JP2001303254A - ガラス基板表面のパターンメッキ方法及びパターンメッキしたガラス基板 - Google Patents

ガラス基板表面のパターンメッキ方法及びパターンメッキしたガラス基板

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JP2001303254A
JP2001303254A JP2000122058A JP2000122058A JP2001303254A JP 2001303254 A JP2001303254 A JP 2001303254A JP 2000122058 A JP2000122058 A JP 2000122058A JP 2000122058 A JP2000122058 A JP 2000122058A JP 2001303254 A JP2001303254 A JP 2001303254A
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glass substrate
pattern
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metal fine
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Kotaro Kuroda
浩太郎 黒田
Masahiro Izumoto
政博 巖本
Shigehiko Hayashi
茂彦 林
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Mitsuboshi Belting Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラス基板表面にメッキ処理して所望のパタ
ーンを形成するに際して、金属膜とガラス基板との密着
性を向上させ、かつ簡易な方法で所望のパターンを形成
することができるガラス基板表面のパターンメッキ方法
およびパターンメッキしたガラス基板を提供することを
目的とする。 【構成】 ガラス基板1の表面をメルカプト基、アミノ
基、シアノ基、アミド基、そしてウレイド基から選ばれ
た少なくとも一種の官能基を有するシランカップリング
剤2で表面処理し、所望の形にマスキング材4でマスク
して紫外線5を照射し、これに金属微粒子3を付着させ
て紫外線5の照射されなかった部分のみに金属微粒子3
を固定し、無電解メッキ処理を施してガラス基板表面の
パターンメッキする方法にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガラス基板表面のパ
ターンメッキ方法及びパターンメッキしたガラス基板に
係り、詳しくはガラス基板上に固定した金属微粒子を核
とし、この表面にメッキ処理して所望のパターンを形成
するガラス基板表面のパターンメッキ方法およびパター
ンメッキしたガラス基板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からセラミックス、ガラス、有機高
分子等の非金属材料表面に金属膜層を設置し、良好な導
電性、熱伝導性等の金属的性質を付与する技術は数多く
検討されている。例えば、液相で行う電解メッキ、ある
いは無電解メッキ、気相で行う蒸着、スパッタリング等
は代表的なものである。
【0003】このうち代表的な無電解メッキ処理は、電
気絶縁材料の表面を金属化させる方法として良く知られ
ている。例えば、被メッキ材料が酸化アルミニウム焼結
体、窒化アルミニウム焼結体、炭化珪素焼結体等のセラ
ミックスの場合、その表面に金属パラジウム微粒子を予
め付着させ、これを核としてメッキ膜を生成させ、セラ
ミックス表面を金属化させていた。金属パラジウム微粒
子は、パラジウムイオンを含む水溶液をセラミックス表
面に接触させ還元することで生成する。また、基材上に
パターンを描くため、エッチング処理を行わなければな
らない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般にメッキ
を行った場合、問題となるのは形成された金属膜と被メ
ッキ層の接着性である。無電解メッキの場合、メッキ膜
生成の核となるパラジウム微粒子が被メッキ材料表面に
強固に接着していないため、メッキ膜の接着性が非常に
悪いという結果が出ている。
【0005】上記セラミックス焼結体を使用した場合、
材料表面の凹凸に助けられ、投錨効果によってわずかに
接着性が改善されている。しかし、材料表面が平滑なガ
ラスには従来技術は適用出来なかった。実際に従来技術
をガラスに適用すると、メッキ膜は生成するが、膜成長
に伴うわずかな収縮力のため、生成したメッキ膜はガラ
スから剥離してしまう欠点があった。
【0006】また、有機高分子をメッキする場合、材料
表面はガラス同等平滑であり、メッキ膜に接着性は悪
い。
【0007】このために、最近では、特開平9−123
85号公報に、Au,Pt,Pd,Rh,Ag,Niか
