JP2002125363A - 電力用半導体素子のゲート駆動回路 - Google Patents

電力用半導体素子のゲート駆動回路

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JP2002125363A
JP2002125363A JP2000311951A JP2000311951A JP2002125363A JP 2002125363 A JP2002125363 A JP 2002125363A JP 2000311951 A JP2000311951 A JP 2000311951A JP 2000311951 A JP2000311951 A JP 2000311951A JP 2002125363 A JP2002125363 A JP 2002125363A
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gate
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resistance
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Akitake Takizawa
聡毅 滝沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に、駆動運転時におけるターンオフ損失を
低減させる。 【解決手段】 IGBT等の電力用半導体素子から構成
されるインバータの直流電圧を分圧回路R4,R5を介
して検出し、その出力VdをコンパレータCP1で基準
値と比較して基準値以下のときは、電流変化率di/d
tも低くて良いので、アンドゲートAN1を介してスイ
ッチS3をオンとし、IGBTのゲート抵抗値を抵抗R
2とR3の並列抵抗値として抵抗値を下げることによ
り、ターンオフ損失の低減を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インバータなど
の電力変換装置を構成する電力用半導体素子のゲートを
駆動するためのゲート駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図4に電力用半導体素子として、IGB
T(絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ)を用いたイ
ンバータの一般的な例を示す。同図において、11は直
流電源回路、12はIGBTおよびダイオードよりなり
直流を交流に変換するインバータ回路、13はIGBT
のドライブ回路、14はIGBTがターンオフする際の
サージ電圧からIGBTを保護するためのスナバコンデ
ンサ、15(L)はスナバコンデンサ14とインバータ
回路12間の配線インダクタンス、16はモータなどの
負荷である。なお、上記ドライブ回路13は各素子に対
して設けられる。
【0003】図5に、図4で用いられるドライブ回路の
具体例を示す。13Aは回路駆動用の電源、S1はIG
BTをターンオンさせるためのスイッチ素子で、R1は
ターンオン用のゲート抵抗である。また、S2はIGB
Tをターンオフさせるためのスイッチ素子で、R2はタ
ーンオフ用のゲート抵抗である。スイッチ素子S1,S
2は制御部13Bからのオン指令信号13Cまたはオフ
指令信号13Dによって動作する。
【0004】図6にドライブ回路の別の例を示す。これ
は、IGBTに流れているコレクタ電流値に応じて、ゲ
ート抵抗値を切り換えるもので、符号Idはコレクタ電
流の検出信号を示す。コレクタ電流検出方式としては、
例えば図8〜図10に示すように、IGBTの第2のエ
ミッタにセンス抵抗を接続したもの(図8)、IGBT
のエミッタにシャント抵抗を接続したもの(図9)、I
GBTのコレクタ・エミッタ間電圧VCEを利用するもの
(図10)等がある。
【0005】図6の符号CP2〜CP4はコンパレータ
で、コレクタ電流検出値Idを基準電圧E1をそれぞれ
抵抗R6,R7,R8で分圧した値と比較して、コレク
タ電流値の大きさを判別する。L1〜L3はラッチ回路
で、オフ指令信号13Dに同期してコンパレータCP2
〜CP4の出力レベルをラッチする。RA〜RDはター
ンオフ用のゲート抵抗で、コレクタ電流値のレベルに応
じた最適なゲート抵抗値が、スイッチ素子SA〜SDの
オン,オフ状態により選択される。つまり、コレクタ電
流が小さいときは低抵抗値(並列抵抗数を多くし)を選
択し、コレクタ電流が大きいときは高抵抗値(並列抵抗
数を少なくし)を選択する。
【0006】図7にドライブ回路のさらに別の例を示
す。これは、IGBTのターンオフ動作中にゲート抵抗
値を切り換えるもので、検出回路DEを設けて構成され
る。この検出回路DEはIGBTのコレクタ・エミッタ
間電圧VCEを検出し、その出力信号Vs(VCE相当)を
基準電圧Vref0と比較し、これ以上になったらアン
ドゲートAN3を閉じ、スイッチS3をオフとして、ゲ
ート抵抗をR2とR3を並列接続した低抵抗から、抵抗
