JP2002116877A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2002116877A
JP2002116877A JP2000311420A JP2000311420A JP2002116877A JP 2002116877 A JP2002116877 A JP 2002116877A JP 2000311420 A JP2000311420 A JP 2000311420A JP 2000311420 A JP2000311420 A JP 2000311420A JP 2002116877 A JP2002116877 A JP 2002116877A
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Kanetaka Sekiguchi
関口  金孝
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Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示パネルの視認側に入力装置であるタ
ッチパネルタッチパネルの入力の際に発生する液晶表示
の変化を防止し、液晶表示装置の表示品質の向上を目的
とする。 【解決手段】 第1の基板と第2の基板とを所定の間隙
を設けるためのスペーサーを少なくとも一方の基板と接
着または粘着により固定化するとともに、液晶表示パネ
ルを構成する第1の基板とタッチパネルを構成する下基
板とは粘着材により接着していることを特徴とする液晶
表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、第1の基板と第2の基
板の間隙に液晶層を封入してなる液晶表示パネルの観察
者側に上基板上に設ける上電極と下基板上に設ける下電
極を利用して観察者の入力情報を検知するタッチパネル
(入力装置)を具備する液晶表示装置の構造に関するも
のである。特に反射型液晶表示装置あるいは、半透過反
射型液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種情報端末用、計測器、パーソ
ナルコンピュータ用のディスプレイに数多くのマトリク
ス型液晶表示パネルが利用されている。特に携帯情報機
器の消費電力を低減するために、液晶表示装置を使用す
る周囲からの光源を利用して表示を行う反射型液晶表示
装置、あるいは液晶表示装置を使用する周囲が明るい場
合には反射型液晶表示装置として使用し、周囲が暗い場
合には、液晶表示装置が保有する光源を点灯して使用す
る半透過反射型液晶表示装置がある。
【0003】また、携帯情報機器の場合には、軽量、薄
型が携帯性の面で重要であり、さらに視認性の面では、
大きい面積の液晶表示パネルを使用することが好まし
い。そのため、液晶表示パネルの表示面上に入力部(入
力装置)を設け、入力部を透かして表示を認識すること
により、液晶表示装置の小型化、表示面積の大面積化が
可能となった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】入力装置では、上基板
上に上電極を設け、下基板上に下電極を設け、上基板あ
るいは、下基板を加圧により可動することにより、上電
極と下電極とが加圧により接触することを利用し、加圧
部の座標位置を読み取る抵抗膜方式のタッチパネル(入
力装置)がある。この方式は簡便であり、広く利用され
ており、低コストであるが、液晶表示パネルの表示面
(表示領域)上に重ねて配置するため、タッチパネルか
らの光の反射あるいは、吸収により視認性を低下する欠
点がある。
【0005】理由として、タッチパネルは、液晶表示パ
ネルの観察者側に複数の構成材料を設けるため、各材料
の光の吸収、あるいは接する材料間の屈折率差による反
射、吸収あるいは干渉による色つきが発生するため、液
晶表示パネルを単独で使用する場合に比較して暗いある
いはコントラスト比の低下、あるいは色付、タッチパネ
ルからの反射で液晶表示パネルへの光の入射が低減する
問題が発生してしまっている。
【0006】改良方法としては、各材料間に屈折率差を
低減する光学部材を挿入して、反射を低減する方法、各
材料を薄膜化して吸収量を低減する方法、あるいは吸収
率を低減する材料の選択する方法、あるいは構成部材数
を低減する方法がある。また、タッチパネルの上基板側
の観察者側に、偏光板を配置し、偏光板の観察者と逆側
に1/4波長(ラムダ:λ)板を配置して、タッチパネ
ルの反射を防止する方式もあるが、タッチパネルの反射
を防止するための目的であり、液晶表示パネルとタッチ
パネルの間には、偏光板をもう一枚配置するため、反射
型として使用する場合には、2枚の反射板を2回透過す
るため、吸収が発生して暗い表示となってしまう。
【0007】タッチパネルの反射防止として、上基板と
下基板との間に、透明導電膜からなる上電極と下電極の
屈折率と空気の屈折率の間の屈折率を有する封入媒体を
設ける構造もあるが、タッチパネルの下基板と液晶表示
パネルの第1の基板との間での反射が発生するため、反
射を低減する方法が必要であった。
【0008】また、特にスーパーツイストネマティック
(STN)液晶の場合には、偏光板と位相差板とが必要
であり、また、スイッチング素子たとえば、三端子型と
して薄膜トランジスター(TFT)、二端子型として薄
膜ダイオードを有するツイストネマティック(TN)液
晶、平行配向液晶の場合に、第2の基板上に反射板ある
いは半透過反射板を設け、外部光源を利用して表示を行
う反射型液晶表示装置、あるいは半透過反射型液晶表示
装置の場合には、反射板の観察者側には、1枚の偏光板
と位相差板により、明表示と暗表示を行うため、タッチ
パネルの反射防止と液晶表示パネルの偏光板あるいは位
相差板との共用により、吸収部材の低減、表示品質の改
善、重さの低減、薄型化、低コスト化の要望があった。
【0009】そのため、タッチパネルと液晶表示パネル
を粘着材あるいは接着材により接着することも可能であ
ったが、タッチパネルの上基板側から観察者が入力を行
うために、上基板を加圧することにより、液晶表示パネ
ルの液晶層の厚さ(d)が変化することによる位相差値
に相当する液晶の屈折率差との積(Δnd)の変化、さ
らに、液晶層の保持を行うスペーサーの場所の移動によ
る厚さの変化により表示の不均一化が発生してしまう。
また、液晶層に印加する電界強度(E)は、液晶層の厚
さ(d)が大きくなると電界強度は小さくなり、液晶層
の厚さ(d)が小さくなると電界強度(E)は大きくな
り、液晶の光学特性に変化が発生してしまう。
【0010】<発明の目的>本発明は、かかる点に着目
しその目的とするところは、タッチパネル(入力装置)
を液晶表示パネルの観察者側に重ねて配置し、タッチパ
ネルを液晶表示パネルと接着あるいは、粘着することに
より、タッチパネルによる液晶表示パネルの視認性の低
下を防止するとともに、液晶表示パネルの表示を機能す
るための偏光板、位相差板と、タッチパネルの反射を防
止する機能部材とを兼用し、吸収部材の低減、表示品質
の改善、重さの低減、薄型化、低コスト化を達成する際
に、タッチパネルの入力時に発生する液晶層の厚さの変
化、液晶層の流れ、電界分布変化を防止し、表示の不均
一化を防止することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を解決するた
めに本発明は、以下の構造を採用する。
【0012】本発明の液晶表示装置は、透明な第1の基
板上に設ける第1の電極と第2の基板上に設ける第2の
電極とは所定の間隙を設けるために、スペーサーを設
け、前記スペーサーは、少なくとも一方の基板と接着ま
たは粘着により固定化し、外力により所定の位置から移
動することを規制し、第1の基板と第2の基板とはシー
ル材にて貼り合わせ液晶層を封入し、液晶表示パネルを
構成し、さらに第1の基板の観察者側には、観察者側よ
り透明な上基板上に設ける上電極と下基板上に設ける下
電極とを所定の間隙を設けて対向し、前記上電極と下電
極とを上基板側からの押し圧により接触させ、位置情報
を検出するタッチパネルを設け、さらに、液晶表示パネ
ルを構成する第1の基板とタッチパネルを構成する下基
板とは粘着材により接着していることを特徴とする。
【0013】本発明の液晶表示装置は、透明な第1の基
板上に設ける第1の電極と第2の基板上に設ける第2の
電極とは所定の間隙を設けるために、スペーサーを設
け、前記スペーサーは、第1の基板および第2の基板と
接着または粘着により固定化し、外力により所定の位置
から移動することを規制し、第1の基板と第2の基板と
はシール材にて貼り合わせ液晶層を封入し、液晶表示パ
ネルを構成し、さらに第1の基板の観察者側には、観察
者側より透明な上基板上に設ける上電極と下基板上に設
ける下電極とを所定の間隙を設けて対向し、前記上電極
と下電極とを上基板側からの押し圧により接触させ、位
置情報を検出するタッチパネルを設け、さらに、液晶表
示パネルを構成する第1の基板とタッチパネルを構成す
る下基板とは粘着材により接着していることを特徴とす
る。
【0014】液晶表示パネルの固定化されたスペーサー
は、第1の基板および第2の基板との両方の基板に接着
または粘着により固定化されていることを特徴とする。
【0015】液晶表示パネルの固定化されたスペーサー
は、第1の基板および第2の基板との両方の基板に接着
または粘着により固定化され、さらに、いずれか一方の
基板と接触する基板との面積が他方の基板と接触する面
積より大きいことを特徴とする。
【0016】さらに液晶表示パネル内に設けるスペーサ
ーは透明であり、球状または柱状であることを特徴とす
る。または柱状のスペーサーの中に球状のボールを含ん
でいることを特徴とする。
【0017】本発明の液晶表示装置は、液晶表示パネル
内に設けるスペーサーは第1の電極と第2の電極の交点
からなる画素部の周囲に配置し、さらに、複数の画素部
からなる表示領域の中央と周辺とでは密度が異なり、少
なくとも第1の基板あるいは第2の基板のいずれかと接
着あるいは粘着していることを特徴とする。
【0018】本発明の液晶表示装置は、第2の基板の液
晶層と対向する反対側には、少なくとも拡散層と偏光板
と反射板とを有する特徴とする。
【0019】または反射板として開口部付き反射板を有
し、反射板の開口部は、各画素部毎に配置し、固定化さ
れたスペーサーは、反射板に設ける開口部とは異なる位
置に設置されることを特徴とする。
【0020】本発明の液晶表示装置は、第2の基板はカ
ラーフィルターを有し、第1の電極と前記第2の電極と
の交点が画素部となり、複数の画素部より表示領域を構
成し、カラーフィルターは、画素部の周囲で一部重なり
合い、固定化されたスペーサーはカラーフィルターの重
なり合う部分に設けることを特徴とする。
【0021】または第2の基板はブラックマトリクスを
有し、第1の電極と第2の電極との交点が画素部とな
り、複数の画素部より表示領域を構成し、固定化された
スペーサーはブラックマトリクスと重なり合う部分に設
けることを特徴とする。
【0022】本発明の液晶表示装置は、タッチパネルの
上基板と偏光板との間に設ける位相差板には、少なくと
もねじれ位相差板を有することを特徴とする。
【0023】本発明の液晶表示装置は、タッチパネルを
構成する上基板と下基板との間隙には、空気より屈折率
の大きい封入媒体を有することを特徴とする。
【0024】本発明の液晶表示装置は、タッチパネルの
下基板と液晶表示パネルの第1の基板との間の粘着層
は、散乱性を有することを特徴とする。
【0025】本発明の液晶表示装置は、液晶表示パネル
の第2の基板の液晶層と反対側には、少なくとも一枚の
位相差板と偏光板と補助光源とを有することを特徴とす
る。
【0026】本発明の液晶表示装置は、第1の基板上、
あるいは第2の基板上には、スイッチング素子を有し、
スイッチング素子を介して液晶層に信号を印加すること
により表示を行うことを特徴とする。
【0027】本発明の液晶表示装置は、第2の基板上に
は、スイッチング素子とスイッチング素子に接続する反
射電極あるいは半透過反射電極を有することを特徴とす
る。
【0028】本発明の液晶表示装置は、液晶表示パネル
を構成する第2の基板上には、スイッチング素子とスイ
ッチング素子に接続する反射電極には、各画素部に相当
する領域内に透過性を有する開口部を設けることを特徴
とする。
【0029】本発明の液晶表示装置は、タッチパネルを
構成する上基板は、位相差板であることを特徴とする。
【0030】本発明の液晶表示装置は、タッチパネルを
