JP2002125321A - 充電電池、充電電池用モジュール、記憶媒体及び残量算出方法 - Google Patents

充電電池、充電電池用モジュール、記憶媒体及び残量算出方法

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JP2002125321A
JP2002125321A JP2000315586A JP2000315586A JP2002125321A JP 2002125321 A JP2002125321 A JP 2002125321A JP 2000315586 A JP2000315586 A JP 2000315586A JP 2000315586 A JP2000315586 A JP 2000315586A JP 2002125321 A JP2002125321 A JP 2002125321A
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Yoshinari Aoshima
芳成 青嶋
Mitsuru Horie
満 堀江
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Hitachi Maxell Ltd
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Tests Of Electric Status Of Batteries (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】充電電池の残量をできるだけ正確に求めること
により、電池の使用効率を向上することである。 【解決手段】本発明にかかる充電電池は、電池本体1n
と、この電池本体1nの残量を算出する残量算出プログ
ラム7c等と、残量算出の精度を算出する残量精度算出
プログラム7e等と、電池本体の残量の補正を行う残量
補正プログラム7d等と、補正の精度を算出する残量補
正誤差テーブル7h等と、残量算出の精度と補正の精度
とを比較し、その比較結果に基づいて補正の処理に関し
判定する残量補正判定プログラム7fを備えたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、充電電池およびそ
の残量算出方法等に関し、詳しくは、電池の残量を正確
に求めることが可能な充電電池またはその残量算出方法
等に関する。
【0002】
【従来の技術】ノート型パーソナルコンピュータ(P
C)やビデオカメラ等の携帯機器の電源としては、ニッ
ケル水素電池やリチウムイオン電池等の充電式の二次電
池(蓄電池)が使用されている。このような携帯機器に
おいては、正確な残量及び残時間を表示する機能が必要
とされている。特に、ノート型PCの場合、突然電力の
供給が断たれた場合、オペレータが作成中のデータが消
失したり、最悪はOSが再起動できなくなるなど、致命
的な問題を生じかねない。
【0003】残量を求めるために簡易的な方法として、
携帯電話、ビデオカメラ等の携帯機器が充電電池の電圧
を測定することにより、その電圧値から残量を推定する
方法がある。しかし、ニッケル水素電池やリチウムイオ
ン電池などの放電特性は、図10に示す通り、放電が進
んでも作動電圧の低下が少ないため、電圧の測定精度が
充分でないと、残量の推定が正確にできない。また、そ
れ以上の問題として、負荷(放電電流)が変化したり、
環境温度(電池温度)が変化したり、また繰り返し使用
により電池が劣化したりすると、放電特性が変化してし
まうため、電圧の測定だけで、残量を推定することが難
しくなる。
【0004】その他の一般的な方法として、充電電池が
自分自身の充放電電流を常に監視し、またその値を積算
した充放電量を常時求めることにより、残量を推定する
方法がある。この方法では、負荷や温度が変化しても影
響を受けずに、満充電の状態からの放電(電流積算)容
量から残容量を比較的正確に求めることができる。しか
し、充放電電流をサンプリングする間隔や、電流値の検
出精度によっては、積算容量(放電容量)に誤差を生じ
てしまう。例えば、充放電電流をサンプリングする間隔
が広いとサンプリング間の充放電電流の変化を反映させ
ることができず、通常、誤差が大きくなる。満充電の時
点では正確であった残量が、放電が進むにつれてその誤
差が大きくなってしまう。ノート型PCで使用されるバ
ッテリにおいて、実使用では、最後の数%の精度が最も
重要であるため、一般的には、電池単体が持っている放
電特性を数値化したデータを充電電池に記憶させてお
き、最後の数%に達したところで、このデータを利用し
て、残量を補正する処理を行う場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、充電電池に記憶
された電池単体の放電データは、温度や負荷を変えて放
電したときのデータを数値化して記憶している。電池単
体の放電特性は、電池毎に個体差を持っているため、充
電電池に記憶して残量の補正に使用するデータは、平均
値などのある代表的な値を記憶していることになる。し
たがって、実際に放電した電池単体の特性データと、充
電電池に記憶された代表的な放電データとの間には差を
生じる可能性がある。特に、図11のように、放電特性
の末期の部分では電池の固体差が大きくなる傾向があ
り、このような電池単体のデータをもとに補正を行う場
合は、個体差の影響が現れてしまう。電圧がV5よりも
下がると、個体差が小さくなる傾向にあるため、補正を
行うときに電池の個体差の影響を小さくするためには、
できるだけ電圧が低いところで補正処理を行いたい。し
かし、電圧が低いところでは、すでに残量が少なくなっ
てしまっているため、もしも残量を多めに間違っていた
場合には、突然電力が供給できなくなってしまう危険性
があるため、あまり低い電圧で補正することは適切では
