JP2002121568A - 石炭を塊成化するコークス製造方法 - Google Patents

石炭を塊成化するコークス製造方法

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JP2002121568A JP2000313341A JP2000313341A JP2002121568A JP 2002121568 A JP2002121568 A JP 2002121568A JP 2000313341 A JP2000313341 A JP 2000313341A JP 2000313341 A JP2000313341 A JP 2000313341A JP 2002121568 A JP2002121568 A JP 2002121568A
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Takashi Arima
孝 有馬
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷間強度、熱間強度ともに高いコークスの得
られる、石炭を塊成化して乾留するコークスの製造を提
供することを目的とする。 【解決手段】 石炭を塊成化してコークス炉に装入し乾
留してコークスを製造する場合において、粘結力指数8
0未満の石炭を3mm以下70質量%以上100質量%
以下に粉砕し、粘結力指数80以上の石炭を2mm以下
90質量%以上に粉砕し、粘結力指数80未満の石炭を
30質量%以下と粘結力指数80以上の石炭を70質量
%以上とを配合し、成型し、乾留することを特徴とする
コークスの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭を塊成化して
乾留するコークスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コークスは、通常、室炉式コークス炉で
珪石煉瓦の壁を介して粘結炭を加熱して乾留し製造され
ている。室炉式コークス炉では、伝熱が炉壁からの伝導
伝熱であるため遅く乾留に十数時間を要し、生産性が低
いことが基本的な問題点のひとつである。これを改良す
るため、石炭をコークス炉に装入する前に乾燥する技術
が開発され実用化されているが、根本的な面は手が付け
られていない。
【0003】生産性の問題を抜本的に改良する技術とし
て、石炭を塊成化して室炉に装入して乾留する技術が、
特開平2−258891号公報に開示されている。この
場合、塊成炭の間に空隙が存在することから、炉壁煉瓦
からの放射伝熱と発生ガスの流れによる対流伝熱が利用
でき、乾留時間が短縮される。塊成炭の間に空隙が存在
することから、このプロセスでは、石炭装入直後の多量
の発生ガスが容易に炉外に排出されるためガス圧が上昇
せず、炉壁損傷やガス漏れの恐れがないことも利点であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この石炭塊成化プロセ
スでは、乾留後のコークスの押出しを安定して行えるか
否かが最も重要な問題である。塊成炭が乾留中にある程
度融着し、全体として一体のコークスケーキになってい
ないと、押出し時にコークスが炉壁に押しつけられ、摩
擦抵抗により押出しが困難になる。そのためには塊成炭
がある程度膨脹することが必要であるとされている。し
かし、一方、塊成炭の膨脹が過度に起ると、乾留中に塊
成炭の間の空隙がなくなってしまい、放射伝熱や対流伝
熱を利用できなくなり、生産性向上効果が得られなくな
る。また、石炭が塊成炭間の空隙に膨脹していく結果と
して、コークスの気孔率が上昇し脆弱な構造になりやす
く、コークス強度が低くなってしまう。
【0005】従って、特開平2−258891号公報に
おいては、石炭の粘結力指数を40〜80に調整するこ
ととしている。そのためには、強粘結炭と弱粘結炭は粘
結力指数が高いので、微粘結炭や非粘結炭を使用する必
要がある。微粘結炭や非粘結炭は石炭粒子間の接着が良
くないが、強粘結炭や弱粘結炭の粒子を間に介在させる
ことにより、全体としては粒子が接着したコークス構造
を得ることができる。
【0006】しかし、微粘結炭や非粘結炭の粒子同士は
当然接着が悪く、どうしても接着していない粒界が一部
発生する。その結果、コークス強度は低下傾向となる。
従って、それを補ってコークス強度を高くするには、塊
成炭の膨脹を抑制してコークスの気孔率を低くすること
