JP2002121197A - 6−o−置換ケトライド誘導体の製造方法及びその中間体 - Google Patents

6−o−置換ケトライド誘導体の製造方法及びその中間体

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JP2002121197A
JP2002121197A JP2000313187A JP2000313187A JP2002121197A JP 2002121197 A JP2002121197 A JP 2002121197A JP 2000313187 A JP2000313187 A JP 2000313187A JP 2000313187 A JP2000313187 A JP 2000313187A JP 2002121197 A JP2002121197 A JP 2002121197A
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JP2000313187A
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English (en)
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Masato Kashimura
政人 樫村
剛志 ▲くわ▼田
Tsuyoshi Kuwata
Nobuyuki Suzuki
紳之 鈴木
Masatoshi Suzuki
雅寿 鈴木
Takashi Adachi
孝 安達
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エリスロマイシンA 6−O−置換ケトライ
ド誘導体の効率的な合成に有用な製造方法を提供する。 【解決手段】 エリスロマイシンA 9−オキシムの9
位オキシム保護基として特定のケタール基を、2’位水
酸基及び4”位水酸基の保護基としてプロピオニル基を
それぞれ有する中間体を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエリスロマイシンA
6−O−置換ケトライド誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エリスロマイシンAを含むマクロライド
抗生物質はグラム陽性菌、一部のグラム陰性菌、マイコ
プラズマなどに強力な抗菌力を示し、これらの起因菌に
よる感染症の治療薬として広く利用されてきた。また、
これまで数多くのエリスロマイシン誘導体が合成され、
その内のいくつかは優れた抗生物質として臨床の場で用
いられている。例えば、クラリスロマイシン(6−O−
メチルエリスロマイシンA、米国特許第4331803号)は
その優れた生物学的性質から呼吸器感染症の治療薬とし
て広く用いられている。最近、マクロライド耐性菌に対
しても強力な抗菌力を有するケトライドと総称される誘
導体が報告されている。これら誘導体の構造上の特徴
は、エリスロマイシンAの3位クラディノースが除去さ
れてカルボニル基に変換され、6位水酸基がアルキル化
され、11,12位−水酸基がサイクリックカーバメートに
変換されている。このケトライドの1つに3−デオキシ
−3−オキソ−6−O−((3−キノリ−3−イル)プ
ロペ−2−イル)−5−O−デソサミニルエリスロノラ
イドA 11,12−サイクリックカーバメート(米国特許
第5866549号およびジャーナル・オブ・メディシナルケ
ミストリー第43巻1045−1049頁(2000年)がある。本化
合物は呼吸器感染症の起因菌であるマクロライド感受性
菌および耐性菌双方に対して強力な抗菌力を示す新規誘
導体である。本化合物は、前述したように6位、3位、
11,12位の3ヶ所を修飾して製造される。報告されてい
る製造方法を見ると、6位の修飾に際し、2’位及び
4”位の水酸基の保護基として、トリメチルシリル(TM
S)基を用いている。しかし、この方法では6位修飾
後、9位オキシム保護基の脱保護の際に、TMS基も同時
にはずれてしまうため、3位や11位,12位の修飾に先立
って、再度アセチル基やベンゾイル基で保護する必要が
あった。その為に製造工程が長く、煩雑なものになって
いる。また、トリメチルシリル基の代わりにアセチル基
やベンゾイル基を保護基として用いた場合には、その安
定性や反応の選択性等に問題が考えられる。具体的に
は、アセチル基は脱オキシム化条件下で一部脱離をおこ
し、ベイゾイル基は保護すべき水酸基に対する選択性に
問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、エリ
スロマイシンA 6−O−置換ケトライド誘導体の効率
的な合成に有用な製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、エリスロマイシンA 9−オキシムの9位オ
キシム保護基としてケタール基を、2’,4”位水酸基
の保護基としてプロピオニル基をそれぞれ用いる中間体
を経由することを特徴とする効率的なエリスロマイシン
A 6−O−置換ケトライド誘導体の製造方法を見出
し、本発明を完成した。具体的には、最近非常に強い抗
菌活性が報告されている3−デオキシ−3−オキソ−6
−O−((3−キノリ−3−イル)プロペ−2−イル)
−5−O−デソサミニルエリスロノライドA 11,12−
サイクリックカーバメートなどの合成法として有用であ
る。
【0005】すなわち、本発明は、(A) 式、 (式中、R1は低級アルキル基を表し、R2及びR3は同
じか又は異なって低級アルキル基を表し、若しくはR2
及びR3は一緒になってシクロペンチル基又はシクロヘ
キシル基を表す)で表される化合物(I)を、塩基触媒
存在下、無水プロピオン酸又はプロピオン酸ハライドと
反応させて、式、 (式中、R1、R2及びR3は上と同じ意味を表す)で表
される化合物(II)を得る工程、(B) 化合物(I
I)を、6位の水酸基のキノリルプロペニルオキシ基へ
の転換、9位オキシム基のオキソ基への転換及び11,12