ない。
【0006】一方、電圧が高い状態では、電池の個体差
の影響が大きいため、補正を行わないとした場合、仮
に、短時間の充放電を頻繁に繰り返すような使用をされ
たときに、電流積算の誤差が蓄積されてしまい、残量を
大きく間違ってしまう可能性がある。
【0007】この発明の目的は、このような従来技術の
問題点を解決するものであって、充電電池の残量をでき
るだけ正確に求めることにより、電池の使用効率を向上
する充電電池を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明における充電
電池は、電池本体(例えば、図2における電池本体1
n)と、この電池本体の残量を算出する残量算出手段
(例えば、図2における残量算出プログラム7c等)
と、残量算出手段による残量算出の精度を算出する残量
精度算出手段(例えば、図2における残量精度算出プロ
グラム7e等)と、電池本体の残量の補正を行う残量補
正手段(例えば、図2における残量補正プログラム7d
等)と、残量補正手段による補正の精度を算出する補正
精度算出手段(例えば、図2における残量補正誤差テー
ブル7h等)と、残量精度算出手段により算出された残
量算出の精度と前記補正精度算出手段により算出された
補正の精度とを比較し、その比較結果に基づいて補正の
処理に関し判定する残量補正判定手段(例えば、図2に
おける残量補正判定プログラム7f)を備えたものであ
る。これにより、充電電池の残量をできるだけ正確に求
めることにより、電池の使用効率を向上する。
【0009】第2の発明にかかる充電電池は、第1の発
明において、残量補正判定手段を比較結果に基づいて残
量補正手段により残量を補正するか否かを判定するよう
にしたものである。簡易な構成により第1の発明の効果
を達成することができる。
【0010】第3の発明にかかる充電電池は、第1の発
明において、残量補正判定手段に、残量算出手段により
算出された残量と残量補正手段により補正された残量と
を比較し、所定値以上両者の値が離れている場合には、
両者の値に基づいて残量を算出する機能を持たせたもの
である。これにより、求めた残量が実際の残量と極端に
異なることを防止することができる。
【0011】第4の発明にかかる充電電池用モジュール
は、少なくとも電池本体の残量を求める充電電池用モジ
ュールであって、電池本体の残量を算出する残量算出手
段と、残量算出手段による残量算出の精度を算出する残
量精度算出手段と、電池本体の残量の補正を行う残量補
正手段と、残量補正手段による補正の精度を算出する補
正精度算出手段と、残量精度算出手段により算出された
残量算出の精度と補正精度算出手段により算出された補
正の精度とを比較し、その比較結果に基づいて補正の処
理に関し判定する残量補正判定手段を備えたものであ
る。これにより、充電電池の残量をできるだけ正確に求
めることにより、電池の使用効率を向上する。
【0012】第5の発明にかかる充電電池残量算出シス
テムは、充電電池と装置本体より構成される充電電池残
量算出システムであって、充電電池は、少なくとも電池
本体を有し、記装置本体は、電池本体の残量を算出する
残量算出手段と、前記残量算出手段による残量算出の精
度を算出する残量精度算出手段と、電池本体の残量の補
正を行う残量補正手段と、残量補正手段による補正の精
度を算出する補正精度算出手段と、前記残量精度算出手
段により算出された残量算出の精度と前記補正精度算出
手段により算出された補正の精度とを比較し、その比較
結果に基づいて補正の処理に関し判定する残量補正判定
手段を備えたものである。これにより、充電電池の残量
をできるだけ正確に求めることにより、電池の使用効率
を向上する。
【0013】第6の発明にかかる記憶媒体は、充電電池
の残量を算出するプログラムを記憶した記憶媒体であっ
て、プログラムは、前記充電電池により電源供給される
装置本体に対して、電池本体の残量を算出する残量算出
ステップと、残量算出の精度を算出する残量精度算出ス
テップと、電池本体の残量の補正を行う残量補正ステッ
プと、残量補正ステップによる補正の精度を算出する補
正精度算出ステップと、残量精度算出ステップにより算
出された残量算出の精度と補正精度算出ステップにより
算出された補正の精度とを比較し、その比較結果に基づ
いて補正の処理に関し判定する残量補正判定ステップを
実行させるものである。これにより、充電電池の残量を
できるだけ正確に求めることにより、電池の使用効率を
向上する。
【0014】第7の発明にかかる充電電池の残量算出方
法は、電池本体の残量を算出する残量算出ステップ(例
えば、図1におけるステップS101)と、残量算出の
精度を算出する残量精度算出ステップ(例えば、図1に
おけるステップS102)と、電池本体の残量の補正を
行う残量補正ステップ(例えば、図1における残量算出
ステップS106)と、残量補正ステップによる補正の
精度を算出する補正精度算出ステップ(例えば、図1に
おける残量算出ステップS103)と、残量精度算出ス
テップにより算出された残量算出の精度と前記補正精度
算出ステップにより算出された補正の精度とを比較し、
その比較結果に基づいて補正の処理に関し判定する残量
補正判定ステップ(例えば、図1における残量算出ステ
ップS104)を有する。これにより、充電電池の残量
をできるだけ正確に求めることにより、電池の使用効率
を向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の充電電池につき具体的に
説明する前に最初に本発明を明確化するために本発明の
処理フローを説明する。図1は、本発明の処理フローを
示すフローチャートである。
【0016】まず、充電電池の残量を算出する(ステッ
プS101)。残量の算出方法には、従来技術の欄で説
明したように、携帯機器が充電電池の電圧を測定する方
