JP2002121679A - 導電性ビーズの製造方法 - Google Patents

導電性ビーズの製造方法

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JP2002121679A
JP2002121679A JP2000313541A JP2000313541A JP2002121679A JP 2002121679 A JP2002121679 A JP 2002121679A JP 2000313541 A JP2000313541 A JP 2000313541A JP 2000313541 A JP2000313541 A JP 2000313541A JP 2002121679 A JP2002121679 A JP 2002121679A
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plating treatment
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JP2000313541A
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Masahiro Izumoto
政博 巖本
Tetsuya Igarashi
哲也 五十嵐
Kotaro Kuroda
浩太郎 黒田
Shigehiko Hayashi
茂彦 林
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Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロガラスビーズあるいはマイクロ樹脂
ビーズの表面にメッキ処理し、金属膜とビーズとの密着
性を向上さた導電性ビーズの製造方法を提供することを
目的とする。 【解決手段】 マイクロガラスビーズあるいはマイクロ
樹脂ビーズからなるビーズをメルカプト基、アミノ基、
シアノ基、アミド基、そしてウレイド基から選ばれた少
なくとも一種の官能基を有するシランカップリング剤で
表面処理した後、金属微粒子分散液に浸漬して超音波に
よって分散、乾燥し、金属微粒子を該ビーズに付着さ
せ、この金属微粒子を核として無電解メッキ法によりビ
ーズ表面をメッキ処理する導電性ビーズの製造方法にあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電性ビーズの製造
方法に係り、詳しくはマイクロガラスビーズあるいはマ
イクロ樹脂ビーズの表面にメッキ処理して導電性ビーズ
を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からセラミックス、ガラス、有機高
分子等の非金属材料表面に金属膜層を設置し、良好な導
電性、熱伝導性等の金属的性質を付与する技術は数多く
検討されている。例えば、液相で行う電解メッキあるい
は無電解メッキ、気相で行う蒸着、スパッタリング等は
代表的なものである。
【0003】このうち代表的な無電解メッキ処理は、電
気絶縁材料の表面を金属化させる方法として良く知られ
ている。例えば、被メッキ材料が酸化アルミニウム焼結
体、窒化アルミニウム焼結体、炭化珪素焼結体等のセラ
ミックスの場合、その表面に金属パラジウム微粒子を予
め付着させ、これを核としてメッキ膜を生成させ、セラ
ミックス表面を金属化させていた。金属パラジウム微粒
子は、パラジウムイオンを含む水溶液をセラミックス表
面に接触させ還元することで生成する。また、基材上に
パターンを描くため、エッチング処理を行わなければな
らない。
【0004】また、メッキ加工する場合、初期の過程で
金属の核が必要になるが、ガラスあるいは樹脂表面上に
核は容易に生成しないこともあり、とりわけマイクロオ
ーダのビーズでは凝集しやすいために、その表面を均一
にメッキすることは困難であると言われていたが、マイ
クロガラスビーズのメッキ加工方法の代表的なものとし
て、パラジウムイオンを捕捉できるようにビーズ表面に
シランカップリング処理を施し、塩化パラジウムの希薄
な酸性水溶液に十分に分散させた後、捕獲したパラジウ
ムイオンを還元処理してパラジウムを担持させ、これが
触媒となってニッケルメッキ方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般にメッキ
を行った場合、問題となるのは形成された金属膜と被メ