−サイクリックカーバメート化に供して、式、 で表される化合物(VII)を得る工程、並びに(C)
化合物(VII)を、3位のクラディノースの除去、
得られる3位の水酸基のオキソ基への酸化及び2’位の
プロピオニル基の加水分解に、この順に供して、式、 で表される6−O−置換ケトライド誘導体(X)を得る
工程、を含む、エリスロマイシンA 6−O−置換ケト
ライド誘導体(X)の製造方法に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより詳細に説明す
る。本発明は、米国特許第4990602号明細書記載の方法
により合成した化合物(I)を原料として、例えば下記
の反応スキームに従いエリスロマイシンA 6−O−置
換ケトライド誘導体(X)を製造する方法に関する。
【0007】
【0008】式中、R1は低級アルキル基を表し、R2
びR3は同じか又は異なって低級アルキル基を表し、若
しくはR2及びR3は一緒になってシクロペンチル基又は
シクロヘキシル基を表す。
【0009】なお、特にことわらない限り、本願明細書
において、低級アルキル基とは、炭素数1〜7の直鎖、
分枝又は環状アルキル基をいう。例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ヘ
キシル、シクロヘキシル、シクロペンチル及びシクロヘ
キシルメチル基である。
【0010】工程1.式(I)の化合物を塩基存在下、
無水プロピオン酸又は塩化プロピオニルと、不活性溶媒
中で反応させることにより式(II)で表わされる化合
物を得ることができる。塩基としては、トリエチルアミ
ン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、イミダゾ
ール、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムあるいはそれ
らの混合物を用いることができる。不活性溶媒としては
アセトン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ジクロ
ロメタン、酢酸エチルあるいはN,N−ジメチルホルム
アミドなどを用いることができる。
【0011】工程2.化合物(II)を、パラジウム触
媒及びフォスフィン存在下、アリルt−ブチルカーボネ
ートと不活性溶媒中反応させるか、あるいは塩基存在
下、アリルハライドと不活性溶媒中反応させることによ
り、式(III)で表わされる化合物を得ることができ
る。ここで不活性溶媒としてはテトラヒドロフラン、ジ
メチルスルフォキシド、1,2−ジエトキシエタン、
N,N−ジメチルホルムアミドあるいはこれらの混合溶
媒を用いることができる。塩基としては、カリウムt−
ブトキシド、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等を用
いることができる。
【0012】工程3.化合物(III)を不活性溶媒
中、酸と処理し、式(IV)で表わされる化合物を得る
ことができる。不活性溶媒とは、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、イソプロパノールなどであり、必要があれ
ば水を適当量加えることができる。酸としては、シュウ
酸、酒石酸、ギ酸、酢酸、塩酸などを用いることができ
る。
【0013】工程4.化合物(IV)を不活性溶媒中、
酸存在下、亜硝酸ナトリウム又は亜硫酸水素ナトリウム
と反応させることにより、化合物(V)を得ることがで
きる。ここで不活性溶媒としてはメタノール、エタノー
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、イソプロパノー
ル、水又はそれらの混合溶媒を用いることができ、酸と
しては工程3で用いたものと同じものを用いることがで
きる。
【0014】工程5.化合物(V)を不活性溶媒中、
N,N’−カルボニルジイミダゾール(CDI)と塩基を
用い12−O−イミダゾリルカルボニル体とした後、アン
モニアガスを用いてアンモノリシスを行い、続いて再度
塩基を添加し11,12−サイクリックカーバメート体へと
導くことにより、化合物(VI)を得ることができる。
塩基としてはテトラメチルグアニジン、1,8−ジアザ
ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)、水
素化ナトリウム、ソディウム ビス(トリメチルシリ
ル)アミド、カリウム t−ブトキシドあるいは炭酸カ
リウムなどを用いることができる。ここで不活性溶媒と
はテトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド
及びそれらの混合溶媒である。
【0015】工程6.式(VI)の化合物は、不活性溶
媒中、ホスフィンとパラジウム触媒存在下、ハロゲン化
アリ−ル化合物と反応させることにより式(VII)の
化合物を得ることができる。ここで不活性溶媒とは、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン及び
N,N−ジメチルホルムアミドであり、好ましくはテト
ラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミドで
ある。またここでハロゲン化アリール化合物とはキノリ
ルクロライド又はキノリルブロマイドである。
【0016】工程7.化合物(VII)を酸で処理する
ことにより、化合物(VIII)を得ることができる。
酸としては、塩酸、硫酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸、シ
ュウ酸、酒石酸などを用いることができる。溶媒として
メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級
アルコールを用いることができるが、本反応に対して必
須ではない。
【0017】工程8〜9.化合物(VIII)を不活性
溶媒中、ジメチルスルフォキシド(DMSO)と1−(3−
ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド
塩酸塩とピリジニウムトリフルオロアセテートあるいは
ジメチルスルフィド(Me2S)とN−クロルスクシイミド
(NCS)とトリエチルアミンを用いる方法で3位を酸化
した後、2’位のプロピオニル基をメタノールやエタノ
ールなどの低級アルコールを用いたアルコリシスにより
除去し、化合物(X)を得ることができる。不活性溶媒
としては、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、
テトラヒドロフランおよびそれらの混合溶媒を用いるこ
とができる。
【0018】上記化合物(II)から上記化合物(VI
I)までは、下記の反応スキームに従って進めることも
できる。
【0019】
【0020】式中、R1、R2及びR3は上と同じ意味を
表す。
【0021】工程1’.化合物(II)を、パラジウム
触媒及びフォスフィン存在下、キノリルプロペニル t
−ブチルカーボネートと反応させることにより、式(X
I)で表わされる化合物を得ることができる。ここで不
活性溶媒としてはテトラヒドロフラン、ジメチルスルフ
ォキシド、1,2−ジメトキシエタン、N,N−ジメチ
ルホルムアミドあるいはこれらの混合溶媒を用いること
ができる。
【0022】工程2’化合物(XI)を不活性溶媒中、
酸と処理し、式(XII)で表わされる化合物を得るこ
とができる。不活性溶媒とは、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、イソプロパノールなどであり、必要があれば
水を適当量加えることができる。酸としては、シュウ
酸、酒石酸、ギ酸、酢酸、塩酸などを用いることができ
る。
【0023】工程3’化合物(XII)を不活性溶媒
中、酸存在下、亜硝酸ナトリウム又は亜硫酸水素ナトリ
ウムと反応させることにより、化合物(XIII)を得
ることができる。ここで不活性溶媒としてはメタノー
ル、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、イ
ソプロパノール、水又はそれらの混合溶媒を用いること
ができ、酸としては工程3で用いたものと同じものを用
いることができる。
【0024】工程4’化合物(XIII)を不活性溶媒
中、N,N’−カルボニルジイミダゾールと塩基を用い
12−O−イミダゾリルカルボニル体とした後、アンモニ
アガスを用いてアンモノリシスを行い、続いて再度塩基
を添加し11,12−サイクリックカーバメート体へと導く
ことにより、化合物(VII)を得ることができる。塩
基としてはテトラメチルグアニジン、1,8−ジアザビ
シクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、水素化ナトリ
ウム、ソディウム ビス(トリメチルシリル)アミド、
カリウム t−ブトキシドあるいは炭酸カリウムなどを
用いることができる。ここで不活性溶媒とはテトラヒド
ロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド及びそれらの
混合溶媒である。
【0025】実施例1 2’,4”−ジ−O−プロピオ
ニルエリスロマイシン A 9−(O−イソプロポキシ
シクロヘキシルケタール)オキシム(II)の製造 エリスロマイシン A 9−(O−イソプロポキシシク
ロヘキシルケタール)オキシム(米国特許第4990602号
記載の方法で製造)186g(0.209mol)を酢酸エチル1Lに溶
解後、減圧乾固させた。得られた残査にテトラヒドロフ
ラン(以下THFと略す)500ml、4−ジメチルアミノピリ
ジン25.6g(0.210mol,1.0eq)、トリエチルアミン63.5g
(0.628mol,3.0eq)、無水プロピオン酸81.7g(0.628mol,
3.0eq)を順次加え、室温にて2時間攪拌した後、反応混
合物に精製水500mlを加え、室温で1時間攪拌した。そ
の後酢酸エチル700mlを加え、水層を分離し、有機層を
精製水500ml、10%(w/v)リン酸二水素カリウム水溶液200
ml、10%(w/v)炭酸ナトリウム水溶液300ml、飽和食塩水3
00mlにて洗浄後、溶媒を減圧留去して白色アモルファス
を得た。得られた残渣にn−ヘプタン400mlを加え、加
熱溶解後1夜放冷静置した。酢酸エチル400ml、無水硫
酸マグネシウム25.0gを加え室温にて20分間攪拌後、
固体を濾別した。得られた濾液を減圧下濃縮し、得られ
た白色アモルファスをn−ヘプタン400mlから結晶化
し、析出した結晶を濾取することにより標題化合物153g
(73.0%,白色結晶)を得た。 ESI-MS:m/z=1023.5(M+Na)+ 1 H-NMR(500MHz, CDCl3)δ: 5.13(dd,J=11.0 & 2.4Hz,1
H), 5.00(d,J=4.9Hz,1H),4.80-4.69 (m,3H), 4.48(s,1
H), 3.62(s,1H), 3.49(d,J=6.7Hz,1H), 3.29(s,3H), 3.
17(s,1H), 2.27(s,6H), 1.42(s,3H), 1.10(d,J=6.1Hz,3
H), 1.05(d,J=6.7Hz,3H), 0.94(d,J=7.9Hz,3H), 0.83
(t, J=7.3Hz,3H)13 C-NMR(125MHz, CDCl3)δ: 174.5, 173.9, 173.3, 17
1.6, 104.2, 100.0, 96.0, 82.9, 79.3,78.5, 76.6, 7
5.1, 74.1, 72.7, 71.8, 70.7, 67.4, 63.4, 63.3,63.
0, 49.3, 44.5, 40.7,38.6, 37.3, 35.4, 34.4, 33.4,
33.1, 31.0, 28.0,27.6, 26.9, 26.7, 25.3, 24.28, 2
4.26,22.9, 21.5, 21.1, 18.4, 18.1, 16.3,16.1, 14.