法や充電電池自身が充放電電流を監視する方法がある。
【0017】そして、ステップS101において算出し
た残量自体の持つ誤差を算出する(ステップS10
2)。それとともに、残量補正を実行した場合の誤差も
算出する(ステップS103)。
【0018】各々算出された誤差を比較し、残量算出誤
差の方が残量補正誤差よりも小さい場合には、残量補正
をせず、ステップS101で算出された残量を採用する
(ステップS105)。他方、残量算出誤差が残量補正
誤差以上である場合には、残量補正し、補正された後の
値を残量として採用する(ステップS106)。
【0019】このような処理を実行することにより、充
電電池の残量をできるだけ正確に求めることができる。
【0020】続いて、本発明について具体的に説明する
こととする。まず、本発明にかかる充電電池及び当該充
電電池が装着された電子装置の全体構成について図2を
用いて説明する。
【0021】図2において、電子装置20は、装置本体
21と充電電池パック10を備えている。電子装置20
は、例えばPC、ビデオカメラ、デジタルカメラ、携帯
電話等の電子装置である。充電電池パック10は、電子
装置20の内部において着脱可能に装着されている。
【0022】充電電池パック10には、充電電池セル
(以下、電池本体とする)1a、1b、…、1nが複
数、直列接続された組電池を有する。この電池本体1n
は、充電時には、装置本体21に設けられた電源回路2
2から充放電端子14a、充放電電源ライン+VCC
(以下、電源ライン+VCCとする)、充放電切替スイ
ッチ回路13を介して充電電流を受ける。電子装置20
が使用されているときは、装置本体21は、充放電端子
14aを介して電池本体1n側からの放電電流により電
力が供給される。
【0023】なお、電源ライン+VCCは、充放電端子
14aに接続され、これを介して装置本体21に接続さ
れている。また、グランドラインGNDLは、接地端子
14bに接続され、これを介して装置本体21のグラン
ドGNDに接続されている。
【0024】電源回路22は、充電電池パック10と、
図示しない商用AC電源との切替え回路を有している。
通常は商用AC電源からの電力が供給されて装置本体2
1が動作する。
【0025】充放電切替スイッチ回路13は、充電電池
パック10の電池本体1aの正極側の電極と電源ライン
+VCCとの間に設けられ、充電側スイッチと放電側ス
イッチとを有している。この充放電切替スイッチ回路1
3は、コントローラ2によりON/OFF制御される。
【0026】充電電池パック10の内部には、このよう
なコントローラ2のほかに、電圧値検出回路3、電流値
検出回路4、温度検出回路5、温度検出素子15が設け
られている。
【0027】電圧値検出回路3は、電池本体1a、1
b、…、1nのそれぞれの正極側と負極側とに接続さ
れ、それぞれの端子電圧を検出してコントローラ2から
の制御信号に従って、コントローラ2にそれぞれ電池本
体の現在の電圧値を出力する。コントローラ2は、後述
する計測データ読み取りプログラム7aをMPU6に実
行させて前記の制御信号を発生して、各電池本体1a、
1b、…、1nの端子電圧を電圧値検出回路3から得
る。これとは別に、検出された電圧値に応じて電池本体
1a、1b、…、1nのいずれか1つが過充電あるいは
過放電になったときには、保護処理プログラム7bをM
PU6に実行させて、充放電切替スイッチ回路13を制
御する。過充電の時には充電側のスイッチをOFFし、
また過放電の時には放電側のスイッチをOFFしてそれ
ぞれに充放電動作を停止させる。
【0028】電流値検出回路4は、検出抵抗RSを有し
ていて、この検出抵抗RSは、電池本体1nの負極側の
電極とグランドラインGNDLとの間に直接挿入されて
いる。そして、コントローラ2からの制御信号に従っ
て、コントローラ2に現在の充放電の電流値を出力す
る。なお、充電電流か、放電電流かは、検出抵抗RSの
端子電圧の極性による。
【0029】温度検出回路5は、温度検出素子15を有
していて、温度検出素子15からの信号を受けてコント
ローラ2からの制御信号に従ってコントローラ2に現在
の温度値を出力する。
【0030】コントローラ2には、MPU6と、メモリ
7、A/D変換回路(A/D)8、そして表示装置9と
が設けられ、これら回路がバス11を介して相互に接続
されている。また、前述の各制御信号がバス11を介し
て各回路に送出される。そして、電圧値検出回路3と、
電流値検出回路4、温度検出回路5、そして積算容量検
出回路16の検出信号値は、A/D8を介してMPU6
に渡される。
【0031】メモリ7には、計測データ読み取りプログ
ラム7aと、保護処理プログラム7b、残量算出プログ
ラム7c、残量補正プログラム7d、残量精度算出プロ
グラム7E、残量補正判定プログラム7f、残量補正テ
ーブル7g、残量補正誤差テーブル7h、劣化判定テー
ブル7i、そして通信プログラム7jとが設けられてい
る。
【0032】ここで、計測データ読み取りプログラム7
aは、所定の周期(時間Δt毎)に定期的にコールされ
てMPU6により実行される。これが実行されたときに
は、現在の各電池本体1a、1b、…、1nの電圧値V
を電圧値検出回路3から制御信号に応じて得る。また、
現在の電池の充放電電流値Iを電流値検出回路4から制
御信号に応じて得る。さらに温度検出回路5から現在の
充電電池パック10の温度値Tを得る。積算容量検出回
路16からΔt間の充放電電流の積算容量を得る。具体
的には、例えば、充放電電流をサンプリングして積分し
積算容量を得る場合と、コンデンサで電荷を蓄え、ある
量になったら返すことによる場合とがある。なお、積算
容量の算出は回路により行う方法ではなく、プログラム
によって電流値を積算する方法でも構わない。
【0033】計測データ読み取りプログラム7aによっ
て、読み取られた電池電圧V、充放電電流I、電池温度