ッキ層の接着性である。無電解メッキの場合、メッキ膜
生成の核となるパラジウム微粒子が被メッキ材料表面に
強固に接着していないため、メッキ膜の接着性が非常に
悪いという結果が出ている。特に、材料表面が平滑なガ
ラスに適用すると、メッキ膜が生成するが、膜成長に伴
うわずかな収縮力のため、生成したメッキ膜がガラスか
ら剥離してしまう欠点があった。また、有機高分子をメ
ッキする場合、材料表面はガラス同等平滑であり、メッ
キ膜の接着性は悪い。
【0006】このために、最近では、特開平9−123
85号公報に、Au,Pt,Pd,Rh,Ag,Niか
ら選ばれた少なくとも一種の金属微粒子と、上記金属微
粒子を固定する金属を含む有機化合物からなる固定剤
と、有機溶剤、及び有機溶剤に溶解できる高分子材料か
らなる粘度調整材料からなる表面処理剤を塗布した後、
焼成することによって被メッキ層を形成し、その上にメ
ッキにより金属膜を形成することが開示されている。
【0007】この方法は、基板と金属膜との密着性が高
くなるが、基板に表面処理剤を塗布した後、焼成する工
程が必要であったために、工数と時間を要する問題点が
あり、しかもマイクロガラスビーズあるいはマイクロ樹
脂ビーズのような粉体の表面にメッキ処理することは考
慮されていない。
【0008】本発明はこのような問題点を改善するもの
であり、マイクロガラスビーズあるいはマイクロ樹脂ビ
ーズの表面にメッキ処理し、金属膜とビーズとの密着性
を向上さた導電性ビーズの製造方法を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するために請求項1記載の発明では、マイクロガラスビ
ーズあるいはマイクロ樹脂ビーズの表面にメッキ処理し
て導電性ビーズを製造する方法であり、マイクロガラス
ビーズあるいはマイクロ樹脂ビーズからなるビーズを金
属微粒子分散液に浸漬して、乾燥し、金属微粒子を該ビ
ーズに付着させ、この金属微粒子を核として無電解メッ
キ法によりビーズ表面をメッキ処理する導電性ビーズの
製造方法にあり、粒径の小さいビーズの表面には予めシ
ランカップリング剤で表面処理しなくても、金属微粒子
が核として付着するために、メッキ処理することができ
る。
【0010】本願請求項2記載の発明は、マイクロガラ
スビーズあるいはマイクロ樹脂ビーズの表面にメッキ処
理して導電性ビーズを製造する方法であり、マイクロガ
ラスビーズあるいはマイクロ樹脂ビーズからなるビーズ
をメルカプト基、アミノ基、シアノ基、アミド基、そし
てウレイド基から選ばれた少なくとも一種の官能基を有
するシランカップリング剤で表面処理した後、金属微粒
子分散液に浸漬して、乾燥し、金属微粒子を該ビーズに
付着させ、この金属微粒子を核として無電解メッキ法に
よりビーズ表面をメッキ処理する導電性ビーズの製造方
法にある。ビーズ表面をシランカップリング剤で表面処
理することによってより強固に金属微粒子を核として付
着することができ、金属膜とビーズとの密着性を向上さ
せた導電性ビーズを得ることができる。
【0011】本願請求項3記載の発明は、ビーズを金属
微粒子分散液に浸漬し、超音波を与えて分散させた導電
性ビーズの製造方法にあり、ビーズを金属微粒子分散液
に浸漬中に超音波を与えることで、ビーズ同士が凝集し
ないように分散させることができる。
【0012】本願請求項4記載の発明は、ビーズをシラ
ンカップリング剤に浸漬し、超音波を与えて分散させる
導電性ビーズの製造方法にあり、請求項3と同様にビー
ズ同士が凝集しないように分散させることができる。
【0013】本願請求項5記載の発明は、金属微粒子分
散液が金、銀、パラジウム、そしてプラチナのうちから
選ばれた少なくとも一種である貴金属微粒子を溶剤中に
分散したものである導電性ビーズの製造方法にある。
【0014】本願請求項6記載の発明は、金属微粒子分
散液が金微粒子を有機溶剤中に分散した導電性ビーズの
製造方法にある。
【0015】本願請求項7記載の発明は、無電解メッキ
処理が銅メッキ処理、ニッケルメッキ処理、金メッキ処
理、銀メッキ処理、アルミニウムメッキ処理、ロジウム
メッキ処理、コバルトメッキ処理、そしてルテニウムメ
ッキ処理から選ばれる導電性ビーズの製造方法にある。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係る導電性ビーズの製造
方法では、まず第一工程として、マイクロガラスビーズ
あるいはマイクロ樹脂ビーズからなる平均粒径1〜10