構成する上基板と下基板はいずれも位相差板であること
を特徴とする。
【0031】本発明の液晶表示装置は、タッチパネルを
構成する下基板と液晶表示パネルを構成する第1の基板
との間には、少なくとも1枚の位相差板を有することを
特徴とする。
【0032】本発明の液晶表示装置は、タッチパネルを
構成する下基板と液晶表示パネルを構成する第1の基板
との接着は、複数の画素部からなる表示領域の外周部の
みであり、下基板と第1の基板との間には、透明な液体
あるいはゲル状物質を封入していることを特徴とする。
【0033】本発明の液晶表示装置は、タッチパネルを
構成する下基板と液晶表示パネルを構成する第1の基板
との接着は、複数の画素部からなる表示領域の外周部の
みであり、下基板と第1の基板との間には、透明な液体
あるいはゲル状物質を封入し、タッチパネルの上基板と
下基板との間隙にも透明な液体あるいはゲル状物質を封
入していることを特徴とする。
【0034】本発明の液晶表示装置は、液晶表示パネル
内に設けるスペーサーのピッチは、タッチパネルの上電
極上あるいは下電極上に設ける凸部のピッチより小さい
ことを特徴とする。
【0035】本発明の液晶表示装置は、液晶表示パネル
の第2の基板の液晶層と対向する反対の面の少なくとも
複数の画素部から構成する表示領域内では、第2の基板
と粘着材で積層する以外の液晶表示装置の構成部材とは
間隙を有し、前記間隙はタッチパネルの入力するための
外力による液晶表示パネルの反り量より僅かに大きいこ
とを特徴とする。
【0036】本発明の液晶表示装置は、タッチパネルを
構成する上基板と下基板とは、透明フィルムからなるこ
とを特徴とする。
【0037】本発明の液晶表示装置は、液晶表示パネル
を構成する第1の基板と第2の基板との間には、少なく
とも一方の基板と接着または粘着により固定化し、外力
により所定の位置から移動することを規制するスペーサ
ーと、第1の基板と第2の基板の両方に接着あるいは粘
着することなく、前記スペーサーより僅かに大きい直径
からなる透明ボールあるいは柱状ファイバーの少なくと
も一方からなあるギャップ材とを有することを特徴とす
る。
【0038】<作用>本発明の液晶表示装置は、液晶表
示パネルを構成する第1の基板と第2の基板との間隙を
一定に維持するためのスペーサーを少なくとも第1の基
板、あるいは第2の基板の少なくとも一方の基板に接着
または、粘着により固定化する。以上により、タッチパ
ネルの入力により外力が液晶層に加わり、液晶層に流
動、あるいは波動が伝達してもスペーサーが液晶層によ
り移動することがなくなり、液晶層の厚さを変化するこ
とがなく、液晶層の厚さによる表示品質の不均一化を防
止できる。以上の効果のため、タッチパネルと液晶表示
パネルの間隙を小さくでき、タッチパネルの下基板と液
晶表示パネルの第1の基板を粘着材により接着すること
が可能となる。
【0039】また、スペーサーを第1の基板、あるいは
第2の基板と接着または粘着により固定化することによ
り、タッチパネルの入力による外力が液晶表示パネルに
加わる場合に、スペーサーが固定化している基板の外力
による振動は、スペーサーが固定化していない基板の振
動に比較してスペーサーから離れることがないため、小
さく、さらに短時間に振動を停止することができる。特
に、第1の基板と第2の基板の両側の基板とスペーサー
を固定化することにより、基板の振動は非常に小さく、
さらに短時間とすることができるため、液晶表示パネル
上にタッチパネルを積層し、タッチパネルと液晶表示パ
ネルを接着する構造に非常に有効である。
【0040】また、スペーサーの形状は、固定化する基
板面との接触面積を他方の基板と接触する面積より大き
くすることにより、スペーサーと基板との固定化の強度
を増強できるため、有効である。また、スペーサーは、
透明であることにより、特に反射型、あるいは半透過反
射型液晶表示装置の場合に、光を遮ることがないため、
明るい表示が可能となる。また、スペーサーは、球状と
することにより、基板上に散布法等で簡単、均一に分散
配置することができ、表示の均一性を確保できる。
【0041】さらに、基板に固定するスペーサーをフォ
トリソ工程で作成する場合には、柱状とすることによ
り、基板上に安定に作成でき、さらに、第1の基板と第
2の基板との重ね合わせ、熱あるいは紫外線で両方の基
板と接着、あるいは粘着する工程で安定化することが可
能となる。
【0042】さらに、スペーサーは、直径の均一性の良
好な透明ボールと透明粘着材あるいは透明接着剤との混
合部材とすることにより、液晶層の厚さを一定にするこ
とが可能となり、さらに、第1の基板あるいは第2の基
板とスペーサーの固定化も可能となる。透明ボールは、
従来の液晶表示パネルの液晶層を均一にするために使用
するギャップ材を使用すればよい。
【0043】さらに、スペーサーは、接着または、粘着
により第1の基板あるいは第2の基板の少なくとも一方
と固定化されたスペーサーを固着型スペーサーと称し、
固着型スペーサーの場合には、粘着剤あるいは接着剤に
より液晶の配向膜の配向力への影響、さらに液晶層への
不純物の拡散の問題が発生するため、多くを配置するこ
とは出来ないため、第1の基板と第2の基板の固定化を
固着型スペーサーで行い、通常時の第1の基板と第2の
基板の間隙の保持を未固着型スペーサーで行うことによ
り、通常時の液晶層の厚さの均一化とタッチパネルの加
圧時の表示の不均一化防止を達成することができる。
【0044】さらに、固着型スペーサーは、ブラックマ
トリクス上あるいは、カラーフィルターの重なり部に設
けることにより、反射表示には、反射強度が弱く、透過
表示では、補助光源からの光の出射がないため、固着型
スペーサーは観察者にはほとんど認識されないため、表
示品質を改善することができる。
【0045】また、固着型スペーサーは、液晶表示パネ
ルを半透過反射型として使用する場合に、反射板に開口
部を設けて、補助光源の光を反射板の開口部から液晶表
示パネル側に出射する開口部とは異なる位置に設けるこ
とにより、反射型に比較してコントラストに敏感である
透過表示の表示品質の改善を行うことができる。
【0046】さらに、固着型スペーサーは、第1の電極
と第2の電極が液晶層を介して重なり合う画素部内で
は、密度が少なく、画素部の周囲では密度を多くするこ
とで、表示に対する影響を防止すると同時に、タッチパ
ネルの加圧時の表示の不均一化を防止できる。
【0047】また、液晶表示パネルを構成する第1の基
板と第2の基板との間隙を一定にいじするためのスペー
サーを少なくとも第1の基板、あるいは第2の基板の少
なくとも一方の基板に接着または、粘着により固定化す
る。以上により、タッチパネルの入力により外力が液晶
層に加わり、液晶層に流動、あるいは波動が伝達しても
スペーサーが液晶層により移動することがなくなり、液
晶層の厚さを変化することがなく、液晶層の厚さによる
表示品質の不均一化を防止できる。以上の効果のため、
タッチパネルと液晶表示パネルの間隙を小さくでき、タ
ッチパネルの下基板と液晶表示パネルの第1の基板を粘
着材により接着することが可能となる。
【0048】タッチパネルを構成する下基板と液晶表示
装置を構成する第1の上基板と下基板との間に封入媒体
を封入し、上基板上に設ける上電極と下基板上に設ける
下電極と封入媒体との反射を防止する。さらに、タッチ
パネルを構成する下基板と液晶表示パネルを構成する第
1の基板との間に相互接着層を設ける。相互接着層は、
液晶表示パネルの表示領域をほぼ同等の面積として、表
示領域の下基板と空気層、あるいは第1の基板と空気層
との反射を防止しする。
【0049】以上の反射を防止することは、タッチパネ
ルの観察者側に設ける偏光板あるいは位相差板を透過
し、タッチパネルに入射した偏光をタッチパネルの構成
部材、あるいはタッチパネルと液晶表示パネルの中間で
液晶表示パネルで変調する以外の目的以外の偏光方向あ
るいは位相差を含む偏光を観察者側に出射することを防
止でき、色付、コントラストの低下を低減できるととも
に、液晶表示パネルの表示に必要とする機能部材でタッ
チパネル付液晶表示装置の表示品質の改善が可能とな
る。
【0050】また、タッチパネルと液晶表示パネルの間
に設ける相互接着層に光拡散性を持たせることにより、
液晶表示パネルを構成する反射板に拡散性を設けること
がないため、反射板に凹凸形状を作成する必要がなく、
反射板の構成が簡単となる。前記拡散性を有する相互接
着層は、異方性を有することなく、偏光方向、位相差を
維持した状態で伝達できる。
【0051】さらに、本発明の液晶表示装置は、タッチ
パネルの上基板の観察者側に、上基板側から、第1の位
相差板と第1の偏光板、液晶表示パネルを構成する第2
の基板の液晶層と反対の面には、第2の基板側から第2
の位相差板と第2の偏光板と補助光源を設け、液晶表示
パネルを構成する反射板に半透過性を設けることによ
り、観察者側からの外部光源を使用する状況では、外部
光源を使用する反射型表示が可能となり、液晶表示装置
を使用する環境が暗い場合には、補助光源を点灯するこ
とにより、色々な環境で液晶表示装置が使用でき、さら
に、補助光源使用時にも、液晶表示装置を使用する周囲
からの光のタッチパネル表面からの反射の防止、補助光
源と第1の偏光板間に光吸収部材を低減しているため、
明るい表示が可能となる。
【0052】さらに、本発明の液晶表示装置は、タッチ
パネルの上基板の観察者側に、上基板側から、少なくと
も一枚の位相差板と偏光板を設け、下基板と液晶表示パ
ネルを構成する第1の基板との間に、位相差板を設ける
ことにより、タッチパネルの上基板上に設ける構成部材
数を低減し、上基板の可動性の低下を防止することがで
きる。そのため、タッチパネルの感度を低下することを
防止できる。
【0053】また、タッチパネルを構成する下基板と液
晶表示パネルを構成する第1の基板との間に、光拡散性
を有する相互接着層を設けているが、光拡散性をタッチ
パネルの下基板と最も観察者側に設ける偏光板との間、
あるいは偏光板上に設けることにより、外部光源の反射
をタッチパネル内でも低減できる。光拡散強度は、相互
接着層を大きくし、他を小さくすることで、液晶表示パ
ネルの表示のずれを防止することができる。特にカラー
フィルターを有する表示の場合の近接する画素部の色の
混ざりを防止することができる。
【0054】また、液晶表示パネルの表示する画素部数
を多くする場合に、液晶層の駆動にスイッチング素子を
利用するアクティブマトリクス型が有効であり、本願発
明も液晶表示パネルを構成する位相差板の選択範囲を広
くでき、位相差板と反射板の角度、位相差値も色々選択
可能であり、さらに、ツイスト配向、平行配向等の利用
も可能となり、本発明の構成を有効に活用できる。
【0055】また、スイッチング素子を有するアクティ
ブマトリクス型の場合には、第2の基板上にスイッチン
グ素子とスイッチング素子に接続する反射板、あるいは
半透過反射板を設け、第1の基板上にカラーフィルター
と第1の電極とを設け、第1の電極を比較的薄くし、タ
ッチパネルと反射板、あるいは半透過反射板の間の構成
部材を少なくすることにより、明るい表示が可能とな
る。
【0056】さらに、液晶表示パネルの第1の基板と最
も観察者側に形成する偏光板との間に位相差板を設ける
場合に、タッチパネルを構成する上基板と前記偏光板と
の間に位相差板を設けることが可能であるが、位相差板
の内、最も液晶表示パネル側に設ける位相差板とタッチ
パネルの上基板とを兼用することにより、上基板上に設
ける部材の薄型化が可能となり、同時にタッチパネルの
入力感度の向上が可能となる。
【0057】また、液晶表示パネルの第1の基板と最も
観察者側に形成する偏光板との間に複数の位相差板を設
ける場合に、タッチパネルを構成する上基板と下基板を
いずれも位相差板とすることにより、薄型化が可能とな
る。これは、従来タッチパネルの上基板側は偏光板ある
いは、偏光板と位相差板が補強し、下基板側は液晶表示
パネルの第1の基板により補強されているため、可能と
なり、さらに、位相差板の間にタッチパネルを設けても
上基板と下基板の間に封入媒体を設け、反射を低減し、
さらに、下基板と第1の基板との間に、相互接着層ある
いは相互間封入媒体を設けることにより達成できる構造
である。
【0058】
【発明の実施の形態】<第1の実施形態> 〔第1の実施形態のおける液晶表示装置の構成:図1か
ら図13〕以下に本発明を実施するための最良の形態に
おける入力装置付液晶表示装置について図面を参照しな
がら説明する。第1の実施形態の特徴はスーパーツイス
トネマティック(STN)液晶を用いて、タッチパネル
