JP2002116027A - 磁気エンコーダを内蔵した測量機 - Google Patents

磁気エンコーダを内蔵した測量機

Info

Publication number
JP2002116027A
JP2002116027A JP2000306062A JP2000306062A JP2002116027A JP 2002116027 A JP2002116027 A JP 2002116027A JP 2000306062 A JP2000306062 A JP 2000306062A JP 2000306062 A JP2000306062 A JP 2000306062A JP 2002116027 A JP2002116027 A JP 2002116027A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
surveying instrument
magnetic encoder
bearing
built
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000306062A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3814138B2 (ja
Inventor
Masami Shirai
雅実 白井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd filed Critical Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
Priority to JP2000306062A priority Critical patent/JP3814138B2/ja
Publication of JP2002116027A publication Critical patent/JP2002116027A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3814138B2 publication Critical patent/JP3814138B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】重量化することなく外部磁気の影響を除去でき
る磁気防止策を施した磁気エンコーダを搭載した測量機
を提供する。 【構成】架台21を整準台17に対して回動自在に軸支
する架台191と受け台271との間に、透磁率の高い
磁性材によって形成した、軸受け内輪127および軸受
け外輪119を介在させ、軸受け外輪119は、円筒状
の周壁および該周壁の上縁および下縁から内方に延びる
フランジ部119a、119bにより軸受け内輪127
との間に環状の空間101を形成する形状とし、、この
空間101内に位置させて、磁気ドラム143を軸受け
内輪127に嵌合固定し、磁気センサユニット145を
透磁率の高い磁性材からなる基板145aに固定して軸
受け外輪119の周壁に形成した取り付け窓119cか
ら空間101内に挿入し、基板145aを取り付け窓1
19cの周縁部119dに固定して空間101を磁気遮
閉した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、外部磁気対策を施した磁
気エンコーダを搭載した測量機に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】従来のトータルステーシ
ョン、セオドライトなどの測量機の中には、測角手段と
して、光学式エンコーダを搭載したものがある。周知の
光学式エンコーダは、回転軸と一体に回転する円板に円
周に沿って所定当ピッチで形成されたスケールと、該ス
ケールの通過を検出するフォトセンサとを備えている。
【0003】このような光学式エンコーダと同様の角度
測定手段として、磁気式エンコーダがある。磁気式エン
コーダは、通常、磁気ドラムの外周面には分割数N(N
は正の整数)にて等ピッチで着磁された多極着磁層が形
成され、この多極着磁層に対向させて配置された磁気セ
ンサを備えている。磁気センサは、例えば多極着磁層の
ピッチよりも小さいピッチで配置された4個の磁気抵抗
素子を備え、磁気ドラムの回転に従って変化する磁気を
磁気抵抗素子の抵抗値の変化として検知し、その変化の
周期に基づいて磁気ドラムの回転角を求める構成であ
る。
【0004】しかしながら、屋外、不特定場所で使用す
ることを常とする測量機は、きわめて大きな外部磁界
(磁気)の影響を受ける可能性がある。そのため磁気エ
ンコーダを測量機に搭載する場合、通常は存在しない極