4, 10.5, 9.2, 9.09, 9.07
【0026】実施例2 6−O−アリルー2’,4”−
ジ−O−プロピオニルエリスロマイシン A 9−(O
−イソプロポキシシクロヘキシルケタール)オキシム
(III)の製造 実施例1で得た化合物1.0g(1.0mmol)とアリル t−ブ
チルカーボネート0.24g(1.52mmol,1.5eq)を溶解したTHF
7mlの溶液を酢酸パラジウム(Pd(OAc)2)4.5mg(0.02mm
ol,0.02eq)とトリフェニルフォスフィン(PPh3)26.2mg
(0.10mmol,0.1eq)を懸濁させたTHF 3mlの溶液に25℃で
加え、その後70℃に昇温し1時間反応を行った。冷却
後、セライトを用いて濾過した。濾液に水酸化ナトリウ
ム水溶液及び水を加えAcOEtで抽出した。有機層を水、
続いて飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。減圧下AcOEtを留去し、得られた残査をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(アセトン:n−へキサ
ン:トリエチルアミン=1:10:0.2)により精製し、
標題化合物0.82g(78.8%)を得た。 ESI-MS:m/z=1041.7(M+H)+ 1 H-NMR(500MHz, CDCl3)δ: 5.86(m,1H), 5.02-5.16(m,3
H), 4.93(d,J=5.0Hz,1H), 4.76 (q,J=9Hz,1H), 4.75(s,
1H), 4.69(d,J=10.0Hz,1H), 4.36(s,1H), 3.34(s,3H),
3.22(s,1H), 2.27(s,6H), 1.37(s,3H), 0.99(d,J=7.5H
z,3H), 0.94(d,J=8.0Hz,3H), 0.84(t,J=7.5Hz,3H)13 C-NMR(125MHz, CDCl3)δ: 174.5, 173.9, 173.3, 16
9.1, 136.5, 115.0, 103.8, 96.2, 79.3, 78.9, 78.3,
76.7, 73.9, 72.7, 71.9, 70.1, 67.1, 65.4, 63.4, 6
3.2, 62.8, 49.2, 44.4, 40.8, 38.1, 36.6, 35.3, 34.
6, 33.4, 31.1, 28.1, 27.6, 26.5, 25.7, 24.5, 23.1,
21.6, 21.1, 21.0, 19.0, 18.3, 16.3, 15.1, 10.7,
9.2, 9.1
【0027】実施例3 6−O−アリルー2’,4”−
ジ−O−プロピオニルエリスロマイシン A 9−オキ
シム(IV)の製造 実施例2で得た化合物4.28g(4.12mmol)をTHF-H2O(1:1)2
0mlに溶解し、L−酒石酸1.14g(7.60mmol,1.8eq)を加
え、70℃にて2時間反応を行った。減圧下、濃縮後実施
例2と同様に後処理を行った後、2回のシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー精製(1回目 クロロホルム:メ
タノール:アンモニア水=20:1:0.1,2回目 アセ
トン:n−ヘキサン:トリエチルアミン=1:10:0.
2)により、標題化合物2.74g(74.0%)を得た。 ESI-MS:m/z=923.5(M+Na)+ 1 H-NMR(500MHz, CDCl3)δ: 5.93(m,1H), 5.18(m,1H),
5.12-5.04(m,2H), 4.97(d,J=5.0Hz, 1H), 4.80-4.73(m,
2H), 4.68(d,J=9.5Hz,1H), 4.15(s,1H), 3.65(s,1H),
3.35(s,3H), 3.13(s,1H), 2.29(s,6H), 1.44(s,3H), 0.
94(d,J=7.5Hz,3H),0.83(t,J=7.0Hz,3H)13 C-NMR(125MHz, CDCl3)δ: 174.8, 173.9, 173.3, 17
0.5, 136.6, 115.6, 99.6, 96.2, 79.3, 78.5, 78.3, 7
6.6, 74.1, 72.7, 71.9, 70.1, 67.0, 65.7, 63.4, 63.
2, 49.2, 46.2, 44.4, 40.8, 37.9, 36.4, 35.3, 33.0,
31.1, 28.1, 27.6, 25.4, 21.6, 21.4, 21.1, 18.9, 1
8.3, 16.3, 16.1, 15.0, 11.5, 10.6, 9.2,9.1
【0028】実施例4 6−O−アリルー2’,4”−
ジ−O−プロピオニルエリスロマイシン A (V)の
製造 実施例3で得た化合物8.97g(9.95mmol)、亜硝酸ナトリ
ウム4.75g(68.8mmol,8.0eq)、シュウ酸5.97g(66.3mmol,
7.7eq)のエタノール40ml懸濁液に精製水36mlを4分間か
けて滴下した。27時間加熱攪拌(27℃)した後放冷し、
反応混合液に酢酸エチル50ml、精製水30mlを加え、50%
(w/v)水酸化ナトリウム水溶液にて液性をpH11に調整し
た。濾過後、得られた濾液を分液し、水層を酢酸エチル
20mlにて2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水30
mlにて洗浄、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後濾過し、
得られた濾液を減圧下濃縮することにより8.10gの茶色
アモルファスを得た。得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにて精製(アセトン:n−ヘキ
サン:トリエチルアミン=3:10:0.2〜4:10:0.2)
し、6.43g(72.9%,白色アモルファス)の標題化合物を
得た。 ESI-MS:m/z=908.2(M+Na)+.13 C-NMR(125MHz,CDCl3)δ(ppm):219.9,174.9,173.9,17
3.3,135.8,116.8,99.6,96.2,79.8,79.1,78.4,78.3,76.
