JP2002115667A - 流体機械における回転軸支持構造 - Google Patents
流体機械における回転軸支持構造Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】流体機械における軸受けの寿命を短くすること
なく、軸受けと並設されたリップシールの寿命を延ば
す。 【解決手段】リヤハウジング14を貫通してギヤ収容室
331に突出する回転軸19,20の突出端部192,
202にはゴム製のリップシール45,46が配置され
ている。リップシール45,46は、回転軸19,20
の周面に摺接してシール作用をもたらす。突出端部19
2にはラジアルベアリング37A,37Bが増径台47
を介して取り付けられている。突出端部202にはラジ
アルベアリング38A,38Bが増径台48を介して取
り付けられている。
なく、軸受けと並設されたリップシールの寿命を延ば
す。 【解決手段】リヤハウジング14を貫通してギヤ収容室
331に突出する回転軸19,20の突出端部192,
202にはゴム製のリップシール45,46が配置され
ている。リップシール45,46は、回転軸19,20
の周面に摺接してシール作用をもたらす。突出端部19
2にはラジアルベアリング37A,37Bが増径台47
を介して取り付けられている。突出端部202にはラジ
アルベアリング38A,38Bが増径台48を介して取
り付けられている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転軸の回転に基
づいてポンプ室内の流体移送体を動かし、前記流体移送
体の動作によって流体を移送する流体機械における回転
軸支持構造に関するものである。
づいてポンプ室内の流体移送体を動かし、前記流体移送
体の動作によって流体を移送する流体機械における回転
軸支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平2−157490号公報に開示さ
れる真空ポンプでは、隣合って2個で組をなすロータが
噛合した状態で回転される。噛合しながら回転する2個
のロータの回転動作は、ガスを移送する。ロータの回転
軸のうちの一方は、モータから駆動力を得ており、他方
の回転軸は歯車機構を介して前記一方の回転軸から駆動
力を得ている。
れる真空ポンプでは、隣合って2個で組をなすロータが
噛合した状態で回転される。噛合しながら回転する2個
のロータの回転動作は、ガスを移送する。ロータの回転
軸のうちの一方は、モータから駆動力を得ており、他方
の回転軸は歯車機構を介して前記一方の回転軸から駆動
力を得ている。
【0003】歯車機構を収容するハウジング内には潤滑
油が貯留されており、この潤滑油が歯車機構を潤滑す
る。この潤滑油がポンプ室へ洩れ出ないようにするた
め、特開平2−157490号公報の装置では、歯車機
構を収容するハウジング内と圧縮室(本願でいうポンプ
室)とを隔てるエンドプレートを貫通する回転軸の貫通
部位とエンドプレートとの間にリップシールが設けられ
ている。リップシールは、前記ハウジング内の潤滑油が
回転軸の周面に沿って圧縮室へ侵入することを防止す
る。
油が貯留されており、この潤滑油が歯車機構を潤滑す
る。この潤滑油がポンプ室へ洩れ出ないようにするた
め、特開平2−157490号公報の装置では、歯車機
構を収容するハウジング内と圧縮室(本願でいうポンプ
室)とを隔てるエンドプレートを貫通する回転軸の貫通
部位とエンドプレートとの間にリップシールが設けられ
ている。リップシールは、前記ハウジング内の潤滑油が
回転軸の周面に沿って圧縮室へ侵入することを防止す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】リップシールが劣化す
ると、リップシールのシール機能が低下する。潤滑油に
よるリップシールの潤滑は、リップシールの劣化を抑制
するために必要であるが、リップシールの寿命を延ばす
には回転軸の径を小さくし、リップシールと摺接する回
転軸の周速度を遅くする対策も有効である。
ると、リップシールのシール機能が低下する。潤滑油に
よるリップシールの潤滑は、リップシールの劣化を抑制
するために必要であるが、リップシールの寿命を延ばす
には回転軸の径を小さくし、リップシールと摺接する回
転軸の周速度を遅くする対策も有効である。
【0005】しかし、回転軸は、歯車機構を収容するハ
ウジング内で軸受けによって支持されており、前記ハウ
ジング内の回転軸の部位の径は、前記軸受けの径を左右
する。リップシールの寿命を延ばすために回転軸の径を
小さくすると、回転軸の支持に必要な定格径の軸受けを
用いることができなくなる場合もある。必要な定格径の
軸受けよりも小さい軸受けを用いると、軸受けが早期に
役に立たなくなる。
ウジング内で軸受けによって支持されており、前記ハウ
ジング内の回転軸の部位の径は、前記軸受けの径を左右
する。リップシールの寿命を延ばすために回転軸の径を
小さくすると、回転軸の支持に必要な定格径の軸受けを
用いることができなくなる場合もある。必要な定格径の
軸受けよりも小さい軸受けを用いると、軸受けが早期に
役に立たなくなる。
【0006】本発明は、流体機械における軸受けの寿命
を短くすることなく、軸受けと並設されたリップシール
の寿命を延ばすことを目的とする。
を短くすることなく、軸受けと並設されたリップシール
の寿命を延ばすことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、回
転軸の回転に基づいてポンプ室内の流体移送体を動か
し、前記流体移送体の動作によって流体を移送する流体
機械を対象とし、請求項1の発明では、油存在領域と前
記ポンプ室とを隣接させると共に、前記回転軸を貫通さ
せる隔壁と、前記隔壁を貫通して前記油存在領域に突出
する前記回転軸の突出部位の位置で前記回転軸を回転可
能に支持する軸受け手段と、前記隔壁と前記軸受け手段
との間の前記回転軸の突出部位の周面上に配置された接
触型シール手段と、前記回転軸と前記軸受け手段との両
者に嵌合された増径台とを備えた回転軸支持構造を構成
した。
転軸の回転に基づいてポンプ室内の流体移送体を動か
し、前記流体移送体の動作によって流体を移送する流体
機械を対象とし、請求項1の発明では、油存在領域と前
記ポンプ室とを隣接させると共に、前記回転軸を貫通さ
せる隔壁と、前記隔壁を貫通して前記油存在領域に突出
する前記回転軸の突出部位の位置で前記回転軸を回転可
能に支持する軸受け手段と、前記隔壁と前記軸受け手段
との間の前記回転軸の突出部位の周面上に配置された接
触型シール手段と、前記回転軸と前記軸受け手段との両
者に嵌合された増径台とを備えた回転軸支持構造を構成
した。
【0008】増径台は、接触型シール手段に対応する回
転軸の部位の小径化及び軸受け手段の必要な径の確保を
