JP2002116402A - 光偏向素子及びその製造方法 - Google Patents

光偏向素子及びその製造方法

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JP2002116402A
JP2002116402A JP2000306378A JP2000306378A JP2002116402A JP 2002116402 A JP2002116402 A JP 2002116402A JP 2000306378 A JP2000306378 A JP 2000306378A JP 2000306378 A JP2000306378 A JP 2000306378A JP 2002116402 A JP2002116402 A JP 2002116402A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造が容易で反りの少ない光偏向素子を提
供する。 【解決手段】一つの基板面内に形成され、複数の互いに
運動方向の異なるばね部と、このばね部に支持され、互
いに拘束されない運動をしうる互いに直交する軸を支点
として二次元の回転運動をする二つの可動部と、可動部
に形成される反射鏡と、二つの可動部上に導電コイルパ
ターンを形成して構成される光偏向素子において、一つ
の可動部に形成される導電コイルパターンと他の可動部
に形成される導電コイルパターンは基板面の表裏に分け
て形成する光偏向素子とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は二次元の光偏向素子
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一つの素子で二次元の偏向走査をできる
ガルバノミラーが開発されている。ガルバノミラーをば
ねで支持するものであり、一つのの基板にエッチング加
工によりばねと可動板を形成するものであり、特開昭6
0−107017号公報やWO96/39643(国際
公開番号)で開示されている。
【0003】図1は本発明に関する光偏向素子の原理構
造である。以下原理説明は特開昭60−107017号
公報を引用する。シリコン単結晶からなる基板1をエッ
チングによりジンバルバネ状に加工する。ジンバルバネ
はX方向軸5及びY方向軸6を中心軸として、それぞれ
独立に回転振動する。ジンバルバネ2で支持された基板
1の中央の可動部面上には金属蒸着やメッキ等によりガ
ルバノミラー3と導電コイル4が形成されている。導電
コイル4に一定電流を与え、X方向の磁界7及びY方向
の磁界8をそれぞれ独立に変化させれば、素子は電磁力
によって軸5及び6を中心軸としてそれぞれ独立に回転
振動する。従って、素子に形成したガルバノミラー3に
一定方向から光ビームを入射しておけば、ミラー3から
の反射光を被検出量に応じて二次元に偏向できる。即
ち、X、Yの2変数を持つ信号量F(X、Y)の変化を
一つの素子で検出し、その出力に応じた光の偏向走査が
できる。
【0004】図2は前記原理構造を具現化した一例であ
る。同図において、1は{100}面方位をもつn形シ
リコンの単結晶基板である。基板1は通常のIC技術の
一つである写真食刻法及び化学的食刻法により、支点1
2−12’及び13−13’をもつジンバルバネ構造を
形成すべく加工される。かかる食刻加工としては、例え
ば、ガルバノミラー3等の形成される面を耐食性樹脂等
の塗布によって保護し、その裏面をSiO膜又は感光
性耐食性樹脂等を用いた写真食刻法等のパターニング処
理を施した後、KOH等のアルカリ溶液による異方性エ
ッチングを行なう方法を用いる。この加工方法により、
ガルバノ素子は固定部(基板1)と可動部1’に分離さ
れる。本構造は基板1とジンバルバネの厚さが異なる構
造である。
【0005】可動部1’の大きさはガルバノ素子の可動
性能に影響を及ぼす。即ち、可動部1’のダンピング効
果を大きくする場合は、可動部1’の表面積を大きくし
て空気抵抗を大きくすればよい。一方、高速偏向走査を
行なわせる場合は、可動部1’の質量を小さくする必要
がある。従って、かかるガルバノ素子の用途に応じた設
計、例えば、精密計器を指向する場合は、平衡型として
ダンピング効果を重視し、ディスプレイ等を指向する場