T、積算容量ΔQの一部に異常がある場合は、保護処理
プログラム7bがコールされて、MPU6によって実行
される。保護処理プログラム7bは、例えば、充電時に
電圧が異常に高くなった過充電状態を検出し、その状態
が継続している間は、充放電切替スイッチ回路13を制
御して、充電を禁止する。異常な状態が解除されたとき
に、充放電切替スイッチ回路13を制御して、充電を許
可する。放電時に異常を検出した場合も同様である。
【0034】残量算出プログラム7cは、これがコール
されてMPU6により実行されたときには、計測データ
読み取りプログラム7aによって、読み取られた積算容
量ΔQを残量RCに加算する。積算容量ΔQは充電時に
正、放電時に負の値を示す符号付の値を表すので、実際
には残量RCは積算容量ΔQの絶対値で減算される。ま
た、満充電状態を基準とした放電量Qの値に積算容量Δ
Qが加算される。残量算出プログラム7cは、残量精度
算出プログラム7eをコールする。ここで、満充電状態
を基準としたのは、一般的に、満充電状態が一番誤差が
少ないからである。
【0035】残量精度算出プログラム7eは、これがコ
ールされてMPU6により実行されたときに、積算容量
のデータ計測精度、即ち積算容量検出回路16のデータ
計測能力によって決定される積算容量の測定誤差ER
(%)に、計測データ読み取りプログラム7aによっ
て、読み取られた積算容量ΔQを乗算して得られた、積
算容量ΔQの推定誤差(ΔQ×ER)を求める。この値
を、満充電時をゼロとした残量の誤差Enに加算する。
即ち、ある所定時における残量精度は、En+(ΔQ×
ER)となる。通常の放電状態では、以上の処理が繰り
返し実行される。
【0036】計測データ読み取りプログラム7aによっ
て、読み取られた電池電圧Vの値が残量補正ポイントと
一致した場合、残量算出プログラム7cは、残量補正判
定プログラム7fをコールする。この残量補正判定プロ
グラム7fの処理は、本発明の特徴的部分であり、後に
詳述する。なお、本実施例では残量補正ポイントは電池
電圧Vが条件を満たしたときとしているが、残量率が条
件を満たしたときを残量補正ポイントとしても構わな
い。その場合、残量算出プログラム7cにより、残量R
Cを算出し、また、残量率SOC=残量RC÷満容量F
Cを算出する。ここで、残量率SOCが、例えば10%
と、5%に達したときを残量補正ポイントとして、残量
率が残量補正ポイントの条件を満たしたときに、残量補
正判定プログラム7fをコールするようにしても構わな
い。
【0037】残量補正判定プログラム7fは、これがコ
ールされてMPU6により実行されたときには、読み取
られた放電電流I、電池温度Tと、劣化度Lとから残量
補正テーブル7gを参照して、劣化度Lに対応したテー
ブルを選択し、現在の放電電流値Iと現在の電池温度T
から、これらに最も近い放電電流値と電池温度に対応す
る補正係数Kiを得る。なお、補正係数Kiを得るとき
に、最も近い放電電流値と電池温度を選択する代わり
に、最も近い隣り合った放電電流値または電池温度を得
て、その間を等間隔に分割し、その中で最も近い値を選
択した上で、補正係数Kiをそれに応じて算出するよう
な補間処理を行っても構わない。
【0038】次に、放電電流I、電池温度Tと、劣化度
Lとから残量補正誤差テーブル7hを参照して、同じよ
うに補正係数誤差EKiを得る。このときに、最も近い
放電電流値と電池温度からテーブルを参照しても構わな
いし、最も近い隣り合った放電電流値と電池温度から補
間処理を行っても構わない。残量補正を行った場合の誤
差を補正係数誤差EKi×満容量FCで算出する。この
値と残量の誤差Enを比較し、残量の誤差Enの方が小
さい場合は、残量算出プログラム7cをコールする。一
方、残量の誤差Enの方が大きい場合は、残量補正プロ
グラム7dをコールする。
【0039】残量補正プログラム7dは、これがコール
されてMPU6により実行されたときに、満容量FC×
補正係数の値で残量RCを更新する。また、残量の誤差
Enを補正係数誤差EKiの値で更新する。
【0040】通信プログラム7jは、装置本体21側の
MPU23から充電電池パック10のもつ情報の送信要
求があったときに、割込みでコールされて、MPU6に
よって実行される。装置本体21からの要求に応じて、
現在の残量RC、充放電電流値I、電池電圧Vなどが出
力される。また、残量から算出可能な、残時間(=残量
÷放電電流値I)や、残量率(=残量RC÷満容量F
C)などの情報を出力することも可能である。
【0041】残量補正テーブル7gは、図3に示される
ように、3.4Vの残量補正テーブル群と、3.2Vの残
量補正テーブル群の2種類からなる。3.4Vの電圧の
テーブル群は、4段階の電池劣化度L(=1〜4)に対
応して4枚のテーブル301、302、303、304
から構成される。3.2Vの電圧のテーブル群は、4段
階の電池劣化度L(=1〜4)に対応して4枚のテーブ
ル305、306、307、308から構成される。各
テーブルには、その劣化度に対応して得られた、満充電
状態から特定の放電電流値0.2C、0.5C、…、2.
0Cで放電されて、電池電圧が3.4Vあるいは3.2V
に達したときの残量率が所定の電池温度毎に分けて記憶
されている。この残量率は、電池本体を複数本それぞれ
満充電状態から各条件で放電させて取得したデータの代
表値を表している。ここで、一般的に、充電電池は、電
池温度が低い程早く放電する。また、充電電池は、放電
電流値が高い程早く放電する。さらに、充電電池は、電
池が使用され劣化する程早く放電する。電池温度、放電
電流値及び劣化度は、このような性質を備えているた
め、残量を補正するためのファクターとして採用されて
いる。
【0042】なお、1.0Cは、設計容量をすべて1時
間で放電できる電流値であり、例えば、容量1500m
Ahの電池では、1.0Cは1500mAである。0.