R2のみの高抵抗へと切り換える。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図11にIGBTのタ
ーンオフ波形を示す。図示のように、ターンオフ時に発
生するサージ電圧(ΔV)は、配線インダクタンス値L
(図4の符号15参照)との積(L・di/dt)とな
る。また一般に、IGBTの電流が零になるまでのフォ
ール期間中のdi/dtは、ターンオフ用のゲート抵抗
の抵抗値が小さいほどその値は高くなり、サージ電圧も
それに伴って高くなり、このサージ電圧と直流電圧(E
d)との和がIGBTの電圧定格以上となった場合、I
GBTが破壊するおそれがある。そのため、ゲート駆動
回路のターンオフ用のゲート抵抗値の決定には、di/
dtの値と直流電圧の最大値とを考慮して決定する必要
がある。
【0008】通常、交流200V入力のインバータにお
いては、通常の運転(モータ運転)においては、直流中
間電圧は270V程度となるが、負荷モータのエネルギ
ーが連続回生するような運転(モータ回生運転)となっ
た場合、直流電圧(Ed)は上昇する。通常はインバー
タ装置で直流電圧の過電圧トリップを設定しているた
め、ある設定値以上とならないよう抑制されるが、サー
ジ電圧はゲート抵抗値によって決まるため、ゲート抵抗
値の決定は、上記過電圧トリップレベルとIGBTの電
圧定格から決まる許容サージ電圧値からその決定を行な
う必要がある。そのため、回生運転中など直流電圧がト
リップレベル付近まで上昇しているときは、サージ電圧
+直流電圧でIGBTの電圧定格に対して余裕のない状
態となるが、一方直流電圧が低い一般的駆動運転では、
電圧定格的に余裕があるということになる。また、損失
的に見れば、駆動運転時においてはサージ電圧的に余裕
のある運転と言うことになるため、その分不必要に大き
いゲート抵抗値によるターンオフ損失の大きい状態で駆
動していると言うことになる。したがって、この発明の
課題は、特に、駆動運転時のターンオフ損失を増加させ
ないようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、請求項1の発明では、電力変換装置を構成する
電力用半導体素子を駆動するゲート駆動回路において、
前記電力変換装置の直流部の電圧を検出する検出手段
と、素子のゲート抵抗値を可変にする抵抗可変回路とを
設け、前記検出電圧値がある設定値以下になったとき
は、ゲート抵抗値を低減することを特徴とする。
【0010】請求項2の発明では、電力変換装置を構成
する電力用半導体素子を駆動するゲート駆動回路におい
て、前記電力変換装置の直流部の電圧を検出する検出手
段と、素子に流れるコレクタ電流値をその設定値と比較
し比較結果に応じて素子のゲート抵抗値を可変にする抵
抗可変回路とを設け、前記検出電圧値がある設定値以下
になったときは、前記コレクタ電流設定値を高くするこ
とを特徴とする。
【0011】請求項3の発明では、電力変換装置を構成
する電力用半導体素子を駆動するゲート駆動回路におい
て、前記電力変換装置の直流部の電圧を検出する検出手
段と、素子のターンオフ動作中に素子のゲート抵抗値を
可変にする抵抗可変回路と、この抵抗可変回路を制御す
る制御回路とを設け、前記検出電圧値がある設定値以下
になったときは、前記制御回路をして前記抵抗可変回路
におけるゲート抵抗値の切り換えを行なわないことを特
徴とする。
【0012】すなわち、この発明は、IGBTの電圧定
格は絶対的であり、ターンオフ時のサージ電圧値の許容
値は、直流電圧値によって変化すると言う点に着目して
なされたものである。したがって、直流電圧値が駆動運
転時のように低いときは、請求項1の発明のように低い
ゲート抵抗値でターンオフさせ、または、請求項2の発
明のように請求項1の場合よりも一層大きい電流値まで
低抵抗でターンオフさせ、もしくは、請求項3の発明の
ようにターンオフ動作中は不必要に高抵抗にしないよう
にする。つまり、直流電圧値に応じてゲート抵抗値を変
えることで、IGBTに印加する最大電圧値を一定にし
てターンオフさせ、損失を低減するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の第1の実施の形
態を示す回路図である。これは、図5に示すものに対し
抵抗R4,R5の分圧回路からなり、インバータ部の直
流電圧を検出する電圧検出回路,コンパレータCP1,
アンドゲートAN1等を付加して構成される。以下で
は、主として従来例との相違点についてのみ説明する。
コンパレータCP1は、電圧検出回路からの出力Vdを
設定値Vrefと比較し、設定値以下の場合は直流電圧
値は低圧状態であると判断し、アンドゲートAN1を介
してスイッチS3をオンさせる。これにより、ターンオ
フ用のゲート抵抗値は抵抗R2とR3の並列分となるた
め、抵抗R2のみで駆動していた場合に比べて低抵抗と
なる。また、上アーム側はコンパレータCP1の出力信
号を、絶縁,レベルシフト回路ALなどで信号伝達する
ことで同様に駆動することができる。
【0014】図2に、この発明の第2の実施の形態を示
す。これは、図6に示す従来例に対し、電圧検出回路D
D,コンパレータCP1,インバータゲートIN1およ