共に満たす。請求項2の発明では、請求項1において、
前記接触型シール手段は、前記油存在領域内の油が前記
回転軸の周面に沿って前記ポンプ室側へ洩れることを防
止するリップシールとした。
転軸の部位の小径化及び軸受け手段の必要な径の確保を
共に満たす。請求項2の発明では、請求項1において、
前記接触型シール手段は、前記油存在領域内の油が前記
回転軸の周面に沿って前記ポンプ室側へ洩れることを防
止するリップシールとした。
【0009】リップシールの寿命が増径台の存在によっ
て延びる。請求項3の発明では、請求項2において、前
記リップシールはゴム製とした。ゴム製のリップシール
は、シール性能の高い接触型シール手段である。
て延びる。請求項3の発明では、請求項2において、前
記リップシールはゴム製とした。ゴム製のリップシール
は、シール性能の高い接触型シール手段である。
【0010】請求項4の発明では、請求項1乃至請求項
3のいずれか1項において、前記軸受け手段は、一対の
ラジアルベアリングからなり、前記各ラジアルベアリン
グの外輪は互いに当接されており、前記各ラジアルベア
リングの内輪は互いに離間されており、前記各ラジアル
ベアリングの内輪を接近する方向へ付勢して前記一対の
ラジアルベアリングに予圧を付与する予圧付与手段を備
え、前記予圧付与手段は前記増径台を含み、前記増径台
は、前記予圧付与手段によって前記一対のラジアルベア
リングの内輪を接近する方向へ付勢可能に前記一対のラ
ジアルベアリングに嵌合されているようにした。
3のいずれか1項において、前記軸受け手段は、一対の
ラジアルベアリングからなり、前記各ラジアルベアリン
グの外輪は互いに当接されており、前記各ラジアルベア
リングの内輪は互いに離間されており、前記各ラジアル
ベアリングの内輪を接近する方向へ付勢して前記一対の
ラジアルベアリングに予圧を付与する予圧付与手段を備
え、前記予圧付与手段は前記増径台を含み、前記増径台
は、前記予圧付与手段によって前記一対のラジアルベア
リングの内輪を接近する方向へ付勢可能に前記一対のラ
ジアルベアリングに嵌合されているようにした。
【0011】増径台を含む予圧付与手段は、ラジアルベ
アリングの内外輪とボールとの間の間隙をなくし、この
ような間隙の存在による騒音の発生が防止される。請求
項5の発明では、請求項4において、前記増径台はフラ
ンジを備え、前記フランジは、前記一対のラジアルベア
リングの一方の内輪の一方の端面に当接し、前記予圧付
与手段は、前記一対のラジアルベアリングの他方の内輪
を前記フランジの側へ付勢するようにした。
アリングの内外輪とボールとの間の間隙をなくし、この
ような間隙の存在による騒音の発生が防止される。請求
項5の発明では、請求項4において、前記増径台はフラ
ンジを備え、前記フランジは、前記一対のラジアルベア
リングの一方の内輪の一方の端面に当接し、前記予圧付
与手段は、前記一対のラジアルベアリングの他方の内輪
を前記フランジの側へ付勢するようにした。
【0012】フランジは、一対のラジアルベアリングの
内輪を互いに接近させるように予圧を付与する予圧付与
手段の構成要素として簡便である。請求項6の発明で
は、請求項4及び請求項5のいずれか1項において、前
記一対のラジアルベアリングは、いずれもアンギュラベ
アリングからなり、前記一対のアンギュラベアリング
は、近接して背面合わせの向きに配置されているように
した。
内輪を互いに接近させるように予圧を付与する予圧付与
手段の構成要素として簡便である。請求項6の発明で
は、請求項4及び請求項5のいずれか1項において、前
記一対のラジアルベアリングは、いずれもアンギュラベ
アリングからなり、前記一対のアンギュラベアリング
は、近接して背面合わせの向きに配置されているように
した。
【0013】アンギュラベアリングは、予圧付与手段に
よる予圧付与を行なう上で好適である。
よる予圧付与を行なう上で好適である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明をルーツポンプに具
体化した第1の実施の形態を図1〜図3に基づいて説明
する。
体化した第1の実施の形態を図1〜図3に基づいて説明
する。
【0015】図1に示すように、多段ルーツポンプ11
のロータハウジング12の前端にはフロントハウジング
13が接合されており、フロントハウジング13には封
鎖体36が接合されている。ロータハウジング12の後
端にはリヤハウジング14が接合されている。ロータハ
ウジング12は、シリンダブロック15と複数の室形成
壁16とからなる。図2(b)に示すように、シリンダ
ブロック15は、一対のブロック片17,18からな
り、室形成壁16は一対の壁片161,162からな
る。図1に示すように、フロントハウジング13と室形
成壁16との間の空間、隣合う室形成壁16の間の空
間、及びリヤハウジング14と室形成壁16との間の空
間は、それぞれポンプ室39,40,41,42,43
となっている。
のロータハウジング12の前端にはフロントハウジング
13が接合されており、フロントハウジング13には封
鎖体36が接合されている。ロータハウジング12の後
端にはリヤハウジング14が接合されている。ロータハ
ウジング12は、シリンダブロック15と複数の室形成
壁16とからなる。図2(b)に示すように、シリンダ
ブロック15は、一対のブロック片17,18からな
り、室形成壁16は一対の壁片161,162からな
る。図1に示すように、フロントハウジング13と室形
成壁16との間の空間、隣合う室形成壁16の間の空
間、及びリヤハウジング14と室形成壁16との間の空
間は、それぞれポンプ室39,40,41,42,43
となっている。
【0016】フロントハウジング13とリヤハウジング
14とには一対の回転軸19,20が軸受けであるラジ
アルベアリング21,37A,37B,22,38A,
38Bを介して回転可能に支持されている。支持孔14
1,142に嵌合されているラジアルベアリング37
A,37B,38A,38Bは、アンギュラベアリング
型のラジアルベアリングである。ラジアルベアリング3
7A,37Bは、対で回転軸19の軸受け手段となり、
ラジアルベアリング38A,38Bは、対で回転軸20
の軸受け手段となる。両回転軸19,20は互いに平行
に配置されている。回転軸19,20は室形成壁16に
通されている。
14とには一対の回転軸19,20が軸受けであるラジ
アルベアリング21,37A,37B,22,38A,
38Bを介して回転可能に支持されている。支持孔14
1,142に嵌合されているラジアルベアリング37
A,37B,38A,38Bは、アンギュラベアリング
型のラジアルベアリングである。ラジアルベアリング3
7A,37Bは、対で回転軸19の軸受け手段となり、
ラジアルベアリング38A,38Bは、対で回転軸20