ら選ばれた少なくとも一種の金属微粒子と、上記金属微
粒子を固定する金属を含む有機化合物からなる固定剤
と、有機溶剤、及び有機溶剤に溶解できる高分子材料か
らなる粘度調整材料からなる表面処理剤を塗布した後、
焼成することによって被メッキ層を形成し、その上にメ
ッキにより金属膜を形成することが開示されている。
【0008】この方法は、基板と金属膜との密着性が高
くなるが、基板に表面処理剤を塗布した後、焼成する工
程が必要であったために、工数と時間を要する問題点が
あった。
【0009】本発明はこのような問題点を改善するもの
であり、ガラス基板表面にメッキ処理して所望のパター
ンを形成するに際して、金属膜とガラス基板との密着性
を向上させ、かつ簡易な方法で所望のパターンを形成す
ることができるガラス基板表面のパターンメッキ方法及
びパターンメッキしたガラス基板を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するために請求項1記載の発明では、ガラス基板表面上
に所望のパターンを化学メッキする方法において、
(1)ガラス基板の表面をメルカプト基、アミノ基、シ
アノ基、アミド基、そしてウレイド基から選ばれた少な
くとも一種の官能基を有するシランカップリング剤で表
面処理し、(2)所望の形にマスクして紫外線を照射
し、(3)これに金属微粒子を付着させて紫外線の照射
されなかった部分のみに金属微粒子を固定し、(4)無
電解メッキ処理を施すガラス基板表面のパターンメッキ
方法にあり、特定官能基をもつシランカップリング剤に
よってガラス基板上に固着し、所望の形にマスクして紫
外線を照射することで、マスクしなかった部分のシラン
カップリング剤を崩壊させることにより、マスクした領
域のみに金属微粒子を強固に固定し、そしてこの金属微
粒子がメッキ処理の触媒核になって金属微メッキ膜を設
けることができ、メッキ膜とガラス基板とは優れた密着
性を示す。
【0011】本願請求項2記載の発明は、金属微粒子分
散液が金、銀、パラジウム、そしてプラチナのうちから
選ばれた一種である貴金属微粒子を有機溶剤中に分散し
たガラス基板表面のパターンメッキ方法にある。
【0012】本願請求項3記載の発明は、金属微粒子分
散液が金微粒子を有機溶剤中に分散したガラス基板表面
のパターンメッキ方法にある。
【0013】本願請求項4記載の発明は、無電解メッキ
処理が銅メッキ処理、ニッケルメッキ処理、金メッキ処
理、銀メッキ処理、アルミニウムメッキ処理、ロジウム
メッキ処理、コバルトメッキ処理、そしてルテニウムメ
ッキ処理から選ばれるガラス基板表面のパターンメッキ
方法にある。
【0014】本願請求項5記載の発明は、請求項1〜4
記載のいずれかに記載の方法により無電解メッキ処理を
施したパターンメッキしたガラス基板にある。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係るメッキ層を有するガ
ラス基板の製造工程は、図1〜図5にそれぞれ示す。
【0016】まず第一工程として、図1に示すように石
英ガラス、無アルカリ、ソーダガラスなどのガラス基板
1の表面にメルカプト基、アミノ基、シアノ基、アミド
基、そしてウレイド基から選ばれた少なくとも一種の官
能基を有するシランカップリング剤2を全面に付着す
る。具体的には、特定の官能基を有するシランカップリ
ング剤をトルエン、メタノール、エタノール等の溶剤に
溶かして濃度0.5〜30重量%に調節した処理液を用
意し、この処理液にガラス基板1を室温で数分〜48時
間浸漬し、その後、取り出して乾燥させてシランカップ
リング剤2をガラス基板1の全面に修飾させる。無論、
オーブン中、空気雰囲気下に60〜150°Cで加熱す
ることにより基板1上にランカップリング剤2を化学的
に強く固定することもできる。
【0017】また、ガラス基板1上にシランカップリン
グ剤の溶液をスピンコート法により全面にコーティング
することもできる。
【0018】そして、修飾したガラス基板1をトルエ
ン、メタノール、エタノール等の溶剤で洗浄した後、乾
燥させる。
【0019】ここで使用するシランカップリング剤は、
金属微粒子と相互作用するメルカプト基、アミノ基、シ
アノ基、アミド基、そしてウレイド基から選ばれた少な
くとも一種の特定官能基を有するものであって、ガラス
基板1に固着するとともに金属微粒子3を固定する機能
をもっている。具体例として、3−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3
−シアノプロピルジメチルクロロシラン、3−[N−ア
リル−N−(2−アミノエチル)]アミノプロピルトリ
メトキシシラン、P−[N−(2−アミノエチル)アミ
ノメチル]フェネチルトリメトキシシラン、N−(2−
アミノメチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、1−(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,3
