JP3987147B2 - 入力機能付き液晶表示素子及び電子機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は入力機能付き液晶表示素子に関し、さらに、この液晶表示素子を搭載したOA機器、計測機器、携帯用機器等の電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
単純マトリックスにおいて大容量で白黒表示ができる液晶表示素子としてスーパーツイステッドネマチック(STN)型液晶表示素子の偏光板と液晶セルの間に色補償用光学的異方性高分子フィルムを備えた液晶表示素子(以後FTN型液晶表示素子という)がある。このようなFTN型液晶表示素子の構造は、特公平3−50249号公報の6欄41行〜7欄5行及び図1に記載されている。
近年、小型の携帯情報端末装置の多くは低消費電力であることが要求されてきているため液晶表示素子が多く使われ、特に白黒表示が要求されるものについてはFTN型液晶表示素子が用いられている。また、装置の小型化を図るために、液晶表示素子の上側に入力装置を配置した構造の入力機能付き液晶表示素子が増えてきている。
【0003】
ここでFTN型液晶表示素子を用いた従来の入力機能付き液晶表示素子の構成を図4に示す。液晶セル405には上側電極407aが形成された上側電極基板406aと下側電極407bが形成された下側電極基板406bがスペーサー408を介して対向し液晶409が充填されている。入力装置401は上側電極403aが形成された上側電極基板402aと下側電極403bが形成された下側電極基板402bがスペーサー404を介して対向し通常は上下電極が接触しないようになっている。液晶セル405の上側電極基板406aの上側には光学的異方性高分子フィルム(以後位相差板と呼ぶ)410が、さらにその上側には上側偏光板411がある。また、液晶セル405の下側電極基板406bの下側には下側偏光板412と反射板413があり、入力装置401の下側電極基板402bと上側偏光板411はニュートンリングが発生しない程度の間隔で保たれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この様な従来の入力機能付き液晶表示素子は液晶表示素子表面での反射や入力装置の内面での反射が大きいために表示が見づらくなり、入力機能を付けない液晶表示素子よりもコントラストが著しく低下するという問題を有していた。そこで、本発明は従来のこの様な問題点を解決するため、入力装置と表示素子の各部材の構成や配置を工夫することにより、入力機能を付加しても十分なコントラストが得られる入力機能付き液晶表示素子を提供することを目的とする。また、本発明は入力機能付き液晶表示素子を搭載することによりコントラストが低下するという問題を解消した電子機器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明による入力昨日月液晶表示装置は、対向する内面に電極を有する一対の基板間にねじれ配向したネマチック液晶を挟持してなる液晶セルと、少なくとも一層の光学的異方性高分子フィルムと、対向する内面に電極を有する一対の基板からなる入力装置と、一対の偏光板とを有し、前記一対の偏光板の間に前記液晶セルと前記光学的異方性高分子フィルムと前記入力装置とが配置されてなる入力機能付き液晶表示素子において、前記入力装置の一方の基板のリタデーション値Rが25nmよりも大きく、前記リタデーション値Rに基づき、前記入力装置に隣接する一方の偏光板の偏光軸と、前記入力装置の一方の基板の光軸方向とがなす角度δが、
【数1】
Figure 0003987147
を満たす角度δの範囲内であるように、前記入力装置に隣接する一方の偏光板と前記入力装置の一方の基板とを配置してなる、ことを特徴とする。
【0006】
【数3】
Figure 0003987147
【0008】
上記構成によれば、光学的異方体である前記入力用電極基板のリタデーションの影響による表示品質の低下を防げるという効果を有する。
【0025】