と液晶表示パネルの間に光拡散性の相互接着層を使用
し、液晶表示パネルには、円柱状の固着型スペーサーを
有する点である。図1は、本発明の第1の実施形態にお
ける液晶表示装置の立体模式図である。図2は、図1に
示すA−A線における液晶表示装置の断面図である。図
3は、図2に示す入力装置であるタッチパネルと液晶表
示パネルの一部を示す拡大断面図である、図4は、タッ
チパネルの構造を示す立体模式図である。図5は入力装
置であるタッチパネルの一部を示す拡大断面図である。
【0059】〔表示品質を説明する図:図6から図9〕
図6は、第1の実施形態の液晶表示装置のタッチパネル
に入力ペンにて圧力をかけた状態を示す断面図である。
図7は、従来例における液晶表示装置のタッチパネルに
入力ペンにて圧力をかけた状態を示す断面図である。図
8は、タッチパネル上を入力ペンで押しながら移動させ
た場合の表示不均一性を示す平面模式図である。図9
は、本第1の実施形態と従来例の表示特性を示すグラフ
である。
【0060】〔偏光板と位相差板を説明する図:図10
から図13〕図10は、液晶表示パネルの液晶層の分子
方向を示す平面図である。図11は、タッチパネルの観
察者側に設ける第3の位相差板と第1の位相差板との遅
相軸と、第1の偏光板の吸収軸を示す平面図である。図
12は、液晶表示パネルとタッチパネルとの間に設ける
ねじれ位相差板の分子方向を示す平面図である、図13
は、本発明の第1の実施形態と従来例のタッチパネル付
き液晶表示装置の明状態と暗状態の反射率の波長依存性
を示すグラフである。以下に、図1から図13を交互に
用いて第1の実施形態を説明する。
【0061】本発明の液晶表示パネルの構成は、図3に
示すように、0.5mmのガラス板からなる第2の基板
6には、第2の基板6上に設けるアルミニウム膜からな
る0.1μmの反射板8と、反射板8上に設ける赤
(R)色カラーフィルター9と緑(G)色カラーフィル
ター10と青(B)色カラーフィルター11と、カラー
フィルターおよび、反射板8の特性を保持し、平坦化を
行う平坦化保護層12とストライプ状の透明導電膜から
なる第2の電極7とを設ける。
【0062】また、第1の基板1上には、ストライプ状
の透明導電膜からなる第1の電極を設ける。第1の電極
2と第2の電極7との交点が画素部となる。第1の基板
1と第2の基板6とは、感光性アクリル樹脂からなる粘
着性スペーサー3を5.5μmの高さに設け、加圧と2
00℃の熱処理により第1の基板1と第2の基板6の両
基板とに粘着し、所定の位置に固着する。また、第1の
基板1と第2の基板6とは、エポキシ樹脂からなるシー
ル材16により所定の間隙を設けて張り合わせ、前記間
隙に液晶層15を注入し、封孔材(図示せず)により封
止する。以上により液晶素子が完成する。前記液晶層1
5は、第1の基板1側の液晶分子が3時方向から6時方
向に30度ずれており、第2の基板6側の液晶分子は、
3時方向から12時方向に210度すなわち、9時方向
から6時方向に30度ずれており、第1の基板1側から
第2の基板6側に反時計回りに240度ツイストする2
40度スーパーツイストネマティック(STN)液晶を
採用している。
【0063】液晶表示パネルの第1の基板1の液晶層1
5と対向する面と逆側には、プラスチック製の透明スペ
ーサーと屈折率の異なる透明粘着材からなる粘着層から
なる相互接着層44を設ける。今回使用したものは、住
友スリーエム社製、商品名EDAである。他に薄膜プラ
スチック基板内に、屈折率の異なる透明スペーサーを混
ぜた白色拡散板と白色拡散板の両面に設ける粘着層から
なる複合体でも可能であった。実験では、薄型化が可能
である粘着層の相互接着層44一層の方が表示のにじみ
に関して有効であった。
【0064】また、入力装置であるタッチパネルは、図
4と図5に示すように、透明なトリアセチルセルロース
(TAC)フィルム、あるいはポリエチルセルロース
(PES)フィルムからなる上基板21に設ける透明導
電膜からなる上電極22と、上電極22のX軸方向の両
端に設ける銀ペーストからなるX電極28と、X電極2
8に接続するX配線電極29とX転写電極30とを設け
る。前記上電極22の抵抗は、数百オーム(Ω)であ
り、X電極28の抵抗は、数オーム(Ω)である。前記
X転写電極30は、上基板21の周辺に設けてあり、下
基板26上に設ける銀ペーストからなるX接続電極34
と導電性ペースト38により電気的に接続している。導
電性ペースト38は、上基板21に設ける転写用孔37
から下基板26上に設けるX接続電極34に導電性ペー
スト38を流し込むことにより導通する。
【0065】また、上基板21上には、下基板26上に
設ける電極との電気的短絡を防止するために、ショート
防止絶縁膜35を設ける。ショート防止絶縁膜35を設
ける領域は、上電極22の外周部とX電極28とX配線
電極29上とする。
【0066】上基板21と対向する、透明なテレフタレ
ート(TAC)フィルム、あるいはポリエチルセルロー
ス(PES)フィルムからなるプラスチック基板、ある
いはガラス板からなる下基板26に上には、透明導電膜
からなる下電極27と、下電極27のY軸方向の両端に
設ける銀ペーストからなるY電極31と、Y電極31に
接続するY配線電極32とY接続電極33とを設ける。
【0067】また、下基板26の基板外周部には、図3
に示す回路基板64に接続するフレキシブルプリント基
板(FPC)からなるタッチパネル用FPC61と接続
を行うために、Y接続電極33とX接続電極34とを有
する。接続電極33と34とタッチパネル用FPC61
との接続は、熱硬化性樹脂に導電粒を混ぜた異方性導電
接着剤(図示せず)を利用して行っている。前記下電極
27の抵抗は、数百オーム(Ω)であり、Y電極31の
抵抗は、数オーム(Ω)である。前記下電極27上に
は、ドーム状スペーサー39を設ける。ドーム状スペー
サー39は、フォトリソ工程あるいは印刷工程で形成
し、高さは、5から10μm、大きさは、10から15
μmとした。
【0068】また、上基板21と下基板26とは、ウレ
タン樹脂からなるタッチパネル用シール材40により5
0μmの間隙を設けて接着し、ポリジメチルシロキサ
ン、グリセリンあるいはパラフィンからなる封入媒体4
1を封入する構造とする。ポリジメチルシロキサンの屈
折率は、約1.4程度であり、ガラス板の屈折率は、約
1.5、透明導電膜として酸化インジウムスズ膜(IT
O膜)の屈折率は、1.7から1.9程度であり、空気
が1のため、空気とITO膜の屈折率の差に比較して、
封入媒体41を封入することにより界面反射が大きく低
減できる。
【0069】タッチパネルの上基板21上の観察者側に
は、上基板21側からねじれ位相差板46と偏光板45
の順に積層する。ねじれ位相差板46は、タッチパネル
側(下側)の分子が3時方向から12時方向に58度の
角度を有し、上分子が3時方向から6:00方向に12
5度(6時方向から9時方向に35度)であり、ツイス
ト角が上分子から時計方向に177度ツイストしてい
る。偏光板45は、吸収軸が3時方向から12時方向に
35度に配置している。以上の構成により、タッチパネ
ルの上基板21上に偏光板45と位相差板46の2層の
みで良好なコントラストとカラー表示が可能となるた
め、タッチパネルの入力感度を落とすことなく、良好は
表示品質を確保できる。
【0070】にじれ位相差板は、にじれ構造をもつ液晶
性高分子ポリマーをトリアセチルセルロース(TAC)
フィルムやポリエチレンテレフタレート(PET)フィ
ルムに配向処理してから塗布し、150℃程度の高温で
液晶状態にして、ツイスト角を調整後、室温まで冷却し
て、そのねじれ状態を固定化したフィルムを使用する。
【0071】あるいは、別に用意した配向処理を施した
フィルムに、ねじれ状態を固定後、TACフィルムに液
晶性高分子ポリマーを転写して形成したフィルムを利用
し、ツイスト角が−177度、複屈折性を示すΔnd値
が730ナノメートル(nm)の右回りねじれ位相差板
を用いている。
【0072】また、偏光板45には、偏光度が高く、高
透過率のものが好ましいため、透過率45%、偏光度9
9.9%の材料を使用した。さらに、偏光板45の観察
者側には、屈折率の異なる無機薄膜を真空蒸着法やスパ
ッタリング法で複数層コートする、あるいは1層から2
層の有機材料をコートすることで偏光板45表面での反
射率を低減することにより、液晶表示装置の表示品質を
改善できる。さらに、偏光板45の表面から入力するた
め、観察者が偏光板45に触れるため、偏光板45の表
面の汚れを防止するために、フッ素樹脂をコートする。
さらに、偏光板45の傷等を防止するために、酸化シリ
コン膜からなるハードコート層を形成する方法が有効で
ある。
【0073】偏光板45上に処理を行うことが高価な場
合には、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ム上に反射防止処理とハードコート処理を行い、偏光板
45上にアクリル系接着材にて接着することも有効であ
る。
【0074】以上の構成のタッチパネルと液晶表示パネ
ルの積層機能部を携帯情報機器ケース51と裏蓋52内
に配置した構成を図2に示してある。タッチパネルは、
タッチパネル用FPC61より回路基板64と接続し、
所定の信号を送受信する。液晶表示パネルは、液晶表示
パネル用FPC63により回路基板64と接続し、所定
の信号の送受信を行っている。また、液晶表示パネルを
構成する第2の基板6上には、回路基板64の信号を液
晶表示パネルの表示信号に変換するための集積化回路6
2をチップ・オン・ガラス(COG)法により実装して
いる。
【0075】回路基板64には、電池72と接続するた
めに、電池用端子(+)73と電池用端子(−)74が
接続している。また、外部機器との通信を行うための通
信センサー58と回路基板64とは、通信用接続端子7
1により接続している。」
【0076】携帯情報機器は、図1と図2に示すよう
に、携帯情報機器ケース51に表示内容を変更するため
の第1のボタン55、第2のボタン56、第3のボタン
57、通信センサー58、オン・オフスイッチ59とを
有する。通信センサーは送受信あるいは受信用であり、
位置情報用のGPSセンサー、あるいはブルートゥース
送受信センサーあるは赤外線送受信センサーである。
【0077】また、液晶表示パネルの画素部からなる表
示領域75では、入力ペン80がタッチパネル上に加圧
することにより、入力文字76を回路がタッチパネルを
介して認識し、液晶表示パネルに認識した文字を表示す
る。図1では、Mを認識した状態を示している。
【0078】〔タッチパネルへの加圧による液晶表示パ
ネルの歪みを示す図:図6から図8〕つぎに、本発明の
固着型スペーサーを用いる液晶表示パネルと従来の非固
着型スペーサーを用いる液晶表示パネルのタッチパネル
への入力時の液晶層の変化の様子を図面に基づいて説明
する。図6は、固着型スペーサーを用いる液晶表示パネ
ルの場合であり、図7は、従来例を示している。図8
は、入力ペンを移動した際に発生する画像変化を示して
いる。
【0079】タッチパネル付き液晶表示装置の構造は、
第1の実施形態と同様であり、概略の構成は、液晶表示
パネルは、透明基板からなる第1の基板1と第2の基板
6と第1の基板1と第2の基板6とに粘着する固着型ス
ペーサーa3と液晶層13からなる。タッチパネルは、
可動性基板からなる上基板24と上基板24上に設ける
上電極25と50μm程度の間隙を設けて対向する下基
板26と下基板26上に設ける下電極27とからなる。
液晶表示パネルの第1の基板1とタッチパネルの下基板
26とは、光の散乱性を有する相互接着層44により粘
着している。
【0080】タッチパネルの上基板24を入力ペン80
により加圧を行い、可動基板である上基板24と上電極
25が変形し、下基板26上に設ける下電極27と接触
することにより、上電極25と下電極27との接触点ま
での電気回路により入力ペン80の位置情報が決定す
る。
【0081】したがって、入力ペン80の圧力は、タッ
チパネルの下基板26も変形させ、下基板26に粘着し
ているため、液晶表示パネルを構成する第1の基板1も
変形させる。そのため、液晶層15の厚さが変化するこ
とで、液晶層15の位相差値の変化、電界強度の変化、
液晶の流動が発生する。図7に示す従来構造では、未固
着型スペーサー5は、入力ペン80の位置で圧縮される
ため、歪みbの幅43まで変形する。その周囲では、第
1の基板1は、液晶層15の厚さを大きくする方向に歪
み、未固着型スペーサー5は、第1の基板1あるいは第
