JP2002117380A - 板状枠体付きicキャリア、およびその製造方法 - Google Patents

板状枠体付きicキャリア、およびその製造方法

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JP2002117380A JP2001246164A JP2001246164A JP2002117380A JP 2002117380 A JP2002117380 A JP 2002117380A JP 2001246164 A JP2001246164 A JP 2001246164A JP 2001246164 A JP2001246164 A JP 2001246164A JP 2002117380 A JP2002117380 A JP 2002117380A
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Atsushi Takahashi
橋 淳 高
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山 明 子 森
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田 真 弓 稲
Yoshikazu Fukushima
島 良 和 福
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取り外すときに、ICモジュールに余計な負
荷がかからず、キャリア基体の外周辺にブリッジ部の残
存突起部が残らないことを可能とする。 【解決手段】 開口部13aを有する板状枠体13と、
一方の面に粘着剤層16aを有し、板状枠体13の裏面
に貼付される裏貼りフィルム16とを備えている。板状
枠体13の開口部13a内に、ICモジュール12が搭
載されたICキャリア11が裏貼りフィルム16の粘着
剤層16aにより固定されるように配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ICモジュールを搭載
した小型のICキャリアが板状枠体と一体化された板状
枠体付きICキャリア、その製造方法およびICキャリ
アケースに関する。
【0002】
【従来の技術】図47は、従来のICキャリアとその使
用方法を説明する図である。
【0003】ICキャリア41は、図47(A)に示す
ように、小型の基体(15×25mm程度)に、CPUや
メモリ及び電極などを一体化したICモジュール42が
搭載されたものであり、例えば、携帯電話の加入者識別
票(SIM,SUBSCRIBER IDENTITY
MODULE)等として使用されていた。
【0004】ユーザは、電話加入権に相当する加入者認
識票を取得すれば、共通仕様の携帯電話機50用途に応
じて購入することができ、購入した携帯電話機50にそ
の加入者認識票(ICキャリア41)を装着して使用し
ている。
【0005】しかし、このICキャリア41は、十分に
普及しておらず用途が限られているので、多量生産する
専用工場を建設すると、コストアップにつながる。また
前述した加入者識別票として使用する場合には、封筒に
入れて郵送するので、封入封緘作業がしずらく、受け取
った加入者も、携帯電話機50への装着前に取り扱いを
誤って、破損・紛失する等の問題があった。
【0006】このために、従来の設備を用いてICカー
ド40を作製して、図47(B)に示すように、そのI
Cカード40のカード基体43に取り外し用のスリット
44を複数箇所のブリッジ部45を残して形成し、IC
キャリア41の部分のみを取り外して使用することが提
案されている。
【0007】このようにすれば、カードの製造及び検査
設備のみならず、従来のICカードなどの発行・発送シ
ステムがそのまま使用できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
のICキャリア41は、カード基体(板状枠体)43か
ら取り外す場合に、ICモジュール42に曲げや捩じり
等の負荷が掛かり、破壊や飛び出しなどを起こす可能性
があった。
【0009】また、カード基体43から取り外すとき
に、ブリッジ部45がICキャリア41側に残り、携帯
電話機50の装着部に入りにくい等の問題があった。
【0010】本発明の目的は、前述の課題を解決して、
取り外すときに、ICモジュールに余計な負荷がかから
ず、キャリア基体の外周辺にブリッジ部の残存突起部が
残らない板状枠体付きICキャリア、その製造方法およ
びICキャリアケースを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は開口部を有する
板状枠体と、一方の面に粘着剤層を有し、この粘着剤層
を介して前記板状枠体の裏面に貼付される裏貼りフィル
ムと、前記板状枠体の開口部内に、前記裏貼りフィルム
の前記粘着剤層により固定されるように配置され、基体
とこの基体に搭載されたICモジュールを有するICキ
ャリアと、を備えたことを特徴とする板状枠体付きIC
キャリアである。
【0012】本発明は開口部と板状枠体の外周縁部との
間に、前記板状枠体を複数の枠体部に分割可能な枠体ス
リットを設けたことを特徴とする板状枠体付きICキャ
リアである。
【0013】本発明は裏貼りフィルムに、開口部を覆う
領域と他の領域とを分離するフィルムスリットが設けら
れていることを特徴とする板状枠体付きICキャリアで
ある。
【0014】本発明は、板状枠体にICキャリアが配置
された複数の開口部が設けられていることを特徴とする
板状枠体付きICキャリアである。
【0015】本発明は、裏貼りフィルムの他方の面は搬
送部との接触面となっており、前記裏貼りフィルムは前
記接触面の摩擦力が大きくなる材料からなることを特徴
とする板状枠体付きICキャリアである。
【0016】本発明は、板状枠体の裏面には、機械的に
読み取り可能な情報を記録する情報記録部が設けられ、
裏貼りフィルムは前記情報記録部以外の領域に貼付され
ることを特徴とする板状枠体付きICキャリアである。
【0017】本発明は、ICキャリアはICモジュール
と略同型同大に作製されていることを特徴とする板状枠
体付きICキャリアである。
【0018】本発明は、板状枠体およびICキャリアの
基体上には、当該ICキャリアの識別情報を表示する情
報表示部が各々設けられていることを特徴とする板状枠
体付きICキャリアである。
【0019】本発明は、裏貼りフィルムの他方の面に、
情報の書き込み及び読み取りが可能な磁気層が設けられ
ていることを特徴とする板状枠体付きICキャリアであ
る。
【0020】本発明は、基体と、この基体に搭載された
ICモジュールとを有するICキャリアを収納するため
のICキャリアケースにおいて、ICキャリアを収納す
る収納部が形成されたケース本体を備えたことを特徴と
するICキャリアケースである。
【0021】本発明は、板状枠体の開口部内に、裏貼り
フィルムの粘着層によりICモジュールを有するICキ
ャリアを固定してなる板状枠体付きICキャリアの製造
方法において、板状のカード基体にICモジュールを搭
載する工程と、前記カード基体の裏面に、一方の面に粘
着剤層を有する裏貼りフィルムを貼付する工程と、前記
カード基体の表面上であって前記ICキャリア外周縁に
対応する部分を、前記裏貼りフィルムを残して切削除去
し、周縁スリットを形成することにより、周縁スリット
を介して板状枠体と開口部内に固定されたICキャリア
とを区画する工程と、を備えたことを特徴とする板状枠
体付きキャリアの製造方法である。
【0022】本発明は、板状枠体の開口部内に、裏貼り
フィルムの粘着層によりICモジュールを有するICキ
ャリアを固定してなる板状枠体付きキャリアの製造方法
において、カード基体に開口部を形成する工程と、前記
カード基体の裏面に、一方の面に粘着剤層を有する裏貼
りフィルムを貼付する工程と、前記開口部と前記カード
基体の外周縁部との間を、裏貼りフィルムを残して切削
除去し、枠体スリットを形成することにより、枠体スリ
ットを介して板状枠体を2以上の枠体部に分割する工程
と、前記開口部内に前記ICキャリアを前記裏貼りフィ
ルムの前記粘着層により固定する工程と、を備えたこと
を特徴とする板状枠体付きキャリアの製造方法である。
【0023】本発明は、板状枠体の開口部内に、裏貼り
フィルムの粘着層によりICモジュールを有するICキ
ャリアを固定してなる板状枠体付きキャリアの製造方法
において、カード基体の裏面に、一方の面に粘着剤層を
有する裏貼りフィルムを貼付する工程と、カード基体の
表面上に、ICモジュール搭載用の装着凹部を形成する
とともに、前記ICキャリア外周縁に対応する部分を裏
貼りフィルムを残して切削除去して周縁スリット部を形
成する工程と、前記装着凹部内にICモジュールを搭載
する工程と、を備えたことを特徴とする板状枠体付きキ
ャリアの製造方法である。
【0024】
【作用】本発明によれば、ICキャリアは、裏貼りフィ
ルムを介して、板状枠体に固定されているので、ICキ
ャリアを取り外すときに、ICモジュールに余計な負荷
が掛かることはない。
【0025】本発明によれば、ICキャリアは、板状枠
体の開口部内に裏貼りフィルムにより固定され、ICキ
ャリアが取り出されるときには、板状枠体が複数の枠体
部に分割され、ICキャリアが裏貼りフィルムから剥離
される。従って、ICモジュールに余計な負荷がかかる
ことなく、破損や飛び出しを防止し、容易かつ安全にI
Cキャリアを取り出すことができる。
【0026】本発明によれば、裏貼りフィルムの開口部
を覆う領域に貼付される部分が、ICキャリアが貼付さ
れたままで板状枠体から剥離される。次に、ICキャリ
アは、この裏貼りフィルムの剥離された部分から剥離さ
れる。従って、ICモジュールにほとんど負荷をかけず
にICキャリアを取り出すことができる。
【0027】本発明によれば、複数のICモジュールを
それぞれ有する複数のICキャリアが、1つの板状枠体
に配置される。従って、複数の関連するICキャリアを
作製する場合に、これらを1つの板状枠体から作製する
ことができ、製造の合理化を図ることができるととも
に、これらのICキャリアの管理が容易になる。
【0028】本発明によれば、裏貼りフィルムと処理装
置の搬送部との接触面の摩擦力が大きいので、前記接触
面には滑り等が発生せずに、板状枠体付きICキャリア
は円滑に搬送される。従って、搬送ミス等を防止するこ
とができる。
【0029】本発明によれば、情報記録部は、裏貼りフ
ィルムが板状枠体に貼付されても外部に露出されてい
る。従って、裏貼りフィルムが貼付されても情報記録部
の情報を機械的に読み取ることができる。
【0030】本発明によれば、カード基体に開口部が形
成されることにより板状枠体が形成され、その裏面に裏
貼りフィルムが貼付される。一方、ICキャリアは、板
状枠体とは別工程で、ICモジュールそのままの大きさ
に形成される。このICキャリアは、粘着剤層によって
板状枠体の開口部内に貼付される。従って、ICキャリ
アと板状枠体とが別工程となるので、ICモジュールを
搭載するためのザグリ工程等を省略することができ、製
造時間を短縮することができる。
【0031】本発明によれば、板状枠体とICキャリア
との双方に、そのICキャリアの識別情報が表示され
る。従って、ICキャリアが破損したとき等には、ユー
ザがその識別情報を発行元に伝えることにより、発行元
は、そのユーザのICキャリアを特定することができる
ので、ICキャリアの再発行処理等を効率よく行うこと
ができる。
【0032】本発明によれば、フィルムの両面にはそれ
ぞれ粘着剤層と磁性層とが形成されるので、フィルムが
板状枠体に貼付された後でも磁性層が外面に露出する。
従って、フィルムの貼付後においても磁性層に必要な情
報を書き込み、さらにそれを読み取ることができるよう
になる。
【0033】本発明によれば、ICキャリアは、未使用
時には、ケース本体内に収納される。従って、携帯時等
の未使用時において外部から負荷がかからず、ICキャ
リアの破損等を防止することができる。
【0034】本発明によれば、通常寸法のICカードを
作製し、その裏面に裏貼りフィルムを貼付したのち、I
Cキャリア部の外周縁の外側に取り外しのための周縁ス
リットを成形するので、従来のICカードの製造設備を
用いて、製造することができる。
【0035】本発明によれば、先ず従来のカード基体に
開口部が形成され、その裏面に裏貼りフィルムが貼付さ
れ、枠体スリットが形成されたのち、ICキャリアが貼
付される。従って、従来のカード基体を用いて製造する
ことができ、また、ICモジュールを搭載するためのザ
グリ工程や、スリット部の形成後のICモジュールの特
性の検査等を省略することができ、製造時間を短縮する
ことができる。
【0036】本発明によれば、カード基体の裏面に裏貼
りフィルムを貼付した後に、ICモジュール搭載用の装
着凹部および周縁スリットを順次切削成形するので、切
削成形工程の簡略化を図ることができる。
【0037】
【実施例】第1の実施例 以下、図面等を参照して、実施例について、さらに詳し
く説明する。
【0038】図1(A)(B)(C)は、本発明による
板状枠体付きICキャリアの第1の実施例を示す図、図
2は、第1の実施例のICキャリアを示した図、図3
(A)(B)は、本発明による板状枠体付きICキャリ
アの製造方法の実施例を示す工程図である。
【0039】この実施例の枠体付きICキャリア10
は、ICキャリア11と、板状枠体13と、裏貼りフィ
ルム16等とから構成されている。板状枠体13は、塩
化ビニル等の樹脂シートであり、開口部13aが形成さ
れている。この板状枠体13の裏面には、一方の面に粘
着剤層16aを有する裏貼りフィルム16が粘着剤層1
6aを介して貼付され、開口部13aの裏面が覆われて
いる。
