JP2002122389A - 蒸気加熱装置 - Google Patents

蒸気加熱装置

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JP2002122389A
JP2002122389A JP2001003185A JP2001003185A JP2002122389A JP 2002122389 A JP2002122389 A JP 2002122389A JP 2001003185 A JP2001003185 A JP 2001003185A JP 2001003185 A JP2001003185 A JP 2001003185A JP 2002122389 A JP2002122389 A JP 2002122389A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被加熱物を100度C程度の蒸気で、空気の
悪影響なく温度精度良く加熱することのできる蒸気加熱
装置を得ること。 【解決手段】 反応釜1のジャケット部2へ蒸気を供給
する蒸気供給管3を接続する。蒸気供給管3を分岐して
温度応動弁12とスチームエゼクタ5を接続する。スチ
ームエゼクタ5の吸引室13とジャケット部2を、逆止
弁14を介して接続する。温度応動弁12のアクチュエ
ータ部18を感温筒17と連通する。ジャケット部2内
に空気が溜まってその温度が低下すると、感温筒17が
検知して温度応動弁12を開弁することにより、空気は
スチームエゼクタ5に吸引され外部に排除される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱交換器内の被加熱
物を蒸気で加熱するものに関し、特にその加熱温度が1
00度C程度の比較的低温の場合に適した蒸気加熱装置
に関する。具体的には重合反応等に用いられる各種反応
釜や食品の蒸溜装置、濃縮装置、あるいは殺菌装置等の
蒸気加熱に用いるものである。これらの場合の被加熱物
は、少しの温度変化によって熱損傷や熱劣化を生じてし
まう場合が多く、加熱温度を精度良く維持する必要があ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の蒸気加熱装置としては、例えば特
開平7−328423号公報に示すようなものが用いら
れていた。これは、蒸気供給管17をノズル18と接続
し、ノズル18の外周に形成した吸引室44に2つの通
路45,46を設けて、一方の通路45をジャケット部
16と接続すると共に、他方の通路46に弁手段47を
接続したものである。
【0003】弁手段47を開弁することにより、ジャケ
ット部16内の残留空気を吸引室44に吸引して、ジャ
ケット部16内を減圧状態とした後、弁手段47を閉弁
してジャケット部16内に低圧蒸気を供給して100度
C以下の低温蒸気で被加熱物を加熱することができるも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の蒸気加熱装
置では、加熱初期の段階で残留している空気を吸引排除
して蒸気加熱を行なうことができるが、加熱操作中に徐
々に溜まる空気を排除することができずに、加熱温度を
精度良く維持することができない問題があった。加熱装
置を減圧状態とすることにより、装置の各接続部から大
気を吸引してしまい、加熱部内部に空気が溜まると共
に、供給される加熱用の蒸気に空気が混入している場合
もあり、加熱初期のみならず、加熱操作中でも空気が溜
まってしまうのである。
【0005】従って本発明の課題は、加熱初期のみなら
ず、加熱操作中においても溜まった空気を排除すること
により、精度良く加熱温度を調節することのできる蒸気
加熱装置を得ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1においては、加熱部に接続された
吸引室と、蒸気が供給される入口部とを有するスチーム
エゼクタを備え、前記加熱部の温度が所定値低下する