めて大きな磁界対策が重要である。一方、測量機は携帯
性が求められるので、軽量化のため、非磁性体であるア
ルミニウム、樹脂などの軽量素材によってカバーが形成
されているので、測量機の近傍に極めて大きな磁界を発
生する物体、装置が存在すると、その磁界の影響を受け
て、磁気エンコーダの測定値に大きな誤差を生じてしま
うおそれがある。
【0005】
【発明の目的】本発明はかかる従来技術の問題に鑑みて
なされたものであり、重量化することなく外部磁気の影
響を除去できる磁気防止策を施した磁気エンコーダを搭
載した測量機を提供することを目的とする。
【0006】
【発明の概要】この問題を解決する本願発明は、軸およ
び該軸を回動自在に軸支する軸受けとの相対回転角を測
定する磁気エンコーダを内蔵した測量機であって、前記
軸または軸受けの周囲に磁性材で囲まれた空間を形成
し、該空間内に前記磁気エンコーダを収容したこと、に
特徴を有する。前記空間は、環状の空間とすることがで
きる。前記軸および軸受けは、互いに相対回動自在に嵌
合された軸受け内輪および透磁率の高い磁性材で形成さ
れた軸受け外輪からなり、該軸受け外輪は、前記軸受け
内輪の外周面を周回して環状空間を形成する断面略コ字
状の環状部を有する構造にできる。軸および軸受けは、
互いに相対回動自在に嵌合された軸受け内輪および軸受
け外輪からなり、前記軸受け内輪の前記軸受け外輪から
突出した一方の端部には、前記軸受け外輪よりも大径の
フランジ部が一体に形成され、または別体として形成さ
れた、前記軸受け外輪よりも大径のフランジ部が別体と
して形成されて固定され、前記軸受け外輪には、該軸受
け外輪の外周面と前記フランジ部との間に前記環状の空
間を形成する磁気シールドカバーを嵌合してもよい。ま
た、環状の空間を、前記磁気エンコーダの周辺に位置す
る測量機の構造体の内面に沿って前記磁気エンコーダを
囲むように、透磁率の高い磁性材で形成した磁気シール
ド板によって形成してもよい。磁気シールド板は、構造
体の内面に接着剤等で貼付してもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明を説明
する。図1は、本発明を適用する、磁気エンコーダを搭
載したトータルステーションを、磁気エンコーダの要部
が見えるように一部を切断して示す背面図、図2は同ト
ータルステーションを、磁気エンコーダの要部が見える
ように一部を切断して示す側面図である。
【0008】このトータルステーション11は、周知
の、三脚等に装着するための底板13、この底板13に
3本の整準ねじ15で支持された整準台(台部)17、
この整準台17に受け台18を介して固定された鉛直軸
受け27、この鉛直軸受け27に対して回転自在に軸支
され、一対の支柱部21aを有するU字形状の架台(本
体)21、この架台21の2本の支柱部21a間に水平
軸23を介して回動自在に軸支された視準望遠鏡25等
を備えている。なお、水平軸23は、視準望遠鏡25の
左右に固定され、架台21の2本の支柱部21aに対し
て回動自在に支持されているが、図1には左側の水平軸
23のみを示した。
【0009】鉛直軸19は、整準台17に固定された鉛
直軸受け27に回動自在に支持されている。そして架台
21は、その支柱部21aを連結する基部21bが鉛直
軸19の上端部に固定され、鉛直軸19に一体として回
動自在に支持されている。水平軸23は、架台21の一
対の支柱部21aに固定された水平軸受け29に回動自
在に軸支されている。このように視準望遠鏡25は、水
平軸23を介して上下方向(垂直方向)回動自在に架台
21に軸支され、さらに架台21および鉛直軸19を介
して方位方向(水平方向)回転自在に整準台17に軸支
されている。
【0010】さらに、鉛直軸19には、整準台17に対
する鉛直軸19(架台21、視準望遠鏡25)の回転角
(水平角、方位角)を測定する水平分度として磁気エン
コーダ41が装着され、水平軸23には、架台21に対
する水平軸23(視準望遠鏡25)の回転角(高度角)
を測定する高度分度として磁気エンコーダ51が装着さ
れている。これらの磁気エンコーダ41、51はそれぞ
れ、鉛直軸受け27、水平軸23に固定された磁気ドラ
ム43、53と、磁気ドラム43、53の外周面に形成
された多極着磁層に対して所定間隔で近接対向配置され
た磁気センサユニット44、45、および54、55を
備えている。
【0011】また、詳細は図示しないが、各磁気センサ
ユニット44、45、54、55の出力信号を検出して
磁気エンコーダ41、51の回転角、つまり水平角、高
度角を求める信号処理手段、演算手段を含む電子回路6
1(図4参照)が架台21の基部21bに搭載されてい
る。そして、トータルステーション11を操作、制御す