5Cは、750mAであり、0.2Cは、300mAで
ある。また各テーブルの放電電流値は、例えば、ある残
量検出ポイントの過去1分間の放電電流値の平均値を用
いる。
【0043】残量補正誤差テーブル7hは、図4に示す
ように構造は残量補正テーブル7gと同一である。残量
補正テーブル7gに格納される値それぞれは、複数本の
電池本体を放電させたときの代表値であるが、電池の個
体差によって、残量率はばらつきを持つ。残量補正誤差
テーブル7hに格納される値それぞれは、各条件で放電
させたときの残量率のバラツキを表す。例えば、任意の
条件で放電させたときの残量率の代表値がKiであり、
電池の個体差によって、残量率が(Ki−EKi)〜
(Ki+EKi)の範囲の値をとるときに、残量補正誤
差テーブル7hには、対応する条件に補正係数Kiの誤
差(バラツキ)EKiを記憶させる。
【0044】劣化度判定テーブル7iは、図5に示すよ
うに満容量FCに対応して、劣化度L(=1〜4)が決
定される。満充電状態から比較的連続に低電圧まで放電
された後の充電開始時に、現在の満容量を推定し、その
満容量の値から劣化度を決定する。なお、満容量の算出
は、充放電サイクルごとに一定量を減算することにより
求め、その際に劣化度を判定するようにしても構わな
い。
【0045】残量推定処理のフローの一例を図6および
図7により説明する。この残量推定処理のフロー自体
は、従来から行われていた処理と同じである。
【0046】図6は残量推定メイン処理のフローの一例
を示す。まず、電池電圧(V)、充放電電流(I)、電
池温度(T)、積算容量(ΔQ)のデータを計測する
(ステップS601)。計測したデータに異常がないか
判定を行う(ステップS602)。データの一部が異常
な値を示した場合、例えば、充電時に電池電圧Vが高い
値を示し、過充電状態を示した場合などは、保護処理を
実行する(ステップS603)。保護処理では、保護の
状態が継続している間は充放電を禁止して、保護の状態
が解除されたときに、残量推定処理に復帰する。
【0047】次に、充放電電流Iを参照して、充電中で
あるか否かの判定を行う(ステップS604)。充電中
と判定された場合は、後述の充電処理を実行する(ステ
ップS605)。一方、放電中と判定された場合は、次
に、残量補正を行うポイントであるか否かの判定を行う
(ステップS606)。
【0048】本例においては、電池電圧Vが3.4V、
または3.2Vを検出したときに残量補正テーブルを参
照して、残量の補正を行うこととする。なお、補正を行
う電圧値は2点以外でも構わない。
【0049】残量補正のポイントではないときは、特定
の時間Δtの間の積算容量ΔQ(±符号付)を残量RC
に加算(ΔQは負の値のため、実際には減算)して、残
量RCを更新する(ステップS607)。また、満充電
時を基準とした放電量Qも同様に積算容量ΔQを加算し
て、放電量Qを更新する(ステップS610)。正常な
放電が継続している限り、残量補正ポイントを検出する
まで、以上の処理を繰り返す。
【0050】従来技術で説明したとおり、充放電を繰り
返した場合、積算容量の測定誤差が蓄積して残量の精度
が低下してしまう。したがって、電池電圧が低下した状
態、すなわち残量が少なくなった状態で、電池本体の放
電特性から残量を推定し、その値で残量を更新して(残
量補正)、残量の精度を向上させる。
【0051】ここで、図3に示す残量補正テーブル7g
は、電池本体の放電特性を数値化したテーブルである。
放電電流I、電池温度Tをある一定条件にして放電させ
て、ある電池電圧に達したときの残量率が残量補正テー
ブルに記憶されている。このときに、満充電の状態から
常温で0.2Cの一定負荷で、電池電圧が2.75Vに達
するまで放電したときの放電量を100%としている。
充電式電池は繰り返し使用されたときに、満充電しても
容量が徐々に減少する特性をもつが、劣化に伴って放電
特性も徐々に変化する傾向をもつ。残量補正テーブル
は、劣化度(L)に応じてテーブルを持つことも可能で
ある。これにより、繰り返し使用のサイクル劣化によっ
て、放電特性が変化した電池を使用した場合において
も、正確な残量補正を行うことが可能になる。なお、劣
化度Lの判定は、学習(後述)により更新した満容量か
ら決定しても構わないし、充放電が行われるたびにサイ
クル数をカウントし、サイクル数に応じて劣化度Lを決
定しても構わない。
【0052】現在の放電電流I、電池温度T、劣化度L
から残量補正テーブル7gを参照して、補正係数Kiを
得る(ステップS608)。満容量FCと補正係数Ki
を乗算した積を新しい残容量RCとする(ステップS6
09)。これ以後の充放電では、この残量補正処理で更
新された残量RCに積算容量ΔQを増減算することで残
量を算出する。
【0053】図7は充電処理フローの一例を示す。ま
ず、充電の開始であるかどうかの判定を行う(ステップ
S701)。充電開始を検出したとき以外は、積算容量
ΔQを残量RCに加算して残量RCを更新する(ステッ
プS705)。また、満充電からの放電量Qも同様に、
積算容量ΔQを加算して放電量Qを更新する(ステップ
S706)。充電中はこの処理を繰り返す。充電が進ん
で電池が満充電になったかどうかの判定を行う(ステッ
プS707)。満充電と判定した場合、残量RCを満容
量FCで置き換える(ステップS708)。次に、放電
量Qをクリアする(ステップS709)。なお、リチウ
ムイオン電池の場合、電池電圧がある電圧値以上とな
り、かつ充電電流が充分小さな値となったときに満充電
であると判定する。