【0040】図1(A)(B)(C)に示すように、裏
貼りフィルム16は、板状枠体13の外形と同じか、多
少小さめ(各方向に関して2mm程度)が望ましく、その
厚みが80〜200μm、好ましくは100μm程度で
ある。また、粘着剤層16aは、20〜23μm程度が
好ましい。このような厚みであれば、ICキャリア11
を固定するのに十分な強度をもつとともに、既存の製造
設備を使用するのに差し支えない。
【0041】この板状枠体13の開口部13aには、周
囲に周縁スリット14を残して、ICモジュール12を
搭載したICキャリア11が嵌めこまれ、裏面の裏貼り
フィルム16の粘着剤層16aによって固定されてい
る。この粘着剤層16aは、貼付後に一度剥離すると再
び粘着しない程度の弱い粘着力を有している。なお、板
状枠体13表面には、印刷物62が施されているが、こ
の印刷物62は裏貼りフィルム16表面に施してもよ
い。
【0042】ICキャリア11は、図2に示すように、
縦Y1は約15.00mm×横X1は約25.00mm程度
の樹脂製の基体11cに、縦Y2は約10.6mm×横X
2は約12.0mm程度のICモジュール12が搭載され
ており、対象機器への装着時の位置決めとなるZは約
3.00mm程度の切り欠き11bが形成されている。
【0043】次に、この枠体付きICキャリア10の製
造方法について説明する。
【0044】まず、図3(A)に示すように通常のプラ
スチックカードの製造方法に従って、カード基体13c
を作製し(ステップ101)、ザグリ機を用いてICモ
ジュール12の装着凹部11aとなるモジュール部ザグ
リ工程を行う(ステップ102)。次いで、その装着凹
部11aに熱硬化型接着剤を介して、ICモジュール1
2を装着して熱盤により、圧着するためのモジュールシ
ール工程を行う(ステップ103)。
【0045】次に、ICの特性等の検査工程(ステップ
104)を行う。そして、ICキャリア10の用途に応
じて、データを書き込む発行処理工程を行う(ステップ
105)。以上の各工程は、通常のICカードの製造方
法と同じである。
【0046】次に、カード基体13cの裏面に裏貼りフ
ィルム16を貼付したのち(ステップ106)、ザグリ
機を用いて、周縁スリット14を形成する仕上げザグリ
工程を行う(ステップ107)。このとき、カード基体
のみを切削してもよいし、裏貼りフィルム16の粘着剤
層16aまで切削してもよいし、さらには、裏貼りフィ
ルム16を切り落とさない程度にそのフィルム16の一
部まで切削してもよい。そして、スリット形成後のIC
の特性検査を行う第2次IC特性検査工程(ステップ1
08)を行う。なお、特に、スリット形成時にICへの
ダメージが無い場合には、この工程は省略できる。その
後に、枠体付きICキャリア10をスリット付き台紙に
はめ込み、封筒に封入・封緘する梱包・出荷工程を行う
(ステップ109)。
【0047】このように、従来のICカードの製造設備
を使用するので、ICキャリア11の単体ではしずら
い、各種の検査工程(ステップ104,108)や封筒
への封入作業等の梱包・出荷工程(ステップ109)な
どを行うことができ、加工の精度も十分確保することが
できる。
【0048】なお、図3(A)に示す製造方法の代わり
に、図3(B)に示す製造方法により枠体付ICキャリ
アを製造してもよい。すなわち、図3(B)に示すよう
に、発行処理工程(ステップ105)をICの特性等検
査工程(ステップ104)の後から、第2次IC特性等
検査工程(ステップ108)の後へ移動させてもよい。
【0049】この枠体付きICキャリア10が送られて
きた利用者は、板状枠体13からICキャリア11を剥
がし、対象機器の装着部に装着する。このとき、ICキ
ャリア11は、裏貼りフィルム16から剥離するだけで
あるので、ICモジュール12に余計な負荷が掛かるこ
とはない。また、裏貼りフィルム16の粘着剤層16a
の粘着力は低いので、ICキャリア11の裏面に粘着力
が残ることもない。
【0050】さらに、従来のように、ブリッジ部がない
ので、突起部が残ることもなく、前記対象機器の装着部
に確実に装着できる。
【0051】一般に、板状枠体13等のカード類は、厚
さが0.76±0.08mmに規定されているが、このよ
うな厚みの板状枠体13に対し、周縁スリット14の幅
は0.1〜5.0mmあることが好ましい。周縁スリット
14が5.0mm以上であると、外観上問題があり、0.
1mm以下であると、ザグリ工程が困難となる。なお、周
縁スリット14の幅が0.5mm以下の場合は、ICキャ
リア11のみを裏貼りフィルム16から剥離することは
困難となるので、裏貼りフィルム16を板状枠体13か
ら剥離したのち、ICキャリア11を裏貼りフィルム1
6から取外すことが好ましい。
【0052】図4(A)(B)、図5(A)(B)は、
本発明による板状枠体付きICキャリアの他の実施例を
示す図である。なお、前述した図1および図2に示す実
施例と同様な機能を果たす部分には、末尾の符号を統一
して付し、重複する説明を省略する。
【0053】図4(A)(B)に示すように、枠体付き
ICキャリア20は、周縁スリット24がICキャリア
21と板状枠体23とを部分的に連結するブリッジ部2
5を残して形成されている。周縁スリット部24は、I
Cモジュール22を有するICキャリア21の基体21
cの外周縁よりも内側まで入り込んでいる部分24aを
有している。この周縁スリット24は、ザグリ機によっ
て形成するので、端部が円形となりブリッジ部25aは
隣接部分25よりもブリッジ幅が狭くなっている。この
ために、裏貼りフィルム26に貼付されたICキャリア
21を板状枠体23から取り外すときに、入り込んでい
る部分24a間のブリッジ部25から折れ、突起部が残
存する可能性が少なくなるとともに、多少残ったとして
も、本来の外周縁から突出することはないので、対象機
器の装着部への装着をじゃますることはない。
【0054】図5(A)(B)に示すように、枠体付き
ICキャリア30には、周縁スリット34が図4に示す
実施例と略同様に設けられているが、周縁スリット34
の入り込んだ部分34a間のブリッジ部35aの厚み
を、ICキャリア31の基体31cの隣接部35よりも
薄くしてある。このようにすれば、ブリッジ部35aか
らさらに折れやすくなるというメリットがある。
【0055】以上説明した実施例に限定されず、種々の
変形や変更が可能であって、それらも本発明に含まれ
る。
【0056】図4(A)(B)および図5(A)(B)
に示す実施例の場合には、必ずしも裏貼りフィルムを貼
付する必要はない。
【0057】次に図6および図7により、更に他の実施
例について説明する。図6に示すように、ICキャリア
11は、裏貼りフィルム16より固定されない先端部分
61を有している。すなわち、ICキャリア11の先端
部分61に対応する裏貼りフィルム16には、粘着剤層
16aが設けられておらず、先端部分61は裏貼りフィ
ルム16から浮き上がっている。このため、この先端部
分61からICキャリア11をきわめて容易に剥離する
ことができる。
【0058】また、図7に示すように、裏貼りフィルム
16の外形を板状枠体13の外形に合わせることなく、
板状枠体13の開口部13aの外形より多少大きめ(各
方向に関して2mm程度)に形成してもよい。
【0059】このように裏貼りフィルム16の外形を開
口部13aを基準として設定することにより、裏貼りフ
ィルム16の材料費軽減を図ることができる。
【0060】なお、板状枠体は、塩化ビニル製のものに
限らず、アクリル製、ポリカーボネート製またはABS
製のものを用いてもよい。このうちアクリル製またはポ
リカーボネート製のものを用いると、切削加工性がよく
ザグリ加工を容易かつ精度良く行うことができる。
【0061】また、裏貼りフィルム16の粘着剤層16
aとして、弱い粘着力を有するものの例を示したが、こ
れに限らず半永久的な粘着性を有し、ICキャリア11
の粘着および剥離作用を多数回行うことができるように
し、板状枠体付きICキャリア10として保管できるよ
うにしてもよい。。
【0062】さらに、裏貼りフィルム16の色、とりわ
け粘着剤層の色は、板状枠体13の色と異なるようにす
ることが好ましい。例えば板状枠体13を白色系とした
場合、裏貼りフィルム16の粘着剤層16aを青色系
等、白色と異なる色とする。このように裏貼りフィルム
16の粘着剤層16aの色を板状枠体13の色と異なる
ようにした場合、完成後の板状枠体付きICキャリア1
0について、例えば周縁スリット14の位置を検出する
際、周縁スリット14底部に現われる裏貼りフィルム1
6の粘着剤層16aの色を板状枠体13の色との対比で
確認することにより、容易に周縁スリット14の位置を
検出することができる。
【0063】また、裏貼りフィルム16を光透過性材料
で作製することにより、完成後の板状枠体付きICキャ
リア10の上方または下方から光を照射し、裏貼りフィ
ルム16を透過する光を検出することにより周縁スリッ
ト14の位置を容易かつ確実に検出することができる。
【0064】以上詳しく説明したように、本発明によれ
ば、ICキャリアは、裏貼りフィルムを介して、板状枠
体に固定されているので、ICキャリアを取り外すとき
に、ICモジュールに余計な負荷が掛かることはない。
またブリッジ部をICキャリアの外周縁よりも内側に入
り込むようにしたので、ICキャリアを取り外すとき
に、突起部が残っても、本来の外周縁から突出すること
ない。さらにそのブリッジ部をキャリア基体の厚みより
も薄くしたり、ブリッジ幅を他の部分よりも狭くしたの
で、ICモジュールに余計な負荷が掛からないうえ、突
起部の残る可能性もさらに少なくなる。さらに裏貼りフ
ィルムを貼付するので、確実に固定することができる。
また、従来のICカーの製造設備をそのまま使用して、
板状枠体付きのICキャリアを製造できるので、設備を
有効利用できるとともに、製造コストを下げることが可
能となる。
【0065】第2の実施例 以下、図面等を参照して、本発明による板状枠体付きI
Cキャリア及びその製造方法の第2の実施例について説
明する。
【0066】図8は、本発明による板状枠体付きICキ
ャリアの第2の実施例を示す図であり、図9は、ICキ
ャリアを示す図である。
【0067】この実施例の板状枠体付きICキャリア1
0は、ICキャリア11と、板状枠体13と、裏貼りフ
ィルム16等とから構成されている。板状枠体13は、
塩化ビニル等の樹脂シートであり、その一部の領域には
開口部13aが形成されている。
【0068】裏貼りフィルム16は、一方の面に粘着剤
層16aを有しており、この粘着剤層16aを介して板
状枠体13の裏面に貼付され、開口部13aの裏面を覆
っている。裏貼りフィルム16は、板状枠体13の外形
と同じか、多少小さめ(2mm程度)が望ましく、その厚
みが80〜200μm、好ましくは100μm程度であ
る。また、粘着剤層16aは、その厚みが20〜23μ
m程度が好ましい。このような厚みであれば、ICキャ
リア11を固定するのに十分な強度をもつとともに、既
存の製造設備を使用するのに差し支えない。
【0069】板状枠体13の開口部13aには、ICモ
ジュール12を有するICキャリア11が嵌めこまれ、
裏面の裏貼りフィルム16の粘着剤層16aによって固
定されている。この粘着剤層16aは、貼付後に一度剥
離すると再び粘着しない程度の弱い粘着力を有してい
る。また、開口部13aとICキャリア11との間に
は、適宜の間隙の周縁スリット14が設けられている。
【0070】また、板状枠体13の開口部13aと外周
縁部との間には、溝状に開口された枠体スリット17が
形成されている。枠体スリット17により、板状枠体1
3は、枠体部13Aと13Bとに分割可能となってい
る。さらに、枠体スリット17の一部には、枠体部13
Aと13Bとを連結するブリッジ部18が形成されてい
る。ブリッジ部18は、比較的容易に破壊される強度に
形成された連結片から構成されている。すなわち、図8
に示すように平面からみて、枠体スリット17はブリッ
ジ部18を残して断続的に形成されている。また、この
枠体スリット17は、図14(A)に示すように側面か
らみて、板状枠体13を上下方向に貫通して形成しても
よく、図14(B)に示すように板状枠体13の底面連
結部64を残して形成してもよい。
【0071】ICキャリア11は、図9に示すように、
縦Y1は約15.00mm×横X1は約25.00mm程度
の樹脂製の基体11cに、縦Y2は約10.6mm×横X
2は約12.0mm程度のICモジュール12が搭載され
ており、対象機器への装着時の位置決めとなるZは約
3.00mm程度の切り欠き11bが形成されている。
【0072】次に、この板状枠体付きICキャリアの製
造方法について、図10,図11に基づき説明する。図
10は、本発明による板状枠体付きICキャリアの製造
方法の実施例を示す工程図であり、図11は、他の実施
例を示す工程図である。
【0073】最初に図10に沿って説明する。図10
(A)において、先ず、通常のプラスチックカードの製
造方法に従って、カード基体13を作製し(ステップ1
01)、ザグリ機を用いてICモジュール12の装着凹
部11aとなるICモジュール部ザグリ工程を行なう
(ステップ102)。次いで、その装着凹部11aにI
Cモジュール12を装着してモジュールシーラを用いた
モジュールシール工程を行いICモジュール12をカー
ド基体13に搭載する(ステップ103)。
【0074】次に、ICの特性等の検査工程を行なう
(ステップ104)。そして、ICキャリア11の用途
に応じて、データを書き込む発行処理を行う(ステップ
105)。以上の各工程は、通常のICカードの製造方
法と同じである。
【0075】次に、カード基体13の裏面に裏貼りフィ
ルム16を貼付し(ステップ106)、その後、ザグリ