の軸受け手段となる。両回転軸19,20は互いに平行
に配置されている。回転軸19,20は室形成壁16に
通されている。
【0017】回転軸19には複数のロータ23,24,
25,26,27が一体形成されており、回転軸20に
は同数のロータ28,29,30,31,32が一体形
成されている。ロータ23〜32は、回転軸19,20
の軸線191,201の方向に見て同形同大の形状をし
ている。ロータ23,24,25,26,27の厚みは
この順に小さくなってゆくようにしてあり、ロータ2
8,29,30,31,32の厚みはこの順に小さくな
ってゆくようにしてある。ロータ23,28は互いに噛
合した状態でポンプ室39に収容されており、ロータ2
4,29は互いに噛合した状態でポンプ室40に収容さ
れている。ロータ25,30は互いに噛合した状態でポ
ンプ室41に収容されており、ロータ26,31は互い
に噛合した状態でポンプ室42に収容されている。ロー
タ27,32は互いに噛合した状態でポンプ室43に収
容されている。
25,26,27が一体形成されており、回転軸20に
は同数のロータ28,29,30,31,32が一体形
成されている。ロータ23〜32は、回転軸19,20
の軸線191,201の方向に見て同形同大の形状をし
ている。ロータ23,24,25,26,27の厚みは
この順に小さくなってゆくようにしてあり、ロータ2
8,29,30,31,32の厚みはこの順に小さくな
ってゆくようにしてある。ロータ23,28は互いに噛
合した状態でポンプ室39に収容されており、ロータ2
4,29は互いに噛合した状態でポンプ室40に収容さ
れている。ロータ25,30は互いに噛合した状態でポ
ンプ室41に収容されており、ロータ26,31は互い
に噛合した状態でポンプ室42に収容されている。ロー
タ27,32は互いに噛合した状態でポンプ室43に収
容されている。
【0018】リヤハウジング14にはギヤハウジング3
3が組み付けられている。回転軸19,20は、リヤハ
ウジング14を貫通してギヤハウジング33内に突出し
ており、各回転軸19,20の突出端部192,202
には歯車34,35が互いに噛合した状態で止着されて
いる。ギヤハウジング33には電動モータMが組み付け
られている。電動モータMの駆動力は、軸継ぎ手10を
介して回転軸19に伝えられ、回転軸19は、回転駆動
手段である電動モータMによって図2(a),(b),
(c)の矢印R1の方向に回転される。回転軸20は、
歯車34,35を介して電動モータMから駆動力を得て
おり、回転軸20は図2(a),(b),(c)の矢印
R2で示すように回転軸19とは逆方向に回転する。
3が組み付けられている。回転軸19,20は、リヤハ
ウジング14を貫通してギヤハウジング33内に突出し
ており、各回転軸19,20の突出端部192,202
には歯車34,35が互いに噛合した状態で止着されて
いる。ギヤハウジング33には電動モータMが組み付け
られている。電動モータMの駆動力は、軸継ぎ手10を
介して回転軸19に伝えられ、回転軸19は、回転駆動
手段である電動モータMによって図2(a),(b),
(c)の矢印R1の方向に回転される。回転軸20は、
歯車34,35を介して電動モータMから駆動力を得て
おり、回転軸20は図2(a),(b),(c)の矢印
R2で示すように回転軸19とは逆方向に回転する。
【0019】歯車34,35からなる歯車機構を収容す
るギヤ収容室331内には潤滑油(図示略)が貯留され
ている。油存在領域であるギヤ収容室331内の潤滑油
は、歯車34と一体的に回転する油かき上げ体44の回
転動作によってかき上げられる。潤滑油は、歯車34,
35、ラジアルベアリング37A,37B,38A,3
8Bを潤滑する。
るギヤ収容室331内には潤滑油(図示略)が貯留され
ている。油存在領域であるギヤ収容室331内の潤滑油
は、歯車34と一体的に回転する油かき上げ体44の回
転動作によってかき上げられる。潤滑油は、歯車34,
35、ラジアルベアリング37A,37B,38A,3
8Bを潤滑する。
【0020】図1及び図2(b)に示すように、室形成
壁16内には通路163が形成されている。図2(b)
に示すように、室形成壁16には通路163の入口16
4及び出口165が形成されている。隣合うポンプ室3
9,40,41,42,43は、通路163を介して連
通している。
壁16内には通路163が形成されている。図2(b)
に示すように、室形成壁16には通路163の入口16
4及び出口165が形成されている。隣合うポンプ室3
9,40,41,42,43は、通路163を介して連
通している。
【0021】図2(a)に示すように、ブロック片18
には導入口181がポンプ室39に連通するように形成
されている。図2(c)に示すように、ブロック片17
には排出口171がポンプ室43に連通するように形成
されている。導入口181からポンプ室39に導入され
たガスは、ロータ23,28の回転によって室形成壁1
6の入口164から通路163を経由して出口165か
ら隣のポンプ室40へ移送される。以下、同様にガス
は、ポンプ室の容積が小さくなる順、即ちポンプ室4
0,41,42,43の順に移送される。ポンプ室43
へ移送されたガスは、排出口171から外部へ排出され
る。ロータ23〜32は、流体を移送する流体移送体で
ある。
には導入口181がポンプ室39に連通するように形成
されている。図2(c)に示すように、ブロック片17
には排出口171がポンプ室43に連通するように形成
されている。導入口181からポンプ室39に導入され
たガスは、ロータ23,28の回転によって室形成壁1
6の入口164から通路163を経由して出口165か
ら隣のポンプ室40へ移送される。以下、同様にガス
は、ポンプ室の容積が小さくなる順、即ちポンプ室4
0,41,42,43の順に移送される。ポンプ室43
へ移送されたガスは、排出口171から外部へ排出され
る。ロータ23〜32は、流体を移送する流体移送体で
ある。
【0022】図3に示すように、回転軸19,20の突
出端部192,202には円筒形状の増径台47,48
が嵌合されている。増径台47にはラジアルベアリング
37A,37Bが嵌合されており、増径台48にはラジ
アルベアリング38A,38Bが嵌合されている。増径
台47,48にはフランジ471,481が形成されて
いる。回転軸19,20の突出端部192,202には
サークリップ49,50が取り付けられている。サーク
リップ49,50は増径台47,48の端面に当接し、
増径台47,48はサークリップ49,50によって回
転軸19,20の軸線191,201の方向における位
置を規制される。回転軸19,20の突出端部192,
202にはナット51,52が螺着されている。ナット
51は、ラジアルベアリング37Bの内輪371Bの端
面に当接し、ナット52は、ラジアルベアリング38B