0μmのビーズをメルカプト基、アミノ基、シアノ基、
アミド基、そしてウレイド基から選ばれた少なくとも一
種の官能基を有するシランカップリング剤で表面処理す
ることにある。
【0017】具体的には、特定の官能基を有するシラン
カップリング剤をトルエン、メタノール、エタノール等
の溶剤に溶かして濃度0.5〜60重量%に調節した処
理液を用意し、この処理液にビーズを室温下で浸漬する
とともに、超音波発生装置を用いて周波数30〜100
KHzの超音波を1〜10分間与えて、ビーズを処理液
中で分散させる。これによって、ビーズ全周面に導電部
材をメッキ処理することができる。その後、処理液をフ
ィルターに通し、ビーズを取り出してこれを乾燥させ、
シランカップリング剤をビーズ表面に修飾させる。無
論、オーブン中、空気雰囲気下に40〜150°Cで加
熱することによりビーズ表面にランカップリング剤を化
学的に強く固定することもできる。
【0018】無論、0.1mm以上の比較的大きな粒径
のビーズを使用する場合には、超音波を付与しなくても
よく、攪拌程度でもよい。
【0019】そして、修飾したビーズをトルエン、メタ
ノール、エタノール等の溶剤に漬け、周波数30〜10
0kHzの超音波を与えて洗浄した後、ビーズ入り溶剤
をフィルターに通して、ビーズを取り出してこれを乾燥
させる。
【0020】ここで使用するシランカップリング剤は、
金属微粒子と相互作用するメルカプト基、アミノ基、シ
アノ基、アミド基、そしてウレイド基から選ばれた少な
くとも一種の特定官能基を有するものであって、ガラス
基板1に固着するとともに金属微粒子3を固定する機能
をもっている。具体例として、3−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3
−シアノプロピルジメチルクロロシラン、3−[N−ア
リル−N−(2−アミノエチル)]アミノプロピルトリ
メトキシシラン、P−[N−(2−アミノエチル)アミ
ノメチル]フェネチルトリメトキシシラン、N−(2−
アミノメチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、1−(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,3
−ペンタメチルジシロキサン、3−アミノプロピルトリ
ス(トリメチルシロキシ)シラン、α,ω−ビス(3−
アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビ
ス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、
1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テ
トラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(メルカプトメ
チル)ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(メルカ
プトメチル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス
(メルカプトメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジ
シロキサン、α,ω−ビス(3−メルカプトプロピル)
ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(3−メルカプ
トプロピル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス
(3−メルカプトメチル)−1,1,3,3−テトラメチ
ルジシロキサン、N,N−ビス[(メチルジメトキシシリ
ル)プロピル]アミン、N,N−ビス[3−(メチルジメ
トキシシリル)プロピル]エチレンジアミンN,N−ビス
[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アミン、N,N
−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレン
ジアミン、3−メルカプトプロピルトリス(トリメチル
シロキシ)シラン、1−トリメトキシシル−4,7,10
−トリアザデカン、N−[(3−トリメトキシシリル)
プロピル]トリエチレンテトラミン、N−3−トリメト