機を用いてICキャリア11の外周縁に相当する部分の
外側を溝状に切削除去し、周縁スリット14を形成する
ザグリ工程を行う(ステップ107)。
【0076】さらに、周縁スリット14とカード基体1
3の外周縁部との間の所定位置を溝状に切削除去し、枠
体スリット17及びブリッジ部18を形成するザグリ工
程を行う(ステップ108)。ここで、ステップ107
及びステップS108においては、カード基体のみを切
削しても良く、裏貼りフィルム16の粘着剤層16aま
で切削しても良く、さらには、裏貼りフィルム16を切
り落さない程度に裏貼りフィルム16の一部まで切削し
ても良い。
【0077】そして、枠体スリット17等の形成後のI
Cの特性検査を行う第2次IC特性検査工程を行う(ス
テップ109)。ここで、特に、ステップ107〜10
8の工程でICモジュール11aへのダメージが無い場
合には、この工程は省略できる。その後に、枠体付きI
Cキャリア10をスリット付き台紙にはめ込み、封筒に
封入・封緘する梱包・出荷工程を行う(ステップ11
0)。
【0078】このように、従来のICカードの製造設備
を使用するので、ICキャリア11の単体ではしずら
い、各種の検査工程(ステップ104,109)や封筒
への封入作業等の梱包・出荷工程(ステップ110)な
どを行うことができ、加工の精度も十分確保することが
できる。
【0079】なお、図10(A)に示す工程の代わり
に、図10(B)に示すようにカード基体13を作製し
(ステップ101)、その後カード基体13の裏面に裏
貼りフィルム16を貼付してもよい(ステップ10
6)。この場合は、その後ICモジュール部ザグリ工程
(ステップ102)、ICキャリア外周縁部ザグリ工程
(ステップ107)、およびスリット部及びブリッジ部
ザグリ工程(ステップ108)を順次行う。次にICモ
ジュールシール工程(ステップ103)、ICの特性等
検査工程(ステップ104)、および発行処理工程(ス
テップ105)を順次経た後、梱包、出荷工程(ステッ
プ110)を行う、図10(B)に示す工程において
は、ザグリ工程(ステップ102、107および10
8)を連結して行うことにより、ザグリ作用の簡略化を
図ることができると同時に、ザグリ工程をまとめて行う
のでザグリ工程後のICの特性等検査も一回で済ませる
ことができる。
【0080】また、図10(A)に示す工程の代わり
に、図48(A)(B)に示すように、発行処理工程
(ステップ105)をスリット部及びブリッジ部ザグリ
工程(ステップ108)の後へもってきてもよく(図4
8(A))、また第2次IC特性検査工程(ステップ1
09)の後へもってきてもよい(図48(B))次に他
の実施例について図11(A)(B)により説明する。
図11(A)において、先ず、通常のプラスチックカー
ドの製造方法に従って、カード基体13の作製、ザグリ
機を用いたICモジュール12の装着凹部11aのザグ
リ加工、および装着凹部11aへのICモジュール12
の装着およびシールを行う(ステップ201)。次にザ
グリ機又はプレス機等を用いてICキャリア11が配置
される開口部13aを形成するため周縁スリット14の
ザグリ抜き又は打ち抜き工程を行いICキャリア11を
打ち抜く(ステップ202)。次に、カード基体の裏面
に裏貼りフィルム16を貼付し(ステップ203)、そ
の後、ザグリ機を用いて、開口部13aとカード基体1
3の外周縁部との間の所定位置を溝状に切削除去し、枠
体スリット17及びブリッジ部18を形成するザグリ工
程を行う(ステップ204)。ここで、図10に示す場
合と同様に、カード基体13のみを切削しても良く、裏
貼りフィルム16の粘着剤層16aまで切削しても良
く、さらには、裏貼りフィルム16を切り落とさない程
度に裏貼りフィルム16の一部まで切削しても良い。
【0081】次に、開口部13a内に、打ち抜いたIC
キャリア11を裏貼りフィルム16の粘着剤層16aに
より固定されるように配置するICキャリア11の貼付
工程を行う(ステップ205)。この場合、ICキャリ
ア11としてカード基体13とは別に形成されたものを
用いてもよい。ICキャリア11は、開口部13a内に
配置されたときに、開口部13aとICキャリア11と
の間に適宜の間隙の周縁スリット14が設けられる程度
の大きさに形成されている。
【0082】上述のようにこのICキャリア11は、カ
ード基体13と同様な樹脂製の基体にICモジュール1
2が搭載されたものでも良く、あるいは、ICキャリア
11自体がICモジュール12からなるもの(ICモジ
ュール12の寸法そのままにICキャリア11が形成さ
れたもの)でも良い。
【0083】次に、ICの特性等の検査工程(ステップ
206)を行う。そして、ICキャリア11の用途に応
じて、データを書き込む発行処理工程を行う(ステップ
207)。その後に、枠体付きICキャリア10をスリ
ット付き台紙にはめ込み、封筒に封入・封緘する梱包・
出荷工程を行う(ステップ208)。
【0084】なお、図11(A)に示す工程の代わり
に、図11(B)に示すように、カード基体13の作
製、ICモジュール部ザグリ、およびICモジュールシ
ールを行い(ステップ201)、その後カード基体13
の裏面に裏貼りフィルム16を貼り付けてもよい(ステ
ップ203)。その後ICキャリア部ザグリ抜き工程
(ステップ202′)およびスリット部及びブリッジ部
ザグリ工程(ステップ204)を順次行う。この場合、
裏貼りフィルム16が貼り付けられているのでICキャ
リア11は裏貼りフィルム16により保持される。次に
ICの特性等検査工程(ステップ206)および発行処
理工程(ステップ207)を行った後、梱包・出荷工程
(ステップ208)を行う。
【0085】図11(B)に示す工程においては、ザグ
リ工程(ステップ202および204)を連続的に行う
ことにより、ザグリ作用の簡略化を図ることができる。
【0086】枠体付きICキャリア10が送られてきた
利用者は、板状枠体13を枠体部13Aと13Bとに分
離する。ここで、利用者は、一方の枠体部に対して他方
の枠体部を、例えば曲げ、ねじり、引張等することによ
り、容易にブリッジ部18を破壊して、枠体部13Aと
13Bとに分離することができる。このときに、枠体部
13A及び13BとICキャリア11とは接触しないの
で、上記分離を行ってもICキャリア11には余計な負
荷はかからない。
【0087】枠体部13Aと13Bとが分離されると、
板状枠体13に阻まれることなくICキャリア11の少
なくとも1辺をつまむことができるようになるので、I
Cキャリア11を裏貼りフィルム16から余計な負荷を
かけずに容易かつ安全に剥離することができる。従っ
て、ICキャリア11の底部を裏貼りフィルム16を介
して押し上げることをしないので、ICモジュール12
が破損したり、飛び出したりすることを防止することが
できる。
【0088】また、裏貼りフィルム16の粘着剤層16
aの粘着力は低いので、ICキャリア11の裏面に粘着
剤が残ることもない。剥離されたICキャリア11は、
対象機器の装着部に装着される。このときに、従来のよ
うにICキャリア11の外周縁に突起部が残ることもな
く、前記対象機器の装着部に確実に装着できる。
【0089】図12及び図13は、それぞれ本発明によ
るICキャリアの変形例である板状枠体付きICキャリ
ア10A〜11Hを示す平面図である。
【0090】図12(A)(B)(C)(D)に示す枠
体スリット部は、開口部13aと、板状枠体13の図中
上下方向の外周縁部との間に、略直線状に形成されてい
る。枠体スリット部は、開口部13aと、図12(A)
では略中央部で交差し、図12(B)ではやや右寄りの
位置で交差し、図12(C)では右端で交差し、図12
(D)では左端で交差している。図12(A)(B)
(C)(D)のように板状枠体13の短手方向に枠体ス
リット17を形成すれば、板状枠体13をより分割しや
すくなる。
【0091】図13(A)〜(C)に示す枠体スリット
17は、開口部13aと、板状枠体13の図中左右方向
の外周縁部との間に、略直線状に形成されている。枠体
スリット17は、開口部13aと、図13(A)では下
端で交差し、図13(B)では略中央部で交差し、図1
3(C)では上端部で交差している。このように、枠体
スリット17を形成すれば、分割後にICキャリア11
の長手方向の辺をつまむことができるようになる。
【0092】また、図13(D)に示すように、スリッ
ト部17は、直線状に形成することに限らず、曲線状に
形成しても良い。
【0093】以上、本発明による板状枠体付きICキャ
リア及びその製造方法の一実施例について説明したが、
本発明は、上述した実施例に限定されることなく、その
要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
【0094】例えば、枠体スリット17は、開口部13
aと板状枠体13の外周縁部との間に2つ形成し、枠体
部13Aと13Bとに分割可能に形成したが、3つ以上
のスリット部17を形成し、3つ以上の枠体部13A,
13B,…に分割可能に形成することもできる。
【0095】また、枠体スリット17は、必ずしも開口
されている必要はなく、上述のように図14(B)にお
いて、枠体スリット部17を例えば略V字の溝状に形成
して薄い底面連結部64で枠体部13Aと13Bとを連
結すれば、ブリッジ部18を除くこともできる。
【0096】ブリッジ部18は、比較的容易に破壊する
ことができる形状であれば、いかなる形状でも良く、い
くつ設けても良い。さらに、ブリッジ部18は、カード
基体を切削除去することにより形成したが、例えばプラ
スチック等からなる部材を溶着等によって板状枠体13
に設けても良い。
【0097】なお、裏貼りフィルム16の剛性が高く、
枠体部13A,13Bを十分に支持することができるも
のであれば、ブリッジ部18は、必ずしも形成する必要
はない。
【0098】本発明による板状枠体付きICキャリアに
よれば、ICキャリアを取り出すときに、板状枠体を複
数の枠体部に分割したのち、ICキャリアを裏貼りフィ
ルムから剥離するようにしたので、ICモジュールに余
計な負荷をかけずに、破損や飛び出しを防止して、容易
かつ安全にICキャリアを取り出すことができる。
【0099】また、本発明のICキャリアの製造方法に
よれば、従来のICカードの製造設備をそのまま使用し
て、板状枠体付きのICキャリアを製造することができ
るので、設備の有効利用を図ることにより、製造コスト
を低減することができる。さらにICモジュールを搭載
するためのザグリ工程や、ICキャリアの外周縁のザグ
リ加工後のICモジュールの特性の検査等を省略するこ
とができるので、製造時間を短縮して、生産性の向上を
図ることができる。第3の実施例 以下、図面等を参照して、本発明の第3の実施例につい
て説明する。図15は、本発明による板状枠体付きIC
キャリアを示す図である。図15において、図15
(A)は平面(表面)図であり、図15(B)は図15
(A)のB−B断面を示す断面図であり、図15(C)
は図15(A)の側面図であり、図15(D)は裏面図
である。また、図16は図15のICキャリア11の一
実施例を示す平面図である。この実施例の板状枠体付き
ICキャリア10は、ICキャリア11と、板状枠体1
3と、裏貼りフィルム16等とから構成されている。
【0100】板状枠体13は、塩化ビニル等の樹脂シー
トであり、その一部の領域には開口部13aが形成され
ている。
【0101】裏貼りフィルム16は、粘着剤層16aを
有しており、板状枠体13の裏面に貼付され、開口部1
3aの裏面を覆っている。裏貼りフィルム16は、板状
枠体13の外形と同じか、多少小さめ(2mm程度)が
望ましく、その厚みが80〜200μm、好ましくは1
00μm程度である。また、粘着剤層16aは、その厚
みが20〜23μm程度が好ましい。このような厚みで
あれば、ICキャリア11を固定するのに十分な強度を
もつとともに、既存の製造設備を使用するのに差し支え
ない。
【0102】板状枠体13の開口部13aには、適宜の
間隙の周縁スリット14が設けられるようにICキャリ
ア11が嵌め込まれ、裏面の裏貼りフィルム16の粘着
剤層16aによって固定されている。この粘着剤層16
aは、貼付後に一度剥離すると再び粘着しない程度の粘
着力を有している。
【0103】裏貼りフィルム16には、開口部13a上
の領域を覆う領域の外側にフィルムスリット16bが形
成されている。スリット部16bは、ICキャリア11
の外周縁より、例えば8mm程度外側の位置に形成する
ことが好ましい。このフィルムスリット16bにより、
開口部13aを覆う領域に貼付される部分16c(以
下、「分割部16c」という。)が裏貼りフィルム16
から分割可能となっている。また、ICキャリア11
は、この分割部16cにより固定されることとなる。
【0104】ICキャリア11は、図16に示すよう
に、縦Y1は約15.00mm×横X1は約25.00
mm程度の樹脂製の基体11cに、縦Y2は約10.6
mm×横X2は約12.0mm程度のICモジュール1
2が搭載されており、対象機器への装着時の位置決めと
なるZは約3.00mm程度の切り欠き11bが形成さ
れている。次に、この板状枠体付きICキャリアの製造
方法について、図17に基づき説明する。図17は、本
発明による板状枠体付きICキャリアの製造方法の一実
施例を示す工程図である。
【0105】図17において、先ず、通常のプラスチッ
クカードの製造方法に従って、カード基体13を作製し
(ステップ101)、ザグリ機を用いてICモジュール
12の装着凹部11aとなるICモジュール部サグリ工
程を行う(ステップ102)。次いで、その装着凹部1
1aにICモジュール12を装着してモジュールシーラ
を用いたモジュールシーラ工程を行う(ステップ10
3)。
【0106】次に、ICの特性等の検査工程を行う(ス