と、前記スチームエゼクタを作動させて、前記加熱部の
空気(ガスの代表例)を前記スチームエゼクタの吸引室
へ吸引するように構成されていることを特徴とする。
【0007】つまり、この構成によれば、加熱部の温度
が所定値低下すると、スチームエゼクタを作動させて、
加熱部の空気をスチームエゼクタの吸引室へ吸引するよ
うに構成することで、加熱部に空気が溜まってその温度
が所定値だけ低下すると、スチームエゼクタが作動し、
蒸気供給管等からスチームエゼクタの入口部に蒸気が供
給されることで吸引室に吸引力が発生し、加熱部に溜ま
った空気を吸引室に吸引して外部に排除することができ
る。
【0008】よって、蒸気加熱装置において、加熱初期
でも又は加熱操作中でも、空気が存在して加熱部の温度
が低下すると、スチームエゼクタが作動して、空気を吸
引排除することができる。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1の構成に
加えて、前記スチームエゼクタの入口部に温度応動弁を
設け、前記加熱部の温度が所定値低下すると前記温度応
動が開弁して蒸気を前記スチームエゼクタの入口部に供
給するように構成されていることを特徴とする。
【0010】つまり、この構成によれば、スチームエゼ
クタの入口部に接続された温度応動弁を備えることで、
加熱部に空気が溜まってその温度が所定値だけ低下する
と、温度応動弁が開弁してスチームエゼクタの入口部に
蒸気が供給され、加熱部に溜まった空気を吸引室の吸引
力により吸引して外部に排除することができる。
【0011】請求項3に係る発明は、請求項2の構成に
加えて、前記加熱部と前記スチームエゼクタの吸引室と
の接続部に逆止弁を設け、前記逆止弁が前記加熱部から
前記スチームエゼクタの吸引室への空気の流通のみを許
容するように構成されていることを特徴とする。
【0012】つまり、この構成によれば、スチームエゼ
クタの入口部に接続された温度応動弁と共に、スチーム
エゼクタの吸引室と加熱部との間に逆止弁を備えること
で、加熱部に空気が溜まってその温度が所定値だけ低下
すると、温度応動弁が開弁してスチームエゼクタの入口
部に蒸気が供給され、逆止弁はスチームエゼクタの吸引
力により開弁されて加熱部から吸引室への空気の流通を
許容し、加熱部に溜まった空気を吸引室の吸引力により
吸引して外部に排除することができる。
【0013】本発明の請求項4においては、前記加熱部
と前記復水回収装置との間に復水タンクを備え、前記加
熱部又は前記復水タンクに接続された吸引室と、蒸気が
供給される入口部とを有するスチームエゼクタを備え、
前記加熱部又は復水タンク内部の温度が所定値低下する
と、前記スチームエゼクタを作動させて、前記加熱部又
は前記復水タンクの空気を前記スチームエゼクタの吸引
室へ吸引するように構成されていることを特徴とする。
【0014】つまり、この構成によれば、加熱部又は加
熱部と復水回収装置の間に設けられた復水タンク内部の
温度が所定値低下すると、スチームエゼクタを作動させ
て、加熱部又は復水タンクの空気をスチームエゼクタの
吸引室へ吸引するように構成することで、加熱部及び復
水タンクに空気が溜まってその温度が所定値だけ低下す
ると、スチームエゼクタが作動し、スチームエゼクタの
入口部に蒸気が供給されることで吸引室に発生する吸引
力により、加熱部及び復水タンク内部に溜まった空気を
吸引室に吸引して外部に排除することができる。
【0015】よって、蒸気加熱装置において、加熱初期
でも又は加熱操作中でも、空気が存在して加熱部又は復
水タンク内部の温度が低下すると、スチームエゼクタが
作動して、空気を吸引排除することができる。
【0016】請求項5に係る発明は、請求項4の構成に
加えて、前記スチームエゼクタの入口部に設けられ、前
記加熱部又は前記復水タンク内部の温度が所定値低下す
ると開弁して蒸気を前記スチームエゼクタの入口部に供
給する温度応動弁を備えたことを特徴とする。