キシシリルプロピル−m−フェニレンジアミン等があ
る。溶剤への添加量は0.5〜90重量%であり、好ま
しくは1〜50重量%である。
【0021】第二工程として、修飾したビーズを金属微
粒子分散液に浸漬して、周波数30〜100kHzの超
音波を1〜10分間与えて、ビーズを金属微粒子分散液
中で分散させ、ビーズ入り金属微粒子分散液をフィルタ
ーに通して、ビーズを取り出してこれを乾燥させ、金属
微粒子をシランカップリング剤に固定する。そして、金
属微粒子を固定したビーズをトルエン、メタノール、エ
タノール等の溶剤に漬け、周波数30〜100kHzの
超音波を与えて洗浄した後、ビーズ入り溶剤をフィルタ
ーに通して、ビーズを取り出してこれを乾燥させ、ゴ
ミ、高分子、オリゴマー等の不要物を除去する。
【0022】この工程で使用する金属微粒子分散液
(1)は、粒径0.001〜0.1μmの金属微粒子を
溶剤中に独立して分散したものであり、例えば特開平3
―34211号公報に開示されているガス中蒸発法と呼
ばれる方法によって製造される。これはチャンバ内にヘ
リウム不活性ガスを導入して金属を蒸発させ、不活性ガ
スとの衝突により冷却され凝縮して得られるが、この場
合生成直後の粒子が孤立状態にある段階でα−テレピオ
ール、トルエンなどの有機溶剤の蒸気を導入して粒子表
面の被覆を行ったものである。また他の作製法として
は、一般に良く知られている還元法、アトマイズ法等が
知られている。
【0023】また他の金属微粒子分散液(2)は、分子
の末端あるいは側鎖にシアノ基、アミノ基、そしてチオ
ール基から選ばれた少なくとも1種の官能基を有する高
分子あるいはオリゴマーを加熱して融解した後、Au,
Pt,Pd,Rh,Agなどの金属を蒸発させて上記マ
トリクス材の融解物に捕捉させた後、融解したマトリク
ス材中に金属微粒子を分散させることができる。同様に
して高分子中に金属微粒子を分散させた高分子複合物を
α−テレピネオール、メタノール、エタノール、水、カ
ルビトール、メタクレゾール等の溶剤に溶かして処理液
にすることができる。
【0024】具体的には、上記高分子あるいはオリゴマ
ーは、分子の末端あるいは側鎖にシアノ基(−CN)、
アミノ基(−NH2 )、そしてチオール基(−SH)か
ら選ばれた少なくとも1種の官能基を有するもので、そ
の骨格にはポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコ
ール、ナイロン11、ナイロン6、ナイロン66、ナイ
ロン6.10、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチ
レン等からなり、その融点あるいは軟化点は40〜10
0°Cである。平均分子量も特に制限はないが、500
〜6000程度である。上記官能基は特に微粒子の表面
の金属原子と共有結合や配位結合を形成しやすく、粒成
長を抑制し、微粒子の分散性を高めることになる。
【0025】また他の金属微粒子分散液(3)として
は、塩化金酸と、分子の末端あるいは側鎖もしくはこれ
らの両方にアミノ基を有する保護高分子、そして1−プ
ロパノール、エタノール、N,N−ジメチルホルムアミ
ドからなる溶媒とを加熱混合することにより作製するこ
とができる。
【0026】上記の他の保護高分子は、分子の末端そし
て/あるいは側鎖にアミノ基(−NH2 )の官能基を有
するもので、その骨格にはポリエチレンオキサイド、ポ
リビニルアルコール等からなり、その融点あるいは軟化
点は40〜100°Cである。オリゴマーの平均分子量
も特に制限はないが、500〜5,000程度である。
上記官能基は特に金微粒子を形成する金原子と共有結合
や配位結合を形成しやすく、粒成長を抑制し、微粒子の
分散性を高めることになる。
【0027】他の金属微粒子分散液(4)としては、塩
化金酸と、ポリアクリロニトリル、そしてN,N−ジメ
チルホルムアミドからなる有機溶媒、還元剤(水素化ホ
ウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、クエン酸、ア
ルコール等)とを加熱混合することにより作製すること
ができる。
【0028】他の金属微粒子分散液(5)としては、例
えば特公平6−99585号公報に、ナイロン11のよ
うな高分子材料を融解後、これにより生じた物を急速固
化した熱力学的に非平衡状態とした高分子層の表面に蒸
着した銅、金、銀、鉛、そしてプラチナ、または銅を含
