手
    段の運転を停止する請求項4から9のいずれか1項に記
    載した脱臭装置。
  11. 【請求項11】 送風手段は、センサの信号によって動
    物が筐体の内部に入ったことを検知すると送風を開始す
    る請求項1から10のいずれか1項に記載した脱臭装
    置。
  12. 【請求項12】 加熱手段は、センサの信号によって動
    物が筐体から出たことを検知すると通電を開始される請
    求項4から11のいずれか1項に記載した脱臭装置。
  13. 【請求項13】 センサは、動物の赤外線を検知する赤
    外線センサとする請求項12に記載した脱臭装置。
  14. 【請求項14】 センサは、動物の重量を検知する重量
    センサとした請求項12に記載した脱臭装置。
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