本発明による電子機器は、上記の入力機能付き液晶表示素子を表示素子として搭載したことを特徴とする。
【0026】
上記構成によれば、入力機能が付いても十分なコントラストが得られるという効果を有する。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の液晶表示素子の実施例のひとつの構成を図1に示す。液晶セル5には上側電極7aが形成された上側電極基板(基板という)6aと下側電極7bが形成された下側電極基板(基板という)6bがスペーサー8を介して対向し液晶9が充填されている。入力装置1は上側電極3aが形成された上側電極基板(入力装置の基板、もしくは単に基板という)2aと下側電極3bが形成された下側電極基板(入力装置の基板もしくは基板という)2bがスペーサー4を介して対向し通常は上下電極が接触しないようになっている。
【0028】
入力装置1の上側電極基板2aの上側に上側偏光板11が粘着層を介して貼着されている。この液晶セル5の上側電極基板6aの上側には位相差板10が粘着層を介して貼着されている。また、液晶セル5の下側電極基板6bの下側には反射板13付き下側偏光板12が粘着層を介して貼着されている。入力装置1の下側電極基板2bと液晶セルの上側電極基板6aに貼り付けた位相差板10はニュートンリングが発生しない程度の間隔で保たれている。
【0029】
図2に、本発明の液晶表示素子での液晶分子の配向方向、位相差板の遅相軸の方向、偏光板の偏光軸方向などの各軸の方向を示す。
【0030】
αは位相差板の遅相軸の方向210と液晶セルの下側電極基板6bの内面に接する液晶分子の配向方向206bとのなす角度、βは上側偏光板11の偏光軸方向211と液晶セルの下側電極基板6bの内面に接する液晶分子の配向方向206bとのなす角度、γは下側偏光板12の偏光軸方向212と液晶セルの下側電極基板6bの内面に接する液晶分子の配向方向206bとのなす角度、δ1は入力装置の上側電極基板2aの光軸の方向202aと上側偏光板11の偏光軸方向211とのなす狭角の角度、δ2は入力装置の下側電極基板2bの光軸の方向202bと上側偏光板11の偏光軸方向211とのなす狭角の角度、θは液晶セルの上側電極基板6aの内面に接する液晶分子の配向方向206aと液晶セルの下側電極基板6bの内面に接する液晶分子の配向方向206bと間でねじれ配向している液晶のねじれ角度。また、α、β、γ、θの方向は図2に示す方向(反時計回りの方向)を正とする。
【0031】
入力装置の基板に用いる材料はガラス以外多少なりともリタデーションを持っている。このリタデーションを小さくすることは可能であるが0に近づける程コストがかかる。またリタデーションの大きさや光軸の方向にもバラツキがある。そのためある程度リタデーションがあってもその大きさや光軸の方向を調整することにより使用できればコストを抑えることが可能となる。以下にその実施例を記す。
【0032】
[実施例1]
図1において上側偏光板11は日東電工製NPF−G1225DU、入力装置1の上側電極基板2aは厚さ100μmでリタデーションが30nmの一軸延伸のポリエーテルサルホンのフィルム、入力装置1の下側電極基板2bは厚さ0.7mmのガラスを用いた。この上側偏光板11は粘着層を介して入力装置1の上側電極基板2aに貼着した。
【0033】
位相差板10は厚さ120μmでリタデーションが600nmの一軸延伸のポリカーボネートフィルムを用い、液晶セルの上側電極基板6aに粘着層を介して貼着した。液晶セルの上下の電極基板6a,6bは厚さ0.7mmのガラスを用いた。下側偏光板12と反射板13として日東電工製NPFーF3225Mを用いこれも粘着層を介して液晶セルの下側電極基板に貼着した。また、入力装置1と液晶セル5の間に幅3mm高さ0.5mmのシリコンゴムを適当な長さにしスペーサーとして置いた。
【0034】