【0017】つまり、蒸気加熱装置に復水タンクを設け
る場合は、スチームエゼクタの入口部に接続された温度
応動弁を備えることで、加熱部又は復水タンク内部に空
気が溜まってその温度が所定値だけ低下すると、温度応
動弁が開弁してスチームエゼクタの入口部に蒸気が供給
されて、吸引室に吸引力が発生し、加熱部及び復水タン
ク内部に溜まった空気を吸引室に吸引して、外部に排除
することができる。
【0018】請求項6に係る発明は、請求項5の構成に
加えて、前記加熱部又は前記復水タンクと前記スチーム
エゼクタの吸引室との接続部に逆止弁を設けて、前記逆
止弁が前記加熱部又は前記復水タンクから前記スチーム
エゼクタの吸引室へのガスの流通のみを許容するように
構成されていることを特徴とする。
【0019】つまり、この構成によれば、スチームエゼ
クタの入口部に接続された温度応動弁と共に、スチーム
エゼクタの吸引室と加熱部又は復水タンクとの間に逆止
弁を備えることで、加熱部又は復水タンク内部に空気が
溜まってその温度が所定値だけ低下すると、温度応動弁
が開弁してスチームエゼクタの入口部に蒸気が供給さ
れ、逆止弁はスチームエゼクタの吸引力により開弁され
て加熱部又は復水タンク内部から吸引室への空気の流通
を許容し、加熱部又は復水タンク内部に溜まった空気を
吸引室の吸引力により吸引して外部に排除することがで
きる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明に係る熱交換器として反応
釜1を用いた蒸気加熱装置の第1の実施の形態を、図1
に基づいて説明する。図1に示す蒸気加熱装置は、反応
釜1の外周に加熱部として形成されたジャケット部2が
蒸気供給管3に接続されていると共に、分岐した蒸気供
給管4に接続した温度応動弁12と、スチームエゼクタ
5と、ジャケット部2の下部に配置した復水回収装置6
とを備えて構成されている。
【0021】蒸気供給管3には、圧力調節弁7と開閉弁
8とが取り付けられ、ジャケット部2に接続されてい
る。圧力調節弁7は、ジャケット部2へ供給する蒸気圧
力即ち温度が所定値となるように設定する。また、蒸気
供給管3は、管路9を介して復水回収装置6の高圧操作
流体の導入口10に接続されている。
【0022】分岐した蒸気供給管4は、開閉弁11と温
度応動弁12を介してスチームエゼクタ5の入口部に接
続されている。スチームエゼクタ5の吸引室13とジャ
ケット部2とは、逆止弁14を介した管路15により連
通されている。逆止弁14は、ジャケット部2から吸引
室13方向への流体の通過のみを許容し、反対方向の流
体の通過は許容しないものである。スチームエゼクタ5
の出口部は、管路16に接続され、図示しない別途の蒸
気使用箇所に連通される。
【0023】本実施例において、温度応動弁12は自力
式の温度調整弁であり、ジャケット部2の空気が溜まり
易い箇所に取り付けた感温筒17と、温度応動弁12の
アクチュエータ部18とを、フレキシブルチューブ19
を介して接続して構成されている。即ち、温度応動弁1
2は、感温筒17によりジャケット部2内部の温度低下
を検知したときに開弁する。詳しくは、ジャケット部2
内部の温度低下により感温筒17内部の感温流体の容積
減少が発生し、感温流体の容積減少による感温流体の圧
力低下がフレキシブルチューブ19内を伝達してアクチ
ュエータ部18に伝わり、温度応動弁12が開弁され
る。反対にジャケット部2内の温度が上昇すると、感温
筒17により温度上昇を検知して温度応動弁12が閉弁
される。
【0024】このように蒸気供給管4とスチームエゼク
タ5の入口部との接続部に設けられた温度応動弁12
と、ジャケット部2とスチームエゼクタ5の吸引室13
との接続部に設けられた逆止弁14とによって、ジャケ
ット部2に空気が溜まってその温度が所定値だけ低下す
ると、スチームエゼクタ5に蒸気を供給して、ジャケッ
ト部2に溜まった空気を吸引室13の吸引力により吸引
して外部に排除することができる。
【0025】ジャケット部2の下部と復水回収装置6の