3,74.4,72.7,71.9,68.5,67.1,65.8,63.4,63.3,49.2,45.
5,44.4,40.7x2,37.8,37.7,37.4,35.2,31.0,28.1,27.6,2
1.6,21.3,21.1,21.0,18.5,18.3,16.3,16.0,12.3,10.5,
9.2x2,9.1.
【0029】実施例5 6−O−アリルー2’,4”−
ジ−O−プロピオニルエリスロマイシン A 11,12−
サイクリック カーバメート(VI)の製造 実施例4で得た化合物3.00g(3.39mmol)をN,N−ジメ
チルホルムアミド(DMF)3ml、THF 9mlの混合溶液中に、
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセ
ン(DBU)722mg(4.74mmol,1.4eq)、N,N’−カルボニル
ジイミダゾール(CDI)2.20g(13.6mmol,4.0eq)を加え、室
温下21.5時間攪拌した。反応混合物に氷冷下アンモニア
ガスを5.5時間導入した後室温へ昇温させ、反応混合物
にカリウム t−ブトキシド418mg(3.73mmol,1.1eq)を
加え、室温にて2時間攪拌した。その後カリウム t−
ブトキシド418mg(3.73mmol,1.1eq)を追加し、1時間攪
拌した。反応混合物に酢酸エチル20ml、精製水15mlを加
え分液し、水層を酢酸エチル30mlにて2回抽出した。合
わせた有機層を精製水50mlにて4回、飽和食塩水30mlに
て洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥、濾過し、得
られた濾液を減圧下濃縮することにより3.07gの白色ア
モルファスを得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにて精製(クロロホルム:メタノ
ール:アンモニア水=50:1:0.1〜10:1:0.1)し、
標題化合物2.49g(80.7%,白色アモルファス)を得た。 ESI-MS:m/z=933.4(M+Na)+.13 C-NMR(125MHz,CDCl3)δ(ppm):217.5,175.7,173.9,17
3.2,158.2,134.6,118.1,99.7,96.0,83.9,79.4,79.1,78.
2,77.7,75.5,72.7,71.9,67.3,65.6,63.4,63.3,57.3,49.
2,45.2,44.6,40.7x2,39.0,38.0,37.3,35.1,31.0,28.0,2
7.6,22.3,21.6,21.1,21.0,18.5,18.2,15.5,13.8,13.4,1
0.6,9.2,9.1,9.0.
【0030】実施例6 2’、4”−ジ−O−プロピオ
ニル−6−O−(3−(3−キノリル)−2−プロペン
−1−イル)エリスロマイシン A 11,12−サイクリ
ックカーバメート(VII)の製造 実施例5で得た化合物1.00g(1.10mmol)のN,N−ジメ
チルホルムアミド6ml溶液に、3−ブロモキノリン274m
g(1.32mmol,1.2eq)、テトラブチルアンモニウムクロリ
ド305mg(1.10mmol,1.0eq)、炭酸水素ナトリウム138mg
(1.64mmol,1.5eq)、酢酸パラジウム4.9mg(0.02mmol,2mo
l%)を加え、アルゴン気流下110℃にて3時間加熱攪拌し
た後、室温まで放冷静置した。反応混合物に酢酸エチル
40ml、精製水15mlを加え分液し、水層を酢酸エチル30ml
にて2回抽出した。合わせた有機層を精製水50ml、飽和
食塩水50mlにて洗浄、無水硫酸マグネシウムにて乾燥、
濾過し得られた濾液を減圧下濃縮することにより1.09g
の黄色アモルファスを得た。得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノー
ル:アンモニア水=40:1:0.1)にて精製し、標題化
合物943mg(82.8%,淡黄色アモルファス)を得た。 ESI-MS:m/z=1060.4(M+Na)+ 1 H-NMR(500MHz,CDCl3)δ(ppm):9.07(d,J=2.1Hz,1H),8.2
4(d,J=1.9Hz,1H),8.06(d,J=8.6Hz,1H),7.82(dd,J=0.9Hz
and 8.5Hz,1H),7.64(m,1H),7.51(m,1H),6.64(d,J=15.9
Hz,1H),6.40(m,1H),5.57(s,1H),5.01(d,J=4.9Hz,1H),4.
92(dd,J=2.9Hz and 9.7Hz,1H),4.73-4.80(m,2H),4.71
(d,J=9.8Hz,1H),4.35(m,1H),4.13(m,1H),3.99(dd,J=7.6
Hz and 11.0Hz,1H),3.84(dd,J=1.5Hz and 8.8Hz,1H),3.
77(m,1H),3.74(s,1H),3.70(d,J=6.1Hz,1H),3.36(s,3H),
2.87-2.99(m,2H),2.71(m,1H),2.62(m,1H),2.23-2.47(m,
5H),2.27(s,6H),1.96(m,1H),1.46(s,3H),1.40(s,3H),1.
23(d,J=7.3Hz,H),1.11(d,J=6.7z,3H),0.98(d,7.6Hz,3
H),0.76(t,J=7.5Hz,3H).13 C-NMR(125MHz,CDCl3)δ(ppm):218.0,175.8,173.9,17
3.3,158.0,150.0,147.6,132.5,129.9,129.7,129.2,129.