合は慣性駆動型として高速走査を重視する等の配慮が肝
要である。かかる可動部の動作速度はガルバノ素子の配
置される周囲の雰囲気によっても影響を受ける。例え
ば、可動部は真空中におかれれば、極めて高速に動作
し、ある特定粘度の流体中におかれることにより、良好
なダンピング特性を示す。従って、動作速度の精密な制
御を要する場合に、ガルバノ素子周囲の流体の種類及び
圧力を最適に調整する必要がある。
【0006】ガルバノミラー3は、例えば、Ag、A
l、Au等の蒸着等通常のミラーコーティング技術、ま
たは、基板1をそのままミラーポリッシュする方法等に
より形成される。かかるミラー形成にあたっては、特に
金属蒸着法を用いる場合、熱応力によるゆがみが生じな
いように、例えば、基板1との熱膨張係数差の小さい材
料を選択する。蒸着薄膜の厚さを最適設計する等に留意
する必要がある。また、基板1をミラーポリッシュする
場合は、機械歪が残らないように留意する必要がある。
ガルバノミラー3自体を干渉フィルタとすれば、任意色
の光を反射光として得られるため、例えば、平面ディス
プレイ等に応用する場合は、カラー化が容易となる。
【0007】ガルバノミラー3の周囲にはこのような二
次元ガルバノ素子の駆動に寄与する導電コイル4が形成
される。ガルバノ素子の駆動はジンバルバネのトルクに
依存し、トルクは導電コイル4の断面積に比例する。従
って、導電コイル4はミラー3の外側に形成することに
より、被検出量(入力)に対するジンバルバネのトルク
を大きくでき高感度(偏向角/被検出力が大きい)な二
次元ガルバノ素子を具現化しうる。感度をさらに向上さ
せるためには可動部1’の面積を大きくするか、又は導
電コイル4に印加する電流値を大きくする必要がある。
前者の方法はジンバルバネの応答性の点で制約があり、
後者の方法では導電コイル4の発熱等により制約を受け
る。この条件を考慮して用途に応じた最適設計が必要で
ある。
【0008】導電コイル4はAg、Al、Au等の蒸着
によりガルバノミラー3と同時で、且つ、同様の方法で
形成されるのが望ましい。プロセスが簡略化され、歩留
向上、コスト低減が図れるからである。しかし、導電コ
イル4は発熱を抑える観点から、抵抗を10Ω〜100
Ωと小さくする方が良いため、蒸着膜は厚い方が良い。
一方、ガルバノミラー3は前述のとおり基板1との熱膨
張差による歪を抑えるために、蒸着膜は薄い方が良い。
かかる状況を考慮して用途に応じた最適手法をとる必要
がある。また、導電コイル4は基板1の可動部1’表面
上に通常のIC技術の一つである写真食刻法でパターン
を形成される。この際、基板1と導電コイル4とは電気
的に絶縁される必要があり、通常は図示のようにSiO
等の絶縁性膜10を形成する。掛かる絶縁性膜10も
ガルバノミラー3のゆがみを抑えるために、熱膨張係
数、厚さ等を十分考慮する必要がある。
【0009】同図において、9は電極パッドであり、基
板(固定部)1上に形成される。電極パッド9は、例え
ば、Al線等を用いたワイヤボンディング技術により外
部端子と接続され、電極パッド9を通して導電コイル4
に電流が印加される。電極パッド9は導電コイル4と同
一の材料で同時に、例えば、蒸着等により形成されるの
が望ましいが必ずしも同一又は同時にということに限定
されない。
【0010】電極パッド9の一方は導電コイル4の最外
殻端部14と直接金属等の導体を介して接続される。な
お、両者を同一材料で同時に形成する場合は、あらかじ
め、写真食刻法で両者を連結したパターニングを施せば
よい。また、電極パッド9の他方は導電コイル4の最内
殻15と接続される。この接続は必ず導電コイル4と交
差するため、この交差部分を電気的に絶縁する必要があ
る。本例では図示のように、基板1の可動部1’表面上
に導電コイル4の最内殻端部15と電極パッドの端部
9’とを電気的に接続する導体層11を選択的に(この
部分のみ)形成し、交差する導電コイル4との絶縁を前
述したSiO等の絶縁性膜で行なう。その他の方法に
は、例えば、交差する導電コイル4をまたぐように、A
l等のワイヤボンディング結線してもよい。導体層11
は基板1と逆の極性をもつ不純物(例えばボロン等)を
選択的に拡散することにより形成される。
【0011】図3、図4、図5は従来技術による二次元
光偏向素子の導電コイルパターン形成を説明するための
図であり、平面図と断面図または平面図である。導電コ
イルパターンは基板にジンバル加工する前に形成される
が、説明の都合上ジンバル加工した基板に導電コイルパ
ターンを形成することにする。本例では導電コイルの巻
数を多くするために導電コイルを2層に形成する。
【0012】単結晶シリコンの基板21の表面にスパッ
タリング、蒸着等により金属薄膜(好ましくはアルミニ
ウム)を形成する。金属薄膜上面にレジストを塗布し、
第1層の導電コイルパターンを形成したマスクを重ねて
露光する。レジストの開口部となる部分を除去し、金属
薄膜をエッチングする。レジストを除去することによ
り、図3の第1層導電コイルパターンが形成できる。
【0013】第1可動部22には第1可動部第1層導電
コイル24が形成され、第2可動部23には第2可動部
第1層導電コイル27が形成される。第1可動部第1層
導電コイル内端部24aは第1可動部の中央部に形成さ
れ、第1可動部第2層導電コイル内端部29a(図4)
が直接積層される。第1可動部第1層導電コイル外端部
24bは第2可動部の内端でジンバルバネ付近に形成さ
れている。25は第1可動部第1層導電コイル補助電極
である。26は接続用電極で第2可動部の内端でジンバ
ルバネ付近に形成され、第2可動部第2層導電コイル外
端部29bが直接積層される。
【0014】第2可動部第1層導電コイル内端部27a
は第2可動部の内端に形成され、第2可動部第2層導電
コイル内端部32a(図4)が直接積層される。第2可
動部第1層導電コイル外端部27bは第2可動部の外端
でジンバルバネ付近に形成されている。28は第2可動
部第2層導電コイル外端部32b(図4)への接続用電
極で第2可動部の内端でジンバルバネ付近に形成され、
第2可動部第2層導電コイル外端部32bが直接積層さ
れる。
【0015】次に表面に絶縁層(例えば感光性ポリイミ
ドまたはSiO)を形成し、第1層導電コイルと第2
層導電コイルが直接積層される部分を除去する。その上
に金属薄膜を形成する。金属薄膜上面にレジストを塗布
し、第2層の導電コイルパターンを形成したマスクを重
ねて露光する。レジストの開口部となる部分を除去し、
金属薄膜をエッチングする。レジストを除去することに
より、図4の第2層の導電コイルパターンが形成でき
る。
【0016】第1可動部22には第1可動部第2層導電
コイル29が形成され、第2可動部23には第2可動部
第2層導電コイル32が形成される。第1可動部第2層
導電コイル内端部29aは第1可動部の中央部に形成さ
れ、第1可動部第1層導電コイル内端部24aに直接積
層される。第1可動部第2層導電コイル外端部29bは
第2可動部の内端でジンバルバネ付近に形成される。3
0は第1可動部第2層導電コイル補助電極である。31
は接続用電極で第2可動部23の内端でジンバルバネ付
近に形成され、第2可動部第1層導電コイル外端部24
bに直接積層される。なお、補助電極25、30はジン
バルバネの強度を同じにするためのものである。
【0017】第2可動部第2層導電コイル内端部32a
は第2可動部23の内端に形成され、第2可動部第1層
導電コイル内端部27aに直接積層される。第2可動部
第2層導電コイル外端部32bは第2可動部23の外端
でジンバルバネ付近に形成される。33は第2可動部第
1層導電コイル外端部27b接続用電極で第2可動部2
3の外端でジンバルバネ付近に形成され、第2可動部第
1層導電コイル外端部27bに直接積層される。
【0018】次に表面に絶縁層を形成し、第2層コイル
と接続電極パターンが直接積層される部分を除去する。
その上に金属薄膜を形成する。金属薄膜上面にレジスト
を塗布し、接続電極パターンを形成したマスクを重ねて
露光する。レジストの開口部となる部分を除去し、金属
薄膜をエッチングする。レジストを除去することによ
り、図5の接続電極パターンが形成できる。34、35
は第1可動部駆動用導電コイル接続電極であり、接続端
子34aは接続用電極31を介して第1可動部第1層導
電コイル外端部24bに接続される。接続端子35aは
第1可動部第2層導電コイル外端部29bに接続され
る。接続端子34b、35bは第1可動部駆動電源に接
続される。36、37は第2可動部駆動用導電コイル接
続電極であり、接続端子37aは接続用電極33を介し
て第2可動部第1層導電コイル外端部27bに接続され
る。接続端子36aは第2可動部第2層導電コイル外端
部32bに接続される。接続端子36b、37bは第2
可動部駆動電源に接続される。
【0019】図6は完成したガルバノミラーの平面図
(a)とA−A側面断面の模式図(b)である。図6
(b)に於いて第2可動部23の右側では、基板21上
に第1層導電コイル27、絶縁層38、第2層導電コイ
ル32、絶縁層38、接続電極34が積層されている。
さらにその上に保護膜(不図示)が形成される。図では
大まかに表示されているが、実際にはそれぞれの膜厚は
1μm程度である。導電コイルの幅は40μm程度であ
り、コイル間は10μm程度、巻数としては15巻程度
である。導電コイルに関してはガルバノミラーの振れ角
や磁石の強度等により仕様が変わることは言うまでもな
い。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】導電層(コイル、接続
電極)が絶縁層を介して積層される構造であり、配線が
複雑になっている。絶縁層は、感光性ポリイミドを塗布
するか、SiOを蒸着する等で形成している。凹凸の
密集した導電コイルパターンの上へスピンナー又はスパ
ッタリングにより絶縁薄膜を均一に形成するのは難し
く、絶縁不良が発生することがある。
【0021】同様に、レジストを一様に塗布するのも難
しくパターン幅にばらつきが発生しやすくなっている。
【0022】基板の片面にのみ積層した膜が形成される
ため、基板に反りが発生しやすくなり、ガルバノ素子の
特性が劣化している。
【0023】
【課題を解決するための手段】一つの基板面内に形成さ
れ、複数の互いに運動方向の異なるばね部と、このばね
部に支持され、互いに拘束されない運動をしうる互いに
直交する軸を支点として二次元の回転運動をする二つの
可動部と、可動部に形成される反射鏡と、二つの可動部
上に導電コイルパターンを形成して構成される光偏向素
子において、一つの可動部に形成される導電コイルパタ
ーンと他の可動部に形成される導電コイルパターンは基
板面の表裏に分けて形成する光偏向素子とする。
【0024】ばね部と二つの可動部が基板とほぼ同一の
厚さの光偏向素子とする。
【0025】可動部の導電コイルパターンの裏面に導電
コイルパタンに対抗する補助パターンを形成した光偏向
素子とする。
【0026】一つの基板面内に形成され、複数の互いに
運動方向の異なるばね部と、このばね部に支持され、互
いに拘束されない運動をしうる互いに直交する軸を支点
として二次元の回転運動をする二つの可動部と、可動部
に形成される反射鏡と、二つの可動部上に導電コイルパ
ターンを形成する光偏向素子の製造方法において、基板
の一方の面の二つの可動部の内、中心側の可動部に導電
コイルパターンを形成し、外周側の可動部の導電コイル
パターンに対抗する部分に補助パターンを形成し、基板
の他方の面の中心側可動部に反射鏡を形成し、外周側可
動部に導電コイルパターンを形成する光偏向素子の製造
方法とする。
【0027】
【発明の実施の形態】図7から図10により本発明の光
偏向素子の製造方法を説明する。図7は表面の第1層パ
ターン図であり平面図と断面図、図8は第2層パターン
図であり平面図である。本例でもジンバル加工した基板
に導電コイルパターンを形成することにする。図9は裏
面の第1層パターン図であり平面図と断面図、図10は
第2層パターン図であり平面図である。
【0028】単結晶シリコンの基板21の表面にスパッ
タリング、蒸着等により金属薄膜(好ましくはアルミニ
ウム)を形成する。金属薄膜上面にレジストを塗布し、
第1層の導電コイルパターンを形成したマスクを重ねて
露光する。レジストの開口部となる部分を除去し、金属
薄膜をエッチングする。レジストを除去することによ
り、図7の第1層導電コイルパターンを形成する。
【0029】第1可動部22には第1可動部第1層導電
コイル40が形成され、第2可動部23には第2可動部
補助パターン41、42が形成される。第1可動部第1
層導電コイル内端部40aは第1可動部22の中央部に
形成され、第1可動部第2層導電コイル内端部43a
(図8)が直接積層される。第1可動部第1層導電コイ
ル外端部40bは第2可動部23の補助パターン42を
経て、接続電極46と接続されている。
【0030】次に表面に感光性ポリイミド又はSiO
等で絶縁層を形成し、第1層導電コイルと第2層導電コ