テップ104)。そして、ICキャリア11の用途に応
じて、データを書き込む発行処理工程を行う(ステップ
105)。以上の各工程は、通常のICカードの製造方
法と同じである。
【0107】次に、カード基体13の裏面に裏貼りフィ
ルム16を貼付し(ステップ106)、その後、ザグリ
機を用いてICキャリア11の外周縁に相当する部分の
外側を溝状に切削除去し、周縁スリット14を形成する
サグリ工程を行う(ステップ107)。また、裏貼りフ
ィルム16の開口部13a上の領域の外側を溝状に切削
除去し、フィルムスリット16bを形成するザグリ工程
を行う(ステップ108)。
【0108】ここで、ステップ107においては、カー
ド基体のみを切削しても良く、裏貼りフィルム16の粘
着剤層16aまで切削しても良く、さらには、裏貼りフ
ィルム16を切り落とさない程度に裏貼りフィルム16
の一部まで切削しても良い。
【0109】また、ステップ108においては、裏貼り
フィルム16および粘着剤層16aのみを切削しても良
く、さらには、カード基体13を切り落とさない程度に
カード基体の一部まで切削しても良い。
【0110】なお、ステップ107とステップ108の
工程の順序は逆であっても良い。
【0111】そして、上記ステップ107,108での
ザグリ加工に伴うICの特性検査を行う第2次IC特定
検査工程を行う(ステップ109)。ここで、特にステ
ップ107〜108の工程でICモジュール12へのダ
メージが無い場合には、この工程は省略できる。その後
に板状枠体付きICキャリア10をスリット付き台紙に
はめ込み、封筒に封入・封緘する梱包・出荷工程を行う
(ステップ110)。
【0112】このように、従来のICカードの製造設備
を使用するので、ICキャリア11の単体ではしずら
い、各種の検査工程(ステップ104,109)や封筒
への封入作業等の梱包・出荷工程(ステップ110)等
を容易に行うことができ、加工の精度も十分確保するこ
とができる。
【0113】板状枠体付きICキャリア10が送られて
きた利用者は、裏貼りフィルム16のうち、分割部16
cを板状枠体13から剥離する。分割部16cは、IC
キャリア11が貼付されたままで剥離される。次に、利
用者は、ICキャリア11から分割部16cを剥離し、
ICキャリア11を対象機器の装着部に装着する。
【0114】従って、ICキャリア11は、分割部16
cから剥離されるだけであり、さらに、この剥離時に
は、ICキャリア11をつまんで分割部16cを剥離す
ることができるので、ICキャリア11にほとんど負荷
をかけずに剥離することができる。これにより、ICキ
ャリア11の取り出し時に、ICモジュール12が破損
したり、飛び出したりすることを防止することができ
る。また、裏貼りフィルム16の粘着剤層16aの粘着
力は低いので、ICキャリア11の裏面に粘着剤が残る
こともない。
【0115】また、本発明による取り出し方法によれ
ば、裏貼りフィルム16の分割部16cをICキャリア
11とともに剥離するので、周縁スリット14の幅を広
めに形成する必要はない。また、裏貼りフィルム16に
フィルムスリット16bを形成するザグリ加工は、その
切削量も極めて少なく、短時間で行うことができる。従
って、周縁スリット14とフィルムスリット16bとの
双方のザグリ加工に要する時間は、きわめて短くなり、
これにより、板状枠体付きICキャリア10をより低コ
ストで製造することができる。
【0116】図18(A)(B)は、本発明による板状
枠体付きICキャリアの他の実施例を示す裏面図であ
る。なお、図15に示す実施例と同様な機能を果たす部
分には、同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略す
る。
【0117】図18(A)に示す板状枠体付きICキャ
リア10において、裏貼りフィルム16には、板状枠体
13と接する面に粘着剤層16aが設けられていない領
域16d(図中斜線部領域:以下、「非粘着領域16
d」という。)が設けられ、分割部16cは、その外周
縁の一部を含む領域に上述の非粘着領域16dを有して
いる。
【0118】フィルムスリット16bの形成において
は、非粘着領域16dが分割部16cの外周縁の一部を
含む領域に配置されるようにザグリ加工を行う。ここ
で、分割部16c以外の裏貼りフィルム16に非粘着領
域16dが多少残っても、何等問題はない。
【0119】このような板状枠体付きICキャリア10
においては、分割部16cを板状枠体13から剥離する
ときに、非粘着領域16dの部分をつまむことができる
ので、より容易に分割部16cを剥離することができる
ようになる。
【0120】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、上述した実施例に限定されることなく、
その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能であ
る。
【0121】例えば、フィルムスリット16bの幅は、
ICキャリア11と開口部13aとの間の周縁スリット
14程度の幅でも良く、またはそれ以上の幅でも良い。
【0122】フィルムスリット16bは、裏貼りフィル
ム16に、板状枠体13の開口部13aの領域の外側を
囲むように形成したが、これに限らず、例えば裏貼りフ
ィルム16の一角を含む部分を分割するように形成して
も良い。
【0123】非粘着領域16dは、図18(A)のよう
に、裏貼りフィルム16の略中央部領域に形成したが、
裏貼りフィルム16の外周縁の一部を含む領域であって
も良い。また、非粘着領域16dの形状や大きさは、特
に限定されるものではない。
【0124】次に図18(B)により他の変形例につい
て説明する。図18(B)に示すように、板状枠体13
の隅部68表面(図18(B)の裏側)に、板状枠体1
3から隅部68を分離自在の枠体スリット66が設けら
れている。枠体スリット66は板状枠体13を完全に貫
通しておらず、隅部68は板状枠体13と裏貼りフィル
ム16側で部分的に連結している。
【0125】図18(B)において、隅部68を枠体ス
リット66を介して板状枠体から分離し、隅部68とと
もに裏貼りフィルム16を板状枠体13から剥離する。
この場合、裏貼りフィルム16にはICキャリア11が
付着しており、その後、裏貼りフィルム16からICキ
ャリア11を剥離することにより、ICキャリア11に
大きな力をかけることなくICキャリア11を板状枠体
13から取り出すことができる。
【0126】本発明による板状枠体付きICキャリアに
よれば、裏貼りフィルムにフィルムスリットを形成し、
裏貼りフィルムの開口部を覆う領域に貼付される部分を
ICキャリアが貼付されたままで板状枠体から剥離する
ようにしたので、ICモジュールにほとんど負荷をかけ
ずにICキャリアを取り出すことができる。これによ
り、ICキャリアの取り出し時のICモジュールの破損
や飛び出しを防止することができる。また、裏貼りフィ
ルムに非粘着領域を設け、非粘着領域の部分をつまんで
剥離することができるようにしたので、より容易に、か
つ負荷をかけずにICキャリアを取り出すことができ
る。さらに、本発明による板状枠体付きICキャリアの
製造方法によれば、従来のICカード製造設備を用いて
製造するようにしたので、製造コストの低減を図ること
ができる。また、スリット形成工程は、短時間で加工を
行うことができるので、本発明による板状枠体付きIC
キャリアを、低コストで製造することができる。第4の実施例 以下、図面等を参照して、本発明の第4の実施例につい
て説明する。図19〜図22は、本発明による板状枠体
付きICキャリアの実施例の構成を示す図である。これ
らの図において、図19〜図22(A)は平面図であ
り、図19〜図22(B)は図19〜図22(A)のB
−B断面を示す断面図である。
【0127】図19において、板状枠体付きICキャリ
ア10Aは、複数のICキャリア11A,11Bと、板
状枠体13と、裏貼りフィルム16等とから構成されて
いる。板状枠体13は、塩化ビニル等の樹脂シートであ
り、その一部の領域には複数の開口部13a−1,13
a−2が形成されている。
【0128】裏貼りフィルム16は、粘着剤層16aを
有しており、板状枠体13の裏面に貼付され、開口部1
3a−1,13a−2の裏面を覆っている。裏貼りフィ
ルム16は、板状枠体13の外形と同じか、多少小さめ
(2mm程度)が望ましく、その厚みが80〜200μ
m、好ましくは100μm程度である。また、粘着剤層
16aは、その厚みが20〜23μm程度が好ましい。
このような厚みであれば、ICキャリア11A,11B
を固定するのに十分な強度をもつとともに、既存の製造
設備を使用するのに差し支えない。
【0129】板状枠体13の開口部13a−1,13a
−2には、それぞれ共通の情報が記録されるICモジュ
ール12A,12Bを有するICキャリア11A,11
Bが嵌め込まれ、裏面の裏貼りフィルム16の粘着剤層
16aによって固定されている。この粘着剤層16a
は、貼付後に一度剥離すると再び粘着しない程度の粘着
力を有している。また、開口部13a−1,13a−2
とICキャリア11A,11Bとの間には、それぞれ適
宜の間隙の周縁スリット14A,14Bが設けられてい
る。なお、ICキャリア11A,11Bは板状枠体13
において点対象に配置されている。
【0130】図20において、板状枠体付きICキャリ
ア10Bでは、裏貼りフィルム16がフィルム16Aと
16Bとから構成され、これらは、板状枠体13の異な
る面にそれぞれ貼付されている。図20において、フィ
ルム16Aは板状枠体13の図中左側領域の裏面に貼付
され、フィルム16Bは板状枠体13の図中右側領域の
表面に貼付されている。フィルム16A,16Bは、そ
れぞれ板状枠体13に形成された開口部13a−1,1
3a−2を覆っている。
【0131】ICキャリア11A,11Bは、それぞれ
フィルム16A,16Bの粘着剤層16aに固定される
ように配置されている。すなわち、ICキャリア11
A,11BのICモジュール12A,12Bは、それぞ
れ板状枠体13の異なる面上に配置されている。なお、
ICキャリア11A,11Bは、板状枠体13において
線対象に配置されている。
【0132】図21において、板状枠体付きICキャリ
ア10Cは、図20の板状枠体付きICキャリア10B
の変形例を示している。この板状枠体付きICキャリア
10Cには、裏貼りフィルム16は設けられていない。
ICキャリア11A,11Bは、それぞれ、板状枠体1
3に溝状に開口された周縁スリット17A,17B、お
よび板状枠体13とICキャリア11A,11Bとを連
結する複数のブリッジ部18A,18Bにより、板状枠
体13から分離可能に配置されている。その他の構成
は、板状枠体付きICキャリア10Bと同様である。
【0133】図22において、板状枠体付きICキャリ
ア10Dは、図19の板状枠体付きICキャリア10A
の変形例を示している。この板状枠体付きICキャリア
10Dでは、裏貼りフィルム16がフィルム16Aと1
6Bとから構成され、これらが同一面(図中裏面)に貼
付されたものである。すなわち、ICキャリア11A
は、フィルム16Aにより固定され、ICキャリア11
Bは、フィルム16Bにより固定されている。その他の
構成は、板状枠体付きICキャリア10Aと同様であ
る。
【0134】図23は、本発明による各ICキャリア1
1A,11Bの端子の詳細を示す平面図である。この端
子は、8つのもの(C1〜C8)から構成され、形状は
略角形状である。さらに、端子位置は、ISOに準拠す
る位置(ISOに準拠するICカードのICモジュール
の端子位置)に配置することが好ましい。すなわち図2
3において、カード基体(板状枠体13)の左端および
上端から、aが最大10.25mm、bが最小12.2
5mm、cが最大17.87mm、dが最小19.87
mm、eが最大19.23mm、fが最小20.93m
m、gが最大21.77mm、hが最小23.47m
m、iが最大24.31mm、jが最小26.01m
m、kが最大26.85mm、lが最小28.55mm
である。
【0135】このようにすれば、従来のICカードの製
造装置を用いて製造することができる。
【0136】板状枠体付きICキャリア10A〜10D
においては、親子電話のように1つの契約で複数の電話
機を使用する場合や、1組の車載発信機と携帯電話を使
用する場合等、複数の関連するICキャリアを作製する
ときに、これらを1つのカード基体から作製することが
でき、使用部材(カード基体)の削減を図ることができ
る。また、各ICモジュールへの情報の記録等を迅速に
行うことができ、製造時間を短縮することができる。さ
らにまた、これらの複数のICキャリアを1つの単位で
取り扱うことができるため、管理が容易になる。
【0137】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、上述した実施例に限定されることなく、
その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能であ
る。例えば、図19〜図22に示すように、ICモジュ
ール12の端子面は、板状枠体13の同一面でも、異な
る面でも良い。また実施例では、ICキャリア11は、
板状枠体13に2つ設けた例を示したが、これに限ら
ず、3つ以上設けても良い。本発明によれば、複数の関
連するICキャリアを作製する場合に、これらを1つの
板状枠体(基体)から作製することができ、使用部材の
削減をすることができる。また、各ICモジュールへの
情報の記録を迅速に行うことができ、製造時間を短縮す
ることができる。これにより、製造の合理化を図ること
ができる。
【0138】また、複数のICキャリアを1つの単位で