【0054】サイクル劣化によって満容量が減少するた
め、満容量の更新が必要となる。ここでは満容量の更新
を学習と呼ぶ。充電開始を検出したときに、学習を行う
条件を満足するかどうかの判定を行う(ステップS70
2)。学習を行う条件を満たしたときに、それまでに放
電された容量と残量の和で満容量を更新する(ステップ
S703)。なお、充電開始時ではなく、満充電時に満
容量の更新を行っても構わないし、またサイクル数のカ
ウントアップによって、一定量ずつ満容量を減算しても
構わない。
【0055】満容量の更新を行うためには、放電量の精
度と残量の精度が充分高い必要がある。例えば、満充電
状態から保存や充電が行われることなく、比較的連続的
に、できるだけ低い電圧まで放電されたときに満容量学
習を行うという条件を設定することができる。条件を満
たしたときは、放電量Qの精度と、残量RCの精度が十
分なため、放電量Qと残量RCの和で満容量FCを更新
する。
【0056】図5に劣化度判定テーブルの一例を示す。
本例では、満容量FCの値から劣化度判定テーブルを参
照して劣化度Lを求める(ステップS704)。劣化度
判定テーブルは満容量の値に応じて劣化度Lが決定され
る。残量補正時に、決定された劣化度Lに応じて選択さ
れた残量補正テーブルが参照される。
【0057】なお、ここでは、ある電池電圧を検出した
ときに残量の補正を行っているが、残量がある残量率に
達したときに、補正を行う方式も同様に考えられる。こ
の場合、残量補正テーブルには放電電流I、電池温度T
の条件で放電したときに、ある残量率に達する電池電圧
Vが格納されている。
【0058】以上のように従来技術は電池本体の放電特
性により、精度が低下した残量を補正しているわけであ
るが、前述したように電池本体の放電特性には個体差が
あり、個体差の程度によっては、補正によって却って精
度を落としている場合があることが問題であった。
【0059】残量補正を行うということは、それまで算
出してきた残量を残量補正テーブルから算出した残量で
更新することである。すなわち、残量補正を行う直前の
残量の精度が、残量補正テーブル7gの精度(電池の個
体差)で置き換わることになる。したがって、残量補正
直前の残量の精度が残量補正テーブル7gの精度より高
い可能性がある場合は、補正を行わない方がよい。本発
明においては、残量の算出時に残量の精度を算出する手
段を設けると共に、残量補正を行う前に残量補正を行っ
た場合の残量の推定精度を算出して、比較することによ
って、残量補正を行うべきかどうかの判定を行う手段を
設けた。
【0060】残量補正テーブル7gの補正係数に対応さ
せた補正係数誤差について説明する。残量補正テーブル
7gの補正係数は、複数本の電池を各条件で放電させた
ときの代表値が格納されている。同じ試験から、複数本
を放電させたときに、各条件において電池の個体差がど
れだけあるかもわかっている。
【0061】図4に残量補正誤差テーブル7hの一例を
示す。残量補正誤差テーブルは、残量補正テーブルと全
く同じ構造をしているが、格納されている値が補正係数
ではなく、補正係数に対応した誤差EKiが格納されて
いる。
【0062】ある条件で残量補正を実行するとき、残量
RCは満容量FC×補正係数Kiで更新される。このと
きの補正係数誤差EKi=±電池の個体差(mAh)÷
満容量(mAh)で表すとき、更新された残量RCの取
りうる範囲はFC×(Ki−EKi)〜FC×(Ki+
EKi)で、更新された残量RCの誤差は±FC×EK
i(mAh)となる。
【0063】一方、積算容量は電流値をサンプリングし
て積算するか、あるいは、回路的に積算電荷量として検
出するなどの方法があるが、すでにその検出精度が実験
的にわかっていて、その誤差をER=±放電量の検出誤
差(mAh)÷放電量(mAh)で表す。
【0064】放電されて残量補正ポイントを検出したと
きに、それまでの放電量がQiであったときに、誤差を
考慮して放電量Qiが取りうる範囲はQi×(1−E
R)〜Qi×(1+ER)となる。したがって、残量R
C[I]の取りうる範囲は、FC−Qi(1−ER)〜
FC−Qi(1+ER)となる。したがって、残量補正
ポイントにおける残量の誤差は±Qi×ER(mAh)
となる。
【0065】この残量補正ポイントにおいて、残量の誤
差と残量補正を行った場合の誤差を比較し、残量補正を
行うか、あるいは行わないかを決定する。
【0066】図8は、本発明の残量補正を行うかどうか
の判定処理の一例を示す。図8(A)は、残量補正ポイ
ントを検出したときに、現在の残量の精度が、残量補正
時の精度よりも高い場合を表している。このときには残
量補正を行わない。
【0067】一方、図8(B)は、残量補正ポイントを
検出したときに、現在の残量の精度が残量補正時の精度
よりも低い場合を表している。このようなときは残量補
正を実行し、その結果、補正後の残量RC[i]は満容
量FC×補正係数Kiの値に更新される。このように、
この例では、補正後の残量は満容量FCに補正係数Ki
の値を掛け合わせることにより求めており、算出した残
量とは独立して実行される。
【0068】次に、図9にしたがって本発明の残量算出
処理フローの一例を説明する。まず、現在の電池電圧
(V)、充放電電流(I)、電池温度(T)、積算容量
(ΔQ)のデータを計測する(ステップS901)。計
測したデータに異常がないかどうかを判定する(ステッ
プS902)。データの一部に異常が検出された場合
は、保護の処理を実行し、異常な状態が解除されるま
で、その処理を継続する(ステップS903)。