−ペンタメチルジシロキサン、3−アミノプロピルトリ
ス(トリメチルシロキシ)シラン、α,ω−ビス(3−
アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビ
ス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、
1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テ
トラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(メルカプトメ
チル)ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(メルカ
プトメチル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス
(メルカプトメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジ
シロキサン、α,ω−ビス(3−メルカプトプロピル)
ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(3−メルカプ
トプロピル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス
(3−メルカプトメチル)−1,1,3,3−テトラメチ
ルジシロキサン、N,N−ビス[(メチルジメトキシシリ
ル)プロピル]アミン、N,N−ビス[3−(メチルジメ
トキシシリル)プロピル]エチレンジアミンN,N−ビス
[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アミン、N,N
−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレン
ジアミン、3−メルカプトプロピルトリス(トリメチル
シロキシ)シラン、1−トリメトキシシル−4,7,10
−トリアザデカン、N−[(3−トリメトキシシリル)
プロピル]トリエチレンテトラミン、N−3−トリメト
キシシリルプロピル−m−フェニレンジアミン等があ
る。溶剤への添加量は0.5〜30重量%であり、好ま
しくは1〜10重量%である。
【0020】第二工程として、図2に示すようにシラン
カップリング剤2で処理された該基板1を、所望の形に
アルミ等の金属など紫外線を透過しない物質からなるマ
スキング材4を用いてマスクして紫外線5を照射し、マ
スクしていない領域6にあるシランカップリング剤2を
崩壊させ、除去する。紫外線5の照射方法は、一般的な
紫外線露光機の他、水銀ランプ等紫外線を含む光を直接
あるいはフィルタ、レンズ等を通して照射する。
【0021】第三工程として、図3に示すように、紫外
線照射した後にマスキング材4を除去して局部的にシラ
ンカップリング剤2を付着したガラス基板1を作製す
る。
【0022】第四工程として、図4に示すように、この
ガラス基板1上に金属微粒子を付着させて、マスキング
材を剥離した領域7のみに残存しているシランカップリ
ング剤2に金属微粒子3を固定する。
【0023】金属微粒子3をガラス基板1に固定させる
方法としては、ガラス基板を金属微粒子分散液に浸漬す
る方法、ガラス基板上に金属微粒子分散液をスピンコー
ト法、ディップ法、刷毛塗り、スプレーなどの様々な方
法で塗膜を形成するできるが、最も好ましく簡単で効果
のある方法としては浸漬が好ましい。
【0024】この工程で使用する金属微粒子分散液
(1)は、粒径0.001〜3μmの金属微粒子を有機
溶剤中に独立して分散したものであり、例えば特開平3
―34211号公報に開示されているガス中蒸発法と呼
ばれる方法によって製造される。これはチャンバ内にヘ
リウム不活性ガスを導入して金属を蒸発させ、不活性ガ
スとの衝突により冷却され凝縮して得られるが、この場
合生成直後の粒子が孤立状態にある段階でα−テレピオ
ール、トルエンなどの有機溶剤の蒸気を導入して粒子表
面の被覆を行ったものである。また他の作製法として
は、一般に良く知られている還元法、アトマイズ法等が
知られている。
【0025】また他の金属微粒子分散液(2)は、分子
の末端あるいは側鎖にシアノ基、アミノ基、そしてチオ
ール基から選ばれた少なくとも1種の官能基を有する高
分子あるいはオリゴマーを加熱して融解した後、Au,
Pt,Pd,Rh,Agなどの金属を蒸発させて上記マ
トリクス材の融解物に捕捉させた後、融解したマトリク
ス材中に金属微粒子を分散させることができる。同様に
して高分子中に金属微粒子を分散させた高分子複合物を
α−テレピネオール、メタノール、エタノール、水、カ
ルビトール、メタクレゾール等の溶剤に溶かして処理液
にすることができる。
【0026】具体的には、上記高分子あるいはオリゴマ
ーは、分子の末端あるいは側鎖にシアノ基(−CN)、
アミノ基(−NH2 )、そしてチオール基(−SH)か