復水流入口20とが、管路21によりバルブ22と逆止
弁23を介して接続されている。逆止弁23はジャケッ
ト部2から復水回収装置6方向のみの流体の通過を許容
するもので、反対方向の流体の通過は許容しないもので
ある。復水回収装置6の復水還元口24にも逆止弁25
を介して復水圧送管路26が取り付けられている。この
逆止弁25は復水回収装置6から復水圧送管路26側へ
の外部方向へのみ流体の通過を許容するものである。
【0026】復水回収装置6上部の高圧操作流体の導入
口10の側方には、高圧操作流体の排出循環口27が設
けられ、管路28に接続されている。管路28は、ジャ
ケット部2と同圧状態の図示しないヘッダーや、あるい
は、別途のジャケット部2よりも低圧状態箇所に接続さ
れている。
【0027】復水回収装置6は、内部に配置された図示
しないフロートが下方部に位置する場合に、高圧操作流
体の導入口10を閉口し、一方、排出循環口27を開口
して、ジャケット部2内の復水を管路21と逆止弁23
と復水流入口20を通って回収装置6内に流下させる。
そして、回収装置6内に復水が溜まってフロートが所定
上方部に位置すると、排出循環口27を閉口し、一方、
高圧操作流体の導入口10を開口して、蒸気供給管3か
ら高圧蒸気を高圧操作流体として回収装置6内に流入さ
せて、内部の復水を還元口24と逆止弁25と管路26
を経て復水回収先へ圧送することにより回収するもので
ある。
【0028】復水が回収されて回収装置6内の水位が低
下すると、再度、高圧操作流体の導入口10を閉口し、
排出循環口27を開口することにより、復水流入口20
から復水を回収装置6内へ流下させる。このような作動
サイクルを繰り返すことにより、復水回収装置6は、ジ
ャケット部2で発生した復水を回収するものである。
【0029】図1において、反応釜1内の被加熱物を加
熱する場合、まず、蒸気供給管3の蒸気を圧力調節弁7
からジャケット部2へ供給する。ジャケット部2内には
初期の残留空気が残存しており、温度が低下しているた
めに、温度応動弁12が開弁されて、蒸気供給管4から
スチームエゼクタ5に蒸気が供給される。すると、スチ
ームエゼクタ5の吸引室13に吸引力が発生し、ジャケ
ット部2の残留空気が、逆止弁14を介して吸引室13
に吸引され、外部に排出される。
【0030】ジャケット部2内部が所定温度になると、
温度応動弁12は閉弁されて吸引が停止され、圧力調節
弁7からジャケット部2に供給される蒸気によって反応
釜1が加熱される。
【0031】反応釜1を加熱した蒸気は凝縮して復水と
なり、管路21を経て復水回収装置6内へ流下する。空
気の排除されたジャケット部2内へ所定圧力即ち所定温
度の加熱蒸気を供給することにより、反応釜1は所定温
度の蒸気でもって加熱される。例えば圧力調節弁7から
大気圧以下の60度Cの蒸気を供給すると反応釜1は6
0度Cで加熱される。
【0032】ジャケット部2内を大気圧以下の圧力状態
とした場合に、ジャケット部2の各接続部から大気圧が
加わって一部の空気がジャケット部2内に混入する。あ
るいは、供給される蒸気に混入している空気により、ジ
ャケット部2内に空気が溜まり、ジャケット部2の温度
が放熱により低下したときは、その温度低下が感温筒1
7で検知されて温度応動弁12が開弁されて、蒸気供給
管4からスチームエゼクタ5に蒸気が供給され、スチー
ムエゼクタ5の吸引室13に吸引力が発生し、ジャケッ
ト部2の残留空気が、逆止弁14を介して吸引室13に
吸引され、外部に排出される。このように本実施例にお
いては、蒸気加熱装置の初期のみならず、加熱操作中に
溜まった空気をもスチームエゼクタ5で吸引し外部に排
出することができる。
【0033】反応釜1を加熱した蒸気は凝縮して復水と
なることにより、その比容積が格段に小さくなることに
よって、ジャケット部2内は初期の圧力状態に維持され
る。一方、凝縮した復水は復水回収装置6内へ流下し
て、上記した作動の繰り返しにより復水回収先へ圧送さ
れる。