の内輪381Bの端面に当接する。
出端部192,202には円筒形状の増径台47,48
が嵌合されている。増径台47にはラジアルベアリング
37A,37Bが嵌合されており、増径台48にはラジ
アルベアリング38A,38Bが嵌合されている。増径
台47,48にはフランジ471,481が形成されて
いる。回転軸19,20の突出端部192,202には
サークリップ49,50が取り付けられている。サーク
リップ49,50は増径台47,48の端面に当接し、
増径台47,48はサークリップ49,50によって回
転軸19,20の軸線191,201の方向における位
置を規制される。回転軸19,20の突出端部192,
202にはナット51,52が螺着されている。ナット
51は、ラジアルベアリング37Bの内輪371Bの端
面に当接し、ナット52は、ラジアルベアリング38B
の内輪381Bの端面に当接する。
【0023】ラジアルベアリング37Aの外輪372A
の端面と、ラジアルベアリング37Bの外輪372Bの
端面とは接合可能であるが、ラジアルベアリング37A
の内輪371Aと、ラジアルベアリング37Bの内輪3
71Bとは接合しない。ラジアルベアリング38Aの外
輪382Aの端面と、ラジアルベアリング38Bの外輪
382Bの端面とは接合可能であるが、ラジアルベアリ
ング38Aの内輪381Aと、ラジアルベアリング38
Bの内輪381Bとは接合しない。ナット51を締め付
けた状態では、ラジアルベアリング37A,37B及び
増径台47がサークリップ49とナット51との間に挟
みこまれる。ナット52を締め付けた状態では、ラジア
ルベアリング38A,38B及び増径台48がサークリ
ップ50とナット52との間に挟みこまれる。又、ラジ
アルベアリング37A,37Bの内輪371A,371
Bは、ナット51とフランジ471との間に挟みこま
れ、ラジアルベアリング38A,38Bの内輪381
A,381Bは、ナット52とフランジ481との間に
挟みこまれる。
の端面と、ラジアルベアリング37Bの外輪372Bの
端面とは接合可能であるが、ラジアルベアリング37A
の内輪371Aと、ラジアルベアリング37Bの内輪3
71Bとは接合しない。ラジアルベアリング38Aの外
輪382Aの端面と、ラジアルベアリング38Bの外輪
382Bの端面とは接合可能であるが、ラジアルベアリ
ング38Aの内輪381Aと、ラジアルベアリング38
Bの内輪381Bとは接合しない。ナット51を締め付
けた状態では、ラジアルベアリング37A,37B及び
増径台47がサークリップ49とナット51との間に挟
みこまれる。ナット52を締め付けた状態では、ラジア
ルベアリング38A,38B及び増径台48がサークリ
ップ50とナット52との間に挟みこまれる。又、ラジ
アルベアリング37A,37Bの内輪371A,371
Bは、ナット51とフランジ471との間に挟みこま
れ、ラジアルベアリング38A,38Bの内輪381
A,381Bは、ナット52とフランジ481との間に
挟みこまれる。
【0024】ラジアルベアリング37A,37Bの内輪
371A,371Bには回転軸19が圧入されており、
ラジアルベアリング37A,37Bの外輪372A,3
72Bは、支持孔141に圧入されている。ラジアルベ
アリング38A,38Bの内輪381A,381Bには
回転軸20が圧入されており、ラジアルベアリング38
A,38Bの外輪382A,382Bは、支持孔142
に圧入されている。これらの圧入は、いずれも間隙を生
じず、かつナット51,52の締め付けによってスライ
ド可能となるような軽い圧入である。
371A,371Bには回転軸19が圧入されており、
ラジアルベアリング37A,37Bの外輪372A,3
72Bは、支持孔141に圧入されている。ラジアルベ
アリング38A,38Bの内輪381A,381Bには
回転軸20が圧入されており、ラジアルベアリング38
A,38Bの外輪382A,382Bは、支持孔142
に圧入されている。これらの圧入は、いずれも間隙を生
じず、かつナット51,52の締め付けによってスライ
ド可能となるような軽い圧入である。
【0025】回転軸19,20の突出端部192,20
2にはゴム製のリップシール45,46が配置されてい
る。リップシール45は、隔壁であるリヤハウジング1
4とラジアルベアリング37Aとの間にあり、リップシ
ール46は、リヤハウジング14とラジアルベアリング
38Aとの間にある。リップシール45,46は、回転
軸19,20の突出部位となる突出端部192,202
の周面に摺接してシール作用をもたらす。リップシール
45は、ギヤ収容室331内の潤滑油が回転軸19の突
出端部192の周面に沿ってポンプ室43側へ侵入する
ことを防止する。リップシール46は、ギヤ収容室33
1内の潤滑油が回転軸20の突出端部202の周面に沿
ってポンプ室43側へ侵入することを防止する。
2にはゴム製のリップシール45,46が配置されてい
る。リップシール45は、隔壁であるリヤハウジング1
4とラジアルベアリング37Aとの間にあり、リップシ
ール46は、リヤハウジング14とラジアルベアリング
38Aとの間にある。リップシール45,46は、回転
軸19,20の突出部位となる突出端部192,202
の周面に摺接してシール作用をもたらす。リップシール
45は、ギヤ収容室331内の潤滑油が回転軸19の突
出端部192の周面に沿ってポンプ室43側へ侵入する
ことを防止する。リップシール46は、ギヤ収容室33
1内の潤滑油が回転軸20の突出端部202の周面に沿
ってポンプ室43側へ侵入することを防止する。
【0026】第1の実施の形態では以下の効果が得られ
る。 (1-1)ラジアルベアリング37A,37B,38A,
38Bは、内輪371A,371B,381A,381
Bの径が定格径Do(図3に図示)であるものを用いて
いる。回転軸19,20の突出端部192,202の径
D1(図3に図示)は、定格径Doよりも小さくしてあ
る。増径台47,48は、ラジアルベアリング37A,
37B,38A,38Bの定格径Doと突出端部19
2,202の径D1との差を補償している。増径台4
7,48は、接触型シール手段であるリップシール4
5,46に対応する回転軸19,20の部位、即ち突出
端部192,202の小径化、及び軸受け手段であるラ
ジアルベアリング37A,37B,38A,38Bの必
要な径の確保を共に満たす。従って、ラジアルベアリン
グ37A,37B,38A,38Bの寿命を短くするこ
となく、ラジアルベアリング37A,37B,38A,
38Bと並設されたリップシール45,46の寿命を延
ばすことができる。
る。 (1-1)ラジアルベアリング37A,37B,38A,
38Bは、内輪371A,371B,381A,381
Bの径が定格径Do(図3に図示)であるものを用いて
いる。回転軸19,20の突出端部192,202の径