るためのキーボードおよびキーボードによって入力され
た基礎データや測距結果などを表示するディスプレイを
備えた操作パネル31、32が、架台21の前後両表面
に設けられている(図2参照)。
【0012】なお、図1、2において、符号33はトー
タルステーション11の持ち運びに利用するためのハン
ドグリップ、符号34は磁気エンコーダ41および不図
示の電子回路、バッテリ等を保護するために架台21に
装着された防塵カバー、符号35、36はそれぞれ、視
準望遠鏡25の接眼レンズ、対物レンズである。
【0013】さらに図3および図4を参照して、磁気エ
ンコーダの構成についてより詳細に説明する。磁気エン
コーダ41,51の基本構成は同一なので、一方の磁気
エンコーダ51の構成について説明する。さらにこの磁
気エンコーダ51は複数の磁気センサユニット54、5
5を備えているが、それぞれの磁気センサユニット5
4、55の構成は同一なので、一方の磁気センサユニッ
ト54の構成について説明する。図3は磁気エンコーダ
51の磁気センサユニット54の各磁気抵抗素子と多極
着磁層53aとの関係を説明するための拡大図、図4は
磁気センサユニット54が備えた磁気抵抗素子の結線を
示す配線図である。磁気センサユニット54は、アング
ル56に固定され、アングル56を介して架台21に固
定されている。
【0014】磁気ドラム53の外周面には、分割数N
(Nは正の整数)にて等ピッチで着磁された多極着磁層
53aが形成されている。多極着磁層53aの磁極ピッ
チ(極の境界の間隔)をλとする。この多極着磁層53
aに対して所定長の隙間で対向させて磁気センサユニッ
ト54が配置されている。磁気センサユニット54は、
平面基板54aと、多極着磁層53aと対向する平面基
板54aの対向面に、λ/4ピッチ相当で設けられた8
個の磁気抵抗素子4a1、4b1、4a2、4b2、4
3、4b3、4a4、4b4を備えている。そして磁気セ
ンサユニット54は、磁気抵抗素子4a1〜4a4、4b
1〜4b4のほぼ中央に立てた垂線が磁気ドラム53の回
転中心を通るように配置されている。つまり、磁気抵抗
素子4a1〜4a4、4b1〜4b4は、磁気ドラム53の
接線方向と平行に配置されている。なお、本明細書にお
いてλピッチは、中心角に関する単位であり、N〜Sの
1着磁ピッチを表す。
【0015】この磁気エンコーダ51は、磁気ドラム5
3が回転すると、多極着磁層53aが発生する磁界(磁
力線)3の変化に依存する磁気抵抗素子4a1〜4a4
4b 1〜4b4の抵抗値の変化を検出して、抵抗値の変化
から磁気ドラム53の回転角をλ/4ピッチで検出する
インクリメンタル方式の磁気エンコーダである。なお、
λ/4ピッチよりも小さい角度は、いわゆる内挿演算に
よって求められる。
【0016】8個の磁気抵抗素子4a1、4b1、4
2、4b2、4a3、4b3、4a4、4b4は、図3に示
すように、4個の磁気抵抗素子4a1〜4a4からなるA
相と、4個の磁気抵抗素子4b1〜4b4からなるB相と
に分けられる。A相の各磁気抵抗素子4a1、4a2、4
3、4a4とB相の各磁気抵抗素子4b1、4b2、4b
3、4b4はそれぞれ交互に配置され、かつ同一相の磁気
抵抗素子4a1〜4a4、4b1〜4b4の間隔はλ/2の
等ピッチ、隣合う他の相の磁気抵抗素子との間隔はλ/
4の等ピッチである。
【0017】これらA相、B相の磁気抵抗素子4a1
4a4、4b1〜4b4はそれぞれ、図4に示すようにブ
リッジ結線されている。つまり、直列した磁気抵抗素子
4a1、4a2と磁気抵抗素子4a3、4a4、磁気抵抗素
子4b1、4b2と磁気抵抗素子4b3、4b4が並列接続
され、各直列抵抗間からA相の端子e0、e1、およびB
相の端子e0′、e1′が引き出されている。そして、電
子回路61は、ブリッジ結線された磁気抵抗素子間に定
電圧Vを印加し、A相の端子e0、e1、およびB相の端
子e0′、e1′に現れる電圧の変化(位相)に基づいて
磁界の変化を検出し、磁気ドラム53の回転角ωを測定
する。
【0018】この実施の形態によれば、A相の磁気抵抗
素子4a1〜4a4の抵抗値a1、a2、a3、a4は、磁気
ドラム53の回転により作用する磁界3の変化によっ
て、下記式のように変化する。 a1=R0+Rsin(Nω) a2=R0+Rsin(Nω+π)=R0−Rsin(Nω) a3=R0+Rsin(Nω+2π)=R0+Rsin(Nω) a4=R0+Rsin(Nω+3π)=R0−Rsin(Nω) ただし、ωは磁気ドラム53の回転角、R0は無磁界の
ときの抵抗値、Rは係数(抵抗比)、Nは多極着磁層5
3aの分割数、である。
【0019】したがって、端子e0と端子e1の出力を差