【0034】本実施例においては、蒸気供給管4を圧力
調節弁7の出口側で分岐した例を示したが、蒸気供給管
4は圧力調節弁7の入口側で分岐することもでき、ま
た、蒸気供給管3とは別個の蒸気管に接続することもで
きる。
【0035】本発明に係る熱交換器として反応釜1を用
いた蒸気加熱装置の第2の実施の形態を、図2に基づい
て説明する。尚、前述の実施の形態と同様の構成部材に
ついては同一符号を付し詳細な説明を省略する。
【0036】図2に示す蒸気加熱装置は、反応釜1の外
周に加熱部として形成されたジャケット部2が蒸気供給
管3に接続されていると共に、分岐した蒸気供給管4に
接続した温度応動弁12と、スチームエゼクタ5と、ジ
ャケット部2の下部に配置した復水タンク11及び復水
回収装置6とを備えて構成されている。
【0037】蒸気供給管3は、ジャケット部2へ供給す
る蒸気圧力即ち温度が所定値となるように設定するため
の圧力調節弁7が取り付けられ、ジャケット部2に接続
されている。また、蒸気供給管3は、分岐した蒸気供給
管4を更に分岐した管路9を介して復水回収装置6の高
圧操作流体の導入口10に接続されている。
【0038】分岐した蒸気供給管4は、温度応動弁12
を介してスチームエゼクタ5の入口部に接続されてい
る。スチームエゼクタ5の吸引室13と復水タンク11
の上部とは、逆止弁14を介して連通されている。逆止
弁14は、復水タンク11から吸引室13方向への流体
の通過のみを許容し、反対方向の流体の通過は許容しな
いものである。スチームエゼクタ5の出口部は管路16
に接続され、後述する復水圧送管路26に連通されてい
る。
【0039】本実施例において、温度応動弁12は、前
述の実施の形態と同様に、自力式の温度調整弁である。
しかし、温度応動弁12の感温筒17は、復水タンク1
1の空気が溜まり易い箇所に取り付けられている。従っ
て、温度応動弁12は、感温筒17により復水タンク1
1内部の温度低下を検知したときに開弁する。
【0040】このように蒸気供給管4とスチームエゼク
タ5の入口部との接続部に設けられた温度応動弁12
と、復水タンク11とスチームエゼクタ5の吸引室13
との接続部に設けられた逆止弁14とによって、復水タ
ンク11に空気が溜まってその温度が所定値だけ低下す
ると、スチームエゼクタ5に蒸気を供給して、復水タン
ク11ひいてはジャケット部2に溜まった空気を吸引室
13の吸引力により吸引して外部に排除することができ
る。
【0041】本実施例においては、温度応動弁12の感
温筒17を復水タンク11の上方に取り付けた例を示し
たが、感温筒17をジャケット部2の上方又は下方に取
り付けることも、あるいは、反応釜1内部に取り付ける
こともできる。
【0042】ジャケット部2の下部と復水タンク11の
側方とは、管路21によりバルブ22を介して接続され
ている。また、復水タンク11の下部と復水回収装置6
の復水流入口20とは管路8により逆止弁23を介して
接続されている。逆止弁23は復水タンク11から復水
回収装置6方向のみの流体の通過を許容するもので、反
対方向の流体の通過は許容しないものである。復水回収
装置6の復水還元口24にも逆止弁25を介して復水圧
送管路26が取り付けられている。この逆止弁25は復
水回収装置6から復水圧送管路26側への外部方向への
み流体の通過を許容するものである。
【0043】復水回収装置6上部の高圧操作流体の導入
口10の側方には、高圧操作流体の排出循環口27が設
けられ、管路28に接続されている。管路28は、ジャ
ケット部2と同圧状態の復水タンク11内部に接続され
ている。
【0044】復水回収装置6は、内部に配置された図示
しないフロートが下方部に位置する場合に、高圧操作流
体の導入口10を閉口し、一方、排出循環口27を開口
して、復水タンク11内の復水が管路8と逆止弁23と
復水流入口20を通って回収装置6内に流下させる。そ
して、回収装置6内に復水が溜まって図示しないフロー
トが所定上方部に位置すると、排出循環口27を閉口