図2においてαを20度、βを170度、γを50度、θを240度とした。さらに屈折率異方性Δnが0.132であるネマチック液晶を液晶層の層厚dが6.3μmとなる液晶セルに充填し、液晶の屈折率異方性Δnと液晶層厚dの積Δn・dを0.83μmとした。また、液晶分子のねじれ角が240度で安定するように適量の光学活性剤を添加して、電圧無印加時に明るく電圧印加時に暗くなる白黒表示の入力機能付き液晶表示素子とした。このとき図2のδ1を0度から30度までの範囲あるいは60度から90度までの範囲にしたところ電圧無印加時に淡い緑色や淡い黄色にわずかに着色する程度で見栄えもコントラストも従来より良い。さらに図2のδ1を0度から15度までの範囲あるいは75度から90度までの範囲にしたところ電圧無印加時の淡い着色もなくさらに見栄えが良くなる。一方、δ1を30度から60度までの範囲にした場合は電圧無印加時の着色が強くなりコントラストも悪くなり見栄えも良くない。
【0035】
比較例として図4に示す従来の入力機能付き液晶表示素子を用いた。図4において、上側偏光板411は日東電工製NPF−G1225DU、入力装置401の上側電極基板402aは厚さ120μmでリタデーションが1μm以上のポリエチレンテレフタレートのフィルム、入力装置401の下側電極基板402bは厚さ0.7mmのガラスを用いた。位相差板410は厚さ120μmでリタデーションガ600nmの一軸延伸のポリカーボネートフィルムを用い、液晶セルの上下の電極基板406a、406bは厚さを0.7mmのガラスを用いた。
【0036】
下側偏光板412と反射板413として日東電工製NPFーF3205Mを用いた。また、入力装置401と液晶セル405の間に幅3mm高さ0.5mmのシリコンゴムを適当な長さにしスペーサーとして置いた。
【0037】
図4に示す従来の入力装置付き液晶表示素子も液晶分子の配向方向、位相差板の遅相軸の方向及び偏光板の偏光軸方向は図2の定義で表すことができる。図2においてαを20度、βを170度、γを50度、θを240度とした。さらに屈折率異方性Δnが0.132であるネマチック液晶を液晶層の層厚dが6.3μmとなる液晶セルに充填し、液晶の屈折率異方性Δnと液晶層厚dの積Δn・dを0.83μmとした。このとき液晶分子のねじれ角が240度で安定するように適量の光学活性剤を添加した。その結果これも電圧無印加時に明るく電圧印加時に暗くなる入力機能付き液晶表示素子となった。
【0038】
本実施例と比較例について、Duty比が1/240の時分割駆動した時のオン状態(暗い)とオフ状態(明るい)の明るさとコントラスト(オフ状態の明るさ/オン状態の明るさ)を表1に示す。
【0039】
【表1】
Figure 0003987147
【0040】
実施例1と比較例を比較して分かるように、本実施例は比較例よりオフ状態の明るさはやや小さいがコントラストが良くなっている。比較例に用いた従来の入力機能装置付き液晶表示素子は、液晶セルの表面や入力装置の内面での反射光(表示品質を低下させる)が強い。この反射光が液晶表示素子のオフ状態とオン状態の両方に重なるため、オフ状態の明るさはその分明るくなるがコントラストは低下する。一方、本実施例は入力装置の上側に偏光板を備えているために、液晶セルの表面や入力装置の内面での反射光が従来のそれよりも小さくなっている。そのため、本実施例は比較例よりも明らかにコントラストが良くなっている。オフ状態の明るさは比較例より小さくなっているが、これは液晶セルの表面や入力装置の内面での反射光が比較例よりも小さくなったためである。従って、不要な反射光が無くなった分本実施例の方が見栄えははるかに良くなっている。
【0041】
なお、位相差板を複数枚設けることによって液晶セルの着色を更に解消することができる。複数枚の位相差板を配置する場合、液晶セルの一方の基板側のみに配置してもよく、また液晶セルの両側に位相差板を配置しても良い。
【0042】
〔実施例2〕
実施例1の入力装置1の上側電極基板2aに厚さが100μmでリタデーションが50nmのポリエーテルサルフォンのフィルムを用いた。このとき図2のδ1を0度から20度までの範囲あるいは70度から90度までの範囲にしたところ電圧無印加時に淡い緑色や淡い黄色にわずかに着色する程度で見栄えもコントラストも従来より良い。さらに図2のδ1を0度から10度までの範囲あるいは80度から90度までの範囲にしたところ電圧無印加時の淡い着色もなくさらに見栄えが良くなる。一方、δ1を20度から70度までの範囲にした場合は電圧無印加時の着色が強くなりコントラストも悪くなり見栄えも良くない。