0,128.3,128.1x2,126.7,99.9,96.1,83.8,79.4x2,78.2,7
8.0,76.1,72.8,71.9,67.4,65.0,63.4x2,57.8,49.3,45.
3,44.7,40.8x2,39.2,38.3,37.4,35.1,31.0,28.1,27.6,2
2.4,21.6,21.2,21.0,18.5,18.4,15.5,13.8,13.5,10.7,
9.2,9.1x2.
【0031】実施例7 2’−O−プロピオニル−6−
O−(3−(3−キノリル)−2−プロペン−1−イ
ル)−5−O−デソサミニルエリスロノライド A 1
1,12−サイクリック カーバメート(VIII)の製
造 実施例6で得た化合物840mg(0.809mmol)のエタノール4.
2ml溶液に2mol/l塩酸を加え、4時間加熱攪拌(52℃)
した。室温まで放冷静置後トルエン10ml,精製水15mlを
加え、分液した。得られた水層に酢酸エチル10mlを加
え、1mol/l水酸化ナトリウム水溶液にて液性をpH11に調
整し分液した。得られた水層を酢酸エチル5mlにて2回
抽出後、合わせた有機層を飽和食塩水10mlにて洗浄、無
水硫酸マグネシウムにて乾燥、濾過、得られた濾液を減
圧下濃縮し標題化合物640mg(96.0%,淡黄色アモルファ
ス)を得た。 ESI-MS:m/z=846.2(M+Na)+ 13 C-NMR(125MHz,CDCl3)δ(ppm):217.5,175.3,173.4,15
8.1,149.4,147.3,132.8,129.7,129.4,129.2,128.9,128.
6,128.1x2,126.9,99.4,83.8,80.8,79.0,77.5,75.6,71.
4,68.8,64.1,63.1,58.1,45.5,44.0,40.6x2,38.5,37.3,3
6.0,31.2,27.8,22.3,21.0,20.0,18.4,15.3,13.9,13.4,1
0.4,9.1,7.9.
【0032】実施例8 3−デオキシ−3−オキソ−
2’−O−プロピオニル−6−O−(3−(3−キノリ
ル)−2−プロペン−1−イル)−5−O−デソサミニ
ルエリスロノライド A 11,12−サイクリック カー
バメート(IX)の製造 N−クロルスクシイミド83mg(0.62mmol,1.7eq)とジメチ
ルスルフィド54μl(0.74mmol,2.0eq)を溶解したジクロ
ルメタン溶液(1ml)に、実施例7で得た化合物300mg
(0.36mmol, 1.0eq)を溶解したジクロロメタン溶液(2ml)
を−10℃にて滴下し、45分間攪拌した。次いで反応液
にトリエチルアミン0.12ml(0.86mmol,2.4eq)を溶解した
ジクロロメタン(0.5ml)を加え、更に−10℃にて3時間
攪拌を続けた。実施例6と同様の後処理後、シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノー
ル:アンモニア水=20:1:0.1)にて精製し、標題化
合物280mg(93.6%)を得た。 ESI-MS:m/z=844.2(M+Na)+ 13 C-NMR(125MHz,CDCl3)δ(ppm):217.4,205.3,173.2,16
9.6,157.7,149.7,147.6,132.5,130.0,129.6,129.2,129.
1,128.4,128.0x2,126.8,100.5,83.4,78.7,77.6,75.5,7
1.3,69.1,64.3,63.5,58.2,50.9,45.7,45.1,40.6x2,38.
8,37.3,30.6,27.8,22.6,21.0,20.1,18.1,14.3,13.9,13.
7x2,10.6,9.1.
【0033】実施例9 3−デオキシ−3−オキソ−6
−O−(3−(3−キノリル)−2−プロペン−1−イ
ル)−5−O−デソサミニルエリスロノライド A 1
1,12−サイクリック カーバメート(X)の製造 実施例8で得た化合物2.72g(3.31mmol)をメタノール8.2
mLに溶解し、65℃で5時間攪拌した。室温放冷後、酢酸
エチル16.2mLを加え、溶媒を減圧濃縮しアモルファス化
した。これに酢酸エチル6.8mLおよびn−ヘプタン32.6m
Lを加え、70℃0.5時間加熱攪拌した。その後1.5時間室
温で攪拌し析出した結晶を濾取した。これをn−へプタ
ン10.0mLにて洗浄後、減圧下50℃にて乾燥して、標題化
合物2.16g(85.2%)を得た。 ESI-MS:m/z=788.3(M+Na)+
【0034】実施例10 2’,4”−ジ−O−プロピ
オニル−6−O−(3−(3−キノリル)−2−プロペ
ン−1−イル)エリスロマイシン A 9−(O−イソ
プロポキシシクロヘキシルケタール)オキシム(XI)
の製造 実施例1で得た化合物5.00g(4.99mmol)とキノリルプ
ロペニル t−ブチルカーボネート1.71g(5.98mmol)
をTHF 25mLに溶解し、減圧下アモルファス化した。窒素
雰囲気下,THF 22mlを加え、70℃に加熱攪拌した。この
溶液にトリス(ビスベンジリデンアセトン)ジパラジウ
ム(0)24.8mg(0.0269mmol)と1,4−ビス(ジフェ
ニルホスフィノ)ブタン23.5mg(0.0551mmol)を加え、
還流しながら4時間攪拌した。室温放冷後濾過して得ら
れた溶液を減圧濃縮の後、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(n−へキサン:アセトン=7:3)により精
製し、標題化合物4.98g(85.4%)を得た。 ESI-MS:m/z=1190.5(M+Na)+ 1 H-NMR(500MHz,CDCl3), δ(ppm): 0.84(t,3H), 1.01(d,
3H), 1.1-2.5(m,59H), 2.28(s,6H), 2.70(m,2H), 2.94
(m,1H), 3.28(brs,1H), 3.35(s,3H), 3.70(m,2H),3.75
(m,3H), 4.04(m,1H), 4.20(m,1H), 4.40(m,1H), 4.35
(m,2H), 4.69(d,1H),4.80(m,2H), 4.92(d,1H), 5.26(d
d,1H), 6.50(m,2H), 7.50(m,1H), 7.62(m,1H), 7.79(d
d,1H), 8.05(d,1H), 8.28(d,1H), 9.18(d,1H)13 C-NMR (500MHz,CDCl3), δ(ppm): 174.8, 173.9, 17
3.3, 169.2, 150.3, 147.3, 132.4, 131.1, 130.5, 12
9.1, 128.6, 128.3, 128.0, 126.5, 126.4, 103.8,99.