し、一方、高圧操作流体の導入口10を開口して、蒸気
供給管3から高圧蒸気を高圧操作流体として回収装置6
内に流入させて、内部に溜まった復水を還元口24と逆
止弁25と管路26を経て復水回収先へ圧送することに
より回収するものである。
【0045】復水が回収されて回収装置6内の水位が低
下すると、再度、高圧操作流体の導入口10を閉口し、
排出循環口27を開口することにより、復水流入口20
から復水を回収装置6内へ流下させる。このような作動
サイクルを繰り返すことにより、復水回収装置6は、ジ
ャケット部2で発生した復水を、復水タンク11を介し
て回収するものである。
【0046】図2において、反応釜1内の被加熱物を加
熱する場合、まず、蒸気供給管3の蒸気を圧力調節弁7
からジャケット部2へ供給する。そして、復水タンク1
1内には初期の残留空気が残存していると共に、ジャケ
ット部2からも蒸気に押し出された残留空気が流入して
温度が低下しているために、温度応動弁12が開弁され
て、スチームエゼクタ5の吸引室13と復水タンク11
とが連通状態となり、復水タンク11の残留空気が逆止
弁14を介してスチームエゼクタ5の吸引室13に吸引
され、外部に排出される。空気が排出されて復水タンク
11内部ひいてはジャケット部2内部が所定温度になる
と、温度応動弁12は閉弁されて吸引力が生じなくな
る。一方、圧力調節弁7からジャケット部2に供給され
る蒸気によって反応釜1が加熱される。
【0047】反応釜1を加熱した蒸気は凝縮して復水と
なり、管路21を経て復水タンク11から復水回収装置
6内へと流下する。飽和蒸気の圧力と温度は1対1の関
係があるために、空気の排除されたジャケット部2内へ
所定圧力即ち温度の加熱蒸気を供給することにより、反
応釜1は所定温度の蒸気でもって加熱される。例えば圧
力調節弁7から大気圧以下の60度Cの蒸気を供給する
と反応釜1は60度Cで加熱される。
【0048】ジャケット部2内を大気圧以下の圧力状態
とした場合に、ジャケット部2の図示しないフランジ等
の各接合部から大気圧が加わって一部の空気がジャケッ
ト部2内に混入する。あるいは、供給される蒸気に混入
している空気により、ジャケット部2内に空気が溜ま
り、ひいては復水タンク11内にも空気が溜まって、そ
の温度が放熱により低下して例えば飽和温度から5度C
乃至10度C程度低下するときは、その温度低下が感温
筒17で検知されて温度応動弁12が開弁されて、蒸気
供給管4からスチームエゼクタ5に蒸気が供給され、ス
チームエゼクタ5の吸引室13に吸引力が発生し、復水
タンク11の空気を、逆止弁14を介して吸引室13に
吸引し、外部に排出することができる。
【0049】このように本実施例においては、蒸気加熱
装置の操作立ち上げ初期のみならず、加熱操作中に溜ま
った空気をもスチームエゼクタ5で吸引し外部に排出す
ることができる。
【0050】反応釜1を加熱した蒸気は凝縮して復水と
なり、その比容積が格段に小さくなることによって、ジ
ャケット部2内は初期の圧力状態に維持される。一方、
凝縮した復水は復水タンク11から復水回収装置6内へ
流下して、上記した作動の繰り返しにより復水回収先へ
圧送される。
【0051】本実施例に示すように、復水タンク11の
温度を検出して温度応動弁12を開閉弁するようにした
ことにより、温度応動弁12、エゼクタ5、復水タンク
11、及び復水回収装置6とを、ひとまとめのユニット
とすることができ、工場プラント等に既に取り付けられ
て稼動している既存の反応釜1等の温水加熱装置に、こ
れらのユニットを取り付け交換することによって、容易
に蒸気加熱装置へと変更することができる。
【0052】これまでの実施の形態において、温度応動
弁12として、感温筒17とアクチュエータ部18とを
フレキシブルチューブ19で接続して構成した自力式の
温度調整弁を利用した形態を示したが、別に、温度セン
サ又は空気の存在を検出するための酸素センサと、コン
トローラ及び自動調節弁とを組み合わせて構成したもの