が必要である。
【0007】そのためには、石炭の炭種および配合率の
選定が非常に重要であり、微妙な調整が必要になる。膨
脹性が不足すると塊成炭の融着が不十分となってコーク
スの押出しが不能となり、膨脹性が過剰であると生産性
が低下するとともにコークス強度も低下する。
【0008】例えば、強粘結炭や弱粘結炭の膨脹性は類
似した石炭でも銘柄およびロットにより大きく変化す
る。さらに、石炭の膨脹性は貯炭中の風化によって変化
することも考慮する必要がある。また、塊成炭の膨脹は
塊成炭の寸法によっても変化するため、コークス炉に装
入するまでに塊成炭が一部破損することによる変化など
も考慮する必要がある。
【0009】さらに、近年高炉用コークスの品質とし
て、従来の冷間強度DIだけでなく、反応後強度CSR
が重視されるようになってきているが、微粘結炭や非粘
結炭から製造したコークスは反応性が非常に高いため、
これらの石炭を使用するとコークスの反応後強度CSR
が低下する。すなわち、塊成炭の膨脹を抑制するため、
微粘結炭や非粘結炭を多く配合すると冷間強度DIは維
持できるが熱間強度CSRが低下し、微粘結炭や非粘結
炭の配合を削減するとCSRは向上するが膨脹が過度に
なるとDIが低下してしまうので、DIとCSRの両方
を高い値とすることは非常に困難である。
【0010】本発明は、上述のような従来技術における
問題点を解決するため、冷間強度、熱間強度ともに高い
コークスの得られる、石炭を全量塊成化して乾留するコ
ークスの製造する方法を提供することを目的とするもの
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、石炭を塊成化
してコークス炉に装入し乾留してコークスを製造する場
合において、粘結力指数80未満の石炭を3mm以下7
0質量%以上100質量%以下に粉砕し、粘結力指数8
0以上の石炭を2mm以下90質量%以上に粉砕し、粘
結力指数80未満の石炭を30質量%以下と粘結力指数
80以上の石炭を70質量%以上とを配合し、成型し、
乾留することを特徴とする。
【0012】ここで、粘結力指数とは、0.25mm以
下に粉砕した石炭1gを、0.25〜0.3mmの粉コ
ークス9gと混合し、るつぼに入れ950℃で7分間乾
留し、得られたコークスの0.3mm以上の歩留の百分
率として定義される石炭の特性である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明では、粘結力指数80以上
の石炭を2mm以下90質量%以上、好ましくは1.5
mm以下90質量%以上に粉砕する。石炭をこのように
細かく粉砕すると粘結性が低下するため、コークス製造
には好ましくないと従来考えられてきた。しかし、本発
明者は、石炭を塊成化して乾留する場合は本発明のよう
に細かく粉砕することにより高強度のコークスが得られ
ることを見出した。
【0014】石炭を加熱すると400℃前後から石炭は
軟化、膨脹し、500℃前後で再固化する。400℃前
後の温度になると石炭は軟化し急激な熱分解が起りガス
を発生する。熱分解ガスの発生速度と拡散速度の競合の
結果、粒子内ガス濃度が上昇し限界を超えると気泡が発
生する。気泡の成長により石炭粒子は膨脹する。石炭を
細かく粉砕すると、石炭粒子内で発生したガスの拡散が
容易になるため、粒子内滞留ガス量が減少し、気泡によ
る膨脹が低下する。しかし、石炭自体軟化はしている。
【0015】塊成炭の場合、見掛密度が1.0〜1.2
g/cm3程度と通常の0.7〜0.8g/cm3と比較
して高く空隙が少いため、石炭粒子の膨脹率は低くても
軟化さえしていれば石炭粒子の接着は起るものと考えら
れる。さらに、膨張率の低下により塊成炭の過度の膨脹
が抑制され、コークスの強度低下が起らない。
【0016】本発明では、粘結力指数80未満の石炭を
30質量%以下と粘結力指数80以上の石炭を70質量
%以上とを配合する。粘結力指数80未満の石炭を配合
することにより、成型炭の乾留過程での過度の膨脹を防
止できる。粘結力指数80未満の石炭を30%を越えて
配合すると、生成するコークスの反応性が高くなり、C
SRが低下するので好ましくない。
【0017】粘結力指数80未満の石炭は3mm以下7
0質量%以上100質量%以下に粉砕する。高強度のコ
ークスを得るためには、石炭をある程度粉砕することが
必要であるが、粘結力指数80未満の石炭の場合は、自
分自身接着力が弱いのでこの粒度が最適であり、これ以