【0069】次に、検出した充放電電流値Iにより、充
電中か否かの判定が行われる(ステップS904)。充
電中と判定された場合は、充電処理を実行する(ステッ
プS905)。詳細は従来技術と同様に図6のような処
理を行う。一方、放電中と判定された場合は、残量補正
を行うポイントであるかどうかの判定を行う(ステップ
S906)。
【0070】残量補正ポイントでないときは、特定の時
間(Δt)間の積算容量ΔQ(±符号付)を残量RCに
加算(ΔQ<0で、実際は減算)して、残量RCを更新
する(ステップS907)。また、積算容量ΔQの誤差
をΔQ×ERにより求め、これを加算することによっ
て、残量の誤差Enを更新する(ステップS908)。
放電量Qは積算容量ΔQを加算して更新する(ステップ
S909)。正常に放電されている限り、残量補正ポイ
ントを検出するまで、以上の処理を繰り返す。
【0071】残量補正ポイントを検出したときは、現在
の放電電流I、電池温度T、劣化度Lから残量補正テー
ブルを参照して、補正係数Kiを得る(ステップS91
0)。同様にして、残量補正誤差テーブルを参照して、
補正係数誤差EKiを得る(ステップS911)。
【0072】残量補正時の誤差を満容量FCと補正係数
誤差EKiを乗算して求める。この残量補正時の誤差と
残量の誤差を比較する(ステップS912)。もし、残
量の誤差が残量補正時の誤差よりも小さい可能性がある
ときは、ステップS907以下を実行し、残量補正を行
わない。
【0073】一方、残量の誤差が残量補正時の誤差より
も大きい可能性がある場合は、残量RCを満容量FCと
補正係数Kiの積で更新して、残量補正を行う(ステッ
プS913)。また、残量補正を行った場合は、残量の
誤差Enを補正係数誤差EKiで更新する(ステップS
914)。
【0074】上述の例では、充電電池パックのメモリ上
に各プログラムが格納されて、MPUにより実行されて
いたが、装置本体のメモリ上に各プログラムが格納され
ていて、充電電池パックから出力される電池電圧、充電
電流値、電池温度、積算容量の情報に基づいて、各プロ
グラムを装置本体のMPUで実行することによって、残
量を算出する構成であっても構わない。または、その一
部の残量補正テーブル、残量補正誤差テーブル、劣化度
判定テーブルが充電電池パックのメモリ上に格納され
て、その他の各プログラムは装置本体側のメモリに格納
されていても構わない。この場合において、最終的に装
置本体側のメモリに格納する各プログラムを記憶媒体に
格納し、当該装置本体の製造メーカに販売するようにし
てもよく、また、装置本体の使用時に装置本体にインス
トールするようにしてもよい。ここで、この記憶媒体に
は、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM等
の各種の記憶媒体が含まれる。
【0075】尚、上述の例では、残量補正の手法とし
て、電流I、温度T、劣化度Lの3つの因子に基づいて
残量補正を行うようにしたが、これら3つの組み合せに
限定されるものではない。電流I、温度T、劣化度Lの
いずれか一つにより残量補正をする場合や、任意の2つ
により残量補正をする場合を含む。また、これら以外の
因子に基づき残量補正を行う場合であってもよく、これ
らのいずれか又は全てとこれら以外の因子とを組み合せ
残量補正するようにしてもよい。
【0076】また、上述の例では、残量を算出した場合
の誤差と残量を補正した場合の誤差とを比較し、比較結
果に基づき残量補正するか否かを判定する例を示したが
これに限られない。例えば、残量を算出することによる
残量の値と、残量を補正した場合の残量の値とが一定以
上の差を有する場合には、両者のいずれかを選択するの
ではなく、両者の中間点に残量の値をとることも可能で
ある。即ち、両者の値を足して2で割る処理を実行し残
量とする。このようにすることで、いずれか選択する場
合と比較して、求めた残量が実際の残量と極端に異なる
ことを防止することができる。尚、残量の値を両者の中
間点ではなく、いずれか一方に近くなるよう重み付けす
ることも可能である。
【0077】充電電池は、リチウムイオン電池、ニッケ
ル水素電池、ポリマー電池、他、充電電池であれば、ど
のような電池でも構わない。尚、充電電池でない一次電
池に対しても適用できる。
【0078】以上、説明したとおり、本発明の実施の形
態では、充放電により残量が変化した場合に、積算容量
の測定精度に基づき、残量の精度を算出する。また、残
量補正テーブルに対応させて、残量補正誤差テーブルを
設け、残量補正を行う前に、残量補正を行った場合の残
量の精度を推定する。現在の残量精度と、残量補正を行
った場合の推定精度を比較することによって、残量補正
を行うべきかどうかの判定を行う手段を設けた。その結
果、外部に出力する充電電池の残量の精度が向上し、充
電電池の使用効率を向上させることができる。
【0079】
【発明の効果】本発明により、充電電池の残量をできる
だけ正確に求めることにより、電池の使用効率を向上す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる充電電池を説明するための処理
フローを示す図である。
【図2】本発明にかかる充電電池及び当該充電電池が装
着された電子装置の全体構成を示す図である。
【図3】残量補正テーブルの説明図である。
【図4】残量補正誤差テーブルの説明図である。
【図5】劣化度判定テーブルの説明図である。
【図6】残量算出処理のフローチャートである。
【図7】充電処理のフローチャートである。