を温度応動弁として利用することもできる。
【0053】
【発明の効果】上記のように本発明によれば、加熱部又
は復水タンク内に空気が溜まってその温度が所定値だけ
低下すると、スチームエゼクタに蒸気が供給され、溜ま
っていた空気は吸引室の吸引力によって吸引され外部に
排除されることによって、空気による悪影響がなく温度
精度良く被加熱物を加熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蒸気加熱装置の実施例を示す構成図。
【図2】本発明の蒸気加熱装置の他の実施例を示す構成
図。
【符号の説明】
1 反応釜 2 ジャケット部 3 蒸気供給管 5 スチームエゼクタ 6 復水回収装置 10 高圧操作流体導入口 11 復水タンク 12 温度応動弁 13 吸引室 14 逆止弁 17 感温筒 20 復水流入口 24 復水還元口 27 排出循環口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換器に形成された加熱部に、加熱用
    の蒸気が供給される蒸気供給管と、加熱により生じた復
    水を排出する復水回収装置とを接続して備えた蒸気加熱
    装置であって、前記加熱部に接続された吸引室と、蒸気
    が供給される入口部とを有するスチームエゼクタを備
    え、前記加熱部の温度が所定値低下すると前記スチーム
    エゼクタを作動させて、前記加熱部のガスを前記スチー
    ムエゼクタの吸引室へ吸引するように構成されているこ
    とを特徴とする蒸気加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記スチームエゼクタの入口部に温度応
    動弁を設け、前記加熱部の温度が所定値低下すると前記
    温度応動が開弁して蒸気を前記スチームエゼクタの入口
    部に供給するように構成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の蒸気加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱部と前記スチームエゼクタの吸
    引室との接続部に逆止弁を設けて、前記逆止弁が前記加
    熱部から前記スチームエゼクタの吸引室へのガスの流通
    のみを許容するように構成されていることを特徴とする
    請求項2に記載の蒸気加熱装置。
  4. 【請求項4】 熱交換器に形成された加熱部に、加熱用
    の蒸気が供給される蒸気供給管と、加熱により生じた復
    水を排出する復水回収装置とを接続して備えた蒸気加熱
    装置であって、前記加熱部と前記復水回収装置との間に
    復水タンクを備え、前記加熱部又は前記復水タンクに接
    続された吸引室と、蒸気が供給される入口部とを有する
    スチームエゼクタを備え、前記加熱部又は復水タンク内
    部の温度が所定値低下すると、前記スチームエゼクタを
    作動させて、前記加熱部又は前記復水タンクのガスを前
    記スチームエゼクタの吸引室へ吸引するように構成され
    ていることを特徴とする蒸気加熱装置。
  5. 【請求項5】 前記スチームエゼクタの入口部に設けら
    れ、前記加熱部又は復水タンク内部の温度が所定値低下
    すると開弁して蒸気を前記スチームエゼクタの入口部に
    供給する温度応動弁を備えたことを特徴とする請求項4
    に記載の蒸気加熱装置。
  6. 【請求項6】 前記加熱部又は前記復水タンクと前記ス
    チームエゼクタの吸引室との接続部に逆止弁を設けて、
    前記逆止弁が前記加熱部又は前記復水タンクから前記ス
    チームエゼクタの吸引室へのガスの流通のみを許容する
    ように構成されていることを特徴とする請求項5に記載
    の蒸気加熱装置。
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