動増幅すると、A相の出力Aoutは、 Aout=α×R×V/R0×sin(Nω) となる(ただし、αは増幅率)。
【0020】B相の磁気抵抗素子4b1〜4b4は、A相
の磁気抵抗素子4a1〜4a4に対してλ/4ピッチずら
して配置してあるので、端子e0′と端子e1′の出力を
差動増幅すると、B相の出力Boutは、 Bout=α×R×V/R0×cos(Nω) となる。
【0021】このA相の出力AoutおよびB相の出力Bo
utのゼロクロス点を検出すれば、磁気ドラム53の回転
角を、360/4N(゜)単位で検出できる。つまり、
分割数Nの4倍まで検出ピッチが小さくなり、分解能が
高くなる。本発明の実施の形態では、A、B相の出力A
out、Boutに基づいた下記の内挿計算によって、検出可
能な検出ピッチを1/4Nよりもさらに小さくし、検出
ピッチ数を増やして、分解能を高めている。 tan-1(Aout/Bout)
【0022】また、偏心誤差を補正する場合は、前記の
各磁気センサのほぼ180゜対向位置に、前記位相位置
と同一の条件を満足する磁気センサユニットを配置すれ
ばよい。図示トータルステーションでは、180゜ずれ
た対向位置に配置された2個の各磁気センサユニット5
4、55、磁気センサユニット44、45の検出値を使
用して偏心誤差を補正している。
【0023】以上は、本発明の実施の形態を適用するト
ータルステーションの基本構成であり、磁気対策を施し
ていない。次に、本発明の特徴である磁気対策を施した
実施の形態について、さらに図5および図6を参照して
説明する。なお、同一の機能を有する部材には同一の符
号を付して説明を省略する。この実施の形態は、磁気エ
ンコーダを、磁性材で形成した軸受け内輪および軸受け
外輪とで閉鎖された磁気シールド空間内に封入したこと
に特徴を有する。
【0024】この第1の実施の形態は、架台191と受
け台271との間に、透磁率の高い磁性材によって形成
した、軸受け内輪(軸)127および軸受け外輪(軸受
け)119を介在させたことに特徴の一つがある。軸受
け外輪119は軸受け内輪127に固定され、軸受け内
輪127は受け台271に固定されている。磁気ドラム
143は、軸受け内輪127の中径部127bに嵌合さ
れ、軸受け内輪127および受け台271と一体化され
ている。磁気ドラム143は、磁気ドラム41の多極着
磁層43a同様の多極着磁層143aを備えている。一
方軸受け外輪119は、軸受け内輪127の外周面との
間に断面コ字形状の環状空間を形成するように、外周壁
の上縁部および下縁部から軸心方向に延びるフランジ部
119a、119bを備えている。そしてこの軸受け外
輪119は、上部のフランジ部119aが軸受け内輪1
27の外周面に形成された細径部127aに嵌合され、
下方のフランジ部119bが軸受け内輪127の太径部
127cに嵌合されている。そして、上部のフランジ部
119aの下面が細径部127aと中径部127bとの
段部に摺接し、フランジ部119a、119bの内周端
面がそれぞれ細径部127a、太径部127cの外周面
に摺接して、軸受け外輪119を軸受け内輪127に対
して相対回転自在に支持している。これらの軸受け内輪
127および軸受け外輪119の材質は、透磁率の高い
磁性材の中から選択される。
【0025】軸受け内輪127と軸受け外輪119との
間には、軸受け内輪127および軸受け外輪119によ
って閉塞された環状の空間101が形成されている。本
発明の第1の実施の形態では、この環状の空間101内
に磁気ドラム143および磁気センサユニット144、
145を収容してある。磁気センサユニット144、1
45は、軸受け外輪119の軸心を挟んで180度対向
し、かつ磁気ドラム143の多極着磁層143aに対し
て所定間隔、所定方向を保つように環状の空間101内
に配置し、軸受け外輪119に固定してある。
【0026】図6には、図5における一方の磁気センサ
ユニット145およびその周辺を拡大して断面図で示し
てある。磁気センサユニット145は、透磁率の高い磁
性材から形成された基板145aに装着されている。一
方軸受け外輪119には、基板145aに装着された磁
気センサユニット145を、空間101内において所定
の検出位置に保持するための取り付け窓119cが形成
されている。磁気センサユニット145は、この取り付
け窓119cから空間101内に挿入され、基板145
aが取り付け窓119cを囲む周縁部119dに当接し
た状態で、ねじなどによって軸受け外輪119に固定さ
れ、これによって多極着磁層143aに対して所定間
隔、所定の方向で保持されている。また、磁気センサユ
ニット145の出力端子に接続されたリード145b
は、基板145aに穿たれた孔から空間101外に引き