【0043】
〔実施例3〕
実施例1の入力装置1の上側電極基板2aにポリエーテルサルフォンではなく厚さが120μmでリタデーションが80nmのポリカーボネートのフィルムを用いた。このとき図2のδ1を0度から15度までの範囲あるいは75度から90度までの範囲にしたところ電圧無印加時に淡い緑色や淡い黄色にわずかに着色する程度で見栄えもコントラストも従来より良い。一方、δ1を15度から75度までの範囲にした場合は電圧無印加時の着色が強くなりコントラストも悪くなり見栄えも良くない。
【0044】
[実施例4]
本発明の実施例のもうひとつの構成を図3に示す。液晶セル305には上側電極307aが形成された上側電極基板306aと下側電極307bが形成された下側電極基板306bがスペーサー308を介して対向し液晶309が充填されている。入力装置301は上側電極303aが形成された上側電極基板302aと下側電極303bが形成された下側電極基板302bがスペーサー304を介して対向し通常は上下電極が接触しないようになっている。入力装置301の上側電極基板302aの上側に上側偏光板311が粘着層を介して貼着されている。この液晶セル305の下側電極基板306bの下側には光学的異方性高分子フィルム310(以後位相差板と呼ぶ)が粘着層を介して貼着されている。また、位相差板310の下側には反射板313付き下側偏光板312が粘着層を介して貼着されている。
【0045】
図3において、上側偏光板311は日東電工製NPF−G1225DU、入力装置301の上側電極基板302aは厚さ100μmでリタデーションが50nmのポリエーテルサルホンのフィルム、入力装置301の下側電極基板は厚さ0.7mmのガラスを用いた。位相差板310は厚さ120μmでリタデーションが600nmの一軸延伸のポリカーボネートフィルムとした。液晶セルの上下の電極基板306a,306bは厚さ0.7mmのガラスを用いた。
【0046】
下側偏光板312と反射板313として日東電工製NPFーF3225Mを用いた。さらに、液晶セル、位相差板、下側偏光板は粘着層を介して貼着した。また、入力装置301と液晶セル305の間に幅3mm高さ0.5mmのシリコンゴムを適当な長さにしスペーサーとして置いた。
【0047】
そして図2におけるαを100度、βを70度、γを130度、θを240度とした。さらに屈折率異方性Δnが0.132であるネマチック液晶を液晶層の層厚dが6.3μmとなる液晶セルに充填し、液晶の屈折率異方性Δnと液晶層厚dの積Δn・dを0.83μmとした。このとき液晶分子のねじれ角が240度で安定するように適量の光学活性剤を添加した。
【0048】
このとき図2のδ1を0度から20度までの範囲あるいは70度から90度までの範囲にしたところ電圧無印加時に淡い緑色や淡い黄色にわずかに着色する程度で見栄えもコントラストも従来より良い。さらに図2のδ1を0度から10度までの範囲あるいは80度から90度までの範囲にしたところ電圧無印加時の淡い着色もなくさらに見栄えが良くなる。一方、δ1を20度から70度までの範囲にした場合は電圧無印加時の着色が強くなりコントラストも悪くなり見栄えも良くない。
【0049】
反射型の表示素子ではその構造中に空気層があると、その空気層に接する表面での反射光が大きくなり無視できないレベルになることがある。本発明のようなFTN型液晶表示素子を用いた場合では、位相差板の位置と空気層の位置により、位相差板と液晶層を通った光の他に、位相差板のみあるいは液晶層のみを通った光が生じる。液晶層と位相差板はどちらも光学的に異方体であるから偏光板が外側にある本発明の構造では、位相差板のみあるいは液晶層のみを通った光は本来の表示色とは異なったそれぞれ固有の着色をする。
【0050】