D1(図3に図示)は、定格径Doよりも小さくしてあ
る。増径台47,48は、ラジアルベアリング37A,
37B,38A,38Bの定格径Doと突出端部19
2,202の径D1との差を補償している。増径台4
7,48は、接触型シール手段であるリップシール4
5,46に対応する回転軸19,20の部位、即ち突出
端部192,202の小径化、及び軸受け手段であるラ
ジアルベアリング37A,37B,38A,38Bの必
要な径の確保を共に満たす。従って、ラジアルベアリン
グ37A,37B,38A,38Bの寿命を短くするこ
となく、ラジアルベアリング37A,37B,38A,
38Bと並設されたリップシール45,46の寿命を延
ばすことができる。
【0027】(1-2)ゴム製のリップシール45,46
は、回転軸19,20の周面に対する密接性(即ち、シ
ール性能)に非常に優れているが、摺接に対する耐摩耗
性は低い。リップシール45,46に対して摺接する回
転軸19,20の突出端部192,202の径を小さく
して周速度を低減した構成は、シール性能に優れたゴム
性のリップシール45,46の耐久性を向上する。
は、回転軸19,20の周面に対する密接性(即ち、シ
ール性能)に非常に優れているが、摺接に対する耐摩耗
性は低い。リップシール45,46に対して摺接する回
転軸19,20の突出端部192,202の径を小さく
して周速度を低減した構成は、シール性能に優れたゴム
性のリップシール45,46の耐久性を向上する。
【0028】(1-3)増径台47のフランジ471とナ
ット51との間に挟みこまれるラジアルベアリング37
A,37Bは、ナット51の締め付けによって予圧を付
与される。即ち、ラジアルベアリング37Aのボール3
73Aが内輪371A及び外輪372Aに押接され、ラ
ジアルベアリング37Bのボール373Bが内輪371
B及び外輪372Bに押接される。増径台48のフラン
ジ481とナット52との間に挟みこまれるラジアルベ
アリング38A,38Bは、ナット52の締め付けによ
って予圧を付与される。即ち、ラジアルベアリング38
Aのボール373Aが内輪371A及び外輪382Aに
押接され、ラジアルベアリング38Bのボール383B
が内輪381B及び外輪382Bに押接される。ナット
51、サークリップ49及び増径台47は、ラジアルベ
アリング37A,37Bに対する予圧付与手段を構成す
る。ナット52、サークリップ50及び増径台48は、
ラジアルベアリング38A,38Bに対する予圧付与手
段を構成する。増径台47を含む予圧付与手段は、ラジ
アルベアリング37Aの内外輪371A,372Aとボ
ール373Aとの間の間隙をなくすと共に、ラジアルベ
アリング37Bの内外輪371B,372Bとボール3
73Bとの間の間隙をなくす。又、増径台48を含む予
圧付与手段は、ラジアルベアリング38Aの内外輪38
1A,382Aとボール383Aとの間の間隙をなくす
と共に、ラジアルベアリング38Bの内外輪381B,
382Bとボール383Bとの間の間隙をなくす。この
ような間隙の解消は、騒音発生の抑制に有効である。
ット51との間に挟みこまれるラジアルベアリング37
A,37Bは、ナット51の締め付けによって予圧を付
与される。即ち、ラジアルベアリング37Aのボール3
73Aが内輪371A及び外輪372Aに押接され、ラ
ジアルベアリング37Bのボール373Bが内輪371
B及び外輪372Bに押接される。増径台48のフラン
ジ481とナット52との間に挟みこまれるラジアルベ
アリング38A,38Bは、ナット52の締め付けによ
って予圧を付与される。即ち、ラジアルベアリング38
Aのボール373Aが内輪371A及び外輪382Aに
押接され、ラジアルベアリング38Bのボール383B
が内輪381B及び外輪382Bに押接される。ナット
51、サークリップ49及び増径台47は、ラジアルベ
アリング37A,37Bに対する予圧付与手段を構成す
る。ナット52、サークリップ50及び増径台48は、
ラジアルベアリング38A,38Bに対する予圧付与手
段を構成する。増径台47を含む予圧付与手段は、ラジ
アルベアリング37Aの内外輪371A,372Aとボ
ール373Aとの間の間隙をなくすと共に、ラジアルベ
アリング37Bの内外輪371B,372Bとボール3
73Bとの間の間隙をなくす。又、増径台48を含む予
圧付与手段は、ラジアルベアリング38Aの内外輪38
1A,382Aとボール383Aとの間の間隙をなくす
と共に、ラジアルベアリング38Bの内外輪381B,
382Bとボール383Bとの間の間隙をなくす。この
ような間隙の解消は、騒音発生の抑制に有効である。
【0029】(1-4)ラジアルベアリング37A,37
Bは、ラジアルベアリング37Aの内輪371Aに当接
するフランジ471と、ラジアルベアリング37Bの内
輪371Bに当接するナット51とを接近させることに
よって予圧を付与される。即ち、予圧付与手段を構成す
る増径台47は、前記予圧付与手段によってラジアルベ
アリング37A,37Bの内輪371A,371Bを接
近する方向へ付勢可能にラジアルベアリング37A,3
7Bに嵌合されている。同様に、ラジアルベアリング3
8A,38Bは、ラジアルベアリング38Aの内輪38
1Aに当接するフランジ481と、ラジアルベアリング
38Bの内輪381Bに当接するナット52とを接近さ
せることによって予圧を付与される。即ち、予圧付与手
段を構成する増径台48は、前記予圧付与手段によって
ラジアルベアリング38A,38Bの内輪381A,3
81Bを接近する方向へ付勢可能にラジアルベアリング
38A,38Bに嵌合されている。増径台47の一部で
あるフランジ471は、ラジアルベアリング37A,3
7Bの内輪371A,371Bを互いに接近させるよう
に予圧を付与する予圧付与手段の構成要素として簡便で
ある。増径台48の一部であるフランジ481に関して
も同様である。
Bは、ラジアルベアリング37Aの内輪371Aに当接
するフランジ471と、ラジアルベアリング37Bの内
輪371Bに当接するナット51とを接近させることに
よって予圧を付与される。即ち、予圧付与手段を構成す
る増径台47は、前記予圧付与手段によってラジアルベ
アリング37A,37Bの内輪371A,371Bを接
近する方向へ付勢可能にラジアルベアリング37A,3
7Bに嵌合されている。同様に、ラジアルベアリング3
8A,38Bは、ラジアルベアリング38Aの内輪38
1Aに当接するフランジ481と、ラジアルベアリング
38Bの内輪381Bに当接するナット52とを接近さ
せることによって予圧を付与される。即ち、予圧付与手
段を構成する増径台48は、前記予圧付与手段によって
ラジアルベアリング38A,38Bの内輪381A,3
81Bを接近する方向へ付勢可能にラジアルベアリング
38A,38Bに嵌合されている。増径台47の一部で