びスイッチ素子SW等を付加して構成される。コンパレ
ータCP1は電圧検出回路DDからの出力Vdを設定値
Vrefと比較し、設定値以下の場合は直流電圧値は低
圧状態であると判断し、ゲートIN1を介して通常オン
のスイッチ素子SWをオフさせる。これにより、ターン
オフ用のゲート抵抗RA〜RDを切り換えるための電流
設定値が、スイッチ素子SWがオンしている場合に比べ
て高くなり、一層大きい電流値まで低抵抗でターンオフ
させることが可能となる。
【0015】図3に、この発明の第3の実施の形態を示
す。これは、図7に示す従来例に対し、電圧検出回路D
D,コンパレータCP1,インバータゲートIN1およ
びアンドゲートAN2等を付加して構成される。コンパ
レータCP1は電圧検出回路DDからの出力Vdを設定
値Vrefと比較し、設定値以下の場合は直流電圧値は
低圧状態であると判断し、ゲートIN1およびAN2を
介して、スイッチ素子S3が検出回路DEからのVCE
出値に応じてオフするのを阻止する。これにより、ター
ンオフ用のゲート抵抗値は抵抗R2とR3との並列分で
駆動される。
【0016】以上では、直流電圧との比較を1回路で実
現しているが、複数の比較回路を設けて各電圧毎に抵抗
を切り換えるようにすることもできる。
【0017】
【発明の効果】この発明によれば、直流電圧が上昇しな
い通常のモータ駆動時には、低ゲート抵抗による低ター
ンオフ損失駆動が可能となり、その結果、通常の駆動運
転状態で設計される放熱フィンの小型化などによる、装
置の小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態を示す構成図であ
る。
【図2】この発明の第2の実施の形態を示す構成図であ
る。
【図3】この発明の第3の実施の形態を示す構成図であ
る。
【図4】インバータ主回路の従来例を示す概要図であ
る。
【図5】一般的なIGBTドライブ回路の第1の具体例
を示す回路図である。
【図6】一般的なIGBTドライブ回路の第2の具体例
を示す回路図である。
【図7】一般的なIGBTドライブ回路の第3の具体例
を示す回路図である。
【図8】コレクタ電流の第1の検出方式説明図である。
【図9】コレクタ電流の第2の検出方式説明図である。
【図10】コレクタ電流の第3の検出方式説明図であ
る。
【図11】IGBTターンオフ時の動作説明図である。
【符号の説明】
DD…電圧検出回路、CP1〜CP5…コンパレータ回
路、AN1〜AN3,IN1…ゲート、S1,S2,S
3,SW…スイッチ素子、R1〜R9,RA〜RD…抵
抗、L1〜L3…ラッチ回路、DE…検出回路、AL…
絶縁,レベル変換回路、11…直流電源回路、12…イ
ンバータ回路、13…ドライブ回路、13A…電源、1
3B…制御部、13C…オン指令、13D…オフ指令、
14…スナバコンデンサ、15…配線インダクタンス、
16…負荷(モータ)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H007 AA03 BB06 CA01 CB01 CB04 CB05 CC07 DB03 DC05 5H740 AA01 AA05 BA11 BB05 BB09 BB10 KK01 NN17 5J055 AX56 AX64 BX16 CX20 DX09 EX06 EY01 EY03 EZ10 EZ25 EZ31 FX12 FX18 FX32 GX01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力変換装置を構成する電力用半導体素
    子を駆動するゲート駆動回路において、 前記電力変換装置の直流部の電圧を検出する検出手段
    と、素子のゲート抵抗値を可変にする抵抗可変回路とを
    設け、前記検出電圧値がある設定値以下になったとき
    は、ゲート抵抗値を低減することを特徴とする電力用半
    導体素子のゲート駆動回路。
  2. 【請求項2】 電力変換装置を構成する電力用半導体素
    子を駆動するゲート駆動回路において、 前記電力変換装置の直流部の電圧を検出する検出手段
    と、素子に流れるコレクタ電流値をその設定値と比較し
    比較結果に応じて素子のゲート抵抗値を可変にする抵抗
    可変回路とを設け、前記検出電圧値がある設定値以下に
    なったときは、前記コレクタ電流設定値を高くすること
    を特徴とする電力用半導体素子のゲート駆動回路。
  3. 【請求項3】 電力変換装置を構成する電力用半導体素
    子を駆動するゲート駆動回路において、 前記電力変換装置の直流部の電圧を検出する検出手段
    と、素子のターンオフ動作中に素子のゲート抵抗値を可
    変にする抵抗可変回路と、この抵抗可変回路を制御する
    制御回路とを設け、前記検出電圧値がある設定値以下に
    なったときは、前記制御回路をして前記抵抗可変回路に
    おけるゲート抵抗値の切り換えを行なわないことを特徴
    とする電力用半導体素子のゲート駆動回路。
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