2の基板6と接触していない状態となる。そのため、第
1の基板1の反りは、入力ペン80の位置から周囲に伝
搬し、液晶の流動性も伴い、大きな面積での表示品質の
不均一化、画像変化が発生してしまう。
【0082】また、入力ペン80を点線部で加圧する
と、まず同心円状の画像変化a121が発生する。入力
ペン80を図面右側(矢印)方向に移動することによ
り、画像変化b122は、入力ペン80の移動してきた
方向に尾引きが発生し、さらに、入力ペン80の移動ス
ピード、加圧力により、大きな領域に画像変化が発生す
る。
【0083】これに対し、本発明では、図6に示すよう
に、固着型スペーサー3は、第1の基板1と第2の基板
6とに固着している。入力ペン80の加圧により発生す
る第1の基板1の図面上下方向(入力ペン80方向と液
晶層13方向)への歪み、あるいは振幅では、破損しな
い程度の強度を有するため、まず、入力ペン80の加圧
による第1の基板1の反りは、固着型スペーサー3の移
動がなく、加圧力を固着型スペーサー3が保持するた
め、第1の基板1の歪み幅a42は、小さくできる。さ
らに、第1の基板1の歪みの発生部の周囲でも、固着型
スペーサー3が第1の基板1と第2の基板6との幅を一
定とすべく、両基板に粘着しているため、液晶層13の
厚さを変化することなく、歪みを周囲に伝搬することも
ない。すなわち、液晶層13の厚さの変化が小さく、周
囲への伝搬がなく、液晶の流動も発生せず、電界強度の
変化も小さいため、表示品質の不均一化は小さい範囲と
なり、画像変化は入力ペン80のペン先で隠れる程度に
なる。
【0084】また、従来例でも固着型スペーサーを使用
する液晶表示パネルの提案はあるが、タッチパネルに用
いる固着型スペーサーは、タッチパネルの加圧強度に耐
えるため、0.8Rのポリアセタール製入力ペンで1か
ら2kgの荷重に耐え、第1の基板1と第2の基板6の
振動にも耐える必要がある。そのため、従来の単純に液
晶層の厚さを保持する固着型スペーサーとは、強度的に
耐久性を必要とし、粘着性を有することも必要となる。
さらに、密度的にも従来に比較してピッチを大きくする
ことも可能となり、従来の液晶層には使用できなかった
材料も使用可能となる。
【0085】また、タッチパネルを用いずに液晶表示パ
ネル内に設ける電極により位置情報を検出する場合にも
固着型スペーサーを使用する可能性があるが、直接第1
の基板に加圧するため、タッチパネルを設ける場合に比
較して、第1の基板の歪み幅が大きく、また極率が小さ
いため、固着型スペーサーの密度を多くする必要があ
る。そのため、本発明の実施形態と比較して、液晶層の
配向の乱れを生じやすく、特にツイスト角が大きいスー
パーツイストネマティック(STN)液晶においては、
本発明の方が有効であった。
【0086】つぎに、図9に3条件のタッチパネル付液
晶表示装置の表示品質を示す。固着型スペーサーを用い
ずにタッチパネルを液晶表示パネル上に単純に設置する
従来構造の液晶表示装置の表示品質を従来−1(89)
で示し、タッチパネル上に偏光板を用い固着型スペーサ
ーを用いない液晶表示パネルを従来−2(90)で示
し、本発明の特性を本発明(88)に示す。評価項目
は、反射表示を行う液晶表示装置の表示品質に重要であ
る、明るさ、コントラスト、および入力ペンでタッチパ
ネル上の加圧した場合に発生する画像変化である。
【0087】図9に示すように、明るさは、従来−1
は、タッチパネルが直接観察者側に配置されるため、タ
ッチパネルの反射が表示の反射に加算されるため、見か
け上明るく認識され、本願発明および、従来−2は、液
晶表示パネルからの反射分は増加しているが、タッチパ
ネルからの反射分は低下しているため、僅かに明るさが
低下している。また、本発明は、タッチパネルと液晶表
示パネルを接着しているため、透過率が高く、液晶表示
パネルを透過した偏光が乱れずに偏光板へ到達し、明る
い表示が可能である。コントラストは、明るさの項目で
記載したように、従来−1は、タッチパネルからの直接
な反射があり、液晶表示パネルからの表示内容に加算さ
れるため、タッチパネルからの反射が常時あるため、コ
ントラストは大きく低下する。すなわち、タッチパネル
からの反射は液晶表示パネルの表示に対してノイズ成分
として作用してしまっている。従来−1に比較し、本発
明の構成および従来−2は、タッチパネルからの反射が
極めて防止でき、さらに、タッチパネルからの反射によ
る偏光方向、位相差値の変化も防止できるため、液晶層
の偏光方向と位相差値を観察者側に設ける偏光板45に
効率良く伝達できるため、コントラストは向上する。し
かし、従来−2は、タッチパネルと液晶表示パネルの間
の空気層により反射があり、ノイズとしてコントラスト
を僅かに低下する。
【0088】さらに、従来−1では、タッチパネルから
の反射、タッチパネルと液晶表示パネルとの間での反射
が発生するため、例えばITOと空気層界面での干渉色
による液晶表示パネル表示へのノイズ加算、あるいは、
多重反射による画素部のエッジボケが発生し、彩度の低
下と像のにじみが発生する。これに対し、本第1の実施
形態の液晶表示装置は、タッチパネルからの反射、タッ
チパネルと液晶表示パネルとの間の反射を極めて小さく
できるため、界面での干渉による色ずれ、像のにじみを
改善できる。
【0089】また、従来−1は、タッチパネルと液晶表
示パネルが離れているため、タッチパネルを加圧しても
歪みが液晶表示パネルまで到達しないため、画像変化は
ほとんどない。これに対して、従来−2は、タッチパネ
ルと液晶表示パネルが近接し、タッチパネルの歪みが液
晶表示パネルの第1の基板に達し、液晶層の厚さの変化
等が発生し、大きな画像変化をもたらす。これに対し、
本発明では、タッチパネルと液晶表示パネルを粘着する
が、液晶層の厚さ変化等を非常に小さく押さえることが
できるため、画像変化を非常に小さくすることができ
る。
【0090】以上の説明から明らかなように、本発明の
第1の実施形態を採用することにより、タッチパネルの
内部での反射の防止、タッチパネルと液晶表示パネルの
間での反射の防止、構成部材の低減による、反射、色
付、光吸収による透過率の低下を防止することができる
ため、反射表示を行う液晶表示装置の表示品質の改善を
行い、特にコントラストの改善と彩度の改善が可能とな
る。さらに、タッチパネルへの加圧時にも液晶層の厚
さ、電界強度、液晶の流動、スペーサーの移動が発生し
ないため、良好な表示品質を維持することができる。
【0091】また、図10に示すように、液晶層13
は、第1の基板1側の液晶分子が3時方向から6時方向
に30°ずれており、第2の基板6側の液晶分子は、3
時方向から12時方向に30°ずれており、第1の基板
1側から第2の基板6側に反時計回りに240°ツイス
トするスーパーツイストネマティック(STN)液晶を
採用している。
【0092】図11に示すように、第1の位相差板46
の遅相軸方向17は3時から12時方向に120°反時
計(左)方向に回転した方向であり、位相差値は、0.
55mm波長の1/2波長に概ね相当する0.27mm
である1/2波長板を用いる。第2の位相差板65の遅
相軸方向18は、3時から60°回転した方向であり、
位相差値は、0.55mm波長の1/4波長に概ね相当
する0.135mmである1/4波長板を用いる。第1
の位相差板46と第2の位相差板65の遅相軸の交差角
は、60°であり、第1の位相差板46と第2の位相差
板65の積層からなる複合位相差板の位相差値は、概ね
1/4波長分となる。
【0093】第1の位相差板46の観察者側に設ける偏
光板45は、吸収軸が3時方向から12時方向に135
°反時計方向に回転した位置とする。以上の構成によ
り、タッチパネルの上基板24上に偏光板45と位相差
板46の2層のみで良好なコントラストとカラー表示が
可能となるため、タッチパネルの入力感度を落とすこと
なく、良好は表示品質を確保できる。
【0094】また、相互接着層44のタッチパネル側に
は、第5の位相差板77としてねじれ位相差板を設け
る。図12に示すように、ねじれ位相差板は、液晶表示
パネル側の液晶ポリマー下分子方向20は、3時から1
2時方向に60°の方向であり、タッチパネル側の液晶
ポリマー上分子方向21は、3時から6時方向に55°
の方向であり、液晶ポリマーの上分子21から下分子2
0の方向に、時計(右)回りに245°ツイストしてい
る。ねじれ位相差板は、ねじれ構造をもつ液晶性高分ポ
リマーをトリアセチルセルロース(TAC)フィルムや
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに配向
処理してから塗布し、130℃程度の高温で液晶状態に
して、ツイスト角を調整後、室温まで冷却して、そのね
じれ状態を固定化したフィルムを使用する。
【0095】あるいは、別に用意した配向処理を施した
フィルムに、ねじれ状態を固定後、TACフィルムに液
晶性高分子ポリマーを転写して形成したフィルムを利用
し、ツイスト角が−177度、複屈折性を示すΔnd値
が780ナノメートル(nm)の右回りねじれ位相差板
を用いている。
【0096】つぎに、図13に示すように、従来の1/
4波長板を一層のみ使用した場合には、1/4波長板の
波長依存性があり、液晶表示パネルの波長依存性を補償
することが出来ないため、暗表示では、本第1の実施形
態と比較して、短波長側と長波長側で大きく反射率が増
加している。暗表示の反射率が大きいことは、コントラ
ストを大きく低下し、色付きのある黒表示となってしま
う。明表示では、緑色相当する波長領域で反射率が低下
しており、明るさの低下と色付きのある白表示となって
しまう。以上の説明から明らかなように、偏光板とタッ
チパネルとの間、あるいはタッチパネルと液晶表示パネ
ルとの間に、複数の位相差板を設け、液晶表示パネルの
位相差値の波長依存性を低減することで良好なコントラ
ストと無彩色の黒と白表示が可能となり、特にカラーフ
ィルターを設ける場合には、彩度の高い表示が可能とな
る。
【0097】以上の説明から明らかなように、本発明の
第1の実施形態を採用することにより、タッチパネルの
内部での反射の防止、タッチパネルと液晶表示パネルの
間での反射の防止、構成部材の低減による、反射、色
付、光吸収による透過率の低下を防止することができる
ため、反射表示を行う液晶表示装置の表示品質の改善を
行い、特にコントラストの改善と彩度の改善が可能とな
る。さらに、固着型スペーサーを設けることにより、タ
ッチパネルへの入力ペンによる加圧時に液晶層の変化を
非常に低減できるため、画像変化もなく、良好は表示と
なる。
【0098】<第2の実施形態> 〔第2の実施形態における液晶表示装置の構造:図1
4〕以下に本発明の第2の実施形態における入力装置付
液晶表示装置について図面を参照しながら説明する。第
2の実施形態の特徴は液晶表示パネルを構成する第1の
基板と第2の基板の間隙を一定にするための未固着型ス
ペーサーとタッチパネルの入力時の液晶層の厚さを保持
する固着型スペーサーとの2種類のスペーサーを用いる
点である。図14は、本発明の第1の実施形態における
液晶表示装置のA−A線における別の発明を示す断面図
である。以下に、図14を用いて第2の実施形態を説明
する。なお第1の実施形態と同様な構成に関しては同一
の符号を用いて説明する。
【0099】第2の実施形態における液晶表示パネルの
構成は、0.5mmのガラス板からなる第2の基板6に
は、第2の基板6上に設けるアルミニウム膜からなる
0.02μmの反射板8と、反射板8上に設ける赤
(R)色カラーフィルター9と緑(G)色カラーフィル
ター10と青(B)色カラーフィルター11と、カラー
フィルターおよび、反射板8の特性を保持し、平坦化を
行う平坦化保護層12とストライプ状の透明導電膜から
なる第2の電極7とを設ける。反射板8は、一部の光を
透過し、残りの光を反射する、いわゆるハーフミラーに
してある。この実施形態では、アルミニウム膜厚が0.
02μmとしたことで、10から20%程度の光を透過
し、残りの80から90%の光を反射する特性を採用し
た。
【0100】また、第1の基板1上には、ストライプ状
の透明導電膜からなる第1の電極を設ける。第1の電極
2と第2の電極7との交点が画素部となる。第1の基板
1上には、印刷法により所定の位置に固着型スペーサー
3を設ける。また、スプレー散布法によりランダムな位
置に未固着型スペーサー5を設ける。固着スペーサーの
厚さは5.6μmであり、円柱状をしており、円柱の底
面の直径は、5μmである。また、未固着型スペーサー
5は、透明プラスチック製ボールであり、直径は、5.