8, 96.3, 79.5, 78.7,78.5, 78.3, 77.0, 73.9, 73.0,
71.9, 70.1, 67.1,64.6, 63.4, 63.3, 62.9, 49.2, 44.
4, 40.8, 38.4, 36.6, 35.2, 34.4, 33.6,33.5, 31.1,
28.1, 27.6, 26.5, 25.7, 24.5, 23.0, 22.8, 21.8, 2
1.7, 21.1,19.0, 18.4, 16.3, 15.8, 15.1, 11.0, 9.2,
9.1
【0035】実施例11 2’,4”−ジ−O−プロピ
オニル−6−O−(3−(3−キノリル)−2−プロペ
ン−1−イル)エリスロマイシン A 9−オキシム
(XII)の製造 実施例10で得た化合物4.80g(4.11mmol)をTHF 20mlに
溶解し、L−酒石酸1.23g(8.22mmol)及び精製水20mlを
加え、70℃に加熱しながら6時間攪拌した。その後L−
酒石酸0.617g(4.11mmol)を加え、70℃に加熱しながら3
時間攪拌した。氷冷攪拌後水酸化ナトリウム水溶液30ml
加え、酢酸エチル30mlで抽出し、有機層を精製水30ml及
び飽和食塩水30mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧下濃縮し、標題化合物4.10g(97.1%)を得た。 ESI-MS:m/z=1029.4(M+H)+ 1 H-NMR(500MHz,CDCl3), δ(ppm): 0.82(t,J=7.5Hz,3H),
2.28(s,6H), 3.34(s,3H,), 6.12(d,J=16.2,1H), 11.09
(brs,1H)13 C-NMR (500MHz,CDCl3), δ(ppm): 174.6, 173.9, 17
3.2, 168.8, 149.3, 146.0, 132.5, 131.1, 130.5, 12
8.5, 128.3, 128.0, 127.7, 126.3, 125.9, 99.7,96.2,
79.3, 78.7, 78.3, 76.7, 74.1, 72.6, 71.9, 70.7, 6
4.7, 63.4, 63.2,49.2, 44.4, 40.7, 38.0, 36.7, 35.
2, 32.8, 31.0, 28.0, 27.6, 27.0, 25.5,24.9, 21.7,
21.4, 21.3, 21.1, 19.0, 18.4, 16.4, 16.0, 15.3, 1
0.7, 9.3, 9.2, 9.1
【0036】実施例12 2’,4”−ジ−O−プロピ
オニル−6−O−(3−(3−キノリル)−2−プロペ
ン−1−イル)エリスロマイシン A (XIII)の
製造 実施例11で得た化合物3.83g(3.72mmol)をTHF9mLに溶
解し、精製水20mL、L−酒石酸1.843g(12.3mmol)及び亜
硫酸水素ナトリウム1.394g(13.4mmol)を加え、シールド
チューブ中で2.5時間90℃に加熱攪拌した。室温放置後T
HF5mLを加え、更に50%水酸化カリウム水溶液を加え、
反応液をpH9に調整した。得られた有機層を硫酸マグネ
シウムで乾燥後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(n−へキサン:アセトン=7:3)により精製し、標
題化合物1.94g(51.3%)を得た。 ESI-MS:m/z=1013.4(M+H)+ 1 H-NMR(500MHz,CDCl3), δ(ppm): 0.88(t,J=7.5Hz,3H),
2.28(s,6H), 3.08(brs,1H), 3.36(s,3H)13 C-NMR (500MHz,CDCl3), δ(ppm): 220.5, 175.3, 17
4.1, 173.5, 150.5, 147.6, 133.0, 130.5, 129.8, 12
9.4, 129.00, 128.97, 128.4, 128.2, 126.7, 99.9, 9
6.5, 80.0, 79.4, 78.8, 78.5, 76.8, 74.6, 72.9, 72.