むこれらの合金を密着させた後、この高分子層を平衡状
態になるまで緩和させることで、該金属を微粒子化して
高分子内に分散させて得ることができる。そして、この
高分子中に微粒子分散をさせた高分子複合物をα−テレ
ピネオール、メタノール、エタノール、カルビトール、
メタクレゾール等の溶媒に溶かして金属微粒子分散液に
することができる。
【0029】第三工程では、洗浄した上記ビーズを無電
解メッキ液に浸漬して表面上にメッキ膜を設けるが、無
電解メッキ処理が銅メッキ処理、ニッケルメッキ処理、
金メッキ処理、銀メッキ処理、アルミニウムメッキ処
理、ロジウムメッキ処理、コバルトメッキ処理施、そし
てルテニウムメッキ処理を行って、種々のメッキ層を形
成した導電性ビーズに仕上げる。
【0030】上述した導電性ビーズの製造方法は第一工
程(シランカップリング処理)、第二工程(金属微粒子
を固定処理)、第三工程(無電解メッキ処理)を有する
ものであるが、他の実施態様として第一工程のシランカ
ップリング処理を除去し、第二工程と第三工程でも目的
を達成することができる。
【0031】
【実施例】次に、本発明を具体的な実施例により更に詳
細に説明する。 実施例1 3−メルカプトプロピルトリメトキシシランをトルエン
に溶解した濃度10重量%に調節して表面処理液を作製
し、容器に入れた室温の処理液10g中に平均粒径4μ
mのガラスビーズ(液晶用スペーサ材)を0.1g入れ
た。これを超音波発生装置に装着し、周波数39kHz
の超音波を10分間当ててガラスビーズを分散させ、ガ
ラスビーズ表面をシランカップリング剤で修飾し、これ
をフィルターに通して、ビーズを取り出した。
【0032】続いて、修飾したガラスビーズをトルエン
に漬け、周波数39kHzの超音波を与えて洗浄した
後、ビーズ入り溶剤をフィルターに通して、ガラスビー
ズを取り出してこれを乾燥させて洗浄した。
【0033】上記のガラスビーズを、金微粒子を濃度
2.0×10-3mol/lでトルエン中に分散させた金
微粒子分散液中に浸漬させ、周波数39kHzの超音波
を10分間当てて、金微粒子をガラスビーズ上に固定し
た。これをトルエンに漬け、周波数39kHzの超音波
を与えて洗浄した後、ガラスビーズ入り溶剤をフィルタ
ーに通して、ガラスビーズを取り出してこれを乾燥させ
て洗浄した。
【0034】無電解ニッケルホウ素メッキ液を容器に調
節し、ウオータバスで65°Cに加熱し、上記ガラスビ
ースを約10分間程度浸漬させ、表面にニッケルメッキ
膜を析出させ、導電性ガラスビーズを得た。
【0035】実施例2 3−アミノプロピルトリエトキシシランをトルエンに溶
解した濃度10重量%に調節して表面処理液を作製し、
上記実施例と同様の操作を行って無電解メッキを試み、
表面に均一なニッケルメッキ膜を析出させ、導電性ガラ
スビーズを得た。
【0036】実施例3 平均粒径4μmのガラスビーズ(液晶用スペーサ材)
を、金微粒子を濃度2.0×10-3mol/lでトルエ
ン中に分散させた金微粒子分散液中に浸漬させ、周波数
39kHzの超音波を10分間当てて、金微粒子をガラ
スビーズ上に固定した。これをトルエンに漬け、周波数
39kHzの超音波を与えて洗浄した後、ガラスビーズ
入り溶剤をフィルターに通して、ガラスビーズを取り出
してこれを乾燥させて洗浄した。
【0037】無電解ニッケルホウ素メッキ液を容器に調
節し、ウオータバスで65°Cに加熱し、上記ガラスビ
ースを約10分間程度浸漬させ、表面に均一なニッケル
メッキ膜を析出させ、導電性ガラスビーズを得たが、予
めシランカップリング処理をしていないため、ガラスビ
ーズの表面にはやや不均一なニッケルメッキ膜が析出し
ていた。
【0038】比較例1 3−メルカプトプロピルトリメトキシシランをトルエン
に溶解した濃度10重量%に調節して表面処理液を作製
し、容器に入れた室温の処理液10g中に平均粒径4μ
mのガラスビーズ(液晶用スペーサ材)を0.1g入れ
た。これを超音波発生装置に装着し、周波数39kHz
の超音波を10分間当ててガラスビーズを分散させ、ガ
ラスビーズ表面をシランカップリング剤で修飾し、これ
をフィルターに通して、ビーズを取り出した。
【0039】続いて、修飾したガラスビーズをトルエン
に漬け、周波数39kHzの超音波を与えて洗浄した
後、ビーズ入り溶剤をフィルターに通して、ガラスビー
ズを取り出してこれを乾燥させて洗浄した。このガラス
ビーズを直接上記実施例と同様の操作を行って無電解メ
ッキを試みたが、金微粒子を固定させていないために、