あるフランジ471は、ラジアルベアリング37A,3
7Bの内輪371A,371Bを互いに接近させるよう
に予圧を付与する予圧付与手段の構成要素として簡便で
ある。増径台48の一部であるフランジ481に関して
も同様である。
【0030】(1-5)アンギュラベアリング型のラジア
ルベアリング37A,37Bは、近接して背面合わせの
向きに配置されており、アンギュラベアリング型のラジ
アルベアリング38A,38Bは、近接して背面合わせ
の向きに配置されている。一対のアンギュラベアリング
型のラジアルベアリングを背面合わせの向きに配置する
構成は、内外輪にボールを押接して内外輪とボールとの
間の間隙をなくし、かつ回転軸19,20の円滑な回転
を確保する上で必要である。近接して背面合わせの向き
に配置した一対のアンギュラベアリング型のラジアルベ
アリングは、予圧付与手段による予圧付与を行なう上で
好適である。
ルベアリング37A,37Bは、近接して背面合わせの
向きに配置されており、アンギュラベアリング型のラジ
アルベアリング38A,38Bは、近接して背面合わせ
の向きに配置されている。一対のアンギュラベアリング
型のラジアルベアリングを背面合わせの向きに配置する
構成は、内外輪にボールを押接して内外輪とボールとの
間の間隙をなくし、かつ回転軸19,20の円滑な回転
を確保する上で必要である。近接して背面合わせの向き
に配置した一対のアンギュラベアリング型のラジアルベ
アリングは、予圧付与手段による予圧付与を行なう上で
好適である。
【0031】歯車34,35を止着した回転軸19,2
0の突出端部192,202側ではラジアルベアリング
に対する荷重が大きい。近接して背面合わせの向きに配
置した一対のアンギュラベアリング型のラジアルベアリ
ング37A,37B(38A,38B)によって回転軸
19(20)を支持する構成は、回転軸19,20に対
する支持スパンを大きくする。従って、歯車34,35
を止着した回転軸19,20の突出端部192,202
側での軸受け構造の信頼性が向上する。
0の突出端部192,202側ではラジアルベアリング
に対する荷重が大きい。近接して背面合わせの向きに配
置した一対のアンギュラベアリング型のラジアルベアリ
ング37A,37B(38A,38B)によって回転軸
19(20)を支持する構成は、回転軸19,20に対
する支持スパンを大きくする。従って、歯車34,35
を止着した回転軸19,20の突出端部192,202
側での軸受け構造の信頼性が向上する。
【0032】(1-6)真空ポンプとして用いられる多段
ルーツポンプ11では、ポンプ室39〜43内のロータ
23〜32が無潤滑で回転される。そのため、ロータ2
3〜32とロータハウジング12との間のクリアラン
ス、ロータ23〜32とフロントハウジング13との間
のクリンアランス、及びロータ23〜32とリヤハウジ
ング14との間のクリアランスの管理が重要である。回
転軸19,20の突出端部192,202と支持孔14
1,142の周面との間の範囲で部材間に間隙がある
と、回転軸19,20が回転軸19,20によって片持
ち支持された歯車34,35の噛み合いの反力によって
傾く。回転軸19,20の傾き方向は、突出端部19
2,202が互いに離間する方向である。このような回
転軸19,20の傾きは、前記クリアランスの管理を難
しくする。
ルーツポンプ11では、ポンプ室39〜43内のロータ
23〜32が無潤滑で回転される。そのため、ロータ2
3〜32とロータハウジング12との間のクリアラン
ス、ロータ23〜32とフロントハウジング13との間
のクリンアランス、及びロータ23〜32とリヤハウジ
ング14との間のクリアランスの管理が重要である。回
転軸19,20の突出端部192,202と支持孔14
1,142の周面との間の範囲で部材間に間隙がある
と、回転軸19,20が回転軸19,20によって片持
ち支持された歯車34,35の噛み合いの反力によって
傾く。回転軸19,20の傾き方向は、突出端部19
2,202が互いに離間する方向である。このような回
転軸19,20の傾きは、前記クリアランスの管理を難
しくする。
【0033】本実施の形態では、突出端部192,20
2に増径台47,48を圧入すると共に、増径台47,
48及び支持孔141,142にラジアルベアリング3
7A,37B,38A,38Bを圧入し、さらにラジア
ルベアリング37A,37B,38A,38Bの内外輪
とボールとの間の間隙をなくすようにしてある。このよ
うな構成は、突出端部192,202と支持孔141,
142の周面との間の範囲における部材間の間隙をなく
し、回転軸19,20の傾き発生が防止される。その結
果、前記クリアランスの管理が容易になる。
2に増径台47,48を圧入すると共に、増径台47,
48及び支持孔141,142にラジアルベアリング3
7A,37B,38A,38Bを圧入し、さらにラジア
ルベアリング37A,37B,38A,38Bの内外輪
とボールとの間の間隙をなくすようにしてある。このよ
うな構成は、突出端部192,202と支持孔141,
142の周面との間の範囲における部材間の間隙をなく
し、回転軸19,20の傾き発生が防止される。その結
果、前記クリアランスの管理が容易になる。
【0034】次に、図4の第2の実施の形態を説明す
る。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付し
てある。増径台47,48は、第1の実施の形態の場合
と逆向きに配置されており、サークリップ53,54が
ラジアルベアリング37A,38Aの内輪371A,3
81Aに当接するようになっている。
る。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付し
てある。増径台47,48は、第1の実施の形態の場合
と逆向きに配置されており、サークリップ53,54が
ラジアルベアリング37A,38Aの内輪371A,3
81Aに当接するようになっている。
【0035】この実施の形態においても第1の実施の形
態と同じ効果が得られる。次に、図5の第3の実施の形
態を説明する。第2の実施の形態と同じ構成部には同じ
符号が付してある。
態と同じ効果が得られる。次に、図5の第3の実施の形
態を説明する。第2の実施の形態と同じ構成部には同じ
符号が付してある。
【0036】増径台55,56は円筒形状であり、増径
台55,56の長さは、一対のラジアルベアリング37
A,37B(38A,38B)を合わせた長さよりも短
くしてある。ナット51,52は、ラジアルベアリング
37B,38Bの内輪371B,381Bに当接するよ
うになっている。ラジアルベアリング37A,37B
は、ナット51の締め付けによってナット51とサーク
リップ53との間に挟みこまれて予圧を付与される。ラ
ジアルベアリング38A,38Bは、ナット52の締め