ら選ばれた少なくとも1種の官能基を有するもので、そ
の骨格にはポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコ
ール、ナイロン11、ナイロン6、ナイロン66、ナイ
ロン6.10、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチ
レン等からなり、その融点あるいは軟化点は40〜10
0°Cである。平均分子量も特に制限はないが、500
〜6000程度である。上記官能基は特に微粒子の表面
の金属原子と共有結合や配位結合を形成しやすく、粒成
長を抑制し、微粒子の分散性を高めることになる。
【0027】また他の金属微粒子分散液(3)として
は、塩化金酸と、分子の末端あるいは側鎖もしくはこれ
らの両方にアミノ基を有する保護高分子、そして1−プ
ロパノール、エタノール、N,N−ジメチルホルムアミ
ドからなる溶媒とを加熱混合することにより作製するこ
とができる。
【0028】上記の他の保護高分子は、分子の末端そし
て/あるいは側鎖にアミノ基(−NH2 )の官能基を有
するもので、その骨格にはポリエチレンオキサイド、ポ
リビニルアルコール等からなり、その融点あるいは軟化
点は40〜100°Cである。オリゴマーの平均分子量
も特に制限はないが、500〜5,000程度である。
上記官能基は特に金微粒子を形成する金原子と共有結合
や配位結合を形成しやすく、粒成長を抑制し、微粒子の
分散性を高めることになる。
【0029】他の金属微粒子分散液(4)としては、塩
化金酸と、ポリアクリロニトリル、そしてN,N−ジメ
チルホルムアミドからなる有機溶媒、還元剤(水素化ホ
ウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、クエン酸、ア
ルコール等)とを加熱混合することにより作製すること
ができる。
【0030】他の金属微粒子分散液(5)としては、例
えば特公平6−99585号公報に、ナイロン11のよ
うな高分子材料を融解後、これにより生じた物を急速固
化した熱力学的に非平衡状態とした高分子層の表面に蒸
着した銅、金、銀、鉛、そしてプラチナ、または銅を含
むこれらの合金を密着させた後、この高分子層を平衡状
態になるまで緩和させることで、該金属を微粒子化して
高分子内に分散させて得ることができる。そして、この
高分子中に微粒子分散をさせた高分子複合物をα−テレ
ピネオール、メタノール、エタノール、カルビトール、
メタクレゾール等の溶媒に溶かして金属微粒子分散液に
することができる。
【0031】この第四工程では、特定官能基を有するシ
ランカップリング剤2が金属微粒子3と相互作用して基
板1に固定するために、従来のように高温で焼成して金
属微粒子3をガラス基板1上に固定する必要がなくな
る。
【0032】また、この第四工程では、金属微粒子3を
付着した基板1を洗浄する工程も含む。洗浄では、水、
α−テレピネオール、メタノール、エタノール、水、カ
ルビトール、メタクレゾール等の溶剤等が使用され、ゴ
ミ、高分子、オリゴマー等の不要物を除去する。
【0033】第五工程では、図5に示すように、洗浄し
た上記基板1を無電解メッキ液に浸漬して表面上にメッ
キ膜8を設けるが、無電解メッキ処理が銅メッキ処理、
ニッケルメッキ処理、金メッキ処理、銀メッキ処理、ア
ルミニウムメッキ処理、ロジウムメッキ処理、コバルト
メッキ処理施、そしてルテニウムメッキ処理を行って、
種々のメッキ層8を形成したガラス基板1に仕上げる。
【0034】かくして得られたガラス基板1では、この
基板1上の特定領域に金属微粒子3が特定官能基を有す
るシランカップリング剤2によって固定され、かつ不純
物が除去されて金属微粒子3が露出し、これがメッキ処
理の触媒核になってメッキ膜8を形成し、そしてメッキ
膜8とガラス基板1とは優れた密着性を示すことにな
る。
【0035】
【実施例】次に、本発明を具体的な実施例により更に詳
細に説明する。 実施例1 3−メルカプトプロピルトリメトキシシランをトルエン
に溶解した濃度5vol%に調節して表面処理液を作製
し、容器に入れた室温の処理液中に石英ガラス基板を数
時間浸浸した後、乾燥してガラス基板を修飾した。修飾
した石英ガラス基板をトルエンで洗浄、室温で乾燥させ
た。
【0036】この石英ガラス基板表面の一部をアルミ泊
でマスクし、超高圧水銀灯を用いて全面に紫外線を照射
した。そして、アルミ泊を除去した。
【0037】上記の石英ガラス基板を、金微粒子を濃度
2.0×10-3mol/lでトルエン中に分散させた金
微粒子分散液中に約24時間浸漬させた。そして、この
基板をトルエンで洗浄後、無電解ニッケルメッキ処理を
施し乾燥させた。メッキ処理としては、無電解ニッケル
ホウ素メッキ液を容器に調節し、ウオータバスで65°
Cに加熱し、上記試料を約10分間程度浸漬させた。
【0038】結果として、石英ガラス基板表面にニッケ
ルメッキが析出し、メッキ膜が形成された。メッキ膜と
ガラス基板との接着性は、セロファンテープの密着時の