ガラスビーズの表面にはニッケルメッキ膜が析出してい
なかった。
【0040】
【発明の効果】以上のように本願請求項記載の発明で
は、マイクロガラスビーズあるいはマイクロ樹脂ビーズ
からなるビーズを金属微粒子分散液に浸漬して、乾燥
し、金属微粒子を該ビーズに付着させ、この金属微粒子
を核として無電解メッキ法によりビーズ表面をメッキ処
理する導電性ビーズの製造方法にあり、粒径の小さいビ
ーズの表面には予めシランカップリング剤で表面処理し
なくても、金属微粒子が核として付着するために、メッ
キ処理することができる。また、ビーズを金属微粒子分
散液に浸漬し、超音波を与えることによって、分散させ
ることができる。
【0041】更に、マイクロガラスビーズあるいはマイ
クロ樹脂ビーズからなるビーズをメルカプト基、アミノ
基、シアノ基、アミド基、そしてウレイド基から選ばれ
た少なくとも一種の官能基を有するシランカップリング
剤で表面処理した後、金属微粒子分散液に浸漬して、乾
燥し、金属微粒子を該ビーズに付着させ、この金属微粒
子を核として無電解メッキ法によりビーズ表面をメッキ
処理する導電性ビーズの製造方法にあり、ビーズ表面を
シランカップリング剤で表面処理することによってより
強固に金属微粒子を核として付着することができ、金属
膜とビーズとの密着性を向上させた導電性ビーズを得る
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 茂彦 神戸市長田区浜添通4丁目1番21号 三ツ 星ベルト株式会社内 Fターム(参考) 4K022 AA03 AA13 AA35 BA01 BA02 BA03 BA06 BA08 BA14 BA18 CA17 CA19 CA20 CA21 CA22 DA01 DB11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロガラスビーズあるいはマイクロ
    樹脂ビーズの表面にメッキ処理して導電性ビーズを製造
    する方法であり、マイクロガラスビーズあるいはマイク
    ロ樹脂ビーズからなるビーズを金属微粒子分散液に浸漬
    して、乾燥し、金属微粒子を該ビーズに付着させ、この
    金属微粒子を核として無電解メッキ法によりビーズ表面
    をメッキ処理することを特徴とする導電性ビーズの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 マイクロガラスビーズあるいはマイクロ
    樹脂ビーズの表面にメッキ処理して導電性ビーズを製造
    する方法であり、マイクロガラスビーズあるいはマイク
    ロ樹脂ビーズからなるビーズをメルカプト基、アミノ
    基、シアノ基、アミド基、そしてウレイド基から選ばれ
    た少なくとも一種の官能基を有するシランカップリング
    剤で表面処理した後、金属微粒子分散液に浸漬して、乾
    燥し、金属微粒子を該ビーズに付着させ、この金属微粒
    子を核として無電解メッキ法によりビーズ表面をメッキ
    処理することを特徴とする導電性ビーズの製造方法。
  3. 【請求項3】 ビーズを金属微粒子分散液に浸漬し、超
    音波をあたえることによって分散させる請求項1または
    2記載の導電性ビーズの製造方法。
  4. 【請求項4】 ビーズをシランカップリング剤に浸漬
    し、超音波をあたえることによって分散させる請求項2
    記載の導電性ビーズの製造方法。
  5. 【請求項5】 金属微粒子分散液が金、銀、パラジウ
    ム、そしてプラチナのうちから選ばれた少なくとも一種
    である貴金属微粒子を溶剤中に分散したものである請求
    項1から4のいずれかに記載の導電性ビーズの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 金属微粒子分散液が金微粒子を有機溶剤
    中に分散した請求項5記載の導電性ビーズの製造方法。
  7. 【請求項7】 無電解メッキ処理が銅メッキ処理、ニッ
    ケルメッキ処理、金メッキ処理、銀メッキ処理、アルミ
    ニウムメッキ処理、ロジウムメッキ処理、コバルトメッ
    キ処理、そしてルテニウムメッキ処理から選ばれる請求
    項1から6のいずれかに記載の導電性ビーズの製造方
    法。
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