8μmであり、液晶層13の厚さは、5.5μmであ
る。固着型スペーサー3と未固着型スペーサー5とは圧
縮する状態としてあり、エポキシ樹脂からなるシール材
16により張り合わせ、封孔材(図示せず)により封止
する。以上により液晶素子(液晶表示パネル)が完成す
る。前記液晶層15は、第1の基板1側の液晶分子が3
時方向から6時方向に30度ずれており、第2の基板6
側の液晶分子は、3時方向から12時方向に210度す
なわち、9時方向から6時方向に30度ずれており、第
1の基板1側から第2の基板6側に反時計回りに240
度ツイストする240度スーパーツイストネマティック
(STN)液晶を採用している。
【0101】液晶表示パネルの第1の基板1の液晶層1
5と対向する面と逆側には、相互接着層44を設ける。
今回使用したものは、住友スリーエム社製、商品名ED
Aである。また、入力装置であるタッチパネルの構造
は、第1の実施形態に示す構造と同様であるため、説明
を省略する。
【0102】タッチパネルの上基板21上の観察者側に
は、上基板21側からねじれ位相差板46と偏光板45
の順に積層する。ねじれ位相差板46は、タッチパネル
側(下側)の分子が3時方向から12時方向に58度の
角度を有し、上分子が3時方向から6:00方向に12
5度(6時方向から9時方向に35度)であり、ツイス
ト角が上分子から時計方向に177度ツイストしてい
る。偏光板45は、吸収軸が3時方向から12時方向に
35度に配置している。以上の構成により、タッチパネ
ルの上基板21上に偏光板45と位相差板46の2層の
みで良好なコントラストとカラー表示が可能となるた
め、タッチパネルの入力感度を落とすことなく、良好は
表示品質を確保できる。
【0103】以上の第2の実施形態を採用することによ
り、タッチパネルに入力を行う時に発生する液晶層13
の厚さに代表される変形は、固着型スペーサー3により
保持することができる。また、通常の液晶層13の厚さ
の均一性は、未固着型スペーサー5により確保できる。
すなわち、未固着型スペーサー5は、固着型スペーサー
3に比較して3倍から10倍程度の密度で分布している
ため、液晶層13の厚さの厳しいスーパーツイストネマ
ティック(STN)液晶を利用する液晶表示装置におい
ても均一なセルギャップを確保することができる。特
に、6インチ以上の大きな表示領域の場合には有効であ
る。
【0104】また、液晶分子を所定の方向に揃える配向
膜への影響も、従来の未固着型スペーサー5を主体に構
成でき、補足として固着型スペーサー3を使用できるた
め、スペーサーの周囲に発生する液晶分子の逆ツイス
ト、逆チルトの発生を防止でき、良好なコントラストを
達成でき、信頼性も向上できる。
【0105】<第3の実施形態> 〔第3の実施形態における液晶表示装置の構造:図15
と図16〕以下に本発明の第3の実施形態における入力
装置付液晶表示装置について図面を参照しながら説明す
る。第3の実施形態の特徴は、反射板に透過率の大きい
開口部を設け、第1の基板に粘着するスペーサーの形状
を2種類とし、大きい接触面を有するスペーサーはブラ
ックマトリクスと重なる部分に設け、小さい接触面を有
するスペーサーは、画素部に配置する。小さい接触面を
有するスペーサーは、反射板の開口部とは異なる位置に
設ける点である。図15は、本発明の第3の実施形態に
おけるスイッチング素子を有する液晶表示装置の平面図
である。図16は、第3の実施形態における図4の液晶
表示装置のB−B線における断面図である。以下に、図
15と図16とを交互に用いて第3の実施形態を説明す
る。なお第1の実施形態と同様な構成に関しては同一の
符号を用いて説明する。
【0106】第3の実施形態における液晶表示パネルの
構成は、0.7mmのガラス板からなる第2の基板6に
は、タンタル膜からなるゲート電極105とゲート電極
105上に設けるゲート絶縁膜106とゲート絶縁膜1
06上と第2の基板6上に設けるアモルファスシリコン
(a−Si)膜からなる半導体層107を設ける。半導
体層107上と第2の基板6上には、クロム膜からなる
ソース電極108とドレイン電極109とを有する。ゲ
ート電極105は、液晶表示パネルのX軸方向の電極で
あり、ソース電極108はY軸方向の電極である。ま
た、薄膜トランジスター(TFT)上と第2の基板6上
には、表面が凹凸形状をしており、さらに、ドレイン電
極109上に層間絶縁膜孔110を有する凹凸表面絶縁
膜115を設ける。
【0107】また、凹凸表面絶縁膜115は、感光性ア
クリル樹脂からなり、凸部に光を照射し、溶解性を向上
するフォトリソ工程と現像工程、および、凸部と凹部を
なだらかにするための熱処理を行い、表面の凹凸を形成
する。層間絶縁膜孔110は、凹凸を形成する前に、凹
凸を形成する紫外線量より強い紫外線の照射と長い現像
時間により感光性アクリル樹脂を全て溶解することによ
りドレイン電極109上の膜を除去することにより形成
する。
【0108】ドレイン電極109は、凹凸表面絶縁膜1
15に設ける層間絶縁膜孔110を介して電気的に接続
し、凹凸表面絶縁膜115上に設ける反射電極116を
設ける。半導体層107とソース電極108あるいはド
レイン電極109との間に設ける不純物を含む半導体
層、あるいは薄膜トランジスター(TFT)上に設ける
パッシベーション膜は、および液晶分子を所定の方向に
揃えるは図面では省いている。
【0109】また、第1の基板1上には、黒色顔料ある
いは染料を含む樹脂からなるブラックマトリクス112
と、ブラックマトリクス112に一部画素部の周囲で重
なる赤(R)色カラーフィルター9と緑(G)色カラー
フィルター10と青(B)色カラーフィルター(図示せ
ず)と、カラーフィルターの特性を保持し、平坦化を行
う透明な平坦化保護層12と透明導電膜からなる第2の
電極7とを設ける。第2の電極7と反射電極116の交
点が画素部となる。
【0110】また、第1の基板1と第2の基板6とは、
スクリーン印刷法で設けるアクリル樹脂からなる2種類
の大きさの固着型スペーサー3,4を第1の基板1上に
設け、エポキシ樹脂からなるシール材16により接着を
行い、固着型スペーサー3,4は第2の基板6とも接着
する。2種類の固着型スペーサー3,4の特徴は、基板
1,6と接触する面積の大きい固着型スペーサーa3
は、ブラックマトリクス112と重なる領域に設け、固
着型スペーサーa3自体を目立たなくすると同時に、液
晶分子の配向の乱れる領域をブラックマトリクス112
で見えなくしている。
【0111】ブラックマトリクス112の観察者とは反
対の面に固着型スペーサーa3を配置するため、反射
型、および透過型表示において固着型スペーサーa3の
遮蔽効果がある。
【0112】また、基板1,6との接触面積の小さい固
着型スペーサーb4は、画素電極113と重なり合う領
域に複数個設ける。また、反射板116の開口部111
とは重なり合わない領域に設ける。すなわち、小さいサ
イズの固着型スペーサーb4は、タッチパネルから第1
の基板1への歪みに対して1個当りの機械的強度は弱い
が、固着型スペーサーa3よりピッチを小さく設け、画
素単位での歪みの低減化に効果があると共に、サイズが
小さいため、表示への影響を低減するができる。本第3
の実施形態では、円柱状の固着型スペーサーを採用し、
大きいサイズの固着型スペーサーa3の直径は、15μ
m、小さいサイズの固着型スペーサーb4の直径は、5
μmである。円柱状の他に、多角柱、多角錐、円錐を用
いても当然良いが、スクリーン印刷法の場合には、多角
柱、多角錐では、円柱、円錐に近い形状となっていた。
【0113】第1の基板1と第2の基板6との間隙に封
入する液晶層15は、第1の基板1側の液晶分子が3時
方向から6時方向に112.5度ずれており、第2の基
板6側の液晶分子は、3時方向から6時方向に67.5
度すなわち、第1の基板1側から第2の基板6側に反時
計回りに45度ツイストするツイストネマティック(T
N)液晶を採用している。スイッチング素子を採用する
ことにより、液晶の分子変化を大きくできるため、スー
パーツイストネマティック(STN)液晶に比較して、
明るく、位相差板の枚数も少なくできるため、タッチパ
ネルの感度低下、液晶表示装置の厚さを低減することが
できる。
【0114】液晶表示パネルの第1の基板1とタッチパ
ネルとの間には、アクリル樹脂からなる相互接着層44
により接着する。散乱性は持たせていない。また、相互
接着層44上に設ける入力装置であるタッチパネルの構
造は、第1の実施形態に示す構造と同様であるため、説
明を省略する。
【0115】タッチパネルの上基板21上の観察者側に
は、タッチパネル側から第1の位相差板46と偏光板4
5の順に積層する。第1の位相差板46は、ポリカーボ
ネート(PC)を延伸した厚さ70μmの透明フィルム
からなり、波長0.55μmの位相差値が0.137μ
mの1/4波長板である。偏光板45は、一方の偏光軸
が透過軸であり、ほぼ透過軸にほぼ直交する偏光軸が吸
収軸からなる吸収型偏光板を採用する。偏光板45の表
面には、反射防止処理、汚れ防止処理、ハードPコート
処理を行うことにより、液晶表示装置の表示品質の構造
とタッチパネルの耐久性の向上を達成することができ
る。
【0116】また、凹凸表面絶縁膜115上に反射板1
16を設け、反射板116を電極とする場合には、反射
板116上に平坦化を行うための保護層を設けると、保
護層により液晶層13に印加できる電圧がドロップして
しまうため、宜しくない。保護層上に再度透明導電膜を
形成し、画素電極とし、反射板116と画素電極を保護
層のコンタクトホールにより接続することも可能である
が、平坦化に必要な保護層の厚さ、工程の複雑さを考慮
すると、反射板116を直接画素電極とするkとが好ま
しい。そのため、大きいサイズの固着型スペーサーa3
を反射板116の設けていない領域に配置し、タッチパ
ネルからの外力に対して保持を行うことは非常に有効で
ある。反射板16上に薄い絶縁膜を設け、反射板116
が液晶層13と接触することを防止する場合でも有効で
ある。
【0117】<第4の実施形態> 〔第4の実施形態における液晶表示装置の構造:図1
7〕以下に本発明の第4の実施形態における入力装置付
液晶表示装置について図面を参照しながら説明する。第
4の実施形態の特徴は液晶表示パネルに使用する反射板
に透過性を具備し、液晶表示パネルの第2の基板の液晶
層と反対側に位相差板と偏光板と補助光源を設ける点で
ある。図17は、図1の液晶表示装置のA−A線におけ
る別の発明を示す断面図である。以下に、図17を用い
て説明する。なお第1の実施形態と同様な構成に関して
は同一の符号を用いて説明する。
【0118】本実施の形態における液晶表示パネルの構
成は、0.5mmのガラス板からなる第2の基板6に
は、第2の基板6上に設けるアルミニウム膜からなる
0.02μmの反射板8と、反射板8上に設ける赤
(R)色カラーフィルター9と緑(G)色カラーフィル
ター10と青(B)色カラーフィルター11と、カラー
フィルターの段差を表面では平坦とするための平坦化保
護膜12と、透明導電膜からなる第2の電極7とを設け
る。カラーフィルター9,10,11は、画素部の周囲
でお互いのカラーフィルターが一部重なり合い透過率を
低減するカラーフィルター重なり部118を設ける。
【0119】前記カラーフィルター重なり部118上に
は、熱硬化性樹脂からある固着型スペーサー3を設け
る。カラーフィルター重なり部118での膜厚を各固着
型スペーサー3で一定とするため、各カラーフィルター
9,10,11の膜厚を一定とするために、カラーフィ
ルターの透過率と彩度のバランスは、カラーフィルター
の基材に混ぜるカラーフィルター顔料濃度で調整してい
る。さらに、カラーフィルター上に設ける平坦化保護膜
12の膜厚は、固着型スペーサー3の保持強度と平坦化
のバランスから2から2.5μmを採用している。平坦
化保護膜12の膜厚が厚いと平坦化は達成できるが、タ
ッチパネルからの圧力で平坦化保護膜が変形するため、
表示ムラが発生する原因となった。
【0120】また、本実施形態では、固着型スペーサー
3は、カラーフィルター重なり部118との位置合わせ
に有利であるため、第2の基板6側のみに、粘着し、第
1の基板1とは、接触するだけである。カラーフィルタ
ーを第1の基板側に設ける場合には、第1の基板側に固
着型スペーサー3を設ける。
【0121】つぎに、平坦化保護層12上には、ストラ
イプ状の透明導電膜からなる第2の電極7を設ける。反
射板8は、一部の光を透過し、残りの光を反射する、い
わゆるハーフミラーにしてある。この実施形態では、ア
ルミニウム膜厚が0.02μmとしたことで、10から
20%程度の光を透過し、残りの80から90%の光を
反射する特性を採用した。
【0122】また、第1の基板1上には、ストライプ状
の透明導電膜からなる第1の電極を設ける。第1の電極
2と第2の電極7との交点が画素部となる。第1の基板
1と第2の基板6とは、エポキシ樹脂からなるシール材
14により所定の間隙を設けて張り合わせ、前記間隙に
液晶層13を注入し、封孔材(図示せず)により封止す
る。以上により液晶素子(液晶表示パネル)が完成す
る。液晶層13は、第1の基板1側の液晶上分子16
は、3時から6時の方向にに30°回転した方向であ
り、第2の基板6側の液晶下分子15は、3時から12
時30°回転した方向であり、第1の基板1側から第2
の基板6側に反時計(左)回りに240°ツイストする
スーパーツイストネマティック(STN)液晶を採用し
ている。
【0123】液晶表示パネルの第1の基板1の液晶層1
3と対向する面と逆側には、相互接着層44を設ける。
今回使用したものは、住友スリーエム社製、商品名ED
Aである。相互接着層44により、第5の位相差板77
が接着されている。
【0124】第5の位相差板77は、ねじれ位相差板で