付けによってナット52とサークリップ54との間に挟
みこまれて予圧を付与される。増径台55は、ナット5
1の締め付けによってラジアルベアリング37A,37
Bの内輪371A,371Bを接近する方向へ付勢可能
にラジアルベアリング37A,37Bに軽く圧入されて
いる。増径台56は、ナット52の締め付けによってラ
ジアルベアリング38A,38Bの内輪381A,38
1Bを接近する方向へ付勢可能にラジアルベアリング3
8A,38Bに軽く圧入されている。増径台55は、ナ
ット51及びサークリップ53と共に予圧付与手段を構
成する。増径台56は、ナット52及びサークリップ5
4と共に予圧付与手段を構成する。
台55,56の長さは、一対のラジアルベアリング37
A,37B(38A,38B)を合わせた長さよりも短
くしてある。ナット51,52は、ラジアルベアリング
37B,38Bの内輪371B,381Bに当接するよ
うになっている。ラジアルベアリング37A,37B
は、ナット51の締め付けによってナット51とサーク
リップ53との間に挟みこまれて予圧を付与される。ラ
ジアルベアリング38A,38Bは、ナット52の締め
付けによってナット52とサークリップ54との間に挟
みこまれて予圧を付与される。増径台55は、ナット5
1の締め付けによってラジアルベアリング37A,37
Bの内輪371A,371Bを接近する方向へ付勢可能
にラジアルベアリング37A,37Bに軽く圧入されて
いる。増径台56は、ナット52の締め付けによってラ
ジアルベアリング38A,38Bの内輪381A,38
1Bを接近する方向へ付勢可能にラジアルベアリング3
8A,38Bに軽く圧入されている。増径台55は、ナ
ット51及びサークリップ53と共に予圧付与手段を構
成する。増径台56は、ナット52及びサークリップ5
4と共に予圧付与手段を構成する。
【0037】第3の実施の形態では、第1の実施の形態
における(1-1)〜(1-3)項及び(1-5)項と同じ効
果が得られる。本発明では以下のような実施の形態も可
能である。 (1)軸受け手段として単一のラジアルベアリングを用
いること。 (2)前記各実施の形態において、同軸上に並設された
一対のラジアルベアリングの外輪の間に皿ばねあるいは
コイルばねを介在すること。並設された一対のラジアル
ベアリングには定圧予圧が付与される。 (3)第1及び第2の実施の形態において、増径台のフ
ランジとラジアルベアリングの内輪との間に皿ばねある
いはコイルばねを介在すること。並設された一対のラジ
アルベアリングには定圧予圧が付与される。 (4)流体洩れ防止用のリップシールと軸受け手段とを
並設した流体機械に本発明を適用すること。 (5)ルーツポンプ以外の真空ポンプに本発明を適用す
ること。
における(1-1)〜(1-3)項及び(1-5)項と同じ効
果が得られる。本発明では以下のような実施の形態も可
能である。 (1)軸受け手段として単一のラジアルベアリングを用
いること。 (2)前記各実施の形態において、同軸上に並設された
一対のラジアルベアリングの外輪の間に皿ばねあるいは
コイルばねを介在すること。並設された一対のラジアル
ベアリングには定圧予圧が付与される。 (3)第1及び第2の実施の形態において、増径台のフ
ランジとラジアルベアリングの内輪との間に皿ばねある
いはコイルばねを介在すること。並設された一対のラジ
アルベアリングには定圧予圧が付与される。 (4)流体洩れ防止用のリップシールと軸受け手段とを
並設した流体機械に本発明を適用すること。 (5)ルーツポンプ以外の真空ポンプに本発明を適用す
ること。
【0038】前記した実施の形態から把握できる請求項
記載以外の発明を以下に記載する。 (1)請求項4乃至請求項6において、前記流体機械
は、複数の前記回転軸を平行に配置すると共に、前記各
回転軸上にロータを配置し、隣合う回転軸上のロータを
互いに噛み合わせ、互いに噛み合った状態の複数のロー
タを1組として収容する複数のポンプ室、又は単一のポ
ンプ室を備えた真空ポンプであり、複数の前記回転軸
は、それぞれ歯車を片持ち支持しており、複数の前記回
転軸は、複数の前記歯車からなる歯車機構を用いて同期
して回転され、前記油存在領域は、前記歯車機構を収容
する領域であり、前記突出端部に前記増径台を圧入する
と共に、前記軸受け手段を支持する支持体、及び前記増
径台に前記軸受け手段を圧入した流体機械における回転
軸支持構造。
記載以外の発明を以下に記載する。 (1)請求項4乃至請求項6において、前記流体機械
は、複数の前記回転軸を平行に配置すると共に、前記各
回転軸上にロータを配置し、隣合う回転軸上のロータを
互いに噛み合わせ、互いに噛み合った状態の複数のロー
タを1組として収容する複数のポンプ室、又は単一のポ
ンプ室を備えた真空ポンプであり、複数の前記回転軸
は、それぞれ歯車を片持ち支持しており、複数の前記回
転軸は、複数の前記歯車からなる歯車機構を用いて同期
して回転され、前記油存在領域は、前記歯車機構を収容
する領域であり、前記突出端部に前記増径台を圧入する
と共に、前記軸受け手段を支持する支持体、及び前記増
径台に前記軸受け手段を圧入した流体機械における回転
軸支持構造。
【0039】回転軸の傾き発生が防止される。実施の形
態では、隔壁であるリヤハウジングが支持体となる。
態では、隔壁であるリヤハウジングが支持体となる。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように本発明では、回転軸
の突出部位の周面上に配置された接触型シール手段と並
んで前記回転軸を支持する軸受け手段及び回転軸の両者
に増径台を嵌合したので、流体機械における軸受けの寿
命を短くすることなく、軸受けと並設されたリップシー
ルの寿命を延ばすことができるという優れた効果を奏す
る。
の突出部位の周面上に配置された接触型シール手段と並
んで前記回転軸を支持する軸受け手段及び回転軸の両者
に増径台を嵌合したので、流体機械における軸受けの寿
命を短くすることなく、軸受けと並設されたリップシー
ルの寿命を延ばすことができるという優れた効果を奏す
る。
【図1】第1の実施の形態を示す多段ルーツポンプ11
全体の平断面図。
全体の平断面図。
【図2】(a)は図1のA−A線断面図。(b)は図1
のB−B線断面図。(c)は図1のC−C線断面図。
のB−B線断面図。(c)は図1のC−C線断面図。
【図3】要部拡大平断面図。
【図4】第2の実施の形態を示す要部拡大平断面図。
【図5】第3の実施の形態を示す要部拡大平断面図。
11…真空ポンプである多段ルーツポンプ。14…隔壁
となるリヤハウジング。19,20…回転軸。192,
202…突出部位となる突出端部。23〜32…流体移
送体となるロータ。331…油存在領域となるギヤ収容
室。34,35…歯車機構を構成する歯車。37A,3
7B…軸受け手段を構成するラジアルベアリング。37