出され、電子回路61に接続されている。
【0027】この第1の実施の形態の軸受け内輪12
7、軸受け外輪119および基板145aは、透磁率の
高い磁性材料で形成されている。したがって、このトー
タルステーションが強い外部磁界103が存在する場所
に置かれたとしても、この外部磁界103は軸受け内輪
127、軸受け外輪119および基板145a内を通過
して空間101内にはほとんど漏れない。すなわち、磁
気センサユニット145は外部磁界103の影響は殆ど
受けず、着磁層143aの磁界のみを検出するので、正
確な測定値を得ることができる。
【0028】また、図示第1の実施の形態では、軸受け
外輪119、軸受け内輪127は架台191、受け台2
71とは別体として形成したが、それぞれ一体に形成す
ることもできる。なお、他方の磁気センサユニット14
4も磁気センサユニット145と同様に磁性材で形成さ
れた基板上に固定され、この基板を介して、軸受け外輪
119に取り付け窓119cと同様に形成された取り付
け窓に装着されている。
【0029】以上は、トータルステーションの軸、軸受
けを磁性材からなる軸受け内輪および軸受け外輪で構成
し、軸受け内輪および外輪で閉塞された環状空間内に磁
気エンコーダを配置した第1の実施の形態である。次
に、磁気エンコーダをシールドカバーによって磁気遮閉
した本発明の第2の実施の形態について、図7を参照し
て説明する。図7は、図2、図6同様に、本発明を適用
したトータルステーションの水平磁気エンコーダおよび
その周辺の構造が見えるように一部切断した背面図であ
る。この第2の実施の形態は、水平分度としての磁気エ
ンコーダ241を、軸受け内輪219に一体に形成また
は固定した、透磁率の高い磁性材からなるフランジ部2
19aと、透磁率の高い磁性材で形成したシールドカバ
ー221とによって環状の空間内に遮閉したことに特徴
を有する。
【0030】軸受け内輪219は、フランジ部219a
を有しない端部から、筒状の軸受け外輪227に挿入さ
れ、フランジ部219aが軸受け外輪227の上端面に
当接した状態で、軸線Oを軸心として相対回動自在に支
持されている。フランジ部219aは、軸受け外輪22
7の外径よりも大きく形成されていて、フランジ部21
9aは、軸受け内輪219の抜け止めとしての作用も果
たしている。軸受け外輪227は、下端部が受け台18
の軸穴に嵌合され、下部のフランジ部227aが受け台
18の上端面に当接した状態で受け台18に固定されて
いる。軸受け内輪219の上端部、つまりフランジ部2
19aの上面に、架台21が固定されている。したがっ
て架台21は、軸受け内輪219、軸受け外輪227を
介して整準台17に軸支され、軸心Oを中心として回動
する。つまり、軸受け内輪219と軸受け外輪227と
は相対回転する。
【0031】この軸受け外輪227に対する軸受け内輪
219の相対回転角を検出する磁気エンコーダ241
は、軸受け外輪227に嵌合固定された磁気ドラム24
3と、軸心Oを挟んでほぼ180度対向する位置に、磁
気ドラム243の多極着磁層243aに対して所定間隔
で配置された磁気センサユニット244、245を備え
ている。この磁気センサユニット244、245は、軸
受け内輪219のフランジ部219aに固定されてい
る。さらに軸受け外輪227には、半径部分の断面形状
が略L字型の磁気シールドカバー221が相対回転自在
に嵌合され、外輪227を周回する略L字型の底部22
1aおよび周回部221bと、フランジ部219aとに
よって環状空間を形成している。磁気シールドカバー2
21は透磁率の高い磁性材で形成され、この磁気シール
ドカバー221、フランジ部219aとで閉鎖された環
状空間内に磁気エンコーダ241が収容されている。こ
の第2の実施の形態では、磁気シールドカバー221
は、フランジ部219a、すなわち、軸受け内輪219
と一体に回転するが、磁気シールドカバー221は軸受
け外輪227に固定し、フランジ部219aに対して相
対回動自在としてもよい。
【0032】このように本発明の第2の実施の形態の磁
気エンコーダ241の少なくとも磁気センサユニット2
44、245は、磁性材からなるフランジ部219aお
よび磁気シールドカバー221によって閉鎖された空間
201に閉じこめられている。すなわち、このトータル
ステーションが設定される環境に外部磁界103が存在
しても、その磁気は磁性材からなるフランジ部219
a、磁気シールドカバー221内を通過するので、空間
内201に漏れることがほとんどない。したがって、磁
気センサユニット244、245は外部磁界103の影
響を受けることが無く、着磁層243aの磁気のみを検
知するので、正確な角度測定ができる。