取り扱うことができ、管理の容易化を図ることができ
る。さらに、各ICキャリアの端子位置を、ISOに準
拠する位置に配置することで、従来のICカードの製造
装置を用いて製造することができる。第5の実施例 以下、図面等を参照して、本発明の第5の実施例につい
て説明する。
【0139】図24は、本発明による板状枠体付きIC
キャリアを示す図である。図24(A)は平面図であ
り、図24(B)は図24(A)のB−B断面を示す断
面図であり、図24(C)は図24(A)の側面図であ
る。また、図25は、ICキャリアの一実施例を示す図
である。この実施例の板状枠体付きICキャリア10
は、ICキャリア11と、板状枠体13と、裏貼りフィ
ルム16等とから構成されている。板状枠体13は、ポ
リ塩化ビニル等の樹脂であり、その一部の領域には開口
部13aが形成されている。
【0140】裏貼りフィルム16は、粘着剤層16aを
有しており、板状枠体13の裏面に貼付され、開口部1
3aの裏面を覆っている。裏貼りフィルム16は、板状
枠体13の外形と同じか、多少小さめ(2mm程度)が
望ましく、その厚みが80〜200μm、好ましくは1
00μm程度である。また、裏貼りフィルム16の材質
としては、その表面の摩擦力が大きく、さらには柔軟性
を有するものが用いられる。具体的には、ポリ塩化ビニ
ル(PVC)系樹脂、ポリオレフィン(PO)系樹脂等
があげられるが、静電気、摩擦熱等が発生しにくく、耐
熱性、耐候性に優れるポリエチレン系樹脂が特に好まし
い。
【0141】さらに、裏貼りフィルム16をポリエチレ
ン系樹脂から形成することで、以下のメリットを有す
る。
【0142】一般に、ポリ塩化ビニル系は、機械的性質
や耐薬品性には優れているが、加工時の流動性が悪く、
熱安定性も低いので、例えばフタル酸ジオクチルのよう
な可塑剤を添加して使用する。また、板状枠体13に用
いられる硬質ポリ塩化ビニル系では可塑剤の添加量が少
ない(例えば0〜5%)が、軟質ポリ塩化ビニル系では
可塑剤の添加量が多い(30〜50%)。従って、裏貼
りフィルム16を軟質ポリ塩化ビニル系樹脂から形成す
ると、添加された可塑剤が板状枠体13側に移行し、板
状枠体13の表面が侵され易い。板状枠体13の表面が
侵されると、その表面に印刷された情報ににじみ等が発
生する。
【0143】一方、ポリエチレン系樹脂には可塑剤は添
加されていないので、移行性がなく、板状枠体13の表
面が侵されることを防止することができる。
【0144】粘着剤層16aは、その厚みが20〜23
μm程度が好ましい。裏貼りフィルム16および粘着剤
層16aがこのような厚みであれば、ICキャリア11
を固定するのに十分な強度をもつとともに、既存の製造
設備を使用するのに差し支えない。
【0145】板状枠体13の開口部13aには、ICモ
ジュール12を有するICキャリア11が嵌め込まれ、
裏面の裏貼りフィルム16の粘着剤層16aによって固
定されている。この粘着剤層16aは、貼付後に一度剥
離すると再び粘着しない程度の弱い粘着力を有してい
る。また、開口部13aとICキャリア11との間に
は、適宜の間隙の周縁スリット14が設けられている。
【0146】ICキャリア11は、図25に示すよう
に、縦Y1は約15.00mm×横X1は約25.00
mm程度の樹脂製の基体11cに、縦Y2は約10.6
mm×横X2は約12.0mm程度のICキャリア12
が搭載されており、対象機器への装着時の位置決めとな
るZは約3.00mm程度の切り欠き11bが形成され
ている。
【0147】次に、この板状枠体付きICキャリア10
の製造方法の概略を説明する。
【0148】先ず、通常のプラスチックカードの製造方
法に従って、カード基体13を作製し、このカード基体
13にICモジュール12が装着される凹部11aを形
成し、その凹部11aにICモジュール12を装着す
る。
【0149】その後、ICの特性等の検査を行い、IC
キャリア11の用途に応じて、データを書き込む発行処
理を行う。以上の各工程は、通常のICカードの製造方
法と同じである。
【0150】次に、カード基体の裏面に裏貼りフィルム
16を貼付した後、ICキャリア11の外周縁に相当す
る部分の外側を溝状に切削除去し、周縁スリット14を
形成する。
【0151】そして、必要に応じて周縁スリット14の
形成後のICの特性を検査し、その後に、板状枠体付き
ICキャリア10をスリット付き台紙にはめ込み、封筒
に封入・封緘する梱包・出荷を行う。
【0152】このように、従来のICカードの製造設備
を使用するので、ICキャリア11の単体ではしずら
い、各種の検査や封筒への封入作業等の梱包・出荷の工
程等を容易に行うことができ、加工の精度も十分確保す
ることができる。
【0153】また、封入・封緘を行う工程においては、
板状枠体付きICキャリア10は、マッチングインサー
タ(封入・封緘装置)内に搬入される。このときに、板
状枠体付きICキャリア10は、装置内の搬送用ローラ
や搬送用ベルト等の搬送部により搬送される。ここで、
板状枠体付きICキャリア10の裏貼りフィルム16
を、上述したポリエチレン系樹脂等から形成した場合、
板状枠体付きICキャリア10と搬送用ローラ等との接
触面の摩擦力は大きい。従って、この接触面に滑りが発
生することなく、いいかえれば搬送用ローラ等が空転す
ることなく、確実に搬送され、板状枠体付きICキャリ
ア10の搬送ミス等を防止して、封入・封緘を円滑に行
うことができる。これにより、板状枠体付きICキャリ
ア10が所定の封筒に封入されないで利用者に送付され
てしまうこと等を防止することができる。
【0154】板状枠体付きICキャリア10が送られて
きた利用者は、裏面側からICキャリア11の底部を、
裏貼りフィルム16を介して押し上げ、裏貼りフィルム
16からICキャリア11を剥離し、ICキャリア11
を取り出す。このときに、裏貼りフィルム16は柔軟性
を有するので、ICキャリア11を容易に押し上げるこ
とができる。さらに、ICキャリア11は、裏貼りフィ
ルム16から剥離されるだけであるので、ICモジュー
ル12に余計な負荷がかかり、ICモジュール12が破
損したりICキャリア11から飛び出してしまう恐れが
ない。
【0155】剥離されたICキャリア11は、対象機器
の装着部に装着される。このときに、従来のようにIC
キャリア11の外周縁に突起部が残ることもなく、前記
対象機器の装着部に確実に装着できる。
【0156】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、上述した実施例に限定されることなく、
その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能であ
る。例えば、裏貼りフィルム16の、封入・封緘装置の
搬送部との接触面の接触面積を大きくするために、必要
に応じて裏貼りフィルム16の表面を鏡面状に仕上げる
処理を施しても良い。このように形成すれば、接触面の
摩擦力をさらに大きくすることができる。
【0157】本発明による板状枠体付きICキャリアに
よれば、裏貼りフィルムと処理装置の搬送部との接触面
の摩擦力を大きくしたので、この接触面には滑り等が発
生せず、板状枠体付きICキャリアを処理装置内で円滑
に搬送することができる。これにより、搬送ミス等を防
止して、板状枠体付きICキャリアが所定の封筒に封入
されなかったりすることを防止することができる。ま
た、製造効率を高めることができる。また、裏貼りフィ
ルムをポリエチレン系樹脂から形成したので、板状枠体
への移行性がなく、板状枠体の表面が侵されることを防
止し、板状枠体の保存性を高めることができる。第6の実施例 以下、図面等を参照して、本発明の第6の実施例につい
て説明する。
【0158】図26は、本発明による板状枠体付きIC
キャリアを示す図である。図26(A)は平面図であ
り、図26(B)は図26(A)のB−B断面を示す断
面図である。また、図27は、ICキャリアの一実施例
を示す図である。
【0159】この実施例の板状枠体付きICキャリア1
0は、ICキャリア11と、板状枠体13と、裏貼りフ
ィルム16等とから構成されている。板状枠体13は、
塩化ビニル等の樹脂シートであり、その一部の領域には
開口部13aが形成されている。
【0160】裏貼りフィルム16は、粘着剤層16aを
有しており、板状枠体13の裏面に貼付され、開口部1
3aの裏面を覆っている。裏貼りフィルム16は、その
厚みが80〜200μm、好ましくは100μm程度で
ある。また、粘着剤層16aは、その厚みが20〜23
μm程度が好ましい。このような厚みであれば、ICキ
ャリア11を固定するのに十分な強度をもつとともに、
既存の製造設備を使用するのに差し支えない。
【0161】板状枠体13の開口部13aには、ICモ
ジュール12を有するICキャリア11が嵌め込まれ、
裏面の裏貼りフィルム16の粘着剤層16aによって固
定されている。この粘着剤層16aは、貼付後に一度剥
離すると再び粘着しない程度の弱い粘着力を有してい
る。また、開口部13aとICキャリア11との間に
は、適宜の間隙の周縁スリット14が設けられている。
【0162】ICキャリア11は、図27に示すよう
に、縦Y1は約15.00mm×横X1は約25.00
mm程度の樹脂製の基体に、縦Y2は約10.6mm×
横X2は約12.0mm程度のICキャリア12が搭載
されており、対象機器への装着時の位置決めとなるZは
約3.00mm程度の切り欠き11bが形成されてい
る。
【0163】図28、図29は、図26の板状枠体付き
ICキャリア10のそれぞれ別々の実施例を示す裏面図
である。
【0164】図28において、板状枠体13の裏面には
磁気ストライプ77が形成されている。磁気ストライプ
77は、機械的に読み取り可能に符号化された情報を記
録する情報記録部であり、従来より公知の方法、例えば
磁性層転写方式により形成される。ここで磁性層転写方
式とは、20μm程度のPETフィルムに剥離層、保護
層、磁性層、感熱接着剤層を順次積層した転写テープを
作製し、これを板状枠体13に加熱圧接して、板状枠体
13上に磁気ストライプ77を転写する方法である。
【0165】さらに、磁気ストライプ77は、ISO規
格に準拠する位置、すなわち板状枠体13の上端からの
寸法が所定の寸法L1となるように配置されている。ま
た、ICモジュール12の端子位置もまた、ISO規格
に準拠する位置に配置されている。これにより、磁気ス
トライプ77の下端と板状枠体13の開口部13aの上
端との間には、図28においてL2の間隙が設けられ
る。そして。裏貼りフィルム16は、その上端が上記間
隙の間に配置されるように貼付される。このように裏貼
りフィルム16を貼付することにより、板状枠体13の
開口部13a上の領域が裏貼りフィルム16により覆わ
れるとともに、磁気ストライプ77は、裏貼りフィルム
16が貼付されても露出する。
【0166】従って、裏貼りフィルム16が貼付されて
も、磁気ストライプ77に記録された情報をISO規格
に準拠する磁気リーダで読み取ることができる。
【0167】なお、磁気ストライプ77には、ICキャ
リア11の利用者に関する情報等、ICモジュール12
に記録される情報と関連する情報等が記録される。これ
により、板状枠体付きICキャリア10の製造工程にお
いて、記録する情報を読み取り、マッチングを行うこと
ができるようになる。
【0168】図29において、磁気ストライプ77は、
ISO規格に準拠する位置と対称の位置、すなわち板状
枠体13の下端からの寸法がL1となるように配置され
ている。このように配置することにより、板状枠体13
の開口部13aと磁気ストライプ77との間には、図中
L3の間隙が設けられ、この寸法L3は、図28の寸法
L2より大きい。また、裏貼りフィルム16は、図28
のものと同様に、開口部13a上の領域を覆い、かつ、
磁気ストライプ77が設けられた領域以外の領域に貼付
される。従って、裏貼りフィルム16がより貼付し易く
なる。さらに、板状枠体13の一端部と磁気ストライプ
77との間の寸法L1は、ISO規格に準拠する寸法で
あるので、ISO規格に準拠する磁気リーダでこの磁気
ストライプ77を読み取ることができる。
【0169】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、上述した実施例に限定されることなく、
その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能であ
る。例えば、実施例では、情報記録部の一実施例とし
て、磁気ストライプ77を例に上げたが、これに限るこ
となく、バーコードや光学読み取り文字から情報記録部
を形成しても良く、さらには、これらと磁気ストライプ
77とを組み合わせたものであっても良い。
【0170】本発明による板状枠体付きICキャリアに
よれば、裏貼りフィルムが貼付されても情報記録部の情
報を機械的に読み取ることができる。これにより、板状
枠体付きICキャリアの製造工程において、情報記録部
に記録される情報とICモジュールに記録される情報と
のマッチングを行うことができ、製造の効率を高めるこ
とができる。また、情報記録部を磁気ストライプとした
ので、磁気ストライプ付きICカードと同様に製造する
ことができる。
【0171】第7の実施例 以下、図面等を参照して、本発明の第7の実施例につい
て説明する。図30は、本発明による板状枠体付きIC
キャリアの一実施例を示す図である。図30(A)は平
面図であり、図30(B)は図30(A)のB−B断面
を示す断面図であり、図30(C)は図30(A)の側
面図である。また、図31(A)は、ICキャリア11
の平面図、図31(B)は側面の断面図を示している。
この実施例の板状枠体付きICキャリア10は、ICキ
ャリア11と、板状枠体13と、裏貼りフィルム16等
から構成されている。