引き剥がし試験により評価したが、メッキ膜はガラス基
板から剥離しなかった。
【0039】実施例2 3−アミノプロピルトリエトキシシランをトルエンに溶
解した濃度5vol%に調節して表面処理液を作製し、
上記実施例と同様の操作を行って無電解メッキを試み
た。結果として、石英ガラス基板表面にニッケルメッキ
が析出し、メッキ膜が形成された。メッキ膜とガラス基
板との接着性は、セロファンテープの密着時の引き剥が
し試験により評価したが、メッキ膜はガラス基板から剥
離しなかった。
【0040】比較例1 3−ヘキシルトリメトキシシランをトルエンに溶解した
濃度5vol%に調節して表面処理液を作製し、上記実
施例と同様の操作を行って無電解メッキを試みたが、ニ
ッケルメッキが析出しなかった。
【0041】
【発明の効果】以上のように本願請求項記載の発明で
は、ガラス基板の表面をメルカプト基、アミノ基、シア
ノ基、アミド基、そしてウレイド基から選ばれた少なく
とも一種の官能基を有するシランカップリング剤で表面
処理し、所望の形にマスクして紫外線を照射し、これに
金属微粒子分散液を付着させて紫外線の照射されなかっ
た部分のみに金属微粒子を固定し、無電解メッキ処理を
施すガラス基板表面のパターンメッキ方法にあり、特定
官能基をもつシランカップリング剤によってガラス基板
上に固着し、所望の形にマスクして紫外線を照射するこ
とで、マスクしなかった部分のシランカップリング剤を
崩壊させることにより、マスクした領域のみに金属微粒
子を強固に固定し、そしてこの金属微粒子がメッキ処理
の触媒核になって金属微メッキ膜を設けることができ、
メッキ膜とガラス基板とは優れた密着性を示す効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法において、ガラス基板上にシ
ランカップリング剤を付着させた図である。
【図2】本発明の製造方法において、ガラス基板をマス
クして紫外線を照射し、マスクしていない領域にあるシ
ランカップリング剤を崩壊させ、除去した図である。
【図3】本発明の製造方法において、紫外線照射した後
にマスキング材を除去して局部的にシランカップリング
剤を付着したガラス基板を示す図である。
【図4】本発明の製造方法において、ガラス基板上に付
着しているシランカップリング剤に金属微粒子を固定し
た図である。
【図5】ガラス基板を無電解メッキ液に浸漬して表面上
にメッキ膜を設けた図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 シランカップリング剤 3 金属微粒子 4 マスキング材 5 紫外線 6 マスクしていない領域 7 マスキング材を剥離した領域 8 メッキ層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G059 AA01 AB01 AB06 AB11 AC11 AC30 DA01 DA02 DA03 DA04 DA05 DA06 DA09 4K022 AA03 BA02 BA03 BA06 BA08 BA14 BA18 CA09 CA20 CA21 CA22 CA27 DA03 DB03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基板表面上に所望のパターンを化
    学メッキする方法において、ガラス基板の表面をメルカ
    プト基、アミノ基、シアノ基、アミド基、そしてウレイ
    ド基から選ばれた少なくとも一種の官能基を有するシラ
    ンカップリング剤で表面処理し、所望の形にマスクして
    紫外線を照射し、これに金属微粒子を付着させて紫外線
    の照射されなかった部分のみに金属微粒子を固定し、無
    電解メッキ処理を施すことを特徴とするガラス基板表面
    のパターンメッキ方法。
  2. 【請求項2】 金属微粒子分散液が金、銀、パラジウ
    ム、そしてプラチナのうちから選ばれた一種である貴金
    属微粒子を有機溶剤中に分散したものである請求項1記
    載のガラス基板表面のパターンメッキ方法。
  3. 【請求項3】 金属微粒子分散液が金微粒子を有機溶剤
    中に分散した請求項1記載のガラス基板表面のパターン
    メッキ方法。
  4. 【請求項4】 無電解メッキ処理が銅メッキ処理、ニッ
    ケルメッキ処理、金メッキ処理、銀メッキ処理、アルミ
    ニウムメッキ処理、ロジウムメッキ処理、コバルトメッ
    キ処理、そしてルテニウムメッキ処理から選ばれる請求
    項1〜3のいずれかに記載のガラス基板表面のパターン
    メッキ方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4記載のいずれかに記載の方
    法により無電解メッキ処理を施したパターンメッキした
    ガラス基板。
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