1, 68.9, 67.4, 65.2, 63.7, 63.5, 49.4, 45.8, 44.6,
41.0, 38.2, 38.1, 37.6, 35.4, 31.2, 28.3, 27.8, 2
1.9, 21.6, 21.3, 21.2, 18.7, 18.6, 16.5, 16.2, 12.
5, 10.9, 9.4,9.3
【0037】実施例13 2’,4”−ジ−O−プロピ
オニル−6−O−(3−(3−キノリル)−2−プロペ
ン−1−イル)エリスロマイシン A 11,12−サイク
リック カーバメート(VII)の製造 実施例12で得た化合物2.50g(2.47mmol),及びCDI 1.6
0g(9.87mmol)をTHF 9ml及びDMF 3mlに溶解し、DBU 0.5
26g(3.46mmol)を滴下した後、室温で17時間攪拌した。
その後、THF 9ml及びDMF3mlを追加し、氷冷下アンモ
ニアガスを加えながら4時間攪拌した。室温まで昇温後
カリウム t−ブトキシド0.305g(2.72mmol)を加え、室
温で1.5時間攪拌し、更にカリウム t−ブトキシド0.3
05g(2.72mmol)を加えた後、15分間氷冷攪拌した。反応
液に塩酸を加えpH5に調節した後、酢酸イソプロピル15
mlによって抽出した。得られた有機層を硫酸ナトリウム
で乾燥後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロ
ロホルム:メタノール:アンモニア水=300:6:1)
により精製し、標題化合物1.42g(55.4%)を得た。
【0038】
【発明の効果】エリスロマイシンA 6−O−置換ケト
ライド誘導体を製造するに際し、エリスロマイシンA
9−オキシムの9位オキシム保護基として特定のケター
ル基を、2’位水酸基及び4”位水酸基の保護基として
プロピオニル基をそれぞれ有する中間体を用いることに
より、製造工程の短縮が可能になった。これは、当該中
間体が、従来の中間体と比較して、保護基の掛け直しの
必要がなく、反応中に脱離のおそれがなく、しかも保護
すべき官能基に対する選択性が高いという有利な特性を
有することによる。本発明によれば、3−デオキシ−3
−オキソ−6−O−((3―キノリ―3−イル)プロペ
−2−イル)−5−O−デソサミニルエリスロノライド
A 11,12−サイクリックカーバメートなどを効率的に
合成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 紳之 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内 (72)発明者 鈴木 雅寿 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内 (72)発明者 安達 孝 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内 Fターム(参考) 4C057 AA18 BB02 CC03 DD01 KK13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)式、 (式中、R1は低級アルキル基を表し、R2及びR3は同
    じか又は異なって低級アルキル基を表し、若しくはR2
    及びR3は一緒になってシクロペンチル基又はシクロヘ
    キシル基を表す)で表される化合物(I)を、塩基触媒
    存在下、無水プロピオン酸又はプロピオン酸ハライドと
    反応させて、式、 (式中、R1、R2及びR3は上と同じ意味を表す)で表
    される化合物(II)を得る工程、 (B) 化合物(II)を、6位の水酸基のキノリルプ
    ロペニルオキシ基への転換、9位オキシム基のオキソ基
    への転換及び11,12−サイクリックカーバメート化
    に供して、式、 で表される化合物(VII)を得る工程、並びに (C) 化合物(VII)を、3位のクラディノースの
    除去、得られる3位の水酸基のオキソ基への酸化及び
    2’位のプロピオニル基の加水分解に、この順に供し
    て、式、 で表される6−O−置換ケトライド誘導体(X)を得る
    工程、を含む、エリスロマイシンA 6−O−置換ケト
    ライド誘導体(X)の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の製造方法であって、前
    記工程(B)を、6位の水酸基のアリル化によるアリル
    オキシ基への転換、9位オキシム基の保護基の除去、9
    位オキシム基のオキソ基への転換、11,12−サイク
    リックカーバメート化及び6位のアリルオキシ基のキノ
    リルプロペニルオキシ基への転換の順に行う、上記製造
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の製造方法であって、前
    記工程(B)を、6位の水酸基のキノリルプロペニル
    化、9位のオキシムの保護基の除去、9位オキシム基の
    オキソ基への転換及び11,12−サイクリックカーバ
    メート化の順に行う、上記製造方法。
  4. 【請求項4】 式、 (式中、R1は低級アルキル基を表し、R2及びR3は同
    じか又は異なって低級アルキル基を表し、もしくはR2
    及びR3は一緒になってシクロペンチル基またはシクロ
    ヘキシル基を表す)で表される化合物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003068792A1 (fr) * 2002-02-13 2003-08-21 Taisho Pharmaceutical Co.,Ltd. Procede de fabrication d'un derive d'erythromycine 'a'
JP2007326880A (ja) * 2004-02-20 2007-12-20 Enanta Pharmaceuticals Inc 6−11二環式ケトライド誘導体の多型形態

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WO2003068792A1 (fr) * 2002-02-13 2003-08-21 Taisho Pharmaceutical Co.,Ltd. Procede de fabrication d'un derive d'erythromycine 'a'
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