【0172】板状枠体13は、PVC、ガラスエポキ
シ、厚紙等から形成されたものであり、その一部の領域
には開口部13aが形成されている。
【0173】裏貼りフィルム16は、粘着剤層16aを
有しており、板状枠体13の裏面に貼付され、開口部1
3aの裏面を覆っている。裏貼りフィルム16は、板状
枠体13の外形と同じか、多少小さめ(2mm程度)が
望ましく、その厚みが80〜200μm、好ましくは1
00μm程度である。また、粘着剤層16aは、その厚
みが20〜23μm程度が好ましい。このような厚みで
あれば、ICキャリア11を固定するのに十分な強度を
もつとともに、既存の製造設備を使用するのに差し支え
ない。
【0174】板状枠体13の開口部13aには、適宜の
隙間の周縁スリット14が設けられるようにICキャリ
ア11が嵌めこまれ、裏面の裏貼りフィルム16の粘着
剤層16aによって固定されている。この粘着剤層16
aは、貼付後に一度剥離すると再び粘着しない程度の弱
い粘着力を有している。
【0175】ICキャリア11は、ICモジュールその
ままに形成されたものである。すなわち、ICキャリア
11とICモジュールとは、同型同大である。図31に
示すように、ICキャリア11、すなわちICモジュー
ルは、樹脂70aとプリント基板70bとが積層した基
体70と、基体70内に設けられたICチップ72と、
スルーホール73によりICチップ72と電気的に接続
され、外部に露出する外部接触端子73とから構成され
ている。
【0176】このICキャリア11は、GSM11.1
1規格におけるSIMの形状を満足するように形成され
ている。すなわち、基体70は、縦Y1は約15.00
mm×横X1は約25.00mmの大きさに形成され、
外部接触端子73は、縦Y2は約10.6mm×横X2
は約12.0mmの大きさに形成され、さらに、対象機
器への装着時の位置決めとなるZは約3.00mmの切
り欠き部71が形成されている。
【0177】次に、この板状枠体付きICキャリアの製
造方法について、図32に基づき説明する。図32は、
本発明による板状枠体付きICキャリアの製造方法の一
実施例を示す工程図である。
【0178】先ず、図32に示すように通常のプラスチ
ックカードの製造方法に従って、カード基体を作製し
(ステップ101)、ザグリ機又はプレス機等を用いて
ICキャリア11が配置される開口部13aを形成する
ためのザグリ抜き又は打ち抜き工程を行う(ステップ1
02)。開口部13aは、ICキャリア11が配置され
たときにICキャリア11の外側に適宜の隙間の周縁ス
リット14が設けられる程度の大きさに形成される。次
に、カード基体の裏面に裏貼りフィルム16を貼付する
工程を行う(ステップ103)。
【0179】一方ステップ201では、ステップ101
〜103とは別工程で、図31(A)(B)に示したI
Cキャリア11が作製される。そして、このICキャリ
ア11を、開口部13a内に、裏貼りフィルム16の粘
着剤層16aにより固定されるように配置するICキャ
リア11の貼付工程を行う(ステップ104)。次に、
ICの特性等の検査工程(ステップ105)を行い、I
Cキャリア11の用途に応じて、データを書き込む発行
処理工程を行う(ステップ106)。その後に、板状枠
体付きICキャリア10をスリット付き台紙にはめ込
み、封筒に封入・封緘する梱包・出荷工程を行う(ステ
ップ107)。
【0180】以上の製造方法においては、ICキャリア
11がCOB(Chip On Board;プリント
基板下部にICチップが設けられているICモジュー
ル)であるので、製造コストを低減することができる。
つまり、従来のように、カード基体にICモジュール搭
載用の凹部を形成するザグリ工程と、この凹部にICモ
ジュールを搭載するモジュールシール工程とをなくし
て、開口部13aを形成するためのザグリ抜き(又は打
ち抜き)工程(ステップ102)と、ICキャリア11
の貼付工程(ステップ104)とを設けているので、I
Cモジュールの実装後のザグリ工程や、このザグリ工程
に伴うICの特性等の検査工程とを行う必要がなくな
り、製造時間を大幅に短縮することができる。
【0181】さらに、ICキャリア11と板状枠体13
(カード基体)とは別工程で作製されるので、板状枠体
13の材質としては、必ずしもICキャリア11の基体
70と同一のものとする必要はない。板状枠体13はI
Cキャリア11を取りだした後には不要となるので、リ
ーダライター(発行処理装置)での適性があれば、いか
なる材料を用いても良く、例えば厚紙等を用いれば安価
に形成することができる。
【0182】また、ICキャリア11は板状枠体13に
取り付けられるので、従来のICカードの製造設備を使
用して、ICキャリア11の単体ではしずらい、ICの
特性等の検査工程(ステップ105)や封筒への封入作
業等の梱包・出荷工程(ステップ107)などを容易に
行うことができ、加工の精度も十分確保することができ
る。
【0183】板状枠体付きICキャリア10が送られて
きた利用者は、板状枠体13からICキャリア11を剥
離し、対象機器の装着部に装着する。このとき、ICキ
ャリア11は、裏貼りフィルム16から剥離されるだけ
であるので、これに余計な負荷がかかることはない。ま
た、裏貼りフィルム16の粘着剤層16aの粘着力は小
さいので、ICキャリア11の裏面に粘着剤が残ること
もない。さらに、従来のようにICキャリア11の外周
縁に突起部が残ることもなく、前記対象機器の装着部に
確実に装着できる。
【0184】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、上述した実施例に限定されることなく、
その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能であ
る。
【0185】実施例では、ICキャリア11の形状と、
開口部13aの形状とは略相似形に形成したが、必ずし
も両者の外形を略相似形に形成する必要はなく、ザグリ
機で用いる切削工具の形状や、打ち抜き機で用いる抜き
型の形状によっては、ICモジュール12がISOに準
拠する位置に配置されていれば、開口部13aは、略四
角形等、いかなる形状に形成しても良い。
【0186】本発明によれば、板状枠体とは別工程で、
ICモジュールをICキャリアと略同型同大に作製した
ので、カード基体にICモジュールを搭載するためのザ
グリ工程やそれに伴う検査工程を省略することができ、
製造コストを低減することができる。さらに、板状枠体
に安価な材料を用いることができ、板状枠体の部材のコ
ストを低減することができる。
【0187】第8の実施例 以下、図面等を参照して、本発明の第8の実施例につい
て説明する。図33は、本発明による板状枠体付きIC
キャリアの一実施例を示す図である。図33(A)は平
面図であり、図33(B)は図33(A)のB−B断面
を示す断面図である。また、図34は、ICキャリアを
示す図である。この実施例の板状枠体付きICキャリア
10は、ICキャリア11と、板状枠体13と、裏貼り
フィルム16等とから構成されている。
【0188】板状枠体13は、ポリ塩化ビニル等の樹脂
シートであり、その一部の領域には、開口部13aが形
成されている。また、板状枠体13上には、ICキャリ
ア11個別の識別情報であるシリアル番号を表示した情
報表示層17aが設けられている。
【0189】裏貼りフィルム16は、その一方の面に設
けられた粘着剤層16aにより板状枠体13の裏面に貼
付され、開口部13aの裏面を覆っている。裏貼りフィ
ルム16は、板状枠体13の外形と同じか、多少小さめ
(2mm程度)が望ましく、その厚みが80〜200μ
m、好ましくは100μm程度である。また、粘着剤層
16aは、20〜23μm程度が好ましい。このような
厚みであれば、ICキャリア10を固定するのに十分な
強度を有する。
【0190】板状枠体13の開口部13aには、ICモ
ジュール12を有するICキャリア11が嵌めこまれ、
裏面の裏貼りフィルム16の粘着剤層16aによって固
定されている。ここで、開口部13aとICキャリア1
1との間には、適宜の隙間の枠体スリット14が設けら
れている。また、粘着剤層16aは、ICキャリア11
が貼付された後に一度剥離すると再び粘着しない程度の
弱い粘着力を有している。
【0191】ICキャリア11は、図34に示すよう
に、縦Y1が約15.00mm、横Y1が約25.00
mmの樹脂製の基体11cに、縦Y2が約10.6m
m、横X2が約12.0mmのICモジュール12が搭
載されており、対象機器への装着時の位置決めとなる、
Zが約3.00mmの切り欠き11bが形成されてい
る。さらに、この基体11c上には、上述のICキャリ
ア11のシリアル番号を表示した情報表示層17bが設
けられている。
【0192】次に、この板状枠体付きICキャリアの製
造方法について説明する。図35は、本発明による板状
枠体付きICキャリアの製造方法の一実施例を示す工程
図である。
【0193】図35において、先ず、通常のプラスチッ
クカードの製造方法に従って、カード基体を作製し(ス
テップ101)、このカード基体に、ザグリ機を用いて
ICモジュール12が装着される装着凹部11aを形成
する(ステップ102)。次いで、その装着凹部11a
に熱硬化型接着剤を介してICモジュール12を装着
し、熱盤により圧着するモジュールシール工程を行う
(ステップ103)。次に、ICの特性等の検査工程を
行う(ステップ104)。
【0194】次に、このカード基体の裏面に裏貼りフィ
ルム16を貼付する(ステップ107)。その後、ザグ
リ機等によって、カード基体のICキャリア11の外周
縁に相当する部分の外側を、裏貼りフィルム16を残し
て、溝状に切削除去して枠体スリット14を形成する
(ステップ108)。ここで、カード基体のみを切削し
ても良く、裏貼りフィルム16の粘着剤層16aまで切
削しても良く、さらには、裏貼りフィルム16を切り落
とさない程度に裏貼りフィルム16の一部まで切削して
も良い。
【0195】そして、その切削除去後のICの特性検査
を行う第2次IC特性検査工程を行う(ステップ10
9)。ここで、特に、上記のステップ108で、ICモ
ジュール12へのダメージが無い場合には、この工程は
省略することができる。そして、ICモジュール12に
SIMの加入者に関する情報を書き込む発行処理を行う
(ステップ105)。
【0196】次に、インクジェットプリンタ等により、
カード個別の識別情報であるシリアル番号を板状枠体1
3及びICキャリア11の基体11c部分に印字する
(ステップ106)。すなわち、これによりカード基体
に情報表示層17a,17bが形成される。
【0197】その後に、枠体付きICキャリア10をス
リット付き台紙にはめ込み、封筒に封入・封緘する梱包
・出荷工程を行う(ステップ110)。
【0198】板状枠体付きICキャリア10が送られて
きたユーザは、板状枠体13からICキャリア11を剥
離し、対象機器に装着して使用する。
【0199】また、ユーザは、ICキャリア11が紛失
したり、盗難に合ったりした場合には、ICキャリア1
1がなくても、板状枠体13に表示された自己のICキ
ャリア11のシリアル番号を発行元に連絡することがで
きる。一方、ICキャリア11が破損した場合には、I
Cキャリア11の基体11c部分又は板状枠体13に表
示されているシリアル番号を発行元に連絡すれば良い。
この場合には、板状枠体13を紛失したときでも、自己
のシリアル番号を発行元に連絡することができる。
【0200】従って、発行元は、このシリアル番号によ
って、多数のユーザの中から即座にそのユーザを特定す
ることができるので、そのICキャリア11の無効処理
や、ICキャリア11の再発行処理を効率良く行うこと
ができる。
【0201】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、上述した実施例に限定されることなく、
その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能であ
る。
【0202】例えば情報表示層17a,17bは、必ず
しもICモジュール12の搭載後に形成する必要はな
く、カード基体の作製と同時に形成しても良い。従っ
て、情報表示層17a,17bは、インクジェットプリ
ンタによる印字に限らず、レーザープリンタ(レーザー
印字)、オフセット印刷、スクリーン印刷、昇華転写印
刷、刻字等によって形成しても良い。
【0203】カード個別の識別情報は、シリアル番号で
ある例を示したが、例えばユーザの登録番号等、そのユ
ーザを特定することができる情報であればいかなる情報
であっても良い。
【0204】また、情報表示層17aと17bとにより
表示される識別情報は、必ずしも同一の識別情報でなく
ても良い。
【0205】さらにまた、識別情報は、機械的に読み取
り可能なバーコード、磁気情報等であっても良く、さら
にはこれとシリアル番号等の組み合わせであっても良
い。
【0206】本発明によれば、板状枠体とICキャリア
の基体部とに識別情報を表示したので、ユーザがICキ
ャリアを破損、紛失等したときでも、その識別情報を発
行元に伝えることができる。従って、発行元はそのIC
キャリアを即座に特定することができるようになる。こ
れにより、発行元は、ICキャリアの再発行処理等を効
率よく行うことができる。また、複数のICキャリアが
混ざってしまった場合でも外観上の識別が可能であるの
で、読み取り装置等で識別情報を確認する必要がなくな
る。
【0207】第9の実施例 以下、図面等を参照して、本発明の第9の実施例につい
て説明する。図36は、本発明による板状枠体付きIC
キャリアを示す図である。図36(A)は平面図であ
り、図36(B)は図36(A)のB−B断面を示す断
面図である。また、図37は、ICキャリアを示す図で
ある。この実施例の板状枠体付きICキャリア10は、
ICキャリア11と、板状枠体13と、フィルム16等
とから構成されている。
【0208】板状枠体13としては、上質紙、コート
紙、樹脂含浸紙等の紙材と、ポリ塩化ビニル(PV
C)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩
化ビ・酢ビ共重合樹脂(PVCA)、ポリスチロール樹
脂(PS)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン
共重合樹脂(ABS)等のプラスチックシート及びこれ
らを多層に貼り合わせたものが用いられ、その厚みは1
50〜800μm程度に形成される。板状枠体13の一
部の領域には、開口部13aが形成されている。
【0209】フィルム16は、例えば75μm程度の厚
みのポリエステルフィルムから形成されている。フィル
ム16の一方の面には粘着剤層16aが設けられ、他方
の面には磁性層75が設けられている。
【0210】粘着剤層16aは、例えばアクリル系の粘
着材料を20μm程度の厚みに形成したものである。
【0211】磁性層75は、機械的に情報の読み取り及
び書き込みが可能な磁気情報記録層であり、例えば
(1)グラビア法、ドクターブレード法、リバースロー
ル法等により、フィルム16に磁性塗料を直接塗布する
方法や、(2)20μm程度の厚みのPETフィルム
に、剥離剤、磁性塗料、感熱接着剤等を順次積層した転
写フィルムを作製し、この転写フィルムをフィルム16
に加熱圧接して転写形成する方法により設けられる。
【0212】また、磁性層75に用いられる磁性体とし
ては、ISO、JIS規格に合致する特性、例えば抗磁
力(保持力)Hc が290[Oe]、残留磁束φr
1.30[Maxwe11/cm]、角形比δが0.8
等、を有するものが用いられる。
【0213】フィルム16は、粘着剤層16aの粘着力
により板状枠体13の一方の面に貼付され、開口部13
aを覆っている。これにより、磁性層75は、板状枠体
付きICキャリア10の一方の面上に設けられる。
【0214】板状枠体13の開口部13aには、ICモ
ジュール12を有するICキャリア11が嵌めこまれ、
フィルム16の粘着剤層16aによって固定されてい
る。これにより、開口部13aとICキャリア11との
間には、適宜の隙間の周縁スリット14が設けられてい
る。また、粘着剤層16aは、ICキャリア11が貼付
された後に一度剥離すると再び粘着しない程度の弱い粘
着力を有している。なお、ICモジュール12の端子
は、板状枠体13に対して、ISO規格に準拠する位置
に配置されている。
【0215】ICキャリア11は、図2に示すように、
縦Y1が約15.00mm、横X1が約25.00mm
の樹脂製の基体に、縦Y2が約10.6mm、横X2が
約12.0mmのICモジュール12が搭載されてお
り、対象機器への装着時の位置決めとなる、Zが約3.
00mmの切り欠き11bが形成されている。
【0216】図38、図39は、板状枠体付きICキャ
リア10の図36(A)の反対面を示す図であり、磁性
層75の第1、第2の実施例を示したものである。な
お、図38、図39において、磁性層75とICキャリ
ア11との位置関係の明確化のために、ICキャリア1
1を実線で表示している。
【0217】図38において、磁性層75は、フィルム
16上にストライプ状に形成された、いわゆる磁気スト
ライプである。さらに、この磁性層75は、ISO規格
に準拠する位置、すなわち板状枠体13の図中上端から
の寸法が所定の寸法となるように配置されている。従っ
て、ISO規格に準拠する磁気リーダにより、磁性層7
5に記録された情報を読み取ることができる。なお、磁
性層75が磁気ストライプである場合には、上述の転写
形成による方法が好適である。
【0218】一方、図39において、磁性層75は、フ
ィルム16上の略全面に形成されている。このように形
成すれば、フィルム16の貼付時の位置決め作業が容易
となる。
【0219】またここで、フィルム16の貼付後に磁性
層75を形成しても良く、また、フィルム16に予め磁
性層75を形成し、このフィルム16をカード基体13
を越えない大きさに裁断した(打ち抜いた)ものをカー
ド基体に貼付しても良い。あるいは、カード基体を所定
形状に打ち抜く前に、フィルム16をカード基体に貼付
し、この貼付された状態で、カード基体を所定形状に打
ち抜いても良い。
【0220】このように、磁性層75がフィルム16の
面上に設けられると、フィルム16が貼付された後も、
磁性層75に情報を書き込み、さらにはその書き込まれ
た情報を読み取ることができるようになる。
【0221】次に、この板状枠体付きICキャリアの製
造方法について説明する。
【0222】先ず、通常のプラスチックカードの製造方
法に従って、カード基体を作製し、このカード基体に、
ザグリ機を用いてICモジュール12が装着される凹部
を形成する。次いで、その凹部に熱硬化型接着剤を介し
て、ICモジュール12を装着し、熱盤により圧着して
モジュールシールを行なう。これにより、カード基体に
ICモジュール12が搭載される(ICモジュール搭載
工程)。
【0223】次に、このカード基体13の一方の面(I
Cモジュール12の装着面と反対の面)にフィルム16
を貼付する(フィルム貼付工程)。続いて、ICの特性
等の検査工程を行う。その後、カード基体のICキャリ
ア11の外周縁に相当する部分の外側を、フィルム16
を残して、溝状に切削除去して周縁スリット14を形成
する(ICキャリア形成工程)。ここで、カード基体1
3のみを切削しても良く、フィルム16の粘着剤層16
aまで切削しても良く、さらには、フィルム16や磁性
層75を切り落とさない程度にフィルム16の一部まで
切削しても良い。
【0224】そして、その切削除去後のICの特性検査
を行う第2次IC特性検査工程を行う。ここで、特に、
上記のICキャリア形成工程で、ICモジュール12へ
のダメージが無い場合には、この工程は省略することが
できる。
【0225】次に、ICキャリア11の用途に応じて、
ICモジュール12にSIMの加入者に関する識別情報
を書き込む工程が行われる(情報記録工程)。ところ
で、この工程以前には、SIMの加入者に関する情報を
磁性層75に書き込む工程が行われている。従って、磁
性層75に書き込まれた識別情報を読み取り、この識別
情報に基づいてICモジュール12に識別情報を書き込
むことができる。すなわち、マッチングインサータ等に
よって、情報のマッチング処理を行うことができ、製造
効率を高めることができる。
【0226】その後に、枠体付きICキャリア10をス
リット付き台紙にはめ込み、封筒に封入・封緘する梱包
・出荷工程を行う。このように、従来のICカードの製
造設備を使用するので、ICキャリア11の単体ではし
ずらい、各種の検査工程や封筒への封入作業等の梱包・
出荷工程などを行うことができ、加工の精度も十分確保
することができる。
【0227】板状枠体付きICキャリア10が送られて
きた利用者は、板状枠体13からICキャリア11を剥
離し、対象機器の装着部に装着する。このとき、ICキ
ャリア11は、フィルム16から剥離されるだけである
ので、これに余計な負荷がかかることはない。また、フ
ィルム16の粘着剤層16aの粘着力は小さいので、I
Cキャリア11の裏面に粘着剤が残ることもない。さら
に、従来のようにICキャリア11の外周縁に突起部が
残ることもなく、前記対象機器の装着部に確実に装着で
きる。
【0228】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、上述した実施例に限定されることなく、
その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能であ
る。
【0229】例えば、磁性層75上には、その耐久性を
向上させるために、1〜3μm程度の厚みでオーバープ
リント層(保護層)を設けても良い。また、フィルム1
6と磁性層75との密着性を向上させるために、両者の
間にアンカー層を設けても良い。
【0230】本発明によれば、フィルムの貼付後に、磁
性層への情報の書き込み、読み取りを行うことができる
ようにしたので、製造時において、磁性層の識別情報を
読み取り、この識別情報に基づいてICモジュールに識
別情報を記録するマッチング処理を行うことができる。
これにより、製造効率を高めることができるとともに、
情報の誤記録等を防止することができる。
【0231】第10の実施例 以下、図面等を参照して、本発明の第10の実施例につ
いて説明する。図40、図41は、本発明によるICキ
ャリアケースの構成を示す斜視図である。図40におい
て、ICキャリアケース120は、ケース本体121
と、ケース本体121に取り付けられた蓋体122とか
ら構成されている。
【0232】ケース本体121及び蓋体122は、例え
ば樹脂性材料により形成されており、軽量であり、かつ
薄型であるものが望ましい。ケース本体121の上面部
には、収納部121aが形成されている。収納部121
aは、ケース本体121と一体成形により形成しても良
く、あるいはケース本体121に後からザグリ等の切削
加工を施すことにより形成しても良い。収納部121a
は、その上面の取出開口領域130がICキャリア10
1の外形より例えば数mm程度大きく形成されている。
また、収納部121aは、その深さがICキャリア10
1の厚みと略同一であることが好ましいが、やや深く又
は浅く形成しても良い。
【0233】蓋体122は、図40および41中A方向
に回動自在にケース本体121に取り付けられている。
蓋体122は、ケース本体121の上面部と密着可能で
あり、このときには、少なくとも収納部121aの取出
開口領域130上を覆うように配置される。
【0234】ICキャリア101は、携帯時等の未使用
時には、収納部121a内に収納され、蓋体122によ
り覆われ、使用時には、このICキャリアケース120
から取り出される。
【0235】図41は、図40のICキャリアケース1
20に、ソケット104に挿入されたICキャリア10
1(ソケット付きICキャリア105)が収納されてい
る実施例を示している。従って、収納部121aの上面
の取出開口領域130はソケット付きICキャリア10
5の外形より数mm程度大きく形成されている。なお、
このときの収納部121aの取出開口領域130は、ソ
ケット付きICキャリア105の外形を型どるように形
成しても良い。
【0236】図42は、本発明によるICキャリアケー
スの他の実施例の構成を示す斜視図である。このICキ
ャリアケース120Aのケース本体121Aには、収納
部121aが形成されている。また、ケース本体121
Aの上面であって長手方向(図中上下方向)の外周縁部
には、略逆L字状に突設された支持部121bが設けら
れている。蓋体123は、略板状体に形成され、ケース
本体121Aから着脱自在であり、図42に示すように
B方向にスライドされてケース本体121Aの上面部に
配置される。このときには、蓋体123は、少なくとも
収納部121aの上面の取出開口領域130を覆い、か
つ、支持部121bと係合する。
【0237】図43は、本発明によるICキャリアケー
スの他の実施例の構成を示す斜視図であり、図44は、
図43のC−C断面を示す断面図である。ICキャリア
ケース120Bのケース本体121Bは、その断面が略
コ字状に形成されている。すなわちケース本体121B
は、図44において図中左側の側面部に着脱口131が
開口された収納部121cを有している。また、ケース
本体121Bの上面には、ICキャリア101の着脱方
向である図44中D方向に沿って開口された溝部121
dが形成されている。
【0238】移動部124は、収納部121c内から溝
部121dと係合してケース本体121Bの上面外側に
配置されており、溝部121dの方向に沿って移動自在
に取り付けられている。支持部125は、例えば板ばね
等の弾性部材によりその断面が略円弧状に形成され、ケ
ース本体121Bの内面側の収納部121cの開口面側
近傍であって、それぞれ対応する上面と下面に取り付け
られている。従って、ICキャリア101は、収納部1
21c内に収納されると、支持部125の弾性力によっ
て挟持される。支持部125の弾性部材は、ICキャリ
ア101のICモジュール102(外部接触端子面)に
傷等の外的損傷や外的応力が加わりにくい部材である。
【0239】収納部121cに収納されたICキャリア
101は、移動部124が図44中D方向に移動される
ことにより、移動部124の収納部121c内に配置さ
れている部分と当接され、支持部125の間から外部に
押し出される。従って、移動部124の移動によって、
使用者は、ICキャリア101に直接触れることなく、
装着対象機器にICキャリア101を装着することがで
きる。
【0240】なお、図43のように、必要に応じてIC
キャリアケース120B(120,120Aも同様)に
ホルダー126を設けても良い。
【0241】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、上述した実施例に限定されることなく、
その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能であ
る。例えば、ICキャリアケース120A,120Bで
は、ICキャリア101を収納する例を示したが、ソケ
ット付きICキャリア105を収納するようにしても良
い。
【0242】また、ケース本体121,121A,12
1Bの角は、面取りや丸みを有するように加工しても良
い。
【0243】図45は、図43のICキャリアケース1
20Bの変形例を示す斜視図である。このICキャリア