位相差板が液晶セルの上側で入力装置と液晶セルの間、上側偏光板と入力装置との間、あるいは入力装置の内部等にあり、液晶セルとの間に空気層がある場合について考える。このときは、位相差板と液晶層を通過した光による本来の表示色に、空気層と接している面での反射により液晶層を通らず位相差板のみを通った着色光が加わるため本来の白黒の表示色ではなくなり良好な表示にはならない。また、位相差板が液晶セルと下側偏光板の間にあり、液晶セルと位相差板の間に空気層がある場合は、位相差板と液晶層を通過した光による表示色に、空気層と接している面で反射し位相差板を通らず液晶層のみを通った着色光が加わるため本来の白黒の表示色ではなくなり良好な表示にはならない。このような、表面反射による不要な着色を防ぐためには、液晶層と位相差板の間に空気層を置かず、空気層に対して液晶層と位相差板を同じ側に置くようにする必要がある。
【0051】
〔実施例5〕
実施例3の入力装置301の上側電極基板302aに厚さが100μmでリタデーションが20nmのポリエーテルサルフォンのフィルムを用いた。入力装置301の下側電極基板は厚さ1.0mmでリタデーションが50nmのポリメチルメタアクリレートの板を用いた。このとき図2のδ1を0度から20度までの範囲あるいは70度から90度までの範囲、δ2を0度から15度までの範囲あるいは75度から90度までの範囲にしたところ電圧無印加時に淡い緑色や淡い黄色にわずかに着色する程度で見栄えもコントラストも従来より良くなった。一方、δ1を20度から70度までの範囲、δ2を15度から75度までの範囲にした場合は電圧無印加時の着色が強くなりコントラストも悪くなり見栄えが良くない。入力装置301の下側電極基板はポリメチルメタアクリレートのほかノルボルネン系樹脂を用いても同様の効果があった。
【0052】
〔実施例6〕
実施例1の位相差板10に一軸延伸のポリカーボネートフィルムではなくねじれ配向したアクリル系液晶性高分子フィルムを用いた。この液晶性高分子の屈折率異方性Δnと液晶性高分子層厚dの積Δn・dを0.72μmとした。さらに、液晶性高分子のねじれ角を150度、ねじれの向きを液晶セルの液晶とは反対方向にした。このとき、図2において210を位相差板で液晶セルに接する側の分子の光軸の方向としたとき、αを60度、βを75度、γを45度、θを220度とした。するとこれも電圧無印加時に明るく電圧印加時に暗くなる入力機能付き液晶表示素子となった。その結果、本実施例の場合も前記実施例と同様に従来よりコントラスト比が良く見栄えも良好となった。
【0053】
〔実施例7〕
実施例1から実施例6において上側偏光板11や311に表面にノングレア処理してある日東電工製性のNPF−G1225DUAG30を用いた。その結果、偏光板表面での正反射による像の映り込みが無く見やすい表示となった。また、上側偏光板の表面にアンチリフレクション処理を施したり、アンチリフレクション処理を施したフィルムを貼着することでも像の映り込みを小さくすることができた。
【0054】
〔実施例8〕
実施例1から実施例5において下側偏光板と反射板に半透過型反射板付き偏光板である日東電工製のNPF−F4205P3を用いた。さらに反射板13や313の下にバックライトを設置した。その結果、バックライトを点灯する事で暗い環境でも使用できるようになった。
【0055】
〔実施例9〕
実施例1から実施例6の液晶表示素子を電子手帳や携帯電話の表示素子として搭載したところコントラスト比が高く、見やすい白黒表示となった。またコントラスト比が高いことから表示容量を従来よりも大きくすることができた。そのためより多くの情報を表示できるようになり従来より使いやすい携帯用電子機器が可能となった。
【0056】
本発明では入力装置の上下の電極基板としてポリカーボネートやポリサルホン以外にポリサルホン、ポリビニルアルコール、ポリアリレート、ポリスチレン等を用いても同様の効果がある。