【0033】なお、図示第2の実施の形態では垂直分度
としての磁気エンコーダ241の磁気シールド構造につ
いて説明したが、水平軸周りの磁気エンコーダの磁気シ
ールド構造にも同様の構造を適用できる。
【0034】次に、本発明の第3の実施の形態につい
て、図8および図9を参照して説明する。この第3の実
施の形態は、図1、2に示したトータルステーションに
おいて、磁気エンコーダ51の磁気センサ54、55、
磁気エンコーダ41の磁気センサ44、45の外周を覆
うように磁気シールド板301、303を、架台21の
内面に貼ったことに特徴を有する。この構成によれば、
磁気エンコーダ51、41の軸とほぼ直交する方向の外
部磁界が磁気シールド板301、303によって遮断さ
れるので、磁気センサユニット54、55および44、
45は外部磁界の影響が小さくなり、測定値に誤差を生
じない。
【0035】この第3の実施の形態では、磁気センサユ
ニット54、55、または44、45のセンサ感度方向
の外部磁界を遮閉すれば磁気シールド効果が得られる。
したがって、磁気ドラム23の表面と対向する防塵カバ
ー34の内面まで磁気シールド板を貼らなくてもよい
が、防塵カバー34の内面に磁気シールド板を貼れば磁
気シールド効果はより確実になる。
【0036】なお、この第3の実施の形態では磁気シー
ルド板を架台21の内面に接着剤で貼ることができる
が、架台21自体または架台21の該当する一部分を透
磁率の高い磁性材で形成してもよい。ようするに、磁気
エンコーダ51のセンサを覆う部材に磁気シールド板を
貼るか、磁性材を塗布すればよい。
【0037】以上、本発明についてトータルステーショ
ンに適用した実施の形態について説明したが、本発明は
測角用の磁気エンコーダを搭載した測量機全般に適用す
ることができる。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り本発明は、
測量機に搭載され、相対回転する軸受けまたは軸の相対
回転角を測定する磁気エンコーダを、軸または軸受けの
周囲に形成された磁性材で囲まれた環状空間内に収容し
たので、収容外部磁界があっても、その磁気は環状の空
間を形成する磁性材内を通過するので、磁気エンコーダ
は外部磁界の影響を受けることがなく、正確な測角が可
能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用する磁気エンコーダを搭載した
トータルステーションを、磁気エンコーダの要部が見え
るように一部を切断して示す背面図である。
【図2】 同トータルステーションを、磁気エンコーダ
の要部が見えるように一部を切断して示す側面図であ
る。
【図3】 同磁気エンコーダの磁気ドラムと磁気センサ
との関係を説明する拡大図である。
【図4】 同磁気エンコーダの磁気抵抗素子の結線の一
例を示す回路図である。
【図5】 図1、2に示すトータルステーションに本発
明の磁気シールド構造を適用した第1の実施の形態の磁
気シールド構造の要部および磁気エンコーダの要部が見
えるように一部を切断して示す側面図である。
【図6】 図5に示した磁気シールド構造の要部を拡大
して示す断面図である。
【図7】 図1、2に示すトータルステーションに本発
明を適用した第2の実施の形態の要部を、磁気エンコー
ダおよび磁気シールド構造の要部が見えるように一部を
切断して示す側面図である。
【図8】 図1、2に示すトータルステーションに本発
明を適用した第3の実施の形態の磁気エンコーダおよび
磁気シールド構造の要部が見えるように図2同様に一部
を切断して示す側面図である。
【図9】 図8に示した第3の実施の形態の磁気エンコ
ーダおよび磁気シールド構造の要部が見えるように図1
同様に一部を切断して示す背面図である。
【符号の説明】
11 トータルステーション(測量機) 13 底板 15 整準ねじ 17 整準台 18 受け台 19 鉛直軸 21 架台 23 水平軸 25 視準望遠鏡 27 鉛直軸受け 29 水平軸受け 31 32 ディスプレイを備えた操作パネル 41 51 磁気エンコーダ 43 53 磁気ドラム(回転部、分度板) 53a 多極着磁層 44 54 第1の磁気センサユニット(検出手段) 45 55 第2の磁気センサユニット(検出手段) 4a1 4a2 4a3 4a4 A相の磁気抵抗素子 4b1 4b2 4b3 4b4 B相の磁気抵抗素子 61 制御回路(磁界制御手段) 101 空間 119 軸受け外輪 119c 取り付け窓 127 軸受け内輪 144 145 磁気センサユニット 145a 基板 191 架台 219 軸受け内輪 219a フランジ部 227 軸受け外輪 241 磁気エンコーダ 243 磁気ドラム 244 245 磁気センサユニット