ある。ねじれ位相差板は、液晶表示パネル側の液晶ポリ
マー下分子方向20は、3時から12時方向に60°の
方向であり、タッチパネル側の液晶ポリマー上分子方向
21は、3時から6時方向に60°の方向であり、液晶
ポリマーの上分子21から下分子20の方向に、時計
(右)回りに240°ツイストしている。ねじれ位相差
板は、ねじれ構造をもつ液晶性高分ポリマーをトリアセ
チルセルロース(TAC)フィルムやポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルムに配向処理してから塗布
し、130℃程度の高温で液晶状態にして、ツイスト角
を調整後、室温まで冷却して、そのねじれ状態を固定化
したフィルムを使用する。
【0125】あるいは、別に用意した配向処理を施した
フィルムに、ねじれ状態を固定後、TACフィルムに液
晶性高分子ポリマーを転写して形成したフィルムを利用
し、ツイスト角が−177度、複屈折性を示すΔnd値
が780ナノメートル(nm)の右回りねじれ位相差板
を用いている。
【0126】また、第5の位相差板77は、タッチパネ
ルを構成する下基板26と粘着材により接着する構造を
採用する。また、入力装置であるタッチパネルの構造
は、第1の実施形態に示す構造と同様であるため、説明
を省略する。
【0127】また、第1の位相差板46の遅相軸方向1
7は3時方向であり、位相差値は、0.55mm波長の
1/2波長に概ね相当する0.27mmである1/2波
長板を用いる。第2の位相差板65の遅相軸方向18
は、12方向方向であり、位相差値は、0.55mm波
長の1/4波長に概ね相当する0.135mmである1
/4波長板を用いる。第1の位相差板46と第2の位相
差板65の遅相軸の交差角は、90°であり、第1の位
相差板46と第2の位相差板65の積層からなる複合位
相差板の位相差値は、ほぼ1/4波長分となる。
【0128】第1の位相差板46の観察者側に設ける偏
光板45は、吸収軸が3時方向から12時方向に45°
反時計方向に回転した位置とする。偏光板45には、偏
光度が高く、高透過率のものが好ましいため、透過率4
5%、偏光度99.9%の材料を使用した。さらに、偏
光板45の観察者側には、屈折率の異なる無機薄膜を真
空蒸着法やスパッタリング法で複数層コートする、ある
いは1層から2層の有機材料をコートすることで偏光板
45表面での反射率を低減することにより、液晶表示装
置の表示品質を改善できる。さらに、偏光板45の表面
から入力するため、観察者が偏光板45に触れるため、
偏光板45の表面の汚れを防止するために、フッ素樹脂
をコートする。さらに、偏光板45の傷等を防止するた
めに、酸化シリコン膜からなるハードコート層を形成す
る方法が有効である。
【0129】偏光板45上に処理を行うことが高価な場
合には、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ム上に反射防止処理とハードコート処理を行い、偏光板
45上にアクリル系接着材にて接着することも有効であ
る。
【0130】液晶表示パネルの第2の基板6の液晶層1
3と反対の面には、第2の基板6側から第2の位相差板
65と第2の偏光板66と、補助光源70をこの順に配
置する。第2の実施形態に使用する補助光源70は、冷
陰極69と反射鏡(図示せず)と拡散板68とからなる
バックライトユニットを採用している。他の補助光源7
0としては、白色エレクトロルミネッセント(EL)素
子、ライトエミッテドダイオード(LED)素子と導光
板からなるバックライトユニットがある。
【0131】補助光源70と第2の偏光板66との間に
は、200から500μmの相互間隙124を設ける。
液晶表示パネルと補助光源70の外周部に緩衝材からな
る枠を設け、液晶表示パネルと補助光源70を保持する
ことにより、前記相互間隙124を明けることで、タッ
チパネルの入力の際に発生する液晶表示パネルのたわみ
によるニュートンリングの発生と液晶表示パネルの局所
的なたわみによる液晶層13の厚さの変化を緩和するこ
とができる。
【0132】第2の位相差板65は、ポリカーボネート
(PC)を延伸した厚さ70μmで、光の波長0.55
μmの位相差値が0.14μmで、1/4波長(λ)と
なっている。また、屈折率は、x方向の屈折率(nx)
がy方向の屈折率(ny)より大きく、z方向の屈折率
(nz)は、nyと等しい関係である通常の位相差板を
用いている。第2の偏光板第1の偏光板45と同等な吸
収型偏光板を採用している。
【0133】第3の位相差板49の遅相軸は、3時方向
であり、第2の偏光板66の吸収軸は、3時方向から6
時方向に45°に配置しており、第1の偏光板45と概
ね直交する。
【0134】以上の構成を採用することにより、液晶表
示装置を使用する環境が明るい場合には、外部光源を利
用する反射表示モードで使用する。この状況は、第1の
実施形態で説明した効果と同様な効果が達成できる。液
晶表示装置を使用する環境が暗い場合には、液晶表示装
置に備える補助光源70を点灯し、補助光源70の光を
第2の偏光板66から入射し、第1の偏光板45から液
晶層13の印加電圧に対する光学変化を利用して表示を
行うことができる。
【0135】液晶表示装置を利用する外部環境が真っ暗
ではなく、多少の明かりがある状況で液晶表示装置を使
用する場合には、外部光源からの光が液晶表示装置の表
示面で反射し、観察者側に出射することは、補助光源7
0の光と加算するため、コントラストの低下になる。そ
のため、タッチパネルの内部での反射の防止、タッチパ
ネルと液晶表示パネルの間での反射の防止、構成部材の
低減による、反射、色付、光吸収による透過率の低下を
防止することにより、透過表示を行う場合においても、
液晶表示装置の表示品質の改善を行い、特にコントラス
トの改善と彩度の改善が可能となる。
【0136】<第5の実施形態> 〔第5の実施形態における液晶表示装置の構造:図1
8〕以下に本発明の第5の実施形態における入力装置付
液晶表示装置について図面を参照しながら説明する。本
実施形態の特徴は液晶表示パネルに使用する偏光板を一
方の偏光軸が反射軸で、ほぼ直行する偏光軸が透過軸か
らなる反射型偏向板と平面補助光源であるエレクトロル
ミネッセント(EL)素子を液晶表示パネルの裏側に配
置している点である。図18は、図1の液晶表示装置の
A−A線における別の発明を示す断面図である。以下
に、図18を用いて本実施形態を説明する。なお第1の
実施形態と同様な構成に関しては同一の符号を用いて説
明する。
【0137】第5の実施形態における液晶表示パネルの
構成は、0.2mmの透明プラスチック基板からなる第
1の基板1には、透明導電膜からなるストライプ状の第
1の電極2を設ける。また、第1の基板1と所定の間隙
を設けて対向する0.2mmの透明プラスチック基板か
らなる第2の基板6上には、赤(R)色カラーフィルタ
ー9と緑(G)色カラーフィルター10と青(B)色カ
ラーフィルター11と、カラーフィルターの段差を表面
では平坦とするための平坦化保護膜12と、透明導電膜
からなる第2の電極7とを設ける。カラーフィルター
9,10,11は、画素部の周囲でお互いのカラーフィ
ルターが一部重なり合い透過率を低減するカラーフィル
ター重なり部118を設ける。第1の電極2と第2の電
極7との交点が画素部となる。
【0138】第1の基板1と第2の基板6との間には、
第1の基板1と第2の基板6との間隙を一定に保ち、さ
らに、第1の基板1と第2の基板6とに粘着する紫外線
の照射により固形化し、粘着性を有する粘着材に、透明
球状ビーズを練り込む固着型スペーサーa3を設ける。
粘着材に球状ビーズを練りこんでいるため、第1の基板
1と第2の基板6との間隙を球状ビーズで均一にでき
る。さらに、タッチパネルへの入力時の外圧に対して、
第1の基板1と第2の基板6との間隙を変化は、球状ビ
ーズとその周囲の粘着材により、防止できる。また、実
験の結果、1個の固着型スペーサーa3に球状ビーズを
2から4個を含むように設定し、印刷版に孔を設け、印
刷法により前記孔から球状ビーズを含む固着型スペーサ
ーa3を基板上に印刷する方法が良好であった。
【0139】また、本第5の実施形態では、球状ビーズ
のみの未固着型スペーサーは用いていないが、未固着型
スペーサーを従来の液晶表示パネル作成工程で基板上に
散布し、球状ビーズを含む固着型スペーサーa3を印刷
することにより、液晶層13の間隙をより安定化かつ均
一化でき、さらに、固着型スペーサーa3の密度を低減
できるため、固着型スペーサーa3の配向への影響を低
減することができ、有効であった。
【0140】第1の基板1と第2の基板6とは、エポキ
シ樹脂からなるシール材14により所定の間隙を設けて
張り合わせ、前記間隙に液晶層13を注入し、封孔材
(図示せず)により封止する。以上により液晶素子(液
晶表示パネル)が完成する。液晶層13は、第1の基板
1側の液晶上分子16は、3時から6時の方向にに30
°回転した方向であり、第2の基板6側の液晶下分子1
5は、3時から12時30°回転した方向であり、第1
の基板1側から第2の基板6側に反時計(左)回りに2
40°ツイストするスーパーツイストネマティック(S
TN)液晶を採用している。
【0141】液晶表示パネルの第1の基板1の液晶層1
3と対向する面と逆側には、透明で散乱性をもたない、
アクリル系相互接着層44を設ける。今回使用したもの
は、一般的に偏光板と液晶表示パネルとの接着に使用し
ている粘着材を使用する。相互接着層44により、第5
の位相差板77が接着されている。散乱性は、反射板と
散乱層を近づけることにより、像のボケの防止、さら
に、反射型表示の場合に、外部光源側に散乱層を設ける
ことによる後方散乱による白ノイズの発生、さらに、光
の透過性の減少が発生するため、本実施形態では、第2
の基板6と反射型偏光板67との間に設ける。
【0142】第5の位相差板77は、ねじれ位相差板で
ある。ねじれ位相差板は、液晶表示パネル側の液晶ポリ
マー下分子方向20は、3時から12時方向に60°の
方向であり、タッチパネル側の液晶ポリマー上分子方向
21は、3時から6時方向に60°の方向であり、液晶
ポリマーの上分子21から下分子20の方向に、時計
(右)回りに240°ツイストしている。ねじれ位相差
板は、ねじれ構造をもつ液晶性高分ポリマーをトリアセ
チルセルロース(TAC)フィルムやポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルムに配向処理してから塗布
し、130℃程度の高温で液晶状態にして、ツイスト角
を調整後、室温まで冷却して、そのねじれ状態を固定化
したフィルムを使用する。
【0143】あるいは、別に用意した配向処理を施した
フィルムに、ねじれ状態を固定後、TACフィルムに液
晶性高分子ポリマーを転写して形成したフィルムを利用
し、ツイスト角が−177度、複屈折性を示すΔnd値
が780ナノメートル(nm)の右回りねじれ位相差板
を用いている。
【0144】また、第5の位相差板77は、タッチパネ
ルを構成する下基板26と粘着材により接着する構造を
採用する。また、入力装置であるタッチパネルの構造
は、第1の実施形態に示す構造と同様であるため、説明
を省略する。
【0145】また、第1の位相差板46の遅相軸方向1
7は3時方向であり、位相差値は、0.55mm波長の
1/2波長に概ね相当する0.27mmである1/2波
長板を用いる。第2の位相差板65の遅相軸方向18
は、12方向方向であり、位相差値は、0.55mm波
長の1/4波長に概ね相当する0.135mmである1
/4波長板を用いる。第1の位相差板46と第2の位相
差板65の遅相軸の交差角は、90°であり、第1の位
相差板46と第2の位相差板65の積層からなる複合位
相差板の位相差値は、ほぼ1/4波長分となる。
【0146】第1の位相差板46の観察者側に設ける偏
光板45は、吸収軸が3時方向から12時方向に45°
反時計方向に回転した位置とする。偏光板45には、偏
光度が高く、高透過率のものが好ましいため、透過率4
5%、偏光度99.9%の材料を使用した。さらに、偏
光板45の観察者側には、屈折率の異なる無機薄膜を真
空蒸着法やスパッタリング法で複数層コートする、ある
いは1層から2層の有機材料をコートすることで偏光板
45表面での反射率を低減することにより、液晶表示装
置の表示品質を改善できる。さらに、偏光板45の表面
から入力するため、観察者が偏光板45に触れるため、
偏光板45の表面の汚れを防止するために、フッ素樹脂
をコートする。さらに、偏光板45の傷等を防止するた
めに、酸化シリコン膜からなるハードコート層を形成す
る方法が有効である。
【0147】偏光板45上に処理を行うことが高価な場
合には、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ム上に反射防止処理とハードコート処理を行い、偏光板
45上にアクリル系接着材にて接着することも有効であ
る。
【0148】液晶表示パネルの第2の基板6の液晶層1
3と反対の面には、第2の基板6側から一方の偏光軸は
透過軸であり、ほぼ直交している偏光軸は反射軸である
反射型偏向板67を設ける。第2の基板6の下側に反射
型偏光板67を設けることにより、反射型表示を行う場
合には、反射板として機能し、透過型表示を行う場合に
は、反射軸に入射する光を補助光源70側に反射し、観
察者側への光を遮蔽することが可能となる。また、反射
型偏光板67と第2の基板6との間には、光のの拡散性
を有する下側散乱層79を設け、反射型偏光板67と第
2の基板6とを接着する。本第5の実施形態で使用する
散乱層付き反射型偏光板67は、住友スリーエム社製、
商品名DEF−Cである。
【0149】反射型偏光板67の下側には、補助光源7
0として、薄型に有効である白色エレクトロルミネッセ
ント(EL)素子を設ける。前記補助光源70も反射型
偏光板67と粘着層(図示せず)で接着することによ
り、液晶表示パネルの強度を高めることが可能となり、
タッチパネルに入力する際の外圧に対して液晶層13の
厚さの変化、たわみの防止、液晶の流動性の抑制が可能
となる。特に、本第5の実施形態では、基板にプラスチ
ック基板を使用しており、基板厚さも薄いため、反射型
偏光板67、補助光源70を補強材とする構造は、有効
である。
【0150】
【発明の効果】本発明の液晶表示装置は、液晶表示パネ
ルを構成する第1の基板と第2の基板との間隙を一定に
維持するためのスペーサーを少なくとも第1の基板、あ
るいは第2の基板の少なくとも一方の基板に接着また
は、粘着により固定化する。以上により、タッチパネル
の入力により外力が液晶層に加わり、液晶層に流動、あ
るいは波動が伝達してもスペーサーが液晶層により移動
することがなくなり、液晶層の厚さを変化することがな
く、液晶層の厚さによる表示品質の不均一化を防止でき
る。以上の効果のため、タッチパネルと液晶表示パネル
の間隙を小さくでき、タッチパネルの下基板と液晶表示
パネルの第1の基板を粘着材により接着することが可能
となる。
【0151】また、スペーサーを第1の基板、あるいは
第2の基板と接着または粘着により固定化することによ
り、タッチパネルの入力による外力が液晶表示パネルに
加わる場合に、スペーサーが固定化している基板の外力
による振動は、スペーサーが固定化していない基板の振
動に比較してスペーサーから離れることがないため、小
さく、さらに短時間に振動を停止することができる。特
に、第1の基板と第2の基板の両側の基板とスペーサー
を固定化することにより、基板の振動は非常に小さく、
さらに短時間とすることができるため、液晶表示パネル
上にタッチパネルを積層し、タッチパネルと液晶表示パ
ネルを接着する構造に非常に有効である。
【0152】また、スペーサーの形状は、固定化する基
板面との接触面積を他方の基板と接触する面積より大き
くすることにより、スペーサーと基板との固定化の強度
を増強できるため、有効である。また、スペーサーは、
透明であることにより、特に反射型、あるいは半透過反
射型液晶表示装置の場合に、光を遮ることがないため、
明るい表示が可能となる。また、スペーサーは、球状と
することにより、基板上に散布法等で簡単、均一に分散
配置することができ、表示の均一性を確保できる。
【0153】さらに、基板に固定するスペーサーをフォ
トリソ工程で作成する場合には、柱状とすることによ
り、基板上に安定に作成でき、さらに、第1の基板と第
2の基板との重ね合わせ、熱あるいは紫外線で両方の基
板と接着、あるいは粘着する工程で安定化することが可
能となる。
【0154】さらに、スペーサーは、直径の均一性の良
好な透明ボールと透明粘着材あるいは透明接着剤との混
合部材とすることにより、液晶層の厚さを一定にするこ
とが可能となり、さらに、第1の基板あるいは第2の基
板とスペーサーの固定化も可能となる。透明ボールは、
従来の液晶表示パネルの液晶層を均一にするために使用
するギャップ材を使用すればよい。
【0155】さらに、スペーサーは、接着または、粘着
により第1の基板あるいは第2の基板の少なくとも一方
と固定化する固着型スペーサーの場合には、粘着剤ある
いは接着剤により液晶の配向膜の配向力への影響、さら
に液晶層への不純物の拡散の問題が発生するため、多く
を配置することは出来ないため、第1の基板と第2の基
板の固定化を固着型スペーサーで行い、通常時の第1の
基板と第2の基板の間隙の保持を未固着型スペーサーで
行うことにより、通常時の液晶層の厚さの均一化とタッ
チパネルの加圧時の表示の不均一化防止を達成すること
ができる。
【0156】さらに、固着型スペーサーは、ブラックマ
トリクス上あるいは、カラーフィルターの重なり部に設
けることにより、反射表示には、反射強度が弱く、透過
表示では、補助光源からの光の出射がないため、固着型
スペーサーは観察者にはほとんど認識されないため、表
示品質を改善することができる。
【0157】また、固着型スペーサーは、液晶表示パネ
ルを半透過反射型として使用する場合に、反射板に開口
部を設けて、補助光源の光を反射板の開口部から液晶表
示パネル側に出射する開口部とは異なる位置に設けるこ
とにより、反射型に比較してコントラストに敏感である
透過表示の表示品質の改善を行うことができる。
【0158】さらに、固着型スペーサーは、第1の電極
と第2の電極が液晶層を介して重なり合う画素部内で
は、密度が少なく、画素部の周囲では密度を多くするこ
とで、表示に対する影響を防止すると同時に、タッチパ
ネルの加圧時の表示の不均一化を防止できる。
【0159】また、液晶表示パネルを構成する第1の基
板と第2の基板との間隙を一定にいじするためのスペー
サーを少なくとも第1の基板、あるいは第2の基板の少
なくとも一方の基板に接着または、粘着により固定化す
る。以上により、タッチパネルの入力により外力が液晶
層に加わり、液晶層に流動、あるいは波動が伝達しても
スペーサーが液晶層により移動することがなくなり、液
晶層の厚さを変化することがなく、液晶層の厚さによる
表示品質の不均一化を防止できる。以上の効果のため、
タッチパネルと液晶表示パネルの間隙を小さくでき、タ
ッチパネルの下基板と液晶表示パネルの第1の基板を粘
着材により接着することが可能となる。
【0160】タッチパネルを構成する下基板と液晶表示
装置を構成する第1の上基板と下基板との間に封入媒体
を封入し、上基板上に設ける上電極と下基板上に設ける
下電極と封入媒体との反射を防止する。さらに、タッチ
パネルを構成する下基板と液晶表示パネルを構成する第
1の基板との間に相互接着層を設ける。相互接着層は、
液晶表示パネルの表示領域をほぼ同等の面積として、表
示領域の下基板と空気層、あるいは第1の基板と空気層
との反射を防止しする。
【0161】以上の反射を防止することは、タッチパネ
ルの観察者側に設ける偏光板あるいは位相差板を透過
し、タッチパネルに入射した偏光をタッチパネルの構成
部材、あるいはタッチパネルと液晶表示パネルの中間で
液晶表示パネルで変調する以外の目的以外の偏光方向あ
るいは位相差を含む偏光を観察者側に出射することを防
止でき、色付、コントラストの低下を低減できるととも
に、液晶表示パネルの表示に必要とする機能部材でタッ
チパネル付液晶表示装置の表示品質の改善が可能とな
る。
【0162】また、タッチパネルと液晶表示パネルの間
に設ける相互接着層に光拡散性を持たせることにより、
液晶表示パネルを構成する反射板に拡散性を設けること
がないため、反射板に凹凸形状を作成する必要がなく、
反射板の構成が簡単となる。前記拡散性を有する相互接
着層は、異方性を有することなく、偏光方向、位相差を
維持した状態で伝達できる。
【0163】さらに、本発明の液晶表示装置は、タッチ
パネルの上基板の観察者側に、上基板側から、第1の位
相差板と第1の偏光板、液晶表示パネルを構成する第2
の基板の液晶層と反対の面には、第2の基板側から第2
の位相差板と第2の偏光板と補助光源を設け、液晶表示
パネルを構成する反射板に半透過性を設けることによ
り、観察者側からの外部光源を使用する状況では、外部
光源を使用する反射型表示が可能となり、液晶表示装置
を使用する環境が暗い場合には、補助光源を点灯するこ
とにより、色々な環境で液晶表示装置が使用でき、さら
に、補助光源使用時にも、液晶表示装置を使用する周囲
からの光のタッチパネル表面からの反射の防止、補助光
源と第1の偏光板間に光吸収部材を低減しているため、
明るい表示が可能となる。
【0164】さらに、本発明の液晶表示装置は、タッチ
パネルの上基板の観察者側に、上基板側から、少なくと
も一枚の位相差板と偏光板を設け、下基板と液晶表示パ
ネルを構成する第1の基板との間に、位相差板を設ける
ことにより、タッチパネルの上基板上に設ける構成部材
数を低減し、上基板の可動性の低下を防止することがで
きる。そのため、タッチパネルの感度を低下することを
防止できる。
【0165】また、タッチパネルを構成する下基板と液
晶表示パネルを構成する第1の基板との間に、光拡散性
を有する相互接着層を設けているが、光拡散性をタッチ
パネルの下基板と最も観察者側に設ける偏光板との間、
あるいは偏光板上に設けることにより、外部光源の反射
をタッチパネル内でも低減できる。光拡散強度は、相互
接着層を大きくし、他を小さくすることで、液晶表示パ
ネルの表示のずれを防止することができる。特にカラー
フィルターを有する表示の場合の近接する画素部の色の
混ざりを防止することができる。
【0166】また、液晶表示パネルの表示する画素部数
を多くする場合に、液晶層の駆動にスイッチング素子を
利用するアクティブマトリクス型が有効であり、本願発
明も液晶表示パネルを構成する位相差板の選択範囲を広
くでき、位相差板と反射板の角度、位相差値も色々選択
可能であり、さらに、ツイスト配向、平行配向等の利用
も可能となり、本発明の構成を有効に活用できる。
【0167】また、スイッチング素子を有するアクティ
ブマトリクス型の場合には、第2の基板上にスイッチン
グ素子とスイッチング素子に接続する反射板、あるいは
半透過反射板を設け、第1の基板上にカラーフィルター
と第1の電極とを設け、第1の電極を比較的薄くし、タ
ッチパネルと反射板、あるいは半透過反射板の間の構成
部材を少なくすることにより、明るい表示が可能とな
る。
【0168】さらに、液晶表示パネルの第1の基板と最
も観察者側に形成する偏光板との間に位相差板を設ける
場合に、タッチパネルを構成する上基板と前記偏光板と
の間に位相差板を設けることが可能であるが、位相差板
の内、最も液晶表示パネル側に設ける位相差板とタッチ
パネルの上基板とを兼用することにより、上基板上に設
ける部材の薄型化が可能となり、同時にタッチパネルの
入力感度の向上が可能となる。
【0169】また、液晶表示パネルの第1の基板と最も
観察者側に形成する偏光板との間に複数の位相差板を設
ける場合に、タッチパネルを構成する上基板と下基板を
いずれも位相差板とすることにより、薄型化が可能とな
る。これは、従来タッチパネルの上基板側は偏光板ある
いは、偏光板と位相差板が補強し、下基板側は液晶表示
パネルの第1の基板により補強されているため、可能と
なり、さらに、位相差板の間にタッチパネルを設けても
上基板と下基板の間に封入媒体を設け、反射を低減し、
さらに、下基板と第1の基板との間に、相互接着層ある
いは相互間封入媒体を設けることにより達成できる構造
である。
【0170】本発明の実施形態においては、液晶層を所
定の方向に揃える配向膜を図示していないが、当然配向
膜を有するものである。また、カラーフィルターを有す
る液晶表示パネルを用いて説明を行ったが、カラーフィ
ルターを有する液晶表示装置がカラーフィルターを設け
るため、モノクロ液晶表示装置に比較して暗く、本発明
の効果がより有効であるため使用しており、モノクロ液
晶表示装置においても本発明の効果は当然有効である。
【0171】本発明の液晶表示装置は、補助光源を液晶
表示パネルの観察者側と反対の面に設け、半透過反射型
として使用する例に関して説明を行ったが、液晶表示パ
ネルの外周部に光源を設け、導光板により液晶表示パネ
ルの第1の基板側から光を導入する反射型表示で使用す
る光源を液晶表示装置に設ける場合においても本発明の
効果は当然有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の立体模式図である。
【図2】本発明の液晶表示装置の断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における液晶表示装置
の一部を示す拡大断面図である。
【図4】本発明のタッチパネルの構造を示す立体模式図
である。
【図5】本発明のタッチパネルの一部を示す拡大断面図
である。
【図6】本発明のタッチパネル付き液晶表示装置の入力
状態を示す拡大断面模式図である。
【図7】従来例におけるタッチパネル付き液晶表示装置
の入力状態を示す拡大断面模式図である。
【図8】タッチパネル付き液晶表示装置の入力状態を示
す平面模式図である。
【図9】本発明の液晶表示装置と従来における液晶表示
装置の表示品質の比較を示すグラフである。
【図10】本発明の液晶層の液晶分子方向を示す平面図
である。
【図11】本発明のタッチパネル上に設ける偏光板の吸
収軸の方向と位相差板の遅相軸の方向を示す平面図であ
る。
【図12】本発明のねじれ位相差板の分子の方向を示す
平面図である。
【図13】本発明の液晶表示装置と従来における液晶表
示装置の反射率の波長依存性を示すグラフである。
【図14】本発明の第2の実施形態における液晶表示装
置の一部を示す拡大断面図である。
【図15】本発明の第3の実施形態における液晶表示装
置の一部を示す拡大平面図である。
【図16】本発明の第3の実施形態における液晶表示装
置の一部を示す拡大断面図である。
【図17】本発明の第4の実施形態における液晶表示装
置の一部を示す拡大断面図である。
【図18】本発明の第5の実施形態における液晶表示装
置の一部を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 第1の基板 2 第1の電極 3 固着型スペーサーa 4 固着型スペーサーb 5 未固着型スペーサー 6 第2の基板 7 第2の電極 8 反射板 9 赤色カラーフィルター 10 緑色カラーフィルター 11 青色カラーフィルター 13 液晶層 16 シール材 24 上基板 25 上電極 26 下基板 27 下電極 40 タッチパネル用シール材 41 封入媒体 42 歪みa 43 歪みb 44 相互接着層 45 偏光板(第1の偏光板) 46 位相差板(第1の位相差板) 47 粘着層 101 相互シール材 115 凹凸表面絶縁膜 116 反射電極
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/30 320 G09F 9/30 320 Fターム(参考) 2H089 HA18 HA40 LA07 LA09 LA16 NA15 QA02 QA14 RA10 TA17 2H091 FA02Y FA08X FA08Z FA11X FA14Y FA37X FA41Z FD15 GA08 HA10 LA02 LA13 LA16 5B087 AA06 AB04 BC03 CC02 CC11 CC18 5C094 AA01 AA44 AA45 AA55 BA43 CA19 EC03 ED11 ED14 HA08 HA10 5G435 AA01 AA17 AA18 BB12 FF03 FF05 FF15 LL07 LL08

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な第1の基板上に設ける第1の電極
    と第2の基板上に設ける第2の電極とは所定の間隙を設
    けるために、スペーサーを設け、前記スペーサーは、少
    なくとも一方の基板と接着または粘着により固定化され
    たスペーサーであり、第1の基板と第2の基板との間に
    は、液晶層を封入して液晶表示パネルを構成し、さらに
    第1の基板の観察者側には、上基板上に設ける上電極と
    下基板上に設ける下電極とを所定の間隙を設けて対向
    し、前記上電極と下電極とを上基板側からの押し圧によ
    り接触させ、位置情報を検出するタッチパネルを設け、
    さらに、液晶表示パネルを構成する第1の基板とタッチ
    パネルを構成する下基板とは粘着材により接着している
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 透明な第1の基板上に設ける第1の電極
    と第2の基板上に設ける第2の電極とは所定の間隙を設
    けるために、少なくとも2種類のスペーサーを設け、一
    方のスペーサーは、少なくとも一方の基板と接着または
    粘着により固定化されたスペーサーであり、他方のスペ
    ーサーは、第1の基板あるいは第2の基板と接着または
    粘着することなく、第1の基板と第2の基板との間隙に
    あり、第1の基板と第2の基板との間には、液晶層を封
    入して液晶表示パネルを構成し、さらに第1の基板の観
    察者側には、観察者側より透明な上基板上に設ける上電
    極と下基板上に設ける下電極とを所定の間隙を設けて対
    向し、前記上電極と下電極とを上基板側からの押し圧に
    より接触させ、位置情報を検出するタッチパネルを設
    け、さらに、液晶表示パネルを構成する第1の基板とタ
    ッチパネルを構成する下基板とは粘着材により接着して
    いることを特徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 液晶表示パネルの前記固定化されたスペ
    ーサーは、前記第1の基板および前記第2の基板との両
    方の基板に接着または粘着により固定化されていること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示
    装置。
  4. 【請求項4】 液晶表示パネルの固定化されたスペーサ
    ーは、前記第1の基板および前記第2の基板との両方の
    基板に接着または粘着により固定化され、さらに、いず
    れか一方の基板と接触する基板との面積が他方の基板と
    接触する面積より大きいことを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 前記液晶表示パネル内に設けるスペーサ
    ーは透明であり、球状であることを特徴とする請求項1
    から4のいずれかに記載する液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 前記液晶表示パネル内に設けるスペーサ
    ーは透明であり、柱状であることを特徴とする請求項1
    から4のいずれかに記載する液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 前記液晶表示パネル内に設けるスペーサ
    ーは透明であり、柱状の中に球状のボールを含んでいる
    ことを特徴とする請求項6に記載する液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 前記液晶表示パネル内に設けるスペーサ
    ーは第1の電極と第2の電極の交点からなる画素部の周
    囲に配置し、さらに、複数の画素部からなる表示領域の
    中央と周辺とでは密度が異なることを特徴とする請求項
    1から7のいずれかに記載する液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 前記第2の基板の液晶層と対向する反対
    側には、少なくとも拡散層と偏光板と反射板とを有する
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載する
    液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 前記第2の基板は開口部付き反射板を
    有し、前記第1の電極と前記第2の電極との交点が画素
    部となり、複数の画素部より表示領域を構成し、前記反
    射板の開口部は、各画素部毎に配置し、前記固定化され
    たスペーサーは、反射板に設ける開口部とは異なる位置
    に設置されることを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の液晶表示装置。
  11. 【請求項11】 前記第2の基板はカラーフィルターを
    有し、前記第1の電極と前記第2の電極との交点が画素
    部となり、複数の画素部より表示領域を構成し、前記カ
    ラーフィルターは、画素部の周囲で一部重なり合い、前
    記固定化されたスペーサーは前記カラーフィルターの重
    なり合う部分に設けることを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載の液晶表示装置。
  12. 【請求項12】 前記第2の基板はブラックマトリクス
    を有し、前記第1の電極と前記第2の電極との交点が画
    素部となり、複数の画素部より表示領域を構成し、前記
    固定化されたスペーサーは前記ブラックマトリクスと重
    なり合う部分に設けることを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載の液晶表示装置。
  13. 【請求項13】 前記第2の基板は開口部付き反射板と
    反射板上に設けるブラックマトリクスとを有し、前記第
    1の電極と第2の電極との交点が画素部となり、複数の
    画素部より表示領域を構成し、前記反射板の開口部は、
    各画素部毎に配置し、前記反射板に設ける開口部の位置
    は、ブラックマトリクスとは異なる位置であり、さら
    に、前記固定化されたスペーサーはブラックマトリクス
    上に設けることを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載の液晶表示装置。
  14. 【請求項14】 前記タッチパネルを構成する上基板の
    観察者側には、少なくとも偏光板を有することを特徴と
    する請求項1から13のいずれか一項に記載の液晶表示
    装置。
  15. 【請求項15】 前記タッチパネルを構成する上基板の
    観察者側には、偏光板と位相差板とを有することを特徴
    とする請求項1から13のいずれか一項に記載の液晶表
    示装置。
  16. 【請求項16】 前記タッチパネルを構成する上基板の
    観察者側には、偏光板と位相差版を有し、前記位相差板
    は偏光板と異なる位相差値を有することを特徴とする請
    求項1から13のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  17. 【請求項17】 前記タッチパネルの上基板と偏光板と
    の間に位相差板を設け、前記位相差板は少なくともねじ
    れ位相差板を有することを特徴とする請求項1から13
    のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  18. 【請求項18】 前記タッチパネルを構成する上基板と
    下基板との間隙には、空気より屈折率の大きい封入媒体
    を有することを特徴とする請求項1から17のいずれか
    一項に記載の液晶表示装置。
  19. 【請求項19】 前記タッチパネルの下基板と液晶表示
    パネルの第1の基板との間の粘着層は、散乱性を有する
    ことを特徴とする請求項1から18のいずれか一項に記
    載の液晶表示装置。
  20. 【請求項20】 前記液晶表示パネルの第2の基板の液
    晶層と反対側には、少なくとも一枚の位相差板と偏光板
    と補助光源とを有することを特徴とする請求項1から1
    9のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  21. 【請求項21】 前記第1の基板、あるいは第2の基板
    はスイッチング素子を有し、スイッチング素子を介して
    液晶層に信号を印加することにより表示を行うことを特
    徴とする請求項1から20のいずれか一項に記載の液晶
    表示装置。
  22. 【請求項22】 前記第2の基板は、スイッチング素子
    とスイッチング素子に接続する反射電極あるいは半透過
    反射電極を有することを特徴とする請求項21に記載す
    る液晶表示装置。
  23. 【請求項23】 前記第2の基板上には、スイッチング
    素子とスイッチング素子に接続する反射電極には、各画
    素部に相当する領域内に透過性を有する開口部を設ける
    ことを特徴とする請求項21あるいは22のいずれかに
    記載する液晶表示装置。
  24. 【請求項24】 前記タッチパネルを構成する上基板
    は、位相差板であることを特徴とする請求項1から23
    のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  25. 【請求項25】 前記タッチパネルを構成する上基板と
    下基板はいずれも位相差板であることを特徴とする請求
    項1から24のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  26. 【請求項26】 前記タッチパネルを構成する下基板と
    液晶表示パネルを構成する第1の基板との間には、少な
    くとも1枚の位相差板を有することを特徴とする請求項
    1から25のいずれか一項に記載する液晶表示装置。
  27. 【請求項27】 前記タッチパネルを構成する下基板と
    液晶表示パネルを構成する第1の基板との接着は、複数
    の画素部からなる表示領域の外周部のみであり、下基板
    と第1の基板との間には、透明な液体あるいはゲル状物
    質を封入していることを特徴とする請求項1から26の
    いずれか一項に記載する液晶表示装置。
  28. 【請求項28】 前記タッチパネルを構成する下基板と
    液晶表示パネルを構成する第1の基板との接着は、複数
    の画素部からなる表示領域の外周部のみであり、下基板
    と第1の基板との間には、透明な液体あるいはゲル状物
    質を封入し、タッチパネルの上基板と下基板との間隙に
    も透明な液体あるいはゲル状物質を封入していることを
    特徴とする請求項27に記載する液晶表示装置。
  29. 【請求項29】 前記タッチパネルの上電極上または下
    電極上に凸部を設け、前記固定されたスペーサーのピッ
    チは、上電極上あるいは下電極上に設けた凸部のピッチ
    より小さいことを特徴とする請求項1から28のいずれ
    か一項に記載の液晶表示装置。
  30. 【請求項30】 前記液晶表示パネルの第2の基板の液
    晶層と対向する反対の面の少なくとも複数の画素部から
    構成する表示領域内では、第2の基板と粘着材で積層す
    る以外の液晶表示装置の構成部材とは間隙を有し、前記
    間隙はタッチパネルの入力するための外力による液晶表
    示パネルの反り量より僅かに大きいことを特徴とする請
    求項1から29のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  31. 【請求項31】 前記タッチパネルを構成する上基板と
    下基板とは、透明フィルムからなることを特徴とする請
    求項1から30のいずれか一項に記載する液晶表示装
    置。
  32. 【請求項32】 前記第1の基板と前記第2の基板の両
    方に接着あるいは粘着することなく、前記固定化された
    スペーサーより僅かに大きい直径からなる透明ボールあ
    るいは柱状ファイバーの少なくとも一方からななるギャ
    ップ材とを有することを特徴とする請求項1から31の
    いずれか一項に記載の液晶表示装置。
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