ケース120Cには、ICキャリアケース120Bの支
持部125に対応する支持部125Aが設けられてい
る。支持部125Aは、ICキャリア101のICモジ
ュール102と接触せず、ICキャリア101の外縁部
のみを支持するように形成されたものである。このよう
に形成すれば、ICモジュール102に応力が加わるこ
とはない。
【0244】図46は、図45のICキャリアケース1
20Cの変形例を示す斜視図である。このICキャリア
ケース120Dの外形は、通常のICカード等の外形と
略同一に形成されており、ICキャリアケース120D
の一部として、上述のICキャリアケース120Cが設
けられている。このように形成すれば、より携帯性を高
めることができる。
【0245】本発明によれば、ICキャリアの未使用時
にICキャリアを専用のケースに収納して保護するよう
にしたので、携帯時等において外部から負荷がかから
ず、ICキャリアの破損等を防止することができる。さ
らには、紛失のおそれを少なくすることができる。ま
た、蓋体により上面部を覆うことにより、ICモジュー
ルの端子の破損等を防止することができる。さらに直接
ICキャリアに触れることなくICキャリアを装着対象
機器に装着することができ、ICキャリアの端子部分が
汚れなくなり、装着対象機器との接触不良等を確実に防
止することができる。
【0246】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ICキャリアは裏貼りフィルムを介して板状枠体に固定
されているので、ICキャリアを取り外す際にICモジ
ュールに余計な負荷が生じることはない。
【0247】また、本発明によれば、未使用時のICキ
ャリアをICキャリアケースのケース本体内に収納する
ことができ、携帯時等の未使用時において外部から負荷
がかからず、ICキャリアの破損等を防止することがで
きる。
【0248】さらに、本発明によれば従来のICカード
の製造設備をそのまま使用して、板状枠体付きのICキ
ャリアを製造することができるので、設備の有効利用を
図り製造コスト削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す板状枠体付きIC
キャリアの図。
【図2】第1の実施例のICキャリアを示した図。
【図3】本発明による板状枠体付きICキャリアの製造
方法の実施例を示す工程図。
【図4】本発明による板状枠体付きICキャリアの変形
例を示す図。
【図5】本発明による板状枠体付きICキャリアの他の
変形例を示す図。
【図6】ICキャリアの先端部に粘着剤層がない板状枠
体付きICキャリアを示す図。
【図7】小形の裏貼りフィルムを有する板状枠体付きI
Cキャリアを示す図。
【図8】本発明の第2の実施例を示す板状枠体付きIC
キャリアの図。
【図9】第2の実施例のICキャリアを示す図。
【図10】板状枠体付きICキャリアの製造方法を示す
工程図。
【図11】板状枠体付きICキャリアの他の製造方法を
示す工程図。
【図12】板状枠体付きICキャリアの変形例を示す平
面図。
【図13】板状枠体付きICキャリアの他の変形例を示
す平面図。
【図14】枠体スリットおよびブリッジ部を示す部分断
面図。
【図15】本発明の第3の実施例を示す板状枠体付きI
Cキャリアの図。
【図16】第3の実施例のICキャリアを示す平面図。
【図17】本発明による板状枠体付きICキャリアの製
造方法を示す工程図。
【図18】本発明による板状枠体付きICキャリアの変
形例を示す裏面図。
【図19】本発明の第4の実施例を示す板状枠体付きI
Cキャリアの図。
【図20】本発明の変形例を示す図。
【図21】本発明の他の変形例を示す図。
【図22】本発明の他の変形例を示す図。
【図23】本発明によるICキャリアの端子の詳細を示
す平面図。
【図24】本発明の第5の実施例を示す板状枠体付きI
Cキャリアの図。
【図25】第5の実施例のICキャリアを示す図。
【図26】本発明の第6の実施例を示す板状枠体付きI
Cキャリアの図。
【図27】第6の実施例のICキャリアを示す図。
【図28】板状枠体付きICキャリア10の裏面図。
【図29】板状枠体付きICキャリア10の変形例を示
す裏面図。
【図30】本発明の第7の実施例を示す板状枠体付きI
Cキャリアの図。
【図31】第7の実施例のICキャリアを示す平面図及
び側面図。
【図32】本発明による板状枠体付きICキャリアの製
造方法を示す工程図。
【図33】本発明の第8の実施例の板状枠体付きICキ
ャリアを示す図。
【図34】第8の実施例のICキャリアを示す図。
【図35】本発明による板状枠体付きICキャリアの製
造方法を示す工程図。
【図36】本発明の第9の実施例の板状枠体付きICキ
ャリアを示す図。
【図37】第9の実施例のICキャリアを示す図。
【図38】板状枠体付きICキャリアの裏面を示す図で
あり、磁性層を示したものである。
【図39】板状枠体付きICキャリアの裏面を示す図で
あり、磁性層の変形例を示したものである。
【図40】本発明によるICキャリアケースの構成を示
す斜視図。
【図41】図40のICキャリアケースにホルダ付きI
Cキャリアを収納した実施例を示す斜視図。
【図42】本発明によるICキャリアケースの変形例を
示す斜視図。
【図43】本発明によるICキャリアケースの変形例を
示す斜視図。
【図44】図43のICキャリアケースを示す断面図。
【図45】図43のICキャリアケースの他の変形例を
示す斜視図。
【図46】図45のICキャリアケースの他の変形例を
示す斜視図。
【図47】従来のICキャリアとその使用方法を説明す
る図。
【図48】図10に示す板状枠体付きICキャリアの他
の製造方法を示す図。
【符号の説明】
10、20、30 板状枠体付きICキャリア 11、21、31、101 ICキャリア 12、102 ICモジュール 14、24、34 周縁スリット 16、26 裏貼りフィルム 17 枠体スリット 18、25、35 ブリッジ部 104 ソケット 120 ICキャリアケース 121 ケース本体 121a 収納部 122 蓋体 130 取出開口領域 131 着脱口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平5−296136 (32)優先日 平成5年11月1日(1993.11.1) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平5−296137 (32)優先日 平成5年11月1日(1993.11.1) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平5−296138 (32)優先日 平成5年11月1日(1993.11.1) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平5−339330 (32)優先日 平成5年12月3日(1993.12.3) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平5−342627 (32)優先日 平成5年12月14日(1993.12.14) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平5−342628 (32)優先日 平成5年12月14日(1993.12.14) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平6−21171 (32)優先日 平成6年2月18日(1994.2.18) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 入 澤 和 義 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 高 橋 淳 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 森 山 明 子 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 稲 田 真 弓 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 福 島 良 和 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 若 松 雅 樹 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 2C005 MA07 MA11 MB03 MB10 NA03 NB13 NB24 PA02 PA32 RA03 RA04 RA09 RA16 5B035 AA04 BA05 BB09 CA01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】開口部を有する板状枠体と、 一方の面に粘着剤層を有し、この粘着剤層を介して前記
    板状枠体の裏面に貼付される裏貼りフィルムと、 前記板状枠体の開口部内に、前記裏貼りフィルムの前記
    粘着剤層により固定されるように配置され、基体とこの
    基体に搭載されたICモジュールを有するICキャリア
    と、を備え、 開口部と板状枠体の外周縁部との間に、前記板状枠体を
    複数の枠体部に分割可能な枠体スリットを設けたことを
    特徴とする板状枠体付きICキャリア。
  2. 【請求項2】枠体スリットは、板状枠体の底面連結部を
    残して形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    板状枠体付きICキャリア。
  3. 【請求項3】枠体スリットは、平面からみて断続的に形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の板状枠体
    付きICキャリア。
  4. 【請求項4】枠体スリットは、板状枠体の厚みより薄い
    ブリッジ部を残して断続的に形成されていることを特徴
    とする請求項3記載の板状枠体付きICキャリア。
  5. 【請求項5】板状枠体の開口部内に、裏貼りフィルムの
    粘着層によりICモジュールを有するICキャリアを固
    定してなる板状枠体付きICキャリアの製造方法におい
    て、 板状のカード基体にICモジュールを搭載する工程と、 前記カード基体の裏面に、一方の面に粘着剤層を有する
    裏貼りフィルムを貼付する工程と、 前記カード基体の表面上であって前記ICキャリア外周
    縁に対応する部分を、前記裏貼りフィルムを残して切削
    除去し、周縁スリットを形成することにより、周縁スリ
    ットを介して板状枠体と開口部内に固定されたICキャ
    リアとを区画する工程と、 カード基板の表面上であって周縁スリットとカード基体
    の外周縁部との間を、裏貼りフィルムを残して切削除去
    し、枠体スリットを形成することにより、枠体スリット
    を介して板状枠体を2以上の枠体部に分割する工程と
    を、備えたことを特徴とする板状枠体付きキャリアの製
    造方法。
  6. 【請求項6】枠体スリットを形成する際、各枠体部同志
    を連結するブリッジ部を設けることを特徴とする請求項
    5記載の板状枠体付きキャリアの製造方法。
  7. 【請求項7】板状枠体の開口部内に、裏貼りフィルムの
    粘着層によりICモジュールを有するICキャリアを固
    定してなる板状枠体付きキャリアの製造方法において、 カード基体に開口部を形成する工程と、 前記カード基体の裏面に、一方の面に粘着剤層を有する
    裏貼りフィルムを貼付する工程と、 前記開口部と前記カード基体の外周縁部との間を、裏貼
    りフィルムを残して切削除去し、枠体スリットを形成す
    ることにより、枠体スリットを介して板状枠体を2以上
    の枠体部に分割する工程と、 前記開口部内に前記ICキャリアを前記裏貼りフィルム
    の前記粘着層により固定する工程と、 を備えたことを特徴とする板状枠体付きキャリアの製造
    方法。
  8. 【請求項8】枠体スリットを形成する際、各枠体部同志
    を連結するブリッジ部を設けることを特徴とする請求項
    7記載の板状枠体付きキャリアの製造方法。
  9. 【請求項9】裏貼りフィルムの開口部を覆う領域の外側
    を、板状枠体を残して切削除去してフィルムスリットを
    形成する工程を、更に備えたことを特徴とする請求項7
    記載の板状枠体付きキャリアの製造方法。
  10. 【請求項10】板状枠体の開口部内に、裏貼りフィルム
    の粘着層によりICモジュールを有するICキャリアを
    固定してなる板状枠体付きキャリアの製造方法におい
    て、 カード基体の裏面に、一方の面に粘着剤層を有する裏貼
    りフィルムを貼付する工程と、 カード基体の表面上に、ICモジュール搭載用の装着凹
    部を形成するとともに、前記ICキャリア外周縁に対応
    する部分を裏貼りフィルムを残して切削除去して周縁ス
    リット部を形成する工程と、 前記装着凹部内にICモジュールを搭載する工程と、を
    備え、 装着凹部および周縁スリットを形成する際、周縁スリッ
    トとカード基体の外周縁部との間を裏貼りフィルムを残
    して切削除去し枠体スリットを形成して板状枠体を2以
    上の枠体部に分割することを特徴とする板状枠体付きキ
    ャリアの製造方法。
  11. 【請求項11】枠体スリットを形成する際、各枠体部同
    志を連結するブリッジ部を設けることを特徴とする請求
    項10記載の板状枠体付きキャリアの製造方法。
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