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸および該軸を回動自在に軸支する軸受
    けとの相対回転角を測定する磁気エンコーダを内蔵した
    測量機であって、 前記軸または軸受けの周囲に磁性材で囲まれた空間を形
    成し、 該空間内に前記磁気エンコーダを収容したこと、を特徴
    とする磁気エンコーダを内蔵した測量機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の磁気エンコーダを内蔵し
    た測量機において、前記空間は環状の空間であることを
    特徴とする磁気エンコーダを内蔵した測量機。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の磁気エンコーダを内蔵し
    た測量機において、前記軸および軸受けは、互いに相対
    回動自在に嵌合された軸受け内輪および軸受け外輪から
    なり、該軸受け外輪は、透磁率の高い磁性材で形成さ
    れ、前記軸受け内輪の外周面を周回して環状空間を形成
    する断面略コ字状の環状部を有する磁気エンコーダを内
    蔵した測量機。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の磁気エンコーダを内蔵し
    た測量機において、前記軸および軸受けは、互いに相対
    回動自在に嵌合された軸受け内輪および軸受け外輪から
    なり、該軸受け外輪から突出した軸受け内輪の一方の端
    部には、前記軸受け外輪よりも大径のフランジ部が一体
    にまたは別体として形成され、前記軸受け外輪には、該
    軸受け外輪の外周面と前記フランジ部との間に前記環状
    の空間を形成する磁気シールドカバーが嵌合されている
    磁気エンコーダを内蔵した測量機。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の磁気エンコーダを内蔵し
    た測量機において、前記磁気シールドカバーは前記フラ
    ンジ部および軸受け内輪と一体に回転するように装着さ
    れている磁気エンコーダを内蔵した測量機。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の磁気エンコーダを内蔵し
    た測量機において、前記磁気シールドカバーは前記軸受
    け外輪に固定されている磁気エンコーダを内蔵した測量
    機。
  7. 【請求項7】 請求項2記載の磁気エンコーダを内蔵し
    た測量機において、環状の空間は、前記磁気エンコーダ
    の周辺に位置する測量機の構造体の内面に沿って前記磁
    気エンコーダを囲むように、透磁率の高い磁性材からな
    る磁気シールド板によって形成されている磁気エンコー
    ダを内蔵した測量機。
  8. 【請求項8】 請求項3記載の磁気エンコーダを内蔵し
    た測量機において、前記磁気エンコーダは、外周面に周
    回方向に等ピッチで着された多極着磁層を有する環状の
    磁気ドラムおよび該磁気ドラムの多極着磁層と対向し、
    該磁気ドラムの回転によって変化する磁気を検出する磁
    気センサとを備え、前記磁気ドラムが前記軸受け内輪に
    一体として回転するように嵌合され、前記磁気センサ
    は、前記軸受け外輪の環状部の内面に固定されている磁
    気エンコーダを内蔵した測量機。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の磁気エンコーダを内蔵し
    た測量機において、前記軸受け外輪の環状部には、前記
    磁気センサを外部から前記空間内に挿入する窓を備え、
    前記磁気センサは透磁率の高い磁性材で形成された基板
    に固定され、前記窓から前記環状空間内に挿入された状
    態で、前記基板を介して前記環状部に固定されている磁
    気エンコーダを内蔵した測量機。
  10. 【請求項10】 請求項4乃至6のいずれか一項記載の
    磁気エンコーダを内蔵した測量機において、前記磁気エ
    ンコーダは、外周面に周回方向に等ピッチで着された多
    極着磁層を有する環状の磁気ドラムおよび該磁気ドラム
    の多極着磁層と対向し、該磁気ドラムの回転によって変
    化する磁気を検出する磁気センサとを備え、前記磁気ド
    ラムは前記軸受け内輪に一体として回転するように嵌合
    されている磁気エンコーダを内蔵した測量機。
  11. 【請求項11】 請求項7記載の磁気エンコーダを内蔵
    した測量機において、前記磁気エンコーダは、外周面に
    周回方向に等ピッチで着された多極着磁層を有する環状
    の磁気ドラムおよび該磁気ドラムの多極着磁層と対向
    し、該磁気ドラムの回転によって変化する磁気を検出す
    る磁気センサとを備えている磁気エンコーダを内蔵した
    測量機。
JP2000306062A 2000-10-05 2000-10-05 磁気エンコーダを内蔵した測量機 Expired - Fee Related JP3814138B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000306062A JP3814138B2 (ja) 2000-10-05 2000-10-05 磁気エンコーダを内蔵した測量機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000306062A JP3814138B2 (ja) 2000-10-05 2000-10-05 磁気エンコーダを内蔵した測量機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002116027A true JP2002116027A (ja) 2002-04-19
JP3814138B2 JP3814138B2 (ja) 2006-08-23