イルが直接積層される部分を除去する。その上に金属薄
膜を形成する。金属薄膜上面にレジストを塗布し、第2
層の導電コイルパターンを形成したマスクを重ねて露光
する。レジストの開口部となる部分を除去し、金属薄膜
をエッチングする。レジストを除去することにより、図
8の第2層の導電コイルパターンを形成する。
【0031】第1可動部22には第1可動部第2層導電
コイル43が形成され、第2可動部23には第2可動部
補助パターン44、45が形成される。第1可動部第2
層導電コイル内端部43aは第1可動部22の中央部に
形成され、第1可動部第1層導電コイル内端部40a
(図7)に直接積層される。第1可動部第2層導電コイ
ル外端部43bは第2可動部の補助パターン44を経
て、接続電極47と接続されている。
【0032】次に単結晶シリコンの基板21の裏面にス
パッタリング、蒸着等により金属薄膜(好ましくはアル
ミニウム)を形成する。金属薄膜上面にレジストを塗布
し、第1層の導電コイルパターンを形成したマスクを重
ねて露光する。レジストの開口部となる部分を除去し、
金属薄膜をエッチングする。レジストを除去することに
より、図9の第1層導電コイルパターンを形成する。
【0033】第2可動部23には第2可動部第1層導電
コイル48を形成する。第2可動部第1層導電コイル内
端部48aは第2可動部23の内縁部に形成され、第2
可動部第2層導電コイル内端部49a(図10)が直接
積層される。他に接続用電極50及び補助電極51を形
成するのは従来技術と同様である。第2可動部第1層導
電コイル外端部は接続電極52と接続されている。
【0034】次に表面に感光性ポリイミド又はSiO
等で絶縁層を形成し、第1層導電コイルと第2層導電コ
イルが直接積層される部分を除去する。その上に金属薄
膜を形成する。金属薄膜上面にレジストを塗布し、第2
層の導電コイルパターンを形成したマスクを重ねて露光
する。レジストの開口部となる部分を除去し、金属薄膜
をエッチングする。レジストを除去することにより、図
10の第2層の導電コイルパターンを形成する。
【0035】第2可動部23には第2可動部第2層導電
コイル49が形成され、第1可動部22には反射鏡(ガ
ルバノミラー)54が形成される。第2可動部第2層導
電コイル内端部49aは第2可動部の内縁部に形成さ
れ、第2可動部第1層導電コイル内端部48a(図9)
に直接積層される。第2可動部第2層導電コイル外端部
は、補助電極50と接続され、さらに接続電極53と接
続されている。55は補助電極である。本発明のように
基板の表裏に導電パターンを形成する場合、基板と可動
部を支えるばね部は同一厚さか、絶縁膜やレジスト膜を
形成するのに支障が無い程度の差に設計するのが好まし
い。
【0036】図11は前述の工程により製造した光偏向
素子を裏から見た平面図と断面図である。さらに表面に
保護膜を形成するか否かは適宜決定する。
【0037】
【発明の効果】第1可動部と第2可動部に形成する導電
コイルを基板の表裏に分けたので配線が容易になり、導
電コイルパターン上を横切る接続電極が不要となるので
ショーと不良の発生を防止できる。
【0038】基板と可動部を支えるばね部は同一厚さ
か、絶縁膜やレジスト膜を形成するのに支障が無い程度
の差にすることにより、ガルバノ素子の製造が容易にな
る。
【0039】可動部の導電コイルパターンの裏面に導電
コイルパタンに対抗する補助パターンを形成したこと
で、基板の両面にほぼ等しい膜が形成され、可動部の反
り、歪みを最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関する光偏向素子の原理構造
【図2】原理構造を具現化した一例
【図3】従来技術による2軸光偏向素子の導電コイルパ
ターン形成を説明するための図であり、平面図と断面図
【図4】従来技術による2軸光偏向素子の導電コイルパ
ターン形成を説明するための図であり、平面図
【図5】従来技術による2軸光偏向素子の導電コイルパ
ターン形成を説明するための図であり、平面図
【図6】完成したガルバノミラーの平面図(a)とA−
A側面断面の模式図(b)
【図7】表面の第1層パターン図であり平面図と断面図
【図8】第2層パターン図であり平面図
【図9】裏面の第1層パターン図であり平面図と断面図
【図10】第2層パターン図であり平面図