上細かく粉砕すると粘結力指数80以上の石炭により接
着すべき表面積が増加し、コークス強度はかえって低下
する。また、これよりも粗く粉砕すると、粗い粒子の周
囲に大きな欠陥を生じることになり、コークス強度が大
きく低下する。
【0018】粉砕には、石炭の粉砕に通常用いられてい
る反撥粉砕機、ハンマー粉砕機、ボールミルなどを用い
ることができる。また、超微粒子が多量に発生する過剰
粉砕を避けるため、篩を用いることがより望ましい。例
えば、最初に篩分けを行い、篩下は粉砕機にかけず、篩
上のみ粉砕機にかける方法がある。あるいは、最初に篩
分けを行い、篩下は粉砕機にかけず、篩上のみを粉砕し
た後さらに篩にかけて篩上を再度粉砕機に戻す、閉回路
粉砕も有力である。これらの方法により、過剰粉砕を防
止し、粉砕による粘結性低下をより少くすることができ
る。
【0019】石炭の塊成化は、通常用いられているダブ
ルロール成型機や、パンペレタイザー、ドラムペレタイ
ザーなどを用いて行うことができる。塊成炭の強度を確
保するため、塊成化に際してはタール、ピッチ、パルプ
廃液などのバインダーを用いる方が好ましい。
【0020】
【実施例】表1に示す石炭を用いて、表2の実施例1の
条件でコークスを製造した。配合炭に軟ピッチを5質量
%添加してダブルロール成型機で体積56cm3の成型
炭にした後、炉幅430mm、有効内容積39m3の室
炉式コークス炉で乾留した。コークス炉に装入した石炭
の嵩密度は0.75t/m3であった。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】その結果、得られたコークスの品質は、表
2に示すように、冷間強度DI150 1 5が85.3、反応
後強度CSRが58.3であり、高炉用コークスとして
十分な値であった。
【0024】石炭配合を変えた実施例2も同様に実施し
たところ、表2に示すように、冷間強度DI150 15が8
5.1、反応後強度CSRが59.5であり、高炉用コ
ークスとして十分な値であった。
【0025】これに対し、表2の比較例1は、実施例1
と石炭配合は等しいが、石炭の粉砕粒度が本発明の条件
から外れており、このため、冷間強度DI150 15、反応
後強度CSRともに低く、高炉用コークスとして不十分
である。
【0026】表2の比較例2は、石炭の粉砕粒度は本発
明の条件に適合しているが、粘結力指数80未満の石炭
を多量に使用した場合である。この場合、DI150 15
確保できたが、反応後強度CSRが45.3と低い値で
あり、高炉用コークスとして不十分である。
【0027】
【発明の効果】本発明により、室炉式コークス炉で伝導
伝熱だけでなく、放射および対流伝熱を活用して高生産
性で、冷間強度のみでなく反応後強度も高いコークスを
製造することが可能になった。これにより、高炉の高能
率操業を維持しつつ、コークス原価を大幅に低下させる
ことができ、工業的な効果は大きい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭を塊成化してコークス炉に装入し乾
    留してコークスを製造する場合において、粘結力指数8
    0未満の石炭を3mm以下70質量%以上100質量%
    以下に粉砕し、粘結力指数80以上の石炭を2mm以下
    90質量%以上に粉砕し、粘結力指数80未満の石炭を
    30質量%以下と粘結力指数80以上の石炭を70質量
    %以上とを配合し、成型し、乾留することを特徴とする
    コークスの製造方法。
JP2000313341A 2000-10-13 2000-10-13 石炭を塊成化するコークス製造方法 Withdrawn JP2002121568A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101029405B1 (ko) 2008-03-10 2011-04-14 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 코크스의 제조 방법 및 선철의 제조 방법
JP2013006958A (ja) * 2011-06-24 2013-01-10 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp コークス炉装入用配合炭の製造方法

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