1A,371B…内輪。372A,372B…外輪。3
8A,38B…軸受け手段を構成するラジアルベアリン
グ。381A,381B…内輪。382A,382B…
外輪。39〜43…ポンプ室。45,46…接触型シー
ル手段となるリップシール。47,48…予圧付与手段
を構成する増径台。471,481…フランジ。49,
50…予圧付与手段を構成するサークリップ。51,5
2…予圧付与手段を構成するナット。
となるリヤハウジング。19,20…回転軸。192,
202…突出部位となる突出端部。23〜32…流体移
送体となるロータ。331…油存在領域となるギヤ収容
室。34,35…歯車機構を構成する歯車。37A,3
7B…軸受け手段を構成するラジアルベアリング。37
1A,371B…内輪。372A,372B…外輪。3
8A,38B…軸受け手段を構成するラジアルベアリン
グ。381A,381B…内輪。382A,382B…
外輪。39〜43…ポンプ室。45,46…接触型シー
ル手段となるリップシール。47,48…予圧付与手段
を構成する増径台。471,481…フランジ。49,
50…予圧付与手段を構成するサークリップ。51,5
2…予圧付与手段を構成するナット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F04B 21/00 R Fターム(参考) 3H029 AA06 AA09 AA16 AB06 BB16 BB44 CC16 CC17 CC20 3H071 AA06 BB02 BB12 CC26 CC28 DD53 3J006 AE17 CA01 3J017 AA05 DA01 DB02
Claims (6)
- 【請求項1】回転軸の回転に基づいてポンプ室内の流体
移送体を動かし、前記流体移送体の動作によって流体を
移送する流体機械において、 油存在領域と前記ポンプ室とを隣接させると共に、前記
回転軸を貫通させる隔壁と、 前記隔壁を貫通して前記油存在領域に突出する前記回転
軸の突出部位の位置で前記回転軸を回転可能に支持する
軸受け手段と、 前記隔壁と前記軸受け手段との間の前記回転軸の突出部
位の周面上に配置された接触型シール手段と、 前記回転軸と前記軸受け手段との両者に嵌合された増径
台とを備えた流体機械における回転軸支持構造。 - 【請求項2】前記接触型シール手段は、前記油存在領域
内の油が前記回転軸の周面に沿って前記ポンプ室側へ洩
れることを防止するリップシールである請求項1に記載
の流体機械における回転軸支持構造。 - 【請求項3】前記リップシールはゴム製である請求項2
に記載の流体機械における回転軸支持構造。 - 【請求項4】前記軸受け手段は、一対のラジアルベアリ
ングからなり、前記各ラジアルベアリングの外輪は互い
に当接されており、前記各ラジアルベアリングの内輪は
互いに離間されており、前記各ラジアルベアリングの内
輪を接近する方向へ付勢して前記一対のラジアルベアリ
ングに予圧を掛ける予圧付与手段を備え、前記予圧付与
手段は前記増径台を含み、前記増径台は、前記予圧付与
手段によって前記一対のラジアルベアリングの内輪を接
近する方向へ付勢可能に前記一対のラジアルベアリング
に嵌合されている請求項1乃至請求項3のいずれか1項
に記載の流体機械における回転軸支持構造。 - 【請求項5】前記増径台はフランジを備え、前記フラン
ジは、前記一対のラジアルベアリングの一方の内輪の一
方の端面に当接し、前記予圧付与手段は、前記一対のラ
ジアルベアリングの他方の内輪を前記フランジの側へ付
勢する請求項4に記載の流体機械における回転軸支持構
造。 - 【請求項6】前記一対のラジアルベアリングは、いずれ
もアンギュラベアリングからなり、前記一対のアンギュ
ラベアリングは、近接して背面合わせの向きに配置され
ている請求項4及び請求項5のいずれか1項に記載の流
体機械における回転軸支持構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000311853A JP2002115667A (ja) | 2000-10-12 | 2000-10-12 | 流体機械における回転軸支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000311853A JP2002115667A (ja) | 2000-10-12 | 2000-10-12 | 流体機械における回転軸支持構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002115667A true JP2002115667A (ja) | 2002-04-19 |
Family
ID=18791551
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000311853A Pending JP2002115667A (ja) | 2000-10-12 | 2000-10-12 | 流体機械における回転軸支持構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002115667A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6692007B2 (en) | 2001-10-31 | 2004-02-17 | Transcom, Inc. | Seal for a shaft |
US6726212B2 (en) | 1997-09-25 | 2004-04-27 | Transcom, Inc. | Retrofittable severe duty seal for a shaft |
KR101483397B1 (ko) | 2014-07-11 | 2015-01-14 | 지엠비코리아 주식회사 | 워터펌프 베어링의 시일장치 |
-
2000
- 2000-10-12 JP JP2000311853A patent/JP2002115667A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6726212B2 (en) | 1997-09-25 | 2004-04-27 | Transcom, Inc. | Retrofittable severe duty seal for a shaft |
US6692007B2 (en) | 2001-10-31 | 2004-02-17 | Transcom, Inc. | Seal for a shaft |
KR101483397B1 (ko) | 2014-07-11 | 2015-01-14 | 지엠비코리아 주식회사 | 워터펌프 베어링의 시일장치 |
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