【図11】光偏向素子の平面図と断面図
【符号の説明】
1 基板(シリコン単結晶) 1’ 可動部 2 ジンバルバネ 3 ガルバノミラー 4 導電コイル 5 X方向軸 6 Y方向軸 7 X方向磁界 8 Y方向磁界 9 電極パッド 9’ 電極パッドの端部 10 絶縁性膜 11 導体層 12 支点 12’ 支点 13 支点 13’ 支点 14 最外殻端部 15 最内殻端部 21 基板 22 第1可動部 23 第2可動部 24 第1可動部第1層導電コイル 24a 第1可動部第1層導電コイル内端部 24b 第1可動部第1層導電コイル外端部 25 第1可動部第1層導電コイル補助電極 26 第2層接続用電極 27 第2可動部第1層導電コイル 27a 第2可動部第1層導電コイル内端部 27b 第2可動部第1層導電コイル外端部 28 第2可動部第1層導電コイル第2層接続用電極 29 第1可動部第2層導電コイル 29a 第1可動部第2層導電コイル内端部 29b 第1可動部第2層導電コイル外端部 30 第1可動部第2層導電コイル補助電極 31 第1層接続用電極 32 第2可動部第2層導電コイル 32a 第2可動部第2層導電コイル内端部 32b 第2可動部第2層導電コイル外端部 33 第2可動部第2層導電コイル第21接続用電極 34 第1可動部駆動用導電コイル接続電極 34a 接続端子 34b 接続端子 35 第1可動部駆動用導電コイル接続電極 35a 接続端子 35b 接続端子 36 第2可動部駆動用導電コイル接続電極 36a 接続端子 36b 接続端子 37 第2可動部駆動用導電コイル接続電極 37a 接続端子 37b 接続端子 38 絶縁膜 40 第1可動部第1層導電コイル 40a 第1可動部第1層導電コイル内端部 40b 第1可動部第1層導電コイル外端部 41 第2可動部補助パターン 42 第2可動部補助パターン 43 第1可動部第2層導電コイル 43a 第1可動部第2層導電コイル内端部 43b 第1可動部第2層導電コイル内端部 44 第2可動部補助パターン 45 第2可動部補助パターン 46 接続電極 47 接続電極 48 第2可動部第1層導電コイル 48a 第2可動部第1層導電コイル内端部 49 第2可動部第2層導電コイル 49a 第2可動部第2層導電コイル内端部 50 接続用電極 51 補助電極 52 接続電極 53 接続電極 54 反射鏡 55 補助電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つの基板面内に形成され、複数の互い
    に運動方向の異なるばね部と、このばね部に支持され、
    互いに拘束されない運動をしうる互いに直交する軸を支
    点として二次元の回転運動をする二つの可動部と、可動
    部に形成される反射鏡と、二つの可動部上に導電コイル
    パターンを形成して構成される光偏向素子において、一
    つの可動部に形成される導電コイルパターンと他の可動
    部に形成される導電コイルパターンは基板面の表裏に分
    けて形成されることを特徴とする光偏向素子。
  2. 【請求項2】ばね部と二つの可動部が基板とほぼ同一の
    厚さであることを特徴とする請求項1記載の光偏向素
    子。
  3. 【請求項3】可動部の導電コイルパターンの裏面に導電
    コイルパターンに対抗する補助パターンを形成したこと
    を特徴とする請求項1又は2記載の光偏向素子。
  4. 【請求項4】一つの基板面内に形成され、複数の互いに
    運動方向の異なるばね部と、このばね部に支持され、互
    いに拘束されない運動をしうる互いに直交する軸を支点
    として二次元の回転運動をする二つの可動部と、可動部
    に形成される反射鏡と、二つの可動部上に導電コイルパ
    ターンを形成する光偏向素子の製造方法において、基板
    の一方の面の二つの可動部の内、中心側の可動部に導電
    コイルパターンを形成し、外周側の可動部の導電コイル
    パターンに対抗する部分に補助パターンを形成し、基板
    の他方の面の中心側可動部に反射鏡を形成し、外周側可
    動部に導電コイルパターンを形成することを特徴とする
    光偏向素子の製造方法。
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