【0057】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の液晶表示素子によれば、一対の入力用電極基板からなる入力装置と液晶セルを挟んで両側に偏光板が配置し、液晶セルと光学的異方性高分子フィルムの間に空気層を介さない構造とし、入力装置の基板の光軸の方向とリタデーションの大きさを調整したので、白黒表示に優れコントラストが良く見やすい入力機能付き液晶表示素子が得られる。また本発明の電子機器は入力装置と表示素子の各部材の構成や配置を工夫した入力機能付き液晶表示素子を搭載したので十分なコントラストが確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の入力機能付き液晶表示素子の構造図。
【図2】本発明の一実施例の入力機能付き液晶表示素子の液晶分子の方向、偏光板の偏光軸の方向等を示す図。
【図3】本発明の一実施例の入力機能付き液晶表示素子の構造図。
【図4】従来の入力機能付き液晶表示素子の構造図。
【符号の簡単な説明】
1 .入力装置
2a.上側電極基板
2b.下側電極基板
3a.上側電極
3b.下側電極
4 .スペーサー
5 .液晶セル
6a.上側電極基板
6b.下側電極基板
7a.上側電極
7b.下側電極
8 .スペーサー
9 .液晶
10 .光学的異方性高分子フィルム(位相差板)
11 .上側偏光板
12 .下側偏光板
13 .反射板
202a.入力装置の上側電極基板の光軸の方向
202b.入力装置の下側電極基板の光軸の方向
206a.上側電極基板の内面に接する液晶分子の配向方向
206b.下側電極基板の内面に接する液晶分子の配向方向
210 .位相差板の遅相軸の方向
211 .上側偏光板の偏光軸の方向
212 .下側偏光板の偏光軸の方向
301 .入力装置
302a.上側電極基板
302b.下側電極基板
303a.上側電極
303b.下側電極
304 .スペーサー
305 .液晶セル
306a.上側電極基板
306b.下側電極基板
307a.上側電極
307b.下側電極
308 .スペーサー
309 .液晶
310 .光学的異方性高分子フィルム(位相差板)
311 .上側偏光板
312 .下側偏光板
313 .反射板
401 .入力装置
402a.上側電極基板
402b.下側電極基板
403a.上側電極
403b.下側電極
404 .スペーサー
405 .液晶セル
406a.上側電極基板
406b.下側電極基板
407a.上側電極
407b.下側電極
408 .スペーサー
409 .液晶
410 .光学的異方性高分子フィルム(位相差板)
411 .上側偏光板
412 .下側偏光板
413 .反射板
α .位相差板の遅相軸の方向と液晶セルの下側電極基板の内面に接する液晶分子の配向方向とのなす角度
β .上側偏光板の偏光軸方向と液晶セルの下側電極基板の内面に接する液晶分子の配向方向とのなす角度
γ .下側偏光板の偏光軸方向と液晶セルの下側電極基板の内面に接する液晶分子の配向方向とのなす角度
θ .液晶セルの上側電極基板と液晶セルの下側電極基板の間にねじれ配向している液晶のねじれ角度
δ1 .入力装置の上側電極基板の光軸の方向と上側偏光板の偏光軸方向とのなす狭角の角度
δ2 .入力装置の下側電極基板の光軸の方向と上側偏光板の偏光軸方向とのなす狭角の角度

Claims (2)

  1. 対向する内面に電極を有する一対の基板間にねじれ配向したネマチック液晶を挟持してなる液晶セルと、少なくとも一層の光学的異方性高分子フィルムと、対向する内面に電極を有する一対の基板からなる入力装置と、一対の偏光板とを有し、前記一対の偏光板の間に前記液晶セルと前記光学的異方性高分子フィルムと前記入力装置とが配置されてなる入力機能付き液晶表示素子において、
    前記入力装置の一方の基板のリタデーション値Rが25nmよりも大きく、前記リタデーション値Rに基づき、前記入力装置に隣接する一方の偏光板の偏光軸と、前記入力装置の一方の基板の光軸方向とがなす角度δが、
    Figure 0003987147
    を満たす角度δの範囲内であるように、前記入力装置に隣接する一方の偏光板と前記入力装置の一方の基板とを配置してなる、
    ことを特徴とする入力機能付き液晶表示素子。
  2. 請求項1に記載の入力機能付き液晶表示素子を搭載したことを特徴とする電子機器。
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