【図8】本発明の残量補正判定処理の説明図である。
【図9】本発明の残量算出処理のフローチャートであ
る。
【図10】充電電池の特定電流における放電特性の説明
図である。
【図11】複数本の充電電池に関する同一放電条件での
放電特性の説明図である。
【符号の説明】
1、1a、1b、1C 充電電池本体(電池本体) 2
コントローラ 3 電圧値検出回路 4 電流値検出回路 5 温度検
出回路 6 MPU 7 メモリ 7a 計測データ読み取りプ
ログラム 7b 保護処理プログラム 7C 残量算出プログラム 7d 残量補正プログラム 7E 残量精度算出プログ
ラム 7F 残量補正判定プログラム 7g 残量補正テーブ
ル 7h 残量補正誤差テーブル 7i 劣化度判定プログ
ラム 7j 通信プログラム 8 A/D変換回路(A/D)
9 表示装置 10 充電電池パック 11 バス 12 SMBuS 13 充放電切替スイッチ回路 15 温度検出素子
16 積算容量検出回路 20 電子装置 21 装置本体 22 電源回路 2
3 MPU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G016 CB12 CB21 CB31 CC01 CC03 CC04 CC06 CC07 CC12 CC13 CC16 CC24 CC27 CC28 CD02 CD14 CF06 5G003 BA01 DA07 EA05 GC05 5H030 AA08 AS11 FF41

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電池本体と、 前記電池本体の残量を算出する残量算出手段と、 前記残量算出手段による残量算出の精度を算出する残量
    精度算出手段と、 前記電池本体の残量の補正を行う残量補正手段と、 前記残量補正手段による補正の精度を算出する補正精度
    算出手段と、 前記残量精度算出手段により算出された残量算出の精度
    と前記補正精度算出手段により算出された補正の精度と
    を比較し、その比較結果に基づいて補正の処理に関し判
    定する残量補正判定手段を備えた充電電池。
  2. 【請求項2】前記残量補正判定手段は、比較結果に基づ
    いて残量補正手段により残量を補正するか否かを判定す
    る特徴とする請求項1記載の充電電池。
  3. 【請求項3】前記残量補正判定手段は、前記残量算出手
    段により算出された残量と、前記残量補正手段により補
    正された残量とを比較し、所定値以上両者の値が離れて
    いる場合には、両者の値に基づいて残量を算出すること
    を特徴とする請求項1記載の充電電池。
  4. 【請求項4】少なくとも電池本体の残量を求める充電電
    池用モジュールであって、 前記電池本体の残量を算出する残量算出手段と、 前記残量算出手段による残量算出の精度を算出する残量
    精度算出手段と、 前記電池本体の残量の補正を行う残量補正手段と、 前記残量補正手段による補正の精度を算出する補正精度
    算出手段と、 前記残量精度算出手段により算出された残量算出の精度
    と前記補正精度算出手段により算出された補正の精度と
    を比較し、その比較結果に基づいて補正の処理に関し判
    定する残量補正判定手段を備えた充電電池用モジュー
    ル。
  5. 【請求項5】充電電池と装置本体より構成される充電電
    池残量算出システムであって、 前記充電電池は、少なくとも電池本体を有し、 前記装置本体は、前記電池本体の残量を算出する残量算
    出手段と、前記残量算出手段による残量算出の精度を算
    出する残量精度算出手段と、前記電池本体の残量の補正
    を行う残量補正手段と、前記残量補正手段による補正の
    精度を算出する補正精度算出手段と、前記残量精度算出
    手段により算出された残量算出の精度と前記補正精度算
    出手段により算出された補正の精度とを比較し、その比
    較結果に基づいて補正の処理に関し判定する残量補正判
    定手段を備えた充電電池残量算出システム。
  6. 【請求項6】充電電池の残量を算出するプログラムを記
    憶した記憶媒体であって、 前記プログラムは、前記充電電池により電源供給される
    装置本体に対して 電池本体の残量を算出する残量算出ステップと、残量算
    出の精度を算出する残量精度算出ステップと、前記電池
    本体の残量の補正を行う残量補正ステップと、前記残量
    補正ステップによる補正の精度を算出する補正精度算出
    ステップと、前記残量精度算出ステップにより算出され
    た残量算出の精度と前記補正精度算出ステップにより算
    出された補正の精度とを比較し、その比較結果に基づい
    て補正の処理に関し判定する残量補正判定ステップを実
    行させる記憶媒体。
  7. 【請求項7】電池本体の残量を算出する残量算出ステッ
    プと、残量算出の精度を算出する残量精度算出ステップ
    と、前記電池本体の残量の補正を行う残量補正ステップ
    と、前記残量補正ステップによる補正の精度を算出する
    補正精度算出ステップと、前記残量精度算出ステップに
    より算出された残量算出の精度と前記補正精度算出ステ
    ップにより算出された補正の精度とを比較し、その比較
    結果に基づいて補正の処理に関し判定する残量補正判定
    ステップを有する充電電池の残量算出方法。
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