Family

ID=18786814

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000306062A Expired - Fee Related JP3814138B2 (ja) 2000-10-05 2000-10-05 磁気エンコーダを内蔵した測量機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3814138B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009028407A1 (ja) * 2007-08-28 2009-03-05 Ntn Corporation 回転センサユニット

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009028407A1 (ja) * 2007-08-28 2009-03-05 Ntn Corporation 回転センサユニット
JP2009053093A (ja) * 2007-08-28 2009-03-12 Ntn Corp 回転センサユニット
US8339127B2 (en) 2007-08-28 2012-12-25 Ntn Corporation Rotation sensor unit

Also Published As

Publication number Publication date
JP3814138B2 (ja) 2006-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3783316B1 (en) Magnetic sensor system
US8519700B2 (en) Magnetic angular position sensor including an isotropic magnet
US6622391B1 (en) Incremental rotary encoder, and a surveying instrument incorporating a magnetic incremental rotary encoder
JP3564000B2 (ja) エンコーダ
JP4938265B2 (ja) 回転角を正確に測定する方法及び装置
JP2000314638A (ja) エンコーダ
JP3930227B2 (ja) 磁気式エンコーダおよび磁気式エンコーダを搭載した測量機
US6600308B2 (en) Magnetic encoder and method for reducing harmonic distortion thereof
CN101400971A (zh) 通过差分比较检测绝对角位置的系统、滚动轴承和旋转机械
US20080284421A1 (en) Rotation angle detecting device
JP2003075108A (ja) 回転角度センサ
US6550150B1 (en) Surveying instrument incorporating a magnetic incremental rotary encoder
US6629371B1 (en) Surveying instrument incorporating a magnetic incremental rotary encoder
JPH08178700A (ja) インクリメンタルエンコーダ
JP3814138B2 (ja) 磁気エンコーダを内蔵した測量機
CN116164778A (zh) 具有主轨道和诺纽斯轨道的位置传感器
JP3629242B2 (ja) 磁気式エンコーダおよびその高調波誤差削減方法
JPS60220816A (ja) 回転角センサ
EP3255391A1 (en) Magnetic automation flow recorder
ES2364429T3 (es) Goniómetro guiado a mano.
US20200292352A1 (en) System for determining at least one rotation parameter of a rotating member
US4620092A (en) Elevation angle measuring device with apparatus for disabling the device when its inclination angle is offset from a predetermined inclination angle
JPH0358444B2 (ja)
JPS6044606B2 (ja) 方角表示装置
US11598825B2 (en) System for determining at least one rotation parameter of a rotating member

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040927

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060307

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060523

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060602

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees